奄美群島の復帰に伴う自治省関係法令の適用の暫定措置等に関する政令
昭和39年8月25日 改正
第1条
【地方自治法及び地方自治法施行令関係】
鹿児島県議会の議員の定数は、奄美群島の復帰に伴う法令の適用の暫定措置等に関する法律(以下「法」という。)の施行後最初に行われる一般選挙までの間、地方自治法第90条第1項及び第3項の規定にかかわらず、六十三人とする。
第2条
1
法の施行の際における従前の市町村自治法(千九百五十三年立法第1号)第33条の規定による奄美群島内の市町村の議会の議員の定数は、法の施行後最初に行われる一般選挙までの間、地方自治法第91条第1項の規定による当該市町村の議会の議員の定数とみなす。
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参照条文
第4条
琉球列島の国勢調査(千九百五十年琉球列島米国民政府布令第25号)に基き、昭和二十五年十二月一日現在で行われた奄美群島における人口調査及びその結果による人口(法の施行後政府が奄美群島において人口調査を行い、その結果が官報で公示された場合においては、その人口調査及びその結果による人口)は、法の施行後最初に国勢調査又はこれに準ずる全国的な人口調査の結果が官報で公示されるまでの間、地方自治法第254条(町村合併促進法第37条第3項において準用する場合を含む。)並びに地方自治法施行令第176条第1項及び第177条第1項の規定の適用については、それぞれこれらに規定する国勢調査又はこれに準ずる全国的な人口調査及び官報で公示されたその結果による人口とみなす。
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参照条文
第5条の2
【町村合併促進法関係】
第2条第1項の場合において、奄美群島内の市が他の町村の区域の全部をその区域に編入するときは、当該編入が鹿児島県知事が町村合併促進審議会の意見を聴き、地方自治法第8条の2第1項の規定によりする市町村の廃置分合に関する勧告に基くものである場合に限り、当該編入後の当該市の議会の議員の任期及び定数については、当該市を町村とみなして町村合併促進法第9条第1項の規定を適用するものとする。
第6条
【地方公務員法関係】
1
奄美群島内の市町村においては、地方公務員法第7条第3項及び第4項の規定にかかわらず、当分の間、公平委員会を置かないものとし、鹿児島県人事委員会が同法第8条第2項に規定する公平委員会の事務を処理するものとする。
第15条
【地方税関係】
地方税法及びこれに基く命令の規定中附加価値税、市町村民税及び固定資産税に係る部分以外の部分は、昭和二十九年四月一日から、奄美群島に施行する。但し、特別徴収に係る電気ガス税については、昭和二十九年四月一日以後に収納すべき料金に係る分から、その他の部分は昭和二十九年度分の地方税から適用する。
第16条
地方税法及びこれに基く命令の規定中道府県民税、事業税、不動産取得税、道府県たばこ消費税、市町村民税、固定資産税及び市町村たばこ消費税に係る部分は、昭和二十九年五月十五日から奄美群島に施行する。但し、道府県民税及び市町村民税中法人税割に関する規定並びに事業税中法人の行う事業に対して課する事業税に関する規定は昭和二十九年一月一日以後に開始する事業年度分から、その他の年税である地方税に関する規定は昭和二十九年度分から適用する。
第17条
【道府県民税の所得割の経過措置】
奄美群島においては、昭和二十九年度分の道府県民税の所得割に限り、地方税法中左の表の上欄に掲げる規定の同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句に読み替えるものとする。
規定 | 読み替えられる字句 | 読み替える字句 |
第23条第1号 | 一 所得税額 所得税法(当該年度の初日の属する年の前年の所得について適用されたものをいう。以下道府県民税及び市町村民税について同じ。)の規定によつて納付すべき所得税額(特別減税国債法第2条の規定によつて軽減された所得税額を含む。)をいい、租税特別措置法第2条の2第1項の規定によつて徴収される所得税額、所得税法第55条第1項の規定によつてあわせて納付しなければならない利子税額、同法同条第6項の規定によつてあわせて徴収される利子税額、同法第56条の規定によつてあわせて納付しなければならない利子税額、同法第57条第1項の規定によつて徴収される過少申告加算税額、同法同条第2項の規定によつて徴収される過少申告加算税額、同法同条第3項の規定によつて徴収される無申告加算税額、同法同条第4項の規定によつて徴収される源泉徴収加算税額、同法第57条の2第1項の規定によつて徴収される重加算税額、同法同条第2項の規定によつて徴収される重加算税額、同法同条第3項の規定によつて徴収される重加算税額及び同法同条第4項の規定によつて徴収される重加算税額並びに国税徴収法第9条第3項の規定によつて徴収する延滞加算税額を含まないものとする。 | 一 所得税額 奄美群島の復帰に伴う国税関係法令の適用の暫定措置等に関する政令第18条の規定によつて納付すべき昭和二十八年分の所得税額をいい、同令第4条第1項の規定によつて昭和二十八年十二月三十一日まで法律としての効力を有する所得税法(千九百五十二年立法第44号。以下道府県民税、事業税及び市町村民税において「奄美群島所得税法」という。)第69条第1項の規定によつてあわせて納付しなければならない利子税額、同法同条第5項の規定によつてあわせて徴収される利子税額、同法第70条第1項の規定によつてあわせて納付すべき利子税額、同法第71条第1項の規定によつて徴収される無申告加算税額及び同法同条第2項の規定によつて徴収される源泉徴収加算税額並びに同法に基く規則によつて徴収される過少申告加算税額、重加算税額及び延滞加算税額を含まないものとする。 |
第37条 | 第292条第4号本文 | 第292条第4号 |
第39条 | 当該年度の初日の属する年の一月一日 | 昭和二十九年四月一日 |
第18条
【個人の事業税の課税標準の算定の方法の経過措置】
奄美群島においては、昭和二十九年度分の個人の行う事業に対して課する事業税に限り、地方税法中左の表の上欄に掲げる規定の同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句に読み替えるものとする。
規定 | 読み替えられる字句 | 読み替える字句 |
第72条の17第1項 | この法律又は政令で特別の定をする場合を除く外、当該年度の初日の属する年の前年中又は当該年の一月一日から事業の廃止の日までの所得税の課税標準である所得につき適用される所得税法第9条第3号及び第4号 | 昭和二十八年四月一日から同年十二月三十一日までの間の所得税の課税標準である所得につき適用される奄美群島所得税法第8条第1項第3号及び第4号に規定する不動産所得及び事業所得又は昭和二十九年一月一日から事業の廃止の日までの所得税の課税標準である所得につき所得税法第9条第1項第3号及び第4号 |
第72条の50第1項 | 当該年度の初日の属する年の前年中の所得税の課税標準である所得のうち第72条の17第1項においてその計算の例によるものとされる所得税法第9条第3号及び第4号 | 昭和二十八年四月一日から同年十二月三十一日までの間の所得税の課税標準である所得のうち第72条の17第1項においてその計算の例によるものとされる奄美群島所得税法第8条第1項第3号及び第4号 |
第72条の55 | 当該年度の初日の属する年の前年中の所得税の課税標準である所得のうち所得税法第9条第3号及び第4号 | 昭和二十八年四月一日から同年十二月三十一日までの間の所得税の課税標準である所得のうち奄美群島所得税法第8条第1項第3号及び第4号 |
第72条の59 | 法人税法若しくは所得税法 | 法人税法、奄美群島所得税法若しくは所得税法 |
第19条
【市町村民税の所得割の経過措置】
奄美群島においては、昭和二十九年度分の市町村民税の所得割に限り、地方税法中左の表の上欄に掲げる規定の同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句に読み替えるものとする。
規定 | 読み替えられる字句 | 読み替える字句 |
第292条第1号 | 一 総所得金額 所得税法第9条第1項の規定によつて計算した総所得金額及び退職所得の金額の合計額をいう。 | 一 総所得金額 奄美群島所得税法第8条第1項の規定によつて計算した総所得金額及び退職所得の金額の合計額をいう。この場合において、同法同条同項に定められている金額は、当該金額一円につき三円の割合で換算した金額とする。 |
第292条第2号 | 所得税法第9条第1項第5号 | 奄美群島所得税法第8条第1項第5号 |
第292条第4号 | 四 課税総所得金額 総所得金額から所得税法第11条の3から同法第12条までの各条の規定による控除をした金額をいう。但し、市町村は、財政上特別の必要がある場合においては、当該市町村の条例の定めるところによつて、総所得金額から所得税法第12条の規定による控除のみをした金額とすることができる。 | 四 課税総所得金額 総所得金額から奄美群島所得税法第18条、第19条、第20条及び第24条の規定による控除をした金額をいう。この場合において、同法の規定に定められている金額は、当該金額一円につき三円の割合で換算した金額とする。 |
第292条第5号 | 五 所得税額 所得税法の規定によつて納付すべき所得税額(特別減税国債法第2条の規定によつて軽減された所得税額を含む。)をいい、租税特別措置法第2条の2第1項の規定によつて徴収される所得税額、所得税法第55条第1項の規定によつてあわせて納付しなければならない利子税額、同条第6項の規定によつてあわせて徴収される利子税額、同法第56条の規定によつてあわせて納付しなければならない利子税額、同法第57条第1項の規定によつて徴収される過少申告加算税額、同条第2項の規定によつて徴収される過少申告加算税額、同条第3項の規定によつて徴収される無申告加算税額、同条第4項の規定によつて徴収される源泉徴収加算税額、同法第57条の2第1項の規定によつて徴収される重加算税額、同条第2項の規定によつて徴収される重加算税額、同条第3項の規定によつて徴収される重加算税額、同条第4項の規定によつて徴収される重加算税額及び国税徴収法第9条第3項の規定によつて徴収する延滞加算税額を含まないものとする。 | 五 所得税額 奄美群島の復帰に伴う国税関係法令の適用の暫定措置等に関する政令第18条の規定によつて納付すべき昭和二十八年分の所得税額をいい、奄美群島所得税法第69条第1項の規定によつてあわせて納付しなければならない利子税額、同法同条第5項の規定によつてあわせて徴収される利子税額、同法第70条第1項の規定によつてあわせて納付すべき利子税額、同法第71条第1項の規定によつて徴収される無申告加算税額及び同法同条第2項の規定によつて徴収される源泉徴収加算税額並びに同法に基く規則によつて徴収される過少申告加算税額、重加算税額及び延滞加算税額を含まないものとする。 |
第292条第7号 | 三万五千円 | 一万五千円 |
第292条第13号 | 所得税額若しくは課税総所得金額又は課税総所得金額から所得税額を控除した金額(以下「所得税額等」と総称する。) | 所得税額 |
第297条 | 所得税額等 | 所得税額 |
所得税法 | 奄美群島所得税法 | |
第303条 | 毎年三月三十一日 | 昭和二十九年五月三十一日 |
一月一日 | 昭和二十九年四月一日 | |
第304条 | 所得税法第27条第1項及び第2項(同条第3項及び第5項において準用する場合を含む。)の規定によつて提出することができる申告書を提出した場合又はその総所得金額、課税総所得金額若しくは所得税額について所得税法第46条第7項の規定によつて更正若しくは決定の通知を受け、若しくは同法第48条第5項若しくは同法第49条第6項の規定によつて決定の通知を受けた場合においては、第315条及び第316条の規定を適用して市町村民税を課していた場合を除き、その申告書を提出し、又はその通知 | その総所得金額、課税総所得金額又は所得税額について奄美群島所得税法第61条第6項の規定によつて更正若しくは決定の通知を受け、又は同法第65条第4項若しくは第66条第5項の規定によつて決定の通知を受けた場合においては、その通知 |
第307条 | 一月一日 | 昭和二十九年四月一日 |
二月末日 | 昭和二十九年五月三十一日 | |
第310条 | 所得税法第62条第1項 | 奄美群島所得税法第77条第1項 |
第311条第3項 | 官報に公示された最近の人口 | 奄美群島の復帰に伴う自治庁関係法令の適用の暫定措置に関する政令第4条の規定によつて官報に公示された国勢調査又はこれに準ずる全国的な人口調査の結果による人口とみなされる人口 |
第312条第2号 | 所得税法第11条の2第1項後段 | 奄美群島所得税法第17条 |
第313条第1項 | 第292条第4号本文 | 第292条第4号 |
第318条 | 当該年度の初日の属する年の一月一日 | 昭和二十九年四月一日 |
第320条 | 六月、八月、十月及び一月中 | 昭和二十九年七月、九月、十一月及び昭和三十年一月中 |
六月中 | 昭和二十九年七月中 | |
第321条の4第1項 | 同年五月三十一日 | 昭和二十九年六月三十日 |
第321条の5第1項 | 五月三十一日 | 昭和二十九年六月三十日 |
六月から翌年三月まで | 昭和二十九年七月から昭和三十年四月まで | |
第321条の5第3項 | 四月二日から五月三十一日 | 昭和二十九年四月二日から同年六月三十日 |
七月十日 | 昭和二十九年八月十日 |
第21条
【昭和二十九年度分の市町村民税の納税義務者に関する特例】
第22条
【固定資産税の納期等の経過措置】
奄美群島においては、昭和二十九年度分の固定資産税に限り、地方税法中左の表の上欄に掲げる規定の同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句に読み替えるものとする。
規定 | 読み替えられる字句 | 読み替える字句 |
第362条 | 四月、七月、十二月及び二月中 | 昭和二十九年八月、十月、十二月及び昭和三十年二月中 |
第383条 | 毎年一月一日 | 昭和二十九年一月一日 |
一月三十一日 | 昭和二十九年五月三十一日 | |
第389条第1項 | 毎年一月一日 | 昭和二十九年一月一日 |
毎年二月末日 | 昭和二十九年七月三十一日 | |
第391条第1項 | 毎年二月末日 | 昭和二十九年七月三十一日 |
第394条 | 毎年一月一日 | 昭和二十九年一月一日 |
一月三十一日 | 昭和二十九年五月三十一日 | |
第408条第2項 | 固定資産評価員は、前項の実地調査の結果(第73条の21第3項の通知に係る固定資産にあつては、当該固定資産について改築、損かいその他特別の事情があるため当該通知に係る価格により難い場合を除く外、当該通知に係る価格)に基いて、毎年一月一日現在 | 市町村長は、昭和二十九年一月一日現在 |
第410条第1項 | 第408条第3項に規定する評価調書を受理した場合においては、これに基いて毎年一月一日現在における固定資産の価格を二月末日まで | 第408条第2項の規定により評価をした場合においては、これに基いて昭和二十九年一月一日現在における固定資産の価格を同年七月三十一日まで |
第410条第2項 | 固定資産評価員に新たな評価をさせ、 | 新たに評価をし、 |
第418条 | 毎年四月中 | 昭和二十九年十月中 |
第25条
【協同組合等に対する地方税法の規定の適用の経過措置】
奄美群島における昭和二十九年度分の地方税に係る地方税法の規定の適用については、同法中道府県民税、事業税、市町村民税及び固定資産税に係る部分が同地域に施行される際現に同地域に存する左の各号に掲げる組合又は連合会は、それぞれ当該各号に掲げる金庫、組合又は連合会とみなす。
附則
昭和39年8月25日
(施行期日)
この政令は、公布の日から施行する。ただし、第十八条の次に三条を加える改正規定(第十八条の二を加える部分に限る。)、第二十条の次に一条を加える改正規定、第百三十九条の改正規定、第百四十一条の二の改正規定(「(市の区域に関する部分を除く。)及び第五項」を「(市の区域に関する部分を除く。)、第二項及び第六項」に改める部分に限る。)及び第百四十五条の改正規定(補充選挙人名簿登録申出書に係る部分に限る。)並びに附則第八項(漁業法施行令第五条第四項を改正する部分に限る。)の規定は昭和三十九年十月一日から、第五十八条を削り、第五十九条を第五十八条とし、同条の次に一条を加える改正規定、第六十条第一項及び第六十三条第二項の改正規定並びに第百四十五条の改正規定(「これらを入れる封筒」の下に「、第五十九条第二項の規定による請求書、同条第三項の保管箱及び保管用封筒」を加える部分に限る。)並びに附則第六項(地方自治法施行令第百六条、第百十四条、第百十七条及び第百八十四条を改める部分に限る。)、附則第七項、附則第九項(農業委員会等に関する法律施行令第六条を改める部分中「第五十九条」を「第五十八条」に改める部分に限る。)及び附則第十一項(新市町村建設促進法施行令第十七条第一項を改める部分に限る。)の規定は昭和三十九年十二月一日から、第百四十六条の改正規定及び附則第十項の規定は次の総選挙から施行する。