年金積立金管理運用独立行政法人の業務運営並びに財務及び会計に関する省令
平成22年11月26日 改正
第1条
【通則法第八条第三項の主務省令で定める重要な財産】
年金積立金管理運用独立行政法人(以下「管理運用法人」という。)に係る
独立行政法人通則法(以下「通則法」という。)
第8条第3項の主務省令で定める重要な財産は、その保有する財産であって、その
通則法第46条の2第1項又は
第2項の認可に係る申請の日(各項ただし書の場合にあっては、当該財産の処分に関する計画を定めた
通則法第30条第1項の中期計画の認可に係る申請の日)における帳簿価額(現金及び預金にあっては、申請の日におけるその額)が五十万円以上のもの(その性質上
通則法第46条の2の規定により処分することが不適当なものを除く。)その他厚生労働大臣が定める財産とする。
第1条の2
【業務方法書の記載事項】
管理運用法人に係る
通則法第28条第2項の主務省令で定める業務方法書に記載すべき事項は、次のとおりとする。
④
その他管理運用法人の業務の執行に関して必要な事項
第2条
【中期計画の認可の申請】
1
管理運用法人は、
通則法第30条第1項の規定により中期計画の認可を受けようとするときは、当該中期計画の最初の事業年度開始の日の三十日前までに(管理運用法人の最初の事業年度の属する中期計画については、管理運用法人の成立後遅滞なく)、当該中期計画を記載した申請書を厚生労働大臣に提出しなければならない。
2
管理運用法人は、
通則法第30条第1項後段の規定により中期計画の変更の認可を受けようとするときは、変更しようとする事項及びその理由を記載した申請書を厚生労働大臣に提出しなければならない。
第3条
【中期計画の記載事項】
管理運用法人に係る
通則法第30条第2項第7号の主務省令で定める業務運営に関する事項は、次のとおりとする。
②
職員の人事に関する計画(人員及び人件費の効率化に関する目標を含む。)
第4条
【年度計画の記載事項等】
1
管理運用法人に係る
通則法第31条第1項に規定する年度計画には、中期計画に定めた事項に関し、当該事業年度において実施すべき事項を記載しなければならない。
2
管理運用法人は、
通則法第31条第1項後段の規定により年度計画の変更をしたときは、変更した事項及びその理由を記載した届出書を厚生労働大臣に提出しなければならない。
第5条
【各事業年度に係る業務の実績に関する評価の手続】
管理運用法人は、
通則法第32条第1項の規定により各事業年度における業務の実績について評価を受けようとするときは、当該事業年度の終了後三月以内に、当該事業年度の年度計画に定めた項目ごとにその実績を明らかにした報告書を厚生労働省の独立行政法人評価委員会に提出しなければならない。
第6条
【中期目標に係る事業報告書】
管理運用法人に係る
通則法第33条の事業報告書には、当該中期目標に定めた項目ごとにその実績を明らかにしなければならない。
第7条
【中期目標に係る業務の実績に関する評価の手続】
管理運用法人は、
通則法第34条第1項の規定により各中期目標の期間における業務の実績について評価を受けようとするときは、当該中期目標の期間の終了後三月以内に、当該中期目標に定めた項目ごとにその実績を明らかにした報告書を厚生労働省の独立行政法人評価委員会に提出しなければならない。
第8条
【企業会計原則等】
1
管理運用法人の会計については、この省令の定めるところによるものとし、この省令に定めのないものについては、一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に従うものとする。
2
金融庁組織令第24条第1項に規定する企業会計審議会により公表された企業会計の基準は、
前項に規定する一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に該当するものとする。
3
平成十一年四月二十七日の中央省庁等改革推進本部決定に基づき行われた独立行政法人の会計に関する研究の成果として公表された基準(以下「独立行政法人会計基準」という。)は、この省令に準ずるものとして、
第1項に規定する一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に優先して適用されるものとする。
第9条
【利益及び損失の処理】
1
法第25条第1項の規定に基づき厚生年金勘定及び国民年金勘定に利益を帰属させるときは、当該事業年度においてそれぞれの勘定に帰属させるものとする。
2
法第25条第2項の規定に基づき厚生年金勘定及び国民年金勘定から受け入れた資金の額を減額して整理するときは、それぞれの勘定から受け入れた額を当該事業年度において減額して整理するものとする。
第10条
【償却資産の指定等】
1
厚生労働大臣は、管理運用法人が業務のため取得しようとしている償却資産についてその減価に対応すべき収益の獲得が予定されないと認められる場合には、その取得までの間に限り、当該償却資産を指定することができる。
2
前項の指定を受けた資産の減価償却については、減価償却費は計上せず、資産の減価額と同額を資本剰余金に対する控除として計上するものとする。
第11条
【財務諸表】
管理運用法人に係る
通則法第38条第1項の主務省令で定める書類は、独立行政法人会計基準に定めるキャッシュ・フロー計算書及び行政サービス実施コスト計算書とする。
第11条の2
【損益計算書の様式】
管理運用法人に係る損益計算書は、別紙様式により作成しなければならない。
第12条
【利益及び損失の会計処理】
総合勘定においては、
法第25条第1項の規定に基づき厚生年金勘定及び国民年金勘定に帰属するものとされた利益の額及び
同条第2項の規定に基づき厚生年金勘定及び国民年金勘定から受け入れた資金の額を減額して整理するものとされた額に係る会計処理を行う場合には、経常損益の計算結果から臨時損失を控除した額に臨時利益を合算して得た額が零以上であるときは
第1号に定めるところにより、零未満であるときは
第2号に定めるところによるものとする。
①
当該額を繰入前利益として計上し、その額を他勘定分配金繰入として厚生年金勘定及び国民年金勘定に分配した結果を当期純利益として計上するものとする。この場合において、厚生年金勘定及び国民年金勘定に分配された額は、それぞれの勘定において総合勘定分配金収入として損益計算書の収益に計上するものとする。
②
当該額を処理前損失として計上し、その額を他勘定受入金減額益として厚生年金勘定及び国民年金勘定から受け入れた資金の額を減額した結果を当期純損失として計上するものとする。この場合において、厚生年金勘定及び国民年金勘定から受け入れた資金の額を減額した額は、それぞれの勘定において総合勘定繰入金減額損として損益計算書の費用に計上するものとする。
第14条
【短期借入金の認可の申請】
管理運用法人は、
通則法第45条第1項ただし書の規定により短期借入金の認可を受けようとするとき、又は
同条第2項ただし書の規定により短期借入金の借換えの認可を受けようとするときは、次に掲げる事項を記載した申請書を厚生労働大臣に提出しなければならない。
第14条の2
【譲渡差額を損益計算上の損益に計上しない譲渡取引】
厚生労働大臣は、管理運用法人が
通則法第46条の2第2項の規定に基づいて行う不要財産の譲渡取引についてその譲渡差額を損益計算上の損益に計上しないことが必要と認められる場合には、当該譲渡取引を指定することができる。
第14条の3
【対応する収益の獲得が予定されない資産除去債務に係る除去費用等】
厚生労働大臣は、管理運用法人が業務のため保有し又は取得しようとしている有形固定資産に係る資産除去債務に対応する除去費用に係る費用配分額及び時の経過による資産除去債務の調整額(以下この条において「除去費用等」という。)についてその除去費用等に対応すべき収益の獲得が予定されていないと認められる場合には、当該除去費用等を指定することができる。
第15条
【通則法第四十八条第一項の主務省令で定める重要な財産】
第16条
【通則法第四十八条第一項の主務省令で定める重要な財産の処分等の認可の申請】
管理運用法人は、
通則法第48条第1項の規定により重要な財産を譲渡し、又は担保に供すること(以下この条において「処分等」という。)について認可を受けようとするときは、次に掲げる事項を記載した申請書を厚生労働大臣に提出しなければならない。
④
管理運用法人の業務運営上支障がない旨及びその理由
第17条
【総合勘定が受け入れた資金の額】
1
年金積立金管理運用独立行政法人法施行令(以下「令」という。)
第8条第1項第1号の厚生年金勘定から受け入れた資金の額に相当するものとして算出した金額は、
第1号に掲げる額と
第2号に掲げる額との合算額から
第3号に掲げる額を控除して得た額とする。
①
当該事業年度の前事業年度末において総合勘定が厚生年金勘定から受け入れていた額と前事業年度末において
法第25条第1項の規定に基づき当該勘定に帰属するものとされた利益の額との合算額又は当該受入額から前事業年度末において
同条第2項の規定に基づき当該勘定から受け入れた資金の額を減額して整理するものとされた額を控除して得た額に当該事業年度の日数を乗じて得た額
②
当該事業年度において厚生年金勘定から総合勘定が資金を受け入れるごとに、当該受入額に当該受入日から当該事業年度末までの日数を乗じて得た額の合算額
③
当該事業年度において総合勘定から厚生年金勘定が資金を受け入れるごとに、当該受入額に当該受入日から当該事業年度末までの日数を乗じて得た額の合算額
2
前項の規定は、
令第8条第1項第1号の国民年金勘定から受け入れた資金の額に相当するものとして算出した金額について準用する。この場合において、
前項中「厚生年金勘定」とあるのは、「国民年金勘定」と読み替えるものとする。
第18条
【業務概況書の記載事項】
法第26条の厚生労働省令で定める業務概況書に記載すべき事項は、次に掲げる事項とする。
②
各事業年度における引受公債のうち、その償還期限まで保有することとしているものの簿価及び時価による資産の額
③
年金積立金(引受公債のうち、その償還期限まで保有することとしているものを除く。)の運用の状況
附則
第2条
(旧総合勘定が受け入れた資金の額)
1
令附則第六条第一項第一号の旧厚生年金勘定(法附則第五条第一項第一号に規定する旧厚生年金勘定をいう。以下同じ。)から受け入れた資金の額に相当するものとして算出した金額は、平成十三年度から平成十七年度までの各事業年度について、第一号に掲げる額から第二号に掲げる額を控除して得た額の合算額とする。
2
前項の規定は、令附則第六条第一項第一号及び第二号の旧国民年金勘定(法附則第五条第一項第二号に規定する旧国民年金勘定をいう。)から受け入れた資金の額に相当するものとして算出した金額について準用する。この場合において、前項中「旧厚生年金勘定」とあるのは、「旧国民年金勘定」と読み替えるものとする。
3
令附則第六条第一項第一号の旧承継資金運用勘定(法附則第五条第一項第四号に規定する旧承継資金運用勘定をいう。以下同じ。)から受け入れた資金の額に相当するものとして算出した金額は、平成十三年度から平成十七年度までの各事業年度について、第一号に掲げる額から第二号に掲げる額を控除して得た額の合算額とする。
第3条
(承継資金運用業務を行う場合における総合勘定が受け入れた資金の額)
1
令附則第九条第一項第一号の厚生年金勘定から受け入れた資金の額に相当するものとして算出した金額は、第一号に掲げる額と第二号に掲げる額との合算額から第三号に掲げる額と第四号に掲げる額との合算額を控除して得た額とする。
2
前項の規定は、令附則第九条第一項第一号及び第二号の国民年金勘定から受け入れた資金の額に相当するものとして算出した金額について準用する。この場合において、前項中「厚生年金勘定」とあるのは「国民年金勘定」と、同項第四号中「次項において準用する」とあるのは「前項」と、「同項において準用する」とあるのは「同項」と読み替えるものとする。
3
令附則第九条第一項第一号の承継資金運用勘定から受け入れた資金の額に相当するものとして算出した金額は、第一号に掲げる額と第二号に掲げる額との合算額から第三号に掲げる額を控除して得た額とする。
第4条
(融通資金の額及び長期借入金の額)
1
令附則第十条第一項に規定する融通資金の額に相当するものとして算出した金額は、第一号に掲げる額と第二号に掲げる額との合算額とする。
2
令附則第十条第一項に規定する長期借入金の額に相当するものとして算出した金額は、第一号に掲げる額から第二号に掲げる額を控除して得た額とする。
第5条
(承継資金運用業務を行う場合における業務方法書の記載事項)
管理運用法人が法附則第八条に規定する業務(以下「承継資金運用業務」という。)を行う場合には、管理運用法人に係る通則法第二十八条第二項の主務省令で定める業務方法書に記載すべき事項は、第一条各号に掲げる事項のほか、承継資金運用業務に関する事項とする。
第6条
(承継資金運用業務を行う場合における利益及び損失の会計処理)
管理運用法人が承継資金運用業務を行う場合には、第十二条中「及び国民年金勘定」とあるのは「、国民年金勘定及び承継資金運用勘定」とする。この場合、承継資金運用勘定においては、経常損益の計算結果に総合勘定分配金収入を合算して得た額又は経常損益の計算結果から総合勘定繰入金減額損を控除して得た額を、当期純利益又は当期純損失として計上するものとする。
附則
平成19年3月31日
(施行期日)
この省令は、平成十九年四月一日から施行し、平成十九年度の予算から適用する。
附則
平成22年3月26日
第2条
(経過措置)
この省令による改正後の年金積立金管理運用独立行政法人の業務運営並びに財務及び会計に関する省令第十一条の二の規定は、年金積立金管理運用独立行政法人の平成二十一年四月一日に始まる事業年度に係る会計から適用する。
附則
平成22年11月26日
この省令は、独立行政法人通則法の一部を改正する法律の施行の日(平成二十二年十一月二十七日)から施行する。