地理空間情報活用推進基本法
平成19年5月30日 制定
第2条
【定義】
2
この法律において「地理情報システム」とは、地理空間情報の地理的な把握又は分析を可能とするため、電磁的方式により記録された地理空間情報を電子計算機を使用して電子地図(電磁的方式により記録された地図をいう。以下同じ。)上で一体的に処理する情報システムをいう。
第3条
【基本理念】
1
地理空間情報の活用の推進は、基盤地図情報、統計情報、測量に係る画像情報等の地理空間情報が国民生活の向上及び国民経済の健全な発展を図るための不可欠な基盤であることにかんがみ、これらの地理空間情報の電磁的方式による正確かつ適切な整備及びその提供、地理情報システム、衛星測位等の技術の利用の推進、人材の育成、国、地方公共団体等の関係機関の連携の強化等必要な体制の整備その他の施策を総合的かつ体系的に行うことを旨として行われなければならない。
2
地理空間情報の活用の推進に関する施策は、地理情報システムが衛星測位により得られる地理空間情報を活用する上での基盤的な地図を提供し、衛星測位が地理情報システムで用いられる地理空間情報を安定的に提供するという相互に寄与する関係にあること等にかんがみ、地理情報システムに係る施策、衛星測位に係る施策等が相まって地理空間情報を高度に活用することができる環境を整備することを旨として講ぜられなければならない。
3
地理空間情報の活用の推進に関する施策は、衛星測位が正確な位置、時刻、移動の経路等に関する情報の提供を通じて国民生活の向上及び国民経済の健全な発展の基盤となっている現状にかんがみ、信頼性の高い衛星測位によるサービスを安定的に享受できる環境を確保することを旨として講ぜられなければならない。
4
地理空間情報の活用の推進に関する施策は、国及び地方公共団体がその事務又は事業の遂行に当たり積極的に取り組んで実施することにより、効果的かつ効率的な公共施設の管理、防災対策の推進等が図られ、もって国土の利用、整備及び保全の推進並びに国民の生命、身体及び財産の保護に寄与するものでなければならない。
5
地理空間情報の活用の推進に関する施策は、行政の各分野において必要となる地理空間情報の共用等により、地図作成の重複の是正、施策の総合性、機動性及び透明性の向上等が図られ、もって行政の運営の効率化及びその機能の高度化に寄与するものでなければならない。
7
地理空間情報の活用の推進に関する施策は、地理空間情報を活用した多様な事業の創出及び健全な発展、事業活動の効率化及び高度化、環境との調和等が図られ、もって経済社会の活力の向上及び持続的な発展に寄与するものでなければならない。
8
地理空間情報の活用の推進に関する施策を講ずるに当たっては、民間事業者による地理空間情報の活用のための技術に関する提案及び創意工夫が活用されること等により民間事業者の能力が活用されるように配慮されなければならない。
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参照条文
第9条
【地理空間情報活用推進基本計画の策定等】
1
政府は、地理空間情報の活用の推進に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るため、地理空間情報の活用の推進に関する基本的な計画(以下「地理空間情報活用推進基本計画」という。)を策定しなければならない。
第18条
【基盤地図情報等の円滑な流通等】