• 公営住宅等整備基準

公営住宅等整備基準

平成23年12月26日 改正
第1章
総則
第1条
【趣旨】
この省令は、公営住宅及び共同施設(以下「公営住宅等」という。)の整備に関する基準を事業主体が条例で定めるに当たつて参酌すべき基準を定めるものとする。
第2条
【健全な地域社会の形成】
公営住宅等は、その周辺の地域を含めた健全な地域社会の形成に資するように考慮して整備しなければならない。
第3条
【良好な居住環境の確保】
公営住宅等は、安全、衛生、美観等を考慮し、かつ、入居者等にとつて便利で快適なものとなるように整備しなければならない。
第4条
【費用の縮減への配慮】
公営住宅等の建設に当たつては、設計の標準化、合理的な工法の採用、規格化された資材の使用及び適切な耐久性の確保に努めることにより、建設及び維持管理に要する費用の縮減に配慮しなければならない。
第2章
敷地の基準
第5条
【位置の選定】
公営住宅等の敷地(以下「敷地」という。)の位置は、災害の発生のおそれが多い土地及び公害等により居住環境が著しく阻害されるおそれがある土地をできる限り避け、かつ、通勤、通学、日用品の購買その他入居者の日常生活の利便を考慮して選定されたものでなければならない。
第6条
【敷地の安全等】
敷地が地盤の軟弱な土地、がけ崩れ又は出水のおそれがある土地その他これらに類する土地であるときは、当該敷地に地盤の改良、擁壁の設置等安全上必要な措置が講じられていなければならない。
敷地には、雨水及び汚水を有効に排出し、又は処理するために必要な施設が設けられていなければならない。
第3章
公営住宅等の基準
第1節
公営住宅の基準
第7条
【住棟等の基準】
住棟その他の建築物は、敷地内及びその周辺の地域の良好な居住環境を確保するために必要な日照、通風、採光、開放性及びプライバシーの確保、災害の防止、騒音等による居住環境の阻害の防止等を考慮した配置でなければならない。
第8条
【住宅の基準】
住宅には、防火、避難及び防犯のための適切な措置が講じられていなければならない。
住宅には、外壁、窓等を通しての熱の損失の防止その他の住宅に係るエネルギーの使用の合理化を適切に図るための措置が講じられていなければならない。
住宅の床及び外壁の開口部には、当該部分の遮音性能の確保を適切に図るための措置が講じられていなければならない。
住宅の構造耐力上主要な部分(建築基準法施行令第1条第3号に規定する構造耐力上主要な部分をいう。以下同じ。)及びこれと一体的に整備される部分には、当該部分の劣化の軽減を適切に図るための措置が講じられていなければならない。
住宅の給水、排水及びガスの設備に係る配管には、構造耐力上主要な部分に影響を及ぼすことなく点検及び補修を行うことができるための措置が講じられていなければならない。
第9条
【住戸の基準】
公営住宅の一戸の床面積の合計(共同住宅においては、共用部分の床面積を除く。)は、二十五平方メートル以上とする。ただし、共用部分に共同して利用するため適切な台所及び浴室を設ける場合は、この限りでない。
公営住宅の各住戸には、台所、水洗便所、洗面設備及び浴室並びにテレビジョン受信の設備及び電話配線が設けられていなければならない。ただし、共用部分に共同して利用するため適切な台所又は浴室を設けることにより、各住戸部分に設ける場合と同等以上の居住環境が確保される場合にあつては、各住戸部分に台所又は浴室を設けることを要しない。
公営住宅の各住戸には、居室内における化学物質の発散による衛生上の支障の防止を図るための措置が講じられていなければならない。
第10条
【住戸内の各部】
住戸内の各部には、移動の利便性及び安全性の確保を適切に図るための措置その他の高齢者等が日常生活を支障なく営むことができるための措置が講じられていなければならない。
第11条
【共用部分】
公営住宅の通行の用に供する共用部分には、高齢者等の移動の利便性及び安全性の確保を適切に図るための措置が講じられていなければならない。
第12条
【附帯施設】
敷地内には、必要な自転車置場、物置、ごみ置場等の附帯施設が設けられていなければならない。
前項の附帯施設は、入居者の衛生、利便等及び良好な居住環境の確保に支障が生じないように考慮されたものでなければならない。
第2節
共同施設の基準
第13条
【児童遊園】
児童遊園の位置及び規模は、敷地内の住戸数、敷地の規模及び形状、住棟の配置等に応じて、入居者の利便及び児童等の安全を確保した適切なものでなければならない。
第14条
【集会所】
集会所の位置及び規模は、敷地内の住戸数、敷地の規模及び形状、住棟及び児童遊園の配置等に応じて、入居者の利便を確保した適切なものでなければならない。
第15条
【広場及び緑地】
広場及び緑地の位置及び規模は、良好な居住環境の維持増進に資するように考慮されたものでなければならない。
第16条
【通路】
敷地内の通路は、敷地の規模及び形状、住棟等の配置並びに周辺の状況に応じて、日常生活の利便、通行の安全、災害の防止、環境の保全等に支障がないような規模及び構造で合理的に配置されたものでなければならない。
通路における階段は、高齢者等の通行の安全に配慮し、必要な補助手すり又は傾斜路が設けられていなければならない。
附則
第1条
(施行期日)
この省令は、公布の日から施行する。
第2条
(経過措置)
平成九年度分以前の予算に係る補助金(平成九年度分の予算に係る補助金の経費の金額で翌年度に繰り越したものを含む。)の交付を受けて整備する公営住宅等については、なお従前の例による。
附則
平成12年11月20日
(施行期日)
この省令は、内閣法の一部を改正する法律の施行の日(平成十三年一月六日)から施行する。
附則
平成14年5月2日
この省令は、公布の日から施行する。
平成十三年度分以前の予算に係る補助金(平成十三年度分の予算に係る補助金の経費の金額で翌年度に繰り越したものを含む。)の交付を受けて整備する公営住宅については、なお従前の例による。
附則
平成17年7月29日
この省令は、平成十七年八月一日から施行する。
平成十六年度分以前の予算に係る補助金(平成十六年度分予算に係る補助金の経費の金額で翌年度に繰り越したものを含む。)の交付を受けて整備する公営住宅については、なお従前の例による。
附則
平成21年3月30日
この省令は、平成二十一年四月一日から施行する。
平成二十年度分以前の予算に係る補助金(平成二十年度分予算に係る補助金の経費の金額で翌年度に繰り越したものを含む。)の交付を受けて整備する公営住宅については、なお従前の例による。
附則
平成23年12月26日
この省令は、地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律附則第一条第二号に掲げる規定の施行の日(平成二十四年四月一日)から施行する。

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