• 官公庁施設の建設等に関する法律
    • 第1条 [目的]
    • 第2条 [用語の定義]
    • 第3条 [建築基準法との関係]
    • 第4条 [建築方針]
    • 第5条 [庁舎の位置]
    • 第5条の2 [一団地の官公庁施設]
    • 第6条 [庁舎の合同建築]
    • 第7条 [庁舎の構造]
    • 第8条 [保安上又は防火上危険である庁舎に対する措置]
    • 第9条 [営繕計画書]
    • 第10条 [国土交通大臣の行う営繕等]
    • 第11条 [国家機関の建築物等の保全]
    • 第12条 [国家機関の建築物の点検]
    • 第13条 [国家機関の建築物に関する勧告等]
    • 第14条 [権限の委任]

官公庁施設の建設等に関する法律

平成24年3月31日 改正
第1条
【目的】
この法律は、国家機関の建築物の位置、構造、営繕及び保全並びに一団地の官公庁施設等について規定して、その災害を防除し、公衆の利便と公務の能率増進とを図ることを目的とする。
第2条
【用語の定義】
この法律において「営繕」とは、建築物の建築、修繕又は模様替をいう。
この法律において「庁舎」とは、国家機関がその事務を処理するために使用する建築物をいい、学校、病院及び工場、刑務所その他の収容施設並びに自衛隊の部隊及び機関が使用する建築物を除くものとする。
この法律において「合同庁舎」とは、二以上の各省各庁の長が使用する庁舎をいう。
この法律において「一団地の官公庁施設」とは、都市計画法の規定による都市計画において定められた一団地の国家機関又は地方公共団体の建築物及びこれらに附帯する通路その他の施設(以下「附帯施設」という。)をいう。
この法律において「各省各庁の長」とは、衆議院議長、参議院議長、最高裁判所長官、会計検査院長並びに内閣総理大臣及び各省大臣をいう。
この法律において「建築物」、「建築設備」、「耐火建築物」、「防火構造」、「不燃材料」、「建築」及び「特定行政庁」の意義は、それぞれ建築基準法第2条に定めるところによる。
第3条
【建築基準法との関係】
国家機関の建築物については、この法律で定めるものの外、建築基準法の定めるところによる。
第4条
【建築方針】
庁舎は、国民の公共施設として、親しみやすく、便利で、且つ、安全なものでなければならない。
第5条
【庁舎の位置】
庁舎は、それぞれの用途に応じて、公衆の利便と公務の能率上適当な場所に建築しなければならない。
各省各庁の長は、その所管の庁舎について、前項の目的を達するため、他の各省各庁の長の所管に属する国有の土地を敷地に供することを相当と認めるときは、その旨を当該各省各庁の長及び財務大臣に申し出ることができる。この場合において当該各省各庁の長及び財務大臣は、その土地を敷地に供するよう協力しなければならない。
各省各庁の長は、その所管の庁舎について、第1項の目的を達するため、国有以外の土地を敷地に供することを相当と認めるときは、その旨をその土地の所在地の市町村の長に申し出ることができる。この場合において当該市町村の長は、その敷地の取得又は借受のあつ旋に努めなければならない。
第5条の2
【一団地の官公庁施設】
一団地の官公庁施設に属する国家機関又は地方公共団体の建築物(建築設備を除く。以下この条において同じ。)の建築及びこれらの附帯施設の建設は、当該一団地の官公庁施設に係る都市計画に基いて行わなければならない。
前項に規定する建築物を建築するときは、第7条第1項の規定の適用がある場合のほか、当該建築物を耐火建築物とするように努めなければならない。
第6条
【庁舎の合同建築】
庁舎は、土地を高度に利用し、建築経費を節減し、あわせて公衆の利便と公務の能率増進とを図るために、特に支障がない限りは、合同して建築しなければならない。
第7条
【庁舎の構造】
左の各号の一に該当する庁舎を建築するときは、これを耐火建築物としなければならない。
都市計画法第8条第1項第5号の準防火地域内で延べ面積が三百平方メートルをこえる庁舎
延べ面積が千平方メートルをこえる庁舎
前項に掲げる以外の庁舎を建築するときは、その外壁及び軒裏を防火構造とし、その屋根を不燃材料で造り、又はふかなければならない。
都市計画法第8条第1項第5号の防火地域又は準防火地域以外の地に庁舎を建築する場合において、その周囲に公園、広場、道路その他の空地又は防火上有効な施設があつて、特定行政庁が延焼のおそれがないと認めるときは、前二項の規定によらないことができる。
建築基準法第85条第2項に規定する建築物に該当する庁舎については、前三項の規定にかかわらず、同条第2項から第4項までの規定の適用があるものとする。
参照条文
第8条
【保安上又は防火上危険である庁舎に対する措置】
国土交通大臣は、庁舎が建築基準法又はこれに基く命令若しくは条例、又は前条第1項若しくは第2項の規定に適合せず、且つ、保安上又は防火上危険であると認める場合においては、各省各庁の長に対して、方法及び期間を定めて、改築、移築、修繕、模様替その他必要な措置をすることを勧告することができる。
各省各庁の長は、前項の規定による勧告を受けたときは、遅滞なく、国土交通大臣に対して、これに対する措置の方針を通知し、且つ、その措置をしたときはその結果を通知しなければならない。
第9条
【営繕計画書】
各省各庁の長は、毎会計年度、その所掌に係る国家機関の建築物の営繕及びその附帯施設の建設に関する計画書(以下「営繕計画書」という。)を前年度の七月三十一日までに財務大臣及び国土交通大臣に送付しなければならない。但し、一件につき総額百万円をこえない修繕又は模様替については、この限りでない。
前項の営繕計画書には、当該建築物及びその附帯施設の位置、規模、構造、工期及び工事費を記載するものとする。
第1項の規定により営繕計画書の送付を受けたときは、国土交通大臣は、これに関する意見書を八月二十日までに当該各省各庁の長及び財務大臣に送付しなければならない。
第10条
【国土交通大臣の行う営繕等】
国費の支弁に属する次に掲げる営繕及び建設並びに土地又は借地権の取得は、国土交通大臣が行うものとする。
一団地の官公庁施設に属する国家機関の建築物の営繕及びその附帯施設の建設(第3号イ、ロ及びヘに掲げるものを除く。)
合同庁舎の営繕及びその附帯施設の建設(第3号イ、ロ及びヘに掲げるものを除く。)
前二号に掲げるもの並びに国土交通大臣の所管に属する建築物の営繕及びその附帯施設の建設のほか、次に掲げるもの以外の建築物の営繕又は附帯施設の建設イ 衆議院議長又は参議院議長の所管に属する議事堂の営繕及びその附帯施設の建設ロ 特別会計(東日本大震災復興特別会計を除く。)に係る建築物の営繕及びその附帯施設の建設ハ 受刑者を使用して実施する刑務所その他の収容施設の営繕及びその附帯施設の建設ニ 復旧整備のための学校の営繕及びその附帯施設の建設ホ 防衛省の特殊な建築物の営繕及びその附帯施設の建設ヘ 建築物の営繕及びその附帯施設の建設で、一件につき総額二百万円を超えないもの
第1号又は第2号に掲げる建築物の営繕及びその附帯施設の建設並びに国土交通大臣の所管に属する建築物の営繕及びその附帯施設の建設に必要な土地又は借地権の取得
前項の規定にかかわらず、特別の事情により国土交通大臣以外の各省各庁の長が行うことを適当とする建築物の営繕若しくは附帯施設の建設又は土地若しくは借地権の取得については、当該各省各庁の長が国土交通大臣と協議してこれを行うことができる。
第11条
【国家機関の建築物等の保全】
各省各庁の長は、その所管に属する建築物及びその附帯施設を、適正に保全しなければならない。
第12条
【国家機関の建築物の点検】
各省各庁の長は、その所管に属する建築物(建築基準法第12条第2項に規定するものを除く。次項において同じ。)で政令で定めるものの敷地及び構造について、国土交通省令で定めるところにより、定期に、一級建築士若しくは二級建築士又は同条第1項の資格を有する者に、損傷、腐食その他の劣化の状況の点検をさせなければならない。
各省各庁の長は、その所管に属する建築物で前項の政令で定めるものの昇降機以外の建築設備について、国土交通省令で定めるところにより、定期に、一級建築士若しくは二級建築士又は建築基準法第12条第3項の資格を有する者に、損傷、腐食その他の劣化の状況の点検をさせなければならない。
第13条
【国家機関の建築物に関する勧告等】
国土交通大臣は、国家機関の建築物及びその附帯施設の位置、規模及び構造並びに保全について基準を定め、その実施に関し関係国家機関に対して、勧告することができる。
国土交通大臣は、関係国家機関に対して、国家機関の建築物の営繕及びその附帯施設の建設並びにこれらの保全に関して必要な報告又は資料の提出を求めることができる。
国土交通大臣は、国家機関の建築物及びその附帯施設の保全の適正を図るため、必要があると認めるときは、部下の職員をして、実地について指導させることができる。
第14条
【権限の委任】
この法律に規定する国土交通大臣の権限は、国土交通省令で定めるところにより、その一部を地方整備局長又は北海道開発局長に委任することができる。
附則
(施行期日)
この法律は、公布の日から起算して三月をこえない期間内において政令で定める日から施行する。但し、第七条の規定は、昭和二十七年四月一日から施行する。
附則
昭和31年4月14日
(施行期日)
この法律は、公布の日から施行する。
附則
昭和34年4月24日
(施行期日)
この法律は、公布の日から起算して八月をこえない範囲内において各規定につき政令で定める日から施行する。
附則
昭和43年6月15日
この法律(第一条を除く。)は、新法の施行の日から施行する。
附則
平成11年12月22日
第1条
(施行期日)
この法律(第二条及び第三条を除く。)は、平成十三年一月六日から施行する。
附則
平成16年6月2日
第1条
(施行期日)
この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
第4条
(罰則に関する経過措置)
この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
第5条
(政令への委任)
附則第二条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関して必要な経過措置は、政令で定める。
附則
平成18年12月22日
第1条
(施行期日)
この法律は、公布の日から起算して三月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、附則第三十二条第二項の規定は、公布の日から施行する。
附則
平成24年3月31日
第1条
(施行期日)
この法律は、平成二十四年四月一日から施行し、この法律による改正後の特別会計に関する法律(以下「新法」という。)の規定は、平成二十四年度の予算から適用する。

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