• 特定都市河川浸水被害対策法

特定都市河川浸水被害対策法

平成23年12月14日 改正
第1章
総則
第1条
【目的】
この法律は、都市部を流れる河川の流域において、著しい浸水被害が発生し、又はそのおそれがあり、かつ、河道等の整備による浸水被害の防止が市街化の進展により困難な地域について、浸水被害から国民の生命、身体又は財産を保護するため、当該河川及び地域をそれぞれ特定都市河川及び特定都市河川流域として指定し、浸水被害対策の総合的な推進のための流域水害対策計画の策定、河川管理者による雨水貯留浸透施設の整備その他の措置を定めることにより、特定都市河川流域における浸水被害の防止のための対策の推進を図り、もって公共の福祉の確保に資することを目的とする。
第2条
【定義】
この法律において「特定都市河川」とは、都市部を流れる河川(河川法第3条第1項に規定する河川をいう。以下同じ。)であって、その流域において著しい浸水被害が発生し、又はそのおそれがあるにもかかわらず、河道又は洪水調節ダムの整備による浸水被害の防止が市街化の進展により困難なもののうち、国土交通大臣又は都道府県知事が次条の規定により区間を限って指定するものをいう。
この法律において「特定都市河川流域」とは、当該特定都市河川の流域(当該特定都市河川に係る区間が河口を含まない場合にあってはその区間の最も下流の地点から河口までの区間に係る流域を除き、当該特定都市河川の流域内において河川に雨水を放流する下水道(以下「特定都市下水道」という。)がある場合にあってはその排水区域(下水道法第2条第7号に規定する排水区域をいう。以下同じ。)を含む。)として国土交通大臣又は都道府県知事が次条の規定により指定するものをいう。
この法律において「浸水被害」とは、特定都市河川流域において、洪水による浸水(以下「都市洪水」という。)又は一時的に大量の降雨が生じた場合において下水道その他の排水施設若しくは河川その他の公共の水域に当該雨水を排水できないことによる浸水(以下「都市浸水」という。)により、国民の生命、身体又は財産に被害を生ずることをいう。
この法律において「河川管理者」とは、河川法第7条に規定する河川管理者(同法第9条第2項又は第5項の規定により都道府県知事又は指定都市(地方自治法第252条の19第1項の指定都市をいう。以下同じ。)の長が河川法第9条第2項に規定する指定区間内の一級河川(同法第4条第1項に規定する一級河川をいう。以下同じ。)の管理の一部を行う場合にあっては、当該都道府県知事又は当該指定都市の長)をいう。
この法律において「下水道管理者」とは、下水道法第4条第1項に規定する公共下水道管理者、同法第25条の3第1項に規定する流域下水道管理者及び同法第27条第1項に規定する都市下水路管理者をいう。
この法律において「雨水貯留浸透施設」とは、雨水を一時的に貯留し、又は地下に浸透させる機能を有する施設であって、浸水被害の防止を目的とするものをいう。
この法律において「防災調整池」とは、雨水貯留浸透施設のうち、雨水を一時的に貯留する機能を有する施設であって、河川管理者及び下水道管理者以外の者が設置するもの(第9条の許可を受けて行う第10条第1項第3号に規定する対策工事により設置されるものを除く。)をいう。
この法律において「保全調整池」とは、防災調整池のうち、第23条第1項の規定により指定されるものをいう。
この法律において「宅地等」とは、宅地、池沼、水路、ため池、道路その他雨水が浸透しにくい土地として政令で定めるものをいう。
第3条
【特定都市河川等の指定】
国土交通大臣は、一の水系に係る一又は二以上の一級河川につき、区間を限ってこれを特定都市河川として指定することができる。
前項の規定により指定する河川の区間は、一級河川の連続する区間でなければならない。この場合において、二以上の一級河川を併せて指定するときは、そのうち一の一級河川の連続する区間が、他の一級河川の連続する区間と直接に又は他の一級河川の連続する区間を通じて間接に接続していなければならない。
前二項の規定により国土交通大臣が特定都市河川を指定するときは、併せて、当該特定都市河川に係る特定都市河川流域を指定しなければならない。
第1項及び第2項の規定により指定しようとする区間のすべてが河川法第9条第2項に規定する指定区間内にあるときは、第1項及び前項の規定にかかわらず、その特定都市河川及び特定都市河川流域の指定は、都道府県知事が行うものとする。
都道府県知事は、一の水系に係る一又は二以上の河川法第5条第1項に規定する二級河川につき、区間を限ってこれを特定都市河川として指定することができる。この場合においては、第2項及び第3項の規定を準用する。
前二項の場合において、指定しようとする特定都市河川流域が二以上の都府県にわたるときのこれらの規定の適用については、これらの規定中「都道府県知事」とあるのは、「都道府県知事(当該特定都市河川流域が二以上の都府県にわたる場合にあっては、都府県知事及び当該特定都市河川流域の区域の一部をその区域に含む他の都府県知事)」とする。
第3項第5項において準用する場合に限る。)及び前三項の規定により都道府県知事が特定都市河川及び特定都市河川流域の指定を行おうとするときは、あらかじめ、国土交通大臣に協議し、その同意を得なければならない。
国土交通大臣は、第1項及び第3項の規定により特定都市河川及び特定都市河川流域の指定を行おうとするときは、あらかじめ、当該特定都市河川流域の区域の全部又は一部をその区域に含む都道府県及び市町村の長並びに当該特定都市河川流域に係る特定都市下水道の下水道管理者の意見を聴かなければならない。
都道府県知事は、第3項第5項において準用する場合に限る。)及び第4項から第6項までの規定により特定都市河川及び特定都市河川流域の指定を行おうとするときは、あらかじめ、当該特定都市河川流域の区域の全部又は一部をその区域に含む市町村の長及び当該特定都市河川流域に係る特定都市下水道の下水道管理者の意見を聴かなければならない。
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国土交通大臣又は都道府県知事は、第1項第3項第5項において準用する場合を含む。)及び第4項から第6項までの規定により特定都市河川及び特定都市河川流域の指定をするときは、国土交通省令で定めるところにより、これを公示しなければならない。
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前各項の規定は、特定都市河川又は特定都市河川流域の指定の変更又は解除について準用する。
第2章
流域水害対策計画等
第1節
流域水害対策計画の策定等
第4条
【流域水害対策計画の策定】
前条の規定により特定都市河川及び特定都市河川流域が指定されたときは、当該特定都市河川の河川管理者、当該特定都市河川流域の区域の全部又は一部をその区域に含む都道府県及び市町村の長並びに当該特定都市河川流域に係る特定都市下水道の下水道管理者(以下この条及び次条において「河川管理者等」という。)は、共同して、特定都市河川流域における浸水被害の防止を図るための対策に関する計画(以下「流域水害対策計画」という。)を定めなければならない。
流域水害対策計画においては、次に掲げる事項を定めるものとする。
特定都市河川流域における浸水被害対策の基本方針
特定都市河川流域において都市洪水又は都市浸水の発生を防ぐべき目標となる降雨
特定都市河川の整備に関する事項
特定都市河川流域において当該特定都市河川の河川管理者が行う雨水貯留浸透施設の整備に関する事項
下水道管理者が行う特定都市下水道の整備に関する事項(汚水のみを排除するためのものを除く。)
特定都市河川流域において河川管理者及び下水道管理者以外の者が行う浸水被害の防止を図るための雨水の一時的な貯留又は地下への浸透に関する事項
下水道管理者が管理する特定都市下水道のポンプ施設(河川に下水を放流するためのものに限る。)の操作に関する事項
浸水被害が発生した場合における被害の拡大を防止するための措置に関する事項
前各号に定めるもののほか、浸水被害の防止を図るために必要な措置に関する事項
河川管理者等は、第1項の規定により流域水害対策計画を定めようとするときは、あらかじめ、国土交通大臣に協議し、その同意を得なければならない。ただし、当該流域水害対策計画に係る特定都市河川の河川管理者が国土交通大臣である場合は、この限りでない。
河川管理者等は、流域水害対策計画を定めようとする場合において必要があると認めるときは、あらかじめ、河川及び下水道に関し学識経験を有する者の意見を聴かなければならない。
河川管理者等は、前項に規定する場合において必要があると認めるときは、あらかじめ、公聴会の開催等特定都市河川流域内の住民の意見を反映させるために必要な措置を講じなければならない。
河川管理者等は、流域水害対策計画のうち第2項第3号及び第4号に掲げる事項については、当該特定都市河川の河川管理者が作成する案に基づいて定めるものとする。
河川管理者等は、流域水害対策計画のうち第2項第5号に掲げる事項については、当該特定都市下水道の下水道管理者及び当該下水道管理者の管理する下水道の排水区域の全部又は一部をその区域に含む都道府県の知事が共同して作成する案に基づいて定めるものとする。ただし、当該排水区域の全部が一の市町村の区域内にある場合においては、当該下水道管理者が作成する案に基づいて定めるものとする。
河川管理者等は、流域水害対策計画を定めたときは、遅滞なく、国土交通省令で定めるところにより、これを公表しなければならない。
第3項から前項までの規定は、流域水害対策計画の変更について準用する。
第5条
【流域水害対策計画の実施等】
河川管理者等は、流域水害対策計画を共同して作成した他の河川管理者等と連携を図りながら、当該流域水害対策計画に定められた浸水被害対策の基本方針に従い、雨水貯留浸透施設の整備、浸水被害対策に係る啓発その他浸水被害対策の実施に必要な措置を講ずるように努めなければならない。
特定都市河川流域内において居住し、又は事業を営む者は、当該特定都市河川流域における浸水被害の防止を図るための雨水の一時的な貯留又は地下への浸透に自ら努めるとともに、河川管理者等がこの法律の目的を達成するために行う措置に協力しなければならない。
参照条文
第2節
流域水害対策計画に基づく措置
第6条
【河川管理者による雨水貯留浸透施設の整備】
河川管理者は、流域水害対策計画に基づき、特定都市河川流域に、特定都市河川の都市洪水による被害の防止を図ることを目的とする雨水貯留浸透施設を設置し、又は管理することができる。
前項の規定により河川管理者が設置し、又は管理する雨水貯留浸透施設については、当該雨水貯留浸透施設を河川法第3条第2項に規定する河川管理施設と、当該雨水貯留浸透施設の敷地である土地の区域を同法第6条第1項に規定する河川区域と、当該雨水貯留浸透施設に関する工事を同法第8条に規定する河川工事とみなして、同法その他の政令で定める法令の規定を適用する。
河川管理者は、国土交通省令で定めるところにより、その管理する雨水貯留浸透施設の区域として政令で定めるものを公示しなければならない。これを変更するときも、同様とする。
第7条
【他の地方公共団体の負担金】
流域水害対策計画に基づく事業であって第4条第2項第5号又は第6号に掲げる事項に関するものを実施する地方公共団体は、当該事業により利益を受ける他の地方公共団体に対し、その利益を受ける限度において、当該事業に要する費用の全部又は一部を負担させることができる。
地方公共団体は、前項の規定により当該利益を受ける他の地方公共団体に当該事業に要する費用の全部又は一部を負担させようとするときは、あらかじめ、当該利益を受ける他の地方公共団体に協議しなければならない。
第8条
【排水設備の技術上の基準に関する特例】
下水道法第4条第1項に規定する公共下水道管理者は、特定都市河川流域において流域水害対策計画に基づき浸水被害の防止を図るためには、同法第10条第1項に規定する排水設備(雨水を排除するためのものに限る。)が、同条第3項の政令で定める技術上の基準を満たすのみでは十分でなく、雨水を一時的に貯留し、又は地下に浸透させる機能を備えることが必要であると認められるときは、政令で定める基準に従い、条例で、同項の技術上の基準に代えて排水設備に適用すべき排水及び雨水の一時的な貯留又は地下への浸透に関する技術上の基準を定めることができる。
第3章
特定都市河川流域における規制等
第1節
雨水浸透阻害行為の許可等
第9条
【雨水浸透阻害行為の許可】
特定都市河川流域内の宅地等以外の土地において、次に掲げる行為(流域水害対策計画に基づいて行われる行為を除く。以下「雨水浸透阻害行為」という。)であって雨水の浸透を著しく妨げるおそれのあるものとして政令で定める規模以上のものをしようとする者は、あらかじめ、都道府県知事(指定都市、地方自治法第252条の22第1項の中核市又は同法第252条の26の3第1項の特例市(以下「指定都市等」という。)の区域内にあっては、当該指定都市等の長。以下この章及び第38条において同じ。)の許可を受けなければならない。ただし、通常の管理行為、軽易な行為その他の行為で政令で定めるもの及び非常災害のために必要な応急措置として行う行為については、この限りでない。
宅地等にするために行う土地の形質の変更
土地の舗装(コンクリート等の不浸透性の材料で土地を覆うことをいい、前号に該当するものを除く。)
前二号に掲げるもののほか、土地からの流出雨水量(地下に浸透しないで他の土地へ流出する雨水の量をいう。以下同じ。)を増加させるおそれのある行為で政令で定めるもの
第10条
【申請の手続】
前条の許可を受けようとする者は、国土交通省令で定めるところにより、次に掲げる事項を記載した申請書を都道府県知事に提出しなければならない。
雨水浸透阻害行為をする土地の区域(以下「行為区域」という。)の位置、区域及び規模
雨水浸透阻害行為に関する工事の計画
雨水貯留浸透施設の設置に関する工事その他の行為区域からの雨水浸透阻害行為による流出雨水量の増加を抑制するため自ら施行しようとする工事(以下「対策工事」という。)の計画
その他国土交通省令で定める事項
前項の申請書には、国土交通省令で定める図書を添付しなければならない。
第11条
【許可の基準】
都道府県知事は、第9条の許可の申請があったときは、その対策工事の計画が、当該行為区域における雨水浸透阻害行為による流出雨水量の増加を抑制するために必要な措置を政令で定める技術的基準(次条の条例が定められているときは、当該条例で定める技術的基準を含む。第17条第2項及び第3項第18条第1項並びに第20条第1項第4号において同じ。)に従い講じたものであり、かつ、その申請の手続がこの法律又はこの法律に基づく命令の規定に違反していないと認めるときは、その許可をしなければならない。
第12条
【条例による技術的基準の強化】
地方公共団体は、その地方の浸水被害の発生の状況又は自然的条件の特殊性を勘案し、前条の政令で定める技術的基準のみによっては特定都市河川流域における浸水被害の防止を図ることが困難であると認められる場合においては、政令で定める基準に従い、条例で、当該技術的基準を強化することができる。
市町村(指定都市等を除く。)は、前項の規定により条例を定めようとするときは、あらかじめ、都道府県知事と協議し、その同意を得なければならない。
第13条
【許可の条件】
都道府県知事は、第9条の許可に、行為区域における雨水浸透阻害行為による流出雨水量の増加を抑制するために必要な条件を付することができる。この場合において、その条件は、当該許可を受けた者に不当な義務を課するものであってはならない。
参照条文
第15条
【許可又は不許可の通知】
都道府県知事は、第9条の許可の申請があったときは、遅滞なく、許可又は不許可の処分をしなければならない。
前項の処分をするには、文書をもって同項の申請をした者に通知しなければならない。
参照条文
第16条
【変更の許可等】
第9条の許可(この項の規定による許可を含む。)を受けた者は、第10条第1項各号に掲げる事項の変更をしようとする場合においては、都道府県知事の許可を受けなければならない。ただし、国土交通省令で定める軽微な変更をしようとするときは、この限りでない。
前項の許可を受けようとする者は、国土交通省令で定める事項を記載した申請書を都道府県知事に提出しなければならない。
第9条の許可を受けた者は、第1項ただし書に該当する変更をしたときは、遅滞なく、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。
第11条及び前三条の規定は、第1項の許可について準用する。
第1項又は第3項の場合における次条の規定の適用については、第1項の規定による許可又は第3項の規定による届出に係る変更後の内容を第9条の許可の内容とみなす。
第17条
【工事完了の検査等】
第9条の許可を受けた者は、当該許可に係る雨水浸透阻害行為に関する工事を完了し、又は当該工事を廃止したときは、国土交通省令で定めるところにより、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。
都道府県知事は、前項の規定による工事を完了した旨の届出があったときは、遅滞なく、当該工事が第11条の政令で定める技術的基準に適合しているかどうかについて検査しなければならない。
都道府県知事は、雨水貯留浸透施設の設置を伴う第1項の工事について、前項の検査の結果当該工事が第11条の政令で定める技術的基準に適合すると認めたときは、遅滞なく、国土交通省令で定める基準を参酌して都道府県(当該雨水貯留浸透施設が指定都市等の区域内にある場合にあっては、当該指定都市等。第6項から第8項までにおいて同じ。)の条例で定めるところにより、次に掲げる土地又は建築物等(建築物その他の工作物をいう。以下同じ。)に、当該技術的基準に適合する雨水貯留浸透施設が存する旨を表示した標識を設けなければならない。
雨水貯留浸透施設の敷地である土地
建築物等に雨水貯留浸透施設が設置されている場合にあっては、当該建築物等又はその敷地である土地
前項各号に掲げる土地又は建築物等の所有者、管理者又は占有者は、正当な理由がない限り、同項の標識の設置を拒み、又は妨げてはならない。
何人も、第3項の規定により設けられた標識を設置者の承諾を得ないで移転し、若しくは除却し、又は汚損し、若しくは損壊してはならない。
都道府県は、第3項の規定による行為により損失を受けた者がある場合においては、その損失を受けた者に対して、通常生ずべき損失を補償しなければならない。
前項の規定による損失の補償については、都道府県と損失を受けた者が協議しなければならない。
前項の規定による協議が成立しない場合においては、都道府県又は損失を受けた者は、政令で定めるところにより、収用委員会に土地収用法第94条第2項の規定による裁決を申請することができる。
第18条
【雨水貯留浸透施設の機能を阻害するおそれのある行為の許可】
前条第2項の検査の結果第11条の政令で定める技術的基準に適合すると認められた雨水貯留浸透施設について、次に掲げる行為をしようとする者は、あらかじめ、都道府県知事の許可を受けなければならない。ただし、通常の管理行為、軽易な行為その他の行為で政令で定めるもの及び非常災害のため必要な応急措置として行う行為については、この限りでない。
雨水貯留浸透施設の全部又は一部の埋立て
雨水貯留浸透施設(建築物等に設置されているものを除く。)の敷地である土地の区域における建築物等の新築、改築又は増築
雨水貯留浸透施設が設置されている建築物等の改築又は除却(雨水貯留浸透施設に係る部分に関するものに限る。)
前三号に掲げるもののほか、雨水貯留浸透施設が有する雨水を一時的に貯留し、又は地下に浸透させる機能を阻害するおそれのある行為で政令で定めるもの
前項の許可を受けようとする者は、国土交通省令で定めるところにより、行為の種類、場所、設計又は施行方法、着手予定日その他国土交通省令で定める事項を記載した申請書を都道府県知事に提出しなければならない。
都道府県知事は、第1項の許可の申請があったときは、その申請に係る行為が雨水貯留浸透施設が有する雨水を一時的に貯留し、又は地下に浸透させる機能の保全上支障がなく、かつ、その申請の手続がこの法律又はこの法律に基づく命令の規定に違反していないと認めるときは、その許可をしなければならない。
第13条から第15条までの規定は、第1項の許可について準用する。この場合において、第13条第14条及び第15条第1項中「第9条」とあるのは「第18条第1項」と、第13条中「行為区域における雨水浸透阻害行為による流出雨水量の増加を抑制する」とあるのは「雨水貯留浸透施設が有する雨水を一時的に貯留し、又は地下に浸透させる機能を保全する」と、第14条中「雨水浸透阻害行為」とあるのは「第18条第1項各号に掲げる行為」と、第15条第2項中「前項」とあるのは「第18条第4項において準用する第15条第1項」と、「同項」とあるのは「第18条第1項の許可」と読み替えるものとする。
第3条第11項の規定による特定都市河川流域の指定の変更又は解除により第1項の雨水貯留浸透施設が特定都市河川流域外に存することとなった場合においては、当該雨水貯留浸透施設については、前条第3項から第8項まで及び前各項の規定は、適用しない。
第19条
【雨水の流出の増加の抑制】
特定都市河川流域内の宅地等以外の土地において、雨水浸透阻害行為であって第9条の政令で定める規模未満のものをしようとする者は、行為区域における当該雨水浸透阻害行為による流出雨水量の増加を抑制するために必要な措置を講ずるよう努めなければならない。
第20条
【監督処分】
都道府県知事は、次の各号のいずれかに該当する者に対して、特定都市河川流域における浸水被害の防止を図るために必要な限度において、第9条第16条第1項若しくは第18条第1項の許可を取り消し、若しくはその許可に付した条件を変更し、又は工事その他の行為の停止を命じ、若しくは相当の期限を定めて必要な措置をとることを命ずることができる。
第9条又は第16条第1項の規定に違反して、雨水浸透阻害行為をした者
第18条第1項の規定に違反して、同項各号に掲げる行為をした者
第9条第16条第1項又は第18条第1項の許可に付した条件に違反した者
特定都市河川流域内における雨水浸透阻害行為(当該特定都市河川流域の指定の際当該特定都市河川流域内において既に着手している行為を除く。)であって、行為区域における流出雨水量の増加を抑制するために必要な措置を第11条の政令で定める技術的基準に従って講じていないものに関する工事の注文主若しくは請負人(請負工事の下請人を含む。)又は請負契約によらないで自らその工事をしている者若しくはした者
詐欺その他不正な手段により第9条第16条第1項又は第18条第1項の許可を受けた者
前項の規定により必要な措置をとることを命じようとする場合において、過失がなくて当該措置を命ずべき者を確知することができないときは、都道府県知事は、その者の負担において、当該措置を自ら行い、又はその命じた者若しくは委任した者にこれを行わせることができる。この場合においては、相当の期限を定めて、当該措置を行うべき旨及びその期限までに当該措置を行わないときは、都道府県知事又はその命じた者若しくは委任した者が当該措置を行う旨を、あらかじめ、公告しなければならない。
都道府県知事は、第1項の規定による命令をした場合においては、標識の設置その他国土交通省令で定める方法により、その旨を公示しなければならない。
前項の標識は、第1項の規定による命令に係る土地又は建築物等若しくは建築物等の敷地内に設置することができる。この場合においては、同項の規定による命令に係る土地又は建築物等若しくは建築物等の敷地の所有者、管理者又は占有者は、当該標識の設置を拒み、又は妨げてはならない。
第21条
【立入検査】
都道府県知事は、第9条第16条第1項第17条第2項第18条第1項又は前条第1項の規定による権限を行うために必要な限度において、その職員に、雨水浸透阻害行為に係る土地(対策工事に係る建築物等を含む。)に立ち入り、当該土地、当該雨水浸透阻害行為に関する工事若しくは当該対策工事の状況又は当該対策工事により設置された施設を検査させることができる。
前項の規定により立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者の請求があったときは、これを提示しなければならない。
第1項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。
参照条文
第22条
【報告の徴収等】
都道府県知事は、第9条又は第16条第1項の許可を受けた者に対し、当該許可に係る土地又は当該許可に係る雨水浸透阻害行為に関する工事の状況について報告若しくは資料の提出を求め、又は当該土地における雨水浸透阻害行為による流出雨水量の増加を抑制するために必要な助言若しくは勧告をすることができる。
都道府県知事は、第18条第1項の許可を受けた者に対し、当該許可に係る雨水貯留浸透施設又は当該許可に係る行為の状況について報告若しくは資料の提出を求め、又は当該雨水貯留浸透施設が有する雨水を一時的に貯留し、若しくは地下に浸透させる機能を保全するために必要な助言若しくは勧告をすることができる。
参照条文
第2節
保全調整池
第23条
【保全調整池の指定等】
都道府県知事は、特定都市河川流域内に存する政令で定める規模以上の防災調整池の雨水を一時的に貯留する機能が当該特定都市河川流域における浸水被害の防止を図るために有用であると認めるときは、当該防災調整池を保全調整池として指定することができる。
都道府県知事は、前項の規定による指定をしようとするときは、あらかじめ、当該保全調整池が存する市町村の長(指定都市等の長を除く。)の意見を聴かなければならない。
都道府県知事は、第1項の規定による指定をするときは、国土交通省令で定めるところにより、当該保全調整池を公示するとともに、その旨を当該保全調整池が存する市町村の長(指定都市等の長を除く。)及び当該保全調整池の所有者に通知しなければならない。
第1項の規定による指定は、前項の規定による公示によってその効力を生ずる。
前三項の規定は、第1項の規定による指定の解除について準用する。
第24条
【標識の設置等】
都道府県知事は、保全調整池を指定したときは、国土交通省令で定める基準を参酌して都道府県(当該保全調整池が指定都市等の区域内にある場合にあっては、当該指定都市等。次項において準用する第17条第6項から第8項までにおいて同じ。)の条例で定めるところにより、次に掲げる土地又は建築物等に、保全調整池が存する旨を表示した標識を設けなければならない。
保全調整池の敷地である土地
建築物等に保全調整池が設置されている場合にあっては、当該建築物等又はその敷地である土地
第17条第4項から第8項までの規定は、前項の場合について準用する。この場合において、同条第4項中「前項各号」とあるのは「第24条第1項各号」と、同条第5項及び第6項中「第3項」とあるのは「第24条第1項」と、同条第7項中「前項」とあるのは「第24条第2項において準用する第17条第6項」と、同条第8項中「前項」とあるのは「第24条第2項において準用する第17条第7項」と読み替えるものとする。
第25条
【行為の届出等】
保全調整池について、次に掲げる行為をしようとする者は、当該行為に着手する日の三十日前までに、国土交通省令で定めるところにより、行為の種類、場所、設計又は施行方法、着手予定日その他国土交通省令で定める事項を都道府県知事に届け出なければならない。ただし、通常の管理行為、軽易な行為その他の行為で政令で定めるもの及び非常災害のため必要な応急措置として行う行為については、この限りでない。
保全調整池の全部又は一部の埋立て
保全調整池(建築物等に設置されているものを除く。)の敷地である土地の区域における建築物等の新築、改築又は増築
保全調整池が設置されている建築物等の改築又は除却(保全調整池に係る部分に関するものに限る。)
前三号に掲げるもののほか、保全調整池が有する雨水を一時的に貯留する機能を阻害するおそれのある行為で政令で定めるもの
都道府県知事(指定都市等の長を除く。)は、前項の規定による届出を受けたときは、国土交通省令で定めるところにより、当該届出の内容を特定都市河川の河川管理者(次項において「関係河川管理者」という。)、当該保全調整池が存する下水道の排水区域に係る下水道管理者(次項において「関係下水道管理者」という。)及び当該保全調整池が存する市町村の長に通知しなければならない。
指定都市等の長は、第1項の規定による届出を受けたときは、国土交通省令で定めるところにより、当該届出の内容を当該指定都市等を包括する都道府県の知事、関係河川管理者及び関係下水道管理者に通知しなければならない。
都道府県知事は、第1項の規定による届出があった場合において、当該保全調整池が有する雨水を一時的に貯留する機能の保全のため必要があると認めるときは、当該届出をした者に対して、必要な助言又は勧告をすることができる。
第26条
【防災調整池の保全】
特定都市河川流域内に存する防災調整池の所有者その他当該防災調整池の管理について権原を有する者は、当該防災調整池が有する雨水を一時的に貯留する機能を維持するように努めなければならない。
第3節
管理協定
第27条
【管理協定の締結等】
地方公共団体は、保全調整池が有する雨水を一時的に貯留する機能の保全のため必要があると認めるときは、保全調整池所有者等(当該保全調整池の敷地である土地(建築物等に保全調整池が設置されている場合にあっては、当該建築物等のうち当該保全調整池に係る部分)の所有者又は使用及び収益を目的とする権利(臨時設備その他一時使用のため設定されたことが明らかなものを除く。)を有する者をいう。次項及び第31条において同じ。)との間において、次に掲げる事項を定めた協定(以下「管理協定」という。)を締結して、当該保全調整池の管理を行うことができる。
管理協定の目的となる保全調整池(以下「管理協定調整池」という。)
管理協定調整池の管理の方法に関する事項
管理協定の有効期間
管理協定に違反した場合の措置
管理協定については、保全調整池所有者等の全員の合意がなければならない。
参照条文
第28条
【管理協定の縦覧等】
地方公共団体は、管理協定を締結しようとするときは、国土交通省令で定めるところにより、その旨を公告し、当該管理協定を当該公告の日から二週間利害関係人の縦覧に供さなければならない。
前項の規定による公告があったときは、利害関係人は、同項の縦覧期間満了の日までに、当該管理協定について、地方公共団体に意見書を提出することができる。
第29条
【管理協定の公告等】
地方公共団体は、管理協定を締結したときは、国土交通省令で定めるところにより、その旨を公告し、かつ、当該管理協定の写しを当該地方公共団体の事務所に備えて公衆の縦覧に供するとともに、次に掲げる土地又は建築物等に、管理協定調整池が存する旨を明示しなければならない。
管理協定調整池の敷地である土地
建築物等に管理協定調整池が設置されている場合にあっては、当該建築物等又はその敷地である土地
第30条
【管理協定の変更】
第27条第2項及び前二条の規定は、管理協定において定めた事項の変更について準用する。
第31条
【管理協定の効力】
第29条前条において準用する場合を含む。)の規定による公告のあった管理協定は、その公告のあった後において当該管理協定調整池の保全調整池所有者等となった者に対しても、その効力があるものとする。
第4章
都市洪水想定区域等
第32条
【都市洪水想定区域及び都市浸水想定区域】
国土交通大臣は特定都市河川のうち一級河川の区間(河川法第9条第2項に規定する指定区間を除く。)について、都道府県知事は特定都市河川のうちその他の区間について、都市洪水が発生した時の円滑かつ迅速な避難を確保し、及び都市洪水による被害の軽減を図るため、国土交通省令で定めるところにより、それぞれ、流域水害対策計画において定められた都市洪水の発生を防ぐべき目標となる降雨が生じた場合にその特定都市河川のはん濫による都市洪水が想定される区域を、都市洪水想定区域として指定するものとする。ただし、その特定都市河川について、水防法第10条第2項第11条第1項又は第13条第1項若しくは第2項の規定による指定があるときは、この限りでない。
前項本文に定めるもののほか、特定都市河川流域の全部又は一部をその区域に含む市町村の長、当該市町村を包括する都道府県の知事及び特定都市下水道の下水道管理者(特定都市河川流域の全部が一の市町村の区域内にある場合にあっては、市町村の長及び特定都市下水道の下水道管理者)は、共同して、当該特定都市河川流域について、都市浸水が発生した時の円滑かつ迅速な避難を確保し、及び都市浸水による被害の軽減を図るため、国土交通省令で定めるところにより、流域水害対策計画において定められた都市浸水の発生を防ぐべき目標となる降雨が生じた場合に都市浸水が想定される区域を、都市浸水想定区域として指定するものとする。
前二項の規定による指定は、指定の区域及び浸水した場合に想定される水深を明らかにしてするものとする。
第1項本文又は第2項の規定による指定をした者は、指定後速やかに、国土交通省令で定めるところにより、指定の区域及び浸水した場合に想定される水深を公表しなければならない。
第1項本文の規定による指定をした者は、指定後速やかに、前項の規定により公表すべき事項を当該都市洪水想定区域の全部又は一部をその区域に含む市町村の長に通知しなければならない。
前三項の規定は、第1項本文又は第2項の規定による指定の変更について準用する。
第33条
【都市洪水想定区域及び都市浸水想定区域における円滑かつ迅速な避難を確保するための措置】
市町村防災会議(災害対策基本法第16条第1項に規定する市町村防災会議をいい、これを設置しない市町村にあっては、当該市町村の長とする。次項において同じ。)は、前条第1項本文の規定による都市洪水想定区域の指定又は同条第2項の規定による都市浸水想定区域の指定があったときは、市町村地域防災計画(同法第42条第1項に規定する市町村地域防災計画をいう。第3項において同じ。)において、都市洪水及び都市浸水が相互に影響を及ぼすものであることを考慮して、都市洪水又は都市浸水の発生又は発生のおそれに関する情報(以下「洪水等情報」という。)の伝達方法、避難場所その他都市洪水又は都市浸水が生じた時の円滑かつ迅速な避難の確保を図るために必要な事項について定めるものとする。
市町村防災会議は、都市洪水想定区域内又は都市浸水想定区域内に地下街その他不特定かつ多数の者が利用する地下に設けられた施設がある場合には、都市洪水又は都市浸水が生じた時における当該施設の利用者の円滑かつ迅速な避難の確保が図られるように、前項に規定する洪水等情報の伝達方法を定めるものとする。
都市洪水想定区域又は都市浸水想定区域をその区域に含む市町村の長は、市町村地域防災計画において定められた洪水等情報の伝達方法、避難場所その他都市洪水又は都市浸水が生じた時の円滑かつ迅速な避難の確保を図るために必要な事項について、住民に周知させるように努めるものとする。
都市洪水想定区域(当該特定都市河川が水防法第10条第2項第11条第1項又は第13条第1項若しくは第2項の規定による指定を受けている場合にあっては、同法第14条第1項に規定する浸水想定区域を含む。)内又は都市浸水想定区域内の地下街その他不特定かつ多数の者が利用する地下に設けられた施設の所有者又は管理者は、単独に又は共同して、都市洪水又は都市浸水が生じた時における当該施設の利用者の円滑かつ迅速な避難の確保を図るために必要な措置に関する計画を作成し、これを公表するように努めなければならない。
第1項から第3項までの規定は、災害対策基本法第17条第1項の規定により浸水被害の軽減を図るため市町村防災会議の協議会が設置されている場合について準用する。この場合において、第1項中「市町村防災会議(災害対策基本法第16条第1項に規定する市町村防災会議をいい、これを設置しない市町村にあっては、当該市町村の長とする。」とあるのは「市町村防災会議の協議会(災害対策基本法第17条第1項に規定する市町村防災会議の協議会をいう。」と、「市町村地域防災計画(同法第42条第1項に規定する市町村地域防災計画をいう。」とあるのは「市町村相互間地域防災計画(同法第44条第1項に規定する市町村相互間地域防災計画をいう。」と、第2項中「市町村防災会議」とあるのは「市町村防災会議の協議会」と、第3項中「市町村地域防災計画」とあるのは「市町村相互間地域防災計画」と読み替えるものとする。
第5章
雑則
第34条
【測量又は調査のための土地の立入り等】
国土交通大臣、都道府県知事若しくは指定都市等の長又はその命じた者若しくは委任した者は、第3条第3項同条第5項において準用する場合を含む。)若しくは第4項の規定による特定都市河川流域の指定又は第23条第1項の規定による保全調整池の指定に関する測量又は調査のためやむを得ない必要があるときは、他人の占有する土地に立ち入り、又は特別の用途のない他人の土地を作業場として一時使用することができる。
前項の規定により他人の占有する土地に立ち入ろうとする者は、あらかじめ、その旨を当該土地の占有者に通知しなければならない。ただし、あらかじめ通知することが困難であるときは、この限りでない。
第1項の規定により宅地又は垣、さく等で囲まれた他人の占有する土地に立ち入ろうとする場合においては、その立ち入ろうとする者は、立入りの際、あらかじめ、その旨を当該土地の占有者に告げなければならない。
日出前及び日没後においては、土地の占有者の承諾があった場合を除き、前項に規定する土地に立ち入ってはならない。
第1項の規定により他人の占有する土地に立ち入ろうとする者は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人の請求があったときは、これを提示しなければならない。
第1項の規定により特別の用途のない他人の土地を作業場として一時使用しようとする者は、あらかじめ、当該土地の占有者及び所有者に通知して、その意見を聴かなければならない。
土地の占有者又は所有者は、正当な理由がない限り、第1項の規定による立入り又は一時使用を拒み、又は妨げてはならない。
国、都道府県又は指定都市等は、第1項の規定による立入り又は一時使用により損失を受けた者がある場合においては、その者に対して、通常生ずべき損失を補償しなければならない。
前項の規定による損失の補償については、国、都道府県又は指定都市等と損失を受けた者とが協議しなければならない。
10
前項の規定による協議が成立しない場合においては、国、都道府県又は指定都市等は、自己の見積もった金額を損失を受けた者に支払わなければならない。この場合において、当該金額について不服がある者は、政令で定めるところにより、補償金の支払を受けた日から三十日以内に、収用委員会に土地収用法第94条第2項の規定による裁決を申請することができる。
第35条
【権限の委任】
この法律に規定する国土交通大臣の権限は、国土交通省令で定めるところにより、その全部又は一部を地方整備局長又は北海道開発局長に委任することができる。
第36条
【経過措置】
この法律の規定に基づき政令又は国土交通省令を制定し、又は改廃する場合においては、それぞれ、政令又は国土交通省令で、その制定又は改廃に伴い合理的に必要と判断される範囲内において、所要の経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)を定めることができる。
第37条
【事務の区分】
この法律の規定により地方公共団体が処理することとされている事務のうち次に掲げるものは、地方自治法第2条第9項第1号に規定する第1号法定受託事務とする。
第3条第3項同条第5項同条第11項において準用する場合を含む。)において準用する場合に限る。)、同条第4項から第7項まで、第9項及び第10項同条第11項においてこれらの規定を準用する場合を含む。)、第4条第1項同条第3項から第8項まで(同条第9項においてこれらの規定を準用する場合を含む。)並びに第34条第1項から第3項まで、第5項第6項及び第8項から第10項まで(第34条第1項から第3項まで、第5項第6項及び第8項から第10項までに規定する事務にあっては、特定都市河川流域の指定に係るものに限る。)の規定により都道府県が処理することとされている事務
第4条第1項及び同条第3項から第8項まで(同条第9項においてこれらの規定を準用する場合を含む。)の規定により市町村が処理することとされている事務
第6章
罰則
第38条
第20条第1項の規定による都道府県知事の命令に違反した者は、一年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。
参照条文
第39条
次の各号のいずれかに該当する者は、六月以下の懲役又は三十万円以下の罰金に処する。
第9条又は第16条第1項の規定に違反して、雨水浸透阻害行為をした者
第18条第1項の規定に違反して、同項各号に掲げる行為をした者
第21条第1項の規定による立入検査を拒み、妨げ、又は忌避した者
第34条第7項の規定に違反して、土地の立入り又は一時使用を拒み、又は妨げた者
第40条
次の各号のいずれかに該当する者は、三十万円以下の罰金に処する。
第17条第1項(工事の完了の届出に係る部分に限る。)又は第25条第1項の規定に違反して、届出をせず、又は虚偽の届出をした者
第17条第5項第24条第2項において準用する場合を含む。)の規定に違反した者
第22条の規定による報告又は資料の提出を求められて、報告若しくは資料を提出せず、又は虚偽の報告若しくは資料の提出をした者
第41条
法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務又は財産に関し、前三条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対しても各本条の罰金刑を科する。
第42条
第16条第3項又は第17条第1項(工事の廃止の届出に係る部分に限る。)の規定に違反して、届出をせず、又は虚偽の届出をした者は、二十万円以下の過料に処する。
附則
第1条
(施行期日)
この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
附則
平成17年5月2日
第1条
(施行期日)
この法律は、公布の日から起算して三月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
附則
平成23年6月22日
第1条
(施行期日)
この法律は、平成二十四年四月一日から施行する。ただし、次条の規定は公布の日から、附則第十七条の規定は地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律の公布の日又はこの法律の公布の日のいずれか遅い日から施行する。
附則
平成23年8月30日
第1条
(施行期日)
この法律は、公布の日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
第69条
(特定都市河川浸水被害対策法の一部改正に伴う経過措置)
第百五十七条の規定の施行の日から起算して一年を超えない期間内において、同条の規定による改正後の特定都市河川浸水被害対策法第十七条第三項又は第二十四条第一項の規定に基づく条例が制定施行されるまでの間は、同法第十七条第三項又は第二十四条第一項の国土交通省令で定める基準は、それぞれ同法第十七条第三項又は第二十四条第一項の条例で定める基準とみなす。
第81条
(罰則に関する経過措置)
この法律(附則第一条各号に掲げる規定にあっては、当該規定。以下この条において同じ。)の施行前にした行為及びこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
第82条
(政令への委任)
この附則に規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。
附則
平成23年12月14日
第1条
(施行期日)
この法律は、公布の日から起算して二月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

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