株式会社日本政策金融公庫法施行規則
平成25年9月19日 改正
第1条
【用語等】
この省令において使用する用語は、
株式会社日本政策金融公庫法(以下「法」という。)及び
株式会社日本政策金融公庫法施行令(以下「令」という。)において使用する用語の例によるほか、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。
①
クレジットデリバティブ取引 当事者の一方が金銭を支払い、これに対して当事者があらかじめ定めた者の信用状態に係る事由(以下「信用事由」という。)が発生した場合において、相手方が金銭を支払うことを約する取引(当該信用事由が発生した場合において、
第11条第1号に定める貸付債権等を移転することを約するものを含む。)又はこれに類似する取引をいう。
②
特定クレジットデリバティブ取引 クレジットデリバティブ取引のうち、
法別表第一第1号から
第7号までの中欄に掲げる者、農林漁業者又は中小企業者の信用状態に係る事由を信用事由とするものをいう。
③
中小企業特定クレジットデリバティブ取引 特定クレジットデリバティブ取引のうち、中小企業者の信用状態に係る事由を信用事由とするものをいう。
第2条
【令第二条第三号の主務省令で定める基準】
令
第2条第3号の主務省令で定める基準は、次の各号に該当する会社であることとする。
①
当該会社の合併若しくは設立又は当該会社に対する出資によって特に近代化が著しく促進される業種であって、次に掲げるものに属する営業を営む会社であること。氷雪販売業
②
資本金の額若しくは出資の総額が五千万円以下又は常時使用する従業員の数が三百人以下の会社であること。
第3条
【法別表第一第四号の中欄の主務省令で定める基準】
法別表第一第4号の中欄の主務省令で定める基準は、生活衛生関係営業者が営む生活衛生関係営業に現に使用されている者であって当該生活衛生関係営業又は当該生活衛生関係営業と同一の業種に属する生活衛生関係営業に通算して六年以上使用されているものであることとする。
第4条
【特定資産担保証券】
法別表第二第6号の債券に準ずる有価証券として主務省令で定めるものは、中小企業特定クレジットデリバティブ取引により得られる金銭を担保とする債券とする。
第5条
【法別表第二第八号の主務省令で定める信託の受益権】
法別表第二第8号の特定信託の受益権に準ずる信託の受益権として主務省令で定めるものは、中小企業特定金融機関等が信託会社等に金銭を特定信託する場合における当該特定信託の受益権であって、その償還の条件が当該中小企業特定金融機関等及び当該信託会社等を当事者とする中小企業特定クレジットデリバティブ取引における信用事由の発生の影響を受けるものとする。
第6条
【法別表第二第八号の二の主務省令で定める金融機関】
第7条
【法別表第二第八号の二の主務省令で定める法人】
第7条の2
【法別表第二第九号4の主務省令で定める中小規模の事業者】
法別表第二第9号4の主務省令で定める中小規模の事業者は、資本金の額若しくは出資の総額が三億円以下又は常時使用する従業員の数が三百人以下の会社であって、次に掲げる業種に属する事業を営むものとする。
④
不動産業(住宅及び住宅用の土地の賃貸業に限る。)
第11条
法別表第二の注(10)の主務省令で定める法人は、次に掲げる法人とする。
①
一連の行為として、有価証券の発行又は資金の借入れにより得られる金銭をもって貸付債権及び
法第31条第3項に規定する公社債等(
法別表第二第3号の規定により中小企業特定金融機関等から譲り受けた特定中小企業貸付債権及び取得した特定中小企業社債を含む。)並びにこれらの信託受益権(以下これらを総称して「貸付債権等」という。)を取得し、当該貸付債権等の管理及び処分により得られる金銭をもって、当該有価証券又は資金の借入れに係る債務の履行を専ら行うことを目的とする者(
資産の流動化に関する法律第2条第3項に規定する特定目的会社を除く。)
②
一連の行為として、有価証券の発行又は資金の借入れにより得られる金銭をもってクレジットデリバティブ取引を行い、当該クレジットデリバティブ取引により得られる金銭をもって、当該有価証券又は資金の借入れに係る債務の履行を専ら行うことを目的とする者
③
一連の行為として、有価証券の発行又は資金の借入れにより得られる金銭をもって
法別表第二の注(13)に規定する特定売掛金債権等(これらの信託の受益権を含む。以下この号において同じ。)を取得し、当該特定売掛金債権等の管理及び処分により得られる金銭をもって、当該有価証券又は資金の借入れに係る債務の履行を専ら行うことを目的とする者(
資産の流動化に関する法律第2条第3項に規定する特定目的会社を除く。)
第12条
【特定売掛金債権等】
法別表第二の注(13)の主務省令で定める特定売掛金債権等は、次に掲げる金銭債権とする。
第13条
法別表第二の備考(1)の主務省令で定めるところにより、
第8条に規定する国民一般特定金融機関等、
第9条に規定する農林漁業特定金融機関等及び
第10条に規定する中小企業特定金融機関等(以下「特定金融機関等」という。)以外の者が金銭を支払うことを約する取引を行う場合は、当該取引の相手方である特定金融機関等以外の者が特定目的会社等又は信託会社等に該当するときに限り、公庫が
法別表第二第1号、
第2号及び
第5号の規定による特定クレジットデリバティブ取引を行った日以降に行う場合とする。
第14条
【業務方法書の記載事項】
法第12条第2項の主務省令で定める事項は、次のとおりとする。
①
貸付けに関する事項
ル
イからヌまでに掲げるもののほか、貸付けに関し必要な事項
②
社債の取得に関する事項
リ
イからチまでに掲げるもののほか、社債の取得に関し必要な事項
③
特定金融機関等との間で行う特定クレジットデリバティブ取引に関する事項
ホ
イからニまでに掲げるもののほか、特定金融機関等との間で行う特定クレジットデリバティブ取引に関し必要な事項
④
特定中小企業貸付債権の譲受け及び特定中小企業社債の取得に関する事項
ハ
特定中小企業貸付債権の譲受け及び特定中小企業社債の取得の対象となる長期資金を供給する中小企業特定金融機関等
ホ
イからニまでに掲げるもののほか、特定中小企業貸付債権の譲受け及び特定中小企業社債の取得に関し必要な事項
⑤の2
特例海外債務保証に関する事項
ホ
イからニまでに掲げるもののほか、特例海外債務保証に関し必要な事項
⑥
特定資産担保証券に係る債務の保証に関する事項
ニ
イからハまでに掲げるもののほか、特定資産担保証券に係る債務の保証に関し必要な事項
⑦
特定資産担保証券の取得に関する事項
ロ
イに掲げるもののほか、特定資産担保証券の取得に関し必要な事項
⑧
特定信託の受益権その他これに準ずる信託の受益権の取得に関する事項
イ
特定信託の受益権その他これに準ずる信託の受益権の取得の方法
ロ
イに掲げるもののほか、特定信託の受益権その他これに準ずる信託の受益権の取得に関し必要な事項
⑨
第6条に規定する金融機関又は
第7条に規定する法人が特定目的会社等及び信託会社等に対して行う貸付けに係る債務の保証(債務を負担する行為であって債務の保証に準ずるものを含む。以下この号において同じ。)に関する事項
ニ
イからハまでに掲げるもののほか、
第6条に規定する金融機関又は
第7条に規定する法人が特定目的会社等及び信託会社等に対して行う貸付けに係る債務の保証に関し必要な事項
⑩
特定売掛金債権等又はこれらの信託の受益権の譲受けを行う特定目的会社等及び特定売掛金債権等について信託の引受けを行う信託会社等に対する貸付けに関する事項
ト
イからヘまでに掲げるもののほか、特定売掛金債権等又はこれらの信託の受益権の譲受けを行う特定目的会社等及び特定売掛金債権等について信託の引受けを行う信託会社等に対する貸付けに関し必要な事項
⑪
前各号に掲げる業務と密接な関連を有する金銭の特定信託その他の業務に関する事項
⑪の2
法別表第二第9号4に規定する株式又は持分(以下「株式等」という。)の取得に関する事項
ホ
イからニまでに掲げるもののほか、株式等の取得に関し必要な事項
⑬
信用保証協会に対する貸付けに関する事項
ヘ
イからホまでに掲げるもののほか、信用保証協会に対する貸付けに関し必要な事項
⑯
業務の委託に関する事項
ホ
イからニまでに掲げるもののほか、業務の委託に関し必要な事項
第15条
【法第十四条第一項の主務省令で定める金融機関】
第16条
【法第十四条第一項の主務省令で定める法人】
法第14条第1項の主務省令で定める法人は、次の各号のいずれかに該当する法人とする。
②
次に掲げる要件を満たす法人
イ
農林漁業者の行う事業の振興に必要な長期資金を供給する者であること。
③
次に掲げる要件を満たす法人
イ
中小企業者の行う事業の振興に必要な長期資金を供給する者であること。
第17条
【法第十四条第二項の主務省令で定める法人】
第18条の2
【予算の繰越し】
1
法第46条の2第2項の規定により支出予算の繰越しについての財務大臣の承認を受けようとするときは、翌事業年度の四月三十日までに、繰越計算書を主務大臣を経由して財務大臣に送付しなければならない。
2
前項の繰越計算書は、
法第34条第1項の規定により通知された支出予算と同一の区分により作成し、かつ、これに次に掲げる事項を記載しなければならない。
①
繰越しを必要とする経費の予算現額及び科目並びに繰越しを必要とする事由
②
前号の経費の予算現額のうち支払済みとなった額及び当該事業年度内に支払うべき額
③
第1号の経費の予算現額のうち翌事業年度に繰越しを必要とする額
3
第1項の繰越計算書には、参考となる書類を添付しなければならない。
第19条
【利益の額の算定方法】
法第47条第6項に規定する主務省令で定める方法は、
法第41条第1号に掲げる業務に係る勘定の損益計算書の当期純損益金額が零を超える場合の当該当期純損益金額を利益とする方法とする。
第20条
【法第四十九条第二項及び第三項の主務省令で定める金融機関】
法第49条第2項及び
第3項の主務省令で定める金融機関は、銀行、長期信用銀行、信用金庫連合会、信用協同組合連合会、労働金庫連合会、農林中央金庫及び保険会社とする。
第21条
【貸金業法の適用除外】
1
法第63条第6項第1号の主務省令で定めるところにより特定中小企業貸付債権を譲り受け、当該特定中小企業貸付債権について特定信託をする場合は、貸金業者の貸付けに係る特定中小企業貸付債権を公庫が譲り受けること及び譲り受けた当該特定中小企業貸付債権について公庫が特定信託をすることについて、当該貸金業者が当該貸付けの契約を締結する際に当該特定中小企業貸付債権の債務者及び保証人の承諾を得た場合とする。
2
法第63条第6項第2号の主務省令で定めるところにより特定中小企業貸付債権の債務の一部の保証を行う場合は、公庫が当該特定中小企業貸付債権の債務者及び保証人から委託を受けたものである場合とする。
附則
第2条
(業務方法書の記載事項に関する経過措置)
業務方法書の記載事項は、第十四条各号に掲げるもののほか、公庫が法附則第三十七条第一項各号に規定する業務を行う場合には、次のとおりとする。
附則
平成24年8月30日
この省令は、中小企業の海外における商品の需要の開拓の促進等のための中小企業の新たな事業活動の促進に関する法律等の一部を改正する法律の施行の日(平成二十四年八月三十日)から施行する。
附則
平成25年9月19日
この省令は、小規模企業の事業活動の活性化のための中小企業基本法等の一部を改正する等の法律の施行の日(平成二十五年九月二十日)から施行する。