厚生年金保険の保険給付及び国民年金の給付に係る時効の特例等に関する法律
平成19年7月6日 制定
第1条
【厚生年金保険法による保険給付に係る時効の特例】
厚生労働大臣は、この法律の施行の日(以下「施行日」という。)において厚生年金保険法による保険給付(これに相当する給付を含む。以下この条並びに附則第2条及び第4条において同じ。)を受ける権利を有する者又は施行日前において当該権利を有していた者(同法第37条の規定により未支給の保険給付の支給を請求する権利を有する者を含む。)について、同法第28条の規定により記録した事項の訂正がなされた上で当該保険給付を受ける権利に係る裁定(裁定の訂正を含む。以下この条において同じ。)が行われた場合においては、その裁定による当該記録した事項の訂正に係る保険給付を受ける権利に基づき支払期月ごとに又は一時金として支払うものとされる保険給付の支給を受ける権利について当該裁定の日までに消滅時効が完成した場合においても、当該権利に基づく保険給付を支払うものとする。
第2条
【国民年金法による給付に係る時効の特例】
厚生労働大臣は、施行日において国民年金法による給付(これに相当する給付を含む。以下この条並びに附則第2条及び第6条において同じ。)を受ける権利を有する者又は施行日前において当該権利を有していた者(同法第19条の規定により未支給の年金の支給を請求する権利を有する者を含む。)について、同法第14条の規定により記録した事項の訂正がなされた上で当該給付を受ける権利に係る裁定(裁定の訂正を含む。以下この条において同じ。)が行われた場合においては、その裁定による当該記録した事項の訂正に係る給付を受ける権利に基づき支払期月ごとに又は一時金として支払うものとされる給付の支給を受ける権利について当該裁定の日までに消滅時効が完成した場合においても、当該権利に基づく給付を支払うものとする。
第3条
【基礎年金の国庫負担等に係る読替え】
前二条(附則第2条において準用する場合を含む。)の規定を適用する場合における国民年金法第85条第1項及び厚生年金保険法第80条第1項の規定(他の法令のこれらに相当する規定を含む。)の適用に関し必要な読替えは、政令で定める。
第4条
【政府の責務】
政府は、年金個人情報(厚生年金保険法第28条に規定する原簿又は国民年金法第14条に規定する国民年金原簿に記録された個人情報その他政府が管掌する厚生年金保険事業又は国民年金事業の運営に当たって厚生労働省及び日本年金機構が保有する個人情報をいう。)について、厚生年金保険又は国民年金の被保険者、受給権者その他の関係者の協力を得つつ、正確な内容とするよう万全の措置を講ずるものとする。
附則
平成19年7月6日
第73条
(処分、申請等に関する経過措置)
1
この法律(附則第一条各号に掲げる規定については、当該各規定。以下同じ。)の施行前に法令の規定により社会保険庁長官、地方社会保険事務局長又は社会保険事務所長(以下「社会保険庁長官等」という。)がした裁定、承認、指定、認可その他の処分又は通知その他の行為は、法令に別段の定めがあるもののほか、この法律の施行後は、この法律の施行後の法令の相当規定に基づいて、厚生労働大臣、地方厚生局長若しくは地方厚生支局長又は機構(以下「厚生労働大臣等」という。)がした裁定、承認、指定、認可その他の処分又は通知その他の行為とみなす。
2
この法律の施行の際現に法令の規定により社会保険庁長官等に対してされている申請、届出その他の行為は、法令に別段の定めがあるもののほか、この法律の施行後は、この法律の施行後の法令の相当規定に基づいて、厚生労働大臣等に対してされた申請、届出その他の行為とみなす。
第74条
(罰則に関する経過措置)