下請中小企業振興法
平成25年6月21日 改正
第2条
【定義】
1
2
この法律において「親事業者」とは、法人にあつては資本金の額若しくは出資の総額が自己より小さい法人たる中小企業者又は常時使用する従業員の数が自己より小さい個人たる中小企業者に対し次の各号のいずれかに掲げる行為を委託することを業として行うもの、個人にあつては常時使用する従業員の数が自己より小さい中小企業者に対し次の各号のいずれかに掲げる行為を委託することを業として行うものをいう。
①
その者が業として行う販売若しくは業として請け負う製造(加工を含む。以下同じ。)の目的物たる物品若しくはその半製品、部品、附属品若しくは原材料若しくは業として行う物品の修理に必要な部品若しくは原材料の製造又はその者がその使用し若しくは消費する物品の製造を業として行う場合におけるその物品若しくはその半製品、部品、附属品若しくは原材料の製造
5
この法律において「特定下請事業者」とは、下請事業者のうち、その行う事業活動についてその相当部分が長期にわたり特定の親事業者との下請取引に依存して行われている状態として経済産業省令で定めるもの(以下「特定下請取引への依存の状態」という。)にあるものをいい、「特定親事業者」とは、特定下請事業者についての当該特定の親事業者をいう。
6
この法律において「特定下請連携事業」とは、二以上の特定下請事業者が有機的に連携し、当該特定下請事業者のそれぞれの経営資源(設備、技術、個人の有する知識及び技能その他の事業活動に活用される資源をいう。以下同じ。)を有効に活用して、新たな製品又は情報成果物の開発又は生産若しくは作成、新たな役務の開発又は提供、製品又は情報成果物の新たな生産若しくは作成又は販売の方式の導入、役務の新たな提供の方式の導入その他の新たな事業活動を行うことにより、特定親事業者以外の者との下請取引その他の取引を開始し又は拡大し、当該特定下請事業者のそれぞれの事業活動において特定下請取引への依存の状態の改善を図る事業をいう。
第5条
【振興事業計画】
1
親事業者及び特定下請組合等(事業協同組合その他の団体(政令で定める基準に従つた定款又は規約を有しているものに限る。)であつてその構成員の大部分が当該親事業者の営む事業について第2条第2項各号のいずれかに掲げる行為を行つているものをいう。以下同じ。)は、当該親事業者が当該特定下請組合等の構成員である場合を除き、当該親事業者の発注分野の明確化、当該特定下請組合等の構成員である下請事業者の施設又は設備の導入、共同利用施設の設置、技術の向上及び事業の共同化その他の下請中小企業の振興に関する事業(以下「振興事業」という。)について下請中小企業振興事業計画(以下「振興事業計画」という。)を作成し、これを主務大臣に提出して、当該振興事業計画が適当である旨の承認を受けることができる。
第8条
【特定下請連携事業計画】
1
二以上の特定下請事業者は、共同で行おうとする特定下請連携事業に関する計画(二以上の特定下請事業者が会社(一又は二以上の当該特定下請事業者が資本金の額又は出資の総額の二分の一以上を出資しているものに限る。以下「特定会社」という。)と共同で特定下請連携事業を行おうとする場合にあつては、当該二以上の特定下請事業者が当該特定会社と共同で行う特定下請連携事業に関するものを含む。以下「特定下請連携事業計画」という。)を作成し、主務省令で定めるところにより、代表者を定め、これを主務大臣に提出して、その特定下請連携事業計画が適当である旨の認定を受けることができる。
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参照条文
第9条
【認定の基準】
主務大臣は、前条第1項の認定の申請があつた場合において、当該申請に係る特定下請連携事業計画が次の各号のいずれにも適合するものであると認めるときは、その認定をするものとする。
第10条
【特定下請連携事業計画の変更等】
1
第8条第1項の認定を受けた特定下請事業者(以下「認定特定下請事業者」という。)は、当該認定に係る特定下請連携事業計画を変更しようとするときは、主務省令で定めるところにより、主務大臣の認定を受けなければならない。ただし、主務省令で定める軽微な変更については、この限りでない。
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参照条文
第11条
【中小企業信用保険法の特例】
1
中小企業信用保険法第3条の4第1項に規定する流動資産担保保険(以下「流動資産担保保険」という。)の保険関係であつて、下請振興関連保証(同項に規定する債務の保証(承認計画に従つて振興事業を実施する親事業者(特定下請組合等の構成員であるものを含む。)に対する同項に規定する債権を担保として提供させるものに限る。)であつて、下請事業者が当該承認計画に従つて振興事業を行うのに必要な資金に係るものをいう。以下同じ。)を受けた中小企業者に係るものについての同項の規定の適用については、同項中「保険価額の合計額が」とあるのは、「下請中小企業振興法第11条第1項に規定する下請振興関連保証に係る保険関係の保険価額の合計額とその他の保険関係の保険価額の合計額とがそれぞれ」とする。
2
中小企業信用保険法第3条第1項に規定する普通保険(以下「普通保険」という。)、同法第3条の2第1項に規定する無担保保険(以下「無担保保険」という。)又は同法第3条の3第1項に規定する特別小口保険(以下「特別小口保険」という。)の保険関係であつて、特定下請連携事業関連保証(同法第3条第1項、第3条の2第1項又は第3条の3第1項に規定する債務の保証であつて、認定計画に従つて行われる特定下請連携事業(以下「認定特定下請連携事業」という。)に必要な資金に係るものをいう。以下同じ。)を受けた中小企業者に係るものについての次の表の上欄に掲げる同法の規定の適用については、これらの規定中同表の中欄に掲げる字句は、同表の下欄に掲げる字句とする。
第3条第1項 | 保険価額の合計額が | 下請中小企業振興法第11条第2項に規定する特定下請連携事業関連保証(以下「特定下請連携事業関連保証」という。)に係る保険関係の保険価額の合計額とその他の保険関係の保険価額の合計額とがそれぞれ |
第3条の2第1項及び第3条の3第1項 | 保険価額の合計額が | 特定下請連携事業関連保証に係る保険関係の保険価額の合計額とその他の保険関係の保険価額の合計額とがそれぞれ |
第3条の2第3項 | 当該借入金の額のうち | 特定下請連携事業関連保証及びその他の保証ごとに、それぞれ当該借入金の額のうち |
当該債務者 | 特定下請連携事業関連保証及びその他の保証ごとに、当該債務者 | |
第3条の3第2項 | 当該保証をした | 特定下請連携事業関連保証及びその他の保証ごとに、それぞれ当該保証をした |
当該債務者 | 特定下請連携事業関連保証及びその他の保証ごとに、当該債務者 |
3
中小企業信用保険法第3条の8第1項に規定する新事業開拓保険の保険関係であつて、特定下請連携事業関連保証を受けた中小企業者に係るものについての同項及び同条第2項の規定の適用については、同条第1項中「二億円」とあるのは「四億円(下請中小企業振興法第11条第2項に規定する認定特定下請連携事業に必要な資金(以下「特定下請連携事業資金」という。)以外の資金に係る債務の保証に係る保険関係については、二億円)」と、「四億円」とあるのは「六億円(特定下請連携事業資金以外の資金に係る債務の保証に係る保険関係については、四億円)」と、同条第2項中「二億円」とあるのは「四億円(特定下請連携事業資金以外の資金に係る債務の保証に係る保険関係については、二億円)」とする。
4
普通保険の保険関係であつて、特定下請連携事業関連保証に係るものについての中小企業信用保険法第3条第2項及び第5条の規定の適用については、同法第3条第2項中「百分の七十」とあり、及び同法第5条中「百分の七十(無担保保険、特別小口保険、流動資産担保保険、公害防止保険、エネルギー対策保険、海外投資関係保険、新事業開拓保険、事業再生保険及び特定社債保険にあつては、百分の八十)」とあるのは、「百分の八十」とする。
5
普通保険、無担保保険、特別小口保険又は流動資産担保保険の保険関係であつて、下請振興関連保証又は特定下請連携事業関連保証に係るものについての保険料の額は、中小企業信用保険法第4条の規定にかかわらず、保険金額に年百分の二以内において政令で定める率を乗じて得た額とする。
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参照条文
第12条
【中小企業投資育成株式会社法の特例】
1
中小企業投資育成株式会社は、中小企業投資育成株式会社法第5条第1項各号に掲げる事業のほか、次に掲げる事業を行うことができる。
②
中小企業者のうち資本金の額が三億円を超える株式会社が認定特定下請連携事業を行うために必要とする資金の調達を図るために発行する株式、新株予約権(新株予約権付社債に付されたものを除く。)又は新株予約権付社債等(中小企業投資育成株式会社法第5条第1項第2号に規定する新株予約権付社債等をいう。以下同じ。)の引受け及び当該引受けに係る株式、新株予約権(その行使により発行され、又は移転された株式を含む。)又は新株予約権付社債等(新株予約権付社債等に付された新株予約権の行使により発行され、又は移転された株式を含む。)の保有
2
前項第1号の規定による株式の引受け及び当該引受けに係る株式の保有並びに同項第2号の規定による株式、新株予約権(新株予約権付社債に付されたものを除く。)又は新株予約権付社債等の引受け及び当該引受けに係る株式、新株予約権(その行使により発行され、又は移転された株式を含む。)又は新株予約権付社債等(新株予約権付社債等に付された新株予約権の行使により発行され、又は移転された株式を含む。)の保有は、中小企業投資育成株式会社法の適用については、それぞれ同法第5条第1項第1号及び第2号の事業とみなす。