独立行政法人国際協力機構法施行令
平成24年7月19日 改正
第1条
【有償資金協力業務を委託することができる金融機関の範囲】
第2条
【有償資金協力勘定国庫納付金の帰属する会計】
独立行政法人国際協力機構(以下「機構」という。)の
法第31条第8項の規定による有償資金協力勘定に係る国庫納付金(以下「有償資金協力勘定国庫納付金」という。)は、一般会計に帰属する。
第3条
【概算納付】
機構は、毎事業年度九月三十日及び三月三十一日までに、財務大臣の定めるところにより、当該事業年度に係る有償資金協力勘定国庫納付金の一部を概算で国庫に納付しなければならない。
第4条
【精算納付】
機構は、毎事業年度に係る有償資金協力勘定国庫納付金の一部を
前条の規定により概算で納付した場合において、当該事業年度に係る有償資金協力勘定国庫納付金の額からその概算で納付した金額を控除してなお残額があるときは、その残額を翌事業年度の五月三十一日までに国庫に納付しなければならない。
第5条
【有償資金協力勘定国庫納付金の会計年度所属区分の特例】
機構の毎事業年度に係る有償資金協力勘定国庫納付金は、
予算決算及び会計令第1条の2第1項第1号の規定にかかわらず、当該事業年度に対応する国の会計年度所属の歳入金とする。この場合において、機構の毎事業年度に係る有償資金協力勘定国庫納付金で翌事業年度五月一日以後国庫に納付されたものについては、日本銀行は、
同令第7条第1項本文の規定にかかわらず、これを当該事業年度に対応する国の会計年度所属の歳入金として受け入れるものとする。
第6条
【納付の手続】
機構は、毎事業年度、
法第31条第8項に規定する残額があるときは、有償資金協力勘定国庫納付金の計算書に、当該事業年度末の貸借対照表、当該事業年度の損益計算書その他当該有償資金協力勘定国庫納付金の計算の基礎を明らかにした書類を添付して、翌事業年度の五月二十日までに、これを財務大臣に提出しなければならない。
第7条
【機構債券の発行に係る基本方針の認可】
1
機構は、
法第32条第3項の規定による認可を受けようとするときは、毎事業年度、主務大臣の定める日までに、当該事業年度の機構債券(
同条第1項に規定する機構債券をいう。以下同じ。)の発行に係る基本方針(
同条第3項に規定する基本方針をいう。以下この条において同じ。)を作成し、主務大臣に提出しなければならない。
2
基本方針には、次に掲げる事項について記載しなければならない。
第8条
【機構債券の種別】
1
機構債券(本邦以外の地域において発行する機構債券(以下「国外債券」という。)を除く。)は、無記名式とする。
第10条
【募集機構債券に関する事項の決定】
機構は、その発行する機構債券を引き受ける者の募集をしようとするときは、その都度、募集機構債券(当該募集に応じて当該機構債券の引受けの申込みをした者に対して割り当てる機構債券をいう。以下同じ。)について次に掲げる事項を定めなければならない。
⑨
一定の日までに募集機構債券の総額について割当てを受ける者を定めていない場合において、募集機構債券の全部を発行しないこととするときは、その旨及びその一定の日
第11条
【募集機構債券の申込み】
1
機構は、
前条の募集に応じて募集機構債券の引受けの申込みをしようとする者に対し、
同条に規定する事項その他主務省令で定める事項を通知しなければならない。
2
前条の募集に応じて募集機構債券の引受けの申込みをする者は、次に掲げる事項を記載した書面を機構に交付しなければならない。
②
引き受けようとする募集機構債券の金額及び金額ごとの数
③
社債等振替法の規定の適用を受けることとされた機構債券(以下「振替債券」という。)の引受けの申込みをする者にあっては、自己のために開設された当該機構債券の振替を行うための口座
3
前項の申込みをする者は、
同項の書面の交付に代えて、主務省令で定めるところにより、機構の承諾を得て、
同項の書面に記載すべき事項を電磁的方法(電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法であって主務省令で定めるものをいう。)により提供することができる。この場合において、当該申込みをした者は、
同項の書面を交付したものとみなす。
4
機構は、
第1項に規定する事項について変更があったときは、直ちに、その旨及び当該変更があった事項を
第2項の申込みをした者(以下「申込者」という。)に通知しなければならない。
5
機構が申込者に対してする通知又は催告は、
第2項第1号の住所(当該申込者が別に通知又は催告を受ける場所又は連絡先を機構に通知した場合にあっては、その場所又は連絡先)にあてて発すれば足りる。
6
前項の通知又は催告は、その通知又は催告が通常到達すべきであった時に、到達したものとみなす。
第12条
【募集機構債券の割当て】
1
機構は、申込者の中から募集機構債券の割当てを受ける者を定め、かつ、その者に割り当てる募集機構債券の金額及び金額ごとの数を定めなければならない。この場合において、機構は、当該申込者に割り当てる募集機構債券の金額ごとの数を、
前条第2項第2号の数よりも減少することができる。
2
機構は、
第10条第8号の期日の前日までに、申込者に対し、当該申込者に割り当てる募集機構債券の金額及び金額ごとの数を通知しなければならない。
第13条
【募集機構債券の申込み及び割当てに関する特則】
1
前二条の規定は、政府若しくは地方公共団体が募集機構債券を引き受ける場合若しくは募集機構債券の募集の委託を受けた者が自ら募集機構債券を引き受ける場合におけるその引き受ける部分又は募集機構債券を引き受けようとする者がその総額を引き受ける場合については、適用しない。
2
前項の場合において、振替債券を引き受ける政府若しくは地方公共団体、振替債券の募集の委託を受けた者で自ら振替債券を引き受けるもの又は振替債券の総額を引き受ける者は、その引受けの際に、
第11条第2項第3号に掲げる事項を機構に示さなければならない。
第14条
【募集機構債券の債権者】
次の各号に掲げる者は、当該各号に定める募集機構債券の債権者となる。
②
募集機構債券を引き受けた政府若しくは地方公共団体、募集機構債券の募集の委託を受けた者で自ら募集機構債券を引き受けたもの又は募集機構債券の総額を引き受けた者 これらの者が引き受けた募集機構債券
第15条
【機構債券原簿】
1
機構は、機構債券を発行した日以後遅滞なく、機構債券原簿を作成し、これに次に掲げる事項を記載し、又は記録しなければならない。
①
第10条第3号から
第6号までに掲げる事項その他の機構債券の内容を特定するものとして主務省令で定める事項(以下「種類」という。)
③
各機構債券と引換えに払い込まれた金銭の額及び払込みの日
④
機構債券の債券を発行したときは、機構債券の債券の番号、発行の日、機構債券の債券が無記名式か、又は記名式かの別及び無記名式の機構債券の債券の数
2
振替債券についての機構債券原簿には、当該機構債券について社債等振替法の規定の適用がある旨を記載し、又は記録しなければならない。
第16条
【機構債券原簿の備置き及び閲覧等】
1
機構は、機構債券原簿をその主たる事務所に備え置かなければならない。
2
機構債券の債権者その他の主務省令で定める者は、機構の業務時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。この場合においては、当該請求の理由を明らかにしてしなければならない。
①
機構債券原簿が書面をもって作成されているときは、当該書面の閲覧又は謄写の請求
②
機構債券原簿が電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。)をもって作成されているときは、当該電磁的記録に記録された事項を主務省令で定める方法により表示したものの閲覧又は謄写の請求
3
機構は、
前項の請求があったときは、次の各号のいずれかに該当する場合を除き、これを拒むことができない。
①
当該請求を行う者がその権利の確保又は行使に関する調査以外の目的で請求を行ったとき。
②
当該請求を行う者が機構債券原簿の閲覧又は謄写によって知り得た事実を利益を得て第三者に通報するため請求を行ったとき。
③
当該請求を行う者が、過去二年以内において、機構債券原簿の閲覧又は謄写によって知り得た事実を利益を得て第三者に通報したことがあるものであるとき。
第17条
【機構債券の債券の発行】
機構は、機構債券の債券を発行する旨の定めがある機構債券を発行した日以後遅滞なく、当該機構債券に係る債券を発行しなければならない。
第18条
【機構債券の債券の記載事項】
1
機構債券の債券には、次に掲げる事項を記載し、機構の理事長がこれに署名し、又は記名押印しなければならない。
第20条
【利札が欠けている場合における機構債券の償還】
1
機構は、債券が発行されている機構債券をその償還の期限前に償還する場合において、これに付された利札が欠けているときは、当該利札に表示される機構債券の利息の請求権の額を償還額から控除しなければならない。ただし、当該請求権が弁済期にある場合は、この限りでない。
2
前項の利札の所持人は、いつでも、機構に対し、これと引換えに
同項の規定により控除しなければならない額の支払を請求することができる。
第21条
【機構債券発行の届出】
1
機構は、機構債券(国外債券を除く。以下この項において同じ。)の発行について
法第32条第4項の規定による届出をしようとするときは、次に掲げる事項を記載した書面を主務大臣に提出しなければならない。
⑥
第3号に掲げるもののほか、機構債券の債券に記載した事項
2
機構は、国外債券の発行について
法第32条第4項の規定による届出をしようとするときは、次に掲げる事項を記載した書面を主務大臣に提出しなければならない。
⑧
第3号に掲げるもののほか、国外債券の債券に記載した事項
第22条
【機構債券の債券を喪失した場合の代わり債券の発行】
第24条
【国外債券の特例】
国外債券の発行、国外債券に関する帳簿その他国外債券に関する事項については、
第9条から
第20条まで及び前二条の規定にかかわらず、当該国外債券の準拠法又は発行市場の慣習によることができる。
第25条
【国外債券に係る政府の保証に関する事務の取扱い】
第26条
【主務省令への委任】
第7条から
前条までに定めるもののほか、機構債券に関し必要な事項は、主務省令で定める。
第27条
【内閣総理大臣への権限の委任】
法第38条第1項の規定による主務大臣の立入検査の権限のうち機構の業務に係る損失の危険の管理に係るものは、内閣総理大臣に委任する。ただし、主務大臣がその権限を自ら行うことを妨げない。
第28条
【財務局長等への権限の委任】
1
法第39条第3項の規定により金融庁長官に委任された権限は、関東財務局長に委任する。ただし、金融庁長官がその権限を自ら行うことを妨げない。
2
前項の権限で
法第38条第1項の受託者の事務所(以下この条において「受託者事務所」という。)に関するものについては、関東財務局長のほか、当該受託者事務所の所在地を管轄する財務局長(当該所在地が福岡財務支局の管轄区域内にある場合にあっては、福岡財務支局長)も行うことができる。
3
前項の規定により受託者事務所に対して立入検査を行った財務局長又は福岡財務支局長は、機構の事務所又は当該受託者事務所以外の受託者事務所に対して立入検査の必要を認めたときは、機構の事務所又は当該受託者事務所以外の受託者事務所に対し、立入検査を行うことができる。
附則
平成20年7月4日
第1条
(施行期日)
この政令は、株式等の取引に係る決済の合理化を図るための社債等の振替に関する法律等の一部を改正する法律(以下「改正法」という。)の施行の日から施行する。
附則
平成24年7月19日
この政令は、新非訟事件手続法の施行の日(平成二十五年一月一日)から施行する。