• 独立行政法人農林漁業信用基金法

独立行政法人農林漁業信用基金法

平成22年5月28日 改正
第1章
総則
第1条
【目的】
この法律は、独立行政法人農林漁業信用基金の名称、目的、業務の範囲等に関する事項を定めることを目的とする。
第2条
【名称】
この法律及び独立行政法人通則法(以下「通則法」という。)の定めるところにより設立される通則法第2条第1項に規定する独立行政法人の名称は、独立行政法人農林漁業信用基金とする。
第3条
【信用基金の目的】
独立行政法人農林漁業信用基金(以下「信用基金」という。)は、農業信用基金協会が行う農業近代化資金等に係る債務の保証、漁業信用基金協会が行う漁業近代化資金等に係る債務の保証等につき保険を行うこと、農業信用基金協会及び漁業信用基金協会の業務に必要な資金を融通すること並びに林業者等の融資機関からの林業(林業種苗生産業及び木材製造業を含む。以下同じ。)の経営の改善に必要な資金の借入れ等に係る債務を保証することにより、農林漁業経営等に必要な資金の融通を円滑にし、もって農林漁業の健全な発展に資することを目的とする。
信用基金は、前項に規定するもののほか、農業災害補償法に基づき、農業共済団体等が行う保険事業等に係る保険金等の支払に関して必要とする資金の貸付け等の業務を行い、及び漁業災害補償法に基づき、漁業共済団体が行う漁業共済事業等に係る共済金等の支払に関して必要とする資金の貸付け等の業務を行うことを目的とする。
参照条文
第4条
【事務所】
信用基金は、主たる事務所を東京都に置く。
第5条
【資本金】
信用基金の資本金は、附則第3条第6項第8項第10項及び第13項の規定により政府及び政府以外の者から出資があったものとされた金額の合計額とする。
信用基金は、必要があるときは、主務大臣の認可を受けて、その資本金を増加することができる。
政府は、前項の規定により信用基金がその資本金を増加するときは、予算で定める金額の範囲内において、信用基金に出資することができる。
都道府県は、信用基金に出資しようとする場合は、総務大臣と協議の上、第15条第2号に規定する林業信用保証業務に必要な資金に充てるべきものとして示して出資しなければならない。ただし、当該林業信用保証業務に係る出資が総務大臣の定める基準に該当する場合は、協議を要しない。
農業信用基金協会、漁業信用基金協会及び農林中央金庫は、それぞれ、農業信用保証保険法第8条中小漁業融資保証法第4条及び農林中央金庫法第55条の規定にかかわらず、信用基金に出資することができる。
政府並びに政府及び都道府県以外の者は、第2項の認可があった場合において、信用基金に出資しようとするときは、第15条各号に掲げる業務のそれぞれに必要な資金に充てるべき金額を示すものとする。
第6条
【持分の払戻し等の禁止】
信用基金は、通則法第46条の2第1項若しくは第2項の規定による国庫への納付又は通則法第46条の3第3項の規定による払戻しをする場合を除くほか、出資者に対し、その持分を払い戻すことができない。
信用基金は、出資者の持分を取得し、又は質権の目的としてこれを受けることができない。
第7条
【持分の譲渡し等】
政府以外の出資者は、理事長の定めるところにより、その持分を譲り渡すことができる。
政府以外の出資者の持分の移転は、取得者の氏名又は名称及びその住所を出資者原簿に記載した後でなければ、これをもって信用基金その他の第三者に対抗することができない。
出資者の持分については、当該持分が信託財産に属する旨を出資者原簿に記載した後でなければ、当該持分が信託財産に属することを信用基金その他の第三者に対抗することができない。
第2章
役員及び職員
第8条
【役員】
信用基金に、役員として、その長である理事長及び監事二人を置く。
信用基金に、役員として、副理事長一人及び理事五人以内を置くことができる。
第9条
【副理事長及び理事の職務及び権限等】
副理事長は、理事長の定めるところにより、信用基金を代表し、理事長を補佐して信用基金の業務を掌理する。
理事は、理事長の定めるところにより、理事長(副理事長が置かれているときは、理事長及び副理事長)を補佐して信用基金の業務を掌理する。
通則法第19条第2項の個別法で定める役員は、副理事長とする。ただし、副理事長が置かれていない場合であって理事が置かれているときは理事、副理事長及び理事が置かれていないときは監事とする。
前項ただし書の場合において、通則法第19条第2項の規定により理事長の職務を代理し又はその職務を行う監事は、その間、監事の職務を行ってはならない。
第10条
【役員の任期】
理事長及び副理事長の任期は四年とし、理事及び監事の任期は二年とする。
第11条
【役員及び職員の地位】
信用基金の役員及び職員は、刑法その他の罰則の適用については、法令により公務に従事する職員とみなす。
第3章
業務等
第12条
【業務の範囲】
信用基金は、第3条第1項に掲げる目的を達成するため、次の業務を行う。
農業信用保証保険法第3章第1節の規定による保証保険を行うこと。
農業信用保証保険法第3章第2節の規定による融資保険を行うこと。
農業信用基金協会の農業信用保証保険法第2条第3項に規定する農業近代化資金等に係る保証債務及び同法第8条第1項第2号に掲げる保証債務の額を増大するために必要な原資となるべき資金並びにその履行を円滑にするために必要な資金の貸付けを行うこと。
農業信用基金協会に対し農業信用保証保険法第8条第1項第3号に掲げる業務に必要な資金の貸付けを行うこと。
次条及び林業・木材産業改善資金助成法第17条の規定による債務の保証を行うこと。
中小漁業融資保証法第3章第1節の規定による保証保険を行うこと。
中小漁業融資保証法第3章第2節の規定による融資保険を行うこと。
漁業信用基金協会の中小漁業融資保証法第2条第3項に規定する漁業近代化資金等に係る保証債務及び同法第4条第1項第2号に掲げる保証債務の額を増大するために必要な原資となるべき資金並びにその履行を円滑にするために必要な資金の貸付けを行うこと。
漁業信用基金協会に対し中小漁業融資保証法第4条第1項第3号に掲げる業務に必要な資金の貸付けを行うこと。
前各号に掲げる業務に附帯する業務を行うこと。
信用基金は、第3条第2項に掲げる目的を達成するため、農業災害補償法第142条の8の規定により行う業務(以下「農業災害補償関係業務」という。)及び漁業災害補償法第196条の3に規定する業務(以下「漁業災害補償関係業務」という。)を行う。この場合において、この法律の特例その他必要な事項は、それぞれ農業災害補償法及び漁業災害補償法で定める。
第13条
信用基金は、次に掲げる資金で政令で定めるものを、当該出資者である林業者等(第1号に掲げる資金については、その者が森林組合等である場合には、その直接の構成員となっている林業者等を含む。)が融資機関から借り入れること(当該政令で定める資金に充てるため手形の割引を受けることを含む。)により当該融資機関に対して負担する債務の保証を行うことができる。
出資者である林業者等(その者が森林組合等である場合には、その直接の構成員となっている林業者等を含む。)がその林業の経営のために必要とする資金で当該経営の改善に資すると認められるもの
出資者である森林組合等がその直接の構成員となっている林業者等に対しその林業の経営に必要な資金で当該経営の改善に資すると認められるものを貸し付けるために必要とする資金
出資者である森林組合等がその直接又は間接の構成員となっている林業者等にその林業の経営に必要な資材を供給するために必要とする資金
前項の「林業者等」とは、次に掲げる者をいう。
林業を営む者(会社にあっては、資本金の額又は出資の総額が千万円以下のもの及び常時使用する従業者の数が三百人以下のもの、個人にあっては、常時使用する従業者の数が三百人以下のものに限る。)
森林組合、生産森林組合、森林組合連合会並びに林業を営む者が直接又は間接の構成員となっている中小企業等協同組合、農業協同組合及び農業協同組合連合会
前二号に掲げる者のほか、これらの者が主たる構成員又は出資者となっている法人で政令で定めるもの
第1項の「森林組合等」とは、前項第2号に掲げる者をいう。
第1項の「融資機関」とは、次に掲げる者をいう。
農林中央金庫
森林組合法第9条第2項第1号に掲げる事業を行う森林組合で政令で定めるもの
森林組合法第101条第1項第3号に掲げる事業を行う森林組合連合会
中小企業等協同組合法第9条の2第1項第2号に掲げる事業を行う事業協同組合で政令で定めるもの
中小企業等協同組合法第9条の9第1項第2号に掲げる事業を行う協同組合連合会
株式会社商工組合中央金庫
銀行その他の金融機関で政令で定めるもの
第14条
【業務の委託】
信用基金は、業務方法書で定めるところにより、第12条第1項第1号から第4号まで及び第6号から第9号までに掲げる業務(保険契約の締結を除く。)並びにこれらに附帯する業務の一部を前条第4項第1号第2号又は第7号に掲げる者に委託することができる。
信用基金は、業務方法書で定めるところにより、第12条第1項第5号に掲げる業務(債務の保証の決定を除く。)及びこれに附帯する業務の一部を融資機関(前条第1項の融資機関をいう。)又は債権回収会社(債権管理回収業に関する特別措置法第2条第3項に規定する債権回収会社をいう。次項において同じ。)に委託することができる。
前二項に規定する者(債権回収会社を除く。)は、他の法律の規定にかかわらず、前二項の規定による業務の委託を受け、当該業務を行うことができる。
第15条
【区分経理】
信用基金は、次の各号に掲げる業務ごとに経理を区分し、それぞれ勘定を設けて整理しなければならない。
第12条第1項第1号から第4号までに掲げる業務及びこれらに附帯する業務(以下「農業信用保険業務」という。)
第12条第1項第5号に掲げる業務及びこれに附帯する業務(以下「林業信用保証業務」という。)
第12条第1項第6号から第9号までに掲げる業務及びこれらに附帯する業務(以下「漁業信用保険業務」という。)
第16条
【積立金の処分】
信用基金は、通則法第29条第2項第1号に規定する中期目標の期間(以下この項において「中期目標の期間」という。)の最後の事業年度に係る通則法第44条第1項又は第2項の規定による整理を行った後、同条第1項の規定による積立金があるときは、その額に相当する金額のうち主務大臣の承認を受けた金額を、当該中期目標の期間の次の中期目標の期間に係る通則法第30条第1項の認可を受けた中期計画(同項後段の規定による変更の認可を受けたときは、その変更後のもの)の定めるところにより、当該次の中期目標の期間における前条各号に掲げる業務の財源に充てることができる。
主務大臣は、前項の承認をしようとするときは、あらかじめ、主務省の独立行政法人評価委員会の意見を聴かなければならない。
信用基金は、第1項に規定する積立金の額に相当する金額から同項の承認を受けた金額を控除してなお残余があるときは、その残余の額を国庫に納付しなければならない。
前三項に定めるもののほか、納付金の納付の手続その他積立金の処分に関し必要な事項は、政令で定める。
第17条
【長期借入金】
信用基金は、第12条第1項第4号及び第9号に掲げる業務に必要な費用に充てるため、主務大臣の認可を受けて、長期借入金をすることができる。
主務大臣は、前項の認可をしようとするときは、あらかじめ、主務省の独立行政法人評価委員会の意見を聴かなければならない。
第18条
【債務保証】
政府は、法人に対する政府の財政援助の制限に関する法律第3条の規定にかかわらず、国会の議決を経た金額の範囲内において、信用基金の長期借入金に係る債務について保証することができる。
第19条
【償還計画】
信用基金は、毎事業年度、長期借入金の償還計画を立てて、主務大臣の認可を受けなければならない。
主務大臣は、前項の認可をしようとするときは、あらかじめ、主務省の独立行政法人評価委員会の意見を聴かなければならない。
第4章
雑則
第20条
【報告及び検査】
主務大臣は、この法律、農業信用保証保険法林業・木材産業改善資金助成法又は中小漁業融資保証法を施行するため必要があると認めるときは、信用基金から業務の委託を受けた者(以下「受託者」という。)に対し、その委託を受けた業務に関し報告をさせ、又はその職員に、受託者の事務所に立ち入り、その委託を受けた業務に関し業務の状況若しくは帳簿、書類その他の必要な物件を検査させることができる。
前項の規定により立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人にこれを提示しなければならない。
第1項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。
第21条
【出資者に対する通知又は催告】
信用基金が出資者に対してする通知又は催告は、出資者原簿に記載したその出資者の住所(出資者が別に通知又は催告を受ける場所を信用基金に通知したときは、その場所)にあててすれば足りる。
前項の通知又は催告は、通常到達すべきであった時に、到達したものとみなす。
第22条
【出資者原簿】
信用基金は、出資者原簿を主たる事務所に備えて置かなければならない。
出資者原簿には、第15条各号に掲げる業務に係る出資ごとに、各出資者について次の事項を記載しなければならない。
氏名又は名称及び住所
出資の引受け及び出資金の払込みの年月日又は出資者の持分の移転の年月日
出資額
出資者は、出資者原簿の閲覧を求めることができる。
第23条
【残余財産の分配】
信用基金は、解散した場合において、その債務を弁済してなお残余財産があるときは、当該残余財産の額のうち、第15条各号に掲げる業務に係るそれぞれの勘定に属する額に相当する額をそれぞれの業務に係る各出資者に対し、それぞれ、その出資額に応じて分配するものとする。
前項の規定により各出資者に分配することができる額は、その出資額を限度とする。
第24条
【主務大臣等】
この法律及び信用基金に係る通則法における主務大臣は、農林水産大臣及び財務大臣(農業災害補償関係業務及び漁業災害補償関係業務に関する事項並びにこれらの業務に係る財務及び会計に関する事項(給与及び退職手当の支給の基準に関するものを除く。)については、農林水産大臣)とする。
第20条第1項及び信用基金に係る通則法第64条第1項に規定する主務大臣の権限は、主務大臣が農林水産大臣及び財務大臣である場合においては、農林水産大臣又は財務大臣がそれぞれ単独に行使することを妨げない。
この法律及び信用基金に係る通則法における主務省は、農林水産省及び財務省(農業災害補償関係業務及び漁業災害補償関係業務に関する事項並びにこれらの業務に係る財務及び会計に関する事項については、農林水産省)とする。
信用基金に係る通則法における主務省令は、主務大臣の発する命令とする。
第25条
【国家公務員宿舎法の適用除外】
国家公務員宿舎法の規定は、信用基金の役員及び職員には、適用しない。
第26条
削除
第5章
罰則
第27条
第20条第1項の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は同項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避した場合には、その違反行為をした受託者の役員又は職員は、二十万円以下の罰金に処する。
第28条
次の各号のいずれかに該当する場合には、その違反行為をした信用基金の役員は、二十万円以下の過料に処する。
この法律の規定により主務大臣の認可又は承認を受けなければならない場合において、その認可又は承認を受けなかったとき。
第12条に規定する業務以外の業務を行ったとき。
附則
第1条
(施行期日)
この法律は、平成十五年四月一日から施行する。ただし、附則第五条から第十二条まで及び第十四条から第十九条までの規定は、同年十月一日から施行する。
第2条
(信用基金の業務の特例)
信用基金は、当分の間、第十二条に規定する業務のほか、林業経営基盤の強化等の促進のための資金の融通等に関する暫定措置法第六条に規定する業務を行う。この場合において、この法律の特例その他必要な事項は、林業経営基盤の強化等の促進のための資金の融通等に関する暫定措置法で定める。
第3条
(農林漁業信用基金の解散等)
農林漁業信用基金は、信用基金の成立の時において解散するものとし、その一切の権利及び義務は、次項の規定により国が承継する資産を除き、その時において信用基金が承継する。
信用基金の成立の際現に農林漁業信用基金が有する権利のうち、信用基金がその業務を確実に実施するために必要な資産以外の資産は、信用基金の成立の時において国が承継する。
前項の規定により国が承継する資産の範囲その他当該資産の国への承継に関し必要な事項は、政令で定める。
農林漁業信用基金の解散の日の前日を含む事業年度は、その日に終わるものとする。
農林漁業信用基金の解散の日の前日を含む事業年度に係る決算並びに財産目録、貸借対照表及び損益計算書については、なお従前の例による。
第一項の規定により信用基金が農林漁業信用基金の権利及び義務を承継したときは、その承継の際、現に次の各号に掲げる業務に係る勘定に属する資産の価額から負債の金額を差し引いた額(当該差し引いた額が現に当該勘定に属する資本金の額を超えるときは、当該資本金の額に相当する金額)は、それぞれ、政府及び政府以外の者から信用基金に対し当該各号に定める業務に必要な資金に充てるべきものとして示して出資されたものとする。
第一項の規定により信用基金が農林漁業信用基金の権利及び義務を承継したときは、その承継の際、現に前項各号に掲げる業務に係る勘定に属する資産(第二項の規定により国が承継する資産を除く。)の価額から負債の金額を差し引いた額が現に当該業務に係る勘定に属する資本金の額を超えるときは、その差額に相当する額を、それぞれ、同項各号に定める業務に係る勘定に属する積立金として整理するものとする。
第一項の規定により信用基金が農林漁業信用基金の権利及び義務を承継したときは、その承継の際、現に次の各号に掲げる業務に係る勘定に属する資産(第二項の規定により国が承継する資産を除く。)の価額から負債の金額を差し引いた額は、政府及び政府以外の者から信用基金に対し林業信用保証業務に必要な資金に充てるべきものとして示して出資されたものとする。
前項の場合において、その承継の際における次の各号に掲げる金額は、それぞれ、その承継に際し当該各号に定める者から信用基金に出資されたものとする。
10
第一項の規定により信用基金が農林漁業信用基金の権利及び義務を承継したときは、その承継の際、現に旧信用基金法第三十一条第三号に掲げる業務(以下「旧漁業信用保険業務」という。)に係る勘定に属する資産(第二項の規定により国が承継する資産を除く。)の価額(第十二項の規定により主務大臣が定める金額を除く。)から負債の金額を差し引いた額は、政府及び政府以外の者から信用基金に対し漁業信用保険業務に必要な資金に充てるべきものとして示して出資されたものとする。
11
前項の場合において、その承継の際における次の各号に掲げる金額は、それぞれ、その承継に際し当該各号に定める者から信用基金に出資されたものとする。
12
第一項の規定により信用基金が農林漁業信用基金の権利及び義務を承継したときは、その承継の際、その承継の日の属する事業年度における第十二条第一項第六号又は第七号に掲げる業務に係る保険金の支払に要する費用の一部として主務大臣が定める金額を漁業信用保険業務に係る勘定に属する積立金として整理するものとする。
13
第一項の規定により信用基金が農林漁業信用基金の権利及び義務を承継したときは、その承継の際、政府から附則第九条の規定による改正前の漁業災害補償法第百九十六条の三に規定する業務(以下「旧漁業災害補償関係業務」という。)に必要な資金に充てるべきものとして示して出資されている出資金に相当する金額から第二項の規定により国が承継する資産のうち旧漁業災害補償関係業務に係る勘定に属するものの価額に相当する金額を差し引いた額に相当する金額は、政府から信用基金に対し漁業災害補償関係業務に必要な資金に充てるべきものとして示して出資されたものとし、政府以外の者から旧漁業災害補償関係業務に必要な資金に充てるべきものとして示して出資されている出資金に相当する金額は、当該政府以外の者から信用基金に対し漁業災害補償関係業務に必要な資金に充てるべきものとして示して出資されたものとする。
14
第一項の規定により信用基金が農林漁業信用基金の権利及び義務を承継したときは、その承継の際、現に旧漁業災害補償関係業務に係る勘定に属する資産の価額から負債の金額を差し引いた額に相当する金額が前項の規定により政府及び政府以外の者から漁業災害補償関係業務に必要な資金に充てるべきものとして示して出資されたものとされた額の合計額に相当する金額を超えるときは、その差額に相当する額については漁業災害補償関係業務に係る勘定に属する積立金として、当該差し引いた額に相当する金額が当該出資されたものとされた額の合計額に相当する金額を下回るときは、その差額に相当する額については当該勘定に属する繰越欠損金として、それぞれ整理するものとする。
15
第六項から第八項まで、第十項及び前項の資産の価額は、信用基金成立の日現在における時価を基準として評価委員が評価した価額とする。
16
前項の評価委員その他評価に関し必要な事項は、政令で定める。
17
農林漁業信用基金の解散については、旧信用基金法第四十八条第一項の規定による残余財産の分配は、行わない。
18
第一項の規定により農林漁業信用基金が解散した場合における解散の登記については、政令で定める。
第4条
(持分の払戻し)
前条第六項、第八項、第十項又は第十三項の規定により政府以外の者が信用基金に出資したものとされた金額については、当該政府以外の者は、信用基金に対し、その成立の日から一月以内に限り、当該出資に係る持分の払戻しを請求することができる。ただし、第十三条又は附則第十条の規定による改正後の林業経営基盤の強化等の促進のための資金の融通等に関する暫定措置法(以下「新暫定措置法」という。)第六条第一項第三号の規定による保証契約に係る債務を負担している者については、この限りでない。
旧信用基金法第二十八条又は旧暫定措置法第六条第一項第三号の規定による保証契約に係る債務を負担している出資者は、農林水産省令・財務省令で定めるところにより、相当の担保を提供しなければ、前項の規定による請求をすることができない。
信用基金は、第一項の規定による請求があったときは、第六条第一項の規定にかかわらず、当該請求をした者に対し、信用基金が農林漁業信用基金から承継する資産の価額から負債の金額を差し引いた額に対する持分に相当する金額により払戻しをしなければならない。この場合において、信用基金は、当該持分に係る出資額により資本金を減少するものとする。
前条第十五項及び第十六項の規定は、前項の資産の価額について準用する。
第5条
(農林漁業信用基金法の廃止)
農林漁業信用基金法は、廃止する。
第11条
(処分、手続等に関する経過措置)
旧信用基金法(第十八条を除く。)、附則第六条から第九条までの規定による改正前の農業信用保証保険法、中小漁業融資保証法、農業災害補償法若しくは漁業災害補償法又は旧暫定措置法の規定によりした処分、手続その他の行為は、通則法、この法律、附則第六条から第九条までの規定による改正後の農業信用保証保険法、中小漁業融資保証法、農業災害補償法若しくは漁業災害補償法又は新暫定措置法中の相当する規定によりした処分、手続その他の行為とみなす。
第12条
(罰則の適用に関する経過措置)
附則第一条ただし書に規定する規定の施行前にした行為及び附則第三条第五項の規定によりなお従前の例によることとされる事項に係るこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
第13条
(政令への委任)
この附則に規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
附則
平成15年5月30日
第1条
(施行期日)
この法律は、平成十五年七月一日から施行する。
附則
平成16年6月18日
第1条
(施行期日)
この法律は、平成十七年四月一日から施行する。
附則
平成16年6月23日
第1条
(施行期日)
この法律は、平成十六年十月一日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
附則
平成17年7月26日
この法律は、会社法の施行の日から施行する。
附則
平成18年12月15日
この法律は、新信託法の施行の日から施行する。
附則
平成19年6月1日
第1条
(施行期日)
この法律は、平成二十年十月一日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
第100条
(処分等に関する経過措置)
この法律の施行前に改正前のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。以下この条において同じ。)の規定によってした処分、手続その他の行為であって、改正後のそれぞれの法律の規定に相当の規定があるものは、この附則に別段の定めがあるものを除き、改正後のそれぞれの法律の相当の規定によってしたものとみなす。
第101条
(罰則の適用に関する経過措置)
この法律(附則第一条各号に掲げる規定にあっては、当該規定。以下この条において同じ。)の施行前にした行為並びにこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合及びこの附則の規定によりなおその効力を有することとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
第102条
(その他の経過措置の政令への委任)
この附則に定めるもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。
附則
平成19年6月8日
第1条
(施行期日)
この法律は、平成二十年四月一日から施行する。
附則
平成22年5月28日
第1条
(施行期日)
この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日(以下「施行日」という。)から施行する。
第34条
(罰則の適用に関する経過措置)
この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
第35条
(その他の経過措置の政令への委任)
この附則に規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。

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