引揚者等に対する特別交付金の支給に関する法律
平成14年7月31日 改正
第2条
【定義】
1
この法律において「引揚者」とは、次の各号のいずれかに該当する者をいう。
①
本邦以外の地域(以下「外地」という。)に昭和二十年八月十五日(以下「終戦日」という。)まで引き続き一年以上生活の本拠を有していた者で、終戦に伴つて発生した事態に基づく外国官憲の命令、生活手段の喪失等のやむを得ない理由により同日以後本邦に引き揚げたもの
④
日本のもと委任統治領であつた南洋群島に昭和十八年十月一日まで引き続き一年以上生活の本拠を有していた者で、戦争に関連する緊迫した事態に基づく日本国政府の要請により同日以後終戦日前に本邦に引き揚げたもの(前三号又は次項各号のいずれかに該当する者を除く。)
2
この法律において「引揚前死亡者」とは、次の各号のいずれかに該当する者をいう。
①
外地に終戦日まで引き続き一年以上生活の本拠を有していた者で、終戦に伴つて発生した事態に基づく外国官憲の命令、生活手段の喪失等のやむを得ない理由により本邦に引き揚げることを余儀なくされるに至つた後引き続き外地にある間に死亡したもの
②
外地に昭和二十年八月九日まで引き続き一年以上生活の本拠を有していた者で、ソヴィエト社会主義共和国連邦の参戦に伴つて発生した事態により本邦に引き揚げることを余儀なくされるに至つた後終戦日前に外地において死亡したもの
③
日本のもと委任統治領であつた南洋群島に昭和十八年十月一日まで引き続き一年以上生活の本拠を有していた者で、戦争に関連する緊迫した事態に基づく日本国政府の要請により本邦に引き揚げることを余儀なくされるに至つた後引き続き外地にあつて終戦日前に死亡したもの
④
連合国在住者で、戦争に関連する緊迫した事態に基づく日本国政府の要請により本邦に引き揚げることを余儀なくされるに至つた後引き続き外地にあつて終戦日前に死亡したもの及び前項第5号に規定する合意により本邦に引き揚げる途中で死亡したもの
第4条
【特別交付金の支給を受けるべき遺族の範囲】
1
特別交付金の支給を受けるべき遺族の範囲は、死亡者の死亡の当時における配偶者(婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む。以下同じ。)、子、父母及び孫とする。ただし、配偶者については、死亡者の死亡の日以後昭和四十二年七月三十一日以前に、死亡者の二親等内の血族(以下この項において「近親者」という。)以外の者の配偶者となつた者及び近親者以外の者の養子となり、かつ、同年八月一日において当該養子である者を除き、子又は孫については、死亡者の死亡の日以後同年七月三十一日以前に離縁によつて死亡者との当該親族関係が終了した者及び同年八月一日(死亡者の死亡の日が同年同月二日以後であるときは、その死亡の日。第3項において同じ。)において近親者以外の者の養子となつている者を除く。
第5条
【特別交付金の支給を受けるべき遺族の順位等】
1
特別交付金の支給を受けるべき遺族の順位は、配偶者、子、父母、孫の順序による。ただし、父母については、死亡者の死亡の日(死亡者が終戦日後に死亡した引揚前死亡者であるときは、終戦日)においてその死亡者によつて生計を維持し、又はその者と生計をともにしていたものを先にし、同順位の父母については、養父母を先にし実父母を後にする。
2
前項の規定により特別交付金の支給を受けるべき順位にある遺族が、昭和四十二年八月一日(死亡者の死亡の事実が判明した日が同年同月二日以後であるときは、その死亡の事実が判明した日)以後引き続き一年以上生死不明である場合において、他に同順位者がないときは、次順位者の請求により、その次順位者(その次順位者と同順位の他の遺族があるときは、そのすべての同順位者)を特別交付金の支給を受けるべき順位の遺族とみなすことができる。
3
特別交付金の支給を受けるべき同順位の遺族が二人以上あるときは、その一人のした特別交付金の支給の請求は、全員のためにその全額につきしたものとみなし、その一人に対してした特別交付金の支給を受ける権利の認定は、全員に対してしたものとみなす。
⊟
参照条文
第6条
【特別交付金の額】
3
遺族に支給する特別交付金の額は、その者に係る死亡者一人につきその死亡者の終戦日(死亡者が第2条第1項第2号に該当する者で終戦日前に死亡したものであるとき、又は同条第2項第2号に該当する者であるときは、その死亡の日とし、死亡者が同条第1項第4号若しくは第5号又は第2項第3号若しくは第4号に該当する者であるときは、その者のこれらの号の地域に生活の本拠を有していた期間の算定に関しこれらの号に定める日とする。次項において同じ。)における年齢の区分に応じ次の表に掲げる額とする。
年齢 | 特別交付金の額 |
五十歳以上 | 一一二、〇〇〇円 |
三十五歳以上五十歳未満 | 七〇、〇〇〇円 |
二十五歳以上三十五歳未満 | 三五、〇〇〇円 |
二十歳以上二十五歳未満 | 二一、〇〇〇円 |
二十歳未満 | 一四、〇〇〇円 |
⊟
参照条文
第8条
【特別交付金に係る権利の承継】
1
特別交付金の支給を受ける権利を有する者が死亡した場合において、その者がその死亡前に特別交付金の支給の請求をしていなかつたときは、その者の相続人は、自己の名で、当該特別交付金の支給を請求することができる。
⊟
参照条文
第14条
【特別交付金の返還】
1
不実の申請その他不正の手段により第7条第1項に規定する国債の交付を受け、その償還金を受領した者があるときは、総務大臣は、その者に対して償還金の全部又は一部に相当する金額の返還を命ずることができる。
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参照条文
附則
昭和43年5月1日
附則
昭和45年5月1日
附則
平成11年7月16日
第159条
(国等の事務)
第160条
(処分、申請等に関する経過措置)
1
この法律(附則第一条各号に掲げる規定については、当該各規定。以下この条及び附則第百六十三条において同じ。)の施行前に改正前のそれぞれの法律の規定によりされた許可等の処分その他の行為(以下この条において「処分等の行為」という。)又はこの法律の施行の際現に改正前のそれぞれの法律の規定によりされている許可等の申請その他の行為(以下この条において「申請等の行為」という。)で、この法律の施行の日においてこれらの行為に係る行政事務を行うべき者が異なることとなるものは、附則第二条から前条までの規定又は改正後のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。)の経過措置に関する規定に定めるものを除き、この法律の施行の日以後における改正後のそれぞれの法律の適用については、改正後のそれぞれの法律の相当規定によりされた処分等の行為又は申請等の行為とみなす。
第161条
(不服申立てに関する経過措置)
第162条
(手数料に関する経過措置)
第164条
(その他の経過措置の政令への委任)
第250条
(検討)
第251条