資金移動業者に関する内閣府令
平成24年8月7日 改正
第1条
【定義】
この府令において「資金移動業」、「資金移動業者」、「外国資金移動業者」、「認定資金決済事業者協会」、「信託会社等」又は「銀行等」とは、それぞれ
資金決済に関する法律(以下「法」という。)
第2条に規定する資金移動業、資金移動業者、外国資金移動業者、認定資金決済事業者協会、信託会社等又は銀行等をいう。
第2条
【訳文の添付】
法(
第3章に限る。
次条において同じ。)、
資金決済に関する法律施行令(以下「令」といい、
第3章に限る。
次条において同じ。)又はこの府令の規定により金融庁長官(令
第29条第1項の規定により財務局長又は福岡財務支局長(以下「財務局長等」という。)に金融庁長官の権限が委任されている場合にあっては、当該財務局長等。
第12条、
第19条第5号及び
第20条を除き、以下同じ。)に提出する書類で、特別の事情により日本語をもって記載することができないものがあるときは、その訳文を付さなければならない。ただし、当該書類が定款であり、かつ、英語で記載されたものであるときは、その概要の訳文を付すことをもって足りるものとする。
第3条
【外国通貨の換算】
法、令又はこの府令の規定により金融庁長官に提出する書類中、外国通貨をもって金額を表示するものがあるときは、当該金額を本邦通貨に換算した金額及びその換算に用いた標準を付記しなければならない。
第5条
【登録申請書のその他の記載事項】
法第38条第1項第10号に規定する内閣府令で定める事項は、次に掲げる事項とする。
①
各営業日における未達債務の額(
法第43条第2項に規定する未達債務の額をいう。以下同じ。)の算出時点及びその算出方法
②
資金移動業の利用者からの苦情又は相談に応ずる営業所の所在地及び連絡先
第6条
【登録申請書の添付書類】
法第38条第2項に規定する内閣府令で定める書類は、次に掲げる書類(官公署が証明する書類については、申請の日前三月以内に発行されたものに限る。)とする。
③
取締役等が
法第40条第1項第10号イ及びロに該当しない旨の官公署の証明書(当該取締役等が外国人である場合には、別紙様式
第4号により作成した誓約書)又はこれに代わる書面
④
別紙様式
第5号又は
第6号により作成した取締役等の履歴書又は沿革
⑤
別紙様式
第7号により作成した株主の名簿並びに定款及び登記事項証明書又はこれに代わる書面
⑥
外国資金移動業者である場合にあっては、外国の法令の規定により当該外国において
法第37条の登録と同種類の登録(当該登録に類する許可その他の行政処分を含む。)を受けて為替取引を業として営む者であることを証する書面
⑦
最終の貸借対照表(関連する注記を含む。)及び損益計算書(関連する注記を含む。)又はこれらに代わる書面(登録の申請の日を含む事業年度に設立された法人にあっては、
会社法第435条第1項の規定により作成するその成立の日における貸借対照表又はこれに代わる書面)
⑧
会計監査人設置会社である場合にあっては、登録の申請の日を含む事業年度の前事業年度の
会社法第396条第1項の規定による会計監査報告の内容を記載した書面
⑨
事業開始後三事業年度における資金移動業に係る収支の見込みを記載した書面
⑩
資金移動業に関する組織図(内部管理に関する業務を行う組織を含む。)
⑫
資金移動業に関する社内規則等(社内規則その他これに準ずるものをいう。
第32条において同じ。)
⑬
資金移動業の利用者と為替取引を行う際に使用する契約書類
⑭
資金移動業を第三者に委託する場合にあっては、当該委託に係る契約の契約書
⑮
次に掲げる場合の区分に応じ、それぞれ次に定める事項を記載した書面
イ
指定紛争解決機関が存在する場合 当該資金移動業者が
法第51条の2第1項第1号に定める手続実施基本契約を締結する措置を講ずる当該手続実施基本契約の相手方である指定紛争解決機関の商号又は名称
第7条
【登録申請者への通知】
金融庁長官は、
法第39条第2項に規定する登録の通知をするときは、別紙様式
第8号により作成した登録済通知書により行うものとする。
第8条
【資金移動業者登録簿の縦覧】
金融庁長官は、その登録をした資金移動業者に係る資金移動業者登録簿を当該資金移動業者の本店(外国資金移動業者にあっては、国内における主たる営業所。以下同じ。)の所在地を管轄する財務局又は福岡財務支局に備え置き、公衆の縦覧に供するものとする。
第9条
【登録の拒否の通知】
金融庁長官は、
法第40条第2項の規定による通知をするときは、別紙様式
第9号により作成した登録拒否通知書により行うものとする。
第10条
【変更の届出】
1
資金移動業者は、
法第41条第1項の規定による届出をしようとするときは、別紙様式
第10号により作成した変更届出書に、当該変更届出書の写し二通及び次の各号に掲げる場合の区分に応じ当該各号に定める書類(官公署が証明する書類については、届出の日前三月以内に発行されたものに限る。)を添付して、金融庁長官に提出しなければならない。
①
商号を変更した場合 当該変更に係る事項を記載した登記事項証明書又はこれに代わる書面及び別紙様式
第3号により作成した
法第40条第1項各号に該当しないことを誓約する書面
②
資本金の額を変更した場合 当該変更に係る事項を記載した登記事項証明書又はこれに代わる書面
③
営業所の設置、位置の変更又は廃止をした場合(
第9号に掲げる場合を除く。) 当該変更に係る事項を記載した登記事項証明書
⑤
主要株主(総株主の議決権(株主総会において決議をすることができる事項の全部につき議決権を行使することができない株式についての議決権を除き、
会社法第879条第3項の規定により議決権を有するものとみなされる株式についての議決権を含む。)の百分の十以上の議決権を保有している株主をいう。)に変更があった場合 別紙様式
第7号により作成した株主の名簿
⑥
資金移動業の内容又は方法に変更があった場合 当該変更があった事項に係る
第6条第10号から
第13号までに掲げる書類
⑦
委託に係る業務の内容又は委託先に変更があった場合 当該変更があった事項に係る
第6条第14号に掲げる書類
⑧
他に行っている事業に変更があった場合 当該変更に係る事項を記載した登記事項証明書又はこれに代わる書面
⑨
法第37条の登録を財務局長等から受けている資金移動業者が本店の所在地を他の財務局長等の管轄する区域に変更した場合
第3号に定める書類及び当該変更前に交付を受けた
第7条の登録済通知書
⑩
認定資金決済事業者協会に加入し、又は脱退した場合 認定資金決済事業者協会に加入し、又は脱退した事実が確認できる書面
2
財務局長等は、
前項第9号に掲げる場合における
同項の規定による届出があったときは、
同号の他の財務局長等に当該届出があった旨を通知しなければならない。
3
前項の通知を受けた財務局長等は、通知を受けた事項を資金移動業者登録簿に登録するとともに、当該届出をした者に対し
第7条の登録済通知書により通知するものとする。
第11条
【履行保証金の供託】
2
法第43条第2項に規定する未達債務の額は、各営業日における未達債務算出時点において、当該資金移動業者が国内にある利用者に対して負担する為替取引に係る債務の額(国内にある利用者に対して負担する債務の額と国外にある利用者に対して負担する債務の額を区分できない場合には、当該資金移動業者がすべての利用者に対して負担する為替取引に係る債務の額)とする。
3
資金移動業者がその行う為替取引に関し負担する債務に係る債権者である利用者に対して当該為替取引に関する債権を有する場合には、当該利用者ごとに算定した当該債務の額から当該債権の額を控除した額の合計額をもって
前項に掲げる未達債務の額を算出することができる。
4
為替取引が外国通貨で表示された金額で行われる場合における
第2項の未達債務の額の算出は、各営業日における外国為替の売買相場により、外国通貨で表示された金額を本邦通貨で表示された金額へ換算して行うものとする。
5
法第43条第2項に規定する権利の実行の手続に関する費用の額は、次の各号に掲げる区分に応じ当該各号に掲げる方法により算出した額とする。
①
第2項の規定により算出した未達債務の額が一億円以下であるとき 当該未達債務の額に百分の五を乗じて得た額
②
第2項の規定により算出した未達債務の額が一億円を超えるとき 当該未達債務の額から一億円を控除した残額に百分の一を乗じて得た額に五百万円を加えた額
6
資金移動業に係る業務の承継が行われた場合には、当該業務を承継した者が
法第43条第1項の規定により要供託額(
同項に規定する要供託額をいう。以下同じ。)以上の額の履行保証金の供託(履行保証金の全部又は一部の供託に代えて
法第44条の規定により履行保証金保全契約(
同条に規定する履行保証金保全契約をいう。以下同じ。)を締結し、その旨を金融庁長官に届け出る場合を含む。)を行うまでの間及び
法第45条第1項の規定により履行保証金信託契約(
同項に規定する履行保証金信託契約をいう。以下同じ。)を締結し、金融庁長官の承認を受けて、当該承認の日の次の当該資金移動業者の営業日においてその直前の営業日における要履行保証額(
法第43条第2項に規定する要履行保証額をいう。以下同じ。)以上の額の信託財産を信託するまでの間は、当該業務の承継を行った者が供託した履行保証金又は締結した履行保証金保全契約若しくは履行保証金信託契約は、当該業務を承継した者のために供託され、又は締結されたものとみなす。
第12条
【履行保証金に充てることができる債券の種類】
第13条
【履行保証金に充てることができる債券の評価額】
1
法第43条第3項の規定により債券を履行保証金に充てる場合における当該債券の評価額は、次の各号に掲げる債券の区分に応じ、当該各号に定める額とする。
①
前条第1号に掲げる債券 額面金額(その権利の帰属が
社債、株式等の振替に関する法律の規定による振替口座簿の記載又は記録により定まるものにあっては、振替口座簿に記載又は記録された金額。以下この条において同じ。)
②
前条第2号に掲げる債券 額面金額百円につき九十円として計算した額
③
前条第3号に掲げる債券 額面金額百円につき九十五円として計算した額
④
前条第4号に掲げる債券 額面金額百円につき八十円として計算した額
2
割引の方法により発行した債券については、その発行価額に次の算式により算出した額を加えた額を額面金額とみなして、
前項の規定を適用する。((額面金額—発行価額)÷発行の日から償還の日までの年数)×発行の日から供託の日までの年数
3
前項の算式による計算において、発行の日から償還の日までの年数及び発行の日から供託の日までの年数について生じた一年未満の端数並びに額面金額と発行価額との差額を発行の日から償還の日までの年数で除した金額について生じた一円未満の端数は、切り捨てる。
第14条
【履行保証金保全契約の届出】
法第44条の規定による届出をする者は、別紙様式
第11号により作成した履行保証金保全契約届出書に、履行保証金保全契約に係る契約書の写しを添付して、金融庁長官に提出しなければならない。
第15条
【履行保証金保全契約を締結することができる銀行等が満たすべき要件等】
1
令
第16条第1項に規定する内閣府令で定める健全な自己資本の状況にある旨の区分は、次の各号に掲げる銀行等の種類に応じ、当該各号に掲げる区分とする。
①
海外営業拠点を有する銀行(外国銀行支店(
銀行法第47条第2項に規定する外国銀行支店をいう。
第6号において同じ。)を除く。
第2号において同じ。) 最終の業務及び財産の状況に関する説明書類(当該説明書類に係る事業年度の翌事業年度の中間事業年度に係る説明書類がある場合にあっては、当該説明書類)における国際統一基準に係る単体自己資本比率が、次のイからハまでに掲げる比率の区分に応じ、当該イからハまでに定める要件の全てを満たすこと。
イ
単体普通株式等Tier1比率 四・五パーセント以上であること。
ロ
単体Tier1比率 六パーセント以上であること。
ハ
単体総自己資本比率 八パーセント以上であること。
①の2
海外営業拠点を有する長期信用銀行又は信用金庫連合会 最終の業務及び財産の状況に関する説明書類(当該説明書類に係る事業年度の翌事業年度の中間事業年度に係る説明書類がある場合にあっては、当該説明書類)における国際統一基準に係る単体自己資本比率が八パーセント以上であること。
②
海外営業拠点を有しない銀行、長期信用銀行又は信用金庫連合会若しくは信用金庫 最終の業務及び財産の状況に関する説明書類(当該説明書類に係る事業年度の翌事業年度の中間事業年度に係る説明書類がある場合にあっては、当該説明書類)における国内基準に係る単体自己資本比率が四パーセント以上であること。
④
農林中央金庫 最終の業務及び財産の状況に関する説明書類における単体自己資本比率が、次のイからハまでに掲げる比率の区分に応じ、当該イからハまでに定める要件の全てを満たすこと。
イ
単体普通出資等Tier1比率 四・五パーセント以上であること。
ロ
単体Tier1比率 六パーセント以上であること。
ハ
単体総自己資本比率 八パーセント以上であること。
⑤
株式会社商工組合中央金庫 最終の業務及び財産の状況に関する説明書類(当該説明書類に係る事業年度の翌事業年度の中間事業年度に係る説明書類がある場合にあっては、当該説明書類)における単体自己資本比率が、次のイからハまでに掲げる比率の区分に応じ、当該イからハまでに定める要件の全てを満たすこと。
イ
単体普通株式等Tier1比率 四・五パーセント以上であること。
ロ
単体Tier1比率 六パーセント以上であること。
ハ
単体総自己資本比率 八パーセント以上であること。
2
前項第1号から
第2号までの「海外営業拠点」とは、海外に所在する支店若しくは従たる事務所又は銀行業を営む外国の会社(銀行、長期信用銀行又は信用金庫連合会が総株主、総社員又は総出資者の議決権の百分の五十を超える議決権を保有しているものに限る。)であって、その所在地において常勤の役員又は従業員を持つものをいう。
4
第1項第1号から
第2号までの「単体自己資本比率」とは、自己資本比率基準に係る算式により得られる比率をいい、
第1項第1号の「単体普通株式等Tier1比率」、「単体Tier1比率」及び「単体総自己資本比率」とは、単体自己資本比率のうち国際統一基準(
前項に規定する国際統一基準をいい、
銀行法第14条の2第1号に規定する基準に係るものに限る。)に係る算式により得られる比率をいう。
5
第1項第2号の「国内基準」とは、自己資本比率基準のうち海外営業拠点を有しない銀行、長期信用銀行又は信用金庫連合会若しくは信用金庫に係るものをいう。
7
第1項第4号の「単体自己資本比率」とは、
農林中央金庫法第56条第1号に規定する基準に係る算式により得られる比率をいい、「単体普通出資等Tier1比率」、「単体Tier1比率」及び「単体総自己資本比率」とは、単体自己資本比率のうち当該算式により得られる比率をいう。
第16条
【履行保証金保全契約を締結することができる銀行等以外の者が満たすべき要件等】
1
令
第16条第2項に規定する内閣府令で定める健全な保険金等の支払能力の充実の状況にある旨の区分は、最終の業務及び財産の状況に関する説明書類における保険金等の支払能力の充実の状況を示す比率が二百パーセント以上であることとする。
2
前項に規定する「保険金等の支払能力の充実の状況を示す比率」とは、次の各号に掲げる区分に応じ、当該各号に定める基準に係る算式により得られる比率をいう。
3
令
第16条第2項に規定する内閣府令で定める者は、保険会社、外国保険会社等又は引受社員とする。
第17条
【履行保証金保全契約の解除】
1
履行保証金保全契約を締結している資金移動業者は、次の各号に掲げる場合に該当することとなったときは、金融庁長官の承認を受けて、当該各号に定める履行保証金保全契約の全部又は一部を解除することができる。
①
基準日における要供託額が、その直前の基準日における履行保証金の額と
法第44条に規定する保全金額の合計額を下回る場合 当該保全金額の範囲内において、その下回る額に達するまでの額に係る履行保証金保全契約
③
為替取引に関し負担する債務の履行を完了した場合として令
第17条第2項に定める場合 当該履行保証金保全契約の全部
④
資金移動業者が履行保証金信託契約を締結し、金融庁長官の承認を受けた場合において、当該承認の日の次の当該資金移動業者の営業日においてその直前の営業日における要履行保証額以上の額の信託財産を信託したとき 当該履行保証金保全契約の全部
2
資金移動業者は、
前項の承認を受けようとするときは、別紙様式
第12号により作成した履行保証金保全契約解除承認申請書に、
第33条第1項第4号から
第7号までに掲げる帳簿書類(
前項の事実を証するものに限る。)の写しを添付して、金融庁長官に提出しなければならない。
3
金融庁長官は、
第1項の承認をしたときは、別紙様式
第13号により作成した履行保証金保全契約解除承認書により資金移動業者に通知するものとする。
4
資金移動業者は、
第1項の承認を受けて履行保証金保全契約の全部又は一部を解除したときは、別紙様式
第14号により作成した履行保証金保全契約解除届出書に、当該解除後の契約書の写しを添付して、金融庁長官に提出しなければならない。
第18条
【履行保証金信託契約の承認の申請】
1
資金移動業者は、
法第45条第1項の承認を受けようとするときは、別紙様式
第15号により作成した履行保証金信託契約承認申請書に、当該履行保証金信託契約承認申請書の写し二通及び履行保証金信託契約に係る契約書の写しを添付して、金融庁長官に提出しなければならない。
2
金融庁長官は、
前項の承認をしたときは、別紙様式
第16号により作成した履行保証金信託契約承認書により資金移動業者に通知するものとする。
3
資金移動業者は、
第1項の承認後最初に履行保証金信託契約に基づき財産を信託したときは、別紙様式
第17号により作成した履行保証金信託契約届出書に、信託財産の額及び当該届出の日前三営業日における要履行保証額を証する書面を添付して、金融庁長官に提出しなければならない。
第19条
【履行保証金信託契約の内容】
法第45条第2項第7号に規定する内閣府令で定める事項は、次に掲げる事項とする。
①
信託契約資金移動業者(
法第45条第2項第1号に規定する信託契約資金移動業者をいう。以下同じ。)を委託者とし、信託会社等を受託者とし、かつ、当該信託契約資金移動業者がその行う為替取引の利用者のうち国内にある利用者(信託契約資金移動業者が国内にある利用者に対して負担する債務の額と国外にある利用者に対して負担する債務の額を区分できない場合にあっては、当該資金移動業者が行う為替取引のすべての利用者)を信託財産の元本の受益者とすること。
②
複数の履行保証金信託契約を締結する場合にあっては、当該複数の履行保証金信託契約について同一の受益者代理人を選任すること。
③
信託契約資金移動業者が次に掲げる要件に該当することとなった場合には、信託契約資金移動業者が信託会社等に対して信託財産の運用の指図を行わないこと。
ロ
破産手続開始の申立て等(
法第2条第10項に規定する破産手続開始の申立て等をいう。)が行われたとき。
ハ
資金移動業の廃止(外国資金移動業者にあっては、国内に設けたすべての営業所における資金移動業の廃止。ハにおいて同じ。)をしたとき、又は
法第61条第3項の規定による資金移動業の廃止の公告をしたとき。
④
信託契約資金移動業者が
前号に掲げる要件に該当することとなった場合には、受益者及び受益者代理人が信託会社等に対して受益債権を行使することができないこと。
⑤
履行保証金信託契約(信託業務を営む金融機関(
金融機関の信託業務の兼営等に関する法律第1条第1項の認可を受けた金融機関をいう。以下この条において同じ。)へ金銭を信託するものであって元本補てんがあるものを除く。
次号において同じ。)に基づき信託される信託財産の運用を行う場合にあっては、その運用が次に掲げる方法によること。
ハ
次に掲げる方法
(2)
受託者である信託業務を営む金融機関に対する銀行勘定貸
⑥
信託契約資金移動業者が信託財産を債券とし、又は履行保証金信託契約に基づき信託される信託財産を
前号イに掲げる方法により運用する場合にあっては、信託会社等又は信託契約資金移動業者がその評価額を
第21条に規定する方法により算定すること。
⑦
履行保証金信託契約が信託業務を営む金融機関への金銭信託契約で元本補てんがある場合にあっては、その信託財産の元本の評価額を当該金銭信託契約の元本額とすること。
⑧
複数の履行保証金信託契約を締結する場合にあっては、信託契約資金移動業者が、すべての信託会社等が、適時に、当該複数の履行保証金信託契約に基づき信託される信託財産の合計額を把握するために必要な措置を講じること。
⑨
信託会社等が、信託契約資金移動業者から通知を受けた要履行保証額が大幅かつ急激に減少した場合、信託契約資金移動業者が要履行保証額を通知しない場合その他信託契約資金移動業者の履行保証金信託契約を履行せず、又は履行しないおそれがあると認めた場合には、直ちに金融庁長官にその旨を届け出ること。
⑩
次に掲げる場合以外の場合には、履行保証金信託契約の全部又は一部の解除を行うことができないこと。
イ
各営業日において信託されている信託財産の元本の評価額が、その直前の営業日における要履行保証額を超過する場合に、その超過額の範囲内で履行保証金信託契約の全部又は一部の解除を行う場合
ロ
履行保証金信託契約に基づき信託されている信託財産を他の履行保証金信託契約に基づき信託される信託財産として信託することを目的として履行保証金信託契約の全部又は一部の解除を行う場合
ハ
基準日における履行保証金の額と保全金額の合計額が、その直前の基準日における要供託額を上回る場合
⑪
前号に掲げる場合に行う履行保証金信託契約の全部又は一部の解除に係る信託財産を信託契約資金移動業者に帰属させるものであること。
⑫
信託会社等が
法第46条の規定による命令に応じて、信託財産を換価し、金融庁長官が指定する供託所に供託すること。
⑬
信託会社等が
法第46条の規定による命令に応じて供託した場合には、当該履行保証金信託契約を終了することができること。
⑭
前号の場合であって、当該履行保証金信託契約の全部が終了したときにおける残余財産を信託契約資金移動業者に帰属させることができること。
⑮
信託契約資金移動業者が信託会社等又は受益者代理人に支払うべき報酬その他一切の費用及び当該信託会社等が信託財産の換価に要する費用が信託財産の元本以外の財産をもって充てられること。
第20条
【信託財産とすることができる預貯金等の種類】
1
法第45条第3項に規定する内閣府令で定める預貯金は、銀行等に対する預貯金とする。
第21条
【信託財産とすることができる債券の評価額】
法第45条第3項の規定により債券を信託財産とし、又は
第19条第5号イの規定により信託財産の運用として債券を保有する場合の当該債券の評価額は、次の各号に掲げる債券の区分に応じ、当該各号に定める率を資金移動業者の各営業日における当該債券の時価に乗じて得た額を超えない額とする。
第22条
【金融庁長官の命令に基づく履行保証金の供託】
1
法第46条の規定による命令に基づき履行保証金の供託を行う場合においては、履行保証金保全契約又は履行保証金信託契約を締結した資金移動業者の本店の最寄りの供託所に供託しなければならない。
2
前項の供託をした者は、遅滞なく、別紙様式
第18号により作成した届出書に、当該供託に係る供託書正本を添付して、金融庁長官に提出しなければならない。
第23条
【債務の履行をすることができない場合の公告】
令
第17条第2項第2号の規定による公告は、時事に関する事項を掲載する日刊新聞紙により行うものとする。
第24条
【資金移動業に係る情報の安全管理措置】
資金移動業者は、その業務の内容及び方法に応じ、資金移動業に係る電子情報処理組織の管理を十分に行うための措置を講じなければならない。
第25条
【個人利用者情報の安全管理措置等】
資金移動業者は、その取り扱う個人である資金移動業の利用者に関する情報の安全管理、従業者の監督及び当該情報の取扱いを委託する場合にはその委託先の監督について、当該情報の漏えい、滅失又はき損の防止を図るために必要かつ適切な措置を講じなければならない。
第26条
【特別の非公開情報の取扱い】
資金移動業者は、その取り扱う個人である資金移動業の利用者に関する人種、信条、門地、本籍地、保健医療又は犯罪経歴についての情報その他の特別の非公開情報(その業務上知り得た公表されていない情報をいう。)を取り扱うときは、適切な業務の運営の確保その他必要と認められる目的以外の目的のために利用しないことを確保するための措置を講じなければならない。
第27条
【委託業務の適正かつ確実な遂行を確保するための措置】
資金移動業者は、その業務を第三者に委託する場合には、当該業務の内容に応じ、次に掲げる措置を講じなければならない。
①
当該業務を適正かつ確実に遂行することができる能力を有する者に委託するための措置
②
委託先における当該業務の実施状況を、定期的に又は必要に応じて確認すること等により、委託先が当該業務を適正かつ確実に遂行しているかを検証し、必要に応じ改善させる等、委託先に対する必要かつ適切な監督等を行うための措置
③
委託先が行う資金移動業に係る利用者からの苦情を適切かつ迅速に処理するために必要な措置
④
委託先が当該業務を適切に行うことができない事態が生じた場合には、他の適切な第三者に当該業務を速やかに委託する等、資金移動業の利用者の保護に支障が生じること等を防止するための措置
⑤
資金移動業者の業務の適正かつ確実な遂行を確保し、当該業務に係る利用者の保護を図るため必要がある場合には、当該業務の委託に係る契約の変更又は解除をする等の必要な措置を講ずるための措置
第28条
【銀行等が行う為替取引との誤認防止】
1
資金移動業者は、資金移動業の利用者との間で為替取引を行うときは、あらかじめ、当該利用者に対し、書面の交付その他の適切な方法により、銀行等が行う為替取引との誤認を防止するための説明を行わなければならない。
2
資金移動業者は、
前項に規定する説明を行う場合には、次に掲げる事項を説明するものとする。
②
預金若しくは貯金又は定期積金等(
銀行法第2条第4項に規定する定期積金等をいう。)を受け入れるものではないこと。
④
資金移動業者がその利用者のために行う履行保証金の供託、履行保証金保全契約又は履行保証金信託契約の別及び履行保証金保全契約若しくは履行保証金信託契約を締結している場合にあっては、これらの契約の相手方の氏名、商号又は名称
⑤
その他銀行等が行う為替取引との誤認防止に関し参考となると認められる事項
3
資金移動業者は、その営業所において、資金移動業の利用者と為替取引を行う場合には、
前項第1号から
第4号までに掲げる事項を当該利用者の目につきやすいように窓口に掲示しなければならない。
第29条
【利用者に対する情報の提供】
1
資金移動業者は、資金移動業の利用者との間で為替取引を行うときは、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める方法により、当該為替取引に係る契約の内容についての情報を提供しなければならない。
①
為替取引を継続的に又は反復して行うことを内容とする契約を締結することなく為替取引を行う場合 為替取引に係る指図を行う利用者に対して次に掲げる事項を明示する方法
ロ
利用者が支払うべき手数料、報酬若しくは費用の金額若しくはその上限額又はこれらの計算方法
ハ
利用者からの苦情又は相談に応ずる営業所の所在地及び連絡先
ニ
為替取引が外国通貨で表示された金額で行われる場合においては当該金額を本邦通貨に換算した金額及びその換算に用いた標準又はこれらの計算方法
ホ
次に掲げる場合の区分に応じ、それぞれ次に定める事項
(1)
指定紛争解決機関が存在する場合 当該資金移動業者が
法第51条の2第1項第1号に定める手続実施基本契約を締結する措置を講ずる当該手続実施基本契約の相手方である指定紛争解決機関の商号又は名称
ヘ
その他当該為替取引の内容に関し参考となると認められる事項
②
為替取引を継続的に又は反復して行うことを内容とする契約を締結する場合 当該契約の相手方となる利用者に対して次に掲げる事項を明示する方法
ニ
契約期間の中途での解約時の取扱い(手数料、報酬又は費用の計算方法を含む。)
ホ
その他当該契約の内容に関し参考となると認められる事項
2
資金移動業者がその行う為替取引に関し負担する債務に係る権利を表章する証書その他の物(以下「為替証書等」という。)を発行して為替取引を行う場合であって、当該為替証書等に次に掲げる事項を表示したときは、
前項の規定は、適用しない。
①
当該為替証書等によって権利を行使することができる額又はその上限
②
当該為替証書等によって権利を行使することができる期間又は期限が設けられている場合は、当該期間又は期限
④
当該為替証書等によって権利を行使することができる施設又は場所の範囲
⑥
電磁的方法(電子的方法、磁気的方法その他の人の知覚によって認識することができない方法をいう。)により金額を記録している為替証書等にあっては、その残高又は当該残高を知ることができる方法
第30条
【受取証書の交付】
1
資金移動業者は、その行う為替取引に関し、資金移動業の利用者から金銭その他の資金を受領したときは、遅滞なく、次に掲げる事項を記載した書面を当該利用者に交付しなければならない。ただし、資金移動業者が、為替証書等を発行して為替取引を行う場合は、この限りでない。
2
前項の規定は、預金又は貯金の口座に対する払込みにより資金を受領する場合にあっては、当該利用者の請求があったときに限り、適用する。
3
資金移動業者は、
第1項に規定する書面の交付に代えて、
次項の規定により当該利用者の承諾を得て、
第1項に掲げる事項を電磁的方法により提供することができる。この場合において、資金移動業者は、
同項に規定する書面の交付を行ったものとみなす。
4
資金移動業者は、
前項の規定により
第1項に掲げる事項を提供しようとするときは、あらかじめ、当該利用者に対し、その用いる電磁的方法の種類及び内容を示し、書面又は電磁的方法による承諾を得なければならない。
5
前項に規定する承諾を得た資金移動業者は、当該利用者から書面又は電磁的方法により電磁的方法による提供を受けない旨の申出があったときは、当該利用者に対し、
第1項に掲げる事項の提供を電磁的方法によってしてはならない。ただし、当該利用者が再び
前項の規定による承諾をした場合は、この限りでない。
6
前三項の「電磁的方法」とは、電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法であって次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める方法とする。
①
電磁的方法による提供を受ける旨の承諾又は受けない旨の申出をする場合 次に掲げる方法
イ
承諾若しくは申出を受ける者又は同意を得る者の使用に係る電子機器に備えられたファイルにその旨を記録する方法
ロ
磁気ディスク、シー・ディー・ロムその他これに準ずる方法により一定の情報を確実に記録しておくことができる物をもって調製するファイルにその旨を記録したものを交付する方法
②
前号に掲げる場合以外の場合 次に掲げる方法
イ
電子情報処理組織を使用する方法のうち次に掲げるもの
(1)
送信者の使用に係る電子機器と受信者の使用に係る電子機器とを接続する電気通信回線を通じて送信し、当該受信者の使用に係る電子機器に備えられたファイルに記録する方法
(2)
送信者の使用に係る電子機器に備えられたファイルに記録された情報の内容を電気通信回線を通じて受信者の閲覧に供し、当該受信者の使用に係る電子機器に備えられたファイルに当該情報を記録する方法
ロ
磁気ディスク、シー・ディー・ロムその他これに準ずる方法により一定の情報を確実に記録しておくことができる物をもって調製するファイルに情報を記録したものを交付する方法
7
前項各号に定める方法は、次に掲げる基準に適合するものでなければならない。
①
前項第1号に定める方法にあっては、承諾又は申出を受ける者が承諾又は申出をする者に対し、電磁的方法による提供を受ける旨の承諾又は受けない旨の申出の内容を書面その他の適切な方法により通知するものであること。
②
前項第2号に定める方法にあっては、受信者がファイルへの記録を出力すること(当該記録を他の電子機器に送信することその他の方法を用いて出力することを含む。)により書面を作成できるものであること。
③
前項第2号イに掲げる方法のうち受信者の電子機器として携帯電話又はPHSを用いるものにあっては、送信した日又は閲覧に供した日から三月間、受信者の請求により、送信者が電磁的方法により提供した事項に係る書面の交付を行うものであること。
8
第6項第2号イの「電子情報処理組織」とは、送信者の使用に係る電子機器と、受信者の使用に係る電子機器とを電気通信回線で接続した電子情報処理組織をいう。
第31条
【その他利用者保護を図るための措置】
資金移動業者は、その行う為替取引に関し、資金移動業の利用者の保護を図るため、次の各号に掲げる措置を講じなければならない。
①
資金移動業者が、その行う為替取引について、捜査機関等から当該為替取引が詐欺等の犯罪行為に利用された旨の情報の提供があることその他の事情を勘案して犯罪行為が行われた疑いがあると認めるときは、当該為替取引の停止等を行う措置
②
資金移動業者が、電気通信回線に接続している電子計算機を利用して、資金移動業の利用者と為替取引を行う場合にあっては、当該利用者が当該資金移動業者と他の者を誤認することを防止するための適切な措置
③
資金移動業者が、資金移動業の利用者から電気通信回線に接続している電子計算機を利用して為替取引に係る指図を受ける場合にあっては、当該指図の内容を、当該利用者が当該指図に係る電子計算機の操作を行う際に容易に確認し及び訂正することができるようにするための適切な措置
第32条
【社内規則等】
資金移動業者は、その業務の内容及び方法に応じ、資金移動業の利用者の保護を図り、及び資金移動業の適正かつ確実な遂行を確保するための措置(当該資金移動業者が講ずる
法第51条の2第1項に定める措置の内容の説明及び犯罪を防止するための措置を含む。)に関する社内規則等を定めるとともに、従業者に対する研修、委託先に対する指導その他の当該社内規則等に基づいて業務が運営されるための十分な体制を整備しなければならない。
第32条の2
【資金移動業に関する苦情処理措置及び紛争解決措置】
1
法第51条の2第4項に規定する苦情処理措置として内閣府令で定める措置は、次の各号のいずれかとする。
①
次に掲げるすべての措置を講じること。
イ
資金移動業関連苦情(
法第101条第1項において読み替えて準用する
銀行法第2条第19項に規定する資金移動業関連苦情をいう。以下この項及び
第3項において同じ。)の処理に関する業務を公正かつ的確に遂行するに足りる業務運営体制を整備すること。
ロ
資金移動業関連苦情の処理に関する業務を公正かつ的確に遂行するための社内規則(当該業務に関する社内における責任分担を明確化する規定を含むものに限る。)を整備すること。
ハ
資金移動業関連苦情の申出先を利用者に周知し、並びにイの業務運営体制及びロの社内規則を公表すること。
②
認定資金決済事業者協会が行う苦情の解決により資金移動業関連苦情の処理を図ること。
④
令
第24条各号に掲げる指定を受けた者が実施する苦情を処理する手続により資金移動業関連苦情の処理を図ること。
⑤
資金移動業関連苦情の処理に関する業務を公正かつ的確に遂行するに足りる経理的基礎及び人的構成を有する法人(
法第99条第1項第1号に規定する法人をいう。
次項第4号において同じ。)が実施する苦情を処理する手続により資金移動業関連苦情の処理を図ること。
2
法第51条の2第5項に規定する紛争解決措置として内閣府令で定める措置は、次の各号のいずれかとする。
①
弁護士法第33条第1項に規定する会則若しくは当該会則の規定により定められた規則に規定する機関におけるあっせん又は当該機関における仲裁手続により資金移動業関連紛争(
法第101条第1項において読み替えて準用する
銀行法第2条第20項に規定する資金移動業関連紛争をいう。以下この条において同じ。)の解決を図ること。
③
令
第24条各号に掲げる指定を受けた者が実施する紛争の解決を図る手続により資金移動業関連紛争の解決を図ること。
④
資金移動業関連紛争の解決に関する業務を公正かつ的確に遂行するに足りる経理的基礎及び人的構成を有する法人が実施する紛争の解決を図る手続により資金移動業関連紛争の解決を図ること。
3
前二項(
第1項第5号及び
前項第4号に限る。)の規定にかかわらず、資金移動業者は、次の各号のいずれかに該当する法人が実施する手続により資金移動業関連苦情の処理又は資金移動業関連紛争の解決を図ってはならない。
①
法又は
弁護士法の規定により罰金の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から五年を経過しない法人
③
その業務を行う役員(役員が法人であるときは、その職務を行うべき者を含む。以下この号において同じ。)のうちに、次のいずれかに該当する者がある法人
イ
禁錮以上の刑に処せられ、又は法若しくは
弁護士法の規定により刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から五年を経過しない者
ロ
法第100条第1項の規定により
法第99条第1項の規定による指定を取り消された法人において、その取消しの日前一月以内にその法人の役員であった者でその取消しの日から五年を経過しない者又は令
第24条各号に掲げる指定を取り消された法人において、その取消しの日前一月以内にその法人の役員であった者でその取消しの日から五年を経過しない者
第33条
【資金移動業に関する帳簿書類の作成及び保存】
1
法第52条に規定する資金移動業に関する帳簿書類は、次に掲げる帳簿書類とする。
③
顧客勘定元帳(資金移動業の利用者との間で為替取引を継続的に又は反復して行うことを内容とする契約を締結する場合に限る。)
④
各営業日における未達債務の額及び要履行保証額の記録
⑤
各基準日における要供託額の記録(信託契約資金移動業者を除く。)
⑥
各基準日に係る履行保証金の額の記録(履行保証金を供託している場合に限る。)
⑦
各営業日における信託財産の額の記録(信託契約資金移動業者に限る。)
⑧
各営業日における資金移動業の利用者ごとの為替取引に関し負担する債務の額及び当該為替取引に関し有する債権の額の記録(
第11条第3項の規定により未達債務の額を算出する場合に限る。)
2
資金移動業者は、帳簿の閉鎖の日から、
前項第1号から
第3号まで及び
第8号に掲げる帳簿書類にあっては少なくとも十年間、
同項第4号から
第7号までに掲げる帳簿書類にあっては少なくとも五年間、当該帳簿書類を保存しなければならない。
第34条
【資金移動業に関する報告書】
1
法第53条第1項の資金移動業に関する報告書は、事業概況書及び資金移動業に係る収支の状況を記載した書面に分けて、別紙様式
第19号(外国資金移動業者にあっては、別紙様式
第20号)により作成して、事業年度の末日から三月以内に金融庁長官に提出しなければならない。
2
前項の報告書を提出しようとするときは、当該報告書にその写し二通並びに最終の貸借対照表(関連する注記を含む。)及び損益計算書(関連する注記を含む。)を添付して、金融庁長官に提出しなければならない。
第35条
【未達債務の額等に関する報告書】
1
法第53条第2項の報告書は、別紙様式
第21号により作成し、次の各号に掲げる場合の区分に応じ当該各号に定める日(以下この条において「基準日」という。)ごとに、当該基準日から一月以内に金融庁長官に提出しなければならない。
①
法第43条第1項の履行保証金の全部の供託に代えて、履行保証金保全契約を締結し、その旨を金融庁長官に届け出ている資金移動業者 毎年三月三十一日及び九月三十日
②
法第43条第1項の履行保証金の供託を行う資金移動業者 毎年三月三十一日、六月三十日、九月三十日及び十二月三十一日
2
前項の報告書を提出しようとするときは、当該報告書にその写し二通を添付して、金融庁長官に提出しなければならない。
3
法第43条第1項の規定による供託をした資金移動業者は、
第1項の報告書に、供託に係る供託書正本の写しを添付して、金融庁長官に提出しなければならない。
4
法第44条の規定による届出をした資金移動業者が履行保証金保全契約の内容の変更(当該履行保証金保全契約の一部の解除を除く。)をし、又は履行保証金保全契約を更新した場合には、
第1項の報告書に、その契約書又はその旨を証する書面の写しを添付して、金融庁長官に提出しなければならない。
5
信託契約資金移動業者は、
第1項の報告書に、信託会社等が発行する基準日における信託財産の額を証明する書面を添付して、金融庁長官に提出しなければならない。
6
金融庁長官は、必要があると認めるときは、資金移動業者に対し、
第3項の供託書正本又は
第4項の契約書の正本の提出を命ずることができる。
第37条
【権利実行事務代行者への委託】
金融庁長官は、
法第59条第3項に規定する権利実行事務代行者に対し、
同条第2項の規定による公示に係る事務、令
第19条第2項の規定による通知に係る事務、
同条第4項の規定による権利の調査(
同項に規定する公示又は機会の付与を含む。)に係る事務、
同条第5項の規定による配当表の作成、公示又は通知に係る事務、
同条第10項及び
第11項の規定による仮配当に係る事務その他の権利の実行の手続に関する事務の全部又は一部を委託することができる。
第38条
【廃止の届出等】
1
法第61条第1項の規定による届出をしようとする者は、別紙様式
第22号により作成した届出書に、当該届出書の写し二通を添付して、金融庁長官に提出しなければならない。
2
前項の届出書には、次に掲げる事項を記載するものとする。
⑥
事業譲渡、合併又は会社分割その他の事由により資金移動業を廃止したときは、当該業務の承継方法及びその承継先
3
法第61条第3項の規定による公告は、官報又は時事に関する事項を掲載する日刊新聞紙により行うものとする。
4
法第61条第3項の規定による公告及び営業所での掲示には、
同条第5項の規定による債務の履行の完了の方法を示すものとする(事業譲渡、合併又は会社分割その他の事由により当該承継に係る公告をする場合を除く。)。
5
資金移動業者は、
法第61条第3項の規定による公告をしたときは、直ちに、別紙様式
第23号により作成した届出書に、当該公告の写しを添付して、金融庁長官に提出しなければならない。
6
資金移動業者が事業譲渡、合併又は会社分割その他の事由により資金移動業を廃止したときは、
前項の届出書には、当該業務の承継に係る契約の内容及び当該業務の承継方法を記載した書面を添付しなければならない。
第39条
【法令違反行為等の届出】
資金移動業者は、取締役等又は従業者に資金移動業に関し法令に違反する行為又は資金移動業の適正かつ確実な遂行に支障を来す行為があったことを知った場合には、当該事実を知った日から二週間以内に、別紙様式
第24号に従い、次に掲げる事項を記載した届出書を財務局長等に提出しなければならない。
②
当該行為を行った取締役等又は従業者の氏名又は名称及び役職名
第40条
【経由官庁】
資金移動業者は、
第4条に規定する登録申請書その他法及びこの府令に規定する書類(以下この条及び
次条において「申請書等」という。)を財務局長等に提出しようとする場合において、当該資金移動業者の本店の所在地を管轄する財務事務所又は小樽出張所若しくは北見出張所があるときは、当該資金移動業者は、当該申請書等を当該財務事務所長又は出張所長を経由してこれを提出しなければならない。
第41条
【申請書等の認定資金決済事業者協会の経由】
資金移動業者は、申請書等を財務局長等に提出しようとするとき(
前条の規定により財務事務所長又は出張所長を経由するときを含む。)は、認定資金決済事業者協会を経由して提出することができる。
第42条
【標準処理期間】
1
金融庁長官は、法、令又はこの府令の規定による登録に関する申請がその事務所に到達してから二月以内に、当該申請に対する処分をするよう努めるものとする。
2
第17条第1項に規定する履行保証金保全契約の解除の承認に関する申請に対する処分は、二十日以内にするよう努めるものとする。
3
前二項に規定する期間には、次に掲げる期間を含まないものとする。
②
当該申請をした者が当該申請の内容を変更するために要する期間
③
当該申請をした者が当該申請に係る審査に必要と認められる資料を追加するために要する期間
附則
第1条
(施行期日)
この府令は、法の施行の日(平成二十二年四月一日)から施行する。ただし、次条の規定は、公布の日から施行する。
第2条
(法施行前における資金移動業者の登録を受けるための準備行為)
法第三十七条の登録を受けようとする者は、この府令の施行前においても、第四条の登録申請書及び第六条に掲げる書類に準じた書類を金融庁長官に提出して、法第三十七条の登録を受けるために必要な準備行為を行うことができる。
附則
平成22年5月28日
この府令は、金融商品取引法等の一部を改正する法律附則第一条第六号に定める日(平成二十二年九月三十日)から施行する。
附則
平成23年3月31日
この府令は、金融商品取引法等の一部を改正する法律附則第一条第三号に掲げる規定(同法第三条の規定に限る。)の施行の日から施行する。ただし、第二条中資金移動業者に関する内閣府令目次の改正規定は、平成二十三年三月三十一日から施行する。
附則
平成23年7月26日
2
第一条の規定による改正後の貸金業法施行規則別紙様式及び第二条の規定による改正後の資金移動業者に関する内閣府令別紙様式は、平成二十三年八月一日以後に終了する事業年度に係る書類について適用し、同日前に終了した事業年度に係る書類については、なお従前の例による。
附則
平成24年7月6日
第1条
(施行期日)
この府令は、住民基本台帳法の一部を改正する法律附則第一条第一号に掲げる規定及び出入国管理及び難民認定法及び日本国との平和条約に基づき日本の国籍を離脱した者等の出入国管理に関する特例法の一部を改正する等の法律(以下「入管法等改正法」という。)の施行の日(平成二十四年七月九日)から施行する。
第2条
(外国人登録証明書の写し等に関する経過措置)
1
第一条の規定による改正後の銀行法施行規則第三十四条の三十四、第二条の規定による改正後の長期信用銀行法施行規則第二十五条の十四、第三条の規定による改正後の信用金庫法施行規則第百四十条、第五条の規定による改正後の協同組合による金融事業に関する法律施行規則第八十条、第九条の規定による改正後の信託業法施行規則第五条第二項、第十条の規定による改正後の貸金業法施行規則第四条第二項及び第三十条の十三第一項、第十一条の規定による改正後の前払式支払手段に関する内閣府令第十一条及び第十六条、第十二条の規定による改正後の資金移動業者に関する内閣府令第六条、第十四条の規定による改正後の資産の流動化に関する法律施行規則第九条第一項、第十五条の規定による改正後の投資信託及び投資法人に関する法律施行規則第百八条第二項及び第二百十五条並びに第十六条の規定による改正後の会社法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律の特例旧特定目的会社に関する内閣府令第十五条第一項の規定(以下この項において「外国人登録証明書関係の改正規定」と総称する。)の適用については、中長期在留者(入管法等改正法第二条の規定による改正後の出入国管理及び難民認定法第十九条の三に規定する中長期在留者をいう。)が所持する外国人登録証明書又は特別永住者(入管法等改正法第三条の規定による改正後の日本国との平和条約に基づき日本の国籍を離脱した者等の出入国管理に関する特例法に定める特別永住者をいう。)が所持する外国人登録証明書は、入管法等改正法附則第十五条第二項各号に定める期間又は入管法等改正法附則第二十八条第二項各号に定める期間は、それぞれ外国人登録証明書関係の改正規定に規定する在留カード又は特別永住者証明書とみなす。
2
第十条の規定による改正後の貸金業法施行規則第四条第三項及び第八条、第十一条の規定による改正後の前払式支払手段に関する内閣府令第十一条及び第十六条、第十二条の規定による改正後の資金移動業者に関する内閣府令第六条、第十四条の規定による改正後の資産の流動化に関する法律施行規則第九条第一項並びに第十五条の規定による改正後の投資信託及び投資法人に関する法律施行規則第百八条第二項及び第二百十五条の規定の適用については、外国人登録原票の記載事項証明書、登録原票の写し又は登録原票記載事項証明書は、入管法等改正法の施行の日から起算して三月を経過する日までの間は、第十条の規定による改正後の貸金業法施行規則第四条第三項第一号及び第八条第二号イ(2)、第十一条の規定による改正後の前払式支払手段に関する内閣府令第十一条第二号ロ及び第十六条第二号、第十二条の規定による改正後の資金移動業者に関する内閣府令第六条第二号、第十四条の規定による改正後の資産の流動化に関する法律施行規則第九条第一項第二号並びに第十五条の規定による改正後の投資信託及び投資法人に関する法律施行規則第百八条第二項第一号及び第二百十五条第四号に掲げる書類とみなす。
附則
平成24年8月7日
第1条
(施行期日)
この府令は、平成二十五年三月三十一日から施行する。
第2条
(経過措置)
この府令の施行の日(以下「施行日」という。)から起算して二年を経過する日までの間における第一条の規定による改正後の金融機関等の組織再編成の促進のための特別措置に関する内閣府令第五条第一項第一号イ及びロ、第二号イ及びロ並びに第三号イ及びロの規定、第二条の規定による改正後の金融機能の強化のための特別措置に関する内閣府令第十条の二第一項第一号イ及びロ、第二号イ及びロ並びに第三号イ及びロの規定、第三条の規定による改正後の前払式支払手段に関する内閣府令第三十一条第一項第一号イ及びロ、第四号イ及びロ並びに第五号イ及びロの規定並びに第四条の規定による改正後の資金移動業者に関する内閣府令第十五条第一項第一号イ及びロ、第四号イ及びロ並びに第五号イ及びロの規定の適用については、次の表の上欄に掲げる期間の区分に応じ、これらの規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句とする。施行日から起算して一年を経過する日までの期間四・五三・五六四・五平成二十六年三月三十一日から起算して一年を経過する日までの期間四・五四六五・五