• 拉致問題その他北朝鮮当局による人権侵害問題への対処に関する法律
    • 第1条 [目的]
    • 第2条 [国の責務]
    • 第3条 [地方公共団体の責務]
    • 第4条 [北朝鮮人権侵害問題啓発週間]
    • 第5条 [年次報告]
    • 第6条 [国際的な連携の強化等]
    • 第7条 [施策における留意等]
    • 第8条 [北朝鮮当局による人権侵害状況が改善されない場合の措置]

拉致問題その他北朝鮮当局による人権侵害問題への対処に関する法律

平成19年7月6日 改正
第1条
【目的】
この法律は、二千五年十二月十六日の国際連合総会において採択された北朝鮮の人権状況に関する決議を踏まえ、我が国の喫緊の国民的な課題である拉致問題の解決をはじめとする北朝鮮当局による人権侵害問題への対処が国際社会を挙げて取り組むべき課題であることにかんがみ、北朝鮮当局による人権侵害問題に関する国民の認識を深めるとともに、国際社会と連携しつつ北朝鮮当局による人権侵害問題の実態を解明し、及びその抑止を図ることを目的とする。
第2条
【国の責務】
国は、北朝鮮当局による国家的犯罪行為である日本国民の拉致の問題(以下「拉致問題」という。)を解決するため、最大限の努力をするものとする。
政府は、北朝鮮当局によって拉致され、又は拉致されたことが疑われる日本国民の安否等について国民に対し広く情報の提供を求めるとともに自ら徹底した調査を行い、その帰国の実現に最大限の努力をするものとする。
政府は、拉致問題その他北朝鮮当局による人権侵害問題に関し、国民世論の啓発を図るとともに、その実態の解明に努めるものとする。
第3条
【地方公共団体の責務】
地方公共団体は、国と連携を図りつつ、拉致問題その他北朝鮮当局による人権侵害問題に関する国民世論の啓発を図るよう努めるものとする。
第4条
【北朝鮮人権侵害問題啓発週間】
国民の間に広く拉致問題その他北朝鮮当局による人権侵害問題についての関心と認識を深めるため、北朝鮮人権侵害問題啓発週間を設ける。
北朝鮮人権侵害問題啓発週間は、十二月十日から同月十六日までとする。
国及び地方公共団体は、北朝鮮人権侵害問題啓発週間の趣旨にふさわしい事業が実施されるよう努めるものとする。
第5条
【年次報告】
政府は、毎年、国会に、拉致問題の解決その他北朝鮮当局による人権侵害問題への対処に関する政府の取組についての報告を提出するとともに、これを公表しなければならない。
第6条
【国際的な連携の強化等】
政府は、北朝鮮当局によって拉致され、又は拉致されたことが疑われる日本国民、脱北者(北朝鮮を脱出した者であって、人道的見地から保護及び支援が必要であると認められるものをいう。次項において同じ。)その他北朝鮮当局による人権侵害の被害者に対する適切な施策を講ずるため、外国政府又は国際機関との情報の交換、国際捜査共助その他国際的な連携の強化に努めるとともに、これらの者に対する支援等の活動を行う国内外の民間団体との密接な連携の確保に努めるものとする。
政府は、脱北者の保護及び支援に関し、施策を講ずるよう努めるものとする。
政府は、第1項に定める民間団体に対し、必要に応じ、情報の提供、財政上の配慮その他の支援を行うよう努めるものとする。
第7条
【施策における留意等】
政府は、その施策を行うに当たっては、拉致問題の解決その他北朝鮮当局による人権侵害状況の改善に資するものとなるよう、十分に留意するとともに、外国政府及び国際連合(国際連合の人権理事会、安全保障理事会等を含む。)、国際開発金融機関等の国際機関に対する適切な働きかけを行わなければならない。
第8条
【北朝鮮当局による人権侵害状況が改善されない場合の措置】
政府は、拉致問題その他北朝鮮当局による日本国民に対する重大な人権侵害状況について改善が図られていないと認めるときは、北朝鮮当局による人権侵害問題への対処に関する国際的動向等を総合的に勘案し、特定船舶の入港の禁止に関する特別措置法第3条第1項の規定による措置、外国為替及び外国貿易法第10条第1項の規定による措置その他の北朝鮮当局による日本国民に対する人権侵害の抑止のため必要な措置を講ずるものとする。
附則
この法律は、公布の日から施行する。
附則
平成19年7月6日
この法律は、公布の日から施行する。

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