国際人道法の重大な違反行為の処罰に関する法律
平成16年6月18日 制定
第1条
【目的】
この法律は、国際的な武力紛争において適用される国際人道法に規定する重大な違反行為を処罰することにより、刑法等による処罰と相まって、これらの国際人道法の的確な実施の確保に資することを目的とする。
⊟
参照条文
第4条
【捕虜の送還を遅延させる罪】
1
捕虜の送還に関する権限を有する者が、捕虜の抑留の原因となった武力紛争が終了した場合において、正当な理由がないのに、当該武力紛争の相手国(当該武力紛争の当事者間において合意された地を含む。次項において「送還地」という。)への捕虜の送還を遅延させたときは、五年以下の懲役に処する。
⊟
参照条文
第5条
【占領地域に移送する罪】
第3条第1号に掲げる事態において、占領に関する措置の一環としてその国が占領した地域(以下「占領地域」という。)に入植させる目的で、当該国の国籍を有する者又は当該国の領域内に住所若しくは居所を有する者を当該占領地域に移送した者は、五年以下の懲役に処する。
第6条
【文民の出国等を妨げる罪】
2
占領地域からの出域(被占領国からの出国又は被占領国の国境を越えない占領地域外への移動をいう。以下同じ。)の管理に関する権限を有する者が、正当な理由がないのに、文民(被占領国の国籍を有する者を除く。)の占領地域からの出域を妨げたときも、前項と同様とする。
⊟
参照条文