日本年金機構の財務及び会計に関する省令
平成23年6月13日 改正
第1条
【会計の原則】
1
日本年金機構(以下「機構」という。)の会計については、この省令の定めるところによるものとし、この省令に定めのないものについては、一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に従うものとする。
2
金融庁組織令第24条第1項に規定する企業会計審議会により公表された企業会計の基準は、
前項に規定する一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に該当するものとする。
3
平成十一年四月二十七日の中央省庁等改革推進本部決定に基づき行われた独立行政法人の会計に関する研究の成果として公表された基準(
第3条において「独立行政法人会計基準」という。)は、この省令に準ずるものとして、
第1項に規定する一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に優先して適用されるものとする。
第2条
【償却資産の指定等】
1
厚生労働大臣は、機構が業務のため取得しようとしている償却資産についてその減価に対応すべき収益の獲得が予定されないと認められる場合には、その取得までの間に限り、当該償却資産を指定することができる。
2
前項の指定を受けた資産の減価償却については、減価償却費は計上せず、資産の減価額と同額を資本剰余金に対する控除として計上するものとする。
第2条の2
【対応する収益の獲得が予定されない資産除去債務に係る除去費用等】
厚生労働大臣は、機構が業務のため保有し又は取得しようとしている有形固定資産に係る資産除去債務に対応する除去費用に係る費用配分額及び時の経過による資産除去債務の調整額(以下この条において「除去費用等」という。)についてその除去費用等に対応すべき収益の獲得が予定されていないと認められる場合には、当該除去費用等を指定することができる。
第3条
【財務諸表】
日本年金機構法(以下「法」という。)
第41条第1項に規定する厚生労働省令で定める書類は、独立行政法人会計基準に定めるキャッシュ・フロー計算書及び行政サービス実施コスト計算書とする。
第5条
【利益及び損失の処理】
1
機構は、毎事業年度、損益計算において利益を生じたときは、前事業年度から繰り越した損失をうめ、なお残余があるときは、その残余の額は、国庫納付準備金として整理しなければならない。
2
機構は、毎事業年度、損益計算において損失を生じたときは、
前項の規定による国庫納付準備金を減額して整理し、なお不足があるときは、その不足額は、繰越欠損金として整理しなければならない。
第6条
【国庫納付準備金の処分】
機構は、毎事業年度、
前条の規定による整理を行った後、厚生労働大臣の承認を受けた金額を超える額の国庫納付準備金がある場合には、その超える部分の額に相当する金額を国庫に納付しなければならない。
第7条
【国庫納付金の納付の手続】
1
機構は、
前条の規定による納付金(以下「国庫納付金」という。)を納付しようとするときは、国庫納付金の計算書に、当該国庫納付金が生じた事業年度末の貸借対照表、当該事業年度の損益計算書その他の当該国庫納付金の計算の基礎を明らかにした書類を添付して、当該事業年度の次の事業年度の六月三十日までに、これを厚生労働大臣に提出しなければならない。
2
厚生労働大臣は、
前項の国庫納付金の計算書及び添付書類の提出があったときは、遅滞なく、当該国庫納付金の計算書及び添付書類の写しを財務大臣に送付するものとする。
第8条
【国庫納付金の納付期限】
国庫納付金は、当該国庫納付金が生じた事業年度の次の事業年度の七月十日までに納付しなければならない。
第10条
【借入金の認可】
機構は、
法第43条第1項の規定により短期借入金の借入れの認可を受けようとするとき又は
同条第2項ただし書の規定により短期借入金の借換えの認可を受けようとするときは、次に掲げる事項を記載した申請書を厚生労働大臣に提出しなければならない。
第11条
【重要な財産】
法第45条の厚生労働省令で定める重要な財産は、土地及び建物とする。
第12条
【重要な財産の処分等の認可】
機構は、
法第45条の規定により重要な財産を譲渡し、又は担保に供すること(以下この条において「処分等」という。)について認可を受けようとするときは、次に掲げる事項を記載した申請書を厚生労働大臣に提出しなければならない。
附則
第2条
(承継時の償却資産に関する経過措置)
機構の成立の際法附則第十二条第二項の規定により機構に出資されたものとされる資産のうち厚生労働大臣が指定する償却資産については、第二条第一項の指定があったものとみなす。
附則
平成23年6月13日
この省令は、公布の日から施行し、平成二十二年四月一日に始まる事業年度の決算から適用する。