独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構又は鉄道事業者等が締結する退職金支払確保契約に関する省令

この省令において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

特定事業主は、退職金支払確保契約の申込みをしようとするときは、指定規模縮小等航路ごとに、次に掲げる事項を記載した退職金支払確保契約申込書に独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構（以下「機構」という。）又は法第10条に規定する鉄道事業者等（以下「鉄道事業者等」という。）が定める書類を添付して、これを、同条に規定する国道橋の供用に伴う指定規模縮小等航路（以下「国道橋関係指定規模縮小等航路」という。）に係るものにあつては機構に、同条に規定する鉄道橋の供用に伴う指定規模縮小等航路（以下「鉄道橋関係指定規模縮小等航路」という。）に係るものにあつては鉄道事業者等に提出しなければならない。

機構又は鉄道事業者等は、退職金支払確保契約の申込みを承諾したときは、遅滞なく、退職金支払確保契約の成立を証する書面を申込者に送付しなければならない。

契約者は、退職金支払確保契約が効力を生じた日の属する事業年度（以下「契約締結年度」という。）から当該退職金支払確保契約に係るすべての特定離職見込者のうち最も遅く退職することとなるものの退職予定年度の前事業年度までの各事業年度につき、その事業年度の掛金として第3項の規定による通知を受けた金額を各事業年度の末日までに、国道橋関係指定規模縮小等航路に係るものにあつては機構に、鉄道橋関係指定規模縮小等航路に係るものにあつては鉄道事業者等に納付しなければならない。

契約者は、各事業年度の末日の三十日前までに、納付しようとする掛金の額、その算出の基礎その他機構又は鉄道事業者等が定める事項を記載した書類を、国道橋関係指定規模縮小等航路に係るものにあつては機構に、鉄道橋関係指定規模縮小等航路に係るものにあつては鉄道事業者等に提出しなければならない。

機構又は鉄道事業者等は、前項の書類を審査し、各事業年度の末日の十五日前までに当該事業年度の掛金の額を契約者に通知しなければならない。

機構又は鉄道事業者等は、特にやむを得ない理由により契約者が掛金を前条第1項の納付期限までに納付することができないと認めるときは、契約者の申出により、当該掛金の全部又は一部につき、一年の範囲内で納付期限を延期することができる。

各事業年度の掛金の額は、次条の規定による場合のほか、次の各号に掲げる事業年度の区分に応じそれぞれ当該各号に掲げる額とする。

契約者は、各事業年度において、当該事業年度末の退職金要支給見込額をすべての特定離職見込者について合計した額から当該事業年度末までに納付すべき掛金の総額を控除した額の範囲内で、掛金の額を増額して納付することができるものとする。

前項の規定により契約者が掛金を増額して納付した場合又は特定離職見込者の退職予定年度の変更が生じたことにより退職金支払確保契約の変更が行われた場合においては、その後の各事業年度の掛金の額は、機構又は鉄道事業者等が定めるところにより算定した額とする。

法第15条第3項の国土交通省令で定める場合は、次の各号に掲げる場合とする。

前項各号に掲げる事実があつたときは、契約者は、直ちにその旨を、国道橋関係指定規模縮小等航路に係るものにあつては機構に、鉄道橋関係指定規模縮小等航路に係るものにあつては鉄道事業者等に申し出なければならない。

機構又は鉄道事業者等は、法第15条第3項に規定する場合のほか、契約者につき次に掲げる事実があつた場合には、退職金支払確保契約を解除することができる。

機構若しくは鉄道事業者等又は契約者は、退職金支払確保契約を解除しようとするときは、解除の理由を付して、その旨を契約の相手方に文書で通知しなければならない。

退職金支払確保契約の解除は、将来に向つてのみその効力を生ずる。

法第15条第3項の規定により退職金支払確保契約が解除されたときは、機構又は鉄道事業者等は、契約者が納付した掛金の総額のうち当該解除に係る部分の額とその運用により生ずる収益に相当する額を合計した額を契約者に還付するものとする。

第8条の規定により退職金支払確保契約が解除されたときは、機構又は鉄道事業者等は、契約者が納付した掛金の総額を契約者に還付するものとする。

法第15条第4項の国土交通省令で定める期間は、三月とする。

契約者の相続人その他の一般承継人は、法第15条第4項の規定による申出をしようとするときは、次に掲げる事項を記載した退職金支払確保契約承継申出書に機構又は鉄道事業者等が定める書類を添付して、これを、国道橋関係指定規模縮小等航路に係るものにあつては機構に、鉄道橋関係指定規模縮小等航路に係るものにあつては鉄道事業者等に提出しなければならない。

契約者について相続その他の一般承継があつた場合において、法第15条第4項の規定による地位の承継がなかつたときは、退職金支払確保契約は、当該相続その他の一般承継があつた時に解除されたものとみなす。

前条第1項の規定は、前項の場合に準用する。この場合において、前条第1項中「契約者に還付する」とあるのは「契約者の相続人その他の一般承継人に還付する」と読み替えるものとする。

契約者は、各事業年度において、当該事業年度を退職予定年度とする特定離職見込者が退職したとき、又は退職することが確実となつたときは、国道橋関係指定規模縮小等航路に係るものにあつては機構に、鉄道橋関係指定規模縮小等航路に係るものにあつては鉄道事業者等に対し、退職金支払確保契約において給付することが約された当該特定離職見込者に係る退職金の支払に必要な資金（以下「契約給付金」という。）の給付を請求することができる。ただし、納付すべき掛金に未納のものがあるときは、この限りでない。

契約者は、前項の請求をしようとするときは、次に掲げる事項を記載した契約給付金請求書に特定離職見込者が退職したこと又は退職することが確実となつたことを証する書面を添付して、これを、国道橋関係指定規模縮小等航路に係るものにあつては機構に、鉄道橋関係指定規模縮小等航路に係るものにあつては鉄道事業者等に提出しなければならない。

機構又は鉄道事業者等は、第1項の請求があつたときは、速やかに、契約給付金の額を契約者に通知しなければならない。

機構又は鉄道事業者等は、前項の通知の日から起算して十日以内に、契約給付金を契約者に給付しなければならない。

前条第3項に規定する契約給付金の額は、同条第1項の規定による請求に係る特定離職見込者について算定される次の各号に掲げる額の合計額を合算した額とする。