• 水路業務法

水路業務法

平成19年6月6日 改正
第1章
総則
第1条
【目的】
この法律は、水路測量の成果その他の海洋に関する科学的基礎資料を整備し、もつて海空交通の安全の確保に寄与するとともに、国際間における水路に関する情報の交換に資することを目的とする。
第2条
【水路測量】
この法律において「水路測量」とは、水域の測量及びこれに伴う土地の測量並びにその成果を航海に利用させるための地磁気の測量をいう。
前項の規定は、土地の測量について測量法の適用を妨げるものと解釈してはならない。
第3条
【海象観測】
この法律において「海象観測」とは、潮汐、海潮流、波浪、海氷及びこれらに関連する諸現象の観測をいう。
第4条
【水路図誌】
この法律において「水路図誌」とは、海図、水路誌、潮汐表、灯台表、航用諸暦及びその他の水路に関する図誌をいう。
第4条の2
【航空図誌】
この法律において「航空図誌」とは、航空図、航空暦及びその他の航空に関する図誌をいう。
第5条
【水路測量標】
この法律において「水路測量標」とは、海上保安庁又は第6条の規定により許可を受けた者が水路測量又は海象観測のために設置する標識をいう。
水路測量標の種類及び形状は、国土交通省令で定める。
第2章
水路測量及び海象観測の実施等
第6条
【海上保安庁以外の者が実施する水路測量】
海上保安庁以外の者が、その費用の全部又は一部を国又は地方公共団体が負担し、又は補助する水路測量を実施しようとするときは、海上保安庁長官の許可を受けなければならない。但し、学術上の目的をもつて行う測量、局地的な測量等について国土交通省令で定める場合は、この限りでない。
第7条
【水路測量の実施方法の勧告】
海上保安庁長官は、必要があると認めるときは、前条の規定により許可を受けた者に対し、水路測量の実施方法につき勧告をすることができる。
第8条
【水路測量の実施の公示】
海上保安庁長官は、水路測量を実施しようとするときは、あらかじめその区域、期間その他必要な事項を公示しなければならない。第6条の規定による許可をしたときも同様とする。
第9条
【水路測量の基準】
海上保安庁又は第6条の許可を受けた者が行う水路測量は、経緯度については世界測地系に、標高及び水深その他の国際水路機関の決定その他の水路測量に関する国際的な決定に基づき政令で定める事項については政令で定める測量の基準に、それぞれ従つて行わなければならない。ただし、専ら外国政府のために行う水路測量その他の世界測地系に従つて行うことが適当でないものとして国土交通省令で定める水路測量は、世界測地系に代えて国土交通省令で定める経緯度に関する測量の基準に従つて行うことができる。
前項の「世界測地系」とは、地球を次に掲げる要件を満たす扁平な回転楕円体であると想定して行う地理学的経緯度の測定に関する測量の基準をいう。
その長半径及び扁平率が、地理学的経緯度の測定に関する国際的な決定に基づき政令で定める値であるものであること。
その中心が、地球の重心と一致するものであること。
その短軸が、地球の自転軸と一致するものであること。
第10条
【資料又は報告の提出の要求】
海上保安庁長官は、特に必要があるときは、地方公共団体その他港湾施設の管理者に対し、その管理する港湾施設の状況について資料又は報告の提出を求めることができる。
第11条
海上保安庁長官は、特に必要があるときは、船舶に対し、水路図誌の編修に必要な報告の提出を求めることができる。
第12条
【土地又は水面の立入】
海上保安庁の職員は、水路測量又は海象観測のため必要があるときは、国、地方公共団体又は私人が所有し、占有し、又は占用する土地又は水面に立ち入ることができる。
前項の規定により宅地又はかき、さく等で囲まれた水面若しくは土地に立ち入る場合には、あらかじめその旨を所有者、占有者又は占用者に通知しなければならない。但し、これらの者に対してあらかじめ通知することが困難であるときは、この限りでない。
海上保安庁の職員が、第1項の規定により土地又は水面に立ち入る場合には、その身分を示す証票を携帯し、関係人の請求があつたときは、これを呈示しなければならない。
第13条
【障害物の除去】
海上保安庁の職員は、水路測量を実施するためやむを得ない必要があるときは、あらかじめ所有者又は占有者の承諾を得て、障害となる植物又はかき、さく等を伐除することができる。
参照条文
第14条
海上保安庁の職員は、離島又はこれに類する場所で水路測量を実施する場合において、あらかじめ所有者又は占有者の承諾を得ることが困難であり、且つ、当該物件の現状を著しく損傷しないときは、前条の規定にかかわらず承諾を得ないで、障害となる植物又はかき、さく等を伐除することができる。この場合においては、遅滞なく、その旨を所有者又は占有者に通知しなければならない。
第15条
【損失の補償】
前三条の規定による立入又は伐除により損失を生じたときは、国は、その所有者、占有者又は占用者に対して、相当の価格により、その損失を補償しなければならない。
前項の補償の額は、海上保安庁長官が決定する。
前項の決定に不服がある者は、その決定を知つた日から六箇月以内に、訴えをもつて補償の額の増額を請求することができる。
前項の訴えにおいては、国を被告とする。
第16条
【水路測量標及び測量船の保全】
何人も、正当な理由がないのに、水路測量標を毀損し、移転し、その他水路測量標の効用を害する虞のある行為をしてはならない。
参照条文
第17条
海上保安庁又は第6条の規定により許可を受けた者の船舶は、水路測量又は海象観測を行う場合には、国土交通省令で定める標識を掲げなければならない。
第18条
船長は、船舶を、正当な理由がないのに前条の標識を掲げる船舶に著しく接近させて航行させてはならない。
参照条文
第19条
【水路関係事項の通報】
港湾の修築、その他海岸線に重大な変化を生ずる工事をする者は、その旨を海上保安庁長官に通報しなければならない。
都道府県知事は、漁業法第10条若しくは第22条の規定に基づき、定置漁業若しくは国土交通大臣の指定する共同漁業につき免許をしたとき、又は同法第65条第1項若しくは第2項の規定に基づく都道府県規則により、国土交通大臣の指定する漁業の許可をしたときは、次の事項を海上保安庁長官に通報しなければならない。同法第37条から第40条までの規定に基づき漁業権を取り消し又は変更したときその他通報した事項を変更したときは、これらの事項についても、また同様とする。
定置漁業にあつては、定置漁具の位置及び定置の期間
共同漁業又は許可をした漁業にあつては、漁場の区域、敷設漁具の位置及び漁具敷設の期間のうち国土交通大臣の指定するもの
第20条
船長は、水中に沈没物その他航海の障害となる虞のある物件があることを発見し、又は海上保安庁の刊行した水路図誌に記載されている事象と著しく異る事象を発見したときは、遅滞なく、その旨を海上保安庁長官に通報しなければならない。
第3章
水路測量及び海象観測の成果
第21条
【成果の公表】
海上保安庁長官は、水路測量又は海象観測を実施して成果を得たときは、これを公表しなければならない。
第22条
【成果の提出】
第6条の規定により許可を受けた者が、水路測量を実施して成果を得たときは、遅滞なく、その写を海上保安庁長官に提出しなければならない。
第23条
海上保安庁以外の者は、その実施する海象観測により、海上保安庁の発行した水路図誌に記載されている事象と著しく異る事象を発見したときは、遅滞なく、その旨を海上保安庁長官に通報しなければならない。
第24条
【水路図誌及び航空図誌の保護】
海上保安庁以外の者が、海上保安庁の刊行した水路図誌若しくは航空図誌を航海若しくは航空の用に供するために複製し、又は当該水路図誌若しくは航空図誌を使用して航海若しくは航空の用に供する刊行物を発行しようとするときは、海上保安庁長官の承認を受けなければならない。
参照条文
第25条
海上保安庁の刊行した海図、航空図、水路誌又は灯台表に類似の刊行物を発行しようとする者は、海上保安庁長官の許可を受けなければならない。
海上保安庁長官は、前項の刊行物が海上の安全の確保に支障を及ぼすものでない限り、これを許可しなければならない。
参照条文
第4章
水路に関する業務の受託
第26条
【水路に関する業務の受託】
海上保安庁は、その業務の遂行に支障のない限り、一般の委託により、水路測量及び海象観測並びにこれらに関連する図誌の作製、編修又は印刷を行うことができる。
第5章
削除
第27条
削除
第6章
罰則
第28条
第16条の規定に違反した者は、一年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。
第29条
次の各号のいずれかに該当する者は、三十万円以下の罰金に処する。
第12条第1項の規定による立入りを拒み、又は妨げた者
第18条の規定に違反した者
第24条又は第25条第1項の規定により承認又は許可を受けなければならない事項を承認又は許可を受けないでした者
参照条文
第30条
法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、前条第3号の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対しても、同条の罰金刑を科する。
附則
この法律は、公布の日から起算して九十日を経過した日から施行する。
水路測量標条例は、廃止する。
附則
昭和26年3月10日
この法律は、公布の日から施行する。
附則
昭和37年5月16日
この法律は、昭和三十七年十月一日から施行する。
この法律による改正後の規定は、この附則に特別の定めがある場合を除き、この法律の施行前に生じた事項にも適用する。ただし、この法律による改正前の規定によつて生じた効力を妨げない。
この法律の施行の際現に係属している訴訟については、当該訴訟を提起することができない旨を定めるこの法律による改正後の規定にかかわらず、なお従前の例による。
この法律の施行の際現に係属している訴訟の管轄については、当該管轄を専属管轄とする旨のこの法律による改正後の規定にかかわらず、なお従前の例による。
この法律の施行の際現にこの法律による改正前の規定による出訴期間が進行している処分又は裁決に関する訴訟の出訴期間については、なお従前の例による。ただし、この法律による改正後の規定による出訴期間がこの法律による改正前の規定による出訴期間より短い場合に限る。
この法律の施行前にされた処分又は裁決に関する当事者訴訟で、この法律による改正により出訴期間が定められることとなつたものについての出訴期間は、この法律の施行の日から起算する。
この法律の施行の際現に係属している処分又は裁決の取消しの訴えについては、当該法律関係の当事者の一方を被告とする旨のこの法律による改正後の規定にかかわらず、なお従前の例による。ただし、裁判所は、原告の申立てにより、決定をもつて、当該訴訟を当事者訴訟に変更することを許すことができる。
前項ただし書の場合には、行政事件訴訟法第十八条後段及び第二十一条第二項から第五項までの規定を準用する。
附則
昭和37年9月11日
第1条
(施行期日)
この法律は、公布の日から起算して九月をこえない範囲内において政令で定める日から施行する。
附則
昭和37年9月15日
この法律は、昭和三十七年十月一日から施行する。
この法律による改正後の規定は、この附則に特別の定めがある場合を除き、この法律の施行前にされた行政庁の処分、この法律の施行前にされた申請に係る行政庁の不作為その他この法律の施行前に生じた事項についても適用する。ただし、この法律による改正前の規定によつて生じた効力を妨げない。
この法律の施行前に提起された訴願、審査の請求、異議の申立てその他の不服申立て(以下「訴願等」という。)については、この法律の施行後も、なお従前の例による。この法律の施行前にされた訴願等の裁決、決定その他の処分(以下「裁決等」という。)又はこの法律の施行前に提起された訴願等につきこの法律の施行後にされる裁決等にさらに不服がある場合の訴願等についても、同様とする。
前項に規定する訴願等で、この法律の施行後は行政不服審査法による不服申立てをすることができることとなる処分に係るものは、同法以外の法律の適用については、行政不服審査法による不服申立てとみなす
第三項の規定によりこの法律の施行後にされる審査の請求、異議の申立てその他の不服申立ての裁決等については、行政不服審査法による不服申立てをすることができない。
この法律の施行前にされた行政庁の処分で、この法律による改正前の規定により訴願等をすることができるものとされ、かつ、その提起期間が定められていなかつたものについて、行政不服審査法による不服申立てをすることができる期間は、この法律の施行の日から起算する。
この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
第八項に定めるもののほか、この法律の施行に関して必要な経過措置は、政令で定める。
10
この法律及び行政事件訴訟法の施行に伴う関係法律の整理等に関する法律に同一の法律についての改正規定がある場合においては、当該法律は、この法律によつてまず改正され、次いで行政事件訴訟法の施行に伴う関係法律の整理等に関する法律によつて改正されるものとする。
附則
平成7年5月8日
第1条
(施行期日)
この法律は、公布の日から施行する。
第5条
(罰則に関する経過措置)
この法律(附則第一条各号に掲げる規定については、当該各規定)の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
第6条
(政令への委任)
附則第二条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関して必要となる経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。
附則
平成11年12月22日
第1条
(施行期日)
この法律(第二条及び第三条を除く。)は、平成十三年一月六日から施行する。
附則
平成13年6月20日
第1条
(施行期日)
この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
第2条
(公共測量等に係る測量の基準に関する経過措置)
この法律の施行の際現に実施中の公共測量並びに基本測量及び公共測量以外の測量(測量法第四十七条の規定により指定されたものに限る。)に係る測量の基準については、なお従前の例による。
第3条
(水路測量に係る測量の基準に関する経過措置)
この法律の施行の際現に海上保安庁及び水路業務法第六条の許可を受けた者が行っている水路測量に係る測量の基準については、なお従前の例による。
第4条
(罰則に関する経過措置)
この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
附則
平成16年6月9日
第1条
(施行期日)
この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
第50条
(検討)
政府は、この法律の施行後五年を経過した場合において、新法の施行の状況について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。
附則
平成19年6月6日
第1条
(施行期日)
この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

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