事業用電気通信設備規則
平成25年3月28日 改正
第3条
【定義】
1
この規則において使用する用語は、法において使用する用語の例による。
2
この規則の規定の解釈については、次の定義に従うものとする。
①
「事業用電気通信回線設備」とは、
法第41条第1項に規定する電気通信設備のうち、電気通信回線設備をいう。
④
「アナログ電話用設備」とは、事業用電気通信回線設備及び
法第41条第2項に規定する電気通信設備のうち、端末設備又は自営電気通信設備(以下「端末設備等」という。)を接続する点においてアナログ信号を入出力するものであつて、主として音声の伝送交換を目的とする電気通信役務の提供の用に供するものをいう。
⑤
「総合デジタル通信用設備」とは、事業用電気通信回線設備のうち、主として六四キロビット毎秒を単位とするデジタル信号の伝送速度により、符号、音声その他の音響又は影像を統合して伝送交換することを目的とする電気通信役務の提供の用に供するものをいう。
⑥
「インターネットプロトコル電話用設備」とは、事業用電気通信回線設備及び
法第41条第2項に規定する電気通信設備のうち、端末設備等をインターネットプロトコルを使用してパケット交換網に接続するもの(
次号に規定するものを除く。)であつて、音声伝送役務の提供の用に供するものをいう。
⑦
「携帯電話用設備」とは、事業用電気通信回線設備のうち、
無線設備規則第3条第1号に規定する携帯無線通信による電気通信役務の提供の用に供するものをいう。
⑦の2
「PHS用設備」とは、事業用電気通信回線設備のうち、
電波法施行規則第6条第4項第6号に規定するPHSの陸上移動局との間で行われる無線通信による電気通信役務の提供の用に供するものをいう。
⑧
「直流回路」とは、電気通信回線設備に接続して電気通信事業者の交換設備の動作の開始及び終了の制御を行うための回路をいう。
⑨
「絶対レベル」とは、一の皮相電力の一ミリワットに対する比をデシベルで表したものをいう。
第3条の2
【適用の範囲】
この款の規定は、アナログ電話用設備、総合デジタル通信用設備(音声伝送役務の提供の用に供するものに限る。以下同じ。)、
電気通信番号規則第9条第1項第1号に規定する電気通信番号を用いて電気通信役務を提供するインターネットプロトコル電話用設備、携帯電話用設備及びPHS用設備について適用する。
第4条
【予備機器等】
1
通信路の設定に直接係る交換設備の機器は、その機能を代替することができる予備の機器の設置若しくは配備の措置又はこれに準ずる措置が講じられ、かつ、その損壊又は故障(以下「故障等」という。)の発生時に当該予備の機器に速やかに切り替えられるようにしなければならない。ただし、次の各号に掲げる機器については、この限りでない。
①
端末回線(端末設備等と交換設備との間の電気通信回線をいう。以下同じ。)を当該交換設備に接続するための機器
②
当該交換設備の故障等の発生時に、他の交換設備によりその疎通が確保できる交換設備の機器
2
伝送路設備には、予備の電気通信回線を設置しなければならない。ただし、次の各号に掲げるものについては、この限りでない。
①
端末回線その他専ら特定の一の者の通信を取り扱う区間に使用するもの
②
当該伝送路設備の故障等の発生時に、他の伝送路設備によりその疎通が確保できるもの
3
伝送路設備において当該伝送路設備に設けられた電気通信回線に共通に使用される機器は、その機能を代替することができる予備の機器の設置若しくは配備の措置又はこれに準ずる措置が講じられ、かつ、その故障等の発生時に当該予備の機器に速やかに切り替えられるようにしなければならない。
4
交換設備相互間を接続する伝送路設備は、複数の経路により設置されなければならない。ただし、地形の状況により複数の経路の設置が困難な場合又は伝送路設備の故障等の対策として複数の経路による設置と同等以上の効果を有する措置が講じられる場合は、この限りでない。
第5条
【故障検出】
事業用電気通信回線設備は、電源停止、共通制御機器の動作停止その他電気通信役務の提供に直接係る機能に重大な支障を及ぼす故障等の発生時には、これを直ちに検出し、当該事業用電気通信回線設備を維持し、又は運用する者に通知する機能を備えなければならない。
第6条
【事業用電気通信回線設備の防護措置】
事業用電気通信回線設備は、利用者又は他の電気通信事業者の電気通信設備から受信したプログラムによつて当該事業用電気通信回線設備が当該事業用電気通信回線設備を設置する電気通信事業者の意図に反する動作を行うことその他の事由により電気通信役務の提供に重大な支障を及ぼすことがないよう当該プログラムの機能の制限その他の必要な防護措置が講じられなければならない。
第7条
【試験機器及び応急復旧機材の配備】
1
事業用電気通信回線設備の工事、維持又は運用を行う事業場には、当該事業用電気通信回線設備の点検及び検査に必要な試験機器の配備又はこれに準ずる措置がなされていなければならない。
2
事業用電気通信回線設備の工事、維持又は運用を行う事業場には、当該事業用電気通信回線設備の故障等が発生した場合における応急復旧工事、臨時の電気通信回線の設置、電力の供給その他の応急復旧措置を行うために必要な機材の配備又はこれに準ずる措置がなされていなければならない。
第8条
【異常ふくそう対策等】
交換設備は、異常ふくそう(特定の交換設備に対し通信が集中することにより、交換設備の通信の疎通能力が継続して著しく低下する現象をいう。以下同じ。)が発生した場合に、これを検出し、かつ、通信の集中を規制する機能又はこれと同等の機能を有するものでなければならない。ただし、通信が同時に集中することがないようこれを制御することができる交換設備については、この限りでない。
第8条の2
1
事業用電気通信回線設備(携帯電話用設備及びPHS用設備に限る。以下この条において同じ。)は、多数の移動端末設備が同時に電気通信回線設備と接続する場合等に生じるトラヒックの瞬間的かつ急激な増加により電気通信役務の提供に重大な支障を及ぼすことがないよう、次の各号に掲げる措置のいずれかが講じられなければならない。
①
トラヒックの瞬間的かつ急激な増加の発生を防止又は抑制する措置
②
トラヒックの瞬間的かつ急激な増加に対応するための十分な通信容量を有する電気通信回線設備(電気通信役務に係る情報の管理、電気通信役務の制御又は端末設備等の認証を行うための電気通信設備を含む。
次項第2号において同じ。)の設置
2
事業用電気通信回線設備は、移動端末設備に由来する制御信号の増加により電気通信役務の提供に重大な支障を及ぼすことがないよう、次の各号に掲げる措置のいずれかが講じられなければならない。
①
制御信号の増加による電気通信回線設備の負荷を軽減させる措置
②
制御信号の増加に対応するための十分な通信容量を有する電気通信回線設備の設置
第9条
【耐震対策】
1
事業用電気通信回線設備の据付けに当たつては、通常想定される規模の地震による転倒又は移動を防止するため、床への緊結その他の耐震措置が講じられなければならない。
2
事業用電気通信回線設備は、通常想定される規模の地震による構成部品の接触不良及び脱落を防止するため、構成部品の固定その他の耐震措置が講じられたものでなければならない。
3
その故障等により電気通信役務の提供に直接係る機能に重大な支障を及ぼすおそれのある事業用電気通信回線設備に関する前二項の耐震措置は、大規模な地震を考慮したものでなければならない。
第10条
【電源設備】
1
事業用電気通信回線設備の電源設備は、平均繁忙時(一日のうち年間を平均して電気通信設備の負荷が最大となる連続した一時間をいう。以下同じ。)に事業用電気通信回線設備の消費電流を安定的に供給できる容量があり、かつ、供給電圧又は供給電流を常に事業用電気通信回線設備の動作電圧又は動作電流の変動許容範囲内に維持できるものでなければならない。
2
事業用電気通信回線設備の電力の供給に直接係る電源設備の機器(自家用発電機及び蓄電池を除く。)は、その機能を代替することができる予備の機器の設置若しくは配備の措置又はこれに準ずる措置が講じられ、かつ、その故障等の発生時に当該予備の機器に速やかに切り替えられるようにしなければならない。
第11条
【停電対策】
1
事業用電気通信回線設備は、通常受けている電力の供給が停止した場合においてその取り扱う通信が停止することのないよう自家用発電機又は蓄電池の設置その他これに準ずる措置(交換設備にあつては、自家用発電機及び蓄電池の設置その他これに準ずる措置)が講じられていなければならない。
2
前項の規定に基づく自家用発電機の設置又は移動式の電源設備の配備を行う場合には、それらに使用される燃料について、十分な量の備蓄又は補給手段の確保に努めなければならない。
3
防災上必要な通信を確保するため、都道府県庁、市役所又は町村役場の用に供する主たる庁舎(以下「都道府県庁等」という。)に設置されている端末設備(当該都道府県庁等において防災上必要な通信を確保するために使用される移動端末設備を含む。)と接続されている端末系伝送路設備及び当該設備と接続されている交換設備並びにこれらの附属設備に関する前二項の措置は、通常受けている電力の供給が長時間にわたり停止することを考慮したものでなければならない。ただし、通常受けている電力の供給が長時間にわたり停止した場合であつても、他の端末系伝送路設備により利用者が当該端末設備を用いて通信を行うことができるときは、この限りでない。
第12条
【誘導対策】
線路設備は、強電流電線からの電磁誘導作用により事業用電気通信回線設備の機能に重大な支障を及ぼすおそれのある異常電圧又は異常電流が発生しないように設置しなければならない。
第13条
【防火対策等】
1
事業用電気通信回線設備を収容し、又は設置する通信機械室は、自動火災報知設備及び消火設備が適切に設置されたものでなければならない。
2
事業用電気通信回線設備を収容し、又は設置し、かつ、当該事業用電気通信回線設備を工事、維持又は運用する者が立ち入る通信機械室に代わるコンテナ等の構造物(以下「コンテナ等」という。)及びとう道は、自動火災報知設備の設置及び消火設備の設置その他これに準ずる措置が講じられたものでなければならない。
3
事業用電気通信回線設備を収容し、又は設置する通信機械室、コンテナ等及びとう道において、他の電気通信事業者に電気通信設備を設置する場所を提供する場合は、当該電気通信設備が発火等により他の電気通信設備に損傷を与えないよう措置されたものであることを当該他の電気通信事業者からその旨を記載した書面の提出を受ける方法その他の方法により確認しなければならない。
第14条
【屋外設備】
1
屋外に設置する電線(その中継器を含む。)、空中線及びこれらの附属設備並びにこれらを支持し又は保蔵するための工作物(
次条の建築物を除く。
次項において「屋外設備」という。)は、通常想定される気象の変化、振動、衝撃、圧力その他その設置場所における外部環境の影響を容易に受けないものでなければならない。
2
屋外設備は、公衆が容易にそれに触れることができないように設置されなければならない。
第15条
【事業用電気通信回線設備を設置する建築物等】
事業用電気通信回線設備を収容し、又は設置する建築物及びコンテナ等は、次の各号に適合するものでなければならない。ただし、
第1号にあつては、やむを得ず
同号に規定する被害を受けやすい環境に設置されたものであつて、防水壁又は防火壁の設置その他の必要な防護措置が講じられているものは、この限りでない。
①
風水害その他の自然災害及び火災の被害を容易に受けない環境に設置されたものであること。
②
当該事業用電気通信回線設備を安全に設置することができる堅固で耐久性に富むものであること。
③
当該事業用電気通信回線設備が安定に動作する温度および湿度を維持することができること。
④
当該事業用電気通信回線設備を収容し、又は設置する通信機械室に、公衆が容易に立ち入り、又は公衆が容易に事業用電気通信回線設備に触れることができないよう施錠その他必要な措置が講じられていること。
第15条の2
【有線放送設備の線路と同一の線路を使用する事業用電気通信回線設備】
有線放送設備(
放送法施行規則第2条第4号に規定する有線一般放送(以下単に「有線一般放送」という。)を行うための有線電気通信設備(再放送を行うための受信空中線その他放送の受信に必要な設備を含む。)及びこれに接続される受信設備をいう。以下同じ。)の線路(他の電気通信事業者により提供されるものを除く。以下同じ。)と同一の線路を使用する事業用電気通信回線設備は、次の各号に適合するものでなければならない。
①
事業用電気通信回線設備と有線放送設備(事業用電気通信回線設備と同一の線路を使用する部分を除く。以下この条において同じ。)との責任の分界を明確にするため、有線放送設備との間に分界点(以下この条において「分界点」という。)を有すること。
③
分界点において有線放送設備を切り離し又はこれに準ずる方法により当該事業用電気通信回線設備の正常性を確認できる措置が講じられていること。
④
有線一般放送の受信設備から副次的に発する電磁波による妨害を受けないよう、次に掲げる要件を満たすこと。ただし、これらが同一の構内(これに準ずる区域内を含む。)又は同一の建物内にある場合は、この限りでない。
イ
有線放送設備が有線電気通信設備を用いて行われるラジオ放送(ラジオ放送の多重放送を受信し、これを再送信することを含む。以下この条において同じ。)以外の有線一般放送を行うためのものである場合にあつては、利用者が端末設備等を接続する点と有線放送設備の受信者端子(
放送法施行規則第150条第4号の受信者端子をいう。)との間の分離度が二五デシベル以上であること
ロ
有線放送設備が有線電気通信設備を用いて行われるラジオ放送を行うためのものである場合にあつては、必要な妨害対策措置が講じられたものであること
第15条の3
【大規模災害対策】
電気通信事業者は、大規模な災害により電気通信役務の提供に重大な支障が生じることを防止するため、事業用電気通信回線設備に関し、あらかじめ次の各号に掲げる措置を講ずるよう努めなければならない。
①
三以上の交換設備をループ状に接続する大規模な伝送路設備は、複数箇所の故障等により広域にわたり通信が停止することのないよう、当該伝送路設備により囲まれる地域を横断する伝送路設備の追加的な設置、臨時の電気通信回線の設置に必要な機材の配備その他の必要な措置を講じること。
②
都道府県庁等において防災上必要な通信を確保するために使用されている移動端末設備に接続される基地局と交換設備との間を接続する伝送路設備については、
第4条第2項ただし書の規定にかかわらず、予備の電気通信回線を設置すること。この場合において、その伝送路設備は、なるべく複数の経路により設置すること。
③
電気通信役務に係る情報の管理、電気通信役務の制御又は端末設備等の認証等を行うための電気通信設備であつて、その故障等により、広域にわたり電気通信役務の提供に重大な支障を及ぼすおそれのあるものは、複数の地域に分散して設置すること。この場合において、一の電気通信設備の故障等の発生時に、他の電気通信設備によりなるべくその機能を代替することができるようにすること。
④
伝送路設備を複数の経路により設置する場合には、互いになるべく離れた場所に設置すること。
⑤
地方公共団体が定める防災に関する計画及び地方公共団体が公表する自然災害の想定に関する情報を考慮し、電気通信設備の設置場所を決定若しくは変更し、又は適切な防災措置を講じること。
第16条
【適用除外】
3
第4条及び
第10条第2項の規定は、総務大臣が別に告示で定める小規模な事業用電気通信回線設備について適用しない。
4
第11条の規定は、総務大臣が別に告示で定める携帯電話用設備及びPHS用設備について適用しない。
第16条の2
【適用の範囲】
この款の規定は、アナログ電話用設備、総合デジタル通信用設備、
電気通信番号規則第9条第1項第1号に規定する電気通信番号を用いて電気通信役務を提供するインターネットプロトコル電話用設備、携帯電話用設備及びPHS用設備以外の事業用電気通信回線設備について適用する。
第16条の3
【故障等の対策】
事業用電気通信回線設備の工事、維持又は運用を行う事業場には、当該事業用電気通信回線設備の故障等が発生した場合に電気通信役務の提供に重大な支障を及ぼすことがないよう、応急復旧工事、臨時の電気通信回線の設置、電力の供給その他の応急復旧措置を行うために必要な復旧機材の配備又はこれに準ずる措置がなされていなければならない。
第16条の4
【耐震対策等】
事業用電気通信回線設備の設置に当たつては、次に掲げる措置が講じられなければならない。ただし、通常想定される規模の地震又は火災による当該事業用電気通信回線設備の故障等の発生時に、これに代えて電気通信役務を提供するための予備の事業用電気通信回線設備の設置その他これに準ずる措置が講じられている場合は、この限りでない。
①
当該事業用電気通信回線設備の据付けに当たつては、通常想定される規模の地震による転倒又は移動を防止するための床への緊結その他の耐震措置
②
通常想定される規模の地震による当該事業用電気通信回線設備の構成部品の接触不良及び脱落を防止するための構成部品の固定その他の耐震措置
③
当該事業用電気通信回線設備を収容し、又は設置する通信機械室における自動火災報知設備及び消火設備の適切な設置
第16条の6
【適用除外】
1
前条において準用する
第8条の規定は、他人の通信を媒介する電気通信役務以外の電気通信役務の提供の用に供する電子計算機の本体及びこれに附属する設備については、適用しない。
第17条
【通信内容の秘匿措置】
1
事業用電気通信回線設備は、利用者が端末設備等を接続する点において、他の通信の内容が電気通信設備の通常の使用の状態で判読できないように必要な秘匿措置が講じられなければならない。
2
有線放送設備の線路と同一の線路を使用する事業用電気通信回線設備は、電気通信事業者が、有線一般放送の受信設備を接続する点において、通信の内容が有線一般放送の受信設備の通常の使用の状態で判読できないように必要な秘匿措置が講じられなければならない。
第18条
【蓄積情報保護】
事業用電気通信回線設備に利用者の通信の内容その他これに係る情報を蓄積する場合にあつては、当該事業用電気通信回線設備は、当該利用者以外の者が端末設備等を用いて容易にその情報を知得し、又は破壊することを防止するため、当該利用者のみに与えた識別符号の照合確認その他の防止措置が講じられなければならない。
第3節
他の電気通信設備の損傷又は機能の障害の防止
第19条
【損傷防止】
事業用電気通信回線設備は、利用者又は他の電気通信事業者の接続する電気通信設備(以下「接続設備」という。)を損傷するおそれのある電力若しくは電流を送出又は電圧若しくは光出力により送出するものであつてはならない。
第20条
【機能障害の防止】
事業用電気通信回線設備は、接続設備の機能に障害を与えるおそれのある電気信号又は光信号を送出するものであつてはならない。
第20条の2
【漏えい対策】
1
電気通信事業者は、総務大臣が別に告示するところに従い端末設備等と交換設備又は専用設備(専用役務の提供の用に供する事業用電気通信回線設備をいう。)との間の電気通信回線に伝送される信号の漏えいに関し、あらかじめ基準を定め、その基準を維持するように努めなければならない。
2
前項の基準については、遅滞なく総務大臣に届け出なければならない。これを変更しようとする場合も同様とする。
第21条
【保安装置】
落雷又は強電流電線との混触により線路設備に発生した異常電圧及び異常電流によつて接続設備を損傷するおそれのある場合は、交流五〇〇ボルト以下で動作する避雷器及び七アンペア以下で動作するヒユーズ若しくは五〇〇ミリアンペア以下で動作する熱線輪からなる保安装置又はこれと同等の保安機能を有する装置が事業用電気通信回線設備と接続設備を接続する点又はその近傍に設置されていなければならない。
第22条
【異常ふくそう対策】
他の電気通信事業者の電気通信設備を接続する交換設備は、異常ふくそうの発生により当該交換設備が他の電気通信事業者の接続する電気通信設備に対して重大な支障を及ぼすことのないよう、直ちに異常ふくそうの発生を検出し、及び通信の集中を規制する機能又はこれと同等の機能を有するものでなければならない。ただし、通信が集中することがないようこれを制御することができる交換設備についてはこの限りでない。
第23条
【分界点】
1
事業用電気通信回線設備は、他の電気通信事業者の接続する電気通信設備との責任の分界を明確にするため、他の電気通信事業者の電気通信設備との間に分界点(以下この条及び
次条において「分界点」という。)を有しなければならない。
2
事業用電気通信回線設備は、分界点において他の電気通信事業者が接続する電気通信設備から切り離せるものでなければならない。
第24条
【機能確認】
事業用電気通信回線設備は、分界点において他の電気通信設備を切り離し又はこれに準ずる方法により当該事業用電気通信回線設備の正常性を確認できる措置が講じられていなければならない。
第5節
音声伝送役務の提供の用に供する電気通信回線設備
第26条
【適用の範囲】
この款の規定は、事業用電気通信回線設備と端末設備等を接続する点において二線式の接続形式を有するアナログ電話用設備に対して適用する。
第27条
【電源供給】
事業用電気通信回線設備は、
第31条に規定する呼出信号の送出時を除き、端末設備等を接続する点において次の各号に掲げる条件に適合する通信用電源を供給しなければならない。
①
端末設備等を切り離した時の線間電圧が四十二ボルト以上かつ五十三ボルト以下であること。
②
両線間を三〇〇オームの純抵抗で終端した時の回路電流が一五ミリアンペア以上であること。
③
両線間を五〇オームの純抵抗で終端した時の回路電流が一三〇ミリアンペア以下であること。
第28条
【信号極性】
事業用電気通信回線設備は、
次条に規定する発呼信号を受信できる状態において、
前条で規定する電源の極性を端末設備等を接続する点において一方を地気(接地の電位をいう。)、他方を負極性としなければならない。
第29条
【監視信号受信条件】
事業用電気通信回線設備は、端末設備等を接続する点において当該端末設備等が送出する次の監視信号を受信し、かつ、認識できるものでなければならない。
①
端末設備等から発信を行うため、当該端末設備等の直流回路を閉じて三〇〇オーム以下の直流抵抗値を形成することにより送出する監視信号(以下「発呼信号」という。)
②
端末設備等において当該端末設備等への着信に応答するため、当該端末設備等の直流回路を閉じて三〇〇オーム以下の直流抵抗値を形成することにより送出する監視信号(以下「端末応答信号」という。)
③
発信側の端末設備等において通話を終了するため、当該端末設備等の直流回路を開いて一メガオーム以上の直流抵抗値を形成することにより送出する監視信号(以下「切断信号」という。)
④
着信側の端末設備等において通話を終了するため、当該端末設備等の直流回路を開いて一メガオーム以上の直流抵抗値を形成することにより送出する監視信号(以下「終話信号」という。)
第30条
【選択信号受信条件】
1
事業用電気通信回線設備は、端末設備等を接続する点において当該端末設備等が送出する一〇パルス毎秒方式のダイヤルパルス信号、二〇パルス毎秒方式のダイヤルパルス信号又は押しボタンダイヤル信号(以下これらを「選択信号」という。)のうち、少なくともいずれか一つを受信し、かつ、認識できるものでなければならない。
2
一〇パルス毎秒方式のダイヤルパルス信号又は二〇パルス毎秒方式のダイヤルパルス信号は、次の各号に定めるものとする。
①
ダイヤルパルス信号におけるダイヤル番号とダイヤルパルス数は、同一とする。ただし、ダイヤル番号が〇の時のダイヤルパルス数は、一〇とする。
②
ダイヤルパルス信号の条件は、
別表第1号に定めるとおりとする。
3
押しボタンダイヤル信号は、次の各号に定めるものとする。
①
押しボタンダイヤル信号におけるダイヤル番号の周波数は、
別表第2号に定めるとおりとする。
②
押しボタンダイヤル信号の条件は、
別表第3号に定めるとおりとする。
第31条
【監視信号送出条件】
事業用電気通信回線設備は、次の各号に定めるところにより、端末設備等を接続する点において監視信号を送出しなければならない。
①
着信側の端末設備等が送出する端末応答信号を受信したとき、発信側の端末設備等に対して、
第28条で規定する信号極性を反転することにより送出する監視信号(以下「応答信号」という。)
②
着信側の端末設備等に対して着信があることを示す
別表第4号に定める監視信号(以下「呼出信号」という。)
第32条
【その他の信号送出条件】
事業用電気通信回線設備は、次に掲げる場合は可聴音(耳で聴くことが可能な特定周波数の音をいう。以下同じ。)又は音声によりその状態を発信側の端末設備等に対して通知しなければならない。
①
端末設備等が送出する発呼信号を受信した後、選択信号を受信することが可能となつた場合
②
接続の要求をされた着信側の端末設備等を呼出し中である場合
③
接続の要求をされた着信側の端末設備等が着信可能な状態でない場合又は接続の要求をされた着信側の端末設備等への接続が不可能な場合
第33条
【可聴音送出条件】
事業用電気通信回線設備は、
前条の各号において可聴音によりその状態を通知する場合は、次に定めるところにより、端末設備等を接続する点において可聴音を送出しなければならない。
①
前条第1号に定める場合に送出する可聴音(以下「発信音」という。)は、
別表第5号に示す条件によること。
②
前条第2号に定める場合に送出する可聴音(以下「呼出音」という。)は、
別表第5号に示す条件によること。
③
前条第3号に定める場合に送出する可聴音(以下「話中音」という。)は、
別表第5号に示す条件によること。
第34条
【通話品質】
1
事業用電気通信回線設備に
端末設備等規則(以下「端末規則」という。)
第2条第2項第3号に規定するアナログ電話端末であつて、総務大臣が別に告示する送話ラウドネス定格及び受話ラウドネス定格に適合するもの(以下この条、
第35条の11、
第35条の18第1項、
第36条の3第1項及び
第36条の5第1項において「アナログ電話端末」という。)を接続した場合の通話品質は、アナログ電話端末と端末回線に接続される交換設備との間の送話ラウドネス定格は一五デシベル以下であり、かつ、受話ラウドネス定格は六デシベル以下でなければならない。
2
ラウドネス定格の算出は、総務大臣が別に告示する方法によるものとする。
第35条
【接続品質】
事業用電気通信回線設備の接続品質は、基礎トラヒツク(一日のうち、一年間を平均して呼量(一時間に発生した呼の保留時間の総和を一時間で除したものをいう。以下同じ。)が最大となる連続した一時間について一年間の呼量及び呼数の最大のものから順に三〇日分の呼量及び呼数を抜き取つてそれぞれ平均した呼量及び呼数又はその予測呼量及び予測呼数をいう。以下同じ。)について、次の各号に適合しなければならない。
①
事業用電気通信回線設備が発呼信号を受信した後、選択信号を受信可能となるまでの時間が三秒以上となる確率が〇・〇一以下であること。
②
事業用電気通信回線設備が選択信号を受信した後、着信側の端末設備等に着信するまでの間に一の電気通信事業者の設置する事業用電気通信回線設備により呼が損失となる確率が〇・一五以下であること。
③
本邦外の場所に対して発信を行う場合にあつては、事業用電気通信回線設備が選択信号を受信した後、国際中継回線(国際交換設備(本邦外の場所への発信又は本邦外からの着信を行う機能を有する交換設備をいう。以下同じ。)と本邦外の場所の交換設備相互間の電気通信回線をいう。以下同じ。)を捕捉するまでの間に一の電気通信事業者の設置する事業用電気通信回線設備により呼が損失となる確率が〇・一以下であること。
④
本邦外の場所からの着信を行う場合は、事業用電気通信回線設備が着信を受け付けた後、着信側の端末設備等に着信するまでの間に一の電気通信事業者の設置する事業用電気通信回線設備により呼が損失となる確率が〇・一一以下であること。
⑤
事業用電気通信回線設備が選択信号送出終了を検出した後、発信側の端末設備等に対して着信側の端末設備等を呼び出し中であること又は着信側の端末設備等が着信可能な状態でないことの通知までの時間が三〇秒以下であること。ただし、二以上の電気通信事業者の設置する事業用電気通信回線設備を介する通信を行う場合及び本邦外の場所との間の通信を行う場合は、この限りでない。
第35条の2
【緊急通報を扱う事業用電気通信回線設備】
電気通信番号規則第11条各号に規定する電気通信番号を用いた警察機関、海上保安機関又は消防機関(以下「警察機関等」という。)への通報(以下「緊急通報」という。)を扱う事業用電気通信回線設備については、次の各号に適合するものでなければならない。
①
緊急通報を、その発信に係る端末設備等の場所を管轄する警察機関等に接続すること。
②
緊急通報を発信した端末設備等に係る電気通信番号、その他当該発信に係る情報として総務大臣が別に告示する情報を、当該緊急通報に係る警察機関等の端末設備に送信する機能を有すること。ただし、他の方法により同等の機能を実現できる場合は、この限りでない。
③
緊急通報を受信した端末設備から終話信号が送出されない限りその通話を継続する機能又は警察機関等に送信した電気通信番号による呼び返し若しくはこれに準ずる機能を有すること。
第35条の2の2
【災害時優先通信の優先的取扱い】
1
事業用電気通信回線設備は、次に定めるところにより、災害時優先通信(緊急通報及び
法第8条第3項に規定する重要通信のうち
電気通信事業法施行規則第56条第1号に定める機関が発信する通信(当該機関に電気通信役務を提供する電気通信事業者が当該機関ごとに指定する端末回線の一端に接続された端末設備等から発信されるものに限る。)をいう。以下同じ。)を優先的に取り扱うことができるものでなければならない。
①
災害時優先通信の優先的な取扱いを確保するために必要があるときは、他の通信を制限し、又は停止することができる機能を有していること。
②
災害時優先通信を識別するための信号を付し、及び当該信号により災害時優先通信を識別することができる機能を有していること。
2
事業用電気通信回線設備は、
前項第1号の機能により他の通信の制限又は停止を行つた場合において、災害時優先通信及び他の通信の疎通の状況を記録することができるものでなければならない。
3
電気通信事業者は、
第1項第1号の機能により他の通信の制限又は停止を行つた場合は、
前項の記録を分析し、できる限り多くの通信の疎通を確保するよう通信の制限又は停止の時間、程度等の実施の方法及び事業用電気通信回線設備の通信容量について必要に応じて見直しを行うものとする。
第35条の2の3
【異なる電気通信番号の送信の防止】
電気通信事業者は、当該電気通信事業者が利用者に付与した電気通信番号について、当該利用者の発信に係る電気通信番号と異なる電気通信番号を端末設備等又は他の電気通信事業者に送信することがないよう必要な措置を講じなければならない。ただし、他の利用者に対し、発信元を誤認させるおそれがない場合は、この限りでない。
第35条の3
【基本機能】
事業用電気通信回線設備の機能は、次の各号に適合しなければならない。
①
発信側の端末設備等からの発信を認識し、着信側の端末設備等に通知すること。
③
着信側の端末設備等の応答を認識し、発信側の端末設備等に通知すること。
第35条の4
【通話品質】
事業用電気通信回線設備に
端末規則第2条第2項第13号に規定する総合デジタル通信端末を接続した場合の通話品質は、総合デジタル通信端末と端末回線に接続される交換設備との間の送話ラウドネス定格は十一デシベル以下であり、かつ、受話ラウドネス定格は五デシベル以下でなければならない。
第35条の5
【接続品質】
1
第35条(
第1号を除く。)の規定は、総合デジタル通信用設備の接続品質について準用する。この場合において、
同条第2号、
第3号及び
第5号中「選択信号」とあるのは、「電気通信番号」と読み替えるものとする。
2
第35条の規定は、事業用電気通信回線設備と端末設備等を接続する点において二線式の接続形式を有するアナログ電話用設備と総合デジタル通信用設備を接続した事業用電気通信回線設備の接続品質について準用する。この場合において、
同条第1号中「事業用電気通信回線設備」とあるのは「事業用電気通信回線設備と端末設備等を接続する点において二線式の接続形式を有するアナログ電話用設備」と、
同条第2号、
第3号及び
第5号中「選択信号」とあるのは「選択信号又は電気通信番号」と読み替えるものとする。
第35条の6
【緊急通報を扱う事業用電気通信回線設備】
緊急通報を扱う事業用電気通信回線設備については、次の各号に適合するものでなければならない。
①
緊急通報を、その発信に係る端末設備等の場所を管轄する警察機関等に接続すること。
②
緊急通報を発信した端末設備等に係る電気通信番号、その他当該発信に係る情報として、総務大臣が別に告示する情報を、当該緊急通報に係る警察機関等の端末設備に送信する機能を有すること。ただし、他の方法により同等の機能を実現できる場合は、この限りでない。
③
緊急通報を受信した端末設備から通信の終了を表す信号が送出されない限りその通話を継続する機能又は警察機関等に送信した電気通信番号による呼び返し若しくはこれに準ずる機能を有すること。
第35条の6の2
【災害時優先通信の優先的取扱い】
第3款
アナログ電話相当の機能を有するインターネットプロトコル電話用設備
第35条の9
【基本機能】
事業用電気通信回線設備の機能は、次の各号に適合しなければならない。
①
発信側の端末設備等からの発信を認識し、着信側の端末設備等に通知すること。
③
着信側の端末設備等の応答を認識し、発信側の端末設備等に通知すること。
第35条の10
【接続品質】
2
第35条の規定は、事業用電気通信回線設備と端末設備等を接続する点において二線式の接続形式を有するアナログ電話用設備と
電気通信番号規則第9条第1項第1号に規定する電気通信番号を用いて電気通信役務を提供するインターネットプロトコル電話用設備を接続した事業用電気通信回線設備の接続品質について準用する。この場合において、
第35条第1号中「事業用電気通信回線設備」とあるのは「事業用電気通信回線設備と端末設備等を接続する点において二線式の接続形式を有するアナログ電話用設備」と、
同条第2号、
第3号及び
第5号中「選択信号」とあるのは「選択信号又は電気通信番号」と読み替えるものとする。
第35条の11
【総合品質】
電気通信事業者は、当該電気通信事業者の設置する事業用電気通信回線設備(アナログ電話端末と接続できるものに限る。)に接続する端末設備等(インターネットプロトコルを使用してパケット交換網に接続するものに限る。)相互間における通話(アナログ電話端末との間の通話を含む。)の総合品質に関して、総務大臣が別に告示するところに従い、あらかじめ基準を定め、その基準を維持するように努めなければならない。ただし、当該端末設備等と国際中継回線を接続している国際交換設備との間の通話は、この限りでない。
第35条の12
【ネットワーク品質】
電気通信事業者は、当該電気通信事業者の設置する事業用電気通信回線設備(
電気通信番号規則第9条第1項第1号に規定する電気通信番号を用いて電気通信役務を提供するインターネットプロトコル電話用設備に限る。以下この条において同じ。)と当該電気通信回線設備に接続する端末設備等との間の分界点(以下この条において「端末設備等分界点」という。)相互間及び当該電気通信事業者の設置する事業用電気通信回線設備と他の電気通信事業者の電気通信設備(
電気通信番号規則第9条第1項第1号に規定する電気通信番号を用いて電気通信役務を提供するインターネットプロトコル電話用設備に限る。)との間の分界点と端末設備等分界点との間のネットワーク品質に関して、総務大臣が別に告示するところに従い、あらかじめ基準を定め、その基準を維持するよう努めなければならない。
第35条の13
【安定品質】
事業用電気通信回線設備は、当該事業用電気通信回線設備を介して提供される音声伝送役務がアナログ電話用設備を介して提供される音声伝送役務と同等の安定性が確保されるよう必要な措置が講じられなければならない。
第35条の14
【緊急通報を扱う事業用電気通信回線設備】
第35条の14の2
【災害時優先通信の優先的取扱い】
第35条の15
【異なる電気通信番号の送信の防止】
第35条の17
【基本機能】
事業用電気通信回線設備の機能は、次に定めるところによらなければならない。
①
発信側の端末設備等からの発信を認識し、着信側の端末設備等に通知すること。
③
着信側の端末設備等の応答を認識し、発信側の端末設備等に通知すること。
第35条の18
【通話品質】
1
電気通信事業者は、当該電気通信事業者の設置する事業用電気通信回線設備に接続する端末設備等(インターネットプロトコル携帯電話用設備(携帯電話用設備であつて、端末設備等をインターネットプロトコルを使用してパケット交換網に接続するもののうち、
電気通信番号規則第9条第1項第3号に規定する電気通信番号を使用するものをいう。以下同じ。)に接続するものを除く。)相互間の通話(アナログ電話端末との間の通話を含む。)における通話品質に関し、あらかじめ基準を定め、その基準を維持するように努めなければならない。ただし、当該端末設備等と国際中継回線を接続している国際交換設備との間の通話は、この限りでない。
2
電気通信事業者は、その事業用電気通信回線設備の使用の開始前に、
前項の基準を総務大臣に届け出なければならない。これを変更しようとする場合も同様とする。
第35条の19
【接続品質】
1
第35条(
第1号を除く。)の規定は、携帯電話用設備及びPHS用設備の接続品質について準用する。この場合において、
同条第2号、
第3号及び
第5号中「選択信号」とあるのは、「電気通信番号」と読み替えるものとする。
2
第35条の規定は、事業用電気通信回線設備と端末設備等を接続する点において二線式の接続形式を有するアナログ電話用設備と携帯電話用設備又はPHS用設備を接続した事業用電気通信回線設備の接続品質について準用する。この場合において、
同条第1号中「事業用電気通信回線設備」とあるのは「事業用電気通信回線設備と端末設備等を接続する点において二線式の接続形式を有するアナログ電話用設備」と、
同条第2号、
第3号及び
第5号中「選択信号」とあるのは「選択信号又は電気通信番号」と読み替えるものとする。
第35条の19の2
【総合品質】
1
電気通信事業者は、当該電気通信事業者の設置する事業用電気通信回線設備(アナログ電話端末と接続できるものに限る。)に接続する端末設備等(インターネットプロトコル携帯電話用設備に接続するものに限る。)相互間における通話(アナログ電話端末との間の通話を含む。)の総合品質に関し、あらかじめ基準を定め、その基準を維持するように努めなければならない。ただし、当該端末設備等と国際中継回線を接続している国際交換設備との間の通話は、この限りでない。
2
電気通信事業者は、その事業用電気通信回線設備の使用の開始前に、
前項の基準を総務大臣に届け出なければならない。これを変更しようとする場合も同様とする。
第35条の20
【緊急通報を扱う事業用電気通信回線設備】
1
緊急通報を扱う事業用電気通信回線設備については、その発信に係る端末設備等に接続する基地局の設置場所等に応じ、適当な警察機関等に接続しなければならない。
第35条の22
【異なる電気通信番号の送信の防止】
第36条
【適用の範囲】
この款の規定(
第36条の4第2項を除く。)は、音声伝送役務の提供の用に供する事業用電気通信回線設備(事業用電気通信回線設備と端末設備等を接続する点において二線式の接続形式を有するアナログ電話用設備、総合デジタル通信用設備、
電気通信番号規則第9条第1項第1号に規定する電気通信番号を用いて電気通信役務を提供するインターネットプロトコル電話用設備、携帯電話用設備及びPHS用設備を除く。)に対して適用する。
第36条の2
【基本機能】
事業用電気通信回線設備の機能は、次の各号に適合しなければならない。
①
発信側の端末設備等からの発信を認識し、着信側の端末設備等に通知すること。
③
着信側の端末設備等の応答を認識し、発信側の端末設備等に通知すること。
第36条の3
【通話品質】
1
電気通信事業者は、当該電気通信事業者の設置する事業用電気通信回線設備に接続する端末設備等(
電気通信番号規則第10条第1項第2号に規定する電気通信番号を用いて電気通信役務を提供するインターネットプロトコル電話用設備に接続するものを除く。
次条において同じ。)相互間の通話(アナログ電話端末との間の通話を含む。)における通話品質に関し、あらかじめ基準を定め、その基準を維持するように努めなければならない。ただし、当該端末設備等と国際中継回線を接続している国際交換設備との間の通話は、この限りでない。
2
電気通信事業者は、その事業用電気通信回線設備の使用の開始前に、
前項の基準を総務大臣に届け出なければならない。これを変更しようとする場合も同様とする。
第36条の4
【接続品質】
1
第35条(
第1号を除く。)の規定は、事業用電気通信回線設備の接続品質について準用する。この場合において、
同条第2号、
第3号及び
第5号中「選択信号」とあるのは、「電気通信番号」と読み替えるものとする。
2
第35条の規定は、事業用電気通信回線設備と端末設備等を接続する点において二線式の接続形式を有するアナログ電話用設備とその他の音声伝送役務の提供の用に供する事業用電気通信回線設備を接続した事業用電気通信回線設備の接続品質について準用する。この場合において、
同条第1号中「事業用電気通信回線設備」とあるのは「事業用電気通信回線設備と端末設備等を接続する点において二線式の接続形式を有するアナログ電話用設備」と、
同条第2号、
第3号及び
第5号中「選択信号」とあるのは「選択信号又は電気通信番号」と読み替えるものとする。
第36条の5
【総合品質】
1
電気通信事業者は、当該電気通信事業者の設置する事業用電気通信回線設備(アナログ電話端末と接続できるものに限る。)に接続する端末設備等(インターネットプロトコルを使用してパケット交換網に接続するものに限る。)相互間における通話(アナログ電話端末との間の通話を含む。)の総合品質に関して、総務大臣が別に告示するところに従い、あらかじめ基準を定め、その基準を維持するように努めなければならない。ただし、当該端末設備等と国際中継回線を接続している国際交換設備との間の通話は、この限りでない。
2
電気通信事業者は、その事業用電気通信回線設備の使用の開始前に、
前項の基準を総務大臣に届け出なければならない。これを変更しようとする場合も同様とする。
第36条の6
【緊急通報を扱う事業用電気通信回線設備】
1
緊急通報を扱う事業用電気通信回線設備については、その発信に係る端末設備等の場所を管轄する警察機関等に接続しなければならない。ただし、端末設備等との接続において電波を使用するものについては、基地局の設置場所等に応じ、適当な警察機関等に接続することとする。
第36条の7
【災害時優先通信を取り扱う事業用電気通信回線設備】
第35条の2の2の規定は、災害時優先通信を取り扱う事業用電気通信回線設備について準用する。
第4章
基礎的電気通信役務を提供する電気通信事業の用に供する電気通信設備
第38条
【予備機器】
1
通信路の設定に直接係る交換設備の機器は、その機能を代替することができる予備の機器の設置若しくは配備の措置又はこれに準ずる措置が講じられ、かつ、その故障等の発生時に速やかに当該予備の機器に切り替えられるようにしなければならない。ただし、次の各号に掲げる機器については、この限りでない。
①
専ら一の者の通信を取り扱う電気通信回線を当該交換設備に接続するための機器
②
当該交換設備の故障等の発生時に、他の交換設備によりその疎通が確保できる交換設備の機器
2
多重変換装置等の伝送設備において当該伝送設備に接続された電気通信回線に共通に使用される機器は、その機能を代替することができる予備の機器の設置若しくは配備の措置又はこれに準ずる措置が講じられ、かつ、その故障等の発生時に速やかに当該予備の機器と切り替えられるようにしなければならない。
第39条
【故障検出】
事業用電気通信設備は、電源停止、共通制御機器の動作停止その他電気通信役務の提供に直接係る機能に重大な支障を及ぼす故障等の発生時に、これを直ちに検出し、かつ、当該事業用電気通信設備を維持し、又は運用する者に通知する機能を備えなければならない。
第39条の2
【事業用電気通信設備の防護措置】
事業用電気通信設備は、利用者又は他の電気通信事業者の電気通信設備から受信したプログラムによつて当該事業用電気通信設備が当該事業用電気通信設備を設置する電気通信事業者の意図に反する動作を行うことその他の事由により電気通信役務の提供に重大な支障を及ぼすことがないよう当該プログラムの機能の制限その他の必要な防護措置が講じられなければならない。
第40条
【試験機器及び応急復旧機材の配備】
1
事業用電気通信設備の工事、維持又は運用を行う事業場には、当該事業用電気通信設備の点検及び検査に必要な試験機器の配備又はこれに準ずる措置がなされていなければならない。
2
事業用電気通信設備の工事、維持又は運用を行う事業場には、当該事業用電気通信設備の故障等が発生した場合における応急復旧措置を行うために必要な機材の配備又はこれに準ずる措置がなされていなければならない。
第41条
【異常ふくそう対策】
交換設備は、異常ふくそうが発生した場合に、これを検出し、かつ、通信の集中を規制する機能又はこれと同等の機能を有するものでなければならない。ただし、通信が同時に集中することがないようこれを制御することができる交換設備については、この限りでない。
第42条
【耐震対策】
1
事業用電気通信設備の据付けに当つては、通常想定される規模の地震による転倒又は移動を防止するため、床への緊結その他の耐震措置が講じられなければならない。
2
事業用電気通信設備は、通常想定される規模の地震による構成部品の接触不良及び脱落を防止するため、構成部品の固定その他の耐震措置が講じられたものでなければならない。
3
その故障等により電気通信役務の提供に直接係る機能に重大な支障を及ぼすおそれのある事業用電気通信設備に関する前二項の耐震措置は、大規模な地震を考慮したものでなければならない。
第43条
【電源設備】
1
事業用電気通信設備の電源設備は、平均繁忙時に事業用電気通信設備の消費電流を安定的に供給できる容量があり、かつ、供給電圧又は供給電流を常に事業用電気通信設備の動作電圧又は動作電流の変動許容範囲内に維持できるものでなければならない。
2
事業用電気通信設備の電力供給に直接係る電源設備の機器(蓄電池を除く。)は、その機能を代替することができる予備の機器の設置若しくは配備の措置又はこれに準ずる措置が講じられ、かつ、その故障等の発生時に速やかに当該予備の機器と切り替えられるようにしなければならない。
第44条
【停電対策】
1
事業用電気通信設備は、通常受けている電力の供給が停止した場合においてその取り扱う通信が停止することのないよう自家用発電機又は蓄電池の設置その他これに準ずる措置(交換設備にあつては、自家用発電機及び蓄電池の設置その他これに準ずる措置)が講じられていなければならない。
2
前項の規定に基づく自家用発電機の設置又は移動式の電源設備の配備を行う場合には、それらに使用される燃料について、十分な量の備蓄又は補給手段の確保に努めなければならない。
3
防災上必要な通信を確保するため、都道府県庁等に設置されている端末設備と接続されている端末系伝送路設備と接続されている交換設備及びその附属設備に関する前二項の措置は、通常受けている電力の供給が長時間にわたり停止することを考慮したものでなければならない。
第44条の2
【誘導対策】
線路設備は、強電流電線からの電磁誘導作用により事業用電気通信設備の機能に重大な支障を及ぼすおそれのある異常電圧又は異常電流が発生しないように設置しなければならない。
第45条
【防火対策等】
1
事業用電気通信設備を収容し、又は設置する通信機械室は、自動火災報知設備及び消火設備が適切に設置されたものでなければならない。
2
事業用電気通信設備を収容し、又は設置し、かつ、当該事業用電気通信設備を工事、維持又は運用する者が立ち入るコンテナ等及びとう道は、自動火災報知設備の設置及び消火設備の設置その他これに準ずる措置が講じられたものでなければならない。
3
事業用電気通信設備を収容し、又は設置する通信機械室、コンテナ等及びとう道において、他の電気通信事業者に電気通信設備を設置する場所を提供する場合は、当該電気通信設備が発火等により他の電気通信設備に損傷を与えないよう措置されたものであることを当該他の電気通信事業者からその旨を記載した書面の提出を受ける方法その他の方法により確認しなければならない。
第46条
【屋外設備】
1
屋外に設置する電線(その中継器を含む。)、空中線及びこれらの附属設備並びにこれらを支持し又は保蔵するための工作物(
次条の建築物を除く。
次項において「屋外設備」という。)は、通常想定される気象の変化、振動、衝撃、圧力その他その設置場所における外部環境の影響を容易に受けないものでなければならない。
2
屋外設備は、公衆が容易にそれに触れることができないように設置されなければならない。
第47条
【事業用電気通信設備を設置する建築物等】
事業用電気通信設備を収容し、又は設置する建築物及びコンテナ等は、次の各号に適合するものでなければならない。ただし、
第1号にあつては、やむを得ず
同号に規定する被害を受けやすい環境に設置されたものであつて、防水壁又は防火壁の設置その他の必要な防護措置が講じられているものは、この限りでない。
①
風水害その他の自然災害及び火災の被害を容易に受けない環境に設置されたものであること。
②
当該事業用電気通信設備を安全に設置することができる堅固で耐久性に富むものであること。
③
当該事業用電気通信設備が安定に動作する温度および湿度を維持することができること。
④
当該事業用電気通信設備を収容し、又は設置する通信機械室に、公衆が容易に立ち入り、又は公衆が容易に事業用電気通信設備に触れることができないよう施錠その他必要な措置が講じられていること。
第47条の2
【大規模災害対策】
電気通信事業者は、大規模な災害により電気通信役務の提供に重大な支障が生じることを防止するため、事業用電気通信設備に関し、あらかじめ次の各号に掲げる措置を講ずるよう努めなければならない。
①
電気通信役務に係る情報の管理、電気通信役務の制御又は端末設備等の認証等を行うための電気通信設備であつて、その故障等により、広域にわたり電気通信役務の提供に重大な支障を及ぼすおそれのあるものは、複数の地域に分散して設置すること。この場合において、一の電気通信設備の故障等の発生時に、他の電気通信設備によりなるべくその機能を代替することができるようにすること。
②
地方公共団体が定める防災に関する計画及び地方公共団体が公表する自然災害の想定に関する情報を考慮し、電気通信設備の設置場所を決定若しくは変更し、又は適切な防災措置を講じること。
第49条
【秘密の保持】
第17条第1項及び
第18条の規定は、基礎的電気通信役務を提供する電気通信事業の用に供する電気通信設備(
法第41条第2項に規定する電気通信設備に限る。以下「基礎的電気通信設備」という。)について準用する。この場合において、
第17条第1項及び
第18条中「事業用電気通信回線設備」とあるのは、「事業用電気通信設備」と読み替えるものとする。
第3節
他の電気通信設備の損傷又は機能の障害の防止
第50条
【他の電気通信設備の損傷又は機能の障害の防止】
第51条
【他の電気通信設備との責任の分界】
第23条及び
第24条の規定は、基礎的電気通信設備について準用する。この場合において、
第23条及び
第24条中「事業用電気通信回線設備」とあるのは、「事業用電気通信設備」と読み替えるものとする。
第5節
音声伝送役務の提供の用に供する電気通信設備
第52条
【接続品質】
1
アナログ電話用設備の接続品質は、基礎トラヒツクについて、次の各号に適合しなければならない。
①
アナログ電話用設備が発呼信号を受信した後、選択信号を受信可能となるまでの時間が三秒以上となる確率が〇・〇一以下であること。
②
アナログ電話用設備が選択信号を受信した後、着信側の端末設備等に着信するまでの間に当該アナログ電話用設備により呼が損失となる確率が〇・一五以下であること。
③
アナログ電話用設備が選択信号送出終了を検出した後、発信側の端末設備等に対して着信側の端末設備等を呼び出し中であること又は着信側の端末設備等が着信可能な状態でないことの通知までの時間が三〇秒以下であること。ただし、二以上の電気通信事業者の設置する事業用電気通信回線設備を介する通信を行う場合及び本邦外の場所との間の通信を行う場合は、この限りでない。
2
前項(
第1号を除く。)の規定は、
電気通信番号規則第9条第1項第1号に規定する電気通信番号を用いて電気通信役務を提供するインターネットプロトコル電話用設備の接続品質について準用する。この場合において、「アナログ電話用設備」とあるのは「事業用電気通信設備」と、「選択信号」とあるのは「電気通信番号」と読み替えるものとする。
3
第1項の規定は、事業用電気通信回線設備と端末設備等を接続する点において二線式の接続形式を有するアナログ電話用設備と
電気通信番号規則第9条第1項第1号に規定する電気通信番号を用いて電気通信役務を提供するインターネットプロトコル電話用設備を接続した事業用電気通信設備の接続品質について準用する。この場合において、
同項(
第1号を除く。)中「アナログ電話用設備」とあるのは「事業用電気通信設備」と、
同項第1号中「アナログ電話用設備」とあるのは「事業用電気通信回線設備と端末設備等を接続する点において二線式の接続形式を有するアナログ電話用設備」と、
同項第2号及び
第3号中「選択信号」とあるのは「選択信号又は電気通信番号」と読み替えるものとする。
第53条
【準用】
1
第27条から
第33条までの規定は、基礎的電気通信設備(事業用電気通信回線設備と端末設備等を接続する点において二線式の接続形式を有するアナログ電話用設備に限る。)について準用する。この場合において、
第27条から
第33条までの規定中「事業用電気通信回線設備」とあるのは、「事業用電気通信設備」と読み替えるものとする。
2
第35条の2の規定は、緊急通報を扱う基礎的電気通信設備(
電気通信番号規則第9条第1項第1号に規定する電気通信番号を用いて電気通信役務を提供するインターネットプロトコル電話用設備を除く。)について準用する。この場合において、「事業用電気通信回線設備」とあるのは、「事業用電気通信設備」と読み替えるものとする。
3
第35条の2の2の規定は、災害時優先通信の優先的取扱いを行う基礎的電気通信設備について準用する。この場合において、「事業用電気通信回線設備」とあるのは、「事業用電気通信設備」と読み替えるものとする。
4
第36条の2の規定は、基礎的電気通信設備(事業用電気通信回線設備と端末設備等を接続する点において二線式の接続形式を有するアナログ電話用設備及び
電気通信番号規則第9条第1項第1号に規定する電気通信番号を用いて電気通信役務を提供するインターネットプロトコル電話用設備を除く。)について準用する。この場合において、「事業用電気通信回線設備」とあるのは、「事業用電気通信設備」と読み替えるものとする。
6
第35条の6の規定は、緊急通報を扱う基礎的電気通信設備について準用する。この場合において、「事業用電気通信回線設備」とあるのは、「事業用電気通信設備」と読み替えるものとする。
第54条
【特例措置】
事業用電気通信設備を設置する電気通信事業者は、特別の理由によりこの規則に定めるところによることが困難である場合は、総務大臣の承認を受けて、この規則に定めるところによらないで電気通信設備をその事業の用に供することができる。
第55条
【電磁的方法による提出】
1
この規則の規定により総務大臣に提出する書類は、これらの書類の記載事項を記録した総務大臣が別に告示する電磁的方法(電子的方法、磁気的方法その他の人の知覚によつては認識することができない方法をいう。以下同じ。)による記録に係る記録媒体により提出することができる。
2
前項により電磁的方法による記録に係る記録媒体により提出する場合には、申請者の氏名及び住所並びに申請の年月日を記載した書類を添付しなければならない。
別表
【第一号 ダイヤルパルス信号の条件 第30条第2項第2号関係 】
ダイヤルパルスの種類 | ダイヤルパルス速度 | ダイヤルパルスメーク率 | ミニマムポーズ |
10パルス毎秒方式 | 10±1.0パルス毎秒以内 | 30%以上42%以下 | 600ms以上 |
20パルス毎秒方式 | 20±1.6パルス以内 | 30%以上36%以下 | 450ms以上 |
注1 ダイヤルパルス速度とは、1秒間に断続するパルス数をいう。
2 ダイヤルパルスメーク率とは、ダイヤルパルスの接(メーク)と断(ブレーク)の時間の割合をいい、次式で定義するものとする。
ダイヤルパルスメーク率={接時間÷(接時間+断時間)}×100(%)3 ミニマムポーズとは、隣接するパルス列間の休止時間の最小値をいう。
別表
【第二号 押しボタンダイヤル信号の周波数 第30条第3項第1号関係 】
ダイヤル番号 | 周波数 |
1 | 697Hz及び1,209Hz |
2 | 697Hz及び1,336Hz |
3 | 697Hz及び1,477Hz |
4 | 770Hz及び1,209Hz |
5 | 770Hz及び1,336Hz |
6 | 770Hz及び1,477Hz |
7 | 852Hz及び1,209Hz |
8 | 852Hz及び1,336Hz |
9 | 852Hz及び1,477Hz |
0 | 941Hz及び1,336Hz |
* | 941Hz及び1,209Hz |
# | 941Hz及び1,477Hz |
別表
【第三号 押しボタンダイヤル信号の条件 第30条第3項第2号関係 】
項目 | 条件 |
信号周波数偏差 | 信号周波数の±1.5%以内 |
信号送出電力の許容範囲 | 低群周波数 | 図1に示す。 |
高群周波数 | 図2に示す。 |
二周波電力差 | 5dB以内、かつ低群周波数の電力が高群周波数の電力を超えないこと。 |
信号送出時間 | 50ms以上 |
ミニマムポーズ | 30ms以上 |
周期 | 120ms以上 |
注1 低群周波数とは、697Hz、770Hz、852Hz、及び941Hzをいい、高群周波数とは、1,209Hz、1,336Hz及び1,477Hzをいう。
2 ミニマムポーズとは、隣接する信号間の休止時間の最小値をいう。
3 周期とは、信号送出時間とミニマムポーズの和をいう。
図1 信号送出電力許容範囲(低群周波数)
図
注1 供給電流が20mA未満の場合の信号送出電力は、−15.4dBm以上−3.5dBm以下であること。供給電流が120mAを超える場合の信号送出電力は、−20.3dBm以上−5.8dBm以下であること。
2 dBmは、絶対レベルを表す単位とする。
図2 信号送出電力許容範囲(高群周波数)
図
注1 供給電流が20mA未満の場合の信号送出電力は、−14dBm以上−2.5dBm以下であること。供給電流が120mAを超える場合の信号送出電力は、−20.3dBm以上−5.7dBm以下であること。
2 dBmは、絶対レベルを表す単位とする。
別表
【第四号 呼出信号送出条件 第31条第2号関係 】
項目 | 条件 |
信号送出形式 | 15Hz以上20Hz以下の周波数の信号を、断続比20IPM±20%以内、かつメーク率33±10%以内で断続送出 |
送出電圧 | 交流 (75−10) V(rms)以上 (75+8V) (rms)以下 |
変動値 | 100V以下 (波高値÷ √2 における値) |
注1 IPMは、1分間の断続数を表す単位とする。
2 メーク率とは、断続送出する信号の接(メーク)と断(ブレーク)の時間の割合をいい、次式で定義する。
メーク率={接時間÷(接時間+断時間)}×100(%)
3 送出電圧及び変動値は端末設備を接続する点を開放した時の値とする。
別表
【第五号 可聴音信号送出条件 第33条関係 】
可聴音 | 項目 | 条件 |
発信音 | 信号送出形式 | 400Hzの周波数の信号を連続送出 |
送出電力 | (−22−L) dBm以上−19dBm以下 |
呼出音 | 信号送出形式 | 400Hzの周波数の信号を15Hz以上20Hz以下の周波数の信号で変調(変調率は85±15%以内)した信号を断続数20IPM±20%以内かつメーク率33±10%以内で断続送出 |
送出電力 | (−29−L) dBm以上−4dBm以下 |
話中音 | 信号送出形式 | 400Hzの周波数の信号を断続数60IPM±20%以内、かつメーク率50±10%以内で断続送出 |
送出電力 | (−29−L) dBm以上−4dBm以下 |
注1 可聴音は第二十七条に規定する供給電圧に重畳して送出するものとする。
2 400Hzの周波の信号の周波数偏差は±20Hz以内とする。
3 Lは、交換設備から端末設備を接続する点までの400Hzにおける線路伝送損失とする。
4 dBmは、絶対レベルを表す単位とする。
5 IPMは、1分間の断続数を表す単位とする。
6 メーク率とは、断続送出する信号の接(メーク)と断(ブレーク)の時間の割合をいい、次式で定義する。
メーク率={接時間÷(接時間+断時間)}×100(%)
附則
第2条
(経過措置)
この規則の施行の際現に日本電信電話株式会社及び国際電信電話株式会社がその事業の用に供しているとう道については、第十三条第二項の規定にかかわらず、昭和六十三年三月三十一日までは、自動火災報知設備の設置を要しないものとする。
附則
昭和62年8月31日
この省令は、電気通信事業法の一部を改正する法律の施行の日(昭和六十二年九月一日)から施行する。
附則
平成9年11月17日
第1条
(施行期日)
この省令は、電気通信事業法の一部を改正する法律の施行の日から施行する。
附則
平成10年10月16日
この省令は、電気通信分野における規制の合理化のための関係法律の整備等に関する法律施行の日から施行する。
附則
平成11年1月7日
2
この省令の施行の際現に電気通信事業法第十二条第四項(同法第十四条第四項において準用する場合を含む。)の技術基準に適合することについて確認(以下「技術基準適合確認」という。)を受けている事業用電気通信設備については、改正後の事業用電気通信設備規則の定める技術基準に適合したものとみなす。
3
改正前の事業用電気通信設備規則第三十四条第三項の規定による郵政大臣の確認を受けて定められた通話品質の基準値については、改正後の事業用電気通信設備規則第三十五条の四の規定により郵政大臣の確認を受けて定められた通話品質の基準値とみなす。
4
この省令の施行の際現にされている改正前の事業用電気通信設備規則第三十四条第三項の規定による通話品質に関する確認の申請は、改正後の第三十五条の四の規定によりされた確認の申請とみなす。
附則
平成12年9月27日
第1条
(施行期日)
この省令は、内閣法の一部を改正する法律の施行の日(平成十三年一月六日)から施行する。
第2条
(経過措置)
1
この省令による改正前の様式又は書式により調製した用紙は、この省令の施行後においても当分の間、使用することができる。この場合、改正前の様式又は書式により調製した用紙を修補して、使用することがある。
2
この省令の施行前に交付された郵便貯金通帳、郵便貯金証書、カード、払戻証書、郵便貯金本人票、郵便為替証書、払出書、郵便振替払出証書、郵便振替支払通知書及び簡易生命保険保険料領収帳は、この省令による改正後の様式又は書式により交付されたものとみなす。
附則
平成14年6月27日
1
この省令は、公布の日から起算して三月を経過した日から施行する。
2
この省令の施行の際現に漏えい対策並びにその他の音声伝送用設備に係る通話品質及び伝送品質について、総務大臣の確認を受けて定めている基準又は基準値については、改正後の事業用電気通信設備規則第二十条の二、第三十五条の四及び第三十六条の規定に基づき、施行の日に届け出たものとみなす。
附則
平成16年3月22日
第1条
(施行期日)
この省令は、電気通信事業法及び日本電信電話株式会社等に関する法律の一部を改正する法律(以下「改正法」という。)附則第一条第三号に掲げる規定の施行の日から施行する。
第5条
(事業用電気通信設備規則の一部改正に伴う経過措置)
1
この省令の施行の際現に旧法第二十一条第二項に規定する一般第二種電気通信事業の用に供している電気通信設備については、施行日から一年間は、新設備規則の規定は適用しない。ただし、当該電気通信設備を設置する電気通信事業者が、施行日以後に電気通信設備の概要を変更した場合は、この限りでない。
2
この省令の施行の際現に旧法第十二条第四項(同法第十四条第四項において準用する場合を含む。)の確認を受けている電気通信設備(以下この条において「確認設備」という。)については、施行日から一年間は、新設備規則第六条及び第十七条第一項の規定は、適用せず、かつ、この省令による改正前の事業用電気通信設備規則(以下この条において「旧設備規則」という。)第六条及び第十七条第一項の規定は、なおその効力を有する。
3
確認設備のうち総合デジタル通信用設備については、施行日から一年間は、新設備規則第三十五条の四の規定は適用せず、旧設備規則第三十五条の四の規定は、なおその効力を有する。
附則
平成22年6月16日
2
この省令の施行の際現に音声伝送役務の提供の用に供している事業用電気通信回線設備については、この省令の施行の日から起算して三月を経過する日までの間は、この省令による改正後の事業用電気通信設備規則(以下「新設備規則」という。)第三十五条の二の二(第三十五条の六の二、第三十五条の十四の二、第三十五条の二十一及び第三十六条の七において準用する場合を含む。以下同じ。)の基準に適合しているものとみなす。
3
前項の期間内に、前項に掲げる事業用電気通信回線設備を設置する電気通信事業者が当該設備を新設備規則第三十五条の二の二の基準に適合させるための合理的と認められる計画を総務大臣に提出した場合には、この省令の施行の日から起算して二年間に限り、当該設備を当該基準に適合させるまでの間、当該設備は同条の基準に適合しているものとみなす。
附則
平成23年6月29日
この省令は、放送法等の一部を改正する法律の施行の日(平成二十三年六月三十日)から施行する。
附則
平成24年7月12日
2
この省令の施行の際現に電気通信事業の用に供している事業用電気通信設備については、この省令による改正後の事業用電気通信設備規則(以下「新設備規則」という。)の規定にかかわらず、この省令の施行の日から起算して三月を経過する日までの間は、なお従前の例によることができる。
3
前項の期間内に、前項に掲げる事業用電気通信設備を設置する電気通信事業者が当該設備を新設備規則第三十五条の二の二(第三十五条の六の二、第三十五条の十四の二、第三十五条の二十一、第三十六条の七及び第五十三条第三項において準用する場合を含む。附則第七項において同じ。)の基準に適合させるための合理的と認められる計画を総務大臣に提出した場合には、当該設備を当該基準に適合させるまでの間、当該設備は当該基準に適合しているものとみなす。
4
この省令の施行の際現に電気通信事業の用に供しているPHS用設備の端末系伝送路設備(新設備規則第十一条第三項に規定するものを除く。)については、当分の間、新設備規則第十一条の規定は適用しない。
附則
平成25年3月15日
この省令は、公布の日から起算して三月を経過した日から施行する。