第1条
【定義等】
1
この政令において「石油ガス」、「自動車」、「自動車用の石油ガス容器」、「石油ガスの充てん場」、「保税地域」、「課税石油ガス」、「石油ガスの充てん者」又は「石油ガスの充てん業」とは、それぞれ、
石油ガス税法(以下「法」という。)
第2条、
第3条、
第4条第1項又は
第15条第8項に規定する石油ガス、自動車、自動車用の石油ガス容器、石油ガスの充てん場、保税地域、課税石油ガス、石油ガスの充てん者又は石油ガスの充てん業をいう。
2
法第2条第3号に規定する政令で定める容器は、その内容積が二百リットル以下である容器(当該容器の所有者が、財務省令で定めるところにより、その容器が自動車に取り付けられないものであることにつき、その容器に石油ガスを充てんする場所の所在地の所轄税務署長の承認を受け、かつ、当該承認を受けた旨の表示をしたものを除く。)とする。
3
税務署長は、
前項の承認を受けようとする容器が自動車に取り付けられないものであることの確認ができないことその他石油ガス税の保全上不適当と認める事情があるときは、その承認をしないことができる。
4
税務署長は、
第2項の承認をした場合において、その承認に係る容器が自動車に取り付けられたことその他石油ガス税の保全上不適当と認める事実が生じたときは、その承認を取り消すものとする。
第2条
【石油ガスの充てんを引き続き行なわないこととなつた場合のみなし移出の規定の不適用の承認の申請等】
1
法第5条第4項ただし書の承認を受けようとする者は、自動車用の石油ガス容器への石油ガスの充てんを引き続き行なわないこととなつた日から七日以内に、次に掲げる事項を記載した申請書を当該税務署長に提出しなければならない。
①
申請者の住所(住所がない場合には、居所。以下同じ。)及び氏名又は名称
③
当該充てんを引き続き行なわないこととなつた年月日
④
当該充てんを引き続き行なわないこととなつた際に当該石油ガスの充てん場に現存する課税石油ガスの重量
2
税務署長は、
法第5条第4項ただし書の承認をする場合には、当該承認の申請者に対し、その旨及び
同条第5項に規定する期間を記載した書類を交付するものとする。
第3条
【特殊な場合における納税地】
法第8条ただし書に規定する政令で定める場合は、
法第6条第2項の規定に該当する場合その他
法第8条本文の規定により難い場合として財務省令で定める場合とし、これらの場合における石油ガス税の納税地は、これらの場合に該当することとなつた時における当該石油ガスの充てん者の住所の所在地とする。
第4条
【容量により計量されている課税石油ガスの重量の計算】
1
課税石油ガスで容量により計量されているものについての
法第9条第1項に規定する重量は、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に掲げる方法(以下「計算方法」という。)により計算した重量とする。
①
当該課税石油ガスにつき、液比重、当該液比重の測定の時の温度及び次に掲げるいずれかの事項が明らかな場合で、
次項の規定による承認を受けているとき。 温度十五度における当該課税石油ガスの液容量及び液比重により計算する方法
②
前号の場合に該当しない場合 当該課税石油ガスの液容量一リットルにつき、重量〇.五六キログラムとして計算する方法
2
前項第1号の計算方法により課税石油ガスの重量を計算しようとする石油ガスの充てん者は、あらかじめ、当該計算方法によろうとする石油ガスの充てん場ごとに、次に掲げる事項を記載した申請書を当該石油ガスの充てん場の所在地の所轄税務署長に提出して、その承認を受けなければならない。
3
税務署長は、
前項の申請書の提出があつた場合において、当該石油ガスの充てん場が次の各号の一に該当するものであるときは、その承認をしないことができる。
①
前項第3号に掲げる測定器具の不備その他これに類する事情により、
第1項第1号の計算方法によることが不適当であると認められる石油ガスの充てん場
②
第1項第1号の計算方法から
同項第2号の計算方法に改められた石油ガスの充てん場で、その改められた日から相当の期間を経過するまでのもの
4
第1項第1号の計算方法は、
第2項の承認を受けた者が当該承認のあつたことを知つた日の属する月の翌月一日以後に当該承認に係る石油ガスの充てん場から移出する課税石油ガスについて適用するものとする。
5
税務署長は、
第2項の承認をした場合において、その承認に係る石油ガスの充てん場が
第3項第1号又は
第3号に該当することとなつたときは、その承認を取り消すことができる。
6
第1項第1号の計算方法によつていた石油ガスの充てん者が
同項第2号の計算方法に改めようとするときは、その石油ガスの充てん場ごとに、その旨を、当該石油ガスの充てん場の所在地の所轄税務署長に書面で届け出なければならない。
7
第5項の規定により承認を取り消された者又は
前項の届出をした者は、当該承認の取消しがあつたことを知つた日又は当該届出をした日の翌日以後に当該承認の取消し又は届出に係る石油ガスの充てん場から移出する課税石油ガスについて、
第1項第2号の計算方法によらなければならない。
8
税務署長は、
第2項の申請書の提出があつた場合において、承認をするときは、その申請者に対し、その旨を書面で通知するものとする。
第5項の規定により承認を取り消す場合も、また同様とする。
第5条
【輸出免税に係る手続等】
1
法第11条第2項に規定する政令で定める書類は、当該課税石油ガスが輸出のため外国航路若しくは外国航空路に就航する船舶若しくは航空機に積み込まれたことを当該輸出港の所轄税関長が証明した書類、当該事実を当該輸出の許可をした税関長が当該書類に基づいて証明した書類又は当該課税石油ガスが外国に陸揚げされたことを証明した書類とする。
2
法第11条第3項第1号(
法第12条第3項において準用する場合を含む。)の規定による届出は、次に掲げる事項を記載した書面により行なうものとする。
⑤
当該届出に係る課税石油ガスの重量、移出の理由又は目的、移出をした年月日及び移出先又は仕向地
3
法第11条第3項第2号(
法第12条第3項において準用する場合を含む。)の承認を受けようとする者は、次に掲げる事項を記載した申請書を当該税務署長に提出しなければならない。
⑤
当該申請に係る課税石油ガスの重量、移出の理由又は目的、移出をした年月日及び移出先又は仕向地
第6条
【亡失証明書の交付手続】
法第11条第4項(
法第12条第3項において準用する場合を含む。)又は
法第13条第6項に規定する亡失証明書の交付を受けようとする者は、次に掲げる事項を記載した書類を当該税務署長又は税関長に提出しなければならない。
②
亡失の年月日、場所、原因その他亡失の事実に関し参考となるべき事項
③
亡失した課税石油ガスの重量、移出又は引取りの理由又は目的、移出又は引取りの年月日(当該課税石油ガスが
法第13条第1項の承認を受けたものであるときは、当該承認を受けた年月日及び当該承認番号)、移出先又は引取先その他当該亡失した課税石油ガスに関し参考となるべき事項
第8条
【移出に係る課税石油ガスの特定用途免税の手続等】
1
法第12条第2項に規定する政令で定める書類は、当該課税石油ガスの移入をする者が
前条に規定する用途に供するため課税石油ガスの移入をすることを証する書類及び当該移入をした者が作成した書類で当該課税石油ガスの重量及び当該課税石油ガスに係る
次項第2号から
第6号までに掲げる事項を記載したものとする。
第9条
【特定用途免税に係る課税石油ガスの用途外消費等の承認手続】
法第12条第6項ただし書(
法第13条第7項において準用する場合を含む。)の承認を受けようとする者は、次に掲げる事項を記載した申請書を当該税務署長に提出しなければならない。
⑥
当該用途以外の用途に消費し、又は譲渡をしようとする課税石油ガスの重量
⑦
当該用途以外の用途に消費し、又は譲渡をしようとする理由及びその年月日
⑨
譲受者が譲受けに係る課税石油ガスを移入する場所の所在地及び名称
第10条
【引取りに係る課税石油ガスの特定用途免税の手続】
1
法第13条第1項の承認を受けようとする者は、次に掲げる事項を記載した申請書に、その引き取ろうとする課税石油ガスが
第7条に規定する用途に供されるものであることを証する書類を添附して、これを当該税関長に提出しなければならない。
2
法第13条第1項の承認を受けて引き取られた課税石油ガスを当該承認に係る引取先に移入した者は、直ちに次に掲げる事項を記載した書類を当該引取先の所在地の所轄税務署長に提出しなければならない。
第12条
【販売代金領収不能の場合の承認申請等】
1
法第15条第3項の承認を受けようとする者は、次に掲げる事項を記載した申請書に、課税石油ガスの販売代金の全部又は一部の領収をすることができなくなつたことにつき正当な理由があることを証する書類を添附して、これを当該税務署長に提出しなければならない。
③
販売代金の領収をすることができなくなつた課税石油ガスの重量、販売代金(販売代金の一部の領収をすることができなくなつた場合には、当該販売代金及び当該領収をすることができなくなつた販売代金)、移出年月日及び販売先
④
課税石油ガスの販売代金の領収をすることができなくなつた理由
2
税務署長は、
前項の申請書の提出があつた場合において、承認をするときは、その申請者に対し、その旨を書面で通知するものとする。
3
法第15条第3項に規定する政令で定めるところにより計算した金額は、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に掲げる金額とする。
①
販売代金の全部の領収をすることができなくなつた場合 販売代金の領収をすることができなくなつた課税石油ガスの重量(石油ガス税を免除されるものの重量を除く。
次号において同じ。)につき、当該課税石油ガスを石油ガスの充てん場から移出した日において適用された石油ガス税の税率により計算した金額(当該金額のうち、他の法律の規定により控除又は還付を受ける石油ガス税額に相当する金額を除く。
次号において同じ。)
②
販売代金の一部の領収をすることができなくなつた場合 販売代金のうちに占める当該領収をすることができなくなつた販売代金の割合を販売代金の領収をすることができなくなつた課税石油ガスの重量に乗じて得た重量につき、当該課税石油ガスを石油ガスの充てん場から移出した日において適用された石油ガス税の税率により計算した金額
第13条
【廃棄の承認の申請等】
1
法第15条第5項の承認を受けようとする者は、次に掲げる事項を記載した申請書を当該税務署長に提出しなければならない。
②
当該石油ガスの充てん場であつた場所の所在地及び名称
③
廃棄をしようとする課税石油ガスの重量、移出をした年月日、戻入れをした年月日及び戻入先並びに廃棄の年月日及びその場所の所在地その他当該廃棄に関し参考となるべき事項
2
税務署長は、
前項の承認をしたときは、立会いその他の方法により当該廃棄の事実を確認するものとする。
第14条
【領収不能となつていた販売代金を領収した場合の課税標準の計算】
法第15条第7項に規定する政令で定めるところにより計算した重量は、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に掲げる重量とする。
①
法第15条第3項の規定の適用を受けた課税石油ガスの販売代金の全部を領収した場合
同項の規定の適用を受けた課税石油ガスの重量
②
法第15条第3項の規定の適用を受けた課税石油ガスの販売代金の一部を領収した場合
同項の規定の適用を受けた課税石油ガスの販売代金のうちに占める当該領収した課税石油ガスの販売代金の割合を
同項の規定の適用を受けた課税石油ガスの重量に乗じて得た重量
第15条
【移出に係る課税石油ガスについての課税標準及び税額の申告】
1
法第16条第1項に規定する申告書には、
同項各号に掲げる事項のほか、次に掲げる事項を記載しなければならない。
2
前項の申告書を提出する義務がある者が当該申告書の提出期限前に当該申告書を提出しないで死亡した場合において、
法第25条の規定によりその者の申告義務を承継した相続人(包括受遺者を含む。以下同じ。)が提出する当該申告書には、次に掲げる事項をあわせて記載しなければならない。
①
各相続人の住所、氏名、被相続人(包括遺贈者を含む。)との続柄、
民法第900条から
第902条まで(法定相続分・代襲相続人の相続分・遺言による相続分の指定)の規定による相続分及び相続(包括遺贈を含む。)によつて得た財産の価額
③
相続人が二人以上ある場合には、当該申告書の提出により納付すべき税額を
第1号に規定する各相続人の相続分によりあん分して計算した額に相当する石油ガス税額
3
相続人が二人以上ある場合には、
前項の申告書は、各相続人が連署して提出するものとする。ただし、当該申告書は、各相続人が各別に提出することを妨げない。
4
前項ただし書に規定する方法により
第2項の申告書を提出した相続人は、直ちに、他の相続人に対し、当該申告書に記載した事項の要領を通知するものとする。
第16条
【還付のための申告】
法第16条第2項に規定する申告書には、次に掲げる事項を記載しなければならない。
③
還付を受けようとする金額その他当該還付に関し参考となるべき事項
第17条
【引取りに係る課税石油ガスについての課税標準及び税額の申告等】
1
法第17条第1項に規定する申告書には、
同項各号に掲げる事項のほか、次に掲げる事項を記載しなければならない。
2
法第17条第2項に規定する政令で定める事項は、
前項各号に掲げる事項及び当該引取りに関し参考となるべき事項とする。
第18条
【納期限の延長についての担保の提供】
法第20条第1項の規定による担保は、当該税務署長に対し、又は当該税務署長の指示により国税庁長官、国税局長若しくは他の税務署長に対して提供するものとする。
第19条
【担保の提供の期限等】
1
国税庁長官、国税局長、税務署長又は税関長は、
法第21条第1項の規定により担保の提供を命ずる場合には、これを提供すべき期限を指定しなければならない。
2
前項の担保は、その提供を命じた者の承認を受けた場合には、順次その総額を分割して提供することができる。
第20条
【開廃等の申告】
1
法第23条第1項前段の申告をしようとする者は、次に掲げる事項を記載した申告書を当該税務署長に提出しなければならない。
③
石油ガスの充てん場の敷地の状況及び建物の構造を示す図面
2
石油ガスの充てん者は、石油ガスの充てん業を廃止し、又は休止した場合には、遅滞なく、次に掲げる事項を記載した申告書を当該税務署長に提出しなければならない。
第21条
【記帳義務】
1
石油ガスの充てん者は、石油ガスの充てん場ごとに、次に掲げる事項を帳簿に記載しなければならない。ただし、
第4号中受取人に関する事項については、石油ガスの充てん者、課税石油ガスの販売業者、
法第12条第1項若しくは
法第13条第1項に該当する課税石油ガスを移入する者又は
道路運送法による自動車運送事業者が受取人である場合に限る。
①
移入した石油ガスの数量及び移入の年月日並びに引渡人の住所及び氏名又は名称(保税地域から引き取つた石油ガスについては、その仕出国名)
③
石油ガスを自動車用の石油ガス容器に充てんしたときは、当該容器ごとに、その充てんされた石油ガスの数量、当該容器の記号及び番号並びに充てんをした年月日
④
移出した課税石油ガスの容器ごとの数量、当該容器の記号及び番号、移出の年月日並びに受取人の住所及び氏名又は名称
⑤
移出した課税石油ガスにつき、販売先の異なるごとの販売代金の額及びその領収をした金額の明細
⑥
第4条第1項第1号の計算方法により重量が計算された課税石油ガスについては、液比重、当該液比重の測定の時の温度及び
同号イ又はロに掲げる事項
2
前項の場合において、当該課税石油ガスが
法第11条から
第13条まで又は
第15条第1項若しくは
第2項の規定又は他の法律の石油ガス税の免除に係る規定の適用を受けた、又は受けるべきものであるときは、その旨を附記しなければならない。
3
課税石油ガスの販売業者は、次に掲げる事項を帳簿に記載しなければならない。
第1項ただし書の規定は、
第2号中買受人に関する事項について準用する。
①
購入した課税石油ガスの容器ごとの数量、当該容器の記号及び番号、購入の年月日並びに売渡人の住所及び氏名又は名称
②
販売した課税石油ガスの容器ごとの数量、当該容器の記号及び番号、販売の年月日並びに買受人の住所及び氏名又は名称
4
課税石油ガスを保税地域から引き取ろうとする者(その引取りに係る課税石油ガスにつき
関税法第7条の2第2項(特例申告)に規定する特例申告を行う者に限る。)は、
同法第67条(輸出又は輸入の許可)の規定による輸入の許可ごとに、その引取りに係る課税石油ガスの容器ごとの数量並びに当該輸入の許可の年月日及びその許可書の番号を帳簿に記載しなければならない。ただし、これらの事項の全部又は一部が
関税法施行令第4条の12第2項(保存すべき書類)の書類又は輸入の許可書に記載されている場合であつて、これらの書類を整理して保存するときは、当該全部又は一部の事項の帳簿への記載を省略することができる。
5
法第12条第1項又は
法第13条第1項に該当する課税石油ガスの移入をした者は、次に掲げる事項を帳簿に記載しなければならない。
①
移入した課税石油ガスの容器ごとの数量、当該容器の記号及び番号、移入の年月日並びに引渡人の住所及び氏名又は名称
②
移入した課税石油ガスの容器ごとの消費数量、消費の年月日及びその用途並びにその消費の事実を明らかにすべき事項
③
移入した課税石油ガスを
法第12条第1項に規定する用途以外の用途に消費し、又は譲り渡したときは、その事実
附則
昭和41年7月1日
この政令は、関税法等の一部を改正する法律附則第一項に規定する指定日から施行する。
附則
平成12年7月12日
(施行期日)
この政令は、関税定率法等の一部を改正する法律の一部の施行の日(平成十三年三月一日)から施行する。
附則
平成17年3月9日
この政令は、民法の一部を改正する法律の施行の日(平成十七年四月一日)から施行する。