• 原子力災害対策特別措置法に基づき原子力事業者が作成すべき原子力事業者防災業務計画等に関する省令
    • 第1条 [定義]
    • 第2条 [原子力事業者防災業務計画]
    • 第3条 [通報手続]
    • 第4条 [原子力防災資機材]
    • 第5条 [放射線測定設備等の現況届]
    • 第6条 [身分を示す証明書]
    • 第7条 [フレキシブルディスクによる手続]
    • 第8条 [フレキシブルディスクの構造]
    • 第9条 [フレキシブルディスクの記録方式]
    • 第10条 [フレキシブルディスクにはり付ける書面]

原子力災害対策特別措置法に基づき原子力事業者が作成すべき原子力事業者防災業務計画等に関する省令

平成25年9月12日 改正
第1条
【定義】
この省令において使用する用語は、原子力災害対策特別措置法(以下「法」という。)において使用する用語の例による。
第2条
【原子力事業者防災業務計画】
法第7条第1項の原子力事業者防災業務計画には、次に掲げる事項を定めなければならない。
原子力防災管理者、副原子力防災管理者及び原子力防災要員の職務に関すること。
原子力防災管理者又は副原子力防災管理者が、旅行又は疾病その他の事故のためその職務を行うことができない場合にその職務を代行する者に関すること。
原子力防災組織の編成に関すること。
原子力防災要員の配置及び原子力防災要員に対する防災教育の実施に関すること。
放射線測定設備その他防災のための設備の設置及び維持に関すること。
原子力防災資機材の備付け及び保守点検に関すること。
原子力災害対策特別措置法施行令(以下「令」という。)第6条第4項に規定する事象その他の事象による原子力災害を想定した防災訓練の実施及びその評価に関すること。
令第4条第4項各号に掲げる事象(以下「特定事象」という。)が発生した場合における原子力防災管理者の内閣総理大臣及び原子力規制委員会(事業所外運搬に係る特定事象の発生の場合にあっては、内閣総理大臣、原子力規制委員会及び国土交通大臣)、所在都道府県知事、所在市町村長、関係周辺都道府県知事、警察機関その他の関係機関への通報及びこれらの機関への当該特定事象の経過の連絡に関すること。
特定事象が発生した場合における原子力災害の発生又は拡大の防止のために行う応急措置の実施及びその措置の概要についての報告に関すること。
緊急事態応急対策の実施(原子力災害合同対策協議会への参加を含む。)に関すること。
緊急事態応急対策が実施される場合における原子力防災要員の派遣、原子力防災資機材の貸与その他必要な措置の実施に関すること。
原子力災害事後対策の実施(原子力災害合同対策協議会への参加を含む。)に関すること。
原子力災害事後対策が実施される場合における原子力防災要員の派遣、原子力防災資機材の貸与その他必要な措置の実施に関すること。
他の原子力事業者への協力に関すること。
原子力事業所の主要な施設又は設備を明示した書類又は図面の整備に関すること。
前各号に掲げるもののほか、原子力事業所における原子力災害の発生又は拡大の防止のため原子力防災組織が行うべき業務に関し必要な事項
前項に掲げるもののほか、原子力事業者のうち実用発電用原子炉(核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律(以下「規制法」という。)第43条の4第1項に規定する実用発電用原子炉をいう。)を設置する者は、法第7条第1項の原子力事業者防災業務計画には、次に掲げる事項を定めなければならない。
原子力事業所における緊急事態応急対策及び原子力災害事後対策(以下「原子力事業所災害対策」という。)の実施を統括管理するための施設(以下「緊急時対策所」という。)並びに緊急時対策所における非常用通信機器及びテレビ会議システムの整備及び運用に関すること。
原子力事業所災害対策の実施を支援するための原子力事業所の周辺の拠点(以下「原子力事業所災害対策支援拠点」という。)の整備及び運用に関すること。
原子力事業所災害対策の重要な事項に係る意思決定を行い、かつ、緊急時対策所において行う原子力事業所災害対策の統括管理を支援するための施設(以下「原子力施設事態即応センター」という。)並びに原子力施設事態即応センターにおける非常用通信機器及びテレビ会議システムの整備及び運用に関すること。
原子力事業所内の状況に関する情報その他の情報を伝送する設備(以下「原子力事業所内情報等伝送設備」という。)の整備及び運用に関すること。
緊急時対策所、原子力事業所災害対策支援拠点、原子力施設事態即応センター及び原子力事業所内情報等伝送設備における非常用電源の整備その他の自然災害が発生した場合におけるこれらの機能の維持に関すること。
総理大臣官邸、原子力規制庁、緊急事態応急対策等拠点施設と独立行政法人原子力安全基盤機構とを接続する情報通信ネットワークと緊急時対策所及び原子力施設事態即応センターにおける非常用通信機器及びテレビ会議システム並びに原子力事業所内情報等伝送設備との接続の確保に関すること。
放射性物質による汚染により原子力事業所災害対策に従事する者が容易に立ち入ることができない場所において当該対策を実施するために必要な遠隔操作が可能な装置その他の資材又は機材及びこれらを管理するための組織の整備及び運用に関すること。
原子力事業者が原子力事業所における原子力災害の発生又は拡大を防止するために必要な原子力防災組織の業務の一部を委託する場合においては、当該原子力事業所の原子力事業者防災業務計画に、前項各号に掲げる事項のほか、当該業務の受託者の氏名及び住所(法人にあっては、名称及び主たる事務所の所在地)並びに委託する業務の範囲及び実施方法を定めなければならない。
原子力事業者防災業務計画は、当該原子力事業所に係る規制法第22条第1項第37条第1項第43条の20第1項第50条第1項第51条の18第1項又は第56条の3第1項の規定に基づく保安規定の認可の申請書を提出する日までに作成しなければならない。
法第7条第3項の規定による届出は、別記様式第一の届出書によってしなければならない。
参照条文
第3条
【通報手続】
法第10条第1項前段による事業所外運搬に係る事象以外の事象が発生した場合における通報は、別記様式第二によるものとする。この場合において、通報の方法は、第4条第1項のファクシミリ装置その他のなるべく早く到達する通信手段を用いて一斉に複数の者に送信するものとし、送信した旨を直ちに電話で通報先に連絡することにより行わなければならない。
第4条
【原子力防災資機材】
法第11条第2項の原子力防災資機材は、次の表の上欄に掲げる区分に応じ、それぞれ同表の中欄に掲げる機能又は品名ごとに、それぞれ同表の下欄に掲げる数量以上とする。
一 放射線障害防護用器具イ 汚染防護服原子力災害対策特別措置法に基づき原子力防災管理者が通報すべき事象等に関する省令(以下「通報事象等省令」という。)第2条第1項第4号から第10号までの業務を行う原子力防災要員の数
ロ 呼吸用ボンベ(交換用のものを含む。)その他の機器と一体となって使用する防護マスク通報事象等省令第2条第1項第5号の業務を行う原子力防災要員の数
ハ フィルター付き防護マスク通報事象等省令第2条第1項第4号から第10号までの業務を行う原子力防災要員の数
二 非常用通信機器イ 通常の業務に使用しない電話回線一回線
ロ ファクシミリ装置一台
ハ 特定事象が発生した場合における施設内の連絡を確保するために使用可能な携帯電話その他の使用場所を特定しない通信機器通報事象等省令第2条第1項第4号から第10号までに掲げる業務ごとに一台
三 計測器等イ 排気筒その他通常時に建屋の外部に放出する場所から放出される放射性物質を測定するための固定式測定器それぞれの放出場所に関して一台
ロ ガンマ線測定用可搬式測定器四台
ハ 中性子線測定用可搬式測定器二台
ニ 空間放射線積算線量計四個
ホ 表面の放射性物質の密度を測定することが可能な可搬式測定器二台
ヘ 可搬式ダスト測定関連機器
 (1) サンプラ
四台
 (2) 測定器一台
ト 可搬式の放射性ヨウ素測定関連機器
 (1) サンプラ
二台(ヘ(1)のサンプラを共用することができる場合にあっては、この数量によらないことができる。)
 (2) 測定器一台(ヘ(2)の測定器を共用することができる場合にあっては、この数量によらないことができる。)
チ 個人用外部被ばく線量測定器原子力防災要員の数
四 その他資機材イ ヨウ化カリウムの製剤原子力防災要員の数に十を乗じて得た数
ロ 担架一台
ハ 除染用具一式
ニ 被ばく者の輸送のために使用可能な車両一台
ホ 屋外消火栓設備又は動力消防ポンプ設備一式
前項に掲げるもののほか、大規模原子炉施設(通報事象等省令第7条第1号イに規定する大規模原子炉施設をいう。)又は再処理施設(通報事象等省令第7条第1号ハに規定する再処理施設をいう。)に係る原子力事業所にあっては、環境中の放射線量又は放射性物質の測定のための車両を一台以上備え付けるものとする。
第1項の規定にかかわらず、内閣総理大臣及び原子力規制委員会は、法第2条第3号の規定による指定を令第1条第4項第2号の規定により取り消された者(法第2条第3号ロに掲げる者のうち試験研究の用に供する原子炉(核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律施行令第1条第1号若しくは第2号に該当するものを除く。)の設置の許可を受けた者並びに法第2条第3号ヘに掲げる者に限る。)が、核燃料物質又は核燃料物質によって汚染された物(原子核分裂生成物を含む。以下同じ。)を運搬する場合において、原子力災害が発生する蓋然性が低いと認められるときは、当該者の申請に基づき、第1項の表の三の項ロ中「四台」とあるのは「二台」と、同項ハ中「二台」とあるのは「一台」と、同項ヘ中「四台」とあるのは「二台」と、同項ト中「二台」とあるのは「一台」と、同項チ中「原子力防災要員の数」とあるのは「原子力防災要員の数の半数(当該原子力防災要員の数が奇数である場合には、その二分の一の数に生じた端数を切り捨てた数)」とすることができる。
前項の規定の適用を受けようとする者は、次に掲げる事項を記載した申請書を内閣総理大臣及び原子力規制委員会に提出しなければならない。
氏名又は名称及び住所並びに法人にあっては、その代表者の氏名
原子力事業所の名称及び所在地
原子炉の運転等のための施設の位置、構造及び設備
当該施設の運搬開始前の使用状況及び運搬終了後の使用予定
運搬開始前及び運搬終了後に保有する核燃料物質又は核燃料物質によって汚染された物の種類、数量、保管場所及びその方法
運搬に付随してする核燃料物質又は核燃料物質によって汚染された物の取扱いの方法
運搬の経路及び方法並びに当該運搬の開始時期及び予定終了時期
運搬する核燃料物質又は核燃料物質によって汚染された物の種類及び数量
第3項の規定の適用を受ける者は、第4項各号に掲げる事項を変更しようとするときは、あらかじめ、変更しようとする事項を記載した申請書を内閣総理大臣及び原子力規制委員会に提出しなければならない。
第5条
【放射線測定設備等の現況届】
法第11条第3項の規定による届出は、次に定めるところにより行うものとする。
放射線測定設備の現況の届出は、当該設備を設置した日から七日以内に、別記様式第三の届出書により行うものとする。これを変更した場合も同様とする。
原子力防災資機材の現況の届出は、前条の規定により原子力防災資機材を備え付けた日から七日以内に、別記様式第四の届出書により行うものとし、以降毎年九月三十日現在における備付けの現況を翌月七日までに同様式の届出書により届け出るものとする。
第6条
【身分を示す証明書】
法第32条第2項の身分を示す証明書は、別記様式第五によるものとする。
第7条
【フレキシブルディスクによる手続】
第2条第4項の届出書の提出については、当該届出書に記載すべきこととされている事項を記録したフレキシブルディスク及び別記様式第六により作成したフレキシブルディスク提出票を提出することにより行うことができる。
参照条文
第8条
【フレキシブルディスクの構造】
前条のフレキシブルディスクは、次の各号のいずれかに該当するものでなければならない。
工業標準化法に基づく日本工業規格(以下「日本工業規格」という。)X六二二一に適合する九十ミリメートルフレキシブルディスクカートリッジ
日本工業規格X六二二三に適合する九十ミリメートルフレキシブルディスクカートリッジ
参照条文
第9条
【フレキシブルディスクの記録方式】
第7条の規定によるフレキシブルディスクへの記録は、次に掲げる方式に従ってしなければならない。
トラックフォーマットについては、前条第1号のフレキシブルディスクに記録する場合にあっては日本工業規格X六二二二に、同条第2号のフレキシブルディスクに記録する場合にあっては日本工業規格X六二二五に規定する方式
ボリューム及びファイル構成については、日本工業規格X〇六〇五に規定する方式
文字の符号化表現については、日本工業規格X〇二〇八附属書一に規定する方式
第7条の規定によるフレキシブルディスクへの記録は、日本工業規格X〇二〇一及びX〇二〇八に規定する図形文字並びに日本工業規格X〇二一一に規定する制御文字のうち「復帰」及び「改行」を用いてしなければならない。
第10条
【フレキシブルディスクにはり付ける書面】
第7条のフレキシブルディスクには、日本工業規格X六二二一又はX六二二三に規定するラベル領域に、次に掲げる事項を記載した書面をはり付けなければならない。
提出する届出書の名称
提出者の氏名又は名称
提出年月日
附則
第1条
(施行期日)
この省令は、原子力規制委員会設置法の施行の日(平成二十四年九月十九日)から施行する。
第2条
(経過措置)
原子力事業者は、この省令の施行の際現に届け出ている原子力事業者防災業務計画について、この省令の施行の日から六月以内にこの省令の規定に合致させなければならない。
附則
平成25年9月12日
この命令は、平成二十五年十二月一日から施行する。

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