指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準
平成25年9月13日 改正
第1条
【基本方針】
2
指定居宅介護支援の事業は、利用者の心身の状況、その置かれている環境等に応じて、利用者の選択に基づき、適切な保健医療サービス及び福祉サービスが、多様な事業者から、総合的かつ効率的に提供されるよう配慮して行われるものでなければならない。
4
指定居宅介護支援事業者は、事業の運営に当たっては、市町村(特別区を含む。以下同じ。)、法第115条の46第1項に規定する地域包括支援センター、老人福祉法第20条の7の2に規定する老人介護支援センター、他の指定居宅介護支援事業者、指定介護予防支援事業者(法第58条第1項に規定する指定介護予防支援事業者をいう。以下同じ。)、介護保険施設等との連携に努めなければならない。
第2条
【従業者の員数】
1
指定居宅介護支援事業者は、当該指定に係る事業所(以下「指定居宅介護支援事業所」という。)ごとに一以上の員数の指定居宅介護支援の提供に当たる介護支援専門員であって常勤であるもの(以下第3条第2項を除き、単に「介護支援専門員」という。)を置かなければならない。
第4条
【内容及び手続の説明及び同意】
1
指定居宅介護支援事業者は、指定居宅介護支援の提供の開始に際し、あらかじめ、利用申込者又はその家族に対し、第18条に規定する運営規程の概要その他の利用申込者のサービスの選択に資すると認められる重要事項を記した文書を交付して説明を行い、当該提供の開始について利用申込者の同意を得なければならない。
2
指定居宅介護支援事業者は、指定居宅介護支援の提供の開始に際し、あらかじめ、居宅サービス計画が第1条に規定する基本方針及び利用者の希望に基づき作成されるものであること等につき説明を行い、理解を得なければならない。
3
指定居宅介護支援事業者は、利用申込者又はその家族からの申出があった場合には、第1項の規定による文書の交付に代えて、第6項で定めるところにより、当該利用申込者又はその家族の承諾を得て、当該文書に記すべき重要事項を電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法であって次に掲げるもの(以下この条において「電磁的方法」という。)により提供することができる。この場合において、当該指定居宅介護支援事業者は、当該文書を交付したものとみなす。
①
電子情報処理組織を使用する方法のうちイ又はロに掲げるもの
ロ
指定居宅介護支援事業者の使用に係る電子計算機に備えられたファイルに記録された第1項に規定する重要事項を電気通信回線を通じて利用申込者又はその家族の閲覧に供し、当該利用申込者又はその家族の使用に係る電子計算機に備えられたファイルに当該重要事項を記録する方法(電磁的方法による提供を受ける旨の承諾又は受けない旨の申出をする場合にあっては、指定居宅介護支援事業者の使用に係る電子計算機に備えられたファイルにその旨を記録する方法)
⊟
参照条文
第8条
【要介護認定の申請に係る援助】
2
指定居宅介護支援事業者は、指定居宅介護支援の提供の開始に際し、要介護認定を受けていない利用申込者については、要介護認定の申請が既に行われているかどうかを確認し、申請が行われていない場合は、当該利用申込者の意思を踏まえて速やかに当該申請が行われるよう必要な援助を行わなければならない。
⊟
参照条文
第10条
【利用料等の受領】
2
指定居宅介護支援事業者は、前項の利用料のほか、利用者の選定により通常の事業の実施地域以外の地域の居宅を訪問して指定居宅介護支援を行う場合には、それに要した交通費の支払を利用者から受けることができる。
3
指定居宅介護支援事業者は、前項に規定する費用の額に係るサービスの提供に当たっては、あらかじめ、利用者又はその家族に対し、当該サービスの内容及び費用について説明を行い、利用者の同意を得なければならない。
第11条
【保険給付の請求のための証明書の交付】
指定居宅介護支援事業者は、提供した指定居宅介護支援について前条第1項の利用料の支払を受けた場合は、当該利用料の額等を記載した指定居宅介護支援提供証明書を利用者に対して交付しなければならない。
第13条
【指定居宅介護支援の具体的取扱方針】
指定居宅介護支援の方針は、第1条に規定する基本方針及び前条に規定する基本取扱方針に基づき、次に掲げるところによるものとする。
③
介護支援専門員は、居宅サービス計画の作成に当たっては、利用者の自立した日常生活の支援を効果的に行うため、利用者の心身又は家族の状況等に応じ、継続的かつ計画的に指定居宅サービス等の利用が行われるようにしなければならない。
④
介護支援専門員は、居宅サービス計画の作成に当たっては、利用者の日常生活全般を支援する観点から、介護給付等対象サービス(法第24条第2項に規定する介護給付等対象サービスをいう。以下同じ。)以外の保健医療サービス又は福祉サービス、当該地域の住民による自発的な活動によるサービス等の利用も含めて居宅サービス計画上に位置付けるよう努めなければならない。
⑤
介護支援専門員は、居宅サービス計画の作成の開始に当たっては、利用者によるサービスの選択に資するよう、当該地域における指定居宅サービス事業者等に関するサービスの内容、利用料等の情報を適正に利用者又はその家族に対して提供するものとする。
⑥
介護支援専門員は、居宅サービス計画の作成に当たっては、適切な方法により、利用者について、その有する能力、既に提供を受けている指定居宅サービス等のその置かれている環境等の評価を通じて利用者が現に抱える問題点を明らかにし、利用者が自立した日常生活を営むことができるように支援する上で解決すべき課題を把握しなければならない。
⑦
介護支援専門員は、前号に規定する解決すべき課題の把握(以下「アセスメント」という。)に当たっては、利用者の居宅を訪問し、利用者及びその家族に面接して行わなければならない。この場合において、介護支援専門員は、面接の趣旨を利用者及びその家族に対して十分に説明し、理解を得なければならない。
⑧
介護支援専門員は、利用者の希望及び利用者についてのアセスメントの結果に基づき、利用者の家族の希望及び当該地域における指定居宅サービス等が提供される体制を勘案して、当該アセスメントにより把握された解決すべき課題に対応するための最も適切なサービスの組合せについて検討し、利用者及びその家族の生活に対する意向、総合的な援助の方針、生活全般の解決すべき課題、提供されるサービスの目標及びその達成時期、サービスの種類、内容及び利用料並びにサービスを提供する上での留意事項等を記載した居宅サービス計画の原案を作成しなければならない。
⑨
介護支援専門員は、サービス担当者会議(介護支援専門員が居宅サービス計画の作成のために居宅サービス計画の原案に位置付けた指定居宅サービス等の担当者(以下この条において「担当者」という。)を召集して行う会議をいう。以下同じ。)の開催により、利用者の状況等に関する情報を担当者と共有するとともに、当該居宅サービス計画の原案の内容について、担当者から、専門的な見地からの意見を求めるものとする。ただし、やむを得ない理由がある場合については、担当者に対する照会等により意見を求めることができるものとする。
⑩
介護支援専門員は、居宅サービス計画の原案に位置付けた指定居宅サービス等について、保険給付の対象となるかどうかを区分した上で、当該居宅サービス計画の原案の内容について利用者又はその家族に対して説明し、文書により利用者の同意を得なければならない。
⑫
介護支援専門員は、居宅サービス計画の作成後、居宅サービス計画の実施状況の把握(利用者についての継続的なアセスメントを含む。)を行い、必要に応じて居宅サービス計画の変更、指定居宅サービス事業者等との連絡調整その他の便宜の提供を行うものとする。
⑬
介護支援専門員は、前号に規定する実施状況の把握(以下「モニタリング」という。)に当たっては、利用者及びその家族、指定居宅サービス事業者等との連絡を継続的に行うこととし、特段の事情のない限り、次に定めるところにより行わなければならない。
⑯
介護支援専門員は、適切な保健医療サービス及び福祉サービスが総合的かつ効率的に提供された場合においても、利用者がその居宅において日常生活を営むことが困難となったと認める場合又は利用者が介護保険施設への入院又は入所を希望する場合には、介護保険施設への紹介その他の便宜の提供を行うものとする。
⑱
介護支援専門員は、利用者が訪問看護、通所リハビリテーション等の医療サービスの利用を希望している場合その他必要な場合には、利用者の同意を得て主治の医師又は歯科医師(以下「主治の医師等」という。)の意見を求めなければならない。
⑲
介護支援専門員は、居宅サービス計画に訪問看護、通所リハビリテーション等の医療サービスを位置付ける場合にあっては、当該医療サービスに係る主治の医師等の指示がある場合に限りこれを行うものとし、医療サービス以外の指定居宅サービス等を位置付ける場合にあっては、当該指定居宅サービス等に係る主治の医師の医学的観点からの留意事項が示されているときは、当該留意点を尊重してこれを行うものとする。
⑳
介護支援専門員は、居宅サービス計画に短期入所生活介護又は短期入所療養介護を位置付ける場合にあっては、利用者の居宅における自立した日常生活の維持に十分に留意するものとし、利用者の心身の状況等を勘案して特に必要と認められる場合を除き、短期入所生活介護及び短期入所療養介護を利用する日数が要介護認定の有効期間のおおむね半数を超えないようにしなければならない。
21号
介護支援専門員は、居宅サービス計画に福祉用具貸与を位置付ける場合にあっては、その利用の妥当性を検討し、当該計画に福祉用具貸与が必要な理由を記載するとともに、必要に応じて随時サービス担当者会議を開催し、継続して福祉用具貸与を受ける必要性について検証をした上で、継続して福祉用具貸与を受ける必要がある場合にはその理由を居宅サービス計画に記載しなければならない。
25号
指定居宅介護支援事業者は、法第115条の23第3項の規定に基づき、指定介護予防支援事業者から指定介護予防支援の業務の委託を受けるに当たっては、その業務量等を勘案し、当該指定居宅介護支援事業者が行う指定居宅介護支援の業務が適正に実施できるよう配慮しなければならない。
第14条
【法定代理受領サービスに係る報告】
1
指定居宅介護支援事業者は、毎月、市町村(法第41条第10項の規定により同条第9項の規定による審査及び支払に関する事務を国民健康保険団体連合会(国民健康保険法第45条第5項に規定する国民健康保険団体連合会をいう。以下同じ。)に委託している場合にあっては、当該国民健康保険団体連合会)に対し、居宅サービス計画において位置付けられている指定居宅サービス等のうち法定代理受領サービス(法第41条第6項の規定により居宅介護サービス費が利用者に代わり当該指定居宅サービス事業者に支払われる場合の当該居宅介護サービス費に係る指定居宅サービスをいう。)として位置付けたものに関する情報を記載した文書を提出しなければならない。
第17条
【管理者の責務】
第19条
【勤務体制の確保】
第25条
【居宅サービス事業者等からの利益収受の禁止等】
1
指定居宅介護支援事業者及び指定居宅介護支援事業所の管理者は、居宅サービス計画の作成又は変更に関し、当該指定居宅介護支援事業所の介護支援専門員に対して特定の居宅サービス事業者等によるサービスを位置付けるべき旨の指示等を行ってはならない。
3
指定居宅介護支援事業者及びその従業者は、居宅サービス計画の作成又は変更に関し、利用者に対して特定の居宅サービス事業者等によるサービスを利用させることの対償として、当該居宅サービス事業者等から金品その他の財産上の利益を収受してはならない。
⊟
参照条文
第26条
【苦情処理】
1
指定居宅介護支援事業者は、自ら提供した指定居宅介護支援又は自らが居宅サービス計画に位置付けた指定居宅サービス等(第6項において「指定居宅介護支援等」という。)に対する利用者及びその家族からの苦情に迅速かつ適切に対応しなければならない。
3
指定居宅介護支援事業者は、自ら提供した指定居宅介護支援に関し、法第23条の規定により市町村が行う文書その他の物件の提出若しくは提示の求め又は当該市町村の職員からの質問若しくは照会に応じ、及び利用者からの苦情に関して市町村が行う調査に協力するとともに、市町村から指導又は助言を受けた場合においては、当該指導又は助言に従って必要な改善を行わなければならない。
5
指定居宅介護支援事業者は、自らが居宅サービス計画に位置付けた法第41条第1項に規定する指定居宅サービス又は法第42条の2第1項に規定する指定地域密着型サービスに対する苦情の国民健康保険団体連合会への申立てに関して、利用者に対し必要な援助を行わなければならない。
6
指定居宅介護支援事業者は、指定居宅介護支援等に対する利用者からの苦情に関して国民健康保険団体連合会が行う法第176条第1項第3号の調査に協力するとともに、自ら提供した指定居宅介護支援に関して国民健康保険団体連合会から同号の指導又は助言を受けた場合においては、当該指導又は助言に従って必要な改善を行わなければならない。
第30条
【準用】
第1章から第3章(第26条第6項及び第7項を除く。)までの規定は、基準該当居宅介護支援(法第47条第1項第1号に規定する基準該当居宅介護支援をいう。)の事業について準用する。この場合において、第4条第1項中「第18条」とあるのは「第30条において準用する第18条」と、第10条第1項中「指定居宅介護支援(法第46条第4項の規定に基づき居宅介護サービス計画費(法第46条第2項に規定する居宅介護サービス計画費をいう。以下同じ。)が当該指定居宅介護支援事業者に支払われる場合に係るものを除く。)」とあるのは「基準該当居宅介護支援」と、「居宅介護サービス計画費の額」とあるのは「法第47条第2項に規定する特例居宅介護サービス計画費の額」と読み替えるものとする。