第1条
【目的】
この法律は、商標を保護することにより、商標の使用をする者の業務上の信用の維持を図り、もつて産業の発達に寄与し、あわせて需要者の利益を保護することを目的とする。
第2条
【定義等】
1
この法律で「商標」とは、文字、図形、記号若しくは立体的形状若しくはこれらの結合又はこれらと色彩との結合(以下「標章」という。)であつて、次に掲げるものをいう。
①
業として商品を生産し、証明し、又は譲渡する者がその商品について使用をするもの
②
業として役務を提供し、又は証明する者がその役務について使用をするもの(
前号に掲げるものを除く。)
2
前項第2号の役務には、小売及び卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供が含まれるものとする。
3
この法律で標章について「使用」とは、次に掲げる行為をいう。
②
商品又は商品の包装に標章を付したものを譲渡し、引き渡し、譲渡若しくは引渡しのために展示し、輸出し、輸入し、又は電気通信回線を通じて提供する行為
③
役務の提供に当たりその提供を受ける者の利用に供する物(譲渡し、又は貸し渡す物を含む。以下同じ。)に標章を付する行為
④
役務の提供に当たりその提供を受ける者の利用に供する物に標章を付したものを用いて役務を提供する行為
⑤
役務の提供の用に供する物(役務の提供に当たりその提供を受ける者の利用に供する物を含む。以下同じ。)に標章を付したものを役務の提供のために展示する行為
⑥
役務の提供に当たりその提供を受ける者の当該役務の提供に係る物に標章を付する行為
⑦
電磁的方法(電子的方法、磁気的方法その他の人の知覚によつて認識することができない方法をいう。
次号において同じ。)により行う映像面を介した役務の提供に当たりその映像面に標章を表示して役務を提供する行為
⑧
商品若しくは役務に関する広告、価格表若しくは取引書類に標章を付して展示し、若しくは頒布し、又はこれらを内容とする情報に標章を付して電磁的方法により提供する行為
4
前項において、商品その他の物に標章を付することには、商品若しくは商品の包装、役務の提供の用に供する物又は商品若しくは役務に関する広告を標章の形状とすることが含まれるものとする。
5
この法律で「登録商標」とは、商標登録を受けている商標をいう。
6
この法律において、商品に類似するものの範囲には役務が含まれることがあるものとし、役務に類似するものの範囲には商品が含まれることがあるものとする。
第3条
【商標登録の要件】
1
自己の業務に係る商品又は役務について使用をする商標については、次に掲げる商標を除き、商標登録を受けることができる。
①
その商品又は役務の普通名称を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標
③
その商品の産地、販売地、品質、原材料、効能、用途、数量、形状(包装の形状を含む。)、価格若しくは生産若しくは使用の方法若しくは時期又はその役務の提供の場所、質、提供の用に供する物、効能、用途、数量、態様、価格若しくは提供の方法若しくは時期を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標
④
ありふれた氏又は名称を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標
⑤
極めて簡単で、かつ、ありふれた標章のみからなる商標
⑥
前各号に掲げるもののほか、需要者が何人かの業務に係る商品又は役務であることを認識することができない商標
2
前項第3号から
第5号までに該当する商標であつても、使用をされた結果需要者が何人かの業務に係る商品又は役務であることを認識することができるものについては、
同項の規定にかかわらず、商標登録を受けることができる。
第4条
【商標登録を受けることができない商標】
1
次に掲げる商標については、
前条の規定にかかわらず、商標登録を受けることができない。
①
国旗、菊花紋章、勲章、褒章又は外国の国旗と同一又は類似の商標
②
パリ条約(千九百年十二月十四日にブラッセルで、千九百十一年六月二日にワシントンで、千九百二十五年十一月六日にヘーグで、千九百三十四年六月二日にロンドンで、千九百五十八年十月三十一日にリスボンで及び千九百六十七年七月十四日にストックホルムで改正された工業所有権の保護に関する千八百八十三年三月二十日のパリ条約をいう。以下同じ。)の同盟国、世界貿易機関の加盟国又は
商標法条約の締約国の国の紋章その他の記章(パリ条約の同盟国、世界貿易機関の加盟国又は
商標法条約の締約国の国旗を除く。)であつて、経済産業大臣が指定するものと同一又は類似の商標
③
国際連合その他の国際機関を表示する標章であつて経済産業大臣が指定するものと同一又は類似の商標
⑤
日本国又はパリ条約の同盟国、世界貿易機関の加盟国若しくは
商標法条約の締約国の政府又は地方公共団体の監督用又は証明用の印章又は記号のうち経済産業大臣が指定するものと同一又は類似の標章を有する商標であつて、その印章又は記号が用いられている商品又は役務と同一又は類似の商品又は役務について使用をするもの
⑥
国若しくは地方公共団体若しくはこれらの機関、公益に関する団体であつて営利を目的としないもの又は公益に関する事業であつて営利を目的としないものを表示する標章であつて著名なものと同一又は類似の商標
⑧
他人の肖像又は他人の氏名若しくは名称若しくは著名な雅号、芸名若しくは筆名若しくはこれらの著名な略称を含む商標(その他人の承諾を得ているものを除く。)
⑨
政府若しくは地方公共団体(以下「政府等」という。)が開設する博覧会若しくは政府等以外の者が開設する博覧会であつて特許庁長官の定める基準に適合するもの又は外国でその政府等若しくはその許可を受けた者が開設する国際的な博覧会の賞と同一又は類似の標章を有する商標(その賞を受けた者が商標の一部としてその標章の使用をするものを除く。)
⑩
他人の業務に係る商品若しくは役務を表示するものとして需要者の間に広く認識されている商標又はこれに類似する商標であつて、その商品若しくは役務又はこれらに類似する商品若しくは役務について使用をするもの
⑪
当該商標登録出願の日前の商標登録出願に係る他人の登録商標又はこれに類似する商標であつて、その商標登録に係る指定商品若しくは指定役務(
第6条第1項(
第68条第1項において準用する場合を含む。)の規定により指定した商品又は役務をいう。以下同じ。)又はこれらに類似する商品若しくは役務について使用をするもの
⑫
他人の登録防護標章(防護標章登録を受けている標章をいう。以下同じ。)と同一の商標であつて、その防護標章登録に係る指定商品又は指定役務について使用をするもの
⑭
種苗法第18条第1項の規定による品種登録を受けた品種の名称と同一又は類似の商標であつて、その品種の種苗又はこれに類似する商品若しくは役務について使用をするもの
⑮
他人の業務に係る商品又は役務と混同を生ずるおそれがある商標(
第10号から
前号までに掲げるものを除く。)
⑯
商品の品質又は役務の質の誤認を生ずるおそれがある商標
⑰
日本国のぶどう酒若しくは蒸留酒の産地のうち特許庁長官が指定するものを表示する標章又は世界貿易機関の加盟国のぶどう酒若しくは蒸留酒の産地を表示する標章のうち当該加盟国において当該産地以外の地域を産地とするぶどう酒若しくは蒸留酒について使用をすることが禁止されているものを有する商標であつて、当該産地以外の地域を産地とするぶどう酒又は蒸留酒について使用をするもの
⑱
商品又は商品の包装の形状であつて、その商品又は商品の包装の機能を確保するために不可欠な立体的形状のみからなる商標
⑲
他人の業務に係る商品又は役務を表示するものとして日本国内又は外国における需要者の間に広く認識されている商標と同一又は類似の商標であつて、不正の目的(不正の利益を得る目的、他人に損害を加える目的その他の不正の目的をいう。以下同じ。)をもつて使用をするもの(前各号に掲げるものを除く。)
2
国若しくは地方公共団体若しくはこれらの機関、公益に関する団体であつて営利を目的としないもの又は公益に関する事業であつて営利を目的としないものを行つている者が
前項第6号の商標について商標登録出願をするときは、
同号の規定は、適用しない。
第5条
【商標登録出願】
1
商標登録を受けようとする者は、次に掲げる事項を記載した願書に必要な書面を添付して特許庁長官に提出しなければならない。
③
指定商品又は指定役務並びに
第6条第2項の政令で定める商品及び役務の区分
2
商標登録を受けようとする商標が立体的形状(文字、図形、記号若しくは色彩又はこれらの結合との結合を含む。)からなる商標(以下「立体商標」という。)について商標登録を受けようとするときは、その旨を願書に記載しなければならない。
3
商標登録を受けようとする商標について、特許庁長官の指定する文字(以下「標準文字」という。)のみによつて商標登録を受けようとするときは、その旨を願書に記載しなければならない。
4
商標登録を受けようとする商標を記載した部分のうち商標登録を受けようとする商標を記載する欄の色彩と同一の色彩である部分は、その商標の一部でないものとみなす。ただし、色彩を付すべき範囲を明らかにしてその欄の色彩と同一の色彩を付すべき旨を表示した部分については、この限りでない。
第5条の2
【出願の日の認定等】
1
特許庁長官は、商標登録出願が次の各号の一に該当する場合を除き、商標登録出願に係る願書を提出した日を商標登録出願の日として認定しなければならない。
①
商標登録を受けようとする旨の表示が明確でないと認められるとき。
②
商標登録出願人の氏名若しくは名称の記載がなく、又はその記載が商標登録出願人を特定できる程度に明確でないと認められるとき。
③
願書に商標登録を受けようとする商標の記載がないとき。
2
特許庁長官は、商標登録出願が
前項各号の一に該当するときは、商標登録を受けようとする者に対し、相当の期間を指定して、商標登録出願について補完をすべきことを命じなければならない。
3
商標登録出願について補完をするには、手続の補完に係る書面(以下「手続補完書」という。)を提出しなければならない。
4
特許庁長官は、
第2項の規定により商標登録出願について補完をすべきことを命じた者が
同項の規定により指定された期間内にその補完をしたときは、手続補完書を提出した日を商標登録出願の日として認定しなければならない。
5
特許庁長官は、
第2項の規定により商標登録出願について補完をすべきことを命じた者が
同項の規定により指定された期間内にその補完をしないときは、当該商標登録出願を却下することができる。
第6条
【一商標一出願】
1
商標登録出願は、商標の使用をする一又は二以上の商品又は役務を指定して、商標ごとにしなければならない。
2
前項の指定は、政令で定める商品及び役務の区分に従つてしなければならない。
3
前項の商品及び役務の区分は、商品又は役務の類似の範囲を定めるものではない。
第7条
【団体商標】
1
一般社団法人その他の社団(法人格を有しないもの及び会社を除く。)若しくは事業協同組合その他の特別の法律により設立された組合(法人格を有しないものを除く。)又はこれらに相当する外国の法人は、その構成員に使用をさせる商標について、団体商標の商標登録を受けることができる。
2
前項の場合における
第3条第1項の規定の適用については、
同項中「自己の」とあるのは、「自己又はその構成員の」とする。
3
第1項の規定により団体商標の商標登録を受けようとする者は、
第5条第1項の商標登録出願において、商標登録出願人が
第1項に規定する法人であることを証明する書面を特許庁長官に提出しなければならない。
第7条の2
【地域団体商標】
1
事業協同組合その他の特別の法律により設立された組合(法人格を有しないものを除き、当該特別の法律において、正当な理由がないのに、構成員たる資格を有する者の加入を拒み、又はその加入につき現在の構成員が加入の際に付されたよりも困難な条件を付してはならない旨の定めのあるものに限る。)又はこれに相当する外国の法人(以下「組合等」という。)は、その構成員に使用をさせる商標であつて、次の各号のいずれかに該当するものについて、その商標が使用をされた結果自己又はその構成員の業務に係る商品又は役務を表示するものとして需要者の間に広く認識されているときは、
第3条の規定(
同条第1項第1号又は
第2号に係る場合を除く。)にかかわらず、地域団体商標の商標登録を受けることができる。
①
地域の名称及び自己又はその構成員の業務に係る商品又は役務の普通名称を普通に用いられる方法で表示する文字のみからなる商標
②
地域の名称及び自己又はその構成員の業務に係る商品又は役務を表示するものとして慣用されている名称を普通に用いられる方法で表示する文字のみからなる商標
③
地域の名称及び自己若しくはその構成員の業務に係る商品若しくは役務の普通名称又はこれらを表示するものとして慣用されている名称を普通に用いられる方法で表示する文字並びに商品の産地又は役務の提供の場所を表示する際に付される文字として慣用されている文字であつて、普通に用いられる方法で表示するもののみからなる商標
2
前項において「地域の名称」とは、自己若しくはその構成員が商標登録出願前から当該出願に係る商標の使用をしている商品の産地若しくは役務の提供の場所その他これらに準ずる程度に当該商品若しくは当該役務と密接な関連性を有すると認められる地域の名称又はその略称をいう。
4
第1項の規定により地域団体商標の商標登録を受けようとする者は、
第5条第1項の商標登録出願において、商標登録出願人が組合等であることを証明する書面及びその商標登録出願に係る商標が
第2項に規定する地域の名称を含むものであることを証明するため必要な書類を特許庁長官に提出しなければならない。
第8条
【先願】
1
同一又は類似の商品又は役務について使用をする同一又は類似の商標について異なつた日に二以上の商標登録出願があつたときは、最先の商標登録出願人のみがその商標について商標登録を受けることができる。
2
同一又は類似の商品又は役務について使用をする同一又は類似の商標について同日に二以上の商標登録出願があつたときは、商標登録出願人の協議により定めた一の商標登録出願人のみがその商標について商標登録を受けることができる。
3
商標登録出願が放棄され取り下げられ若しくは却下されたとき、又は商標登録出願について査定若しくは審決が確定したときは、その商標登録出願は、前二項の規定の適用については、初めからなかつたものとみなす。
4
特許庁長官は、
第2項の場合は、相当の期間を指定して、
同項の協議をしてその結果を届け出るべき旨を商標登録出願人に命じなければならない。
5
第2項の協議が成立せず、又は
前項の規定により指定した期間内に
同項の規定による届出がないときは、特許庁長官が行う公正な方法によるくじにより定めた一の商標登録出願人のみが商標登録を受けることができる。
第9条
【出願時の特例】
1
政府等が開設する博覧会若しくは政府等以外の者が開設する博覧会であつて特許庁長官の定める基準に適合するものに、パリ条約の同盟国、世界貿易機関の加盟国若しくは
商標法条約の締約国の領域内でその政府等若しくはその許可を受けた者が開設する国際的な博覧会に、又はパリ条約の同盟国、世界貿易機関の加盟国若しくは
商標法条約の締約国のいずれにも該当しない国の領域内でその政府等若しくはその許可を受けた者が開設する国際的な博覧会であつて特許庁長官の定める基準に適合するものに出品した商品又は出展した役務について使用をした商標について、その商標の使用をした商品を出品した者又は役務を出展した者がその出品又は出展の日から六月以内にその商品又は役務を指定商品又は指定役務として商標登録出願をしたときは、その商標登録出願は、その出品又は出展の時にしたものとみなす。
2
商標登録出願に係る商標について
前項の規定の適用を受けようとする者は、その旨を記載した書面を商標登録出願と同時に特許庁長官に提出し、かつ、その商標登録出願に係る商標及び商品又は役務が
同項に規定する商標及び商品又は役務であることを証明する書面を商標登録出願の日から三十日以内に特許庁長官に提出しなければならない。
第9条の2
【パリ条約の例による優先権主張】
パリ条約の同盟国でされた商標(
第2条第1項第2号に規定する商標に相当するものに限る。)の登録の出願に基づく優先権は、
同項第1号に規定する商標に相当する商標の登録の出願に基づく優先権についてパリ条約
第4条に定める例により、これを主張することができる。
第9条の3
次の表の上欄に掲げる者が同表の下欄に掲げる国においてした出願に基づく優先権は、パリ条約
第4条の規定の例により、商標登録出願について、これを主張することができる。
日本国民又はパリ条約の同盟国の国民(パリ条約第3条の規定により同盟国の国民とみなされる者を含む。) | 世界貿易機関の加盟国又は商標法条約の締約国 |
世界貿易機関の加盟国の国民(世界貿易機関を設立するマラケシュ協定附属書一C第1条3に規定する加盟国の国民をいう。)又は商標法条約の締約国の国民 | パリ条約の同盟国、世界貿易機関の加盟国又は商標法条約の締約国 |
第9条の4
【指定商品等又は商標登録を受けようとする商標の補正と要旨変更】
願書に記載した指定商品若しくは指定役務又は商標登録を受けようとする商標についてした補正がこれらの要旨を変更するものと商標権の設定の登録があつた後に認められたときは、その商標登録出願は、その補正について手続補正書を提出した時にしたものとみなす。
第10条
【商標登録出願の分割】
1
商標登録出願人は、商標登録出願が審査、審判若しくは再審に係属している場合又は商標登録出願についての拒絶をすべき旨の審決に対する訴えが裁判所に係属している場合に限り、二以上の商品又は役務を指定商品又は指定役務とする商標登録出願の一部を一又は二以上の新たな商標登録出願とすることができる。
第11条
【出願の変更】
1
商標登録出願人は、団体商標の商標登録出願を通常の商標登録出願(団体商標の商標登録出願及び地域団体商標の商標登録出願以外の商標登録出願をいう。以下同じ。)又は地域団体商標の商標登録出願に変更することができる。
2
商標登録出願人は、地域団体商標の商標登録出願を通常の商標登録出願又は団体商標の商標登録出願に変更することができる。
3
商標登録出願人は、通常の商標登録出願を団体商標の商標登録出願又は地域団体商標の商標登録出願に変更することができる。
4
前三項の規定による商標登録出願の変更は、商標登録出願について査定又は審決が確定した後は、することができない。
5
第1項から
第3項までの規定による商標登録出願の変更があつたときは、もとの商標登録出願は、取り下げたものとみなす。
第12条
1
防護標章登録出願人は、その防護標章登録出願を商標登録出願に変更することができる。
2
前項の規定による出願の変更は、防護標章登録出願について査定又は審決が確定した後は、することができない。
第12条の2
【出願公開】
1
特許庁長官は、商標登録出願があつたときは、出願公開をしなければならない。
2
出願公開は、次に掲げる事項を商標公報に掲載することにより行う。ただし、
第3号及び
第4号に掲げる事項については、当該事項を商標公報に掲載することが公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがあると特許庁長官が認めるときは、この限りでない。
第13条の2
【設定の登録前の金銭的請求権等】
1
商標登録出願人は、商標登録出願をした後に当該出願に係る内容を記載した書面を提示して警告をしたときは、その警告後商標権の設定の登録前に当該出願に係る指定商品又は指定役務について当該出願に係る商標の使用をした者に対し、当該使用により生じた業務上の損失に相当する額の金銭の支払を請求することができる。
2
前項の規定による請求権は、商標権の設定の登録があつた後でなければ、行使することができない。
3
第1項の規定による請求権の行使は、商標権の行使を妨げない。
4
商標登録出願が放棄され、取り下げられ、若しくは却下されたとき、商標登録出願について拒絶をすべき旨の査定若しくは審決が確定したとき、
第43条の3第2項の取消決定が確定したとき、又は
第46条の2第1項ただし書の場合を除き商標登録を無効にすべき旨の審決が確定したときは、
第1項の請求権は、初めから生じなかつたものとみなす。
第14条
【審査官による審査】
特許庁長官は、審査官に商標登録出願を審査させなければならない。
第15条
【拒絶の査定】
審査官は、商標登録出願が次の各号のいずれかに該当するときは、その商標登録出願について拒絶をすべき旨の査定をしなければならない。
②
その商標登録出願に係る商標が条約の規定により商標登録をすることができないものであるとき。
第15条の2
【拒絶理由の通知】
審査官は、拒絶をすべき旨の査定をしようとするときは、商標登録出願人に対し、拒絶の理由を通知し、相当の期間を指定して、意見書を提出する機会を与えなければならない。
第15条の3
1
審査官は、商標登録出願に係る商標が、当該商標登録出願の日前の商標登録出願に係る他人の商標又はこれに類似する商標であつて、その商標に係る指定商品若しくは指定役務又はこれらに類似する商品若しくは役務について使用をするものであるときは、商標登録出願人に対し、当該他人の商標が商標登録されることにより当該商標登録出願が
第15条第1号に該当することとなる旨を通知し、相当の期間を指定して、意見書を提出する機会を与えることができる。
2
前項の通知が既にされている場合であつて、当該他人の商標が商標登録されたときは、
前条の通知をすることを要しない。
第16条
【商標登録の査定】
審査官は、政令で定める期間内に商標登録出願について拒絶の理由を発見しないときは、商標登録をすべき旨の査定をしなければならない。
第16条の2
【補正の却下】
1
願書に記載した指定商品若しくは指定役務又は商標登録を受けようとする商標についてした補正がこれらの要旨を変更するものであるときは、審査官は、決定をもつてその補正を却下しなければならない。
2
前項の規定による却下の決定は、文書をもつて行い、かつ、理由を付さなければならない。
3
第1項の規定による却下の決定があつたときは、決定の謄本の送達があつた日から三月を経過するまでは、当該商標登録出願について査定をしてはならない。
4
審査官は、商標登録出願人が
第1項の規定による却下の決定に対し
第45条第1項の審判を請求したときは、その審判の審決が確定するまでその商標登録出願の審査を中止しなければならない。
第18条
【商標権の設定の登録】
2
第40条第1項の規定による登録料又は
第41条の2第1項の規定により商標登録をすべき旨の査定若しくは審決の謄本の送達があつた日から三十日以内に納付すべき登録料の納付があつたときは、商標権の設定の登録をする。
3
前項の登録があつたときは、次に掲げる事項を商標公報に掲載しなければならない。
4
特許庁長官は、
前項の規定により
同項各号に掲げる事項を掲載した商標公報(以下「商標掲載公報」という。)の発行の日から二月間、特許庁において出願書類及びその附属物件を公衆の縦覧に供しなければならない。ただし、個人の名誉又は生活の平穏を害するおそれがある書類又は物件及び公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがある書類又は物件であつて、特許庁長官が秘密を保持する必要があると認めるものについては、この限りでない。
5
特許庁長官は、個人の名誉又は生活の平穏を害するおそれがある書類又は物件であつて、
前項ただし書の規定により特許庁長官が秘密を保持する必要があると認めるもの以外のものを縦覧に供しようとするときは、当該書類又は物件を提出した者に対し、その旨及びその理由を通知しなければならない。
第19条
【存続期間】
1
商標権の存続期間は、設定の登録の日から十年をもつて終了する。
2
商標権の存続期間は、商標権者の更新登録の申請により更新することができる。
3
商標権の存続期間を更新した旨の登録があつたときは、存続期間は、その満了の時に更新されるものとする。
第20条
【存続期間の更新登録の申請】
1
商標権の存続期間の更新登録の申請をする者は、次に掲げる事項を記載した申請書を特許庁長官に提出しなければならない。
③
前二号に掲げるもののほか、経済産業省令で定める事項
2
更新登録の申請は、商標権の存続期間の満了前六月から満了の日までの間にしなければならない。
3
商標権者は、
前項に規定する期間内に更新登録の申請をすることができないときは、その期間が経過した後であつても、その期間の経過後六月以内にその申請をすることができる。
4
商標権者が
前項の規定により更新登録の申請をすることができる期間内に、その申請をしないときは、その商標権は、存続期間の満了の時にさかのぼつて消滅したものとみなす。
第21条
【商標権の回復】
1
前条第4項の規定により消滅したものとみなされた商標権の原商標権者は、
同条第3項の規定により更新登録の申請をすることができる期間内にその申請ができなかつたことについて正当な理由があるときは、その理由がなくなつた日から二月以内でその期間の経過後六月以内に限り、その申請をすることができる。
2
前項の規定による更新登録の申請があつたときは、存続期間は、その満了の時にさかのぼつて更新されたものとみなす。
第22条
【回復した商標権の効力の制限】
前条第2項の規定により回復した商標権の効力は、
第20条第3項に規定する更新登録の申請をすることができる期間の経過後
前条第1項の申請により商標権の存続期間を更新した旨の登録がされる前における次に掲げる行為には、及ばない。
①
当該指定商品又は指定役務についての当該登録商標の使用
第23条
【存続期間の更新の登録】
1
第40条第2項の規定による登録料又は
第41条の2第2項の規定により更新登録の申請と同時に納付すべき登録料の納付があつたときは、商標権の存続期間を更新した旨の登録をする。
3
前二項の登録があつたときは、次に掲げる事項を商標公報に掲載しなければならない。
第24条
【商標権の分割】
1
商標権の分割は、その指定商品又は指定役務が二以上あるときは、指定商品又は指定役務ごとにすることができる。
2
前項の分割は、商標権の消滅後においても、
第46条第2項の審判の請求があつたときは、その事件が審判、再審又は訴訟に係属している場合に限り、することができる。
第24条の2
【商標権の移転】
1
商標権の移転は、その指定商品又は指定役務が二以上あるときは、指定商品又は指定役務ごとに分割してすることができる。
2
国若しくは地方公共団体若しくはこれらの機関又は公益に関する団体であつて営利を目的としないものの商標登録出願であつて、
第4条第2項に規定するものに係る商標権は、譲渡することができない。
3
公益に関する事業であつて営利を目的としないものを行つている者の商標登録出願であつて、
第4条第2項に規定するものに係る商標権は、その事業とともにする場合を除き、移転することができない。
4
地域団体商標に係る商標権は、譲渡することができない。
第24条の3
【団体商標に係る商標権の移転】
1
団体商標に係る商標権が移転されたときは、
次項に規定する場合を除き、その商標権は、通常の商標権に変更されたものとみなす。
2
団体商標に係る商標権を団体商標に係る商標権として移転しようとするときは、その旨を記載した書面及び
第7条第3項に規定する書面を移転の登録の申請と同時に特許庁長官に提出しなければならない。
第24条の4
【商標権の移転に係る混同防止表示請求】
商標権が移転された結果、同一の商品若しくは役務について使用をする類似の登録商標又は類似の商品若しくは役務について使用をする同一若しくは類似の登録商標に係る商標権が異なつた商標権者に属することとなつた場合において、その一の登録商標に係る商標権者、専用使用権者又は通常使用権者の指定商品又は指定役務についての登録商標の使用により他の登録商標に係る商標権者又は専用使用権者の業務上の利益(当該他の登録商標の使用をしている指定商品又は指定役務に係るものに限る。)が害されるおそれのあるときは、当該他の登録商標に係る商標権者又は専用使用権者は、当該一の登録商標に係る商標権者、専用使用権者又は通常使用権者に対し、当該使用について、その者の業務に係る商品又は役務と自己の業務に係る商品又は役務との混同を防ぐのに適当な表示を付すべきことを請求することができる。
第25条
【商標権の効力】
商標権者は、指定商品又は指定役務について登録商標の使用をする権利を専有する。ただし、その商標権について専用使用権を設定したときは、専用使用権者がその登録商標の使用をする権利を専有する範囲については、この限りでない。
第26条
【商標権の効力が及ばない範囲】
1
商標権の効力は、次に掲げる商標(他の商標の一部となつているものを含む。)には、及ばない。
①
自己の肖像又は自己の氏名若しくは名称若しくは著名な雅号、芸名若しくは筆名若しくはこれらの著名な略称を普通に用いられる方法で表示する商標
②
当該指定商品若しくはこれに類似する商品の普通名称、産地、販売地、品質、原材料、効能、用途、数量、形状(包装の形状を含む。
次号において同じ。)、価格若しくは生産若しくは使用の方法若しくは時期又は当該指定商品に類似する役務の普通名称、提供の場所、質、提供の用に供する物、効能、用途、数量、態様、価格若しくは提供の方法若しくは時期を普通に用いられる方法で表示する商標
③
当該指定役務若しくはこれに類似する役務の普通名称、提供の場所、質、提供の用に供する物、効能、用途、数量、態様、価格若しくは提供の方法若しくは時期又は当該指定役務に類似する商品の普通名称、産地、販売地、品質、原材料、効能、用途、数量、形状、価格若しくは生産若しくは使用の方法若しくは時期を普通に用いられる方法で表示する商標
④
当該指定商品若しくは指定役務又はこれらに類似する商品若しくは役務について慣用されている商標
⑤
商品又は商品の包装の形状であつて、その商品又は商品の包装の機能を確保するために不可欠な立体的形状のみからなる商標
2
前項第1号の規定は、商標権の設定の登録があつた後、不正競争の目的で、自己の肖像又は自己の氏名若しくは名称若しくは著名な雅号、芸名若しくは筆名若しくはこれらの著名な略称を用いた場合は、適用しない。
第27条
【登録商標等の範囲】
1
登録商標の範囲は、願書に記載した商標に基づいて定めなければならない。
2
指定商品又は指定役務の範囲は、願書の記載に基づいて定めなければならない。
第28条
1
商標権の効力については、特許庁に対し、判定を求めることができる。
2
特許庁長官は、
前項の規定による求があつたときは、三名の審判官を指定して、その判定をさせなければならない。
第28条の2
1
特許庁長官は、裁判所から商標権の効力について鑑定の嘱託があつたときは、三名の審判官を指定して、その鑑定をさせなければならない。
第29条
【他人の特許権等との関係】
商標権者、専用使用権者又は通常使用権者は、指定商品又は指定役務についての登録商標の使用がその使用の態様によりその商標登録出願の日前の出願に係る他人の特許権、実用新案権若しくは意匠権又はその商標登録出願の日前に生じた他人の著作権と抵触するときは、指定商品又は指定役務のうち抵触する部分についてその態様により登録商標の使用をすることができない。
第30条
【専用使用権】
1
商標権者は、その商標権について専用使用権を設定することができる。ただし、
第4条第2項に規定する商標登録出願に係る商標権及び地域団体商標に係る商標権については、この限りでない。
2
専用使用権者は、設定行為で定めた範囲内において、指定商品又は指定役務について登録商標の使用をする権利を専有する。
3
専用使用権は、商標権者の承諾を得た場合及び相続その他の一般承継の場合に限り、移転することができる。
第31条
【通常使用権】
1
商標権者は、その商標権について他人に通常使用権を許諾することができる。ただし、
第4条第2項に規定する商標登録出願に係る商標権については、この限りでない。
2
通常使用権者は、設定行為で定めた範囲内において、指定商品又は指定役務について登録商標の使用をする権利を有する。
3
通常使用権は、商標権者(専用使用権についての通常使用権にあつては、商標権者及び専用使用権者)の承諾を得た場合及び相続その他の一般承継の場合に限り、移転することができる。
4
通常使用権は、その登録をしたときは、その商標権若しくは専用使用権又はその商標権についての専用使用権をその後に取得した者に対しても、その効力を生ずる。
5
通常使用権の移転、変更、消滅又は処分の制限は、登録しなければ、第三者に対抗することができない。
第31条の2
【団体構成員等の権利】
1
団体商標に係る商標権を有する
第7条第1項に規定する法人の構成員(以下「団体構成員」という。)又は地域団体商標に係る商標権を有する組合等の構成員(以下「地域団体構成員」という。)は、当該法人又は当該組合等の定めるところにより、指定商品又は指定役務について団体商標又は地域団体商標に係る登録商標の使用をする権利を有する。ただし、その商標権(団体商標に係る商標権に限る。)について専用使用権が設定されたときは、専用使用権者がその登録商標の使用をする権利を専有する範囲については、この限りでない。
4
団体商標又は地域団体商標に係る登録商標についての
第33条第1項第3号の規定の適用については、
同号中「又はその商標権若しくは専用使用権についての
第31条第4項の効力を有する通常使用権を有する者」とあるのは、「若しくはその商標権若しくは専用使用権についての
第31条第4項の効力を有する通常使用権を有する者又はその商標の使用をする権利を有する団体構成員若しくは地域団体構成員」とする。
第32条
【先使用による商標の使用をする権利】
1
他人の商標登録出願前から日本国内において不正競争の目的でなくその商標登録出願に係る指定商品若しくは指定役務又はこれらに類似する商品若しくは役務についてその商標又はこれに類似する商標の使用をしていた結果、その商標登録出願の際(
第9条の4の規定により、又は
第17条の2第1項若しくは
第55条の2第3項(
第60条の2第2項において準用する場合を含む。)において準用する
意匠法第17条の3第1項の規定により、その商標登録出願が手続補正書を提出した時にしたものとみなされたときは、もとの商標登録出願の際又は手続補正書を提出した際)現にその商標が自己の業務に係る商品又は役務を表示するものとして需要者の間に広く認識されているときは、その者は、継続してその商品又は役務についてその商標の使用をする場合は、その商品又は役務についてその商標の使用をする権利を有する。当該業務を承継した者についても、同様とする。
2
当該商標権者又は専用使用権者は、
前項の規定により商標の使用をする権利を有する者に対し、その者の業務に係る商品又は役務と自己の業務に係る商品又は役務との混同を防ぐのに適当な表示を付すべきことを請求することができる。
第32条の2
1
他人の地域団体商標の商標登録出願前から日本国内において不正競争の目的でなくその商標登録出願に係る指定商品若しくは指定役務又はこれらに類似する商品若しくは役務についてその商標又はこれに類似する商標の使用をしていた者は、継続してその商品又は役務についてその商標の使用をする場合は、その商品又は役務についてその商標の使用をする権利を有する。当該業務を承継した者についても、同様とする。
2
当該商標権者は、
前項の規定により商標の使用をする権利を有する者に対し、その者の業務に係る商品又は役務と自己又はその構成員の業務に係る商品又は役務との混同を防ぐのに適当な表示を付すべきことを請求することができる。
第33条
【無効審判の請求登録前の使用による商標の使用をする権利】
1
次の各号のいずれかに該当する者が
第46条第1項の審判の請求の登録前に商標登録が
同項各号のいずれかに該当することを知らないで日本国内において指定商品若しくは指定役務又はこれらに類似する商品若しくは役務について当該登録商標又はこれに類似する商標の使用をし、その商標が自己の業務に係る商品又は役務を表示するものとして需要者の間に広く認識されていたときは、その者は、継続してその商品又は役務についてその商標の使用をする場合は、その商品又は役務についてその商標の使用をする権利を有する。当該業務を承継した者についても、同様とする。
①
同一又は類似の指定商品又は指定役務について使用をする同一又は類似の商標についての二以上の商標登録のうち、その一を無効にした場合における原商標権者
②
商標登録を無効にして同一又は類似の指定商品又は指定役務について使用をする同一又は類似の商標について正当権利者に商標登録をした場合における原商標権者
③
前二号に掲げる場合において、
第46条第1項の審判の請求の登録の際現にその無効にした商標登録に係る商標権についての専用使用権又はその商標権若しくは専用使用権についての
第31条第4項の効力を有する通常使用権を有する者
2
当該商標権者又は専用使用権者は、
前項の規定により商標の使用をする権利を有する者から相当の対価を受ける権利を有する。
第33条の2
【特許権等の存続期間満了後の商標の使用をする権利】
1
商標登録出願の日前又はこれと同日の特許出願に係る特許権がその商標登録出願に係る商標権と抵触する場合において、その特許権の存続期間が満了したときは、その原特許権者は、原特許権の範囲内において、その商標登録出願に係る指定商品若しくは指定役務又はこれらに類似する商品若しくは役務についてその登録商標又はこれに類似する商標の使用をする権利を有する。ただし、その使用が不正競争の目的でされない場合に限る。
3
前二項の規定は、商標登録出願の日前又はこれと同日の出願に係る実用新案権又は意匠権がその商標登録出願に係る商標権と抵触する場合において、その実用新案権又は意匠権の存続期間が満了したときに準用する。
第33条の3
1
商標登録出願の日前又はこれと同日の特許出願に係る特許権がその商標登録出願に係る商標権と抵触する場合において、その特許権の存続期間が満了したときは、その満了の際現にその特許権についての専用実施権又はその特許権若しくは専用実施権についての通常実施権を有する者は、原権利の範囲内において、その商標登録出願に係る指定商品若しくは指定役務又はこれらに類似する商品若しくは役務についてその登録商標又はこれに類似する商標の使用をする権利を有する。ただし、その使用が不正競争の目的でされない場合に限る。
3
前二項の規定は、商標登録出願の日前又はこれと同日の出願に係る実用新案権又は意匠権がその商標登録出願に係る商標権と抵触する場合において、その実用新案権又は意匠権の存続期間が満了したときに準用する。
第34条
【質権】
1
商標権、専用使用権又は通常使用権を目的として質権を設定したときは、質権者は、契約で別段の定めをした場合を除き、当該指定商品又は指定役務について当該登録商標の使用をすることができない。
2
通常使用権を目的とする質権の設定、移転、変更、消滅又は処分の制限は、登録しなければ、第三者に対抗することができない。
3
特許法第96条(物上代位)の規定は、商標権、専用使用権又は通常使用権を目的とする質権に準用する。
第36条
【差止請求権】
1
商標権者又は専用使用権者は、自己の商標権又は専用使用権を侵害する者又は侵害するおそれがある者に対し、その侵害の停止又は予防を請求することができる。
2
商標権者又は専用使用権者は、
前項の規定による請求をするに際し、侵害の行為を組成した物の廃棄、侵害の行為に供した設備の除却その他の侵害の予防に必要な行為を請求することができる。
第37条
【侵害とみなす行為】
次に掲げる行為は、当該商標権又は専用使用権を侵害するものとみなす。
①
指定商品若しくは指定役務についての登録商標に類似する商標の使用又は指定商品若しくは指定役務に類似する商品若しくは役務についての登録商標若しくはこれに類似する商標の使用
②
指定商品又は指定商品若しくは指定役務に類似する商品であつて、その商品又はその商品の包装に登録商標又はこれに類似する商標を付したものを譲渡、引渡し又は輸出のために所持する行為
③
指定役務又は指定役務若しくは指定商品に類似する役務の提供に当たりその提供を受ける者の利用に供する物に登録商標又はこれに類似する商標を付したものを、これを用いて当該役務を提供するために所持し、又は輸入する行為
④
指定役務又は指定役務若しくは指定商品に類似する役務の提供に当たりその提供を受ける者の利用に供する物に登録商標又はこれに類似する商標を付したものを、これを用いて当該役務を提供させるために譲渡し、引き渡し、又は譲渡若しくは引渡しのために所持し、若しくは輸入する行為
⑤
指定商品若しくは指定役務又はこれらに類似する商品若しくは役務について登録商標又はこれに類似する商標の使用をするために登録商標又はこれに類似する商標を表示する物を所持する行為
⑥
指定商品若しくは指定役務又はこれらに類似する商品若しくは役務について登録商標又はこれに類似する商標の使用をさせるために登録商標又はこれに類似する商標を表示する物を譲渡し、引き渡し、又は譲渡若しくは引渡しのために所持する行為
⑦
指定商品若しくは指定役務又はこれらに類似する商品若しくは役務について登録商標又はこれに類似する商標の使用をし、又は使用をさせるために登録商標又はこれに類似する商標を表示する物を製造し、又は輸入する行為
⑧
登録商標又はこれに類似する商標を表示する物を製造するためにのみ用いる物を業として製造し、譲渡し、引き渡し、又は輸入する行為
第38条
【損害の額の推定等】
1
商標権者又は専用使用権者が故意又は過失により自己の商標権又は専用使用権を侵害した者に対しその侵害により自己が受けた損害の賠償を請求する場合において、その者がその侵害の行為を組成した商品を譲渡したときは、その譲渡した商品の数量(以下この項において「譲渡数量」という。)に、商標権者又は専用使用権者がその侵害の行為がなければ販売することができた商品の単位数量当たりの利益の額を乗じて得た額を、商標権者又は専用使用権者の使用の能力に応じた額を超えない限度において、商標権者又は専用使用権者が受けた損害の額とすることができる。ただし、譲渡数量の全部又は一部に相当する数量を商標権者又は専用使用権者が販売することができないとする事情があるときは、当該事情に相当する数量に応じた額を控除するものとする。
2
商標権者又は専用使用権者が故意又は過失により自己の商標権又は専用使用権を侵害した者に対しその侵害により自己が受けた損害の賠償を請求する場合において、その者がその侵害の行為により利益を受けているときは、その利益の額は、商標権者又は専用使用権者が受けた損害の額と推定する。
3
商標権者又は専用使用権者は、故意又は過失により自己の商標権又は専用使用権を侵害した者に対し、その登録商標の使用に対し受けるべき金銭の額に相当する額の金銭を、自己が受けた損害の額としてその賠償を請求することができる。
4
前項の規定は、
同項に規定する金額を超える損害の賠償の請求を妨げない。この場合において、商標権又は専用使用権を侵害した者に故意又は重大な過失がなかつたときは、裁判所は、損害の賠償の額を定めるについて、これを参酌することができる。
第38条の2
【主張の制限】
商標権若しくは専用使用権の侵害又は
第13条の2第1項(
第68条第1項において準用する場合を含む。)に規定する金銭の支払の請求に係る訴訟の終局判決が確定した後に、次に掲げる審決又は決定が確定したときは、当該訴訟の当事者であつた者は、当該終局判決に対する再審の訴え(当該訴訟を本案とする仮差押命令事件の債権者に対する損害賠償の請求を目的とする訴え並びに当該訴訟を本案とする仮処分命令事件の債権者に対する損害賠償及び不当利得返還の請求を目的とする訴えを含む。)においては、当該審決又は決定が確定したことを主張することができない。
第40条
【登録料】
1
商標権の設定の登録を受ける者は、登録料として、一件ごとに、三万七千六百円に区分(指定商品又は指定役務が属する
第6条第2項の政令で定める商品及び役務の区分をいう。以下同じ。)の数を乗じて得た額を納付しなければならない。
2
商標権の存続期間の更新登録の申請をする者は、登録料として、一件ごとに、四万八千五百円に区分の数を乗じて得た額を納付しなければならない。
3
前二項の規定は、国に属する商標権には、適用しない。
4
第1項又は
第2項の登録料は、商標権が国と国以外の者との共有に係る場合であつて持分の定めがあるときは、
第1項又は
第2項の規定にかかわらず、これらに規定する登録料の金額に国以外の者の持分の割合を乗じて得た額とし、国以外の者がその額を納付しなければならない。
5
前項の規定により算定した登録料の金額に十円未満の端数があるときは、その端数は、切り捨てる。
6
第1項又は
第2項の登録料の納付は、経済産業省令で定めるところにより、特許印紙をもつてしなければならない。ただし、経済産業省令で定める場合には、経済産業省令で定めるところにより、現金をもつて納めることができる。
第41条
【登録料の納付期限】
1
前条第1項の規定による登録料は、商標登録をすべき旨の査定又は審決の謄本の送達があつた日から三十日以内に納付しなければならない。
2
特許庁長官は、登録料を納付すべき者の請求により、三十日以内を限り、
前項に規定する期間を延長することができる。
3
前条第2項の規定による登録料は、更新登録の申請と同時に納付しなければならない。
第41条の2
【登録料の分割納付】
1
商標権の設定の登録を受ける者は、
第40条第1項の規定にかかわらず、登録料を分割して納付することができる。この場合においては、商標登録をすべき旨の査定又は審決の謄本の送達があつた日から三十日以内に、一件ごとに、二万千九百円に区分の数を乗じて得た額を納付するとともに、商標権の存続期間の満了前五年までに、一件ごとに、二万千九百円に区分の数を乗じて得た額を納付しなければならない。
2
商標権の存続期間の更新登録の申請をする者は、
第40条第2項の規定にかかわらず、登録料を分割して納付することができる。この場合においては、更新登録の申請と同時に、一件ごとに、二万八千三百円に区分の数を乗じて得た額を納付するとともに、商標権の存続期間の満了前五年までに、一件ごとに、二万八千三百円に区分の数を乗じて得た額を納付しなければならない。
3
商標権者は、
第1項又は
前項の規定により商標権の存続期間の満了前五年までに納付すべき登録料を納付することができないときは、その期間が経過した後であつても、その期間の経過後六月以内にその登録料を追納することができる。
4
前項の規定により登録料を追納することができる期間内に、
第1項又は
第2項の規定により商標権の存続期間の満了前五年までに納付すべきであつた登録料及び
第43条第3項の割増登録料を納付しないときは、その商標権は、存続期間の満了前五年の日にさかのぼつて消滅したものとみなす。
6
前条第2項の規定は、
第1項の規定により商標登録をすべき旨の査定又は審決の謄本の送達があつた日から三十日以内に納付しなければならない登録料を納付する場合に準用する。
第41条の3
【利害関係人による登録料の納付】
1
利害関係人は、納付すべき者の意に反しても、登録料(更新登録の申請と同時に納付すべき登録料を除く。)を納付することができる。
2
前項の規定により登録料を納付した利害関係人は、納付すべき者が現に利益を受ける限度においてその費用の償還を請求することができる。
第42条
【既納の登録料の返還】
1
既納の登録料は、次に掲げるものに限り、納付した者の請求により返還する。
②
第41条の2第1項又は
第2項の規定により商標権の存続期間の満了前五年までに納付すべき登録料(商標権の存続期間の満了前五年までに
第43条の3第2項の取消決定又は商標登録を無効にすべき旨の審決が確定した場合に限る。)
第43条
【割増登録料】
2
第41条の2第2項の場合においては、
前項に規定する者は、
同条第2項の規定により更新登録の申請と同時に納付すべき登録料のほか、その登録料と同額の割増登録料を納付しなければならない。
3
第41条の2第3項の場合においては、商標権者は、
同条第1項又は
第2項の規定により商標権の存続期間の満了前五年までに納付すべき登録料のほか、その登録料と同額の割増登録料を納付しなければならない。
4
前三項の割増登録料の納付は、経済産業省令で定めるところにより、特許印紙をもつてしなければならない。ただし、経済産業省令で定める場合には、経済産業省令で定めるところにより、現金をもつて納めることができる。
第43条の2
【登録異議の申立て】
何人も、商標掲載公報の発行の日から二月以内に限り、特許庁長官に、商標登録が次の各号のいずれかに該当することを理由として登録異議の申立てをすることができる。この場合において、二以上の指定商品又は指定役務に係る商標登録については、指定商品又は指定役務ごとに登録異議の申立てをすることができる。
第43条の3
【決定】
1
登録異議の申立てについての審理及び決定は、三人又は五人の審判官の合議体が行う。
2
審判官は、登録異議の申立てに係る商標登録が
前条各号の一に該当すると認めるときは、その商標登録を取り消すべき旨の決定(以下「取消決定」という。)をしなければならない。
3
取消決定が確定したときは、その商標権は、初めから存在しなかつたものとみなす。
4
審判官は、登録異議の申立てに係る商標登録が
前条各号の一に該当すると認めないときは、その商標登録を維持すべき旨の決定をしなければならない。
5
前項の決定に対しては、不服を申し立てることができない。
第43条の4
【申立ての方式等】
1
登録異議の申立てをする者は、次に掲げる事項を記載した登録異議申立書を特許庁長官に提出しなければならない。
①
登録異議申立人及び代理人の氏名又は名称及び住所又は居所
2
前項の規定により提出した登録異議申立書の補正は、その要旨を変更するものであつてはならない。ただし、
第43条の2に規定する期間の経過後三十日を経過するまでに
前項第3号に掲げる事項についてする補正については、この限りでない。
3
特許庁長官は、遠隔又は交通不便の地にある者のため、請求により又は職権で、
前項に規定する期間を延長することができる。
4
審判長は、登録異議申立書の副本を商標権者に送付しなければならない。
第43条の5の2
【審判書記官】
1
特許庁長官は、各登録異議申立事件について審判書記官を指定しなければならない。
第43条の6
【審理の方式等】
1
登録異議の申立てについての審理は、書面審理による。ただし、審判長は、商標権者、登録異議申立人若しくは参加人の申立てにより、又は職権で、口頭審理によるものとすることができる。
3
共有に係る商標権の商標権者の一人について、登録異議の申立てについての審理及び決定の手続の中断又は中止の原因があるときは、その中断又は中止は、共有者全員についてその効力を生ずる。
第43条の7
【参加】
1
商標権についての権利を有する者その他商標権に関し利害関係を有する者は、登録異議の申立てについての決定があるまでは、商標権者を補助するため、その審理に参加することができる。
第43条の9
【職権による審理】
1
登録異議の申立てについての審理においては、商標権者、登録異議申立人又は参加人が申し立てない理由についても、審理することができる。
2
登録異議の申立てについての審理においては、登録異議の申立てがされていない指定商品又は指定役務については、審理することができない。
第43条の10
【申立ての併合又は分離】
1
同一の商標権に係る二以上の登録異議の申立てについては、その審理は、特別の事情がある場合を除き、併合するものとする。
2
前項の規定により審理を併合したときは、更にその審理の分離をすることができる。
第43条の11
【申立ての取下げ】
1
登録異議の申立ては、
次条の規定による通知があつた後は、取り下げることができない。
第43条の12
【取消理由の通知】
審判長は、取消決定をしようとするときは、商標権者及び参加人に対し、商標登録の取消しの理由を通知し、相当の期間を指定して、意見書を提出する機会を与えなければならない。
第43条の13
【決定の方式】
1
登録異議の申立てについての決定は、次に掲げる事項を記載した文書をもつて行わなければならない。
②
商標権者、登録異議申立人及び参加人並びに代理人の氏名又は名称及び住所又は居所
2
特許庁長官は、決定があつたときは、決定の謄本を商標権者、登録異議申立人、参加人及び登録異議の申立てについての審理に参加を申請してその申請を拒否された者に送達しなければならない。
第43条の14
【決定の確定範囲】
登録異議の申立てについての決定は、登録異議申立事件ごとに確定する。ただし、指定商品又は指定役務ごとに申し立てられた登録異議の申立てについての決定は、指定商品又は指定役務ごとに確定する。
第44条
【拒絶査定に対する審判】
1
拒絶をすべき旨の査定を受けた者は、その査定に不服があるときは、その査定の謄本の送達があつた日から三月以内に審判を請求することができる。
2
前項の審判を請求する者がその責めに帰することができない理由により
同項に規定する期間内にその請求をすることができないときは、
同項の規定にかかわらず、その理由がなくなつた日から十四日(在外者にあつては、二月)以内でその期間の経過後六月以内にその請求をすることができる。
第46条
【商標登録の無効の審判】
1
商標登録が次の各号のいずれかに該当するときは、その商標登録を無効にすることについて審判を請求することができる。この場合において、商標登録に係る指定商品又は指定役務が二以上のものについては、指定商品又は指定役務ごとに請求することができる。
③
その商標登録がその商標登録出願により生じた権利を承継しない者の商標登録出願に対してされたとき。
④
商標登録がされた後において、その商標権者が
第77条第3項において準用する
特許法第25条の規定により商標権を享有することができない者になつたとき、又はその商標登録が条約に違反することとなつたとき。
⑥
地域団体商標の商標登録がされた後において、その商標権者が組合等に該当しなくなつたとき、又はその登録商標が商標権者若しくはその構成員の業務に係る商品若しくは役務を表示するものとして需要者の間に広く認識されているもの若しくは
第7条の2第1項各号に該当するものでなくなつているとき。
2
前項の審判は、商標権の消滅後においても、請求することができる。
3
審判長は、
第1項の審判の請求があつたときは、その旨を当該商標権についての専用使用権者その他その商標登録に関し登録した権利を有する者に通知しなければならない。
第46条の2
1
商標登録を無効にすべき旨の審決が確定したときは、商標権は、初めから存在しなかつたものとみなす。ただし、商標登録が
前条第1項第4号から
第6号までに該当する場合において、その商標登録を無効にすべき旨の審決が確定したときは、商標権は、その商標登録が
同項第4号から
第6号までに該当するに至つた時から存在しなかつたものとみなす。
2
前項ただし書の場合において、商標登録が
前条第1項第4号から
第6号までに該当するに至つた時を特定できないときは、商標権は、その商標登録を無効にすべき旨の審判の請求の登録の日から存在しなかつたものとみなす。
第47条
2
商標登録が
第7条の2第1項の規定に違反してされた場合(商標が使用をされた結果商標登録出願人又はその構成員の業務に係る商品又は役務を表示するものとして需要者の間に広く認識されているものでなかつた場合に限る。)であつて、商標権の設定の登録の日から五年を経過し、かつ、その登録商標が商標権者又はその構成員の業務に係る商品又は役務を表示するものとして需要者の間に広く認識されているときは、その商標登録についての
第46条第1項の審判は、請求することができない。
第50条
【商標登録の取消しの審判】
1
継続して三年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれもが各指定商品又は指定役務についての登録商標(書体のみに変更を加えた同一の文字からなる商標、平仮名、片仮名及びローマ字の文字の表示を相互に変更するものであつて同一の称呼及び観念を生ずる商標、外観において同視される図形からなる商標その他の当該登録商標と社会通念上同一と認められる商標を含む。以下この条において同じ。)の使用をしていないときは、何人も、その指定商品又は指定役務に係る商標登録を取り消すことについて審判を請求することができる。
2
前項の審判の請求があつた場合においては、その審判の請求の登録前三年以内に日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかがその請求に係る指定商品又は指定役務のいずれかについての登録商標 の使用をしていることを被請求人が証明しない限り、商標権者は、その指定商品又は指定役務に係る商標登録の取消しを免れない。ただし、その指定商品又は指定役務についてその登録商標の使用をしていないことについて正当な理由があることを被請求人が明らかにしたときは、この限りでない。
3
第1項の審判の請求前三月からその審判の請求の登録の日までの間に、日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかがその請求に係る指定商品又は指定役務についての登録商標の使用をした場合であつて、その登録商標の使用がその審判の請求がされることを知つた後であることを請求人が証明したときは、その登録商標の使用は
第1項に規定する登録商標の使用に該当しないものとする。ただし、その登録商標の使用をしたことについて正当な理由があることを被請求人が明らかにしたときは、この限りでない。
第51条
1
商標権者が故意に指定商品若しくは指定役務についての登録商標に類似する商標の使用又は指定商品若しくは指定役務に類似する商品若しくは役務についての登録商標若しくはこれに類似する商標の使用であつて商品の品質若しくは役務の質の誤認又は他人の業務に係る商品若しくは役務と混同を生ずるものをしたときは、何人も、その商標登録を取り消すことについて審判を請求することができる。
2
商標権者であつた者は、
前項の規定により商標登録を取り消すべき旨の審決が確定した日から五年を経過した後でなければ、その商標登録に係る指定商品若しくは指定役務又はこれらに類似する商品若しくは役務について、その登録商標又はこれに類似する商標についての商標登録を受けることができない。
第52条
前条第1項の審判は、商標権者の
同項に規定する商標の使用の事実がなくなつた日から五年を経過した後は、請求することができない。
第52条の2
1
商標権が移転された結果、同一の商品若しくは役務について使用をする類似の登録商標又は類似の商品若しくは役務について使用をする同一若しくは類似の登録商標に係る商標権が異なつた商標権者に属することとなつた場合において、その一の登録商標に係る商標権者が不正競争の目的で指定商品又は指定役務についての登録商標の使用であつて他の登録商標に係る商標権者、専用使用権者又は通常使用権者の業務に係る商品又は役務と混同を生ずるものをしたときは、何人も、その商標登録を取り消すことについて審判を請求することができる。
第53条
1
専用使用権者又は通常使用権者が指定商品若しくは指定役務又はこれらに類似する商品若しくは役務についての登録商標又はこれに類似する商標の使用であつて商品の品質若しくは役務の質の誤認又は他人の業務に係る商品若しくは役務と混同を生ずるものをしたときは、何人も、当該商標登録を取り消すことについて審判を請求することができる。ただし、当該商標権者がその事実を知らなかつた場合において、相当の注意をしていたときは、この限りでない。
2
当該商標権者であつた者又は専用使用権者若しくは通常使用権者であつた者であつて
前項に規定する使用をしたものは、
同項の規定により商標登録を取り消すべき旨の審決が確定した日から五年を経過した後でなければ、その商標登録に係る指定商品若しくは指定役務又はこれらに類似する商品若しくは役務について、その登録商標又はこれに類似する商標についての商標登録を受けることができない。
第53条の2
登録商標がパリ条約の同盟国、世界貿易機関の加盟国若しくは
商標法条約の締約国において商標に関する権利(商標権に相当する権利に限る。)を有する者の当該権利に係る商標又はこれに類似する商標であつて当該権利に係る商品若しくは役務又はこれらに類似する商品若しくは役務を指定商品又は指定役務とするものであり、かつ、その商標登録出願が、正当な理由がないのに、その商標に関する権利を有する者の承諾を得ないでその代理人若しくは代表者又は当該商標登録出願の日前一年以内に代理人若しくは代表者であつた者によつてされたものであるときは、その商標に関する権利を有する者は、当該商標登録を取り消すことについて審判を請求することができる。
第53条の3
前条の審判は、商標権の設定の登録の日から五年を経過した後は、請求することができない。
第54条
1
商標登録を取り消すべき旨の審決が確定したときは、商標権は、その後消滅する。
2
前項の規定にかかわらず、
第50条第1項の審判により商標登録を取り消すべき旨の審決が確定したときは、商標権は、
同項の審判の請求の登録の日に消滅したものとみなす。
第55条の2
【拒絶査定に対する審判における特則】
第55条の3
【審決の確定範囲】
審決は、審判事件ごとに確定する。ただし、指定商品又は指定役務ごとに請求された
第46条第1項の審判の審決は、指定商品又は指定役務ごとに確定する。
第57条
【再審の請求】
1
確定した取消決定及び確定審決に対しては、当事者又は参加人は、再審を請求することができる。
第58条
1
審判の請求人及び被請求人が共謀して第三者の権利又は利益を害する目的をもつて審決をさせたときは、その第三者は、その確定審決に対し再審を請求することができる。
2
前項の再審は、その請求人及び被請求人を共同被請求人として請求しなければならない。
第59条
【再審により回復した商標権の効力の制限】
取り消し、若しくは無効にした商標登録に係る商標権が再審により回復したときは、商標権の効力は、次に掲げる行為には、及ばない。
①
当該取消決定又は審決が確定した後再審の請求の登録前における当該指定商品又は指定役務についての当該登録商標の善意の使用
②
当該取消決定又は審決が確定した後再審の請求の登録前に善意にした
第37条各号に掲げる行為
第60条
1
取り消し、若しくは無効にした商標登録に係る商標権が再審により回復した場合、又は拒絶をすべき旨の審決があつた商標登録出願について再審により商標権の設定の登録があつた場合において、当該取消決定又は審決が確定した後再審の請求の登録前に善意に日本国内において当該指定商品若しくは指定役務又はこれらに類似する商品若しくは役務について当該登録商標又はこれに類似する商標の使用をした結果、再審の請求の登録の際現にその商標が自己の業務に係る商品又は役務を表示するものとして需要者の間に広く認識されているときは、その者は、継続してその商品又は役務についてその商標の使用をする場合は、その商品又は役務についてその商標の使用をする権利を有する。当該業務を承継した者についても、同様とする。
第63条
【審決等に対する訴え】
1
取消決定又は審決に対する訴え、
第55条の2第3項(
第60条の2第2項において準用する場合を含む。)において準用する
第16条の2第1項の規定による却下の決定に対する訴え及び登録異議申立書又は審判若しくは再審の請求書の却下の決定に対する訴えは、東京高等裁判所の専属管轄とする。
第63条の2
【不服申立てと訴訟との関係】
特許法第184条の2(不服申立てと訴訟との関係)の規定は、この法律又はこの法律に基づく命令の規定による処分(
第77条第7項に規定する処分を除く。)の取消しの訴えに準用する。
第64条
【防護標章登録の要件】
1
商標権者は、商品に係る登録商標が自己の業務に係る指定商品を表示するものとして需要者の間に広く認識されている場合において、その登録商標に係る指定商品及びこれに類似する商品以外の商品又は指定商品に類似する役務以外の役務について他人が登録商標の使用をすることによりその商品又は役務と自己の業務に係る指定商品とが混同を生ずるおそれがあるときは、そのおそれがある商品又は役務について、その登録商標と同一の標章についての防護標章登録を受けることができる。
2
商標権者は、役務に係る登録商標が自己の業務に係る指定役務を表示するものとして需要者の間に広く認識されている場合において、その登録商標に係る指定役務及びこれに類似する役務以外の役務又は指定役務に類似する商品以外の商品について他人が登録商標の使用をすることによりその役務又は商品と自己の業務に係る指定役務とが混同を生ずるおそれがあるときは、そのおそれがある役務又は商品について、その登録商標と同一の標章についての防護標章登録を受けることができる。
3
地域団体商標に係る商標権に係る防護標章登録についての前二項の規定の適用については、これらの規定中「自己の」とあるのは、「自己又はその構成員の」とする。
第65条
【出願の変更】
1
商標登録出願人は、その商標登録出願を防護標章登録出願に変更することができる。
2
前項の規定による出願の変更は、商標登録出願について査定又は審決が確定した後は、することができない。
第65条の2
【防護標章登録に基づく権利の存続期間】
1
防護標章登録に基づく権利の存続期間は、設定の登録の日から十年をもつて終了する。
2
防護標章登録に基づく権利の存続期間は、更新登録の出願により更新することができる。ただし、その登録防護標章が
第64条の規定により防護標章登録を受けることができるものでなくなつたときは、この限りでない。
第65条の3
【防護標章登録に基づく権利の存続期間の更新登録】
1
防護標章登録に基づく権利の存続期間の更新登録の出願をする者は、次に掲げる事項を記載した願書を特許庁長官に提出しなければならない。
③
前二号に掲げるもののほか、経済産業省令で定める事項
2
更新登録の出願は、防護標章登録に基づく権利の存続期間の満了前六月から満了の日までの間にしなければならない。
3
防護標章登録に基づく権利の存続期間の更新登録の出願をする者は、
前項の規定により更新登録の出願をすることができる期間内にその出願ができなかつたことについて正当な理由があるときは、その理由がなくなつた日から二月以内でその期間の経過後六月以内に限り、その出願をすることができる。
4
防護標章登録に基づく権利の存続期間の更新登録の出願があつたときは、存続期間は、その満了の時(
前項の規定による出願があつたときは、その出願の時)に更新されたものとみなす。ただし、その出願について拒絶をすべき旨の査定若しくは審決が確定し、又は防護標章登録に基づく権利の存続期間を更新した旨の登録があつたときは、この限りでない。
第65条の4
1
審査官は、防護標章登録に基づく権利の存続期間の更新登録の出願が次の各号の一に該当するときは、その出願について拒絶をすべき旨の査定をしなければならない。
①
その出願に係る登録防護標章が
第64条の規定により防護標章登録を受けることができるものでなくなつたとき。
②
その出願をした者が当該防護標章登録に基づく権利を有する者でないとき。
2
審査官は、防護標章登録に基づく権利の存続期間の更新登録の出願について拒絶の理由を発見しないときは、更新登録をすべき旨の査定をしなければならない。
第65条の6
【防護標章登録に基づく権利の存続期間の更新の登録】
1
次条第2項の規定による登録料の納付があつたときは、防護標章登録に基づく権利の存続期間を更新した旨の登録をする。
2
前項の登録があつたときは、次に掲げる事項を商標公報に掲載しなければならない。
①
防護標章登録に基づく権利を有する者の氏名又は名称及び住所又は居所
第65条の7
【登録料】
1
防護標章登録に基づく権利の設定の登録を受ける者は、登録料として、一件ごとに、三万七千六百円に区分の数を乗じて得た額を納付しなければならない。
2
防護標章登録に基づく権利の存続期間を更新した旨の登録を受ける者は、登録料として、一件ごとに、四万千八百円に区分の数を乗じて得た額を納付しなければならない。
第65条の8
【登録料の納付期限】
1
前条第1項の規定による登録料は、防護標章登録をすべき旨の査定又は審決の謄本の送達があつた日から三十日以内に納付しなければならない。
2
前条第2項の規定による登録料は、防護標章登録に基づく権利の存続期間の更新登録をすべき旨の査定又は審決の謄本の送達があつた日(防護標章登録に基づく権利の存続期間の満了前にその送達があつたときは、存続期間の満了の日)から三十日以内に納付しなければならない。
3
特許庁長官は、登録料を納付すべき者の請求により、三十日以内を限り、前二項に規定する期間を延長することができる。
第65条の9
【利害関係人による登録料の納付】
2
前項の規定により登録料を納付した利害関係人は、納付すべき者が現に利益を受ける限度においてその費用の償還を請求することができる。
第65条の10
【過誤納の登録料の返還】
2
前項の規定による登録料の返還は、納付した日から一年を経過した後は、請求することができない。
第66条
【防護標章登録に基づく権利の附随性】
1
防護標章登録に基づく権利は、当該商標権を分割したときは、消滅する。
2
防護標章登録に基づく権利は、当該商標権を移転したときは、その商標権に従つて移転する。
3
防護標章登録に基づく権利は、当該商標権が消滅したときは、消滅する。
4
第20条第4項の規定により商標権が消滅したものとみなされた場合において、
第21条第2項の規定により回復した当該商標権に係る防護標章登録に基づく権利の効力は、
第20条第3項に規定する更新登録の申請をすることができる期間の経過後
第21条第1項の申請により商標権の存続期間を更新した旨の登録がされる前における
次条各号に掲げる行為には、及ばない。
第67条
【侵害とみなす行為】
次に掲げる行為は、当該商標権又は専用使用権を侵害するものとみなす。
①
指定商品又は指定役務についての登録防護標章の使用
②
指定商品であつて、その商品又はその商品の包装に登録防護標章を付したものを譲渡、引渡し又は輸出のために所持する行為
③
指定役務の提供に当たりその提供を受ける者の利用に供する物に登録防護標章を付したものを、これを用いて当該指定役務を提供するために所持し、又は輸入する行為
④
指定役務の提供に当たりその提供を受ける者の利用に供する物に登録防護標章を付したものを、これを用いて当該指定役務を提供させるために譲渡し、引き渡し、又は譲渡若しくは引渡しのために所持し、若しくは輸入する行為
⑤
指定商品又は指定役務について登録防護標章の使用をするために登録防護標章を表示する物を所持する行為
⑥
指定商品又は指定役務について登録防護標章の使用をさせるために登録防護標章を表示する物を譲渡し、引き渡し、又は譲渡若しくは引渡しのために所持する行為
⑦
指定商品又は指定役務について登録防護標章の使用をし、又は使用をさせるために登録防護標章を表示する物を製造し、又は輸入する行為
第68条
【商標に関する規定の準用】
5
第57条から
第63条の2までの規定は、防護標章登録に係る再審及び訴訟に準用する。この場合において、
第59条第2号中「
第37条各号」とあるのは「
第67条第2号から
第7号まで」と、
第60条中「商標登録に係る商標権」とあるのは「防護標章登録に係る防護標章登録に基づく権利」と、「商標登録出願」とあるのは「防護標章登録出願若しくは防護標章登録に基づく権利の存続期間の更新登録の出願」と、「商標権の設定の登録」とあるのは「防護標章登録に基づく権利の設定の登録若しくは防護標章登録に基づく権利の存続期間を更新した旨の登録」と、「又はこれらに類似する商品若しくは役務について当該登録商標又はこれに類似する商標」とあるのは「について当該登録防護標章と同一の商標」と読み替えるものとする。
第68条の2
【国際登録出願】
1
日本国民又は日本国内に住所若しくは居所(法人にあつては、営業所)を有する外国人であつて標章の国際登録に関するマドリッド協定の千九百八十九年六月二十七日にマドリッドで採択された議定書(以下「議定書」という。)
第2条(1)に規定する国際登録(以下「国際登録」という。)を受けようとする者は、特許庁長官に次の各号のいずれかを基礎とした議定書
第2条(2)に規定する出願(以下「国際登録出願」という。)をしなければならない。この場合において、経済産業省令で定める要件に該当するときには、二人以上が共同して国際登録出願をすることができる。
①
特許庁に係属している自己の商標登録出願又は防護標章登録出願(以下「商標登録出願等」という。)
②
自己の商標登録又は防護標章登録(以下「商標登録等」という。)
2
国際登録出願をしようとする者は、経済産業省令で定めるところにより外国語で作成した願書及び必要な書面を提出しなければならない。
3
願書には、次に掲げる事項を記載しなければならない。
①
国際登録出願に係る商標の保護を求める議定書の締約国の国名
②
国際登録出願に係る商標の保護を求める商品又は役務並びに
第6条第2項の政令で定める商品及び役務の区分
4
国際登録出願に係る商標又は標章について議定書
第3条(3)の規定の適用を受けようとする者は、その旨及び付した色彩又はその組合せを願書に記載し、かつ、その色彩を付した商標登録出願等に係る商標若しくは標章又は登録商標若しくは登録防護標章の写しを願書に添付しなければならない。
第68条の3
1
特許庁長官は、国際登録出願の願書及び必要な書面を議定書
第2条(1)に規定する国際事務局(以下「国際事務局」という。)に送付しなければならない。
2
特許庁長官は
前項の場合において、願書の記載事項とその基礎とした商標登録出願等又は商標登録等の記載事項が一致するときは、その旨及び国際登録出願の受理の日を願書に記載しなければならない。
3
第1項の場合において、特許庁長官は国際事務局に送付した国際登録出願の願書の写しを当該国際登録出願の出願人に対して送付する。
第68条の4
【事後指定】
国際登録の名義人は、経済産業省令で定めるところにより、議定書
第3条の3に規定する領域指定(以下「領域指定」という。)であつて国際登録後のもの(以下「事後指定」という。)を特許庁長官にすることができる。
第68条の5
【国際登録の存続期間の更新の申請】
国際登録の名義人は、経済産業省令で定めるところにより、議定書
第7条(1)に規定する国際登録の存続期間の更新(以下「国際登録の存続期間の更新」という。)の申請を特許庁長官にすることができる。
第68条の6
【国際登録の名義人の変更の記録の請求】
1
国際登録の名義人又はその譲受人は、経済産業省令で定めるところにより、議定書
第9条に規定する国際登録の名義人の変更(以下「国際登録の名義人の変更」という。)の記録の請求を特許庁長官にすることができる。
2
前項に規定する請求は、国際登録において指定された商品若しくは役務ごと又は国際登録が効力を有する締約国ごとにすることができる。
第68条の8
【経済産業省令への委任】
第68条の2から
前条までに定めるもののほか、国際登録出願、事後指定、国際登録の存続期間の更新の申請及び国際登録の名義人の変更の記録の請求に関し議定書及び議定書に基づく規則を実施するため必要な事項の細目は、経済産業省令で定める。
第68条の9
【領域指定による商標登録出願】
1
日本国を指定する領域指定は、議定書
第3条(4)に規定する国際登録の日(以下「国際登録の日」という。)にされた商標登録出願とみなす。ただし、事後指定の場合は、議定書
第3条の3(2)の規定により国際登録に係る事後指定が議定書
第2条(1)に規定する国際事務局の登録簿(以下「国際登録簿」という。)に記録された日(以下「事後指定の日」という。)にされた商標登録出願とみなす。
2
日本国を指定する国際登録に係る国際登録簿における次の表の上欄に掲げる事項は、
第5条第1項の規定により提出した願書に記載された同表の下欄に掲げる事項とみなす。
国際登録の名義人の氏名又は名称及びその住所 | 商標登録出願人の氏名又は名称及び住所又は居所 |
国際登録の対象である商標 | 商標登録を受けようとする商標 |
国際登録において指定された商品又は役務及び当該商品又は役務の類 | 指定商品又は指定役務並びに第6条第2項の政令で定める商品及び役務の区分 |
第68条の10
【国際商標登録出願の出願時の特例】
1
前条第1項の規定により商標登録出願とみなされた領域指定(以下この章において「国際商標登録出願」という。)に係る登録商標(以下この条において「国際登録に基づく登録商標」という。)がその商標登録前の登録商標(国際登録に基づく登録商標を除く。以下この条において「国内登録に基づく登録商標」という。)と同一であり、かつ、国際登録に基づく登録商標に係る指定商品又は指定役務が国内登録に基づく登録商標に係る指定商品又は指定役務と重複している場合であつて、国際登録に基づく登録商標に係る商標権者と国内登録に基づく登録商標に係る商標権者が同一であるときは、国際商標登録出願はその重複している範囲については、国内登録に基づく登録商標に係る商標登録出願の日にされていたものとみなす。
第68条の11
【出願時の特例】
国際商標登録出願についての
第9条第2項の規定の適用については、
同項中「商標登録出願と同時」とあるのは、「国際商標登録出願の日から三十日以内」とする。
第68条の12
【出願の分割の特例】
国際商標登録出願については、
第10条の規定は、適用しない。
第68条の14
【出願公開に係る商標公報の掲載事項の特例】
国際商標登録出願についての
第12条の2第2項の規定の適用については、
同項第2号中「商標登録出願の番号及び年月日」とあるのは、「国際登録の番号及び国際登録の日(事後指定に係る国際商標登録出願の場合は事後指定の日)」とする。
第68条の15
【パリ条約等による優先権主張の手続の特例】
第68条の16
【商標登録出願により生じた権利の特例】
第68条の17
【国際登録の名義人の変更に伴う国際商標登録出願の取扱い】
国際登録の名義人の変更により国際登録において指定された商品又は役務の全部又は一部が分割して移転されたときは、国際商標登録出願は、変更後の名義人についてのそれぞれの商標登録出願になつたものとみなす。
第68条の18
【補正後の商標についての新出願の特例】
第68条の19
【商標権の設定の登録の特例】
1
国際商標登録出願についての
第18条第2項の規定の適用については、
同項中「
第40条第1項の規定による登録料又は
第41条の2第1項の規定により商標登録をすべき旨の査定若しくは審決の謄本の送達があつた日から三十日以内に納付すべき登録料の納付があつたときは」とあるのは、「
第68条の30第1項第2号に掲げる額の個別手数料の納付があつたことを国際登録簿に記録した旨の通報が国際事務局からあつたときは」とする。
2
国際商標登録出願についての
第18条第3項の規定の適用については、
同項第2号中「商標登録出願の番号及び年月日」とあるのは「国際登録の番号及び国際登録の日(事後指定に係る国際商標登録出願の場合は事後指定の日)」と、
同項第5号中「登録番号及び設定の登録の年月日」とあるのは「国際登録の番号及び設定の登録の年月日」とする。
第68条の20
【国際登録の消滅による効果】
1
国際商標登録出願は、その基礎とした国際登録が全部又は一部について消滅したときは、その消滅した範囲で指定商品又は指定役務の全部又は一部について取り下げられたものとみなす。
2
前条第1項の規定により読み替えて適用する
第18条第2項の規定により設定の登録を受けた商標権(以下「国際登録に基づく商標権」という。)は、その基礎とした国際登録が全部又は一部について消滅したときは、その消滅した範囲で指定商品又は指定役務の全部又は一部について消滅したものとみなす。
3
前二項の効果は、国際登録簿から当該国際登録が消滅した日から生ずる。
第68条の21
【国際登録に基づく商標権の存続期間】
1
国際登録に基づく商標権の存続期間は、その国際登録の日(その商標権の設定の登録前に国際登録の存続期間の更新がされているときは、直近の更新の日)から十年をもつて終了する。
2
国際登録に基づく商標権の存続期間は、国際登録の存続期間の更新により更新することができる。
3
国際登録の存続期間の更新があつたときは、その国際登録に基づく商標権の存続期間は、その満了の時に更新されるものとする。
4
国際登録の存続期間の更新がなかつたときは、その国際登録に基づく商標権は、その存続期間の満了の時にさかのぼつて消滅したものとみなす。
第68条の22
【存続期間の更新登録の特例】
2
国際登録に基づく商標権についての
第23条第3項の規定の適用については、
同項中「前二項の登録」とあるのは「国際登録の存続期間の更新」と、
同項第2号中「登録番号及び更新登録の年月日」とあるのは「国際登録の番号及び国際登録の存続期間の更新の日」とする。
第68条の23
【商標権の分割の特例】
国際登録に基づく商標権については、
第24条の規定は、適用しない。
第68条の24
【団体商標に係る商標権の移転の特例】
1
国際登録に基づく団体商標に係る商標権は、
第7条第3項に規定する書面を提出する場合を除き、移転することができない。
2
国際登録に基づく商標権については、
第24条の3の規定は、適用しない。
第68条の25
【商標権の放棄の特例】
1
国際登録に基づく商標権者は、その商標権を放棄することができる。
第68条の26
【商標権の登録の効果の特例】
1
国際登録に基づく商標権の移転、放棄による消滅又は処分の制限は、登録しなければ、その効力を生じない。
第68条の27
【商標原簿への登録の特例】
1
国際登録に基づく商標権についての
第71条第1項第1号の規定の適用については、
同号中「商標権の設定、存続期間の更新、分割、移転、変更、消滅、回復又は処分の制限」とあるのは、「商標権の設定、信託による変更又は処分の制限」とする。
2
国際登録に基づく商標権の存続期間の更新、移転、変更(信託によるものを除く。)又は消滅は、国際登録簿に登録されたところによる。
第68条の29
【指定商品又は指定役務が二以上の商標権についての特則の特例】
第68条の30
【国際登録に基づく商標権の個別手数料】
1
国際登録に基づく商標権の設定の登録を受けようとする者は、議定書
第8条(7)(a)に規定する個別の手数料(以下「個別手数料」という。)として、一件ごとに、次に掲げる額を国際事務局に納付しなければならない。
①
二千七百円に一の区分につき八千六百円を加えた額に相当する額
②
三万七千六百円に区分の数を乗じて得た額に相当する額
2
前項第1号に掲げる額の個別手数料は国際登録前に、
第2号に掲げる額の個別手数料は経済産業省令で定める期間内に、納付しなければならない。
3
特許庁長官は、国際商標登録出願について商標登録をすべき旨の査定又は審決があつたときは、国際事務局に対し、当該出願に係る
第1項第2号に掲げる額の個別手数料の納付期限を通知するものとする。
4
国際商標登録出願は、
第1項第2号に掲げる額の個別手数料の納付がないため、その基礎とした国際登録が取り消されたときは、取り下げられたものとみなす。
5
国際登録に基づく商標権の存続期間の更新をする者は、個別手数料として、一件ごとに、四万八千五百円に区分の数を乗じて得た額に相当する額を国際事務局に納付しなければならない。
第68条の31
【経済産業省令への委任】
第68条の9から
前条までに定めるもののほか、議定書及び議定書に基づく規則を実施するため必要な事項の細目は、経済産業省令で定める。
第68条の32
【国際登録の取消し後の商標登録出願の特例】
1
議定書
第6条(4)の規定により日本国を指定する国際登録の対象であつた商標について、当該国際登録において指定されていた商品又は役務の全部又は一部について当該国際登録が取り消されたときは、当該国際登録の名義人であつた者は、当該商品又は役務の全部又は一部について商標登録出願をすることができる。
2
前項の規定による商標登録出願は、次の各号のいずれにも該当するときは、
同項の国際登録の国際登録の日(
同項の国際登録が事後指定に係るものである場合は当該国際登録に係る事後指定の日)にされたものとみなす。
①
前項の商標登録出願が
同項の国際登録が取り消された日から三月以内にされたものであること。
②
商標登録を受けようとする商標が
前項の国際登録の対象であつた商標と同一であること。
③
前項の商標登録出願に係る指定商品又は指定役務が
同項の国際登録において指定されていた商品又は役務の範囲に含まれていること。
3
第1項の国際登録に係る国際商標登録出願についてパリ条約
第4条の規定による優先権が認められていたときは、
同項の規定による商標登録出願に当該優先権が認められる。
5
第1項の規定による商標登録出願についての
第10条第1項の規定の適用については、
同項中「商標登録出願の一部」とあるのは、「商標登録出願の一部(
第68条の32第1項の国際登録において指定されていた商品又は役務の範囲に含まれているものに限る。)」とする。
第68条の33
【議定書の廃棄後の商標登録出願の特例】
1
議定書
第15条(5)(b)の規定により、日本国を指定する国際登録の名義人が議定書
第2条(1)の規定に基づく国際出願をする資格を有する者でなくなつたときは、当該国際登録の名義人であつた者は、当該国際登録において指定されていた商品又は役務について商標登録出願をすることができる。
2
前条第2項から
第5項までの規定は、
第1項の規定による商標登録出願に準用する。この場合において、
前条第2項第1号中「
同項の国際登録が取り消された日から三月以内」とあるのは、「議定書
第15条(3)の規定による廃棄の効力が生じた日から二年以内」と読み替えるものとする。
第68条の35
【商標権の設定の登録の特例】
第68条の32第1項又は
第68条の33第1項の規定による商標登録出願については、当該出願に係る国際登録の国際登録の日(国際登録の存続期間の更新がされているときは、直近の更新の日)から十年以内に商標登録をすべき旨の査定又は審決があつた場合であつて、当該出願に係る国際登録が議定書
第6条(4)の規定により取り消された日前又は議定書
第15条(3)の規定による廃棄の効力が生じた日前に
第68条の30第1項第2号に掲げる額の個別手数料が国際事務局に納付されているときは、
第18条第2項の規定にかかわらず、商標権の設定の登録をする。
第68条の36
【存続期間の特例】
1
前条に規定する商標権の存続期間は、当該出願に係る国際登録の国際登録の日(当該国際登録の存続期間の更新がされているときは、直近の更新の日)から十年をもつて終了する。
第68条の37
【登録異議の申立ての特例】
旧国際登録に係る商標権の再出願に係る商標登録についての
第43条の2の規定の適用については、
同条中「、商標登録」とあるのは、「、商標登録(旧国際登録に係る商標権の再出願に係る商標登録にあつては、もとの国際登録に係る商標登録について登録異議の申立てがされることなくこの条に規定する期間を経過したものを除く。)」とする。
第68条の39
旧国際登録に係る商標権の再出願に係る商標登録についての
第47条の規定の適用については、
同条中「請求することができない。」とあるのは、「請求することができない。商標権の設定の登録の日から五年を経過する前であつても、旧国際登録に係る商標権の再出願に係る商標登録については、もとの国際登録に係る商標登録について本条の規定により
第46条第1項の審判の請求ができなくなつているときも、同様とする。」とする。
第68条の40
【手続の補正】
1
商標登録出願、防護標章登録出願、請求その他商標登録又は防護標章登録に関する手続をした者は、事件が審査、登録異議の申立てについての審理、審判又は再審に係属している場合に限り、その補正をすることができる。
第69条
【指定商品又は指定役務が二以上の商標権についての特則】
第70条
【登録商標に類似する商標等についての特則】
2
第4条第1項第12号又は
第67条における「登録防護標章」には、その登録防護標章に類似する標章であつて、色彩を登録防護標章と同一にするものとすれば登録防護標章と同一の標章であると認められるものを含むものとする。
3
第37条第1号又は
第51条第1項における「登録商標に類似する商標」には、その登録商標に類似する商標であつて、色彩を登録商標と同一にするものとすれば登録商標と同一の商標であると認められるものを含まないものとする。
第71条
【商標原簿への登録】
1
次に掲げる事項は、特許庁に備える商標原簿に登録する。
①
商標権の設定、存続期間の更新、分割、移転、変更、消滅、回復又は処分の制限
②
防護標章登録に基づく権利の設定、存続期間の更新、移転又は消滅
③
専用使用権又は通常使用権の設定、保存、移転、変更、消滅又は処分の制限
④
商標権、専用使用権又は通常使用権を目的とする質権の設定、移転、変更、消滅又は処分の制限
2
商標原簿は、その全部又は一部を磁気テープ(これに準ずる方法により一定の事項を確実に記録して置くことができる物を含む。以下同じ。)をもつて調製することができる。
3
この法律に規定するもののほか、登録に関して必要な事項は、政令で定める。
第71条の2
【商標登録証等の交付】
1
特許庁長官は、商標権の設定の登録があつたとき、又は防護標章登録に基づく権利の設定の登録があつたときは、商標権者に対し、商標登録証又は防護標章登録証を交付する。
2
商標登録証又は防護標章登録証の再交付については、経済産業省令で定める。
第72条
【証明等の請求】
1
何人も、特許庁長官に対し、商標登録又は防護標章登録に関し、証明、書類の謄本若しくは抄本の交付、書類の閲覧若しくは謄写又は商標原簿のうち磁気テープをもつて調製した部分に記録されている事項を記載した書類の交付を請求することができる。ただし、次に掲げる書類については、特許庁長官が秘密を保持する必要があると認めるときは、この限りでない。
②
個人の名誉又は生活の平穏を害するおそれがあるもの
2
特許庁長官は、
前項第1号又は
第2号に掲げる書類について、
同項本文の請求を認めるときは、当該書類を提出した者に対し、その旨及びその理由を通知しなければならない。
第73条
【商標登録表示】
商標権者、専用使用権者又は通常使用権者は、経済産業省令で定めるところにより、指定商品若しくは指定商品の包装若しくは指定役務の提供の用に供する物に登録商標を付するとき、又は指定役務の提供に当たりその提供を受ける者の当該指定役務の提供に係る物に登録商標を付するときは、その商標にその商標が登録商標である旨の表示(以下「商標登録表示」という。)を付するように努めなければならない。
第74条
【虚偽表示の禁止】
何人も、次に掲げる行為をしてはならない。
①
登録商標以外の商標の使用をする場合において、その商標に商標登録表示又はこれと紛らわしい表示を付する行為
②
指定商品又は指定役務以外の商品又は役務について登録商標の使用をする場合において、その商標に商標登録表示又はこれと紛らわしい表示を付する行為
③
商品若しくはその商品の包装に登録商標以外の商標を付したもの、指定商品以外の商品若しくはその商品の包装に商品に係る登録商標を付したもの又は商品若しくはその商品の包装に役務に係る登録商標を付したものであつて、その商標に商標登録表示又はこれと紛らわしい表示を付したものを譲渡又は引渡しのために所持する行為
④
役務の提供に当たりその提供を受ける者の利用に供する物に登録商標以外の商標を付したもの、指定役務以外の役務の提供に当たりその提供を受ける者の利用に供する物に役務に係る登録商標を付したもの又は役務の提供に当たりその提供を受ける者の利用に供する物に商品に係る登録商標を付したものであつて、その商標に商標登録表示又はこれと紛らわしい表示を付したもの(
次号において「役務に係る虚偽商標登録表示物」という。)を、これを用いて当該役務を提供するために所持し、又は輸入する行為
⑤
役務に係る虚偽商標登録表示物を、これを用いて当該役務を提供させるために譲渡し、引き渡し、又は譲渡若しくは引渡しのために所持し、若しくは輸入する行為
第75条
【商標公報】
2
商標公報には、この法律に規定するもののほか、次に掲げる事項を掲載しなければならない。
①
出願公開後における拒絶をすべき旨の査定又は商標登録出願若しくは防護標章登録出願の放棄、取下げ若しくは却下
②
出願公開後における商標登録出願により生じた権利の承継
③
出願公開後における願書に記載した指定商品若しくは指定役務又は商標登録を受けようとする商標若しくは防護標章登録を受けようとする標章についてした補正
⑤
登録異議の申立て若しくは審判若しくは再審の請求又はこれらの取下げ
⑥
登録異議の申立てについての確定した決定、審判の確定審決又は再審の確定した決定若しくは確定審決
第76条
【手数料】
1
次に掲げる者は、実費を勘案して政令で定める額の手数料を納付しなければならない。
⑤
第68条の5の規定により特許庁長官に国際登録の存続期間の更新の申請をする者
⑥
第68条の6の規定により特許庁長官に国際登録の名義人の変更の記録の請求をする者
⑦
商標登録証又は防護標章登録証の再交付を請求する者
⑪
第72条第1項の規定により商標原簿のうち磁気テープをもつて調製した部分に記録されている事項を記載した書類の交付を請求する者
2
別表の中欄に掲げる者は、それぞれ同表の下欄に掲げる金額の範囲内において政令で定める額の手数料を納付しなければならない。
3
前二項の規定は、これらの規定により手数料を納付すべき者が国であるときは、適用しない。
4
商標権、商標登録出願により生じた権利又は防護標章登録に基づく権利が国と国以外の者との共有に係る場合であつて持分の定めがあるときは、国と国以外の者が自己の商標権、商標登録出願により生じた権利又は防護標章登録に基づく権利について
第1項又は
第2項の規定により納付すべき手数料(政令で定めるものに限る。)は、これらの規定にかかわらず、これらに規定する手数料の金額に国以外の者の持分の割合を乗じて得た額とし、国以外の者がその額を納付しなければならない。
5
前項の規定により算定した手数料の金額に十円未満の端数があるときは、その端数は、切り捨てる。
6
第1項又は
第2項の手数料の納付は、経済産業省令で定めるところにより、特許印紙をもつてしなければならない。ただし、経済産業省令で定める場合には、経済産業省令で定めるところにより、現金をもつて納めることができる。
7
過誤納の手数料は、納付した者の請求により返還する。
8
前項の規定による手数料の返還は、納付した日から一年を経過した後は、請求することができない。
第77条
【特許法の準用】
3
特許法第25条(外国人の権利の享有)の規定は、商標権その他商標登録に関する権利に準用する。
4
特許法第26条(条約の効力)の規定は、商標登録及び防護標章登録に準用する。
7
特許法第195条の4(
行政不服審査法による不服申立ての制限)の規定は、この法律の規定による査定、補正の却下の決定、取消決定又は審決及び登録異議申立書又は審判若しくは再審の請求書の却下の決定並びにこの法律の規定により不服を申し立てることができないこととされている処分に準用する。
第77条の2
【経過措置】
この法律の規定に基づき命令を制定し、又は改廃する場合においては、その命令で、その制定又は改廃に伴い合理的に必要と判断される範囲内において、所要の経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)を定めることができる。
第78条
【侵害の罪】
商標権又は専用使用権を侵害した者(
第37条又は
第67条の規定により商標権又は専用使用権を侵害する行為とみなされる行為を行つた者を除く。)は、十年以下の懲役若しくは千万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
第78条の2
第37条又は
第67条の規定により商標権又は専用使用権を侵害する行為とみなされる行為を行つた者は、五年以下の懲役若しくは五百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
第79条
【詐欺の行為の罪】
詐欺の行為により商標登録、防護標章登録、商標権若しくは防護標章登録に基づく権利の存続期間の更新登録、登録異議の申立てについての決定又は審決を受けた者は、三年以下の懲役又は三百万円以下の罰金に処する。
第80条
【虚偽表示の罪】
第74条の規定に違反した者は、三年以下の懲役又は三百万円以下の罰金に処する。
第81条
【偽証等の罪】
1
この法律の規定により宣誓した証人、鑑定人又は通訳人が特許庁又はその嘱託を受けた裁判所に対し虚偽の陳述、鑑定又は通訳をしたときは、三月以上十年以下の懲役に処する。
2
前項の罪を犯した者が事件の判定の謄本が送達され、又は登録異議の申立てについての決定若しくは審決が確定する前に自白したときは、その刑を減軽し、又は免除することができる。
第81条の2
【秘密保持命令違反の罪】
2
前項の罪は、告訴がなければ公訴を提起することができない。
3
第1項の罪は、日本国外において
同項の罪を犯した者にも適用する。
第82条
【両罰規定】
1
法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、次の各号に掲げる規定の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人に対して当該各号で定める罰金刑を、その人に対して各本条の罰金刑を科する。
2
前項の場合において、当該行為者に対してした
前条第2項の告訴は、その法人又は人に対しても効力を生じ、その法人又は人に対してした告訴は、当該行為者に対しても効力を生ずるものとする。
第84条
この法律の規定により特許庁又はその嘱託を受けた裁判所から呼出しを受けた者が正当な理由がないのに出頭せず、又は宣誓、陳述、証言、鑑定若しくは通訳を拒んだときは、十万円以下の過料に処する。
第85条
証拠調又は証拠保全に関し、この法律の規定により特許庁又はその嘱託を受けた裁判所から書類その他の物件の提出又は提示を命じられた者が正当な理由がないのにその命令に従わなかつたときは、十万円以下の過料に処する。
別表
【第七十六条関係】
| 納付しなければならない者 | 金額 |
一 | 商標登録出願をする者 | 一件につき六千円に一の区分につき一万五千円を加えた額 |
二 | 防護標章登録出願又は防護標章登録に基づく権利の存続期間の更新登録の出願をする者 | 一件につき一万二千円に一の区分につき三万円を加えた額 |
三 | 商標権の分割を申請する者 | 一件につき三万円 |
四 | 第二十八条第一項(第六十八条第三項において準用する場合を含む。)の規定により判定を求める者 | 一件につき四万円 |
五 | 登録異議の申立てをする者 | 一件につき三千円に一の区分につき八千円を加えた額 |
六 | 登録異議の申立てについての審理への参加を申請する者 | 一件につき一万千円 |
七 | 審判又は再審を請求する者 | 一件につき一万五千円に一の区分につき四万円を加えた額 |
八 | 審判又は再審への参加を申請する者 | 一件につき五万五千円 |
附則
第2条
(書換)
1
平成四年三月三十一日までにされた商標登録出願に係る商標権を有する商標権者は、申請により、次条第一項の申請書の提出の日に効力を有する第六条第二項の政令で定める商品及び役務の区分に従つて、その商標権の指定商品の書換の登録(以下「書換登録」という。)を受けなければならない。
2
特許庁長官は、書換登録の申請及びその審査の状況を勘案して、前項の規定により指定商品の書換登録を受けなければならない商標権の範囲及び書換登録の申請の受付を開始する日(次条第二項において「受付開始日」という。)を指定するものとする。
第3条
(書換登録の申請)
1
書換登録の申請をする者は、次に掲げる事項を記載した申請書に必要な説明書を添付して特許庁長官に提出しなければならない。
2
書換登録の申請は、受付開始日から起算して六月に達する日以後最初に到来する商標権の存続期間の満了の日(以下「存続期間満了日」という。)から起算して前六月から存続期間満了日後一年までの間にしなければならない。
3
書換登録の申請をすべき者は、前項に規定する期間内にその申請ができなかつたことについて正当な理由があるときは、同項の規定にかかわらず、その理由がなくなつた日から二月以内でその期間の経過後六月以内にその申請をすることができる。
第4条
1
書換登録の申請は、その申請に係る商標権の指定商品の範囲を実質的に超えないように、附則第二条第一項に規定する商品及び役務の区分に従つてしなければならない。
2
書換登録の申請をする者は、第三十五条において準用する特許法第九十七条第一項(放棄)に規定する者があるときは、これらの者の承諾を得なければならない。
第5条
(審査官による審査)
特許庁長官は、審査官に書換登録の申請を審査させなければならない。
第6条
(拒絶の査定)
審査官は、書換登録の申請が次の各号の一に該当するときは、その申請について拒絶をすべき旨の査定をしなければならない。
第7条
(拒絶理由の通知)
審査官は、拒絶をすべき旨の査定をしようとするときは、書換登録の申請をした者に対し、拒絶の理由を通知し、相当の期間を指定して、意見書を提出する機会を与えなければならない。
第8条
(書換登録の査定)
審査官は、書換登録の申請について拒絶の理由を発見しないときは、書換登録をすべき旨の査定をしなければならない。
第9条
(特許法の準用)
特許法第四十七条第二項(審査官の資格)、第四十八条(審査官の除斥)、第五十二条(査定の方式)及び第五十四条(訴訟との関係)の規定は、書換登録の申請の審査に準用する。この場合において、同法第五十四条第一項中「審決」とあるのは、「登録異議の申立てについての決定若しくは審決」と読み替えるものとする。
第10条
(指定商品の範囲)
書換登録後の指定商品の範囲は、申請書の記載に基づいて定めなければならない。
第11条
(商標権の消滅)
書換登録の申請をすべき者が附則第三条第二項若しくは第三項に規定する期間内に書換登録の申請をしなかつた場合、書換登録の申請について拒絶をすべき旨の査定若しくは審決が確定した場合、附則第十四条第一項の審判において書換登録を無効にすべき旨の審決が確定した場合又は附則第二十七条第二項において準用する特許法第十八条第一項若しくは同法第十八条の二第一項の規定により書換登録の申請が却下された場合には、その商標権は、存続期間満了日の後に到来する存続期間の満了の日に消滅する。
第12条
(書換登録)
2
附則第八条の査定があつたときは、商標権の指定商品を書き換えた旨の登録をする。
3
前項の場合において、申請書に記載されなかつた指定商品に係る商標権は、登録の時に消滅する。
4
第二項の登録があつたときは、次に掲げる事項を商標公報に掲載しなければならない。
第13条
(商標に関する規定の準用)
第四十四条の規定は、書換登録の申請について拒絶をすべき旨の査定を受けた場合に準用する。
第14条
(書換登録の無効の審判)
1
書換登録が次の各号の一に該当するときは、その書換登録を無効にすることについて審判を請求することができる。この場合において、書換登録に係る指定商品が二以上のものについては、指定商品ごとに請求することができる。
2
前項の審判は、書換登録の日から五年を経過した後は、請求することができない。
3
第四十六条第二項及び第三項の規定は、書換登録の無効の審判に準用する。
第15条
書換登録を無効にすべき旨の審決が確定したときは、書換登録はされなかつたものとみなす。
第16条
(拒絶査定に対する審判における特則)
1
附則第七条の規定は、附則第十三条において準用する第四十四条第一項の審判において査定の理由と異なる拒絶の理由を発見した場合に準用する。
2
附則第八条の規定は、附則第十三条において準用する第四十四条第一項の審判の請求を理由があるとする場合に準用する。ただし、附則第十七条第一項において準用する特許法第百六十条第一項の規定によりさらに審査に付すべき旨の審決をするときは、この限りでない。
第16条の2
(審判の規定の準用)
第五十五条の三の規定は、書換登録についての審判に準用する。
第17条
(特許法の準用)
1
特許法第百三十一条第一項、第百三十一条の二第一項(第二号及び第三号を除く。)、第百三十二条から第百三十三条の二まで、第百三十四条第一項、第三項及び第四項、第百三十五条から第百五十四条まで、第百五十五条第一項及び第二項、第百五十六条第一項、第三項及び第四項、第百五十七条、第百五十八条、第百六十条第一項及び第二項、第百六十一条、第百六十七条並びに第百六十八条から第百七十条まで(審決の効果、審判の請求、審判官、審判の手続、訴訟との関係及び審判における費用)の規定は、書換登録についての審判に準用する。この場合において、同法第百三十一条の二第一項第一号中「特許無効審判以外の審判を請求する場合における前条第一項第三号に掲げる請求の理由」とあるのは「商標法附則第十四条第一項の審判以外の審判を請求する場合における同法附則第十七条第一項において準用する特許法第百三十一条第一項第三号に掲げる請求の理由」と、同法第百三十二条第一項及び第百六十七条中「特許無効審判又は延長登録無効審判」とあり、並びに同法第百四十五条第一項及び第百六十九条第一項中「特許無効審判及び延長登録無効審判」とあるのは「商標法附則第十四条第一項の審判」と、同法第百五十六条第一項中「特許無効審判以外の審判においては、事件が」とあるのは「事件が」と、同法第百六十一条中「拒絶査定不服審判」とあり、及び同法第百六十九条第三項中「拒絶査定不服審判及び訂正審判」とあるのは「商標法附則第十三条において準用する第四十四条第一項の審判」と、同法第百六十八条第一項中「他の審判の審決」とあるのは「登録異議の申立てについての決定若しくは他の審判の審決」と読み替えるものとする。
2
特許法第百五十五条第三項(審判の請求の取下げ)の規定は、附則第十四条第一項の審判に準用する。
第18条
(再審の規定の準用)
第五十七条から第六十条までの規定は、書換登録についての確定審決があつた場合に準用する。
第19条
(審判の規定の準用)
1
附則第十六条の規定は、附則第十三条において準用する第四十四条第一項の審判の確定審決に対する再審に準用する。
2
第五十五条の三の規定は、書換登録についての審判の確定審決に対する再審に準用する。
第20条
(特許法の準用)
特許法第百七十三条(再審の請求期間)並びに第百七十四条第二項及び第四項(審判の規定等の準用)の規定は、書換登録についての再審に準用する。この場合において、同条第二項中「第百六十七条から第百六十八条まで」とあるのは「第百六十七条、第百六十八条」と、「特許無効審判又は延長登録無効審判」とあるのは「商標法附則第十四条第一項の審判」と読み替えるものとする。
第21条
(意匠法の準用)
意匠法第五十八条第二項(審判の規定の準用)の規定は、附則第十三条において準用する第四十四条第一項の審判の確定審決に対する再審に準用する。この場合において、同法第五十八条第二項中「第百六十七条の二本文、第百六十八条」とあるのは、「第百六十八条」と読み替えるものとする。
第22条
(審決等に対する訴え)
1
書換登録についての審決に対する訴え、書換登録についての審判又は再審の請求書の却下の決定に対する訴えは、東京高等裁判所の専属管轄とする。
2
特許法第百七十八条第二項から第六項まで(出訴期間等)及び第百七十九条から第百八十二条まで(被告適格、出訴の通知等、審決取消訴訟における特許庁長官の意見、審決又は決定の取消し及び裁判の正本等の送付)の規定は、前項の訴えに準用する。この場合において、同法第百七十九条中「特許無効審判若しくは延長登録無効審判」とあるのは、「商標法附則第十四条第一項の審判」と読み替えるものとする。
第23条
(防護標章)
附則第二条から前条まで及び次条から附則第三十条までの規定は、防護標章に準用する。
第24条
(手続の補正)
書換登録の申請その他書換登録に関する手続をした者は、事件が審査、審判又は再審に係属している場合に限り、その補正をすることができる。
第25条
(指定商品が二以上の商標権についての特則)
指定商品が二以上の商標権についての附則第十二条第三項、附則第十四条第三項において準用する第四十六条第二項、附則第十五条、附則第十七条第一項において準用する特許法第百三十二条第一項又は次条第一項の規定の適用については、指定商品ごとに書換登録がされたものとみなす。
第26条
(商標原簿への登録)
1
書き換えられた後の指定商品並びにその商品及び役務の区分は、特許庁に備える商標原簿に登録する。
2
第七十一条第二項及び第三項の規定は、書換登録に準用する。
第27条
(特許法の準用)
1
特許法第三条から第五条まで(期間及び期日)の規定は、書換登録に関する期間及び期日に準用する。この場合において、同法第四条中「第百二十一条第一項又は第百七十三条第一項」とあるのは、「商標法附則第十三条において準用する第四十四条第一項又は同法附則第二十条において準用する特許法第百七十三条第一項」と読み替えるものとする。
2
特許法第六条から第九条まで、第十一条から第十六条まで、第十七条第三項及び第四項、第十八条第一項、第十八条の二から第二十四条まで並びに第百九十四条(手続)の規定は、書換登録に関する手続に準用する。この場合において、同法第九条及び第十四条中「拒絶査定不服審判」とあるのは、「商標法附則第十三条において準用する第四十四条第一項の審判」と読み替えるものとする。
第28条
(詐欺の行為の罪)
詐欺の行為により書換登録又は書換登録に係る審決を受けた者は、三年以下の懲役又は三百万円以下の罰金に処する。
第29条
(両罰規定)
法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、前条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人に対して一億円以下の罰金刑を、その人に対して同条の罰金刑を科する。
第30条
(過料)
附則第十七条第一項において、附則第二十条において準用する特許法第百七十四条第二項において、又は附則第二十一条において準用する意匠法第五十八条第二項において、それぞれ準用する特許法第百五十一条において準用する民事訴訟法第二百七条第一項の規定により宣誓した者が特許庁又はその嘱託を受けた裁判所に対し虚偽の陳述をしたときは、十万円以下の過料に処する。
附則
昭和37年5月16日
2
この法律による改正後の規定は、この附則に特別の定めがある場合を除き、この法律の施行前に生じた事項にも適用する。ただし、この法律による改正前の規定によつて生じた効力を妨げない。
3
この法律の施行の際現に係属している訴訟については、当該訴訟を提起することができない旨を定めるこの法律による改正後の規定にかかわらず、なお従前の例による。
4
この法律の施行の際現に係属している訴訟の管轄については、当該管轄を専属管轄とする旨のこの法律による改正後の規定にかかわらず、なお従前の例による。
5
この法律の施行の際現にこの法律による改正前の規定による出訴期間が進行している処分又は裁決に関する訴訟の出訴期間については、なお従前の例による。ただし、この法律による改正後の規定による出訴期間がこの法律による改正前の規定による出訴期間より短い場合に限る。
6
この法律の施行前にされた処分又は裁決に関する当事者訴訟で、この法律による改正により出訴期間が定められることとなつたものについての出訴期間は、この法律の施行の日から起算する。
7
この法律の施行の際現に係属している処分又は裁決の取消しの訴えについては、当該法律関係の当事者の一方を被告とする旨のこの法律による改正後の規定にかかわらず、なお従前の例による。ただし、裁判所は、原告の申立てにより、決定をもつて、当該訴訟を当事者訴訟に変更することを許すことができる。
8
前項ただし書の場合には、行政事件訴訟法第十八条後段及び第二十一条第二項から第五項までの規定を準用する。
附則
昭和37年9月15日
2
この法律による改正後の規定は、この附則に特別の定めがある場合を除き、この法律の施行前にされた行政庁の処分、この法律の施行前にされた申請に係る行政庁の不作為その他この法律の施行前に生じた事項についても適用する。ただし、この法律による改正前の規定によつて生じた効力を妨げない。
3
この法律の施行前に提起された訴願、審査の請求、異議の申立てその他の不服申立て(以下「訴願等」という。)については、この法律の施行後も、なお従前の例による。この法律の施行前にされた訴願等の裁決、決定その他の処分(以下「裁決等」という。)又はこの法律の施行前に提起された訴願等につきこの法律の施行後にされる裁決等にさらに不服がある場合の訴願等についても、同様とする。
4
前項に規定する訴願等で、この法律の施行後は行政不服審査法による不服申立てをすることができることとなる処分に係るものは、同法以外の法律の適用については、行政不服審査法による不服申立てとみなす。
5
第三項の規定によりこの法律の施行後にされる審査の請求、異議の申立てその他の不服申立ての裁決等については、行政不服審査法による不服申立てをすることができない。
6
この法律の施行前にされた行政庁の処分で、この法律による改正前の規定により訴願等をすることができるものとされ、かつ、その提起期間が定められていなかつたものについて、行政不服審査法による不服申立てをすることができる期間は、この法律の施行の日から起算する。
8
この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
9
前八項に定めるもののほか、この法律の施行に関して必要な経過措置は、政令で定める。
附則
昭和39年7月4日
この法律は、公布の日から起算して九月をこえない範囲内において政令で定める日から施行する。
附則
昭和40年5月24日
この法律は、千九百年十二月十四日にブラッセルで、千九百十一年六月二日にワシントンで、千九百二十五年十一月六日にヘーグで、千九百三十四年六月二日にロンドンで、及び千九百五十八年十月三十一日にリスボンで改正された工業所有権の保護に関する千八百八十三年三月二十日のパリ条約への加入の効力発生の日から施行する。
附則
昭和45年5月22日
第2条
(改正前の特許法の適用)
この法律の施行の際現に特許庁に係属している特許出願については、別段の定めがある場合を除き、その特許出願について査定又は審決が確定するまでは、なお従前の例による。
第5条
(特許出願の手数料)
新特許法第百九十五条第一項の規定は、この法律の施行後に納付すべき手数料について適用する。ただし、この法律の施行前にした特許出願についての同法別表第四号の手数料については、この限りでない。
第8条
(商標法の改正に伴う経過措置)
附則第二条及び第五条の規定は、第四条の規定による商標法の改正に伴う経過措置に関して準用する。
第9条
(政令への委任)
前各号に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
附則
昭和50年6月25日
第1条
(施行期日)
この法律は、昭和五十一年一月一日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
第2条
(特許法の改正に伴う経過措置)
この法律の施行の際現に特許庁に係属している特許出願については、改正後の特許法第百九十五条第一項の規定により納付すべき手数料を除き、その特許出願について査定又は審決が確定するまでは、なお従前の例による。
3
この法律の施行前にした特許出願に係る特許の無効の理由については、なお従前の例による。
第5条
(商標法の改正に伴う経過措置)
1
この法律の施行の際現に特許庁に係属している商標法第五十条第一項の審判については、なお従前の例による。
2
附則第二条第一項の規定は附則第一条ただし書第三号に掲げる規定の施行の際現に特許庁に係属している商標権の存続期間の更新登録の出願に、附則第二条第三項の規定は商標権の存続期間の更新登録の出願であつて同号に定める日前にしたものに係る更新登録の無効の理由に準用する。
附則
昭和53年4月24日
(施行期日)
この法律は、公布の日から施行する。ただし、第一条中不動産の鑑定評価に関する法律第十一条第一項の改正規定、第二条、第三条、第五条及び第六条の規定、第十九条中特許法第百七条第一項の改正規定、第二十条中実用新案法第三十一条第一項の改正規定、第二十一条中意匠法第四十二条第一項及び第二項の改正規定、第二十二条中商標法第四十条第一項及び第二項の改正規定、第二十八条中通訳案内業法第五条第二項の改正規定並びに第二十九条及び第三十条の規定は、昭和五十三年五月一日から施行する。
附則
昭和53年7月10日
第1条
(施行期日)
この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、次条の規定は、公布の日から施行する。
附則
昭和59年5月1日
(施行期日)
この法律は、公布の日から起算して二十日を経過した日から施行する。ただし、第二十四条から第二十七条まで並びに附則第三項及び第四項の規定は、昭和五十九年八月一日から施行する。
附則
昭和59年5月1日
第8条
(特許印紙による納付の開始に伴う経過措置)
附則第三条から前条までの規定による改正後の特許法、実用新案法、意匠法、商標法又は特許協力条約に基づく国際出願等に関する法律の規定にかかわらず、この法律の施行の日から二週間以内に特許料、割増特許料、手数料、登録料又は割増登録料を納付するときは、収入印紙又は特許印紙をもつてすることができる。
附則
昭和60年5月28日
第1条
(施行期日)
この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
第4条
(経過措置)
この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
第5条
(政令への委任)
前三条に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
附則
昭和62年5月25日
第1条
(施行期日)
この法律は、昭和六十三年一月一日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
第11条
(政令への委任)
附則第二条から第六条まで及び第八条に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
附則
平成2年6月13日
第1条
(施行期日)
この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、第九条、第十四条、第十五条第二項、第十六条(第十五条第一項及び第三項の準用に係る部分を除く。)、第十七条から第十九条まで、第二十一条、第二十二条、第二十四条から第二十九条まで、第三十条(第三号を除く。)、第三十二条、第三十四条、第三十六条、第三十七条、第三十九条(第二十三条、第三十条第三号、第三十一条及び第三十五条の準用に係る部分を除く。)、第四十一条、第四十二条、第四十四条第二号及び附則第九条の規定並びに附則第三条中印紙をもつてする歳入金納付に関する法律第二条第二項の改正規定は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
第9条
(政令への委任)
この法律の施行の日前において電子情報処理組織を整備する場合の手続その他この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
附則
平成3年5月2日
第1条
(施行期日等)
この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
第2条
(経過措置)
1
この法律の施行の際現に特許庁に係属している商標登録出願又は防護標章登録出願については、その商標登録出願又は防護標章登録出願について査定又は審決が確定するまでは、なお従前の例による。
2
この法律の施行前に改正前の商標法(以下「旧法」という。)第二十条第二項(旧法第六十八条第三項において準用する場合を含む。)に規定する更新登録の出願の期間を経過している商標権又は防護標章登録に基づく権利の存続期間の更新登録については、なお従前の例による。
3
この法律の施行前にした商標登録出願及び防護標章登録出願に係る登録の無効の理由については、なお従前の例による。
4
新法第五十一条第一項及び第五十三条第一項の規定は、この法律の施行後にした行為を理由とする商標登録の取消しについて適用し、この法律の施行前にした行為を理由とする商標登録の取消しについては、なお従前の例による。
5
新法第五十三条の二(新法第六十八条第四項において準用する場合を含む。)の規定は、この法律の施行後にした商標登録出願又は防護標章登録出願に係る商標登録又は防護標章登録の取消しについて適用し、この法律の施行前にした商標登録出願又は防護標章登録出願に係る商標登録又は防護標章登録の取消しについては、なお従前の例による。
6
第二項の規定により従前の例によることとされる手続に係る行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
第3条
(施行後六月経過前の使用による役務に係る商標の使用をする権利)
1
この法律の施行の日から六月を経過する前から日本国内において不正競争の目的でなく他人の登録商標(この法律の施行後の商標登録出願に係るものを含む。)に係る指定役務又は指定商品若しくは指定役務に類似する役務についてその登録商標又はこれに類似する商標の使用をしていた者は、継続してその役務についてその商標の使用をする場合は、この法律の施行の日から六月を経過する際現にその商標の使用をしてその役務に係る業務を行っている範囲内において、その役務についてその商標の使用をする権利を有する。当該業務を承継した者についても、同様とする。
2
当該商標権者又は専用使用権者は、前項の規定により商標の使用をする権利を有する者に対し、その者の業務に係る役務と自己の業務に係る商品又は役務との混同を防ぐのに適当な表示を付すべきことを請求することができる。
3
前二項の規定は、防護標章登録に基づく権利に準用する。
第4条
(施行後六月間にした商標登録出願についての先願の特例)
1
この法律の施行の日から六月間にした商品に係る商標登録出願については、新法第四条第一項(第十一号に係る部分に限る。)並びに第八条第一項及び第二項の規定にかかわらず、なお従前の例による。
2
この法律の施行の日から六月間にした役務に係る商標登録出願については、新法第四条第一項(第十一号に係る部分に限る。)及び第八条第一項の規定は、適用しない。
3
前項の商標登録出願についての新法第八条第二項の規定の適用については、当該商標登録出願は同日にしたものとみなし、かつ、同項中「商品又は役務」とあるのは、「役務」とする。
第5条
(使用に基づく特例の適用)
1
自己の業務に係る役務について日本国内において不正競争の目的でなく使用をしている商標について商標登録を受けようとする者は、この法律の施行の日から六月間にその商標について当該役務を指定役務として商標登録出願をするときは、当該商標登録出願について、使用に基づく特例の適用を主張することができる。
2
使用に基づく特例の適用の主張を伴う商標登録出願(以下「特例商標登録出願」という。)についての新法第四条第一項(第十号に係る部分に限る。)の規定の適用については、同号中「使用をするもの」とあるのは、「使用をするもの(自己の業務に係る役務を表示するものとして需要者の間に広く認識されている商標であつてその役務について使用をするものを除く。)」とする。
3
前条第三項の規定により同日にしたものとみなされた同一又は類似の役務について使用をする同一又は類似の商標についての二以上の商標登録出願がある場合において、当該二以上の商標登録出願のいずれかが特例商標登録出願であるときは、同項の規定により読み替えられた新法第八条第二項の規定の適用については、同項中「商標登録出願人の協議により定めた一の商標登録出願人」とあるのは、「商標法の一部を改正する法律附則第五条第二項に規定する特例商標登録出願の商標登録出願人(当該特例商標登録出願が二以上あつたときは、それらの特例商標登録出願の商標登録出願人)」とする。
第6条
1
使用に基づく特例の適用を主張しようとする者は、その旨を記載した書面を商標登録出願と同時に特許庁長官に提出し、かつ、その商標登録出願が次の各号に該当することを証明するため必要な書類を商標登録出願の日から三十日以内に特許庁長官に提出しなければならない。
2
使用に基づく特例の適用を主張した者が前項に規定する期間内に同項に規定する書類を提出しないときは、使用に基づく特例の適用の主張は、初めからなかったものとみなす。
3
特例商標登録出願について新法第十条第一項の規定による商標登録出願の分割があったときは、もとの商標登録出願についてした使用に基づく特例の適用の主張及び第一項の規定による書類の提出は、その主張の取下げがあった場合を除き、もとの商標登録出願及び新たな商標登録出願についてしたものとみなす。
4
特例商標登録出願について新法第十一条第一項又は第二項の規定による商標登録出願の変更があったときは、もとの商標登録出願についてした使用に基づく特例の適用の主張及び第一項の規定による書類の提出は、その主張の取下げがあった場合を除き、新たな商標登録出願についてしたものとみなす。
5
特例商標登録出願により生じた権利について新法第十三条第二項において準用する特許法第三十四条第四項又は第五項の規定による承継の届出があったときは、その承継が当該指定役務に係る業務とともにされたものである場合を除き、使用に基づく特例の適用の主張は取り下げられたものとみなす。
6
特例商標登録出願の商標登録出願人は、その特例商標登録出願について査定又は審決が確定した後は、使用に基づく特例の適用の主張を取り下げることができない。
第7条
1
特例商標登録出願の拒絶の査定についての新法第十五条の規定の適用については、同条中「商標登録出願が次の各号の一に該当するとき」とあるのは、「商標登録出願が商標法の一部を改正する法律附則第六条第一項の規定により提出された書類によつては同項各号に該当するものとは認められないとき、同法附則第五条第一項の規定による使用に基づく特例の適用の主張に係る使用が不正競争の目的で行われていたとき、又は商標登録出願が次の各号の一に該当するとき」とする。
2
特例商標登録出願に係る商標登録の無効の審判についての新法第四十六条第一項及び第四十七条の規定の適用については、同項中「商標登録が次の」とあるのは「商標登録を受けた者(その商標登録出願により生じた権利が指定役務に係る業務とともに承継された場合にあつては、当該商標登録出願の時の商標登録出願人。以下同じ。)がその商標登録出願前から日本国内において指定役務についてその登録商標の使用をしていなかつたとき若しくは使用をしていた場合において当該使用が不正競争の目的でなされていたとき、商標登録がその商標登録出願により生じた権利を承継した者であつて、指定役務に係る業務をともに承継しないものの商標登録出願に対してされたとき、又は商標登録が次の」と、同条中「商標登録が第三条」とあるのは「商標登録を受けた者がその商標登録出願前から日本国内において指定役務についてその登録商標の使用をしていなかつたとき、商標登録がその商標登録出願により生じた権利を承継した者であつて、指定役務に係る業務をともに承継しないものの商標登録出願に対してされたとき、又は商標登録が第三条」とする。
第9条
(混同を防ぐための表示)
特例商標登録出願に係る同一又は類似の役務について使用をする同一又は類似の二以上の登録商標がある場合において、その一の登録商標に係る商標権者、専用使用権者又は通常使用権者の指定役務についての登録商標の使用により他の登録商標に係る商標権者又は専用使用権者の業務上の利益(当該他の登録商標の使用をしている指定役務に係るものに限る。)が害されるおそれのあるときは、当該他の登録商標に係る商標権者又は専用使用権者は、当該一の登録商標に係る商標権者、専用使用権者又は通常使用権者に対し、当該使用について、その者の業務に係る役務と自己の業務に係る役務との混同を防ぐのに適当な表示を付すべきことを請求することができる。
第10条
(商標登録の取消しの審判の特例)
1
前条に規定する二以上の登録商標がある場合においては、それらの商標登録の取消しについての新法第五十一条第一項の規定の適用については、同項中「商標権者が」とあるのは「商標権者が不正競争の目的で指定役務についての登録商標の使用であつて商標法の一部を改正する法律附則第九条に規定する二以上の登録商標のうちその登録商標以外の登録商標に係る商標権者、専用使用権者若しくは通常使用権者の業務に係る役務と混同を生ずるものをしたとき、又は」と、「又は」とあるのは「若しくは」とする。
2
前項の規定により読み替えられた新法第五十一条第一項における「登録商標の使用」には、その登録商標に類似する商標であって、色彩を登録商標と同一にするものとすれば登録商標と同一の商標であると認められるものの使用を含むものとする。
第12条
(証明等の請求についての特例)
この法律の施行の日から六月間は、新法第七十二条(工業所有権に関する手続等の特例に関する法律第十二条第三項において準用する場合を含む。)中「公の秩序又は善良の風俗」とあるのは、「商標法の一部を改正する法律の施行の日から六月間にした役務に係る商標登録出願に係る書類(特許庁長官が特に認める場合を除く。)又は公の秩序若しくは善良の風俗」とする。
第15条
(政令への委任)
附則第二条から第十二条まで及び前条に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
附則
平成5年4月23日
第1条
(施行期日)
この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、第一条の規定中特許法第百七条第一項の表の改正規定及び同法別表の改正規定(同表第六号中「(請求公告に係る異議の申立てを含む。)」を削る部分及び同表第十二号を同表第十三号とし、同表第十一号の次に一号を加える部分を除く。)、第二条の規定、第四条の規定中意匠法第四十二条第一項及び第二項の改正規定並びに同法別表の改正規定、第五条の規定中商標法第四十条第一項及び第二項の改正規定並びに同法別表の改正規定、次条第三項並びに附則第三条、第六条から第十条まで及び第十七条の規定は、平成五年七月一日から施行する。
第16条
(罰則の適用に関する経過措置)
この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
第17条
(政令への委任)
附則第二条から第六条まで、第八条、第十条及び前条に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
附則
平成5年5月19日
第1条
(施行期日)
この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
附則
平成5年11月12日
第2条
(諮問等がされた不利益処分に関する経過措置)
この法律の施行前に法令に基づき審議会その他の合議制の機関に対し行政手続法第十三条に規定する聴聞又は弁明の機会の付与の手続その他の意見陳述のための手続に相当する手続を執るべきことの諮問その他の求めがされた場合においては、当該諮問その他の求めに係る不利益処分の手続に関しては、この法律による改正後の関係法律の規定にかかわらず、なお従前の例による。
第13条
(罰則に関する経過措置)
この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
第14条
(聴聞に関する規定の整理に伴う経過措置)
この法律の施行前に法律の規定により行われた聴聞、聴問若しくは聴聞会(不利益処分に係るものを除く。)又はこれらのための手続は、この法律による改正後の関係法律の相当規定により行われたものとみなす。
第15条
(政令への委任)
附則第二条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関して必要な経過措置は、政令で定める。
附則
平成6年12月14日
第1条
(施行期日)
この法律は、平成七年七月一日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
第12条
(商標法の改正に伴う経過措置)
附則第一条第一号に掲げる規定の施行の際現に特許庁に係属している商標登録出願であって、この法律の公布の日後にしたものについての新商標法第四条第一項第十七号の規定の適用については、同条第三項中「商標登録出願の時」とあるのは、「特許法等の一部を改正する法律附則第一条第一号に掲げる規定の施行の時」とする。
第13条
(罰則の適用に関する経過措置)
この法律の各改正規定の施行前にした行為及びこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる事項に係るこの法律の各改正規定の施行後にした行為に対する罰則の適用については、それぞれなお従前の例による。
第14条
(政令への委任)
附則第二条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
附則
平成8年6月12日
第1条
(施行期日)
この法律は、平成九年四月一日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
第2条
(立体商標についての経過措置)
1
この法律の施行前から日本国内において不正競争の目的でなく他人の登録商標(この法律の施行後の商標登録出願に係るものを含む。)に係る指定商品若しくは指定役務又はこれらに類似する商品若しくは役務についてその登録商標又はこれに類似する商標の使用をしていた者は、継続してその商品又は役務についてその商標(第一条の規定による改正後の商標法(以下「新商標法」という。)第五条第二項に規定する立体商標に限る。以下この条において同じ。)の使用をする場合は、この法律の施行の際現にその商標の使用をしてその商品又は役務に係る業務を行っている範囲内において、その商品又は役務についてその商標の使用をする権利を有する。当該業務を承継した者についても、同様とする。
2
当該商標権者又は専用使用権者は、前項の規定により商標の使用をする権利を有する者に対し、その者の業務に係る商品又は役務と自己の業務に係る商品又は役務との混同を防ぐのに適当な表示を付すべきことを請求することができる。
3
第一項の規定により商標の使用をする権利を有する者は、この法律の施行の際現にその商標がその者の業務に係る商品又は役務を表示するものとして需要者の間に広く認識されているときは、同項の規定にかかわらず、その商品又は役務についてその商標の使用をする権利を有する。当該業務を承継した者についても、同様とする。
5
立体商標に係る商標登録を受けようとする者が、新商標法第九条第一項の規定の適用を受けようとする場合において、同項に規定する出品又は出展の日(以下この項において「出品等の日」という。)が、平成九年四月一日前であるときは、出品等の日は平成九年四月一日とみなす。
6
立体商標に係る商標登録を受けようとする者が、新商標法第九条の二、第九条の三又は第十三条第一項において準用する第二条の規定による改正後の特許法(以下「新特許法」という。)第四十三条若しくは第四十三条の二第二項の規定により優先権を主張しようとする場合において、最初の出願若しくは千九百年十二月十四日にブラッセルで、千九百十一年六月二日にワシントンで、千九百二十五年十一月六日にヘーグで、千九百三十四年六月二日にロンドンで、千九百五十八年十月三十一日にリスボンで及び千九百六十七年七月十四日にストックホルムで改正された工業所有権の保護に関する千八百八十三年三月二十日のパリ条約第四条C(4)の規定により最初の出願とみなされた出願又は同条A(2)の規定により最初の出願と認められた出願の日(以下この項において「出願日」という。)が、平成九年四月一日前であるときは、出願日は平成九年四月一日とみなす。
7
第一項から第四項まで及び前項の規定は、防護標章登録に基づく権利に準用する。
第3条
(商標登録出願についての経過措置)
1
商標登録出願がこの法律の施行前にされた場合の当該出願において指定された商品及び役務の区分に関する審査については、新商標法第六条第一項及び第二項並びに第十五条第三号の規定にかかわらず、なお従前の例による。
第4条
(連合商標についての経過措置)
この法律の施行の際現に特許庁に係属している連合商標の商標登録出願又は現に存する連合商標に係る商標権は、この法律の施行の日において新商標法による商標登録出願又は商標権となったものとみなす。
第5条
(団体商標についての経過措置)
1
この法律の施行の際現に特許庁に係属している商標登録出願に係る商標登録出願人又はこの法律の施行前にされた商標登録に係る商標権者が新商標法第七条第一項に規定する法人であるときは、その商標登録出願人又は商標権者は、その商標登録出願又は商標登録を団体商標の商標登録出願又は団体商標の商標登録に変更することができる。ただし、この法律の施行の日から一年以内に特許庁長官にその旨を申し出た場合に限る。
2
前項の規定により商標登録を団体商標の商標登録に変更しようとするときは、その旨を記載した書面及び新商標法第七条第三項に規定する書面を変更の登録の申請と同時に特許庁長官に提出しなければならない。
3
第一項の規定により商標登録出願又は商標登録の変更があった場合においては、当該法人の構成員は、附則第十一条第二項並びに商標法の一部を改正する法律(以下「平成三年改正法」という。)附則第九条及び第十条第一項の規定の適用については、通常使用権者とみなす。
4
第一項の規定により商標登録出願又は商標登録の変更があった場合の附則第十六条第一項第二号(附則第十八条において準用する場合を含む。)の規定の適用については、同号中「又はその商標権若しくは専用使用権についての新商標法第三十一条第四項の効力を有する通常使用権を有する者」とあるのは、「若しくはその商標権若しくは専用使用権についての新商標法第三十一条第四項の効力を有する通常使用権を有する者又はその商標の使用をする権利を有する団体構成員」とする。
第6条
(登録異議の申立てについての経過措置)
1
この法律の施行の際現に特許庁に係属している商標登録出願(出願公告をすべき旨の決定の謄本の送達があったものに限る。)及びこの法律の施行前にされた商標登録についての登録異議の申立ての規定の適用については、なお従前の例による。
第7条
(商標権の存続期間の更新登録についての経過措置)
1
この法律の施行の際現に特許庁に係属している商標権の存続期間の更新登録の出願に係る審査、登録料の納付及び登録については、なお従前の例による。
2
平成八年四月一日から平成九年三月三十一日までの間に存続期間が満了した商標権であって、第一条の規定による改正前の商標法(以下「旧商標法」という。)第二十条第二項に規定する期間内に更新登録の出願がされなかったものの当該期間経過後の存続期間の更新登録の出願をすることができる期間については、なお従前の例による。
3
第一項の規定によりなお従前の例によるものとされた更新登録の出願に係る登録料の納付については、新商標法第四十一条の二第二項から第五項まで(登録料の分割納付)並びに第四十三条第三項及び第四項(割増登録料)の規定を準用する。この場合において、新商標法第四十一条の二第二項中「商標権の存続期間の更新登録の申請をする者」とあるのは「商標権の存続期間を更新した旨の登録を受ける者」と、「更新登録の申請と同時に」とあるのは「商標権の存続期間の更新登録をすべき旨の査定又は審決の謄本の送達があつた日(商標権の存続期間の満了前にその送達があつたときは、存続期間の満了の日)から三十日以内に」と、「十万千円に区分の数を乗じて得た額」とあるのは「八万七千円」と読み替えるものとする。
4
第一項及び第二項の規定は、防護標章登録に基づく権利に準用する。この場合において、第二項中「第一条の規定による改正前の商標法(以下「旧商標法」という。)第二十条第二項」とあるのは、「旧商標法第六十八条第三項において準用する第二十条第二項」と読み替えるものとする。
第8条
(商標登録の無効の審判についての経過措置)
1
この法律の施行の際に新商標法第四十六条第一項第五号に該当するものとなっている商標登録についての商標登録の無効の審判における新商標法第四十六条の二第一項の適用については、同項中「その商標登録が同項第四号又は第五号に該当するに至つた時」とあるのは、「平成九年四月一日」とする。
2
この法律の施行の際現に存する商標権についての新商標法第四条第一項第十五号に該当することを理由とする商標登録の無効の審判の請求をすることができる期間については、なお従前の例による。
第9条
(存続期間の更新登録の無効の審判についての経過措置)
この法律の施行前にした商標権の存続期間の更新登録については、旧商標法第四十八条及び第四十九条の規定は、この法律の施行後も、なおその効力を有する。
第10条
(商標登録の取消しの審判についての経過措置)
1
この法律の施行の際現に特許庁に係属している旧商標法第五十条第一項の審判については、なお従前の例による。
2
平成十二年三月三十一日までに請求された新商標法第五十条第一項の審判については、旧商標法第五十条第二項の規定は、この法律の施行後も、なおその効力を有する。
第11条
(重複登録商標に係る存続期間の更新の特例)
1
特例商標登録出願(平成三年改正法附則第五条第二項に規定するものをいう。)に係る同一又は類似の役務について使用をする同一又は類似の二以上の登録商標(以下この条及び次条において「重複登録商標」という。)がある場合においては、重複登録商標に係る商標権の存続期間の最初の更新については、新商標法第十九条第二項の規定にかかわらず、更新登録の出願によりしなければならない。
2
前項の更新は、その更新に係る登録商標が、重複登録商標のうちその登録商標以外の登録商標に係る商標権者、専用使用権者又は通常使用権者の業務に係る役務と混同を生ずるおそれがある商標となっているときは、することができない。
第12条
(商標登録出願の規定の準用)
新商標法第十四条(審査官による審査)及び第十五条の二(拒絶理由の通知)並びに新特許法第四十八条(審査官の除斥)及び第五十二条(査定の方式)の規定は、重複登録商標に係る商標権の存続期間の更新登録の出願(以下附則第十九条まで及び第二十四条第二項において単に「更新登録の出願」という。)の審査に準用する。
第13条
(存続期間の更新登録)
1
審査官は、更新登録の出願が次の各号の一に該当するときは、その出願について拒絶をすべき旨の査定をしなければならない。
2
審査官は、更新登録の出願について拒絶の理由を発見しないときは、更新登録をすべき旨の査定をしなければならない。
第14条
(更新登録の申請に関する規定の準用)
新商標法第二十条(存続期間の更新登録)、第二十一条(商標権の回復)及び第二十二条(回復した商標権の効力の制限)の規定は、更新登録の出願に準用する。この場合において、新商標法第二十二条第一号中「指定商品又は指定役務」とあるのは、「指定役務」と読み替えるものとする。
第15条
1
新商標法第二十三条(存続期間の更新の登録)の規定は、更新登録の出願に関する登録に準用する。この場合において、同条第一項及び第二項中「更新登録の申請と同時に」とあるのは、「商標権の存続期間の更新登録をすべき旨の査定又は審決の謄本の送達があつた日(商標権の存続期間の満了前にその送達があつたときは、存続期間の満了の日)から三十日以内に」と読み替えるものとする。
2
新商標法第四十条第二項及び第三項(登録料)、第四十一条第二項及び第三項(登録料の納付期限)、第四十一条の二第二項から第六項まで(登録料の分割納付)、第四十一条の三(利害関係人による登録料の納付)、第四十二条(既納の登録料の返還)並びに第四十三条(割増登録料)並びに特許法等の一部を改正する法律第四条の規定による改正後の商標法第四十条第四項及び第五項の規定は、更新登録の出願に関する登録料又は割増登録料に準用する。この場合において、新商標法第四十条第二項及び第四十一条の二第二項中「存続期間の更新登録の申請をする者」とあるのは「存続期間を更新した旨の登録を受ける者」と、第四十一条第二項中「前項」とあるのは「次項」と、第四十一条第三項、第四十一条の二第二項及び第四十三条第二項中「更新登録の申請と同時に」とあるのは「商標権の存続期間の更新登録をすべき旨の査定又は審決の謄本の送達があつた日(商標権の存続期間の満了前にその送達があつたときは、存続期間の満了の日)から三十日以内に」と、第四十一条の二第六項中「第一項」とあるのは「第二項」と、「商標登録をすべき旨の査定又は審決の謄本の送達があつた日から三十日以内に」とあるのは「商標権の存続期間の更新登録をすべき旨の査定又は審決の謄本の送達があつた日(商標権の存続期間の満了前にその送達があつたときは、存続期間の満了の日)から三十日以内に」と読み替えるものとする。
第16条
(拒絶の査定又は審決前の使用による商標の使用をする権利)
1
更新登録の出願について、附則第十三条第一項第一号の規定により拒絶をすべき旨の査定又は審決が確定した場合(他の拒絶の理由がある場合を除く。)においては、次の各号のいずれかに該当する者が、その出願に係る商標権の存続期間の満了の際現にその出願に係る登録商標の使用をしている指定役務について継続してその商標の使用をするときは、当該商標権の存続期間の満了の際現にその登録商標の使用をしてその指定役務に係る業務を行っている範囲内において、その役務についてその商標の使用をする権利を有する。当該業務を承継した者についても、同様とする。
2
前項に規定する場合において、当該商標権の存続期間の満了の際現にその登録商標が同項各号の一に該当する者の業務に係る指定役務を表示するものとして需要者の間に広く認識されているときは、その者は、継続してその役務についてその商標の使用をする場合は、同項の規定にかかわらず、その役務についてその商標の使用をする権利を有する。当該業務を承継した者についても、同様とする。
3
新商標法第三十二条第二項の規定は、前二項の場合に準用する。
第17条
(商標権の存続期間の更新登録の無効審判)
1
附則第十五条第一項において準用する新商標法第二十三条の規定によりされた更新登録が次の各号の一に該当するときは、その更新登録を無効にすることについて審判を請求することができる。この場合において、更新登録に係る指定役務が二以上のものについては、指定役務ごとに請求することができる。
2
新商標法第四十六条第二項の規定は、前項の審判の請求に準用する。
3
第一項の審判は、商標権の存続期間を更新した旨の登録の日から五年を経過した後は、請求することができない。
第18条
(無効審判の審決前の使用による商標の使用をする権利)
附則第十六条の規定は、前条第一項の審判において更新登録を無効にすべき旨の審決が確定した場合に準用する。この場合において、附則第十六条第一項中「他の拒絶の理由がある場合」とあるのは「他の無効の理由がある場合」と、同条第一項及び第二項中「当該商標権の存続期間の満了の際」とあるのは「商標法等の一部を改正する法律附則第十七条第一項の審判の請求の登録の際」と読み替えるものとする。
第19条
(手数料)
更新登録の出願をする者が納付しなければならない手数料についての新商標法第七十六条の適用については、別表第一号中「商標登録出願をする者」とあるのは、「更新登録の出願をする者」とする。
第20条
(罰則の適用に関する経過措置)
この法律の各改正規定の施行前にした行為及びこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる事項に係るこの法律の各改正規定の施行後にした行為に対する罰則の適用については、それぞれなお従前の例による。
第21条
(政令への委任)
附則第二条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
附則
平成8年6月26日
この法律は、新民訴法の施行の日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
①
第三十四条中商標法第四十三条の六第二項、第四十三条の八及び第四十三条の十三第一項の改正規定 平成九年四月一日又は新民訴法の施行の日のいずれか遅い日
②
第三十条中特許法第十条の改正規定、第三十二条中実用新案法第二条の五第二項の改正規定、第三十三条中意匠法第六十八条第二項の改正規定、第三十四条中商標法第七十七条第二項、附則第二十七条第二項及び附則第三十条の改正規定並びに第五十一条中工業所有権に関する手続等の特例に関する法律第四十一条第二項の改正規定 平成十年四月一日又は新民訴法の施行の日のいずれか遅い日
附則
平成10年5月6日
第1条
(施行期日)
この法律は、平成十一年一月一日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
第6条
(商標法の改正に伴う経過措置)
1
第五条の規定による改正後の商標法(以下「新商標法」という。)第五十六条第一項において準用する新特許法第百三十一条第二項の規定は、この法律の施行後に請求される新商標法第四十六条第一項の審判に適用し、この法律の施行前に請求された第五条の規定による改正前の商標法第四十六条第一項の審判については、なお従前の例による。
2
附則第一条第二号に定める日前に既に納付した登録料又は同日前に納付すべきであった登録料については、新商標法第四十条第四項及び第五項(新商標法第四十一条の二第五項及び第六十五条の七第三項において準用する場合を含む。)の規定にかかわらず、なお従前の例による。
第7条
(罰則の適用に関する経過措置)
この法律の施行前にした行為及びこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる事項に係るこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、それぞれなお従前の例による。
第8条
(政令への委任)
附則第二条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
附則
平成10年5月29日
第1条
(施行期日)
この法律は、千九百七十二年十一月十日、千九百七十八年十月二十三日及び千九百九十一年三月十九日にジュネーヴで改正された千九百六十一年十二月二日の植物の新品種の保護に関する国際条約が日本国について効力を生ずる日から施行する。
附則
平成11年5月14日
第1条
(施行期日)
この法律は、平成十二年一月一日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
第5条
(第四条の規定による商標法の改正に伴う経過措置)
1
この法律の施行後にされた商標登録出願であって商標法第十条第二項(同法第十一条第五項及び第十二条第三項において準用する場合を含む。)の規定により施行前にしたものとみなされるものについては、第四条の規定による改正後の商標法(以下「新商標法」という。)第十条第三項の規定を適用する。
2
新商標法第十二条の二及び第十三条の二の規定は、この法律の施行後にした商標登録出願から適用する。
3
この法律の施行前に求められた商標権の効力についての判定については、なお従前の例による。
4
第一項から前項までの規定は、防護標章登録出願及び防護標章登録に基づく権利に準用する。
5
新商標法第四章第二節の規定は、別段の定めがある場合を除き、この法律の施行前に生じた事項にも適用する。ただし、第四条の規定による改正前の商標法第四章第二節の規定により生じた効力を妨げない。
6
新商標法第三十九条において準用する新特許法第百五条の三の規定は、この法律の施行前に、第二審である高等裁判所又は地方裁判所における口頭弁論が終結した事件及び簡易裁判所の判決又は地方裁判所が第一審としてした判決に対して上告をする権利を留保して控訴をしない旨の合意をした事件については、適用しない。
7
新商標法第六十八条の二第二項の規定は、この法律の施行後に商標登録をすべき旨の査定又は審決の謄本の送達があった商標登録出願から適用する。
第6条
(第五条の規定による商標法の改正に伴う経過措置)
附則第一条第二号に定める日前にした商標登録出願についての商標登録をすべき旨の査定又は審決については、第五条の規定による改正後の商標法第十六条の規定にかかわらず、なお従前の例による。
第18条
(罰則の適用に関する経過措置)
この法律の施行前にした行為及びこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる事項に係るこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、それぞれなお従前の例による。
第19条
(政令への委任)
附則第二条から第六条まで、第八条、第十条、第十二条及び前条に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
附則
平成11年5月14日
第1条
(施行期日)
この法律は、行政機関の保有する情報の公開に関する法律(以下「情報公開法」という。)の施行の日から施行する。
附則
平成11年12月22日
第1条
(施行期日)
この法律(第二条及び第三条を除く。)は、平成十三年一月六日から施行する。
附則
平成11年12月22日
第1条
(施行期日)
この法律(第一条を除く。)は、平成十三年一月六日から施行する。
第4条
(政令への委任)
前二条に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な事項は、政令で定める。
附則
平成13年6月29日
第1条
(施行期日)
この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
附則
平成14年4月17日
第1条
(施行期日)
この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
第6条
(商標法の改正に伴う経過措置)
1
附則第一条第一号に定める日前に既に納付した個別手数料又は同日前に納付すべきであった個別手数料については、第六条の規定による改正後の商標法(以下この条において「新商標法」という。)第六十八条の三十第一項から第四項までの規定にかかわらず、なお従前の例による。
2
前項の規定によりその個別手数料についてなお従前の例によることとされた国際登録に係る国際商標登録出願についての商標権の設定の登録については、新商標法第六十八条の十九第一項の規定にかかわらず、なお従前の例による。
3
第一項の規定によりその個別手数料についてなお従前の例によることとされた国際登録に係る商標法第六十八条の三十二第一項又は第六十八条の三十三第一項の規定による商標登録出願についての商標権の設定の登録については、新商標法第六十八条の三十五の規定にかかわらず、なお従前の例による。
第7条
(罰則の適用に関する経過措置)
この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
第8条
(政令への委任)
附則第二条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
附則
平成15年5月23日
第1条
(施行期日)
この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
附則
平成15年5月23日
第1条
(施行期日)
この法律は、平成十六年一月一日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
第5条
(商標法の改正に伴う経過措置)
1
一部施行日前にした商標登録出願(一部施行日以後にする商標登録出願であって、商標法第十条第二項(同法第十一条第五項及び第十二条第三項において準用する場合を含む。)又は同法第十七条の二第一項において準用する意匠法第十七条の三第一項の規定により一部施行日前にしたものとみなされるもの(以下「一部施行日前の商標登録出願の分割等に係る商標登録出願」という。)を除く。)、商標権の存続期間の更新登録の申請、防護標章登録出願(商標法第六十五条第三項において準用する同法第十条第二項の規定により一部施行日前にしたものとみなされるもの(以下「一部施行日前の防護標章登録出願の分割等に係る防護標章登録出願」という。)を除く。)、防護標章登録に基づく権利の存続期間の更新登録の出願及び商標法等の一部を改正する法律(以下「平成八年商標法改正法」という。)附則第十一条第一項に規定する重複登録商標に係る商標権の存続期間の更新登録の出願に係る登録料の納付についての第四条の規定による改正後の商標法(以下この条において「新商標法」という。)第四十条第三項及び第四項の規定(これらの規定を新商標法第四十一条の二第五項及び第六十五条の七第三項並びに附則第十六条の規定による改正後の平成八年商標法改正法附則第十五条第二項において準用する場合を含む。)並びに手数料の納付についての新商標法第七十六条第三項及び第四項の規定の適用については、これらの規定中「国」とあるのは、「国等(特許法等の一部を改正する法律第四条の規定による改正前の商標法第四十条第五項に規定する国等をいう。)」とする。
2
この法律の施行前に請求された審判又は再審については、その審判又は再審について審決が確定するまでは、なお従前の例による。
3
この法律の施行前に請求された審判の確定した審決に対する再審については、なお従前の例による。
第17条
(罰則の適用に関する経過措置)
この法律の施行前にした行為及びこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる事項に係るこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、それぞれなお従前の例による。
第18条
(政令への委任)
附則第二条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
第19条
(検討)
政府は、附則第一条第二号に掲げる規定の施行後五年を経過した場合において、新特許法第百七条第一項並びに別表第一号から第四号まで及び第六号の規定の施行の状況について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。
附則
平成15年5月30日
第1条
(施行期日)
この法律は、行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律の施行の日から施行する。
第4条
(その他の経過措置の政令への委任)
前二条に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
附則
平成16年6月18日
第1条
(施行期日)
この法律は、公布の日から起算して三月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
附則
平成16年6月18日
第2条
(経過措置の原則)
この法律による改正後の裁判所法、民事訴訟法、民事訴訟費用等に関する法律、特許法、実用新案法、意匠法、商標法、不正競争防止法及び著作権法の規定(罰則を除く。)は、この附則に特別の定めがある場合を除き、この法律の施行前に生じた事項にも適用する。ただし、この法律による改正前のこれらの法律の規定により生じた効力を妨げない。
第3条
(特許法等の一部改正に伴う経過措置)
次に掲げる規定は、この法律の施行前に、訴訟の完結した事件、第二審である高等裁判所又は地方裁判所における口頭弁論が終結した事件及び簡易裁判所の判決又は地方裁判所が第一審としてした判決に対して上告をする権利を留保して控訴をしない旨の合意をした事件については、適用しない。
附則
平成16年12月1日
第1条
(施行期日)
この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
附則
平成17年6月15日
第2条
(経過措置)
1
この法律の施行の際現に特許庁に係属している商標登録出願に係る商標登録出願人は、この法律による改正後の商標法第十一条第一項又は第三項の規定にかかわらず、その商標登録出願を地域団体商標に係る商標登録出願に変更することができない。
2
この法律の施行の際現に特許庁に係属している防護標章登録出願に係る防護標章登録出願人は、商標法第十二条第一項の規定にかかわらず、その防護標章登録出願を地域団体商標に係る商標登録出願に変更することができない。
3
地域団体商標の商標登録を受けようとする者が、商標法第九条第一項の規定の適用を受けようとする場合において、同項に規定する出品又は出展の日(以下この項において「出品等の日」という。)が、平成十八年四月一日前であるときは、出品等の日は平成十八年四月一日とみなす。
4
地域団体商標の商標登録を受けようとする者が、商標法第十三条第一項又は同項において準用する特許法第四十三条の二第三項において準用する同法第四十三条第一項の規定により優先権を主張しようとする場合(商標法第九条の二又は第九条の三の規定により優先権を主張することができることとされている場合を含む。)において、最初の出願若しくは千九百年十二月十四日にブラッセルで、千九百十一年六月二日にワシントンで、千九百二十五年十一月六日にヘーグで、千九百三十四年六月二日にロンドンで、千九百五十八年十月三十一日にリスボンで及び千九百六十七年七月十四日にストックホルムで改正された工業所有権の保護に関する千八百八十三年三月二十日のパリ条約第四条C(4)の規定により最初の出願とみなされた出願又は同条A(2)の規定により最初の出願と認められた出願の日(以下この項において「出願日」という。)が、平成十八年四月一日前であるときは、出願日は平成十八年四月一日とみなす。
第3条
(政令への委任)
前条に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
附則
平成17年6月29日
第1条
(施行期日)
この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
第2条
(経過措置)
第一条の規定による改正後の不正競争防止法第二条第一項第三号の規定は、この法律の施行後にした同号に掲げる行為について適用し、この法律の施行前にした第一条の規定による改正前の不正競争防止法第二条第一項第三号に掲げる行為については、なお従前の例による。
第5条
(政令への委任)
附則第二条に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
附則
平成18年6月2日
この法律は、一般社団・財団法人法の施行の日から施行する。
附則
平成18年6月7日
第1条
(施行期日)
この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
第5条
(商標法の改正に伴う経過措置)
1
第四条の規定による改正後の商標法(以下「新商標法」という。)第二条第二項の規定は、この法律の施行後にする商標登録出願について適用し、この法律の施行前にした商標登録出願については、なお従前の例による。
2
新商標法第二条第三項、第三十七条及び第六十七条の規定は、一部施行日以後にした行為について適用し、一部施行日前にした行為については、なお従前の例による。
3
新商標法第二条第二項に規定する役務(以下「小売等役務」という。)について使用をする商標について商標登録を受けようとする者が、商標法第九条第一項の規定の適用を受けようとする場合において、同項に規定する出展の日がこの法律の施行の日前であるときは、この法律の施行の日を出展の日とみなす。
4
小売等役務について使用をする商標について商標登録を受けようとする者が、商標法第九条の二、第九条の三又は第十三条第一項において準用する特許法第四十三条の二第二項の規定により優先権を主張しようとする場合において、最初の出願若しくは千九百年十二月十四日にブラッセルで、千九百十一年六月二日にワシントンで、千九百二十五年十一月六日にヘーグで、千九百三十四年六月二日にロンドンで、千九百五十八年十月三十一日にリスボンで及び千九百六十七年七月十四日にストックホルムで改正された工業所有権の保護に関する千八百八十三年三月二十日のパリ条約第四条C(4)の規定により最初の出願とみなされた出願又は同条A(2)の規定により最初の出願と認められた出願の日(以下この項において「出願日」という。)が、この法律の施行の日前であるときは、この法律の施行の日を出願日とみなす。
5
第一項及び前項の規定は、防護標章登録出願に準用する。
第6条
(施行前からの使用に基づく商標の使用をする権利)
1
この法律の施行前から日本国内において不正競争の目的でなく他人の商標登録に係る指定役務又はこれに類似する役務(小売等役務に限る。)についてその登録商標又はこれに類似する商標の使用をしていた者は、継続してその役務についてその商標の使用をする場合は、この法律の施行の際現にその商標の使用をしてその役務に係る業務を行っている範囲内において、その役務についてその商標の使用をする権利を有する。当該業務を承継した者についても、同様とする。
2
前項の登録商標に係る商標権者又は専用使用権者は、同項の規定により商標の使用をする権利を有する者に対し、その者の業務に係る役務と自己の業務に係る役務との混同を防ぐのに適当な表示を付すべきことを請求することができる。
3
第一項の規定により商標の使用をする権利を有する者は、この法律の施行の際現にその商標がその者の業務に係る役務を表示するものとして需要者の間に広く認識されているときは、同項の規定にかかわらず、その役務についてその商標の使用をする権利を有する。当該業務を承継した者についても、同様とする。
5
前各項の規定は、防護標章登録に基づく権利に準用する。
第7条
(施行後三月間にした商標登録出願についての特例)
1
この法律の施行の日から起算して三月を経過する日までの間にした商標登録出願であって、小売等役務について使用をする商標に係るもの(以下この条において「特例小売商標登録出願」という。)についての商標法第四条第一項(第十一号に係る部分に限る。)の規定の適用については、同号中「するもの」とあるのは、「するもの(その商標登録に係る指定役務が第二条第二項に係るものである場合において、同項に係る役務について使用をするものを除く。)」とする。
2
特例小売商標登録出願についての商標法第八条第一項の規定の適用については、同項中「役務」とあるのは、「役務(第二条第二項に規定する役務を除く。)」とする。
3
特例小売商標登録出願についての商標法第八条第二項の規定の適用については、当該特例小売商標登録出願は、同日にしたものとみなす。
第8条
(使用に基づく特例の適用)
1
前条第四項の規定により同日にしたものとみなされた二以上の商標登録出願がある場合において、その商標登録出願がこの法律の施行前から自己の業務に係る小売等役務について日本国内において不正競争の目的でなく使用をしている商標について商標登録を受けようとするものであるときは、その商標登録出願人は、使用に基づく特例の適用を主張することができる。
2
使用に基づく特例の適用を主張しようとする者は、商標法第八条第四項の規定により指定された期間内に、その旨を記載した書面及びその商標登録出願が次の各号のいずれにも該当することを証明するために必要な書類を特許庁長官に提出しなければならない。
3
使用に基づく特例の適用の主張を伴う商標登録出願であって、前項各号のいずれにも該当するもの(以下この条において「使用特例商標登録出願」という。)についての商標法第四条第一項(第十号に係る部分に限る。)の規定の適用については、同項第十号中「使用をするもの」とあるのは、「使用をするもの(自己の業務に係る役務(第二条第二項に規定する役務に限る。)を表示するものとして需要者の間に広く認識されている商標であつてその役務について使用をするものを除く。)」とする。
4
第一項に規定する場合において、当該二以上の商標登録出願のいずれかが使用特例商標登録出願であるときは、商標法第八条第五項の規定の適用については、同項中「特許庁長官が行う公正な方法によるくじにより定めた一の商標登録出願人」とあるのは、「意匠法等の一部を改正する法律附則第八条第三項に規定する使用特例商標登録出願の商標登録出願人(当該使用特例商標登録出願が二以上あつたときは、それらの使用特例商標登録出願の商標登録出願人)」とする。
5
商標法第二十四条の四及び第五十二条の二の規定は、前項の規定により読み替えられた同法第八条第五項の規定の適用により、同一又は類似の小売等役務について使用をする同一又は類似の二以上の登録商標に係る商標権について異なった者を商標権者とする設定の登録があった場合に準用する。
第11条
(罰則の適用に関する経過措置)
この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
第14条
(政令への委任)
附則第二条から第十一条まで及び前条に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
附則
平成20年4月18日
第1条
(施行期日)
この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
第5条
(商標法の改正に伴う経過措置)
1
第四条の規定による改正後の商標法(以下「新商標法」という。)第十六条の二第三項、商標法第十七条の二第一項において準用する新意匠法第十七条の三第一項及び新商標法第四十五条第一項の規定は、この法律の施行の日以後に商標法第十六条の二第一項の規定による却下の決定(以下この項において「補正却下決定」という。)の謄本が送達される場合について適用し、この法律の施行の日前に補正却下決定の謄本の送達があった場合については、なお従前の例による。
2
附則第一条第二号に掲げる規定の施行の日前に既に納付した登録料若しくは個別手数料又は同日前に納付すべきであった登録料(第四条の規定による改正前の商標法第四十一条の二第一項前段及び第二項前段の規定により当該登録料を分割して納付する場合を含む。)若しくは個別手数料については、新商標法第四十条第一項及び第二項、第四十一条の二第一項後段及び第二項後段、第六十五条の七第一項及び第二項並びに第六十八条の三十第一項各号及び第五項の規定にかかわらず、なお従前の例による。
3
新商標法第四十四条第一項の規定は、この法律の施行の日以後に謄本が送達される拒絶をすべき旨の査定に対する商標法第四十四条第一項の審判の請求について適用し、この法律の施行の日前に謄本の送達があった拒絶をすべき旨の査定に対する同項の審判の請求については、なお従前の例による。
第6条
(政令への委任)
附則第二条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
第7条
(検討)
政府は、附則第一条第二号に掲げる規定の施行後五年を経過した場合において、新特許法第百七条第一項並びに新商標法第四十条第一項及び第二項、第四十一条の二第一項及び第二項、第六十五条の七第一項及び第二項並びに第六十八条の三十第一項各号及び第五項の規定の施行の状況について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。
附則
平成23年6月8日
第1条
(施行期日)
この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
第5条
(商標法の一部改正に伴う経過措置)
1
第四条の規定による改正後の商標法(以下「新商標法」という。)第九条第一項の規定は、この法律の施行の日以後にする商標登録出願について適用し、この法律の施行の日前にした商標登録出願については、なお従前の例による。
2
新商標法第二十一条第一項の規定は、この法律の施行の日以後に新商標法第二十条第四項の規定により消滅したものとみなされた商標権について適用し、この法律の施行の日前に第四条の規定による改正前の商標法(以下「旧商標法」という。)第二十条第四項の規定により消滅したものとみなされた商標権については、なお従前の例による。
3
新商標法第三十三条の三第一項(同条第三項において準用する場合を含む。)の規定は、この法律の施行の際現に存する特許権又はその専用実施権についての通常実施権にも適用する。
4
新商標法第三十八条の二(新商標法第六十八条第三項において準用する場合を含む。)の規定は、この法律の施行の日以後に提起された再審の訴え(裁判所法等の一部を改正する法律第七条の規定による改正後の商標法(以下「平成十六年改正商標法」という。)第三十九条において準用する平成十六年改正特許法第百四条の三第一項の規定(平成十六年改正商標法第十三条の二第五項(平成十六年改正商標法第六十八条第一項において準用する場合を含む。)及び平成十六年改正商標法第六十八条第三項において準用する場合を含む。)が適用される訴訟事件に係るものに限る。)における主張について適用する。
5
新商標法第五十六条第一項及び附則第十七条第一項において準用する新特許法第百六十七条の規定は、この法律の施行の日以後に新商標法第四十六条第一項(新商標法第六十八条第四項において準用する場合を含む。)、新商標法第五十条第一項、第五十一条第一項、第五十二条の二第一項若しくは第五十三条第一項、新商標法第五十三条の二(新商標法第六十八条第四項において準用する場合を含む。)又は新商標法附則第十四条第一項(新商標法附則第二十三条において準用する場合を含む。)の審判の確定審決の登録があった審判と同一の事実及び同一の証拠に基づく審判について適用し、この法律の施行の日前に確定審決の登録があった審判と同一の事実及び同一の証拠に基づく審判については、なお従前の例による。
6
新商標法第六十五条の三第三項の規定は、この法律の施行の日以後に同条第二項に規定する出願の期間を経過する更新登録の出願について適用し、この法律の施行の日前に旧商標法第六十五条の三第二項に規定する出願の期間を経過している更新登録の出願については、なお従前の例による。
7
新商標法附則第三条第三項の規定は、この法律の施行の日以後に同条第二項に規定する申請の期間を経過する書換登録の申請について適用し、この法律の施行の日前に旧商標法附則第三条第二項に規定する申請の期間を経過している書換登録の申請については、なお従前の例による。
8
新商標法附則第二十三条において準用する新商標法附則第三条第三項の規定は、この法律の施行の日以後に新商標法附則第二十三条において準用する新商標法附則第三条第二項に規定する申請の期間を経過する防護標章登録に基づく権利の指定商品の書換登録の申請について適用し、この法律の施行の日前に旧商標法附則第二十三条において準用する旧商標法附則第三条第二項に規定する申請の期間を経過している防護標章登録に基づく権利の指定商品の書換登録の申請については、なお従前の例による。
9
第二項及び第六項から前項までの規定によりなお従前の例によることとされる手続に係る行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
第11条
(政令への委任)
附則第二条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
附則
平成23年6月24日
第1条
(施行期日)
この法律は、公布の日から起算して二十日を経過した日から施行する。