最高裁判所裁判官退職手当特例法
平成20年12月26日 改正
第1条
【趣旨】
この法律は、最高裁判所の裁判官が退職した場合に支給する退職手当に関して、
国家公務員退職手当法(以下「退職手当法」という。)の特例を定めるものとする。
第2条
【最高裁判所の裁判官が退職した場合の退職手当の特例】
1
最高裁判所の裁判官が退職した場合に支給する退職手当の額は、
退職手当法第2条の4及び
第6条の5の規定にかかわらず、退職の日におけるその者の報酬月額に、その者の勤続期間一年につき百分の二百四十を乗じて得た額とする。
2
前項の規定により計算した退職手当の額が、最高裁判所の裁判官の退職の日における報酬月額に六十を乗じて得た額をこえるときは、
同項の規定にかかわらず、その乗じて得た額をその者の退職手当の額とする。
第3条
1
前条の退職手当の算定の基礎となる勤続期間の計算は、
退職手当法第7条第1項の規定にかかわらず、最高裁判所の裁判官としての引き続いた在職期間による。
第5条
【最高裁判所の裁判官が一般職員等となつた場合の取扱い】
1
最高裁判所の裁判官が退職した場合において、その者が退職の日又はその翌日に一般職員(退職手当法の適用を受ける者のうち、最高裁判所の裁判官以外の者をいう。以下同じ。)となつたときは、その退職については、
退職手当法第7条第3項及び
第19条第1項の規定は、適用しない。
2
最高裁判所の裁判官が引き続いて一般職員又は地方公務員となつた場合には、退職手当に関する法令の規定の適用については、一般職員又は地方公務員となつた日の前日に最高裁判所の裁判官を退職したものとみなす。
第6条
【一般職員等が最高裁判所の裁判官となつた場合の取扱い】
2
一般職員又は地方公務員が引き続いて最高裁判所の裁判官となつた場合には、退職手当に関する法令の規定の適用については、最高裁判所の裁判官となつた日の前日に一般職員又は地方公務員を退職したものとみなす。
附則
2
この法律の施行の際現に在職する最高裁判所の裁判官のうち、この法律の施行前に一般職員から引き続いて最高裁判所の裁判官となつた者に対しては、第六条の規定の例により退職手当を支給する。ただし、その退職手当の計算の基礎となる俸給月額は、その者が退職したとみなされる日に占めていた官職と同一の官職につきこの法律の施行の日に支給されるべき俸給月額とする。
3
前項に規定する者が最高裁判所の裁判官を退職した場合において、同項の退職手当及び第二条の退職手当の合計額が、この法律の規定を適用しないものとしたならば支給されることとなるべき退職手当の額に達しないときは、その差額に相当する金額を同条の退職手当の額に加算するものとする。
附則
平成9年6月4日
(施行期日等)
この法律は、公布の日から起算して三月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
附則
平成17年11月7日
2
この法律の施行の日(以下「施行日」という。)の前日から引き続き最高裁判所の裁判官として在職していた者が施行日以後に退職した場合に支給する退職手当の額は、その者の施行日の前日までの勤続期間及び同日における報酬月額を基礎としてこの法律による改正前の最高裁判所裁判官退職手当特例法(以下「旧法」という。)第二条第一項の規定の例により計算して得た額に、その者の施行日以後の勤続期間及び退職の日における報酬月額を基礎としてこの法律による改正後の最高裁判所裁判官退職手当特例法第二条第一項の規定の例により計算して得た額を加えて得た額とする。
3
前項の規定により施行日の前日までの勤続期間を計算する場合において、在職期間に一年未満の端数があるときは、その端数は、旧法第三条第二項において準用する国家公務員退職手当法の一部を改正する法律による改正前の国家公務員退職手当法第七条第六項の規定にかかわらず、これを一年とする。
4
前二項の規定により計算して得た額が、退職の日までの勤続期間及び同日における報酬月額を基礎として旧法第二条第一項の規定の例により計算して得た額よりも多いときは、前二項の規定にかかわらず、当該額をもってその者に支給すべき退職手当の額とする。
5
前三項の規定により計算して得た額が、施行日の前日までの勤続期間及び同日における報酬月額を基礎として旧法第二条第一項の規定の例により計算して得た額よりも少ないときは、前三項の規定にかかわらず、当該額をもってその者に支給すべき退職手当の額とする。
附則
平成20年12月26日
第1条
(施行期日)
この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。