国際航海船舶及び国際港湾施設の保安の確保等に関する法律
平成24年9月12日 改正
第2条
【定義】
1
この法律において「国際航海船舶」とは、国際航海(一国の港と他の国の港との間の航海をいう。以下同じ。)に従事する次に掲げる船舶をいう。
①
日本船舶(船舶法第1条に規定する日本船舶をいう。以下同じ。)であって、旅客船(十三人以上の旅客定員を有するものをいう。以下同じ。)又は総トン数が五百トン以上の旅客船以外のもの(漁船法第2条第1項第1号に規定する漁船その他の国土交通省令で定める船舶を除く。)
3
この法律において「国際埠頭施設」とは、国際航海船舶の係留の用に供する岸壁その他の係留施設(当該係留施設に附帯して、当該係留施設に係留される国際航海船舶に係る貨物の積込み若しくは取卸しのための荷さばきの用に供する施設又は当該係留施設に係留される国際航海船舶に係る旅客の乗船若しくは下船の用に供する施設がある場合には、これらの施設を含む。)をいう。
第3条
【国際海上運送保安指標の設定等】
2
国土交通大臣は、国際海上運送保安指標を設定するため必要があると認めるときは、関係行政機関の長(関係行政機関が国家公安委員会である場合にあっては、国家公安委員会。次項において同じ。)の意見を求めることができる。
第5条
【船舶警報通報装置等】
1
国際航海日本船舶の所有者は、当該国際航海日本船舶に、船舶警報通報装置(船舶に対する危害行為が発生した場合に、速やかにその旨を海上保安庁に伝達する機能を有する装置をいう。附則第2条において同じ。)その他国土交通省令で定める船舶の保安の確保のために必要な装置(以下「船舶警報通報装置等」という。)を設置しなければならない。
第7条
【船舶保安統括者】
1
国際航海日本船舶の所有者は、当該国際航海日本船舶に係る保安の確保に関する業務を統括管理させるため、当該国際航海日本船舶の乗組員以外の者であって、船舶の保安の確保に関する知識及び能力について国土交通省令で定める要件を備えるもののうちから、国土交通省令で定めるところにより、船舶保安統括者を選任しなければならない。
2
国際航海日本船舶の所有者は、前項に規定する船舶保安統括者(以下「船舶保安統括者」という。)を選任したときは、遅滞なく、その旨を国土交通大臣に届け出なければならない。これを解任したときも、同様とする。
第8条
【船舶保安管理者】
1
国際航海日本船舶の所有者は、当該国際航海日本船舶に係る保安の確保に関する業務を当該国際航海日本船舶において管理させるため、当該国際航海日本船舶の乗組員であって、国土交通大臣の行う船舶の保安の確保に関する講習を修了したもののうちから、国土交通省令で定めるところにより、船舶保安管理者を選任しなければならない。
3
国際航海日本船舶の所有者は、第1項に規定する船舶保安管理者(以下「船舶保安管理者」という。)を選任したときは、遅滞なく、その旨を国土交通大臣に届け出なければならない。これを解任したときも、同様とする。
5
国際航海日本船舶の乗組員その他船内にある者は、船舶保安管理者がこの法律若しくはこの法律に基づく命令の規定を遵守し、又は第11条に規定する船舶保安規程に定められた事項の適確な実施を確保するためにする指示に従わなければならない。
第9条
【操練】
第10条
【船舶保安記録簿】
2
国際航海日本船舶の船舶保安管理者は、当該国際航海日本船舶について国土交通大臣が設定した国際海上運送保安指標の変更その他の国土交通省令で定める事由があったときは、その都度、国土交通省令で定めるところにより、前項に規定する船舶保安記録簿(以下「船舶保安記録簿」という。)への記載を行わなければならない。
第11条
【船舶保安規程】
1
国際航海日本船舶の所有者は、当該国際航海日本船舶に係る船舶保安規程(当該国際航海日本船舶に係る船舶警報通報装置等の設置に関する事項、船舶指標対応措置の実施に関する事項、船舶保安統括者の選任に関する事項、船舶保安管理者の選任に関する事項、操練の実施に関する事項及び船舶保安記録簿の備付けに関する事項その他の当該国際航海日本船舶の保安の確保のために必要な国土交通省令で定める事項について記載した規程をいう。以下同じ。)を定め、国土交通省令で定めるところにより、これを当該国際航海日本船舶内に備え置かなければならない。
4
船舶保安規程は、国土交通大臣の承認を受けなければ、その効力を生じない。その変更(操練の実施に際しての関係者との連絡及び調整に関する事項に係る変更その他の国土交通省令で定める軽微な変更を除く。)をしたときも、同様とする。
第13条
【船舶保安証書】
第14条
【中間検査】
第15条
【臨時検査】
船舶保安証書の交付を受けた国際航海日本船舶の所有者は、当該国際航海日本船舶に設置された船舶警報通報装置等について国土交通省令で定める改造又は修理を行ったとき、当該国際航海日本船舶に係る船舶保安規程の変更(第11条第4項に規定する国土交通省令で定める軽微な変更を除く。)をしたとき、その他国土交通省令で定めるときは、当該船舶警報通報装置等の設置、当該船舶保安規程の備置き及びその適確な実施その他国土交通省令で定める事項について国土交通大臣の行う臨時検査を受けなければならない。
第16条
【船舶保安証書の効力の停止】
第17条
【臨時船舶保安証書】
1
国際航海日本船舶の所有者は、当該国際航海日本船舶について所有者の変更があったことその他の国土交通省令で定める事由により有効な船舶保安証書の交付を受けていない当該国際航海日本船舶を臨時に国際航海に従事させようとするときは、当該国際航海日本船舶に係る船舶警報通報装置等の設置、船舶指標対応措置の実施、船舶保安統括者の選任、船舶保安管理者の選任、操練の実施、船舶保安記録簿の備付け並びに第11条第4項の承認を受けるべき船舶保安規程の写しの備置き及びその適確な実施について国土交通大臣の行う臨時航行検査を受けなければならない。
3
前項の臨時船舶保安証書(以下「臨時船舶保安証書」という。)の有効期間は、六月とする。ただし、その有効期間は、当該国際航海日本船舶の所有者が当該国際航海日本船舶について船舶保安証書の交付を受けたときは、満了したものとみなす。
第20条
【船級協会の審査及び検査】
1
国土交通大臣は、船級の登録に関する業務を行う者の申請により、その者を船舶保安規程の審査並びに船舶警報通報装置等の設置、船舶指標対応措置の実施、船舶保安統括者の選任、船舶保安管理者の選任、操練の実施、船舶保安記録簿の備付け並びに船舶保安規程又は第11条第4項の承認を受けるべき船舶保安規程の写しの備置き及びその適確な実施についての検査を行う者として登録する。
4
前二項の国際航海日本船舶の所有者は、船舶保安証書又は臨時船舶保安証書の交付を受けようとするときは、当該国際航海日本船舶に係る船舶保安規程の写しを添付した申請書を、国土交通大臣に提出しなければならない。
5
国土交通大臣は、第1項の規定により登録の申請をした者(以下「登録申請者」という。)が次に掲げる要件のすべてに適合しているときは、その登録をしなければならない。この場合において、登録に関して必要な手続は、国土交通省令で定める。
③
登録申請者が、船舶の所有者又は船舶若しくは船舶警報通報装置等の製造、改造、修理、整備、輸入若しくは販売を業とする者(以下この号において「船舶関連事業者」という。)に支配されているものとして次のいずれかに該当するものでないこと。
ロ
登録申請者の役員(持分会社(会社法第575条第1項に規定する持分会社をいう。)にあっては、業務を執行する社員)に占める船舶関連事業者の役員又は職員(過去二年間に当該船舶関連事業者の役員又は職員であった者を含む。)の割合が二分の一を超えていること。
7
船舶安全法第3章第1節(第25条の46、第25条の47第1項、第25条の49第1項、第3項及び第4項、第25条の52、第25条の54、第25条の57、第25条の58第2項及び第3項並びに第25条の63から第25条の66までを除く。)の規定は、第1項の登録並びに第2項又は第3項の船級協会並びに船級協会の審査及び検査について準用する。この場合において、同法第25条の47第2項第1号中「この法律又はこの法律に基づく命令」とあるのは「この法律若しくは国際航海船舶及び国際港湾施設の保安の確保等に関する法律又はこれらの法律に基づく命令」と、同法第25条の49第2項中「第25条の47第1項第1号及び第2号」とあるのは「国際航海船舶及び国際港湾施設の保安の確保等に関する法律第20条第5項第1号及び第2号」と、同法第25条の55中「第25条の47第1項各号」とあるのは「国際航海船舶及び国際港湾施設の保安の確保等に関する法律第20条第5項各号」と読み替えるものとする。
第22条
【改善命令等】
1
国土交通大臣は、船舶保安証書の交付を受けた国際航海日本船舶が第16条各号に掲げる場合に該当すると認めるときは、当該国際航海日本船舶の所有者に対し、それぞれ当該各号に定める措置、船舶保安証書の返納その他の必要な措置をとるべきことを命ずることができる。
2
第23条
【報告の徴収等】
1
国土交通大臣は、この節の規定の施行に必要な限度において、国土交通省令で定めるところにより、国際航海日本船舶の所有者に対し、当該国際航海日本船舶の保安の確保のために必要な措置に関し報告をさせることができる。
第24条
【国際航海外国船舶の保安の確保のために必要な措置】
第26条
【条約締約国の船舶に対する証書の交付】
1
国土交通大臣は、千九百七十四年の海上における人命の安全のための国際条約(以下単に「条約」という。)の締約国である外国(以下「条約締約国」という。)の政府から当該条約締約国の船舶(旅客船その他の国土交通省令で定める船舶に限る。以下この条において同じ。)について船舶保安証書に相当する証書を交付することの要請があった場合には、当該船舶に係る船舶警報通報装置等に相当する装置の設置、船舶指標対応措置に相当する措置の実施、船舶保安統括者に相当する者の選任、船舶保安管理者に相当する者の選任、操練に相当するものの実施、船舶保安記録簿に相当する記録簿の備付け並びに船舶保安規程に相当する規程の備置き及びその適確な実施について第12条の検査に相当する検査を行うものとし、その検査の結果、当該船舶が次に掲げる要件を満たしていると認めるときは、当該船舶の所有者又は船長に対し、船舶保安証書に相当する証書を交付するものとする。
第29条
【埠頭指標対応措置】
1
国際戦略港湾等(港湾法第2条第2項に規定する国際戦略港湾、国際拠点港湾又は重要港湾をいう。以下同じ。)における国際埠頭施設(国際航海船舶の利用の状況その他の事情を勘案して国土交通省令で定める基準に該当しないものを除く。以下「重要国際埠頭施設」という。)の管理者は、国土交通省令で定めるところにより、埠頭指標対応措置(当該重要国際埠頭施設の保安の確保のために必要な制限区域の設定及び管理、当該重要国際埠頭施設の内外の監視、国際航海船舶に積み込む貨物の管理その他の当該重要国際埠頭施設について国土交通大臣が設定する国際海上運送保安指標に対応して当該重要国際埠頭施設の保安の確保のためにとるべき国土交通省令で定める措置をいう。以下同じ。)を実施しなければならない。
第30条
【埠頭保安管理者】
1
重要国際埠頭施設の管理者は、当該重要国際埠頭施設に係る保安の確保に関する業務を管理させるため、国際埠頭施設の保安の確保に関する知識及び能力について国土交通省令で定める要件を備える者のうちから、国土交通省令で定めるところにより、埠頭保安管理者を選任しなければならない。
2
重要国際埠頭施設の管理者は、前項に規定する埠頭保安管理者(以下「埠頭保安管理者」という。)を選任したときは、遅滞なく、その旨を国土交通大臣に届け出なければならない。これを解任したときも、同様とする。
4
重要国際埠頭施設内にある者は、埠頭保安管理者がこの法律若しくはこの法律に基づく命令の規定を遵守し、又は第32条に規定する埠頭保安規程に定められた事項の適確な実施を確保するためにする指示に従わなければならない。
第31条
【埠頭訓練】
第32条
【埠頭保安規程】
1
重要国際埠頭施設の管理者は、当該重要国際埠頭施設に係る埠頭保安規程(当該重要国際埠頭施設に係る埠頭指標対応措置の実施に関する事項、埠頭保安設備の設置及び維持に関する事項、埠頭保安管理者の選任に関する事項並びに埠頭訓練の実施に関する事項その他の当該重要国際埠頭施設の保安の確保のために必要な国土交通省令で定める事項について記載した規程をいう。以下同じ。)を定めなければならない。
2
前項の場合において、重要国際埠頭施設の設置者(国を除く。以下この項において同じ。)と管理者とが異なり、かつ、重要国際埠頭施設の設置者が埠頭保安設備を設置し、及び維持するときは、埠頭保安規程のうち当該埠頭保安設備の設置及び維持に係る部分については、当該重要国際埠頭施設の設置者及び管理者が共同して定めなければならない。
5
埠頭保安規程は、国土交通大臣の承認を受けなければ、その効力を生じない。その変更(埠頭訓練の実施に際しての関係者との連絡及び調整に関する事項に係る変更その他の国土交通省令で定める軽微な変更を除く。)をしたときも、同様とする。
6
埠頭保安規程は、国土交通大臣があらかじめ交付する港湾施設保安評価書(当該重要国際埠頭施設について、その構造、設備等を勘案して、当該重要国際埠頭施設に対して危害行為が行われた場合に当該重要国際埠頭施設の保安の確保に及ぼし、又は及ぼすおそれがある支障の内容及びその程度について国土交通省令で定めるところによりあらかじめ評価を行った結果を記載した書面をいう。以下同じ。)を踏まえて定めなければならない。
9
国土交通大臣は、重要国際埠頭施設の保安の確保のために必要があると認めるときは、第5項の承認を受けた埠頭保安規程に係る重要国際埠頭施設の管理者又は設置者及び管理者に対し、埠頭保安規程の変更を命ずることができる。
第33条
【重要国際埠頭施設以外の国際埠頭施設の保安の確保のために必要な措置】
1
重要国際埠頭施設以外の国際埠頭施設の管理者は、当該国際埠頭施設に係る埠頭指標対応措置に相当する措置の実施に関する事項、埠頭保安設備に相当する設備の設置及び維持に関する事項、埠頭保安管理者に相当する者の選任に関する事項並びに埠頭訓練に相当するものの実施に関する事項その他の当該国際埠頭施設の保安の確保のために必要な国土交通省令で定める事項について記載した埠頭保安規程に相当する規程を定め、国土交通省令で定めるところにより、国土交通大臣の承認を受けることができる。
第34条
【改善勧告等】
1
第37条
【水域指標対応措置】
特定港湾管理者(国際戦略港湾等(重要国際埠頭施設のある国際戦略港湾等に限る。)における国際水域施設の管理者である港湾管理者(港湾法第2条第1項に規定する港湾管理者をいう。)をいう。以下同じ。)は、国土交通省令で定めるところにより、水域指標対応措置(当該国際水域施設の保安の確保のために必要な制限区域の設定及び管理その他の当該国際水域施設について国土交通大臣が設定する国際海上運送保安指標に対応して当該国際水域施設の保安の確保のためにとるべき国土交通省令で定める措置をいう。以下同じ。)を実施しなければならない。
第38条
【水域保安管理者】
1
特定港湾管理者は、当該国際水域施設に係る保安の確保に関する業務を管理させるため、国際水域施設の保安の確保に関する知識及び能力について国土交通省令で定める要件を備える者のうちから、国土交通省令で定めるところにより、水域保安管理者を選任しなければならない。
第39条
【水域訓練】
第40条
【水域保安規程】
1
特定港湾管理者は、当該国際水域施設に係る水域保安規程(当該国際水域施設に係る水域指標対応措置の実施に関する事項、水域保安管理者の選任に関する事項及び水域訓練の実施に関する事項その他の当該国際水域施設の保安の確保のために必要な国土交通省令で定める事項について記載した規程をいう。以下同じ。)を定めなければならない。
3
水域保安規程は、国土交通大臣の承認を受けなければ、その効力を生じない。その変更(水域訓練の実施に際しての関係者との連絡及び調整に関する事項に係る変更その他の国土交通省令で定める軽微な変更を除く。)をしたときも、同様とする。
4
第32条第6項から第11項までの規定は、水域保安規程について準用する。この場合において、同条第6項、第7項及び第9項中「重要国際埠頭施設」とあるのは「国際水域施設」と、同条第6項中「構造、設備等」とあるのは「構造、利用の形態等」と、同条第7項、第10項各号列記以外の部分、同項第2号及び第11項中「第5項」とあり、同条第8項中「同項」とあるのは「前項」と、同項、同条第9項及び第10項第1号中「第5項の承認を受けた埠頭保安規程に係る重要国際埠頭施設の管理者又は設置者及び管理者」とあり、同項第2号中「重要国際埠頭施設の管理者又は設置者及び管理者」とあるのは「特定港湾管理者」と、同項第1号中「この節(第29条第3項を除く。)の規定」とあるのは「この節の規定」と読み替えるものとする。
第41条
【特定港湾管理者が管理する国際水域施設以外の国際水域施設の保安の確保のために必要な措置】
1
特定港湾管理者が管理する国際水域施設以外の国際水域施設の管理者は、当該国際水域施設に係る水域指標対応措置に相当する措置の実施に関する事項、水域保安管理者に相当する者の選任に関する事項及び水域訓練に相当するものの実施に関する事項その他の当該国際水域施設の保安の確保のために必要な国土交通省令で定める事項について記載した水域保安規程に相当する規程を定め、国土交通省令で定めるところにより、国土交通大臣の承認を受けることができる。
第42条
【改善勧告等】
1
第44条
【船舶保安情報】
1
本邦以外の地域の港から本邦の港に入港をしようとする国際航海船舶の船長は、第3項に規定する場合を除き、国土交通省令で定めるところにより、あらかじめ、当該国際航海船舶の名称、船籍港、直前の出発港、当該国際航海船舶に係る船舶保安証書又は船舶保安証書に相当する証書に記載された事項その他の国土交通省令で定める事項(以下「船舶保安情報」という。)を海上保安庁長官に通報しなければならない。通報した船舶保安情報を変更しようとするときも、同様とする。
第45条
【国際航海船舶の入港に係る規制】
1
海上保安庁長官は、前条第1項又は第3項の規定による通報があった場合において、通報された船舶保安情報のみによっては当該国際航海船舶の保安の確保のために必要な措置が適確に講じられているかどうか明らかでないときは、当該国際航海船舶に係る危害行為に起因して当該国際航海船舶又は当該本邦の港にある他の国際航海船舶若しくは国際港湾施設に対して生ずるおそれがある危険を防止するため、当該国際航海船舶の船長に対し、必要な情報の提供を更に求め、又はその職員に、当該国際航海船舶の航行を停止させてこれに立ち入り、当該措置が適確に講じられていないため当該危険が生ずるおそれがあるかどうかについて検査させ、若しくは当該国際航海船舶の乗組員その他の関係者に質問させることができる。
4
第47条
【国家公安委員会等との関係】
国家公安委員会又は海上保安庁長官は、公共の安全の維持又は海上の安全の維持のため特に必要があると認めるときは、第5条、第6条、第7条第1項若しくは第5項(第8条第4項、第30条第3項(第33条第2項において準用する場合を含む。)及び第38条第3項(第41条第2項において準用する場合を含む。)において準用する場合を含む。)、第8条第1項、第9条、第10条第1項、第2項若しくは第4項、第11条第1項、第4項若しくは第8項、第24条若しくは第29条第1項若しくは第2項、第30条第1項、第31条、第32条第1項若しくは第5項(これらの規定を第33条第2項において準用する場合を含む。)、第32条第9項(第33条第2項及び第40条第4項(第41条第2項において準用する場合を含む。)において準用する場合を含む。)、第33条第1項若しくは第37条、第38条第1項、第39条、第40条第1項若しくは第3項(これらの規定を第41条第2項において準用する場合を含む。)又は第41条第1項の規定の運用に関し、国土交通大臣に意見を述べることができる。
第48条
【手数料の納付】
第51条
【権限の委任】
1
この法律の規定により国土交通大臣又は海上保安庁長官の権限に属する事項は、国土交通省令で定めるところにより、地方整備局長、北海道開発局長、地方運輸局長(運輸監理部長を含む。次項において同じ。)又は管区海上保安本部長に行わせることができる。
2
地方整備局長、北海道開発局長、地方運輸局長又は管区海上保安本部長は、国土交通省令で定めるところにより、前項の規定によりその権限に属させられた事項の一部を地方整備局の事務所の長、開発建設部の長、運輸支局長、地方運輸局、運輸監理部若しくは運輸支局の事務所の長又は管区海上保安本部の事務所の長に行わせることができる。
第53条
【経過措置】
第58条
第20条第7項において準用する船舶安全法第25条の58第1項の規定による業務の停止の命令に違反したときは、その違反行為をした船級協会の役員又は職員は、一年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。
第65条
第20条第7項において準用する船舶安全法第25条の53第1項の規定に違反して財務諸表等を備えて置かず、財務諸表等に記載すべき事項を記載せず、若しくは虚偽の記載をし、又は正当な理由がないのに第20条第7項において準用する船舶安全法第25条の53第2項各号の規定による請求を拒んだ者は、二十万円以下の過料に処する。
別表第二
【第二十条関係】
学歴 | 年数 |
学校教育法による大学院若しくは大学(短期大学を除く。)又は旧大学令による大学(以下「大学等」という。)において船舶又は機械に関する学科を修得して卒業した者 | 一年 |
大学等において船舶若しくは機械に関する学科以外の工学に関する学科を修得して卒業した者又は学校教育法による短期大学若しくは高等専門学校若しくは旧専門学校令による専門学校(以下「短期大学等」という。)において船舶又は機械に関する学科を修得して卒業した者 | 二年 |
短期大学等において船舶若しくは機械に関する学科以外の工学に関する学科を修得して卒業した者又は学校教育法による高等学校若しくは中等教育学校若しくは旧中等学校令による実業学校において船舶又は機械に関する学科を修得して卒業した者 | 四年 |
附則
第1条
(施行期日)
第2条
(経過措置)
第3条
第4条
3
附則第一条ただし書の政令で定める日前に大学校が行った講習(第八条第一項の講習と同等以上の内容を有すると国土交通大臣が認めるものに限る。)を修了した者は、附則第一条ただし書の政令で定める日において、同項の講習を修了したものとみなす。
4
国土交通大臣は、施行日前においても、国際航海日本船舶に係る第十一条第四項の承認に相当する承認又は船舶警報通報装置等の設置、船舶指標対応措置の実施、船舶保安統括者の選任、船舶保安管理者の選任、操練の実施、船舶保安記録簿の備付け並びに船舶保安規程の備置き及びその適確な実施について第十二条若しくは第十七条第一項の検査に相当する検査を行うことができる。
5
船級協会は、施行日前においても、国際航海日本船舶(旅客船を除く。)に係る第二十条第二項の審査に相当する審査並びに船舶警報通報装置等の設置、船舶指標対応措置の実施、船舶保安統括者の選任、船舶保安管理者の選任、操練の実施、船舶保安記録簿の備付け並びに船舶保安規程の備置き及びその適確な実施について同項又は同条第三項の検査に相当する検査を行うことができる。
6
国土交通大臣は、国土交通大臣又は船級協会が前二項の検査の結果当該国際航海日本船舶が第十三条第一項各号又は第十七条第二項各号に掲げる要件に相当する要件を満たしていると認めるときは、当該国際航海日本船舶の所有者に対し、船舶保安証書に相当する証書又は臨時船舶保安証書に相当する証書を交付しなければならない。
7
前項の規定により交付した証書は、その交付後施行日までの間に国土交通省令で定める事由が生じたときを除き、施行日以後は、それぞれ船舶保安証書又は臨時船舶保安証書とみなす。この場合において、当該証書の有効期間の起算日は、同項の規定によりその交付をした日とする。
10
第二十条第六項の規定は第五項の審査及び検査の業務に従事する船級協会の役員若しくは職員又はこれらの職にあった者について、船舶安全法第三章第一節(第二十五条の四十六、第二十五条の四十七第一項、第二十五条の四十九第一項、第三項及び第四項、第二十五条の五十二、第二十五条の五十四、第二十五条の五十七、第二十五条の五十八第二項及び第三項並びに第二十五条の六十三から第二十五条の六十六までを除く。)の規定は第五項の船級協会並びに船級協会の審査及び検査について準用する。この場合において、第二十条第六項中「第二項の審査及び検査又は第三項の検査」とあるのは「附則第四条第五項の審査及び検査」と、同法第二十五条の四十七第二項第一号中「この法律又はこの法律に基づく命令」とあるのは「この法律若しくは国際航海船舶及び国際港湾施設の保安の確保等に関する法律又はこれらの法律に基づく命令」と、同法第二十五条の四十九第二項中「第二十五条の四十七第一項第一号及び第二号」とあるのは「国際航海船舶及び国際港湾施設の保安の確保等に関する法律第二十条第五項第一号及び第二号」と、同法第二十五条の五十五中「第二十五条の四十七第一項各号」とあるのは「国際航海船舶及び国際港湾施設の保安の確保等に関する法律第二十条第五項各号」と読み替えるものとする。
11
船級協会の役員又は職員が、第五項の審査又は検査に関して、賄賂を収受し、又はその要求若しくは約束をしたときは、三年以下の懲役に処する。これによって不正の行為をし、又は相当の行為をしなかったときは、一年以上十年以下の懲役に処する。
附則
平成24年9月12日
第20条
(国際航海船舶及び国際港湾施設の保安の確保等に関する法律の一部改正に伴う経過措置)
施行日前に開始された第三条の規定による改正前の国際航海船舶及び国際港湾施設の保安の確保等に関する法律第十二条後段の検査の結果施行日以後に第三条の規定による改正後の国際航海船舶及び国際港湾施設の保安の確保等に関する法律(以下「新国際航海船舶等保安法」という。)第十三条第一項の規定による船舶保安証書の交付を受けることができる新国際航海船舶等保安法第四条に規定する国際航海日本船舶であって、新国際航海船舶等保安法第十三条第五項の国土交通省令で定める事由により従前の船舶保安証書の有効期間が満了するまでの間において当該検査に係る船舶保安証書の交付を受けることができなかったものに係る従前の船舶保安証書の有効期間については、同項の規定にかかわらず、なお従前の例による。
第21条
(罰則の適用に関する経過措置)