• 警察官の職務に協力援助した者の災害給付に関する法律
    • 第1条 [目的]
    • 第2条 [国及び都道府県の責任]
    • 第3条 [給付を行う者]
    • 第4条 [実施機関]
    • 第5条 [給付の種類]
    • 第6条 [給付の範囲、金額、支給方法等]
    • 第7条 [損害賠償の免責]
    • 第8条 [給付の免責及び求償権]
    • 第9条 [時効]
    • 第10条 [給付を受ける権利の保護]
    • 第11条 [非課税等]
    • 第12条
    • 第13条 [無料証明]

警察官の職務に協力援助した者の災害給付に関する法律

平成19年5月25日 改正
第1条
【目的】
この法律は、警察官の職務に協力援助した者の災害(負傷、疾病、障害又は死亡をいう。以下同じ。)につき、療養その他の給付を行うことを目的とする。
第2条
【国及び都道府県の責任】
職務執行中の警察官がその職務執行上の必要により援助を求めた場合その他これに協力援助することが相当と認められる場合に、職務によらないで当該警察官の職務遂行に協力援助した者がそのため災害を受けたとき、又は政令で定める場所以外の場所において、殺人、傷害、強盗、窃盗等人の生命、身体若しくは財産に危害が及ぶ犯罪の現行犯人がおり、かつ、警察官その他法令に基き当該犯罪の捜査に当るべき者がその場にいない場合に、職務によらないで自ら当該現行犯人の逮捕若しくは当該犯罪による被害者の救助に当つた者(政令で定める者を除く。)がそのため災害を受けたときは、国又は都道府県は、この法律の定めるところにより、給付の責に任ずる。
前項の場合のほか、水難、山岳における遭難、交通事故その他の変事により人の生命に危険が及び又は危険が及ぼうとしている場合に、自らの危難をかえりみず、職務によらないで人命の救助に当たつた者(法令の規定に基づいて救助に当たつた者その他政令で定める者を除く。)がそのため災害を受けたときも、同項と同様とする。
第3条
【給付を行う者】
給付の原因である災害が、警察庁の警察官に協力援助したことに起因するものについては国が、都道府県警察の警察官に協力援助したことに起因するものについては当該都道府県がその給付を行うものとする。
給付の原因である災害が、警察法第60条の規定により都道府県公安委員会からの要求に基き援助におもむいた警察官に協力援助したことに基因するものについては、当該警察官の援助を要求した当該都道府県公安委員会が置かれている都道府県がその給付を行うものとする。
給付の原因である災害が、警察法第73条第3項の規定により同条第1項の布告区域(同条第2項の規定により布告区域以外の区域に派遣された場合における当該区域を含む。)に派遣され当該区域内において職務を行つた警察官に協力援助したことに起因するものについては、国がその給付を行うものとする。
給付の原因である災害が、自ら現行犯人の逮捕若しくは被害者の救助に当たつたこと又は前条第2項に規定する人命の救助に当たつたことに起因するものについては、当該逮捕又は救助に当たつた場所の存する都道府県がその給付を行うものとする。
第4条
【実施機関】
前二条の規定に基き国が行う給付についての実施機関は、警察庁とする。
前二条の規定に基き都道府県が行う給付についての実施機関は、当該都道府県が条例で定める。
第5条
【給付の種類】
この法律により行う給付の種類は、次に掲げるものとする。
療養給付(警察官の職務に協力援助した者(以下「協力援助者」という。)が負傷し又は疾病にかかつた場合における必要な療養又は当該療養に要する費用の給付)
傷病給付(協力援助者が負傷し又は疾病にかかり治つていない場合において存する障害に対する給付)
障害給付(協力援助者が負傷し又は疾病にかかり治つた場合においてなお存する障害に対する給付)
介護給付(協力援助者が傷病給付又は障害給付の給付の事由となつた障害により必要な介護を受けている場合における給付)
遺族給付(協力援助者が死亡した場合におけるその遺族に対する給付)
葬祭給付(協力援助者が死亡した場合における葬祭を行う者に対する給付)
前項に掲げる給付のほか、協力援助者が負傷し、又は疾病にかかり、そのため従前得ていた業務上の収入を得ることができない場合において、他に収入のみちがない等特に必要があるときは、休業給付を行うことができる。
第6条
【給付の範囲、金額、支給方法等】
前条の給付の範囲、金額、支給方法その他給付に関し必要な事項は、国が行う給付については、国家公務員災害補償法の規定を参しやくして政令で定める。
前条の給付の範囲、金額、支給方法その他給付に関し必要な事項は、都道府県が行う給付については、前項の規定に基く政令の規定に準じて、当該都道府県が条例で定める。
第7条
【損害賠償の免責】
国又は都道府県は、この法律による給付を行つた場合においては、同一の事由については、その価額の限度において、国家賠償法又は民法による損害賠償の責を免かれる。
第8条
【給付の免責及び求償権】
この法律による給付を受けるべき者がこの法律以外の法令(条例を含む。)による療養その他の給付又は補償を受けたときは、国又は都道府県は、同一の事由については、その給付又は補償の限度において、この法律による給付の責を免かれる。
給付の原因である災害が第三者の行為に因つて生じた場合において、給付を受けるべき者が当該第三者から同一の事由につき損害賠償を受けたときは、国又は都道府県は、その価額の限度において、この法律による給付の責を免かれる。
国又は都道府県は、給付の原因である災害が第三者の行為に因つて生じた場合においてこの法律による給付を行つたときは、その価額の限度において、給付を受けた者が第三者に対して有する損害賠償の請求権を取得する。
第9条
【時効】
この法律による給付を受ける権利は、二年間行わないときは、時効により消滅する。
第10条
【給付を受ける権利の保護】
給付を受ける権利は、譲り渡し、担保に供し、又は差し押さえることができない。ただし、年金である傷病給付、障害給付又は遺族給付を受ける権利を株式会社日本政策金融公庫又は沖縄振興開発金融公庫に担保に供する場合は、この限りでない。
第11条
【非課税等】
この法律により支給を受けた金品を標準として、租税その他の公課を課してはならない。
第12条
削除
第13条
【無料証明】
実施機関の長又は給付を受けようとする者は、協力援助者の戸籍に関して、戸籍事務をつかさどる者又はその代理者に対して無料で証明を請求することができる。
附則
この法律は、公布の日から起算して三月を経過した日から施行する。
附則
昭和29年6月8日
(施行期日)
この法律中、第五十三条の規定は交通事件即決裁判手続法の施行の日から、その他の部分は、警察法(同法附則第一項但書に係る部分を除く。)の施行の日から施行する。
この法律の施行の際、この法律の施行前から引き続いて改正前の警察官に協力援助した者の災害給付に関する法律の規定による給付を受けている者に対する給付については、なお従前の例による。
警察官又は警察吏員に協力援助した者に係る災害に対する給付で、災害の原因である事故が発生した日又は診断によつて疾病の発生が確定した日が昭和二十九年六月三十日以前に係るものについて同年七月一日以降において実施すべきものは、改正前の警察官に協力援助した者の災害給付に関する法律第三条の規定により国が行うべきものに相当するものについては国が、都又は市町村が行うべきものに相当するものについては都又は市町村が行うものとする。
附則
昭和34年4月1日
(施行期日)
この法律は、公布の日から施行する。
附則
昭和36年4月13日
附則
昭和42年5月31日
第1条
(施行期日)
この法律は、昭和四十二年六月一日から施行する。
附則
昭和52年3月31日
この法律は、昭和五十二年四月一日から施行する。
附則
昭和57年5月18日
(施行期日)
この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
附則
昭和57年7月16日
この法律は、昭和五十七年十月一日から施行する。
附則
平成8年3月29日
この法律は、平成八年四月一日から施行する。
附則
平成11年5月28日
第1条
(施行期日)
この法律は、平成十一年十月一日から施行する。
附則
平成19年5月25日
第1条
(施行期日)
この法律は、平成二十年十月一日から施行する。
第8条
(罰則に関する経過措置)
この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
第9条
(政令への委任)
附則第二条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
第10条
(調整規定)
この法律及び株式会社商工組合中央金庫法、株式会社日本政策投資銀行法又は地方公営企業等金融機構法に同一の法律の規定についての改正規定がある場合において、当該改正規定が同一の日に施行されるときは、当該法律の規定は、株式会社商工組合中央金庫法、株式会社日本政策投資銀行法又は地方公営企業等金融機構法によってまず改正され、次いでこの法律によって改正されるものとする。

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