障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく指定障害者支援施設等の人員、設備及び運営に関する基準
平成25年1月18日 改正
第2条
【定義】
この省令において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。
①
利用者 障害福祉サービスを利用する障害者をいう。
②
施設障害福祉サービス
法第5条第1項に規定する施設障害福祉サービスをいう。
⑦
支給決定の有効期間
法第23条に規定する支給決定の有効期間をいう。
⑩
指定障害福祉サービス事業者等
法第29条第2項に規定する指定障害福祉サービス事業者等をいう。
⑫
指定障害福祉サービス等費用基準額 指定障害福祉サービス等につき
法第29条第3項第1号に規定する厚生労働大臣が定める基準により算定した費用の額(その額が現に当該指定障害福祉サービス等に要した費用(特定費用(
法第29条第1項に規定する特定費用をいう。以下同じ。)を除く。)の額を超えるときは、当該現に指定障害福祉サービス等に要した費用の額)をいう。
⑬
利用者負担額 指定障害福祉サービス等費用基準額から当該指定障害福祉サービス等につき支給された介護給付費又は訓練等給付費の額を控除して得た額をいう。
⑭
法定代理受領
法第29条第4項の規定により支給決定障害者が指定障害者支援施設等に支払うべき指定障害福祉サービス等に要した費用(特定費用を除く。)について、介護給付費又は訓練等給付費として当該支給決定障害者に支給すべき額の限度において、当該支給決定障害者に代わり、当該指定障害者支援施設等に支払われることをいう。
⑮
常勤換算方法 指定障害者支援施設等の従業者の勤務延べ時間数を当該指定障害者支援施設等において常勤の従業者が勤務すべき時間数で除することにより、当該指定障害者支援施設等の従業者の員数を常勤の従業者の員数に換算する方法をいう。
⑯
昼間実施サービス 指定障害者支援施設等が提供する施設障害福祉サービスのうち施設入所支援を除いたものをいう。
第3条
【指定障害者支援施設等の一般原則】
1
指定障害者支援施設等は、利用者の意向、適性、障害の特性その他の事情を踏まえた計画(以下「個別支援計画」という。)を作成し、これに基づき利用者に対して施設障害福祉サービスを提供するとともに、その効果について継続的な評価を実施することその他の措置を講ずることにより利用者に対して適切かつ効果的に施設障害福祉サービスを提供しなければならない。
2
指定障害者支援施設等は、利用者の意思及び人格を尊重して、常に当該利用者の立場に立った施設障害福祉サービスの提供に努めなければならない。
3
指定障害者支援施設等は、利用者の人権の擁護、虐待の防止等のため、責任者を設置する等必要な体制の整備を行うとともに、その従業者に対し、研修を実施する等の措置を講ずるよう努めなければならない。
第2章
指定障害者支援施設等の人員、設備及び運営に関する基準
第4条
【従業者の員数】
1
指定障害者支援施設等に置くべき従業者及びその員数は、次のとおりとする。
①
生活介護を行う場合
イ
生活介護を行う場合に置くべき従業者及びその員数は、次のとおりとする。
(1)
医師 利用者に対して日常生活上の健康管理及び療養上の指導を行うために必要な数
(2)
看護職員(保健師又は看護師若しくは准看護師をいう。以下同じ。)、理学療法士又は作業療法士及び生活支援員
看護職員、理学療法士又は作業療法士及び生活支援員の総数は、生活介護の単位ごとに、常勤換算方法で、(イ)及び(ロ)に掲げる数を合計した数以上とする。
(i)から(iii)までに掲げる平均障害程度区分(厚生労働大臣が定めるところにより算定した障害程度区分の平均値をいう。以下同じ。)に応じ、それぞれ(i)から(iii)までに定める数
(i)
平均障害程度区分が四未満 利用者(厚生労働大臣が定める者を除く。(ii)及び(iii)において同じ。)の数を六で除した数
(ii)
平均障害程度区分が四以上五未満 利用者の数を五で除した数
(iii)
平均障害程度区分が五以上 利用者の数を三で除した数
(イ)(i)の厚生労働大臣が定める者である利用者の数を十で除した数
看護職員の数は、生活介護の単位ごとに、一以上とする。
理学療法士又は作業療法士の数は、利用者に対して日常生活を営むのに必要な機能の減退を防止するための訓練を行う場合は、生活介護の単位ごとに、当該訓練を行うために必要な数とする。
生活支援員の数は、生活介護の単位ごとに、一以上とする。
(3)
サービス管理責任者(施設障害福祉サービスの提供に係るサービス管理を行う者として厚生労働大臣が定めるものをいう。以下同じ。) 又はに掲げる利用者の数の区分に応じ、それぞれ又はに掲げる数
利用者の数が六十一以上 一に、利用者の数が六十を超えて四十又はその端数を増すごとに一を加えて得た数以上
ロ
イ(2)の生活介護の単位は、生活介護であって、その提供が同時に一又は複数の利用者に対して一体的に行われるものをいう。
ハ
イ(2)の理学療法士又は作業療法士を確保することが困難な場合には、これらの者に代えて、日常生活を営むのに必要な機能の減退を防止するための訓練を行う能力を有する看護師その他の者を機能訓練指導員として置くことができる。
ニ
イ(2)の生活支援員のうち、一人以上は、常勤でなければならない。
ホ
イ(3)のサービス管理責任者のうち、一人以上は、常勤でなければならない。
②
自立訓練(機能訓練)(
障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律施行規則(以下「規則」という。)
第6条の6第1号に規定する自立訓練(機能訓練)をいう。以下同じ。)を行う場合
イ
自立訓練(機能訓練)を行う場合に置くべき従業者及びその員数は、次のとおりとする。
(1)
看護職員、理学療法士又は作業療法士及び生活支援員
看護職員、理学療法士又は作業療法士及び生活支援員の総数は、常勤換算方法で、利用者の数を六で除した数以上とする。
(2)
サービス管理責任者 又はに掲げる利用者の数の区分に応じ、それぞれ又はに掲げる数
利用者の数が六十一以上 一に、利用者の数が六十を超えて四十又はその端数を増すごとに一を加えて得た数以上
ロ
指定障害者支援施設等が、指定障害者支援施設等における自立訓練(機能訓練)に併せて利用者の居宅を訪問することにより、自立訓練(機能訓練)(以下この条において「訪問による自立訓練(機能訓練)」という。)を提供する場合は、イに掲げる員数の従業者に加えて、当該訪問による自立訓練(機能訓練)を提供する生活支援員を一人以上置くものとする。
ハ
イ(1)の理学療法士又は作業療法士を確保することが困難な場合には、これらの者に代えて、日常生活を営むのに必要な機能の減退を防止するための訓練を行う能力を有する看護師その他の者を機能訓練指導員として置くことができる。
ニ
イ(1)の看護職員のうち、一人以上は、常勤でなければならない。
ホ
イ(1)の生活支援員のうち、一人以上は、常勤でなければならない。
ヘ
イ(2)のサービス管理責任者のうち、一人以上は、常勤でなければならない。
③
自立訓練(生活訓練)(
規則第6条の6第2号に規定する自立訓練(生活訓練)をいう。以下同じ。)を行う場合イ 自立訓練(生活訓練)を行う場合に置くべき従業者及びその員数は、次のとおりとする。(1) 生活支援員 常勤換算方法で、利用者の数を六で除した数以上(2) サービス管理責任者 又はに掲げる利用者の数の区分に応じ、それぞれ又はに掲げる数利用者の数が六十以下 一以上利用者の数が六十一以上 一に、利用者の数が六十を超えて四十又はその端数を増すごとに一を加えて得た数以上ロ 健康上の管理等の必要がある利用者がいるために看護職員を置いている場合については、イ(1)中「生活支援員」とあるのは「生活支援員及び看護職員」と、「常勤換算方法」とあるのは「生活支援員及び看護職員の総数は、常勤換算方法」と読み替えるものとする。この場合において、生活支援員及び看護職員の数は、それぞれ一以上とする。ハ 指定障害者支援施設等が、指定障害者支援施設等における自立訓練(生活訓練)に併せて、利用者の居宅を訪問することにより自立訓練(生活訓練)(以下この条において「訪問による自立訓練(生活訓練)」という。)を行う場合は、イ及びロに掲げる員数の従業者に加えて、当該訪問による自立訓練(生活訓練)を提供する生活支援員を一人以上置くものとする。ニ イ(1)又はロの生活支援員のうち、一人以上は、常勤でなければならない。ホ イ(2)のサービス管理責任者のうち、一人以上は、常勤でなければならない。
④
就労移行支援を行う場合イ 就労移行支援を行う場合に置くべき従業者及びその員数は、次のとおりとする。(1) 職業指導員及び生活支援員職業指導員及び生活支援員の総数は、常勤換算方法で、利用者の数を六で除した数以上とする。職業指導員の数は、一以上とする。生活支援員の数は、一以上とする。(2) 就労支援員 常勤換算方法で、利用者の数を十五で除した数以上(3) サービス管理責任者 又はに掲げる利用者の数の区分に応じ、それぞれ又はに掲げる数利用者の数が六十以下 一以上利用者の数が六十一以上 一に、利用者の数が六十を超えて四十又はその端数を増すごとに一を加えて得た数以上ロ イの規定にかかわらず、
あん摩マツサージ指圧師、はり師及びきゆう師に係る学校養成施設認定規則によるあん摩マッサージ指圧師、はり師又はきゅう師の学校又は養成施設として認定されている指定障害者支援施設(以下「認定指定障害者支援施設」という。)が就労移行支援を行う場合に置くべき従業者及びその員数は、次のとおりとする。(1) 職業指導員及び生活支援員職業指導員及び生活支援員の総数は、常勤換算方法で、利用者の数を十で除した数以上とする。職業指導員の数は、一以上とする。生活支援員の数は、一以上とする。(2) サービス管理責任者 又はに掲げる利用者の数の区分に応じ、それぞれ又はに掲げる数利用者の数が六十以下 一以上利用者の数が六十一以上 一に、利用者の数が六十を超えて四十又はその端数を増すごとに一を加えて得た数以上ハ イ(1)又はロ(1)の職業指導員又は生活支援員のうち、いずれか一人以上は、常勤でなければならない。ニ イ(2)の就労支援員のうち、一人以上は、常勤でなければならない。ホ イ(3)又はロ(2)のサービス管理責任者のうち、一人以上は、常勤でなければならない。
⑤
就労継続支援B型(
規則第6条の10第2号に規定する就労継続支援B型をいう。以下同じ。)を行う場合
イ
就労継続支援B型を行う場合に置くべき従業者及びその員数は、次のとおりとする。
(1)
職業指導員及び生活支援員
職業指導員及び生活支援員の総数は、常勤換算方法で、利用者の数を十で除した数以上とする。
(2)
サービス管理責任者 又はに掲げる利用者の数の区分に応じ、それぞれ又はに定める数
利用者の数が六十一以上 一に、利用者の数が六十を超えて四十又はその端数を増すごとに一を加えて得た数以上
ロ
イ(1)の職業指導員又は生活支援員のうち、いずれか一人以上は、常勤でなければならない。
ハ
イ(2)のサービス管理責任者のうち、一人以上は、常勤でなければならない。
⑥
施設入所支援を行う場合イ 施設入所支援を行うために置くべき従業者及びその員数は、次のとおりとする。(1) 生活支援員 施設入所支援の単位ごとに、又はに掲げる利用者の数の区分に応じ、それぞれ又はに掲げる数とする。ただし、自立訓練(機能訓練)、自立訓練(生活訓練)、就労移行支援又は就労継続支援B型を受ける利用者又は厚生労働大臣が定める者に対してのみその提供が行われる単位にあっては、宿直勤務を行う生活支援員を一以上とする。利用者の数が六十以下 一以上利用者の数が六十一以上 一に、利用者の数が六十を超えて四十又はその端数を増すごとに一を加えて得た数以上(2) サービス管理責任者 当該指定障害者支援施設等において昼間実施サービスを行う場合に配置されるサービス管理責任者が兼ねるものとする。ロ イの施設入所支援の単位は、施設入所支援であって、その提供が同時に一又は複数の利用者に対して一体的に行われるものをいう。
2
前項の利用者の数は、前年度の平均値とする。ただし、新規に指定を受ける場合は、推定数による。
3
第1項に規定する指定障害者支援施設等の従業者は、生活介護の単位若しくは施設入所支援の単位ごとに専ら当該生活介護若しくは当該施設入所支援の提供に当たる者又は専ら自立訓練(機能訓練)、自立訓練(生活訓練)、就労移行支援若しくは就労継続支援B型の提供に当たる者でなければならない。ただし、利用者の支援に支障がない場合はこの限りでない。
第5条
【複数の昼間実施サービスを行う場合における従業者の員数】
1
複数の昼間実施サービスを行う指定障害者支援施設等は、昼間実施サービスの利用定員の合計が二十人未満である場合は、
第4条第1項第1号ニ、
第2号ニ及びホ、
第3号ニ、
第4号ハ(ロ(1)に係る部分を除く。)及びニ並びに
第5号ロの規定にかかわらず、当該指定障害者支援施設等が提供する昼間実施サービスを行う場合に置くべき従業者(医師及びサービス管理責任者を除く。)のうち、一人以上は、常勤でなければならないとすることができる。
2
複数の昼間実施サービスを行う指定障害者支援施設等は、
第4条第1項第1号イ(3)及びホ、
第2号イ(2)及びヘ、
第3号イ(2)及びホ、
第4号イ(3)、ロ(2)及びホ並びに
第5号イ(2)及びハの規定にかかわらず、サービス管理責任者の数を、次の各号に掲げる当該指定障害者支援施設等が提供する昼間実施サービスのうち厚生労働大臣が定めるものの利用者の数の合計の区分に応じ、当該各号に掲げる数とし、この規定により置くべきものとされるサービス管理責任者のうち、一人以上は、常勤でなければならないとすることができる。
②
利用者の数の合計が六十一以上 一に、利用者の数の合計が六十を超えて四十又はその端数を増すごとに一を加えて得た数以上
第5条の2
【従たる事業所を設置する場合における特例】
1
指定障害者支援施設等は、当該指定障害者支援施設等における主たる事業所(以下この条において「主たる事業所」という。)と一体的に管理運営を行う事業所(以下この条において「従たる事業所」という。)を設置することができる。
2
従たる事業所を設置する場合においては、主たる事業所及び従たる事業所の従業者(サービス管理責任者を除く。)のうちそれぞれ一人以上は、常勤かつ専ら当該主たる事業所又は従たる事業所の職務に従事する者でなければならない。
第6条
【設備】
1
指定障害者支援施設等は、訓練・作業室、居室、食堂、浴室、洗面所、便所、相談室及び多目的室その他運営上必要な設備を設けなければならない。
2
指定障害者支援施設等の設備の基準は、次のとおりとする。
①
訓練・作業室イ 専ら当該指定障害者支援施設等が提供する施設障害福祉サービスの種類ごとの用に供するものであること。ただし、利用者の支援に支障がない場合はこの限りでない。ロ 訓練又は作業に支障がない広さを有すること。ハ 訓練又は作業に必要な機械器具等を備えること。
②
居室イ 一の居室の定員は、四人以下とすること。ロ 地階に設けてはならないこと。ハ 利用者一人当たりの床面積は、収納設備等を除き、九・九平方メートル以上とすること。ニ 寝台又はこれに代わる設備を備えること。ホ 一以上の出入口は、避難上有効な空地、廊下又は広間に直接面して設けること。ヘ 必要に応じて利用者の身の回り品を保管することができる設備を備えること。ト ブザー又はこれに代わる設備を設けること。
③
食堂イ 食事の提供に支障がない広さを有すること。ロ 必要な備品を備えること。
⑤
洗面所イ 居室のある階ごとに設けること。ロ 利用者の特性に応じたものであること。
⑥
便所イ 居室のある階ごとに設けること。ロ 利用者の特性に応じたものであること。
⑦
相談室 室内における談話の漏えいを防ぐための間仕切り等を設けること。
⑧
廊下幅イ 一・五メートル以上とすること。ただし、中廊下の幅は、一・八メートル以上とすること。ロ 廊下の一部の幅を拡張することにより、利用者、従業者等の円滑な往来に支障がないようにしなければならないこと。
4
第1項に規定する相談室及び多目的室については、利用者へのサービスの提供に当たって支障がない範囲で兼用することができる。
第6条の2
【設備に関する特例】
指定障害者支援施設等が、福祉型障害児入所施設に係る指定障害児入所施設等の指定を受け、かつ、施設障害福祉サービスと指定入所支援とを同一の施設において一体的に提供している場合については、
指定入所施設基準第5条に規定する設備に関する基準を満たすことをもって、
前条の基準を満たしているものとみなすことができる。
第7条
【内容及び手続の説明及び同意】
1
指定障害者支援施設等は、支給決定障害者が施設障害福祉サービスの利用の申込みを行ったときは、当該利用申込者に係る障害の特性に応じた適切な配慮をしつつ、当該利用申込者に対し、実施する施設障害福祉サービスの種類ごとに、
第41条に規定する運営規程の概要、従業者の勤務体制その他の利用申込者のサービスの選択に資すると認められる重要事項を記した文書を交付して説明を行い、当該施設障害福祉サービスの提供の開始について当該利用申込者の同意を得なければならない。
2
指定障害者支援施設等は、
社会福祉法(昭和二十六年法律
第45条)
第77条の規定に基づき書面の交付を行う場合は、利用者の障害の特性に応じた適切な配慮をしなければならない。
第8条
【契約支給量の報告等】
1
指定障害者支援施設等は、施設障害福祉サービスを提供するときは、当該施設障害福祉サービスの種類ごとの内容、支給決定障害者に提供することを契約した施設障害福祉サービスの種類ごとの量(以下「契約支給量」という。)その他の必要な事項(以下「受給者証記載事項」という。)を支給決定障害者の受給者証に記載しなければならない。
2
前項の契約支給量の総量は、当該支給決定障害者の支給量を超えてはならない。
3
指定障害者支援施設等は、施設障害福祉サービスの利用に係る契約をしたときは、受給者証記載事項その他の必要な事項を市町村(特別区を含む。以下同じ。)に対し遅滞なく報告しなければならない。
4
第1項から
前項までの規定は、受給者証記載事項に変更があった場合について準用する。
第9条
【提供拒否の禁止】
指定障害者支援施設等は、正当な理由がなく、施設障害福祉サービスの提供を拒んではならない。
第10条
【連絡調整に対する協力】
指定障害者支援施設等は、施設障害福祉サービスの利用について市町村又は一般相談支援事業又は特定相談支援事業を行う者が行う連絡調整に、できる限り協力しなければならない。
第11条
【サービス提供困難時の対応】
2
指定障害者支援施設等は、利用申込者が入院治療を必要とする場合その他利用申込者に対し自ら適切な便宜を供与することが困難である場合は、適切な病院又は診療所の紹介その他の措置を速やかに講じなければならない。
第12条
【受給資格の確認】
指定障害者支援施設等は、施設障害福祉サービスの提供を求められた場合は、その者の提示する受給者証によって、支給決定の有無、支給決定をされたサービスの種類、支給決定の有効期間、支給量等を確かめるものとする。
第13条
【介護給付費又は訓練等給付費の支給の申請に係る援助】
1
指定障害者支援施設等は、施設障害福祉サービスに係る支給決定を受けていない者から利用の申込みがあった場合は、その者の意向を踏まえて速やかに介護給付費又は訓練等給付費の支給の申請が行われるよう必要な援助を行わなければならない。
2
指定障害者支援施設等は、施設障害福祉サービスに係る支給決定に通常要すべき標準的な期間を考慮し、支給決定の有効期間の終了に伴う介護給付費又は訓練等給付費の支給申請について、必要な援助を行わなければならない。
第14条
【心身の状況等の把握】
指定障害者支援施設等は、施設障害福祉サービスの提供に当たっては、利用者の心身の状況、その置かれている環境、他の保健医療サービス又は福祉サービスの利用状況等の把握に努めなければならない。
第15条
【指定障害福祉サービス事業者等との連携等】
1
指定障害者支援施設等は、施設障害福祉サービスの提供に当たっては、地域及び家庭との結び付きを重視した運営を行い、市町村、他の指定障害福祉サービス事業者等その他の保健医療サービス又は福祉サービス等を提供する者等との連携に努めなければならない。
2
指定障害者支援施設等は、施設障害福祉サービスの提供の終了に際しては、利用者又はその家族に対して適切な援助を行うとともに、保健医療サービス又は福祉サービスを提供する者との密接な連携に努めなければならない。
第16条
【身分を証する書類の携行】
指定障害者支援施設等は、利用者の居宅を訪問して、自立訓練(機能訓練)又は自立訓練(生活訓練)を行う場合には、従業者に身分を証する書類を携行させ、初回訪問時及び利用者又はその家族から求められたときは、これを提示すべき旨を指導しなければならない。
第17条
【サービスの提供の記録】
1
指定障害者支援施設等は、当該指定障害者支援施設等において施設入所支援を受ける者以外の者に対して施設障害福祉サービスを提供した際は、当該施設障害福祉サービスの種類ごとに、提供日、内容その他必要な事項を、当該施設障害福祉サービスの提供の都度記録しなければならない。
2
指定障害者支援施設等は、当該指定障害者支援施設等において施設入所支援を受ける者に対して施設障害福祉サービスを提供した際は、当該施設障害福祉サービスの種類ごとに、提供日、内容その他必要な事項を記録しなければならない。
3
指定障害者支援施設等は、前二項の規定による記録に際しては、提供した施設障害福祉サービスの種類ごとに、支給決定障害者から施設障害福祉サービスを提供したことについて確認を受けなければならない。
第18条
【指定障害者支援施設等が支給決定障害者に求めることのできる金銭の支払の範囲等】
1
指定障害者支援施設等が、施設障害福祉サービスを提供する支給決定障害者に対して金銭の支払を求めることができるのは、当該金銭の使途が直接利用者の便益を向上させるものであって、当該支給決定障害者に支払を求めることが適当であるものに限るものとする。
2
前項の規定により金銭の支払を求める際は、当該金銭の使途及び額並びに支給決定障害者に金銭の支払を求める理由について書面によって明らかにするとともに、支給決定障害者に対して説明を行い、その同意を得なければならない。ただし、
次条第1項から
第3項までに掲げる支払については、この限りではない。
第19条
【利用者負担額等の受領】
1
指定障害者支援施設等は、施設障害福祉サービスを提供した際は、支給決定障害者から施設障害福祉サービスに係る利用者負担額の支払を受けるものとする。
2
指定障害者支援施設等は、法定代理受領を行わない施設障害福祉サービスを提供した際は、支給決定障害者から施設障害福祉サービスに係る指定障害福祉サービス等費用基準額の支払を受けるものとする。
3
指定障害者支援施設等は、前二項の支払を受ける額のほか、施設障害福祉サービスにおいて提供される便宜に要する費用のうち、次の各号に掲げる費用の支払を支給決定障害者から受けることができる。
①
生活介護を行う場合 次のイからニまでに掲げる費用イ 食事の提供に要する費用ロ 創作的活動に係る材料費ハ 日用品費ニ イからハまでに掲げるもののほか、生活介護において提供される便宜に要する費用のうち、日常生活においても通常必要となるものに係る費用であって、支給決定障害者に負担させることが適当と認められるもの
②
自立訓練(機能訓練)、自立訓練(生活訓練)、就労移行支援又は就労継続支援B型を行う場合 次のイからハまでに掲げる費用イ 食事の提供に要する費用ロ 日用品費ハ イ及びロに掲げるもののほか、自立訓練(機能訓練)、自立訓練(生活訓練)、就労移行支援又は就労継続支援B型において提供される便宜に要する費用のうち、日常生活においても通常必要となるものに係る費用であって、支給決定障害者に負担させることが適当と認められるもの
③
施設入所支援を行う場合 次のイからホまでに掲げる費用
ロ
厚生労働大臣の定める基準に基づき利用者が選定する特別な居室(国若しくは地方公共団体の負担若しくは補助又はこれらに準ずるものを受けて建築され、買収され、又は改造されたものを除く。)の提供を行ったことに伴い必要となる費用
ホ
イからニまでに掲げるもののほか、施設入所支援において提供される便宜に要する費用のうち、日常生活においても通常必要となるものに係る費用であって、支給決定障害者に負担させることが適当と認められるもの
5
指定障害者支援施設等は、
第1項から
第3項までに係る費用の額の支払を受けた場合は、当該費用に係る領収証を当該費用の額を支払った支給決定障害者に対し交付しなければならない。
6
指定障害者支援施設等は、
第3項の費用に係るサービスの提供に当たっては、あらかじめ、支給決定障害者に対し、当該サービスの内容及び費用について説明を行い、支給決定障害者の同意を得なければならない。
第20条
【利用者負担額に係る管理】
1
指定障害者支援施設等は、支給決定障害者(当該指定障害者支援施設等において施設入所支援を受ける者に限る。)が同一の月に当該指定障害者支援施設等が提供する施設障害福祉サービス等及び他の指定障害福祉サービス等を受けたときは、当該施設障害福祉サービス及び他の指定障害福祉サービス等に係る指定障害福祉サービス等費用基準額から当該施設障害福祉サービス及び当該他の指定障害福祉サービス等につき
法第29条第3項(
法第31条の規定により読み替えて適用される場合を含む。)の規定により算定された介護給付費又は訓練等給付費の額を控除した額の合計額(以下「利用者負担額合計額」という。)を算定しなければならない。この場合において、当該指定障害者支援施設等は、利用者負担額合計額を市町村に報告するとともに、当該支給決定障害者及び当該他の指定障害福祉サービス等を提供した指定障害福祉サービス事業者等に通知しなければならない。
2
指定障害者支援施設等は、支給決定障害者(当該指定障害者支援施設等において施設入所支援を受ける者を除く。)の依頼を受けて、当該支給決定障害者が同一の月に当該指定障害者支援施設等が提供する施設障害福祉サービス及び他の指定障害福祉サービス等を受けたときは、当該施設障害福祉サービス及び他の指定障害福祉サービス等に係る利用者負担額合計額を算定しなければならない。この場合において、当該指定障害者支援施設等は、利用者負担額合計額を市町村に報告するとともに、当該支給決定障害者及び当該他の指定障害福祉サービス等を提供した指定障害福祉サービス事業者等に通知しなければならない。
第21条
【介護給付費又は訓練等給付費の額に係る通知等】
1
指定障害者支援施設等は、法定代理受領により市町村から施設障害福祉サービスに係る介護給付費又は訓練等給付費の支給を受けた場合は、支給決定障害者に対し、当該支給決定障害者に係る介護給付費又は訓練等給付費の額を通知しなければならない。
2
指定障害者支援施設等は、
第19条第2項の法定代理受領を行わない施設障害福祉サービスに係る費用の支払を受けた場合は、その提供した施設障害福祉サービスの種類ごとの内容、費用の額その他必要と認められる事項を記載したサービス提供証明書を支給決定障害者に対して交付しなければならない。
第22条
【施設障害福祉サービスの取扱方針】
1
指定障害者支援施設等は、
次条第1項に規定する施設障害福祉サービス計画に基づき、利用者の心身の状況等に応じて、その者の支援を適切に行うとともに、施設障害福祉サービスの提供が漫然かつ画一的なものとならないよう配慮しなければならない。
2
指定障害者支援施設等の従業者は、施設障害福祉サービスの提供に当たっては、懇切丁寧を旨とし、利用者又はその家族に対し、支援上必要な事項について、理解しやすいように説明を行わなければならない。
3
指定障害者支援施設等は、その提供する施設障害福祉サービスの質の評価を行い、常にその改善を図らなければならない。
第23条
【施設障害福祉サービス計画の作成等】
1
指定障害者支援施設等の管理者は、サービス管理責任者に施設障害福祉サービスに係る個別支援計画(以下「施設障害福祉サービス計画」という。)の作成に関する業務を担当させるものとする。
2
サービス管理責任者は、施設障害福祉サービス計画の作成に当たっては、適切な方法により、利用者について、その置かれている環境及び日常生活全般の状況等の評価を通じて利用者の希望する生活及び課題等の把握(以下「アセスメント」という。)を行い、利用者が自立した日常生活を営むことができるように支援する上での適切な支援内容の検討をしなければならない。
3
アセスメントに当たっては、利用者に面接して行わなければならない。この場合において、サービス管理責任者は、面接の趣旨を利用者に対して十分に説明し、理解を得なければならない。
4
サービス管理責任者は、アセスメント及び支援内容の検討結果に基づき、利用者及びその家族の生活に対する意向、総合的な支援の方針、生活全般の質を向上させるための課題、施設障害福祉サービスごとの目標及びその達成時期、施設障害福祉サービスを提供する上での留意事項等を記載した施設障害福祉サービス計画の原案を作成しなければならない。この場合において、当該指定障害者支援施設等が提供する施設障害福祉サービス以外の保健医療サービス又はその他の福祉サービス等との連携も含めて施設障害福祉サービス計画の原案に位置付けるように努めなければならない。
5
サービス管理責任者は、施設障害福祉サービス計画の作成に係る会議(利用者に対する施設障害福祉サービス等の提供に当たる担当者等を招集して行う会議をいう。)を開催し、
前項に規定する施設障害福祉サービス計画の原案の内容について意見を求めるものとする。
6
サービス管理責任者は、
第4項に規定する施設障害福祉サービス計画の原案の内容について利用者又はその家族に対して説明し、文書により利用者の同意を得なければならない。
7
サービス管理責任者は、施設障害福祉サービス計画を作成した際には、当該施設障害福祉サービス計画を利用者に交付しなければならない。
8
サービス管理責任者は、施設障害福祉サービス計画の作成後、施設障害福祉サービス計画の実施状況の把握(利用者についての継続的なアセスメントを含む。以下「モニタリング」という。)を行うとともに、少なくとも六月に一回以上(自立訓練(機能訓練)、自立訓練(生活訓練)又は就労移行支援を提供する場合にあっては、少なくとも三月に一回以上)、施設障害福祉サービス計画の見直しを行い、必要に応じて、施設障害福祉サービス計画の変更を行うものとする。
9
サービス管理責任者は、モニタリングに当たっては、利用者及びその家族等との連絡を継続的に行うこととし、特段の事情のない限り、次に定めるところにより行わなければならない。
10
第2項から
第7項までの規定は、
第8項に規定する施設障害福祉サービス計画の変更について準用する。
第24条
【サービス管理責任者の責務】
サービス管理責任者は、
前条に規定する業務のほか、次に掲げる業務を行うものとする。
①
利用申込者の利用に際し、その者に係る指定障害福祉サービス事業者等に対する照会等により、その者の心身の状況、当該指定障害者支援施設等以外における指定障害福祉サービス等の利用状況等を把握すること。
②
利用者の心身の状況、その置かれている環境等に照らし、利用者が自立した日常生活を営むことができるよう定期的に検討するとともに、自立した日常生活を営むことができると認められる利用者に対し、必要な援助を行うこと。
第25条
【相談等】
1
指定障害者支援施設等は、常に利用者の心身の状況、その置かれている環境等の的確な把握に努め、利用者又はその家族に対し、その相談に適切に応じるとともに、必要な助言その他の援助を行わなければならない。
2
指定障害者支援施設等は、利用者が、当該指定障害者支援施設等以外において生活介護、自立訓練(機能訓練)、自立訓練(生活訓練)、就労移行支援、就労継続支援A型(
規則第6条の10第1号に規定する就労継続支援A型をいう。以下同じ。)又は就労継続支援B型の利用を希望する場合には、他の指定障害福祉サービス事業者等との利用調整等必要な支援を実施しなければならない。
第26条
【介護】
1
介護は、利用者の心身の状況に応じ、利用者の自立の支援と日常生活の充実に資するよう、適切な技術をもって行われなければならない。
2
指定障害者支援施設等は、施設入所支援の提供に当たっては、適切な方法により、利用者を入浴させ、又は清しきしなければならない。
3
指定障害者支援施設等は、生活介護又は施設入所支援の提供に当たっては、利用者の心身の状況に応じ、適切な方法により、排せつの自立について必要な援助を行わなければならない。
4
指定障害者支援施設等は、生活介護又は施設入所支援の提供に当たっては、おむつを使用せざるを得ない利用者のおむつを適切に取り替えなければならない。
5
指定障害者支援施設等は、生活介護又は施設入所支援の提供に当たっては、利用者に対し、離床、着替え、整容等の介護その他日常生活上必要な支援を適切に行わなければならない。
6
指定障害者支援施設等は、常時一人以上の従業者を介護に従事させなければならない。
7
指定障害者支援施設等は、その利用者に対して、利用者の負担により、当該指定障害者支援施設等の従業者以外の者による介護を受けさせてはならない。
第27条
【訓練】
1
指定障害者支援施設等は、利用者の心身の状況に応じ、利用者の自立の支援と日常生活の充実に資するよう、適切な技術をもって訓練を行わなければならない。
2
指定障害者支援施設等は、自立訓練(機能訓練)、自立訓練(生活訓練)、就労移行支援又は就労継続支援B型の提供に当たっては、利用者に対し、自立した日常生活又は社会生活を営むことができるよう、利用者の心身の特性に応じた必要な訓練を行わなければならない。
3
指定障害者支援施設等は、常時一人以上の従業者を訓練に従事させなければならない。
4
指定障害者支援施設等は、その利用者に対して、利用者の負担により、当該指定障害者支援施設等の従業者以外の者による訓練を受けさせてはならない。
第28条
【生産活動】
1
指定障害者支援施設等は、生活介護、就労移行支援又は就労継続支援B型における生産活動の機会の提供に当たっては、地域の実情並びに製品及びサービスの需給状況等を考慮して行うように努めなければならない。
2
指定障害者支援施設等は、生活介護、就労移行支援又は就労継続支援B型における生産活動の機会の提供に当たっては、生産活動に従事する者の作業時間、作業量等がその者に過重な負担とならないように配慮しなければならない。
3
指定障害者支援施設等は、生活介護、就労移行支援又は就労継続支援B型における生産活動の機会の提供に当たっては、生産活動の能率の向上が図られるよう、利用者の障害の特性等を踏まえた工夫を行わなければならない。
4
指定障害者支援施設等は、生活介護、就労移行支援又は就労継続支援B型における生産活動の機会の提供に当たっては、防塵設備又は消火設備の設置等生産活動を安全に行うために必要かつ適切な措置を講じなければならない。
第29条
【工賃の支払等】
1
指定障害者支援施設等は、生活介護、就労移行支援又は就労継続支援B型において行われる生産活動に従事している者に、当該生活介護、就労移行支援又は就労継続支援B型ごとに、生産活動に係る事業の収入から生産活動に係る事業に必要な経費を控除した額に相当する金額を工賃として支払わなければならない。
2
指定障害者支援施設等は、就労継続支援B型の提供に当たっては、
前項の規定により利用者それぞれに対し支払われる一月当たりの工賃の平均額(
第4項において「工賃の平均額」という。)を、三千円を下回るものとしてはならない。
3
指定障害者支援施設等は、就労継続支援B型の提供に当たっては、利用者が自立した日常生活又は社会生活を営むことを支援するため、工賃の水準を高めるよう努めなければならない。
4
指定障害者支援施設等は、就労継続支援B型の提供に当たっては、年度ごとに、工賃の目標水準を設定し、当該工賃の目標水準及び前年度に利用者それぞれに対し支払われた工賃の平均額を利用者に通知するとともに、都道府県に報告しなければならない。
第30条
【実習の実施】
1
指定障害者支援施設等は、就労移行支援の提供に当たっては、利用者が施設障害福祉サービス計画に基づいて実習できるよう、実習の受入先を確保しなければならない。
2
指定障害者支援施設等は、就労継続支援B型の提供に当たっては、利用者が施設障害福祉サービス計画に基づいて実習できるよう、実習の受入先の確保に努めなければならない。
3
指定障害者支援施設等は、前二項の実習の受入先の確保に当たっては、公共職業安定所、障害者就業・生活支援センター(
障害者の雇用の促進等に関する法律第27条第2項に規定する障害者就業・生活支援センターをいう。以下同じ。)、特別支援学校等の関係機関と連携して、利用者の意向及び適性を踏まえて行うよう努めなければならない。
第31条
【求職活動の支援等の実施】
1
指定障害者支援施設等は、就労移行支援の提供に当たっては、公共職業安定所での求職の登録その他の利用者が行う求職活動を支援しなければならない。
2
指定障害者支援施設等は、就労継続支援B型の提供に当たっては、公共職業安定所での求職の登録その他の利用者が行う求職活動の支援に努めなければならない。
3
指定障害者支援施設等は、就労移行支援又は就労継続支援B型の提供に当たっては、公共職業安定所、障害者就業・生活支援センター、特別支援学校等の関係機関と連携して、利用者の意向及び適性に応じた求人の開拓に努めなければならない。
第32条
【職場への定着のための支援の実施】
1
指定障害者支援施設等は、就労移行支援の提供に当たっては、利用者の職場への定着を促進するため、障害者就業・生活支援センター等の関係機関と連携して、利用者が就職した日から六月以上、職業生活における相談等の支援を継続しなければならない。
2
指定障害者支援施設等は、就労継続支援B型の提供に当たっては、利用者の職場への定着を促進するため、障害者就業・生活支援センター等の関係機関と連携して、利用者が就職した日から六月以上、職業生活における相談等の支援の継続に努めなければならない。
第33条
【就職状況の報告】
指定障害者支援施設等は、就労移行支援の提供に当たっては、毎年、前年度における就職した利用者の数その他の就職に関する状況を、都道府県に報告しなければならない。
第34条
【食事】
1
指定障害者支援施設等(施設入所支援を提供する場合に限る。)は、正当な理由がなく、食事の提供を拒んではならない。
2
指定障害者支援施設等は、食事の提供を行う場合には、当該食事の提供に当たり、あらかじめ、利用者に対しその内容及び費用に関して説明を行い、その同意を得なければならない。
3
指定障害者支援施設等は、食事の提供に当たっては、利用者の心身の状況及び嗜好を考慮し、適切な時間に食事の提供を行うとともに、利用者の年齢及び障害の特性に応じた、適切な栄養量及び内容の食事の提供を行うため、必要な栄養管理を行わなければならない。
4
調理はあらかじめ作成された献立に従って行われなければならない。
5
指定障害者支援施設等は、食事の提供を行う場合であって、指定障害者支援施設等に栄養士を置かないときは、献立の内容、栄養価の算定及び調理の方法について保健所等の指導を受けるよう努めなければならない。
第35条
【社会生活上の便宜の供与等】
1
指定障害者支援施設等は、適宜利用者のためのレクリエーション行事を行うよう努めなければならない。
2
指定障害者支援施設等は、利用者が日常生活を営む上で必要な行政機関に対する手続等について、その者又はその家族が行うことが困難である場合は、その者の同意を得て代わって行わなければならない。
3
指定障害者支援施設等は、常に利用者の家族との連携を図るとともに、利用者とその家族との交流等の機会を確保するよう努めなければならない。
第36条
【健康管理】
1
指定障害者支援施設等は、常に利用者の健康の状況に注意するとともに、健康保持のための適切な措置を講じなければならない。
2
指定障害者支援施設等は、施設入所支援を利用する利用者に対して、毎年二回以上定期に健康診断を行わなければならない。
第37条
【緊急時等の対応】
従業者は、現に施設障害福祉サービスの提供を行っているときに利用者に病状の急変が生じた場合その他必要な場合は、速やかに医療機関への連絡を行う等の必要な措置を講じなければならない。
第38条
【施設入所支援利用者の入院期間中の取扱い】
指定障害者支援施設等は、施設入所支援を利用する利用者について、病院又は診療所に入院する必要が生じた場合であって、入院後おおむね三月以内に退院することが見込まれるときは、その者の希望等を勘案し、必要に応じて適切な便宜を供与するとともに、やむを得ない事情がある場合を除き、退院後再び当該指定障害者支援施設等の施設入所支援を円滑に利用することができるようにしなければならない。
第38条の2
【給付金として支払を受けた金銭の管理】
指定障害者支援施設等は、当該指定障害者支援施設等の設置者が利用者に係る厚生労働大臣が定める給付金(以下この条において「給付金」という。)の支給を受けたときは、給付金として支払を受けた金銭を次に掲げるところにより管理しなければならない。
①
当該利用者に係る当該金銭及びこれに準ずるもの(これらの運用により生じた収益を含む。以下この条において「利用者に係る金銭」という。)をその他の財産と区分すること。
②
利用者に係る金銭を給付金の支給の趣旨に従って用いること。
③
利用者に係る金銭の収支の状況を明らかにする記録を整備すること。
④
当該利用者が退所した場合には、速やかに、利用者に係る金銭を当該利用者に取得させること。
第39条
【支給決定障害者に関する市町村への通知】
指定障害者支援施設等は、施設障害福祉サービスを受けている支給決定障害者が次の各号のいずれかに該当する場合は、遅滞なく、意見を付してその旨を市町村に通知しなければならない。
①
正当な理由なしに施設障害福祉サービスの利用に関する指示に従わないことにより、障害の状態等を悪化させたと認められるとき。
②
偽りその他不正な行為によって介護給付費又は訓練等給付費を受け、又は受けようとしたとき。
第40条
【管理者による管理等】
1
指定障害者支援施設等は、専らその職務に従事する管理者を置かなければならない。ただし、当該指定障害者支援施設等の管理上支障がない場合は、当該指定障害者支援施設等の他の職務に従事させ、又は当該指定障害者支援施設等以外の事業所、施設等の職務に従事させることができるものとする。
2
指定障害者支援施設等の管理者は、当該指定障害者支援施設等の従業者及び業務の管理その他の管理を、一元的に行わなければならない。
3
指定障害者支援施設等の管理者は、当該指定障害者支援施設等の従業者にこの章の規定を遵守させるために必要な指揮命令を行うものとする。
第41条
【運営規程】
指定障害者支援施設等は、次の各号に掲げる施設の運営についての重要事項に関する運営規程(
第47条において「運営規程」という。)を定めておかなければならない。
⑤
提供する施設障害福祉サービスの種類ごとの利用定員
⑥
提供する施設障害福祉サービスの種類ごとの内容並びに支給決定障害者から受領する費用の種類及びその額
⑪
提供する施設障害福祉サービスの種類ごとに主たる対象とする障害の種類を定めた場合には当該障害の種類
第42条
【勤務体制の確保等】
1
指定障害者支援施設等は、利用者に対し、適切な施設障害福祉サービスを提供できるよう、施設障害福祉サービスの種類ごとに、従業者の勤務の体制を定めておかなければならない。
2
指定障害者支援施設等は、施設障害福祉サービスの種類ごとに、当該指定障害者支援施設等の従業者によって施設障害福祉サービスを提供しなければならない。ただし、利用者の支援に直接影響を及ぼさない業務については、この限りでない。
3
指定障害者支援施設等は、従業者の資質の向上のために、その研修の機会を確保しなければならない。
第43条
【定員の遵守】
指定障害者支援施設等は、施設障害福祉サービスの種類ごとのそれぞれの利用定員及び居室の定員を超えて施設障害福祉サービスの提供を行ってはならない。ただし、災害、虐待その他のやむを得ない事情がある場合は、この限りでない。
第44条
【非常災害対策】
1
指定障害者支援施設等は、消火設備その他の非常災害に際して必要な設備を設けるとともに、非常災害に関する具体的計画を立て、非常災害時の関係機関への通報及び連絡体制を整備し、それらを定期的に従業者に周知しなければならない。
2
指定障害者支援施設等は、非常災害に備えるため、定期的に避難、救出その他必要な訓練を行わなければならない。
第45条
【衛生管理等】
1
指定障害者支援施設等は、利用者の使用する設備及び飲用に供する水について、衛生的な管理に努め、又は衛生上必要な措置を講ずるとともに、健康管理等に必要となる機械器具等の管理を適正に行わなければならない。
2
指定障害者支援施設等は、指定障害者支援施設等において感染症又は食中毒が発生し、又はまん延しないように必要な措置を講ずるよう努めなければならない。
第46条
【協力医療機関等】
1
指定障害者支援施設等は、利用者の病状の急変等に備えるため、あらかじめ、協力医療機関を定めておかなければならない。
2
指定障害者支援施設等は、あらかじめ、協力歯科医療機関を定めておくよう努めなければならない。
第47条
【掲示】
指定障害者支援施設等は、指定障害者支援施設等の見やすい場所に、運営規程の概要、従業者の勤務の体制、
前条の協力医療機関及び協力歯科医療機関その他の利用申込者のサービスの選択に資すると認められる重要事項を掲示しなければならない。
第48条
【身体拘束等の禁止】
1
指定障害者支援施設等は、施設障害福祉サービスの提供に当たっては、利用者又は他の利用者の生命又は身体を保護するため緊急やむを得ない場合を除き、身体的拘束その他利用者の行動を制限する行為(以下「身体拘束等」という。)を行ってはならない。
2
指定障害者支援施設等は、やむを得ず身体拘束等を行う場合には、その態様及び時間、その際の利用者の心身の状況並びに緊急やむを得ない理由その他必要な事項を記録しなければならない。
第49条
【秘密保持等】
1
指定障害者支援施設等の従業者及び管理者は、正当な理由がなく、その業務上知り得た利用者又はその家族の秘密を漏らしてはならない。
2
指定障害者支援施設等は、従業者及び管理者であった者が、正当な理由がなく、その業務上知り得た利用者又はその家族の秘密を漏らすことがないよう、必要な措置を講じなければならない。
3
指定障害者支援施設等は、他の指定障害福祉サービス事業者等に対して、利用者又はその家族に関する情報を提供する際は、あらかじめ文書により当該利用者又はその家族の同意を得ておかなければならない。
第50条
【情報の提供等】
1
指定障害者支援施設等は、当該指定障害者支援施設等を利用しようとする者が、適切かつ円滑に利用することができるように、当該指定障害者支援施設等が実施する事業の内容に関する情報の提供を行うよう努めなければならない。
2
指定障害者支援施設等は、当該指定障害者支援施設等について広告をする場合においては、その内容を虚偽又は誇大なものとしてはならない。
第51条
【利益供与等の禁止】
1
指定障害者支援施設等は、一般相談支援事業若しくは特定相談支援事業を行う者若しくは他の障害福祉サービスを行う者等又はその従業者に対し、利用者又はその家族に対して当該指定障害者支援施設等を紹介することの対償として、金品その他の財産上の利益を供与してはならない。
2
指定障害者支援施設等は、一般相談支援事業若しくは特定相談支援事業を行う者若しくは他の障害福祉サービスを行う者等又はその従業者から、利用者又はその家族を紹介することの対償として、金品その他の財産上の利益を収受してはならない。
第52条
【苦情解決】
1
指定障害者支援施設等は、その提供した施設障害福祉サービスに関する利用者又はその家族からの苦情に迅速かつ適切に対応するために、苦情を受け付けるための窓口を設置する等の必要な措置を講じなければならない。
2
指定障害者支援施設等は、
前項の苦情を受け付けた場合には、当該苦情の内容等を記録しなければならない。
3
指定障害者支援施設等は、その提供した施設障害福祉サービスに関し、
法第10条第1項の規定により市町村が行う報告若しくは文書その他の物件の提出若しくは提示の命令又は当該職員からの質問若しくは指定障害者支援施設等の設備若しくは帳簿書類その他の物件の検査に応じ、及び利用者又はその家族からの苦情に関して市町村が行う調査に協力するとともに、市町村から指導又は助言を受けた場合は、当該指導又は助言に従って必要な改善を行わなければならない。
4
指定障害者支援施設等は、その提供した施設障害福祉サービスに関し、
法第11条第2項の規定により都道府県知事が行う報告若しくは施設障害福祉サービスの提供の記録、帳簿書類その他の物件の提出若しくは提示の命令又は当該職員からの質問に応じ、及び利用者又はその家族からの苦情に関して都道府県知事が行う調査に協力するとともに、都道府県知事から指導又は助言を受けた場合は、当該指導又は助言に従って必要な改善を行わなければならない。
5
指定障害者支援施設等は、その提供した施設障害福祉サービスに関し、
法第48条第1項の規定により都道府県知事又は市町村長が行う報告若しくは帳簿書類その他の物件の提出若しくは提示の命令又は当該職員からの質問若しくは指定障害者支援施設等の設備若しくは帳簿書類その他の物件の検査に応じ、及び利用者又はその家族からの苦情に関して都道府県知事又は市町村長が行う調査に協力するとともに、都道府県知事又は市町村長から指導又は助言を受けた場合は、当該指導又は助言に従って必要な改善を行わなければならない。
6
指定障害者支援施設等は、都道府県知事、市町村又は市町村長からの求めがあった場合には、
第3項から
前項までの改善の内容を都道府県知事、市町村又は市町村長に報告しなければならない。
7
指定障害者支援施設等は、
社会福祉法第83条に規定する運営適正化委員会が
同法第85条の規定により行う調査又はあっせんにできる限り協力しなければならない。
第53条
【地域との連携等】
指定障害者支援施設等は、その運営に当たっては、地域住民又はその自発的な活動等との連携及び協力を行う等の地域との交流に努めなければならない。
第54条
【事故発生時の対応】
1
指定障害者支援施設等は、利用者に対する施設障害福祉サービスの提供により事故が発生した場合は、都道府県、市町村、当該利用者の家族等に連絡を行うとともに、必要な措置を講じなければならない。
2
指定障害者支援施設等は、
前項の事故の状況及び事故に際して採った処置について、記録しなければならない。
3
指定障害者支援施設等は、利用者に対する施設障害福祉サービスの提供により賠償すべき事故が発生した場合は、損害賠償を速やかに行わなければならない。
第55条
【会計の区分】
指定障害者支援施設等は、実施する施設障害福祉サービスの種類ごとに経理を区分するとともに、指定障害者支援施設等の事業の会計をその他の事業の会計と区分しなければならない。
第56条
【記録の整備】
1
指定障害者支援施設等は、従業者、設備、備品及び会計に関する諸記録を整備しておかなければならない。
2
指定障害者支援施設等は、利用者に対する施設障害福祉サービスの提供に関する次の各号に掲げる記録を整備し、当該施設障害福祉サービスを提供した日から五年間保存しなければならない。
⑥
第54条第2項に規定する事故の状況及び事故に際して採った処置についての記録
附則
第2条
(指定旧法施設支援等に関する経過措置)
法附則第一条第三号に掲げる規定の施行の日の前日までの間は、第二条第十二号中「指定障害福祉サービス等につき」とあるのは「指定障害福祉サービス等又は指定旧法施設支援(法附則第二十一条第一項に規定する指定旧法施設支援をいう。以下この条及び第二十条において同じ。)につき」と、「法第二十九条第三項」とあるのは「法第二十九条第三項又は法附則第二十一条第二項若しくは法附則第二十二条第四項」と、「指定障害福祉サービス等」とあるのは「指定障害福祉サービス等又は指定旧法施設支援」と、第二十条中「他の指定障害福祉サービス等」とあるのは「他の指定障害福祉サービス等又は指定旧法施設支援」と、「含む。)」とあるのは「含む。)又は法附則第二十一条第二項若しくは法附則第二十二条第四項」と、「指定障害福祉サービス事業者等」とあるのは「指定障害福祉サービス事業者等又は特定旧法指定施設(法附則第二十一条第一項に規定する特定旧法指定施設をいう。)」とする。
第3条
(経過的指定障害者支援施設等に置くべき従業者の員数)
1
法附則第一条第三号に掲げる規定の施行の日の前日までの間、第一号イ(1)に規定する厚生労働大臣が定める者に対する生活介護、規則附則第一条の二の規定による就労継続支援A型若しくは就労継続支援B型又は第六号に規定する厚生労働大臣が定める者に対する施設入所支援を提供する指定障害者支援施設等(以下「経過的指定障害者支援施設等」という。)に置くべき従業者及びその員数は、第四条の規定にかかわらず、次のとおりとする。
2
前項の利用者の数は、前年度の平均値とする。ただし、新規に指定を受ける場合は、推定数による。
3
第一項に規定する経過的指定障害者支援施設等の従業者は、生活介護の単位若しくは施設入所支援の単位ごとに専ら当該生活介護若しくは当該施設入所支援の提供に当たる者又は専ら当該自立訓練(機能訓練)、当該自立訓練(生活訓練)、当該就労移行支援、当該就労継続支援A型若しくは当該就労継続支援B型の提供に当たる者でなければならない。ただし、利用者の支援に支障がない場合はこの限りでない。
第4条
(複数の昼間実施サービスを行う経過的指定障害者支援施設等における従業者の員数)
1
複数の昼間実施サービスを行う経過的指定障害者支援施設等は、昼間実施サービスの利用定員の合計が二十人未満である場合は、前条第一項第一号から第四号まで及び第五号ロの規定にかかわらず、当該経過的指定障害者支援施設等が提供する昼間実施サービスを行う場合に置くべき従業者(医師及びサービス管理責任者を除く。)のうち、一人以上は、常勤でなければならないとすることができる。
2
複数の昼間実施サービスを行う経過的指定障害者支援施設等は、前条第一項第一号から第四号まで並びに第五号イ(2)及びハの規定にかかわらず、サービス管理責任者の数を、次の各号に掲げる当該経過的指定障害者支援施設等が提供する昼間実施サービスのうち厚生労働大臣が定めるものの利用者の数の合計の区分に応じ、当該各号に掲げる数とし、この規定により置くべきものとされるサービス管理責任者のうち、一人以上は、常勤でなければならないとすることができる。
第5条
(設備)
経過的指定障害者支援施設等について第六条の規定を適用する場合においては、就労継続支援A型又は就労継続支援B型の用に供する訓練・作業室は、就労継続支援A型又は就労継続支援B型の提供に当たって支障がない場合は、設けないことができる。
第6条
(雇用契約の締結等)
1
経過的指定障害者支援施設等は、就労継続支援A型を提供する場合には、利用者と雇用契約を締結しなければならない。
2
前項の規定にかかわらず、経過的指定障害者支援施設等(昼間実施サービスとして就労継続支援B型を提供するものを除く。)は、就労継続支援A型を提供する場合には、規則第六条の十第二号に規定する者に対して雇用契約を締結せずに就労継続支援A型を提供することができる。
第7条
(就労)
1
経過的指定障害者支援施設等は、就労継続支援A型を提供する場合における就労の機会の提供に当たっては、地域の実情並びに製品及びサービスの需給状況等を考慮して行うように努めなければならない。
2
経過的指定障害者支援施設等は、就労継続支援A型を提供する場合における就労の機会の提供に当たっては、作業の能率の向上が図られるよう、利用者の障害の特性等を踏まえた工夫を行わなければならない。
第8条
(賃金等)
1
経過的指定障害者支援施設等は、就労継続支援A型を提供する場合には、附則第六条第一項の規定による利用者が自立した日常生活又は社会生活を営むことを支援するため、賃金の水準を高めるよう努めなければならない。
2
経過的指定障害者支援施設等は、就労継続支援A型を提供する場合には、附則第六条第二項の規定による利用者(以下この条において「雇用契約を締結していない利用者」という。)に対しては、生産活動に係る事業の収入から生産活動に係る事業に必要な経費を控除した額に相当する金額を工賃として支払わなければならない。
3
経過的指定障害者支援施設等は、就労継続支援A型を提供する場合には、雇用契約を締結していない利用者の自立した日常生活又は社会生活を営むことを支援するため、前項の規定により支払われる工賃の水準を高めるよう努めなければならない。
4
第二項の規定により雇用契約を締結していない利用者それぞれに対し支払われる一月あたりの工賃の平均額は、三千円を下回ってはならない。
第9条
(工賃の支払等)
1
経過的指定障害者支援施設等は、就労継続支援B型を提供する場合には、利用者に、生産活動に係る事業の収入から生産活動に係る事業に必要な経費を控除した額に相当する金額を工賃として支払わなければならない。
2
前項の規定により利用者それぞれに対し支払われる一月当たりの工賃の平均額(第四項において「工賃の平均額」という。)は、三千円を下回ってはならない。
3
経過的指定障害者支援施設等は、就労継続支援B型を提供する場合には、利用者が自立した日常生活又は社会生活を営むことを支援するため、工賃の水準を高めるよう努めなければならない。
4
経過的指定障害者支援施設等は、就労継続支援B型を提供する場合には、年度ごとに、工賃の目標水準を設定し、当該工賃の目標水準及び前年度に利用者それぞれに対し支払われた工賃の平均額を利用者に通知するとともに、都道府県に報告しなければならない。
第10条
(実習の実施)
1
経過的指定障害者支援施設等は、就労継続支援A型又は就労継続支援B型を提供する場合には、利用者が施設障害福祉サービス計画に基づいて実習できるよう、実習の受入先の確保に努めなければならない。
2
経過的指定障害者支援施設等は、前項の実習の受け入れ先の確保に当たっては、公共職業安定所、障害者就業・生活支援センター、特別支援学校等の関係機関と連携して、利用者の意向及び適性を踏まえて行うよう努めなければならない。
第11条
(求職活動の支援等の実施)
1
経過的指定障害者支援施設等は、就労継続支援A型又は就労継続支援B型を提供する場合には、公共職業安定所での求職の登録その他の利用者が行う求職活動の支援に努めなければならない。
2
経過的指定障害者支援施設等は、就労継続支援A型又は就労継続支援B型を提供する場合には、公共職業安定所、障害者就業・生活支援センター、特別支援学校等の関係機関と連携して、利用者の意向及び適性に応じた求人の開拓に努めなければならない。
第12条
(職場への定着のための支援等の実施)
経過的指定障害者支援施設等は、就労継続支援A型又は就労継続支援B型を提供する場合には、利用者の職場への定着を促進するため、障害者就業・生活支援センター等の関係機関と連携して、利用者が就職した日から六月以上、職業生活における相談等の支援の継続に努めなければならない。
第13条
(利用者及び従業者以外の者の雇用)
経過的指定障害者支援施設等は、就労継続支援A型を提供する場合には、利用者及び従業者以外の者を就労継続支援A型に従事する作業員として雇用する場合は、次の各号に掲げる就労継続支援A型の利用定員の区分に応じ、当該各号に定める数を超えて雇用してはならない。
第14条
(経過的指定障害者支援施設等に関する読替え)
経過的指定障害者支援施設等について第十一条、第十九条、第二十七条及び第二十八条の規定を適用する場合においては、第十一条第一項、第十九条第三項第二号及び第二十七条第二項中「又は就労移行支援」とあるのは「、就労移行支援、就労継続支援A型又は就労継続支援B型」と、第二十八条中「又は就労移行支援」とあるのは「、就労移行支援又は就労継続支援B型」とする。
第15条
(多目的室の経過措置)
この省令の施行の日(以下「施行日」という。)において現に存する法附則第四十一条第一項の規定によりなお従前の例により運営をすることができることとされた法附則第三十五条の規定による改正前の身体障害者福祉法(以下「旧身体障害者福祉法」という。)第二十九条に規定する身体障害者更生施設のうち旧身体障害者福祉法第十七条の十第一項の指定を受けているもの(以下「指定身体障害者更生施設」という。)、旧身体障害者福祉法第三十条に規定する身体障害者療護施設のうち旧身体障害者福祉法第十七条の十第一項の指定を受けているもの(以下「指定身体障害者療護施設」という。)若しくは旧身体障害者福祉法第三十一条に規定する身体障害者授産施設のうち旧身体障害者福祉法第十七条の十第一項の指定を受けているもの(障害者自立支援法の一部の施行に伴う厚生労働省関係省令の整備等に関する省令(以下「整備省令」という。)による廃止前の指定身体障害者更生施設等の設備及び運営に関する基準(以下「旧身体障害者更生施設等指定基準」という。)第二条第三号イに規定する指定特定身体障害者入所授産施設に限る。以下「指定特定身体障害者授産施設」という。)、法附則第五十八条第一項の規定によりなお従前の例により運営をすることができることとされた法附則第五十二条の規定による改正前の知的障害者福祉法(以下「旧知的障害者福祉法」という。)第二十一条の六に規定する知的障害者更生施設のうち旧知的障害者福祉法第十五条の十一第一項の指定を受けているもの(整備省令による廃止前の指定知的障害者更生施設等の設備及び運営に関する基準(以下「旧知的障害者更生施設等指定基準」という。)第二条第一号イに規定する指定知的障害者入所更生施設に限る。以下「指定知的障害者更生施設」という。)、旧知的障害者福祉法第二十一条の七に規定する知的障害者授産施設のうち旧知的障害者福祉法第十五条の十一第一項の指定を受けているもの(旧知的障害者更生施設等指定基準第二条第二号イに規定する指定特定知的障害者入所授産施設に限る。以下「指定特定知的障害者授産施設」という。)若しくは旧知的障害者福祉法第二十一条の八に規定する知的障害者通勤寮のうち旧知的障害者福祉法第十五条の十一第一項の指定を受けているもの(以下「指定知的障害者通勤寮」という。)又は法附則第四十八条の規定によりなお従前の例により運営をすることができることとされた法附則第四十六条の規定による改正前の精神保健及び精神障害者福祉に関する法律第五十条の二第一項第一号に規定する精神障害者生活訓練施設(以下「精神障害者生活訓練施設」という。)若しくは同項第二号に規定する精神障害者授産施設(整備省令による廃止前の精神障害者社会復帰施設の設備及び運営に関する基準第二十三条第一号に規定する精神障害者通所授産施設及び同条第二号に規定する精神障害者小規模通所授産施設を除く。以下「精神障害者授産施設」という。)において施設障害福祉サービスを提供する場合におけるこれらの施設の建物(基本的な設備が完成しているものを含み、この省令の施行の後に増築され、又は改築される等建物の構造を変更したものを除く。以下同じ。)については、当分の間、第六条第一項に規定する多目的室を設けないことができる。
第16条
(居室の定員の経過措置)
施行日において現に存する指定知的障害者更生施設、指定特定知的障害者授産施設又は指定知的障害者通勤寮において施設障害福祉サービスを提供する場合におけるこれらの施設の建物について、第六条第二項の規定を適用する場合においては、同項第二号イ中「四人」とあるのは、「原則として四人」とする。
第17条
(居室面積の経過措置)
1
施行日において現に存する指定身体障害者更生施設、指定身体障害者療護施設(旧身体障害者更生施設等指定基準附則第三条の適用を受けているものに限る。)、指定特定身体障害者授産施設、指定知的障害者更生施設、指定特定知的障害者授産施設、指定知的障害者通勤寮、旧身体障害者福祉法第十七条の三十二第一項に規定する国立施設又は法第五条第一項に規定するのぞみの園において施設障害福祉サービスを提供する場合におけるこれらの施設の建物について、第六条第二項の規定を適用する場合においては、同項第二号ハ中「九・九平方メートル」とあるのは、「六・六平方メートル」とする。
2
施行日において現に存する精神障害者生活訓練施設又は精神障害者授産施設において施設障害福祉サービスを提供する場合におけるこれらの施設の建物について、第六条第二項の規定を適用する場合においては、同項第二号ハ中「九・九平方メートル」とあるのは、「四・四平方メートル」とする。
3
施行日において現に存する指定身体障害者更生施設若しくは指定特定身体障害者授産施設であって旧身体障害者更生施設等指定基準附則第二条第一項若しくは第四条第一項の規定の適用を受けているもの又は指定知的障害者更生施設、指定特定知的障害者授産施設若しくは指定知的障害者通勤寮であって旧知的障害者更生施設等指定基準附則第二条から第四条までの規定の適用を受けているものにおいて、施設障害福祉サービスを提供する場合におけるこれらの施設の建物について、第六条第二項の規定を適用する場合においては、同項第二号ハ中「九・九平方メートル」とあるのは、「三・三平方メートル」とする。
第17条の2
平成二十四年四月一日において現に存していた障がい者制度改革推進本部等における検討を踏まえて障害保健福祉施策を見直すまでの間において障害者等の地域生活を支援するための関係法律の整備に関する法律第五条による改正前の児童福祉法第二十四条の二第一項に規定する指定知的障害児施設等(以下「旧指定知的障害児施設等」という。)であって、同日以後指定障害者支援施設等となるものに対する第六条第二項第二号の規定の適用については、当分の間、同号ハ中「九・九平方メートル」とあるのは、「四・九五平方メートル」とする。ただし、指定障害者支援施設等となった後に増築され、又は改築される等建物の構造を変更した部分については、この限りでない。
第18条
(ブザー又はこれに代わる設備の経過措置)
施行日において現に存する指定身体障害者更生施設、指定特定身体障害者授産施設、指定知的障害者更生施設、指定特定知的障害者授産施設、指定知的障害者通勤寮、精神障害者生活訓練施設又は精神障害者授産施設において施設障害福祉サービスを提供する場合におけるこれらの施設の建物については、当分の間、第六条第二項第二号トのブザー又はこれに代わる設備を設けないことができる。
第18条の2
平成二十四年四月一日において現に存していた旧知的障害児施設等であって、同日以後指定障害者支援施設等となるものについては、当分の間、第六条第二項第二号トの規定は適用しない。ただし、指定障害者支援施設等となった後に増築され、又は改築される等建物の構造を変更した部分については、この限りでない。
第19条
(廊下幅の経過措置)
1
施行日において現に存する指定知的障害者更生施設又は指定特定知的障害者授産施設において施設障害福祉サービスを提供する場合におけるこれらの施設の建物について、第六条第二項の規定を適用する場合においては、同条第二項第八号イ中「一・五メートル」とあるのは「一・三五メートル」とする。
2
施行日において現に存する指定知的障害者通勤寮、精神障害者生活訓練施設又は精神障害者授産施設において施設障害福祉サービスを提供する場合におけるこれらの施設の建物については、第六条第二項第八号の規定は、当分の間、適用しない。
3
施行日において現に存する指定身体障害者更生施設、指定身体障害者療護施設、指定特定身体障害者授産施設、指定知的障害者更生施設又は指定特定知的障害者授産施設において施設障害福祉サービスを提供する場合におけるこれらの施設の建物については、第六条第二項第八号の規定は、当分の間、適用しない。
第20条
平成二十四年四月一日において現に存していた旧知的障害児施設等であって、同日以後指定障害者支援施設等となるものについては、当分の間、第六条第二項第八号の規定は適用しない。ただし、指定障害者支援施設等となった後に増築され、又は改築される等建物の構造を変更した部分については、この限りでない。