小笠原諸島の復帰に伴う法令の適用の暫定措置等に関する法律
平成23年5月25日 改正
第1条
【趣旨】
第2条
【国及び地方公共団体の責務】
国及び地方公共団体は、小笠原諸島の復帰に伴い、旧島民(昭和十九年三月三十一日に小笠原諸島に住所を有していた者で、この法律の施行の日の前日において小笠原諸島以外の本邦の地域に住所を有するものをいう。以下同じ。)ができるだけすみやかに帰島し、生活の再建をすることができるように配慮するとともに、この法律の施行の際現に小笠原諸島に住所を有する者の生活の安定がそこなわれることのないように努めなければならない。
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参照条文
第3条
【最高裁判所裁判官の国民審査及び公職の選挙に関する暫定措置】
この法律に特別の定めがあるもののほか、当分の間、小笠原諸島における最高裁判所裁判官国民審査法による国民審査及び公職選挙法による選挙については、政令で特別の定めをすることができる。
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参照条文
第5条
【労働者災害補償保険及び失業保険の特例】
この法律の施行の日の前日までの間に小笠原諸島において行なわれていた事業又は小笠原諸島にあつた事務所で政令で定めるものに使用されていた者については、政令で、労働者災害補償保険法及び失業保険法の規定の適用につき特例を設けることができる。
第6条
【合衆国軍隊関係離職者に対する特例】
この法律の施行の日の前日までの間に小笠原諸島にあつたアメリカ合衆国軍隊及びその関係機関で政令で定めるものに労務を提供するために雇用されていた者のうち、小笠原諸島の復帰に伴うアメリカ合衆国軍隊の撤退等により離職を余儀なくされた者については、政令で、駐留軍関係離職者等臨時措置法の規定の適用につき特例を設けることができる。
第9条
【賃借権の設定】
1
この法律の施行の際、小笠原諸島において政令で定める建物その他の工作物を所有する目的で他人の土地を引き続き六月以上使用している者(その所有者との間に締結された賃貸借契約に基づき使用している者を除く。)があるときは、当該所有の目的で使用している土地について、その所有者は、その使用している者のために従前の使用の目的に従い賃借権を設定したものとみなす。
3
法定賃借権(国有の土地に係るものを除く。)に係る賃貸借の借賃その他の条件について当事者間に協議がととのわないときは、当事者は、第26条に規定する小笠原総合事務所の長(以下「小笠原総合事務所長」という。)にあつせんを求めることができる。
第10条
【賃借権に係る裁判】
第11条
【国有地の貸付け又は交換】
第12条
【使用権の設定】
2
国又は地方公共団体は、前項の規定により土地を使用する場合には、当該土地の区域並びに使用の方法及び期間をその所有者に通知しなければならない。この場合において、その所有者を知ることができないときは、政令で定めるところにより、その通知すべき事項を公示しなければならない。
3
第1項の規定による使用の期間は、この法律の施行の日から五年をこえない範囲内において当該施設又は工作物の種類及び設置場所等を考慮して必要と認められる期間として政令で定める期間をこえることができない。
5
国及び地方公共団体以外の者は、この法律の施行の際小笠原諸島に存する施設又は工作物を、土地収用法その他の法令により土地を収用し又は使用することができる事業の用に供しようとする場合において、当該施設又は工作物が他人の所有する土地にあるときは、小笠原総合事務所長の承認を得て当該土地を使用することができる。この場合において、前三項の規定は、当該土地の使用の承認を得た者について準用する。
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参照条文
第13条
【旧小作地に係る特別賃借権の設定】
1
小笠原諸島内にある土地につき昭和十九年三月三十一日(以下この章において「基準日」という。)において耕作(耕作に必要な防風林、道路、水路、ため池その他の施設の設置又は利用を含む。以下この条及び次条において同じ。)を目的とする地上権、永小作権又は賃借権(政令で定める理由による一時貸付けに係るものを除く。)を有していた者(基準日においてこれらの権利に係る土地をこれらの者に貸し付けていた者を除く。)又はその一般承継人(その承継の時においてその被承継人がこれらの権利を有していた場合にあつては、その権利を承継した者)である個人は、基準日からこの法律の施行後一年を経過する日までの間にこれらの権利が消滅している場合には、その日の翌日から一年以内に、これらの権利に係る土地の所有者又は政令で定めるこれらの権利を有する者(以下この条及び次条において「土地所有者等」という。)に対し、耕作の目的で賃借の申出をすることによつて、相当な賃貸借の条件で、その土地を賃借することができる。この場合には、その条件のうち存続期間については、定めがないものとする。
2
法定賃借権の目的となつた土地又は前項の申出のあつた時において国若しくは地方公共団体が権利を有する土地で公用若しくは公共の用に供するものと定められているもの(政令で定めるところにより公示されたものに限る。)については、その申出は、その効力を生じない。
6
基準日に存していた耕作を目的とする賃貸借についてこの法律の施行前に賃貸人から解約の申入れがされ、この法律の施行の日から一年を経過する日までの間にその賃貸借が終了していない場合におけるその解約の申入れは、その効力を生じない。
第14条
【特別賃借権に係る解約の制限等】
2
土地所有者等は、前条第1項の規定により設定された賃借権を有する者がその設定された日から相当の期間を経過してもなおその賃借権に係る土地について耕作(開墾を含む。)をしていないときは、東京都知事の承認を受けて、その賃借権に係る賃貸借の解除をすることができる。
第16条
【小笠原諸島周辺の海域における漁業の操業制限】
1
小笠原諸島周辺の海域で農林省令で定めるものにおいて定置漁業及び区画漁業以外の漁業で農林省令で定めるものを営もうとする者は、当該海域における漁業秩序がおおむね安定することとなる期間を考慮して農林省令で定める日までは、東京都知事の許可を受けなければならない。
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参照条文
第20条
【設置選挙の特例】
小笠原村の設置による議会の議員の一般選挙及び長の選挙に関する公職選挙法第33条第3項の規定の適用については、同項中「地方自治法第7条第6項((市町村の設置の告示))の告示による当該市町村の設置の日」とあるのは、「自治大臣の指定する日」と読み替えるものとする。
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参照条文
第22条
【議会の議員及び長の任期の特例】
第20条の規定により読み替えて適用される公職選挙法第33条第3項の規定に基づいて自治大臣が指定した日から起算して四年を経過した日の前日までの間において選挙される小笠原村の議会の議員及び長の任期については、地方自治法第93条第1項及び第140条第1項の規定にかかわらず、政令で特別の定めをすることができる。
第24条
【議決事項の特例】
職務執行者は、議会が成立するまでの間においては、その事務を管理し及び執行する場合において、地方自治法その他の法令により議会の議決を要することとされているときは、これらの法令の規定にかかわらず、当該議決に代えて村政審議会の意見をきかなければならない。
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参照条文
第33条
【国有の財産の譲与等】
1
国は、当分の間、小笠原諸島の住民の生活の安定を図るため必要があるときは、国有財産法、国有財産特別措置法若しくは国有林野の管理経営に関する法律又は物品の無償貸付及び譲与等に関する法律その他の法令の規定によるほか、国が小笠原諸島において所有する政令で定める国有財産又は物品を、政令で定めるところにより、関係地方公共団体その他政令で定める公共の利益となる事業を行う者に対し、無償又は時価より低い価格で譲渡し、又は貸し付けることができる。
第34条
【緊急事業のための土地の使用】
1
この法律の施行の日から二年を経過する日までの間において、小笠原諸島の住民の生活の安定その他公共の利益を図るため、小笠原諸島において土地収用法その他の法令により土地を収用し又は使用することができる事業を緊急に施行する必要がある場合には、国若しくは関係地方公共団体又は政令で定める者(以下この条において「起業者」という。)は、事業の種類、使用しようとする土地の区域並びに使用の方法及び期間について、政令で定めるところにより、建設大臣又は東京都知事の許可を受け、直ちに、他人の土地を使用することができる。
3
建設大臣又は東京都知事は、第1項の許可をしたときは、直ちに、起業者の名称、事業の種類、使用しようとする土地の区域並びに使用の方法及び期間を建設大臣にあつては官報で、東京都知事にあつてはその定める方法で公示しなければならない。
第35条
【土地の形質の変更等の制限】
第37条
2
前項の場合には、犯人が所有し、又は所持する漁獲物、製品、漁船及び漁具は、没収することができる。この場合において、犯人が所有していたこれらの物件の全部又は一部を没収することができないときは、その価額を追徴することができる。
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参照条文
附則
昭和49年6月26日
第53条
(経過措置)
1
この法律の施行の際現にこの法律による改正前の国土総合開発法、首都圏整備法、首都圏の近郊整備地帯及び都市開発区域の整備に関する法律、首都圏の既成市街地における工業等の制限に関する法律、首都圏近郊緑地保全法、筑波研究学園都市建設法、近畿圏整備法、近畿圏の既成都市区域における工場等の制限に関する法律、近畿圏の近郊整備区域及び都市開発区域の整備及び開発に関する法律、近畿圏の保全区域の整備に関する法律、琵琶湖総合開発特別措置法、中部圏開発整備法、新産業都市建設促進法、過疎地域対策緊急措置法、奄美群島振興開発特別措置法、小笠原諸島復興特別措置法、奄美群島振興特別措置法及び小笠原諸島復興特別措置法の一部を改正する法律、小笠原諸島の復帰に伴う法令の適用の暫定措置等に関する法律、防災のための集団移転促進事業に係る国の財政上の特別措置等に関する法律、地価公示法、不動産の鑑定評価に関する法律(不動産鑑定士特例試験及び不動産鑑定士補特例試験に関する法律において準用する場合を含む。)又は水資源開発公団法(以下「国土総合開発法等」と総称する。)の規定により国の機関がした許可、承認、指定その他の処分又は通知その他の行為は、この法律による改正後の国土総合開発法等の相当規定に基づいて、相当の国の機関がした許可、承認、指定その他の処分又は通知その他の行為とみなす。
附則
平成11年7月16日
第3条
(職員の身分引継ぎ)
この法律の施行の際現に従前の総理府、法務省、外務省、大蔵省、文部省、厚生省、農林水産省、通商産業省、運輸省、郵政省、労働省、建設省又は自治省(以下この条において「従前の府省」という。)の職員(国家行政組織法第八条の審議会等の会長又は委員長及び委員、中央防災会議の委員、日本工業標準調査会の会長及び委員並びに これらに類する者として政令で定めるものを除く。)である者は、別に辞令を発せられない限り、同一の勤務条件をもって、この法律の施行後の内閣府、総務省、法務省、外務省、財務省、文部科学省、厚生労働省、農林水産省、経済産業省、国土交通省若しくは環境省(以下この条において「新府省」という。)又はこれに置かれる部局若しくは機関のうち、この法律の施行の際現に当該職員が属する従前の府省又はこれに置かれる部局若しくは機関の相当の新府省又はこれに置かれる部局若しくは機関として政令で定めるものの相当の職員となるものとする。