• 国際的な協力の下に規制薬物に係る不正行為を助長する行為等の防止を図るための麻薬及び向精神薬取締法等の特例等に関する法律

国際的な協力の下に規制薬物に係る不正行為を助長する行為等の防止を図るための麻薬及び向精神薬取締法等の特例等に関する法律

平成23年6月24日 改正
第1章
総則
第1条
【趣旨】
この法律は、薬物犯罪による薬物犯罪収益等をはく奪すること等により、規制薬物に係る不正行為が行われる主要な要因を国際的な協力の下に除去することの重要性にかんがみ、並びに規制薬物に係る不正行為を助長する行為等の防止を図り、及びこれに関する国際約束の適確な実施を確保するため、麻薬及び向精神薬取締法大麻取締法あへん法及び覚せい剤取締法に定めるもののほか、これらの法律その他の関係法律の特例その他必要な事項を定めるものとする。
第2条
【定義】
この法律において「規制薬物」とは、麻薬及び向精神薬取締法に規定する麻薬及び向精神薬、大麻取締法に規定する大麻、あへん法に規定するあへん及びけしがら並びに覚せい剤取締法に規定する覚せい剤をいう。
この法律において「薬物犯罪収益」とは、薬物犯罪の犯罪行為により得た財産若しくは当該犯罪行為の報酬として得た財産又は前項第7号に掲げる罪に係る資金をいう。
この法律において「薬物犯罪収益に由来する財産」とは、薬物犯罪収益の果実として得た財産、薬物犯罪収益の対価として得た財産、これらの財産の対価として得た財産その他薬物犯罪収益の保有又は処分に基づき得た財産をいう。
この法律において「薬物犯罪収益等」とは、薬物犯罪収益、薬物犯罪収益に由来する財産又はこれらの財産とこれらの財産以外の財産とが混和した財産をいう。
第2章
上陸の手続の特例等
第3条
【上陸の手続の特例】
入国審査官は、出入国管理及び難民認定法(以下「入管法」という。)第5条第1項第6号に掲げる者である疑いのある外国人から入管法第6条第2項の申請があった場合において、法務大臣から、薬物犯罪の捜査に関し、当該外国人を上陸させることが必要であるとの検察官からの通報又は司法警察職員(麻薬取締官、麻薬取締員、警察官又は海上保安官に限る。次項及び次条第1項において同じ。)からの要請があった旨並びに規制薬物の散逸及び当該外国人の逃走を防止するための十分な監視体制が確保されていると認められる旨の連絡を受けているときは、入管法第9条第1項の規定にかかわらず、入管法第5条第1項第6号以外の事項について入管法第7条第1項の審査をした上、当該外国人の旅券に入管法第9条第1項の上陸許可の証印をすることができる。
入国審査官は、入管法第5条第1項第6号に掲げる者である疑いのある外国人につき入管法第14条第1項第15条第1項若しくは第2項又は第16条第1項の申請があった場合において、法務大臣から、薬物犯罪の捜査に関し、当該外国人を上陸させることが必要であるとの検察官からの通報又は司法警察職員からの要請があった旨並びに規制薬物の散逸及び当該外国人の逃走を防止するための十分な監視体制が確保されていると認められる旨の連絡を受けているときは、入管法第5条第1項第6号以外の事項について審査をした上、当該外国人の上陸を許可することができる。
入国審査官は、法務大臣から、第1項の規定による上陸許可の証印又は前項の規定による上陸の許可を受けている外国人について、引き続き本邦に在留させておくことが適当でないと認める旨の連絡を受けたときは、速やかに、当該外国人の本邦への上陸の時において当該外国人が入管法第5条第1項第6号に該当したか否かを審査しなければならない。
入国審査官は、前項の規定による審査により、同項に規定する外国人が入管法第5条第1項第6号に該当したと認めるときは、当該外国人についての第1項の規定による上陸許可の証印又は第2項の規定による上陸の許可を取り消すものとする。
第4条
【税関手続の特例】
税関長は、関税法第67条同法第75条において準用する場合を含む。以下この項において同じ。)の規定による貨物の検査により、当該検査に係る貨物に規制薬物が隠匿されていることが判明した場合において、薬物犯罪の捜査に関し、当該規制薬物が外国に向けて送り出され、又は本邦に引き取られることが必要である旨の検察官又は司法警察職員からの要請があり、かつ、当該規制薬物の散逸を防止するための十分な監視体制が確保されていると認めるときは、当該要請に応ずるために次に掲げる措置をとることができる。ただし、当該措置をとることが関税法規の目的に照らし相当でないと認められるときは、この限りでない。
当該貨物(当該貨物に隠匿されている規制薬物を除く。)について関税法第67条の規定により申告されたところに従って同条の許可を行うこと。
その他当該要請に応ずるために必要な措置
前項第1号を除く。)の規定は、関税法第76条第1項ただし書の規定による郵便物中にある信書以外の物の検査により、当該信書以外の物に規制薬物が隠匿されていることが判明した場合について準用する。この場合において、当該規制薬物については、同法第74条の規定は、適用しない。
参照条文
第3章
罰則
第5条
【業として行う不法輸入等】
次に掲げる行為を業とした者(これらの行為と第8条の罪に当たる行為を併せてすることを業とした者を含む。)は、無期又は五年以上の懲役及び一千万円以下の罰金に処する。
麻薬及び向精神薬取締法第64条第64条の2(所持に係る部分を除く。)、第65条第66条(所持に係る部分を除く。)、第66条の3又は第66条の4(所持に係る部分を除く。)の罪に当たる行為をすること。
大麻取締法第24条又は第24条の2(所持に係る部分を除く。)の罪に当たる行為をすること。
あへん法第51条又は第52条(所持に係る部分を除く。)の罪に当たる行為をすること。
覚せい剤取締法第41条又は第41条の2(所持に係る部分を除く。)の罪に当たる行為をすること。
第6条
【薬物犯罪収益等隠匿】
薬物犯罪収益等の取得若しくは処分につき事実を仮装し、又は薬物犯罪収益等を隠匿した者は、五年以下の懲役若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。薬物犯罪収益の発生の原因につき事実を仮装した者も、同様とする。
前項の未遂罪は、罰する。
第1項の罪を犯す目的をもって、その予備をした者は、二年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。
第7条
【薬物犯罪収益等収受】
情を知って、薬物犯罪収益等を収受した者は、三年以下の懲役若しくは百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。ただし、法令上の義務の履行として提供されたものを収受した者又は契約(債権者において相当の財産上の利益を提供すべきものに限る。)の時に当該契約に係る債務の履行が薬物犯罪収益等によって行われることの情を知らないでした当該契約に係る債務の履行として提供されたものを収受した者は、この限りでない。
第8条
【規制薬物としての物品の輸入等】
薬物犯罪(規制薬物の輸入又は輸出に係るものに限る。)を犯す意思をもって、規制薬物として交付を受け、又は取得した薬物その他の物品を輸入し、又は輸出した者は、三年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。
薬物犯罪(規制薬物の譲渡し、譲受け又は所持に係るものに限る。)を犯す意思をもって、薬物その他の物品を規制薬物として譲り渡し、若しくは譲り受け、又は規制薬物として交付を受け、若しくは取得した薬物その他の物品を所持した者は、二年以下の懲役又は三十万円以下の罰金に処する。
第10条
【国外犯】
第5条から第7条まで及び前条の罪は、刑法第2条の例に従う。
第11条
【薬物犯罪収益等の没収】
次に掲げる財産は、これを没収する。ただし、第6条第1項若しくは第2項又は第7条の罪が薬物犯罪収益又は薬物犯罪収益に由来する財産とこれらの財産以外の財産とが混和した財産に係る場合において、これらの罪につき第3号から第5号までに掲げる財産の全部を没収することが相当でないと認められるときは、その一部を没収することができる。
薬物犯罪収益(第2条第2項第6号又は第7号に掲げる罪に係るものを除く。)
薬物犯罪収益に由来する財産(第2条第2項第6号又は第7号に掲げる罪に係る薬物犯罪収益の保有又は処分に基づき得たものを除く。)
第6条第1項若しくは第2項又は第7条の罪に係る薬物犯罪収益等
第6条第1項若しくは第2項又は第7条の犯罪行為より生じ、若しくは当該犯罪行為により得た財産又は当該犯罪行為の報酬として得た財産
前二号の財産の果実として得た財産、前二号の財産の対価として得た財産、これらの財産の対価として得た財産その他前二号の財産の保有又は処分に基づき得た財産
前項の規定により没収すべき財産について、当該財産の性質、その使用の状況、当該財産に関する犯人以外の者の権利の有無その他の事情からこれを没収することが相当でないと認められるときは、同項の規定にかかわらず、これを没収しないことができる。
次に掲げる財産は、これを没収することができる。
薬物犯罪収益(第2条第2項第6号又は第7号に掲げる罪に係るものに限る。)
薬物犯罪収益に由来する財産(第2条第2項第6号又は第7号に掲げる罪に係る薬物犯罪収益の保有又は処分に基づき得たものに限る。)
第6条第3項の罪に係る薬物犯罪収益等
第6条第3項の犯罪行為より生じ、若しくは当該犯罪行為により得た財産又は当該犯罪行為の報酬として得た財産
前二号の財産の果実として得た財産、前二号の財産の対価として得た財産、これらの財産の対価として得た財産その他前二号の財産の保有又は処分に基づき得た財産
第12条
【薬物犯罪収益等が混和した財産の没収等】
組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律(以下「組織的犯罪処罰法」という。)第14条及び第15条の規定は、前条の規定による没収について準用する。この場合において、組織的犯罪処罰法第14条中「前条第1項各号又は第4項各号」とあるのは、「国際的な協力の下に規制薬物に係る不正行為を助長する行為等の防止を図るための麻薬及び向精神薬取締法等の特例等に関する法律第11条第1項各号又は第3項各号」と読み替えるものとする。
参照条文
第13条
【追徴】
第11条第1項の規定により没収すべき財産を没収することができないとき、又は同条第2項の規定によりこれを没収しないときは、その価額を犯人から追徴する。
第11条第3項に規定する財産を没収することができないとき、又は当該財産の性質、その使用の状況、当該財産に関する犯人以外の者の権利の有無その他の事情からこれを没収することが相当でないと認められるときは、その価額を犯人から追徴することができる。
参照条文
第14条
【薬物犯罪収益の推定】
第5条の罪に係る薬物犯罪収益については、同条各号に掲げる行為を業とした期間内に犯人が取得した財産であって、その価額が当該期間内における犯人の稼働の状況又は法令に基づく給付の受給の状況に照らし不相当に高額であると認められるものは、当該罪に係る薬物犯罪収益と推定する。
第15条
【両罰規定】
法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関して第5条から第9条までの罪を犯したときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対しても各本条の罰金刑を科する。
第4章
没収に関する手続等の特例
第16条
【第三者の財産の没収手続等】
第11条第1項各号又は第3項各号に掲げる財産である債権等(不動産及び動産以外の財産をいう。第18条において同じ。)が被告人以外の者(以下この条において「第三者」という。)に帰属する場合において、当該第三者が被告事件の手続への参加を許されていないときは、没収の裁判をすることができない。
薬物犯罪又は第6条若しくは第7条の罪(以下「薬物犯罪等」という。)に関し、この法律、麻薬及び向精神薬取締法その他の法令の規定により、地上権、抵当権その他の第三者の権利がその上に存在する財産を没収しようとする場合において、当該第三者が被告事件の手続への参加を許されていないときも、前項と同様とする。
組織的犯罪処罰法第18条第3項から第5項までの規定は、地上権、抵当権その他の第三者の権利がその上に存在する財産を没収する場合において、第12条において準用する組織的犯罪処罰法第15条第2項の規定により当該権利を存続させるべきときについて準用する。
第1項及び第2項に規定する財産の没収に関する手続については、この法律に特別の定めがあるもののほか、刑事事件における第三者所有物の没収手続に関する応急措置法の規定を準用する。
第17条
【没収された債権等の処分等】
組織的犯罪処罰法第19条の規定は第11条の規定による没収について、組織的犯罪処罰法第20条の規定は権利の移転について登記又は登録を要する財産を没収する裁判に基づき権利の移転の登記又は登録を関係機関に嘱託する場合について準用する。この場合において、同条中「次章第1節」とあるのは、「国際的な協力の下に規制薬物に係る不正行為を助長する行為等の防止を図るための麻薬及び向精神薬取締法等の特例等に関する法律第5章」と読み替えるものとする。
第18条
【刑事補償の特例】
債権等の没収の執行に対する刑事補償法による補償の内容については、同法第4条第6項の規定を準用する。
参照条文
第5章
保全手続
第19条
【没収保全命令】
裁判所は、薬物犯罪等に係る被告事件に関し、この法律、麻薬及び向精神薬取締法その他の法令の規定により没収することができる財産(以下「没収対象財産」という。)に当たると思料するに足りる相当な理由があり、かつ、当該財産を没収するため必要があると認めるときは、検察官の請求により、又は職権で、没収保全命令を発して、当該財産につき、その処分を禁止することができる。
裁判所は、地上権、抵当権その他の権利がその上に存在する財産について没収保全命令を発した場合又は発しようとする場合において、当該権利が没収により消滅すると思料するに足りる相当な理由がある場合であって当該財産を没収するため必要があると認めるとき、又は当該権利が仮装のものであると思料するに足りる相当の理由があると認めるときは、検察官の請求により、又は職権で、附帯保全命令を別に発して、当該権利の処分を禁止することができる。
裁判官は、前二項に規定する理由及び必要があると認めるときは、公訴が提起される前であっても、検察官又は司法警察員(麻薬取締官、麻薬取締員、警察官又は海上保安官に限るものとし、警察官たる司法警察員については、国家公安委員会又は都道府県公安委員会が指定する警部以上の者に限る。)の請求により、前二項に規定する処分をすることができる。
前三項に定めるもののほか、これらの規定による処分については、組織的犯罪処罰法第4章の規定による没収保全命令及び附帯保全命令による処分の禁止の例による。
第20条
【追徴保全命令】
裁判所は、薬物犯罪等に係る被告事件に関し、第13条の規定により追徴すべき場合に当たると思料するに足りる相当な理由がある場合において、追徴の裁判の執行をすることができなくなるおそれがあり、又はその執行をするのに著しい困難を生ずるおそれがあると認めるときは、検察官の請求により、又は職権で、追徴保全命令を発して、被告人に対し、その財産の処分を禁止することができる。
裁判官は、前項に規定する理由及び必要があると認めるときは、公訴が提起される前であっても、検察官の請求により、同項に規定する処分をすることができる。
前二項に定めるもののほか、これらの規定による処分については、組織的犯罪処罰法第4章の規定による追徴保全命令による処分の禁止の例による。
第6章
没収及び追徴の裁判の執行及び保全についての国際共助手続等
第21条
【共助の実施】
薬物犯罪等に当たる行為に係る外国の刑事事件に関して、当該外国から、条約に基づき、没収若しくは追徴の確定裁判の執行又は没収若しくは追徴のための財産の保全の共助の要請があったときは、次の各号のいずれかに該当する場合を除き、その要請に係る共助をするものとする。
共助犯罪(共助の要請において犯されたとされている犯罪をいう。以下同じ。)について、日本国の法令によれば刑罰を科すことができないと認められるとき。
共助犯罪に係る事件が日本国の裁判所に係属するとき、又はその事件について日本国の裁判所において確定判決を経たとき。
没収の確定裁判の執行の共助又は没収のための保全の共助については、要請に係る財産が日本国の法令によれば共助犯罪について没収の裁判をし、又は没収保全をすることができる財産に当たるものでないとき。
追徴の確定裁判の執行の共助又は追徴のための保全の共助については、日本国の法令によれば共助犯罪について要請に係る追徴の裁判をし、又は追徴保全をすることができる場合に当たるものでないとき。
没収の確定裁判の執行の共助については要請に係る財産を有し又はその財産の上に地上権、抵当権その他の権利を有すると思料するに足りる相当な理由のある者が、追徴の確定裁判の執行の共助については当該裁判を受けた者が、自己の責めに帰することのできない理由により、当該裁判に係る手続において自己の権利を主張することができなかったと認められるとき。
没収又は追徴のための保全の共助については、要請国の裁判所若しくは裁判官のした没収若しくは追徴のための保全の裁判に基づく要請である場合又は没収若しくは追徴の裁判の確定後の要請である場合を除き、第19条第1項又は第20条第1項に規定する理由がないと認められるとき。
第22条
【追徴とみなす没収】
第11条第1項各号又は第3項各号に掲げる財産に代えて、その価額が当該財産の価額に相当する財産であって当該裁判を受けた者が有するものを没収する確定裁判の執行に係る共助の要請にあっては、当該確定裁判は、この法律による共助の実施については、その者から当該財産の価額を追徴する確定裁判とみなす。
前項の規定は、第11条第1項各号又は第3項各号に掲げる財産に代えて、その価額が当該財産の価額に相当する財産を没収するための保全に係る共助の要請について準用する。
第22条の2
【要請国への共助の実施に係る財産等の譲与】
第21条に規定する没収又は追徴の確定裁判の執行の共助の要請をした外国から、当該共助の実施に係る財産又はその価額に相当する金銭の譲与の要請があったときは、その全部又は一部を譲与することができる。
参照条文
第23条
【組織的犯罪処罰法による共助等の例】
前三条に定めるもののほか、第21条の規定による共助及び前条の規定による譲与については、組織的犯罪処罰法第6章の規定による共助及び譲与の例による。
第7章
雑則
第24条
【政令等への委任】
この法律に定めるもののほか、没収保全と滞納処分との手続の調整について必要な事項で、滞納処分に関するものは、政令で定める。
この法律に定めるもののほか、第16条の規定による第三者の参加及び裁判に関する手続、第5章に規定する没収保全及び追徴保全に関する手続並びに前章に規定する国際共助手続について必要な事項(前項に規定する事項を除く。)は、最高裁判所規則で定める。
第25条
【経過措置】
この法律の規定に基づき政令を制定し、又は改廃する場合においては、その政令で、その制定又は改廃に伴い合理的に必要と判断される範囲内において、所要の経過措置を定めることができる。
附則
この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
第六条及び第七条の規定は、この法律の施行前にした麻薬及び向精神薬取締法等の一部を改正する法律(以下この項において「法律第九十三号」という。)による改正前の麻薬及び向精神薬取締法、大麻取締法、あへん法又は覚せい剤取締法の罪に当たる行為(日本国外でした行為であって日本国内でしたとしたならばこれらの罪に当たるものを含む。)であって、この法律の施行後にしたとしたならば薬物犯罪に当たるもの(以下この項において「薬物犯罪行為」という。)により得た財産若しくは薬物犯罪行為の報酬として得た財産並びにこの法律の施行前にした法律第九十三号による改正前の麻薬及び向精神薬取締法第六十八条若しくは第六十九条の四、大麻取締法第二十四条の五、あへん法第五十四条の二又は覚せい剤取締法第四十一条の七(同法第四十一条の二第一項第五号及び第六号に係る部分を除く。)の罪に当たる行為(日本国外でした行為であって日本国内でしたとしたならばこれらの罪に当たるものを含む。)により提供された資金に関してこの法律の施行後にした行為に対しても、適用する。この場合においては、これらの財産及び資金は、薬物犯罪収益とみなす。
第五章の規定は、前項に規定する財産又は資金で、刑法その他の法令の規定により没収することができる物の没収のための保全及びこれらの法令の規定によりその価額を追徴することができる場合における追徴のための保全についても、適用する。この場合において、第十九条第一項中「この法律」とあるのは「麻薬及び向精神薬取締法等の一部を改正する法律による改正前の麻薬及び向精神薬取締法」と、第二十条第一項中「第十三条」とあるのは「刑法第十九条の二」とする。
第六章の規定は、この法律の施行前に犯された犯罪でこの法律の施行後に犯されたとしたならば薬物犯罪に当たるものに係る外国からの共助の要請についても、適用する。
附則
平成8年6月21日
第1条
(施行期日)
この法律は、平成九年四月一日から施行する。
附則
平成8年6月26日
この法律は、新民訴法の施行の日から施行する。
附則
平成9年6月20日
第1条
(施行期日)
この法律は、金融監督庁設置法の施行の日から施行する。
第2条
(大蔵大臣等がした処分等に関する経過措置)
この法律による改正前の担保附社債信託法、信託業法、農林中央金庫法、無尽業法、銀行等の事務の簡素化に関する法律、金融機関の信託業務の兼営等に関する法律、私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律、農業協同組合法、証券取引法、損害保険料率算出団体に関する法律、水産業協同組合法、中小企業等協同組合法、協同組合による金融事業に関する法律、船主相互保険組合法、証券投資信託法、信用金庫法、長期信用銀行法、貸付信託法、中小漁業融資保証法、信用保証協会法、労働金庫法、外国為替銀行法、自動車損害賠償保障法、農業信用保証保険法、金融機関の合併及び転換に関する法律、外国証券業者に関する法律、預金保険法、農村地域工業等導入促進法、農水産業協同組合貯金保険法、銀行法、貸金業の規制等に関する法律、有価証券に係る投資顧問業の規制等に関する法律、抵当証券業の規制等に関する法律、金融先物取引法、前払式証票の規制等に関する法律、商品投資に係る事業の規制に関する法律、国際的な協力の下に規制薬物に係る不正行為を助長する行為等の防止を図るための麻薬及び向精神薬取締法等の特例等に関する法律、特定債権等に係る事業の規制に関する法律、金融制度及び証券取引制度の改革のための関係法律の整備等に関する法律、協同組織金融機関の優先出資に関する法律、不動産特定共同事業法、保険業法、金融機関の更生手続の特例等に関する法律、農林中央金庫と信用農業協同組合連合会との合併等に関する法律、日本銀行法又は銀行持株会社の創設のための銀行等に係る合併手続の特例等に関する法律(以下「旧担保附社債信託法等」という。)の規定により大蔵大臣その他の国の機関がした免許、許可、認可、承認、指定その他の処分又は通知その他の行為は、この法律による改正後の担保附社債信託法、信託業法、農林中央金庫法、無尽業法、銀行等の事務の簡素化に関する法律、金融機関の信託業務の兼営等に関する法律、私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律、農業協同組合法、証券取引法、損害保険料率算出団体に関する法律、水産業協同組合法、中小企業等協同組合法、協同組合による金融事業に関する法律、船主相互保険組合法、証券投資信託法、信用金庫法、長期信用銀行法、貸付信託法、中小漁業融資保証法、信用保証協会法、労働金庫法、外国為替銀行法、自動車損害賠償保障法、農業信用保証保険法、金融機関の合併及び転換に関する法律、外国証券業者に関する法律、預金保険法、農村地域工業等導入促進法、農水産業協同組合貯金保険法、銀行法、貸金業の規制等に関する法律、有価証券に係る投資顧問業の規制等に関する法律、抵当証券業の規制等に関する法律、金融先物取引法、前払式証票の規制等に関する法律、商品投資に係る事業の規制に関する法律、国際的な協力の下に規制薬物に係る不正行為を助長する行為等の防止を図るための麻薬及び向精神薬取締法等の特例等に関する法律、特定債権等に係る事業の規制に関する法律、金融制度及び証券取引制度の改革のための関係法律の整備等に関する法律、協同組織金融機関の優先出資に関する法律、不動産特定共同事業法、保険業法、金融機関の更生手続の特例等に関する法律、農林中央金庫と信用農業協同組合連合会との合併等に関する法律、日本銀行法又は銀行持株会社の創設のための銀行等に係る合併手続の特例等に関する法律(以下「新担保附社債信託法等」という。)の相当規定に基づいて、内閣総理大臣その他の相当の国の機関がした免許、許可、認可、承認、指定その他の処分又は通知その他の行為とみなす。
この法律の施行の際現に旧担保附社債信託法等の規定により大蔵大臣その他の国の機関に対してされている申請、届出その他の行為は、新担保附社債信託法等の相当規定に基づいて、内閣総理大臣その他の相当の国の機関に対してされた申請、届出その他の行為とみなす。
旧担保附社債信託法等の規定により大蔵大臣その他の国の機関に対し報告、届出、提出その他の手続をしなければならない事項で、この法律の施行の日前にその手続がされていないものについては、これを、新担保附社債信託法等の相当規定により内閣総理大臣その他の相当の国の機関に対して報告、届出、提出その他の手続をしなければならない事項についてその手続がされていないものとみなして、新担保附社債信託法等の規定を適用する。
第5条
(罰則に関する経過措置)
この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
第6条
(政令への委任)
附則第二条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
附則
平成9年12月12日
第1条
(施行期日)
この法律は、持株会社の設立等の禁止の解除に伴う金融関係法律の整備等に関する法律の施行の日から施行する。
附則
平成10年6月15日
この法律は、特定目的会社による特定資産の流動化に関する法律の施行の日(平成十年九月一日)から施行する。ただし、第十七条中地方税法附則第五条の改正規定は、平成十一年四月一日から施行する。
附則
平成10年10月16日
第1条
(施行期日)
この法律は、金融再生委員会設置法の施行の日から施行する。
第2条
(経過措置)
この法律による改正前の担保附社債信託法、信託業法、農林中央金庫法、無尽業法、銀行等の事務の簡素化に関する法律、金融機関の信託業務の兼営等に関する法律、私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律、農業協同組合法、証券取引法、損害保険料率算出団体に関する法律、水産業協同組合法、中小企業等協同組合法、協同組合による金融事業に関する法律、船主相互保険組合法、地方税法、証券投資信託及び証券投資法人に関する法律、信用金庫法、長期信用銀行法、貸付信託法、中小漁業融資保証法、信用保証協会法、労働金庫法、自動車損害賠償保障法、農業信用保証保険法、地震保険に関する法律、登録免許税法、金融機関の合併及び転換に関する法律、外国証券業者に関する法律、農村地域工業等導入促進法、農水産業協同組合貯金保険法、銀行法、貸金業の規制等に関する法律、有価証券に係る投資顧問業の規制等に関する法律、抵当証券業の規制等に関する法律、金融先物取引法、前払式証票の規制等に関する法律、商品投資に係る事業の規制に関する法律、国際的な協力の下に規制薬物に係る不正行為を助長する行為等の防止を図るための麻薬及び向精神薬取締法等の特例等に関する法律、特定債権等に係る事業の規制に関する法律、金融制度及び証券取引制度の改革のための関係法律の整備等に関する法律、協同組織金融機関の優先出資に関する法律、不動産特定共同事業法、保険業法、金融機関等の更生手続の特例等に関する法律、農林中央金庫と信用農業協同組合連合会との合併等に関する法律、日本銀行法、銀行持株会社の創設のための銀行等に係る合併手続の特例等に関する法律、特定目的会社による特定資産の流動化に関する法律又は金融システム改革のための関係法律の整備等に関する法律(以下「旧担保附社債信託法等」という。)の規定により内閣総理大臣その他の国の機関がした免許、許可、認可、承認、指定その他の処分又は通知その他の行為は、この法律による改正後の担保附社債信託法、信託業法、農林中央金庫法、無尽業法、銀行等の事務の簡素化に関する法律、金融機関の信託業務の兼営等に関する法律、私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律、農業協同組合法、証券取引法、損害保険料率算出団体に関する法律、水産業協同組合法、中小企業等協同組合法、協同組合による金融事業に関する法律、船主相互保険組合法、地方税法、証券投資信託及び証券投資法人に関する法律、信用金庫法、長期信用銀行法、貸付信託法、中小漁業融資保証法、信用保証協会法、労働金庫法、自動車損害賠償保障法、農業信用保証保険法、地震保険に関する法律、登録免許税法、金融機関の合併及び転換に関する法律、外国証券業者に関する法律、農村地域工業等導入促進法、農水産業協同組合貯金保険法、銀行法、貸金業の規制等に関する法律、有価証券に係る投資顧問業の規制等に関する法律、抵当証券業の規制等に関する法律、金融先物取引法、前払式証票の規制等に関する法律、商品投資に係る事業の規制に関する法律、国際的な協力の下に規制薬物に係る不正行為を助長する行為等の防止を図るための麻薬及び向精神薬取締法等の特例等に関する法律、特定債権等に係る事業の規制に関する法律、金融制度及び証券取引制度の改革のための関係法律の整備等に関する法律、協同組織金融機関の優先出資に関する法律、不動産特定共同事業法、保険業法、金融機関等の更生手続の特例等に関する法律、農林中央金庫と信用農業協同組合連合会との合併等に関する法律、日本銀行法、銀行持株会社の創設のための銀行等に係る合併手続の特例等に関する法律、特定目的会社による特定資産の流動化に関する法律又は金融システム改革のための関係法律の整備等に関する法律(以下「新担保附社債信託法等」という。)の相当規定に基づいて、金融再生委員会その他の相当の国の機関がした免許、許可、認可、承認、指定その他の処分又は通知その他の行為とみなす。
この法律の施行の際現に旧担保附社債信託法等の規定により内閣総理大臣その他の国の機関に対してされている申請、届出その他の行為は、新担保附社債信託法等の相当規定に基づいて、金融再生委員会その他の相当の国の機関に対してされた申請、届出その他の行為とみなす。
旧担保附社債信託法等の規定により内閣総理大臣その他の国の機関に対し報告、届出、提出その他の手続をしなければならない事項で、この法律の施行の日前にその手続がされていないものについては、これを、新担保附社債信託法等の相当規定により金融再生委員会その他の相当の国の機関に対して報告、届出、提出その他の手続をしなければならない事項についてその手続がされていないものとみなして、新担保附社債信託法等の規定を適用する。
第3条
この法律の施行の際現に効力を有する旧担保附社債信託法等の規定に基づく命令は、新担保附社債信託法等の相当規定に基づく命令としての効力を有するものとする。
第4条
この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
第5条
(政令への委任)
前三条に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
附則
平成11年8月18日
第1条
(施行期日)
この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、附則第十一条の規定は、中央省庁等改革のための国の行政組織関係法律の整備等に関する法律の施行の日から施行する。
第9条
(国際的な協力の下に規制薬物に係る不正行為を助長する行為等の防止を図るための麻薬及び向精神薬取締法等の特例等に関する法律の一部改正に伴う経過措置)
この法律の施行前にした前条の規定による改正前の国際的な協力の下に規制薬物に係る不正行為を助長する行為等の防止を図るための麻薬及び向精神薬取締法等の特例等に関する法律の規定に違反する行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
附則
平成18年6月21日
第1条
(施行期日)
この法律は、犯罪被害財産等による被害回復給付金の支給に関する法律の施行の日から施行する。
附則
平成23年6月24日
第1条
(施行期日)
この法律は、公布の日から起算して二十日を経過した日から施行する。

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