• 特定破産法人の破産財団に属すべき財産の回復に関する特別措置法
    • 第1条 [目的]
    • 第2条 [定義]
    • 第3条 [特別関係者の有する財産に関する推定]
    • 第4条 [特別関係者に対する否認権の行使に関する推定]
    • 第5条 [否認権の時効の特例]
    • 第6条 [破産管財人の権限]

特定破産法人の破産財団に属すべき財産の回復に関する特別措置法

平成17年7月26日 改正
第1条
【目的】
この法律は、特定破産法人の破産管財人による破産財団に属すべき財産の回復に関し特別の定めをすることにより、無差別大量殺人行為によって被害を受けた者の救済に資することを目的とする。
第2条
【定義】
この法律において「無差別大量殺人行為」とは、無差別大量殺人行為を行った団体の規制に関する法律(以下「規制法」という。)第4条第1項に規定する無差別大量殺人行為をいう。
この法律において「特定破産法人」とは、破産手続開始の決定を受けた法人で、その破産手続において確定した破産債権中に無差別大量殺人行為に基づく損害賠償請求権があるものをいう。
この法律において「特別関係者」とは、次に掲げる者をいう。
規制法第5条第1項の規定による処分を受けた団体で、当該処分に係る無差別大量殺人行為による損害賠償責任を特定破産法人が負うもの
前号に掲げる団体の役職員又は構成員
前号に掲げる者が構成員、役員又は職員の過半数を占める法人その他の団体
第2号に掲げる者が発行済株式の総数の過半数に当たる株式を有する株式会社
第2号に掲げる者が代表者である法人その他の団体
第1号に掲げる団体の役職員又は構成員であった者で、その団体につき規制法第5条第1項の規定による処分が効力を生じた日以後に退職し、又は脱退したもの
次に掲げる者であって、その所有する不動産が第1号に掲げる団体の活動の用に供されているもの
第1号に掲げる団体の役職員又は構成員であった者
第2号に掲げる者が構成員、役員又は職員の過半数を占めていた法人その他の団体
第2号に掲げる者が発行済株式の総数の過半数に当たる株式を有していた株式会社
第2号に掲げる者が代表者であった法人その他の団体
第3条
【特別関係者の有する財産に関する推定】
特別関係者が有する財産は、特定破産法人の破産財団との関係においては、当該特別関係者が特定破産法人から法律上の原因なく得た財産の処分に基づいて得た財産であるものと推定する。この場合において、当該処分に係る特定破産法人の財産の価額は、当該特別関係者が有する財産の価額と同額であるものと推定する。
第4条
【特別関係者に対する否認権の行使に関する推定】
特定破産法人が、損害賠償責任を負うべき最初の無差別大量殺人行為の後に、その財産を特別関係者に対して移転した場合には、その移転の行為は、特定破産法人が破産債権者を害することを知ってしたものと推定する。
特別関係者が特定破産法人の財産の転得者である場合には、当該特別関係者は、転得の当時、それぞれその前者に対する否認の原因のあることを知っていたものと推定する。
第5条
【否認権の時効の特例】
特定破産法人の破産管財人による特別関係者に対する否認権の行使に関する破産法第176条前段の規定の適用については、同条中「破産手続開始の日」とあるのは、「無差別大量殺人行為を行った団体の規制に関する法律第5条第1項の規定による処分が効力を生じた日(その日が破産手続開始の日前であるときは破産手続開始の日)」とする。
第6条
【破産管財人の権限】
特定破産法人の破産管財人は、公安調査庁長官に対し、特別関係者に対して財産又は不当利得の返還を請求するために必要な資料で公安調査庁が規制法の規定により得たものの提供を請求することができる。
特定破産法人の破産管財人は、前項の規定により提供された情報を特別関係者に対する財産又は不当利得の返還の請求以外の用に供してはならない。
附則
この法律は、規制法の施行の日から施行する。
この法律の規定は、この法律の施行前に生じた事項にも適用する。
附則
平成16年6月2日
第1条
(施行期日)
この法律は、破産法(次条第八項並びに附則第三条第八項、第五条第八項、第十六項及び第二十一項、第八条第三項並びに第十三条において「新破産法」という。)の施行の日から施行する。
第14条
(政令への委任)
附則第二条から前条までに規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
附則
平成17年7月26日
この法律は、会社法の施行の日から施行する。

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