• 朝鮮総督府交通局共済組合の本邦内にある財産の整理に関する政令
    • 第1条 [目的]
    • 第2条 [監督]
    • 第3条 [特殊整理人]
    • 第4条 [特殊整理人の権限]
    • 第5条 [債務消滅行為等の禁止]
    • 第6条 [整理計画書]
    • 第7条 [債務弁済の順位]
    • 第8条 [年金の一時金換算]
    • 第9条 [残余財産の分配]
    • 第10条 [組合の給付債務の債権者に対する公告]
    • 第11条 [一般債権者に対する催告]
    • 第12条 [組合の給付債務の債権者の権利の確認]
    • 第13条 [特別措置法の特例]
    • 第14条 [準用]
    • 第15条 [罰則]
    • 第16条

朝鮮総督府交通局共済組合の本邦内にある財産の整理に関する政令

昭和27年4月28日 改正
第1条
【目的】
朝鮮総督府交通局共済組合(以下「組合」という。)の本邦内にある財産は、この政令の定めるところにより整理する。
第2条
【監督】
組合の本邦内にある財産の整理は、大蔵大臣の監督に属する。
第3条
【特殊整理人】
組合の本邦内にある財産の整理は、特殊整理人が行う。
特殊整理人は、大蔵大臣が選任する。
旧日本占領地域に本店を有する会社の本邦内にある財産の整理に関する政令(以下「政令第291号」という。)第10条第3項から第5項までの規定は、特殊整理人について準用する。
参照条文
第4条
【特殊整理人の権限】
組合の本邦内にある財産の整理に関する組合の代表並びに当該財産の管理及び処分の権限は、特殊整理人に専属する。
第5条
【債務消滅行為等の禁止】
特殊整理人は、第6条の規定による整理計画書の認可があり、且つ、大蔵大臣の指示があつた後でなければ、第7条第1項各号に掲げる債務について、弁済その他債務を消滅させる行為をすることができない。
特殊整理人は、第6条の規定による整理計画書の認可があり、且つ、大蔵大臣の指示があつた後でなければ、組合の本邦内にある財産を処分することができない。
前二項の規定は、公租公課の支払をする場合及び大蔵大臣の許可を受けてする場合においては適用しない。
参照条文
第6条
【整理計画書】
特殊整理人は、大蔵大臣の指定する日までに、大蔵省令で定める手続により、左に掲げる事項を記載した整理計画書を作成し、大蔵大臣の認可を申請しなければならない。
第7条第1項各号に掲げる債務の債権者の氏名又は名称、債権額、弁済又は相殺その他の方法により債務を免かれる額及び順位
第9条の規定による残余財産の分配を受ける者の氏名、当該残余財産の分配の基準となる掛金の額及び組合員であつた期間並びにその者に対する残余財産の分配額
その他大蔵省令で定める事項
第7条
【債務弁済の順位】
組合の本邦内にある財産をもつて弁済すべき債務は、左に掲げるものとし、特殊整理人は、左の順位によりこれを弁済しなければならない。
整理に要する費用に係る債務及び組合の本邦内の事業又は財産に係る公租公課
組合の本邦内の事業又は財産から生じた債務
組合の給付を受ける権利を有する者のうち、戸籍法の規定の適用を受ける者で、且つ、本邦内に住所又は居所を有する者に対する組合の給付債務。但し、第4号に掲げる債務を除く。
前号に規定する者に対する組合の年金債務のうち、特殊整理人選任の時においてまだ支払時期の到来していないもの
政令第291号第28条第2項及び第3項の規定は、前項の規定による債務の弁済について準用する。
第8条
【年金の一時金換算】
前条第1項第4号に掲げる年金債務は、大蔵省令で定めるところにより一時金に換算して支払うものとする。
旧令による共済組合等からの年金受給者のための特別措置法(以下「特別措置法」という。)の規定の適用については、前項の規定による年金の債務の支払は、第13条第4項の規定の適用があることを除いて、当該年金債務を消滅させるものと解してはならない。
第9条
【残余財産の分配】
特殊整理人は、第7条第1項各号に掲げる債務を弁済した後、その残余財産を、同項第3号又は第4号に掲げる債務のうち年金又は一時金の債務の支払を受けた者に対し、当該年金又は一時金に係る組合の組合員が組合員でなくなつた時における掛金の額に当該組合員が組合の組合員であつた期間を乗じた金額の割合に応じて分配しなければならない。
第10条
【組合の給付債務の債権者に対する公告】
特殊整理人は、就職の後遅滞なく、第7条第1項第3号及び第4号に掲げる債務の債権者に対し、一定の期間内に証拠書類を添えて当該権利の確認を求めるための申出をすべき旨の公告をしなければならない。但し、その期間は、三月を下ることができない。
前項の規定による公告は、時事に関する事項を掲載する日刊新聞紙に掲げて少くとも三回以上しなければならない。
第1項の規定による公告には、同項の債権者が同項の期間内に権利の申出をしないときは、第12条第1項において準用する特別措置法第18条第1項の規定による権利の確認が得られないため債務の支払又は残余財産の分配を受けることができないことがある旨及びこの政令施行の際本邦にいない債権者その他この政令の規定による整理中に特殊整理人に対して権利の確認の申出をしなかつたことについてやむを得ない事由がある者については、当該整理結了後においても共済組合連合会に対してその権利の確認の申出をすることによつて共済組合連合会から特別措置法の規定による年金又は一時金の支給を受けることができることがある旨を附記しなければならない。
第11条
【一般債権者に対する催告】
特殊整理人は、就職の後遅滞なく、第7条第1項第1号及び第2号に掲げる債務(公租公課を除く。)の債権者に対し、一定の期間内にその債権の申出をすべき旨の催告をしなければならない。但し、その期間は、一月を下ることができない。
政令第291号第15条第2項から第4号までの規定は前項の債権者に対する催告について準用する。
参照条文
第12条
【組合の給付債務の債権者の権利の確認】
特別措置法第18条の規定は、第7条第1項第3号及び第4号に掲げる債務の債権者の権利の確認について準用する。この場合において、同法第18条第1項中「その年金又は一時金の種類及び額」とあるのは、「その権利の種類及び額」と読み替えるものとする。
特殊整理人は、前項において準用する特別措置法第18条の規定による権利の確認を受けた者に対してのみ、第7条第1項第3号及び第4号に掲げる債務の弁済並びに第9条の規定による残余財産の分配をするものとする。
第13条
【特別措置法の特例】
組合については、大蔵大臣は、特別措置法第4条第4項の規定による調査を要しないものとし、同条第1項の規定による指定は、第10条第1項の規定による公告に応じて権利の申出をすべき期間が終了した後遅滞なく行うものとする。
組合については、共済組合連合会は、特別措置法第17条の規定による公告を要しないものとし、同法第19条及び第20条の規定の適用については、第12条第1項において準用する特別措置法第18条の規定により特殊整理人がする権利の確認は、同条の規定により共済組合連合会がする権利の確認とみなす。但し、共済組合連合会は、この政令施行の際本邦にいない権利者その他この政令の規定による整理中に特殊整理人に対して権利の確認の申出をしなかつたことについてやむを得ない事由があると認められる権利者又はこの政令の規定による整理中に特殊整理人に対して権利の確認の申出をしても特殊整理人がやむを得ない事由によつて確認することができなかつた権利者に限り、当該整理結了後、その申出に基いて、特別措置法第18条の規定による権利の確認をすることができるものとする。
共済組合連合会は、この政令の規定による整理が結了した後、特殊整理人が確認をした年金の種類及び額につき、新たに調査した資料に基いて改定すべき事由が明らかになつた場合においては、大蔵大臣の指示に基き特殊整理人の確認を改定することができる。
前項の規定に基いて改定された場合において、返却される金銭があるときは、大蔵大臣の指示に基きこれを国庫に帰属するものとする。
共済組合連合会は、この政令の規定による整理が結了するまでの間は、組合に係る特別措置法の規定による年金又は一時金の支給をしないものとする。
組合に係る特別措置法の規定による年金又は一時金の受給権利者が、第7条第1項第3号若しくは第4号に掲げる債務の支払又は第9条の規定による残余財産の分配を受けた場合においては、同法の規定の適用については、これらの債務の支払又は残余財産の分配として受けた金額の限度において、共済組合連合会から同法の規定による年金又は一時金の支給を受けたものとみなす。
特別措置法第23条の規定の適用については、第10条第1項の規定による公告は、同法第17条第1項の規定による公告とみなす。
参照条文
第14条
【準用】
政令第291号第2条第1項第2号第4号及び第5号第4条第1項及び第2項第6条第11条第2項第12条第16条第18条から第23条まで、第26条第27条第28条の3から第29条まで、第31条第33条第37条第38条第2号第4号及び第5号第39条から第41条まで並びに第42条第2号から第5号までの規定は、この政令の規定による組合の本邦内にある財産の整理について準用する。この場合において、これらの規定中左の各号に掲げる字句は、それぞれ当該各号に掲げる字句に読み替えるものとする。
第4条第1項第6条第1項及び第3項第16条第1項並びに第27条中「指定日」とあるのは、「特殊整理人の選任の日」
第16条第1項中「就職の日から九十日内に、」とあるのは、「就職の後遅滞なく、」
第18条第1項中「前条」とあるのは、「政令第40号第6条
第19条第1項中「第17条」とあるのは、「政令第40号第6条
第39条中「第2条第1項第1号の規定による指定」とあるのは、「特殊整理人の選任」
第15条
【罰則】
左の場合においては、特殊整理人を三年以下の懲役若しくは二十万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
第5条の規定に違反して弁済その他債務を消滅させる行為をし、又は財産を処分したとき。
第6条の規定に違反して整理計画書の認可の申請をせず、又はその計画書に虚偽の記載をしたとき。
参照条文
第16条
法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人、その他の従業者が、その法人又は人の業務又は財産に関して、前条の違反行為をしたときは、行為者を罰する外、その法人又は人に対し、前条の罰金刑を科する。
附則
この政令は、公布の日から施行する。
附則
昭和27年3月28日
この法律は、日本国との平和条約の最初の効力発生の日から施行する。
附則
昭和27年4月28日
この法律施行前に改正前の朝鮮総督府交通局共済組合の本邦内にある財産の整理に関する政令に基いてした処分、手続その他の行為は、改正後の同令に基いてしたものとみなす。

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