• 総合研究開発機構法を廃止する法律

総合研究開発機構法を廃止する法律

平成19年6月27日 制定
総合研究開発機構法は、廃止する。
附則
第1条
(施行期日)
この法律は、公布の日から起算して二月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
第2条
(旧法の効力)
この法律による廃止前の総合研究開発機構法(以下「旧法」という。)の規定による総合研究開発機構であってこの法律の施行の際現に存するもの(以下「機構」という。)については、旧法(第三条、第四条第二項から第六項まで及び第二章の規定を除く。以下同じ。)の規定は、この法律の施行の日から機構が解散をする場合にあってはその清算結了の登記の時、次条に規定する組織変更をする場合にあってはその組織変更の効力が生ずる時までの間(以下「旧法適用期間」という。)は、なおその効力を有する。
第3条
(財団法人への組織変更)
機構は、平成二十年三月三十一日までの間において、組織変更(その組織を変更することにより民法第三十四条の規定により設立される財団法人(以下単に「財団法人」という。)になることをいう。以下同じ。)をすることができる。この場合においては、組織変更計画書を作成しなければならない。
第4条
(組織変更計画書)
機構が組織変更をする場合には、組織変更計画書において、次に掲げる事項を定めなければならない。
第5条
(組織変更の認可)
機構の組織変更は、内閣総理大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。
前項の認可の申請は、内閣府令で定めるところにより、機構の代表者の氏名を記載した申請書を内閣総理大臣に提出してしなければならない。
前項の申請書には、次に掲げる書類を添付しなければならない。
第6条
(組織変更に関する書面等の備置き及び閲覧等)
機構は、前条第一項の認可があったときは、当該認可の通知のあった日から二週間以内に、組織変更計画書の内容を記載し、又は記録した書面又は電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものとして内閣府令で定めるものをいう。次項において同じ。)を作成し、その主たる事務所に備え置かなければならない。
政府以外の出資者及び機構の債権者は、機構が前項の書面又は電磁的記録(附則第二十九条第二号において「組織変更計画書等」という。)を備え置いた日から附則第十条第一項の規定により組織変更がその効力を生ずる日までの間、機構に対して、その業務時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。ただし、第二号又は第四号に掲げる請求をするには、機構の定めた費用を支払わなければならない。
第7条
(債権者の異議)
機構の債権者は、機構に対し、組織変更について異議を述べることができる。
機構は、前条第一項の期間内に、次に掲げる事項を官報に公告し、かつ、知れている債権者には、各別にこれを催告しなければならない。ただし、第三号の期間は、一月を下ることができない。
債権者が前項第三号の期間内に異議を述べなかったときは、当該債権者は、当該組織変更について承認をしたものとみなす。
債権者が第二項第三号の期間内に異議を述べたときは、機構は、当該債権者に対し、弁済し、若しくは相当の担保を提供し、又は当該債権者に弁済を受けさせることを目的として信託会社等(信託会社(信託業法第二条第二項に規定する信託会社をいう。)及び信託業務を営む金融機関(金融機関の信託業務の兼営等に関する法律第一条第一項の認可を受けた金融機関をいう。)をいう。)に相当の財産を信託しなければならない。ただし、当該組織変更をしても当該債権者を害するおそれがないときは、この限りでない。
第8条
(政府以外の出資者に対する持分の払戻し)
機構は、附則第五条第一項の認可の通知があったときは、政府以外の出資者に対し、直ちにその持分の全部又は一部の払戻しの請求をすることができる旨を催告しなければならない。
政府以外の出資者は、機構に対し、附則第五条第一項の認可の通知のあった日から二月を経過する日までの間に限り、その持分の全部又は一部の払戻しの請求をすることができる。
機構は、前項の請求があったときは、附則第二条の規定によりなおその効力を有することとされる旧法第五条第一項の規定にかかわらず、当該請求をした者に対し、前条第二項第三号の期間の経過後、当該請求に係る持分に係る出資額に相当する金銭の払戻しをしなければならない。ただし、同条第四項本文に規定する場合には、すべての同項の規定による弁済、担保の提供又は信託をした後に限り、その払戻しをすることができる。
前項の規定による払戻しをした場合においては、機構は、その払戻しをした金額により資本金を減少するものとする。
第9条
(組織変更の登記)
機構は、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める日から、その主たる事務所の所在地においては二週間以内に、その従たる事務所の所在地においては三週間以内に、機構については解散の登記(第一号に掲げる場合にあっては、資本金の減少の登記及び解散の登記)をし、組織変更後財団法人については設立の登記をしなければならない。
組織変更後財団法人は、前項の登記をしたときは、遅滞なく、当該組織変更後財団法人の登記事項証明書を添付して内閣総理大臣にその旨を届け出なければならない。
前二項に定めるもののほか、組織変更後財団法人の登記について必要な事項は、政令で定める。
第10条
(組織変更の効力の発生等)
機構の組織変更は、前条第一項の設立の登記(その主たる事務所の所在地においてするものに限る。)をすることによって、その効力を生ずる。
機構が前項の登記をした時は、附則第五条第一項の認可は、財団法人の設立の許可とみなす。
第11条
(出資者の持分の取扱い)
政府の持分に係る出資額は、附則第二条の規定によりなおその効力を有することとされる旧法第五条第一項の規定にかかわらず、前条第一項に規定する設立の登記の時に政府に対してその全額が払い戻されたものとみなし、かつ、その払い戻されたものとみなされた金額に相当する金銭が、当該登記の時において、政府から組織変更後財団法人に対し無利子で貸し付けられたものとする。
前項の規定による貸付金の償還期間は、八年(三年以内の据置期間を含む。)以内とする。
前項に定めるもののほか、第一項の規定による貸付金の償還方法その他償還に関し必要な事項は、政令で定める。
政府以外の出資者の持分に係る出資額(附則第八条第三項の規定による払戻しがあったものを除く。)は、附則第二条の規定によりなおその効力を有することとされる旧法第五条第一項の規定にかかわらず、前条第一項に規定する設立の登記の時に当該出資者に対してその全額が払い戻されたものとみなし、かつ、その払い戻されたものとみなされた金額に相当する金銭が、当該登記の時において、当該出資者から組織変更後財団法人に対し、無利子で貸し付けられたものとする。
第12条
(機構の解散)
平成二十年三月三十一日の経過する時に現に存する機構は、その時に解散する。
前項に規定する日までに附則第五条第一項の認可の申請に対する処分がされないときは、当該申請は、同日に、却下されたものとみなす。
第13条
(清算中の機構の能力)
解散した機構は、清算の目的の範囲内において、その清算の結了に至るまではなお存続するものとみなす。
第14条
(清算人)
機構が解散したときは、会長及び理事長が、その清算人となる。ただし、定款で定める役員の選任方法により会長及び理事長以外の者が選任されたときは、この限りでない。
第15条
(裁判所による清算人の選任)
前条の規定により清算人となる者がないとき、又は清算人が欠けたため損害を生ずるおそれがあるときは、裁判所は、利害関係人若しくは検察官の請求により又は職権で、清算人を選任することができる。
第16条
(清算人の解任)
重要な事由があるときは、裁判所は、利害関係人若しくは検察官の請求により又は職権で、清算人を解任することができる。
第17条
(清算人の届出)
清算人は、その氏名及び住所を内閣総理大臣に届け出なければならない。
清算中に就職した清算人は、その氏名及び住所を内閣総理大臣に届け出なければならない。
第18条
(清算人の職務及び権限)
清算人の職務は、次のとおりとする。
清算人は、前項各号に掲げる職務を行うために必要な一切の行為をすることができる。
第19条
(債権の申出の催告等)
清算人は、その就職の日から二月以内に、少なくとも三回の公告をもって、債権者に対し、一定の期間内にその債権の申出をすべき旨の催告をしなければならない。この場合において、その期間は、二月を下ることができない。
前項の公告には、債権者がその期間内に申出をしないときは清算から除斥されるべき旨を付記しなければならない。ただし、清算人は、知れている債権者を除斥することができない。
清算人は、知れている債権者には、各別にその申出の催告をしなければならない。
第一項の公告は、官報に掲載してする。
第20条
(期間経過後の債権の申出)
前条第一項の期間の経過後に申出をした債権者は、機構の債務が完済された後まだ権利の帰属すべき者に引き渡されていない財産に対してのみ、請求をすることができる。
第21条
(清算中の機構についての破産手続の開始)
清算中に機構の財産がその債務を完済するのに足りないことが明らかになったときは、清算人は、直ちに破産手続開始の申立てをし、その旨を公告しなければならない。
清算人は、清算中の機構が破産手続開始の決定を受けた場合において、破産管財人にその事務を引き継いだときは、その任務を終了したものとする。
前項に規定する場合において、清算中の機構が既に債権者に支払い、又は権利の帰属すべき者に引き渡したものがあるときは、破産管財人は、これを取り戻すことができる。
第一項の規定による公告は、官報に掲載してする。
第22条
(残余財産の帰属)
附則第二条の規定によりなおその効力を有することとされる旧法第三十七条第一項及び第二項の規定による分配をした後、なお帰属が定まらない残余財産は、国庫に帰属する。
第23条
(裁判所による監督)
機構の解散及び清算は、裁判所の監督に属する。
裁判所は、職権で、いつでも前項の監督に必要な検査をすることができる。
機構の解散及び清算を監督する裁判所は、内閣総理大臣に対し、意見を求め、又は調査を嘱託することができる。
内閣総理大臣は、前項に規定する裁判所に対し、意見を述べることができる。
第24条
(解散及び清算の監督等に関する事件の管轄)
機構の解散及び清算の監督並びに清算人に関する事件は、その主たる事務所の所在地を管轄する地方裁判所の管轄に属する。
第25条
(不服申立ての制限)
清算人の選任の裁判に対しては、不服を申し立てることができない。
第26条
(裁判所の選任する清算人の報酬)
裁判所は、附則第十五条の規定により清算人を選任した場合には、機構が当該清算人に対して支払う報酬の額を定めることができる。この場合においては、裁判所は、当該清算人及び監事の陳述を聴かなければならない。
第27条
(即時抗告)
清算人の解任についての裁判及び前条の規定による裁判に対しては、即時抗告をすることができる。
第28条
(検査役の選任)
裁判所は、機構の解散及び清算の監督に必要な調査をさせるため、検査役を選任することができる。
前三条の規定は、前項の規定により裁判所が検査役を選任した場合について準用する。この場合において、附則第二十六条中「当該清算人及び監事」とあるのは、「機構及び当該検査役」と読み替えるものとする。
第29条
(罰則)
機構の役員又は清算人は、次のいずれかに該当する場合には、二十万円以下の過料に処する。
第30条
(罰則に関する経過措置)
旧法適用期間の経過前にした行為に対する罰則の適用については、旧法適用期間の経過後も、なお従前の例による。
第38条
機構が解散をする場合において、一般社団・財団法人法等整備法の施行の日が旧法適用期間の経過前となるときは、当該施行の日以後における附則第二条の規定によりなおその効力を有することとされる旧法第九条の規定の適用については、同条の見出し中「民法」とあるのは「一般社団法人及び一般財団法人に関する法律」と、同条中「民法第四十四条(法人の不法行為能力等)及び第五十条(法人の住所)」とあるのは「一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第四条(住所)及び第七十八条(代表者の行為についての損害賠償責任)」とする。

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