著作権等管理事業法施行規則
平成18年4月28日 改正
第1条
【用語】
この省令において使用する用語は、
著作権等管理事業法(以下「法」という。)において使用する用語の例による。
第2条
【人的関係、資本関係等において受託者と密接な関係を有する者】
法第2条第2項に規定する文部科学省令で定める者は、次に掲げる者とする。
①
受託者の親族又はこれに準ずる密接な人的関係を有する者
②
受託者の親会社(
財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則第8条第3項に規定する親会社及び会社以外の会社等(
同項に規定する会社等をいう。以下本号において同じ。)であってこれと同様に他の会社等の意思決定機関(
同項に規定する意思決定機関をいう。)を支配しているものをいう。)、子会社(
同項に規定する子会社をいう。)及び関連会社(
同条第5項に規定する関連会社をいう。以下本号において同じ。)並びに受託者が他の会社等の関連会社である場合における当該他の会社等
④
受託者が会社である場合における自然人たる主要株主(発行済株式(議決権のあるものに限る。)の総数又は出資の総額の百分の十以上の株式又は出資を所有している者をいう。
次条第1号において同じ。)であって、当該受託者の財務及び事業の方針の決定に対して重要な影響を与えることができるもの
⑤
前二号に掲げる者の親族又はこれらに準ずる密接な人的関係を有する者
第3条
【登録申請書の記載事項】
法第4条第1項第5号に規定する文部科学省令で定める事項は、次に掲げる事項とする。
①
会社の場合にあっては、その主要株主の名称又は氏名
第4条
【登録申請書の添付書類】
法第4条第2項第2号に規定する文部科学省令で定める書類は、次に掲げる書類とする。
②
法第6条第1項第1号に規定する人格のない社団の場合にあっては、代表者を決定した総会の議事録及び営利をその目的とせずかつその直接又は間接の構成員との間における管理委託契約のみに基づく著作権等管理事業を行うことをその目的とすることを決定した総会の議事録又はこれらに代わる書面
⑥
役員が
法第6条第1項第5号イ及びロに該当しない旨の官公署の証明書(当該役員が外国人である場合を除く。)
第5条
【著作権等管理事業を遂行するために必要と認められる財産的基礎】
第6条
【登録申請書等の補正の機会の付与】
文化庁長官は、
法第4条第1項の規定による登録申請書又は
同条第2項の規定による添付書類のうちに重要な事実の記載が欠けているときは、当該登録申請者に対し相当の期間を指定して、補正の機会を与えるものとする。
第7条
【登録を拒否しようとするときの弁明の機会の付与】
文化庁長官は、
法第6条第1項の規定により登録を拒否しようとするときは、登録申請者が
前条の規定により補正の機会を与えられたにもかかわらず指定された期間内に補正をしない場合を除き、当該登録申請者に対し相当の期間を指定して弁明の機会を与えるものとする。
第8条
【変更届出書等】
1
著作権等管理事業者は、
法第7条第1項の規定による届出をしようとするときは、次に掲げる事項を記載した変更届出書を提出しなければならない。
2
前項の変更届出書には、次の各号に掲げる場合に応じ、当該各号に定める書類を添付しなければならない。
①
名称に変更があった場合 当該変更に係る事項を記載した登記事項証明書又はこれに代わる書面
③
事業所の設置、名称若しくは所在地の変更又は廃止をした場合 当該変更に係る事項を記載した登記事項証明書又はこれに代わる書面
第9条
【承継届出書等】
1
著作権等管理事業者の地位を承継した者は、
法第8条第2項の規定による届出をしようとするときは、次に掲げる事項を記載した承継届出書を提出しなければならない。
④
承継の原因(著作権等管理事業の譲り受け、合併又は分割の別)
2
前項の承継届出書には、次の各号に掲げる場合に応じ、当該各号に定める書類及び
法第4条第2項各号に掲げる書類を添付しなければならない。
①
著作権等管理事業の譲り受けにより承継した場合 当該著作権等管理事業を行っていた者が当該著作権等管理事業の全部を当該届出をした者に譲渡することを決定した総会の議事録又はこれに代わる書面
②
合併により承継した場合 当該合併に係る事項を記載した登記事項証明書
③
分割により承継した場合 当該分割に係る事項を記載した登記事項証明書
第10条
【廃業等届出書等】
1
法第9条の規定による届出をしようとする者は、次に掲げる事項を記載した廃業等届出書を提出しなければならない。
②
届出に係る著作権等管理事業者であった者の名称及び登録番号
③
届出の事由(合併による消滅、破産手続開始の決定による解散、合併及び破産手続開始の決定以外の理由による解散又は著作権等管理事業の廃止の別)
2
前項の廃業等届出書には、次の各号に掲げる場合に応じ、当該各号に定める書類を添付しなければならない。
①
合併により消滅した場合 当該合併に係る事項を記載した登記事項証明書
②
破産手続開始の決定により解散した場合 裁判所が破産管財人を選定したことを証する書面の写し
③
合併及び破産手続開始の決定以外の理由により解散した場合 清算人を記載した登記事項証明書又はこれに代わる書面
④
著作権等管理事業を廃止した場合 著作権等管理事業の廃止を決定した総会の議事録又はこれに代わる書面
第11条
【管理委託契約約款の記載事項】
法第11条第1項第5号に規定する文部科学省令で定める事項は、次に掲げる事項とする。
④
委託者の事情に応じて管理委託契約の内容に違いを設ける場合においてはその方法
第12条
【使用料規程に係る利用区分】
法第13条第1項第1号に規定する文部科学省令で定める基準は、以下のとおりとする。ただし、著作物等の利用の実態に照らして合理的と認められる場合には、これによらないことができる。
①
著作物等の種類による区分にあっては、次に掲げる基準
ロ
実演、レコード、放送又は有線放送の場合にあっては、各々の区分に基づくものであること。
②
著作物等の利用方法の別による区分にあっては、次に掲げる基準
第13条
【使用料規程の記載事項】
法第13条第1項第3号に規定する文部科学省令で定める事項は、次に掲げる事項とする。
①
使用料規程において具体的な使用料の額を定めることが困難である場合におけるその決定方法
第14条
【利用者又はその団体から意見を聴取するように努めたことを疎明する書面】
著作権等管理事業者は、
法第13条第1項の使用料規程の届出をしようとするときは、
同条第2項の規定により利用者又はその団体から意見を聴取するように努めたことを疎明する書面を提出しなければならない。
第15条
【著作物等の円滑な利用を阻害するおそれがあると認める場合】
文化庁長官は、次の各号のいずれかに該当する場合には、
法第13条第1項の規定により届け出られた使用料規程が
法第14条第2項の著作物等の円滑な利用を阻害するおそれがあると認めるものとする。
①
記載された利用区分と著作物等の利用の実態とが著しく乖離している場合
③
著作物等の使用料の額を引き上げる旨の変更の届出にあっては、当該変更部分に係る変更前の実施日から変更後の実施予定日までの期間が著しく短い場合
④
著作権等管理事業者が
法第13条第2項の規定により利用者又はその団体から意見を聴取するように努めたと認められない場合
第16条
【使用料規程に関する協議請求の通知】
1
利用者代表は、
法第14条第3項の通知をしようとするときは、次に掲げる事項を記載した協議請求通知書を提出しなければならない。
2
前項の協議請求通知書には、自らが利用者代表であることを疎明する書類を添付しなければならない。
3
文化庁長官は、
第1項の協議請求通知書を受理したときは、協議を求められた指定著作権等管理事業者に対し、遅滞なく当該通知書の写しを送付するものとする。
第17条
【協議において使用料規程の全部又は一部を変更する必要がないこととされた旨の通知】
1
指定著作権等管理事業者は、
法第14条第4項の通知をしようとするときは、次に掲げる事項を記載した協議満了通知書を提出しなければならない。
③
使用料規程のうち協議において変更する必要がないこととされた部分
2
前項の協議満了通知書には、利用者代表が作成した異議がない旨の書面を添付しなければならない。
第18条
【管理委託契約約款及び使用料規程の公示の方法】
法第15条の規定による管理委託契約約款及び使用料規程の公示は、継続して、次に掲げるいずれかの方法により行わなければならない。
第19条
【財務諸表等として文部科学省令で定める書類】
第20条
【監督処分の公告の方法】
法第22条の規定による監督処分の公告は、官報によるものとする。
第21条
【利用者代表であると認める場合】
文化庁長官は、
法第14条第3項に係る通知をした者又は
法第23条第4項に係る申立てをした者が次の各号のいずれかに該当する場合には、当該者が一の利用区分における
法第23条第2項に規定する利用者代表であると認めるものとする。
①
当該利用区分における当該者の利用者比率(一の利用区分における利用者の総数に占めるその者又はその者に使用料規程に関する協議を委任した者の直接又は間接の構成員である利用者の数の割合をいう。以下この条において同じ。)及び使用料比率(一の利用区分における利用者が支払った使用料の総額に占めるその者又はその者に使用料規程に関する協議を委任した者の直接又は間接の構成員が支払った使用料の額の割合をいう。以下この条において同じ。)がともに百分の五十を超える場合
②
当該利用区分における当該者の利用者比率が百分の五十を超えかつ使用料比率が百分の五十を超える者が存在しない場合又は当該利用区分における当該者の使用料比率が百分の五十を超えかつ利用者比率が百分の五十を超える者が存在しない場合
③
前二号の場合を除き、当該利用区分における当該者の利用者比率及び使用料比率がともに百分の二十を超え、当該利用区分において他に当該者の利用者比率又は使用料比率を超える者が存在せずかつ現れる見込みがあると認められない場合
第22条
【協議開始命令申立書等】
1
利用者代表は、
法第23条第4項の申立てをしようとするときは、次に掲げる事項を記載した協議開始命令申立書(協議の再開を求める場合にあっては協議再開命令申立書。)を提出しなければならない。
第23条
【裁定申請書】
1
法第24条第1項の規定により裁定を申請しようとする者は、次に掲げる事項を記載した裁定申請書を提出しなければならない。
2
第16条第3項の規定は、
前項の裁定申請書について準用する。この場合において、「指定著作権等管理事業者」とあるのは「相手方」と読み替えるものとする。
第24条
【裁定の理由の文書による通知】
文化庁長官は、
法第24条第5項の規定により当事者に裁定をした旨の通知をするときは、あわせて文書により当該裁定の理由を通知するものとする。
第25条
【ディスク等による手続】
法又はこの省令の規定による文化庁長官への書類の提出については、電子的方法、磁気的方法その他の方法により当該書類に記載すべきこととされている事項を記録したディスクその他これに準ずるものを提出することによって行うことができる。
附則
2
著作権に関する仲介業務に関する法律施行規則は、廃止する。
附則
平成16年12月28日
この省令は、平成十七年一月一日から施行する。ただし、第二条の改正規定は、平成十七年二月一日から施行する。
附則
平成17年3月3日
この省令は、不動産登記法の施行の日(平成十七年三月七日)から施行する。
附則
平成18年4月28日
この省令は、会社法の施行の日(平成十八年五月一日)から施行する。