特定有害廃棄物等の輸出入等の規制に関する法律
平成17年4月27日 改正
第2条
【定義等】
1
この法律において「特定有害廃棄物等」とは、次に掲げる物(船舶の航行に伴い生ずる廃棄物であって政令で定めるもの並びに放射性物質及びこれによって汚染された物を除く。)をいう。
②
条約第11条に規定する二国間の、多数国間の又は地域的な協定又は取決め(以下「条約以外の協定等」という。)に基づきその輸出、輸入、運搬(これに伴う保管を含む。以下同じ。)及び処分について規制を行うことが必要な物であって政令で定めるもの
第3条
【基本的事項の公表】
⊟
参照条文
第4条
【輸出の承認】
2
経済産業大臣は、その輸出に係る特定有害廃棄物等の処分に伴い生ずるおそれのある大気の汚染、水質の汚濁その他の環境の汚染(以下単に「環境の汚染」という。)を防止するため特に必要があるものとして経済産業省令、環境省令で定める地域を仕向地とする経済産業省令、環境省令で定める特定有害廃棄物等の輸出について前項の承認の申請があったときは、その申請書の写しを環境大臣に送付するものとする。
3
環境大臣は、前項の規定により申請書の写しの送付があったときは、その申請書に係る特定有害廃棄物等の処分について環境の汚染を防止するために必要な措置が講じられているかどうかを確認し、その結果を経済産業大臣に通知するものとする。
第5条
【輸出移動書類の交付等】
3
第1項の規定により輸出移動書類の交付を受けた者は、当該輸出移動書類が汚損され、又は失われたときは、経済産業省令で定めるところにより、遅滞なく、その旨を経済産業大臣に届け出なければならない。この場合において、当該輸出移動書類の交付を受けた者は、経済産業省令で定めるところにより、経済産業大臣に申請し、その再交付を受けることができる。
第6条
【輸出特定有害廃棄物等の運搬】
2
前項の規定により輸出移動書類を携帯して運搬を行う者は、当該輸出移動書類にその輸出特定有害廃棄物等の引渡しを受けた日付その他の経済産業省令、環境省令で定める事項を記載し、かつ、署名しなければならない。
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参照条文
第7条
【輸出移動書類に係る届出】
第5条第1項の規定により輸出移動書類の交付を受けた者は、次に掲げる場合は、経済産業省令、環境省令で定めるところにより、当該輸出移動書類を添付して、遅滞なく、その旨を経済産業大臣及び環境大臣に届け出なければならない。
第9条
【輸入移動書類の交付等】
3
輸入移動書類の交付を受けた者等は、前項後段の規定により輸入移動書類の再交付を受けた場合において、その失った輸入移動書類を回復するに至ったときは、経済産業省令で定めるところにより、当該輸入移動書類を添付して、遅滞なく、その旨を経済産業大臣に届け出なければならない。
第10条
【輸入特定有害廃棄物等の運搬又は処分】
2
前項の規定により輸入移動書類を携帯して運搬又は処分を行う者は、当該輸入移動書類にその輸入特定有害廃棄物等の引渡しを受けた日付その他の経済産業省令、環境省令で定める事項を記載し、かつ、署名しなければならない。
3
輸入特定有害廃棄物等の運搬又は処分を行う場合は、当該輸入特定有害廃棄物等に係る輸入移動書類に記載された内容に従ってしなければならない。ただし、次に掲げる場合は、この限りでない。
①
当該輸入特定有害廃棄物等の運搬又は処分について廃棄物の処理及び清掃に関する法律その他輸入特定有害廃棄物等の運搬又は処分の適正な実施が確保されるものとして政令で定める法律の政令で定める規定の適用を受けるとき。
第14条
【措置命令】
1
経済産業大臣及び環境大臣は、特定有害廃棄物等の輸出又はこれに伴う運搬若しくは処分(以下この項において「特定有害廃棄物等の輸出等」という。)がこの法律の規定又は外国為替及び外国貿易法第48条第3項の規定に基づく政令の規定に違反した場合その他の特定有害廃棄物等の輸出等が適正に行われない場合において、人の健康又は生活環境に係る被害を防止するため特に必要があると認めるときは、当該特定有害廃棄物等を輸出した者又は輸出された特定有害廃棄物等の運搬を行う者若しくはその排出者等(当該特定有害廃棄物等を排出した者をいい、その者が明らかでない場合にあっては、当該特定有害廃棄物等を所有し、又は管理していた者をいう。以下同じ。)であって当該特定有害廃棄物等の輸出等が適正に行われないことについてその責めに帰する事由があるものに対し、当該特定有害廃棄物等の回収又は適正な処分のための措置その他の必要な措置をとるべきことを命ずることができる。ただし、当該特定有害廃棄物等の輸出等の適正な実施が確保されるものとして政令で定める法律の政令で定める規定の適用を受ける場合は、この限りでない。
2
経済産業大臣及び環境大臣は、特定有害廃棄物等(廃棄物に該当するものを除く。以下この項、次条第2項及び第16条第2項において同じ。)の輸入、運搬又は処分(以下この項において「特定有害廃棄物等の輸入等」という。)がこの法律の規定又は外国為替及び外国貿易法第52条の規定に基づく政令の規定に違反した場合その他の特定有害廃棄物等の輸入等が適正に行われない場合において、人の健康又は生活環境に係る被害を防止するため特に必要があると認めるときは、当該特定有害廃棄物等を輸入した者又は輸入された特定有害廃棄物等の運搬若しくは処分を行う者に対し、当該特定有害廃棄物等の適正な処分その他の必要な措置をとるべきことを命ずることができる。ただし、当該特定有害廃棄物等の輸入等の適正な実施が確保されるものとして政令で定める法律の政令で定める規定の適用を受ける場合は、この限りでない。
第15条
【報告徴収】
1
経済産業大臣及び環境大臣は、この法律の施行に必要な限度において、特定有害廃棄物等を輸出した者、輸出された特定有害廃棄物等の運搬を行う者又はその排出者等に対し、その業務に関し報告をさせることができる。
第16条
【立入検査】
1
経済産業大臣及び環境大臣は、この法律の施行に必要な限度において、その職員に、特定有害廃棄物等を輸出した者、輸出された特定有害廃棄物等の運搬を行う者又はその排出者等の事務所その他の事業所に立ち入り、帳簿、書類その他の物件を検査させ、関係者に質問させ、又は検査のために必要な最小限度の分量に限り当該特定有害廃棄物等を収去させることができる。
第18条
【不服申立ての手続における意見の聴取】
1
第14条の規定による命令についての審査請求又は異議申立てに対する裁決又は決定(却下の裁決又は決定を除く。)は、審査請求人又は異議申立人に対し、相当な期間をおいて予告をした上、公開による意見の聴取を行った後にしなければならない。
第19条
【経過措置】
1
この法律の規定に基づき命令を制定し、又は改廃する場合においては、その命令で、その制定又は改廃に伴い合理的に必要と判断される範囲内において、所要の経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)を定めることができる。
2
前項に規定するもののほか、条約附属書I若しくは条約附属書IIに掲げる物、条約附属書IIIに掲げる特性又は処分が条約の定める手続により変更された場合の経過措置その他の条約等の実施に伴い必要とされる事項については、政令で必要な規定(罰則に関する経過措置を含む。)を設けることができる。