歳入歳出外の国庫内移換に関する規則
平成25年3月29日 改正
第1条
【総則】
各省各庁の長(財政法第20条第2項に規定する各省各庁の長をいう。以下同じ。)又はその委任を受けた職員が会計法第49条の規定により歳出金の支出によらない国庫金の払出をする場合における国庫内の移換に関する事務の取扱については、別に定める場合を除くほか、この省令の定めるところによる。
第2条
【移換手続】
各省各庁の長又はその委任を受けた職員は、次に掲げる場合において国庫内の移換のため国庫金の払出しをしようとするときは、国庫金振替書(国庫金振替書その他国庫金の払出しに関する書類の様式を定める省令第1号書式又は財政融資資金出納及び計算整理規則別紙第2号書式の国庫金振替書をいう。以下同じ。)を発し、これを日本銀行(本店、支店又は代理店をいう。以下同じ。)に交付し、又は送信(同令第2条第4号に規定する送信をいう。以下同じ。)しなければならない。
①
特別会計(勘定の区分のある特別会計にあつては、当該勘定とする。以下同じ。)の毎会計年度の歳入歳出の決算上の剰余金の全部又は一部を当該年度若しくは翌年度の一般会計若しくは特別会計の歳入又は資金(基金を含む。)に繰り入れるとき
⑤の2
貨幣回収準備資金に関する法律第7条第1項の規定により、貨幣回収準備資金を使用するため、一般会計の歳入に繰り入れるとき又は同法第12条の規定により、同資金に属する現金を一般会計の歳入に繰り入れるとき
⊟
参照条文
第3条
1
前条第1号から第27号まで(第5号の3中歳出の金額に戻し入れる場合及び第6号中資金を日本銀行に交付する場合を除く。)、第29号から第31号まで、第33号から第39号までに掲げる場合において発する国庫金振替書には、振替先としてその資金繰入れを受ける取扱庁名を記載し、又は記録し、かつ、次の区分により、その払出科目及び受入科目を記載し、又は記録しなければならない。
①
前条第1号に掲げる場合には、払出科目として「何年度、何会計(勘定の区分のある会計にあつては、「何会計何勘定」とする。以下同じ。)、歳出外、剰余金」、受入科目として「何年度、何省(内閣府にあつては、内閣府とする。以下同じ。)主管(特別会計にあつては、所管とする。以下同じ。)何会計、歳入」又は「何資金(基金にあつては、何基金とする。)」
⑤の3
前条第5号の3に掲げる場合において、財政投融資特別会計の財政融資資金勘定の歳入に繰り入れるときには、払出科目として「貨幣回収準備資金」、受入科目として「何年度、財務省及び国土交通省所管財政投融資特別会計財政融資資金勘定、歳入」
⑤の5
前条第5号の5に掲げる場合には、払出科目として「財政融資資金・財政投融資特別会計財政融資資金勘定積立金」、受入科目として「何年度、財務省及び国土交通省所管財政投融資特別会計財政融資資金勘定、歳入」
⑪
前条第13号に掲げる場合には、払出科目として「雇用安定資金」(雇用安定資金に属する現金を雇用勘定の支払元受高に繰替使用している場合にあつては、「何年度、労働保険特別会計雇用勘定、歳出外、繰替」とする。)、受入科目として「何年度、労働保険特別会計雇用勘定、歳入外、損失補てん」
⑫
前条第14号に掲げる場合において、雇用安定資金に属する現金を繰替使用するときには、払出科目として「雇用安定資金」、受入科目として「何年度、労働保険特別会計雇用勘定、歳入外、繰替」、これを返還するときには、払出科目として「何年度、労働保険特別会計雇用勘定、歳出外、繰替」、受入科目として「雇用安定資金」
25号
前条第27号に掲げる場合において、厚生年金勘定の剰余金を同勘定の積立金に属する現金に組み替えるときには、払出科目として「何年度、年金特別会計厚生年金勘定、歳出外、剰余金」、受入科目として「何年度、年金特別会計厚生年金勘定、歳入外、積立金」、業務勘定の剰余金を厚生年金勘定の積立金に属する現金に組み替えるときには、払出科目として「何年度、年金特別会計業務勘定、歳出外、剰余金」、受入科目として「何年度、年金特別会計厚生年金勘定、歳入外、積立金」
26号
前条第29号に掲げる場合において、厚生年金勘定の積立金に属する現金を同勘定の支払元受高に繰替使用するときには、払出科目として「何年度、年金特別会計厚生年金勘定、歳出外、積立金」、受入科目として「何年度、年金特別会計厚生年金勘定、歳入外、繰替」、これを返還するときには、払出科目として「何年度、年金特別会計厚生年金勘定、歳出外、繰替」、受入科目として「何年度、年金特別会計厚生年金勘定、歳入外、積立金」
27号
前条第30号に掲げる場合において、厚生年金勘定の積立金に属する現金を同勘定の歳入外に組み入れるときには、払出科目として「何年度、年金特別会計厚生年金勘定、歳出外、積立金」(厚生年金勘定の積立金に属する現金を同勘定の支払元受高に繰替使用しているときには、「何年度、年金特別会計厚生年金勘定、歳出外、繰替」)、受入科目として「何年度、年金特別会計厚生年金勘定、歳入外、損失補てん」、厚生年金勘定の積立金に属する現金を同勘定の歳入に組み入れるときには、払出科目として「何年度、年金特別会計厚生年金勘定、歳出外、積立金」、受入科目として「何年度、厚生労働省所管年金特別会計厚生年金勘定、歳入」
28号
前条第31号に掲げる場合において、国民年金勘定の剰余金を同勘定の積立金に属する現金に組み替えるときには、払出科目として「何年度、年金特別会計国民年金勘定、歳出外、剰余金」、受入科目として「何年度、年金特別会計国民年金勘定、歳入外、積立金」、業務勘定の剰余金を国民年金勘定の積立金に属する現金に組み替えるときには、払出科目として「何年度、年金特別会計業務勘定、歳出外、剰余金」、受入科目として「何年度、年金特別会計国民年金勘定、歳入外、積立金」
29号
前条第33号に掲げる場合において、国民年金勘定の積立金に属する現金を同勘定の支払元受高に繰替使用するときには、払出科目として「何年度、年金特別会計国民年金勘定、歳出外、積立金」、受入科目として「何年度、年金特別会計国民年金勘定、歳入外、繰替」、これを返還するときには、払出科目として「何年度、年金特別会計国民年金勘定、歳出外、繰替」、受入科目として「何年度、年金特別会計国民年金勘定、歳入外、積立金」
30号
前条第34号に掲げる場合において、国民年金勘定の積立金に属する現金を同勘定の歳入外に組み入れるときには、払出科目として「何年度、年金特別会計国民年金勘定、歳出外、積立金」(国民年金勘定の積立金に属する現金を同勘定の支払元受高に繰替使用しているときには、「何年度、年金特別会計国民年金勘定、歳出外、繰替」)、受入科目として「何年度、年金特別会計国民年金勘定、歳入外、損失補てん」、国民年金勘定の積立金に属する現金を同勘定の歳入に組み入れるときには、払出科目として「何年度、年金特別会計国民年金勘定、歳出外、積立金」、受入科目として「何年度、厚生労働省所管年金特別会計国民年金勘定、歳入」
32号
前条第36号に掲げる場合において、周辺地域整備資金に属する現金を繰替使用するときには、払出科目として「周辺地域整備資金」、受入科目として「何年度、エネルギー対策特別会計電源開発促進勘定、歳入外、繰替」、これを返還するときには、払出科目として「何年度、エネルギー対策特別会計電源開発促進勘定、歳出外、繰替」、受入科目として「周辺地域整備資金」
33号
前条第37号に掲げる場合において、保障勘定に属する現金を繰替使用するときには、払出科目として「何年度、自動車安全特別会計保障勘定、歳出外、繰替」、受入科目として「何年度、自動車安全特別会計自動車検査登録勘定、歳入外、繰替」、これを返還するときには、払出科目として「何年度、自動車安全特別会計自動車検査登録勘定、歳出外、繰替」、受入科目として「何年度、自動車安全特別会計保障勘定、歳入外、繰替」
34号
前条第38号イからニまでに掲げる場合には、次のイからニまでに掲げる場合の区分に応じそれぞれイからニまでに定める払出科目及び受入科目
イ
前条第38号イに掲げる場合 払出科目として「何年度、農業共済再保険特別会計再保険金支払基金勘定、歳出外、繰替」又は「何年度、農業共済再保険特別会計農業勘定、歳出外、積立金」、受入科目として「何年度、農業共済再保険特別会計農業勘定、歳入外、繰替」、これを返還するときには、払出科目として「何年度、農業共済再保険特別会計農業勘定、歳出外、繰替」、受入科目として「何年度、農業共済再保険特別会計再保険金支払基金勘定、歳入外、繰替」又は「何年度、農業共済再保険特別会計農業勘定、歳入外、積立金」
ロ
前条第38号ロに掲げる場合 払出科目として「何年度、農業共済再保険特別会計再保険金支払基金勘定、歳出外、繰替」又は「何年度、農業共済再保険特別会計家畜勘定、歳出外、積立金」、受入科目として「何年度、農業共済再保険特別会計家畜勘定、歳入外、繰替」、これを返還するときには、払出科目として「何年度、農業共済再保険特別会計家畜勘定、歳出外、繰替」、受入科目として「何年度、農業共済再保険特別会計再保険金支払基金勘定、歳入外、繰替」又は「何年度、農業共済再保険特別会計家畜勘定、歳入外、積立金」
ハ
前条第38号ハに掲げる場合 払出科目として「何年度、農業共済再保険特別会計再保険金支払基金勘定、歳出外、繰替」又は「何年度、農業共済再保険特別会計果樹勘定、歳出外、積立金」、受入科目として「何年度、農業共済再保険特別会計果樹勘定、歳入外、繰替」、これを返還するときには、払出科目として「何年度、農業共済再保険特別会計果樹勘定、歳出外、繰替」、受入科目として「何年度、農業共済再保険特別会計再保険金支払基金勘定、歳入外、繰替」又は「何年度、農業共済再保険特別会計果樹勘定、歳入外、積立金」
ニ
前条第38号ニに掲げる場合 払出科目として「何年度、農業共済再保険特別会計再保険金支払基金勘定、歳出外、繰替」又は「何年度、農業共済再保険特別会計園芸施設勘定、歳出外、積立金」、受入科目として「何年度、農業共済再保険特別会計園芸施設勘定、歳入外、繰替」、これを返還するときには、払出科目として「何年度、農業共済再保険特別会計園芸施設勘定、歳出外、繰替」、受入科目として「何年度、農業共済再保険特別会計再保険金支払基金勘定、歳入外、繰替」又は「何年度、農業共済再保険特別会計園芸施設勘定、歳入外、積立金」
2
前条第5号の3に掲げる場合において、財政投融資特別会計の財政融資資金勘定の歳出の金額に戻し入れようとするとき発する国庫金振替書には、振替先としてセンター支出官名を記載し、かつ、その払出科目として「貨幣回収準備資金」と、その受入科目として「何年度、財務省及び国土交通省所管財政投融資特別会計財政融資資金勘定、諸支出金」と記載し、又は記録しなければならない。
3
前条第6号に掲げる場合において、国債の買入れ又は引受けに必要な資金を日本銀行に交付しようとするとき発する国庫金振替書には、振替先として日本銀行と、その払出科目として「何年度、国債整理基金特別会計、歳出外、運用」と、その受入科目として「国債運用資金、何貨債運用資金」と記載し、又は記録しなければならない。
第4条
第2条の規定は、財務大臣が次に掲げる国庫内の移換をする場合に準用する。
③
政府短期証券(政府資金調達事務取扱規則第2条に規定するものをいう。次号において同じ。)を発行した場合において、その収入金(その収入金が当該政府短期証券の発行額を超える場合にあつては、発行額)を財務省証券、食糧証券、石油証券、原子力損害賠償支援証券又は融通証券(同条第3号から第4号までに規定する融通証券を除く。以下同じ。)の発行高に相当する金額に繰り入れるとき
④
政府短期証券を発行した場合において、その収入金が当該政府短期証券の発行額を超える場合にあつては、財務省証券の発行額を超える部分の金額を一般会計の歳入に、又は食糧証券、石油証券、原子力損害賠償支援証券若しくは融通証券の発行額を超える部分の金額をそれぞれの負担会計の歳入に繰り入れるとき
⑤
法令の規定により、特別会計又は資金の支払上現金に不足を生じた場合において、食糧証券、石油証券、原子力損害賠償支援証券若しくは融通証券の発行高に相当する金額又は一時借入金の借入れによる収入金を当該会計の歳入外又は資金に資金繰入れをし、又はその償還をさせるとき
⑦
法第46条第1項の規定により各年度内に償還すべき借換国債を発行した場合において、当該借換国債の発行による収入金を国債整理基金特別会計の歳入外に資金繰入れをし、又は当該借換国債の償還をするため、その償還に必要な資金を日本銀行に交付するとき
⑧
法令の規定により公債を発行した場合において、受入経過利子(国債の発行等に関する省令第8条第3項又は物価連動国債の取扱いに関する省令第5条第2項にいう金額をいう。)として受け入れた収入金を当該公債の負担会計の歳入に繰り入れるとき
第5条
1
前条第1号、第2号及び第4号から第8号まで(第7号中資金を日本銀行に交付する場合を除く。)に掲げる場合において発する国庫金振替書には、振替先としてその資金繰入れを受ける取扱庁名(同条第2号及び第5号に規定する償還をさせる場合にあつては、振替元としてその償還をする取扱庁名)を記載し、かつ、次の区分により、その払出科目及び受入科目を記載し、又は記録しなければならない。
②
前条第2号に掲げる場合において、国庫余裕金を繰替使用させるときには、払出科目として「国庫余裕金繰替」、受入科目として「何年度、何会計、歳入外、繰替」又は「何資金」、その償還をさせるときには、払出科目として「何年度、何会計、歳出外、繰替」又は「何資金」、受入科目として「国庫余裕金繰替」
⑤
前条第6号に掲げる場合には、払出科目として「公債発行収入金」、「政府短期証券発行高」、「食糧証券発行高」、「石油証券発行高」、「原子力損害賠償支援証券発行高」、「融通証券発行高」、「借入金」又は「一時借入金」、受入科目として「何年度、何省主管何会計、歳入」
2
前条第3号に掲げる場合において発する国庫金振替書には、その払出科目として「政府短期証券発行高」、受入科目として「財務省証券発行高」、「食糧証券発行高」、「石油証券発行高」、「原子力損害賠償支援証券発行高」又は「融通証券発行高」と記載し、又は記録しなければならない。
5
前条第9号に掲げる場合において発する国庫金振替書には、振替先として日本銀行と、その払出科目として「財務省証券発行高」、「食糧証券発行高」、「石油証券発行高」、「原子力損害賠償支援証券発行高」、「融通証券発行高」又は「一時借入金」と、その受入科目として「政府短期証券償還資金」又は「一時借入金償還資金」と記載し、又は記録しなければならない。
6
前条第10号に掲げる場合において、基金通貨代用証券の発行高に相当する金額を外国為替資金に資金繰入れをしようとするとき発する国庫金振替書には、その払出科目として「基金通貨代用証券発行収入金」と、受入科目として「外国為替運営資金、外国為替資金」と記載し、当該証券の償還に必要な資金を日本銀行に交付しようとするとき発する国庫金振替書には、振替先として「日本銀行」と、その払出科目として「外国為替運営資金、外国為替資金」と、受入科目として「基金通貨代用証券償還資金」と記載し、又は記録しなければならない。
7
前条第11号に掲げる場合において、財政融資資金から借り入れた一時借入金を償還しようとするとき発する国庫金振替書には、振替先として財務省理財局長と、その払出科目として「一時借入金」と、受入科目として「財政融資資金・財政融資資金貸付金」と記載し、又は記録しなければならない。
第6条
【日本銀行における取扱手続】
日本銀行は、第2条又は第4条の規定により、国庫金振替書の交付又は送信を受けたときは、当該会計又は資金(基金を含む。)その他の勘定から歳出外としてその金額を払い出し、その国庫金振替書に指定のとおり振替受入の手続をし、日本銀行国庫金取扱規程第16条第1項及び第16条の2の規定に準じ、国庫金振替書の振替元欄に記載された者に振替済書を、その振替先欄に記載された者に振替済通知書をそれぞれ送付しなければならない。
⊟
参照条文
第7条
【事務の委任を受ける職員の官職の通知】
各省各庁の長は、第2条に規定する国庫内の移換のための国庫金振替書の発行に関する事務の委任を受ける職員の官職を日本銀行に通知しなければならない。
⊟
参照条文
第8条
【月計突合表】
1
日本銀行統轄店は、一般会計又は某特別会計の歳入外に係る受入に関し、毎月(歳入外に係る受入額のない月を除く。)自店及びその所属店の取り扱つた歳入外の受入額及びその累計額を掲げた第2号書式の一般会計(又は某特別会計)歳入外月計突合表を作成し、翌月の第七営業日(「営業日」とは、日本銀行の休日でない日をいう。以下同じ。)までに到達の日取りをもつて当該会計を主管(特別会計にあつては所管)する各省各庁の長又はその委任を受けた職員に送付しなければならない。
第9条
1
日本銀行は、一般会計又は某特別会計の歳出外に係る支払に関し、毎月(歳出外に係る支払額のない月を除く。)その取り扱つた歳出外の支払額及びその累計額を掲げた第3号書式の一般会計(又は某特別会計)歳出外月計突合表を作成し、翌月の第七営業日までに到達の日取りをもつて当該会計を所管する各省各庁の長又はその委任を受けた職員に送付しなければならない。
第10条
1
日本銀行本店は、前二条の規定によるもののほか、歳入歳出外の受払に関し、毎月(その受払額のない月を除く。)その取り扱つた歳入歳出外の受入額及び払出額を掲げた第4号書式の次の各号に掲げる月計突合表を作成し、翌月の第七営業日までに到達の日取りをもつて当該各号に掲げる者に送付しなければならない。
第11条
【調査等】
1
各省各庁の長又は第7条に規定するその委任を受けた職員は、日本銀行から前三条に規定する月計突合表の送付を受けたときは、これを調査し、適正であると認めたときは、当該突合表に記名押印しなければならない。ただし、相違のある点については、その事由を付記するものとする。
附則
昭和52年10月29日
附則
平成4年6月26日