• 国家公安委員会行政文書管理規則
    • 第1条 [目的]
    • 第2条 [定義]
    • 第3条 [公安委員会の保有する行政文書]
    • 第4条 [総括文書管理者]
    • 第5条 [文書管理者]
    • 第6条 [監査責任者]
    • 第7条 [職員]
    • 第8条 [行政文書の作成]
    • 第9条 [行政文書の整理]
    • 第10条 [行政文書の保存の方法]
    • 第11条 [行政文書の保存期間]
    • 第12条 [保存期間が満了したときの措置]
    • 第13条 [保存期間の延長]
    • 第14条 [行政文書ファイル保存要領]
    • 第15条 [移管又は廃棄]
    • 第16条 [行政文書ファイル管理簿]
    • 第17条 [行政文書の閲覧及び貸出し]
    • 第18条 [点検及び監査]
    • 第19条 [紛失等への対応]
    • 第20条 [管理状況の報告等]
    • 第21条 [研修]
    • 第22条 [文書管理規則等の供覧]
    • 第23条 [細則]

国家公安委員会行政文書管理規則

平成23年4月1日 制定
第1条
【目的】
この規則は、国家公安委員会(以下「公安委員会」という。)が行う行政文書の管理に関し必要な事項を定めることにより、行政文書の適正な管理を確保し、もって事務の適正かつ能率的な遂行及び公文書等の管理に関する法律(以下「法」という。)の適正かつ円滑な運用に資することを目的とする。
第2条
【定義】
この規則において「行政文書」とは、法第2条第4項に規定する行政文書のうち、公安委員会の委員長及び委員(専門の事項を調査審議させ、又は意見を提出させるため公安委員会に置かれる職員を含む。以下同じ。)並びに警察庁長官官房国家公安委員会会務官(以下「会務官」という。)及び会務官に置かれる職員が職務上作成し、又は取得した文書であって、これらの者が組織的に用いるものとして、公安委員会が保有しているものをいう。
この規則において「行政文書ファイル」とは、法第5条第2項に規定する行政文書ファイルであって、公安委員会が保有する行政文書に係るものをいう。
この規則において「行政文書ファイル等」とは、法第5条第5項に規定する行政文書ファイル等であって、公安委員会が保有する行政文書に係るものをいう。
この規則において「行政文書ファイル管理簿」とは、法第7条第1項に規定する行政文書ファイル管理簿であって、公安委員会が保有する行政文書に係るものをいう。
第3条
【公安委員会の保有する行政文書】
公安委員会が保有する行政文書は、次のとおりとする。
公安委員会の会議録(公安委員会の会議に提出された行政文書であって、公安委員会が会議録と併せて保有することが必要と認めたものを含む。)
警察法第12条の2に規定する事務に関する行政文書
公安委員会の運営に関する定めその他公安委員会の委員長又は委員の作成に係る公安委員会の意思決定に関する行政文書(前号に掲げるものを除く。)
公安委員会又は公安委員会の委員長若しくは委員宛ての意見、要望等及びその処理に関する行政文書
行政文書ファイル管理簿及び移管・廃棄簿
その他公安委員会が自ら保有することが必要と認めた行政文書
第4条
【総括文書管理者】
公安委員会に、総括文書管理者一人を置き、会務官をもって充てる。
総括文書管理者は、次に掲げる事務を行う。
行政文書の管理に関する規程類の整備に関すること。
標準文書保存期間基準、行政文書ファイル管理簿及び移管・廃棄簿の整備に関すること。
行政文書の管理に関する内閣府との調整に関すること。
行政文書の管理に関する研修の実施に関すること。
行政文書の管理に関し、組織の新設、改正及び廃止に伴う必要な措置に関すること。
その他行政文書の管理に関する事務の総括及び必要な改善措置の実施に関すること。
第5条
【文書管理者】
公安委員会に、文書管理者を置き、総括文書管理者が指名する者をもって充てる。
文書管理者は、次に掲げる事務を行う。
行政文書の保存に関すること。
保存期間が満了したときの措置の設定に関すること。
行政文書ファイル管理簿の作成に関すること。
保存期間の延長、独立行政法人国立公文書館(以下「国立公文書館」という。)への移管又は廃棄の措置の実施に関すること。
行政文書の管理状況の点検に関すること。
行政文書の管理に関する職員の指導及び助言に関すること。
第6条
【監査責任者】
公安委員会に、監査責任者一人を置き、総括文書管理者が指名する者をもって充てる。
監査責任者は、行政文書の管理状況について監査を行うものとする。
第7条
【職員】
会務官に置かれる職員は、法の趣旨にのっとり、関連する法令及び規則等並びに総括文書管理者及び文書管理者の指示に従い、行政文書を適正に管理するものとする。
第8条
【行政文書の作成】
公安委員会においては、法第1条の目的の達成に資するため、公安委員会における経緯も含めた意思決定に至る過程並びに公安委員会の事務及び事業の実績を合理的に跡付け、又は検証することができるよう、処理に係る事案が軽微なものである場合を除き、行政文書を作成しなければならない。
別表第一の第二欄に掲げる業務に係る行政文書を作成するに当たっては、当該業務の区分に応じそれぞれ同表の第三欄に定める行政文書の類型を参酌するものとする。
行政文書の作成に際しては、反復利用が可能な様式、資料等の情報を、当該情報を電子計算機に備えられたファイルに記録し、電気通信回線を通じて他の職員が閲覧することができるようにするものとする。
行政文書の作成に当たっては、常用漢字表(平成二十二年内閣告示第2号)、現代仮名遣い(昭和六十一年内閣告示第1号)、送り仮名の付け方(昭和四十八年内閣告示第2号)、外来語の表記(平成三年内閣告示第2号)等を参照し、分かりやすい用字用語を用い、的確かつ簡潔に記載するものとする。
第9条
【行政文書の整理】
行政文書については、この条及び第11条に定めるところにより、次に掲げる整理を行わなければならない。
作成し又は取得した行政文書について分類し、名称を付するとともに、保存期間及び保存期間の満了する日を設定すること。
単独で管理することが適当な行政文書を除き、相互に密接な関連を有する行政文書を一の行政文書ファイルにまとめること。
前号の行政文書ファイルについて分類し、名称を付するとともに、保存期間及び保存期間の満了する日を設定すること。
前項に規定する分類は、第11条第1項に規定する標準文書保存期間基準を参酌して、事務及び事業の性質、内容等に応じて三段階に区分するなど、系統的に行わなければならない。
行政文書及び行政文書ファイルは、分かりやすい名称を付さなければならない。
参照条文
第10条
【行政文書の保存の方法】
行政文書は、第14条に規定する行政文書ファイル保存要領に従い、公安委員会が適切に管理し得る専用の場所において、適切に保存するものとする。
行政文書は、保存期間が満了する日まで必要に応じ記録媒体の変換を行うなどにより、適正かつ確実に利用できる方式で保存するものとする。
第11条
【行政文書の保存期間】
総括文書管理者は、別表第一の第三欄に掲げる行政文書の類型に応じそれぞれ同表の第四欄に定める保存期間を参酌し、標準文書保存期間基準を定めなければならない。
第9条第1項第1号の保存期間の設定については、前項の標準文書保存期間基準に従って行うものとする。
第1項の標準文書保存期間基準の定め及び前項の保存期間の設定においては、歴史公文書等(法第2条第6項に規定する歴史公文書等をいう。)に該当するとされた行政文書にあっては、一年以上の保存期間を定めるものとする。
第9条第1項第1号の保存期間の起算日は、行政文書を作成し、又は取得した日(以下「文書作成取得日」という。)の属する年度の翌年度の四月一日とする。ただし、文書作成取得日から一年以内の日であって四月一日以外の日を起算日とすることが行政文書の適切な管理に資すると文書管理者が認める場合にあっては、その日とする。
第9条第1項第3号の保存期間は、行政文書ファイルにまとめられた行政文書の保存期間とする。
第9条第1項第3号の保存期間の起算日は、行政文書を行政文書ファイルにまとめた日のうち最も早い日(以下「ファイル作成日」という。)の属する年度の翌年度の四月一日とする。ただし、ファイル作成日から一年以内の日であって四月一日以外の日を起算日とすることが行政文書の適切な管理に資すると文書管理者が認める場合にあっては、その日とする。
第4項及び前項の規定は、文書作成取得日においては不確定である期間を保存期間とする行政文書及び当該行政文書がまとめられた行政文書ファイルについては、適用しない。
参照条文
第12条
【保存期間が満了したときの措置】
文書管理者は、行政文書ファイル等について、別表第二の中欄に掲げる業務の区分に応じそれぞれ同表の下欄に定める保存期間満了後の措置を参酌し、保存期間の満了前のできる限り早い時期に、保存期間が満了したときの措置を定めなければならない。
文書管理者は、第16条第1項の行政文書ファイル等について前項の措置を定めるに当たっては、総括文書管理者の同意を得た上で、行政文書ファイル管理簿への記載により行うものとする。
総括文書管理者は、前項の同意に当たっては、必要に応じ、国立公文書館の専門的技術的な助言を求めることができる。
参照条文
第13条
【保存期間の延長】
文書管理者は、公文書等の管理に関する法律施行令(以下「令」という。)第9条第1項各号に掲げる行政文書ファイル等については、当該行政文書ファイル等の区分に応じ、それぞれ当該各号に定める期間が経過する日までの間、保存期間及び保存期間の満了する日を延長しなければならない。
総括文書管理者は、令第9条第2項の規定に基づき、保存期間及び保存期間の満了する日を延長した場合は、延長する期間及び延長の理由を内閣府に報告しなければならない。
第14条
【行政文書ファイル保存要領】
総括文書管理者は、行政文書ファイル等の適切な保存及び集中管理の推進に資するよう、行政文書ファイル保存要領を作成するものとする。
行政文書ファイル保存要領には、次に掲げる事項を記載しなければならない。
行政文書(次号に掲げるものを除く。)の保存場所及び保存方法
電子行政文書(電磁的記録である行政文書をいう。)の保存場所及び保存方法
集中管理の場所及び方法
引継ぎの手続
その他行政文書ファイル等の保存及び集中管理を確保するための措置
参照条文
第15条
【移管又は廃棄】
保存期間が満了した行政文書ファイル等については、第12条第1項の規定による定めに従って、国立公文書館に移管し、又は廃棄しなければならない。
総括文書管理者は、前項の規定により、保存期間が満了した行政文書ファイル等を廃棄しようとするときは、あらかじめ、内閣府に協議し、その同意を得なければならない。この場合において、内閣府の同意が得られないときは、内閣府と協議の上、当該行政文書ファイル等について、新たに保存期間及び保存期間の満了する日を設定しなければならない。
総括文書管理者は、第1項の規定により移管する行政文書ファイル等について、法第16条第1項第1号に掲げる場合に該当するものとして国立公文書館において利用の制限を行うことが適切であると認める場合には、国立公文書館に意見を提出しなければならない。
総括文書管理者は、内閣府から、法第8条第4項の規定により、行政文書ファイル等について廃棄の措置をとらないように求められた場合には、必要な措置を講ずるものとする。
第16条
【行政文書ファイル管理簿】
行政文書ファイル等(保存期間が一年以上のものに限る。以下この条において同じ。)については、行政文書ファイル管理簿により管理するものとする。
行政文書ファイル管理簿は、令第11条第2項の規定に基づき、文書管理システム(行政文書の取得、作成、保存、移管、廃棄等に係る業務を統一的に処理するシステムであって、各行政機関が共通して利用することができるものをいう。)をもって調製するものとする。
文書管理者は、少なくとも毎年度一回、その管理する行政文書ファイル等の現況について、令第11条第1項各号に掲げる事項を行政文書ファイル管理簿に記載しなければならない。
行政文書ファイル管理簿の記載については、記載すべき事項が行政機関の保有する情報の公開に関する法律(以下「情報公開法」という。)第5条各号に規定する不開示情報に該当するおそれがある場合には、当該不開示情報を明示しないよう工夫をするものとする。
文書管理者は、保存期間が満了した行政文書ファイル等について、国立公文書館に移管し、又は廃棄した場合は、当該行政文書ファイル等に関する行政文書ファイル管理簿の記載を削除するとともに、その名称、移管日、廃棄日等について、総括文書管理者が調製した移管・廃棄簿に記載しなければならない。
参照条文
第17条
【行政文書の閲覧及び貸出し】
総括文書管理者は、必要があると認める場合は、行政文書を会務官に置かれる職員以外の警察庁の職員に閲覧させ、又は貸し出すことができる。
第18条
【点検及び監査】
文書管理者は、行政文書の管理状況について、少なくとも毎年度一回、点検を行い、その結果を総括文書管理者に報告しなければならない。
監査責任者は、行政文書の管理状況について、少なくとも毎年度一回、監査を行い、その結果を総括文書管理者に報告しなければならない。
総括文書管理者は、点検及び監査の結果等を踏まえ、行政文書の管理について必要な措置を講ずるものとする。
第19条
【紛失等への対応】
文書管理者は、行政文書ファイル等の紛失等の事実が明らかとなった場合は、直ちに総括文書管理者に報告しなければならない。
総括文書管理者は、前項の報告を受けたときは、速やかに被害の拡大の防止等のために必要な措置を講ずるものとする。
第20条
【管理状況の報告等】
総括文書管理者は、行政文書ファイル管理簿の記載状況その他の行政文書の管理状況について、毎年度、内閣府に報告するものとする。
総括文書管理者は、法第9条第3項の規定により報告若しくは資料の提出を求められ、又は実地調査が行われる場合には、必要な協力を行うものとする。
総括文書管理者は、内閣府から法第31条の規定による勧告があった場合には、必要な措置を講ずるものとする。
第21条
【研修】
総括文書管理者は、会務官に置かれる職員に対し、行政文書の管理を適正かつ効果的に行うために必要な研修を行うものとする。
会務官に置かれる職員は、総括文書管理者及び国立公文書館その他の機関が実施する研修に積極的に参加するものとする。
第22条
【文書管理規則等の供覧】
この規則を記載した書面及び行政文書ファイル管理簿は、情報公開法第3条の規定による開示の請求を受け付ける場所において、一般の閲覧に供するとともに、インターネットで公表するものとする。
第23条
【細則】
この規則に定めるもののほか、行政文書の管理に関し必要な事項は、総括文書管理者が定める。
別表第一
【第八条、第十一条関係】
事項業務行政文書の類型保存期間
公安委員会の決定又は了解及びその経緯会議公安委員会の会議録(公安委員会の会議に提出された行政文書であって、公安委員会が会議録と併せて保有することが必要と認めたものを含む。)三十年
監察の指示警察法第十二条の二に規定する事務に関する行政文書五年
決定、申合せ等公安委員会の運営に関する定めその他公安委員会の委員長又は委員の作成に係る公安委員会の意思決定に関する文書三十年
意見、要望等公安委員会又は公安委員会の委員長若しくは委員宛ての意見、要望等及びその処理に関する行政文書当該意見又は要望等の処理後一年
文書管理に関する事項文書管理行政文書ファイル管理簿無期限
移管・廃棄簿三十年


別表第二
【第十二条関係】
事項業務保存期間満了後の措置
公安委員会の決定又は了解及びその経緯会議移管
監察の指示移管
決定、申合せ等移管(公安委員会の運営に係る行政文書ファイル等で、その内容に重要性がないと認められるものにあっては廃棄)
意見、要望等廃棄
文書管理に関する事項文書管理廃棄


附則
第1条
(施行期日)
この規則は、法の施行の日(平成二十三年四月一日)から施行する。
第2条
(経過措置)
行政文書ファイル管理簿の調製については、当分の間、第十六条第二項中「文書管理システム(行政文書の取得、作成、保存、移管、廃棄等に係る業務を統一的に処理するシステムであって、各行政機関が共通して利用することができるものをいう。)」とあるのは、「磁気ディスク」として、同項の規定を適用する。

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