• 小笠原諸島における土地に関する権利の調整等に関する政令
    • 第1条 [法定賃借権の適用のある工作物]
    • 第2条 [国有地の貸付け又は交換]
    • 第3条
    • 第4条
    • 第5条 [土地の使用についての公示方法]
    • 第6条 [使用の期間]
    • 第7条 [土地の使用承認の申請手続]
    • 第8条 [土地の使用承認の要件]
    • 第9条 [土地の使用に伴う損失の補償]
    • 第10条 [一時貸付けの理由]
    • 第11条 [特別賃借権の設定に係る所有者以外の権利者]
    • 第12条 [公示すべき事項及びその方法]
    • 第13条 [特別賃借権に係る申出を拒絶することができる場合]
    • 第14条 [特別賃借権に係る申出の方法等]
    • 第15条
    • 第16条 [特別賃借権に係る東京都知事のあつせん]
    • 第17条 [特別賃借権の譲渡の許可等の申請手続]
    • 第18条 [緊急事業のための土地の使用]
    • 第19条 [緊急事業のための土地の使用に伴う損失の補償]
    • 第20条 [土地の形質の変更等の制限]

小笠原諸島における土地に関する権利の調整等に関する政令

平成12年6月7日 改正
第1条
【法定賃借権の適用のある工作物】
小笠原諸島の復帰に伴う法令の適用の暫定措置等に関する法律(以下「法」という。)第9条第1項の政令で定める建物その他の工作物は、法の施行の際小笠原諸島(法第1条に規定する小笠原諸島をいう。以下同じ。)に居住する者が、居住、営業若しくは宗教活動の用に供している建物又はこれに附帯する工作物とする。
第2条
【国有地の貸付け又は交換】
法第11条の規定により国有の土地(以下この条及び第4条において「国有地」という。)の貸付けを受け、又は法第9条第1項の規定による賃借権の目的となつた土地(以下この条及び第4条において「法定賃貸地」という。)と国有地との交換をしようとする者は、法の施行の日から起算して五年以内に、次に掲げる事項を記載した申出書を小笠原総合事務所の長(以下「小笠原総合事務所長」という。)に提出しなければならない。
申出人の氏名及び住所
法定賃貸地の所在、地番及び面積
国有地の貸付け又は法定賃貸地と国有地との交換を必要とする理由及びその国有地の利用に関する計画
申出人が必要と認める場合には、貸付け又は交換を希望する国有地の所在並びにその水利、風向その他の自然的条件及び利用条件
法定賃貸地と国有地との交換の申出をする場合には、法定賃貸地のうち交換に供しようとする土地の面積
その他必要な事項
参照条文
第3条
小笠原総合事務所長は、前条に規定する申出書を受理したときは、関係各省各庁の長(国有財産法第9条第1項の規定により各省各庁の長が部局等の長に国有財産に関する事務の一部を分掌させている場合にあつては、当該部局等の長)にその旨を通知しなければならない。
第4条
法第11条の規定により国が貸し付け、又は法定賃貸地と交換することができる国有地は、国有財産法第3条第3項に規定する普通財産である国有地とする。
参照条文
第5条
【土地の使用についての公示方法】
法第12条第2項後段(同条第5項後段において準用する場合を含む。)の規定による公示は、官報(地方公共団体にあつては、条例の公布と同一の方法)で行なうものとする。
第6条
【使用の期間】
法第12条第3項同条第5項後段において準用する場合を含む。)の政令で定める期間は、硫黄島及び南鳥島に存する飛行場及びロラン局の用に供されている土地にあつては法の施行の日から五年、その他の施設又は工作物の用に供されている土地にあつては法の施行の日から三年とする。
第7条
【土地の使用承認の申請手続】
法第12条第5項の規定により土地を使用しようとする者は、建設省令で定める様式に従い、次に掲げる事項を記載した承認申請書を小笠原総合事務所長に提出しなければならない。
土地を使用しようとする者の名称
事業の種類
使用しようとする土地の区域
使用の方法及び期間
承認を申請する理由
前項の申請書には、建設省令で定める様式に従い、次に掲げる書類を添附しなければならない。
事業計画書
使用しようとする土地の区域及び事業計画を表示する図面
事業の施行に関して行政機関の免許、許可又は認可等の処分を必要とする場合には、これらの処分があつたことを証明する書類又は当該行政機関の意見書
第8条
【土地の使用承認の要件】
小笠原総合事務所長は、土地を使用しようとする者が事業を遂行する十分な意思と能力を有し、土地を使用する公益上の必要があり、かつ、使用の方法及び期間が事業に必要な範囲内である場合に限り、法第12条第5項の承認をすることができる。
第9条
【土地の使用に伴う損失の補償】
国又は地方公共団体は法第12条第1項の決定をした場合において、国及び地方公共団体以外の者は同条第5項の承認を得た場合において、土地所有者及び関係人(同条第4項に規定する関係人をいう。以下この条及び次条において同じ。)の請求があるときは、自己の見積もつた損失補償額を払い渡さなければならない。
法第12条第4項同条第5項後段において準用する場合を含む。次項において同じ。)の規定による損失の補償については、土地収用法第69条第70条第74条第1項第75条第84条第88条及び第90条の規定の例による。この場合において、補償金の額は、使用の時期の価格(土地又は土地に関する所有権以外の権利に対する損失の補償については、その土地及び近傍類地の地代及び借賃等を考慮して算定した使用の時期の価格)によつて算定しなければならない。
法第12条第4項の規定による損失の補償は、同条第1項又は第5項の規定により土地を使用する者と土地所有者及び関係人とが協議して定めなければならない。
前項の規定による協議が成立しないときは、法第12条第1項若しくは第5項の規定により土地を使用する者、土地所有者又は関係人は、収用委員会に土地収用法第94条の規定による裁決を申請することができる。
前項の規定により裁決を申請しようとする者は、国土交通省令で定める様式に従い、土地収用法第94条第3項各号に掲げる事項を記載した裁決申請書を収用委員会に提出しなければならない。
東京都が第4項の規定により裁決を申請しようとする者から手数料を徴収する場合においては、その額は、土地収用法第125条第2項第5号に掲げる者について同項に規定する政令で定める額を標準として条例で定めなければならない。
参照条文
第10条
【一時貸付けの理由】
法第13条第1項の政令で定める理由は、当該一時貸付けをした者又はその世帯員(農地法第2条第6項に規定する世帯員をいう。)について生じた次に掲げる事由による耕作の不能とする。
死亡
疾病又は負傷による療養
就学
公選による公職への就任
召集又は徴用
懲役刑又は禁錮刑の執行、未決勾留その他法令による抑留又は拘禁
参照条文
第11条
【特別賃借権の設定に係る所有者以外の権利者】
法第13条第1項の政令で定めるこれらの権利を有する者は、当該権利に係る土地が基準日(同項の基準日をいう。第13条において同じ。)において当該権利に基づき貸し付けられていた場合における当該権利を有する者とする。
第12条
【公示すべき事項及びその方法】
法第13条第2項の規定による公示は、次に掲げる事項につき、国にあつては官報に掲載して、地方公共団体にあつては条例の公布と同一の方法によつて行なう公示とする。
土地の所在、地番及び面積又は土地を特定することができる図面による表示その他の方法による土地の表示
土地を公用又は公共の用に供するものと定めた国の行政機関又は地方公共団体の名称及びその有している権利の種類並びにその土地の用途
第13条
【特別賃借権に係る申出を拒絶することができる場合】
法第13条第4項の政令で定める特別の理由がある場合は、次に掲げる場合とする。
特別賃借権に係る申出(法第13条第1項の申出をいう。以下第15条までにおいて同じ。)をした者又はその被承継人が、基準日から法の施行後一年を経過する日までの間に、その有していた同項に規定する地上権、永小作権若しくは賃借権を放棄し、若しくは譲渡し、これらの権利に係る土地を貸し付け、又はこれらの権利に係る契約の解除をし、若しくは解約の申入れをした場合
特別賃借権に係る申出に係る土地の所有者がその土地を自己の居住する家屋又はその附帯施設の敷地の用に供する必要がある場合
参照条文
第14条
【特別賃借権に係る申出の方法等】
特別賃借権に係る申出をしようとする者がその申出に係る土地の土地所有者等(法第13条第1項の土地所有者等をいう。)を知ることができず、又はその所在を知ることができない場合の申出は、公告によりすることができる。
前項の公告は、農林省令で定める事項を官報に掲載して行なわなければならない。
第1項の公告による申出は、官報に掲載した日から二週間を経過した日に相手方に到達したものとみなす。
第15条
特別賃借権に係る申出に係る土地が共有物である場合には、その共有者の一人に対してしたその申出は、その共有者の全員に対してしたものとみなす。その土地につき法第13条第1項に規定する地上権、永小作権又は賃借権を数人で有する場合も、同様とする。
参照条文
第16条
【特別賃借権に係る東京都知事のあつせん】
東京都知事は、法第13条第7項の規定によるあつせんを求められたときは、小作主事その他の職員を指定してその者にあつせんを行なわせることができる。
第17条
【特別賃借権の譲渡の許可等の申請手続】
法第14条第1項の許可又は同条第2項の承認の申請は、農林水産省令で定める手続に従い、申請書を提出してしなければならない。
第18条
【緊急事業のための土地の使用】
法第34条第1項の政令で定める者は、次の各号に掲げる者とする。
日本放送協会
電気事業法第2条第6項に規定する電気事業者
法第34条第1項の許可は、起業者(同項に規定する起業者をいう。以下この条において同じ。)が国、東京都又は前項各号に掲げる者(同項第2号に掲げる者にあつては、その供給区域が東京都の区域内に限られるものを除く。)である場合にあつては建設大臣が、その他の者である場合にあつては東京都知事が行なう。
起業者は、法第34条第1項の規定による許可を受けようとするときは、建設省令で定める様式に従い、次に掲げる事項を記載した許可申請書を建設大臣又は東京都知事に提出しなければならない。
起業者の名称
事業の種類
使用しようとする土地の区域
使用の方法及び期間
許可を申請する理由
前項の申請書には、建設省令で定める様式に従い、次に掲げる書類を添附しなければならない。
事業計画書
使用しようとする土地の区域及び事業計画を表示する図面
使用しようとする土地の区域内に、現に、土地収用法その他の法律の規定により、土地を収用し、又は使用することができる事業の用に供している土地があるときは、その土地に関する調書及び図面
事業の施行に関して行政機関の免許、許可又は認可等の処分を必要とする場合には、これらの処分があつたことを証明する書類又は当該行政機関の意見書
建設大臣又は東京都知事は、申請に係る事業が次の各号のすべてに該当するときは、法第34条第1項の許可をすることができる。
事業が土地収用法その他の法令により土地を収用し、又は使用することができるものであること。
起業者が当該事業を遂行する十分な意思と能力を有する者であること。
事業計画が土地の適正かつ合理的な利用に寄与するものであること。
事業が小笠原諸島の住民の生活の安定その他公共の利益を図るため緊急に施行する必要があるものであること。
土地の使用の方法及び期間が事業に必要な範囲内であること。
建設大臣又は東京都知事は、法第34条第1項の許可に関する処分を行なおうとする場合において、必要があると認めるときは、第4項第3号に規定する土地の管理者又は当該事業の施行について関係のある行政機関若しくはその地方支分部局の長の意見を求めなければならない。ただし、土地の管理者については、その管理者を確知することができないとき、その他その意見を求めることができないときは、この限りでない。
起業者は、法第34条第1項の許可を受けたときは、直ちに、起業者の名称、事業の種類、使用しようとする土地の区域並びに使用の方法及び期間を土地の所有者及び関係人に通知しなければならない。ただし、これらの者を知ることができないときは、この限りでない。
第19条
【緊急事業のための土地の使用に伴う損失の補償】
法第34条第4項の規定による損失の補償については、土地収用法第124条第1項の規定の例による。
第9条第1項及び第3項から第6項までの規定は、前項の場合に準用する。
第20条
【土地の形質の変更等の制限】
法第35条第1項本文に規定する政令で定める日は、法の施行の日から三年を経過する日とする。
法第35条第1項第2号に規定する公共の利益のために欠くことのできない事業として政令で定めるものは、次に掲げる事業とする。
土地収用法第3条各号に掲げる事業
小笠原諸島に主たる事務所を有する水産業協同組合法第2条に規定する組合がその用に供し、又はその組合員若しくは所属員の共同利用に供する建物その他の工作物の設置に関する事業
岩石及び砂利(砂及び玉石を含む。)の採取に関する事業
顕彰碑の設置に関する工事
法第35条第1項第5号に規定する政令で定めるものは、土地の耕作、造林、放牧その他自己の生活を維持し又は生業を営むための行為に必要な切土、盛土、道路及び用排水施設の設置、堅固な建物以外の建物の新築並びにこれらに類する行為で小笠原総合事務所長が容易に原状に回復できると認めたものとする。
附則
(施行期日)
この政令は、法の施行の日から施行する。
附則
昭和44年5月29日
この政令は、公布の日から施行する。
附則
平成11年11月10日
第1条
(施行期日)
この政令は、平成十二年四月一日から施行する。
附則
平成12年6月7日
(施行期日)
この政令は、内閣法の一部を改正する法律の施行の日(平成十三年一月六日)から施行する。

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