• 国土調査法

国土調査法

平成25年6月14日 改正
第1章
目的及び定義
第1条
【目的】
この法律は、国土の開発及び保全並びにその利用の高度化に資するとともに、あわせて地籍の明確化を図るため、国土の実態を科学的且つ総合的に調査することを目的とする。
第2条
【定義】
この法律において「国土調査」とは、左の各号に掲げる調査をいう。
国の機関が行う基本調査、土地分類調査又は水調査
都道府県が行う基本調査
地方公共団体又は土地改良区その他の政令で定める者(以下「土地改良区等」という。)が行う土地分類調査又は水調査で第5条第4項又は第6条第3項の規定による指定を受けたもの及び地方公共団体又は土地改良区等が行う地籍調査で第5条第4項若しくは第6条第3項の規定による指定を受けたもの又は第6条の3第2項の規定により定められた事業計画に基くもの
前項第1号及び第2号の「基本調査」とは、土地分類調査、水調査及び地籍調査の基礎とするために行う土地及び水面の測量(このために必要な基準点の測量を含む。)並びに土地分類調査及び水調査の基準の設定のための調査を行い、その結果を地図及び簿冊に作成することをいう。
第1項第1号及び第3号の「土地分類調査」とは、土地をその利用の可能性により分類する目的をもつて、土地の利用現況、土性その他の土じようの物理的及び化学的性質、浸蝕の状況その他の主要な自然的要素並びにその生産力に関する調査を行い、その結果を地図及び簿冊に作成することをいう。
第1項第1号及び第3号の「水調査」とは、治水及び利水に資する目的をもつて、気象、陸水の流量、水質及び流砂状況並びに取水量、用水量、排水量及び水利慣行等の水利に関する調査を行い、その結果を地図及び簿冊に作成することをいう。
第1項第3号の「地籍調査」とは、毎筆の土地について、その所有者、地番及び地目の調査並びに境界及び地積に関する測量を行い、その結果を地図及び簿冊に作成することをいう。
第2項から前項までに規定する地図及び簿冊の様式は、政令で定める。
第1項第1号に規定する基本調査、土地分類調査又は水調査を行う国の機関は、これらの国土調査の各々について政令で定める。
第2章
計画及び実施
第3条
【基礎計画及び作業規程の準則】
国の機関が行う国土調査及び都道府県が行う基本調査の基礎計画は、国土交通省令で定める。
国土調査の作業規程の準則は、国土交通省令で定める。
第4条
【国の機関が行う国土調査の実施に関する計画及び作業規程】
国の機関が行う国土調査の実施計画は、前条第1項の基礎計画に基いて、当該調査を行う国の機関が作成する。
前項の実施計画は、あらかじめ、国土交通大臣の承認を得て定めなければならない。
第1項の国の機関が行う国土調査の作業規程は、前条第2項の作業規程の準則に基づいて、当該調査を行う国の機関が作成して、これを国土交通大臣に届け出なければならない。
国の機関が第2条第1項第1号の国土調査を行う場合においては、当該調査が行われる都道府県におけるその実施の方法について、当該都道府県の意見を聞かなければならない。
第5条
【都道府県が行う国土調査の指定】
都道府県は、国土調査として基本調査を行おうとする場合においては、第3条第1項及び第2項の基礎計画及び作業規程の準則に基づいて、その実施に関する計画及び作業規程を作成して、これを国土交通大臣に届け出なければならない。
都道府県は、基本調査の成果に基づいて、国土調査として第2条第1項第3号の調査(地籍調査で第6条の3第2項の規定により定められた事業計画に基づくものを除く。以下第6条第1項において同じ。)を行おうとする場合においては、その実施に関する計画を作成して、これを国土交通大臣に届け出なければならない。
都道府県は、第3条第2項の作業規程の準則に基づいて、前項の規定による届出をした計画に係る調査の作業規程を作成して、これを国土交通大臣に届け出なければならない。
国土交通大臣は、前三項の規定による届出があつた場合においては、その届出に係る計画及び作業規程を審査し、その結果に基づいて当該調査を国土調査として指定し、又は当該届出に係る計画若しくは作業規程の変更を勧告し、若しくは必要な助言をした場合において当該都道府県がこれに同意したときはその計画若しくは作業規程に変更を加えて国土調査として指定しなければならない。
国土交通大臣は、前項の規定により国土調査の指定をした場合においては、遅滞なく、政令で定めるところにより、公示しなければならない。
第6条
【市町村又は土地改良区等が行う国土調査の指定】
市町村又は土地改良区等は、基本調査の成果に基いて、国土調査として第2条第1項第3号の調査を行おうとする場合においては、その実施に関する計画を作成して、これを都道府県知事に届け出なければならない。
市町村又は土地改良区等は、第3条第2項の作業規程の準則に基いて、前項の規定による届出をした計画に係る調査の作業規程を作成して、これを都道府県知事に届け出なければならない。
都道府県知事は、前二項の規定による届出があつた場合においては、その届出に係る計画及び作業規程を審査し、その結果に基いて当該調査を国土調査として指定し、又は当該届出に係る計画若しくは作業規程の変更を勧告し、若しくは必要な助言をした場合において当該市町村又は土地改良区等がこれに同意したときはその計画若しくは作業規程に変更を加えて国土調査として指定しなければならない。
都道府県知事は、前項の規定によつて当該国土調査の指定をしようとする場合においては、あらかじめ、国土交通大臣等(当該指定に係る調査が、市町村が行うものである場合にあつては国土交通大臣、土地改良区等が行うものである場合にあつては国土交通大臣及び土地改良区等を所管する大臣をいう。以下同じ。)の意見を求めることができる。
都道府県知事は、第3項の規定により国土調査の指定をした場合においては、遅滞なく、政令で定めるところにより、これを公表するよう努めなければならない。
第6条の2
【地籍調査に関する特定計画】
国土交通大臣は、国土の総合開発に関する施策を策定し、又はこれが実施の円滑化を図るため特に速やかに地籍調査を行う必要があると認める地域について、政令で定めるところにより地籍調査に関する特定計画を定めて、遅滞なく、これを公示するとともに、関係都道府県に通知しなければならない。
国土交通大臣は、前項の特定計画を定めようとする場合においては、あらかじめ、関係都道府県と協議しなければならない。
第6条の3
【地籍調査に関する都道府県計画等】
都道府県は、前条第1項の通知を受けたときは、同項の特定計画に基づき、政令で定めるところにより地籍調査に関する都道府県計画を定めて、これを国土交通大臣に報告しなければならない。
都道府県は、前項の都道府県計画に基き、関係市町村又は土地改良区等と協議し、毎年度、政令で定めるところにより、当該年度における事業計画を定めなければならない。
都道府県は、前項の事業計画を定めようとする場合においては、あらかじめ、国土交通大臣に協議し、その同意を得なければならない。
国土交通大臣は、前項の同意をする場合においては、第9条の2第2項の規定により国が負担することとなる経費の総額が国会の議決を経た予算の金額を超えない範囲内においてしなければならない。
第2項の事業計画が定められた場合においては、都道府県知事は、遅滞なく、政令で定めるところによりこれを公表するよう努めるとともに、関係市町村又は土地改良区等に通知しなければならない。
第6条の4
【事業計画の実施等】
都道府県、市町村又は土地改良区等は、前条第2項の規定により定められた事業計画に基づく地籍調査を行うものとする。
前項の場合において、都道府県、市町村又は土地改良区等は、あらかじめ、その実施に関する計画及び第3条第2項の作業規程の準則に基づく作業規程を作成して、都道府県にあつては国土交通大臣に、市町村又は土地改良区等にあつては都道府県知事に届け出なければならない。
第8条
【国土調査の実施の勧告】
都道府県が土地改良事業その他の政令で定める事業を行う場合又はこれらの事業が道若しくは二以上の都府県の区域にわたつて行われる場合においては、当該事業を所管する大臣(以下「事業所管大臣」という。)は、当該事業を行う者に対し、国土調査を併せ行うことを勧告することができる。
第5条の規定は、前項の事業を行う者が同項の勧告に基いて国土調査を併せ行う場合に準用する。この場合において、同条中「都道府県」とあるのは「土地改良事業その他の政令で定める事業を行う者」と、「国土交通大臣」とあるのは「事業所管大臣」と読み替えるものとする。
事業所管大臣は、前項において準用する第5条第4項の規定による指定又は勧告若しくは助言をする場合においては、あらかじめ、国土交通大臣の承認を得なければならない。
都道府県知事は、当該都道府県の区域内において国の機関及び都道府県以外の者が第1項の事業を行う場合においては、当該事業を行う者に対し、国土調査をあわせ行うことを勧告することができる。
第6条の規定は、前項の事業を行う者が同項の勧告に基づいて国土調査を併せ行う場合に準用する。この場合において、同条第4項中「国土交通大臣等(当該指定に係る調査が、市町村が行うものである場合にあつては国土交通大臣、土地改良区等が行うものである場合にあつては国土交通大臣及び土地改良区等を所管する大臣をいう。以下同じ。)」とあるのは、「国土交通大臣及び事業所管大臣」と読み替えるものとする。
第9条
【補助金の交付】
国は、次の各号のいずれかに該当する場合においては、当該調査を行う者又は当該調査を行う者に対して補助金を交付する都道府県に対し、政令で定めるところにより、予算の範囲内において補助金を交付することができる。
第5条第4項の規定により当該都道府県の届出に係る計画及び作業規程に変更を加えた国土調査の指定があつた場合
第6条第3項の規定により当該市町村又は土地改良区等の届出に係る計画及び作業規程に同条第4項の規定による請求があつた場合において国土交通大臣等がした勧告又は助言に基づく変更を加えた国土調査の指定があつた場合
前条第1項に規定する者が同項の勧告に基き、且つ、同条第2項において準用する第5条第4項の規定による指定によつて国土調査をあわせ行う場合
前条第4項に規定する者が同項の規定による勧告に基づき、かつ、同条第5項において準用する第6条第4項の規定による請求があつた場合において国土交通大臣及び事業所管大臣がした勧告又は助言に基づく指定によつて国土調査を併せ行う場合
第9条の2
【経費の負担】
都道府県は、政令で定めるところにより、第6条の4の規定により市町村が行う地籍調査に要する経費の四分の三又は土地改良区等が行う地籍調査に要する経費の六分の五を負担する。
国は、政令で定めるところにより、第6条の4の規定により都道府県が行う地籍調査に要する経費の二分の一又は前項の規定により市町村が行う地籍調査について都道府県が負担する経費の三分の二若しくは土地改良区等が行う地籍調査について都道府県が負担する経費の十分の八を負担する。
前項の規定により国が負担する経費は、第6条の3第3項の同意に係る金額を限度とするものとする。
第10条
【国土調査の実施の委託】
国の機関、都道府県又は市町村は、国土調査を行おうとする場合においては、国の機関にあつては都道府県又は道若しくは二以上の都府県の区域にわたつて基本調査、土地分類調査又は水調査に類する調査を行う者に、都道府県にあつては市町村又は土地改良区等に、市町村にあつては土地改良区等に、それぞれ当該国土調査の実施を委託することができる。
前項に規定するもののほか、都道府県又は市町村は、国土調査を適正かつ確実に実施することができると認められる者として国土交通省令で定める要件に該当する法人に、その行う国土調査(同項の規定によりその実施を委託されたものを含む。)の実施を委託することができる。
第3章
国土審議会等の調査審議等
第11条
削除
第12条
【国土審議会の調査審議等】
国土審議会は、国土交通大臣の諮問に応じ、国土調査に関する重要事項について調査審議する。
国土審議会は、必要に応じて、国土調査に関し、国土交通大臣に勧告し、及び国土交通大臣を通じて関係各行政機関の長に意見を申し出ることができる。
参照条文
第13条
削除
第14条
削除
第15条
【審議会等の調査審議】
都道府県知事は、その管轄区域内において国土調査が実施される場合においては、国土利用計画法第38条第1項に規定する審議会等に対し、当該国土調査に関する重要事項について調査審議を求めることができる。
参照条文
第16条
削除
第4章
成果の取扱
第17条
【地図及び簿冊の閲覧】
国土調査を行つた者は、その結果に基いて地図及び簿冊を作成した場合においては、遅滞なく、その旨を公告し、当該調査を行つた者の事務所(地籍調査にあつては、当該調査が行われた市町村の事務所)において、その公告の日から二十日間当該地図及び簿冊を一般の閲覧に供しなければならない。
前項の規定により一般の閲覧に供された地図及び簿冊に測量若しくは調査上の誤又は政令で定める限度以上の誤差があると認める者は、同項の期間内に、当該国土調査を行つた者に対して、その旨を申し出ることができる。
前項の規定による申出があつた場合においては、当該国土調査を行つた者は、その申出に係る事実があると認めたときは、遅滞なく、当該地図及び簿冊を修正しなければならない。
第18条
【地図及び簿冊の送付】
前条第1項の規定により閲覧に供された地図及び簿冊について同項の閲覧期間内に同条第2項の規定による申出がない場合、同項の規定による申出があつた場合においてその申出に係る事実がないと認めた場合又は同条第3項の規定により修正を行つた場合においては、当該地図及び簿冊に係る国土調査を行つた者は、それぞれ、国の機関及び第5条第4項の規定による指定を受け又は第6条の3第2項の規定により定められた事業計画に基づいて国土調査を行う都道府県にあつては国土交通大臣に、第8条第1項の勧告に基づいて国土調査を行う者にあつては事業所管大臣に、その他の者にあつては都道府県知事に、遅滞なく、その地図及び簿冊を送付しなければならない。
第19条
【成果の認証】
国土調査を行つた者は、前条の規定により送付した地図及び簿冊(以下「成果」という。)について、それぞれ、国の機関及び第5条第4項の規定による指定を受け又は第6条の3第2項の規定により定められた事業計画に基づいて国土調査を行う都道府県にあつては国土交通大臣に、第8条第1項の勧告に基づいて国土調査を行う者にあつては事業所管大臣に、その他の者にあつては都道府県知事に、政令で定める手続により、その認証を請求することができる。
国土交通大臣、事業所管大臣又は都道府県知事は、前項の規定による請求を受けた場合においては、当該請求に係る国土調査の成果の審査の結果に基づいて、その成果に測量若しくは調査上の誤り又は政令で定める限度以上の誤差がある場合を除くほか、その成果を認証しなければならない。
事業所管大臣又は都道府県知事は、前項の規定により国土調査の成果を認証する場合においては、政令で定める手続により、あらかじめ、それぞれ国土交通大臣又は国土交通大臣等の承認を得なければならない。
国土交通大臣、事業所管大臣又は都道府県知事は、第2項の規定により国土調査の成果を認証した場合においては、遅滞なく、その旨を公告しなければならない。
国土調査以外の測量及び調査を行つた者が当該調査の結果作成された地図及び簿冊について政令で定める手続により国土調査の成果としての認証を申請した場合においては、国土交通大臣又は事業所管大臣は、これらの地図及び簿冊が第2項の規定により認証を受けた国土調査の成果と同等以上の精度又は正確さを有すると認めたときは、これらを同項の規定によつて認証された国土調査の成果と同一の効果があるものとして指定することができる。
事業所管大臣は、前項の規定による指定をする場合においては、あらかじめ、国土交通大臣の承認を得なければならない。
第20条
【成果の写しの送付等】
国土交通大臣、事業所管大臣又は都道府県知事は、前条第2項の規定により国土調査の成果を認証した場合又は同条第5項の規定により指定をした場合においては、地籍調査にあつては当該調査に係る土地の登記の事務をつかさどる登記所に、その他の国土調査にあつては政令で定める台帳を備える者に、それぞれ当該成果の写しを送付しなければならない。
登記所又は前項の台帳を備える者は、政令で定めるところにより、同項の規定による送付に係る地図及び簿冊に基づいて、土地の表示に関する登記及び所有権の登記名義人の氏名若しくは名称若しくは住所についての変更の登記若しくは更正の登記をし、又は同項の台帳の記載を改めなければならない。
前項の場合において、地籍調査が第32条の規定により行われたときは、登記所は、その成果に基いて分筆又は合筆の登記をしなければならない。
第21条
【成果の保管】
国土交通大臣、事業所管大臣又は都道府県知事は、第19条第2項の規定により国土調査の成果を認証した場合においては、その成果の写しを、それぞれ当該都道府県知事又は市町村長に、送付しなければならない。
都道府県知事又は市町村長は、前項の規定により送付された国土調査の成果の写を保管し、一般の閲覧に供しなければならない。
第5章
雑則
第22条
【国土交通大臣、土地改良区等を所管する大臣、事業所管大臣及び都道府県知事が行う報告の請求及び勧告】
国土交通大臣、土地改良区等を所管する大臣又は事業所管大臣は、国土調査を実施する者に対し、随時、当該国土調査の実施に関し、報告を求め、又は必要な勧告をすることができる。
都道府県知事は、国の機関及び都道府県以外の国土調査を実施する者に対し、随時、当該国土調査の実施に関し、報告を求め、又は必要な勧告をすることができる。
第22条の2
国土交通大臣、土地改良区等を所管する大臣又は事業所管大臣は、国土調査の適正な実施を確保するため必要があると認めるときは、国土調査に従事する測量業を営む者に対し、当該国土調査の実施の状況につき、必要な報告を求めることができる。
都道府県知事は、国土調査の適正な実施を確保するため必要があると認めるときは、国の機関及び都道府県以外の者が実施する国土調査に従事する測量業を営む者に対し、当該国土調査の実施の状況につき、必要な報告を求めることができる。
参照条文
第23条
【国土調査に関係がある測量又は調査に関する報告及び資料の提出の請求】
国土交通大臣、土地改良区等を所管する大臣又は事業所管大臣は、この法律に規定するその権限の行使について必要があると認める場合においては、国土調査と関係がある測量又は調査を行う者に対し、報告及び資料の提出を求めることができる。
都道府県知事は、第15条に規定する事務を行うために必要があると認める場合においては、当該都道府県の区域内における市町村その他の者で国土調査と関係がある測量又は調査を行うものに対し、報告及び資料の提出を求めることができる。
国土調査を実施する者(第10条第2項の規定により国土調査の実施を委託された法人が国土調査を実施する場合にあつては、その実施を委託した都道府県又は市町村。第26条第1項を除き、以下同じ。)は、当該国土調査の実施のために必要がある場合においては、その調査事項について、国土調査と関係がある測量又は調査を行う人又は法人に対して報告及び資料の提出を求めることができる。
参照条文
第23条の2
【調査等に対する勧告】
国土交通大臣は、国の機関その他これに準ずる者で政令で定めるものがその所有又は管理する土地について地籍調査に類する調査又は測量を行う場合において、その正確さを確保し、又は重複を除くため必要があると認めるときは、その調査又は測量につき勧告することができる。
第23条の3
【国土交通大臣、土地改良区等を所管する大臣又は事業所管大臣の助言】
国土調査に従事する測量業を営む者は、当該国土調査の実施のために必要があるときは、国土交通大臣、土地改良区等を所管する大臣又は事業所管大臣に対して必要な助言を求めることができる。
第24条
【立入り】
国土調査を実施する者は、当該国土調査を実施するために必要がある場合においては、当該国土調査に従事する者を他人の土地に立ち入らせることができる。
前項の規定により宅地又は垣、さくその他これらに類するもので囲まれた土地に立ち入らせる場合においては、国土調査を実施する者は、あらかじめ、当該土地の占有者に通知しなければならない。ただし、占有者に対して、あらかじめ通知することが困難である場合においては、この限りでない。
第1項の場合においては、国土調査に従事する者は、その旨及びその者の身分を示す証明書を携帯し、関係人の請求があつたときは、これを提示しなければならない。
第25条
【立会又は出頭】
国土調査を実施する者は、その実施のために必要がある場合においては、当該国土調査に係る土地の所有者その他の利害関係人又はこれらの者の代理人を現地に立ち会わせることができる。
国土調査を実施する国の機関又は地方公共団体は、その実施のために必要がある場合においては、当該国土調査に係る土地の所有者その他の利害関係人又はこれらの者の代理人に、当該国土調査に係る土地の所在する市町村内の事務所への出頭を求めることができる。
第26条
【障害物の除去】
国土調査を実施する者は、その実施のためにやむを得ない必要がある場合においては、あらかじめ所有者又は占有者の承諾を得て、当該国土調査に従事する者に、障害となる植物又は垣、さくその他これらに類するものを伐除させることができる。
国土調査を実施する者は、山林、原野又はこれらに類する土地で当該国土調査を実施する場合において、あらかじめ所有者又は占有者の承諾を得ることが困難であり、かつ、植物又は垣、さくその他これらに類するものの現状を著しく損傷しないときは、前項の規定にかかわらず、所有者又は占有者の承諾を得ないで、当該国土調査に従事する者にこれらを伐除させることができる。この場合においては、遅滞なく、その旨を所有者又は占有者に通知しなければならない。
参照条文
第27条
【土地の使用の一時制限又は土地等の一時使用】
国土調査を実施する者は、第28条の規定による試験材料の採取収集及び第30条の規定による標識等の設置のために必要がある場合においては、あらかじめ占有者に通知して、土地(宅地を除く。)の使用を一時制限し、又は土地(宅地を除く。)、工作物若しくは樹木を一時使用することができる。
参照条文
第28条
【試験材料の採取収集】
国土調査を実施する者は、その実施のために必要がある場合においては、あらかじめ占有者に通知して、当該国土調査が行われる土地にある土じよう、砂れき、水又は草木を試験材料として採取収集することができる。
参照条文
第29条
【損失補償】
第26条第1項又は第2項の規定により植物若しくは垣、さくその他これらに類するものを伐除させ、又は第27条の規定により土地の使用を一時制限し、若しくは土地等を一時使用したために損失を生じた場合においては、これらの規定により伐除させ、又は一時制限し、若しくは一時使用した者は、その損失を受けた者に対して、相当の価額により、その損失を補償しなければならない。
測量法第20条第2項の規定は、前項の場合に準用する。
第30条
【標識等の設置及び移転】
国土調査を実施する者は、その実施のために必要な標識又は調査設備(以下「標識等」という。)を設置することができる。
国土調査を実施する者は、前項の規定により標識等を設置した場合においては、遅滞なく、当該標識等の所在地の市町村長にその旨を通知しなければならない。
標識等の敷地又はその附近で、標識等のき損その他その効用を害する虞がある行為をしようとする者は、当該標識等を設置した者に対し、理由を詳記した書面をもつてその標識等の移転を請求することができる。
前項の請求に理由があると認める場合においては、当該標識等を設置した者は、これを移転しなければならない。この場合において、その移転に要する費用は、移転を請求した者が負担しなければならない。
第31条
【標識等の保全】
何人も移転、き損その他の行為により、標識等の効用を害してはならない。
前条第2項の規定による通知を受けた市町村長は、当該通知に係る標識等について滅失、破損その他異状があることを発見した場合においては、遅滞なく、その旨を当該標識等を設置した者に通知するよう努めなければならない。
参照条文
第32条
【分割又は合併があつたものとして行う地籍調査】
地方公共団体(第10条第2項の規定により地籍調査の実施を委託された法人が地籍調査を実施する場合にあつては、当該法人)又は土地改良区等は、第5条第4項若しくは第6条第3項の規定により指定を受け、又は第6条の3第2項の規定により定められた事業計画に基づいて地籍調査を行うために土地の分割又は合併があつたものとして調査を行う必要がある場合において、当該土地の所有者がこれに同意するときは、分割又は合併があつたものとして調査を行うことができる。
第32条の2
【代位登記】
地方公共団体又は土地改良区等は、前条の規定により土地の合併があつたものとして調査を行う場合において必要があるときは、当該土地の登記簿の表題部に所有者として記録された者若しくは所有権の登記名義人又はその相続人に代わり土地の表題部若しくは所有権の登記名義人の氏名若しくは名称若しくは住所についての変更の登記若しくは更正の登記又は所有権の保存若しくは相続による移転の登記を申請することができる。
前項の登記の手続に関し必要な事項は、政令で定める。
第33条
【特別地方公共団体に関する規定】
この法律中市町村又は市町村長に関する規定は、特別区又は特別区長に適用する。
この法律中町村又は町村長に関する規定は、町村が設ける一部事務組合で国土調査に関する事務を共同処理するものがある場合においては、当該一部事務組合又はその管理者に適用する。
第34条
【測量法との関係】
国土調査を行うために実施する測量については、この章に特別の定がある場合を除く外、測量法の規定の適用があるものとする。
第34条の2
【事務の区分】
第19条第2項から第4項まで及び第20条第1項の規定により都道府県が処理することとされている事務は、地方自治法第2条第9項第1号に規定する第1号法定受託事務とする。
第6章
罰則
第35条
第31条第1項の規定に違反した者は、二年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。
第36条
次の各号のいずれかに該当する者は、一年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。
国土調査の成果をして真実に反するものたらしめる行為をした者
国土調査に従事する者又はこれに従事した者で、国土調査の実施の際に知つた他人の秘密に属する事項を他に漏らし、又は盗用した者
第37条
次の各号のいずれかに該当する者は、三十万円以下の罰金に処する。
国土調査の実施を妨げた者
第22条の2又は第23条の規定により報告又は資料の提出を求められた場合において、報告若しくは資料の提出をせず、又は虚偽の記載をした報告をし、若しくは虚偽の資料の提出をした者
第24条の規定による立入りを拒み、又は妨げた者
第25条第1項の規定による立会い又は同条第2項の規定による出頭を拒んだ者
第27条の規定による土地の使用の一時制限に違反し、又は土地、工作物若しくは樹木の一時使用を拒み、若しくは妨げた者
第28条の規定による試験材料の採取収集を拒み、又は妨げた者
第38条
法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者がその法人又は人の業務に関して前三条の違反行為をした場合においては、行為者を罰する外、その法人又は人に対しても、各本条の罰金刑を科する。但し、法人又は人の代理人、使用人その他の従業者の当該違反行為を防止するため、当該業務に関し相当の注意及び監督が尽されたことの証明があつたときは、その法人又は人については、この限りでない。
附則
この法律は、公布の日から施行する。
都道府県又は市町村が行う地籍調査に要する経費の負担についての第九条の二の規定の昭和六十年度における適用については、同条第一項中「六分の五」とあるのは「十分の八」と、同条第二項中「三分の二」とあるのは「十分の六」と、「十分の八」とあるのは「四分の三」とする。
都道府県又は市町村が行う地籍調査に要する経費の負担についての第九条の二の規定の昭和六十一年度から平成四年度までの各年度における適用については、同条第一項中「六分の五」とあるのは「四十分の三十一」と、同条第二項中「三分の二」とあるのは「二十分の十一」と、「十分の八」とあるのは「三十一分の二十二」とする。
附則
昭和27年7月31日
この法律は、昭和二十七年八月一日から施行する。
附則
昭和28年7月14日
この法律は、公布の日から施行する。
附則
昭和31年6月12日
この法律は、地方自治法の一部を改正する法律の施行の日から施行する。
この法律の施行の際海区漁業調整委員会の委員又は農業委員会の委員の職にある者の兼業禁止及びこの法律の施行に伴う都道府県又は都道府県知事若しくは都道府県の委員会その他の機関が処理し、又は管理し、及び執行している事務の地方自治法第二百五十二条の十九第一項の指定都市(以下「指定都市」という。)又は指定都市の市長若しくは委員会その他の機関への引継に関し必要な経過措置は、それぞれ地方自治法の一部を改正する法律附則第四項及び第九項から第十五項までに定めるところによる。
附則
昭和32年5月20日
この法律は、公布の日から施行する。
この法律の施行前において改正前の国土調査法第二十条第二項の規定により土地台帳の記載を改めた場合における改正後の同法第二十条の二第一項の規定の適用については、同項中「遅滞なく」とあるのは、「この法律の施行後遅滞なく」とする。
附則
昭和35年3月31日
第1条
(施行期日)
この法律は、昭和三十五年四月一日から施行する。
附則
昭和36年6月1日
(施行期日)
この法律は、公布の日から起算して六月をこえない範囲内において政令で定める日から施行する。
附則
昭和43年6月10日
(施行期日)
この法律は、公布の日から施行する。
附則
昭和49年6月25日
第1条
(施行期日)
この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
附則
昭和53年5月23日
(施行期日)
この法律は、公布の日から施行する。ただし、第一条及び次項から附則第七項までの規定は、公布の日から起算して三月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
附則
昭和60年5月18日
この法律は、公布の日から施行する。
この法律による改正後の法律の規定(昭和六十年度の特例に係る規定を除く。)は、同年度以降の年度の予算に係る国の負担(当該国の負担に係る都道府県又は市町村の負担を含む。以下この項及び次項において同じ。)若しくは補助(昭和五十九年度以前の年度における事務又は事業の実施により昭和六十年度以降の年度に支出される国の負担又は補助及び昭和五十九年度以前の年度の国庫債務負担行為に基づき昭和六十年度以降の年度に支出すべきものとされた国の負担又は補助を除く。)又は交付金の交付について適用し、昭和五十九年度以前の年度における事務又は事業の実施により昭和六十年度以降の年度に支出される国の負担又は補助、昭和五十九年度以前の年度の国庫債務負担行為に基づき昭和六十年度以降の年度に支出すべきものとされた国の負担又は補助及び昭和五十九年度以前の年度の歳出予算に係る国の負担又は補助で昭和六十年度以降の年度に繰り越されたものについては、なお従前の例による。
この法律による改正後の法律の昭和六十年度の特例に係る規定は、同年度の予算に係る国の負担又は補助(昭和五十九年度以前の年度における事務又は事業の実施により昭和六十年度に支出される国の負担又は補助及び昭和五十九年度以前の年度の国庫債務負担行為に基づき昭和六十年度に支出すべきものとされた国の負担又は補助を除く。)並びに同年度における事務又は事業の実施により昭和六十一年度以降の年度に支出される国の負担又は補助、昭和六十年度の国庫債務負担行為に基づき昭和六十一年度以降の年度に支出すべきものとされる国の負担又は補助及び昭和六十年度の歳出予算に係る国の負担又は補助で昭和六十一年度以降の年度に繰り越されるものについて適用し、昭和五十九年度以前の年度における事務又は事業の実施により昭和六十年度に支出される国の負担又は補助、昭和五十九年度以前の年度の国庫債務負担行為に基づき昭和六十年度に支出すべきものとされた国の負担又は補助及び昭和五十九年度以前の年度の歳出予算に係る国の負担又は補助で昭和六十年度に繰り越されたものについては、なお従前の例による。
附則
昭和61年5月8日
この法律は、公布の日から施行する。
この法律(第十一条、第十二条及び第三十四条の規定を除く。)による改正後の法律の昭和六十一年度から昭和六十三年度までの各年度の特例に係る規定並びに昭和六十一年度及び昭和六十二年度の特例に係る規定は、昭和六十一年度から昭和六十三年度までの各年度(昭和六十一年度及び昭和六十二年度の特例に係るものにあつては、昭和六十一年度及び昭和六十二年度。以下この項において同じ。)の予算に係る国の負担(当該国の負担に係る都道府県又は市町村の負担を含む。以下この項において同じ。)又は補助(昭和六十年度以前の年度における事務又は事業の実施により昭和六十一年度以降の年度に支出される国の負担又は補助及び昭和六十年度以前の年度の国庫債務負担行為に基づき昭和六十一年度以降の年度に支出すべきものとされた国の負担又は補助を除く。)並びに昭和六十一年度から昭和六十三年度までの各年度における事務又は事業の実施により昭和六十四年度(昭和六十一年度及び昭和六十二年度の特例に係るものにあつては、昭和六十三年度。以下この項において同じ。)以降の年度に支出される国の負担又は補助、昭和六十一年度から昭和六十三年度までの各年度の国庫債務負担行為に基づき昭和六十四年度以降の年度に支出すべきものとされる国の負担又は補助及び昭和六十一年度から昭和六十三年度までの各年度の歳出予算に係る国の負担又は補助で昭和六十四年度以降の年度に繰り越されるものについて適用し、昭和六十年度以前の年度における事務又は事業の実施により昭和六十一年度以降の年度に支出される国の負担又は補助、昭和六十年度以前の年度の国庫債務負担行為に基づき昭和六十一年度以降の年度に支出すべきものとされた国の負担又は補助及び昭和六十年度以前の年度の歳出予算に係る国の負担又は補助で昭和六十一年度以降の年度に繰り越されたものについては、なお従前の例による。
附則
この法律は、公布の日から施行する。
この法律(第十一条、第十二条及び第三十四条の規定を除く。)による改正後の法律の平成元年度及び平成二年度の特例に係る規定並びに平成元年度の特例に係る規定は、平成元年度及び平成二年度(平成元年度の特例に係るものにあっては、平成元年度。以下この項において同じ。)の予算に係る国の負担(当該国の負担に係る都道府県又は市町村の負担を含む。以下この項及び次項において同じ。)又は補助(昭和六十三年度以前の年度における事務又は事業の実施により平成元年度以降の年度に支出される国の負担及び昭和六十三年度以前の年度の国庫債務負担行為に基づき平成元年度以降の年度に支出すべきものとされた国の負担又は補助を除く。)並びに平成元年度及び平成二年度における事務又は事業の実施により平成三年度(平成元年度の特例に係るものにあっては、平成二年度。以下この項において同じ。)以降の年度に支出される国の負担、平成元年度及び平成二年度の国庫債務負担行為に基づき平成三年度以降の年度に支出すべきものとされる国の負担又は補助並びに平成元年度及び平成二年度の歳出予算に係る国の負担又は補助で平成三年度以降の年度に繰り越されるものについて適用し、昭和六十三年度以前の年度における事務又は事業の実施により平成元年度以降の年度に支出される国の負担、昭和六十三年度以前の年度の国庫債務負担行為に基づき平成元年度以降の年度に支出すべきものとされた国の負担又は補助及び昭和六十三年度以前の年度の歳出予算に係る国の負担又は補助で平成元年度以降の年度に繰り越されたものについては、なお従前の例による。
附則
(施行期日)
この法律は、公布の日から施行する。
附則
平成3年3月30日
この法律は、平成三年四月一日から施行する。
この法律(第十一条及び第十九条の規定を除く。)による改正後の法律の平成三年度及び平成四年度の特例に係る規定並びに平成三年度の特例に係る規定は、平成三年度及び平成四年度(平成三年度の特例に係るものにあっては平成三年度とする。以下この項において同じ。)の予算に係る国の負担(当該国の負担に係る都道府県又は市町村の負担を含む。以下この項において同じ。)又は補助(平成二年度以前の年度における事務又は事業の実施により平成三年度以降の年度に支出される国の負担及び平成二年度以前の年度の国庫債務負担行為に基づき平成三年度以降の年度に支出すべきものとされた国の負担又は補助を除く。)並びに平成三年度及び平成四年度における事務又は事業の実施により平成五年度(平成三年度の特例に係るものにあっては平成四年度とする。以下この項において同じ。)以降の年度に支出される国の負担、平成三年度及び平成四年度の国庫債務負担行為に基づき平成五年度以降の年度に支出すべきものとされる国の負担又は補助並びに平成三年度及び平成四年度の歳出予算に係る国の負担又は補助で平成五年度以降の年度に繰り越されるものについて適用し、平成二年度以前の年度における事務又は事業の実施により平成三年度以降の年度に支出される国の負担、平成二年度以前の年度の国庫債務負担行為に基づき平成三年度以降の年度に支出すべきものとされた国の負担又は補助及び平成二年度以前の年度の歳出予算に係る国の負担又は補助で平成三年度以降の年度に繰り越されたものについては、なお従前の例による。
附則
平成5年3月31日
この法律は、平成五年四月一日から施行する。
この法律(第十一条及び第二十条の規定を除く。)による改正後の法律の規定は、平成五年度以降の年度の予算に係る国の負担(当該国の負担に係る都道府県又は市町村の負担を含む。以下この項において同じ。)又は補助(平成四年度以前の年度における事務又は事業の実施により平成五年度以降の年度に支出される国の負担及び平成四年度以前の年度の国庫債務負担行為に基づき平成五年度以降の年度に支出すべきものとされた国の負担又は補助を除く。)について適用し、平成四年度以前の年度における事務又は事業の実施により平成五年度以降の年度に支出される国の負担、平成四年度以前の年度の国庫債務負担行為に基づき平成五年度以降の年度に支出すべきものとされた国の負担又は補助及び平成四年度以前の年度の歳出予算に係る国の負担又は補助で平成五年度以降の年度に繰り越されたものについては、なお従前の例による。
附則
平成11年7月16日
第1条
(施行期日)
この法律は、平成十二年四月一日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
第28条
(国土調査法の一部改正に伴う経過措置)
施行日前に第五十六条の規定による改正前の国土調査法第六条の三第三項の規定によりされた承認又はこの法律の施行の際現に同項の規定によりされている承認の申請は、それぞれ第五十六条の規定による改正後の国土調査法第六条の三第三項の規定によりされた同意又は協議の申出とみなす。
第159条
(国等の事務)
この法律による改正前のそれぞれの法律に規定するもののほか、この法律の施行前において、地方公共団体の機関が法律又はこれに基づく政令により管理し又は執行する国、他の地方公共団体その他公共団体の事務(附則第百六十一条において「国等の事務」という。)は、この法律の施行後は、地方公共団体が法律又はこれに基づく政令により当該地方公共団体の事務として処理するものとする。
第160条
(処分、申請等に関する経過措置)
この法律(附則第一条各号に掲げる規定については、当該各規定。以下この条及び附則第百六十三条において同じ。)の施行前に改正前のそれぞれの法律の規定によりされた許可等の処分その他の行為(以下この条において「処分等の行為」という。)又はこの法律の施行の際現に改正前のそれぞれの法律の規定によりされている許可等の申請その他の行為(以下この条において「申請等の行為」という。)で、この法律の施行の日においてこれらの行為に係る行政事務を行うべき者が異なることとなるものは、附則第二条から前条までの規定又は改正後のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。)の経過措置に関する規定に定めるものを除き、この法律の施行の日以後における改正後のそれぞれの法律の適用については、改正後のそれぞれの法律の相当規定によりされた処分等の行為又は申請等の行為とみなす。
この法律の施行前に改正前のそれぞれの法律の規定により国又は地方公共団体の機関に対し報告、届出、提出その他の手続をしなければならない事項で、この法律の施行の日前にその手続がされていないものについては、この法律及びこれに基づく政令に別段の定めがあるもののほか、これを、改正後のそれぞれの法律の相当規定により国又は地方公共団体の相当の機関に対して報告、届出、提出その他の手続をしなければならない事項についてその手続がされていないものとみなして、この法律による改正後のそれぞれの法律の規定を適用する。
第161条
(不服申立てに関する経過措置)
施行日前にされた国等の事務に係る処分であって、当該処分をした行政庁(以下この条において「処分庁」という。)に施行日前に行政不服審査法に規定する上級行政庁(以下この条において「上級行政庁」という。)があったものについての同法による不服申立てについては、施行日以後においても、当該処分庁に引き続き上級行政庁があるものとみなして、行政不服審査法の規定を適用する。この場合において、当該処分庁の上級行政庁とみなされる行政庁は、施行日前に当該処分庁の上級行政庁であった行政庁とする。
前項の場合において、上級行政庁とみなされる行政庁が地方公共団体の機関であるときは、当該機関が行政不服審査法の規定により処理することとされる事務は、新地方自治法第二条第九項第一号に規定する第一号法定受託事務とする。
第162条
(手数料に関する経過措置)
施行日前においてこの法律による改正前のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。)の規定により納付すべきであった手数料については、この法律及びこれに基づく政令に別段の定めがあるもののほか、なお従前の例による。
第163条
(罰則に関する経過措置)
この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
第164条
(その他の経過措置の政令への委任)
この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。
附則第十八条、第五十一条及び第百八十四条の規定の適用に関して必要な事項は、政令で定める。
第250条
(検討)
新地方自治法第二条第九項第一号に規定する第一号法定受託事務については、できる限り新たに設けることのないようにするとともに、新地方自治法別表第一に掲げるもの及び新地方自治法に基づく政令に示すものについては、地方分権を推進する観点から検討を加え、適宜、適切な見直しを行うものとする。
第251条
政府は、地方公共団体が事務及び事業を自主的かつ自立的に執行できるよう、国と地方公共団体との役割分担に応じた地方税財源の充実確保の方途について、経済情勢の推移等を勘案しつつ検討し、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。
第252条
政府は、医療保険制度、年金制度等の改革に伴い、社会保険の事務処理の体制、これに従事する職員の在り方等について、被保険者等の利便性の確保、事務処理の効率化等の視点に立って、検討し、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。
附則
平成11年7月16日
第1条
(施行期日)
この法律は、内閣法の一部を改正する法律の施行の日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
第3条
(職員の身分引継ぎ)
この法律の施行の際現に従前の総理府、法務省、外務省、大蔵省、文部省、厚生省、農林水産省、通商産業省、運輸省、郵政省、労働省、建設省又は自治省(以下この条において「従前の府省」という。)の職員(国家行政組織法第八条の審議会等の会長又は委員長及び委員、中央防災会議の委員、日本工業標準調査会の会長及び委員並びに これらに類する者として政令で定めるものを除く。)である者は、別に辞令を発せられない限り、同一の勤務条件をもって、この法律の施行後の内閣府、総務省、法務省、外務省、財務省、文部科学省、厚生労働省、農林水産省、経済産業省、国土交通省若しくは環境省(以下この条において「新府省」という。)又はこれに置かれる部局若しくは機関のうち、この法律の施行の際現に当該職員が属する従前の府省又はこれに置かれる部局若しくは機関の相当の新府省又はこれに置かれる部局若しくは機関として政令で定めるものの相当の職員となるものとする。
第30条
(別に定める経過措置)
第二条から前条までに規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要となる経過措置は、別に法律で定める。
附則
平成11年12月22日
第1条
(施行期日)
この法律(第二条及び第三条を除く。)は、平成十三年一月六日から施行する。
附則
平成16年6月18日
第1条
(施行期日)
この法律は、新不動産登記法の施行の日から施行する。
第2条
(経過措置)
この法律の施行の日が行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律の施行の日後である場合には、第五十二条のうち商業登記法第百十四条の三及び第百十七条から第百十九条までの改正規定中「第百十四条の三」とあるのは、「第百十四条の四」とする。
附則
平成22年3月31日
この法律は、平成二十二年四月一日から施行する。ただし、第二条中国土調査法第三十五条から第三十七条までの改正規定は、公布の日から起算して一月を経過した日から施行する。
附則
平成23年5月2日
第1条
(施行期日)
この法律は、公布の日から起算して三月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
附則
平成25年6月14日
第1条
(施行期日)
この法律は、公布の日から施行する。
第10条
(罰則に関する経過措置)
この法律(附則第一条各号に掲げる規定にあっては、当該規定)の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
第11条
(政令への委任)
この附則に規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。

キーボードでも操作できます

  (テンキーを利用する場合は

    NumLockして下さい)

「1」+「4」+「Enter」 ⇒ 14条

「Esc」 or 「テンキーの/」 ⇒ クリア