• 合衆国軍隊等の行為等による被害者等に対する賠償金の支給等に関する省令

合衆国軍隊等の行為等による被害者等に対する賠償金の支給等に関する省令

平成19年8月20日 改正
第1章
総則
第1条
【趣旨】
この省令は、合衆国軍隊等の行為等により損害を受けた者(以下「被害者」という。)又はその遺族に対する賠償金及び見舞金の支給等に関し、その実施の手続を定めるものとする。
第2条
【定義】
この省令において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
合衆国軍隊等の行為等 日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約に基づき日本国にあるアメリカ合衆国の軍隊又はその構成員若しくは被用者(日本国民である被用者又は通常日本国に居住する被用者にあつては、公務執行中の者に限る。)の違法の行為及びこれらの占有し、所有し、又は管理する土地の工作物その他の物件の設置又は管理の欠陥をいう。ただし、日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第6条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定(以下「地位協定」という。)第18条第5項(g)の規定により同項の他の規定の適用を受けない損害の発生原因である行為を除く。
公務上の行為等 合衆国軍隊等の行為等のうち、公務執行中の合衆国軍隊の構成員又は被用者の違法の行為及び合衆国軍隊が法律上責任を有するその他の行為又は事故をいう。
見舞金 被害者又はその遺族で、民事特別法第1条又は第2条、地位協定第18条第6項その他の法令の規定により救済されないものに対し、国が救済を必要と認めて支給する見舞金をいう。
第2章
損害賠償請求書の提出、公務上の行為等の決定等
第3条
【事故の調査】
地方防衛局長及び東海防衛支局長は、管轄区域内における合衆国軍隊等の行為等による事故の発生を知つたときは、直ちに、関係行政機関の協力を得て、当該事故の調査を行わなければならない。
第4条
【損害賠償請求書の提出等】
被害者又はその遺族で、当該損害の賠償を請求しようとするものは、別記様式第1号による損害賠償請求書を事故発生地を管轄する地方防衛局長(事故発生地が東海防衛支局の管轄区域内にある場合にあつては、東海防衛支局長)に提出して当該損害の賠償を請求するものとする。この場合において、特別の理由があるときは、その者の住所地を管轄する地方防衛局長(当該住所地が東海防衛支局の管轄区域内にある場合にあつては、東海防衛支局長)を経由して損害賠償請求書を提出することができる。
前項後段の規定により損害賠償請求書を受理した地方防衛局長又は東海防衛支局長は、これを事故発生地を管轄する地方防衛局長(事故発生地が東海防衛支局の管轄区域内にある場合にあつては、東海防衛支局長。以下「地方防衛局長」という。)に送付しなければならない。
第5条
【損害賠償請求通知等】
地方防衛局長は、損害賠償請求書の提出を受けたときは、これを審査し、別記様式第2号による損害賠償請求通知及び事故発生証明書により、現地の合衆国軍隊の賠償担当官に損害の賠償の請求を受けた旨を通知し、事故発生の証明を取り付けるものとする。
地方防衛局長は、前項の手続を行なうとともに事故の状況、損害額、過失の割合等を記載した損害状況等報告書を作成し、損害賠償請求書、警察署長等の事故発生証明書その他参考となる書類を添えて、これを防衛大臣に送付しなければならない。
参照条文
第6条
【合衆国の当局との協議】
防衛大臣は、前条第2項の損害状況等報告書の送付を受けたときは、これを審査し、必要があるときは調査を行ない、別記様式第3号による損害賠償請求受理通知書により合衆国の当局に損害の賠償の請求を受けた旨を通知し、当該損害の発生原因である合衆国軍隊等の行為等が公務上の行為等であるかどうか等について合衆国の当局と協議しなければならない。
防衛大臣は、前項の協議が整つた場合で、合衆国軍隊等の行為等が公務上の行為等であるときは別記様式第4号による公務上・外の証明書及び別記様式第5号による損害の原因確認書を、合衆国軍隊等の行為等が公務上の行為等でないときは公務上・外の証明書を、合衆国の当局とともに作成し、その一部を地方防衛局長に送付しなければならない。
参照条文
第7条
【仲裁人への付託】
防衛大臣は、合衆国軍隊の構成員又は被用者の違法の行為が公務執行中にされたものであるかどうか、また、合衆国軍隊の車両の使用が許容されていたものであるかどうかについて合衆国の当局と紛争が生じたときは、地位協定第18条第2項(b)の規定により選任された仲裁人に、その問題を付託するものとする。
第3章
賠償金
第8条
【賠償金の支払】
地方防衛局長は、第6条第2項の規定により合衆国軍隊等の行為等が公務上の行為等である旨の公務上・外の証明書の送付を受けたときは、損害の原因確認書等に基づき、賠償金の額を決定し、請求者から別記様式第6号による同意書を取り付けた後、賠償金の支払の手続をとらなければならない。
地方防衛局長は、前項の支払が完了したときは、すみやかに別記様式第7号による支払報告書を作成し、これを防衛大臣に送付しなければならない。
第9条
【防衛大臣への協議】
地方防衛局長は、賠償金の額の決定が困難なもの及び防衛大臣が別に指定するものの処理については、防衛大臣に協議しなければならない。
第10条
【合衆国当局への償還請求】
防衛大臣は、合衆国の当局に賠償金の償還を請求するときは、六箇月の期間内に支払つた額に係る支払報告書を別記様式第8号による償還請求書及び別記様式第9号による償還請求のための損害賠償請求書一覧表に添えて、六箇月ごとに合衆国の当局に送付しなければならない。
第4章
補償金
第11条
【公務外損害補償請求書の提出】
地方防衛局長は、第6条第2項の規定により合衆国軍隊等の行為等が公務上の行為等でない旨の公務上・外の証明書の送付を受けたときは、請求者にその旨を通知し、別記様式第10号による公務外損害補償請求書を提出させるものとする。
参照条文
第12条
【報告書の作成等】
地方防衛局長は、前条の規定により公務外損害補償請求書を提出させたときは、これを審査し、その請求額を査定し、当該事件に関する報告書(和英両文)を作成しなければならない。
地方防衛局長は、前項の報告書を作成したときは、公務外損害補償請求書並びに当該報告書及びこれに必要な書類(和英両文)を防衛大臣に送付しなければならない。
防衛大臣は、前項の規定により公務外損害補償請求書等の送付を受けたときは、これを合衆国の当局に送付しなければならない。
第13条
【慰謝料の支払通知】
防衛大臣は、合衆国の当局から慰謝料支払報告書の送付を受けたときは、これを地方防衛局長に送付しなければならない。
第5章
見舞金
第14条
【防衛大臣への協議】
地方防衛局長は、被害者又はその遺族で、損害賠償請求書を提出したものに対し、見舞金を支給する必要があると認めたときは、その支給について、防衛大臣に協議しなければならない。
参照条文
第15条
【見舞金の支払等】
地方防衛局長は、前条の協議の結果、見舞金を支給する必要があるときは、見舞金の額を決定し、その支払手続をとらなければならない。
地方防衛局長は、前項の支払が完了したときは、すみやかにその旨を防衛大臣に報告しなければならない。
附則
この府令は、昭和三十七年八月一日から施行する。
附則
昭和37年10月20日
この府令は、昭和三十七年十一月一日から施行する。
附則
昭和40年3月30日
この府令は、公布の日から施行する。
附則
昭和60年10月19日
第1条
(施行期日)
この府令は、昭和六十年十一月一日から施行する。
附則
この府令は、公布の日から施行する。
附則
平成4年4月1日
この府令は、公布の日から施行する。
附則
平成12年8月14日
第1条
(施行期日)
この府令は、内閣法の一部を改正する法律の施行の日(平成十三年一月六日)から施行する。
附則
平成19年1月4日
この府令は、防衛庁設置法等の一部を改正する法律の施行の日(平成十九年一月九日)から施行する。
附則
平成19年8月20日
この省令は、防衛省設置法及び自衛隊法の一部を改正する法律の施行の日(平成十九年九月一日)から施行する。

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