多極分散型国土形成促進法
平成23年8月30日 改正
第1条
【目的】
この法律は、人口及び行政、経済、文化等に関する機能が過度に集中している地域からこれらの機能の分散を図り、地方の振興開発と大都市地域の秩序ある整備を推進し、並びに住宅等の供給と地域間の交流を促進することにより、人口及びこれらの機能が特定の地域に過度に集中することなくその全域にわたり適正に配置され、それぞれの地域が有機的に連携しつつその特性を生かして発展している国土(以下「多極分散型国土」という。)の形成を促進し、もつて住民が誇りと愛着を持つことのできる豊かで住みよい地域社会の実現に寄与することを目的とする。
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参照条文
第2条
【施策における配慮】
第3条
【国の行政機関及び特殊法人の配置】
国は、内閣府及び国家行政組織法その他の法律の規定により内閣の統轄又は所轄の下に行政事務をつかさどるものとして置かれる機関(次条において「行政機関」という。)の官署並びに法律により直接に設立される法人及び特別の法律により特別の設立行為をもつて設立すべきものとされる法人(総務省設置法第4条第15号の規定の適用を受けない法人及び同号の規定の適用を受ける法人であつて株式会社であるものを除き、独立行政法人通則法第2条第1項に規定する独立行政法人を含む。以下「特殊法人」という。)の主たる事務所の新設又は移転に当たつては、多極分散型国土の形成について配慮しなければならない。
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参照条文
第4条
【国の行政機関等の東京都区部からの移転等】
1
国は、東京都の特別区の存する区域(以下「東京都区部」という。)における人口及び行政、経済、文化等に関する機能の過度の集中の是正に資するため、行政機関の官署(東京都のみ又は東京都区部若しくはその一部のみをその管轄区域とするものを除く。次項において同じ。)及び特殊法人の主たる事務所の移転に関する基本方針(以下「移転基本方針」という。)に基づき、その東京都区部からの移転に努めなければならない。
5
内閣総理大臣及び各省大臣は、東京都区部において、その所掌に係る行政機関の庁舎(行政機関がその事務を処理するために使用する建築物をいう。以下同じ。)の新築をし、又はその所管に属する庁舎について新たな使用若しくは使用の変更をしようとする場合において、関係法令の定めるところにより、当該庁舎の新築に関する計画書を財務大臣及び国土交通大臣に送付するとき又は当該庁舎の使用に関し財務大臣に報告したときは、庁舎の新築又は使用に関する政令で定める事項を国土交通大臣に通知しなければならない。ただし、当該庁舎を新たに使用することとなる行政機関の官署のすべてが東京都のみ又は東京都区部若しくはその一部のみをその管轄区域とするものである場合その他政令で定める場合は、この限りでない。
6
特殊法人がその主たる事務所を東京都区部において新設し、又は移転しようとするときは、政令で定めるところにより、当該特殊法人を監督する大臣は、その旨を国土交通大臣に通知しなければならない。ただし、当該移転が主たる事務所の用に供する建築物の改築等のための一時的なものであるときは、この限りでない。
第6条
1
国及び地方公共団体は、地域社会の中心となる地方都市の育成を図るため、地方都市とその周辺地域の一体的な振興及び行政、経済、文化等に関する機能の各地方都市への適正な配置に留意しつつ、地方都市における産業の高度化、経済社会の情報化等に対応した都市機能の増進に資する施策の推進に努めなければならない。
第7条
【振興拠点地域基本構想の作成】
1
都道府県は、当該都道府県内の特定の地域について、当該地域の特性に即した産業、文化、学術、研究、交流等に関する特色ある機能を集積させるための事業の総合的かつ計画的な実施を促進することにより、当該地域をその周辺の相当程度広範囲の地域の振興の拠点として開発整備するため、当該開発整備に関する基本的な構想(以下「振興拠点地域基本構想」という。)を作成し、主務大臣に協議し、その同意を求めることができる。
2
振興拠点地域基本構想においては、次に掲げる事項について定めるものとする。
③
前項の特色ある機能を集積させる上で中核となる研究施設、交通施設その他の政令で定める施設(以下この節において「中核的施設」という。)であつて民間事業者が設置及び運営をするもの(以下この節において「中核的民間施設」という。)のうち当該重点整備地区において整備されるべきものの種類、位置、規模、機能及び運営に関する基本的な事項
第8条
【振興拠点地域基本構想の同意】
第12条
【促進協議会】
1
同意基本構想に係る第7条第1項に規定する開発整備の内容が著しく広範にわたる等の場合において、主務大臣、関係行政機関の長及び当該同意基本構想を作成した都道府県の知事(以下この条において「主務大臣等」という。)が必要があると認めるときは、同意基本構想ごとに、当該開発整備の促進に関し必要な協議を行うための協議会(以下「促進協議会」という。)を組織することができる。
4
促進協議会の庶務は、国土交通省において処理する。ただし、当該促進協議会が沖縄県の区域内の地域について作成された同意基本構想に係るものであるときは、国土交通省及び内閣府において、共同してこれを処理する。
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参照条文
第14条
【地方税の不均一課税に伴う措置】
地方税法第6条第2項の規定により、総務省令で定める地方公共団体が、重点整備地区内において中核的民間施設のうち総務省令で定めるものを同意基本構想に従つて設置した者について、当該中核的民間施設の用に供する家屋若しくはその敷地である土地の取得に対する不動産取得税又は当該中核的民間施設の用に供する家屋若しくは構築物若しくはこれらの敷地である土地に対する固定資産税に係る不均一の課税をした場合において、これらの措置が総務省令で定める場合に該当するものと認められるときは、地方交付税法第14条の規定による当該地方公共団体の各年度における基準財政収入額は、同条の規定にかかわらず、当該地方公共団体の当該各年度分の減収額(固定資産税に関するこれらの措置による減収額にあつては、これらの措置がなされた最初の年度以降三箇年度におけるものに限る。)のうち総務省令で定めるところにより算定した額を同条の規定による当該地方公共団体の当該各年度(これらの措置が総務省令で定める日以後において行われたときは、当該減収額について当該各年度の翌年度)における基準財政収入額となるべき額から控除した額とする。
第18条
【地方債の特例等】
第19条
【農地法等による処分についての配慮】
国の行政機関の長又は都道府県知事は、重点整備地区内の土地を同意基本構想に定める中核的施設の用に供するため、農地法その他の法律の規定による許可その他の処分を求められたときは、当該施設の設置の促進が図られるよう適切な配慮をするものとする。
第20条
【監視区域の指定】
都道府県知事又は地方自治法第252条の19第1項の指定都市(以下「指定都市」という。)の長は、振興拠点地域及びその周辺の地域のうち、地価が急激に上昇し、又は上昇するおそれがあり、これによつて適正かつ合理的な土地利用の確保が困難となるおそれがあると認められる区域を国土利用計画法第27条の6第1項の規定により監視区域として指定するよう努めるものとする。
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参照条文
第21条
1
国及び地方公共団体は、人口及び行政、経済、文化等に関する機能が過度に集中している大都市について、これらの機能の適正な配置を図るための施策その他都市機能の改善に資する施策の推進に努めなければならない。
2
国及び地方公共団体は、前項に規定する施策の推進に当たつては、災害の発生を予防し、又は災害の拡大を防止するために必要な建物の不燃堅牢化の促進、河川、道路、公園及び緑地の整備その他の措置を講じつつ、これを行うよう努めるものとする。
第22条
【業務核都市基本方針】
1
国土交通大臣は、東京都区部における人口及び行政、経済、文化等に関する機能の過度の集中を是正し、これらの機能の東京圏(東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県及び茨城県の区域のうち、東京都区部及びこれと社会的経済的に一体である政令で定める広域をいう。以下同じ。)における適正な配置を図るため、東京圏における東京都区部以外の地域においてその周辺の相当程度広範囲の地域の中核となるべき都市の区域(以下「業務核都市」という。)について、事務所、営業所等の業務施設(以下「業務施設」という。)を集積させることによるその整備に関する基本方針(以下「業務核都市基本方針」という。)を定めなければならない。
3
業務核都市基本方針においては、次に掲げる事項につき、次条第1項の基本構想の指針となるべきものを定めるものとする。
第26条
【振興拠点地域に関する規定の準用】
第11条第1項の規定は第22条第1項に規定する整備について、第11条第2項の規定は第24条第1項の規定による同意を得た業務核都市基本構想(前条第1項の規定による変更の同意があつたときは、その変更後のもの。以下この条において「同意基本構想」という。)について、第15条の規定は同意基本構想に定める中核的民間施設について、第16条の規定は同意基本構想に定める公共施設について、第17条の規定は同意基本構想に基づき中核的民間施設の設置及び運営を行う者について、第18条第1項の規定は同意基本構想に定める中核的施設及び第22条第1項に規定する整備のために特に必要と認められる施設であつて、公共施設以外のものについて、第18条第2項の規定は同意基本構想を達成するために行う事業について、第20条の規定は業務核都市及びその周辺の地域について、それぞれ準用する。
第27条
第34条
【大都市等の特例】
1
第7条、第8条及び第10条から第12条までの規定により都道府県が処理することとされている事務は、振興拠点地域の全部が指定都市又は地方自治法第252条の22第1項の中核市(以下この条において「指定都市等」という。)の区域に含まれる場合においては、当該指定都市等が処理する。
第35条
【主務大臣】
この法律における主務大臣は、次のとおりとする。
①
振興拠点地域基本構想の協議に関する事項及び同意を得た振興拠点地域基本構想の円滑な実施の促進に関する事項については、国土交通大臣、内閣総理大臣、総務大臣、農林水産大臣及び経済産業大臣並びに当該振興拠点地域基本構想に定める第7条第2項第3号の中核的民間施設ごとに政令で定める大臣
②
業務核都市基本構想の協議に関する事項及び同意を得た業務核都市基本構想の円滑な実施の促進に関する事項については、国土交通大臣、総務大臣及び経済産業大臣並びに当該業務核都市基本構想に定める第22条第3項第4号の中核的民間施設ごとに政令で定める大臣
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参照条文
附則
第1条
(施行期日)
第2条
(北海道開発法の一部改正)
第3条
(沖縄開発庁設置法の一部改正)
第4条
(国土庁設置法の一部改正)
第5条
(農林水産省設置法の一部改正)
第6条
(通商産業省設置法の一部改正)
第7条
(運輸省設置法の一部改正)
第8条
(郵政省設置法の一部改正)
附則
平成11年7月16日
第48条
(多極分散型国土形成促進法の一部改正に伴う経過措置)
1
施行日前に第九十条の規定による改正前の多極分散型国土形成促進法(以下この条において「旧多極分散法」という。)第八条第一項(旧多極分散法第十条第二項において準用する場合を含む。)若しくは第二十四条第一項(旧多極分散法第二十五条第二項において準用する場合を含む。)の規定によりされた承認又はこの法律の施行の際現に旧多極分散法第七条第一項若しくは第二十三条第一項の規定によりされている承認の申請若しくは旧多極分散法第十条第一項若しくは第二十五条第一項の規定による変更の承認のためにされている申請は、それぞれ第九十条の規定による改正後の多極分散型国土形成促進法(以下この条において「新多極分散法」という。)第八条第一項(新多極分散法第十条第二項において準用する場合を含む。)若しくは第二十四条第一項(新多極分散法第二十五条第二項において準用する場合を含む。)の規定によりされた同意又は新多極分散法第七条第一項若しくは第二十三条第一項の規定による協議の申出若しくは新多極分散法第十条第一項若しくは第二十五条第一項の規定による変更の協議の申出とみなす。
第159条
(国等の事務)
第160条
(処分、申請等に関する経過措置)
1
この法律(附則第一条各号に掲げる規定については、当該各規定。以下この条及び附則第百六十三条において同じ。)の施行前に改正前のそれぞれの法律の規定によりされた許可等の処分その他の行為(以下この条において「処分等の行為」という。)又はこの法律の施行の際現に改正前のそれぞれの法律の規定によりされている許可等の申請その他の行為(以下この条において「申請等の行為」という。)で、この法律の施行の日においてこれらの行為に係る行政事務を行うべき者が異なることとなるものは、附則第二条から前条までの規定又は改正後のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。)の経過措置に関する規定に定めるものを除き、この法律の施行の日以後における改正後のそれぞれの法律の適用については、改正後のそれぞれの法律の相当規定によりされた処分等の行為又は申請等の行為とみなす。
第161条
(不服申立てに関する経過措置)
第162条
(手数料に関する経過措置)
第164条
(その他の経過措置の政令への委任)
第250条
(検討)
第251条