乳及び乳製品の成分規格等に関する省令
平成25年3月12日 改正
第1条
乳及び乳製品並びにこれらを主要原料とする食品(以下「乳等」という。)に関し、食品衛生法(以下「法」という。)第9条第1項に規定する厚生労働省令で定める場合、法第11条第1項に規定する成分規格及び製造等の方法の基準、法第13条第2項(同条第4項及び第14条第2項において準用する場合を含む。)に規定する総合衛生管理製造過程の製造又は加工の方法及びその衛生管理の方法の基準並びに第13条第3項(同条第4項及び第14条第2項において準用する場合を含む。)に規定する承認の申請手続並びに法第18条第1項に規定する器具若しくは容器包装又はこれらの原材料の規格及び製造方法の基準の要領については、この省令の定めるところによる。ただし、組換えDNA技術(酵素等を用いた切断及び再結合の操作によつて、DNAをつなぎ合わせた組換えDNA分子を作製し、それを生細胞に移入し、かつ、増殖させる技術をいう。)を応用した乳等の成分規格及び製造の方法の基準、農薬等(農薬取締法第1条の2第1項に規定する農薬、飼料の安全性の確保及び品質の改善に関する法律第2条第3項の規定に基づく農林水産省令で定める用途に供することを目的として飼料に添加、混和、浸潤その他の方法によつて用いられる物又は薬事法第2条第1項に規定する医薬品であつて専ら動物のために使用されることが目的とされているもの(以下「動物用医薬品」という。)をいう。以下同じ。)の成分である物質(その物質が化学的に変化して生成した物質を含む。以下同じ。)の量の限度に係る成分規格、添加物の成分規格及び製造等の方法の基準並びに器具若しくは容器包装又はこれらの原材料の規格及び製造の方法の基準については、この省令に定めるもののほか、食品衛生法施行規則及び食品、添加物等の規格基準(昭和三十四年厚生省告示第370号)の定めるところによる。
第2条
12
この省令において「乳製品」とは、クリーム、バター、バターオイル、チーズ、濃縮ホエイ、アイスクリーム類、濃縮乳、脱脂濃縮乳、無糖練乳、無糖脱脂練乳、加糖練乳、加糖脱脂練乳、全粉乳、脱脂粉乳、クリームパウダー、ホエイパウダー、たんぱく質濃縮ホエイパウダー、バターミルクパウダー、加糖粉乳、調製粉乳、発酵乳、乳酸菌飲料(無脂乳固形分三・〇%以上を含むものに限る。)及び乳飲料をいう。
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この省令において「たんぱく質濃縮ホエイパウダー」とは、乳を乳酸菌で発酵させ、又は乳に酵素若しくは酸を加えてできた乳清の乳糖を除去したものからほとんどすべての水分を除去し、粉末状にしたものをいう。
別表
一 法第九条第一項に規定する厚生労働省令で定める場合
次に掲げる疾病にかかつておらず、及びその疑いがなく、並びに次に掲げる異常がない場合
牛疫、牛肺疫、炭疽、気腫疽、口蹄疫、狂犬病、流行性脳炎、Q熱、出血性敗血症、悪性水腫、レプトスピラ症、ヨーネ病、ピロプラズマ病、アナプラズマ病、トリパノソーマ病、白血病、リステリア症、トキソプラズマ病、サルモネラ症、結核病、ブルセラ病、流行性感冒、痘病、黄疸、放線菌病、胃腸炎、乳房炎、破傷風、敗血症、膿毒症、尿毒症、中毒諸症、腐敗性子宮炎及び熱性諸病
二 乳等の成分規格並びに製造、調理及び保存の方法の基準
乳等一般の成分規格及び製造の方法の基準
(1) 乳等は、抗生物質、化学的合成品(化学的手段により元素又は化合物に分解反応以外の化学的反応を起こさせて得られた物質をいう。以下同じ。)たる抗菌性物質及び厚生労働大臣が定める放射性物質を含有してはならない。ただし、抗生物質及び化学的合成品たる抗菌性物質について、次の各号のいずれかに該当する場合にあつては、この限りでない。
1 当該物質が、法第十条の規定により人の健康を損なうおそれのない場合として厚生労働大臣が定める添加物と同一である場合
2 当該物質について、食品、添加物等の規格基準において農薬等の成分である物質の量の限度に係る成分規格が定められている場合
3 当該乳等が、食品、添加物等の規格基準において定める農薬等の成分である物質の量の限度に係る成分規格に適合する食品を原材料として製造され、又は加工されたものである場合(2に定める場合に該当しない抗生物質又は化学的合成品たる抗菌性物質を含有する場合を除く。)
(2) 次の各号のいずれかに該当する牛、山羊又はめん羊から乳を搾取してはならないこと。
1 分べん後五日以内のもの
2 乳に影響ある薬剤を服用させ、又は注射した後、その薬剤が乳に残留している期間内のもの
3 生物学的製剤を注射し著しく反応を呈しているもの
(3) 牛乳、特別牛乳、殺菌山羊乳、成分調整牛乳、低脂肪牛乳及び無脂肪牛乳を製造する場合並びに生乳を使用する加工乳及び乳製品(加糖練乳乳を除く。)を製造する場合には、次の要件を備えた生乳又は生山羊乳を使用すること。
a 生乳
比重(摂氏十五度において)
ジャージー種の牛以外の牛から搾取したもの 一・〇二八—一・〇三四
ジャージー種の牛から搾取したもの 一・〇二八—一・〇三六
酸度(乳酸として)
ジヤージー種の牛以外の牛から搾取したもの 〇・一八%以下
ジヤージー種の牛から搾取したもの 〇・二〇%以下
細菌数(直接個体鏡検法で一ml当たり) 四〇〇万以下
b 生山羊乳
比重(摂氏十五度において) 一・〇三〇—一・〇三四
酸度(乳酸として) 〇・二〇%以下
細菌数(直接個体鏡検法で一ml当たり) 四〇〇万以下
(4) 牛乳、特別牛乳、殺菌山羊乳、成分調整牛乳、低脂肪牛乳、無脂肪牛乳、加工乳、クリーム、発酵乳、乳酸菌飲料及び乳飲料の製造に当たつては、ろ過、殺菌、小分及び密栓の操作(以下「処理」という。)を行うこと。ただし、特別牛乳にあつては殺菌の操作を省略することができる。
(5) 処理は、牛乳、殺菌山羊乳、成分調整牛乳、低脂肪牛乳、無脂肪牛乳及び加工乳にあつては乳処理業の許可を受けた施設で、特別牛乳にあつては特別牛乳搾取処理業の許可を受けた施設で、クリーム、発酵乳及び乳飲料にあつては乳製品製造業の許可を受けた施設で、それぞれ一貫して行うこと。
牛乳、特別牛乳、殺菌山羊乳、成分調整牛乳、低脂肪牛乳、無脂肪牛乳及び加工乳の成分規格並びに製造及び保存の方法の基準
(1) 牛乳
1 成分規格
無脂乳固形分 八・〇%以上
乳脂肪分 三・〇%以上
比重(摂氏十五度において)
ジャージー種の牛の乳のみを原料とするもの以外のもの 一・〇二八—一・〇三四
ジャージー種の牛の乳のみを原料とするもの 一・〇二八—一・〇三六
酸度(乳酸として)
ジヤージー種の牛の乳のみを原料とするもの以外のもの 〇・一八%以下
ジヤージー種の牛の乳のみを原料とするもの 〇・二〇%以下
細菌数(標準平板培養法で一ml当たり) 五〇、〇〇〇以下
大腸菌群 陰性
2 製造の方法の基準
保持式により摂氏六十三度で三十分間加熱殺菌するか、又はこれと同等以上の殺菌効果を有する方法で加熱殺菌すること。
3 保存の方法の基準
a 殺菌後直ちに摂氏十度以下に冷却して保存すること。ただし、常温保存可能品(牛乳、成分調整牛乳、低脂肪牛乳、無脂肪牛乳、加工乳又は乳飲料のうち、連続流動式の加熱殺菌機で殺菌した後、あらかじめ殺菌した容器包装に無菌的に充てんしたものであつて、食品衛生上摂氏十度以下で保存することを要しないと厚生労働大臣が認めたものをいう。以下同じ。)にあつては、この限りでない。
b 常温保存可能品にあつては、常温を超えない温度で保存すること。
(2) 特別牛乳
1 成分規格
無脂乳固形分 八・五%以上
乳脂肪分 三・三%以上
比重(摂氏十五度において)
ジャージー種の牛の乳のみを原料とするもの以外のもの 一・〇二八—一・〇三四
ジャージー種の牛の乳のみを原料とするもの 一・〇二八—一・〇三六
酸度(乳酸として)
ジヤージー種の牛の乳のみを原料とするもの以外のもの 〇・一七%以下
ジヤージー種の牛の乳のみを原料とするもの 〇・一九%以下
細菌数(標準平板培養法で一ml当たり) 三〇、〇〇〇以下
大腸菌群 陰性
2 製造の方法の基準
a 特別牛乳搾取処理業の許可を受けた施設で搾取した生乳を処理して製造すること。
b 殺菌する場合は保持式により摂氏六十三度から摂氏六十五度までの間で三十分間加熱殺菌すること。
3 保存の方法の基準
処理後(殺菌した場合にあつては殺菌後)直ちに摂氏十度以下に冷却して保存すること。
(3) 殺菌山羊乳
1 成分規格
無脂乳固形分 八・〇%以上
乳脂肪分 三・六%以上
比重(摂氏十五度において) 一・〇三〇—一・〇三四
酸度(乳酸として) 〇・二〇%以下
細菌数(標準平板培養法で一ml当たり) 五〇、〇〇〇以下
大腸菌群 陰性
2 製造の方法の基準
牛乳の例によること。
3 保存の方法の基準
殺菌後直ちに摂氏十度以下に冷却して保存すること。
(4) 成分調整牛乳
1 成分規格
無脂乳固形分 八・〇%以上
酸度(乳酸として) 〇・一八%以下
細菌数(標準平板培養法で一ml当たり) 五〇、〇〇〇以下
大腸菌群 陰性
2 製造及び保存の方法の基準
牛乳の例によること。
(5) 低脂肪牛乳
1 成分規格
無脂乳固形分 八・〇%以上
乳脂肪分 〇・五%以上 一・五%以下
比重(摂氏十五度において)一・〇三〇—一・〇三六
酸度(乳酸として) 〇・一八%以下
細菌数(標準平板培養法で一ml当たり) 五〇、〇〇〇以下
大腸菌群 陰性
2 製造及び保存の方法の基準
牛乳の例によること。
(6) 無脂肪牛乳
1 成分規格
無脂乳固形分 八・〇%以上
乳脂肪分 〇・五%未満
比重(摂氏十五度において) 一・〇三二—一・〇三八
酸度(乳酸_として) 〇・一八%以下
細菌数(標準平板培養法で一ml当たり) 五〇、〇〇〇以下
大腸菌群 陰性
2 製造及び保存の方法の基準
牛乳の例によること。
(7) 加工乳
1 成分規格
無脂乳固形分 八・〇%以上
酸度(乳酸として) 〇・一八%以下
細菌数(標準平板培養法で一ml当たり) 五〇、〇〇〇以下
大腸菌群 陰性
2 製造の方法の基準
殺菌の方法は、牛乳の例によること。
3 保存の方法の基準
牛乳の例によること。
乳製品の成分規格並びに製造及び保存の方法の基準
(1) クリーム
1 成分規格
乳脂肪分 一八・〇%以上
酸度(乳酸として) 〇・二〇%以下
細菌数(標準平板培養法で一ml当たり) 一〇〇、〇〇〇以下
大腸菌群 陰性
2 製造の方法の基準
牛乳の例によること。
3 保存の方法の基準
殺菌後直ちに摂氏十度以下に冷却して保存すること。ただし、保存性のある容器に入れ、かつ、殺菌したものは、この限りでない。
(2) バター
成分規格
乳脂肪分 八〇・〇%以上
水分 一七・〇%以下
大腸菌群 陰性
(3) バターオイル
成分規格
乳脂肪分 九九・三%以上
水分 〇・五%以下
大腸菌群 陰性
(4) プロセスチーズ
成分規格
乳固形分 四〇・〇%以上
大腸菌群 陰性
(5) 濃縮ホエイ
成分規格
乳固形分 二五・〇%以上
大腸菌群 陰性
(6) アイスクリーム
1 成分規格
乳固形分 一五・〇%以上
うち乳脂肪分 八・〇%以上
細菌数(標準平板培養法で一g当たり) 一〇〇、〇〇〇以下
ただし、発酵乳又は乳酸菌飲料を原料として使用したものにあつては、乳酸菌又は酵母以外の細菌の数が一〇〇、〇〇〇以下とする。
大腸菌群 陰性
2 製造の方法の基準
a アイスクリームの原水は、飲用適の水であること。
b アイスクリームの原料(発酵乳及び乳酸菌飲料を除く。)は、摂氏六十八度で三十分間加熱殺菌するか、又はこれと同等以上の殺菌効果を有する方法で殺菌すること。
c 氷結管からアイスクリームを抜きとる場合に、その外部を温めるため使用する水は、飲用適の流水であること。
d アイスクリームを容器包装に分注する場合は分注機械を用い、打栓する場合は打栓機械を用いること。
e アイスクリームの融解水は、これをアイスクリームの原料としないこと。ただし、bによる加熱殺菌をしたものは、この限りでない。
(7) アイスミルク
1 成分規格
乳固形分 一〇・〇%以上
うち乳脂肪分 三・〇%以上
細菌数(標準平板培養法で一g当たり) 五〇・〇〇〇以下
ただし、発酵乳又は乳酸菌飲料を原料として使用したものにあつては、乳酸菌又は酵母以外の細菌の数が五〇、〇〇〇以下とする。
大腸菌群 陰性
2 製造の方法の基準
アイスクリームの例によること。
(8) ラクトアイス
1 成分規格
乳固形分 三・〇%以上
細菌数(標準平板培養法で一g当たり) 五〇・〇〇〇以下
ただし、発酵乳又は乳酸菌飲料を原料として使用したものにあつては、乳酸菌又は酵母以外の細菌の数が五〇、〇〇〇以下とする。
大腸菌群 陰性
2 製造の方法の基準
アイスクリームの例によること。
(9) 濃縮乳
1 成分規格
乳固形分 二五・五%以上
うち乳脂肪分 七・〇%以上
細菌数(標準平板培養法で一g当たり) 一〇〇、〇〇〇以下
2 保存の方法の基準
濃縮後直ちに摂氏十度以下に冷却して保存すること。
(10) 脱脂濃縮乳
1 成分規格
無脂乳固形分 一八・五%以上
細菌数(標準平板培養法で一g当たり) 一〇〇、〇〇〇以下
2 保存の方法の基準
濃縮乳の例によること。
(11) 無糖練乳
1 成分規格
乳固形分 二五・〇%以上
うち乳脂肪分 七・五%以上
細菌数(標準平板培養法で一g当たり) 〇
2 製造の方法の基準
容器に入れた後に摂氏百十五度以上で十五分間以上加熱殺菌すること。
(12) 無糖脱脂練乳
1 成分規格
無脂乳固形分 一八・五%以上
細菌数(標準平板培養法で一g当たり) 〇
2 製造方法の基準
無糖練乳の例によること。
(13) 加糖練乳乳
成分規格
乳固形分 二八・〇%以上
うち乳脂肪分 八・〇%以上
水分 二七・〇%以下
糖分(乳糖を含む。) 五八・〇%以下細菌数(標準平板培養法で一g当たり) 五〇、〇〇〇以下
大腸菌群 陰性
(14) 加糖脱脂練乳
成分規格
乳固形分 二五・〇%以上
水分 二九・〇%以下
糖分(乳糖を含む。) 五八・〇%以下
細菌数(標準平板培養法で一g当たり) 五〇、〇〇〇以下
大腸菌群 陰性
(15) 全粉乳
成分規格
乳固形分 九五・〇%以上
うち乳脂肪分 二五・〇%以上
水分 五・〇%以下
細菌数(標準平板培養法で一g当たり) 五〇、〇〇〇以下
大腸菌群 陰性
(16) 脱脂粉乳
1 成分規格
乳固形分 九五・〇%以上
水分 五・〇%以下
細菌数(標準平板培養法で一g当たり) 五〇、〇〇〇以下
大腸菌群 陰性
2 製造の方法の基準
a 加熱殺菌を行うまでの工程において、原料を摂氏十度以下又は摂氏四十八度を超える温度に保たなければならない。ただし、原料が滞留することのないよう連続して製造が行われている場合にあつては、この限りでない。
b 牛乳の例により加熱殺菌すること。
c 加熱殺菌後から乾燥を行うまでの工程において、原料を摂氏十度以下又は摂氏四十八度を超える温度に保たなければならない。ただし、当該工程において用いるすべての機械の構造が外部からの微生物による汚染を防止するものである場合又は原料の温度が摂氏十度を超え、かつ、摂氏四十八度以下の状態の時間が六時間未満である場合にあつては、この限りでない。
(17) クリームパウダー
成分規格
乳固形分 九五・〇%以上
うち乳脂肪分 五〇・〇%以上
水分 五・〇%以下
細菌数(標準平板培養法で一g当たり)五〇、〇〇〇以下
大腸菌群 陰性
(18) ホエイパウダー
成分規格
乳固形分 九五・〇%以上
水分 五・〇%以下
細菌数(標準平板培養法で一g当たり)五〇、〇〇〇以下
大腸菌群 陰性
(19) たんぱく質濃縮ホエイパウダー
成分規格
乳固形分 九五・〇%以上
乳たんぱく量(乾燥状態において) 一五・〇%以上八〇・〇%以下
水分 五・〇%以下
細菌数(標準平板培養法で一g当たり) 五〇、〇〇〇以下
大腸菌群 陰性
(20) バターミルクパウダー
成分規格
乳固形分 九五・〇%以上
水分 五・〇%以下
細菌数(標準平板培養法で一g当たり)五〇、〇〇〇以下
大腸菌群 陰性
(21) 加糖粉乳
成分規格
乳固形分 七〇・〇%以上
うち乳脂肪分 一八・〇%以上
水分 五・〇%以下
糖分(乳糖を除く。) 二五・〇%以下
細菌数(標準平板培養法で一g当たり)五〇、〇〇〇以下
大腸菌群 陰性
(22) 調製粉乳
成分規格
乳固形分 五〇・〇%以上
水分 五・〇%以下
細菌数(標準平板培養法で一g当たり) 五〇、〇〇〇以下
大腸菌群 陰性
(23) 発酵乳
1 成分規格
無脂乳固形分 八・〇%以上
乳酸菌数又は酵母数(一ml当たり) 一〇、〇〇〇、〇〇〇以上
大腸菌群 陰性
2 製造の方法の基準
a 発酵乳の原水は、飲用適の水であること。
b 発酵乳の原料(乳酸菌、酵母、発酵乳及び乳酸菌飲料を除く。)は、摂氏六十二度で三十分間加熱殺菌するか、又はこれと同等以上の殺菌効果を有する方法で殺菌すること。
(24) 乳酸菌飲料(無脂乳固形分三・〇%以上のもの)
1 成分規格
乳酸菌数又は酵母数(一ml当たり)
一〇、〇〇〇、〇〇〇以上
ただし、発酵させた後において、摂氏七十五度以上で十五分間加熱するか、又はこれと同等以上の殺菌効果を有する方法で加熱殺菌したものは、この限りでない。
大腸菌群 陰性
2 製造の方法の基準
a 乳酸菌飲料の原液の製造に使用する原水は、飲用適の水であること。
b 乳酸菌飲料の原液の製造に使用する原料(乳酸菌及び酵母を除く。)は、摂氏六十二度で三十分間加熱殺菌するか、又はこれと同等以上の殺菌効果を有する方法で殺菌すること。
c 乳酸菌飲料の原液を薄めるのに使用する水等は、使用直前に五分間以上煮沸するか、又はこれと同等以上の効力を有する殺菌操作を施すこと。
(25) 乳飲料
1 成分規格
細菌数(標準平板培養法で一ml当たり) 三〇、〇〇〇以下
大腸菌群 陰性
2 製造の方法の基準
原料は、殺菌の過程において破壊されるものを除き、摂氏六十二度で三十分間加熱殺菌する方法又はこれと同等以上の殺菌効果を有する方法により殺菌すること。
3 保存の方法の基準
保存性のある容器に入れ、かつ、摂氏百二十度で四分間加熱殺菌する方法又はこれと同等以上の殺菌効果を有する方法により加熱殺菌したものを除き、牛乳の例によること。
乳等を主要原料とする食品の成分規格並びに製造及び保存の方法の基準
(1) 乳酸菌飲料(無脂乳固形分三・〇%未満のもの)
1 成分規格
乳酸菌数又は酵母数(一ml当たり) 一、〇〇〇、〇〇〇以上
大腸菌群 陰性
2 製造の方法の基準
乳酸菌飲料(無脂乳固形分三・〇%以上のもの)の例によること。
(2) 削除
乳等の成分又は製造若しくは保存の方法に関するその他の規格又は基準
(1) 常温保存可能品にあつては、(二)の(1)の1、(4)の1、(5)の1、(6)の1若しくは(7)の1又はの(24)の1に定める成分規格のほか、次に掲げるそれぞれの成分規格に適合していること。
1 牛乳、成分調整牛乳、低脂肪牛乳、無脂肪牛乳及び加工乳アルコール試験(摂氏三十度±一度で十四日間保存又は摂氏五十五度±一度で七日間保存する前及び保存した後において) 陰性
酸度(摂氏三十度±一度で十四日間保存又は摂氏五十五度±一度で七日間保存する前と保存した後の差が乳酸として) 〇・〇二%以内
細菌数(摂氏三十度±一度で十四日間保存又は摂氏五十五度±一度で七日間保存した後において標準平板培養法で一ml当たり) 〇
2 乳飲料
細菌数(摂氏三十度±一度で十四日間保存又は摂氏五十五度±一度で七日間保存した後において標準平板培養法で一ml当たり) 〇
(2) 加工乳以外の乳、クリーム、濃縮乳及び脱脂濃縮乳にあつては他物(牛乳、成分調整牛乳、低脂肪牛乳、無脂肪牛乳、クリーム、濃縮乳又は脱脂濃縮乳を超高温直接加熱殺菌する場合において直接殺菌に使用される水蒸気を除く。)を混入し、加工乳にあつては水、生乳、牛乳、特別牛乳、成分調整牛乳、低脂肪牛乳、無脂肪牛乳、全粉乳、脱脂粉乳、濃縮乳、脱脂濃縮乳、無糖練乳、無糖脱脂練乳、クリーム並びに添加物を使用していないバター、バターオイル、バターミルク及びバターミルクパウダー以外のものを使用しないこと。
(3) 牛乳及び特別牛乳にあつては、その成分の除去を行わないこと。
(4) 乳飲料並びに発酵乳であつて糊状のもの又は凍結したもの及び乳酸菌飲料であつて殺菌したものには防腐剤を使用しないこと。
(5) 無糖練乳、無糖脱脂練乳、加糖練乳乳、加糖脱脂練乳、全粉乳、脱脂粉乳並びに加糖粉乳にあつては他物(次の表の上欄の区分に従い、同表中欄に掲げる添加物で同表下欄に定める量を超えずに使用されるもの並びに加糖練乳乳、加糖脱脂練乳又は加糖粉乳に使用されるしよ糖並びに脱脂粉乳中のたんぱく質量の調整のために使用される乳糖及び生乳、牛乳、特別牛乳、成分調整牛乳、低脂肪牛乳又は無脂肪牛乳からろ過により得られたものを除く。)を使用しないこと。ただし、その種類並びに混合割合につき厚生労働大臣の承認を受けた添加物については、この限りでない。
(6) 調製粉乳にあつては乳(生山羊乳、殺菌山羊乳及び生めん羊乳を除く。)又は乳製品のほか、その種類及び混合割合につき厚生労働大臣の承認を受けて使用するもの以外のものを使用しないこと。
(7) 特別牛乳の容器の口は紙、合成樹脂又は金属で覆うこと。
(8) 乳、クリーム、発酵乳、乳酸菌飲料又は乳飲料をびんに小分して密栓する場合には、びん詰機械及び打栓機械によつて行うこと。
(9) 乳の処理及び乳製品の製造に際し乳又は乳製品を殺菌する場合には、自記温度計を付けた殺菌機で行い、その自記温度計の記録は三月間(常温保存可能品にあつては一年間)保存すること。
(10) 脱脂粉乳の製造に際し、乳脂肪を除去した後の冷却又は加熱殺菌後に貯乳を行う場合には、自記温度計により温度管理を行い、その自記温度計の記録は三月間保存すること。
(11) 乳等の器具又は容器包装は、使用する前に適当な方法で洗浄し、かつ、殺菌したものであること。ただし、既に洗浄され、かつ、殺菌された容器包装又は殺菌効果を有する製造方法で製造された容器包装であつて、使用されるまでに汚染されるおそれのないように取り扱われたものにあつては、この限りでない。
(12) 乳等を運搬する車両又は運搬具には、必要に応じて、覆をつけ、又は冷却設備をする等の措置により、乳等が汚染され、又は基準温度をこえないようにすること。
(13) 自動販売機の中に乳、発酵乳、乳酸菌飲料又は乳飲料を保存する場合には、当該食品を密せん又は密閉してある容器包装のまま保存すること。
コツプ販売式自動販売機で調理される乳酸菌飲料の調理の方法の基準
(1) 調理に用いる乳酸菌飲料は、次の各号に適合するものであること。
1 乳酸菌飲料の成分規格に適合していること。
2 摂氏八十度で三十分間加熱するか、又はこれと同等以上の効果を有する加熱殺菌方法により殺菌されたものであること。
3 pHが四・〇以下であり、かつ、糖濃度が五〇パーセント以上であること。
4 製造後内蔵タンクに注入する直前まで密せん又は密閉されていたものであること。
(2) 調理に用いる水は、水道水であつて、五分間煮沸するか、又はこれと同等以上の効果を有する殺菌操作を施したものであること。
(3) 乳酸菌飲料及び水以外の原料を調理に用いないこと。
(4) 調理に用いる乳酸菌飲料及び水(以下「機内の液体」という。)を、コツプ販売式自動販売機の中で摂氏十度以下に保つこと。
(5) 機内の液体に直接接触する部品は、一日一回以上洗浄し、かつ、約摂氏九十五度の熱湯に五分間浸すことにより殺菌するか、又はこれと同等以上の効果を有する殺菌操作を施すこと。
乳等の成分規格の試験法
(1) 乳及び乳製品
1 乳及び乳製品の無脂乳固形分の定量法
底径五cm以上のアルミニウム製平底ひよう量皿を九八度から一〇〇度までの温度の乾燥器中で乾燥して恒量とする。試料二・五gから三gを前記のひよう量皿に量り採り、水浴上で注意しながら加熱し、大部分の水分を蒸発した後前記の乾燥器に移して、恒量となるまで乾燥し乾燥物質量を求める。乾燥物質のパーセント量から乳及び乳製品の乳脂肪分の定量法の項に定める方法により定量した脂肪のパーセント量を引いて無脂乳固形分のパーセント量とする。
乾燥器は気温九九度±一度に調節できるもので器壁棚板からの伝導熱、熱板からのふく射熱等のために、試料が指定の温度以上に過熱されることのない構造のものを用いる。
2 乳製品の乳固形分の定量法
a 濃縮乳、脱脂濃縮乳、無糖練乳、無糖脱脂練乳、加糖練乳乳及び加糖脱脂練乳の乳固形分の定量法
試料二〇gを量り採り、温水で希釈し、一〇〇mlメスフラスコに入れて定容とし希釈試料とする。その希釈試料五ml(試料一g相当量)を採り前項と同様にして乾燥物質量を求める。濃縮乳、脱脂濃縮乳、無糖練乳及び無糖脱脂練乳にあつては、乾燥物質のパーセント量を乳固形分のパーセント量とし、加糖練乳乳及び加糖脱脂練乳にあつては、乾燥物質のパーセント量から乳製品の糖分の定量法の項に定める方法により定量したしよ糖のパーセント量を引いたものを乳固形分のパーセント量とする。
b 全粉乳、脱脂粉乳、クリームパウダー、ホエイパウダー、たんぱく質濃縮ホエイパウダー、バターミルクパウダー及び加糖粉乳の乳固形分の定量法
九八度から一〇〇度までの温度の乾燥器中で乾燥し、恒量とした底径五cm以上のアルミニウム製平底ひよう量皿に試料二gを量り採り前記の乾燥器中で乾燥して乾燥物質量を求める。全粉乳、脱脂粉乳、クリームパウダー、ホエイパウダー及びバターミルクパウダーにあつては乾燥物質のパーセント量を乳固形分のパーセント量とし、加糖粉乳にあつては乾燥物質のパーセント量から乳製品の糖分の定量法の項に定める方法により定量したしよ糖のパーセント量を引いたものを乳固形分のパーセント量とする。
3 乳及び乳製品の乳脂肪分及び乳たんぱく量の定量法
a 牛乳、特別牛乳、殺菌山羊乳、低脂肪牛乳、無脂肪牛乳及び加工乳の乳脂肪分の定量法
硫酸一〇mlを硫酸用ピペツトを用いてゲルベル乳脂計に注入し、次に乳一一mlを牛乳用ピペツトを用いて徐々に硫酸上に層積し更に純アミルアルコール一mlを加えゴム栓をし、指で栓を圧しつつ振り乳を溶解した後、約六五度の温湯中に一五分間浸し、次に三分間から五分間遠心器(一分間の回転数七〇〇回以上)にかけ更に約六五度の温湯中に浸して温度を一定にし析出した脂肪層の度数を乳一〇〇分中の乳脂肪量とする。
試薬
A 硫酸 一五度で比重一・八二〇から一・八二五までのもの
B アミルアルコール 沸点が一二八度から一三二度まで、比重が一五度で約〇・八一のもので、本品二mlについて水一一mlを用いて牛乳の場合と同様にして盲検を行い一夜静置して油状物の分離を認めないもの
b 濃縮乳、無糖練乳、加糖練乳乳、全粉乳、クリームパウダー、加糖粉乳及びクリームの乳脂肪分の定量法
濃縮乳、無糖練乳及び加糖練乳乳は乳製品の乳固形分の定量法の項に定める方法による定量の際に用いた希釈試料の一〇mlをリヨーリツヒ管に採り、アンモニア水(二五%から三〇%で無色透明なもの)二mlエタノール(九五%から九六%)一〇mlを順次加えてその度によく混ぜ合わせる。
全粉乳、クリームパウダー及び加糖粉乳は試料一gを、クリームは試料五gを小型ビーカーに量り採り、温湯約四mlを加えて溶解し、リヨーリツヒ管に移し、更に三mlの温湯で二回、次にアンモニア水二mlエタノール(九五%から九六%)一〇mlを用いて順次ビーカーを洗いリヨーリツヒ管に加えその度に栓をしてよく混ぜ合わせる。
エタノールを加えたリヨーリツヒ管にエーテル二五mlを加え静かに回転して均一の色調となつたときエーテルガスを抜き、管を水平にして三〇秒間激しく振り混ぜる。次に石油エーテル(沸点六〇度以下)二五mlを加え、同様に三〇秒間振り混ぜ栓を緩め、上澄液が全く透明となるまで直立して二時間以上静置する。上澄液をあらかじめ恒量を求めたビーカーに入れる。
リヨーリツヒ管にエーテル二五ml次に石油エーテル二五mlを加え第一回と同様にして上澄液をビーカーに合し、側管の先端をエーテル及び石油エーテル等量混合液で洗浄してビーカーに加える。
全粉乳、クリームパウダー、加糖粉乳及びクリームは、更に前回と同様の操作を行う。
ビーカーは、約七五度で注意して溶剤を揮発させ、気温一〇〇度から一〇五度までの温度の乾燥器中で一時間乾燥し増量を乳脂肪量とする。
c たんぱく質濃縮ホエイパウダーの乳たんぱく量の定量法
(5) プロセスチーズ及び濃縮ホエイの1 乳固形分の定量法のbに規定する方法により求めた値を乳固形分のパーセント量で除した数に一〇〇を乗じ、乳固形分中の乳たんぱくのパーセント量とする。
4 乳の比重の測定法
試料約二〇〇mlをシリンダーに取り、比重一・〇一五から一・〇四〇までの浮ひよう式牛乳比重計を用い一五度において測定する。もし、一五度以外の温度で測定した場合には、生乳、生山羊乳、牛乳、特別牛乳及び殺菌山羊乳にあつては別記一全乳比重補正表、低脂肪牛乳及び無脂肪牛乳にあつては別記二 低脂肪牛乳及び無脂肪牛乳比重補正表を用いて一五度の比重に換算する。
5 乳及び乳製品の酸度の測定法
試料一〇mlに同量の炭酸ガスを含まない水を加えて希釈し、指示薬としてフエノールフタレイン液〇・五mlを加えて〇・一mol/1水酸化ナトリウム溶液で三〇秒間微紅色の消失しない点を限度として滴定し、その滴定量から試料一〇〇g当たりの乳酸のパーセント量を求め酸度とする。
〇・一mol/1水酸化ナトリウム溶液一mlは、乳酸九mgに相当する。
指示薬は、フエノールフタレイン一gを五〇%エタノールに溶かして一〇〇 mlとする。
6 乳製品の水分の定量法
乳製品の乳固形分の定量法の項に定める方法と同様の方法により乾燥物質のパーセント量を求め、乾燥減量パーセント量を水分のパーセント量とする。
7 乳製品の糖分の定量法
a 乳糖の定量法
加糖練乳乳及び加糖脱脂練乳は乳製品の乳固形分の定量法の項に定める方法による定量の際に用いる希釈試料二〇ml(試料四g相当量)を二〇〇mlのメスフラスコに採り水を加えて定容として供試液とする。
加糖粉乳は一・五gから一・七gまでを採り温湯に溶解し前項と同様にして二〇〇mlとして供試液とする。
濃縮ホエイは、検体を細砕器具を用いて均一な試料とした後、前項と同様にして二〇〇mlとして供試液とする。
フエーリング溶液甲・乙各五mlと水一〇mlを二〇〇mlのマイヤーフラスコに採り供試液をビユーレツトに入れ滴定予定量の大部分を注加し、直火を避けて加熱し、二分間以内に沸騰させた後、加熱を弱め、硫酸銅の青色がほとんど退色した後メチレンブルー液四滴を徐々に加え煮沸しながら青色の消えるまで供試液を滴下する。滴定の終末においては一回に一滴ずつ滴下して過量とならないようにし、滴定は沸騰し始めてから三分間以内に終わらせる。滴定予定量を定めるため予備試験を行い、本試験において滴下する供試液の量は二ml以内に止めるようにする。
滴定数より別記三乳糖定量表を用いて「供試液一〇〇ml中の無水乳糖量」を求め、これにフエーリング溶液の甲液の力価を乗じ補正を行つて試料一g当たりの乳糖量を求める。
同時に滴定数に相当する同表中の数値を求めて試料一g当たりに換算しこれをしよ糖定量の際乳糖が還元する亜酸化銅量に基づく「試料一g当たりの乳糖量が転化糖として定量せられる量」とする。
b しよ糖の定量法
加糖練乳乳及び加糖脱脂練乳は乳糖定量用の供試液五〇ml(試料一g相当量)に、加糖粉乳は、一・〇gから一・五gまでを採り五〇mlの温湯に溶解したものに転化用塩酸液(二五%、比重一・一二五)二・五mlを加え六五度の温湯中に浸して二〇分間これを加温して転化し、直ちに水冷してフエノールフタレイン溶液二滴を加え、水酸化ナトリウム試薬を用いて中和し水を加えて二〇〇mlとする。供試液をビユーレツトに入れフエーリング溶液一〇ml(甲、乙各五ml)と水一〇mlを加えたものを乳糖定量の場合と同様に滴定する。
滴定数からこれに相当する転化糖量を別記四の転化糖定量表を用いて求め「試料一g当たりの転化糖の全量」を算出する。次に前記により測定した「試料一g当たりの乳糖量が転化糖として定量せられる量」を上の値より引いたものに〇・九五を乗じ、これにフエーリング溶液の甲液の力価を乗じて補正し、試料一g当たりのしよ糖量を算出する。
フエーリング溶液
甲液 結晶硫酸銅(CuSO45H2O)三四・六三九gを水に溶かして五〇〇mlとし、その力価を定めておく。
乙液 ロツシエル塩一七三g及び水酸化ナトリウム五〇gを水に溶かして五〇〇mlとする。
甲液の力価検定
甲液一〇mlを正確に採り水四〇mlを加え更に酢酸(三→一〇)四mlを加えて酸性としこれにヨウ化カリウム三gを加えて遊離するヨウ素を一%可溶性でん粉溶液を指示薬として〇・一mol/1チオ硫酸ナトリウム溶液を用いて滴定する。〇・一mol/1チオ硫酸ナトリウム溶液の一mlは六・三五七mgの銅に相当する。この滴定数から甲液一〇ml中の銅の量を計算する。この銅の量を一七四・九mgで除した商を使用した甲液の力価とする。
この力価は一±〇・〇〇五以内となるように調製する。
メチレンブルー溶液 試薬用特級メチレンブルー一gを水に溶かして一〇〇mlとする。
8 乳及び乳製品の細菌数の測定法
a 生乳及び生山羊乳の直接個体鏡検法による細菌数の測定法
A 検体の採取
滅菌かくはん器で容器内の乳を十分にかき混ぜた後、滅菌採取管で検体約二五mlから三〇mlまでの量を滅菌採取瓶に採り、四度以下の温度で保持又は運搬する。検体は採取後四時間以内に試験に供しなくてはならない。四時間を超えた場合には、その旨を成績書に付記しなければならない。
B 測定法
検体をその容器とともに二五回以上よく振り、牛乳細菌用ミクロピペツトでその検体を適当に吸収し、白布をもつてピペツトの外壁に附着した乳を清しきし、次にピペツト内の検体をその先端より白布を用いて吸引し、検体を正確に〇・〇一mlとなし、その全部を載物硝子上に放出し塗沫針を用いて一cmの面積に一様に塗り約五分間かすかに加温、乾燥した後、別記の色素溶液に瞬間浸して染色し、直ちに余液を振り落し、乾燥するのを待つて水洗し、再び乾燥して標本を作成する。
油浸レンズを装置した顕微鏡を用い、対物測微計をもつて視野の直径を〇・二〇六mmに調節し、前記の標本を鏡検し、一六以上の代表的視野の細菌数を個々に測定し、一視野に対する平均数を求める。これに三〇万を乗じた数値の上位二けたを有効数字として略算したものを生乳又は生山羊乳一ml中の細菌数とする。
C 色素溶液の調製法
フラスコ中にテトラクロールエタン四〇ml及び無水エタノール五四mlを入れ七〇度まで加温し、これにメチレンブルー一・〇〇gから一・一二gまでを混じ強く振つて色素を完全に溶かし、冷却するのを待つて、酢酸六mlを徐々に加えろ過した後密栓して貯える。
b 牛乳、特別牛乳、殺菌山羊乳、成分調整牛乳、低脂肪牛乳、無脂肪牛乳、加工乳、クリーム、乳飲料、濃縮乳、脱脂濃縮乳、無糖練乳、無糖脱脂練乳、加糖練乳乳、加糖脱脂練乳、全粉乳、脱脂粉乳、クリームパウダー、ホエイパウダー、たんぱく質濃縮ホエイパウダー、バターミルクパウダー、加糖粉乳及び調製粉乳の標準平板培養法による細菌数(生菌数)の測定法
A 検体の採取及び試料の調製法
牛乳、特別牛乳、殺菌山羊乳、成分調整牛乳、低脂肪牛乳、無脂肪牛乳、加工乳、クリーム及び乳飲料にあつては容器包装のまま採取するか、又はその成分規格に適合するかしないかを判断することのできる数量を滅菌採取器具を用いて無菌的に滅菌採取瓶に採り、濃縮乳及び脱脂濃縮乳にあつてはa 生乳及び生山羊乳の直接個体鏡検法による細菌数の測定法A 検体の採取に定める方法により約二〇〇gを採取する。この場合四度以下の温度で保持し運搬する。検体はその後四時間以内に試験に供しなくてはならない。四時間を超えた場合は、その旨を成績書に付記しなければならない。
次に、濃縮乳及び脱脂濃縮乳を除き、滅菌採取瓶に採取したものにあつてはそのまま、容器包装のまま採取したものにあつてはその全部を滅菌広口瓶に無菌的に移し、二五回以上よく振り滅菌牛乳用ピペツトをもつて滅菌希釈瓶を用いて一〇倍及び一〇〇倍の希釈液を、更に希釈をする場合には滅菌化学用ピペツトをもつて同様に希釈液をつくる。
無糖練乳、無糖脱脂練乳、加糖練乳乳、加糖脱脂練乳、全粉乳、脱脂粉乳、クリームパウダー、ホエイパウダー、たんぱく質濃縮ホエイパウダー、バターミルクパウダー、加糖粉乳及び調製粉乳にあつては容器包装のまま採取するか、又はその成分規格に適合するかしないかを判断することのできる数量を滅菌採取器具を用いて無菌的に滅菌採取瓶に採り、濃縮乳及び脱脂濃縮乳にあつては滅菌採取瓶のまま、二五回以上よく振り、滅菌スプーンで検体一〇gを共栓三角フラスコ(栓を除いて重量八五g以下で一〇〇mlの所にかく線を有するもの)に採り、滅菌生理食塩水を加え一〇〇mlとして一〇倍希釈液をつくり、以下牛乳、特別牛乳、殺菌山羊乳、成分調整牛乳、低脂肪牛乳、無脂肪牛乳、加工乳、クリーム及び乳飲料と同様に希釈液をつくる。
B 測定法
牛乳、特別牛乳、殺菌山羊乳、成分調整牛乳、低脂肪牛乳、無脂肪牛乳、加工乳、クリーム、乳飲料、濃縮乳、脱脂濃縮乳、加糖練乳乳、加糖脱脂練乳、全粉乳、脱脂粉乳、クリームパウダー、ホエイパウダー、たんぱく質濃縮ホエイパウダー、バターミルクパウダー、加糖粉乳及び調製粉乳の各希釈液で一平板に、三〇個から三〇〇個までの集落が得られるような希釈液を選択し、同一希釈液に対し滅菌ペトリー皿二枚以上を用意し滅菌ピペツトでそれぞれの希釈液各一mlずつを正確に採り、これにあらかじめ加温溶解して四三度から四五度までの温度に保持した標準寒天培養基約一五mlを加え、静かに回転、前後左右に傾斜して混合し、冷却凝固させる。
試料をペトリー皿に採つてから培養基を注加するまでに二〇分以上を経過してはならない。
培養基が凝固したならば、これを倒置して三二度から三五度までの温度で四八時間(前後三時間の余裕を認める。)培養後発生した集落数を算定する。この場合培養時間を経過した後、直ちに算定できない場合は、これを取り出して五度以下の冷蔵庫に保存すれば、二四時間以内は算定に供し得る。
試料を加えないで希釈用液一mlと培養基とを混合したものを対照とし、ペトリー皿、希釈液及び培養基の無菌であつたこと並びに操作が完全であつたことを確かめなくてはならない。
ペトリー皿は直径九cmから一〇cmまで、深さ一・五cmとする。
無糖練乳及び無糖脱脂練乳は調製した一〇倍希釈液一〇mlを二mlずつ滅菌ペトリー皿五枚に採り、以下牛乳と同様に実施する。
細菌数算定は、次の要領による。
無糖練乳及び無糖脱脂練乳を除いては一平板の集落数三〇個から三〇〇個までの場合及び拡散集落があつてもその部分が平板の二分の一以下で他の集落がよく分散していて、算定に支障のないものを選び出し、集落計算器を用いて常に一定した光線の下で集落数を計測し、一平板の集落数又は二枚以上の平均集落数に希釈倍数を乗じた数字を記載する場合、高位から三けた目を四捨五入して二けたのみを記載しそれ以下は〇を附する。
次の場合はこれを試験室内事故とする。
イ 集落の発生のなかつた場合(常温保存可能品、無糖練乳、無糖脱脂練乳及び摂氏一一五度で一五分間以上加熱殺菌した乳飲料の場合を除く。)
ロ 拡散集落の部分が平板の二分の一を超えた場合
ハ 汚染されたことが明らかなもの
ニ その他不適当と思われるもの
培地
標準寒天培養基
ペプトン五g、酵母エキス二・五g、ブドウ糖一g及び寒天一五gを精製水一、〇〇〇mlに合して加熱して溶かし、高圧滅菌する(滅菌後のpHは七・〇から七・二までとする。)。
9 乳及び乳製品の大腸菌群の測定法
本試験における大腸菌群とは、グラム陰性、無芽胞性の桿菌で乳糖を分解してガスを発生するすべての好気性及び通性嫌気性の細菌をいう。
a 検体の採取及び試料の調製法
(1) 乳及び乳製品の8 乳及び乳製品の細菌数の測定法のb(標準平板培養法)のAに準ずる。
b 測定法
検体一ml及びその一〇倍希釈液、一〇〇倍希釈液の各一mlを二本ずつB・G・L・B・発酵管に接種し、三二度から三五度までの温度で四八時間(前後三時間の余裕を認める。)培養してガス発生の有無を観察する。
ガス発生を認めないものは、大腸菌群陰性とし、ガス発生を認めた場合には、その発酵管を採り、一白金耳を遠藤培養基又はE・M・B・培養基にかく線培養して、独立した集落を発生せしめる。三二度から三五度までの温度で二四時間(前後二時間の余裕を認める。)培養後遠藤培養基又はE・M・B・培養基から定型的大腸菌群集落又は二個以上の非定型的集落を釣菌して、乳糖ブイヨン発酵管及び寒天斜面にそれぞれ移植する。
乳糖ブイヨン発酵管は三二度から三五度までの温度で四八時間(前後三時間の余裕を認める。)、寒天斜面は三二度から三五度までの温度で二四時間培養し、乳糖ブイヨン発酵管においてガス発生を確認した場合に、これと相対する寒天斜面培養について鏡検し、グラム陰性無芽胞悍菌を認めた場合を大腸菌群陽性とする。
培地
A B・G・L・B・発酵管
ペプトン一〇g及び乳糖一〇gを蒸留水五〇〇mlに溶解し、これに新鮮な牛胆汁二〇〇ml(又は乾燥牛胆末二〇gを水二〇〇mlに溶解したものでpH七・〇から七・五までのもの)を加えて約九七五mlとしpH七・四に修正し、これに〇・一%のブリリアントグリーン水溶液一三・三mlを加えて、全量を一、〇〇〇mlとし、綿ろ過し、ダーラム管を入れた試験管に約一〇mlずつ分注して後間けつ滅菌する(滅菌後のpHは七・一から七・四までとする。)。
B 遠藤培養基
三%の普通寒天(pH七・四から七・八までのもの)一、〇〇〇mlを加温溶解し、これにからかじめ少量の水に溶した乳糖一五gを加えてよく混和する。さらにこれにフクシンのエタノール飽和溶液(エタノール一〇〇mlにフクシン約一一gを溶かしたもの)一・〇mlを加え冷却して約五〇度になつたとき、新たに製した一〇%の亜硫酸ナトリウム溶液を少量ずつ加える。フクシンの色が淡桃色になつたとき滴加を止める。
これを試験管又はフラスコに四〇mlから一〇〇mlまでを分注し、間けつ滅菌し、用に臨み溶かして平板とする。
C E・M・B・培養基
ペプトン一〇gリン酸二カリウム(K2HPO4)二g及び寒天二五gから三〇gまでを蒸留水一、〇〇〇mlに加え加熱溶解し、沸騰後蒸発水量を補正する(pHの修正不要。)。これに乳糖一〇g二%エオジン水溶液(エオジン黄)二〇ml及び〇・五%メチレンブルー水溶液一三mlを加えてよく混和し、分注し、間けつ滅菌して用に臨み平板とする。
D 乳糖ブイヨン発酵管
普通ブイヨンに乳糖を〇・五%の割合に加えて、ダーラム管を入れた試験管に約一〇mlずつ分注し、間けつ滅菌する(滅菌後のpHは六・四から七・〇までとする。)。
10 乳のアルコール試験法
試料二mlを小型ペトリー皿に採り、これに試料と同容量の七〇%(v/v)エタノールを加えて混和し、凝固物の生成の有無を観察する。肉眼で凝固物を認めない場合をアルコール試験陰性とする。別記一
全乳比重補正表
別記二
低脂肪牛乳及び無脂肪牛乳比重補正表
別記三
乳糖定量表
別記四
転化糖定量表
(2) アイスクリーム類
1 検体の採取及び試料の調製法
検体は、製品が成分規格に適合するかしないかを判断することのできる数量を滅菌採取器具を用いて無菌的に滅菌採取びんに採り、なるべくその温度を保つて保持し、又は運搬し、採取後四時間以内に試験に供しなくてはならない。
試料は、検体を四〇度以下でなるべく短時間で全部融解させ、その一〇gを共栓びんに採つたものに、細菌数(生菌数)の測定に関しては滅菌生理食塩水九〇mlを加えて一〇倍希釈したものを一平板に三〇個から三〇〇個までの集落が得られるように滅菌生理食塩水で段階希釈したもの、大腸菌群の測定に関しては滅菌生理食塩水九〇mlを加えて一〇倍希釈したものとする。
2 細菌数(生菌数)の測定法
各試料について滅菌ペトリー皿二枚以上を用意し、滅菌ピペツトを用いて対応する滅菌ペトリー皿に当該試料一mlずつを正確に採り、これらにあらかじめ加温して溶かし四三度から四五度までの温度に保持した標準寒天培養基約一五mlを加え、静かに回転し、前後左右に傾斜して混合し、冷却凝固させる。この操作は試料をペトリー皿に採つてから二〇分間以内に完了させなければならない。培養基が凝固したならば、倒置して三二度から三五度までの温度で四八時間(前後三時間の余裕を認める。)培養する。この場合、検体の希釈に用いた滅菌生理食塩水一mlに試料を加えた培養基と同一同量の培養基を混合し、静かに回転し、以下試料の場合と同様に操作して培養したものを対照とし、ペトリー皿、生理食塩水及び培養基が無菌であつたこと並びに操作が完全であつたことを確めなければならない。
ペトリー皿は直径九cmから一〇cmまで、深さは一・五cmとする。
細菌数の算定は、次の要領による。
一平板の集落数三〇個から三〇〇個までのもの(一平板の集落数が三〇個から三〇〇個までのものがないときは拡散集落の部分が平板の二分の一以下で他の集落がよく分散していて算定に支障のないもの)の集落数を集落計算器を用いて常に一定した光線の下で計測し、希釈倍率が同一な試料ごとに各平板の集落数を平均した値に当該試料に係る希釈倍率を乗じて得た数値を加算し、有効であつた平板の希釈倍率別による種類の数で除して得た値を細菌数とする。
ただし、次の場合はこれを試験室内事故とする。
a 集落の発生のなかつた場合
b 拡散集落の部分が平板の二分の一をこえた場合
c 汚染されたことが明らかなもの
d その他不適当と思われるもの
培 地
標準寒天培養基
ペプトン五g、酵母エキス二・五g.ブトウ糖一g及び寒天一五gを精製水一、〇〇〇mlに合して加熱して溶かし、高圧滅菌する(滅菌後のPHは七・〇から七・二までとする。)。
3 大腸菌群の測定法
滅菌ペトリー皿二枚を用意し、それぞれに滅菌ピペツトを用いて試料一mlを正確に採る。これにあらかじめ加温して溶かし四三度から四五度までの温度を保持させたデソキシコーレイト寒天培養基を一〇mlから一五mlまでの量加え、静かに回転し、前後左右に傾斜して混合し、冷却凝固させる。培養基が凝固した後に、その表面に更に同培養基を三mlから四mlまでの量加えて冷却凝固させる。この操作は試料をペトリー皿に採つてから二〇分間以内に完了させなければならない。
培養基が凝固したならば、倒置して三二度から三五度までの温度で二〇時間(前後二時間の余裕を認める。)培養して集落の有無を観察する。暗赤色の集落を認めたものは推定試験陽性とし、該当しないものは推定試験陰性とする。
推定試験が陽性の場合は、当該集落の代表的なものをE・M・B・培養基に塗抹し、三二度から三五度までの温度で二四時間(前後二時間の余裕を認める。)培養した後、大腸菌群の定型的集落(定型的集落がない場合は、定型的集落に類似した集落二個以上)を釣菌して、乳糖ブイヨン醗酵管及び寒天斜面にそれぞれ(定型的集落に類似した集落を釣菌した場合は各集落から釣菌したもの別にそれぞれ)移植する。
乳糖ブイヨン醗酵管は三二度から三五度までの温度で四八時間(前後三時間の余裕を認める。)、寒天斜面は三二度から三五度までの温度で二四時間培養し、乳糖ブイヨン醗酵管においてガス発生を確認した場合に、これと相対する寒天斜面培養について鏡検し、グラム陰性無芽胞桿菌を認めた場合を大腸菌群陽性とする。
ペトリー皿は直径九cmから一〇cmまで、深さ一・五cmとする。
培 地
A デソキシコーレイト寒天培養基
ペプトン一〇g、寒天一五gから二五gまでの量、乳糖一〇g、食塩五g、クエン酸鉄アンモン二g及びリン酸一カリウム二gを水一、〇〇〇mlに合して加熱して溶かし、これをろ過したろ液をPH七・三から七・五までに修正し、これにデソキシコール酸ソーダ一g及びニユートラル・レツド〇・〇三三gを加えて更にPH七・三から七・五までに修正する。
B E・M・B・培養基
(1) 乳及び乳製品の9 乳及び乳製品の大腸菌群の測定法のb 測定法の培地のC E・M・B・培養基に掲げるものとする。
C 乳糖ブイヨン醗酵管
(1) 乳及び乳製品の9 乳及び乳製品の大腸菌群の測定法のb 測定法の培地のD 乳糖ブイヨン醗酵管に掲げるものとする。
4 乳脂肪分の定量法
試料四gを小型ビーカーに採り、水三mlを加えてよく混ぜ合わせレーリツヒ管に移す。
ビーカーは、水三mlでよく洗い、その洗液はレーリツヒ管に加え、振り混ぜる。次にアンモニア水(二五%から三〇%で無色透明なもの)二mlを加え、静かに混合し、次にレーリツヒ管を六〇度の水浴中につけ、時々振り混ぜながら二〇分間加温する。以下(1) 乳及び乳製品の3 乳及び乳製品の乳脂肪分の定量法のb 濃縮乳、無糖練乳、加糖練乳、全粉乳、クリームパウダー、加糖粉乳及びクリームの乳脂肪分の定量法の項に定める全粉乳、クリームパウダー、加糖粉乳及びクリームの方法と同様の方法により行うものとする。
5 乳固形分の定量法
4に定める方法により求めた乳脂肪量と(3) 発酵乳及び乳酸菌飲料の1 無脂乳固形分の定量法に定める方法と同様の方法により求めた無脂乳固形分との和を乳固形分とする。
(3) 発酵乳及び乳酸菌飲料
1 無脂乳固形分の定量法
検体(凍結状のものにあつては、四〇度以下の温度でなるべく短時間に全部融解させたもの)約五〇gを精密に量り、フエノールフタレイン溶液数滴を加え、これをかき混ぜながら一〇%水酸化ナトリウム溶液を徐徐に加えて微アルカリ性とし、メスフラスコに採り、水を加えて一〇〇mlとし、その五mlを正確に一五〇mlのケルダール分解フラスコに採る。これに硫酸カリ九g及び硫酸銅一gの混合粉末〇・二gを加え、更にフラスコの内璧を伝わらせて硫酸一〇mlを加える。次に、このフラスコを石綿網上で徐徐に加熱し、亜硫酸ガスの白煙が生じたとき少し火力を強め、泡末の大部分が消失した後強熱し、中の液が透明な淡青色を呈し、かつ、フラスコの内璧に炭化物を認めなくなつたとき加熱を止め、放冷後注意しながら水三〇mlを加え、再び冷却した後フラスコを蒸溜装置に連結する。この場合、二〇〇mlの吸収フラスコ中には〇・〇五mol/1硫酸三〇ml及びメチルレツド溶液数滴を入れ、冷却器の下端が液中につかるようにする。次に、ケルダール蒸溜装置の漏斗から三〇%水酸化ナトリウム溶液四〇mlを入れ、水一〇mlで洗い込み、ピンチコツクを閉じ、直ちに蒸溜をはじめる。溜出液が八〇mlから一〇〇mlまでの量に達したとき冷却器の下端を液面から離し、更に溜出液数mlを採る。蒸溜終了後、冷却器の液に浸つた部分を少量の水で洗い、その洗液を吸収フラスコ中の液に合し、これを〇・一mol/1水酸化ナトリウム溶液で滴定する。無脂乳固形分は、次式によつて計算する。〔{0.0014×(A—B)}÷試料の採取量(g)〕×6.38×2.82×100(%)
A 〇・一N硫酸三〇mlを中和するのに要する〇・一N水酸化ナトリウム溶液の所要量(ml)
B 滴定に要した〇・一N水酸化ナトリウム溶液の所要量(ml)
標示薬
メチルレツド溶液 メチルレツド一gをエタノール五〇mlに溶かし、これに水を加えて一〇〇mlとし、必要があればろ過する。
2 検体の採取及び試料の調製法
検体は、製品が成分規格に適合するかしないかを判断することのできる数量を滅菌採取器を用いて無菌的に滅菌採取びんに採り、四度以下の温度で保持し、又は運搬し採取後四時間以内に試験に供する。試料は、糊状の検体にあつては、滅菌ピペツト様ガラス管でよくかき混ぜた後に一〇gを、液状の検体にあつては、よく振つた後一〇mlを、凍結状の検体にあつては、四〇度以下の温度でなるべく短時間に全部融解させた後に一〇gを共せんびんに採り、滅菌生理食塩水を加えて一〇〇mlとし、一〇倍希釈液を作る。これを更に一平板に三〇個から三〇〇個までの集落が得られるように滅菌生理食塩水で階段希釈する。
3 乳酸菌数の測定法
試料については滅菌ペトリー皿二枚以上を用意し、滅菌ピペツトを用いて対応する滅菌ペトリー皿に当該試料一mlずつを正確に採り、これにあらかじめ加温して溶かし四三度から四五度までの温度に保持したB・C・P・加プレートカウント寒天培地約一五mlを加え、静かに回転し、前後左右に傾斜して混合し、冷却凝固させる。この操作は試料をペトリー皿に採つてから二〇分間以内に完了させなければならない。培養基が凝固したならば、倒置して三五度から三七度までの温度で七二時間(前後三時間の余裕を認める。)培養する。この場合、検体の希釈に用いた滅菌生理食塩水一mlに試料を加えた培養基と同一同量の培養基を混合し、静かに回転し、以下試料の場合と同様に操作して培養したものを対照とし、ペトリー皿、生理食塩水及び培養基が無菌であつたこと並びに操作が完全であつたことを確かめなければならない。
ペトリー皿は、直径九cmから一〇cmまで、深さは一・五cmとする。
培養した後、発生した集落のうち、黄変しているものが乳酸菌の集落である。
乳酸菌数の算定は、次の要領による。
一平板の乳酸菌の集落数三〇個から三〇〇個までのもの(一平板の乳酸菌の集落数が三〇個から三〇〇個までのものがないときは、拡散集落の部分が平板の二分の一以下で他の集落がよく分散していて算定に支障のないもの)の乳酸菌の集落数を集落計算器を用いて常に一定した光線の下で計測し、希釈倍率が同一の試料ごとに各平板の乳酸菌の集落数を平均した値に当該試料に係る希釈倍率を乗じて得た数値を加算し、有効であつた平板の希釈倍率別による種類の数で除して得た値を乳酸菌数とする。
ただし、次の場合は、これを試験室内事故とする。
a 拡散集落の部分が平板の二分の一をこえた場合
b 汚染されたことが明らかなもの
c その他不適当と思われるもの
培 地
B・C・P・加プレートカウント寒天培養基
酵母エキス二・五g、ペプトン五g、ブドウ糖一g、ツイーン80一g、L—システイン〇・一g及び粉末寒天一五gを水一、〇〇〇mlに合して加熱して溶かし、PHを六・八から七・〇までに修正し、これにB・C・P・を〇・〇〇四から〇・〇〇六%の割合に加えて高圧滅菌する。
4 大腸菌群の測定法
2 検体の採取及び試料の調製法に規定する一〇倍希釈液について、(2) アイスクリーム類の3 大腸菌群の測定法に規定する方法により行うものとする。
(4) バター及びバターオイル
1 水分の定量法
試料約二gをひよう量管に正確に採り、(1) 乳及び乳製品の1 乳及び乳製品の無脂乳固形分の定量法の項に定める方法と同様の方法により乾燥物質量を求め、乾燥減量を試料の採取量で除した数に一〇〇を乗じ、水分のパーセント量とする。
2 乳脂肪分の定量法
水分を定量したひよう量管に石油エーテル一五mlを加え、ガラス棒ですりつぶしながらよく混ぜて十分溶かし、これをるつぼ型すり合わせガラスろ過器に移し、更に少量の石油エーテルを用いてひよう量管の内壁をよく洗い、これをろ過器に流し込む。ろ過器は一〇〇mlの石油エーテルを用いて数回に分けて洗浄して脂肪を溶かし出す。次にろ過器を沸騰している蒸気乾燥器の中で恒量となるまで乾燥し、残留物質量を求める。
1により求めた乾燥物質量と残留物質量との差を試料の採取量で除した数に一〇〇を乗じ、乳脂肪分のパーセント量とする。
3 大腸菌群の測定法
a 検体の採取及び試料の調製法
検体は、容器包装のまま採取するか、又はその成分規格に適合するかしないかを判断することのできる数量を無菌的に滅菌採取びんに採取し、四度以下の温度で保持し、又は運搬し、採取後四時間以内に試験に供しなくてはならない。
検体は、四五度をこえない温度の恒温槽で温め、一五分間以内に滅菌器具を用いてよくこね、滅菌スプーン又は滅菌駒込ピペツトで無菌的にその一〇gを共栓三角フラスコ(栓を除いて重量八五g以下で一〇〇mlの所にかく線を有するもの)に採り、四〇度の滅菌生理食塩水を加えて一〇〇mlとし、一〇倍希釈したものを試料液とする。
b 大腸菌群の測定法
(2) アイスクリーム類の3 大腸菌群の測定法に規定する方法とする。
(5) プロセスチーズ及び濃縮ホエイ
1 乳固形分の定量法
次の方法により求めた乳脂肪量と乳蛋白量との和を乳固形分とする。
なお、濃縮ホエイにあつては、更に(1) 乳及び乳製品の7 乳製品の糖分の定量法のa 乳糖の定量法により求めた乳糖量を加え乳固形分とする。a 乳脂肪分の定量法
試料一gを小型の背の高いビーカーに採り、蒸留水九ml及び希アンモニア水一mlを加え、ガラス棒で練つて均一の乳濁液とし、少し温めてやわらかくする。塩酸で中和し、更に塩酸一〇mlを加える。精製白砂を少量加え、時計皿でおおい、静かに約五分間煮沸する。冷却して内容物をリヨーリツヒ管に移し、ビーカーはエタノール一〇ml及びエチルエーテル二五mlで洗い、その洗液をリヨーリツヒ管に加えて、よく振り混ぜ、以下(1) 乳及び乳製品の3 乳及び乳製品の乳脂肪分の定量法のb 濃縮乳、無糖練乳、加糖練乳、全粉乳、クリームパウダー、加糖粉乳及びクリームの乳脂肪分の定量法の項に定める濃縮乳、無糖練乳及び加糖練乳の方法と同様の方法により行うものとする。
b 乳蛋白量の定量法
試料〇・二から一・〇gを正確に量り、ケルダール分解フラスコ(一〇〇から一五〇mlのもの)に採る。これに分解促進剤(硫酸カリウム九分と硫酸銅一分とを別々に磨砕した後混和したもの)を〇・五g加え、次いで分解フラスコの内壁を伝わらせて硫酸一〇mlを静かに加えて混和する。分解台上で徐々に加熱し、時々注意して緩やかに混和する。亜硫酸ガスの白煙が生じはじめたら火力を強め、泡末の大部分が消失したら強熱して内容液が淡青緑色で透明になるまで分解を続ける。透明になつたら冷却して分解びんのくびの部分を少量の蒸留水で洗い、更に三〇分間加熱を続ける。分解が終つたら冷却し、蒸留水約二〇mlを加えて放冷した後、漏斗を用いて分解液を一〇〇mlメスフラスコに洗い込み、蒸留水で標線まで満たして、これを試料液とする。
ケルダール蒸留装置の受器(一〇〇から一五〇mlの三角フラスコ)に、〇・〇二mol/1硫酸一〇mlを正確に採り入れ、メチレンブルー・メチルレツド混合指示薬一から二滴を加え、冷却器先端のガラス管が、受器の底部に達し、液内に没するように固定し、廃液排出口及び試料注入口を開き、冷却水を還流させ、試料注入口の漏斗から試料液一〇mlを正確に二重蒸留管内に注入する。更に少量の蒸留水を用いて漏斗を洗い、次に、三〇%水酸化ナトリウム一〇mlを試料注入口漏斗から加え、再び少量の蒸留水で漏斗を洗い、直ちに試料注入口を閉じ、蒸気発生装置の加熱を強め、廃液排出口からはげしく蒸気が出た後、廃液排出口を閉じ、二重蒸留管内で蒸留を始める。初留の先端が受器に達してから四から五分間蒸留を続けた後、受器を下げ、冷却器先端のガラス管を液面からはずし、更に二分間蒸留を行う。そのガラス管先端を蒸留水で洗い、受器を装置からはずす。
直ちに、〇・〇二mol/1水酸化ナトリウム溶液で滴定する。なお、盲検として、試料以外の試薬を同量用いて、全く同様の操作を行い、同様に滴定する。
乳蛋白量は次式によつて計算する。
乳蛋白量(%)=0.28×F(X—Y)×(100÷10)×(1÷S)×6.38×100
F 〇・〇二N水酸化ナトリウム溶液のフアクター
X 盲検の滴定量(ml)
Y 試料の滴定量(ml)
S 試料の採取量(mg)
2 大腸菌群の測定法
本品の大腸菌群の測定法は、(4) バター及びバターオイルの3 大腸菌群の測定法に規定する方法とする。 三 乳等の総合衛生管理製造過程の製造又は加工の方法及びその衛生管理の方法の基準
製品の総合衛生管理製造過程につき、次に掲げる文書が作成されていること。
(1) 製品の名称及び種類、原材料その他必要な事項を記載した製品説明書
(2) 製造又は加工に用いる機械器具の性能その他必要な事項を記載した製造又は加工の工程に関する文書
(3) 施設設備の構造、製品等の移動の経路その他必要な事項を記載した施設の図面
製品の総合衛生管理製造過程につき、次に掲げるところにより定められた事項を記載した文書が作成されていること。
(1) 製品につき発生するおそれのあるすべての食品衛生上の危害について、当該危害の原因となる物質及び当該危害が発生するおそれのある工程ごとに、当該危害の発生を防止するための措置を定めるとともに、当該措置に係る物質が次の表の上欄に掲げる食品につきそれぞれ同表の下欄に掲げる危害の原因となる物質を含まない場合にあつては、その理由を明らかにすること。
(2) (1)の措置のうち、製品に係る食品衛生上の危害の発生を防止するため、その実施状況の連続的な又は相当の頻度の確認を必要とするものを定めること。
(3) (2)の確認の方法を定めること。
の(2)の確認によりの(2)の措置が適切に講じられていないと認められたときに講ずるべき改善措置の方法を記載した文書が作成されていること。
製品の総合衛生管理製造過程に係る衛生管理の方法につき、施設設備の衛生管理、従事者の衛生教育その他必要な事項に関する方法を記載した文書が作成されていること。
製品の総合衛生管理製造過程につき、製品等の試験の方法その他の食品衛生上の危害の発生が適切に防止されていることを検証するための方法を記載した文書が作成されていること。
次に掲げる事項について、その記録の方法並びに当該記録の保存の方法及び期間を記載した文書が作成されていること。
(1) の(2)の確認に関する事項
(2) の改善措置に関する事項
(3) の衛生管理の方法に関する事項
(4) の検証に関する事項
製品の総合衛生管理製造過程につき、次に掲げる業務(に規定する業務を除く。)を自ら行い、又は業務の内容に応じてあらかじめ指定した者に行わせる者が置かれていること。
(1) の(2)の措置及び確認が適切になされていることを点検し、その記録を作成すること。
(2) の(2)の確認に用いる機械器具の保守管理(計器の校正を含む。)を行い、その記録を作成すること。
(3) その他必要な業務
の検証につき、次に掲げる業務を自ら行い、又は業務の内容に応じてあらかじめ指定した者に行わせる者が置かれていること。
(1) 製品等の試験を行うこと。
(2) (1)の試験に用いる機械器具の保守管理(計器の校正を含む。)を行い、その記録を作成すること。
(3) その他必要な業務 四 乳等の器具若しくは容器包装又はこれらの原材料の規格及び製造方法の基準
乳等の器具の規格
(1) 乳等の製造に使用する器具は、次の規格に適合するものであること。
1 洗浄に容易な構造であること。
2 食品に直接接触する部分の原材料は、さびを生じないもの又はさびを生じないような加工されたものであること。
3 小分け、分注、密栓又は密閉に用いる機械は、殺菌が容易で、かつ、汚染を防止できるものであること。
(2) 殺菌されている乳酸菌飲料を販売するコツプ販売式自動販売機は、次の各号に適合する構造のものであること。
1 機内の液体に直接接触する部品の材質は、耐酸性、耐水性及び不浸透性のものであり、かつ、機内の液体中に有毒又は有害の物質が溶出するおそれのないものであること。
2 機内の液体を保管する容器は、防じん、防湿及び防虫の構造のものであること。
3 機内の液体に直接接触する部品は、分解して洗浄及び殺菌を容易に行なうことができる構造のものであること。
4 機内の液体を常時摂氏十度以下に保つに十分な能力を有する温度自動調節装置付冷却機が設備されている構造のものであること。
5 機内の液体の保つ温度を示す温度計が、コツプ販売式自動販売機の外側から読みとれるように設備されている構造のものであること。
6 調理に用いる水を水道の給水せんから自動的に注入することができる構造のものであること。
7 調理に用いる水を五分間煮沸する装置又はこれと同等以上の効力を有する殺菌装置が設備されている構造のものであること。
8 販売する際に用いるコツプは、殺菌された未使用の紙製、合成樹脂製又はアルミニウムはく製であつて、コツプがほこり等によつて汚染されないような構造の保管器具に保管されているものであること。
9 調理に用いる乳酸菌飲料がコツプ販売式自動販売機の中で希しやくされない構造のものであること。
10 調理に用いる乳酸菌飲料を入れる内蔵タンクは一つであつて、その容量は十リツトル以下であること。
11 コツプ受口は、販売するときのほか、外部としや断されている構造のものであること。
乳等の容器包装又はこれらの原材料の規格及び製造方法の基準
(1) 牛乳、特別牛乳、殺菌山羊乳、成分調整牛乳、低脂肪牛乳、無脂肪牛乳、加工乳、クリーム、発酵乳、乳酸菌飲料及び乳飲料の容器包装又はこれらの原材料の規格及び製造方法の基準
1 牛乳、特別牛乳、殺菌山羊乳、成分調整牛乳、低脂肪牛乳、無脂肪牛乳、加工乳及びクリームの販売用の容器包装は、ガラス瓶、合成樹脂製容器包装(ポリエチレン、エチレン・1—アルケン共重合樹脂、ナイロン、ポリプロピレン又はポリエチレンテレフタレート(以下この号において「合成樹脂」という。)を用いる容器包装をいう。以下この号において同じ。)、合成樹脂加工紙製容器包装(合成樹脂加工紙(合成樹脂を用いる加工紙をいう。以下この号において同じ。)を用いる容器包装をいう。以下この号において同じ。)、金属缶(クリームの容器として使用するものに限る。以下この号において同じ。)又は組合せ容器包装(牛乳、特別牛乳、殺菌山羊乳、成分調整牛乳、低脂肪牛乳、無脂肪牛乳及び加工乳にあつては合成樹脂及び合成樹脂加工紙を用いる容器包装、クリームにあつては合成樹脂、合成樹脂加工紙又は金属のうち二以上を用いる容器包装をいう。以下この号において同じ。)であつて、それぞれ次の規格又は基準に適合するものであること。
a ガラス瓶は、着色していない透明なものであつて、口内径が二六mm以上のものであること。
b 合成樹脂製容器包装及び合成樹脂加工紙製容器包装は、次の条件に適合するものであること。
A 次の試験法による試験(ポリエチレンテレフタレートを使用した容器包装及びポリエチレンテレフタレート加工紙製容器包装にあつては、破裂強度及び突き刺し強度については、いずれかの試験法による試験)に適合するものであること。この場合イ、ロ及びハの試験に用いる試験溶液は、試料を水でよく洗つた後、各試験法に規定されている浸出用液を用いて、液体を満たすことができる試料にあつては、浸出用液を六〇度(n—ヘプタンにあつては、二五度)に加温して満たした後、液体を満たすことができない試料にあつては、ゴム製の台板上に内容物が直接接触する面を上にして置き、ステンレス製又はガラス製の円筒形の筒を載せ、締付金具を用いて締め、表面積一cm当たり二mlの割合で六〇度(n—ヘプタンにあつては、二五度)に加温した浸出用液を入れた後、それぞれ時計皿で覆い、六〇度(n—ヘプタンにあつては、二五度)に保ちながら時々かき混ぜて三〇分間(n—ヘプタンにあつては、一時間)浸出し調製する。
イ 重金属
浸出用液として四%酢酸を用いて作つた試験溶液二〇mlをネスラー管に採り、水を加えて五〇mlとする。これに硫化ナトリウム試液二滴を加えて混和し、五分間放置するとき、その呈色は、鉛標準溶液二mlに四%酢酸二〇ml及び水を加えて五〇mlとし、以下試験溶液の場合と同様に操作して作製した標準色より濃くてはならない。
硫化ナトリウム試液 硫化ナトリウム五gを水一〇ml及びグリセリン三〇mlの混液に溶かす。又は水酸化ナトリウム五gを水三〇ml及びグリセリン九〇mlの混液に溶かし、その半容量を採り、冷時硫化水素を飽和し、これを残りの半容量と混和する。遮光した小瓶に満たし、密栓して保存する。作製後三月以内に使用する。
鉛標準溶液 硝酸鉛一五九・八mgを希硝酸(硝酸一〇・五mlに水を加えて一〇〇mlとしたもの)一〇mlに溶かし、水を加えて一、〇〇〇mlとし原液とする。この液の作製及び保存には可溶性鉛塩を含まないガラス器具を用いる。
原液一〇mlを採り、水を加えて一〇〇mlとする。この液一mlは鉛〇・〇一mgを含む。この液は用時作製する。
ロ 蒸発残留物
浸出用液として、牛乳、特別牛乳、殺菌山羊乳、成分調整牛乳、低脂肪牛乳、無脂肪牛乳及び加工乳の容器包装にあつては四%酢酸を用いて作つた試験溶液二〇〇mlから三〇〇ml(クリームの容器包装にあつては、n—ヘプタンを用いて作つた試験溶液二〇〇mlから三〇〇mlをナス型フラスコに移し、減圧濃縮して二mlから三mlとしたその濃縮液及びそのフラスコをn—ヘプタン約五mlずつで二回洗つたその洗液)を、あらかじめ一〇五度で乾燥した重量既知の白金製又は石英製の蒸発皿に採り、水浴上で蒸発乾固する。次に、これを一〇五度で二時間乾燥した後、デシケーター中で放冷する。冷後、ひよう量して蒸発残渣量を精密に量り、この残渣量(mg)をAとし次式により蒸発残留物の量を求めるとき、その量は一五ppm以下でなければならない。
蒸発残留物(ppm)={(A—B)×1,000}÷(試験溶液の採取量(ml)×F)
B:試験溶液と同量の4%酢酸又はn—ヘプタンについて得た空試験時の残渣量(mg)
F:浸出用液として4%酢酸を用いた場合は1、n—ヘプタンを用いた場合は5(ポリエチレンテレフタレートを使用した容器包装及びポリエチレンテレフタレート加工紙製容器包装にあつては、1)
ハ 過マンガン酸カリウム消費量
三角フラスコに水一〇〇ml、硫酸(一→三)五ml及び〇・〇一mol/1過マンガン酸カリウム溶液五mlを入れ、五分間煮沸した後、液を捨て水で洗う。この三角フラスコに浸出用液として水を用いて作つた試験溶液一〇〇mlを採り、硫酸(一→三)五mlを加え、更に〇・〇一mol/1過マンガン酸カリウム溶液一〇mlを加え、加熱して五分間煮沸する。次に、加熱をやめ、直ちに〇・〇一mol/1シユウ酸ナトリウム溶液一〇mlを加えて脱色した後、〇・〇一mol/1過マンガン酸カリウム溶液で微紅色が消えずに残るまで滴定し、その滴定量(ml)をAとして次式により過マンガン酸カリウム消費量を求めるとき、その量は五ppm以下でなければならない。
過マンガン酸カリウム消費量(ppm)=〔{(A—B)F×1,000}÷100〕×0.316
B:試験溶液と同量の水について得た空試験時の0.01N過マンガン酸カリウム溶液の滴定量(ml)
F:0.002mol/1過マンガン酸カリウム溶液の規定度係数
〇・〇一mol/1過マンガン酸カリウム溶液 過マンガン酸カリウム約〇・三三gを水に溶かして一、〇〇〇mlとし、遮光した共栓瓶に保存する。用時〇・〇一mol/1シユウ酸ナトリウム溶液を用いて標定する。
標定 水一〇〇mlを採り、硫酸(一→三)五ml及び過マンガン酸カリウム溶液五mlを加えて五分間煮沸する。次に、加熱をやめ、直ちに〇・〇一mol/1シユウ酸ナトリウム溶液一〇mlを加えて脱色した後、過マンガン酸カリウム溶液を微紅色が消えずに残るまで滴加する。この液に硫酸(一→三)五ml及び過マンガン酸カリウム溶液五mlを加え、五分間煮沸した後、〇・〇一mol/1シユウ酸ナトリウム溶液一〇mlを加え、直ちに過マンガン酸カリウム溶液で滴定し、次式により過マンガン酸カリウム溶液の規定度係数を求める。
規定度係数=10÷(5+a)
a:過マンガン酸カリウム溶液の滴定量(ml)
〇・〇一mol/1シユウ酸ナトリウム溶液 シユウ酸ナトリウム〇・六七〇〇gを水に溶かして一、〇〇〇mlとし、遮光した共栓瓶に保存する。作製後一月以内に使用する。
ニ アンチモン(ポリエチレンテレフタレートを使用した容器包装及び内容物に直接接触する部分にポリエチレンテレフタレートを使用したポリエチレンテレフタレート加工紙製容器包装に限る。)
(2)の1のdのD アンチモンを準用する。
ホ ゲルマニウム(ポリエチレンテレフタレートを使用した容器包装及び内容物に直接接触する部分にポリエチレンテレフタレートを使用したポリエチレンテレフタレート加工紙製容器包装に限る。)
(2)の1のdのE ゲルマニウムを準用する。
ヘ 破裂強度
容器包装の中央部分を切り取り試料とする。試料を図のように固定し、圧力室へ毎分九五ml±一〇mlの割合でグリセリンを注入し、圧力を加え、破れが生じるまでの最大値を測定し、その値をkPaで表すとき、その値は、内容量が三〇〇ml以下のものにあつては一九六・一kPa(常温保存可能品の容器包装にあつては三九二・三kPa)以上、三〇〇mlを超えるものにあつては四九〇・三kPa(常温保存可能品の容器包装にあつては七八四・五kPa)以上でなければならない。
ト 突き刺し強度(ポリエチレンテレフタレートを使用した容器包装及びポリエチレンテレフタレート加工紙製容器包装に限る。)
2のbのBのロ 突き刺し強度を準用する。
チ 封かん強度
密栓した容器包装の側面又は底面の中央に直径〇・五cmから一・〇cmの穴をあけ(内容物があるものにあつては、これを除去する。)、送気用ノズルを装着し、図のように圧縮機及び圧力計を接続する。
次に、圧縮機を作動して、一〇秒間で一三・三kPaまで加圧を行うとき、容器包装の破損又は空気漏れがないものでなければならない。
リ ピンホール
容器包装に一〇%エタノールに〇・四%の割合でメチレンブルーを溶かした溶液を満たし、これをろ紙上に置き、三〇分間静置した後、ろ紙上にメチレンブルーのはん点を生じないものでなければならない。
B 内容物に直接接触する部分は、ポリエチレン、エチレン・1—アルケン共重合樹脂又はポリエチレンテレフタレートであること。
C 内容物に直接接触する部分に使用する合成樹脂には、添加剤を使用してはならない。ただし、内容物に直接接触する部分にポリエチレン又はエチレン・1—アルケン共重合樹脂を使用する場合であつて、次のいずれかに該当する場合には、その限度においては、この限りでない。
イ 内容物に直接接触する部分に使用する合成樹脂一kgに対しステアリン酸カルシウム(日本薬局方に規定するステアリン酸カルシウムに限る。)を二・五g以下又はグリセリン脂肪酸エステル(食品、添加物等の規格基準に規定するグリセリン脂肪酸エステルの成分規格に適合するものに限る。)を〇・三g以下使用する場合
ロ 内容物に直接接触する部分に二酸化チタン(食品、添加物等の規格基準に規定する二酸化チタンの成分規格に適合するものに限る。)を使用する場合
D 内容物に直接接触する部分に使用するポリエチレン及びエチレン・1—アルケン共重合樹脂は、次の試験法による試験に適合するものであること。
イ n—ヘキサン抽出物
試料約二・五gを精密に量り、温度計、還流冷却器及びかくはん棒を装置した二、〇〇〇mlの三頸フラスコに採り、n—ヘキサン一、〇〇〇mlを加え、これを二〇分から二五分の間に五〇度となるように徐々に加熱し、この温度で二時間保つた後抽出液を温時ろ過して重量既知の共栓三角フラスコ中に採り、ろ液の重量を量る。この場合、回収率は少なくとも最初の溶媒の九〇%以上でなければならない。
次に、ろ液の約半量を一、〇〇〇mlのビーカーに移し、ビーカーをガラスカバーで覆い、窒素を連続的に流しながら溶媒を蒸発させる。溶媒を蒸発させながら残りのろ液及び最後に三角フラスコをn—ヘキサン二〇mlずつで二回洗つた洗液を加え、全溶液を約五〇mlまで濃縮した後、これを重量既知の石英製蒸発皿に採り、ビーカーを二〇mlずつ温n—ヘキサンで二回洗い、洗液を蒸発皿に合わす。ビーカー中に温n—ヘキサン不溶性の残渣のあるときは、トルエンを加え加熱して溶かし、蒸発皿に合わす。蒸発皿を注意して水溶上で加熱して溶液を蒸発乾固した後、真空デシケーター中に入れ、一二時間放冷後蒸発残渣量を精密に量り、この残渣量(g)をAとし次式によりn—ヘキサン抽出物を求めるとき、その量は二・六%以下でなければならない。
n—ヘキサン抽出物(%)={(A—B)÷試料(g)}×100
B:試験溶液と同量の溶剤について得た空試験時の残渣量(g)
ロ キシレン可溶物
試料五・〇〇g±〇・〇〇五gを精密に量り、温度計及び還流冷却器を装置した二、〇〇〇mlの二頸フラスコに採り、キシレン一、〇〇〇mlを加え、これにガラス製沸騰石を投入した後急速に加熱し、沸騰開始後は還流が起こる程度に加熱を続ける。二時間還流後フラスコを五〇度まで冷却し、更に冷水により二五度から三〇度までの温度に急速に冷却した後、二五度±一度の恒温槽中に一夜放置する。
次に、抽出液をろ紙、更にガラスろ過器を用いてろ過し、最初のろ液四五〇mlから五〇〇mlを重量既知の一、〇〇〇mlの三角フラスコ中に採り、これを精密に量り、このろ液の重さ(g)をW1とする。三角フラスコ中にマグネチツクスターラーを入れ冷却管に連結後、窒素を毎分二lから三lの速度で吹き込み、かくはんしながら毎分一二mlから一三mlの速度で蒸留する。
フラスコ中の溶液が三〇mlから五〇mlとなつたとき、これを重量既知の乾燥蒸発皿に採り、フラスコを約一五mlずつのキシレンで二回洗浄し、洗液は蒸発皿に合わす。次に、蒸発皿上に静かな窒素気流を送り、過熱しないよう注意しながら熱板上で蒸板乾固させる。蒸発皿を真空デシケーター中で一二時間放冷した後、蒸発残渣量を精密に量り、この残渣量(g)をW2とし、次式によりキシレン可溶物を求めるとき、その量は一一・三%以下でなければならない。
キシレン可溶物(%)={(W2—W3)÷W1}×{(ρ×103)÷試料(g)}×100
W3:試験溶液と同量の溶剤について得た空試験時の残渣量(g)
ρ:キシレンの密度
ハ ヒ素
試料二gを分解フラスコに採り、硝酸二〇mlを加えて内容物が流動状になるまで弱く加熱する。冷後硫酸五mlを加えて白煙が発生するまで加熱し、液がなお褐色を呈するときは冷後硝酸五mlを追加して加熱する。この操作を液が無色又は淡黄色となるまで繰り返す。冷後飽和シユウ酸アンモニウム溶液一五mlを加え、再び白煙が発生するまで加熱し、冷後水を加えて二五mlとし、これを試験溶液とする。
試験溶液五mlを採り、食品、添加物等の規格基準第2 添加物の部B 一般試験法の項のヒ素試験法中の装置Aを用いる方法により試験を行うとき、その呈色はヒ素標準液四mlを分解フラスコに採り、硝酸二〇mlを加え以下試料の場合と同様に操作して作製した標準色より濃くてはならない。
ニ 重金属
試料二gを白金製又は石英製の蒸発皿に採り、少量の硫酸を加え、徐々に加熱してできるだけ低温でほとんど灰化させる。冷後更に硫酸一mlを加えて徐々に加熱し、硫酸の蒸気がほとんど発生しなくなつた後、火力を強めて四五〇度から五五〇度でほとんど白色の灰分が得られるまで加熱する。残留物に塩酸一ml及び硝酸〇・二mlを加え、水浴上で蒸発乾固し、これに希塩酸(塩酸二三・六mlに水を加えて一〇〇mlとしたもの、以下この試験において同じ。)一ml及び水一五mlを加え、加熱して溶解し、冷後フエノールフタレイン試液一滴を加え、溶液がわずかに紅色を呈するまでアンモニア試液を滴加し、希酢酸(酢酸六gに水を加えて一〇〇mlとしたもの、以下この試験において同じ。)二mlを加え、必要があればろ過し、水を加えて五〇mlとし、これを試験溶液とする。
試験溶液五〇mlに硫化ナトリウム試液二滴を加えて混和し、五分間放置するとき、その呈色は鉛標準溶液四mlに希酢酸二ml及び水を加えて五〇mlとし、以下試験溶液の場合と同様に操作して作製した標準色より濃くてはならない。
フエノールフタレイン試液 フエノールフタレイン一gをエタノール一〇〇mlに溶かす。
アンモニア試液 アンモニア水一〇mlに水を加えて三〇mlとする。
硫化ナトリウム試液 Aのイ 重金属に規定する硫化ナトリウム試液を用いる。
鉛標準溶液 Aのイ 重金属に規定する鉛標準溶液を用いる。
E 内容物に直接接触する部分に使用するポリエチレンテレフタレートは、次の試験法による試験に適合するものであること。
カドミウム及び鉛
2のcのBのイ カドミウム及び鉛を準用する。
F 常温保存可能品の容器包装にあつては、遮光性を有し、かつ、気体透過性のないものであること。
c 金属缶は、次号cに規定する条件に適合するものであること。
d 組合せ容器包装は、合成樹脂及び合成樹脂加工紙にあつてはそれぞれbに規定する合成樹脂製容器包装及び合成樹脂加工紙製容器包装の規格又は基準(常温保存可能品に係る規格を除く。)に、金属にあつてはcに規定する金属缶の規格又は基準に適合するものであること。この場合において、bのAに規定する規格(封かん強度を除く。)については、合成樹脂及び合成樹脂加工紙のそれぞれについて試験に適合するものとし、破裂強度中試料はポリエチレン及びポリエチレン加工紙を用いた部分のそれぞれの中央部分を切り取つたものとし、bのBに規定する規格中「ポリエチレン加工紙製容器包装」とあり、bのCに規定する基準中「ポリエチレン製容器包装」とあるのは「組合せ容器包装」と読み替えるものとする。
2 発酵乳、乳酸菌飲料及び乳飲料の販売用の容器包装は、ガラス瓶、合成樹脂製容器包装、合成樹脂加工紙製容器包装、合成樹脂加工アルミニウム箔製容器包装、金属缶又は組合せ容器包装(合成樹脂、合成樹脂加工紙、合成樹脂加工アルミニウム箔又は金属のうち二以上を用いる容器包装をいう。以下この号において同じ。)であつて、それぞれ次の規格又は基準に適合するものであること。
a ガラス瓶は、透明なものであること。
b 合成樹脂製容器包装、合成樹脂加工紙製容器包装及び合成樹脂加工アルミニウム箔製容器包装は、次の条件に適合するものであること。
A 前号bのAに規定する規格(アンチモン、ゲルマニウム、破裂強度及び突き刺し強度を除く。)及び次の試験法による試験に適合するものであること。この場合において、蒸発残留物中浸出用液は四%酢酸とする。
イ アンチモン(ポリエチレンテレフタレートを主成分とする合成樹脂を使用した容器包装に限る。)
(2)の1のdのD アンチモンを準用する。
ロ ゲルマニウム(ポリエチレンテレフタレートを主成分とする合成樹脂を使用した容器包装に限る。)
(2)の1のdのE ゲルマニウムを準用する。
B 次のいずれかの試験法による試験に適合するものであること。
イ 破裂強度
前号bのAのヘ 破裂強度を準用する。
ロ 突き刺し強度
容器包装の中央部分を切り取り試料とする。試料を固定し、試料面に直径一・〇mm、先端形状半径〇・五mmの半円形の針を毎分五〇mm±五mmの速度で突き刺し、針が貫通するまでの最大荷重を測定し、その値をNで表すとき、その値は九・八N以上でなければならない。
C 内容物に直接接触する部分は、ポリエチレン、エチレン・1—アルケン共重合樹脂、ポリスチレン、ポリプロピレンを主成分とする合成樹脂又はポリエチレンテレフタレートを主成分とする合成樹脂であること。
D 内容物に直接接触する部分に使用するポリエチレン、エチレン・1—アルケン共重合樹脂及びポリプロピレンを主成分とする合成樹脂は、前号bのDに規定する規格に適合するものであること。
ただし、ポリプロピレンを主成分とする合成樹脂におけるn—ヘキサン抽出物は五・五%、キシレン可溶物は三〇%以下でなければならない。
E 内容物に直接接触する部分に使用するポリスチレンは、次の試験法による試験に適合するものであること。
イ 揮発性物質
(イ) 試験溶液の調製
試料約〇・五gを精密に量り、二〇mlのメスフラスコに採り、ジメチルホルムアミドを適当量加える。試料が溶けた後シクロペンタノール溶液一mlを加え、次にジメチルホルムアミドを加え二〇mlとする。
シクロペンタノール溶液 シクロペンタノール一mlにジメチルホルムアミドを加え一〇〇mlとし、その一〇mlを採り、更にジメチルホルムアミドを加えて一〇〇mlとする。(ロ)において同じ。
(ロ) 検量線の作成
スチレン、トルエン、エチルベンゼン、イソプロピルベンゼン及びn—プロピルベンゼンのそれぞれ約五〇mgを精密に量り、一〇〇mlのメスフラスコに採り、ジメチルホルムアミドを加えて一〇〇mlとする。この溶液一ml、二ml、三ml、四ml及び五mlを採り、それぞれ二〇mlのメスフラスコに入れ、それぞれにシクロペンタノール溶液一mlを加えた後ジメチルホルムアミドを加えて二〇mlとし、これを標準溶液とする。標準溶液をそれぞれ三μl採り、ガスクロマトグラフを用いて次の操作条件で試験を行い、得られたクロマトグラムからスチレン、トルエン、エチルベンゼン、イソプロピルベンゼン及びn—プロピルベンゼンのピーク面積とシクロペンタノールのピーク面積との比を求め、それぞれの検量線を作成する。
カラム担体 ガスクロマトグラフ用ケイソウ土(標準網ふるい一七五μmから二四六μm)を用いる。
カラム充てん剤 カラム担体に対してガスクロマトグラフ用ポリエチレングリコールを二五%含ませる。
カラム管 内径三mmから四mm、長さ二、〇〇〇mmから三、〇〇〇mmのステンレス管又はガラス管を用いる。
カラム温度 九〇度から一一〇度
試験溶液注入口温度 二二〇度
検出器 水素炎イオン化検出器を用いる。二二〇度付近で操作する。検出感度が最高となるように水素及び空気量を調整する。
キヤリヤーガス 窒素を用いる。シクロペンタノールが一五分から二〇分で流出する流速に調整する。
(ハ) 試験
試験溶液三μlを採り、ガスクロマトグラフを用いて(ロ) 検量線の作成の場合と同様の操作条件により試験を行い、得られたクロマトグラムから各ピーク面積とシクロペンタノールのピーク面積との比を求める。それぞれの検量線を用いてスチレン、トルエン、エチルベンゼン、イソプロピルベンゼン及びn—プロピルベンゼンの各含量を求め、次式により各成分の濃度を求めるとき、各成分の濃度の合計は一、五〇〇ppm以下でなければならない。
濃度(ppm)=(成分の含量(mg)÷試料の重量(g))×1,000
ロ ヒ素
前号bのDのハ ヒ素を準用する。
ハ 重金属
前号bのDのニ 重金属を準用する。
F 常温保存可能品の容器包装にあつては、遮光性を有し、かつ、気体透過性のないものであること。
G 内容物に直接接触する部分に使用するポリエチレンテレフタレートを主成分とする合成樹脂は、次の試験法による試験に適合するものであること。
カドミウム及び鉛
次号cのBのイ カドミウム及び鉛を準用する。
c 金属缶は、次の条件に適合するものであること。
A 次の試験法による試験に適合するものであること。この場合、試験に用いる試験用液の調製は、前号bのAに規定する試験溶液の調製と同様とする。
イ ヒ素
浸出用液として四%酢酸を用いて作つた試験溶液一〇mlを採り、食品、添加物等の規格基準第2 添加物の部B 一般試験法の項のヒ素試験法中の装置Aを用いる方法により試験を行うとき、その呈色は標準色より濃くてはならない。
ロ 重金属
前号bのAのイ 重金属を準用する。
ハ 蒸発残留物(内容物に直接接触する部分に合成樹脂を使用したものに限る。)
前号bのAのロ 蒸発残留物を準用する。この場合において、用いる浸出用液は四%酢酸とする。
ニ 過マンガン酸カリウム消費量(内容物に直接接触する部分に合成樹脂を使用したものに限る。)
前号bのAのハ 過マンガン酸カリウム消費量を準用する。
ホ フエノール(内容物に直接接触する部分に合成樹脂を使用したものに限る。)
浸出用液として水を用いて作つた試験溶液五mlを採り、臭素試液五滴を加え、一時間放置するとき、帯黄白色の沈殿を生じてはならない。
臭素試液 栓にワセリンを塗布した共栓瓶に臭素二mlから三mlを入れ、冷水一〇〇mlを加え、密栓して振り混ぜ、静置した後、その水層を用いる。遮光して冷所に保存する。
ヘ ホルムアルデヒド(内容物に直接接触する部分に合成樹脂を使用したものに限る。)
浸出用液として水を用いて作つた試験溶液一〇mlを採り、二〇%リン酸一mlを加えた後、二〇〇mlのメスシリンダーに水五mlから一〇mlを入れ、冷却器のアダプターが水に浸るようにして水蒸気蒸留を行い、留液が約一九〇mlになつたとき蒸留をやめ、水を加えて二〇〇mlとする。その五mlを内径約一・五cmの試験管に採り、アセチルアセトン試液五mlを加えて混和し、水浴中で一〇分間加熱するとき、その呈色は、水五mlを内径約一・五cmの試験管に採り、アセチルアセトン試液五mlを加えて混和し、水浴中で一〇分間加熱して得られた標準色より濃くてはならない。
アセチルアセトン試液 酢酸アンモニウム一五〇gを水に溶かし、酢酸三g及びアセチルアセトン二mlを加え、更に水を加えて一、〇〇〇mlとする。用時作製する。
B 内容物に直接接触する部分に使用する合成樹脂は、次の試験法による試験に適合するものであること。
イ カドミウム及び鉛
(イ) 試験溶液の調製
試料をあらかじめ十分乾燥させた後、その約一gを精密に量り、白金製又は石英製の蒸発皿に採り、硫酸一〇滴を加えて徐々に加熱し、硫酸分をほとんど蒸発させた後直火上で乾固する。これを引き続き火力を強めながら約四五〇度で加熱して灰化する。蒸発皿の内容物を硫酸で潤して再び加熱し、ほとんど白色の灰分が得られるまでこの操作を繰り返し行う。ポーラログラフ法を用いる場合にあつては、この残留物に電解液一〇mlを加え(直流ポーラログラフを用いる場合にあつては、更にゼラチン溶液〇・二mlを加える。)、時々かき混ぜて三時間放置し、これを試験溶液とする。原子吸光光度法を用いる場合にあつては、この残留物に〇・一mol/1硝酸一〇mlを加えて溶解し、鉛の試験溶液とする。さらにこの試験溶液一mlを採り、これに〇・一mol/1硝酸を加えて一〇mlとし、カドミウムの試験溶液とする。
電解液 七〇%過塩素酸七・八mlに水を加えて五〇〇mlとし、この液に〇・一N塩酸一〇ml及び水を加えて一、〇〇〇mlとする。
〇・一mol/1塩酸 塩酸九・五mlに水を加えて一、〇〇〇mlとする。
ゼラチン溶液 ゼラチン一〇〇mgに水一〇〇mlを加え、加温して溶かす。用時作製する。
〇・一mol/1硝酸 硝酸六・四mlに水を加えて一、〇〇〇mlとする。
(ロ) 試験
ポーラログラフ法又は原子吸光光度法により行う。
ポーラログラフ法
この試験では、直流ポーラログラフ、交流ポーラログラフ又はク形波ポーラログラフを用いる。
試験溶液五mlを電解瓶に採り、電解瓶の白金線が隠れるまで水銀を注入した後、二五度の恒温槽に入れ、滴下水銀電極を挿入する。次に、電解瓶に窒素を一五分間通じた後、マイナス一、〇〇〇mvからマイナス四〇〇mvの間のポーラログラフを描かせるとき、カドミウム及び鉛の波高は、カドミウム・鉛比較標準溶液を用いて試験溶液の場合と同様に操作して得られた波高より高くてはならない。
カドミウム・鉛比較標準溶液
第一液 金属カドミウム一〇〇mgを七〇%過塩素酸七・八mlに溶かし、〇・一mol/1塩酸一〇ml及び水を加えて一、〇〇〇mlとする。
第二液 硝酸鉛一五九・八mgを電解液に溶かして一、〇〇〇mlとする。
第一液一〇mlに第二液一〇mlを加え、更に電解液を加えて一〇〇mlとする(直流ポーラログラフを用いる場合にあつては、更にゼラチン溶液二mlを加えてよく振り混ぜる。)。
〇・一mol/1塩酸 塩酸九・五mlに水を加えて一、〇〇〇mlとする。
ゼラチン溶液 ゼラチン一〇〇mgに水一〇〇mlを加え、加温して溶かす。用時作製する。
窒素 高純度窒素を用いる。
原子吸光光度法
原子吸光光度計の光源ランプ(カドミウムの試験にあつてはカドミウム中空陰極ランプを、鉛の試験にあつては鉛中空陰極ランプを用いる。)を点灯させ、適当な電流値に調整する。アセチレンガス又は水素に点火した後、ガス及び圧縮空気の流量を調整する。次に、試験溶液の一部をそれぞれフレーム中に噴霧し、カドミウムの試験にあつては、波長二二八・八nmで、鉛の試験にあつては、波長二八三・五nmで吸光度を測定するとき、試験溶液の吸光度は、カドミウム標準溶液及び鉛標準溶液を用いてそれぞれ試験溶液の場合と同様に操作して得られた吸光度より大きくてはならない。
カドミウム標準溶液 金属カドミウム一〇〇mgを一〇%硝酸五〇mlに溶かして水浴上で蒸発乾固し、残留物に〇・一mol/1硝酸を加えて一、〇〇〇mlとする。この液一mlを採り、〇・一mol/1硝酸を加えて一〇〇mlとする。
鉛標準溶液 硝酸鉛一五九・八mgを〇・一mol/1硝酸に溶かして一、〇〇〇mlとする。この液一〇mlを採り、〇・一mol/1硝酸を加えて一〇〇mlとする。
ロ ジブチルスズ化合物(塩化ビニル樹脂を使用するものに限る。)
(イ) 試験溶液の調製
試料をあらかじめ十分乾燥させた後、その一〇gを五〇〇mlの共栓フラスコに入れ、四塩化炭素一〇〇ml及びメタノール五〇mlを加え、還流冷却器を付けて水浴中で時々振り混ぜながら四時間加熱する。冷後この液をろ過し、ろ液を水浴上で蒸発乾固し、残留物をエタノールに溶かして五mlとする。
(ロ) 試験
クロマトグラフイー用ろ紙の下端から四〇mmの所に鉛筆で線を引き、この線上に試験溶液三μl及びジブチルスズ標準溶液三μlを用いてそれぞれ微量ピペツトではん点をつけ、風乾する。この場合試験溶液のはん点とジブチルスズ標準溶液のはん点の中心間の距離は約二五mmとする。次に、このろ紙を、メタノールと一mol/1塩酸を三対一の割合で混合した溶液を入れた円筒形ガラス容器中に、ろ紙が器壁に接触しないように注意して、栓に垂直につるし、ろ紙の下端約一〇mmを溶媒中に浸し、容器を密栓して放置する。溶媒が試料のはん点の位置より一三cm上昇したときろ紙を容器から取り出し、風乾する。次に、ろ紙をアンモニア蒸気中に五分間放置した後、ピロカテコールバイオレツト試液を噴霧したとき、ジブチルスズ標準溶液から得たはん点とほとんど同じ位置に、青色のはん点を認めてはならない。ただし、ろ紙はクロマトグラフイー用ろ紙を一〇%フタル酸ジオクチル・メタノール溶液に浸した後、風乾したものを用いる。
二塩化ジブチルスズ 二塩化ジブチルスズ九九%以上を含むものを用いる。
一mol/1塩酸 塩酸九五mlに水を加えて一、〇〇〇mlとする。
ピロカテコールバイオレツト試液 ピロカテコールバイオレツト〇・一gを水に溶かして一〇〇mlとする。
ジブチルスズ標準溶液 二塩化ジブチルスズ一〇〇mgをエタノールで溶かして一、〇〇〇mlとする。
一〇%フタル酸ジオクチル・メタノール溶液 フタル酸ビス(二—エチルヘキシル)一〇gをメタノールに溶かして一〇〇mlとする。
ハ クレゾールリン酸エステル(塩化ビニル樹脂を使用するものに限る。)
(イ) 試験溶液の調製
試料をあらかじめ十分乾燥させた後、その一〇gを五〇〇mlの共栓フラスコに採り、四塩化炭素一〇〇ml及びメタノール五〇mlを加え、還流冷却器を付けて水浴中で時々振り混ぜながら四時間加熱する。冷後この液をろ過し、ろ液を水浴上で蒸発乾固し、残留物をエタノールに溶かして五mlとする。次に、この溶液二・五mlを共栓フラスコに入れ、〇・五mol/1エタノール製水酸化カリウム溶液六〇mlを加え、還流冷却器を付けて水浴中で二時間加熱する。冷後水三〇mlを加え、これを減圧濃縮して約三〇mlとし、一N硫酸を滴加して pH 三に調整する。次に、この溶液を分液漏斗に移した後、フラスコをジエチルエーテル二〇mlずつで二回洗い、洗液を分液漏斗に加え、激しく振り混ぜた後静置する。次に、下層を別の分液漏斗に移し、ジエチルエーテル四〇mlずつで二回抽出し、これを最初のジエチルエーテル抽出液に合わせる。この抽出液をクデルオダニツシユ濃縮器を用いて水浴上で約一mlとなるまで濃縮し、エタノールを加えて五mlとする。
〇・五mol/1エタノール製水酸化カリウム溶液 水酸化カリウム三五gを水三〇mlに溶かし、エタノールを加えて一、〇〇〇mlとし、共栓又はゴム栓で密栓した容器に入れて二四時間放置し、上澄液を別の瓶に速やかに傾斜して採り、ゴム栓で密栓して遮光下に保存する。
一mol/1硫酸 硫酸三〇mlを水一、〇〇〇ml中にかき混ぜながら徐々に加え、放冷する。
(ロ) 試験
定性試験
試験溶液及びクレゾール標準溶液をそれぞれ五μlずつを採り、ガスクロマトグラフを用いて次の操作条件で試験を行い、得られた試験溶液のクロマトグラムのピークの保持時間とクレゾール標準溶液のクロマトグラムのピークの保持時間を比較する。
操作条件一
カラム担体 ガスクロマトグラフ用ケイソウ土(標準網ふるい一四九μmから一七七μm)を用いる。
カラム充てん剤 カラム担体に対してトリキシレニルホスフエイトを一〇%及びリン酸を〇・五%含ませる。
カラム管 内径三mmから四mm、長さ三、〇〇〇mmのステンレス管又はガラス管を用いる。
カラム温度 一四〇度
試験溶液注入口温度 二二〇度
検出器 水素炎イオン化検出器を用いる。二二〇度付近で操作する。検出感度が最高となるように水素及び空気量を調整する。
キヤリヤーガス 窒素を用いる。m—クレゾールが約一〇分で流出する流速に調整する。
操作条件二
カラム担体 ガスクロマトグラフ用ケイソウ土(標準網ふるい一四九μmから一七七μm)を用いる。
カラム充てん剤 カラム担体に対してガスクロマトグラフ用変性ラノリンを一〇%含ませる。
カラム管 内径三mmから四mm、長さ三、〇〇〇mmのステンレス管又はガラス管を用いる。
カラム温度 一六〇度
試験溶液注入口温度 二五〇度
検出器 水素炎イオン化検出器を用いる。二五〇度付近で操作する。検出感度が最高となるように水素及び空気量を調整する。
キヤリヤーガス 窒素を用いる。m—クレゾールが約一五分で流出する流速に調整する。
定量試験
定性試験において試験溶液のクロマトグラムのピークの保持時間がクレゾール標準溶液のクロマトグラムのピークのうち少なくともその一つの保持時間と一致するときは、次の試験を行う。
定性試験の操作条件一又は二のうちいずれか適切な条件のもとに得られた試験結果に基づき試験溶液中のクレゾールのピーク面積を測定するとき、その面積はクレゾール標準溶液のピーク面積より大きくてはならない。
クレゾール標準溶液 m—クレゾール〇・〇四四g、o—クレゾール〇・〇四四g及びp—クレゾール〇・〇四四gをエタノールに溶かして一五〇mlとする。
トリキシレニルホスフエイト トリキシレニルホスフエイト九八%以上含むものを用いる。
ニ 塩化ビニル(塩化ビニル樹脂を使用するものに限る。)
(イ) 試験溶液の調製
試料をあらかじめ十分乾燥させた後、その約一gを精密に量り、二〇mlのメスフラスコに入れ、テトラヒドロフランを適当量加え、冷所に保存し時々振り混ぜる。試料が溶けた後、メタノール・ドライアイス浴中で冷却したテトラヒドロフランを加えメタノール・ドライアイス浴中で二〇mlとし、メタノール・ドライアイス浴中で保存する。
テトラヒドロフラン テトラヒドロフランに硫酸第一鉄又は水素化リチウムアルミニウムを加えて蒸留し、試験を妨害する物質を含まないことを確認する。
(ロ) 試験
定性試験
試験溶液及び塩化ビニル標準溶液をそれぞれ一〇μ ずつを採り、ガスクロマトグラフを用いて次の操作条件で試験を行い、得られた試験溶液のクロマトグラムのピークの保持時間と塩化ビニル標準溶液のクロマトグラムのピークの保持時間を比較する。
操作条件一
カラム担体 ガスクロマトグラフ用ケイソウ土(標準網ふるい一四九μmから一七七μm)を用いる。
カラム充てん剤 カラム担体に対してガスクロマトグラフ用ポリプロピレングリコールを一五%から二〇%含ませる。
カラム管 内径三mmから四mm、長さ二、〇〇〇mmから三、〇〇〇mmのステンレス管又はガラス管を用いる。
カラム温度 六〇度から七〇度
試験溶液注入口温度 一五〇度
検出器 水素炎イオン化検出器を用いる。二〇〇度付近で操作する。検出感度が最高となるように水素及び空気量を調整する。
キヤリヤーガス 窒素を用いる。塩化ビニルが約九〇秒で流出する流速に調整する。
操作条件二
カラム充てん剤 ガスクロマトグラフ用多孔性ポリマービーズ(標準網ふるい一四九μm から一七七μm)を用いる。
カラム管 内径三mmから四mm長さ一、五〇〇mmのステンレス管又はガラス管を用いる。
カラム温度 一二〇度
試験溶液注入口温度 一五〇度
検出器 水素炎イオン化検出器を用いる。一五〇度付近で操作する。検出感度が最高となるように水素及び空気量を調整する。
キヤリヤーガス 窒素を用いる。塩化ビニルが約三分から四分で流出する流速に調整する。
定量試験
定性試験において試験溶液のクロマトグラムのピークの保持時間が塩化ビニル標準溶液のクロマトグラムのピークの保持時間と一致するときは、次の試験を行う。
定性試験の操作条件一又は二のうちいずれか適切な操作条件のもとに得られた試験結果に基づき試験溶液中の塩化ビニルのピーク高を測定するとき、その高さは塩化ビニル標準溶液のピーク高より高くてはならない。
塩化ビニル標準溶液 二〇〇mlのメスフラスコに約一九〇mlのエタノールを入れ、シリコンゴム栓をして重量を精密に量る。このメスフラスコをメタノール・ドライアイス浴中で冷却し、あらかじめ液化した塩化ビニル約二〇〇mgをシリコンゴム栓を通して注入した後、その重量を精密に量り、増量(amg)を求める。シリコンゴム栓を通してメタノール・ドライアイス浴中で冷却したエタノールを注入し、二〇〇mlとする。次に、これをメタノール・ドライアイス浴中で冷却し、その一mlを採り、メタノール・ドライアイス浴中で冷却したエタノールを加えて二〇〇mlとし、更にその一mlを採り、メタノール・ドライアイス浴中で冷却したエタノールを加えて一〇〇mlとする。メタノール・ドライアイス浴中で保存する。
標準溶液の補正係数=a÷200
エタノール 九九・五%エタノールに硫酸第一鉄を加えて蒸留し、試験を妨害する物質を含まないことを確認する。
d 組合せ容器包装は、次の条件に適合するものであること。
A 次の試験法による試験に適合するものであること。封かん強度
前号bのAのチ 封かん強度を準用する。
B 合成樹脂、合成樹脂加工紙及び合成樹脂加工アルミニウム箔(密栓の用に供するものを除く。)は、それぞれbに規定する合成樹脂製容器包装、合成樹脂加工紙製容器包装及び合成樹脂加工アルミニウム箔製容器包装の規格(封かん強度及び常温保存可能品に係る規格を除く。)に、金属は、cに規定する金属缶の規格(封かん強度を除く。)に適合するものであること。この場合において、bのBのイ 破裂強度において準用するとされた前号bのAのヘ 破裂強度中試料は合成樹脂、合成樹脂加工紙及び合成樹脂加工アルミニウム箔を用いた部分のそれぞれの中央部分を切り取つたものとし、その強度の最大値は四九〇・三kPa以上とし、bのBのロ 突き刺し強度中試料は合成樹脂、合成樹脂加工紙及び合成樹脂加工アルミニウム箔を用いた部分のそれぞれの中央部分を切り取つたものとする。
C 密栓の用に供する合成樹脂加工アルミニウム箔は、次の試験法による試験に適合するものであること。この場合イ、ロ、ハ、ニ及びホの試験に用いる試験溶液は、ゴム製の台板上に内容物が直接接触する面を上にして試料を置き、ステンレス製又はガラス製の円筒形の筒を載せ、締付金具を用いて締めた後、表面積一cm当たり二mlの割合で六〇度に加温した各試験法に規定されている浸出用液を入れ、時計皿で覆い、六〇度に保ちながら時々かき混ぜて三〇分間浸出し調製する。
イ 重金属
前号bのAのイ 重金属を準用する。
ロ 蒸発残留物
前号bのAのロ 蒸発残留物を準用する。この場合において、用いる浸出溶液は四%酢酸とする。
ハ 過マンガン酸カリウム消費量
前号bのAのハ 過マンガン酸カリウム消費量を準用する。
ニ フエノール
cのAのホ フエノールを準用する。
ホ ホルムアルデヒド
cのAのヘ ホルムアルデヒドを準用する。
ヘ 破裂強度
前号bのAのヘ 破裂強度(常温保存可能品に係る規格を除く。)を準用する。この場合において、試料は密栓の中央部分を切り取つたものとし、その強度の最大値は一九六・一kPa以上とする。
D 密栓の用に供する合成樹脂加工アルミニウム箔の内容物に直接接触する部分に使用する合成樹脂は、次の試験法による試験に適合するものであること。
イ ヒ素
前号bのDのハ ヒ素を準用する。
ロ カドミウム及び鉛
cのBのイ カドミウム及び鉛を準用する。
ハ ジブチルスズ化合物(塩化ビニル樹脂を使用するものに限る。)
cのBのロ ジブチルスズ化合物を準用する。
ニ クレゾールリン酸エステル(塩化ビニル樹脂を使用するものに限る。)
cのBのハ クレゾールリン酸エステルを準用する。
ホ 塩化ビニル(塩化ビニル樹脂を使用するものに限る。)
cのBのニ 塩化ビニルを準用する。
3 前各号に規定する容器包装以外の容器包装を使用しようとする者は、厚生大臣の承認を受けなければならないこと。
4 合成樹脂製容器包装、合成樹脂加工紙製容器包装、合成樹脂加工アルミニウム箔製容器包装を製造する者は、製造した当該容器包装を殺菌し、前各号に規定する容器包装に使用する紙のふた又は合成樹脂、合成樹脂加工紙、合成樹脂加工アルミニウム箔若しくは金属のうち二以上を用いる容器包装に用いられる合成樹脂、合成樹脂加工紙、合成樹脂加工アルミニウム箔若しくは金属を製造する者は、製造した当該紙のふた、合成樹脂、合成樹脂加工紙、合成樹脂加工アルミニウム箔又は金属を殺菌すること。ただし、殺菌効果を有する方法で製造されたものにあつては、この限りでない。
(2) 調製粉乳の容器包装又はその原材料の規格及び製造方法の基準
1 調製粉乳の販売用の容器包装は、金属缶(開口部分の密閉のために合成樹脂を使用するものを含む。以下同じ。)、合成樹脂ラミネート容器包装(合成樹脂にアルミニウム箔を貼り合わせた容器包装又はこれにセロフアン若しくは紙を貼り合わせた容器包装をいう。以下同じ。)又は組合せ容器包装(金属缶及び合成樹脂ラミネートを用いる容器包装をいう。以下この号において同じ。)であつて、それぞれ次の規格又は基準に適合するものであること。
a 金属缶又は組合せ容器包装は、密閉できる構造のものであること。
b 金属缶又は組合せ容器包装の開口部分の密閉に使用する合成樹脂は、ポリエチレン、エチレン・1—アルケン共重合樹脂又はポリエチレンテレフタレートであること。
c 合成樹脂ラミネート容器包装又は組合せ容器包装に用いる合成樹脂ラミネートにあつては、内容物に直接接触する部分がポリエチレン、エチレン・1—アルケン共重合樹脂又はポリエチレンテレフタレートであること。
d 内容物に直接接触する部分にポリエチレン、エチレン・1—アルケン共重合樹脂又はポリエチレンテレフタレートを使用した容器包装にあつては、次の試験法による試験に適合するものであること。この場合、試験に用いる試験溶液は、試料を水でよく洗つた後、各試験法に規定されている浸出用液を用いて、液体を満たすことができる試料にあつては、浸出用液を六〇度に加温して満たした後(金属缶の密閉にポリエチレン又はポリエチレンテレフタレートを使用したものにあつては、当該部分が下になるようにして満たす。)、液体を満たすことができない試料にあつては、ゴム製の台板上に内容物が直接接触する面を上にして置き、ステンレス製又はガラス製の円筒形の筒を載せ、締付金具を用いて締め、表面積一cm当たり二mlの割合で六〇度に加温した浸出用液を入れた後、それぞれ時計皿で覆い、六〇度に保ちながら時々かき混ぜて三〇分間浸出し調製する。
A 重金属
(1)の1のbのAのイ 重金属を準用する。
B 蒸発残留物
(1)の1のbのAのロ 蒸発残留物を準用する。
C 過マンガン酸カリウム消費量
(1)の1のbのAのハ 過マンガン酸カリウム消費量を準用する。
D アンチモン(ポリエチレンテレフタレートを使用した容器包装に限る。)
浸出用液として四%酢酸を用いて作つた試験溶液四〇〇mlを分解フラスコに採り、硫酸五mlを加え、白煙が発生するまで加熱濃縮する。冷後、液が澄明となるまで過酸化水素を一滴ずつ約一から二ml加え、白煙が発生するまで加熱濃縮する。このとき、液が着色するようであれば、この操作を繰り返す。冷後、少量の水を加えて五〇mlのメスフラスコに移し、ヨウ素・L—アスコルビン酸試液一〇ml及び水を加えて五〇mlとする。別に四%酢酸を用いて試験溶液と同様に操作して得られた溶液を対照とし、波長三三〇nmで吸光度を測定するとき、試験溶液の吸光度は、アンチモン比色標準溶液の吸光度より大きくてはならない。
アンチモン比色標準溶液 アンチモン五〇〇mgを採り、硫酸二五mlを加え、加熱して溶かし、冷後、硫酸(一→六)を加えて五〇〇mlとし、その一mlを採り、硫酸(一→六)を加えて一〇〇mlとする。更にこの液一mlを五〇mlのメスフラスコに採り、硫酸(一→二)一〇ml、ヨウ素・L—アスコルビン酸試液一〇ml及び水を加えて五〇mlとする。
ヨウ素・L—アスコルビン酸試液 ヨウ化カリウム一一二g及びL—アスコルビン酸二〇gを水に溶かして五〇〇mlとする。
過酸化水素 過酸化水素水(三〇%)特級
E ゲルマニウム(ポリエチレンテレフタレートを使用した容器包装に限る。)
浸出用液として四%酢酸を用いて作つた試験溶液四〇〇mlを分解フラスコに採り、硫酸五mlを加え、白煙が発生するまで加熱濃縮する。冷後、液が澄明となるまで過酸化水素を一滴ずつ約一から二ml加え、白煙が発生するまで加熱濃縮する。このとき、液が着色するようであれば、この操作を繰り返す。冷後、少量の水を加えて二〇mlのメスフラスコに移し、更に水を加えて二〇mlとする。この液一〇mlを分液漏斗に採り、塩酸三〇ml及び四塩化炭素二〇mlを加えて二分間激しく振り混ぜた後、四塩化炭素層を分取し、これを四塩化炭素抽出液とする。次いで、〇・〇五%フエニルフルオロン試液二ml及びエタノール六mlを二〇mlのメスフラスコに入れてあらかじめ混合したものに四塩化炭素抽出液一〇mlを加え、更にエタノールを加えて正確に二〇mlとする。別に四%酢酸を用いて試験溶液と同様に操作して得られた溶液を対照として、波長五〇八nmで吸光度を測定するとき、試験溶液の吸光度は、ゲルマニウム比色標準溶液の吸光度より大きくてはならない。
〇・〇五%フエニルフルオロン試液 フエニルフルオロン〇・〇五gを塩酸〇・五mlを含むエタノールに溶かして一〇〇mlとする。
ゲルマニウム比色標準溶液 二酸化ゲルマニウム一四四mgを白金るつぼに採り、無水炭酸ナトリウム一gを加え、十分に混合した後、加熱融解し、冷後、水を加えて溶かす。塩酸を加えて中和した後、一ml過剰に塩酸を加え、更に水を加えて一〇〇mlとする。この液一mlを採り、水を加えて二〇〇mlとし、その二mlを分液漏斗に採り、水八ml及び塩酸三〇mlを加え、更に四塩化炭素二〇mlを加えて二分間激しく振り混ぜた後、四塩化炭素層を分取し、これを四塩化炭素抽出液とする。あらかじめ、〇・〇五%フエニルフルオロン試液二ml及びエタノール六mlを二〇mlのメスフラスコに入れて混合し、これに四塩化炭素抽出液一〇mlを加え、更にエタノールを加えて二〇mlとする。
F 破裂強度(合成樹脂ラミネート容器包装及び組合せ容器包装に限る。)
(1)の1のbのAのヘ 破裂強度を準用する。ただし、合成樹脂ラミネート容器包装にあつては、その強度の最大値は、内容量が三〇〇g以下のものにあつては一九六・一kPa以上、三〇〇gを超えるものにあつては四九〇・三kPa(外包装(小売りのために容器包装の上にした包装をいう。)をした場合において、当該外包装と合わせた破裂強度の最大値が九八〇・七kPa以上であるときは、一九六・一kPa)以上とし、組合せ容器包装にあつては、試料は合成樹脂ラミネートを用いた部分のそれぞれの中央部分を切り取つたものとし、その強度の最大値は四九〇・三kPa以上とする。
e 内容物に直接接触する部分に使用するポリエチレン及びエチレン・1—アルケン共重合樹脂には、添加剤を使用してはならない。
f 内容物に直接接触する部分に使用するポリエチレン及びエチレン・1—アルケン共重合樹脂は、次の試験法による試験に適合するものであること。
A n—ヘキサン抽出物
(1)の1のbのDのイ n—ヘキサン抽出物を準用する。
B キシレン可溶物
(1)の1のbのDのロ キシレン可溶物を準用する。
C ヒ素
(1)の1のbのDのハ ヒ素を準用する。
D 重金属
(1)の1のbのDのニ 重金属を準用する。
g 内容物に直接接触する部分に使用するポリエチレンテレフタレートは、次の試験法による試験に適合するものであること。
カドミウム及び鉛
(1)の2のcのBのイ カドミウム及び鉛を準用する。
h 封かん強度
封かん強度は、(1)の1のbのAのチ 封かん強度を準用する試験法による試験に適合するものであること。
2 前号に規定する容器包装以外の容器包装を使用しようとする者は、厚生大臣の承認を受けなければならないこと。
3 合成樹脂ラミネート容器包装を製造する者は、製造した当該容器包装を殺菌し、合成樹脂ラミネート及び金属缶を用いる容器包装に用いられる合成樹脂ラミネート又は金属を製造する者は、製造した合成樹脂ラミネート又は金属を殺菌すること。ただし、殺菌効果を有する方法で製造されたものにあつては、この限りでない。
次に掲げる疾病にかかつておらず、及びその疑いがなく、並びに次に掲げる異常がない場合
牛疫、牛肺疫、炭疽、気腫疽、口蹄疫、狂犬病、流行性脳炎、Q熱、出血性敗血症、悪性水腫、レプトスピラ症、ヨーネ病、ピロプラズマ病、アナプラズマ病、トリパノソーマ病、白血病、リステリア症、トキソプラズマ病、サルモネラ症、結核病、ブルセラ病、流行性感冒、痘病、黄疸、放線菌病、胃腸炎、乳房炎、破傷風、敗血症、膿毒症、尿毒症、中毒諸症、腐敗性子宮炎及び熱性諸病
二 乳等の成分規格並びに製造、調理及び保存の方法の基準
乳等一般の成分規格及び製造の方法の基準
(1) 乳等は、抗生物質、化学的合成品(化学的手段により元素又は化合物に分解反応以外の化学的反応を起こさせて得られた物質をいう。以下同じ。)たる抗菌性物質及び厚生労働大臣が定める放射性物質を含有してはならない。ただし、抗生物質及び化学的合成品たる抗菌性物質について、次の各号のいずれかに該当する場合にあつては、この限りでない。
1 当該物質が、法第十条の規定により人の健康を損なうおそれのない場合として厚生労働大臣が定める添加物と同一である場合
2 当該物質について、食品、添加物等の規格基準において農薬等の成分である物質の量の限度に係る成分規格が定められている場合
3 当該乳等が、食品、添加物等の規格基準において定める農薬等の成分である物質の量の限度に係る成分規格に適合する食品を原材料として製造され、又は加工されたものである場合(2に定める場合に該当しない抗生物質又は化学的合成品たる抗菌性物質を含有する場合を除く。)
(2) 次の各号のいずれかに該当する牛、山羊又はめん羊から乳を搾取してはならないこと。
1 分べん後五日以内のもの
2 乳に影響ある薬剤を服用させ、又は注射した後、その薬剤が乳に残留している期間内のもの
3 生物学的製剤を注射し著しく反応を呈しているもの
(3) 牛乳、特別牛乳、殺菌山羊乳、成分調整牛乳、低脂肪牛乳及び無脂肪牛乳を製造する場合並びに生乳を使用する加工乳及び乳製品(加糖練乳乳を除く。)を製造する場合には、次の要件を備えた生乳又は生山羊乳を使用すること。
a 生乳
比重(摂氏十五度において)
ジャージー種の牛以外の牛から搾取したもの 一・〇二八—一・〇三四
ジャージー種の牛から搾取したもの 一・〇二八—一・〇三六
酸度(乳酸として)
ジヤージー種の牛以外の牛から搾取したもの 〇・一八%以下
ジヤージー種の牛から搾取したもの 〇・二〇%以下
細菌数(直接個体鏡検法で一ml当たり) 四〇〇万以下
b 生山羊乳
比重(摂氏十五度において) 一・〇三〇—一・〇三四
酸度(乳酸として) 〇・二〇%以下
細菌数(直接個体鏡検法で一ml当たり) 四〇〇万以下
(4) 牛乳、特別牛乳、殺菌山羊乳、成分調整牛乳、低脂肪牛乳、無脂肪牛乳、加工乳、クリーム、発酵乳、乳酸菌飲料及び乳飲料の製造に当たつては、ろ過、殺菌、小分及び密栓の操作(以下「処理」という。)を行うこと。ただし、特別牛乳にあつては殺菌の操作を省略することができる。
(5) 処理は、牛乳、殺菌山羊乳、成分調整牛乳、低脂肪牛乳、無脂肪牛乳及び加工乳にあつては乳処理業の許可を受けた施設で、特別牛乳にあつては特別牛乳搾取処理業の許可を受けた施設で、クリーム、発酵乳及び乳飲料にあつては乳製品製造業の許可を受けた施設で、それぞれ一貫して行うこと。
牛乳、特別牛乳、殺菌山羊乳、成分調整牛乳、低脂肪牛乳、無脂肪牛乳及び加工乳の成分規格並びに製造及び保存の方法の基準
(1) 牛乳
1 成分規格
無脂乳固形分 八・〇%以上
乳脂肪分 三・〇%以上
比重(摂氏十五度において)
ジャージー種の牛の乳のみを原料とするもの以外のもの 一・〇二八—一・〇三四
ジャージー種の牛の乳のみを原料とするもの 一・〇二八—一・〇三六
酸度(乳酸として)
ジヤージー種の牛の乳のみを原料とするもの以外のもの 〇・一八%以下
ジヤージー種の牛の乳のみを原料とするもの 〇・二〇%以下
細菌数(標準平板培養法で一ml当たり) 五〇、〇〇〇以下
大腸菌群 陰性
2 製造の方法の基準
保持式により摂氏六十三度で三十分間加熱殺菌するか、又はこれと同等以上の殺菌効果を有する方法で加熱殺菌すること。
3 保存の方法の基準
a 殺菌後直ちに摂氏十度以下に冷却して保存すること。ただし、常温保存可能品(牛乳、成分調整牛乳、低脂肪牛乳、無脂肪牛乳、加工乳又は乳飲料のうち、連続流動式の加熱殺菌機で殺菌した後、あらかじめ殺菌した容器包装に無菌的に充てんしたものであつて、食品衛生上摂氏十度以下で保存することを要しないと厚生労働大臣が認めたものをいう。以下同じ。)にあつては、この限りでない。
b 常温保存可能品にあつては、常温を超えない温度で保存すること。
(2) 特別牛乳
1 成分規格
無脂乳固形分 八・五%以上
乳脂肪分 三・三%以上
比重(摂氏十五度において)
ジャージー種の牛の乳のみを原料とするもの以外のもの 一・〇二八—一・〇三四
ジャージー種の牛の乳のみを原料とするもの 一・〇二八—一・〇三六
酸度(乳酸として)
ジヤージー種の牛の乳のみを原料とするもの以外のもの 〇・一七%以下
ジヤージー種の牛の乳のみを原料とするもの 〇・一九%以下
細菌数(標準平板培養法で一ml当たり) 三〇、〇〇〇以下
大腸菌群 陰性
2 製造の方法の基準
a 特別牛乳搾取処理業の許可を受けた施設で搾取した生乳を処理して製造すること。
b 殺菌する場合は保持式により摂氏六十三度から摂氏六十五度までの間で三十分間加熱殺菌すること。
3 保存の方法の基準
処理後(殺菌した場合にあつては殺菌後)直ちに摂氏十度以下に冷却して保存すること。
(3) 殺菌山羊乳
1 成分規格
無脂乳固形分 八・〇%以上
乳脂肪分 三・六%以上
比重(摂氏十五度において) 一・〇三〇—一・〇三四
酸度(乳酸として) 〇・二〇%以下
細菌数(標準平板培養法で一ml当たり) 五〇、〇〇〇以下
大腸菌群 陰性
2 製造の方法の基準
牛乳の例によること。
3 保存の方法の基準
殺菌後直ちに摂氏十度以下に冷却して保存すること。
(4) 成分調整牛乳
1 成分規格
無脂乳固形分 八・〇%以上
酸度(乳酸として) 〇・一八%以下
細菌数(標準平板培養法で一ml当たり) 五〇、〇〇〇以下
大腸菌群 陰性
2 製造及び保存の方法の基準
牛乳の例によること。
(5) 低脂肪牛乳
1 成分規格
無脂乳固形分 八・〇%以上
乳脂肪分 〇・五%以上 一・五%以下
比重(摂氏十五度において)一・〇三〇—一・〇三六
酸度(乳酸として) 〇・一八%以下
細菌数(標準平板培養法で一ml当たり) 五〇、〇〇〇以下
大腸菌群 陰性
2 製造及び保存の方法の基準
牛乳の例によること。
(6) 無脂肪牛乳
1 成分規格
無脂乳固形分 八・〇%以上
乳脂肪分 〇・五%未満
比重(摂氏十五度において) 一・〇三二—一・〇三八
酸度(乳酸_として) 〇・一八%以下
細菌数(標準平板培養法で一ml当たり) 五〇、〇〇〇以下
大腸菌群 陰性
2 製造及び保存の方法の基準
牛乳の例によること。
(7) 加工乳
1 成分規格
無脂乳固形分 八・〇%以上
酸度(乳酸として) 〇・一八%以下
細菌数(標準平板培養法で一ml当たり) 五〇、〇〇〇以下
大腸菌群 陰性
2 製造の方法の基準
殺菌の方法は、牛乳の例によること。
3 保存の方法の基準
牛乳の例によること。
乳製品の成分規格並びに製造及び保存の方法の基準
(1) クリーム
1 成分規格
乳脂肪分 一八・〇%以上
酸度(乳酸として) 〇・二〇%以下
細菌数(標準平板培養法で一ml当たり) 一〇〇、〇〇〇以下
大腸菌群 陰性
2 製造の方法の基準
牛乳の例によること。
3 保存の方法の基準
殺菌後直ちに摂氏十度以下に冷却して保存すること。ただし、保存性のある容器に入れ、かつ、殺菌したものは、この限りでない。
(2) バター
成分規格
乳脂肪分 八〇・〇%以上
水分 一七・〇%以下
大腸菌群 陰性
(3) バターオイル
成分規格
乳脂肪分 九九・三%以上
水分 〇・五%以下
大腸菌群 陰性
(4) プロセスチーズ
成分規格
乳固形分 四〇・〇%以上
大腸菌群 陰性
(5) 濃縮ホエイ
成分規格
乳固形分 二五・〇%以上
大腸菌群 陰性
(6) アイスクリーム
1 成分規格
乳固形分 一五・〇%以上
うち乳脂肪分 八・〇%以上
細菌数(標準平板培養法で一g当たり) 一〇〇、〇〇〇以下
ただし、発酵乳又は乳酸菌飲料を原料として使用したものにあつては、乳酸菌又は酵母以外の細菌の数が一〇〇、〇〇〇以下とする。
大腸菌群 陰性
2 製造の方法の基準
a アイスクリームの原水は、飲用適の水であること。
b アイスクリームの原料(発酵乳及び乳酸菌飲料を除く。)は、摂氏六十八度で三十分間加熱殺菌するか、又はこれと同等以上の殺菌効果を有する方法で殺菌すること。
c 氷結管からアイスクリームを抜きとる場合に、その外部を温めるため使用する水は、飲用適の流水であること。
d アイスクリームを容器包装に分注する場合は分注機械を用い、打栓する場合は打栓機械を用いること。
e アイスクリームの融解水は、これをアイスクリームの原料としないこと。ただし、bによる加熱殺菌をしたものは、この限りでない。
(7) アイスミルク
1 成分規格
乳固形分 一〇・〇%以上
うち乳脂肪分 三・〇%以上
細菌数(標準平板培養法で一g当たり) 五〇・〇〇〇以下
ただし、発酵乳又は乳酸菌飲料を原料として使用したものにあつては、乳酸菌又は酵母以外の細菌の数が五〇、〇〇〇以下とする。
大腸菌群 陰性
2 製造の方法の基準
アイスクリームの例によること。
(8) ラクトアイス
1 成分規格
乳固形分 三・〇%以上
細菌数(標準平板培養法で一g当たり) 五〇・〇〇〇以下
ただし、発酵乳又は乳酸菌飲料を原料として使用したものにあつては、乳酸菌又は酵母以外の細菌の数が五〇、〇〇〇以下とする。
大腸菌群 陰性
2 製造の方法の基準
アイスクリームの例によること。
(9) 濃縮乳
1 成分規格
乳固形分 二五・五%以上
うち乳脂肪分 七・〇%以上
細菌数(標準平板培養法で一g当たり) 一〇〇、〇〇〇以下
2 保存の方法の基準
濃縮後直ちに摂氏十度以下に冷却して保存すること。
(10) 脱脂濃縮乳
1 成分規格
無脂乳固形分 一八・五%以上
細菌数(標準平板培養法で一g当たり) 一〇〇、〇〇〇以下
2 保存の方法の基準
濃縮乳の例によること。
(11) 無糖練乳
1 成分規格
乳固形分 二五・〇%以上
うち乳脂肪分 七・五%以上
細菌数(標準平板培養法で一g当たり) 〇
2 製造の方法の基準
容器に入れた後に摂氏百十五度以上で十五分間以上加熱殺菌すること。
(12) 無糖脱脂練乳
1 成分規格
無脂乳固形分 一八・五%以上
細菌数(標準平板培養法で一g当たり) 〇
2 製造方法の基準
無糖練乳の例によること。
(13) 加糖練乳乳
成分規格
乳固形分 二八・〇%以上
うち乳脂肪分 八・〇%以上
水分 二七・〇%以下
糖分(乳糖を含む。) 五八・〇%以下細菌数(標準平板培養法で一g当たり) 五〇、〇〇〇以下
大腸菌群 陰性
(14) 加糖脱脂練乳
成分規格
乳固形分 二五・〇%以上
水分 二九・〇%以下
糖分(乳糖を含む。) 五八・〇%以下
細菌数(標準平板培養法で一g当たり) 五〇、〇〇〇以下
大腸菌群 陰性
(15) 全粉乳
成分規格
乳固形分 九五・〇%以上
うち乳脂肪分 二五・〇%以上
水分 五・〇%以下
細菌数(標準平板培養法で一g当たり) 五〇、〇〇〇以下
大腸菌群 陰性
(16) 脱脂粉乳
1 成分規格
乳固形分 九五・〇%以上
水分 五・〇%以下
細菌数(標準平板培養法で一g当たり) 五〇、〇〇〇以下
大腸菌群 陰性
2 製造の方法の基準
a 加熱殺菌を行うまでの工程において、原料を摂氏十度以下又は摂氏四十八度を超える温度に保たなければならない。ただし、原料が滞留することのないよう連続して製造が行われている場合にあつては、この限りでない。
b 牛乳の例により加熱殺菌すること。
c 加熱殺菌後から乾燥を行うまでの工程において、原料を摂氏十度以下又は摂氏四十八度を超える温度に保たなければならない。ただし、当該工程において用いるすべての機械の構造が外部からの微生物による汚染を防止するものである場合又は原料の温度が摂氏十度を超え、かつ、摂氏四十八度以下の状態の時間が六時間未満である場合にあつては、この限りでない。
(17) クリームパウダー
成分規格
乳固形分 九五・〇%以上
うち乳脂肪分 五〇・〇%以上
水分 五・〇%以下
細菌数(標準平板培養法で一g当たり)五〇、〇〇〇以下
大腸菌群 陰性
(18) ホエイパウダー
成分規格
乳固形分 九五・〇%以上
水分 五・〇%以下
細菌数(標準平板培養法で一g当たり)五〇、〇〇〇以下
大腸菌群 陰性
(19) たんぱく質濃縮ホエイパウダー
成分規格
乳固形分 九五・〇%以上
乳たんぱく量(乾燥状態において) 一五・〇%以上八〇・〇%以下
水分 五・〇%以下
細菌数(標準平板培養法で一g当たり) 五〇、〇〇〇以下
大腸菌群 陰性
(20) バターミルクパウダー
成分規格
乳固形分 九五・〇%以上
水分 五・〇%以下
細菌数(標準平板培養法で一g当たり)五〇、〇〇〇以下
大腸菌群 陰性
(21) 加糖粉乳
成分規格
乳固形分 七〇・〇%以上
うち乳脂肪分 一八・〇%以上
水分 五・〇%以下
糖分(乳糖を除く。) 二五・〇%以下
細菌数(標準平板培養法で一g当たり)五〇、〇〇〇以下
大腸菌群 陰性
(22) 調製粉乳
成分規格
乳固形分 五〇・〇%以上
水分 五・〇%以下
細菌数(標準平板培養法で一g当たり) 五〇、〇〇〇以下
大腸菌群 陰性
(23) 発酵乳
1 成分規格
無脂乳固形分 八・〇%以上
乳酸菌数又は酵母数(一ml当たり) 一〇、〇〇〇、〇〇〇以上
大腸菌群 陰性
2 製造の方法の基準
a 発酵乳の原水は、飲用適の水であること。
b 発酵乳の原料(乳酸菌、酵母、発酵乳及び乳酸菌飲料を除く。)は、摂氏六十二度で三十分間加熱殺菌するか、又はこれと同等以上の殺菌効果を有する方法で殺菌すること。
(24) 乳酸菌飲料(無脂乳固形分三・〇%以上のもの)
1 成分規格
乳酸菌数又は酵母数(一ml当たり)
一〇、〇〇〇、〇〇〇以上
ただし、発酵させた後において、摂氏七十五度以上で十五分間加熱するか、又はこれと同等以上の殺菌効果を有する方法で加熱殺菌したものは、この限りでない。
大腸菌群 陰性
2 製造の方法の基準
a 乳酸菌飲料の原液の製造に使用する原水は、飲用適の水であること。
b 乳酸菌飲料の原液の製造に使用する原料(乳酸菌及び酵母を除く。)は、摂氏六十二度で三十分間加熱殺菌するか、又はこれと同等以上の殺菌効果を有する方法で殺菌すること。
c 乳酸菌飲料の原液を薄めるのに使用する水等は、使用直前に五分間以上煮沸するか、又はこれと同等以上の効力を有する殺菌操作を施すこと。
(25) 乳飲料
1 成分規格
細菌数(標準平板培養法で一ml当たり) 三〇、〇〇〇以下
大腸菌群 陰性
2 製造の方法の基準
原料は、殺菌の過程において破壊されるものを除き、摂氏六十二度で三十分間加熱殺菌する方法又はこれと同等以上の殺菌効果を有する方法により殺菌すること。
3 保存の方法の基準
保存性のある容器に入れ、かつ、摂氏百二十度で四分間加熱殺菌する方法又はこれと同等以上の殺菌効果を有する方法により加熱殺菌したものを除き、牛乳の例によること。
乳等を主要原料とする食品の成分規格並びに製造及び保存の方法の基準
(1) 乳酸菌飲料(無脂乳固形分三・〇%未満のもの)
1 成分規格
乳酸菌数又は酵母数(一ml当たり) 一、〇〇〇、〇〇〇以上
大腸菌群 陰性
2 製造の方法の基準
乳酸菌飲料(無脂乳固形分三・〇%以上のもの)の例によること。
(2) 削除
乳等の成分又は製造若しくは保存の方法に関するその他の規格又は基準
(1) 常温保存可能品にあつては、(二)の(1)の1、(4)の1、(5)の1、(6)の1若しくは(7)の1又はの(24)の1に定める成分規格のほか、次に掲げるそれぞれの成分規格に適合していること。
1 牛乳、成分調整牛乳、低脂肪牛乳、無脂肪牛乳及び加工乳アルコール試験(摂氏三十度±一度で十四日間保存又は摂氏五十五度±一度で七日間保存する前及び保存した後において) 陰性
酸度(摂氏三十度±一度で十四日間保存又は摂氏五十五度±一度で七日間保存する前と保存した後の差が乳酸として) 〇・〇二%以内
細菌数(摂氏三十度±一度で十四日間保存又は摂氏五十五度±一度で七日間保存した後において標準平板培養法で一ml当たり) 〇
2 乳飲料
細菌数(摂氏三十度±一度で十四日間保存又は摂氏五十五度±一度で七日間保存した後において標準平板培養法で一ml当たり) 〇
(2) 加工乳以外の乳、クリーム、濃縮乳及び脱脂濃縮乳にあつては他物(牛乳、成分調整牛乳、低脂肪牛乳、無脂肪牛乳、クリーム、濃縮乳又は脱脂濃縮乳を超高温直接加熱殺菌する場合において直接殺菌に使用される水蒸気を除く。)を混入し、加工乳にあつては水、生乳、牛乳、特別牛乳、成分調整牛乳、低脂肪牛乳、無脂肪牛乳、全粉乳、脱脂粉乳、濃縮乳、脱脂濃縮乳、無糖練乳、無糖脱脂練乳、クリーム並びに添加物を使用していないバター、バターオイル、バターミルク及びバターミルクパウダー以外のものを使用しないこと。
(3) 牛乳及び特別牛乳にあつては、その成分の除去を行わないこと。
(4) 乳飲料並びに発酵乳であつて糊状のもの又は凍結したもの及び乳酸菌飲料であつて殺菌したものには防腐剤を使用しないこと。
(5) 無糖練乳、無糖脱脂練乳、加糖練乳乳、加糖脱脂練乳、全粉乳、脱脂粉乳並びに加糖粉乳にあつては他物(次の表の上欄の区分に従い、同表中欄に掲げる添加物で同表下欄に定める量を超えずに使用されるもの並びに加糖練乳乳、加糖脱脂練乳又は加糖粉乳に使用されるしよ糖並びに脱脂粉乳中のたんぱく質量の調整のために使用される乳糖及び生乳、牛乳、特別牛乳、成分調整牛乳、低脂肪牛乳又は無脂肪牛乳からろ過により得られたものを除く。)を使用しないこと。ただし、その種類並びに混合割合につき厚生労働大臣の承認を受けた添加物については、この限りでない。
乳製品 | 添加物 | 使用量 |
無糖練乳 無糖脱脂練乳 | 塩化カルシウム クエン酸カルシウム クエン酸三ナトリウム 炭酸水素ナトリウム 炭酸ナトリウム(結晶) 炭酸ナトリウム(無水) ピロリン酸四ナトリウム(結晶) ピロリン酸四ナトリウム(無水) ポリリン酸カリウム ポリリン酸ナトリウム メタリン酸カリウム メタリン酸ナトリウム リン酸水素二ナトリウム(結晶) リン酸水素二ナトリウム(無水) リン酸二水素ナトリウム(結晶) リン酸二水素ナトリウム(無水) リン酸三ナトリウム(結晶) リン酸三ナトリウム(無水) | 単独で製品一kgにつき二g、組合せで製品一kgにつき三g(ただし、結晶にあつては無水に換算) |
加糖練乳乳 加糖脱脂練乳 | クエン酸カルシウム クエン酸三ナトリウム 炭酸水素ナトリウム 炭酸ナトリウム(結晶) 炭酸ナトリウム(無水) ピロリン酸四ナトリウム(結晶) ピロリ潟梼_四ナトリウム(無水) ポリリン酸カリウム ポリリン酸ナトリウム メタリン酸カリウム メタリン酸ナトリウム リン酸水素二カリウム リン酸水素二ナトリウム(結晶) リン酸水素二ナトリウム(無水) リン酸二水素ナトリウム(結晶) リン酸二水素ナトリウム(無水) | 単独で製品一kgにつき二g、組合せで製品一kgにつき三g(ただし、結晶にあつては無水に換算) |
乳糖 | 製品一kgにつき二g | |
全粉乳 脱脂粉乳 | クエン酸三ナトリウム 炭酸水素ナトリウム 炭酸ナトリウム(結晶) 炭酸ナトリウム(無水) ピロリン酸四ナトリウム(結晶) ピロリン酸四ナトリウム(無水) ポリリン酸カリウム ポリリン酸ナトリウム メタリン酸カリウム メタリン酸ナトリウム リン酸水素二ナトリウム(結晶) リン酸水素二ナトリウム(無水) リン酸三ナトリウム(結晶) リン酸三ナトリウム(無水) | 単独又は組合せで製品一kgにつき五g(ただし、結晶にあつては無水に換算) |
加糖粉乳 | クエン酸三ナトリウム 炭酸水素ナトリウム ピロリン酸四ナトリウム(結晶) ピロリン酸四ナトリウム(無水) ポリリン酸カリウム ポリリン酸ナトリウム メタリン酸カリウム メタリン酸ナトリウム リン酸水素二ナトリウム(結晶) リン酸水素二ナトリウム(無水) リン酸三ナトリウム(結晶) リン酸三ナトリウム(無水) | 単独又は組合せで製品一kgにつき五g(ただし、結晶にあつては無水に換算) |
(6) 調製粉乳にあつては乳(生山羊乳、殺菌山羊乳及び生めん羊乳を除く。)又は乳製品のほか、その種類及び混合割合につき厚生労働大臣の承認を受けて使用するもの以外のものを使用しないこと。
(7) 特別牛乳の容器の口は紙、合成樹脂又は金属で覆うこと。
(8) 乳、クリーム、発酵乳、乳酸菌飲料又は乳飲料をびんに小分して密栓する場合には、びん詰機械及び打栓機械によつて行うこと。
(9) 乳の処理及び乳製品の製造に際し乳又は乳製品を殺菌する場合には、自記温度計を付けた殺菌機で行い、その自記温度計の記録は三月間(常温保存可能品にあつては一年間)保存すること。
(10) 脱脂粉乳の製造に際し、乳脂肪を除去した後の冷却又は加熱殺菌後に貯乳を行う場合には、自記温度計により温度管理を行い、その自記温度計の記録は三月間保存すること。
(11) 乳等の器具又は容器包装は、使用する前に適当な方法で洗浄し、かつ、殺菌したものであること。ただし、既に洗浄され、かつ、殺菌された容器包装又は殺菌効果を有する製造方法で製造された容器包装であつて、使用されるまでに汚染されるおそれのないように取り扱われたものにあつては、この限りでない。
(12) 乳等を運搬する車両又は運搬具には、必要に応じて、覆をつけ、又は冷却設備をする等の措置により、乳等が汚染され、又は基準温度をこえないようにすること。
(13) 自動販売機の中に乳、発酵乳、乳酸菌飲料又は乳飲料を保存する場合には、当該食品を密せん又は密閉してある容器包装のまま保存すること。
コツプ販売式自動販売機で調理される乳酸菌飲料の調理の方法の基準
(1) 調理に用いる乳酸菌飲料は、次の各号に適合するものであること。
1 乳酸菌飲料の成分規格に適合していること。
2 摂氏八十度で三十分間加熱するか、又はこれと同等以上の効果を有する加熱殺菌方法により殺菌されたものであること。
3 pHが四・〇以下であり、かつ、糖濃度が五〇パーセント以上であること。
4 製造後内蔵タンクに注入する直前まで密せん又は密閉されていたものであること。
(2) 調理に用いる水は、水道水であつて、五分間煮沸するか、又はこれと同等以上の効果を有する殺菌操作を施したものであること。
(3) 乳酸菌飲料及び水以外の原料を調理に用いないこと。
(4) 調理に用いる乳酸菌飲料及び水(以下「機内の液体」という。)を、コツプ販売式自動販売機の中で摂氏十度以下に保つこと。
(5) 機内の液体に直接接触する部品は、一日一回以上洗浄し、かつ、約摂氏九十五度の熱湯に五分間浸すことにより殺菌するか、又はこれと同等以上の効果を有する殺菌操作を施すこと。
乳等の成分規格の試験法
(1) 乳及び乳製品
1 乳及び乳製品の無脂乳固形分の定量法
底径五cm以上のアルミニウム製平底ひよう量皿を九八度から一〇〇度までの温度の乾燥器中で乾燥して恒量とする。試料二・五gから三gを前記のひよう量皿に量り採り、水浴上で注意しながら加熱し、大部分の水分を蒸発した後前記の乾燥器に移して、恒量となるまで乾燥し乾燥物質量を求める。乾燥物質のパーセント量から乳及び乳製品の乳脂肪分の定量法の項に定める方法により定量した脂肪のパーセント量を引いて無脂乳固形分のパーセント量とする。
乾燥器は気温九九度±一度に調節できるもので器壁棚板からの伝導熱、熱板からのふく射熱等のために、試料が指定の温度以上に過熱されることのない構造のものを用いる。
2 乳製品の乳固形分の定量法
a 濃縮乳、脱脂濃縮乳、無糖練乳、無糖脱脂練乳、加糖練乳乳及び加糖脱脂練乳の乳固形分の定量法
試料二〇gを量り採り、温水で希釈し、一〇〇mlメスフラスコに入れて定容とし希釈試料とする。その希釈試料五ml(試料一g相当量)を採り前項と同様にして乾燥物質量を求める。濃縮乳、脱脂濃縮乳、無糖練乳及び無糖脱脂練乳にあつては、乾燥物質のパーセント量を乳固形分のパーセント量とし、加糖練乳乳及び加糖脱脂練乳にあつては、乾燥物質のパーセント量から乳製品の糖分の定量法の項に定める方法により定量したしよ糖のパーセント量を引いたものを乳固形分のパーセント量とする。
b 全粉乳、脱脂粉乳、クリームパウダー、ホエイパウダー、たんぱく質濃縮ホエイパウダー、バターミルクパウダー及び加糖粉乳の乳固形分の定量法
九八度から一〇〇度までの温度の乾燥器中で乾燥し、恒量とした底径五cm以上のアルミニウム製平底ひよう量皿に試料二gを量り採り前記の乾燥器中で乾燥して乾燥物質量を求める。全粉乳、脱脂粉乳、クリームパウダー、ホエイパウダー及びバターミルクパウダーにあつては乾燥物質のパーセント量を乳固形分のパーセント量とし、加糖粉乳にあつては乾燥物質のパーセント量から乳製品の糖分の定量法の項に定める方法により定量したしよ糖のパーセント量を引いたものを乳固形分のパーセント量とする。
3 乳及び乳製品の乳脂肪分及び乳たんぱく量の定量法
a 牛乳、特別牛乳、殺菌山羊乳、低脂肪牛乳、無脂肪牛乳及び加工乳の乳脂肪分の定量法
硫酸一〇mlを硫酸用ピペツトを用いてゲルベル乳脂計に注入し、次に乳一一mlを牛乳用ピペツトを用いて徐々に硫酸上に層積し更に純アミルアルコール一mlを加えゴム栓をし、指で栓を圧しつつ振り乳を溶解した後、約六五度の温湯中に一五分間浸し、次に三分間から五分間遠心器(一分間の回転数七〇〇回以上)にかけ更に約六五度の温湯中に浸して温度を一定にし析出した脂肪層の度数を乳一〇〇分中の乳脂肪量とする。
試薬
A 硫酸 一五度で比重一・八二〇から一・八二五までのもの
B アミルアルコール 沸点が一二八度から一三二度まで、比重が一五度で約〇・八一のもので、本品二mlについて水一一mlを用いて牛乳の場合と同様にして盲検を行い一夜静置して油状物の分離を認めないもの
b 濃縮乳、無糖練乳、加糖練乳乳、全粉乳、クリームパウダー、加糖粉乳及びクリームの乳脂肪分の定量法
濃縮乳、無糖練乳及び加糖練乳乳は乳製品の乳固形分の定量法の項に定める方法による定量の際に用いた希釈試料の一〇mlをリヨーリツヒ管に採り、アンモニア水(二五%から三〇%で無色透明なもの)二mlエタノール(九五%から九六%)一〇mlを順次加えてその度によく混ぜ合わせる。
全粉乳、クリームパウダー及び加糖粉乳は試料一gを、クリームは試料五gを小型ビーカーに量り採り、温湯約四mlを加えて溶解し、リヨーリツヒ管に移し、更に三mlの温湯で二回、次にアンモニア水二mlエタノール(九五%から九六%)一〇mlを用いて順次ビーカーを洗いリヨーリツヒ管に加えその度に栓をしてよく混ぜ合わせる。
エタノールを加えたリヨーリツヒ管にエーテル二五mlを加え静かに回転して均一の色調となつたときエーテルガスを抜き、管を水平にして三〇秒間激しく振り混ぜる。次に石油エーテル(沸点六〇度以下)二五mlを加え、同様に三〇秒間振り混ぜ栓を緩め、上澄液が全く透明となるまで直立して二時間以上静置する。上澄液をあらかじめ恒量を求めたビーカーに入れる。
リヨーリツヒ管にエーテル二五ml次に石油エーテル二五mlを加え第一回と同様にして上澄液をビーカーに合し、側管の先端をエーテル及び石油エーテル等量混合液で洗浄してビーカーに加える。
全粉乳、クリームパウダー、加糖粉乳及びクリームは、更に前回と同様の操作を行う。
ビーカーは、約七五度で注意して溶剤を揮発させ、気温一〇〇度から一〇五度までの温度の乾燥器中で一時間乾燥し増量を乳脂肪量とする。
c たんぱく質濃縮ホエイパウダーの乳たんぱく量の定量法
(5) プロセスチーズ及び濃縮ホエイの1 乳固形分の定量法のbに規定する方法により求めた値を乳固形分のパーセント量で除した数に一〇〇を乗じ、乳固形分中の乳たんぱくのパーセント量とする。
4 乳の比重の測定法
試料約二〇〇mlをシリンダーに取り、比重一・〇一五から一・〇四〇までの浮ひよう式牛乳比重計を用い一五度において測定する。もし、一五度以外の温度で測定した場合には、生乳、生山羊乳、牛乳、特別牛乳及び殺菌山羊乳にあつては別記一全乳比重補正表、低脂肪牛乳及び無脂肪牛乳にあつては別記二 低脂肪牛乳及び無脂肪牛乳比重補正表を用いて一五度の比重に換算する。
5 乳及び乳製品の酸度の測定法
試料一〇mlに同量の炭酸ガスを含まない水を加えて希釈し、指示薬としてフエノールフタレイン液〇・五mlを加えて〇・一mol/1水酸化ナトリウム溶液で三〇秒間微紅色の消失しない点を限度として滴定し、その滴定量から試料一〇〇g当たりの乳酸のパーセント量を求め酸度とする。
〇・一mol/1水酸化ナトリウム溶液一mlは、乳酸九mgに相当する。
指示薬は、フエノールフタレイン一gを五〇%エタノールに溶かして一〇〇 mlとする。
6 乳製品の水分の定量法
乳製品の乳固形分の定量法の項に定める方法と同様の方法により乾燥物質のパーセント量を求め、乾燥減量パーセント量を水分のパーセント量とする。
7 乳製品の糖分の定量法
a 乳糖の定量法
加糖練乳乳及び加糖脱脂練乳は乳製品の乳固形分の定量法の項に定める方法による定量の際に用いる希釈試料二〇ml(試料四g相当量)を二〇〇mlのメスフラスコに採り水を加えて定容として供試液とする。
加糖粉乳は一・五gから一・七gまでを採り温湯に溶解し前項と同様にして二〇〇mlとして供試液とする。
濃縮ホエイは、検体を細砕器具を用いて均一な試料とした後、前項と同様にして二〇〇mlとして供試液とする。
フエーリング溶液甲・乙各五mlと水一〇mlを二〇〇mlのマイヤーフラスコに採り供試液をビユーレツトに入れ滴定予定量の大部分を注加し、直火を避けて加熱し、二分間以内に沸騰させた後、加熱を弱め、硫酸銅の青色がほとんど退色した後メチレンブルー液四滴を徐々に加え煮沸しながら青色の消えるまで供試液を滴下する。滴定の終末においては一回に一滴ずつ滴下して過量とならないようにし、滴定は沸騰し始めてから三分間以内に終わらせる。滴定予定量を定めるため予備試験を行い、本試験において滴下する供試液の量は二ml以内に止めるようにする。
滴定数より別記三乳糖定量表を用いて「供試液一〇〇ml中の無水乳糖量」を求め、これにフエーリング溶液の甲液の力価を乗じ補正を行つて試料一g当たりの乳糖量を求める。
同時に滴定数に相当する同表中の数値を求めて試料一g当たりに換算しこれをしよ糖定量の際乳糖が還元する亜酸化銅量に基づく「試料一g当たりの乳糖量が転化糖として定量せられる量」とする。
b しよ糖の定量法
加糖練乳乳及び加糖脱脂練乳は乳糖定量用の供試液五〇ml(試料一g相当量)に、加糖粉乳は、一・〇gから一・五gまでを採り五〇mlの温湯に溶解したものに転化用塩酸液(二五%、比重一・一二五)二・五mlを加え六五度の温湯中に浸して二〇分間これを加温して転化し、直ちに水冷してフエノールフタレイン溶液二滴を加え、水酸化ナトリウム試薬を用いて中和し水を加えて二〇〇mlとする。供試液をビユーレツトに入れフエーリング溶液一〇ml(甲、乙各五ml)と水一〇mlを加えたものを乳糖定量の場合と同様に滴定する。
滴定数からこれに相当する転化糖量を別記四の転化糖定量表を用いて求め「試料一g当たりの転化糖の全量」を算出する。次に前記により測定した「試料一g当たりの乳糖量が転化糖として定量せられる量」を上の値より引いたものに〇・九五を乗じ、これにフエーリング溶液の甲液の力価を乗じて補正し、試料一g当たりのしよ糖量を算出する。
フエーリング溶液
甲液 結晶硫酸銅(CuSO45H2O)三四・六三九gを水に溶かして五〇〇mlとし、その力価を定めておく。
乙液 ロツシエル塩一七三g及び水酸化ナトリウム五〇gを水に溶かして五〇〇mlとする。
甲液の力価検定
甲液一〇mlを正確に採り水四〇mlを加え更に酢酸(三→一〇)四mlを加えて酸性としこれにヨウ化カリウム三gを加えて遊離するヨウ素を一%可溶性でん粉溶液を指示薬として〇・一mol/1チオ硫酸ナトリウム溶液を用いて滴定する。〇・一mol/1チオ硫酸ナトリウム溶液の一mlは六・三五七mgの銅に相当する。この滴定数から甲液一〇ml中の銅の量を計算する。この銅の量を一七四・九mgで除した商を使用した甲液の力価とする。
この力価は一±〇・〇〇五以内となるように調製する。
メチレンブルー溶液 試薬用特級メチレンブルー一gを水に溶かして一〇〇mlとする。
8 乳及び乳製品の細菌数の測定法
a 生乳及び生山羊乳の直接個体鏡検法による細菌数の測定法
A 検体の採取
滅菌かくはん器で容器内の乳を十分にかき混ぜた後、滅菌採取管で検体約二五mlから三〇mlまでの量を滅菌採取瓶に採り、四度以下の温度で保持又は運搬する。検体は採取後四時間以内に試験に供しなくてはならない。四時間を超えた場合には、その旨を成績書に付記しなければならない。
B 測定法
検体をその容器とともに二五回以上よく振り、牛乳細菌用ミクロピペツトでその検体を適当に吸収し、白布をもつてピペツトの外壁に附着した乳を清しきし、次にピペツト内の検体をその先端より白布を用いて吸引し、検体を正確に〇・〇一mlとなし、その全部を載物硝子上に放出し塗沫針を用いて一cmの面積に一様に塗り約五分間かすかに加温、乾燥した後、別記の色素溶液に瞬間浸して染色し、直ちに余液を振り落し、乾燥するのを待つて水洗し、再び乾燥して標本を作成する。
油浸レンズを装置した顕微鏡を用い、対物測微計をもつて視野の直径を〇・二〇六mmに調節し、前記の標本を鏡検し、一六以上の代表的視野の細菌数を個々に測定し、一視野に対する平均数を求める。これに三〇万を乗じた数値の上位二けたを有効数字として略算したものを生乳又は生山羊乳一ml中の細菌数とする。
C 色素溶液の調製法
フラスコ中にテトラクロールエタン四〇ml及び無水エタノール五四mlを入れ七〇度まで加温し、これにメチレンブルー一・〇〇gから一・一二gまでを混じ強く振つて色素を完全に溶かし、冷却するのを待つて、酢酸六mlを徐々に加えろ過した後密栓して貯える。
b 牛乳、特別牛乳、殺菌山羊乳、成分調整牛乳、低脂肪牛乳、無脂肪牛乳、加工乳、クリーム、乳飲料、濃縮乳、脱脂濃縮乳、無糖練乳、無糖脱脂練乳、加糖練乳乳、加糖脱脂練乳、全粉乳、脱脂粉乳、クリームパウダー、ホエイパウダー、たんぱく質濃縮ホエイパウダー、バターミルクパウダー、加糖粉乳及び調製粉乳の標準平板培養法による細菌数(生菌数)の測定法
A 検体の採取及び試料の調製法
牛乳、特別牛乳、殺菌山羊乳、成分調整牛乳、低脂肪牛乳、無脂肪牛乳、加工乳、クリーム及び乳飲料にあつては容器包装のまま採取するか、又はその成分規格に適合するかしないかを判断することのできる数量を滅菌採取器具を用いて無菌的に滅菌採取瓶に採り、濃縮乳及び脱脂濃縮乳にあつてはa 生乳及び生山羊乳の直接個体鏡検法による細菌数の測定法A 検体の採取に定める方法により約二〇〇gを採取する。この場合四度以下の温度で保持し運搬する。検体はその後四時間以内に試験に供しなくてはならない。四時間を超えた場合は、その旨を成績書に付記しなければならない。
次に、濃縮乳及び脱脂濃縮乳を除き、滅菌採取瓶に採取したものにあつてはそのまま、容器包装のまま採取したものにあつてはその全部を滅菌広口瓶に無菌的に移し、二五回以上よく振り滅菌牛乳用ピペツトをもつて滅菌希釈瓶を用いて一〇倍及び一〇〇倍の希釈液を、更に希釈をする場合には滅菌化学用ピペツトをもつて同様に希釈液をつくる。
無糖練乳、無糖脱脂練乳、加糖練乳乳、加糖脱脂練乳、全粉乳、脱脂粉乳、クリームパウダー、ホエイパウダー、たんぱく質濃縮ホエイパウダー、バターミルクパウダー、加糖粉乳及び調製粉乳にあつては容器包装のまま採取するか、又はその成分規格に適合するかしないかを判断することのできる数量を滅菌採取器具を用いて無菌的に滅菌採取瓶に採り、濃縮乳及び脱脂濃縮乳にあつては滅菌採取瓶のまま、二五回以上よく振り、滅菌スプーンで検体一〇gを共栓三角フラスコ(栓を除いて重量八五g以下で一〇〇mlの所にかく線を有するもの)に採り、滅菌生理食塩水を加え一〇〇mlとして一〇倍希釈液をつくり、以下牛乳、特別牛乳、殺菌山羊乳、成分調整牛乳、低脂肪牛乳、無脂肪牛乳、加工乳、クリーム及び乳飲料と同様に希釈液をつくる。
B 測定法
牛乳、特別牛乳、殺菌山羊乳、成分調整牛乳、低脂肪牛乳、無脂肪牛乳、加工乳、クリーム、乳飲料、濃縮乳、脱脂濃縮乳、加糖練乳乳、加糖脱脂練乳、全粉乳、脱脂粉乳、クリームパウダー、ホエイパウダー、たんぱく質濃縮ホエイパウダー、バターミルクパウダー、加糖粉乳及び調製粉乳の各希釈液で一平板に、三〇個から三〇〇個までの集落が得られるような希釈液を選択し、同一希釈液に対し滅菌ペトリー皿二枚以上を用意し滅菌ピペツトでそれぞれの希釈液各一mlずつを正確に採り、これにあらかじめ加温溶解して四三度から四五度までの温度に保持した標準寒天培養基約一五mlを加え、静かに回転、前後左右に傾斜して混合し、冷却凝固させる。
試料をペトリー皿に採つてから培養基を注加するまでに二〇分以上を経過してはならない。
培養基が凝固したならば、これを倒置して三二度から三五度までの温度で四八時間(前後三時間の余裕を認める。)培養後発生した集落数を算定する。この場合培養時間を経過した後、直ちに算定できない場合は、これを取り出して五度以下の冷蔵庫に保存すれば、二四時間以内は算定に供し得る。
試料を加えないで希釈用液一mlと培養基とを混合したものを対照とし、ペトリー皿、希釈液及び培養基の無菌であつたこと並びに操作が完全であつたことを確かめなくてはならない。
ペトリー皿は直径九cmから一〇cmまで、深さ一・五cmとする。
無糖練乳及び無糖脱脂練乳は調製した一〇倍希釈液一〇mlを二mlずつ滅菌ペトリー皿五枚に採り、以下牛乳と同様に実施する。
細菌数算定は、次の要領による。
無糖練乳及び無糖脱脂練乳を除いては一平板の集落数三〇個から三〇〇個までの場合及び拡散集落があつてもその部分が平板の二分の一以下で他の集落がよく分散していて、算定に支障のないものを選び出し、集落計算器を用いて常に一定した光線の下で集落数を計測し、一平板の集落数又は二枚以上の平均集落数に希釈倍数を乗じた数字を記載する場合、高位から三けた目を四捨五入して二けたのみを記載しそれ以下は〇を附する。
次の場合はこれを試験室内事故とする。
イ 集落の発生のなかつた場合(常温保存可能品、無糖練乳、無糖脱脂練乳及び摂氏一一五度で一五分間以上加熱殺菌した乳飲料の場合を除く。)
ロ 拡散集落の部分が平板の二分の一を超えた場合
ハ 汚染されたことが明らかなもの
ニ その他不適当と思われるもの
培地
標準寒天培養基
ペプトン五g、酵母エキス二・五g、ブドウ糖一g及び寒天一五gを精製水一、〇〇〇mlに合して加熱して溶かし、高圧滅菌する(滅菌後のpHは七・〇から七・二までとする。)。
9 乳及び乳製品の大腸菌群の測定法
本試験における大腸菌群とは、グラム陰性、無芽胞性の桿菌で乳糖を分解してガスを発生するすべての好気性及び通性嫌気性の細菌をいう。
a 検体の採取及び試料の調製法
(1) 乳及び乳製品の8 乳及び乳製品の細菌数の測定法のb(標準平板培養法)のAに準ずる。
b 測定法
検体一ml及びその一〇倍希釈液、一〇〇倍希釈液の各一mlを二本ずつB・G・L・B・発酵管に接種し、三二度から三五度までの温度で四八時間(前後三時間の余裕を認める。)培養してガス発生の有無を観察する。
ガス発生を認めないものは、大腸菌群陰性とし、ガス発生を認めた場合には、その発酵管を採り、一白金耳を遠藤培養基又はE・M・B・培養基にかく線培養して、独立した集落を発生せしめる。三二度から三五度までの温度で二四時間(前後二時間の余裕を認める。)培養後遠藤培養基又はE・M・B・培養基から定型的大腸菌群集落又は二個以上の非定型的集落を釣菌して、乳糖ブイヨン発酵管及び寒天斜面にそれぞれ移植する。
乳糖ブイヨン発酵管は三二度から三五度までの温度で四八時間(前後三時間の余裕を認める。)、寒天斜面は三二度から三五度までの温度で二四時間培養し、乳糖ブイヨン発酵管においてガス発生を確認した場合に、これと相対する寒天斜面培養について鏡検し、グラム陰性無芽胞悍菌を認めた場合を大腸菌群陽性とする。
培地
A B・G・L・B・発酵管
ペプトン一〇g及び乳糖一〇gを蒸留水五〇〇mlに溶解し、これに新鮮な牛胆汁二〇〇ml(又は乾燥牛胆末二〇gを水二〇〇mlに溶解したものでpH七・〇から七・五までのもの)を加えて約九七五mlとしpH七・四に修正し、これに〇・一%のブリリアントグリーン水溶液一三・三mlを加えて、全量を一、〇〇〇mlとし、綿ろ過し、ダーラム管を入れた試験管に約一〇mlずつ分注して後間けつ滅菌する(滅菌後のpHは七・一から七・四までとする。)。
B 遠藤培養基
三%の普通寒天(pH七・四から七・八までのもの)一、〇〇〇mlを加温溶解し、これにからかじめ少量の水に溶した乳糖一五gを加えてよく混和する。さらにこれにフクシンのエタノール飽和溶液(エタノール一〇〇mlにフクシン約一一gを溶かしたもの)一・〇mlを加え冷却して約五〇度になつたとき、新たに製した一〇%の亜硫酸ナトリウム溶液を少量ずつ加える。フクシンの色が淡桃色になつたとき滴加を止める。
これを試験管又はフラスコに四〇mlから一〇〇mlまでを分注し、間けつ滅菌し、用に臨み溶かして平板とする。
C E・M・B・培養基
ペプトン一〇gリン酸二カリウム(K2HPO4)二g及び寒天二五gから三〇gまでを蒸留水一、〇〇〇mlに加え加熱溶解し、沸騰後蒸発水量を補正する(pHの修正不要。)。これに乳糖一〇g二%エオジン水溶液(エオジン黄)二〇ml及び〇・五%メチレンブルー水溶液一三mlを加えてよく混和し、分注し、間けつ滅菌して用に臨み平板とする。
D 乳糖ブイヨン発酵管
普通ブイヨンに乳糖を〇・五%の割合に加えて、ダーラム管を入れた試験管に約一〇mlずつ分注し、間けつ滅菌する(滅菌後のpHは六・四から七・〇までとする。)。
10 乳のアルコール試験法
試料二mlを小型ペトリー皿に採り、これに試料と同容量の七〇%(v/v)エタノールを加えて混和し、凝固物の生成の有無を観察する。肉眼で凝固物を認めない場合をアルコール試験陰性とする。別記一
全乳比重補正表
→牛乳温度 | ||||||||||||||||||||||||||||||||
0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 | 24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 | ||
↓乳稠計度数 | 14 | 12.9 | 12.9 | 12.9 | 13.0 | 13.0 | 13.1 | 13.1 | 13.1 | 13.2 | 13.3 | 13.4 | 13.5 | 13.6 | 13.7 | 13.8 | 14.0 | 14.1 | 14.2 | 14.4 | 14.6 | 14.8 | 15.0 | 15.2 | 15.4 | 15.6 | 15.8 | 16.0 | 16.2 | 16.4 | 16.6 | 16.8 |
15 | 13.9 | 13.9 | 13.9 | 14.0 | 14.0 | 14.1 | 14.1 | 14.1 | 14.2 | 14.3 | 14.4 | 14.5 | 14.6 | 14.7 | 14.8 | 15.0 | 15.1 | 15.2 | 15.4 | 15.6 | 15.8 | 16.0 | 16.2 | 16.4 | 16.6 | 16.8 | 17.0 | 17.2 | 17.4 | 17.6 | 17.8 | |
16 | 14.9 | 14.9 | 14.9 | 15.0 | 15.0 | 15.1 | 15.1 | 15.1 | 15.2 | 15.3 | 15.4 | 15.5 | 15.6 | 15.7 | 15.8 | 16.0 | 16.1 | 16.3 | 16.5 | 16.7 | 16.9 | 17.1 | 17.3 | 17.5 | 17.7 | 17.9 | 18.1 | 18.3 | 18.5 | 18.7 | 18.9 | |
17 | 15.9 | 15.9 | 15.9 | 16.0 | 16.0 | 16.1 | 16.1 | 16.1 | 16.2 | 16.3 | 16.4 | 16.5 | 16.6 | 16.7 | 16.8 | 17.0 | 17.1 | 17.3 | 17.5 | 17.7 | 17.9 | 18.1 | 18.3 | 18.5 | 18.7 | 18.9 | 19.1 | 19.3 | 19.5 | 19.7 | 20.0 | |
18 | 16.9 | 16.9 | 16.9 | 17.0 | 17.0 | 17.1 | 17.1 | 17.1 | 17.2 | 17.3 | 17.4 | 17.5 | 17.6 | 17.7 | 17.8 | 18.0 | 18.1 | 18.3 | 18.5 | 18.7 | 18.9 | 19.1 | 19.3 | 19.5 | 19.7 | 19.9 | 20.1 | 20.3 | 20.5 | 20.7 | 21.0 | |
19 | 17.8 | 17.8 | 17.8 | 17.9 | 17.9 | 18.0 | 18.1 | 18.1 | 18.2 | 18.3 | 18.4 | 18.5 | 18.6 | 18.7 | 18.8 | 19.0 | 19.1 | 19.3 | 19.5 | 19.7 | 19.9 | 20.1 | 20.3 | 20.5 | 20.7 | 20.9 | 21.1 | 21.3 | 21.5 | 21.7 | 22.0 | |
20 | 18.7 | 18.7 | 18.7 | 18.8 | 18.8 | 18.9 | 19.0 | 19.0 | 19.1 | 19.2 | 19.3 | 19.4 | 19.5 | 19.6 | 19.8 | 20.0 | 20.1 | 20.3 | 20.5 | 20.7 | 20.9 | 21.1 | 21.3 | 21.5 | 21.7 | 21.9 | 22.1 | 22.3 | 22.5 | 22.7 | 23.0 | |
21 | 19.6 | 19.6 | 19.7 | 19.7 | 19.7 | 19.8 | 19.9 | 20.0 | 20.1 | 20.2 | 20.3 | 20.4 | 20.5 | 20.6 | 20.8 | 21.0 | 21.2 | 21.4 | 21.6 | 21.8 | 22.0 | 22.2 | 22.4 | 22.6 | 22.8 | 23.1 | 23.2 | 23.4 | 23.6 | 23.8 | 24.1 | |
22 | 20.6 | 20.6 | 20.7 | 20.7 | 20.7 | 20.8 | 20.9 | 21.0 | 21.1 | 21.2 | 21.3 | 21.4 | 21.5 | 21.6 | 21.8 | 22.0 | 22.2 | 22.4 | 22.6 | 22.8 | 23.0 | 23.2 | 23.4 | 23.6 | 23.8 | 24.1 | 24.3 | 24.5 | 24.7 | 24.9 | 25.2 | |
23 | 21.5 | 21.5 | 21.6 | 21.7 | 21.7 | 21.8 | 21.9 | 22.0 | 22.1 | 22.2 | 22.3 | 22.4 | 22.5 | 22.6 | 22.8 | 23.0 | 23.2 | 23.4 | 23.6 | 23.8 | 24.0 | 24.2 | 24.4 | 24.6 | 24.8 | 25.1 | 25.3 | 25.5 | 25.7 | 26.0 | 26.2 | |
24 | 22.4 | 22.4 | 22.5 | 22.6 | 22.7 | 22.8 | 22.9 | 23.0 | 23.1 | 23.2 | 23.3 | 23.4 | 23.5 | 23.6 | 23.8 | 24.0 | 24.2 | 24.4 | 24.6 | 24.8 | 25.0 | 25.2 | 25.4 | 25.6 | 25.8 | 26.1 | 26.3 | 26.5 | 26.7 | 27.0 | 27.3 | |
25 | 23.3 | 23.3 | 23.4 | 23.5 | 23.6 | 23.7 | 23.8 | 23.9 | 24.0 | 24.1 | 24.2 | 24.3 | 24.5 | 24.6 | 24.8 | 25.0 | 25.2 | 25.4 | 25.6 | 25.8 | 26.0 | 26.2 | 26.4 | 26.6 | 26.8 | 27.1 | 27.3 | 27.5 | 27.7 | 28.0 | 28.3 | |
26 | 24.3 | 24.3 | 24.4 | 24.5 | 24.6 | 24.7 | 24.8 | 24.9 | 25.0 | 25.1 | 25.2 | 25.3 | 25.5 | 25.6 | 25.8 | 26.0 | 26.2 | 26.4 | 26.6 | 26.9 | 27.1 | 27.3 | 27.5 | 27.7 | 27.9 | 28.2 | 28.4 | 28.6 | 28.9 | 29.2 | 29.5 | |
27 | 25.2 | 25.3 | 25.4 | 25.5 | 25.6 | 25.7 | 25.8 | 25.9 | 26.0 | 26.1 | 26.2 | 26.3 | 26.5 | 26.6 | 26.8 | 27.0 | 27.2 | 27.4 | 27.6 | 27.9 | 28.2 | 28.4 | 28.6 | 28.8 | 29.0 | 29.3 | 29.5 | 29.7 | 30.0 | 30.3 | 30.6 | |
28 | 26.1 | 26.2 | 26.3 | 26.4 | 26.5 | 26.6 | 26.7 | 26.8 | 26.9 | 27.0 | 27.1 | 27.2 | 27.4 | 27.6 | 27.8 | 28.0 | 28.2 | 28.4 | 28.6 | 28.9 | 29.2 | 29.4 | 29.6 | 29.9 | 30.1 | 30.4 | 30.6 | 30.8 | 31.1 | 31.4 | 31.7 | |
29 | 27.0 | 27.1 | 27.2 | 27.3 | 27.4 | 27.5 | 27.6 | 27.7 | 27.8 | 27.9 | 28.1 | 28.2 | 28.4 | 28.6 | 28.8 | 29.0 | 29.2 | 29.4 | 29.6 | 29.9 | 30.2 | 30.4 | 30.6 | 30.9 | 31.2 | 31.5 | 31.7 | 31.9 | 32.2 | 32.5 | 32.8 | |
30 | 27.9 | 28.0 | 28.1 | 28.2 | 28.3 | 28.4 | 28.5 | 28.6 | 28.7 | 28.8 | 29.0 | 29.2 | 29.4 | 29.6 | 29.8 | 30.0 | 30.2 | 30.4 | 30.6 | 30.9 | 31.2 | 31.4 | 31.6 | 31.9 | 32.2 | 32.5 | 32.7 | 33.0 | 33.3 | 33.6 | 33.9 | |
31 | 28.8 | 28.9 | 29.0 | 29.1 | 29.2 | 29.3 | 29.5 | 29.6 | 29.7 | 29.8 | 30.0 | 30.2 | 30.4 | 30.6 | 30.8 | 31.0 | 31.2 | 31.4 | 31.7 | 32.0 | 32.3 | 32.5 | 32.7 | 33.0 | 33.3 | 33.6 | 33.8 | 34.1 | 34.4 | 34.7 | 35.1 | |
32 | 29.7 | 29.8 | 29.9 | 30.0 | 30.1 | 30.3 | 30.4 | 30.5 | 30.6 | 30.8 | 31.0 | 31.2 | 31.4 | 31.6 | 31.8 | 32.0 | 32.2 | 32.4 | 32.7 | 33.0 | 33.3 | 33.6 | 33.8 | 34.1 | 34.4 | 34.7 | 34.9 | 35.2 | 35.5 | 35.8 | 36.2 | |
33 | 30.6 | 30.7 | 30.8 | 30.9 | 31.0 | 31.2 | 31.3 | 31.4 | 31.6 | 31.8 | 32.0 | 32.2 | 32.4 | 32.6 | 32.8 | 33.0 | 33.2 | 33.4 | 33.7 | 34.0 | 34.3 | 34.6 | 34.9 | 35.2 | 35.5 | 35.8 | 36.0 | 36.3 | 36.6 | 36.9 | 37.3 | |
34 | 31.5 | 31.6 | 31.7 | 31.8 | 31.9 | 32.1 | 32.2 | 32.3 | 32.5 | 32.7 | 32.9 | 33.1 | 33.3 | 33.5 | 33.8 | 34.0 | 34.2 | 34.4 | 34.7 | 35.0 | 35.3 | 35.6 | 35.9 | 36.2 | 36.5 | 36.8 | 37.1 | 37.4 | 37.7 | 38.0 | 38.4 | |
35 | 32.4 | 32.5 | 32.6 | 32.7 | 32.8 | 33.0 | 33.1 | 33.2 | 33.4 | 33.6 | 33.8 | 34.0 | 34.2 | 34.4 | 34.7 | 35.0 | 35.2 | 35.4 | 35.7 | 36.0 | 36.3 | 36.6 | 36.9 | 37.2 | 37.5 | 37.8 | 38.1 | 38.4 | 38.7 | 39.1 | 39.5 |
別記二
低脂肪牛乳及び無脂肪牛乳比重補正表
→低脂肪牛乳及び無脂肪牛乳温度 | ||||||||||||||||||||||||||||||||
0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 | 24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 | ||
↓乳稠計度数 | 18 | 17.2 | 17.2 | 17.2 | 17.2 | 17.2 | 17.3 | 17.3 | 17.3 | 17.3 | 17.4 | 17.5 | 17.6 | 17.7 | 17.8 | 17.9 | 18.0 | 18.1 | 18.2 | 18.4 | 18.6 | 18.8 | 18.9 | 19.1 | 19.3 | 19.5 | 19.7 | 19.9 | 20.1 | 20.3 | 20.5 | 20.7 |
19 | 18.2 | 18.2 | 18.2 | 18.2 | 18.2 | 18.3 | 18.3 | 18.3 | 18.3 | 18.4 | 18.5 | 18.6 | 18.7 | 18.8 | 18.9 | 19.0 | 19.1 | 19.2 | 19.4 | 19.6 | 19.8 | 19.9 | 20.1 | 20.3 | 20.5 | 20.7 | 20.9 | 21.1 | 21.3 | 21.5 | 21.7 | |
20 | 19.2 | 19.2 | 19.2 | 19.2 | 19.2 | 19.3 | 19.3 | 19.3 | 19.3 | 19.4 | 19.5 | 19.6 | 19.7 | 19.8 | 19.9 | 20.0 | 20.1 | 20.2 | 20.4 | 20.6 | 20.8 | 20.9 | 21.1 | 21.3 | 21.5 | 21.7 | 21.9 | 22.1 | 22.3 | 22.5 | 22.7 | |
21 | 20.2 | 20.2 | 20.2 | 20.2 | 20.2 | 20.3 | 20.3 | 20.3 | 20.3 | 20.4 | 20.5 | 20.6 | 20.7 | 20.8 | 20.9 | 21.0 | 21.1 | 21.2 | 21.4 | 21.6 | 21.8 | 21.9 | 22.1 | 22.3 | 22.5 | 22.7 | 22.9 | 23.1 | 23.3 | 23.5 | 23.7 | |
22 | 21.1 | 21.1 | 21.1 | 21.1 | 21.2 | 21.3 | 21.3 | 21.3 | 21.3 | 21.4 | 21.5 | 21.6 | 21.7 | 21.8 | 21.9 | 22.0 | 22.1 | 22.2 | 22.4 | 22.6 | 22.8 | 22.9 | 23.1 | 23.3 | 23.5 | 23.7 | 23.9 | 24.1 | 24.3 | 24.5 | 24.7 | |
23 | 22.0 | 22.0 | 22.0 | 22.0 | 22.1 | 22.2 | 22.3 | 22.3 | 22.3 | 22.4 | 22.5 | 22.6 | 22.7 | 22.8 | 22.9 | 23.0 | 23.1 | 23.2 | 23.4 | 23.6 | 23.8 | 23.9 | 24.1 | 24.3 | 24.5 | 24.7 | 24.9 | 25.1 | 25.3 | 25.5 | 25.7 | |
24 | 22.9 | 22.9 | 22.9 | 22.9 | 23.0 | 23.1 | 23.2 | 23.2 | 23.2 | 23.3 | 23.4 | 23.5 | 23.6 | 23.7 | 23.9 | 24.0 | 24.1 | 24.2 | 24.4 | 24.6 | 24.8 | 24.9 | 25.1 | 25.3 | 25.5 | 25.7 | 25.9 | 26.1 | 26.3 | 26.5 | 26.7 | |
25 | 23.8 | 23.8 | 23.8 | 23.8 | 23.9 | 24.0 | 24.1 | 24.1 | 24.1 | 24.2 | 24.3 | 24.4 | 24.5 | 24.6 | 24.8 | 25.0 | 25.1 | 25.2 | 25.4 | 25.6 | 25.8 | 25.9 | 26.1 | 26.3 | 26.5 | 26.7 | 26.9 | 27.1 | 27.3 | 27.5 | 27.7 | |
26 | 24.8 | 24.8 | 24.8 | 24.8 | 24.9 | 25.0 | 25.1 | 25.1 | 25.1 | 25.2 | 25.3 | 25.4 | 25.5 | 25.6 | 25.8 | 26.0 | 26.1 | 26.3 | 26.5 | 26.7 | 26.9 | 27.0 | 27.2 | 27.4 | 27.6 | 27.8 | 28.0 | 28.2 | 28.4 | 28.6 | 28.8 | |
27 | 25.8 | 25.8 | 25.8 | 25.8 | 25.9 | 26.0 | 26.1 | 26.1 | 26.1 | 26.2 | 26.3 | 26.4 | 26.5 | 26.6 | 26.8 | 27.0 | 27.1 | 27.3 | 27.5 | 27.7 | 27.9 | 28.1 | 28.3 | 28.5 | 28.7 | 28.9 | 29.1 | 29.3 | 29.5 | 29.7 | 29.9 | |
28 | 26.8 | 26.8 | 26.8 | 26.8 | 26.9 | 27.0 | 27.1 | 27.1 | 27.1 | 27.2 | 27.3 | 27.4 | 27.5 | 27.6 | 27.8 | 28.0 | 28.1 | 28.3 | 28.5 | 28.7 | 28.9 | 29.1 | 29.3 | 29.5 | 29.7 | 29.9 | 30.1 | 30.3 | 30.5 | 30.7 | 31.0 | |
29 | 27.8 | 27.8 | 27.8 | 27.8 | 27.9 | 28.0 | 28.1 | 28.1 | 28.1 | 28.2 | 28.3 | 28.4 | 28.5 | 28.6 | 28.8 | 29.0 | 29.1 | 29.3 | 29.5 | 29.7 | 29.9 | 30.1 | 30.3 | 30.5 | 30.7 | 30.9 | 31.1 | 31.3 | 31.5 | 31.7 | 32.0 | |
30 | 28.7 | 28.7 | 28.7 | 28.7 | 28.8 | 28.9 | 29.0 | 29.0 | 29.1 | 29.2 | 29.3 | 29.4 | 29.5 | 29.6 | 29.8 | 30.0 | 30.1 | 30.3 | 30.5 | 30.7 | 30.9 | 31.1 | 31.3 | 31.5 | 31.7 | 31.9 | 32.1 | 32.3 | 32.5 | 32.7 | 33.0 | |
31 | 29.7 | 29.7 | 29.7 | 29.7 | 29.8 | 29.9 | 30.0 | 30.0 | 30.1 | 30.2 | 30.3 | 30.4 | 30.5 | 30.6 | 30.8 | 31.0 | 31.2 | 31.4 | 31.6 | 31.8 | 32.0 | 32.2 | 32.4 | 32.6 | 32.8 | 33.0 | 33.2 | 33.4 | 33.6 | 33.9 | 34.1 | |
32 | 30.7 | 30.7 | 30.7 | 30.7 | 30.8 | 30.9 | 31.0 | 31.0 | 31.1 | 31.2 | 31.3 | 31.4 | 31.5 | 31.6 | 31.8 | 32.0 | 32.2 | 32.4 | 32.6 | 32.8 | 33.0 | 33.2 | 33.4 | 33.6 | 33.9 | 34.1 | 34.3 | 34.5 | 34.7 | 35.0 | 35.2 | |
33 | 31.7 | 31.7 | 31.7 | 31.7 | 31.8 | 31.9 | 32.0 | 32.0 | 32.1 | 32.2 | 32.3 | 32.4 | 32.5 | 32.6 | 32.8 | 33.0 | 33.2 | 33.4 | 33.6 | 33.8 | 34.0 | 34.2 | 34.4 | 34.6 | 34.9 | 35.2 | 35.4 | 35.6 | 35.8 | 36.1 | 36.3 | |
34 | 32.6 | 32.6 | 32.6 | 32.7 | 32.8 | 32.9 | 32.9 | 33.0 | 33.1 | 33.2 | 33.3 | 33.4 | 33.5 | 33.6 | 33.8 | 34.0 | 34.2 | 34.4 | 34.6 | 34.8 | 35.0 | 35.2 | 35.4 | 35.6 | 35.9 | 36.2 | 36.4 | 36.7 | 36.9 | 37.2 | 37.4 | |
35 | 33.5 | 33.5 | 33.5 | 33.6 | 33.7 | 33.8 | 33.8 | 33.9 | 34.0 | 34.1 | 34.2 | 34.3 | 34.4 | 34.6 | 34.8 | 35.0 | 35.2 | 35.4 | 35.6 | 35.8 | 36.0 | 36.2 | 36.4 | 36.6 | 36.9 | 37.2 | 37.4 | 37.7 | 38.0 | 38.3 | 38.5 | |
36 | 34.4 | 34.5 | 34.5 | 34.6 | 34.7 | 34.8 | 34.8 | 34.9 | 35.0 | 35.1 | 35.2 | 35.3 | 35.4 | 35.6 | 35.8 | 36.0 | 36.2 | 36.4 | 36.6 | 36.9 | 37.1 | 37.3 | 37.5 | 37.7 | 38.0 | 38.3 | 38.5 | 38.8 | 39.1 | 39.4 | 39.7 | |
37 | 35.3 | 35.4 | 35.5 | 35.6 | 35.7 | 35.8 | 35.8 | 35.9 | 36.0 | 36.1 | 36.2 | 36.3 | 36.4 | 36.6 | 36.8 | 37.0 | 37.2 | 37.4 | 37.6 | 37.9 | 38.2 | 38.4 | 38.6 | 38.8 | 39.1 | 39.4 | 39.6 | 39.9 | 40.2 | 40.5 | 40.8 | |
38 | 36.2 | 36.3 | 36.4 | 36.5 | 36.6 | 36.7 | 36.8 | 36.9 | 37.0 | 37.1 | 37.2 | 37.3 | 37.4 | 37.6 | 37.8 | 38.0 | 38.2 | 38.4 | 38.6 | 38.9 | 39.2 | 39.4 | 39.7 | 39.7 | 40.2 | 40.5 | 40.7 | 41.0 | 41.3 | 41.6 | 41.9 | |
39 | 37.1 | 37.2 | 37.3 | 37.4 | 37.5 | 37.6 | 37.7 | 37.8 | 37.9 | 38.0 | 38.2 | 38.3 | 38.4 | 38.6 | 38.8 | 39.0 | 39.2 | 39.4 | 39.6 | 39.9 | 40.2 | 40.4 | 40.7 | 41.0 | 41.3 | 41.6 | 41.8 | 42.1 | 42.4 | 42.7 | 43.0 | |
40 | 38.0 | 38.1 | 38.2 | 38.3 | 38.4 | 38.5 | 38.6 | 38.7 | 38.8 | 38.9 | 39.1 | 39.2 | 39.4 | 39.6 | 39.8 | 40.0 | 40.2 | 40.4 | 40.6 | 40.9 | 41.2 | 41.4 | 41.7 | 42.0 | 42.3 | 42.6 | 42.9 | 43.2 | 43.5 | 43.8 | 44.1 |
別記三
乳糖定量表
供試液の所要量ml | 無水乳糖,供試液100mlに対するmg | 左の乳糖量が転化後転化糖として定量される量mg | 27.7 | 232.6 | 187.4 | 31.4 | 205.2 | 165.7 |
27.8 | 231.7 | 186.7 | 31.5 | 204.6 | 165.2 | |||
27.9 | 230.9 | 186.1 | 31.6 | 203.9 | 164.7 | |||
28.0 | 230.0 | 185.3 | 31.7 | 203.3 | 164.1 | |||
28.1 | 229.2 | 184.7 | 31.8 | 202.6 | 163.6 | |||
28.2 | 228.4 | 184.1 | 31.9 | 202.0 | 163.1 | |||
28.3 | 227.7 | 183.5 | 32.0 | 201.3 | 162.6 | |||
28.4 | 226.9 | 182.9 | 32.1 | 200.7 | 162.1 | |||
28.5 | 226.1 | 182.3 | 32.2 | 200.1 | 161.6 | |||
28.6 | 225.3 | 181.5 | 32.3 | 199.5 | 161.2 | |||
25.0 | 258.0 | 207.3 | 28.7 | 224.5 | 180.9 | 32.4 | 198.9 | 160.7 |
25.1 | 257.0 | 206.5 | 28.8 | 223.8 | 180.3 | 32.5 | 198.3 | 160.1 |
25.2 | 256.0 | 205.7 | 28.9 | 223.0 | 179.7 | 32.6 | 197.7 | 159.6 |
25.3 | 255.0 | 205.0 | 29.0 | 222.2 | 179.1 | 32.7 | 197.1 | 159.1 |
25.4 | 254.0 | 204.2 | 29.1 | 221.5 | 178.4 | 32.8 | 196.5 | 158.7 |
25.5 | 253.0 | 203.3 | 29.2 | 220.7 | 177.8 | 32.9 | 195.9 | 158.2 |
25.6 | 252.0 | 202.5 | 29.3 | 220.0 | 177.3 | 33.0 | 195.3 | 157.7 |
25.7 | 251.0 | 201.7 | 29.4 | 219.2 | 176.7 | 33.1 | 194.7 | 157.3 |
25.8 | 250.0 | 201.0 | 29.5 | 218.4 | 176.1 | 33.2 | 194.2 | 156.8 |
25.9 | 249.0 | 200.1 | 29.6 | 217.7 | 175.5 | 33.3 | 193.6 | 156.3 |
26.0 | 248.0 | 199.3 | 29.7 | 216.9 | 174.8 | 33.4 | 193.1 | 155.8 |
26.1 | 247.1 | 198.6 | 29.8 | 216.2 | 174.3 | 33.5 | 192.5 | 155.3 |
26.2 | 246.1 | 197.9 | 29.9 | 215.4 | 173.7 | 33.6 | 191.9 | 154.9 |
26.3 | 245.2 | 197.2 | 30.0 | 214.7 | 173.1 | 33.7 | 191.4 | 154.4 |
26.4 | 244.2 | 196.4 | 30.1 | 214.0 | 172.6 | 33.8 | 190.8 | 154.0 |
26.5 | 243.3 | 195.7 | 30.2 | 213.3 | 172.1 | 33.9 | 190.3 | 153.5 |
26.6 | 242.3 | 194.9 | 30.3 | 212.6 | 171.5 | 34.0 | 189.7 | 153.0 |
26.7 | 241.4 | 194.2 | 30.4 | 211.9 | 170.9 | 34.1 | 189.2 | 152.6 |
26.8 | 240.4 | 193.5 | 30.5 | 211.2 | 170.4 | 34.2 | 188.6 | 152.2 |
26.9 | 239.5 | 192.7 | 30.6 | 210.5 | 169.9 | 34.3 | 188.1 | 151.8 |
27.0 | 238.5 | 192.0 | 30.7 | 209.8 | 169.4 | 34.4 | 187.5 | 151.4 |
27.1 | 237.7 | 191.4 | 30.8 | 209.2 | 168.8 | 34.5 | 187.0 | 151.0 |
27.2 | 236.8 | 190.7 | 30.9 | 208.4 | 168.3 | 34.6 | 186.5 | 150.6 |
27.3 | 236.0 | 190.1 | 31.0 | 207.8 | 167.7 | 34.7 | 185.9 | 150.3 |
27.4 | 235.1 | 189.3 | 31.1 | 207.2 | 167.2 | 34.8 | 185.4 | 149.9 |
27.5 | 234.3 | 188.8 | 31.2 | 206.5 | 166.7 | 34.9 | 184.8 | 149.4 |
27.6 | 233.4 | 188.0 | 31.3 | 205.9 | 166.2 | 35.0 | 184.3 | 149.0 |
別記四
転化糖定量表
供試液の所要量ml | 転化糖,供試糖100mlに対するmg | 19.1 | 265.7 | 23.0 | 222.2 |
19.2 | 264.5 | 23.1 | 221.3 | ||
19.3 | 263.2 | 23.2 | 220.4 | ||
19.4 | 262.0 | 23.3 | 219.5 | ||
19.5 | 260.7 | 23.4 | 218.6 | ||
19.6 | 259.5 | 23.5 | 217.8 | ||
19.7 | 258.2 | 23.6 | 216.9 | ||
19.8 | 257.0 | 23.7 | 216.0 | ||
16.0 | 316.6 | 19.9 | 255.7 | 23.8 | 215.1 |
16.1 | 314.7 | 20.0 | 254.5 | 23.9 | 214.2 |
16.2 | 312.7 | 20.1 | 253.3 | 24.0 | 213.3 |
16.3 | 310.8 | 20.2 | 252.2 | 24.1 | 212.4 |
16.4 | 308.9 | 20.3 | 251.0 | 24.2 | 211.6 |
16.5 | 307.0 | 20.4 | 249.9 | 24.3 | 210.7 |
16.6 | 305.2 | 20.5 | 248.7 | 24.4 | 209.9 |
16.7 | 303.4 | 20.6 | 247.5 | 24.5 | 209.0 |
16.8 | 301.5 | 20.7 | 246.5 | 24.6 | 208.2 |
16.9 | 299.8 | 20.8 | 245.2 | 24.7 | 207.3 |
17.0 | 298.0 | 20.9 | 244.1 | 24.8 | 206.4 |
17.1 | 296.4 | 21.0 | 242.9 | 24.9 | 205.6 |
17.2 | 294.8 | 21.1 | 241.8 | 25.0 | 204.8 |
17.3 | 293.2 | 21.2 | 240.7 | ||
17.4 | 291.6 | 21.3 | 239.6 | ||
17.5 | 290.0 | 21.4 | 238.5 | ||
17.6 | 288.4 | 21.5 | 237.4 | ||
17.7 | 286.8 | 21.6 | 236.2 | ||
17.8 | 285.2 | 21.7 | 235.1 | ||
17.9 | 283.6 | 21.8 | 234.0 | ||
18.0 | 282.0 | 21.9 | 232.9 | ||
18.1 | 280.5 | 22.0 | 231.8 | ||
18.2 | 279.0 | 22.1 | 230.8 | ||
18.3 | 277.5 | 22.2 | 229.9 | ||
18.4 | 276.0 | 22.3 | 228.9 | ||
18.5 | 274.5 | 22.4 | 228.0 | ||
18.6 | 273.0 | 22.5 | 227.0 | ||
18.7 | 271.5 | 22.6 | 226.0 | ||
18.8 | 270.0 | 22.7 | 225.1 | ||
18.9 | 268.5 | 22.8 | 224.1 | ||
19.0 | 267.0 | 22.9 | 223.2 |
(2) アイスクリーム類
1 検体の採取及び試料の調製法
検体は、製品が成分規格に適合するかしないかを判断することのできる数量を滅菌採取器具を用いて無菌的に滅菌採取びんに採り、なるべくその温度を保つて保持し、又は運搬し、採取後四時間以内に試験に供しなくてはならない。
試料は、検体を四〇度以下でなるべく短時間で全部融解させ、その一〇gを共栓びんに採つたものに、細菌数(生菌数)の測定に関しては滅菌生理食塩水九〇mlを加えて一〇倍希釈したものを一平板に三〇個から三〇〇個までの集落が得られるように滅菌生理食塩水で段階希釈したもの、大腸菌群の測定に関しては滅菌生理食塩水九〇mlを加えて一〇倍希釈したものとする。
2 細菌数(生菌数)の測定法
各試料について滅菌ペトリー皿二枚以上を用意し、滅菌ピペツトを用いて対応する滅菌ペトリー皿に当該試料一mlずつを正確に採り、これらにあらかじめ加温して溶かし四三度から四五度までの温度に保持した標準寒天培養基約一五mlを加え、静かに回転し、前後左右に傾斜して混合し、冷却凝固させる。この操作は試料をペトリー皿に採つてから二〇分間以内に完了させなければならない。培養基が凝固したならば、倒置して三二度から三五度までの温度で四八時間(前後三時間の余裕を認める。)培養する。この場合、検体の希釈に用いた滅菌生理食塩水一mlに試料を加えた培養基と同一同量の培養基を混合し、静かに回転し、以下試料の場合と同様に操作して培養したものを対照とし、ペトリー皿、生理食塩水及び培養基が無菌であつたこと並びに操作が完全であつたことを確めなければならない。
ペトリー皿は直径九cmから一〇cmまで、深さは一・五cmとする。
細菌数の算定は、次の要領による。
一平板の集落数三〇個から三〇〇個までのもの(一平板の集落数が三〇個から三〇〇個までのものがないときは拡散集落の部分が平板の二分の一以下で他の集落がよく分散していて算定に支障のないもの)の集落数を集落計算器を用いて常に一定した光線の下で計測し、希釈倍率が同一な試料ごとに各平板の集落数を平均した値に当該試料に係る希釈倍率を乗じて得た数値を加算し、有効であつた平板の希釈倍率別による種類の数で除して得た値を細菌数とする。
ただし、次の場合はこれを試験室内事故とする。
a 集落の発生のなかつた場合
b 拡散集落の部分が平板の二分の一をこえた場合
c 汚染されたことが明らかなもの
d その他不適当と思われるもの
培 地
標準寒天培養基
ペプトン五g、酵母エキス二・五g.ブトウ糖一g及び寒天一五gを精製水一、〇〇〇mlに合して加熱して溶かし、高圧滅菌する(滅菌後のPHは七・〇から七・二までとする。)。
3 大腸菌群の測定法
滅菌ペトリー皿二枚を用意し、それぞれに滅菌ピペツトを用いて試料一mlを正確に採る。これにあらかじめ加温して溶かし四三度から四五度までの温度を保持させたデソキシコーレイト寒天培養基を一〇mlから一五mlまでの量加え、静かに回転し、前後左右に傾斜して混合し、冷却凝固させる。培養基が凝固した後に、その表面に更に同培養基を三mlから四mlまでの量加えて冷却凝固させる。この操作は試料をペトリー皿に採つてから二〇分間以内に完了させなければならない。
培養基が凝固したならば、倒置して三二度から三五度までの温度で二〇時間(前後二時間の余裕を認める。)培養して集落の有無を観察する。暗赤色の集落を認めたものは推定試験陽性とし、該当しないものは推定試験陰性とする。
推定試験が陽性の場合は、当該集落の代表的なものをE・M・B・培養基に塗抹し、三二度から三五度までの温度で二四時間(前後二時間の余裕を認める。)培養した後、大腸菌群の定型的集落(定型的集落がない場合は、定型的集落に類似した集落二個以上)を釣菌して、乳糖ブイヨン醗酵管及び寒天斜面にそれぞれ(定型的集落に類似した集落を釣菌した場合は各集落から釣菌したもの別にそれぞれ)移植する。
乳糖ブイヨン醗酵管は三二度から三五度までの温度で四八時間(前後三時間の余裕を認める。)、寒天斜面は三二度から三五度までの温度で二四時間培養し、乳糖ブイヨン醗酵管においてガス発生を確認した場合に、これと相対する寒天斜面培養について鏡検し、グラム陰性無芽胞桿菌を認めた場合を大腸菌群陽性とする。
ペトリー皿は直径九cmから一〇cmまで、深さ一・五cmとする。
培 地
A デソキシコーレイト寒天培養基
ペプトン一〇g、寒天一五gから二五gまでの量、乳糖一〇g、食塩五g、クエン酸鉄アンモン二g及びリン酸一カリウム二gを水一、〇〇〇mlに合して加熱して溶かし、これをろ過したろ液をPH七・三から七・五までに修正し、これにデソキシコール酸ソーダ一g及びニユートラル・レツド〇・〇三三gを加えて更にPH七・三から七・五までに修正する。
B E・M・B・培養基
(1) 乳及び乳製品の9 乳及び乳製品の大腸菌群の測定法のb 測定法の培地のC E・M・B・培養基に掲げるものとする。
C 乳糖ブイヨン醗酵管
(1) 乳及び乳製品の9 乳及び乳製品の大腸菌群の測定法のb 測定法の培地のD 乳糖ブイヨン醗酵管に掲げるものとする。
4 乳脂肪分の定量法
試料四gを小型ビーカーに採り、水三mlを加えてよく混ぜ合わせレーリツヒ管に移す。
ビーカーは、水三mlでよく洗い、その洗液はレーリツヒ管に加え、振り混ぜる。次にアンモニア水(二五%から三〇%で無色透明なもの)二mlを加え、静かに混合し、次にレーリツヒ管を六〇度の水浴中につけ、時々振り混ぜながら二〇分間加温する。以下(1) 乳及び乳製品の3 乳及び乳製品の乳脂肪分の定量法のb 濃縮乳、無糖練乳、加糖練乳、全粉乳、クリームパウダー、加糖粉乳及びクリームの乳脂肪分の定量法の項に定める全粉乳、クリームパウダー、加糖粉乳及びクリームの方法と同様の方法により行うものとする。
5 乳固形分の定量法
4に定める方法により求めた乳脂肪量と(3) 発酵乳及び乳酸菌飲料の1 無脂乳固形分の定量法に定める方法と同様の方法により求めた無脂乳固形分との和を乳固形分とする。
(3) 発酵乳及び乳酸菌飲料
1 無脂乳固形分の定量法
検体(凍結状のものにあつては、四〇度以下の温度でなるべく短時間に全部融解させたもの)約五〇gを精密に量り、フエノールフタレイン溶液数滴を加え、これをかき混ぜながら一〇%水酸化ナトリウム溶液を徐徐に加えて微アルカリ性とし、メスフラスコに採り、水を加えて一〇〇mlとし、その五mlを正確に一五〇mlのケルダール分解フラスコに採る。これに硫酸カリ九g及び硫酸銅一gの混合粉末〇・二gを加え、更にフラスコの内璧を伝わらせて硫酸一〇mlを加える。次に、このフラスコを石綿網上で徐徐に加熱し、亜硫酸ガスの白煙が生じたとき少し火力を強め、泡末の大部分が消失した後強熱し、中の液が透明な淡青色を呈し、かつ、フラスコの内璧に炭化物を認めなくなつたとき加熱を止め、放冷後注意しながら水三〇mlを加え、再び冷却した後フラスコを蒸溜装置に連結する。この場合、二〇〇mlの吸収フラスコ中には〇・〇五mol/1硫酸三〇ml及びメチルレツド溶液数滴を入れ、冷却器の下端が液中につかるようにする。次に、ケルダール蒸溜装置の漏斗から三〇%水酸化ナトリウム溶液四〇mlを入れ、水一〇mlで洗い込み、ピンチコツクを閉じ、直ちに蒸溜をはじめる。溜出液が八〇mlから一〇〇mlまでの量に達したとき冷却器の下端を液面から離し、更に溜出液数mlを採る。蒸溜終了後、冷却器の液に浸つた部分を少量の水で洗い、その洗液を吸収フラスコ中の液に合し、これを〇・一mol/1水酸化ナトリウム溶液で滴定する。無脂乳固形分は、次式によつて計算する。〔{0.0014×(A—B)}÷試料の採取量(g)〕×6.38×2.82×100(%)
A 〇・一N硫酸三〇mlを中和するのに要する〇・一N水酸化ナトリウム溶液の所要量(ml)
B 滴定に要した〇・一N水酸化ナトリウム溶液の所要量(ml)
標示薬
メチルレツド溶液 メチルレツド一gをエタノール五〇mlに溶かし、これに水を加えて一〇〇mlとし、必要があればろ過する。
2 検体の採取及び試料の調製法
検体は、製品が成分規格に適合するかしないかを判断することのできる数量を滅菌採取器を用いて無菌的に滅菌採取びんに採り、四度以下の温度で保持し、又は運搬し採取後四時間以内に試験に供する。試料は、糊状の検体にあつては、滅菌ピペツト様ガラス管でよくかき混ぜた後に一〇gを、液状の検体にあつては、よく振つた後一〇mlを、凍結状の検体にあつては、四〇度以下の温度でなるべく短時間に全部融解させた後に一〇gを共せんびんに採り、滅菌生理食塩水を加えて一〇〇mlとし、一〇倍希釈液を作る。これを更に一平板に三〇個から三〇〇個までの集落が得られるように滅菌生理食塩水で階段希釈する。
3 乳酸菌数の測定法
試料については滅菌ペトリー皿二枚以上を用意し、滅菌ピペツトを用いて対応する滅菌ペトリー皿に当該試料一mlずつを正確に採り、これにあらかじめ加温して溶かし四三度から四五度までの温度に保持したB・C・P・加プレートカウント寒天培地約一五mlを加え、静かに回転し、前後左右に傾斜して混合し、冷却凝固させる。この操作は試料をペトリー皿に採つてから二〇分間以内に完了させなければならない。培養基が凝固したならば、倒置して三五度から三七度までの温度で七二時間(前後三時間の余裕を認める。)培養する。この場合、検体の希釈に用いた滅菌生理食塩水一mlに試料を加えた培養基と同一同量の培養基を混合し、静かに回転し、以下試料の場合と同様に操作して培養したものを対照とし、ペトリー皿、生理食塩水及び培養基が無菌であつたこと並びに操作が完全であつたことを確かめなければならない。
ペトリー皿は、直径九cmから一〇cmまで、深さは一・五cmとする。
培養した後、発生した集落のうち、黄変しているものが乳酸菌の集落である。
乳酸菌数の算定は、次の要領による。
一平板の乳酸菌の集落数三〇個から三〇〇個までのもの(一平板の乳酸菌の集落数が三〇個から三〇〇個までのものがないときは、拡散集落の部分が平板の二分の一以下で他の集落がよく分散していて算定に支障のないもの)の乳酸菌の集落数を集落計算器を用いて常に一定した光線の下で計測し、希釈倍率が同一の試料ごとに各平板の乳酸菌の集落数を平均した値に当該試料に係る希釈倍率を乗じて得た数値を加算し、有効であつた平板の希釈倍率別による種類の数で除して得た値を乳酸菌数とする。
ただし、次の場合は、これを試験室内事故とする。
a 拡散集落の部分が平板の二分の一をこえた場合
b 汚染されたことが明らかなもの
c その他不適当と思われるもの
培 地
B・C・P・加プレートカウント寒天培養基
酵母エキス二・五g、ペプトン五g、ブドウ糖一g、ツイーン80一g、L—システイン〇・一g及び粉末寒天一五gを水一、〇〇〇mlに合して加熱して溶かし、PHを六・八から七・〇までに修正し、これにB・C・P・を〇・〇〇四から〇・〇〇六%の割合に加えて高圧滅菌する。
4 大腸菌群の測定法
2 検体の採取及び試料の調製法に規定する一〇倍希釈液について、(2) アイスクリーム類の3 大腸菌群の測定法に規定する方法により行うものとする。
(4) バター及びバターオイル
1 水分の定量法
試料約二gをひよう量管に正確に採り、(1) 乳及び乳製品の1 乳及び乳製品の無脂乳固形分の定量法の項に定める方法と同様の方法により乾燥物質量を求め、乾燥減量を試料の採取量で除した数に一〇〇を乗じ、水分のパーセント量とする。
2 乳脂肪分の定量法
水分を定量したひよう量管に石油エーテル一五mlを加え、ガラス棒ですりつぶしながらよく混ぜて十分溶かし、これをるつぼ型すり合わせガラスろ過器に移し、更に少量の石油エーテルを用いてひよう量管の内壁をよく洗い、これをろ過器に流し込む。ろ過器は一〇〇mlの石油エーテルを用いて数回に分けて洗浄して脂肪を溶かし出す。次にろ過器を沸騰している蒸気乾燥器の中で恒量となるまで乾燥し、残留物質量を求める。
1により求めた乾燥物質量と残留物質量との差を試料の採取量で除した数に一〇〇を乗じ、乳脂肪分のパーセント量とする。
3 大腸菌群の測定法
a 検体の採取及び試料の調製法
検体は、容器包装のまま採取するか、又はその成分規格に適合するかしないかを判断することのできる数量を無菌的に滅菌採取びんに採取し、四度以下の温度で保持し、又は運搬し、採取後四時間以内に試験に供しなくてはならない。
検体は、四五度をこえない温度の恒温槽で温め、一五分間以内に滅菌器具を用いてよくこね、滅菌スプーン又は滅菌駒込ピペツトで無菌的にその一〇gを共栓三角フラスコ(栓を除いて重量八五g以下で一〇〇mlの所にかく線を有するもの)に採り、四〇度の滅菌生理食塩水を加えて一〇〇mlとし、一〇倍希釈したものを試料液とする。
b 大腸菌群の測定法
(2) アイスクリーム類の3 大腸菌群の測定法に規定する方法とする。
(5) プロセスチーズ及び濃縮ホエイ
1 乳固形分の定量法
次の方法により求めた乳脂肪量と乳蛋白量との和を乳固形分とする。
なお、濃縮ホエイにあつては、更に(1) 乳及び乳製品の7 乳製品の糖分の定量法のa 乳糖の定量法により求めた乳糖量を加え乳固形分とする。a 乳脂肪分の定量法
試料一gを小型の背の高いビーカーに採り、蒸留水九ml及び希アンモニア水一mlを加え、ガラス棒で練つて均一の乳濁液とし、少し温めてやわらかくする。塩酸で中和し、更に塩酸一〇mlを加える。精製白砂を少量加え、時計皿でおおい、静かに約五分間煮沸する。冷却して内容物をリヨーリツヒ管に移し、ビーカーはエタノール一〇ml及びエチルエーテル二五mlで洗い、その洗液をリヨーリツヒ管に加えて、よく振り混ぜ、以下(1) 乳及び乳製品の3 乳及び乳製品の乳脂肪分の定量法のb 濃縮乳、無糖練乳、加糖練乳、全粉乳、クリームパウダー、加糖粉乳及びクリームの乳脂肪分の定量法の項に定める濃縮乳、無糖練乳及び加糖練乳の方法と同様の方法により行うものとする。
b 乳蛋白量の定量法
試料〇・二から一・〇gを正確に量り、ケルダール分解フラスコ(一〇〇から一五〇mlのもの)に採る。これに分解促進剤(硫酸カリウム九分と硫酸銅一分とを別々に磨砕した後混和したもの)を〇・五g加え、次いで分解フラスコの内壁を伝わらせて硫酸一〇mlを静かに加えて混和する。分解台上で徐々に加熱し、時々注意して緩やかに混和する。亜硫酸ガスの白煙が生じはじめたら火力を強め、泡末の大部分が消失したら強熱して内容液が淡青緑色で透明になるまで分解を続ける。透明になつたら冷却して分解びんのくびの部分を少量の蒸留水で洗い、更に三〇分間加熱を続ける。分解が終つたら冷却し、蒸留水約二〇mlを加えて放冷した後、漏斗を用いて分解液を一〇〇mlメスフラスコに洗い込み、蒸留水で標線まで満たして、これを試料液とする。
ケルダール蒸留装置の受器(一〇〇から一五〇mlの三角フラスコ)に、〇・〇二mol/1硫酸一〇mlを正確に採り入れ、メチレンブルー・メチルレツド混合指示薬一から二滴を加え、冷却器先端のガラス管が、受器の底部に達し、液内に没するように固定し、廃液排出口及び試料注入口を開き、冷却水を還流させ、試料注入口の漏斗から試料液一〇mlを正確に二重蒸留管内に注入する。更に少量の蒸留水を用いて漏斗を洗い、次に、三〇%水酸化ナトリウム一〇mlを試料注入口漏斗から加え、再び少量の蒸留水で漏斗を洗い、直ちに試料注入口を閉じ、蒸気発生装置の加熱を強め、廃液排出口からはげしく蒸気が出た後、廃液排出口を閉じ、二重蒸留管内で蒸留を始める。初留の先端が受器に達してから四から五分間蒸留を続けた後、受器を下げ、冷却器先端のガラス管を液面からはずし、更に二分間蒸留を行う。そのガラス管先端を蒸留水で洗い、受器を装置からはずす。
直ちに、〇・〇二mol/1水酸化ナトリウム溶液で滴定する。なお、盲検として、試料以外の試薬を同量用いて、全く同様の操作を行い、同様に滴定する。
乳蛋白量は次式によつて計算する。
乳蛋白量(%)=0.28×F(X—Y)×(100÷10)×(1÷S)×6.38×100
F 〇・〇二N水酸化ナトリウム溶液のフアクター
X 盲検の滴定量(ml)
Y 試料の滴定量(ml)
S 試料の採取量(mg)
2 大腸菌群の測定法
本品の大腸菌群の測定法は、(4) バター及びバターオイルの3 大腸菌群の測定法に規定する方法とする。 三 乳等の総合衛生管理製造過程の製造又は加工の方法及びその衛生管理の方法の基準
製品の総合衛生管理製造過程につき、次に掲げる文書が作成されていること。
(1) 製品の名称及び種類、原材料その他必要な事項を記載した製品説明書
(2) 製造又は加工に用いる機械器具の性能その他必要な事項を記載した製造又は加工の工程に関する文書
(3) 施設設備の構造、製品等の移動の経路その他必要な事項を記載した施設の図面
製品の総合衛生管理製造過程につき、次に掲げるところにより定められた事項を記載した文書が作成されていること。
(1) 製品につき発生するおそれのあるすべての食品衛生上の危害について、当該危害の原因となる物質及び当該危害が発生するおそれのある工程ごとに、当該危害の発生を防止するための措置を定めるとともに、当該措置に係る物質が次の表の上欄に掲げる食品につきそれぞれ同表の下欄に掲げる危害の原因となる物質を含まない場合にあつては、その理由を明らかにすること。
食品の区分 | 食品衛生上の危害の原因となる物質 |
牛乳、特別牛乳、殺菌山羊乳、成分調整牛乳、低脂肪牛乳、無脂肪牛乳及び加工乳並びにクリーム | 一 異物 二 エルシニア・エンテロコリチカ 三 黄色ブドウ球菌 四 カンピロバクター・コリ 五 カンピロバクター・ジエジユニ 六 抗菌性物質(化学的合成品であるものに限る。) 七 抗生物質 八 殺菌剤 九 サルモネラ属菌 十 洗浄剤 十一 動物用医薬品の成分である物質(法第十一条第三項の規定により人の健康を損なうおそれのないことが明らかであるものとして定められた物質、抗菌性物質(化学的合成品であるものに限る。)及び抗生物質を除く。以下この表において同じ。) 十二 病原大腸菌 十三 腐敗微生物 十四 リステリア・モノサイトゲネス |
アイスクリーム類 | 一 アフラトキシン(原材料であるナツツ類に含まれるものに限る。) 二 異物 三 エルシニア・エンテロコリチカ 四 黄色ブドウ球菌 五 カンピロバクター・コリ 六 カンピロバクター・ジエジユニ 七 抗菌性物質(化学的合成品であるものであつて、原材料である乳等又はその加工品に含まれるものに限る。以下この表において同じ。) 八 抗生物質 九 殺菌剤 十 サルモネラ属菌 十一 洗浄剤 十二 添加物(法第十一条第一項の規定により使用の方法につき基準が定められたものに限り、殺菌剤を除く。以下この表において同じ。) 十三 動物用医薬品の成分である物質 十四 病原大腸菌 十五 腐敗微生物 十六 リステリア・モノサイトゲネス |
無糖練乳、無糖脱脂練乳、発酵乳、乳酸菌飲料及び乳飲料 | 一 異物 二 エルシニア・エンテロコリチカ 三 黄色ブドウ球菌 四 カンピロバクター・コリ 五 カンピロバクター・ジエジユニ 六 抗菌性物質 七 抗生物質 八 殺菌剤 九 サルモネラ属菌 十 洗浄剤 十一 添加物 十二 動物用医薬品の成分である物質 十三 病原大腸菌 十四 腐敗微生物 十五 リステリア・モノサイトゲネス |
脱脂粉乳 | 一 異物 二 エルシニア・エンテロコリチカ 三 黄色ブドウ球菌 四 カンピロバクター・コリ 五 カンピロバクター・ジエジユニ 六 抗菌性物質 七 抗生物質 八 殺菌剤 九 サルモネラ属菌 十 洗浄剤 十一 添加物 十二 動物用医薬品の成分である物質 十三 病原大腸菌 十四 腐敗微生物 十五 リステリア・モノサイトゲネス |
(2) (1)の措置のうち、製品に係る食品衛生上の危害の発生を防止するため、その実施状況の連続的な又は相当の頻度の確認を必要とするものを定めること。
(3) (2)の確認の方法を定めること。
の(2)の確認によりの(2)の措置が適切に講じられていないと認められたときに講ずるべき改善措置の方法を記載した文書が作成されていること。
製品の総合衛生管理製造過程に係る衛生管理の方法につき、施設設備の衛生管理、従事者の衛生教育その他必要な事項に関する方法を記載した文書が作成されていること。
製品の総合衛生管理製造過程につき、製品等の試験の方法その他の食品衛生上の危害の発生が適切に防止されていることを検証するための方法を記載した文書が作成されていること。
次に掲げる事項について、その記録の方法並びに当該記録の保存の方法及び期間を記載した文書が作成されていること。
(1) の(2)の確認に関する事項
(2) の改善措置に関する事項
(3) の衛生管理の方法に関する事項
(4) の検証に関する事項
製品の総合衛生管理製造過程につき、次に掲げる業務(に規定する業務を除く。)を自ら行い、又は業務の内容に応じてあらかじめ指定した者に行わせる者が置かれていること。
(1) の(2)の措置及び確認が適切になされていることを点検し、その記録を作成すること。
(2) の(2)の確認に用いる機械器具の保守管理(計器の校正を含む。)を行い、その記録を作成すること。
(3) その他必要な業務
の検証につき、次に掲げる業務を自ら行い、又は業務の内容に応じてあらかじめ指定した者に行わせる者が置かれていること。
(1) 製品等の試験を行うこと。
(2) (1)の試験に用いる機械器具の保守管理(計器の校正を含む。)を行い、その記録を作成すること。
(3) その他必要な業務 四 乳等の器具若しくは容器包装又はこれらの原材料の規格及び製造方法の基準
乳等の器具の規格
(1) 乳等の製造に使用する器具は、次の規格に適合するものであること。
1 洗浄に容易な構造であること。
2 食品に直接接触する部分の原材料は、さびを生じないもの又はさびを生じないような加工されたものであること。
3 小分け、分注、密栓又は密閉に用いる機械は、殺菌が容易で、かつ、汚染を防止できるものであること。
(2) 殺菌されている乳酸菌飲料を販売するコツプ販売式自動販売機は、次の各号に適合する構造のものであること。
1 機内の液体に直接接触する部品の材質は、耐酸性、耐水性及び不浸透性のものであり、かつ、機内の液体中に有毒又は有害の物質が溶出するおそれのないものであること。
2 機内の液体を保管する容器は、防じん、防湿及び防虫の構造のものであること。
3 機内の液体に直接接触する部品は、分解して洗浄及び殺菌を容易に行なうことができる構造のものであること。
4 機内の液体を常時摂氏十度以下に保つに十分な能力を有する温度自動調節装置付冷却機が設備されている構造のものであること。
5 機内の液体の保つ温度を示す温度計が、コツプ販売式自動販売機の外側から読みとれるように設備されている構造のものであること。
6 調理に用いる水を水道の給水せんから自動的に注入することができる構造のものであること。
7 調理に用いる水を五分間煮沸する装置又はこれと同等以上の効力を有する殺菌装置が設備されている構造のものであること。
8 販売する際に用いるコツプは、殺菌された未使用の紙製、合成樹脂製又はアルミニウムはく製であつて、コツプがほこり等によつて汚染されないような構造の保管器具に保管されているものであること。
9 調理に用いる乳酸菌飲料がコツプ販売式自動販売機の中で希しやくされない構造のものであること。
10 調理に用いる乳酸菌飲料を入れる内蔵タンクは一つであつて、その容量は十リツトル以下であること。
11 コツプ受口は、販売するときのほか、外部としや断されている構造のものであること。
乳等の容器包装又はこれらの原材料の規格及び製造方法の基準
(1) 牛乳、特別牛乳、殺菌山羊乳、成分調整牛乳、低脂肪牛乳、無脂肪牛乳、加工乳、クリーム、発酵乳、乳酸菌飲料及び乳飲料の容器包装又はこれらの原材料の規格及び製造方法の基準
1 牛乳、特別牛乳、殺菌山羊乳、成分調整牛乳、低脂肪牛乳、無脂肪牛乳、加工乳及びクリームの販売用の容器包装は、ガラス瓶、合成樹脂製容器包装(ポリエチレン、エチレン・1—アルケン共重合樹脂、ナイロン、ポリプロピレン又はポリエチレンテレフタレート(以下この号において「合成樹脂」という。)を用いる容器包装をいう。以下この号において同じ。)、合成樹脂加工紙製容器包装(合成樹脂加工紙(合成樹脂を用いる加工紙をいう。以下この号において同じ。)を用いる容器包装をいう。以下この号において同じ。)、金属缶(クリームの容器として使用するものに限る。以下この号において同じ。)又は組合せ容器包装(牛乳、特別牛乳、殺菌山羊乳、成分調整牛乳、低脂肪牛乳、無脂肪牛乳及び加工乳にあつては合成樹脂及び合成樹脂加工紙を用いる容器包装、クリームにあつては合成樹脂、合成樹脂加工紙又は金属のうち二以上を用いる容器包装をいう。以下この号において同じ。)であつて、それぞれ次の規格又は基準に適合するものであること。
a ガラス瓶は、着色していない透明なものであつて、口内径が二六mm以上のものであること。
b 合成樹脂製容器包装及び合成樹脂加工紙製容器包装は、次の条件に適合するものであること。
A 次の試験法による試験(ポリエチレンテレフタレートを使用した容器包装及びポリエチレンテレフタレート加工紙製容器包装にあつては、破裂強度及び突き刺し強度については、いずれかの試験法による試験)に適合するものであること。この場合イ、ロ及びハの試験に用いる試験溶液は、試料を水でよく洗つた後、各試験法に規定されている浸出用液を用いて、液体を満たすことができる試料にあつては、浸出用液を六〇度(n—ヘプタンにあつては、二五度)に加温して満たした後、液体を満たすことができない試料にあつては、ゴム製の台板上に内容物が直接接触する面を上にして置き、ステンレス製又はガラス製の円筒形の筒を載せ、締付金具を用いて締め、表面積一cm当たり二mlの割合で六〇度(n—ヘプタンにあつては、二五度)に加温した浸出用液を入れた後、それぞれ時計皿で覆い、六〇度(n—ヘプタンにあつては、二五度)に保ちながら時々かき混ぜて三〇分間(n—ヘプタンにあつては、一時間)浸出し調製する。
イ 重金属
浸出用液として四%酢酸を用いて作つた試験溶液二〇mlをネスラー管に採り、水を加えて五〇mlとする。これに硫化ナトリウム試液二滴を加えて混和し、五分間放置するとき、その呈色は、鉛標準溶液二mlに四%酢酸二〇ml及び水を加えて五〇mlとし、以下試験溶液の場合と同様に操作して作製した標準色より濃くてはならない。
硫化ナトリウム試液 硫化ナトリウム五gを水一〇ml及びグリセリン三〇mlの混液に溶かす。又は水酸化ナトリウム五gを水三〇ml及びグリセリン九〇mlの混液に溶かし、その半容量を採り、冷時硫化水素を飽和し、これを残りの半容量と混和する。遮光した小瓶に満たし、密栓して保存する。作製後三月以内に使用する。
鉛標準溶液 硝酸鉛一五九・八mgを希硝酸(硝酸一〇・五mlに水を加えて一〇〇mlとしたもの)一〇mlに溶かし、水を加えて一、〇〇〇mlとし原液とする。この液の作製及び保存には可溶性鉛塩を含まないガラス器具を用いる。
原液一〇mlを採り、水を加えて一〇〇mlとする。この液一mlは鉛〇・〇一mgを含む。この液は用時作製する。
ロ 蒸発残留物
浸出用液として、牛乳、特別牛乳、殺菌山羊乳、成分調整牛乳、低脂肪牛乳、無脂肪牛乳及び加工乳の容器包装にあつては四%酢酸を用いて作つた試験溶液二〇〇mlから三〇〇ml(クリームの容器包装にあつては、n—ヘプタンを用いて作つた試験溶液二〇〇mlから三〇〇mlをナス型フラスコに移し、減圧濃縮して二mlから三mlとしたその濃縮液及びそのフラスコをn—ヘプタン約五mlずつで二回洗つたその洗液)を、あらかじめ一〇五度で乾燥した重量既知の白金製又は石英製の蒸発皿に採り、水浴上で蒸発乾固する。次に、これを一〇五度で二時間乾燥した後、デシケーター中で放冷する。冷後、ひよう量して蒸発残渣量を精密に量り、この残渣量(mg)をAとし次式により蒸発残留物の量を求めるとき、その量は一五ppm以下でなければならない。
蒸発残留物(ppm)={(A—B)×1,000}÷(試験溶液の採取量(ml)×F)
B:試験溶液と同量の4%酢酸又はn—ヘプタンについて得た空試験時の残渣量(mg)
F:浸出用液として4%酢酸を用いた場合は1、n—ヘプタンを用いた場合は5(ポリエチレンテレフタレートを使用した容器包装及びポリエチレンテレフタレート加工紙製容器包装にあつては、1)
ハ 過マンガン酸カリウム消費量
三角フラスコに水一〇〇ml、硫酸(一→三)五ml及び〇・〇一mol/1過マンガン酸カリウム溶液五mlを入れ、五分間煮沸した後、液を捨て水で洗う。この三角フラスコに浸出用液として水を用いて作つた試験溶液一〇〇mlを採り、硫酸(一→三)五mlを加え、更に〇・〇一mol/1過マンガン酸カリウム溶液一〇mlを加え、加熱して五分間煮沸する。次に、加熱をやめ、直ちに〇・〇一mol/1シユウ酸ナトリウム溶液一〇mlを加えて脱色した後、〇・〇一mol/1過マンガン酸カリウム溶液で微紅色が消えずに残るまで滴定し、その滴定量(ml)をAとして次式により過マンガン酸カリウム消費量を求めるとき、その量は五ppm以下でなければならない。
過マンガン酸カリウム消費量(ppm)=〔{(A—B)F×1,000}÷100〕×0.316
B:試験溶液と同量の水について得た空試験時の0.01N過マンガン酸カリウム溶液の滴定量(ml)
F:0.002mol/1過マンガン酸カリウム溶液の規定度係数
〇・〇一mol/1過マンガン酸カリウム溶液 過マンガン酸カリウム約〇・三三gを水に溶かして一、〇〇〇mlとし、遮光した共栓瓶に保存する。用時〇・〇一mol/1シユウ酸ナトリウム溶液を用いて標定する。
標定 水一〇〇mlを採り、硫酸(一→三)五ml及び過マンガン酸カリウム溶液五mlを加えて五分間煮沸する。次に、加熱をやめ、直ちに〇・〇一mol/1シユウ酸ナトリウム溶液一〇mlを加えて脱色した後、過マンガン酸カリウム溶液を微紅色が消えずに残るまで滴加する。この液に硫酸(一→三)五ml及び過マンガン酸カリウム溶液五mlを加え、五分間煮沸した後、〇・〇一mol/1シユウ酸ナトリウム溶液一〇mlを加え、直ちに過マンガン酸カリウム溶液で滴定し、次式により過マンガン酸カリウム溶液の規定度係数を求める。
規定度係数=10÷(5+a)
a:過マンガン酸カリウム溶液の滴定量(ml)
〇・〇一mol/1シユウ酸ナトリウム溶液 シユウ酸ナトリウム〇・六七〇〇gを水に溶かして一、〇〇〇mlとし、遮光した共栓瓶に保存する。作製後一月以内に使用する。
ニ アンチモン(ポリエチレンテレフタレートを使用した容器包装及び内容物に直接接触する部分にポリエチレンテレフタレートを使用したポリエチレンテレフタレート加工紙製容器包装に限る。)
(2)の1のdのD アンチモンを準用する。
ホ ゲルマニウム(ポリエチレンテレフタレートを使用した容器包装及び内容物に直接接触する部分にポリエチレンテレフタレートを使用したポリエチレンテレフタレート加工紙製容器包装に限る。)
(2)の1のdのE ゲルマニウムを準用する。
ヘ 破裂強度
容器包装の中央部分を切り取り試料とする。試料を図のように固定し、圧力室へ毎分九五ml±一〇mlの割合でグリセリンを注入し、圧力を加え、破れが生じるまでの最大値を測定し、その値をkPaで表すとき、その値は、内容量が三〇〇ml以下のものにあつては一九六・一kPa(常温保存可能品の容器包装にあつては三九二・三kPa)以上、三〇〇mlを超えるものにあつては四九〇・三kPa(常温保存可能品の容器包装にあつては七八四・五kPa)以上でなければならない。
ト 突き刺し強度(ポリエチレンテレフタレートを使用した容器包装及びポリエチレンテレフタレート加工紙製容器包装に限る。)
2のbのBのロ 突き刺し強度を準用する。
チ 封かん強度
密栓した容器包装の側面又は底面の中央に直径〇・五cmから一・〇cmの穴をあけ(内容物があるものにあつては、これを除去する。)、送気用ノズルを装着し、図のように圧縮機及び圧力計を接続する。
次に、圧縮機を作動して、一〇秒間で一三・三kPaまで加圧を行うとき、容器包装の破損又は空気漏れがないものでなければならない。
リ ピンホール
容器包装に一〇%エタノールに〇・四%の割合でメチレンブルーを溶かした溶液を満たし、これをろ紙上に置き、三〇分間静置した後、ろ紙上にメチレンブルーのはん点を生じないものでなければならない。
B 内容物に直接接触する部分は、ポリエチレン、エチレン・1—アルケン共重合樹脂又はポリエチレンテレフタレートであること。
C 内容物に直接接触する部分に使用する合成樹脂には、添加剤を使用してはならない。ただし、内容物に直接接触する部分にポリエチレン又はエチレン・1—アルケン共重合樹脂を使用する場合であつて、次のいずれかに該当する場合には、その限度においては、この限りでない。
イ 内容物に直接接触する部分に使用する合成樹脂一kgに対しステアリン酸カルシウム(日本薬局方に規定するステアリン酸カルシウムに限る。)を二・五g以下又はグリセリン脂肪酸エステル(食品、添加物等の規格基準に規定するグリセリン脂肪酸エステルの成分規格に適合するものに限る。)を〇・三g以下使用する場合
ロ 内容物に直接接触する部分に二酸化チタン(食品、添加物等の規格基準に規定する二酸化チタンの成分規格に適合するものに限る。)を使用する場合
D 内容物に直接接触する部分に使用するポリエチレン及びエチレン・1—アルケン共重合樹脂は、次の試験法による試験に適合するものであること。
イ n—ヘキサン抽出物
試料約二・五gを精密に量り、温度計、還流冷却器及びかくはん棒を装置した二、〇〇〇mlの三頸フラスコに採り、n—ヘキサン一、〇〇〇mlを加え、これを二〇分から二五分の間に五〇度となるように徐々に加熱し、この温度で二時間保つた後抽出液を温時ろ過して重量既知の共栓三角フラスコ中に採り、ろ液の重量を量る。この場合、回収率は少なくとも最初の溶媒の九〇%以上でなければならない。
次に、ろ液の約半量を一、〇〇〇mlのビーカーに移し、ビーカーをガラスカバーで覆い、窒素を連続的に流しながら溶媒を蒸発させる。溶媒を蒸発させながら残りのろ液及び最後に三角フラスコをn—ヘキサン二〇mlずつで二回洗つた洗液を加え、全溶液を約五〇mlまで濃縮した後、これを重量既知の石英製蒸発皿に採り、ビーカーを二〇mlずつ温n—ヘキサンで二回洗い、洗液を蒸発皿に合わす。ビーカー中に温n—ヘキサン不溶性の残渣のあるときは、トルエンを加え加熱して溶かし、蒸発皿に合わす。蒸発皿を注意して水溶上で加熱して溶液を蒸発乾固した後、真空デシケーター中に入れ、一二時間放冷後蒸発残渣量を精密に量り、この残渣量(g)をAとし次式によりn—ヘキサン抽出物を求めるとき、その量は二・六%以下でなければならない。
n—ヘキサン抽出物(%)={(A—B)÷試料(g)}×100
B:試験溶液と同量の溶剤について得た空試験時の残渣量(g)
ロ キシレン可溶物
試料五・〇〇g±〇・〇〇五gを精密に量り、温度計及び還流冷却器を装置した二、〇〇〇mlの二頸フラスコに採り、キシレン一、〇〇〇mlを加え、これにガラス製沸騰石を投入した後急速に加熱し、沸騰開始後は還流が起こる程度に加熱を続ける。二時間還流後フラスコを五〇度まで冷却し、更に冷水により二五度から三〇度までの温度に急速に冷却した後、二五度±一度の恒温槽中に一夜放置する。
次に、抽出液をろ紙、更にガラスろ過器を用いてろ過し、最初のろ液四五〇mlから五〇〇mlを重量既知の一、〇〇〇mlの三角フラスコ中に採り、これを精密に量り、このろ液の重さ(g)をW1とする。三角フラスコ中にマグネチツクスターラーを入れ冷却管に連結後、窒素を毎分二lから三lの速度で吹き込み、かくはんしながら毎分一二mlから一三mlの速度で蒸留する。
フラスコ中の溶液が三〇mlから五〇mlとなつたとき、これを重量既知の乾燥蒸発皿に採り、フラスコを約一五mlずつのキシレンで二回洗浄し、洗液は蒸発皿に合わす。次に、蒸発皿上に静かな窒素気流を送り、過熱しないよう注意しながら熱板上で蒸板乾固させる。蒸発皿を真空デシケーター中で一二時間放冷した後、蒸発残渣量を精密に量り、この残渣量(g)をW2とし、次式によりキシレン可溶物を求めるとき、その量は一一・三%以下でなければならない。
キシレン可溶物(%)={(W2—W3)÷W1}×{(ρ×103)÷試料(g)}×100
W3:試験溶液と同量の溶剤について得た空試験時の残渣量(g)
ρ:キシレンの密度
ハ ヒ素
試料二gを分解フラスコに採り、硝酸二〇mlを加えて内容物が流動状になるまで弱く加熱する。冷後硫酸五mlを加えて白煙が発生するまで加熱し、液がなお褐色を呈するときは冷後硝酸五mlを追加して加熱する。この操作を液が無色又は淡黄色となるまで繰り返す。冷後飽和シユウ酸アンモニウム溶液一五mlを加え、再び白煙が発生するまで加熱し、冷後水を加えて二五mlとし、これを試験溶液とする。
試験溶液五mlを採り、食品、添加物等の規格基準第2 添加物の部B 一般試験法の項のヒ素試験法中の装置Aを用いる方法により試験を行うとき、その呈色はヒ素標準液四mlを分解フラスコに採り、硝酸二〇mlを加え以下試料の場合と同様に操作して作製した標準色より濃くてはならない。
ニ 重金属
試料二gを白金製又は石英製の蒸発皿に採り、少量の硫酸を加え、徐々に加熱してできるだけ低温でほとんど灰化させる。冷後更に硫酸一mlを加えて徐々に加熱し、硫酸の蒸気がほとんど発生しなくなつた後、火力を強めて四五〇度から五五〇度でほとんど白色の灰分が得られるまで加熱する。残留物に塩酸一ml及び硝酸〇・二mlを加え、水浴上で蒸発乾固し、これに希塩酸(塩酸二三・六mlに水を加えて一〇〇mlとしたもの、以下この試験において同じ。)一ml及び水一五mlを加え、加熱して溶解し、冷後フエノールフタレイン試液一滴を加え、溶液がわずかに紅色を呈するまでアンモニア試液を滴加し、希酢酸(酢酸六gに水を加えて一〇〇mlとしたもの、以下この試験において同じ。)二mlを加え、必要があればろ過し、水を加えて五〇mlとし、これを試験溶液とする。
試験溶液五〇mlに硫化ナトリウム試液二滴を加えて混和し、五分間放置するとき、その呈色は鉛標準溶液四mlに希酢酸二ml及び水を加えて五〇mlとし、以下試験溶液の場合と同様に操作して作製した標準色より濃くてはならない。
フエノールフタレイン試液 フエノールフタレイン一gをエタノール一〇〇mlに溶かす。
アンモニア試液 アンモニア水一〇mlに水を加えて三〇mlとする。
硫化ナトリウム試液 Aのイ 重金属に規定する硫化ナトリウム試液を用いる。
鉛標準溶液 Aのイ 重金属に規定する鉛標準溶液を用いる。
E 内容物に直接接触する部分に使用するポリエチレンテレフタレートは、次の試験法による試験に適合するものであること。
カドミウム及び鉛
2のcのBのイ カドミウム及び鉛を準用する。
F 常温保存可能品の容器包装にあつては、遮光性を有し、かつ、気体透過性のないものであること。
c 金属缶は、次号cに規定する条件に適合するものであること。
d 組合せ容器包装は、合成樹脂及び合成樹脂加工紙にあつてはそれぞれbに規定する合成樹脂製容器包装及び合成樹脂加工紙製容器包装の規格又は基準(常温保存可能品に係る規格を除く。)に、金属にあつてはcに規定する金属缶の規格又は基準に適合するものであること。この場合において、bのAに規定する規格(封かん強度を除く。)については、合成樹脂及び合成樹脂加工紙のそれぞれについて試験に適合するものとし、破裂強度中試料はポリエチレン及びポリエチレン加工紙を用いた部分のそれぞれの中央部分を切り取つたものとし、bのBに規定する規格中「ポリエチレン加工紙製容器包装」とあり、bのCに規定する基準中「ポリエチレン製容器包装」とあるのは「組合せ容器包装」と読み替えるものとする。
2 発酵乳、乳酸菌飲料及び乳飲料の販売用の容器包装は、ガラス瓶、合成樹脂製容器包装、合成樹脂加工紙製容器包装、合成樹脂加工アルミニウム箔製容器包装、金属缶又は組合せ容器包装(合成樹脂、合成樹脂加工紙、合成樹脂加工アルミニウム箔又は金属のうち二以上を用いる容器包装をいう。以下この号において同じ。)であつて、それぞれ次の規格又は基準に適合するものであること。
a ガラス瓶は、透明なものであること。
b 合成樹脂製容器包装、合成樹脂加工紙製容器包装及び合成樹脂加工アルミニウム箔製容器包装は、次の条件に適合するものであること。
A 前号bのAに規定する規格(アンチモン、ゲルマニウム、破裂強度及び突き刺し強度を除く。)及び次の試験法による試験に適合するものであること。この場合において、蒸発残留物中浸出用液は四%酢酸とする。
イ アンチモン(ポリエチレンテレフタレートを主成分とする合成樹脂を使用した容器包装に限る。)
(2)の1のdのD アンチモンを準用する。
ロ ゲルマニウム(ポリエチレンテレフタレートを主成分とする合成樹脂を使用した容器包装に限る。)
(2)の1のdのE ゲルマニウムを準用する。
B 次のいずれかの試験法による試験に適合するものであること。
イ 破裂強度
前号bのAのヘ 破裂強度を準用する。
ロ 突き刺し強度
容器包装の中央部分を切り取り試料とする。試料を固定し、試料面に直径一・〇mm、先端形状半径〇・五mmの半円形の針を毎分五〇mm±五mmの速度で突き刺し、針が貫通するまでの最大荷重を測定し、その値をNで表すとき、その値は九・八N以上でなければならない。
C 内容物に直接接触する部分は、ポリエチレン、エチレン・1—アルケン共重合樹脂、ポリスチレン、ポリプロピレンを主成分とする合成樹脂又はポリエチレンテレフタレートを主成分とする合成樹脂であること。
D 内容物に直接接触する部分に使用するポリエチレン、エチレン・1—アルケン共重合樹脂及びポリプロピレンを主成分とする合成樹脂は、前号bのDに規定する規格に適合するものであること。
ただし、ポリプロピレンを主成分とする合成樹脂におけるn—ヘキサン抽出物は五・五%、キシレン可溶物は三〇%以下でなければならない。
E 内容物に直接接触する部分に使用するポリスチレンは、次の試験法による試験に適合するものであること。
イ 揮発性物質
(イ) 試験溶液の調製
試料約〇・五gを精密に量り、二〇mlのメスフラスコに採り、ジメチルホルムアミドを適当量加える。試料が溶けた後シクロペンタノール溶液一mlを加え、次にジメチルホルムアミドを加え二〇mlとする。
シクロペンタノール溶液 シクロペンタノール一mlにジメチルホルムアミドを加え一〇〇mlとし、その一〇mlを採り、更にジメチルホルムアミドを加えて一〇〇mlとする。(ロ)において同じ。
(ロ) 検量線の作成
スチレン、トルエン、エチルベンゼン、イソプロピルベンゼン及びn—プロピルベンゼンのそれぞれ約五〇mgを精密に量り、一〇〇mlのメスフラスコに採り、ジメチルホルムアミドを加えて一〇〇mlとする。この溶液一ml、二ml、三ml、四ml及び五mlを採り、それぞれ二〇mlのメスフラスコに入れ、それぞれにシクロペンタノール溶液一mlを加えた後ジメチルホルムアミドを加えて二〇mlとし、これを標準溶液とする。標準溶液をそれぞれ三μl採り、ガスクロマトグラフを用いて次の操作条件で試験を行い、得られたクロマトグラムからスチレン、トルエン、エチルベンゼン、イソプロピルベンゼン及びn—プロピルベンゼンのピーク面積とシクロペンタノールのピーク面積との比を求め、それぞれの検量線を作成する。
カラム担体 ガスクロマトグラフ用ケイソウ土(標準網ふるい一七五μmから二四六μm)を用いる。
カラム充てん剤 カラム担体に対してガスクロマトグラフ用ポリエチレングリコールを二五%含ませる。
カラム管 内径三mmから四mm、長さ二、〇〇〇mmから三、〇〇〇mmのステンレス管又はガラス管を用いる。
カラム温度 九〇度から一一〇度
試験溶液注入口温度 二二〇度
検出器 水素炎イオン化検出器を用いる。二二〇度付近で操作する。検出感度が最高となるように水素及び空気量を調整する。
キヤリヤーガス 窒素を用いる。シクロペンタノールが一五分から二〇分で流出する流速に調整する。
(ハ) 試験
試験溶液三μlを採り、ガスクロマトグラフを用いて(ロ) 検量線の作成の場合と同様の操作条件により試験を行い、得られたクロマトグラムから各ピーク面積とシクロペンタノールのピーク面積との比を求める。それぞれの検量線を用いてスチレン、トルエン、エチルベンゼン、イソプロピルベンゼン及びn—プロピルベンゼンの各含量を求め、次式により各成分の濃度を求めるとき、各成分の濃度の合計は一、五〇〇ppm以下でなければならない。
濃度(ppm)=(成分の含量(mg)÷試料の重量(g))×1,000
ロ ヒ素
前号bのDのハ ヒ素を準用する。
ハ 重金属
前号bのDのニ 重金属を準用する。
F 常温保存可能品の容器包装にあつては、遮光性を有し、かつ、気体透過性のないものであること。
G 内容物に直接接触する部分に使用するポリエチレンテレフタレートを主成分とする合成樹脂は、次の試験法による試験に適合するものであること。
カドミウム及び鉛
次号cのBのイ カドミウム及び鉛を準用する。
c 金属缶は、次の条件に適合するものであること。
A 次の試験法による試験に適合するものであること。この場合、試験に用いる試験用液の調製は、前号bのAに規定する試験溶液の調製と同様とする。
イ ヒ素
浸出用液として四%酢酸を用いて作つた試験溶液一〇mlを採り、食品、添加物等の規格基準第2 添加物の部B 一般試験法の項のヒ素試験法中の装置Aを用いる方法により試験を行うとき、その呈色は標準色より濃くてはならない。
ロ 重金属
前号bのAのイ 重金属を準用する。
ハ 蒸発残留物(内容物に直接接触する部分に合成樹脂を使用したものに限る。)
前号bのAのロ 蒸発残留物を準用する。この場合において、用いる浸出用液は四%酢酸とする。
ニ 過マンガン酸カリウム消費量(内容物に直接接触する部分に合成樹脂を使用したものに限る。)
前号bのAのハ 過マンガン酸カリウム消費量を準用する。
ホ フエノール(内容物に直接接触する部分に合成樹脂を使用したものに限る。)
浸出用液として水を用いて作つた試験溶液五mlを採り、臭素試液五滴を加え、一時間放置するとき、帯黄白色の沈殿を生じてはならない。
臭素試液 栓にワセリンを塗布した共栓瓶に臭素二mlから三mlを入れ、冷水一〇〇mlを加え、密栓して振り混ぜ、静置した後、その水層を用いる。遮光して冷所に保存する。
ヘ ホルムアルデヒド(内容物に直接接触する部分に合成樹脂を使用したものに限る。)
浸出用液として水を用いて作つた試験溶液一〇mlを採り、二〇%リン酸一mlを加えた後、二〇〇mlのメスシリンダーに水五mlから一〇mlを入れ、冷却器のアダプターが水に浸るようにして水蒸気蒸留を行い、留液が約一九〇mlになつたとき蒸留をやめ、水を加えて二〇〇mlとする。その五mlを内径約一・五cmの試験管に採り、アセチルアセトン試液五mlを加えて混和し、水浴中で一〇分間加熱するとき、その呈色は、水五mlを内径約一・五cmの試験管に採り、アセチルアセトン試液五mlを加えて混和し、水浴中で一〇分間加熱して得られた標準色より濃くてはならない。
アセチルアセトン試液 酢酸アンモニウム一五〇gを水に溶かし、酢酸三g及びアセチルアセトン二mlを加え、更に水を加えて一、〇〇〇mlとする。用時作製する。
B 内容物に直接接触する部分に使用する合成樹脂は、次の試験法による試験に適合するものであること。
イ カドミウム及び鉛
(イ) 試験溶液の調製
試料をあらかじめ十分乾燥させた後、その約一gを精密に量り、白金製又は石英製の蒸発皿に採り、硫酸一〇滴を加えて徐々に加熱し、硫酸分をほとんど蒸発させた後直火上で乾固する。これを引き続き火力を強めながら約四五〇度で加熱して灰化する。蒸発皿の内容物を硫酸で潤して再び加熱し、ほとんど白色の灰分が得られるまでこの操作を繰り返し行う。ポーラログラフ法を用いる場合にあつては、この残留物に電解液一〇mlを加え(直流ポーラログラフを用いる場合にあつては、更にゼラチン溶液〇・二mlを加える。)、時々かき混ぜて三時間放置し、これを試験溶液とする。原子吸光光度法を用いる場合にあつては、この残留物に〇・一mol/1硝酸一〇mlを加えて溶解し、鉛の試験溶液とする。さらにこの試験溶液一mlを採り、これに〇・一mol/1硝酸を加えて一〇mlとし、カドミウムの試験溶液とする。
電解液 七〇%過塩素酸七・八mlに水を加えて五〇〇mlとし、この液に〇・一N塩酸一〇ml及び水を加えて一、〇〇〇mlとする。
〇・一mol/1塩酸 塩酸九・五mlに水を加えて一、〇〇〇mlとする。
ゼラチン溶液 ゼラチン一〇〇mgに水一〇〇mlを加え、加温して溶かす。用時作製する。
〇・一mol/1硝酸 硝酸六・四mlに水を加えて一、〇〇〇mlとする。
(ロ) 試験
ポーラログラフ法又は原子吸光光度法により行う。
ポーラログラフ法
この試験では、直流ポーラログラフ、交流ポーラログラフ又はク形波ポーラログラフを用いる。
試験溶液五mlを電解瓶に採り、電解瓶の白金線が隠れるまで水銀を注入した後、二五度の恒温槽に入れ、滴下水銀電極を挿入する。次に、電解瓶に窒素を一五分間通じた後、マイナス一、〇〇〇mvからマイナス四〇〇mvの間のポーラログラフを描かせるとき、カドミウム及び鉛の波高は、カドミウム・鉛比較標準溶液を用いて試験溶液の場合と同様に操作して得られた波高より高くてはならない。
カドミウム・鉛比較標準溶液
第一液 金属カドミウム一〇〇mgを七〇%過塩素酸七・八mlに溶かし、〇・一mol/1塩酸一〇ml及び水を加えて一、〇〇〇mlとする。
第二液 硝酸鉛一五九・八mgを電解液に溶かして一、〇〇〇mlとする。
第一液一〇mlに第二液一〇mlを加え、更に電解液を加えて一〇〇mlとする(直流ポーラログラフを用いる場合にあつては、更にゼラチン溶液二mlを加えてよく振り混ぜる。)。
〇・一mol/1塩酸 塩酸九・五mlに水を加えて一、〇〇〇mlとする。
ゼラチン溶液 ゼラチン一〇〇mgに水一〇〇mlを加え、加温して溶かす。用時作製する。
窒素 高純度窒素を用いる。
原子吸光光度法
原子吸光光度計の光源ランプ(カドミウムの試験にあつてはカドミウム中空陰極ランプを、鉛の試験にあつては鉛中空陰極ランプを用いる。)を点灯させ、適当な電流値に調整する。アセチレンガス又は水素に点火した後、ガス及び圧縮空気の流量を調整する。次に、試験溶液の一部をそれぞれフレーム中に噴霧し、カドミウムの試験にあつては、波長二二八・八nmで、鉛の試験にあつては、波長二八三・五nmで吸光度を測定するとき、試験溶液の吸光度は、カドミウム標準溶液及び鉛標準溶液を用いてそれぞれ試験溶液の場合と同様に操作して得られた吸光度より大きくてはならない。
カドミウム標準溶液 金属カドミウム一〇〇mgを一〇%硝酸五〇mlに溶かして水浴上で蒸発乾固し、残留物に〇・一mol/1硝酸を加えて一、〇〇〇mlとする。この液一mlを採り、〇・一mol/1硝酸を加えて一〇〇mlとする。
鉛標準溶液 硝酸鉛一五九・八mgを〇・一mol/1硝酸に溶かして一、〇〇〇mlとする。この液一〇mlを採り、〇・一mol/1硝酸を加えて一〇〇mlとする。
ロ ジブチルスズ化合物(塩化ビニル樹脂を使用するものに限る。)
(イ) 試験溶液の調製
試料をあらかじめ十分乾燥させた後、その一〇gを五〇〇mlの共栓フラスコに入れ、四塩化炭素一〇〇ml及びメタノール五〇mlを加え、還流冷却器を付けて水浴中で時々振り混ぜながら四時間加熱する。冷後この液をろ過し、ろ液を水浴上で蒸発乾固し、残留物をエタノールに溶かして五mlとする。
(ロ) 試験
クロマトグラフイー用ろ紙の下端から四〇mmの所に鉛筆で線を引き、この線上に試験溶液三μl及びジブチルスズ標準溶液三μlを用いてそれぞれ微量ピペツトではん点をつけ、風乾する。この場合試験溶液のはん点とジブチルスズ標準溶液のはん点の中心間の距離は約二五mmとする。次に、このろ紙を、メタノールと一mol/1塩酸を三対一の割合で混合した溶液を入れた円筒形ガラス容器中に、ろ紙が器壁に接触しないように注意して、栓に垂直につるし、ろ紙の下端約一〇mmを溶媒中に浸し、容器を密栓して放置する。溶媒が試料のはん点の位置より一三cm上昇したときろ紙を容器から取り出し、風乾する。次に、ろ紙をアンモニア蒸気中に五分間放置した後、ピロカテコールバイオレツト試液を噴霧したとき、ジブチルスズ標準溶液から得たはん点とほとんど同じ位置に、青色のはん点を認めてはならない。ただし、ろ紙はクロマトグラフイー用ろ紙を一〇%フタル酸ジオクチル・メタノール溶液に浸した後、風乾したものを用いる。
二塩化ジブチルスズ 二塩化ジブチルスズ九九%以上を含むものを用いる。
一mol/1塩酸 塩酸九五mlに水を加えて一、〇〇〇mlとする。
ピロカテコールバイオレツト試液 ピロカテコールバイオレツト〇・一gを水に溶かして一〇〇mlとする。
ジブチルスズ標準溶液 二塩化ジブチルスズ一〇〇mgをエタノールで溶かして一、〇〇〇mlとする。
一〇%フタル酸ジオクチル・メタノール溶液 フタル酸ビス(二—エチルヘキシル)一〇gをメタノールに溶かして一〇〇mlとする。
ハ クレゾールリン酸エステル(塩化ビニル樹脂を使用するものに限る。)
(イ) 試験溶液の調製
試料をあらかじめ十分乾燥させた後、その一〇gを五〇〇mlの共栓フラスコに採り、四塩化炭素一〇〇ml及びメタノール五〇mlを加え、還流冷却器を付けて水浴中で時々振り混ぜながら四時間加熱する。冷後この液をろ過し、ろ液を水浴上で蒸発乾固し、残留物をエタノールに溶かして五mlとする。次に、この溶液二・五mlを共栓フラスコに入れ、〇・五mol/1エタノール製水酸化カリウム溶液六〇mlを加え、還流冷却器を付けて水浴中で二時間加熱する。冷後水三〇mlを加え、これを減圧濃縮して約三〇mlとし、一N硫酸を滴加して pH 三に調整する。次に、この溶液を分液漏斗に移した後、フラスコをジエチルエーテル二〇mlずつで二回洗い、洗液を分液漏斗に加え、激しく振り混ぜた後静置する。次に、下層を別の分液漏斗に移し、ジエチルエーテル四〇mlずつで二回抽出し、これを最初のジエチルエーテル抽出液に合わせる。この抽出液をクデルオダニツシユ濃縮器を用いて水浴上で約一mlとなるまで濃縮し、エタノールを加えて五mlとする。
〇・五mol/1エタノール製水酸化カリウム溶液 水酸化カリウム三五gを水三〇mlに溶かし、エタノールを加えて一、〇〇〇mlとし、共栓又はゴム栓で密栓した容器に入れて二四時間放置し、上澄液を別の瓶に速やかに傾斜して採り、ゴム栓で密栓して遮光下に保存する。
一mol/1硫酸 硫酸三〇mlを水一、〇〇〇ml中にかき混ぜながら徐々に加え、放冷する。
(ロ) 試験
定性試験
試験溶液及びクレゾール標準溶液をそれぞれ五μlずつを採り、ガスクロマトグラフを用いて次の操作条件で試験を行い、得られた試験溶液のクロマトグラムのピークの保持時間とクレゾール標準溶液のクロマトグラムのピークの保持時間を比較する。
操作条件一
カラム担体 ガスクロマトグラフ用ケイソウ土(標準網ふるい一四九μmから一七七μm)を用いる。
カラム充てん剤 カラム担体に対してトリキシレニルホスフエイトを一〇%及びリン酸を〇・五%含ませる。
カラム管 内径三mmから四mm、長さ三、〇〇〇mmのステンレス管又はガラス管を用いる。
カラム温度 一四〇度
試験溶液注入口温度 二二〇度
検出器 水素炎イオン化検出器を用いる。二二〇度付近で操作する。検出感度が最高となるように水素及び空気量を調整する。
キヤリヤーガス 窒素を用いる。m—クレゾールが約一〇分で流出する流速に調整する。
操作条件二
カラム担体 ガスクロマトグラフ用ケイソウ土(標準網ふるい一四九μmから一七七μm)を用いる。
カラム充てん剤 カラム担体に対してガスクロマトグラフ用変性ラノリンを一〇%含ませる。
カラム管 内径三mmから四mm、長さ三、〇〇〇mmのステンレス管又はガラス管を用いる。
カラム温度 一六〇度
試験溶液注入口温度 二五〇度
検出器 水素炎イオン化検出器を用いる。二五〇度付近で操作する。検出感度が最高となるように水素及び空気量を調整する。
キヤリヤーガス 窒素を用いる。m—クレゾールが約一五分で流出する流速に調整する。
定量試験
定性試験において試験溶液のクロマトグラムのピークの保持時間がクレゾール標準溶液のクロマトグラムのピークのうち少なくともその一つの保持時間と一致するときは、次の試験を行う。
定性試験の操作条件一又は二のうちいずれか適切な条件のもとに得られた試験結果に基づき試験溶液中のクレゾールのピーク面積を測定するとき、その面積はクレゾール標準溶液のピーク面積より大きくてはならない。
クレゾール標準溶液 m—クレゾール〇・〇四四g、o—クレゾール〇・〇四四g及びp—クレゾール〇・〇四四gをエタノールに溶かして一五〇mlとする。
トリキシレニルホスフエイト トリキシレニルホスフエイト九八%以上含むものを用いる。
ニ 塩化ビニル(塩化ビニル樹脂を使用するものに限る。)
(イ) 試験溶液の調製
試料をあらかじめ十分乾燥させた後、その約一gを精密に量り、二〇mlのメスフラスコに入れ、テトラヒドロフランを適当量加え、冷所に保存し時々振り混ぜる。試料が溶けた後、メタノール・ドライアイス浴中で冷却したテトラヒドロフランを加えメタノール・ドライアイス浴中で二〇mlとし、メタノール・ドライアイス浴中で保存する。
テトラヒドロフラン テトラヒドロフランに硫酸第一鉄又は水素化リチウムアルミニウムを加えて蒸留し、試験を妨害する物質を含まないことを確認する。
(ロ) 試験
定性試験
試験溶液及び塩化ビニル標準溶液をそれぞれ一〇μ ずつを採り、ガスクロマトグラフを用いて次の操作条件で試験を行い、得られた試験溶液のクロマトグラムのピークの保持時間と塩化ビニル標準溶液のクロマトグラムのピークの保持時間を比較する。
操作条件一
カラム担体 ガスクロマトグラフ用ケイソウ土(標準網ふるい一四九μmから一七七μm)を用いる。
カラム充てん剤 カラム担体に対してガスクロマトグラフ用ポリプロピレングリコールを一五%から二〇%含ませる。
カラム管 内径三mmから四mm、長さ二、〇〇〇mmから三、〇〇〇mmのステンレス管又はガラス管を用いる。
カラム温度 六〇度から七〇度
試験溶液注入口温度 一五〇度
検出器 水素炎イオン化検出器を用いる。二〇〇度付近で操作する。検出感度が最高となるように水素及び空気量を調整する。
キヤリヤーガス 窒素を用いる。塩化ビニルが約九〇秒で流出する流速に調整する。
操作条件二
カラム充てん剤 ガスクロマトグラフ用多孔性ポリマービーズ(標準網ふるい一四九μm から一七七μm)を用いる。
カラム管 内径三mmから四mm長さ一、五〇〇mmのステンレス管又はガラス管を用いる。
カラム温度 一二〇度
試験溶液注入口温度 一五〇度
検出器 水素炎イオン化検出器を用いる。一五〇度付近で操作する。検出感度が最高となるように水素及び空気量を調整する。
キヤリヤーガス 窒素を用いる。塩化ビニルが約三分から四分で流出する流速に調整する。
定量試験
定性試験において試験溶液のクロマトグラムのピークの保持時間が塩化ビニル標準溶液のクロマトグラムのピークの保持時間と一致するときは、次の試験を行う。
定性試験の操作条件一又は二のうちいずれか適切な操作条件のもとに得られた試験結果に基づき試験溶液中の塩化ビニルのピーク高を測定するとき、その高さは塩化ビニル標準溶液のピーク高より高くてはならない。
塩化ビニル標準溶液 二〇〇mlのメスフラスコに約一九〇mlのエタノールを入れ、シリコンゴム栓をして重量を精密に量る。このメスフラスコをメタノール・ドライアイス浴中で冷却し、あらかじめ液化した塩化ビニル約二〇〇mgをシリコンゴム栓を通して注入した後、その重量を精密に量り、増量(amg)を求める。シリコンゴム栓を通してメタノール・ドライアイス浴中で冷却したエタノールを注入し、二〇〇mlとする。次に、これをメタノール・ドライアイス浴中で冷却し、その一mlを採り、メタノール・ドライアイス浴中で冷却したエタノールを加えて二〇〇mlとし、更にその一mlを採り、メタノール・ドライアイス浴中で冷却したエタノールを加えて一〇〇mlとする。メタノール・ドライアイス浴中で保存する。
標準溶液の補正係数=a÷200
エタノール 九九・五%エタノールに硫酸第一鉄を加えて蒸留し、試験を妨害する物質を含まないことを確認する。
d 組合せ容器包装は、次の条件に適合するものであること。
A 次の試験法による試験に適合するものであること。封かん強度
前号bのAのチ 封かん強度を準用する。
B 合成樹脂、合成樹脂加工紙及び合成樹脂加工アルミニウム箔(密栓の用に供するものを除く。)は、それぞれbに規定する合成樹脂製容器包装、合成樹脂加工紙製容器包装及び合成樹脂加工アルミニウム箔製容器包装の規格(封かん強度及び常温保存可能品に係る規格を除く。)に、金属は、cに規定する金属缶の規格(封かん強度を除く。)に適合するものであること。この場合において、bのBのイ 破裂強度において準用するとされた前号bのAのヘ 破裂強度中試料は合成樹脂、合成樹脂加工紙及び合成樹脂加工アルミニウム箔を用いた部分のそれぞれの中央部分を切り取つたものとし、その強度の最大値は四九〇・三kPa以上とし、bのBのロ 突き刺し強度中試料は合成樹脂、合成樹脂加工紙及び合成樹脂加工アルミニウム箔を用いた部分のそれぞれの中央部分を切り取つたものとする。
C 密栓の用に供する合成樹脂加工アルミニウム箔は、次の試験法による試験に適合するものであること。この場合イ、ロ、ハ、ニ及びホの試験に用いる試験溶液は、ゴム製の台板上に内容物が直接接触する面を上にして試料を置き、ステンレス製又はガラス製の円筒形の筒を載せ、締付金具を用いて締めた後、表面積一cm当たり二mlの割合で六〇度に加温した各試験法に規定されている浸出用液を入れ、時計皿で覆い、六〇度に保ちながら時々かき混ぜて三〇分間浸出し調製する。
イ 重金属
前号bのAのイ 重金属を準用する。
ロ 蒸発残留物
前号bのAのロ 蒸発残留物を準用する。この場合において、用いる浸出溶液は四%酢酸とする。
ハ 過マンガン酸カリウム消費量
前号bのAのハ 過マンガン酸カリウム消費量を準用する。
ニ フエノール
cのAのホ フエノールを準用する。
ホ ホルムアルデヒド
cのAのヘ ホルムアルデヒドを準用する。
ヘ 破裂強度
前号bのAのヘ 破裂強度(常温保存可能品に係る規格を除く。)を準用する。この場合において、試料は密栓の中央部分を切り取つたものとし、その強度の最大値は一九六・一kPa以上とする。
D 密栓の用に供する合成樹脂加工アルミニウム箔の内容物に直接接触する部分に使用する合成樹脂は、次の試験法による試験に適合するものであること。
イ ヒ素
前号bのDのハ ヒ素を準用する。
ロ カドミウム及び鉛
cのBのイ カドミウム及び鉛を準用する。
ハ ジブチルスズ化合物(塩化ビニル樹脂を使用するものに限る。)
cのBのロ ジブチルスズ化合物を準用する。
ニ クレゾールリン酸エステル(塩化ビニル樹脂を使用するものに限る。)
cのBのハ クレゾールリン酸エステルを準用する。
ホ 塩化ビニル(塩化ビニル樹脂を使用するものに限る。)
cのBのニ 塩化ビニルを準用する。
3 前各号に規定する容器包装以外の容器包装を使用しようとする者は、厚生大臣の承認を受けなければならないこと。
4 合成樹脂製容器包装、合成樹脂加工紙製容器包装、合成樹脂加工アルミニウム箔製容器包装を製造する者は、製造した当該容器包装を殺菌し、前各号に規定する容器包装に使用する紙のふた又は合成樹脂、合成樹脂加工紙、合成樹脂加工アルミニウム箔若しくは金属のうち二以上を用いる容器包装に用いられる合成樹脂、合成樹脂加工紙、合成樹脂加工アルミニウム箔若しくは金属を製造する者は、製造した当該紙のふた、合成樹脂、合成樹脂加工紙、合成樹脂加工アルミニウム箔又は金属を殺菌すること。ただし、殺菌効果を有する方法で製造されたものにあつては、この限りでない。
(2) 調製粉乳の容器包装又はその原材料の規格及び製造方法の基準
1 調製粉乳の販売用の容器包装は、金属缶(開口部分の密閉のために合成樹脂を使用するものを含む。以下同じ。)、合成樹脂ラミネート容器包装(合成樹脂にアルミニウム箔を貼り合わせた容器包装又はこれにセロフアン若しくは紙を貼り合わせた容器包装をいう。以下同じ。)又は組合せ容器包装(金属缶及び合成樹脂ラミネートを用いる容器包装をいう。以下この号において同じ。)であつて、それぞれ次の規格又は基準に適合するものであること。
a 金属缶又は組合せ容器包装は、密閉できる構造のものであること。
b 金属缶又は組合せ容器包装の開口部分の密閉に使用する合成樹脂は、ポリエチレン、エチレン・1—アルケン共重合樹脂又はポリエチレンテレフタレートであること。
c 合成樹脂ラミネート容器包装又は組合せ容器包装に用いる合成樹脂ラミネートにあつては、内容物に直接接触する部分がポリエチレン、エチレン・1—アルケン共重合樹脂又はポリエチレンテレフタレートであること。
d 内容物に直接接触する部分にポリエチレン、エチレン・1—アルケン共重合樹脂又はポリエチレンテレフタレートを使用した容器包装にあつては、次の試験法による試験に適合するものであること。この場合、試験に用いる試験溶液は、試料を水でよく洗つた後、各試験法に規定されている浸出用液を用いて、液体を満たすことができる試料にあつては、浸出用液を六〇度に加温して満たした後(金属缶の密閉にポリエチレン又はポリエチレンテレフタレートを使用したものにあつては、当該部分が下になるようにして満たす。)、液体を満たすことができない試料にあつては、ゴム製の台板上に内容物が直接接触する面を上にして置き、ステンレス製又はガラス製の円筒形の筒を載せ、締付金具を用いて締め、表面積一cm当たり二mlの割合で六〇度に加温した浸出用液を入れた後、それぞれ時計皿で覆い、六〇度に保ちながら時々かき混ぜて三〇分間浸出し調製する。
A 重金属
(1)の1のbのAのイ 重金属を準用する。
B 蒸発残留物
(1)の1のbのAのロ 蒸発残留物を準用する。
C 過マンガン酸カリウム消費量
(1)の1のbのAのハ 過マンガン酸カリウム消費量を準用する。
D アンチモン(ポリエチレンテレフタレートを使用した容器包装に限る。)
浸出用液として四%酢酸を用いて作つた試験溶液四〇〇mlを分解フラスコに採り、硫酸五mlを加え、白煙が発生するまで加熱濃縮する。冷後、液が澄明となるまで過酸化水素を一滴ずつ約一から二ml加え、白煙が発生するまで加熱濃縮する。このとき、液が着色するようであれば、この操作を繰り返す。冷後、少量の水を加えて五〇mlのメスフラスコに移し、ヨウ素・L—アスコルビン酸試液一〇ml及び水を加えて五〇mlとする。別に四%酢酸を用いて試験溶液と同様に操作して得られた溶液を対照とし、波長三三〇nmで吸光度を測定するとき、試験溶液の吸光度は、アンチモン比色標準溶液の吸光度より大きくてはならない。
アンチモン比色標準溶液 アンチモン五〇〇mgを採り、硫酸二五mlを加え、加熱して溶かし、冷後、硫酸(一→六)を加えて五〇〇mlとし、その一mlを採り、硫酸(一→六)を加えて一〇〇mlとする。更にこの液一mlを五〇mlのメスフラスコに採り、硫酸(一→二)一〇ml、ヨウ素・L—アスコルビン酸試液一〇ml及び水を加えて五〇mlとする。
ヨウ素・L—アスコルビン酸試液 ヨウ化カリウム一一二g及びL—アスコルビン酸二〇gを水に溶かして五〇〇mlとする。
過酸化水素 過酸化水素水(三〇%)特級
E ゲルマニウム(ポリエチレンテレフタレートを使用した容器包装に限る。)
浸出用液として四%酢酸を用いて作つた試験溶液四〇〇mlを分解フラスコに採り、硫酸五mlを加え、白煙が発生するまで加熱濃縮する。冷後、液が澄明となるまで過酸化水素を一滴ずつ約一から二ml加え、白煙が発生するまで加熱濃縮する。このとき、液が着色するようであれば、この操作を繰り返す。冷後、少量の水を加えて二〇mlのメスフラスコに移し、更に水を加えて二〇mlとする。この液一〇mlを分液漏斗に採り、塩酸三〇ml及び四塩化炭素二〇mlを加えて二分間激しく振り混ぜた後、四塩化炭素層を分取し、これを四塩化炭素抽出液とする。次いで、〇・〇五%フエニルフルオロン試液二ml及びエタノール六mlを二〇mlのメスフラスコに入れてあらかじめ混合したものに四塩化炭素抽出液一〇mlを加え、更にエタノールを加えて正確に二〇mlとする。別に四%酢酸を用いて試験溶液と同様に操作して得られた溶液を対照として、波長五〇八nmで吸光度を測定するとき、試験溶液の吸光度は、ゲルマニウム比色標準溶液の吸光度より大きくてはならない。
〇・〇五%フエニルフルオロン試液 フエニルフルオロン〇・〇五gを塩酸〇・五mlを含むエタノールに溶かして一〇〇mlとする。
ゲルマニウム比色標準溶液 二酸化ゲルマニウム一四四mgを白金るつぼに採り、無水炭酸ナトリウム一gを加え、十分に混合した後、加熱融解し、冷後、水を加えて溶かす。塩酸を加えて中和した後、一ml過剰に塩酸を加え、更に水を加えて一〇〇mlとする。この液一mlを採り、水を加えて二〇〇mlとし、その二mlを分液漏斗に採り、水八ml及び塩酸三〇mlを加え、更に四塩化炭素二〇mlを加えて二分間激しく振り混ぜた後、四塩化炭素層を分取し、これを四塩化炭素抽出液とする。あらかじめ、〇・〇五%フエニルフルオロン試液二ml及びエタノール六mlを二〇mlのメスフラスコに入れて混合し、これに四塩化炭素抽出液一〇mlを加え、更にエタノールを加えて二〇mlとする。
F 破裂強度(合成樹脂ラミネート容器包装及び組合せ容器包装に限る。)
(1)の1のbのAのヘ 破裂強度を準用する。ただし、合成樹脂ラミネート容器包装にあつては、その強度の最大値は、内容量が三〇〇g以下のものにあつては一九六・一kPa以上、三〇〇gを超えるものにあつては四九〇・三kPa(外包装(小売りのために容器包装の上にした包装をいう。)をした場合において、当該外包装と合わせた破裂強度の最大値が九八〇・七kPa以上であるときは、一九六・一kPa)以上とし、組合せ容器包装にあつては、試料は合成樹脂ラミネートを用いた部分のそれぞれの中央部分を切り取つたものとし、その強度の最大値は四九〇・三kPa以上とする。
e 内容物に直接接触する部分に使用するポリエチレン及びエチレン・1—アルケン共重合樹脂には、添加剤を使用してはならない。
f 内容物に直接接触する部分に使用するポリエチレン及びエチレン・1—アルケン共重合樹脂は、次の試験法による試験に適合するものであること。
A n—ヘキサン抽出物
(1)の1のbのDのイ n—ヘキサン抽出物を準用する。
B キシレン可溶物
(1)の1のbのDのロ キシレン可溶物を準用する。
C ヒ素
(1)の1のbのDのハ ヒ素を準用する。
D 重金属
(1)の1のbのDのニ 重金属を準用する。
g 内容物に直接接触する部分に使用するポリエチレンテレフタレートは、次の試験法による試験に適合するものであること。
カドミウム及び鉛
(1)の2のcのBのイ カドミウム及び鉛を準用する。
h 封かん強度
封かん強度は、(1)の1のbのAのチ 封かん強度を準用する試験法による試験に適合するものであること。
2 前号に規定する容器包装以外の容器包装を使用しようとする者は、厚生大臣の承認を受けなければならないこと。
3 合成樹脂ラミネート容器包装を製造する者は、製造した当該容器包装を殺菌し、合成樹脂ラミネート及び金属缶を用いる容器包装に用いられる合成樹脂ラミネート又は金属を製造する者は、製造した合成樹脂ラミネート又は金属を殺菌すること。ただし、殺菌効果を有する方法で製造されたものにあつては、この限りでない。
附則
昭和33年6月30日
(施行期日)
5
この省令による改正前の別表の二 乳等の成分規格並びに製造及び保存の方法の基準の部(四) 乳等の製造又は保存の方法に関するその他の基準の款(2)の二の規定によつて承認を受けた調製粉乳に係る栄養素又は無糖れん乳、加糖れん乳、加糖脱脂れん乳、全粉乳、脱脂粉乳若しくは加糖粉乳に係るもの若しくは調製粉乳に係る栄養素以外のものについては、当該承認による混合割合に従い、その種類及び混合割合について、それぞれこの省令による改正後の別表の二 乳等の成分規格並びに製造及び保存の方法の基準の部(四) 乳等の製造又は保存の方法に関するその他の基準の款(2)の二本文の規定又は同款(2)の二ただし書の規定による厚生大臣の承認を受けたものとみなす。
附則
昭和54年4月16日
2
昭和五十五年三月三十一日までに製造され、加工され、又は輸入される部分脱脂乳、加工乳、クリーム、アイスクリーム類、ナチユラルチーズ、プロセスチーズ、調製粉乳、はつ酵乳、乳酸菌飲料、乳飲料及び乳又は乳製品を主要原料とする食品(乳酸菌飲料を除く。)に係る表示については、この省令による改正後の第七条の規定にかかわらず、なお従前の例によることができる。
3
昭和五十四年七月十五日までに製造され、加工され、又は輸入されるバターオイル、濃縮ホエイ、脱脂濃縮乳、無糖脱脂れん乳、クリームパウダー、ホエイパウダー、バターミルクパウダー及び調製粉乳の表示、成分規格並びに製造及び保存の方法の基準については、この省令による改正後の第七条並びに別表の二 乳等の成分規格並びに製造、調理及び保存の方法の基準の項(三) 乳製品の成分規格並びに製造及び保存の方法の基準の款及び(五) 乳等の製造又は保存の方法に関するその他の基準の款の規定にかかわらず、なお従前の例によることができる。ただし、調製粉乳の表示については、前項の規定による。
4
この省令の施行の際限にこの省令による改正前の別表の二 乳等の成分規格並びに製造、調理及び保存の方法の基準の項(五) 乳等の製造又は保存の方法に関するその他の基準の款(2)の二本文後段の規定により厚生労働大臣の承認を受けた調製粉乳又は特殊調製粉乳に係る栄養素又は添加物については、当該承認による混合割合に従い、その種類及び混合割合について、この省令による改正後の別表の二 乳等の成分規格並びに製造、調理及び保存の方法の基準の項(五) 乳等の製造又は保存の方法に関するその他の基準の款(4)の規定による厚生労働大臣の承認を受けたものとみなす。
5
この省令の施行の際現にこの省令による改正前の別表の三 乳等の器具又は容器包装の規格及び製造方法の基準の項(二) 乳等の容器包装の規格及び製造方法の基準の款(1)の3の規定による牛乳、特別牛乳、殺菌山羊乳、脱脂乳、加工乳及びクリームのポリエチレン製容器包装及びポリエチレン加工紙製容器包装並びにはつ酵乳、乳酸菌飲料及び乳飲料のポリエチレン製容器包装、ポリエチレン加工紙製容器包装、金属かん、合成樹脂加工アルミニウム箔で密栓するポリエチレン加工紙製容器包装及び合成樹脂加工アルミニウム箔で密栓するポリエチレン製容器包装に係る厚生大臣の承認は、この省令による改正後の別表の三 乳等の器具若しくは容器包装又はこれらの原材料の規格及び製造方法の基準の項(二) 乳等の容器包装又はこれらの原材料の規格及び製造方法の基準の款(1)の1及び2の規定にかかわらず、昭和五十四年十月十五日までは、なおその効力を有する。
附則
昭和60年7月8日
2
昭和六十一年六月三十日までに製造され、加工され、又は輸入される牛乳、特別牛乳、殺菌山羊乳、部分脱脂乳、脱脂乳、加工乳、クリーム、ナチユラルチーズ、濃縮乳、脱脂濃縮乳又は乳飲料に係る表示については、この省令による改正後の第七条の規定にかかわらず、なお従前の例によることができる。ただし、常温保存可能品にあつては、この限りでない。
3
この省令の施行の際現にこの省令による改正前の別表の二 乳等の成分規格並びに製造、調理及び保存の方法の基準の部(二) 牛乳、特別牛乳、殺菌山羊乳、部分脱脂乳、脱脂乳及び加工乳の成分規格並びに製造及び保存の方法の基準の款(1)の3ただし書の規定により都道府県知事の承認を受けた牛乳の保存の方法については、この省令による改正後の別表の二 乳等の成分規格並びに製造、調理及び保存の方法の基準の部(二) 牛乳、特別牛乳、殺菌山羊乳、部分脱脂乳、脱脂乳及び加工乳の成分規格並びに製造及び保存の方法の基準の款(1)の3の規定にかかわらず、当分の間、なお従前の例によるものとする。
4
この省令の施行の際現にこの省令による改正前の別表の二 乳等の成分規格並びに製造、調理及び保存の方法の基準の部(五) 乳等の製造又は保存の方法に関するその他の基準の款(3)ただし書の規定により厚生大臣の承認を受けた添加物(この省令による改正後の別表の二 乳等の成分規格並びに製造、調理及び保存の方法の基準の部(五) 乳等の成分又は製造若くは保存の方法に関するその他の規格又は基準の款(4)の表の上欄の区分に従い、同表中欄に掲げる添加物で同表下欄に定める量を超えずに使用されるものを除く。)については、当該承認による混合割合に従い、その種類及び混合割合について、この省令による改正後の別表の二 乳等の成分規格並びに製造、調理及び保存の方法の基準の部(五) 乳等の成分又は製造若しくは保存の方法に関するその他の規格又は基準の款(4)ただし書の規定による厚生労働大臣の承認を受けたものとみなす。
附則
平成12年3月30日
第3条
(乳及び乳製品の成分規格等に関する省令の一部改正に伴う経過措置)
この省令の施行の際現に第四条の規定による改正前の乳及び乳製品の成分規格等に関する省令別表二 乳等の成分規格並びに製造、調理及び保存の方法の基準の部(五)乳等の成分又は製造若しくは保存の方法に関するその他の規格又は基準の項(8)のただし書の規定により自記温度計を付けない殺菌器で殺菌を行うことについて都道府県知事の承認を受けている者については、第四条の規定による改正後の乳及び乳製品の成分規格等に関する省令別表二 乳等の成分規格並びに製造、調理及び保存の方法の基準の部(五)乳等の成分又は製造若しくは保存の方法に関するその他の規格又は基準の項(8)の規定にかかわらず、当分の間、自記温度計を付けない殺菌器で殺菌を行うことができる。
附則
平成14年12月20日
1
この省令は、公布の日から施行する。ただし、別表二 乳等の成分規格並びに製造、調理及び保存の方法の基準の部 乳等一般の成分規格及び製造の方法の基準の款(6)の改正規定及び同部 乳等の成分規格の試験法の款(1)の改正規定は平成十五年七月一日から、同部 乳製品の成分規格並びに製造及び保存の方法の基準の款(16)の改正規定及び同部 乳等の成分又は製造若しくは保存の方法に関するその他の規格又は基準の款中(12)を(13)とし、(11)を(12)とし、(10)を(11)とし、(9)の次に次のように加える改正規定は平成十六年四月一日から施行する。