農林水産省・国土交通省関係大規模災害からの復興に関する法律施行規則
平成25年8月19日 制定
第1条
【協議会が組織されている場合における土地利用基本計画の変更等に関する協議及び同意】
大規模災害からの復興に関する法律(以下「法」という。)
第12条第2項の規定により協議をし、又は
同項の規定により協議をし、及び同意を得ようとする特定被災市町村等は、協議書に復興計画に記載しようとする
同条第1項各号に定める事項を記載した書類、当該事項に係る土地利用方針を記載した書類その他農林水産大臣及び国土交通大臣が定める書類を添えて、これらを復興協議会(復興計画に記載しようとする
同項各号に定める事項が
同条第2項各号に掲げる事項であるときは、復興協議会及びそれぞれ当該各号に定める者)に提出するものとする。
第2条
【都市計画の決定又は変更等に係る公告】
法第12条第4項の規定による公告は、
同条第1項第3号又は
第5号から
第7号までに定める事項の種類、当該事項を定める土地の区域並びに当該事項の案の縦覧の場所及び期間について、特定被災市町村等の公報への掲載、インターネットの利用その他の適切な方法により行うものとする。
第3条
【事業計画の認定の申請】
法第21条第1項(
同条第11項において準用する場合を含む。)の規定により事業計画の認定を受けようとする特定被災市町村は、申請書及び事業計画を提出しなければならない。
第4条
【施行地区位置図及び施行地区区域図】
1
法第21条第2項第1号に掲げる施行地区の
同項の規定による事業計画への記載は、施行地区位置図及び施行地区区域図によりしなければならない。
2
前項の施行地区位置図は、縮尺三万分の一以上とし、施行地区の位置、都市計画区域(
都市計画法第4条第2項に規定する都市計画区域をいう。
次項において同じ。)、市街化区域(
同法第7条第1項に規定する市街化区域をいう。
次項において同じ。)、農業振興地域及び農用地区域を表示した地形図でなければならない。ただし、縮尺三万分の一以上の地形図がないときは、施行地区位置図の縮尺は、五万分の一以上であることをもって足りる。
3
第1項の施行地区区域図は、縮尺二千五百分の一以上とし、施行地区の区域並びにその区域を明らかに表示するのに必要な範囲内において都道府県界、市町村界、市町村の区域内の町又は字の境界、都市計画区域の境界、市街化区域の境界、農業振興地域の境界、農用地区域の境界並びに宅地(
土地区画整理法第2条第6項に規定する宅地をいう。以下同じ。)の地番及び形状を表示したものでなければならない。
第5条
【復興一体事業の概要に関する図書】
2
復興住宅等建設区は、
前項の設計説明書及び設計図により定めなければならない。
3
第1項の設計説明書には、次に掲げる事項を記載しなければならない。
③
復興一体事業の施行後における施行地区内の宅地の地積(保留地の予定地積を除く。)の合計の復興一体事業の施行前における施行地区内の宅地の地積の合計に対する割合
⑥
土地区画整理法第2条第2項に規定する工作物その他の物件の設置、管理及び処分に関する事業又は埋立て若しくは干拓に関する事業が行われる場合においては、その事業の概要
4
第1項の設計図は、縮尺千二百分の一以上とし、次に掲げるものでなければならない。
①
復興一体事業の施行後における施行地区内の公共施設並びに鉄道、軌道、官公署、学校及び墓地の用に供する宅地の位置及び形状を、復興一体事業の施行により新設し、又は変更される部分と既設のもので変更されない部分とに区別して表示したものであること。
第7条
【資金計画書】
2
前項の資金計画は、資金計画書を作成し、収支予算を明らかにして定めなければならない。
第8条
【施行地区及び工区の設定に関する基準】
法第21条第2項第1号に掲げる施行地区の設定に関する
同条第7項(
同条第11項において準用する場合を含む。)に規定する技術的基準(以下
次条及び
第10条において単に「技術的基準」という。)は、次に掲げるものとする。
①
施行地区は、道路、河川、運河、鉄道その他の土地の範囲を表示するのに適当な施設で復興一体事業の施行によりその位置が変更しないものに接して定めなければならない。ただし、当該復興一体事業によりこれらの施設の整備改善を図ろうとする場合において、この整備改善により利益を受けることとなる宅地の範囲で施行地区を定める必要がある場合その他特別の事情がある場合においては、この限りでない。
②
施行地区は、当該復興一体事業の施行を著しく困難にすると認められる場合を除き、都市計画において定められている公共施設の用に供する土地を避けて定めてはならない。
③
施行地区を工区に分ける場合においては、工区と工区との境界は、できる限り道路、河川、運河、鉄道その他の土地の範囲を表示するのに適当な施設で復興一体事業の施行によりその位置が変更しないものに接して、又はその中心線により定めなければならない。
④
施行地区を工区に分ける場合においては、復興一体事業の施行後における工区内の宅地の地積(保留地の予定地積を除く。)の合計の復興一体事業の施行前における工区内の宅地の地積の合計に対する割合において、各工区間に著しい不均衡を生じないように工区を定めなければならない。
第9条
【復興一体事業の概要の設定に関する基準】
法第21条第2項第2号に掲げる復興一体事業の概要の設定に関する技術的基準は、次に掲げるものとする。
①
復興一体事業の概要は、施行地区又は施行地区を含む一定の地域について近隣住区(小学校を中心とする人口一人当たり三十平方メートルから百平方メートルまでの地積を基準とし、人口約一万を収容することができることとされる地区をいう。)を想定し、当該近隣住区内に居住することとなる者の生活の利便を促進するように考慮して定めなければならない。
②
復興一体事業の概要は、農業の生産性の向上及び農業構造の改善を促進するように考慮して定めなければならない。
③
復興一体事業の概要は、幹線道路と幹線道路以外の道路との交差が少なくなるように考慮して定めなければならない。
④
区画道路(幹線道路以外の道路をいい、裏口通路を除く。)の幅員は、住宅地にあっては六メートル以上、商業地又は工業地にあっては八メートル以上としなければならない。ただし、特別の事情により、やむを得ないと認められる場合においては、住宅地にあっては四メートル以上、商業地又は工業地にあっては六メートル以上であることをもって足りる。
⑤
住宅地においては、道路をできる限り通過交通の用に供されることのないように配置しなければならない。
⑥
道路(裏口通路を除く。)が交差し、又は屈曲する場合においては、その交差又は屈曲の部分の街角について適当な隅切りをしなければならない。
⑦
復興一体事業の概要は、公園の面積の合計が施行地区内に居住することとなる人口について一人当たり三平方メートル以上であり、かつ、施行地区の面積の三パーセント以上となるように定めなければならない。ただし、施行地区の大部分が
都市計画法第8条第1項第1号の工業専用地域である場合その他特別の事情により健全な市街地を造成するのに支障がないと認められる場合及び道路、広場、河川、堤防又は運河の整備改善を主たる目的として復興一体事業を施行する場合その他特別の事情によりやむを得ないと認められる場合においては、この限りでない。
⑧
復興一体事業の概要は、施行地区内の宅地が建築物を建築するのに適当な宅地となるよう必要な排水施設の整備改善を考慮して定めなければならない。
⑨
復興一体事業の概要は、施行地区及びその周辺の地域における環境を保全するため、当該復興一体事業の目的並びに施行地区の規模、形状及び周辺の状況並びに施行地区内の土地の地形及び地盤の性質を勘案して、施行地区における植物の生育の確保上必要な樹木の保存、表土の保全その他の必要な措置が講ぜられるように定めなければならない。
第10条
【資金計画に関する基準】
法第21条第2項第4号に掲げる資金計画に関する技術的基準は、次に掲げるものとする。
①
資金計画のうち収入予算においては、収入の確実であると認められる金額を収入金として計上しなければならない。
②
資金計画のうち支出予算においては、適正かつ合理的な基準によりその経費を算定し、これを支出金として計上しなければならない。
第11条
【公告の方法】
法第21条第10項(
同条第11項において準用する場合を含む。)の公告は、特定被災市町村の公報への掲載、インターネットの利用その他の適切な方法により行うものとする。
第12条
【公告事項】
1
法第21条第10項に規定する農林水産省令・国土交通省令で定める事項は、次の各号に掲げるものとする。
2
法第21条第11項において準用する
同条第10項に規定する農林水産省令・国土交通省令で定める事項は、次の各号に掲げるものとする。
①
復興一体事業の名称及び事務所の所在地(これらの事項に関して変更がなされた場合においては、その変更前のものとする。)並びに事業計画の認定の年月日
②
前項第1号又は
第2号に掲げる事項に関して変更がなされた場合においては、その変更の内容
第13条
【認定等を要しない事業計画の変更】
法第21条第11項に規定する農林水産省令・国土交通省令で定める軽微な変更は、それぞれ、
同条第1項の規定に係るものは次の各号(
第4号及び
第9号を除く。)に掲げるものとし、
同条第8項の規定(
同項において
土地区画整理法第55条第1項から
第6項までの規定を準用する部分に限る。)に係るものは次の各号に掲げるものとし、
法第21条第8項の規定(
同項において
土地区画整理法第136条の規定を準用する部分に限る。)に係るものは
第10号に掲げるものとし、
法第21条第9項及び
第10項の規定に係るものは
第11号及び
第12号に掲げるものとする。
①
都市計画において定められた都市施設(
都市計画法第4条第5項に規定する都市施設をいう。
次号において同じ。)その他の事項で当該都市計画の変更に伴うもの
②
都市計画において定められた都市施設に関する都市計画事業(
都市計画法第4条第15項に規定する都市計画事業をいう。)の認可若しくは承認又はその変更に伴うもの
③
施行地区の変更に伴う事業計画の変更で、施行地区から除外される区域についての設計を廃止したにとどまると認められるもの
⑤
幅員四メートル以下の道路の廃止又は当該道路に代わるべき道路で幅員四メートル以下のものの新設
⑥
道路(農業用道路を除く。以下この号において同じ。)又は水路(農業用用排水施設を除く。以下この号において同じ。)の起点又は終点の修正又は変更を伴わない位置の修正又は変更で、修正又は変更後の道路又は水路の中心線の当初事業計画において定めようとし、又は定めた中心線からの振れが当該道路又は水路の幅員以下のもの
⑦
道路の幅員の縮小で、縮小後の道路の幅員が四メートル未満とならず、かつ、当初事業計画において定めようとし、又は定めた幅員から二メートル以下を減ずることとなるもの
⑧
公園、広場又は緑地の区域の縮小で、縮小された区域の面積の合計が当該施設の当初事業計画において定めようとし、又は定めた面積からその十分の一を減ずることとならないもの
⑩
用排水施設その他農地の保全又は利用上必要な公共の用に供する施設の本来の機能を阻害せず、又は増進することとなることが明らかな変更
⑪
法第21条第1項第2号に掲げる事業により新設し、又は変更される農業用用排水施設又は農業用道路の総延長の二十パーセント未満の変更
第15条
【復興住宅等建設区内に換地を定められるべき宅地の指定につき支障とならない工作物】
附則
この省令は、法附則第一条ただし書に規定する規定の施行の日(平成二十五年八月二十日)から施行する。