住居手当の支給に関する規則
平成25年3月27日 改正
第2条
【申請書の提出】
1
住居手当の支給を受ける在外職員は、別に定める様式に従い、契約書、領収書その他の証拠書類(以下「契約書等」という。)を添付した住居手当認定申請書(以下「申請書」という。)一通を在外公館長に提出しなければならない。
2
前項の規定は、賃貸借契約の更改、転居その他の理由により家賃の額が改定される場合について準用する。
第3条
【家賃の額の認定】
1
在外公館長は、この省令の規定に基づいて家賃の額(
国家公務員宿舎法第13条に規定する有料宿舎(以下「有料宿舎」という。)の場合は、宿舎の使用料)を認定のうえ、申請書の写しを契約書等の写しとともに外務大臣に送付しなければならない。
2
外務大臣は、必要と認める場合には、家賃の額の変更を命ずることができる。
3
在外職員がその居住する住宅の賃貸人との賃貸借契約により六箇月以上の期間について要する家賃の前払をすることとされ、在外職員が自己資金を任国通貨に交換して前払金として支払う場合の認定額(家賃の額から
政令第2条第1項に規定する控除額を控除した額をいう。)は、
政令別表第二の住居手当の月額に係る限度額欄の単位(以下「表示通貨」という。)によるものとし、表示通貨への換算は、当該交換した日の換算率によるものとする。
4
前項の規定は、銀行等における前払金の支払いのための換金計算書を関係書類として在外公館長に提出した場合にのみ適用し、在外公館長は当該換金計算書を申請書とともに外務大臣に送付しなければならない。
第3条の2
【有料宿舎の場合の控除額の算出】
政令第2条第1項本文に規定する有料宿舎の場合の額は、次のとおりとする。
①
国が借上げる宿舎(以下「借上宿舎」という。)については、国が賃貸人に支払う借料の月額。
②
国が所有する宿舎(以下「国有宿舎」という。)については、
国家公務員宿舎法第15条第1項に基づき、十戸程度以上の国有宿舎が設置されている在外公館にあつては次のイの方式、それ以外の在外公館にあつては次のロの方式により算出した使用料月額。
イ
国内宿舎の場合に準じて標準的な建設費用の償却額、修繕費、地代及び火災保険料相当額を求め、これにより基準使用料を算定し、これに当該宿舎の延べ面積を乗じて算出した使用料月額。
ロ
取得費を基に個々の宿舎ごとの建設費用の償却額、修繕費、地代、火災保険料の総和をもつて算出した使用料月額。
第4条
【家賃の額の基準】
1
在外職員が居住している住宅の一箇月に要する家賃の額は、契約書等に基づいて算定する。
2
在外職員(
在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律(以下「法」という。)
第4条第4項の規定により住居手当が一括して支給されている職員を除く。)がその居住する住宅の賃貸人との賃貸借契約により一年以上の期間について要する家賃の前払をすることとされている場合で、当該前払金に要する額の全部又は一部を金融機関から借り入れているときにあつては、
前項の一箇月に要する家賃の額は、当該前払金の額を月割にした額及び当該借入れに係る利息の総額を返済期間をもつて月割にした額の合計額をもつて算定する。ただし、利息の額は、外務大臣が別に定める利率及び方式をもつて計算した額を超えることができない。
第5条
【家具付き住宅の場合の家賃の額の算定基準】
在外職員が居住する住宅が家具付きである場合には、その家賃から家具相当額として、その家賃の百分の十に相当する額(当該額が外務大臣が定める額を超えるときは、当該外務大臣が定める額)を控除した額をもつて家賃の額とする。
第6条
【家賃の額に含めうる費用】
1
次に掲げる費用(月割にした額をいう。)は、この支払を立証する契約書等がある場合には、これを含めて家賃の額とすることができる。
①
住宅への入居に際し、賃貸人に支払つた権利金、謝金その他の費用で転居又は賃貸借契約の変更に際し返済されないもの及び仲介業者に支払つた手数料(その額を住宅の契約期間で月割した額)
②
住宅用の車庫賃借料(住宅の一部に車庫の施設がない場合又は車庫の賃借料が家賃に含まれていない場合に限り、かつ、車一台分とする。)
④
冷蔵庫、レンジ、天火、皿洗い機等の台所設備の賃借料
⑤
外務大臣が指定した地における住居にかかる還付されない公租公課
2
前項に掲げる賃借料については、当該契約書等による使用期間開始の初日から家賃の額を改定する。
第7条
【ホテル等の室料】
在外職員がホテル又はこれに類する宿泊施設(以下「ホテル等」という。)に居住する場合には、室料をもつて家賃の額とする。
第8条
【配偶者等を伴う場合の住居手当】
1
配偶者(届出をしないが事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む。)又は子(主として在外職員の収入によつて生計を維持している者に限る。)(以下「配偶者等」という。)のいずれをも伴わない在外職員の配偶者等が在外職員より遅れて在勤地に到着し又は配偶者等を伴う在外職員より先に配偶者等が在勤地を離れ配偶者等を伴わなくなつた場合には、配偶者等が在外職員と同一の住宅に居住した日から居住しなくなつた日の前日まで、配偶者等を伴う場合の住居手当を支給する。
2
次の各号に掲げる場合には、それぞれ当該各号に定める期間に限り、在外職員に対し配偶者等を伴う場合の住居手当を支給することができる。
①
在外職員の配偶者等が死亡し、配偶者等のいずれをも伴わない当該在外職員が引き続き同一の住宅に居住する場合 配偶者等が死亡した日の翌日から、帰国(出張のための帰国を除く。)を命ぜられて在勤地を出発する日又は新在勤地への転勤を命ぜられて旧在勤地を出発する日の前日まで
②
在外職員が外務大臣の許可を得て配偶者等を一時在勤地から離れさせ、配偶者等のいずれをも伴わない当該在外職員が引き続き同一の住宅に居住する場合 百八十日を越えない期間
③
在外職員が新在勤地に赴任する際に、外務大臣の許可を得て一時配偶者等を本邦又は旧在勤地に残留させる場合 百八十日を越えない期間
3
前項の規定は、当該在外職員がホテル等に居住している期間については適用しない。
第8条の2
【戦乱等による特別事態に係る住居手当支給特例】
1
法第9条の2に規定する特別事態又はこれに準ずる事態として別に定める場合(以下「特別事態等」という。)に外務大臣の許可を得て在外職員が配偶者等を在勤地以外の地に一時避難させた場合で当該在外職員が引き続き同一の住宅に居住するときには、配偶者等が一時避難のためその地を出発した日から特別事態等終了後百八十日を超えない期間に限り、配偶者等を伴う場合の住居手当を支給する。
2
前条第2項第2号及び
第3号の規定に基づき配偶者等を伴う場合の住居手当の支給を受けている在外職員で、
同項に定める期間内に特別事態等が発生したときには、当該特別事態等の期間に加え百八十日を超えない期間に限り従前の住居手当を支給する。
第8条の3
【館長代理者となるべき者の指定の解除に伴う経過措置】
1
法第12条第3項に規定するやむを得ない事情は、次の各号に掲げる場合に該当する場合で、当該在外職員が引き続き同一の住宅に居住するときとする。
①
住宅の賃貸借契約により家賃額の全部又は一部が前払金として支払われている場合であつて、当該契約の解除により残余の期間にかかる前払家賃相当額が返還されないとき
②
住宅の賃貸借契約の解除に伴い違約金が課せられる等当該在外職員が著しい不利益をこうむることとなる場合
2
法第12条第3項に規定する外務省令で定める期間は、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める期間とする。
①
前項第1号に該当する場合(
次号に掲げる場合を除く。) 前払いされた家賃額に相当する期間
②
前項第2号に該当する場合 当該賃貸借契約の有効期間
第8条の4
【住居手当の支給期間の延長特例】
法第12条の2第4項に規定するやむを得ない事故とは、次の各号に掲げる事由であつて、これにより新在勤地への配偶者の移動が本人の意志にかかわらず物理的に不可能なものをいう。
第9条
【住居手当の計算方法】
1
在外職員が赴任又は転勤のため新在勤地に到着した場合において、
国家公務員等の旅費に関する法律第37条に規定する日当定額の十日分及び宿泊料定額の十夜分に相当する着後手当の支給を受ける場合の住居手当は、着後手当に含まれる宿泊費に対応する日数を控除した日数をもつて計算する。
2
在外職員が同一在勤地において住居を移転した場合の住居手当の期間の計算方法は、新たな住宅に入居した日から転居する日の前日までとする。
第10条
【住居手当の支給日】
住居手当の支給日は、月の末日(その日が休日に当たるときは、その前日)とする。ただし、在外職員が帰国又は転勤を命ぜられて在勤地を離れる場合には、出発の日の前日を支給日とする。
第11条
【住居手当の支給方法】
家賃の額を
政令別表第二の住居手当の月額の限度額の表示通貨に換算する必要がある場合、及び住居手当の月額の限度額を住居手当の支給通貨に換算する必要がある場合には、当該月の住居手当支給日前日(その日に外国為替市場が開かれないときは、住居手当支給日前直近の外国為替市場が開かれる日)の在外公館所在地における公認の外国為替市場の相場(公認の外国為替市場のない国にあつては公定相場)に基づく換算率による。
第12条
【住居手当の支給方法の特例】
1
法第4条第4項に規定する「外務大臣が認めるとき」とは、二箇月以上の期間の家賃の前払をしなければ在外公館において勤務するのに必要な住宅を安定的に確保することができないと外務大臣が認める地において、赴任又は転勤のため新在勤地に到着し、その後最初に入居する住宅(その住宅が一時的に居住するホテル等である場合を除く。)に係る賃貸借契約をしたときに限る。
2
法第4条第4項の規定により住居手当を一括して支給した場合において、一括支給期間中に当該職員に係る住居手当の限度額及び家賃の額に変更を生じたときは、当該変更を生じた日の属する月の下旬に、当該一括支給期間の各月の住居手当の月額を合算した額が
第4条第4項の規定により一括して支給した額(以下「一括支給額」という。)を超える場合にあつてはその差額を支給し、当該合算した額が一括支給額に満たない場合にあつてはその差額を返納させるものとする。
3
一括支給期間の終了日(その日が月の末日である場合を除く。)の翌日から当該終了日の属する月の末日までの期間の住居手当の支給額は、当該月の住居手当の月額から、一括支給額のうち当該月分の支給額を減じた額とする。
附則
昭和47年6月22日
この省令は、公布の日から施行し、昭和四十七年四月一日から適用する。
附則
昭和47年11月4日
2
改正後の第十一条第二項第一号の規定は、昭和四十七年十月分以後の住居手当について適用し、同年九月分以前の住居手当については、なお従前の例による。
附則
昭和48年10月19日
2
改正後の第十一条の規定は、在外公館の増置並びに在外公館に勤務する外務公務員に対して支給する在勤手当の額の設定及び改訂に関する政令の施行の日(以下「施行日」という。)以後に支給すべき住居手当について適用する。
3
施行日の属する月において、改正後の第十一条の規定に基づく換算率を外務大臣が通知する以前に住居手当を支給する必要がある場合には、施行日前における東京外国為替市場の相場に基づいて外務大臣が別に通知する換算率による。
附則
昭和49年5月30日
1
この省令は、公布の日から施行し、昭和四十九年四月分以後の住居手当について適用する。
2
政令附則第五項に定める換算率は、改正前の第十一条の規定に基づき昭和四十九年四月二十五日に外務大臣が在外公館の長に通知した換算率とする。
附則
昭和51年6月5日
この省令は、公布の日から施行し、この省令による改正後の住居手当の支給に関する規則の規定は、昭和五十一年四月一日から適用する。
附則
昭和52年6月17日
この省令は、公布の日から施行し、昭和五十二年四月一日から適用する。
附則
昭和56年4月3日
この省令は、公布の日から施行し、昭和五十六年四月一日から適用する。
附則
昭和62年5月21日
この省令は、公布の日から施行し、この省令による改正後の住居手当の支給に関する規則の規定は、昭和六十二年四月一日から適用する。
附則
平成20年5月21日
この省令は、公布の日から施行し、改正後の住居手当の支給に関する規則第八条及び第八条の二の規定は、平成二十年四月一日から適用する。