高等学校の定時制教育及び通信教育振興法
平成19年6月27日 改正
第1条
【この法律の目的】
この法律は、勤労青年教育の重要性にかんがみ、
教育基本法の精神にのつとり、働きながら学ぶ青年に対し、教育の機会均等を保障し、勤労と修学に対する正しい信念を確立させ、もつて国民の教育水準と生産能力の向上に寄与するため、高等学校(中等教育学校の後期課程を含む。以下同じ。)の定時制教育及び通信教育の振興を図ることを目的とする。
第2条
【定義】
この法律で、「定時制教育」とは、高等学校が
学校教育法第4条第1項に規定する定時制の課程(以下「定時制の課程」という。)で行う教育をいい、「通信教育」とは、高等学校が
同項に規定する通信制の課程(以下「通信制の課程」という。)で行なう教育をいう。
第3条
【国及び地方公共団体の任務】
1
国は、この法律及び他の法令の定めるところにより、定時制教育及び通信教育の振興を図るとともに、地方公共団体が
第2項各号に掲げるような方法によつて定時制教育及び通信教育の振興を図ることを奨励し、及びこれについて指導と助言とを与えなければならない。
2
地方公共団体は、次に掲げるような方法によつて定時制教育及び通信教育の振興を図り、できるだけ多数の勤労青年が高等学校教育(中等教育学校の後期課程における教育を含む。)を受ける機会を持ち得るように努めなければならない。
①
その地方の実情に基き、定時制教育及び通信教育の適正な実施及び運営に関する総合計画を樹立すること。
②
定時制教育及び通信教育に関する施設又は設備を整備し、及びその充実を図ること。
③
定時制教育及び通信教育の内容及び方法の改善を図ること。
④
定時制教育及び通信教育に従事する教員の現職教育について、勤労青年教育の特殊性を考慮して、その計画を樹立し、及びその実施を図ること。
第4条
【教科用図書の編修、検定及び発行に関する特別措置】
1
通信教育に関する教科用図書の編修、検定及び発行に関しては、その特殊性にかんがみ、特別の措置が講ぜられなければならない。
2
国は、政令で定めるところにより、通信教育に関する教科用図書で政令で定めるものを発行する者に対し、予算の範囲内において、その編修及び発行に要する経費の一部を補助することができる。
第5条
【公立の高等学校の教員等の定時制通信教育手当】
地方自治法第204条第2項の規定により支給することができる定時制通信教育手当は、公立の高等学校の校長、副校長、教頭、主幹教諭、指導教諭、教員(教諭、養護教諭、助教諭、養護助教諭及び講師(常時勤務の者及び
地方公務員法第28条の5第1項に規定する短時間勤務の職を占める者に限る。)をいう。以下この条において同じ。)及び実習助手のうち次に掲げる者を対象とするものとし、その内容は、条例で定める。
①
公立の高等学校で、定時制の課程又は通信制の課程を置くものの校長(本務として当該高等学校の校長(中等教育学校の後期課程にあつては、当該課程の属する中等教育学校の校長とする。)の職にある者に限る。)、副校長(本務として定時制の課程又は通信制の課程に関する校務をつかさどる者に限る。)、教頭(定時制の課程又は通信制の課程に関する校務を整理する者に限る。)、主幹教諭(本務として定時制の課程若しくは通信制の課程に関する校務の一部を整理する者又は本務として定時制教育若しくは通信教育に従事する者に限る。)、指導教諭(本務として定時制教育又は通信教育に従事する者に限る。)及び教員(本務として定時制教育又は通信教育に従事する者に限る。)
②
前号に規定する高等学校の実習助手(本務として定時制教育又は通信教育に従事する者に限る。)であつて、その技術が優秀と認められるものとして政令で定める者
第6条
【政令への委任】
第4条に規定するもののほか、補助金の交付に関し必要な事項は、政令で定める。
附則
この法律は、公布の日から施行する。但し、第四条第二項、第五条第一項中通信教育に関する部分及び第六条の規定は、昭和二十九年四月一日から施行する。
附則
昭和35年3月31日
2
この法律の施行に伴い地方公共団体が公立の高等学校の校長及び教員の定時制通信教育手当に関する条例を制定するにあたつては、当該地方公共団体は、当該条例の施行により、当該条例の規定による定時制通信教育手当を受けるべき者について、その者が受けるべき当該手当の月額が当該手当に相当するその者が現に受けている給与の月額に達しないこととなるときは、当該手当を受けるべき者について不利益な結果が生じないように必要な経過的措置を当該条例において定めなければならない。
附則
昭和36年10月31日
2
この法律の施行の際、現にこの法律による改正前の学校教育法(以下「旧法」という。)第四条の規定により高等学校の通信教育の開設についてされている認可は、文部大臣の定めるところにより、この法律による改正後の学校教育法(以下「新法」という。)第四条の規定により通信制の課程の設置についてされた認可とみなし、この法律の施行の日前において、旧法第四十五条第一項の規定により行なわれた高等学校の通信教育は、文部大臣の定めるところにより、新法第四十五条第一項の規定による通信制の課程で行なわれた教育とみなす。
附則
昭和45年5月18日
第1条
(施行期日)
この法律は、公布の日から施行する。ただし、附則第十一条から第二十四条までの規定は、公布の日から起算して四月をこえない範囲内において政令で定める日から施行する。
附則
昭和46年5月25日
この法律は、公布の日から施行し、改正後の高等学校の定時制教育及び通信教育振興法第五条第一項及び第七条の規定は、昭和四十六年四月一日から適用する。
附則
昭和49年6月1日
第1条
(施行期日)
この法律は、公布の日から起算して三月を経過した日から施行する。
附則
昭和50年7月11日
第14条
(産業教育振興法等の一部改正に伴う経過措置)
この法律の施行前に、附則第七条の規定による改正前の産業教育振興法第十九条の規定、附則第八条の規定による改正前の理科教育振興法第九条の規定、附則第九条の規定による改正前の高等学校の定時制教育及び通信教育振興法第九条の規定、附則第十条の規定による改正前の私立大学の研究設備に対する国の補助に関する法律第二条の規定、附則第十一条の規定による改正前のスポーツ振興法第二十条の規定又は前条の規定による改正前の激甚災害に対処するための特別の財政援助等に関する法律第十七条の規定により、学校法人又は学校法人以外の私立の学校の設置者に対してした補助に関しては、なお従前の例による。
附則
平成11年12月22日
第1条
(施行期日)
この法律(第二条及び第三条を除く。)は、平成十三年一月六日から施行する。
附則
平成15年7月16日
第7条
(罰則に関する経過措置)
この法律の施行前にした行為及びこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
第8条
(その他の経過措置の政令への委任)
附則第二条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
附則
平成19年6月27日
第1条
(施行期日)
この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。