第1条
【目的】
この法律は、中小漁業者がその営む漁業につき異常の事象又は不慮の事故によつて受けることのある損失を補てんするため、その協同組織を基盤とする漁業共済団体と政府とが行なう漁業災害補償の制度及びその健全かつ円滑な運営を確保するための措置を定めて、中小漁業者の漁業再生産の阻害の防止及び漁業経営の安定に資することを目的とする。
第2条
【漁業災害補償の制度】
漁業災害補償の制度は、漁業共済組合が行う漁業共済事業、漁業共済組合連合会が行う漁業再共済事業又は漁業共済事業及び政府が行う漁業共済保険事業により、中小漁業者の相互救済の精神を基調として、その漁獲金額若しくは養殖に係る生産金額の減少又は養殖水産動植物、養殖施設若しくは漁具に係る損害に関して必要な給付を行う制度とする。
第3条
【定義】
この法律において「中小漁業者」とは、次に掲げる者をいう。
④
漁業を営む法人(前二号に掲げる者を除く。)であつて、その常時使用する従業者の数が三百人以下であり、かつ、その使用する漁船(
漁船法第2条第1項に規定する漁船をいう。以下同じ。)の合計総トン数が三千トン以下であるもの
第4条
【漁業共済団体の目的】
漁業共済組合及び漁業共済組合連合会(以下「漁業共済団体」と総称する。)は、中小漁業者の協同組織を基盤とする系統団体として、その協同組織を構成する中小漁業者のために、漁業共済事業又は漁業再共済事業を行なうことを目的とする。
第6条
【名称】
1
漁業共済団体は、その名称中に漁業共済組合又は漁業共済組合連合会という文字を用いなければならない。
2
漁業共済団体でない者は、その名称中に漁業共済組合又は漁業共済組合連合会という文字を用いてはならない。
第7条
【地区】
1
漁業共済組合(以下「組合」という。)の地区は、一又は二以上の都道府県の区域による。
2
漁業共済組合連合会(以下「連合会」という。)の地区は、全国の区域による。
第8条
【住所】
漁業共済団体の住所は、その主たる事務所の所在地にあるものとする。
第9条
【登記】
1
漁業共済団体は、政令で定めるところにより、登記をしなければならない。
2
前項の規定により登記をしなければならない事項は、登記の後でなければ、これをもつて第三者に対抗することができない。
第10条
【事業】
1
組合は、
第4条の目的を達成するため、漁業共済事業及びこれに附帯する事業を行う。
2
組合は、
前項に規定する事業のほか、当該事業の実施に支障のない限りにおいて、地域共済事業を行うことができる。
3
連合会は、
第4条の目的を達成するため、漁業再共済事業及びこれに附帯する事業(組合と合併した場合にあつては、漁業再共済事業及び漁業共済事業並びにこれらに附帯する事業)を行う。
4
連合会は、
前項に規定する事業のほか、当該事業の実施に支障のない限りにおいて、地域再共済事業(組合と合併した場合にあつては、地域再共済事業及び地域共済事業)を行うことができる。
第11条
【事業年度】
漁業共済団体の事業年度は、毎年四月一日に始まり、翌年三月三十一日に終わるものとする。ただし、設立当初の事業年度は、漁業共済団体の成立の日に始まり、翌年三月三十一日に終わるものとする。
第12条
【組合員たる資格】
組合の組合員たる資格を有する者は、次に掲げる者であつて、組合の地区内に住所を有するものとする。
第13条
【出資】
1
組合員は、出資一口以上を有しなければならない。
3
出資は、現金をもつて、出資の各口につきその全額を払い込むものとする。
4
組合員は、出資の払込みについて、相殺をもつて組合に対抗することができない。
第14条
【持分の譲渡し】
1
組合員は、組合の承認を得なければ、その持分を譲り渡すことができない。
2
組合員でない者が持分を譲り受けようとするときは、加入の例によらなければならない。
3
持分の譲受人は、その持分について、譲渡人の権利義務を承継する。
第15条
【組合の持分取得等の禁止】
組合は、組合員の持分を取得し、又は質権の目的としてこれを受けることができない。
第16条
【議決権】
2
組合員は、定款で定めるところにより、
第33条第3項の規定によりあらかじめ通知があつた事項につき、書面又は代理人をもつて議決権を行うことができる。
3
組合員は、定款で定めるところにより、
前項の規定による書面をもつてする議決権の行使に代えて、議決権を電磁的方法(電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法であつて農林水産省令で定めるものをいう。以下同じ。)により行うことができる。
4
前二項の規定により議決権を行う者は、出席者とみなす。
5
代理人は、代理権を証する書面を組合に提出しなければならない。この場合において、電磁的方法により議決権を行うことが定款で定められているときは、当該書面の提出に代えて、代理権を当該電磁的方法により証明することができる。
第16条の2
【議決権のない場合】
組合と特定の組合員との関係について議決をする場合には、その組合員は、議決権を有しない。
第17条
【加入】
1
組合員たる資格を有する者が組合に加入しようとするときは、組合は、正当な理由がないのに、その加入を拒んではならない。
2
組合に加入しようとする者は、定款で定めるところにより、加入につき組合の承認を得て、引受出資口数に応ずる金額を払い込み、又は組合員の持分の全部若しくは一部を承継した時に組合員となる。
第18条
【脱退】
2
除名は、定款で定める事由に該当する組合員につき、総会の議決によつてすることができる。この場合には、組合は、その総会の会日の十日前までにその組合員に対してその旨を通知し、かつ、総会で弁明する機会を与えなければならない。
3
除名は、除名した組合員にその旨を通知しなければ、これをもつてその組合員に対抗することができない。
第19条
組合員は、九十日前までに予告して、事業年度の終りにおいて脱退することができる。
第20条
【脱退者に対する払いもどし】
1
組合員が脱退したときは、その者は、定款で定めるところにより、その出資額を限度として、その持分の全部又は一部の払いもどしを請求することができる。
2
組合員が脱退した場合において、組合と当該組合員であつた漁業協同組合又は漁業協同組合連合会の組合員又は会員(当該漁業協同組合を含み、他の漁業協同組合又は漁業協同組合連合会の組合員又は会員であるもので農林水産省令で定めるものを除く。)との間に漁業共済事業に係る共済契約が成立しているときは、当該組合は、農林水産省令で定める基準に従い、定款で定めるところにより、当該共済契約の全部が終了し又は失効する時まで、その脱退した者に対し、
前項の払いもどしを停止することができる。
3
第1項の規定による請求権は、脱退の時(
前項の規定により払いもどしを停止されたときは、払いもどしを請求することができるようになつた時)から二年間行なわないときは、時効によつて消滅する。
第21条
【出資口数の減少】
1
組合員は、組合の承認を得て、事業年度の終りにおいて、その出資口数を減少することができる。
2
組合員は、
前項の規定により出資口数を減少しようとするときは、九十日前までに組合に予告しなければならない。
3
第1項の承認の基準は、出資口数を減少しようとする組合員の組合員又は会員に係る漁業共済事業の利用の状況等に応じて、農林水産省令で定める基準に従い、組合が定款で定めるものとする。
第22条
【定款に記載すべき事項】
1
組合の定款には、次に掲げる事項を記載しなければならない。
⑤
組合員たる資格並びに組合員の加入及び脱退に関する規定
2
組合が地域共済事業を行う場合には、定款には、
前項に掲げる事項のほか、地域共済事業の種類を記載しなければならない。
第23条
【共済規程】
1
組合は、共済規程をもつて、次に掲げる事項を規定しなければならない。
⑤
損失又は損害の認定に関する事項その他漁業共済事業の実施の方法に関する事項
⑥
前各号に掲げるもののほか、共済契約の締結に関する事項その他農林水産省令で定める事項
2
農林水産大臣は、模範共済規程例を定めることができる。
第24条
【規約】
次に掲げる事項は、定款及び共済規程で定めなければならない事項を除いて、規約で定めることができる。
第25条
【役員の定数及び選任】
2
理事の定数は、五人以上とし、監事の定数は、二人以上とする。
3
役員は、定款で定めるところにより、総会において選任する。ただし、設立当時の役員は、創立総会において(合併による設立の場合には、設立委員が共同して)選任する。
4
理事の定数の少なくとも五分の三は、組合の組合員たる漁業協同組合若しくは漁業協同組合連合会の理事(経営管理委員を置く漁業協同組合又は漁業協同組合連合会にあつては、理事又は経営管理委員。以下この項において同じ。)又は組合の組合員たる漁業協同組合の組合員(准組合員を除くものとし、法人にあつてはその代表者とする。以下この項において同じ。)でなければならない。ただし、設立当時の理事の定数の少なくとも五分の三は、創立総会の開会までに出資の引受けをした漁業協同組合若しくは漁業協同組合連合会の理事又はその時までに出資の引受けをした漁業協同組合の組合員(合併による設立の場合には、合併に係る組合の組合員たる漁業協同組合若しくは漁業協同組合連合会の理事又は合併に係る組合の組合員たる漁業協同組合の組合員)でなければならない。
第26条
【役員の任期】
1
役員の任期は、三年以内において定款で定める。ただし、定款によつて、その任期を任期中の最終の事業年度に関する通常総会の終結の時まで伸長することを妨げない。
2
設立当時の役員の任期は、
前項の規定にかかわらず、一年以内の期間で創立総会において定める。ただし、創立総会の議決によつて、その任期を任期中の最終の事業年度に関する通常総会の終結の時まで伸長することを妨げない。
3
合併による設立の場合における
前項の規定の適用については、
同項中「創立総会において」とあるのは「設立委員が」と、
同項ただし書中「創立総会の議決によつて、その」とあるのは「設立委員が当該役員の」とする。
4
理事又は監事の全員が欠けたときは、
第36条又は
第74条の規定による解任の場合を除き、退任した理事又は監事は、後任者(
第28条の6の仮理事を含む。)のうち少なくとも一人が就任するまで、なおその職務を行う。
第27条
【役員の忠実義務】
1
役員は、法令、法令に基づいてする行政庁の処分、定款、共済規程、規約及び総会の決議を遵守し、組合のため忠実にその職務を遂行しなければならない。
2
役員がその任務を怠つたときは、その役員は、組合に対し連帯して損害賠償の責めに任ずる。
3
役員がその職務を行なうにつき悪意又は重大な過失があつたときは、その役員は、第三者に対し連帯して損害賠償の責めに任ずる。重要な事項につき、
第35条第1項に規定する書類に虚偽の記載をし、又は虚偽の登記若しくは公告をしたときも、同様とする。
第28条の2
【組合の業務の決定】
組合の業務は、定款に特別の定めがないときは、理事の過半数で決する。
第28条の3
【組合の代表】
理事は、組合のすべての業務について、組合を代表する。ただし、定款の定めに反することはできず、また、総会の決議に従わなければならない。
第28条の4
【理事の代表権の制限】
理事の代表権に加えた制限は、善意の第三者に対抗することができない。
第28条の5
【理事の代理行為の委任】
理事は、定款又は総会の決議によつて禁止されていないときに限り、特定の行為の代理を他人に委任することができる。
第28条の6
【仮理事】
理事が欠けた場合において、業務が遅滞することにより損害を生ずるおそれがあるときは、農林水産大臣は、利害関係人又は検察官の請求により、仮理事を選任しなければならない。
第29条
【理事の自己契約等の禁止】
組合が理事と契約をするときは、監事が組合を代表する。組合と理事との訴訟についても、同様とする。
第29条の2
【監事の職務】
監事の職務は、次に掲げるものとする。
③
財産の状況又は業務の執行について、法令若しくは定款に違反し、又は著しく不当な事項があると認めるときは、総会又は農林水産大臣に報告をすること。
④
前号の報告をするため必要があるときは、総会を招集すること。
第30条
【総会の招集】
1
理事は、毎事業年度一回通常総会を招集しなければならない。
2
理事は、必要があると認めるときは、何時でも臨時総会を招集することができる。
第31条
1
組合員が総組合員の五分の一以上の同意を得て、会議の目的たる事項及び招集の理由を記載した書面を理事に提出して総会の招集を請求したときは、理事は、その請求のあつた日から二十日以内に総会を招集しなければならない。
2
前項の場合において、電磁的方法により議決権を行うことが定款で定められているときは、当該書面の提出に代えて、当該書面に記載すべき事項及び理由を当該電磁的方法により提供することができる。この場合において、当該組合員は、当該書面を提出したものとみなす。
3
前項前段の電磁的方法(農林水産省令で定める方法を除く。)により行われた当該書面に記載すべき事項及び理由の提供は、理事の使用に係る電子計算機に備えられたファイルへの記録がされた時に当該理事に到達したものとみなす。
第32条
理事の職務を行う者がないとき、又は
前条第1項の請求があつた場合において理事が正当な理由がないのに総会の招集の手続をしないときは、監事は、総会を招集しなければならない。
第33条
【組合員に対する通知又は催告】
1
組合が組合員に対してする通知又は催告は、組合員名簿に記載したその者の住所(その者が別に通知又は催告を受ける場所を組合に通知したときは、その場所)にあててすれば足りる。
2
前項の通知又は催告は、通常到達すべきであつた時に到達したものとみなす。
3
総会の招集の通知は、その会日の七日前までに、その会議の目的たる事項を示してしなければならない。
第34条
【定款その他の書類の備付け及び閲覧】
1
理事は、定款、共済規程及び規約を各事務所に、組合員名簿を主たる事務所に備えて置かなければならない。
2
理事は、総会の議事録を十年間主たる事務所に、その謄本を五年間従たる事務所に備えて置かなければならない。
3
組合員名簿には、各組合員について次に掲げる事項を記載しなければならない。
4
組合員及び組合の債権者は、
第1項及び
第2項に規定する書類の閲覧を求めることができる。
第35条
【決算関係書類の提出、備付け及び閲覧】
1
理事は、通常総会の会日の七日前までに、事業報告書、貸借対照表、損益計算書及び剰余金処分案又は損失処理案を監事に提出し、かつ、これらの書類を主たる事務所に備えて置かなければならない。
2
組合員及び組合の債権者は、
前項に規定する書類の閲覧を求めることができる。
3
第1項に規定する書類を通常総会に提出するときは、監事の意見書を添附しなければならない。
4
前項の監事の意見書については、これに記載すべき事項を記録した電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によつては認識することができない方式で作られる記録であつて、電子計算機による情報処理の用に供されるものとして農林水産省令で定めるものをいう。)の添付をもつて、当該監事の意見書の添付に代えることができる。この場合において、理事は、当該監事の意見書を添付したものとみなす。
第36条
【役員の解任の請求】
1
組合員は、総組合員の五分の一以上の連署をもつて、その代表者から役員の解任を請求することができる。
2
前項の規定による請求は、理事の全員又は監事の全員について、同時にしなければならない。ただし、法令、法令に基づいてする行政庁の処分又は定款、共済規程若しくは規約の違反を理由として解任を請求する場合は、この限りでない。
3
第1項の規定による請求は、解任の理由を記載した書面を組合に提出してしなければならない。
4
第1項の規定による請求があつたときは、理事は、その請求のあつた日から二十日以内に総会を招集し、これを総会の議に付さなければならない。この場合には、
第32条の規定を準用する。
5
第3項の規定による書面の提出があつたときは、組合は、総会の会日の十日前までに当該請求に係る役員にその書面又はその写しを送付し、かつ、総会において弁明する機会を与えなければならない。
6
第1項の規定による請求につき、総会において出席者の過半数の同意があつたときは、その請求に係る役員は、その時にその職を失う。
第37条
【理事に関する一般社団法人及び一般財団法人に関する法律の準用】
第38条
【参事及び会計主任】
1
組合は、参事及び会計主任を選任し、その主たる事務所又は従たる事務所において、その業務を行なわせることができる。
2
参事及び会計主任の選任及び解任は、理事の過半数によつて決する。
第39条
1
組合員は、総組合員の十分の一以上の同意を得て、理事に対し、参事又は会計主任の解任を請求することができる。
2
前項の規定による請求は、解任の理由を記載した書面を理事に提出してしなければならない。
3
第1項の規定による請求があつたときは、理事は、当該参事又は会計主任の解任の可否を決しなければならない。
4
理事は、
前項の可否を決する日の十日前までに当該参事又は会計主任に対して
第2項の書面又はその写しを送付し、かつ、弁明する機会を与えなければならない。
第40条
【総会の議決事項】
1
次に掲げる事項は、総会の議決を経なければならない。
⑤
事業報告書、財産目録、貸借対照表、損益計算書及び剰余金処分案又は損失処理案
2
定款又は共済規程の変更は、農林水産大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。
3
前項の認可の申請があつた場合には、
第47条の規定を準用する。
第41条
【総会の議事】
1
総会の議事は、この法律、定款又は規約に特別の定めがある場合を除き、出席者の議決権の過半数で決し、可否同数のときは、議長の決するところによる。
3
議長は、組合員として総会の議決に加わる権利を有しない。
4
総会においては、
第33条第3項の規定によりあらかじめ通知した事項についてのみ、議決をすることができる。ただし、定款に特別の定めがあるときは、この限りでない。
第42条
【特別の議決】
次に掲げる事項は、総組合員の過半数が出席し、その議決権の三分の二以上の多数による議決を必要とする。
第42条の2
【延期又は続行の決議】
総会においてその延期又は続行について決議があつた場合には、
第33条第3項の規定は、適用しない。
第43条
【議事録】
総会の議事については、農林水産省令で定めるところにより、議事録を作成しなければならない。
第43条の2
【総代会】
1
組合は、農林水産省令で定めるところにより、定款をもつて、総会に代わるべき総代会を設けることができる。
第44条
【発起人】
1
組合を設立するには、その組合員になろうとする五以上の漁業協同組合又は漁業協同組合連合会が発起人となることを必要とする。
2
発起人は、定款及び共済規程を作成しなければならない。
第45条
【創立総会】
1
発起人は、定款及び共済規程を作成したときは、これらを会議の日時、場所及び議題とともに公告して、創立総会を開かなければならない。
2
前項の規定による公告は、組合員たる資格を有する者に周知させることができるような方法で、会日の十五日前までにしなければならない。
3
組合の設立に同意した組合員たる資格を有する者(発起人を含む。)は、創立総会の開会までに、書面によつて出資の引受けをしなければならない。
4
前項の場合において、電磁的方法により議決権を行うことが定款で定められているときは、当該書面による出資の引受けに代えて、出資の引受けを当該電磁的方法により行うことができる。この場合において、当該組合員たる資格を有する者は、当該書面による出資の引受けをしたものとみなす。
5
前項前段の電磁的方法(
第31条第3項の農林水産省令で定める方法を除く。)により行われた出資の引受けは、発起人の使用に係る電子計算機に備えられたファイルへの記録がされた時に当該発起人に到達したものとみなす。
6
定款及び共済規程の承認、事業計画の設定その他設立に必要な事項の決定は、創立総会の議決によらなければならない。
7
創立総会においては、定款及び共済規程を修正することができる。
8
創立総会の議事は、組合員たる資格を有する者であつてその開会までに出資の引受けをしたものの過半数が出席し、その議決権の三分の二以上で決する。
第46条
【設立の認可の申請】
発起人は、創立総会の終了の後遅滞なく、定款、共済規程及び事業計画を農林水産大臣に提出して、設立の認可を申請しなければならない。
第47条
【設立の認可】
農林水産大臣は、
前条の認可の申請があつた場合において、次の各号の一に該当せず、かつ、その事業がその地区に係る中小漁業の実情に応じて総合的にその利益を増進するのに足るものであり、あわせてその事業経営が健全に行なわれると認められるときは、設立の認可をしなければならない。
①
設立の手続又は定款、共済規程若しくは事業計画の内容が、法令又は法令に基づいてする行政庁の処分に違反するとき。
②
定款、共済規程又は事業計画に、虚偽の記載があり、又は記載すべき事項の記載が欠けているとき。
③
組合員たる資格を有する者で出資の引受けをしたものの数が組合員たる資格を有する者の総数の三分の一(農林水産省令で定める都道府県の区域をその地区とする組合については、四分の一を下らない範囲内において農林水産省令で定める一定の割合)に達しないとき。
④
地区の全部又は一部をその地区の全部又は一部とする他の組合が既に成立しているとき。
第48条
【理事への事務の引継ぎ】
1
設立の認可があつたときは、発起人は、遅滞なく、その事務を理事に引き継がなければならない。
2
理事は、
前項の規定による事務の引継ぎを受けたときは、遅滞なく、
第45条第3項の規定による出資の引受けをした者に対し、その出資の払込みをさせなければならない。
第49条
【成立の時期】
組合は、主たる事務所の所在地において設立の登記をすることによつて成立する。
第50条
【解散事由】
2
解散の決議は、農林水産大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。
3
農林水産大臣は、
前項の認可の申請があつた場合において、
第1項第1号の議決の手続が法令、法令に基づいてする行政庁の処分又は定款に違反しないと認められるときは、
前項の認可をしなければならない。
4
組合は、
第1項に掲げる事由によるほか、組合員が五人未満になつたことによつて解散する。ただし、農林水産省令で定める要件に該当する場合は、この限りでない。
5
組合は、
前項の規定により解散したときは、解散の日から十五日以内にその旨を農林水産大臣に届け出なければならない。
第51条
【合併の手続】
1
組合が合併しようとするときは、総会において合併を議決しなければならない。
2
合併は、農林水産大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。
3
前項の認可の申請があつた場合には、
第47条の規定を準用する。
第52条
1
組合は、合併の議決をしたときは、その議決の日から十五日以内に財産目録及び貸借対照表を作らなければならない。
2
前項の組合は、
同項の期間内に、債権者に対して、異議があれば一定の期間内にこれを述べるべき旨を公告し、かつ、知れている債権者には、各別にこれを催告しなければならない。
第53条
1
債権者が
前条第2項の1定の期間内に異議を述べなかつたときは、組合の合併を承認したものとみなす。
2
債権者が
前条第2項の1定の期間内に異議を述べたときは、組合は、弁済をし、若しくは相当の担保を供し、又はその債権者に弁済を受けさせることを目的として信託会社若しくは信託業務を営む金融機関に相当の財産を信託しなければならない。ただし、合併をしてもその債権者を害するおそれがないときは、この限りでない。
第54条
【新設合併の手続】
1
合併によつて組合を設立するには、各組合の総会において組合員のうちから選任した設立委員が共同して定款及び共済規程を作成し、その他設立に必要な行為をしなければならない。
2
前項の規定による設立委員の選任については、
第42条の規定を準用する。
第55条
【合併の時期】
組合の合併は、合併後存続する組合又は合併によつて設立する組合が、その主たる事務所の所在地において、合併による変更又は設立の登記をすることによつてその効力を生ずる。
第56条
【合併による権利義務の承継】
合併後存続する組合又は合併によつて設立した組合は、合併によつて消滅した組合の権利義務(当該組合がその行なう事業に関し、行政庁の許可、認可その他の処分に基づいて有する権利義務を含む。)を承継する。
第56条の2
【清算中の組合の能力】
解散した組合は、清算の目的の範囲内において、その清算の結了に至るまではなお存続するものとみなす。
第57条
【清算人】
組合が解散したときは、合併及び破産手続開始の決定による解散の場合を除いては、理事が、その清算人となる。ただし、総会において他人を選任したときは、この限りでない。
第57条の2
【裁判所による清算人の選任】
前条の規定により清算人となる者がないとき、又は清算人が欠けたため損害を生ずるおそれがあるときは、裁判所は、利害関係人若しくは検察官の請求により又は職権で、清算人を選任することができる。
第57条の3
【清算人の解任】
重要な事由があるときは、裁判所は、利害関係人若しくは検察官の請求により又は職権で、清算人を解任することができる。
第57条の4
【清算人の職務及び権限】
2
清算人は、
前項各号に掲げる職務を行うために必要な一切の行為をすることができる。
第58条
【清算人の財産調査義務】
清算人は、就職の後遅滞なく、組合の財産の状況を調査し、財産目録及び貸借対照表を作り、財産処分の方法を定め、これを総会に提出してその承認を求めなければならない。
第58条の2
【債権の申出の催告等】
1
清算人は、その就職の日から二月以内に、少なくとも三回の公告をもつて、債権者に対し、一定の期間内にその債権の申出をすべき旨の催告をしなければならない。この場合において、その期間は、二月を下ることができない。
2
前項の公告には、債権者がその期間内に申出をしないときは清算から除斥されるべき旨を付記しなければならない。ただし、清算人は、知れている債権者を除斥することができない。
3
清算人は、知れている債権者には、各別にその申出の催告をしなければならない。
第58条の3
【期間経過後の債権の申出】
前条第1項の期間の経過後に申出をした債権者は、組合の債務が完済された後まだ権利の帰属すべき者に引き渡されていない財産に対してのみ、請求をすることができる。
第58条の4
【清算中の組合についての破産手続の開始】
1
清算中に組合の財産がその債務を完済するのに足りないことが明らかになつたときは、清算人は、直ちに破産手続開始の申立てをし、その旨を公告しなければならない。
2
清算人は、清算中の組合が破産手続開始の決定を受けた場合において、破産管財人にその事務を引き継いだときは、その任務を終了したものとする。
3
前項に規定する場合において、清算中の組合が既に債権者に支払い、又は権利の帰属すべき者に引き渡したものがあるときは、破産管財人は、これを取り戻すことができる。
第59条
【残余財産の分配】
1
清算人は、組合の債務を弁済してなお残余財産があるときは、これを組合員に対し、出資口数に応じて分配しなければならない。
2
前項の規定により組合員に分配することができる金額は、その出資額を限度とする。
3
第1項の規定による分配の結果なお残余財産がある場合におけるその財産の処分については、政令で定める。
第59条の2
【裁判所による監督】
2
裁判所は、職権で、いつでも
前項の監督に必要な検査をすることができる。
3
組合の解散及び清算を監督する裁判所は、農林水産大臣に対し、意見を求め、又は調査を嘱託することができる。
4
農林水産大臣は、組合の解散及び清算を監督する裁判所に対し、意見を述べることができる。
第60条
【決算報告書】
清算事務が終わつたときは、清算人は、遅滞なく、決算報告書を作り、これを総会に提出してその承認を求めなければならない。
第61条
【清算結了の届出】
清算が結了したときは、清算人は、その旨を農林水産大臣に届け出なければならない。
第61条の2
【解散及び清算の監督等に関する事件の管轄】
組合の解散及び清算の監督並びに清算人に関する事件は、その主たる事務所の所在地を管轄する地方裁判所の管轄に属する。
第61条の3
【不服申立ての制限】
清算人の選任の裁判に対しては、不服を申し立てることができない。
第61条の4
【裁判所の選任する清算人の報酬】
裁判所は、
第57条の2の規定により清算人を選任した場合には、組合が当該清算人に対して支払う報酬の額を定めることができる。この場合においては、裁判所は、当該清算人及び監事の陳述を聴かなければならない。
第61条の5
【検査役の選任】
1
裁判所は、組合の解散及び清算の監督に必要な調査をさせるため、検査役を選任することができる。
2
前二条の規定は、
前項の規定により裁判所が検査役を選任した場合について準用する。この場合において、
前条中「清算人及び監事」とあるのは、「組合及び検査役」と読み替えるものとする。
第63条
【当然加入】
1
連合会が成立したときは、組合は、その時にすべて連合会の会員となる。連合会が成立した後に組合が成立したときも、同様とする。
2
前項の場合における連合会に対する会員の出資の引受け及び払込みに関し必要な事項は、連合会の設立の発起人となつた会員及びその設立に同意した会員に係るものを除き、農林水産省令で定める。
第65条
【共済規程】
連合会は、共済規程をもつて、次に掲げる事項を規定しなければならない。
⑥
前各号に掲げるもののほか、農林水産省令で定める事項
第66条
【発起人】
連合会を設立するには、五以上の組合が発起人となることを必要とする。
第67条
【準用規定】
2
連合会の管理に関する事項については、
第65条に規定するもののほか、
第22条及び
第24条から
第43条までの規定を準用する。この場合において、
第25条第4項中「組合の組合員たる漁業協同組合若しくは漁業協同組合連合会の理事(経営管理委員を置く漁業協同組合又は漁業協同組合連合会にあつては、理事又は経営管理委員。以下この項において同じ。)又は組合の組合員たる漁業協同組合の組合員(准組合員を除くものとし、法人にあつてはその代表者とする。以下この項において同じ。)」とあり、「漁業協同組合若しくは漁業協同組合連合会の理事又はその時までに出資の引受けをした漁業協同組合の組合員」とあるのは、「組合の理事」と読み替えるものとする。
3
連合会の設立に関する事項については、
前条に規定するもののほか、
第44条第2項及び
第3項並びに
第45条から
第49条までの規定を準用する。この場合において、
第47条第3号中「数が組合員たる資格を有する者の総数の三分の一(農林水産省令で定める都道府県の区域をその地区とする組合については、四分の一を下らない範囲内において農林水産省令で定める一定の割合)に達しない」とあるのは、「地区があわせて十五以上の都道府県の区域を包括することとならない」と読み替えるものとする。
第67条の2
【合併】
連合会と組合とは、合併を行うことができる。この場合において、合併後存続する法人は、連合会とする。
第67条の4
【連合会の会員の資格の特例等】
1
組合と合併した連合会の会員の資格を有する者は、
第62条に規定する者のほか、次に掲げる者であつて、連合会と合併した組合の地区に相当する区域内に住所を有するものとする。
第67条の5
【連合会の持分取得の特例】
1
連合会は、組合と合併したときは、
第67条第1項において準用する
第15条の規定にかかわらず、当該組合の連合会に対する持分を取得することができる。
2
連合会が
前項の規定によつてその持分を取得したときは、速やかに、これを処分しなければならない。
第67条の6
【共済規程の規定の特例】
組合と合併した連合会の共済規程には、
第65条に掲げる事項のほか、
第23条第1項に掲げる事項を規定しなければならない。
第67条の7
【連合会の役員の選任の特例】
組合と合併した連合会についての
第67条第2項において読み替えて準用する
第25条第4項の規定の適用については、
同項本文中「組合の理事」とあるのは、「組合の理事又は連合会の特定会員たる漁業協同組合若しくは漁業協同組合連合会の理事(経営管理委員を置く漁業協同組合又は漁業協同組合連合会にあつては、理事又は経営管理委員)若しくは連合会の特定会員たる漁業協同組合の組合員(准組合員を除くものとし、法人にあつてはその代表者とする。)」とする。
第67条の8
【総代会】
1
組合と合併した連合会は、農林水産省令で定めるところにより、定款をもつて、総会に代わるべき総代会を設けることができる。
第68条
【報告の徴収】
農林水産大臣は、漁業共済団体の業務又は財産の状況に関して監督上必要があると認めるときは、漁業共済団体又は
第101条第1項(
第147条の2第2項及び
第196条の17(
第196条の20第2項において準用する場合を含む。)において準用する場合を含む。)の規定により漁業共済団体から事務の委託を受けた者(以下この節及び
第197条第2項において「受託者」という。)から、その業務又は財産の状況に関し必要な報告を徴することができる。ただし、受託者については、その委託された事務の範囲内に限る。
第69条
【請求検査】
組合員又は会員が、総組合員又は総会員の十分の一以上の同意を得て、農林水産大臣に対し、漁業共済団体又は受託者の業務又は会計(受託者については、その委託された事務の範囲内に限る。以下この条、
第71条及び
第72条において同じ。)が法令、法令に基づいてする行政庁の処分又は定款、共済規程若しくは規約に違反する疑いがあることを理由として当該漁業共済団体又は受託者の検査を行なうべき旨を請求したときは、農林水産大臣は、当該漁業共済団体又は受託者の業務又は会計の状況を検査しなければならない。
第70条
【常例検査】
農林水産大臣は、漁業共済団体の業務又は会計の状況につき、毎年一回を常例として検査しなければならない。
第71条
【随時検査】
農林水産大臣は、漁業共済団体又は受託者の業務又は会計が法令、法令に基づいてする行政庁の処分又は定款、共済規程若しくは規約に違反する疑いがあると認めるときは、何時でも、その漁業共済団体又は受託者の業務又は会計の状況を検査することができる。
第72条
【必要措置命令】
農林水産大臣は、
第68条の規定により報告を徴した場合又は
第69条から
前条までの規定により検査を行なつた場合において、漁業共済団体又は受託者の業務又は会計が法令、法令に基づいてする行政庁の処分又は定款、共済規程若しくは規約に違反すると認めるときは、当該漁業共済団体又は当該受託者に事務を委託した漁業共済団体に対し、必要な措置をとるべき旨を命ずることができる。
第73条
【監督命令】
農林水産大臣は、
前条の規定によるほか、漁業共済事業又は漁業再共済事業を適正円滑に行なわせるため特に必要があるときは、漁業共済団体に対し、業務の執行方法の変更その他監督上必要な命令をすることができる。
第74条
【役員の解任等の命令】
漁業共済団体が前二条の規定による命令に違反したときは、農林水産大臣は、当該漁業共済団体の役員を解任し、又は当該漁業共済団体の解散を命ずることができる。
第75条
【議決の取消し】
1
組合員又は会員が、総組合員又は総会員の十分の一以上の同意を得て、総会の招集手続又は議決の方法が法令、法令に基づいてする行政庁の処分又は定款若しくは規約に違反することを理由として、その議決の日から三十日以内に、その決議の取消しを請求した場合において、農林水産大臣は、その違反の事実があると認めるときは、当該決議を取り消すことができる。
第76条
【都道府県が処理する事務】
この節に規定する農林水産大臣の権限に属する事務の一部は、政令で定めるところにより、都道府県知事が行うこととすることができる。
第77条
【漁業共済事業の種類】
組合が行う漁業共済事業の種類は、次に掲げるとおりとする。
第78条
【漁業共済事業の内容】
1
漁獲共済は、被共済者若しくはその構成員が営む漁業の共済責任期間中の操業に係る漁獲金額若しくは構成員を通ずる漁獲金額の合計額が共済限度額に達しない場合又は被共済者の構成員のうちにその営む漁業の共済責任期間中の操業に係る漁獲金額が単位共済限度額に達しないものがある場合の被共済者又はその構成員の損失について、被共済者に対し共済金を交付する事業とする。
2
養殖共済は、被共済者又はその構成員が営む養殖業に係る養殖水産動植物(養殖中の水産動植物をいう。以下同じ。)がその養殖中に流失した等の場合の被共済者又はその構成員の損害について、被共済者に対し共済金を交付する事業とする。
3
特定養殖共済は、被共済者が営む養殖業の共済責任期間中の養殖に係る生産金額が共済限度額に達しない場合又は被共済者の構成員のうちにその営む養殖業の共済責任期間中の養殖に係る生産金額が単位共済限度額に達しないものがある場合の被共済者又はその構成員の損失について、被共済者に対し共済金を交付する事業とする。
4
漁業施設共済は、被共済者が営む漁業の用に供する養殖施設又は漁具がその供用中に損壊し、流失した等の場合の被共済者の損害について、被共済者に対し共済金を交付する事業とする。
第79条
【漁業共済事業の実施】
組合は、政令で定めるところにより、少なくとも、漁獲共済、養殖共済及び特定養殖共済のうちいずれか一以上の種類の漁業共済事業を行わなければならない。
第80条
【共済契約の成立】
1
共済契約は、漁獲共済にあつては
第104条に規定する漁業の種類ごと、養殖共済にあつては
第114条に規定する養殖業の種類ごと、特定養殖共済にあつては
第125条の2に規定する養殖業の種類ごと、漁業施設共済にあつては共済目的の種類たる養殖施設又は漁具ごとに、農林水産省令で定めるところにより、共済契約を組合との間に締結することができる者が共済規程で定める申込期間内に共済規程で定める様式の申込書を組合に提出して申し込み、組合がこれを承諾することによつて成立する。
2
組合は、
第104条第2号に掲げる漁業に係る共済契約(当該共済契約に係る共済掛金の支払を特に確保する必要があるものとして農林水産省令で定めるものに限る。)、
第114条第3号に掲げる養殖業に係る共済契約又は
第125条の2に規定する特定養殖業(以下この節において「特定養殖業」という。)に係る共済契約(当該共済契約に係る共済掛金の支払を特に確保する必要があるものとして農林水産省令で定めるものに限る。)については、共済規程で定めるところにより、
前項の申込みに際し、その申込みをする者に、当該共済契約に係る共済掛金に充てるものとして共済規程で定める金額の申込証拠金を提供させることができる。
3
前項の申込証拠金の返還、共済掛金への充当の方法その他精算に関し必要な事項は、農林水産省令で定める。
第81条
【共済契約の締結に関する制限】
1
組合は、共済契約の締結の申込みがあつた場合において、当該共済契約について、これを締結するとすればその共済契約に係る漁業、養殖水産動植物、養殖施設又は漁具につき共済事故の発生する見込みが確実であること、その他当該共済契約の締結によつて漁業共済事業の適正円滑な運営を阻害することとなるおそれがある事由として農林水産省令で定める事由があるときは、当該共済契約を締結してはならない。
2
組合は、正当な事由がなければ、共済契約の締結を拒んではならない。
第82条
【共済掛金の支払】
1
組合と共済契約を締結した者(以下「共済契約者」という。)は、当該共済契約に係る共済責任期間の開始日の前日までに、組合に共済掛金の全額(
次項の規定により分割支払をする場合にあつては、その第一回の支払金額)を支払わなければならない。この場合において、当該支払期限の五日前までに共済掛金の金額を確定することができないときは、農林水産省令で定める基準に従い共済規程で定めるところにより組合が定めるその概算金額(
次項の規定により分割支払をする場合にあつては、その第一回の支払金額)により、これを支払わなければならない。
2
共済掛金は、農林水産省令で定める事由がある場合には、分割して支払うことができる。
4
第1項後段の規定により概算金額をもつて支払つた場合の精算及び
第2項の規定による分割支払に関し必要な事項は、農林水産省令で定める。
5
第1項の規定による共済掛金の支払をその支払期限までにしないときは、当該共済契約は、その効力を失う。
第83条
【共済掛金の相殺の制限】
共済契約者は、組合に支払うべき共済掛金につき、相殺をもつて組合に対抗することができない。
第84条
【共済証書】
1
組合は、共済契約者から請求があつたときは、その者に共済証書を交付しなければならない。
2
前項の共済証書に記載すべき事項は、農林水産省令で定める。
第85条
【通常行うべき管理等の義務】
1
被共済者(
第105条第1項第1号ロに掲げる組合員にあつては
同号ロに規定する中小漁業者、
同項第2号ロに掲げる組合員にあつては
同号ロに規定する規約を定めている中小漁業者、
同号ハに掲げる団体にあつてはその構成員、
第116条第1項第2号ロに掲げる団体にあつてはその構成員、
第125条の3第1項第2号に掲げる組合員にあつては
同号に規定する規約を定めている中小漁業者を含む。
次条、
第87条、
第93条第1項第3号から
第5号まで及び
第103条において同じ。)は、漁獲共済にあつては当該共済契約に係る漁業の漁獲物、養殖共済にあつては当該共済契約に係る共済目的たる養殖水産動植物、特定養殖共済にあつては当該共済契約に係る特定養殖業の養殖に係る水産動植物、漁業施設共済にあつては当該共済契約に係る共済目的たる養殖施設及び漁具につき、通常行うべき管理その他損害の防止又は軽減を怠つてはならない。
2
漁獲共済又は特定養殖共済にあつては、被共済者(
第105条第1項第1号ロに掲げる組合員にあつては
同号ロに規定する中小漁業者、
同項第2号ロに掲げる組合員にあつては
同号ロに規定する規約を定めている中小漁業者、
同号ハに掲げる団体にあつてはその構成員、
第125条の3第1項第2号に掲げる組合員にあつては
同号に規定する規約を定めている中小漁業者。
第93条第1項第8号において同じ。)は、
前項の規定による義務を遂行するほか、当該共済契約に係る漁業又は特定養殖業につき、通常の操業を行うことができる場合において、通常の中小漁業者の行う漁獲又は養殖に係る努力を怠つてはならない。
第86条
【損害防止等の処置の指示】
組合は、被共済者に対し、
前条第1項に規定する物について、損害の防止又は軽減のため特に必要な処置をすべきことを指示することができる。この場合には、被共済者の負担した費用の全部又は一部は、農林水産省令で定めるところにより組合の負担とする。
第87条
【被共済者の遵守すべき事項】
1
組合は、被共済者が、帳簿を備えて、当該共済契約に係る漁業についての操業の状況若しくは漁獲物若しくは養殖水産動植物の販売、保管等の状況又は当該共済契約に係る養殖施設若しくは漁具についての供用の状況を記入すべきこと、これらの事項に関し定期に又は必要のつど組合に通知すべきことその他被共済者の遵守すべき事項として農林水産省令で定める事項を共済規程において定めることができる。
2
前項の農林水産省令で定める被共済者の遵守すべき事項は、共済契約に係る漁業、養殖水産動植物、養殖施設又は漁具についての共済事故による損失又は損害を適正に認定するため必要最少限度のものでなければならない。
第88条
【申込書記載事項の変更の通知】
被共済者は、
第80条第1項の申込書に記載した事項に変更があつたときは、
第91条第2項の規定により通知すべき事項を除き、共済規程で定めるところにより、これを組合に通知しなければならない。
第89条
【死亡、解散等の場合の権利義務の承継】
1
被共済者が死亡し、合併により解散し、又は分割(当該共済契約に係る漁業の経営の全部を承継させ、又は当該共済契約に係る共済目的たる養殖施設若しくは漁具を承継させるものに限る。)をした場合には、その包括承継人は、農林水産省令で定める相当の期間内に組合に申出をし、その承諾を得て、被共済者の有していた当該共済契約に基づく権利義務を承継することができる。被共済者が、農林水産省令で定める方法により、当該共済契約に係る漁業の経営の全部を一体として譲り渡し、又は当該共済契約に係る共済目的たる養殖施設若しくは漁具を譲り渡した場合におけるその譲受人についても、同様とする。
2
組合は、正当な事由がなければ、
前項の承諾を拒んではならない。
第90条
【死亡、解散等の場合の共済契約の失効】
1
前条第1項に規定する場合において、
同項に規定する包括承継人若しくは譲受人が
同項に規定する期間内に
同項の申出をしないとき、若しくはその申出をしたが
同項の承諾を得られなかつたとき、
同項に規定する場合以外の場合であつて、当該共済契約に係る漁業の経営の一部を承継させる分割があつたとき、若しくは当該共済契約に係る漁業の経営の全部若しくは一部若しくは当該共済契約に係る共済目的たる養殖施設若しくは漁具の譲渡しがあつたとき、又は当該共済契約に係る漁業の経営の廃止があつたときは、当該共済契約は、当該承継又は廃止の時にその効力を失う。
2
前項の規定により共済契約がその効力を失つたときは、当該共済契約に係る共済契約者又はその承継人は、農林水産省令で定めるところにより、組合に対し、当該共済契約に係る共済掛金のうち純共済掛金に相当する部分の全部又は一部の払戻しを請求することができる。
第91条
【共済契約の解除】
1
組合は、共済契約に係る漁業、養殖水産動植物、養殖施設又は漁具につき、基本的な操業、管理又は供用の条件又は方法の変更で共済規程で定めるものがあつたことにより危険が著しく変更し又は増加したときは、当該共済契約を解除することができる。この場合には、その解除は、将来に向かつてのみその効力を生ずる。
2
被共済者は、当該共済契約に係る漁業、養殖水産動植物、養殖施設又は漁具につき、
前項に規定する操業、管理又は供用の条件又は方法の変更があつたときは、遅滞なく、これを組合に通知しなければならない。
3
第1項の規定による共済契約の解除は、組合が
前項の規定による通知を受け又は
第1項に規定する操業、管理又は供用の条件又は方法の変更があつたことを知つた日から三十日を経過したときは、することができない。
4
被共済者は、
第1項の規定による共済契約の解除があつた場合において、当該操業、管理又は供用の条件又は方法の変更が当該被共済者(
第105条第1項第1号ロに掲げる組合員にあつては
同号ロに規定する中小漁業者、
同項第2号ロに掲げる組合員にあつては
同号ロに規定する規約を定めている中小漁業者、
同号ハに掲げる団体にあつてはその構成員、
第116条第1項第2号ロに掲げる団体にあつてはその構成員、
第125条の3第1項第2号に掲げる組合員にあつては
同号に規定する規約を定めている中小漁業者を含む。)の責めに帰することができない事由によるときは、農林水産省令で定めるところにより、組合に対し、当該共済契約に係る共済掛金のうち純共済掛金に相当する部分の全部又は一部の払戻しを請求することができる。
第92条
【解散による共済契約の失効】
1
組合が解散したときは、合併の場合を除いては、共済契約は、その効力を失う。
2
前項の場合には、組合は、農林水産省令で定めるところにより、共済契約に係る共済掛金のうち純共済掛金に相当する部分の全部又は一部を払いもどさなければならない。
第93条
【免責事由】
1
次に掲げる場合には、組合は、共済金の全部又は一部につき、支払の責めを免れることができる。
①
共済契約者が、悪意又は重大な過失によつて
第80条第1項の申込書に不実の記載をしたとき。
②
共済契約者が、正当な理由がないのに、
第82条第1項後段の規定により共済掛金を
同項後段の概算金額により支払つた場合におけるその精算金の支払又は
同条第2項の規定により共済掛金の分割支払をする場合におけるその第二回以降の支払金額の支払を遅滞したとき。
③
被共済者が、
第85条の規定による義務を有する場合においてその義務を怠つたとき。
④
被共済者が、
第86条前段の規定による指示に従わなかつたとき。
⑤
被共済者が、
第87条第1項の規定により共済規程で定められる被共済者の遵守すべき事項を遵守しなかつたとき。
⑥
被共済者が、
第88条の規定による通知をすべき事項のうち共済規程で定める重要事項に係る部分につき、通知をすべき場合において、その通知を怠り、又は悪意若しくは重大な過失によつて不実の通知をしたとき。
⑧
漁獲共済又は特定養殖共済において、共済契約に係る漁業又は特定養殖業につき
第91条第1項に規定する操業の条件又は方法の変更による危険の著しい変更又は増加があつた場合以外の場合であつて、被共済者が漁船の損傷その他共済規程で定める事由により通じて共済規程で定める日数以上操業することができなかつたとき。
2
農林水産大臣は、必要があるときは、組合が
前項の規定により支払を免れることができる共済金の金額並びに
同項第8号の規定により共済規程で定める事由及び日数に関し必要な準則を定めることができる。
第94条
組合は、農林水産省令で定めるところにより、共済金の金額が少額であつて農林水産省令で定める金額に達しないときは、その支払の責めを負わない。
第95条
【共済金の金額の削減】
1
組合は、共済金の支払に不足を生ずるときは、農林水産省令で定めるところにより共済金の金額を削減することができる。
2
組合が
前項の規定により共済金の金額を削減する場合においても、その支払う共済金の金額は、連合会から支払を受ける再共済金の金額を下るものであつてはならない。
第96条
【共済掛金等に関する権利の消滅時効】
共済掛金の支払を受け、又はその返還若しくは払いもどしを受ける権利及び共済金の支払を受け、又はその返還を受ける権利は、三年間これを行なわないときは、時効によつて消滅する。
第97条
【区分経理】
組合は、その会計を農林水産省令で定める勘定区分ごとに経理しなければならない。
第98条
【責任準備金の積立て】
組合は、毎事業年度の終りにおいて存する共済責任につき、農林水産省令で定めるところにより、責任準備金を積み立てなければならない。
第99条
【準備金の積立て】
1
組合は、毎事業年度の剰余金の全部を準備金として積み立てなければならない。
2
前項の準備金は、損失のてん補に充てる場合を除いては、これを取りくずしてはならない。
第100条
【財務についての農林水産省令への委任】
前三条に規定するもののほか、組合がその財務を適正に処理するために従わなければならない準則は、農林水産省令で定める。
第101条
【事務の委託】
1
組合は、共済規程で定めるところにより、その行なう漁業共済事業に係る事務のうち、共済契約の申込書の受理、漁獲物の販売金額の調査その他農林水産省令で定める事項に係るものを漁業協同組合又は漁業協同組合連合会に委託することができる。
第103条
【特別の場合の措置】
この章に規定するもののほか、組合の行なう漁業共済事業の適正円滑な運営を確保し、及び被共済者の当該漁業共済事業による利益を増進するため特に必要がある事項については、その必要の範囲内において、政令で、組合又は被共済者(被共済者となる者を含む。)が遵守すべき準則を定めることができる。
第104条
【漁獲共済の対象とする漁業及び区分】
漁獲共済は、次に掲げる漁業につき行うものとし、その対象とする漁業の種類により区分する。
第105条
【被共済者の資格】
1
漁獲共済の被共済者たる資格を有する者(以下この節において「被共済資格者」という。)は、漁獲共済の対象とする漁業の種類に応じ、次に掲げるとおりとする。
①
前条第1号に掲げる漁業に属する漁業に係る漁獲共済にあつては、次に掲げるもの
ロ
組合員(その組合員の直接の構成員で、その組合員の地区内に住所を有し、かつ、政令で定めるところにより都道府県知事が水面を分けて定める一定の水域内において当該漁業を営む中小漁業者の全員(政令で定めるところにより、都道府県知事が、当該中小漁業者の全員の住所及び漁獲物の販売に関する事情を考慮して、当該中小漁業者の住所地のすべてが含まれる地域を分けて二以上の区域を定めたときは、その定めた区域ごとに当該区域内に住所を有する当該中小漁業者の全員)が共済掛金の分担及び共済金の配分の方法等農林水産省令で定める事項について農林水産省令で定める基準に従つた規約を定めている場合における組合員に限る。)
②
前条第2号に掲げる漁業に属する漁業に係る漁獲共済にあつては、次に掲げるもの
イ
当該漁業を営む組合員又は組合員の直接の構成員たる中小漁業者
ロ
組合員(その組合員の直接の構成員で、政令で定めるところにより都道府県知事が定める区域ごと及び当該区域に応じ
前条第2号に掲げる漁業を分けて定める区分ごとに、当該区域内に住所又は漁業根拠地を有しかつ当該区分に係る漁業を営む中小漁業者が、共済掛金の分担及び共済金の配分の方法等農林水産省令で定める事項について農林水産省令で定める基準に従つた規約を定めている場合であつて、その組合員の直接の構成員で総トン数一トン以上の動力漁船により当該区分に係る漁業を営む者のうち
同号に掲げる漁業を営む日数が一年を通じて九十日(当該区域につき、九十日を超え百二十日までの範囲内で、政令で定めるところにより都道府県知事がこれと異なる日数を定めたときは、その日数)を超えるものの三分の二以上の者がその規約を定めている者に含まれるときにおける組合員に限る。)
ハ
ロの都道府県知事が定める区域ごと及び区分ごとに、当該区域内に住所又は漁業根拠地を有しかつ当該区分に係る漁業を営む組合員又は組合員の直接の構成員たる中小漁業者をその構成員の全部とし、共済掛金の分担及び共済金の配分の方法、代表者、代表権の範囲等農林水産省令で定める事項について農林水産省令で定める基準に従つた規約を有する団体
2
漁獲共済に係る共済契約の成立によつて被共済者となつた者は、被共済資格者でなくなつた場合においても、当該共済契約については、被共済資格者とみなす。
第105条の2
1
組合員の直接の構成員で
前条第1項第1号ロに規定する中小漁業者(
同号ロの規定により都道府県知事が当該中小漁業者の住所地のすべてが含まれる地域を分けて二以上の区域を定めたときは、その定めた区域ごとに当該区域内に住所を有する当該中小漁業者。以下「特定
第1号漁業者」という。)の三分の二以上の者が
同号ロに規定する規約を定めることにつき同意をした場合において、当該同意につき
第4項の規定による公示があつたときは、特定
第1号漁業者(当該公示があつた後に特定
第1号漁業者となつた者を含む。)の全員は、当該規約を定めなければならない。ただし、当該公示があつた日から起算して四年を経過した後は、当該規約を定めることを要しない。
2
前項の規定により同意を求めるには、農林水産省令で定めるところにより、特定
第1号漁業者のうち二人以上が発起人とならなければならない。
3
発起人は、特定
第1号漁業者の同意が
第1項に規定する要件に適合すると認めるときは、農林水産省令で定めるところにより、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。
4
都道府県知事は、
前項の規定による届出があつた場合において、特定
第1号漁業者の同意が
第1項に規定する要件に適合すると認めるときは、遅滞なく、その旨を公示するとともに、発起人及び関係組合に通知し、当該同意が
同項に規定する要件に適合しないと認めるときは、遅滞なく、その旨を発起人に通知しなければならない。
第106条
【共済契約者に関する制限】
漁獲共済に係る共済契約を組合との間に締結することができる者は、対象とする漁業の種類ごとに、当該種類の漁業に係る漁獲共済の被共済資格者で当該共済契約の成立によつて被共済者となるものに限るものとする。
第107条
【共済契約の締結の制限】
一の漁業単位につき漁獲共済に係る共済契約が締結されている場合には、被共済資格者は、その漁業単位については、当該共済契約に係る共済責任期間の全部又は一部をその共済責任期間の全部又は一部とする他の漁獲共済に係る共済契約を締結することができない。
第108条
【共済契約の締結の申込み等】
2
第105条第1項第2号ロの都道府県知事の定める区域ごと及び区分ごとに、当該区域内に住所を有しかつ当該区分に係る漁業を営む被共済資格者で政令で定める要件に該当するもの(以下「特定
第2号漁業者」という。)の三分の二以上の者が
第104条第2号に掲げる漁業に属する漁業に係る漁獲共済に係る共済契約の締結の申込みをし、組合員の直接の構成員として
第105条第1項第2号ロに規定する規約を定め、又は
同号ハに規定する団体の構成員として
同号ハに規定する規約を定めることにつき同意をした場合において、当該同意につき
第5項において準用する
第105条の2第4項の規定による公示があつたときは、特定
第2号漁業者(当該公示があつた後に特定
第2号漁業者となつた者を含む。)は、組合に当該漁獲共済に係る共済契約の締結の申込みをし、又は
同号ロ若しくはハに規定する規約を定めなければならない。当該漁獲共済の共済責任期間が終了したときも、同様とする。
3
第105条第1項第2号ロに掲げる組合員は、
同号ロに規定する規約が
前項の規定により定められたときは、組合に
第104条第2号に掲げる漁業に属する漁業に係る漁獲共済に係る共済契約の締結の申込みをしなければならない。当該漁獲共済の共済責任期間が終了したときも、同様とする。
4
第105条第1項第2号ハに掲げる団体は、
同号ハに規定する規約が
第2項の規定により定められたときは、組合に
第104条第2号に掲げる漁業に属する漁業に係る漁獲共済に係る共済契約の締結の申込みをしなければならない。当該漁獲共済の共済責任期間が終了したときも、同様とする。
第109条
【共済責任期間】
漁獲共済の共済責任期間は、対象とする漁業の種類ごとに、農林水産省令で定めるところにより、当該種類の漁業の漁業時期(周年操業をするものについては一年間とし、
第104条第1号に掲げる漁業についてはその漁業の目的である水産動植物の成育期間を含むものとする。)を基準として、共済規程で定める期間とする。
第110条
【共済金額】
2
前項の規定により共済金額を定める場合において、漁業の種類のうち必要があると認めるものについて農林水産大臣があらかじめ共済金額の最高限度を定めているときは、その限度を超えて定めることができない。
3
第104条第1号に掲げる漁業に係る漁獲共済についての共済金額は、前二項の規定によるほか、政令で定める金額を下つて定めることができない。
第111条
【共済限度額等】
1
前条第1項の共済限度額は、共済契約ごとに、政令で定めるところにより、当該被共済資格者の営む当該漁業の過去一定年間の操業に係る漁獲金額(
第104条第1号に掲げる漁業に係る漁獲共済については、被共済資格者が
第105条第1項第1号ロに掲げる組合員であるときは、
同号ロに規定する中小漁業者のすべてを通ずる当該漁業の過去一定年間の操業に係る漁獲金額の合計額とし、
第104条第2号に掲げる漁業に係る漁獲共済については、被共済資格者が
第105条第1項第2号ハに掲げる団体であるときは、その構成員のすべてを通ずる当該漁業の過去一定年間の操業に係る漁獲金額の合計額とする。以下この項において同じ。)を基準とし、当該被共済資格者の当該漁業に係る経営事情、当該被共済資格者と当該漁業に関し近似する事情の存する当該漁業に係る漁獲共済の他の被共済資格者の営む当該漁業の過去一定年間の操業に係る漁獲金額その他当該地域における漁業事情を勘案して組合が定める金額に、百分の九十を超えない範囲内において当該被共済資格者の営む当該漁業の種類(
第104条第1号に掲げる漁業に係る漁獲共済については、その者が
第105条第1項第1号ロに掲げる組合員であるときは、
同号ロに規定する中小漁業者のすべての営む当該漁業の種類とし、
第104条第2号に掲げる漁業に係る漁獲共済については、その者が
第105条第1項第2号ハに掲げる団体であるときは、その構成員のすべての営む当該漁業の種類とする。
第113条第1項及び
第4項において同じ。)に応じて農林水産省令で定める割合を乗じて得た金額とする。
2
前条第1項の単位共済限度額は、共済契約ごと及び
第105条第1項第2号ロに規定する規約を定めている中小漁業者ごとに、当該中小漁業者を
前項の被共済資格者とした場合において
同項の規定により算定された金額とする。
3
前二項の規定により共済限度額又は単位共済限度額を定める場合における
第1項の漁獲金額は、当該漁業の操業に係る漁獲物による収入金額(農林水産省令で定めるところにより収入とみなされるものの金額を含む。)として、農林水産省令で定める基準に従い組合が認定する金額によるものとする。
第112条
【純共済掛金率】
1
漁獲共済の純共済掛金率は、対象とする漁業の種類その他危険の程度を区分する要因となる事項で農林水産大臣の定めるものに応ずる
次項の危険階級に係る
同項の基準共済掛金率を下らない範囲内において、組合が共済規程で定める割合とする。
2
農林水産大臣は、漁獲共済につき、漁業の種類その他
前項の農林水産大臣の定める事項に応じて危険階級を区分し、その区分ごとに基準共済掛金率を定めなければならない。
第113条
【共済金】
1
漁獲共済(
次項に掲げるものを除く。)の共済金は、共済契約ごとに、当該被共済者が営む当該漁業の共済責任期間中の操業に係る漁獲金額(
第104条第1号に掲げる漁業に係る漁獲共済については、被共済者が
第105条第1項第1号ロに掲げる組合員であるときは、
同号ロに規定する中小漁業者のすべてを通ずる当該漁業の共済責任期間中の操業に係る漁獲金額の合計額とし、
第104条第2号に掲げる漁業に係る漁獲共済については、被共済者が
第105条第1項第2号ハに掲げる団体であるときは、その構成員のすべてを通ずる当該漁業の共済責任期間中の操業に係る漁獲金額の合計額とする。以下この項において同じ。)がその共済限度額に達しない場合に支払うものとし、共済金の金額は、その共済限度額から当該被共済者が営む当該漁業の共済責任期間中の操業に係る漁獲金額を差し引いて得た金額に、当該被共済者が営む当該漁業の種類に応じて農林水産省令で定める割合を乗じ、これに更に共済金額の共済限度額に対する割合を乗じて得た金額とする。
2
第104条第2号に掲げる漁業に属する漁業に係る漁獲共済であつて、被共済者が
第105条第1項第2号ロに掲げる組合員である共済契約に係るものの共済金は、共済契約ごとに、
同号ロに規定する規約を定めている中小漁業者のうちにその営む当該漁業の共済責任期間中の操業に係る漁獲金額がその単位共済限度額に達しないものがある場合に支払うものとし、共済金の金額は、当該その単位共済限度額に達しない中小漁業者のすべてを通ずる単位共済限度額の合計額から当該中小漁業者のすべてを通ずる当該漁業の共済責任期間中の操業に係る漁獲金額の合計額を差し引いて得た金額に、
同号ロに規定する規約を定めている中小漁業者のすべてを通ずる当該漁業の共済責任期間中の操業に係る漁獲金額の合計額の当該中小漁業者のすべてを通ずる単位共済限度額の合計額に対する割合に応じて農林水産省令で定める割合、当該中小漁業者のすべての営む当該漁業の種類に係る
前項の農林水産省令で定める割合及び共済金額の当該中小漁業者のすべてを通ずる単位共済限度額の合計額に対する割合を乗じて得た金額とする。
3
第104条第2号に掲げる漁業に属する漁業であつて、その漁業に係る経営事情及び共済事故の発生の態様に照らして共済金の支払につき特例を定める必要があるものとして政令で定める種類のものに係る漁獲共済の共済金は、
第1項又は
前項の規定にかかわらず、共済契約ごとに、
第1項又は
前項の規定により共済金を支払うものとされる場合に該当し、かつ、当該被共済者が営む当該漁業の共済責任期間中の操業に係る漁獲数量(被共済者が
第105条第1項第2号ロに掲げる組合員であるときは、
同号ロに規定する規約を定めている中小漁業者のすべてを通ずる当該漁業の共済責任期間中の操業に係る漁獲数量の合計数量とし、被共済者が
同号ハに掲げる団体であるときは、その構成員のすべてを通ずる当該漁業の共済責任期間中の操業に係る漁獲数量の合計数量とする。以下この項において同じ。)が政令で定めるところにより当該被共済者が営む当該漁業の過去一定年間の操業に係る漁獲数量(被共済者が
同号ロに掲げる組合員であるときは、
同号ロに規定する規約を定めている中小漁業者のすべてを通ずる当該漁業の過去一定年間の操業に係る漁獲数量の合計数量とし、被共済者が
同号ハに掲げる団体であるときは、その構成員のすべてを通ずる当該漁業の過去一定年間の操業に係る漁獲数量の合計数量とする。)を基準として組合が定める基準漁獲数量(以下「基準漁獲数量」という。)に一を下らない範囲内において農林水産省令で定める数値を乗じて得た数量に達しない場合に支払うものとし、共済金の金額は、
第1項又は
前項の規定により算定した金額に、当該被共済者が営む当該漁業の共済責任期間中の操業に係る漁獲数量の基準漁獲数量に対する割合に応じて農林水産省令で定める割合を乗じて得た金額とする。
4
政令で定める種類の漁業に係る漁獲共済であつて、前三項の規定により共済金を支払うものとされる場合に該当する場合における共済金の支払に関し農林水産省令で定める要件に該当する特約がある共済契約に係るものの共済金は、これらの規定にかかわらず、当該共済契約の特約において共済金を支払うべきこととされた場合に該当する場合に支払うものとし、その金額は、当該共済契約の特約に従い算定した金額(
第1号又は
第2号に掲げる場合にあつては、その金額に当該各号に掲げる割合を乗じて得た金額)に、当該被共済者(その者が
第105条第1項第2号ロに掲げる組合員であるときは、
同号ロに規定する規約を定めている中小漁業者のすべて)が営む当該漁業の種類に係る
第1項の農林水産省令で定める割合を乗じ、これに更に共済金額の共済限度額に対する割合を乗じて得た金額とする。
①
被共済者が
第105条第1項第2号ロに掲げる組合員である場合
同号ロに規定する規約を定めている中小漁業者のすべてを通ずる当該漁業の共済責任期間中の操業に係る漁獲金額の合計額の当該中小漁業者のすべてを通ずる単位共済限度額の合計額に対する割合に係る
第2項の農林水産省令で定める割合
②
前項の政令で定める種類の漁業に係る漁獲共済である場合 当該被共済者が営む当該漁業の共済責任期間中の操業に係る漁獲数量の基準漁獲数量に対する割合に係る
同項の農林水産省令で定める割合
第113条の2
【継続申込特約】
1
漁獲共済に係る共済契約が締結される場合には、これと併せて継続申込特約をすることができる。
2
前項の継続申込特約は、その締結される共済契約(以下この条において「当初契約」という。)に係る共済責任期間の終了日の翌日以降農林水産大臣が定める期間内に共済責任期間の開始日が到来することとなる漁獲共済に係る共済契約で当初契約に係る漁業単位及びこれに係る漁業の種類と漁業単位及びこれに係る漁業の種類が同一であるもの(以下この条において「継続契約」という。)のすべてについて、それぞれの継続契約に係る
第80条第1項の申込期間内に組合に申込書を提出することなく、共済金額の共済限度額に対する割合並びに
前条第1項から
第4項までに規定する共済金の支払われる場合及びその共済金の金額の算定の方法が当初契約と同一であるものとして、それぞれ、当該申込期間の終了日に
第80条第1項の締結の申込みがあつたものとする特約とする。
3
継続申込特約は、当初契約の共済契約者が継続申込特約につき解除する旨の申出を組合に対し行つたとき、又は継続契約が成立しなかつたとき、その効力を失つたとき、若しくは解除されたとき(当該解除が
第91条第4項に該当するものであるときを除く。)は、その効力を失う。
4
継続契約の共済金額の共済限度額に対する割合については、
第111条第1項の割合が改められた場合その他の被共済者の責めに帰することができない事由であつて農林水産省令で定めるものがある場合には、継続申込特約にかかわらず、農林水産省令で定めるところによりこれを変更することができる。
5
当初契約に係る共済責任期間の終了日の翌日以降農林水産大臣が定める期間内に共済責任期間の開始日が到来することとなる継続契約の共済金額の共済限度額に対する割合については、
前項の規定によるほか、被共済者が自己の責めに帰する事由がなくて当該継続契約の直前の共済契約(以下この条において「直前契約」という。)の共済責任期間において組合から共済金の支払を受けていないことその他の農林水産省令で定める要件に該当する場合には、継続申込特約にかかわらず、農林水産省令で定めるところにより直前契約の共済金額の共済限度額に対する割合を上回る割合にこれを変更することができる。
6
継続契約の共済限度額又は単位共済限度額は、
第111条第1項又は
第2項の規定にかかわらず、これらの規定により算出される金額が、直前契約の共済限度額又は単位共済限度額を基準とし、農林水産大臣の定めるところにより算出される上限金額を超え又は下限金額を下回る場合は、それぞれ当該上限金額又は当該下限金額とする。
7
当初契約の被共済者は、自己の責めに帰する事由がなくて、当該当初契約及び継続契約のいずれの共済責任期間においても、組合から共済金の支払を受けないとき、又は支払を受けた共済金が農林水産省令で定める額に満たないときは、農林水産省令で定めるところにより、組合に対し、当該共済契約に係る共済掛金のうち純共済掛金に相当する部分の一部の払戻しを請求することができる。
第113条の3
【包括継続申込特約】
1
第104条第2号に掲げる漁業に属する漁業であつて、その漁業に係る共済事故の発生の態様に照らして共済契約の締結につき特例を定める必要があるものとして農林水産省令で定める種類のものに係る漁獲共済に係る共済契約が締結される場合には、これと併せて包括継続申込特約をすることができる。
2
前項の包括継続申込特約は、その締結される共済契約(以下この条において「当初契約」という。)に係る共済責任期間の終了日の翌日以降農林水産大臣が定める期間内に共済責任期間の開始日が到来することとなる漁獲共済に係る共済契約で当初契約に係る漁業単位及びこれに係る漁業の種類と漁業単位及びこれに係る漁業の種類が同一であるもの(以下この条において「継続契約」という。)のすべてについて、それぞれの継続契約に係る
第80条第1項の申込期間内に組合に申込書を提出することなく、共済金額の共済限度額に対する割合、
第113条第1項から
第4項までに規定する共済金の支払われる場合及びその共済金の金額の算定の方法並びに共済限度額又は単位共済限度額が当初契約と同一であるものとして、それぞれ、当該申込期間の終了日に
第80条第1項の締結の申込みがあつたものとする特約とする。
4
継続契約の締結についての
第81条第1項の規定の適用については、
同項中「当該共済契約について、これを締結するとすればその共済契約に係る漁業、養殖水産動植物、養殖施設又は漁具につき共済事故の発生する見込みが確実であること、その他当該共済契約」とあるのは、「当該共済契約」とする。
5
包括継続申込特約は、継続契約が成立しなかつたとき、その効力を失つたとき、又は解除されたとき(当該解除が
第91条第4項に該当するものであるときを除く。)は、その効力を失う。
第114条
【養殖共済の対象とする養殖業及び区分】
養殖共済は、次に掲げる養殖業につき行なうものとし、その対象とする養殖業の種類により区分する。
①
土、石、竹、木等によつて囲まれた一定の区域内において営む養殖業であつて、政令で定めるもの
②
漁業法第7条の特定区画漁業権に基づく養殖業(
前号に掲げる養殖業を除く。)であつて、政令で定めるもの
③
前二号に掲げる養殖業以外の養殖業であつて、政令で定めるもの
第115条
【共済目的及び共済事故】
1
養殖共済の共済目的は、養殖水産動植物であつて、政令で定めるものとする。
2
養殖共済の共済事故は、養殖中における死亡、発芽不良、滅失、流失及び逃亡並びにこれらに準ずるものとして政令で定める事故とする。
3
前項の規定にかかわらず、
第1項の政令で定める養殖水産動植物であつて、
前項の共済事故のうち疾病による死亡について
第122条第2項に規定する基準共済掛金率を定めるとすれば妥当でないものとなると認められる養殖業の種類に係る政令で定める養殖水産動植物については、疾病による死亡を共済事故としない。
第116条
【被共済者の資格】
1
養殖共済の被共済者たる資格を有する者(以下この節において「被共済資格者」という。)は、養殖共済の対象とする養殖業の種類に応じ、次に掲げるとおりとする。
①
第114条第1号に掲げる養殖業に属する養殖業に係る養殖共済にあつては、当該養殖業を営む中小漁業者であつて組合員又は組合員の直接の構成員であるもの
②
第114条第2号に掲げる養殖業に属する養殖業に係る養殖共済にあつては、次に掲げるもの
ロ
第118条第2項の農林水産省令で定める養殖業の種類ごとに、組合員の直接の構成員で
同項の一定の水域内において当該種類の養殖業を営む中小漁業者の全員をその構成員の全部とし、共済掛金の分担及び共済金の配分の方法、代表者、代表権の範囲等農林水産省令で定める事項について農林水産省令で定める基準に従つた規約を有する団体
③
第114条第3号に掲げる養殖業に属する養殖業に係る養殖共済にあつては、組合の地区に係る地先水面において当該養殖業を営む者
2
養殖共済に係る共済契約の成立によつて被共済者となつた者については、
第105条第2項の規定を準用する。
第117条
【共済契約者に関する制限】
養殖共済に係る共済契約を組合との間に締結することができる者は、対象とする養殖業の種類ごとに、当該種類の養殖業に係る養殖共済の被共済資格者で当該共済契約の成立によつて被共済者となるものに限るものとする。
第118条
【共済契約の締結の制限】
1
第114条第1号に掲げる養殖業に属する養殖業に係る養殖共済については、農林水産省令で定める養殖業の種類ごとに、被共済者となる者が、一の事業場において営む当該養殖業に係る養殖水産動植物で当該養殖共済において共済目的とすることができるもののすべてを共済目的とし、その養殖業において当該共済責任期間中に追加する養殖水産動植物(当該養殖水産動植物と同種のものに限る。)がある場合にはそのすべてを共済目的とすることを約する場合でなければ、組合は、その者と共済契約を締結することができない。
2
第114条第2号に掲げる養殖業に属する養殖業に係る養殖共済については、農林水産省令で定める養殖業の種類ごとに、被共済者となる者が、政令で定めるところにより都道府県知事が地先水面を分けて定める一定の水域内においてその者(その者が
第116条第1項第2号ロに掲げる団体であるときは、その構成員のすべて)の営む当該種類の養殖業に係る養殖水産動植物で共済目的とすることができるもののすべてを共済目的とし、その養殖業においてその養殖業を営む者が当該共済責任期間中に追加する養殖水産動植物(当該養殖水産動植物と同種のものに限る。)がある場合にはそのすべてを共済目的とすることを約する場合でなければ、組合は、その者と共済契約を締結することができない。
3
第114条第3号に掲げる養殖業に属する養殖業に係る養殖共済については、農林水産省令で定める養殖業の種類ごと及び政令で定めるところにより都道府県知事が地先水面を分けて定める一定の水域(以下「単位漁場区域」という。)ごとに、次の各号のすべてに該当する場合でなければ、組合は、当該単位漁場区域内において当該種類の養殖業を営む被共済資格者と共済契約を締結することができない。
①
当該単位漁場区域内において当該種類の養殖業を営む者の二分の一以上の者が、組合員又は組合員の直接の構成員たる中小漁業者であるとき。
②
農林水産省令で定めるところにより、当該単位漁場区域内において当該種類の養殖業を営む被共済資格者の全員から当該種類の養殖業に係る養殖共済の共済契約の締結の申込みがあつたとき。
③
前号の申込みのすべてが、当該単位漁場区域内においてその者の営む当該種類の養殖業に係る養殖水産動植物で共済目的とすることができるもののすべてを共済目的とし、当該養殖業において当該共済責任期間中に追加する養殖水産動植物(当該養殖水産動植物と同種のものに限る。)がある場合にはそのすべてを共済目的とすることを約する申込みであるとき。
4
一の養殖共済に係る共済契約において共済目的としている養殖水産動植物(農林水産省令で定める養殖水産動植物を除く。)は、重ねて、他の養殖共済に係る共済契約において共済目的とすることができない。
第118条の2
【共済事故としない旨の申出】
1
養殖共済の被共済資格者は、その者が営む養殖業に係る養殖水産動植物が
第115条第1項の政令で定める養殖水産動植物であつて、
同条第3項の政令で定めるもの以外のものであるときは、共済目的の種類ごとに、農林水産省令で定めるところにより、組合に対し、
同条第2項の共済事故のうち疾病による死亡を共済事故としない旨の申出をすることができる。
2
前項の申出があつたときは、当該申出に係る共済契約においては、
第115条第2項の規定にかかわらず、
同項の共済事故のうち当該申出に係るものを共済事故としないものとする。
第119条
【共済責任期間】
養殖共済の共済責任期間は、対象とする養殖業の種類ごとに、農林水産省令で定めるところにより、当該種類の養殖業の養殖時期(周年操業をするものについては、一年間)を基準として、共済規程で定める期間とする。
第120条
【共済金額】
1
養殖共済の共済金額は、共済価額を超えない範囲内において、共済規程で定めるところにより、共済契約で定める金額とする。
2
前項の規定により共済金額を定める場合において、養殖業の種類のうち必要があると認めるものについて農林水産大臣があらかじめその最高限度を定めているときは、その限度を超えて定めることができない。
3
養殖共済の共済金額は、共済金が支払われたときは、当該支払に係る共済事故が発生した時に、その支払われた共済金に相当する金額だけ減額するものとする。
4
養殖共済の共済価額が当該共済契約に係る共済目的である養殖水産動植物の追加により増加したときは、被共済者は、共済責任期間の中途においても、農林水産省令で定めるところにより、組合に対しその増加の割合の範囲内で養殖共済の共済金額の増額を請求することができる。この場合には、当該被共済者は、農林水産省令で定めるところにより、当該共済責任期間のうちまだ経過していない期間に対する共済掛金を支払わなければならないものとし、当該共済金額の増額は、組合が当該被共済者から当該共済掛金の支払(
第82条第2項の規定により分割支払がされる場合にあつては、その第一回の支払)を受けた日の翌日からその効力を生ずるものとする。
第121条
【共済価額】
1
前条第1項の共済価額は、共済目的の種類たる養殖水産動植物ごとに、農林水産省令で定めるところにより、その単位当たり共済価額に、共済目的たる当該養殖水産動植物(当該共済責任期間中に追加されるものを含む。)の数量を乗じて得た金額とする。
2
前項の単位当たり共済価額は、農林水産省令で定めるところにより、当該養殖水産動植物と同種の水産動植物を当該養殖業に係る標準的な経営において養殖したとした場合において必要とする当該水産動植物の養殖の標準的な終了時までの当該養殖に係る経費の金額の合計額を基礎とし、当該標準的な経営における当該養殖の開始時からの経過期間に応じて算出される経過期間ごとの当該経費の金額として組合が共済規程で定める金額により、共済契約ごとに、当該共済目的の共済責任期間の終了時における経過期間に対応する金額とする。
第122条
【純共済掛金率】
1
養殖共済の純共済掛金率は、対象とする養殖業の種類その他危険の程度を区分する要因となる事項で農林水産大臣の定めるものに応ずる
次項の基準共済掛金率を下らない範囲内において、組合が共済規程で定める割合とする。
2
農林水産大臣は、養殖共済につき、養殖業の種類その他
前項の農林水産大臣の定める事項に応じて基準共済掛金率を定めなければならない。
第123条
【てん補の責めを負わない損害】
1
共済目的の種類たる養殖水産動植物で農林水産省令で定めるものについては、当該養殖水産動植物の農林水産大臣の定める一定の単位ごとに、当該単位に係る共済目的の全部について共済事故による損害が生じた場合でなければ、組合は、当該単位に係る共済目的につき、損害をてん補する責めを負わない。
2
前項の規定によるほか、戦争その他の変乱による損害、盗難による損害、異常な赤潮による損害その他政令で定める損害については、組合は、てん補する責めを負わない。ただし、異常な赤潮による損害については、農林水産省令で定める水域において営む養殖業で農林水産省令で定めるものに係る養殖共済の共済契約において異常な赤潮による損害をてん補する旨の特約がある場合は、この限りでない。
第124条
【共済金】
1
養殖共済の共済金は、共済契約ごとに、同一の原因による共済事故によつて受けた損害に係る共済目的の数量(
前条の規定によつて組合がてん補する責めを負わない損害に係る共済目的の数量を除く。以下「損害数量」という。)が農林水産省令で定めるところにより算定する当該共済事故の発生の直前の当該共済目的の数量(以下「直前数量」という。)に養殖業の種類に応じて政令で定める割合を乗じて得た数量以上である場合に支払うものとし、共済金の金額は、当該共済目的についての共済事故による損害額に、共済金額の共済価額に対する割合を乗じて得た金額(共済目的の種類たる養殖水産動植物で農林水産省令で定めるものにあつては、その金額に更に農林水産省令で定める割合を乗じて得た金額)とする。
2
養殖業に係る経営事情及び共済事故の発生の態様に照らして共済金の支払につき特例を定める必要がある次の各号の種類の養殖業に係る養殖共済の養殖水産動植物に係る共済金(
第2号の種類の養殖業にあつては、
同号の政令で定める共済事故に該当する事故であつて
同号の共済規程で指定する単位漁場区域におけるものによつて受けた損害に係る共済金に限る。)については、
前項の規定にかかわらず、それぞれ、当該各号に定めるところによるものとする。
①
政令で定める種類の養殖業に係る養殖共済については、その共済金は、共済契約ごとに、当該共済責任期間における当該共済目的についての共済事故による損害額の合計額が当該共済価額に百分の三十を超えない範囲内において政令で定める割合を乗じて得た金額を超える場合に支払うものとし、その共済金の金額は、共済契約ごとに、当該損害額の合計額のうちその超える部分の金額に共済金額の共済価額に対する割合を乗じて得た金額とする。
②
第114条第3号に掲げる養殖業であつて政令で定める種類のもの(
前号の政令で定める種類のものを除く。以下「特定
第3号養殖業」という。)に係る養殖共済については、政令で定める共済事故に該当する事故であつて当該養殖共済の共済事故の発生の態様に応じ政令で定めるところにより組合が共済規程で指定する単位漁場区域におけるものによつて受けた損害に係る共済金は、共済契約ごとに、当該損害数量が、当該直前数量に
前項の政令で定める割合(当該割合に比し、特定
第3号養殖業に係る養殖共済の共済事故の発生の態様に応じ百分の三十を超えない範囲内において政令で定めるところにより組合が共済規程で当該単位漁場区域につき指定する割合(以下この条において「指定割合」という。)が大きい場合にあつては、指定割合)を乗じて得た数量を超える場合に支払うものとし、その共済金の金額は、共済契約ごとに、政令で定める共済事故に該当する事故によつて受けた当該共済目的についての損害額から、直前数量に指定割合、当該共済目的の
第121条第1項の単位当たり共済価額及び
第5項の割合を乗じて得た金額(
第4項において「控除金額」という。)を差し引いて得た金額に、共済金額の共済価額に対する割合を乗じて得た金額(共済目的の種類たる養殖水産動植物で農林水産省令で定めるものにあつては、その金額に更に農林水産省令で定める割合を乗じて得た金額)とする。
3
政令で定める種類の養殖業に係る養殖共済であつて、共済金の支払われる場合に関し次の各号のすべてに該当する特約がある共済契約に係るものの共済金は、前二項の規定にかかわらず、当該特約において支払うべきこととされた場合に該当する場合に支払うものとする。
①
次号の政令で定める種類の養殖業以外の養殖業に係るものにあつては、前二項の規定により当該共済金を支払うものとされる場合以外に当該共済金を支払うものでないこと。
②
前項第1号の政令で定める種類の養殖業以外の養殖業であつて、政令で定める種類のものに係るものにあつては、損害数量が直前数量に政令で定める割合(当該割合に比し、指定割合が大きい場合にあつては、指定割合)を乗じて得た数量を下回る場合に当該共済金を支払うものでないこと。
4
政令で定める種類の養殖業に係る養殖共済であつて、共済金の金額の算定の方法に関し農林水産省令で定める要件に該当する特約がある共済契約に係るものの共済金の金額は、
第1項又は
第2項の規定にかかわらず、当該共済契約の特約に従い算定した金額(
同項第2号に規定する損害に係る場合にあつては、控除金額を差し引いて得た金額)に、共済金額の共済価額に対する割合を乗じて得た金額(共済目的の種類たる養殖水産動植物で農林水産省令で定めるものにあつては、その金額に更に農林水産省令で定める割合を乗じて得た金額)とする。
5
第1項及び
第2項の損害額は、当該共済事故に係る損害数量に当該共済目的の
第121条第1項の単位当たり共済価額を乗じ、これに更に当該共済責任期間の開始日から当該共済事故の発生日までの期間に応じ農林水産省令で定めるところにより共済規程で定める割合を乗じて得た金額とする。
第124条の2
【継続申込特約】
1
養殖共済に係る共済契約(共済金額の共済価額に対する割合が政令で定める割合以上であるものに限る。)が締結される場合には、これと併せて継続申込特約をすることができる。
2
前項の継続申込特約は、その締結される共済契約(以下この条において「当初契約」という。)に係る共済責任期間の終了日の翌日以降農林水産大臣が定める期間内に共済責任期間の開始日が到来することとなる養殖共済に係る共済契約で当初契約に係る養殖業の種類及び単位漁場区域と養殖業の種類及び単位漁場区域が同一であるもの(以下この条において「継続契約」という。)のすべてについて、それぞれの継続契約に係る
第80条第1項の申込期間内に組合に申込書を提出することなく、共済金額の共済価額に対する割合並びに
前条第1項から
第4項までに規定する共済金の支払われる場合及びその共済金の金額の算定の方法が当初契約と同一であるものとして、それぞれ、当該申込期間の終了日に
第80条第1項の締結の申込みがあつたものとする特約とする。
3
継続契約の共済金額の共済価額に対する割合については、被共済者の責めに帰することができない事由であつて農林水産省令で定めるものがある場合には、継続申込特約にかかわらず、農林水産省令で定めるところによりこれを変更することができる。ただし、
第1項の政令で定める割合を下回ることができない。
4
当初契約に係る共済責任期間の終了日の翌日以降農林水産大臣が定める期間内に共済責任期間の開始日が到来することとなる継続契約の共済金額の共済価額に対する割合については、
前項の規定によるほか、継続申込特約にかかわらず、当該継続契約の直前の共済契約の共済金額の共済価額に対する割合を上回る割合にこれを変更することができる。
第125条の2
【特定養殖共済の対象とする養殖業及び区分】
特定養殖共済は、政令で定める養殖業(以下「特定養殖業」という。)につき行うものとし、その対象とする養殖業の種類により区分する。
第125条の3
【被共済者の資格】
1
特定養殖共済の被共済者たる資格を有する者(以下この節において「被共済資格者」という。)は、特定養殖業の種類ごとに、次に掲げるとおりとする。
①
当該特定養殖業を営む組合員又は組合員の直接の構成員たる中小漁業者
②
組合員(その組合員の直接の構成員で、政令で定めるところにより都道府県知事が特定養殖業の種類に応じその区域を分けて定める一定の区域内に住所を有しかつ当該特定養殖業を営む中小漁業者の三分の二以上の者が、共済掛金の分担及び共済金の配分の方法等農林水産省令で定める事項について農林水産省令で定める基準に従つた規約を定めている場合における組合員に限る。)
2
特定養殖共済に係る共済契約の成立によつて被共済者となつた者については、
第105条第2項の規定を準用する。
第125条の4
【共済契約者に関する制限】
特定養殖共済に係る共済契約を組合との間に締結することができる者は、対象とする特定養殖業の種類ごとに、当該種類の特定養殖業に係る特定養殖共済の被共済資格者で当該共済契約の成立によつて被共済者となるものに限るものとする。
第125条の5
【共済契約の締結の制限】
一の特定養殖業に係る特定養殖共済又は養殖共済の共済契約が締結されている場合には、当該特定養殖業に係る被共済資格者は、当該特定養殖業については、当該共済契約に係る共済責任期間の全部又は一部をその共済責任期間の全部又は一部とする当該特定養殖業に係る他の特定養殖共済又は養殖共済の共済契約を締結することができない。
第125条の6
【共済契約の締結の申込み等】
1
第125条の3第1項第2号の都道府県知事の定める区域ごとに、区域内特定養殖業者(当該区域内に住所を有し、かつ、当該特定養殖業を営む被共済資格者をいう。以下この条において同じ。)の三分の二以上の者が特定養殖共済に係る共済契約の締結の申込みをし又は組合員の直接の構成員として
同号に規定する規約を定めることにつき同意をした場合において、当該同意につき
第3項において準用する
第105条の2第4項の規定による公示があつたときは、区域内特定養殖業者(当該公示があつた後に区域内特定養殖業者となつた者を含む。)は、組合に当該特定養殖共済に係る共済契約の締結の申込みをし、又は
同号に規定する規約を定めなければならない。当該特定養殖共済の共済責任期間が終了したときも、同様とする。
2
第125条の3第1項第2号に掲げる組合員は、
同号に規定する規約が
前項の規定により定められたときは、組合に特定養殖共済に係る共済契約の締結の申込みをしなければならない。当該特定養殖共済の共済責任期間が終了したときも、同様とする。
第125条の7
【共済責任期間】
特定養殖共済の共済責任期間は、対象とする特定養殖業の種類ごとに、農林水産省令で定めるところにより、当該種類の特定養殖業の養殖時期(周年操業をするものについては、一年間)を基準として、共済規程で定める期間とする。
第125条の8
【共済金額】
1
特定養殖共済の共済金額は、共済限度額(被共済者が
第125条の3第1項第2号に掲げる組合員であるときは、
同号に規定する規約を定めている中小漁業者のすべてを通ずる単位共済限度額の合計額)を超えない範囲内において、共済規程で定めるところにより、共済契約で定める金額とする。
2
前項の規定により共済金額を定める場合において、特定養殖業の種類のうち必要があると認めるものについて農林水産大臣があらかじめその最高限度を定めているときは、その限度を超えて定めることができない。
第125条の9
【共済限度額等】
1
前条第1項の共済限度額は、共済契約ごとに、政令で定めるところにより、当該被共済資格者の営む当該特定養殖業の過去一定年間の養殖に係る生産金額を基準とし、当該被共済資格者の当該特定養殖業に係る経営事情、当該被共済資格者と当該特定養殖業に関し近似する事情の存する当該特定養殖業に係る特定養殖共済の他の被共済資格者の営む当該特定養殖業の過去一定年間の養殖に係る生産金額その他当該地域における養殖業の事情を勘案して組合が定める金額に、百分の九十を超えない範囲内において当該被共済資格者の営む当該特定養殖業の種類に応じて農林水産省令で定める割合を乗じて得た金額とする。
3
前二項の規定により共済限度額又は単位共済限度額を定める場合における
第1項の生産金額は、当該特定養殖業の養殖に係る水産動植物による収入金額(農林水産省令で定めるところにより収入とみなされるものの金額を含む。)として、農林水産省令で定める基準に従い組合が認定する金額によるものとする。
第125条の10
【純共済掛金率】
1
特定養殖共済の純共済掛金率は、対象とする特定養殖業の種類その他危険の程度を区分する要因となる事項で農林水産大臣の定めるものに応ずる
次項の危険階級に係る
同項の基準共済掛金率を下らない範囲内において、組合が共済規程で定める割合とする。
2
農林水産大臣は、特定養殖共済につき、特定養殖業の種類その他
前項の農林水産大臣の定める事項に応じて危険階級を区分し、その区分ごとに基準共済掛金率を定めなければならない。
第125条の11
【共済金】
1
特定養殖共済(
次項に掲げるものを除く。)の共済金は、共済契約ごとに、当該被共済者の営む当該特定養殖業の共済責任期間中の養殖に係る生産金額がその共済限度額に達しない場合において、当該被共済者の営む当該特定養殖業の共済責任期間中の養殖に係る生産数量が政令で定めるところにより当該被共済者の営む当該特定養殖業の過去一定年間の養殖に係る生産数量を基準として組合が定める基準生産数量に一を下らない範囲内において農林水産省令で定める数値を乗じて得た数量に達しないときに支払うものとし、共済金の金額は、その共済限度額から当該被共済者の営む当該特定養殖業の共済責任期間中の養殖に係る生産金額を差し引いて得た金額に、当該被共済者の営む当該特定養殖業の共済責任期間中の養殖に係る生産数量の当該基準生産数量に対する割合に応じて農林水産省令で定める割合、当該被共済者の営む当該特定養殖業の種類に応じて農林水産省令で定める割合及び共済金額の共済限度額に対する割合を乗じて得た金額とする。
2
被共済者が
第125条の3第1項第2号に掲げる組合員である特定養殖共済の共済金は、共済契約ごとに、
同号に規定する規約を定めている中小漁業者(以下この項において「特定中小漁業者」という。)のうちにその営む当該特定養殖業の共済責任期間中の養殖に係る生産金額がその単位共済限度額に達しないものがある場合において、当該特定中小漁業者のすべてを通ずる当該特定養殖業の共済責任期間中の養殖に係る生産数量の合計数量が政令で定めるところにより当該特定中小漁業者のすべてを通ずる当該特定養殖業の過去一定年間の養殖に係る生産数量の合計数量を基準として組合が定める基準生産数量(
第2号において「基準生産数量」という。)に
前項の数値を乗じて得た数量に達しないときに支払うものとし、共済金の金額は、当該その単位共済限度額に達しない特定中小漁業者のすべてを通ずる単位共済限度額の合計額から当該特定中小漁業者のすべてを通ずる当該特定養殖業の共済責任期間中の養殖に係る生産金額の合計額を差し引いて得た金額に、次の各号に掲げる割合のすべてを乗じて得た金額とする。
①
当該組合員に係る特定中小漁業者のすべてを通ずる当該特定養殖業の共済責任期間中の養殖に係る生産金額の合計額の当該特定中小漁業者のすべてを通ずる単位共済限度額の合計額に対する割合に応じて農林水産省令で定める割合
②
当該組合員に係る特定中小漁業者のすべてを通ずる当該特定養殖業の共済責任期間中の養殖に係る生産数量の合計数量の基準生産数量に対する割合に応じて農林水産省令で定める割合
③
当該組合員に係る特定中小漁業者のすべてが営む当該特定養殖業の種類に係る
前項の農林水産省令で定める割合
④
共済金額の当該組合員に係る特定中小漁業者のすべてを通ずる単位共済限度額の合計額に対する割合
3
政令で定める種類の特定養殖業に係る特定養殖共済であつて、前二項の規定により共済金を支払うものとされる場合に該当する場合における共済金の支払に関し農林水産省令で定める要件に該当する特約がある共済契約に係るものの共済金は、前二項の規定にかかわらず、当該共済契約の特約において共済金を支払うべきこととされた場合に該当する場合に支払うものとし、その金額は、当該共済契約の特約に従い算定した金額(被共済者が
第125条の3第1項第2号に掲げる組合員であるときは、その金額に
前項第1号に掲げる割合を乗じて得た金額)に、当該被共済者の営む当該特定養殖業の共済責任期間中の養殖に係る生産数量の当該基準生産数量に対する割合に係る
第1項の農林水産省令で定める割合(被共済者が
同条第1項第2号に掲げる組合員であるときは、
前項第2号に掲げる割合)、当該被共済者の営む当該特定養殖業の種類に係る
第1項の農林水産省令で定める割合(被共済者が
同条第1項第2号に掲げる組合員であるときは、
前項第3号に掲げる割合)及び共済金額の共済限度額に対する割合(被共済者が
同条第1項第2号に掲げる組合員であるときは、
前項第4号に掲げる割合)を乗じて得た金額とする。
第125条の12
【継続申込特約】
1
特定養殖共済に係る共済契約が締結される場合には、これと併せて継続申込特約をすることができる。
2
前項の継続申込特約は、その締結される共済契約(以下この条において「当初契約」という。)に係る共済責任期間の終了日の翌日以降農林水産大臣が定める期間内に共済責任期間の開始日が到来することとなる特定養殖共済に係る共済契約で当初契約に係る特定養殖業の種類と特定養殖業の種類が同一であるもの(以下この条において「継続契約」という。)のすべてについて、それぞれの継続契約に係る
第80条第1項の申込期間内に組合に申込書を提出することなく、共済金額の共済限度額に対する割合並びに
前条第1項から
第3項までに規定する共済金の支払われる場合及びその共済金の金額の算定の方法が当初契約と同一であるものとして、それぞれ、当該申込期間の終了日に
第80条第1項の締結の申込みがあつたものとする特約とする。
第126条
【共済目的及び共済事故】
1
漁業施設共済の共済目的は、養殖施設及び漁網その他の漁具であつて、政令で定めるものとする。
2
漁業施設共済の共済事故は、共済目的たる養殖施設又は漁具の供用中における損壊(農林水産省令で定める程度のものに限る。)、滅失及び流失並びにこれらに準ずるものとして政令で定める事故とする。
第127条
【被共済者の資格】
1
漁業施設共済の被共済者たる資格を有する者(以下この節において「被共済資格者」という。)は、組合員又は組合員の直接の構成員たる中小漁業者とする。
2
漁業施設共済に係る共済契約の成立によつて被共済者となつた者については、
第105条第2項の規定を準用する。
第128条
【共済契約者に関する制限】
漁業施設共済に係る共済契約を組合との間に締結することができる者は、被共済資格者で当該共済契約の成立によつて被共済者となるものに限るものとする。
第129条
【共済契約の締結の制限】
1
一の漁業施設共済に係る共済契約において共済目的としている養殖施設又は漁具は、重ねて、他の漁業施設共済に係る共済契約において共済目的とすることができない。
2
組合は、共済目的の種類たる養殖施設又は漁具につき、農林水産省令で定めるところにより共済規程をもつて、漁業施設共済に係る共済契約において共済目的とすることができないものの範囲を定めるものとする。
第130条
【共済責任期間】
漁業施設共済の共済責任期間は、共済目的の種類ごとに、農林水産省令で定めるところにより、当該種類の養殖施設又は漁具をその用に供する漁業の漁業時期(周年操業をする漁業に係るものについては、一年間)を基準として、共済規程で定める期間とする。
第131条
【共済金額】
1
漁業施設共済の共済金額は、共済価額を超えない範囲内において、共済価額に共済契約で定める割合を乗じて得た金額とする。
2
前項の規定により
同項の割合を定める場合において、共済目的の種類のうち必要があると認めるものについて農林水産大臣があらかじめその最高限度を定めているときは、その限度を超えて定めることができない。
第132条
【共済価額】
前条第1項の共済価額は、共済契約ごとに、農林水産省令で定めるところにより、当該共済目的の共済責任期間の開始時における価額として、組合が共済規程で定めるところにより定める金額とする。
第133条
【純共済掛金率】
1
漁業施設共済の純共済掛金率は、共済目的の種類、共済責任期間の日数その他危険の程度を区分する要因となる事項に応じて、組合が共済規程で定めるところにより定める割合とする。
2
前項の規定により純共済掛金率を定める場合において、共済目的の種類のうち必要があると認めるものについて農林水産大臣があらかじめその基準となる率を定めているときは、その基準となる率を下つて定めることができない。
第134条
【てん補の責めを負わない損害】
戦争その他の変乱による損害、盗難による損害その他政令で定める損害については、組合は、てん補する責めを負わない。
第135条
【共済金】
漁業施設共済の共済金の金額は、共済金額に、共済責任期間の開始日から共済事故の発生日までの期間に応じ農林水産省令で定めるところにより共済規程で定める割合を乗じて得た金額とする。
第136条
【可分養殖施設又は可分漁具に係る特例】
共済目的の種類たる養殖施設又は漁具のうち、多数の代替性のある同種の構成部分(その予備品を含む。)からなる一の養殖施設又は漁具で、これを使用する場合以外の場合にはおおむね部分として保管され、かつ、その組立て及び分解を単純な操作で行うことができるもの(農林水産省令で定めるものに限る。)を共済目的とする漁業施設共済に係る共済事故、共済金額、共済価額及び共済金に関しては、
第126条第2項、
第131条、
第132条及び
前条の規定にかかわらず、その漁業施設共済を適正円滑に行うため必要のある範囲内において、政令で定めるところにより、農林水産省令で、特例を定めることができる。
第136条の2
【共済金の支払に関する特約】
政令で定める養殖施設又は漁具を共済目的とする漁業施設共済であつて、前二条の規定により共済金を支払うものとされる場合に該当する場合における共済金の支払に関し農林水産省令で定める要件に該当する特約がある共済契約に係るものの共済金は、これらの規定にかかわらず、当該共済契約の特約において共済金を支払うべきこととされた場合に該当する場合に支払うものとし、その金額は、当該共済契約の特約に従い算定した金額とする。
第136条の3
【継続申込特約】
1
漁業施設共済に係る共済契約(当該共済契約に係る
第131条第1項の割合が政令で定める割合以上であるものに限る。)が締結される場合には、これと併せて継続申込特約をすることができる。
2
前項の継続申込特約は、その締結される共済契約(以下この条において「当初契約」という。)に係る共済責任期間の終了日の翌日以降農林水産大臣が定める期間内に共済責任期間の開始日が到来することとなる漁業施設共済に係る共済契約で当初契約に係る養殖施設又は漁具と養殖施設又は漁具が同一であるもの(以下この条において「継続契約」という。)のすべてについて、それぞれの継続契約に係る
第80条第1項の申込期間内に組合に申込書を提出することなく、
第131条第1項の割合並びに前三条に規定する共済金の支払われる場合及びその共済金の金額の算定の方法が当初契約と同一であるものとして、それぞれ、当該申込期間の終了日に
第80条第1項の締結の申込みがあつたものとする特約とする。
第4章
漁業共済組合連合会の漁業再共済事業及び漁業共済事業
第138条
【漁業再共済事業】
連合会が行なう漁業再共済事業は、会員が
第77条に掲げる漁業共済事業によつて被共済者に対して負う共済責任を再共済する事業とする。
第139条
【再共済契約の当然成立】
会員と被共済者との間に漁業共済事業に係る共済契約が成立したときは、これによつて、連合会と当該会員との間に当該共済契約についての漁業再共済事業に係る再共済契約が成立するものとする。
第140条
【再共済金額】
1
連合会の再共済金額は、次に掲げるとおりとする。
①
漁獲共済、養殖共済及び特定養殖共済に係るものにあつては、共済契約ごとに、次に掲げる金額を合計して得た金額
イ
当該共済契約に係る共済金額のうち、団体責任分担共済金額を超える部分の金額
ロ
当該共済契約に係る特別団体責任分担共済金額に百分の九十五を下らず百分の百に満たない範囲内において政令で定める割合を乗じて得た金額
ハ
当該共済契約に係る団体責任分担共済金額から特別団体責任分担共済金額を差し引いて得た金額に百分の八十を超えない範囲内において政令で定める割合を乗じて得た金額
②
漁業施設共済に係るものにあつては、共済契約に係る共済金額に百分の九十を超えない範囲内において政令で定める割合を乗じて得た金額
2
前項第1号に規定する団体責任分担共済金額は当該共済契約に係る共済金額のうち連合会が組合とその支払についての責任を分担すべき部分の金額として、
同号に規定する特別団体責任分担共済金額は団体責任分担共済金額のうち主として連合会が当該責任を分担すべき部分の金額として、それぞれ、政令で定めるところにより漁獲共済に係るものにあつては漁業の種類、養殖共済に係るものにあつては養殖業の種類、特定養殖共済に係るものにあつては特定養殖業の種類に応じ組合の共済責任に係る危険の態様を勘案して農林水産大臣が定める方法により算定される金額とする。
第141条
【純再共済掛金】
連合会の純再共済掛金の金額は、次に掲げるとおりとする。
①
漁獲共済、養殖共済及び特定養殖共済に係るものにあつては、共済契約に係る共済金額に当該共済契約に係る純共済掛金率の限度となつた基準共済掛金率を乗じて得た金額のうち、漁獲共済に係るものにあつては
前条第2項の漁業の種類、養殖共済に係るものにあつては
同項の養殖業の種類、特定養殖共済に係るものにあつては
同項の特定養殖業の種類に応じ、連合会の再共済責任に係る危険に対応するものとして農林水産大臣の定めるところにより算定される部分の金額
②
漁業施設共済に係るものにあつては、再共済金額に共済契約に係る純共済掛金率(農林水産大臣が
第133条第2項の規定により基準となる率を定めているものについては、純共済掛金率の限度となつたその基準となる率)を乗じて得た金額
第143条
【再共済金】
連合会の再共済金の金額は、次に掲げるとおりとする。
①
漁獲共済、養殖共済及び特定養殖共済に係るものにあつては、共済契約ごとに、次に掲げる金額
イ
会員が支払うべき共済金の金額が当該共済契約に係る団体責任分担共済金額から特別団体責任分担共済金額を差し引いて得た金額以下である場合にあつては、当該共済金の金額に
第140条第1項第1号ハの政令で定める割合を乗じて得た金額
ロ
会員が支払うべき共済金の金額が当該共済契約に係る団体責任分担共済金額から特別団体責任分担共済金額を差し引いて得た金額を超え当該共済契約に係る団体責任分担共済金額以下である場合にあつては、その超える部分の金額に
第140条第1項第1号ロの政令で定める割合を乗じて得た金額と当該差し引いて得た金額に
同号ハの政令で定める割合を乗じて得た金額とを合計して得た金額
ハ
会員が支払うべき共済金の金額が当該共済契約に係る団体責任分担共済金額を超える場合にあつては、その超える部分の金額、当該共済契約に係る特別団体責任分担共済金額に
第140条第1項第1号ロの政令で定める割合を乗じて得た金額及び当該団体責任分担共済金額から当該特別団体責任分担共済金額を差し引いて得た金額に
同号ハの政令で定める割合を乗じて得た金額を合計して得た金額
②
漁業施設共済に係るものにあつては、会員が支払うべき共済金の金額に
第140条第2号の政令で定める割合を乗じて得た金額
第144条
【通知義務】
1
会員は、共済契約を締結したときは、連合会の共済規程で定めるところにより、連合会に対し、当該共済契約に関し必要な事項を通知しなければならない。
2
会員は、
前項の規定により通知した事項に変更があつたとき、又は共済契約がその効力を失つたときは、連合会の共済規程で定めるところにより、遅滞なく、これを連合会に通知しなければならない。
第145条
会員は、漁業再共済事業の適正円滑な運営を確保するため必要と認められる農林水産省令で定める事項を連合会の共済規程で定めるところにより、連合会に通知しなければならない。
第146条
【免責事由】
次に掲げる場合には、連合会は、再共済金の全部又は一部につき、その支払の責めを免れることができる。
①
会員が、法令又は会員の共済規程に違反して共済金を支払つたとき。
②
会員が、損失又は損害の額を不当に認定して共済金を支払つたとき。
③
会員が、正当な理由がないのに、再共済掛金の支払を遅滞したとき。
④
会員が、
第144条又は
前条の規定により通知をすべき場合において、その通知を怠り、又は悪意若しくは重大な過失によつて不実の通知をしたとき。
第147条の3
【漁業共済保険事業】
政府が行う漁業共済保険事業は、連合会が漁業再共済事業によつてその会員に対して負う再共済責任及び漁業共済事業によつてその被共済者に対して負う共済責任を保険する事業とする。
第147条の4
【保険契約の当然成立】
連合会とその会員との間に漁業再共済事業の再共済契約が成立したとき又は連合会とその被共済者との間に漁業共済事業の共済契約が成立したときは、これによつて、政令で定める保険区分(以下単に「保険区分」という。)ごとに、政府と連合会との間に、その共済責任期間の開始日が同一の会計年度に属する共済契約についての再共済契約(以下「同一年度再共済契約」という。)に係る再共済責任及びその共済責任期間の開始日が同一の会計年度に属する共済契約(連合会が行う漁業共済事業に係るものに限る。以下「同一年度共済契約」という。)に係る共済責任を一体として、これにつき当該漁業再共済事業及び漁業共済事業に係る漁業共済保険事業の保険契約が成立するものとする。
第147条の5
【保険金額】
1
政府の保険金額は、保険区分ごとに、同一年度再共済契約に係る再共済金額及び同一年度共済契約に係る共済金額の合計額のうち、連合会責任金額を超える部分の金額に政令で定める割合を乗じて得た金額とする。
2
前項の連合会責任金額は、当該同一年度再共済契約に係る再共済金額及び同一年度共済契約に係る共済金額の合計額のうち連合会がその支払についての責任のすべてを負担すべき部分の金額として、政令で定めるところにより連合会の再共済責任及び共済責任に係る危険の態様を勘案して農林水産大臣が定める方法により算定される金額とする。
第147条の6
【保険料】
政府の保険料の金額は、保険区分ごとに、同一年度再共済契約に係る純再共済掛金及び同一年度共済契約に係る純共済掛金の合計額のうち、政府の保険責任に係る危険に対応するものとして農林水産大臣の定めるところにより算定される部分の金額とする。
第147条の8
【保険金】
政府の保険金は、保険区分ごとに、連合会が同一年度再共済契約につき支払うべき再共済金及び同一年度共済契約につき支払うべき共済金の合計額が当該同一年度再共済契約及び同一年度共済契約に係る連合会責任金額を超える場合に支払うものとし、その金額は、当該再共済金及び共済金の合計額のうち当該連合会責任金額を超える部分の金額に
第147条の5第1項の政令で定める割合を乗じて得た金額とする。
第147条の9
【通知義務】
1
連合会は、再共済契約が成立したとき又は共済契約(連合会が行う漁業共済事業に係るものに限る。)が成立したときは、農林水産省令で定めるところにより、農林水産大臣に対し、当該再共済契約又は共済契約に関し必要な事項を通知しなければならない。
2
連合会は、
前項の規定により通知した事項に変更があつたとき、又は
同項に規定する再共済契約若しくは共済契約がその効力を失つたときは、農林水産省令で定めるところにより、遅滞なく、これを農林水産大臣に通知しなければならない。
第147条の10
連合会は、農林水産省令で定めるところにより、漁業共済保険事業の適正円滑な運営を確保するため必要と認められる事項を農林水産大臣に通知しなければならない。
第147条の11
【免責事由】
次に掲げる場合には、政府は、保険金の全部又は一部につき、その支払の責めを免れることができる。
①
連合会が、法令又は連合会の共済規程に違反して再共済金又は共済金を支払つたとき。
②
連合会が、損失又は損害の額を不当に認定して再共済金又は共済金を支払つたとき。
③
連合会が、正当な理由がないのに、保険料の支払を遅滞したとき。
④
連合会が、
第147条の9又は
前条の規定により通知をすべき場合において、その通知を怠り、又は悪意若しくは重大な過失によつて不実の通知をしたとき。
第147条の12
【納付金】
保険金の支払を受けた連合会は、当該支払を受けた保険金に係る保険区分に属する同一年度再共済契約につき
第146条の2の規定により取得した権利又は当該支払を受けた保険金に係る保険区分に属する同一年度共済契約につき
第147条の2第2項において準用する
第102条において準用する
保険法第25条第1項若しくは
第147条の2第2項において準用する
第125条若しくは
第137条において準用する
同法第24条の規定により取得した権利を行使し又は処分して得た金額から、その行使又は処分に要した費用を控除した残額に、当該支払を受けた保険金の金額の当該同一年度再共済契約につき支払つた再共済金及び当該同一年度共済契約につき支払つた共済金の金額の合計額に対する割合を乗じて得た金額を、遅滞なく政府に納付しなければならない。
第147条の13
【審査の申立て】
1
連合会は、漁業共済保険事業に関する政府の処分につき不服があるときは、農林水産大臣に対し、審査を申し立てることができる。
2
前項の規定による審査の申立てがあつたときは、農林水産大臣は、農林漁業保険審査会の審査を経て裁決する。
3
第1項の審査の申立ては、時効の中断に関しては、裁判上の請求とみなす。
第195条
【共済掛金及び事務費の補助等】
1
国は、毎会計年度予算の範囲内において、政令で定めるところにより、次に掲げる共済契約者に対し、当該共済契約に基づき支払うべき共済掛金のうち純共済掛金に相当する部分(
第123条第2項ただし書に規定する特約があるときは、当該特約に係る部分を除く。)の一部及び当該共済契約者が当該共済契約に係る漁業の用に供する養殖施設又は漁具を共済目的として漁業施設共済に係る共済契約を締結している場合(当該漁業施設共済の適切な実施を図るため必要と認められるものとして政令で定める一定の要件に適合する場合に限る。)には当該漁業施設共済に係る共済契約に基づき支払うべき共済掛金のうち純共済掛金に相当する部分の一部を補助するものとする。
2
前項の規定による共済契約者に対する補助金に相当する金額は、毎会計年度予算の定めるところにより、一般会計から漁船再保険及び漁業共済保険特別会計に繰り入れる。
3
国は、毎会計年度予算の範囲内において、政令で定めるところにより、漁業共済団体の事務費の一部を補助することができる。
4
国は、
第1項又は
前項の規定による補助のほか、漁業共済団体が行う事業の円滑な運営に支障を生じないよう適切な措置を講ずることに努めなければならない。
第195条の2
1
国は、毎会計年度予算の範囲内において、政令で定めるところにより、
第123条第2項ただし書に規定する特約がある養殖共済の共済契約者に対し、当該共済契約に基づき支払うべき共済掛金のうち純共済掛金に相当する部分で当該特約に係るものの一部を補助するものとする。
2
第123条第2項ただし書の農林水産省令で定める水域を地先水面とする地域を区域とする地方公共団体は、当該水域において営む養殖業で
同項ただし書の農林水産省令で定めるものに係る養殖共済の共済契約で
同項ただし書に規定する特約があるものを締結している者に対し、当該共済契約に基づき支払うべき共済掛金のうち純共済掛金に相当する部分で当該特約に係るもの(
前項の規定による補助に係る部分を除く。)について財政上の援助に努めるものとする。
3
前条第2項の規定は、
第1項の規定による共済契約者に対する補助金について準用する。
第196条
【共済掛金に係る補助金の交付の方法】
1
第195条第1項及び
前条第1項の規定による共済契約者に対する補助金は、当該共済契約者が組合に支払うべき共済掛金の一部に充てるため、当該組合に交付する。
2
前項の規定により組合に交付すべき金額は、当該組合に交付するのに代えて、当該組合が連合会に支払うべき再共済掛金の一部に充てるため、連合会に交付し、又は連合会が支払うべき保険料の全部若しくは一部に充てて、漁船再保険及び漁業共済保険特別会計の保険料収入に計上することができる。
第196条の2
【漁業共済保険事業に関する事務費の繰入れ】
政府は、漁業共済保険事業の業務の執行に要する経費に相当する金額を、毎会計年度予算の定めるところにより、一般会計から漁船再保険及び漁業共済保険特別会計に繰り入れるものとする。
第6章の2
独立行政法人農林漁業信用基金の漁業災害補償関係業務
第196条の3
【独立行政法人農林漁業信用基金の業務】
独立行政法人農林漁業信用基金(以下「信用基金」という。)は、漁業共済団体が行う漁業共済事業及び漁業再共済事業の健全な運営に資するため、これらの事業に係る共済金又は再共済金の支払に必要な資金の供給を円滑にすることを目的として、次に掲げる業務(以下「漁業災害補償関係業務」という。)を行う。
①
出資者たる漁業共済団体が共済金又は再共済金の支払に関して必要とする資金の貸付け
②
出資者たる漁業共済団体が共済金又は再共済金の支払に関して金融機関に対し負担する債務の保証
③
第1号に掲げる業務に必要な資金に充てるための出資者たる漁業共済団体からの金銭の寄託の引受け
第196条の4
【業務の委託】
1
信用基金は、業務方法書で定めるところにより、漁業災害補償関係業務(貸付けの決定及び債務保証の決定を除く。)の一部を、農林中央金庫、
水産業協同組合法第87条第1項第3号及び
第4号の事業を併せ行う漁業協同組合連合会その他農林水産大臣の指定する金融機関に委託することができる。
2
前項の規定により業務の委託を受けた金融機関の役員又は職員であつて当該委託業務に従事するものは、
刑法その他の罰則の適用については、法令により公務に従事する職員とみなす。
第196条の6
【貸付金等の使用】
1
漁業共済団体は、信用基金からの貸付金又は信用基金の保証に係る借入金を共済金又は再共済金の支払以外の目的に使用してはならない。
2
漁業共済団体が
前項の規定に違反して貸付金又は借入金を他の目的に使用したときは、信用基金は、業務方法書で定めるところにより、当該漁業共済団体に対し、貸付金の弁済期前の償還、違約金の納付その他必要な措置を請求することができる。
第196条の7
【区分経理】
信用基金は、漁業災害補償関係業務に係る経理については、漁業災害補償関係勘定を設けて、その他の業務に係る経理と区分して整理しなければならない。
第196条の8
【漁業災害補償関係資金】
1
信用基金は、漁業災害補償関係業務に関して、漁業災害補償関係資金を設け、政府、都道府県及び漁業共済団体が当該漁業災害補償関係資金に充てるべきものとして示して出資した額に相当する額をもつてこれに充てなければならない。
2
都道府県は、
前項の漁業災害補償関係資金に充てるべきものとして示して信用基金に出資しようとする場合は、あらかじめ総務大臣に協議しなければならない。ただし、当該出資が総務大臣の定める基準に該当する場合は、この限りでない。
3
漁業共済団体は、
第1項の漁業災害補償関係資金に充てるべきものとして示して出資する場合に限り、信用基金に出資することができる。
4
第1項の漁業災害補償関係資金に係る持分については、都道府県又は漁業共済団体でなければ、その譲渡しを受けることができない。
第196条の10
【財務大臣との協議】
農林水産大臣は、次に掲げる場合には、財務大臣と協議しなければならない。
第196条の11
【独立行政法人農林漁業信用基金法の特例】
第196条の12
【地域共済事業の内容】
組合が行う地域共済事業は、組合員又はその直接の構成員たる中小漁業者の漁獲金額若しくは養殖に係る生産金額の減少又は養殖水産動植物、養殖施設若しくは漁具に係る損害であつて漁業共済事業によつてはてん補されないものにつき、被共済者に対し共済金を交付する事業とする。
第196条の13
【地域共済事業に係る共済規程】
組合が地域共済事業を行う場合には、地域共済事業に係る共済規程をもつて、次に掲げる事項を規定しなければならない。
⑤
損失又は損害の認定に関する事項その他地域共済事業の実施の方法に関する事項
⑥
前各号に掲げるもののほか、地域共済事業に係る共済契約の締結に関する事項その他農林水産省令で定める事項
第196条の14
1
組合は、地域共済事業に係る共済規程を定め、又はこれを変更しようとするときは、総会の議決を経なければならない。
第196条の15
【地域共済事業を行う組合】
地域共済事業を行う組合についての
第27条第1項、
第34条第1項、
第36条第2項、
第69条及び
第71条から
第74条までの規定の適用については、これらの規定(
第73条及び
第74条を除く。)中「共済規程」とあるのは「共済規程、地域共済事業に係る共済規程」と、
第73条中「漁業共済事業」とあるのは「漁業共済事業若しくは地域共済事業」と、
第74条中「命ずることができる」とあるのは「命ずることができる。ただし、前二条の規定による命令が地域共済事業に係るものであるときは、当該組合の役員の解任に限り行うことができる」とする。
第196条の16
【共済金額の最高額の制限】
農林水産大臣は、必要があると認めるときは、組合が行う地域共済事業の共済金額について、その最高額を定めることができる。この場合には、当該地域共済事業の共済金額は、当該金額を超えてはならない。
第196条の18
【地域再共済事業の内容】
連合会が行う地域再共済事業は、会員が
第196条の12に規定する地域共済事業によつて被共済者に対して負う共済責任を再共済する事業とする。
第196条の19
【地域再共済事業についての準用】
第197条
1
第68条の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は
第69条から
第71条までの規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避した者は、二十万円以下の罰金に処する。
2
漁業共済団体又は受託者の代表者又は代理人、使用人その他の従業者がその漁業共済団体の業務又は受託者の受託した事務に関して、
前項の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その漁業共済団体又は受託者に対しても
同項の刑を科する。
第200条
次の各号のいずれかに該当する場合には、その違反行為をした漁業共済団体の役員又は清算人は、二十万円以下の過料に処する。
①
この法律の規定により農林水産大臣の認可を受けなければならない場合において、その認可を受けなかつたとき。
②
漁業共済団体がこの法律の規定により行うことができる事業以外の事業を行つたとき。
③
第9条第1項の政令の規定に違反して登記をすることを怠つたとき。
④
第15条(
第67条第1項において準用する場合を含む。)の規定に違反して、組合員の持分を取得し、又は質権の目的としてこれを受けたとき。
⑫
第58条又は
第60条(これらの規定を
第67条第4項において準用する場合を含む。)の規定に違反して、書類を提出せず、又はその書類に記載すべき事項を記載せず、若しくは虚偽の記載をしたとき。
第201条
第6条第2項の規定に違反した者は、十万円以下の過料に処する。
附則
第1条
(施行期日)
この法律は、公布の日から起算して六月をこえない範囲内において政令で定める日から施行する。
第2条
(検討)
政府は、中小漁業者の漁業事情の推移並びに漁業共済団体が行なう漁業共済事業及び漁業再共済事業の実施の状況に応じ、この法律に基づく漁業災害補償の制度における共済掛金率、共済責任の負担区分、共済限度額等に関し検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。
附則
昭和42年8月1日
第1条
(施行期日)
1
この法律は、昭和四十二年十一月一日から施行する。ただし、目次の改正規定中第六章に係る部分の規定、第百九十五条及び第百九十六条第二項の改正規定、第百九十六条の次に一条を加える改正規定並びに附則第三条から第六条までの規定及び附則第七条中農林水産省設置法第七十七条第十号に係る部分の規定は、公布の日から施行する。
第2条
(適用区分)
1
改正後の漁業災害補償法(以下「新法」という。)第八十条第二項、第八十五条第一項、第九十一条第四項、第百四条、第百五条第一項第一号ロ、第百八条第一項、第百十条第三項及び第百十二条の規定は、その共済責任期間の開始日が昭和四十三年一月一日以後の日である漁獲共済に係る共済契約(以下「新法適用漁獲共済契約」という。)について適用し、その共済責任期間の開始日が昭和四十二年十二月三十一日以前の日である漁獲共済に係る共済契約(以下「旧法適用漁獲共済契約」という。)については、なお従前の例による。
2
新法第百十四条第二号及び第三号、第百十六条第一項、第百十八条第三項から第五項まで、第百十九条第二項、第百二十条第三項並びに第百二十四条の規定は、その共済責任期間の開始日が昭和四十三年四月一日以後の日である養殖共済に係る共済契約(以下「新法適用養殖共済契約」という。)について適用し、その共済責任期間の開始日が同年三月三十一日以前の日である養殖共済に係る共済契約(以下「旧法適用養殖共済契約」という。)については、なお従前の例による。
3
新法第百四十条、第百四十一条、第百四十三条及び第百四十六条の二から第百四十七条の十三までの規定は、新法適用漁獲共済契約又は新法適用養殖共済契約に係る再共済契約及び保険契約について適用し、旧法適用漁獲共済契約又は旧法適用養殖共済契約に係る再共済契約については、なお従前の例による。
4
新法第百九十五条第一項第二号及び同条第二項並びに第百九十六条第二項の規定は、新法適用漁獲共済契約又は新法適用養殖共済契約に基づき支払うべき共済掛金に係る補助金について適用し、旧法適用漁獲共済契約又は旧法適用養殖共済契約に基づき支払うべき共済掛金に係る補助金については、なお従前の例による。
附則
昭和49年5月17日
第1条
(施行期日)
この法律は、昭和四十九年十月一日から施行する。ただし、目次の改正規定、第八十二条第二項及び第三項の改正規定、第百二十三条第二項の改正規定、同項にただし書を加える改正規定、第六章の章名の改正規定、第百九十五条第一項の改正規定、同条の次に一条を加える改正規定並びに第百九十六条第一項の改正規定並びに次条及び附則第四条の規定は、公布の日から施行する。
第2条
(適用区分)
改正後の漁業災害補償法(以下「新法」という。)第百二十三条第二項の規定は、その共済責任期間の開始日が前条ただし書に規定する改正規定の施行の日以後の日である養殖共済に係る共済契約について適用し、その共済責任期間の開始日が同条ただし書に規定する改正規定の施行の日前の日である養殖共済に係る共済契約については、なお従前の例による。
第3条
1
新法第八十五条、第九十条第一項及び第九十一条第四項の規定は、その共済責任期間の開始日がこの法律の施行の日(以下「施行日」という。)以後の日である共済契約について適用し、その共済責任期間の開始日が施行日前の日である共済契約については、なお従前の例による。
2
新法第百五条第一項第一号ロ、第百五条の二、第百八条第一項、第百八条の二、第百九条第二項、第百十一条第一項、第百十二条及び第百十三条の規定は、その共済責任期間の開始日が施行日以後の日である漁獲共済に係る共済契約について適用し、その共済責任期間の開始日が施行日前の日である漁獲共済に係る共済契約については、なお従前の例による。
3
新法第百十八条及び第百二十四条第一項の規定は、その共済責任期間の開始日が施行日以後の日である養殖共済に係る共済契約について適用し、その共済責任期間の開始日が施行日前の日である養殖共済に係る共済契約については、なお従前の例による。
附則
昭和53年5月23日
(施行期日等)
5
この法律の施行前に、改正前の森林国営保険法、農業災害補償法、漁船損害補償法若しくは漁業災害補償法又はこれらの法律に基づく命令の規定により、森林保険審査会、農業共済再保険審査会、漁船再保険審査会又は漁業共済保険審査会がした審査の請求の受理、審査の決定その他の手続は、改正後の農林省設置法若しくは同法に基づく命令又は改正後の森林国営保険法、農業災害補償法、漁船損害補償法若しくは漁業災害補償法の規定により農林漁業保険審査会がした審査の請求の受理、審査の決定その他の手続とみなす。
附則
昭和53年7月5日
第1条
(施行期日)
この法律は、公布の日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
附則
昭和56年6月9日
この法律は、商法等の一部を改正する法律の施行の日(昭和五十七年十月一日)から施行する。
附則
昭和57年5月1日
第1条
(施行期日)
この法律は、昭和五十七年十月一日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、それぞれ当該各号に掲げる日から施行する。
第2条
(養殖共済に係る共済契約に関する経過措置)
改正後の漁業災害補償法(以下「新法」という。)第百二十四条第二項第二号の規定は、その共済責任期間の開始日が新法の施行日以後の日である養殖共済に係る共済契約について適用し、その共済責任期間の開始日が新法の施行日前の日である養殖共済に係る共済契約については、なお従前の例による。
第3条
(漁業共済基金の解散等)
1
漁業共済基金(以下「共済基金」という。)は、附則第一条第二号の政令で定める日に解散するものとし、その一切の権利及び義務は、その解散の時において中央漁業信用基金(以下「中央基金」という。)が承継する。
2
共済基金の昭和五十七年四月一日に始まる事業年度は、共済基金の解散の日の前日に終わるものとする。
3
共済基金の昭和五十七年四月一日に始まる事業年度に係る決算並びに財産目録、貸借対照表及び損益計算書については、なお従前の例による。
4
第一項の規定により中央基金が共済基金の権利及び義務を承継したときは、その承継の際における共済基金に対する政府、都道府県及び漁業共済団体の出資額に相当する金額は、それぞれ、その承継に際し政府、当該都道府県及び当該漁業共済団体から中央基金に新法第百九十六条の八第一項の漁業災害補償関係資金に充てるべきものとして示して出資されたものとする。この場合において、中央基金は、中小漁業融資保証法第八十二条第二項の認可を受けることなく、その額により、資本金を増加するものとする。
5
第一項の規定により中央基金が共済基金の権利及び義務を承継したときは、その承継の際改正前の漁業災害補償法(以下「旧法」という。)第百八十四条第一項の積立金として整理している金額は、中小漁業融資保証法第百二十一条第一項の準備金として整理しなければならない。
6
共済基金の解散については、旧法第百九十三条第一項の規定による残余財産の分配は、行わない。
7
第一項の規定により共済基金が解散した場合における解散の登記については、政令で定める。
第4条
(権利及び義務の承継に伴う経過措置)
旧法第百五十三条第三項の規定によつてした承認又は旧法第百八十五条第一項若しくは第二項ただし書の規定によつてした認可は、それぞれ、新法第百九十六条の八第二項の規定によつてした承認又は新法第百九十六条の九第一項若しくは第二項ただし書の規定によつてした認可とみなす。
第5条
附則第三条第一項の規定により中央基金が共済基金の権利及び義務を承継する日を含む事業年度に係る新法第百九十六条の三に規定する漁業災害補償関係業務に関する予算、事業計画及び資金計画については、中小漁業融資保証法第百十六条中「当該事業年度の開始前に」とあるのは、「漁業災害補償法第百九十六条の三に規定する漁業災害補償関係業務の開始後遅滞なく」とする。
第6条
(罰則に関する経過措置)
この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
附則
昭和62年6月12日
第25条
(漁業災害補償法の一部改正に伴う経過措置)
旧漁業災害補償法第百九十六条の八第二項の規定によつてした承認又は旧漁業災害補償法第百九十六条の九第一項若しくは第二項ただし書の規定によつてした認可は、それぞれ、新漁業災害補償法第百九十六条の八第二項の規定によつてした承認又は新漁業災害補償法第百九十六条の九第一項若しくは第二項ただし書の規定によつてした認可とみなす。
第26条
附則第二十四条の規定の施行前(附則第三十三条第三項に規定する中央基金については、同項の規定によりなお効力を有する旧漁業災害補償法の失効前)にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
第33条
(旧林業信用基金法等の暫定的効力)
3
この法律の施行の際現に存する中央基金については、旧中小漁業融資保証法、旧漁業災害補償法、附則第三十一条の規定による改正前の漁業近代化資金助成法及び前条の規定による改正前の農林中央金庫法は、この法律の施行後も、なおその効力を有する。
附則
昭和63年5月20日
第2条
(経過措置)
1
改正後の漁業災害補償法(以下「新法」という。)第百十三条第三項及び第四項の規定は、その共済責任期間の開始日がこの法律の施行の日(以下「施行日」という。)以後の日である漁獲共済に係る共済契約について適用し、その共済責任期間の開始日が施行日前の日である漁獲共済に係る共済契約については、なお従前の例による。
2
新法第百四十条第一項第一号及び第二項並びに第百四十三条第一号の規定は、その共済責任期間の開始日が施行日以後の日である共済契約に係る再共済契約について適用し、その共済責任期間の開始日が施行日前の日である共済契約に係る再共済契約については、なお従前の例による。
3
昭和六十三年度における漁業共済保険事業の保険契約については、新法第百四十七条の三の規定にかかわらず、その共済責任期間の開始日が昭和六十三年四月一日以後施行日前の日である共済契約についての再共済契約(以下「施行日前再共済契約」という。)に係る再共済責任及びその共済責任期間の開始日が施行日以後昭和六十四年三月三十一日以前の日である共済契約についての再共済契約(以下「施行日後再共済契約」という。)に係る再共済責任のそれぞれを一体としてこれらにつき保険契約が成立するものとする。
4
新法第百四十七条の四及び第百四十七条の七の規定は、施行日後再共済契約に係る保険契約について適用し、施行日前再共済契約に係る保険契約については、なお従前の例による。
5
この法律の施行の際現に存する改正前の漁業災害補償法の規定に基づく特定養殖共済に係る共済契約、当該共済契約に係る再共済契約及び保険契約並びに当該共済契約に基づき支払うべき共済掛金に係る補助金については、なお従前の例による。
6
この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
附則
平成5年11月12日
第2条
(諮問等がされた不利益処分に関する経過措置)
この法律の施行前に法令に基づき審議会その他の合議制の機関に対し行政手続法第十三条に規定する聴聞又は弁明の機会の付与の手続その他の意見陳述のための手続に相当する手続を執るべきことの諮問その他の求めがされた場合においては、当該諮問その他の求めに係る不利益処分の手続に関しては、この法律による改正後の関係法律の規定にかかわらず、なお従前の例による。
第13条
(罰則に関する経過措置)
この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
第14条
(聴聞に関する規定の整理に伴う経過措置)
この法律の施行前に法律の規定により行われた聴聞、聴問若しくは聴聞会(不利益処分に係るものを除く。)又はこれらのための手続は、この法律による改正後の関係法律の相当規定により行われたものとみなす。
第15条
(政令への委任)
附則第二条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関して必要な経過措置は、政令で定める。
附則
平成7年3月23日
第2条
(経過措置)
1
平成七年度における漁業共済保険事業の保険契約については、漁業災害補償法第百四十七条の三の規定にかかわらず、その共済責任期間の開始日が平成七年四月一日以後この法律の施行の日(以下「施行日」という。)前の日である共済契約共済契約についての再共済契約(以下「施行日前再共済契約」という。)に係る再共済責任及びその共済責任期間の開始日が施行日以後平成八年三月三十一日以前の日である共済契約についての再共済契約(以下「施行日後再共済契約」という。)に係る再共済責任のそれぞれを一体として、これらにつき保険契約が成立するものとする。
2
改正後の漁業災害補償法第百四十七条の四及び第百四十七条の七の規定は、施行日後再共済契約に係る保険契約について適用し、施行日前再共済契約に係る保険契約については、なお従前の例による。
3
改正後の漁業災害補償法第百九十五条第一項の規定は、その共済責任期間の開始日が施行日以後の日である共済契約について適用し、その共済責任期間の開始日が施行日前の日である共済契約については、なお従前の例による。
4
この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
附則
平成9年6月6日
1
この法律は、商法等の一部を改正する法律の施行の日から施行する。
2
この法律の施行前に締結された合併契約に係る合併に関しては、この法律の施行後も、なお従前の例による。
3
この法律の施行前にした行為及び前項の規定により従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
附則
平成11年7月16日
第1条
(施行期日)
この法律は、平成十二年四月一日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
第159条
(国等の事務)
この法律による改正前のそれぞれの法律に規定するもののほか、この法律の施行前において、地方公共団体の機関が法律又はこれに基づく政令により管理し又は執行する国、他の地方公共団体その他公共団体の事務(附則第百六十一条において「国等の事務」という。)は、この法律の施行後は、地方公共団体が法律又はこれに基づく政令により当該地方公共団体の事務として処理するものとする。
第160条
(処分、申請等に関する経過措置)
1
この法律(附則第一条各号に掲げる規定については、当該各規定。以下この条及び附則第百六十三条において同じ。)の施行前に改正前のそれぞれの法律の規定によりされた許可等の処分その他の行為(以下この条において「処分等の行為」という。)又はこの法律の施行の際現に改正前のそれぞれの法律の規定によりされている許可等の申請その他の行為(以下この条において「申請等の行為」という。)で、この法律の施行の日においてこれらの行為に係る行政事務を行うべき者が異なることとなるものは、附則第二条から前条までの規定又は改正後のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。)の経過措置に関する規定に定めるものを除き、この法律の施行の日以後における改正後のそれぞれの法律の適用については、改正後のそれぞれの法律の相当規定によりされた処分等の行為又は申請等の行為とみなす。
2
この法律の施行前に改正前のそれぞれの法律の規定により国又は地方公共団体の機関に対し報告、届出、提出その他の手続をしなければならない事項で、この法律の施行の日前にその手続がされていないものについては、この法律及びこれに基づく政令に別段の定めがあるもののほか、これを、改正後のそれぞれの法律の相当規定により国又は地方公共団体の相当の機関に対して報告、届出、提出その他の手続をしなければならない事項についてその手続がされていないものとみなして、この法律による改正後のそれぞれの法律の規定を適用する。
第161条
(不服申立てに関する経過措置)
1
施行日前にされた国等の事務に係る処分であって、当該処分をした行政庁(以下この条において「処分庁」という。)に施行日前に行政不服審査法に規定する上級行政庁(以下この条において「上級行政庁」という。)があったものについての同法による不服申立てについては、施行日以後においても、当該処分庁に引き続き上級行政庁があるものとみなして、行政不服審査法の規定を適用する。この場合において、当該処分庁の上級行政庁とみなされる行政庁は、施行日前に当該処分庁の上級行政庁であった行政庁とする。
2
前項の場合において、上級行政庁とみなされる行政庁が地方公共団体の機関であるときは、当該機関が行政不服審査法の規定により処理することとされる事務は、新地方自治法第二条第九項第一号に規定する第一号法定受託事務とする。
第162条
(手数料に関する経過措置)
施行日前においてこの法律による改正前のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。)の規定により納付すべきであった手数料については、この法律及びこれに基づく政令に別段の定めがあるもののほか、なお従前の例による。
第163条
(罰則に関する経過措置)
この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
第164条
(その他の経過措置の政令への委任)
1
この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。
2
附則第十八条、第五十一条及び第百八十四条の規定の適用に関して必要な事項は、政令で定める。
第250条
(検討)
新地方自治法第二条第九項第一号に規定する第一号法定受託事務については、できる限り新たに設けることのないようにするとともに、新地方自治法別表第一に掲げるもの及び新地方自治法に基づく政令に示すものについては、地方分権を推進する観点から検討を加え、適宜、適切な見直しを行うものとする。
第251条
政府は、地方公共団体が事務及び事業を自主的かつ自立的に執行できるよう、国と地方公共団体との役割分担に応じた地方税財源の充実確保の方途について、経済情勢の推移等を勘案しつつ検討し、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。
第252条
政府は、医療保険制度、年金制度等の改革に伴い、社会保険の事務処理の体制、これに従事する職員の在り方等について、被保険者等の利便性の確保、事務処理の効率化等の視点に立って、検討し、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。
附則
平成11年12月22日
第1条
(施行期日)
この法律(第二条及び第三条を除く。)は、平成十三年一月六日から施行する。
附則
平成12年5月31日
1
この法律は、商法等の一部を改正する法律の施行の日から施行する。
2
この法律の施行の日が独立行政法人農林水産消費技術センター法附則第八条の規定の施行の日前である場合には、第三十一条のうち農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律第十九条の五の二、第十九条の六第一項第四号及び第二十七条の改正規定中「第二十七条」とあるのは、「第二十六条」とする。
附則
平成12年11月27日
第1条
(施行期日)
この法律は、公布の日から起算して五月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
第2条
(罰則に関する経過措置)
この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
附則
平成13年11月28日
2
この法律の施行前にした行為及びこの法律の規定により従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
附則
平成14年6月19日
第2条
(経過措置)
その共済責任期間の開始日がこの法律の施行の日前の日である漁業共済事業に係る共済契約、当該共済契約に係る再共済契約及び保険契約並びに当該共済契約に基づき支払うべき共済掛金に係る補助金については、なお従前の例による。
第3条
この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
第4条
(政令への委任)
前二条に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
附則
平成14年12月4日
第1条
(施行期日)
この法律は、平成十五年四月一日から施行する。ただし、附則第五条から第十二条まで及び第十四条から第十九条までの規定は、同年十月一日から施行する。
第11条
(処分、手続等に関する経過措置)
旧信用基金法(第十八条を除く。)、附則第六条から第九条までの規定による改正前の農業信用保証保険法、中小漁業融資保証法、農業災害補償法若しくは漁業災害補償法又は旧暫定措置法の規定によりした処分、手続その他の行為は、通則法、この法律、附則第六条から第九条までの規定による改正後の農業信用保証保険法、中小漁業融資保証法、農業災害補償法若しくは漁業災害補償法又は新暫定措置法中の相当する規定によりした処分、手続その他の行為とみなす。
第12条
(罰則の適用に関する経過措置)
附則第一条ただし書に規定する規定の施行前にした行為及び附則第三条第五項の規定によりなお従前の例によることとされる事項に係るこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
第13条
(政令への委任)
この附則に規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
附則
平成16年6月2日
第1条
(施行期日)
この法律は、破産法(次条第八項並びに附則第三条第八項、第五条第八項、第十六項及び第二十一項、第八条第三項並びに第十三条において「新破産法」という。)の施行の日から施行する。
第14条
(政令への委任)
附則第二条から前条までに規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
附則
平成16年12月1日
第4条
(罰則に関する経過措置)
この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
附則
平成16年12月3日
第1条
(施行期日)
この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日(以下「施行日」という。)から施行する。
第121条
(処分等の効力)
この法律の施行前のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。以下この条において同じ。)の規定によってした処分、手続その他の行為であって、改正後のそれぞれの法律の規定に相当の規定があるものは、この附則に別段の定めがあるものを除き、改正後のそれぞれの法律の相当の規定によってしたものとみなす。
第122条
(罰則に関する経過措置)
この法律の施行前にした行為並びにこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合及びこの附則の規定によりなおその効力を有することとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
第123条
(その他の経過措置の政令への委任)
この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。
第124条
(検討)
政府は、この法律の施行後三年以内に、この法律の施行の状況について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。
附則
平成18年6月2日
この法律は、一般社団・財団法人法の施行の日から施行する。
附則
平成19年3月31日
第1条
(施行期日)
この法律は、平成十九年四月一日から施行し、平成十九年度の予算から適用する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行し、第二条第一項第四号、第十六号及び第十七号、第二章第四節、第十六節及び第十七節並びに附則第四十九条から第六十五条までの規定は、平成二十年度の予算から適用する。
第391条
(罰則に関する経過措置)
この法律の施行前にした行為及びこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
第392条
(その他の経過措置の政令への委任)
附則第二条から第六十五条まで、第六十七条から第二百五十九条まで及び第三百八十二条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関し必要となる経過措置は、政令で定める。
附則
平成21年5月1日
第2条
(経過措置)
その共済責任期間の開始日がこの法律の施行の日前の日である漁業共済事業に係る共済契約、当該共済契約に係る再共済契約及び保険契約並びに当該共済契約に基づき支払うべき共済掛金に係る補助金については、なお従前の例による。
第3条
(政令への委任)
前条に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
附則
平成23年5月25日
この法律は、新非訟事件手続法の施行の日から施行する。
附則
平成23年6月24日
第1条
(施行期日)
この法律は、公布の日から起算して二十日を経過した日から施行する。