• 地域公共交通の活性化及び再生に関する法律

地域公共交通の活性化及び再生に関する法律

平成25年6月14日 改正
第1章
総則
第1条
【目的】
この法律は、近年における急速な少子高齢化の進展、移動のための交通手段に関する利用者の選好の変化により地域公共交通の維持に困難を生じていること等の社会経済情勢の変化に対応し、地域住民の自立した日常生活及び社会生活の確保、活力ある都市活動の実現、観光その他の地域間の交流の促進並びに交通に係る環境への負荷の低減を図る観点から地域公共交通の活性化及び再生を推進することが重要となっていることにかんがみ、市町村による地域公共交通総合連携計画の作成及び地域公共交通特定事業の実施に関する措置並びに新地域旅客運送事業の円滑化を図るための措置について定めることにより、地域公共交通の活性化及び再生のための地域における主体的な取組及び創意工夫を総合的、一体的かつ効率的に推進し、もって個性豊かで活力に満ちた地域社会の実現に寄与することを目的とする。
第2条
【定義】
この法律において次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。
地域公共交通 地域住民の日常生活若しくは社会生活における移動又は観光旅客その他の当該地域を来訪する者の移動のための交通手段として利用される公共交通機関をいう。
公共交通事業者等 次に掲げる者をいう。
鉄道事業法による鉄道事業者(旅客の運送を行うもの及び旅客の運送を行う鉄道事業者に鉄道施設を譲渡し、又は使用させるものに限る。)
軌道法による軌道経営者(旅客の運送を行うものに限る。)
道路運送法による一般乗合旅客自動車運送事業者及び一般乗用旅客自動車運送事業者
自動車ターミナル法によるバスターミナル事業を営む者
海上運送法第2条第5項に規定する一般旅客定期航路事業(本邦の港と本邦以外の地域の港との間又は本邦以外の地域の各港間に航路を定めて行うものを除く。以下「国内一般旅客定期航路事業」という。)、同法第19条の6の2に規定する人の運送をする貨物定期航路事業(本邦の港と本邦以外の地域の港との間又は本邦以外の地域の各港間に航路を定めて行うものを除く。)及び同法第20条第2項に規定する人の運送をする不定期航路事業(乗合旅客の運送をするものに限り、本邦の港と本邦以外の地域の港との間又は本邦以外の地域の各港間におけるものを除く。)(以下これらを「国内一般旅客定期航路事業等」と総称する。)を営む者
イからホまでに掲げる者以外の者で鉄道事業法による鉄道施設又は海上運送法による輸送施設(船舶を除き、国内一般旅客定期航路事業等の用に供するものに限る。)であって、公共交通機関を利用する旅客の乗降、待合いその他の用に供するものを設置し、又は管理するもの
道路管理者道路法第18条第1項に規定する道路管理者をいう。
港湾管理者港湾法第2条第1項に規定する港湾管理者をいう。
地域公共交通特定事業 軌道運送高度化事業、道路運送高度化事業、海上運送高度化事業、乗継円滑化事業、鉄道事業再構築事業及び鉄道再生事業をいう。
軌道運送高度化事業軌道法による軌道事業(旅客の運送を行うものに限る。以下「旅客軌道事業」という。)であって、より優れた加速及び減速の性能を有する車両を用いることその他の国土交通省令で定める措置を講ずることにより、定時性の確保(設定された発着時刻に従って運行することをいう。以下同じ。)、速達性の向上(目的地に到達するまでに要する時間を短縮することをいう。以下同じ。)、快適性の確保その他の国土交通省令で定める運送サービスの質の向上を図り、もって地域公共交通の活性化に資するものをいう。
道路運送高度化事業道路運送法による一般乗合旅客自動車運送事業(以下単に「一般乗合旅客自動車運送事業」という。)であって、道路管理者、都道府県公安委員会(以下「公安委員会」という。)その他国土交通省令で定める者が講ずる道路交通の円滑化に資する措置と併せてより大型の自動車を用いることその他の国土交通省令で定める措置を講ずることにより、定時性の確保、速達性の向上、快適性の確保その他の国土交通省令で定める運送サービスの質の向上を図り、もって地域公共交通の活性化に資するものをいう。
海上運送高度化事業 国内一般旅客定期航路事業等であって、より優れた加速及び減速の性能を有する船舶を用いることその他の国土交通省令で定める措置を講ずることにより、定時性の確保、速達性の向上、快適性の確保その他の国土交通省令で定める運送サービスの質の向上を図り、もって地域公共交通の活性化に資するものをいう。
乗継円滑化事業 異なる公共交通事業者等の間の旅客の乗継ぎを円滑に行うための事業であって、運行計画の改善、共通乗車船券(二以上の運送事業者(第2号イからハまで及びホに掲げる者をいう。以下この号において同じ。)が期間、区間その他の条件を定めて共同で発行する証票であって、その証票を提示することにより、当該条件の範囲内で、当該各運送事業者の運送サービスの提供を受けることができるものをいう。第25条第1項において同じ。)の発行、交通結節施設(公共交通機関を利用する旅客の乗降及び乗継ぎがある施設をいう。)における乗降場の改善その他の国土交通省令で定めるものをいう。
⑨の2
鉄道事業再構築事業 最近における経営状況にかんがみ、その継続が困難となり、又は困難となるおそれがあると認められる旅客鉄道事業(鉄道事業法による鉄道事業のうち旅客の運送を行うもの及び旅客の運送を行う鉄道事業者に鉄道施設を譲渡し、又は使用させるものをいう。以下同じ。)について、経営の改善を図るとともに、市町村その他の者の支援を受けつつ、次に掲げる事業構造の変更を行うことにより、当該旅客鉄道事業に係る路線における輸送の維持を図るための事業(鉄道再生事業に該当するものを除く。)をいう。
事業の譲渡及び譲受
法人の合併又は分割
イ及びロに掲げるもののほか、事業の実施主体の変更
イからハまでに掲げるもののほか、重要な資産の譲渡及び譲受その他の国土交通省令で定める事業構造の変更
鉄道再生事業鉄道事業法第28条の2第1項の規定による廃止の届出(以下「廃止届出」という。)がされた鉄道事業について、市町村その他の者の支援により当該鉄道事業の維持を図るための事業をいう。
地域公共交通一体型路外駐車場整備事業駐車場法第3条の駐車場整備地区内に整備されるべき同法第4条第2項第5号の主要な路外駐車場(都市計画において定められた路外駐車場を除く。)の整備を行う事業であって、軌道運送高度化事業又は道路運送高度化事業と一体となって地域公共交通の活性化に資するものをいう。
新地域旅客運送事業 地域の旅客輸送需要に適した効率的な運送サービスであって、次に掲げる事業のうち二以上の事業に該当し、かつ、当該二以上の事業において同一の車両又は船舶を用いて一貫した運送サービスを提供する事業をいう。
旅客鉄道事業又は旅客軌道事業
一般乗合旅客自動車運送事業
国内一般旅客定期航路事業等
第2章
基本方針等
第3条
【基本方針】
主務大臣は、地域公共交通の活性化及び再生を総合的、一体的かつ効率的に推進するため、地域公共交通の活性化及び再生の促進に関する基本方針(以下「基本方針」という。)を定めるものとする。
基本方針は、次に掲げる事項について定めるものとする。
地域公共交通の活性化及び再生の意義及び目標に関する事項
第5条第1項に規定する地域公共交通総合連携計画の作成に関する基本的な事項
地域公共交通特定事業その他の第5条第1項に規定する地域公共交通総合連携計画に定める事業に関する基本的な事項
新地域旅客運送事業に関する基本的な事項
その他地域公共交通の活性化及び再生に関する事項
主務大臣は、情勢の推移により必要が生じたときは、基本方針を変更するものとする。
主務大臣は、基本方針を定め、又はこれを変更しようとするときは、国家公安委員会及び環境大臣に協議するものとする。
主務大臣は、基本方針を定め、又はこれを変更したときは、遅滞なく、これを公表するものとする。
参照条文
第4条
【国等の努力義務】
国は、市町村、公共交通事業者等その他の関係者が行う地域公共交通の活性化及び再生を推進するために必要となる情報の収集、整理、分析及び提供、研究開発の推進並びに人材の養成及び資質の向上に努めなければならない。
都道府県は、市町村、公共交通事業者等その他の関係者が行う地域公共交通の活性化及び再生を推進するため、各市町村の区域を超えた広域的な見地から、必要な助言その他の援助を行うよう努めなければならない。
市町村は、公共交通事業者等その他の関係者と協力し、相互に密接な連携を図りつつ主体的に地域公共交通の活性化及び再生に取り組むよう努めなければならない。
公共交通事業者等は、自らが提供する旅客の運送に関するサービスの質の向上並びに地域公共交通の利用を容易にするための情報の提供及びその充実に努めなければならない。
第3章
地域公共交通総合連携計画の作成及び実施
第1節
地域公共交通総合連携計画の作成
第5条
【地域公共交通総合連携計画】
市町村は、基本方針に基づき、国土交通省令で定めるところにより、単独で又は共同して、当該市町村の区域内について、地域公共交通の活性化及び再生を総合的かつ一体的に推進するための計画(以下「地域公共交通総合連携計画」という。)を作成することができる。
地域公共交通総合連携計画においては、次に掲げる事項について定めるものとする。
地域公共交通の活性化及び再生の総合的かつ一体的な推進に関する基本的な方針
地域公共交通総合連携計画の区域
地域公共交通総合連携計画の目標
前号の目標を達成するために行う事業及びその実施主体に関する事項
計画期間
前各号に掲げるもののほか、地域公共交通総合連携計画の実施に関し当該市町村が必要と認める事項
前項第4号に掲げる事項には、地域公共交通特定事業に関する事項を定めることができる。
地域公共交通総合連携計画は、都市計画、都市計画法第18条の2の市町村の都市計画に関する基本的な方針、中心市街地の活性化に関する法律第9条の中心市街地の活性化に関する施策を総合的かつ一体的に推進するための基本的な計画及び高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律第25条の移動等円滑化に係る事業の重点的かつ一体的な推進に関する基本的な構想との調和が保たれたものでなければならない。
市町村は、地域公共交通総合連携計画を作成しようとするときは、あらかじめ、住民、地域公共交通の利用者その他利害関係者の意見を反映させるために必要な措置を講じなければならない。
市町村は、地域公共交通総合連携計画を作成しようとするときは、これに定めようとする第2項第4号に掲げる事項について、次条第1項の協議会が組織されている場合には協議会における協議を、同項の協議会が組織されていない場合には関係する公共交通事業者等、道路管理者、港湾管理者その他地域公共交通総合連携計画に定めようとする事業を実施すると見込まれる者及び関係する公安委員会と協議をしなければならない。
市町村は、地域公共交通総合連携計画を作成したときは、遅滞なく、これを公表するとともに、主務大臣、都道府県並びに関係する公共交通事業者等、道路管理者、港湾管理者その他地域公共交通総合連携計画に定める事業を実施すると見込まれる者及び関係する公安委員会に、地域公共交通総合連携計画を送付しなければならない。
主務大臣及び都道府県は、前項の規定により地域公共交通総合連携計画の送付を受けたときは、市町村に対し、必要な助言をすることができる。
第5項から前項までの規定は、地域公共交通総合連携計画の変更について準用する。
参照条文
第6条
【協議会】
地域公共交通総合連携計画を作成しようとする市町村は、地域公共交通総合連携計画の作成に関する協議及び地域公共交通総合連携計画の実施に係る連絡調整を行うための協議会(以下「協議会」という。)を組織することができる。
協議会は、次に掲げる者をもって構成する。
地域公共交通総合連携計画を作成しようとする市町村
関係する公共交通事業者等、道路管理者、港湾管理者その他地域公共交通総合連携計画に定めようとする事業を実施すると見込まれる者
関係する公安委員会及び地域公共交通の利用者、学識経験者その他の当該市町村が必要と認める者
第1項の規定により協議会を組織する市町村は、同項に規定する協議を行う旨を前項第2号に掲げる者に通知しなければならない。
前項の規定による通知を受けた者は、正当な理由がある場合を除き、当該通知に係る協議に応じなければならない。
協議会において協議が調った事項については、協議会の構成員はその協議の結果を尊重しなければならない。
主務大臣及び都道府県は、地域公共交通総合連携計画の作成が円滑に行われるように、協議会の構成員の求めに応じて、必要な助言をすることができる。
前各項に定めるもののほか、協議会の運営に関し必要な事項は、協議会が定める。
第7条
【地域公共交通総合連携計画の作成等の提案】
次に掲げる者は、市町村に対して、地域公共交通総合連携計画の作成又は変更をすることを提案することができる。この場合においては、基本方針に即して、当該提案に係る地域公共交通総合連携計画の素案を作成して、これを提示しなければならない。
公共交通事業者等、道路管理者、港湾管理者その他地域公共交通総合連携計画に定めようとする事業を実施しようとする者
地域公共交通の利用者その他の地域公共交通の利用に関し利害関係を有する者
前項の規定による提案を受けた市町村は、当該提案に基づき地域公共交通総合連携計画の作成又は変更をするか否かについて、遅滞なく、公表しなければならない。この場合において、地域公共交通総合連携計画の作成又は変更をしないこととするときは、その理由を明らかにしなければならない。
第2節
軌道運送高度化事業
第8条
【軌道運送高度化事業の実施】
地域公共交通総合連携計画において、軌道運送高度化事業に関する事項が定められたときは、軌道運送高度化事業を実施しようとする者(地域公共交通一体型路外駐車場整備事業があるときは、当該地域公共交通一体型路外駐車場整備事業を実施しようとする者を含む。第3項から第5項まで及び次条第1項において同じ。)は、単独で又は共同して、当該地域公共交通総合連携計画に即して軌道運送高度化事業を実施するための計画(以下「軌道運送高度化実施計画」という。)を作成し、これに基づき、当該軌道運送高度化事業を実施するものとする。
軌道運送高度化実施計画には、次に掲げる事項について定めるものとする。
軌道運送高度化事業を実施する区域
軌道運送高度化事業の内容
軌道運送高度化事業の実施予定期間
軌道運送高度化事業の実施に必要な資金の額及びその調達方法
軌道運送高度化事業の効果
地域公共交通一体型路外駐車場整備事業があるときは、その位置、規模、整備主体及び整備の目標年次
前各号に掲げるもののほか、軌道運送高度化事業の実施のために必要な事項として国土交通省令で定める事項
軌道運送高度化事業を実施しようとする者は、軌道運送高度化実施計画を定めようとするときは、あらかじめ、関係する市町村、公共交通事業者等、道路管理者及び公安委員会の意見を聴かなければならない。
軌道運送高度化事業を実施しようとする者は、軌道運送高度化実施計画に第2項第6号に掲げる事項を定めようとするときは、あらかじめ、当該事項について、関係する市町村に協議し、その同意を得なければならない。
軌道運送高度化事業を実施しようとする者は、軌道運送高度化実施計画を定めたときは、遅滞なく、これを関係する市町村、公共交通事業者等、道路管理者及び公安委員会に送付しなければならない。
前三項の規定は、軌道運送高度化実施計画の変更について準用する。
第9条
【軌道運送高度化実施計画の認定】
軌道運送高度化事業を実施しようとする者は、国土交通大臣に対し、軌道運送高度化実施計画が地域公共交通の活性化及び再生を適切かつ確実に推進するために適当なものである旨の認定を申請することができる。
前項の規定による認定の申請は、関係する市町村を経由して行わなければならない。この場合において、関係する市町村は、当該軌道運送高度化実施計画を検討し、意見があるときは当該意見を付して、国土交通大臣に送付するものとする。
国土交通大臣は、第1項の規定による認定の申請があった場合において、その軌道運送高度化実施計画が次の各号のいずれにも適合するものであると認めるときは、その認定をするものとする。
軌道運送高度化実施計画に定める事項が基本方針に照らして適切なものであること。
軌道運送高度化実施計画に定める事項が軌道運送高度化事業を確実に遂行するため適切なものであること。
軌道運送高度化実施計画に定められた旅客軌道事業の内容が軌道法第3条の特許の基準に適合すること。
前項の認定をする場合において、軌道法第3条の特許を要するものについては、運輸審議会に諮るものとし、その他必要な手続は、政令で定める。
国土交通大臣は、第3項の認定をしたときは、遅滞なく、その旨を関係する市町村に通知するものとする。
第3項の認定を受けた者は、当該認定に係る軌道運送高度化実施計画を変更しようとするときは、国土交通大臣の認定を受けなければならない。
第2項から第5項までの規定は、前項の認定について準用する。
国土交通大臣は、第3項の認定に係る軌道運送高度化実施計画(第6項の変更の認定があったときは、その変更後のもの。以下「認定軌道運送高度化実施計画」という。)が第3項各号のいずれかに適合しなくなったと認めるとき、又は同項の認定を受けた者が認定軌道運送高度化実施計画に従って軌道運送高度化事業を実施していないと認めるときは、その認定を取り消すことができる。
第3項の認定及び第6項の変更の認定に関し必要な事項は、国土交通省令で定める。
第10条
【軌道法の特例】
軌道運送高度化事業を実施しようとする者(次項に規定する場合を除く。)がその軌道運送高度化実施計画について前条第3項同条第7項において準用する場合を含む。次項において同じ。)の認定を受けたときは、当該軌道運送高度化実施計画に定められた軌道運送高度化事業のうち、軌道法第3条の特許を受けなければならないものについては、同条の規定により特許を受けたものとみなす。
軌道運送高度化事業を実施しようとする者(軌道を敷設してこれを旅客の運送を行う事業に使用させる事業(以下「軌道整備事業」という。)を実施しようとする者と敷設された軌道を使用して旅客の運送を行う事業(以下「軌道運送事業」という。)を実施しようとする者とが異なる場合に限る。)がその軌道運送高度化実施計画について前条第3項の認定を受けたときは、当該軌道運送高度化実施計画に定められた軌道運送高度化事業として行われる軌道整備事業又は軌道運送事業については、軌道法第3条の特許を受けたものとみなす。
国土交通大臣は、軌道整備事業又は軌道運送事業について特許がその効力を失い、又は取り消されたときは、当該特許がその効力を失い、若しくは取り消された軌道整備事業に係る軌道運送事業又は当該特許がその効力を失い、若しくは取り消された軌道運送事業に係る軌道整備事業の特許を取り消すことができる。
第11条
【路外駐車場の整備等】
市町村は、軌道運送高度化実施計画において、地域公共交通一体型路外駐車場整備事業に関する事項が定められた場合であって、第9条第5項同条第7項において準用する場合を含む。)の通知を受けたときは、駐車場法第4条第1項の駐車場整備計画において、当該地域公共交通一体型路外駐車場整備事業に関する事項の内容に即して、おおむねその位置、規模、整備主体及び整備の目標年次を定めた路外駐車場の整備に関する事業の計画の概要を定めることができる。
市町村は、前項の規定により駐車場整備計画に都市公園法第2条第1項の都市公園の地下に設けられる路外駐車場の整備に関する事業の計画の概要(以下「特定駐車場事業概要」という。)を定めようとする場合には、当該特定駐車場事業概要について、あらかじめ、公園管理者(同法第5条第1項の公園管理者をいう。以下同じ。)の同意を得なければならない。
特定駐車場事業概要が定められた駐車場整備計画の駐車場法第4条第4項同条第5項において準用する場合を含む。第16条第3項において同じ。)の規定による公表の日から二年以内に当該特定駐車場事業概要に基づき都市公園の地下の占用の許可の申請があった場合においては、当該占用が都市公園法第7条の規定に基づく政令で定める技術的基準に適合する限り、公園管理者は、同法第6条第1項又は第3項の許可を与えるものとする。
第12条
【地方債の特例】
地方公共団体が、認定軌道運送高度化実施計画に定められた軌道運送高度化事業で総務省令で定めるものに関する助成を行おうとする場合においては、当該助成に要する経費であって地方財政法第5条各号に規定する経費のいずれにも該当しないものは、同条第5号に規定する経費とみなす。
第3節
道路運送高度化事業
第13条
【道路運送高度化事業の実施】
地域公共交通総合連携計画において、道路運送高度化事業に関する事項が定められたときは、道路運送高度化事業を実施しようとする者(地域公共交通一体型路外駐車場整備事業があるときは、当該地域公共交通一体型路外駐車場整備事業を実施しようとする者を含む。第3項から第5項まで及び次条第1項において同じ。)は、単独で又は共同して、当該地域公共交通総合連携計画に即して道路運送高度化事業を実施するための計画(以下「道路運送高度化実施計画」という。)を作成し、これに基づき、当該道路運送高度化事業を実施するものとする。
道路運送高度化実施計画には、次に掲げる事項について定めるものとする。
道路運送高度化事業を実施する区域
道路運送高度化事業の内容
道路運送高度化事業の実施予定期間
道路運送高度化事業の実施に必要な資金の額及びその調達方法
道路運送高度化事業の効果
地域公共交通一体型路外駐車場整備事業があるときは、その位置、規模、整備主体及び整備の目標年次
前各号に掲げるもののほか、道路運送高度化事業の実施のために必要な事項として国土交通省令で定める事項
道路運送高度化事業を実施しようとする者は、道路運送高度化実施計画を定めようとするときは、あらかじめ、関係する市町村、公共交通事業者等、道路管理者及び公安委員会の意見を聴かなければならない。
道路運送高度化事業を実施しようとする者は、道路運送高度化実施計画に第2項第6号に掲げる事項を定めようとするときは、あらかじめ、当該事項について、関係する市町村に協議し、その同意を得なければならない。
道路運送高度化事業を実施しようとする者は、道路運送高度化実施計画を定めたときは、遅滞なく、これを関係する市町村、公共交通事業者等、道路管理者及び公安委員会に送付しなければならない。
前三項の規定は、道路運送高度化実施計画の変更について準用する。
第14条
【道路運送高度化実施計画の認定】
道路運送高度化事業を実施しようとする者は、国土交通大臣に対し、道路運送高度化実施計画が地域公共交通の活性化及び再生を適切かつ確実に推進するために適当なものである旨の認定を申請することができる。
前項の規定による認定の申請は、関係する市町村を経由して行わなければならない。この場合において、関係する市町村は、当該道路運送高度化実施計画を検討し、意見があるときは当該意見を付して、国土交通大臣に送付するものとする。
国土交通大臣は、第1項の規定による認定の申請があった場合において、その道路運送高度化実施計画が次の各号のいずれにも適合するものであると認めるときは、その認定をするものとする。
道路運送高度化実施計画に定める事項が基本方針に照らして適切なものであること。
道路運送高度化実施計画に定める事項が道路運送高度化事業を確実に遂行するため適切なものであること。
道路運送高度化実施計画に定められた一般乗合旅客自動車運送事業の内容が道路運送法第6条各号に掲げる基準に適合し、かつ、道路運送高度化事業を実施しようとする者が同法第7条各号のいずれにも該当しないこと。
国土交通大臣は、前項の認定をしようとするときは、国土交通省令で定めるところにより関係する道路管理者に、国土交通省令・内閣府令で定めるところにより関係する公安委員会に、それぞれ意見を聴くものとする。ただし、道路管理者の意見を聴く必要がないものとして国土交通省令で定める場合、又は公安委員会の意見を聴く必要がないものとして国土交通省令・内閣府令で定める場合は、この限りでない。
国土交通大臣は、第3項の認定をしたときは、遅滞なく、その旨を関係する市町村に通知するものとする。
第3項の認定を受けた者は、当該認定に係る道路運送高度化実施計画を変更しようとするときは、国土交通大臣の認定を受けなければならない。
第2項から第5項までの規定は、前項の認定について準用する。
国土交通大臣は、第3項の認定に係る道路運送高度化実施計画(第6項の変更の認定があったときは、その変更後のもの。以下「認定道路運送高度化実施計画」という。)が第3項各号のいずれかに適合しなくなったと認めるとき、又は同項の認定を受けた者が認定道路運送高度化実施計画に従って道路運送高度化事業を実施していないと認めるときは、その認定を取り消すことができる。
第3項の認定及び第6項の変更の認定に関し必要な事項は、国土交通省令で定める。
第15条
【道路運送法の特例】
道路運送高度化事業を実施しようとする者がその道路運送高度化実施計画について前条第3項同条第7項において準用する場合を含む。)の認定を受けたときは、当該道路運送高度化実施計画に定められた道路運送高度化事業のうち、道路運送法第4条第1項の許可若しくは同法第15条第1項の認可を受け、又は同条第3項若しくは第4項の規定による届出をしなければならないものについては、これらの規定により許可若しくは認可を受け、又は届出をしたものとみなす。
第16条
【路外駐車場の整備等】
市町村は、道路運送高度化実施計画において、地域公共交通一体型路外駐車場整備事業に関する事項が定められた場合であって、第14条第5項同条第7項において準用する場合を含む。)の通知を受けたときは、駐車場法第4条第1項の駐車場整備計画において、当該地域公共交通一体型路外駐車場整備事業に関する事項の内容に即して、おおむねその位置、規模、整備主体及び整備の目標年次を定めた路外駐車場の整備に関する事業の計画の概要を定めることができる。
市町村は、前項の規定により駐車場整備計画に特定駐車場事業概要を定めようとする場合には、当該特定駐車場事業概要について、あらかじめ、公園管理者の同意を得なければならない。
特定駐車場事業概要が定められた駐車場整備計画の駐車場法第4条第4項の規定による公表の日から二年以内に当該特定駐車場事業概要に基づき都市公園の地下の占用の許可の申請があった場合においては、当該占用が都市公園法第7条の規定に基づく政令で定める技術的基準に適合する限り、公園管理者は、同法第6条第1項又は第3項の許可を与えるものとする。
参照条文
第17条
【地方債の特例】
地方公共団体が、認定道路運送高度化実施計画に定められた道路運送高度化事業で総務省令で定めるものに関する助成を行おうとする場合においては、当該助成に要する経費であって地方財政法第5条各号に規定する経費のいずれにも該当しないものは、同条第5号に規定する経費とみなす。
第4節
海上運送高度化事業
第18条
【海上運送高度化事業の実施】
地域公共交通総合連携計画において、海上運送高度化事業に関する事項が定められたときは、海上運送高度化事業を実施しようとする者は、単独で又は共同して、当該地域公共交通総合連携計画に即して海上運送高度化事業を実施するための計画(以下「海上運送高度化実施計画」という。)を作成し、これに基づき、当該海上運送高度化事業を実施するものとする。
海上運送高度化実施計画には、次に掲げる事項について定めるものとする。
海上運送高度化事業を実施する区域
海上運送高度化事業の内容
海上運送高度化事業の実施予定期間
海上運送高度化事業の実施に必要な資金の額及びその調達方法
海上運送高度化事業の効果
前各号に掲げるもののほか、海上運送高度化事業の実施のために必要な事項として国土交通省令で定める事項
海上運送高度化事業を実施しようとする者は、海上運送高度化実施計画を定めようとするときは、あらかじめ、関係する市町村、公共交通事業者等及び港湾管理者の意見を聴かなければならない。
海上運送高度化事業を実施しようとする者は、海上運送高度化実施計画を定めたときは、遅滞なく、これを関係する市町村、公共交通事業者等及び港湾管理者に送付しなければならない。
前二項の規定は、海上運送高度化実施計画の変更について準用する。
第19条
【海上運送高度化実施計画の認定】
海上運送高度化事業を実施しようとする者は、国土交通大臣に対し、海上運送高度化実施計画が地域公共交通の活性化及び再生を適切かつ確実に推進するために適当なものである旨の認定を申請することができる。
前項の規定による認定の申請は、関係する市町村を経由して行わなければならない。この場合において、関係する市町村は、当該海上運送高度化実施計画を検討し、意見があるときは当該意見を付して、国土交通大臣に送付するものとする。
国土交通大臣は、第1項の規定による認定の申請があった場合において、その海上運送高度化実施計画が次の各号のいずれにも適合するものであると認めるときは、その認定をするものとする。
海上運送高度化実施計画に定める事項が基本方針に照らして適切なものであること。
海上運送高度化実施計画に定める事項が海上運送高度化事業を確実に遂行するため適切なものであること。
海上運送高度化実施計画に定められた事業のうち、国内一般旅客定期航路事業に該当するものについては、当該事業の内容が海上運送法第4条各号に掲げる基準に適合し、かつ、海上運送高度化事業を実施しようとする者が同法第5条各号のいずれにも該当しないこと。
国土交通大臣は、前項の認定をしたときは、遅滞なく、その旨を関係する市町村に通知するものとする。
第3項の認定を受けた者は、当該認定に係る海上運送高度化実施計画を変更しようとするときは、国土交通大臣の認定を受けなければならない。
第2項から第4項までの規定は、前項の認定について準用する。
国土交通大臣は、第3項の認定に係る海上運送高度化実施計画(第5項の変更の認定があったときは、その変更後のもの。以下「認定海上運送高度化実施計画」という。)が第3項各号のいずれかに適合しなくなったと認めるとき、又は同項の認定を受けた者が認定海上運送高度化実施計画に従って海上運送高度化事業を実施していないと認めるときは、その認定を取り消すことができる。
第3項の認定及び第5項の変更の認定に関し必要な事項は、国土交通省令で定める。
参照条文
第20条
【海上運送法の特例】
海上運送高度化事業を実施しようとする者がその海上運送高度化実施計画について前条第3項同条第6項において準用する場合を含む。以下この条において同じ。)の認定を受けたときは、当該海上運送高度化実施計画に定められた海上運送高度化事業のうち、海上運送法第3条第1項の許可若しくは同法第11条第1項の認可を受け、又は同条第3項同法第19条の5第1項若しくは第20条第2項の規定による届出をしなければならないものについては、これらの規定により許可若しくは認可を受け、又は届出をしたものとみなす。この場合において、同法第19条の5第1項又は第20条第2項の規定による届出をしたものとみなされた事業については、これらの規定にかかわらず、前条第3項の認定を受けた日から開始することができる。
参照条文
第5節
乗継円滑化事業
第21条
【乗継円滑化事業の実施】
地域公共交通総合連携計画において、乗継円滑化事業に関する事項が定められたときは、乗継円滑化事業を実施しようとする者は、単独で又は共同して、当該地域公共交通総合連携計画に即して乗継円滑化事業を実施するための計画(以下「乗継円滑化実施計画」という。)を作成し、これに基づき、当該乗継円滑化事業を実施するものとする。
乗継円滑化実施計画には、次に掲げる事項について定めるものとする。
乗継円滑化事業を実施する区域
乗継円滑化事業の内容
乗継円滑化事業の実施予定期間
乗継円滑化事業の実施に必要な資金の額及びその調達方法
乗継円滑化事業の効果
前各号に掲げるもののほか、乗継円滑化事業の実施のために必要な事項として国土交通省令で定める事項
乗継円滑化事業を実施しようとする者は、乗継円滑化実施計画を定めようとするときは、あらかじめ、関係する市町村、公共交通事業者等、道路管理者、港湾管理者及び公安委員会の意見を聴かなければならない。
乗継円滑化事業を実施しようとする者は、乗継円滑化実施計画を定めたときは、遅滞なく、これを関係する市町村、公共交通事業者等、道路管理者、港湾管理者及び公安委員会に送付しなければならない。
前二項の規定は、乗継円滑化実施計画の変更について準用する。
第22条
【乗継円滑化実施計画の認定】
乗継円滑化事業を実施しようとする者は、国土交通大臣に対し、乗継円滑化実施計画が地域公共交通の活性化及び再生を適切かつ確実に推進するために適当なものである旨の認定を申請することができる。
前項の規定による認定の申請は、関係する市町村を経由して行わなければならない。この場合において、関係する市町村は、当該乗継円滑化実施計画を検討し、意見があるときは当該意見を付して、国土交通大臣に送付するものとする。
国土交通大臣は、第1項の規定による認定の申請があった場合において、その乗継円滑化実施計画が次の各号のいずれにも適合するものであると認めるときは、その認定をするものとする。
乗継円滑化実施計画に定める事項が基本方針に照らして適切なものであること。
乗継円滑化実施計画に定める事項が乗継円滑化事業を確実に遂行するため適切なものであること。
乗継円滑化実施計画に定められた事業のうち、一般乗合旅客自動車運送事業に該当するものについては、当該事業の内容が道路運送法第15条第2項において準用する同法第6条各号に掲げる基準に適合すること。
乗継円滑化実施計画に定められた事業のうち、国内一般旅客定期航路事業に該当するものについては、当該事業の内容が海上運送法第11条第2項において準用する同法第4条各号に掲げる基準に適合すること。
国土交通大臣は、前項の認定をしようとするときは、国土交通省令で定めるところにより関係する道路管理者に、国土交通省令・内閣府令で定めるところにより関係する公安委員会に、それぞれ意見を聴くものとする。ただし、道路管理者の意見を聴く必要がないものとして国土交通省令で定める場合、又は公安委員会の意見を聴く必要がないものとして国土交通省令・内閣府令で定める場合は、この限りでない。
国土交通大臣は、第3項の認定をしたときは、遅滞なく、その旨を関係する市町村に通知するものとする。
第3項の認定を受けた者は、当該認定に係る乗継円滑化実施計画を変更しようとするときは、国土交通大臣の認定を受けなければならない。
第2項から第5項までの規定は、前項の認定について準用する。
国土交通大臣は、第3項の認定に係る乗継円滑化実施計画(第6項の変更の認定があったときは、その変更後のもの。以下「認定乗継円滑化実施計画」という。)が第3項各号のいずれかに適合しなくなったと認めるとき、又は同項の認定を受けた者が認定乗継円滑化実施計画に従って乗継円滑化事業を実施していないと認めるときは、その認定を取り消すことができる。
第3項の認定及び第6項の変更の認定に関し必要な事項は、国土交通省令で定める。
第23条
【道路運送法の特例】
乗継円滑化事業を実施しようとする者がその乗継円滑化実施計画について前条第3項同条第7項において準用する場合を含む。以下同じ。)の認定を受けたときは、当該乗継円滑化実施計画に定められた乗継円滑化事業のうち、道路運送法第15条第1項の認可を受け、又は同条第3項若しくは第4項の規定による届出をしなければならないものについては、これらの規定により認可を受け、又は届出をしたものとみなす。
乗継円滑化事業を実施しようとする者がその乗継円滑化実施計画であって国土交通省令で定める運行計画の改善に関する事項が定められたものについて前条第3項の認定を受けた場合において、当該乗継円滑化実施計画に定められた運行計画の変更について道路運送法第15条の3第2項の規定による届出をしなければならないときは、同項の規定にかかわらず、遅滞なく、その旨を国土交通大臣に届け出ることをもって足りる。
第24条
【海上運送法の特例】
乗継円滑化事業を実施しようとする者がその乗継円滑化実施計画について第22条第3項の認定を受けたときは、当該乗継円滑化実施計画に定められた乗継円滑化事業のうち、海上運送法第11条第1項の認可を受け、又は同条第3項同法第19条の5第1項後段若しくは第20条第2項後段の規定による届出をしなければならないものについては、これらの規定により認可を受け、又は届出をしたものとみなす。この場合において、同法第19条の5第1項後段又は第20条第2項後段の規定による届出をしたものとみなされた事業については、これらの規定にかかわらず、第22条第3項の認定を受けた日から開始することができる。
乗継円滑化事業を実施しようとする者がその乗継円滑化実施計画であって国土交通省令で定める運行計画の改善に関する事項が定められたものについて第22条第3項の認定を受けた場合において、当該乗継円滑化実施計画に定められた船舶運航計画の変更について海上運送法第11条の2第2項の認可を受け、又は同条第1項若しくは同法第19条の5第1項後段の規定による届出をしなければならないときは、これらの規定にかかわらず、遅滞なく、その旨を国土交通大臣に届け出ることをもって足りる。
第25条
【共通乗車船券】
乗継円滑化事業を実施しようとする者がその乗継円滑化実施計画について第22条第3項の認定を受けた場合において、当該乗継円滑化実施計画に定められた乗継円滑化事業として発行する共通乗車船券に係る運賃又は料金の割引を行おうとするときは、国土交通省令で定めるところにより、共同で、あらかじめ、その旨を国土交通大臣に届け出ることができる。
前項の規定による届出をした者は、鉄道事業法第16条第3項後段、軌道法第11条第2項道路運送法第9条第3項後段又は海上運送法第8条第1項後段の規定により届出をしたものとみなす。
参照条文
第5節の2
鉄道事業再構築事業
第25条の2
【鉄道事業再構築事業の実施】
地域公共交通総合連携計画において、鉄道事業再構築事業に関する事項が定められたときは、当該地域公共交通総合連携計画を作成した市町村、当該鉄道事業再構築事業に係る旅客鉄道事業を経営する鉄道事業者及び当該鉄道事業者に代わって当該旅客鉄道事業に係る路線において引き続き旅客鉄道事業を経営しようとする者その他の国土交通省令で定める者は、その全員の合意により、当該地域公共交通総合連携計画に即して鉄道事業再構築事業を実施するための計画(以下「鉄道事業再構築実施計画」という。)を作成し、これに基づき、当該鉄道事業再構築事業を実施するものとする。
鉄道事業再構築実施計画には、次に掲げる事項について定めるものとする。
鉄道事業再構築事業を実施する路線
旅客鉄道事業の経営の改善に関する事項
市町村その他の者による支援の内容
旅客鉄道事業の事業構造の変更の内容
鉄道事業再構築事業の実施予定期間
鉄道事業再構築事業の実施に必要な資金の額及びその調達方法
鉄道事業再構築事業の効果
前各号に掲げるもののほか、鉄道事業再構築事業の実施のために必要な事項として国土交通省令で定める事項
第25条の3
【鉄道事業再構築実施計画の認定】
鉄道事業再構築事業を実施しようとする者は、国土交通大臣に対し、鉄道事業再構築実施計画が地域公共交通の活性化及び再生を適切かつ確実に推進するために適当なものである旨の認定を申請することができる。
国土交通大臣は、前項の規定による認定の申請があった場合において、その鉄道事業再構築実施計画が次の各号のいずれにも適合するものであると認めるときは、その認定をするものとする。
鉄道事業再構築実施計画に定める事項が基本方針に照らして適切なものであること。
鉄道事業再構築実施計画に定める事項が鉄道事業再構築事業を確実に遂行するため適切なものであること。
鉄道事業再構築実施計画に定められた事業のうち、次のイからヘまでに掲げる許可又は認可を受けなければならないものについては、当該事業の内容がそれぞれ当該イからヘまでに定める基準に適合すること。
鉄道事業法第3条第1項の許可同法第5条第1項各号に掲げる基準
鉄道事業法第7条第1項の認可同条第2項において準用する同法第5条第1項各号に掲げる基準
鉄道事業法第25条第1項の許可同条第2項各号に掲げる基準
鉄道事業法第26条第1項又は第2項の認可同条第3項において準用する同法第5条第1項各号に掲げる基準
鉄道事業再構築実施計画に定められた事業のうち、鉄道事業法第3条第1項の許可又は同法第26条第1項若しくは第2項の認可を受けなければならないものについては、当該事業を実施しようとする者が同法第6条各号のいずれにも該当しないこと。
国土交通大臣は、地方公共団体が経営する鉄道事業法第2条第4項に規定する第三種鉄道事業に該当する事業(鉄道線路を同条第3項に規定する第二種鉄道事業を経営する者に無償で使用させるものに限る。)が定められた鉄道事業再構築実施計画について前項の認定をしようとするときは、当該第三種鉄道事業に該当する事業について、同項第3号イの規定にかかわらず、同法第5条第1項第2号から第4号までに掲げる基準に適合するかどうかを審査して、これをすることができる。
第2項の認定をする場合において、鉄道事業法第16条第1項の認可を要するものについては、運輸審議会に諮るものとする。
第2項の認定を受けた者は、当該認定に係る鉄道事業再構築実施計画を変更しようとするときは、国土交通大臣の認定を受けなければならない。
第2項から第4項までの規定は、前項の認定について準用する。
国土交通大臣は、第2項の認定に係る鉄道事業再構築実施計画(第5項の変更の認定があったときは、その変更後のもの。以下「認定鉄道事業再構築実施計画」という。)が第2項各号のいずれかに適合しなくなったと認めるとき、又は同項の認定を受けた者が認定鉄道事業再構築実施計画に従って鉄道事業再構築事業を実施していないと認めるときは、その認定を取り消すことができる。
第2項の認定及び第5項の変更の認定に関し必要な事項は、国土交通省令で定める。
参照条文
第25条の4
【鉄道事業法の特例】
鉄道事業再構築事業を実施しようとする者がその鉄道事業再構築実施計画について前条第2項同条第6項において準用する場合を含む。)の認定を受けたときは、当該鉄道事業再構築実施計画に定められた鉄道事業再構築事業のうち、鉄道事業法第3条第1項若しくは第25条第1項の許可若しくは同法第7条第1項第15条第1項第16条第1項若しくは第26条第1項若しくは第2項の認可を受け、又は同法第7条第3項若しくは第16条第3項の規定による届出をしなければならないものについては、これらの規定により許可若しくは認可を受け、又は届出をしたものとみなす。
認定鉄道事業再構築実施計画に定められた鉄道事業再構築事業を実施するために、当該鉄道事業再構築事業に係る従前の旅客鉄道事業について廃止をすることが必要となる場合においては、鉄道事業法第28条の2第1項の規定にかかわらず、廃止届出をすることを要しない。
第6節
鉄道再生事業
第26条
【鉄道再生事業の実施】
地域公共交通総合連携計画において、鉄道再生事業に関する事項が定められたときは、当該地域公共交通総合連携計画を作成した市町村、廃止届出がされた鉄道事業を経営する鉄道事業者及び国土交通省令で定める者は、その全員の合意により、当該地域公共交通総合連携計画に即して鉄道再生事業を実施するための計画(以下「鉄道再生実施計画」という。)を作成し、これに基づき、当該鉄道再生事業を実施するものとする。
鉄道再生実施計画には、次に掲げる事項について定めるものとする。
鉄道再生事業を実施する路線
鉄道事業の経営の改善に関する事項
市町村その他の者による支援の内容
鉄道再生事業の実施予定期間
前号の期間を経過した後における鉄道事業者の鉄道事業の廃止に関する判断の基準となるべき事項
前各号に掲げるもののほか、鉄道再生事業の実施のために必要な事項として国土交通省令で定める事項
廃止届出がされた鉄道事業を経営する鉄道事業者は、当該廃止届出に係る鉄道事業の全部又は一部について第1項の合意のための協議を開始したときは、遅滞なく、その旨を国土交通大臣に届け出なければならない。
第1項に規定する者は、鉄道再生実施計画を作成したときは、国土交通省令で定めるところにより、当該鉄道再生実施計画を国土交通大臣に届け出ることができる。これを変更したときも同様とする。
参照条文
第27条
【鉄道事業法の特例】
国土交通大臣は、前条第3項の規定による届出を受けたときは、当該届出に係る鉄道事業について鉄道事業法第28条の2第3項の通知をしないものとする。
前条第3項の規定による届出をした鉄道事業者は、当該届出に係る鉄道事業について廃止の日を繰り下げる旨を国土交通大臣に届け出ることができる。この場合においては、当該届出をした後の廃止の日を定めることを要しない。
前項の規定による届出をした鉄道事業者は、廃止届出をした日から一年を経過した後に前条第1項の合意がなされていない場合において、前項の規定による届出に係る鉄道事業の全部又は一部を廃止しようとするときは、鉄道事業法第28条の2第1項の規定にかかわらず、廃止の日の一月前までに、その旨を国土交通大臣に届け出ることをもって足りる。
前条第1項に規定する者が同条第4項の規定による届出をしたときは、当該届出に係る鉄道再生実施計画に定められた鉄道再生事業のうち、鉄道事業法第7条第3項又は第16条第3項後段若しくは第4項後段の規定による届出をしなければならないものについては、これらの規定により届出をしたものとみなす。
前条第4項の規定による届出をした鉄道事業者は、同条第1項の鉄道再生実施計画に定められた鉄道再生事業を実施し、同条第2項第4号に掲げる期間が経過した場合において、同項第5号に掲げる判断の基準となるべき事項に従って同項第1号に掲げる路線に係る鉄道事業の全部又は一部を廃止しようとするときは、鉄道事業法第28条の2第1項の規定にかかわらず、廃止の日の六月前までに、その旨を国土交通大臣に届け出ることをもって足りる。
第7節
雑則
第28条
【認定軌道運送高度化事業等の実施に係る命令等】
市町村は、地域公共交通総合連携計画に定められた軌道運送高度化事業、道路運送高度化事業、海上運送高度化事業、乗継円滑化事業又は鉄道事業再構築事業(以下この項において「軌道運送高度化事業等」と総称する。)が実施されていないと認めるときは、当該軌道運送高度化事業等を実施すべき者に対し、その実施を要請することができる。
市町村は、認定軌道運送高度化実施計画に定められた軌道運送高度化事業、認定道路運送高度化実施計画に定められた道路運送高度化事業、認定海上運送高度化実施計画に定められた海上運送高度化事業、認定乗継円滑化実施計画に定められた乗継円滑化事業又は認定鉄道事業再構築実施計画に定められた鉄道事業再構築事業(以下「認定軌道運送高度化事業等」と総称する。)について、前項の規定による要請を受けた者が当該要請に応じないときは、その旨を国土交通大臣に通知することができる。
国土交通大臣は、前項の規定による通知があった場合において、第1項の規定による要請を受けた者が正当な理由がなくてその要請に係る認定軌道運送高度化事業等を実施していないと認めるときは、当該要請を受けた者に対し、認定軌道運送高度化実施計画、認定道路運送高度化実施計画、認定海上運送高度化実施計画、認定乗継円滑化実施計画又は認定鉄道事業再構築実施計画に従って当該認定軌道運送高度化事業等を実施すべきことを勧告することができる。
国土交通大臣は、前項の規定による勧告を受けた者が正当な理由がなくてその勧告に係る措置を講じない場合において、当該勧告を受けた者の事業について地域公共交通の活性化及び再生を阻害している事実があると認めるときは、当該勧告を受けた者に対し、当該勧告に係る措置を講ずるべきことを命ずることができる。
参照条文
第29条
【地方債についての配慮】
地方公共団体が、地域公共交通総合連携計画を達成するために行う事業に要する経費に充てるために起こす地方債については、法令の範囲内において、資金事情及び当該地方公共団体の財政事情が許す限り、特別の配慮をするものとする。
第4章
新地域旅客運送事業の円滑化
第30条
【新地域旅客運送事業計画の認定】
新地域旅客運送事業を実施しようとする者(以下「新地域旅客運送事業者」という。)は、単独で又は共同して、その実施しようとする新地域旅客運送事業についての計画(以下「新地域旅客運送事業計画」という。)を作成し、これを国土交通大臣に提出して、その新地域旅客運送事業計画が地域公共交通の活性化及び再生を適切かつ確実に推進するために適当なものである旨の認定を申請することができる。
新地域旅客運送事業計画には、次に掲げる事項について定めるものとする。
新地域旅客運送事業を実施する区域
新地域旅客運送事業の目標
新地域旅客運送事業の内容
新地域旅客運送事業の実施時期
新地域旅客運送事業の実施に必要な資金の額及びその調達方法
前各号に掲げるもののほか、新地域旅客運送事業の実施のために必要な事項として国土交通省令で定める事項
国土交通大臣は、第1項の規定による認定の申請があった場合において、その新地域旅客運送事業計画が次の各号のいずれにも適合するものであると認めるときは、その認定をするものとする。
新地域旅客運送事業計画に定める事項が基本方針に照らして適切なものであること。
新地域旅客運送事業計画に定める事項が新地域旅客運送事業を確実に遂行するため適切なものであること。
新地域旅客運送事業計画に定められた事業のうち、旅客鉄道事業に該当するものについては、当該事業の内容が鉄道事業法第5条第1項各号に掲げる基準に適合し、かつ、新地域旅客運送事業者が同法第6条各号のいずれにも該当しないこと。
新地域旅客運送事業計画に定められた事業のうち、旅客軌道事業に該当するものについては、当該事業の内容が軌道法第3条の特許の基準に適合すること。
新地域旅客運送事業計画に定められた事業のうち、一般乗合旅客自動車運送事業に該当するものについては、当該事業の内容が道路運送法第6条各号に掲げる基準に適合し、かつ、新地域旅客運送事業者が同法第7条各号のいずれにも該当しないこと。
新地域旅客運送事業計画に定められた事業のうち、国内一般旅客定期航路事業に該当するものについては、当該事業の内容が海上運送法第4条各号に掲げる基準に適合し、かつ、新地域旅客運送事業者が同法第5条各号のいずれにも該当しないこと。
前項の認定をする場合において、軌道法第3条の特許を要するものについては、運輸審議会に諮るものとし、その他必要な手続は、政令で定める。
国土交通大臣は、第3項の認定をしようとするときは、国土交通省令で定めるところにより関係する道路管理者に、国土交通省令・内閣府令で定めるところにより関係する公安委員会に、それぞれ意見を聴くものとする。ただし、道路管理者の意見を聴く必要がないものとして国土交通省令で定める場合、又は公安委員会の意見を聴く必要がないものとして国土交通省令・内閣府令で定める場合は、この限りでない。
第3項の認定を受けた新地域旅客運送事業者(以下「認定新地域旅客運送事業者」という。)は、当該認定に係る新地域旅客運送事業計画を変更しようとするときは、国土交通大臣の認定を受けなければならない。
第3項から第5項までの規定は、前項の認定について準用する。この場合において、第4項中「軌道法第3条の特許」とあるのは、「軌道法第16条第1項(軌道の譲渡に係る部分に限る。)若しくは第22条ノ二の許可又は同法第22条の認可」と読み替えるものとする。
国土交通大臣は、第3項の認定に係る新地域旅客運送事業計画(第6項の変更の認定があったときは、その変更後のもの。以下「認定新地域旅客運送事業計画」という。)が第3項各号のいずれかに適合しなくなったと認めるとき、又は認定新地域旅客運送事業者が認定新地域旅客運送事業計画に従って事業を実施していないと認めるときは、その認定を取り消すことができる。
第3項の認定及び第6項の変更の認定に関し必要な事項は、国土交通省令で定める。
第31条
【新地域旅客運送事業の運賃及び料金】
認定新地域旅客運送事業者は、単独で又は共同して、認定新地域旅客運送事業計画に定められた新地域旅客運送事業(以下「認定新地域旅客運送事業」という。)について、その一貫した運送サービスに係る旅客の運賃及び料金(以下「運賃等」という。)を定め、国土交通省令で定めるところにより、あらかじめ、国土交通大臣に届け出なければならない。これを変更しようとするときも同様とする。
運賃等のうち、次の各号に該当するものについては、それぞれ当該各号に掲げる基準に適合するものでなければならない。
旅客鉄道事業の運賃及び料金(鉄道事業法第16条第1項の認可を受けなければならないものに限る。)同項の認可を受けた運賃及び料金の上限の範囲内であること。
旅客軌道事業の運賃及び料金(軌道法第11条第1項の認可を受けなければならないものに限る。)同項の認可を受けた運賃及び料金と同額であること。
一般乗合旅客自動車運送事業の運賃及び料金(道路運送法第9条第1項の認可を受けなければならないものに限る。)同項の認可を受けた運賃及び料金の上限の範囲内であること。
国内一般旅客定期航路事業の運賃(海上運送法第8条第3項の認可を受けなければならないものに限る。)同項の認可を受けた運賃の上限の範囲内であること。
認定新地域旅客運送事業者は、第1項の規定による届出をした場合においては、国土交通省令で定める方法により、運賃等を公示しなければならない。
参照条文
第32条
【鉄道事業法等の特例】
新地域旅客運送事業者がその新地域旅客運送事業計画について第30条第3項の認定を受けたときは、当該新地域旅客運送事業計画に定められた事業のうち、鉄道事業法第3条第1項の許可若しくは同法第7条第1項の認可を受け、又は同条第3項の規定による届出をしなければならないものについては、これらの規定により許可若しくは認可を受け、又は届出をしたものとみなす。
旅客鉄道事業を営む認定新地域旅客運送事業者がその認定新地域旅客運送事業計画の変更について第30条第7項において準用する同条第3項の認定を受けたときは、当該認定新地域旅客運送事業計画に定められた事業のうち、鉄道事業法第7条第1項第26条第1項若しくは第2項若しくは第27条第1項の認可を受け、又は同法第7条第3項第28条第1項若しくは第28条の2第1項の規定による届出をしなければならないものについては、これらの規定により認可を受け、又は届出をしたものとみなす。
旅客鉄道事業を営む認定新地域旅客運送事業者がその運賃等について前条第1項の規定による届出をしたときは、運賃等のうち、鉄道事業法第16条第3項又は第4項の規定による届出をしなければならないものについては、これらの規定により届出をしたものとみなす。
旅客鉄道事業を営む認定新地域旅客運送事業者がその運賃等について前条第3項の規定による公示をしたときは、運賃等のうち、鉄道営業法第3条第1項の規定による公告をしなければならないものについては、同項の規定により公告をしたものとみなす。
第33条
【軌道法の特例】
新地域旅客運送事業者がその新地域旅客運送事業計画について第30条第3項の認定を受けたときは、当該新地域旅客運送事業計画に定められた事業のうち、軌道法第3条の特許を受けなければならないものについては、同条の規定により特許を受けたものとみなす。
旅客軌道事業を営む認定新地域旅客運送事業者がその認定新地域旅客運送事業計画の変更について第30条第7項において準用する同条第3項の認定を受けたときは、当該認定新地域旅客運送事業計画に定められた事業のうち、軌道法第15条第16条第1項(軌道の譲渡に係る部分に限る。)若しくは第22条ノ二の許可又は同法第22条若しくは同法第26条において準用する鉄道事業法第27条第1項の認可を受けなければならないものについては、これらの規定により許可又は認可を受けたものとみなす。
旅客軌道事業を営む認定新地域旅客運送事業者がその運賃等について第31条第1項の規定による届出をしたときは、運賃等のうち、軌道法第11条第2項の規定による届出をしなければならないものについては、同項の規定により届出をしたものとみなす。
第34条
【道路運送法の特例】
新地域旅客運送事業者がその新地域旅客運送事業計画について第30条第3項の認定を受けたときは、当該新地域旅客運送事業計画に定められた事業のうち、道路運送法第4条第1項の許可若しくは同法第15条第1項の認可を受け、又は同条第3項若しくは第4項の規定による届出をしなければならないものについては、これらの規定により許可若しくは認可を受け、又は届出をしたものとみなす。
一般乗合旅客自動車運送事業を営む認定新地域旅客運送事業者がその認定新地域旅客運送事業計画の変更について第30条第7項において準用する同条第3項の認定を受けたときは、当該認定新地域旅客運送事業計画に定められた事業のうち、道路運送法第15条第1項第36条第1項若しくは第2項若しくは第37条第1項の認可を受け、又は同法第15条第3項若しくは第4項第15条の2第1項若しくは第38条第1項若しくは第2項の規定による届出をしなければならないものについては、これらの規定により認可を受け、又は届出をしたものとみなす。
一般乗合旅客自動車運送事業を営む認定新地域旅客運送事業者がその運賃等について第31条第1項の規定による届出をしたときは、運賃等のうち、道路運送法第9条第3項又は第5項の規定による届出をしなければならないものについては、これらの規定により届出をしたものとみなす。
一般乗合旅客自動車運送事業を営む認定新地域旅客運送事業者がその運賃等について第31条第3項の規定による公示をしたときは、運賃等のうち、道路運送法第12条第1項又は第3項の規定による掲示をしなければならないものについては、これらの規定により掲示をしたものとみなす。
第35条
【海上運送法の特例】
新地域旅客運送事業者がその新地域旅客運送事業計画について第30条第3項の認定を受けたときは、当該新地域旅客運送事業計画に定められた事業のうち、海上運送法第3条第1項の許可若しくは同法第11条第1項の認可を受け、又は同条第3項同法第19条の5第1項若しくは第20条第2項の規定による届出をしなければならないものについては、これらの規定により許可若しくは認可を受け、又は届出をしたものとみなす。この場合において、同法第19条の5第1項又は第20条第2項の規定による届出をしたものとみなされた事業については、これらの規定にかかわらず、第30条第3項の認定を受けた日から開始することができる。
国内一般旅客定期航路事業等を営む認定新地域旅客運送事業者がその認定新地域旅客運送事業計画の変更について第30条第7項において準用する同条第3項の認定を受けたときは、当該認定新地域旅客運送事業計画に定められた事業のうち、海上運送法第11条第1項若しくは第18条第1項第2項若しくは第4項の認可を受け、又は同法第11条第3項第15条第1項若しくは第2項第19条の5第1項若しくは第2項若しくは第20条第2項若しくは第3項の規定による届出をしなければならないものについては、これらの規定により認可を受け、又は届出をしたものとみなす。この場合において、同法第19条の5第1項又は第20条第2項の規定による届出をしたものとみなされた事業については、これらの規定にかかわらず、第30条第7項において準用する同条第3項の認定を受けた日から開始することができる。
国内一般旅客定期航路事業を営む認定新地域旅客運送事業者がその運賃等について第31条第1項の規定による届出をしたときは、運賃等のうち、海上運送法第8条第1項の規定による届出をしなければならないものについては、同項の規定により届出をしたものとみなす。
国内一般旅客定期航路事業等を営む認定新地域旅客運送事業者がその運賃等について第31条第3項の規定による公示をしたときは、運賃等のうち、海上運送法第10条又は第19条の6の2同法第20条の2第2項において準用する場合を含む。)の規定による公示をしなければならないものについては、これらの規定により公示をしたものとみなす。
第36条
【新地域旅客運送事業の円滑化についての配慮】
国土交通大臣は、認定新地域旅客運送事業についての鉄道営業法第1条軌道法第14条船舶安全法第2条第1項及び道路運送車両法第40条から第42条までの規定に基づく命令で定める車両又は船舶に係る保安上の技術基準の作成及びその運用に当たっては、当該認定新地域旅客運送事業の実施が地域公共交通の活性化及び再生に資することにかんがみ、当該認定新地域旅客運送事業に用いられる車両又は船舶の運行の安全の確保に支障のない範囲内において、当該認定新地域旅客運送事業の円滑化が図られるよう適切な配慮をするものとする。
第5章
雑則
第37条
【資金の確保】
国及び地方公共団体は、地域公共交通総合連携計画に定められた事業及び新地域旅客運送事業の推進を図るために必要な資金の確保に努めるものとする。
第38条
【報告の徴収】
国土交通大臣は、この法律の施行に必要な限度において、認定軌道運送高度化事業等を実施する者又は認定新地域旅客運送事業者に対し、それぞれ認定軌道運送高度化事業等又は認定新地域旅客運送事業の実施状況について報告を求めることができる。
参照条文
第39条
【主務大臣】
第3条第1項及び第3項から第5項までにおける主務大臣は、同条第2項第4号に掲げる事項については国土交通大臣とし、その他の事項については国土交通大臣及び総務大臣とする。
第5条第7項及び第8項並びに第6条第6項における主務大臣は、国土交通大臣及び総務大臣とする。
第40条
【権限の委任】
この法律による国土交通大臣の権限は、国土交通省令で定めるところにより、地方支分部局の長に委任することができる。
第41条
【命令への委任】
この法律に定めるもののほか、この法律の実施のために必要な事項は、命令で定める。
第42条
【経過措置】
この法律に基づき命令を制定し、又は改廃する場合においては、その命令で、その制定又は改廃に伴い合理的に必要と判断される範囲内において、所要の経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)を定めることができる。
第6章
罰則
第43条
次の各号のいずれかに該当する者は、百万円以下の罰金に処する。
第28条第4項の規定による命令に違反した者
第38条の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をした者
参照条文
第44条
法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、前条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対しても同条の刑を科する。
附則
第1条
(施行期日)
この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
第2条
(検討)
政府は、この法律の施行後五年を経過した場合において、この法律の施行の状況について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。
附則
平成20年5月30日
第1条
(施行期日)
この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
第2条
(検討)
政府は、この法律の施行後五年を経過した場合において、この法律の施行の状況について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。
附則
平成23年5月2日
第1条
(施行期日)
この法律は、公布の日から起算して三月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
附則
平成23年8月30日
第1条
(施行期日)
この法律は、公布の日から施行する。
第81条
(罰則に関する経過措置)
この法律(附則第一条各号に掲げる規定にあっては、当該規定。以下この条において同じ。)の施行前にした行為及びこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
第82条
(政令への委任)
この附則に規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。
附則
平成25年6月14日
第1条
(施行期日)
この法律は、公布の日から施行する。
第10条
(罰則に関する経過措置)
この法律(附則第一条各号に掲げる規定にあっては、当該規定)の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
第11条
(政令への委任)
この附則に規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。

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