株式会社産業再生機構法
平成23年5月25日 改正
第2条
【定義】
1
この法律において「金融機関等」とは、次に掲げる者をいう。
⑤
政府関係金融機関、預金保険機構その他これらに準ずる主務省令で定める特殊法人等(法律により直接に設立された法人若しくは特別の法律により特別の設立行為をもって設立された法人のうち総務省設置法第4条第15号の規定の適用を受けるもの、特別の法律により設立され、かつ、その設立に関し行政官庁の認可を要する法人又は独立行政法人通則法第2条第1項に規定する独立行政法人をいう。)
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参照条文
第17条
【運営】
9
前項の議事録が電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものとして主務省令で定めるものをいう。以下同じ。)をもって作成されている場合における当該電磁的記録に記録された事項については、主務省令で定める署名又は記名押印に代わる措置をとらなければならない。
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参照条文
第20条
【銀行法等の適用】
2
機構が前条第1項第1号に掲げる貸付債権の信託の引受けの業務を行う場合には、機構を金融機関の信託業務の兼営等に関する法律第1条第1項の認可を受けた金融機関とみなして、同法第4条第1項において準用する信託業法第24条第1項、第28条並びに第29条第1項及び第2項の規定並びに金融機関の信託業務の兼営等に関する法律第7条、第7条ノ二、第11条(第1号及び第2号に係る部分に限る。)及び第15条(第5号から第7号までに係る部分に限る。)の規定を適用する。
第21条
1
主務大臣は、機構が、第19条第1項に規定する業務の実施による事業の再生の支援(以下「再生支援」という。)をするかどうかを決定するに当たって従うべき基準及び債権買取り等をするかどうかを決定するに当たって従うべき基準(以下「支援基準」と総称する。)を定めるものとする。
第23条
【買取申込み等の求め】
1
機構は、支援決定を行ったときは、直ちに、その対象となった事業者(以下「対象事業者」という。)の債権者である金融機関等のうち再生支援の申込みをしたものその他事業再生計画に基づく対象事業者の事業の再生のために協力を求める必要があると認められるもの(以下「関係金融機関等」という。)に対し、支援決定の日から起算して三月以内で機構が定める期間(以下「買取申込み等期間」という。)内に、当該関係金融機関等が対象事業者に対して有するすべての債権につき、次に掲げる申込み又は同意をする旨の回答(以下「買取申込み等」という。)をするよう求めなければならない。この場合において、関係金融機関等のうち再生支援の申込みをした金融機関等以外の金融機関等に対する求めは、支援決定を行った旨の通知及び事業再生計画を添付して行わなければならない。
第24条
【一時停止】
1
機構は、関係金融機関等が対象事業者に対し債権の回収その他主務省令で定める債権者としての権利の行使(以下「回収等」という。)をすることにより、買取申込み等期間が満了する前に対象事業者の事業の再生が困難となるおそれがあると認められるときは、すべての関係金融機関等に対し、前条第1項前段の求めに併せて、買取申込み等期間が満了するまでの間、回収等をしないこと(以下「一時停止」という。)を要請しなければならない。
2
機構は、前項の場合において、買取申込み等期間が満了する前に、次条第1項に規定する買取決定を行い、又は第28条第1項第3号の規定により支援決定を撤回したときは、直ちに、一時停止の要請を撤回し、その旨をすべての関係金融機関等に通知しなければならない。
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参照条文
第25条
【買取決定】
2
前項の場合において、機構は、買取申込み等に係る債権のうち、買取りをすることができると見込まれるものの額及び同意に係るものの額の合計額が、対象事業者の事業の再生に必要と認められる額としてあらかじめ機構が定めた額(以下「必要債権額」という。)に満たないときは、買取決定を行ってはならない。
第27条
【買取申込み等期間の延長】
1
機構は、買取申込み等に係る債権のうち、買取りをすることができると見込まれるものの額及び同意に係るものの額の合計額が、買取申込み等期間が満了しても必要債権額に満たないことになると見込まれるときは、当該買取申込み等期間の延長を決定することができる。この場合において、当該延長する買取申込み等期間の末日は、支援決定の日から起算して三月以内でなければならない。
2
機構は、前項の規定により買取申込み等期間の延長を決定したときは、直ちに、その旨をすべての関係金融機関等に通知するとともに、いまだ買取申込み等をしていない関係金融機関等に対し、当該延長した買取申込み等期間内に買取申込み等をするよう求めなければならない。
第31条
【資金の貸付けに関する機構の確認】
1
対象事業者に係る支援決定の時から買取決定の時までの間に当該対象事業者に資金の貸付けを行おうとする金融機関等は、機構に対し、当該貸付けが次の各号のいずれにも適合することの確認を求めることができる。
②
対象事業者の事業再生計画に、当該貸付けに係る債権の弁済を機構及び第23条第1項第2号の同意をした関係金融機関等(以下この号並びに次条及び第33条において「機構等」という。)が有する他の債権の弁済よりも優先的に取り扱う旨が記載されていること(当該事業再生計画に、機構等が対象事業者の債務を免除する旨が記載されている場合に限る。)。
4
機構は、第1項の確認を行った場合において、当該対象事業者に係る買取決定を行ったときは、直ちに、その旨を当該確認を受けた金融機関等に通知するものとし、当該金融機関等がその通知を受けた時までに当該確認に係る貸付けを行っていないときは、当該確認は、その効力を失う。
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参照条文
第32条
【再生手続の特例】
1
裁判所(再生事件を取り扱う一人の裁判官又は裁判官の合議体をいう。次項において同じ。)は、機構が対象事業者に係る買取決定の時から当該対象事業者に係るすべての債権及び持分についての譲渡その他の処分の決定の時までの間に当該対象事業者について再生手続開始の申立てが行われた場合(当該申立ての時までに、機構等が事業再生計画に従って当該対象事業者の債務を免除している場合に限る。)において、前条第1項の規定により機構が確認を行った貸付けに係る再生債権と他の再生債権との間に権利の変更の内容に差を設ける再生計画案が提出され、又は可決されたときは、次に掲げる事項を考慮した上で、当該再生計画案が民事再生法第155条第1項に規定する差を設けても衡平を害しない場合に該当するかどうかを判断しなければならない。
第33条
【更生手続についての準用】
前条の規定は、機構が対象事業者に係る買取決定の時から当該対象事業者に係るすべての債権及び持分についての譲渡その他の処分の決定の時までの間に当該対象事業者について更生手続開始の申立てが行われた場合(当該申立ての時までに、機構等が事業再生計画に従って当該対象事業者の債務を免除している場合に限る。)について準用する。この場合において、同条第1項中「再生事件」とあるのは「更生事件(会社更生法第2条第3項に規定する更生事件をいう。)」と、「再生債権と他の再生債権」とあるのは「更生債権(同法第2条第8項に規定する更生債権をいう。以下同じ。)とこれと同一の種類の他の更生債権」と、同条中「再生計画案」とあるのは「更生計画案」と、同条第1項中「民事再生法第155条第1項」とあるのは「同法第168条第1項」と読み替えるものとする。
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参照条文
第39条
【借入金及び社債】
1
機構は、日本銀行、金融機関その他の者から資金の借入れをし、又は社債の発行をしようとするときは、主務大臣の認可を受けなければならない。この場合において、日本銀行からの資金の借入れは、日本銀行以外の者からの資金の借入れ又は機構の社債の発行を行う場合における一時的な資金繰りのために必要があると認めるときに限り、行うものとする。
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参照条文
第42条
【報告及び検査】
第46条
【政府の補助】
政府は、機構が解散する場合において、その財産をもって債務を完済することができないときは、予算で定める金額の範囲内において、機構に対し、当該債務を完済するために要する費用の全部又は一部に相当する金額を補助することができる。
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参照条文
第49条
【借入金及び預金保険機構債券】
2
預金保険機構は、前項に規定する資金の借入れ又は債券の発行を行う場合における一時的な資金繰りのために必要があると認めるときは、内閣総理大臣及び財務大臣の認可を受けて、日本銀行から資金の借入れをすることができる。
第51条
【拠出金】
預金保険機構は、第47条第1項に規定する業務を行うため必要な資金(当該資金の借入れ(借換えを含む。)又は当該資金を調達するために発行した債券(借換えのために発行した債券を含む。)に係る債務の償還に必要な資金を含む。)の財源に充てるため、金融機関その他の者から拠出金の拠出を受けることができる。
第53条
【預金保険法の特例】
第47条第1項の規定により預金保険機構が同項に規定する業務を行う場合には、預金保険法第15条第5号中「事項」とあるのは「事項(株式会社産業再生機構法(以下「機構法」という。)の規定による機構の業務に係るものを除く。)」と、同法第37条第1項中「業務」とあるのは「業務(機構法第47条第1項に規定する業務を除く。)」と、同法第44条、第45条第2項、第46条第1項及び第151条第1号中「この法律」とあるのは「この法律又は機構法」と、同法第51条第2項中「業務(第40条の2第2号に掲げる業務を除く。)」とあるのは「業務(第40条の2第2号に掲げる業務及び機構法第47条第1項に規定する業務を除く。)」と、同法第151条第3号中「第34条に規定する業務」とあるのは「第34条に規定する業務及び機構法第47条第1項に規定する業務」とする。
第54条
【主務大臣】
1
この法律における主務大臣は、内閣総理大臣、財務大臣及び経済産業大臣とする。ただし、第42条第1項に規定する主務大臣の権限は、内閣総理大臣、財務大臣又は経済産業大臣がそれぞれ単独に行使することを妨げない。
第56条
【課税の特例】
第59条
【預金保険機構及び特定協定銀行との協力等】
機構は、第19条第1項第1号に掲げる業務その他の業務の実施に当たっては、預金保険機構及び特定協定銀行(金融機能の再生のための緊急措置に関する法律第53条第1項第2号に規定する特定協定銀行をいう。)との協力体制の充実を図りつつ、適正かつ効率的に行うよう努めなければならない。
第61条
第63条
機構の取締役、会計参与(会計参与が法人であるときは、その職務を行うべき社員)、監査役若しくは職員又はこれらの職にあった者が、第13条の規定に違反してその職務上知ることのできた秘密を漏らし、又は盗用したときは、一年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。
附則
平成18年12月20日
第66条
(政府の責務)
政府は、多重債務問題(貸金業を営む者による貸付けに起因して、多数の資金需要者等が重畳的又は累積的な債務を負うことにより、その営む社会的経済的生活に著しい支障が生じている状況をめぐる国民生活上及び国民経済の運営上の諸問題をいう。以下同じ。)の解決の重要性にかんがみ、関係省庁相互間の連携を強化することにより、資金需要者等が借入れ又は返済に関する相談又は助言その他の支援を受けることができる体制の整備、資金需要者への資金の融通を図るための仕組みの充実、違法な貸金業を営む者に対する取締りの強化、貸金業者に対する処分その他の監督の状況の検証、この法律による改正後の規定の施行状況の検証その他多重債務問題の解決に資する施策を総合的かつ効果的に推進するよう努めなければならない。
第67条
(検討)
1
政府は、貸金業制度の在り方について、この法律の施行後二年六月以内に、この法律による改正後の規定の実施状況、貸金業者の実態等を勘案し、第四条の規定による改正後の規定を円滑に実施するために講ずべき施策の必要性の有無について検討を加え、その検討の結果に応じて所要の見直しを行うものとする。