信託業法施行令
平成23年12月26日 改正
第2条
【受託者と密接な関係を有する者の範囲】
1
法第2条第3項第1号に規定する政令で定める者は、次に掲げるものとする。
⑧
前号に掲げる者に係る次に掲げる会社、組合その他これらに準ずる事業体(外国におけるこれらに相当するものを含み、当該受託者を除く。以下この号及び第12条の2第2項第8号において「法人等」という。)
イ
前号に掲げる者がその総株主又は総出資者の議決権(株式会社にあっては、株主総会において決議をすることができる事項の全部につき議決権を行使することができない株式についての議決権を除き、会社法第879条第3項の規定により議決権を有するものとみなされる株式についての議決権を含む。以下同じ。)の百分の五十を超える議決権を保有する法人等(当該法人等の子法人等及び関連法人等を含む。)
2
前項に規定する「親法人等」とは、他の法人等(会社、組合その他これらに準ずる事業体(外国におけるこれらに相当するものを含む。)をいう。以下この項及び次項において同じ。)の財務及び営業又は事業の方針を決定する機関(株主総会その他これに準ずる機関をいう。以下この項において「意思決定機関」という。)を支配している法人等として内閣府令で定めるものをいい、前項及び次項に規定する「子法人等」とは、親法人等によりその意思決定機関を支配されている他の法人等をいう。この場合において、親法人等及び子法人等又は子法人等が他の法人等の意思決定機関を支配している場合における当該他の法人等は、その親法人等の子法人等とみなす。
3
第1項に規定する「関連法人等」とは、法人等(当該法人等の子法人等を含む。)が出資、取締役その他これに準ずる役職への当該法人等の役員若しくは使用人である者若しくはこれらであった者の就任、融資、債務の保証若しくは担保の提供、技術の提供又は営業上若しくは事業上の取引等を通じて、財務及び営業又は事業の方針の決定に対して重要な影響を与えることができる他の法人等(子法人等を除く。)として内閣府令で定めるものをいう。
5
第1項第8号の場合において、同項第7号に掲げる者が保有する議決権には、社債、株式等の振替に関する法律第147条第1項又は第148条第1項(これらの規定を同法第228条第1項、第235条第1項、第239条第1項及び第276条(第2号に係る部分に限る。)において準用する場合を含む。)の規定により発行者に対抗することができない株式又は出資に係る議決権を含むものとする。
第5条
【特別の関係】
4
配偶者と合わせて会社の総株主又は総出資者の議決権の百分の五十を超える議決権を保有している者がある場合には、当該者を当該会社の支配株主等と、当該会社を当該者の被支配会社とそれぞれみなして、第1項の規定を適用する。
第7条
【管理型信託会社等の登録の更新の手数料】
1
法第7条第5項(法第54条第2項において準用する場合を含む。)の手数料の額は、六万七千七百円(行政手続等における情報通信の技術の利用に関する法律第3条第1項の規定により同項に規定する電子情報処理組織を使用して法第7条第3項の登録の更新の申請をする場合にあっては、六万七千五百円)とする。
2
法第50条の2第2項において準用する法第7条第5項の手数料の額は、六万六千四百円(行政手続等における情報通信の技術の利用に関する法律第3条第1項の規定により同項に規定する電子情報処理組織を使用して法第50条の2第2項において準用する法第7条第3項の登録の更新の申請をする場合にあっては、六万六千二百円)とする。
⊟
参照条文
第10条
【信託会社等の営業保証金に代わる契約の内容】
信託会社、外国信託会社、法第50条の2第1項の登録を受けた者又は承認事業者(以下「信託会社等」という。)は、法第11条第3項に規定する契約を締結する場合には、銀行法第2条第1項に規定する銀行、保険業法第2条第2項に規定する保険会社、同条第7項に規定する外国保険会社等その他内閣府令で定める金融機関を相手方とし、その内容を次に掲げる要件に適合するものとしなければならない。
⊟
参照条文
第11条
【信託会社等の営業保証金に係る権利の実行の手続】
4
金融庁長官は、第2項の期間が経過した後、遅滞なく、権利の調査をしなければならない。この場合において、金融庁長官は、あらかじめ期日及び場所を公示し、かつ、供託者に通知して、申立人、当該期間内に権利の申出をした者及び当該供託者に対し、権利の存否及びその権利によって担保される債権の額について証拠を提示し、及び意見を述べる機会を与えなければならない。
7
金融庁長官は、有価証券(社債、株式等の振替に関する法律第278条第1項に規定する振替債を含む。)が供託されている場合において、権利の実行に必要があるときは、これを換価することができる。この場合において、換価の費用は、換価代金から控除する。
第12条
【信託会社等の営業保証金の取戻し】
1
2
⊟
参照条文
第12条の2
【委託者及び受託者と密接な関係を有する者】
⊟
参照条文
第12条の3
【情報通信の技術を利用した提供】
1
信託会社は、法第24条の2において準用する金融商品取引法(以下「準用金融商品取引法」という。)第34条の2第4項(準用金融商品取引法第34条の3第12項(準用金融商品取引法第34条の4第6項において準用する場合を含む。)、第34条の4第3項及び第37条の3第2項において準用する場合を含む。以下この条において同じ。)の規定により準用金融商品取引法第34条の2第4項に規定する事項を提供しようとするときは、内閣府令で定めるところにより、あらかじめ、当該事項を提供する相手方に対し、その用いる同項に規定する方法(以下この条において「電磁的方法」という。)の種類及び内容を示し、書面又は電磁的方法による承諾を得なければならない。
2
前項の規定による承諾を得た信託会社は、当該相手方から書面又は電磁的方法により電磁的方法による提供を受けない旨の申出があったときは、当該相手方に対し、準用金融商品取引法第34条の2第4項に規定する事項の提供を電磁的方法によってしてはならない。ただし、当該相手方が再び前項の規定による承諾をした場合は、この限りでない。
⊟
参照条文
第12条の4
【情報通信の技術を利用した同意の取得】
1
信託会社は、準用金融商品取引法第34条の2第12項(準用金融商品取引法第34条の3第3項(準用金融商品取引法第34条の4第6項において準用する場合を含む。)において準用する場合を含む。以下この条において同じ。)の規定により、準用金融商品取引法第34条の2第11項の規定による書面による同意に代えて同条第12項に規定する内閣府令で定める方法(以下この条において「電磁的方法」という。)により同意を得ようとするときは、内閣府令で定めるところにより、あらかじめ、当該同意を得ようとする相手方に対し、その用いる電磁的方法の種類及び内容を示し、書面又は電磁的方法による承諾を得なければならない。
2
前項の規定による承諾を得た信託会社は、当該相手方から書面又は電磁的方法により電磁的方法による同意を行わない旨の申出があったときは、当該相手方に対し、準用金融商品取引法第34条の2第12項に規定する同意の取得を電磁的方法によってしてはならない。ただし、当該相手方が再び前項の規定による承諾をした場合は、この限りでない。
⊟
参照条文
第12条の5
【顧客の判断に影響を及ぼす重要事項】
1
準用金融商品取引法第37条第1項第3号に規定する政令で定めるものは、次に掲げるものとする。
②
顧客が行う特定信託契約の締結について金利、通貨の価格、金融商品取引法第2条第14項に規定する金融商品市場における相場その他の指標に係る変動を直接の原因として損失が生ずることとなるおそれがある場合にあっては、次に掲げる事項
2
準用金融商品取引法第37条第1項に規定する行為を基幹放送事業者(放送法第2条第23号に規定する基幹放送事業者をいい、日本放送協会及び放送大学学園(放送大学学園法第3条に規定する放送大学学園をいう。)を除く。)の放送設備により放送をさせる方法その他これに準ずるものとして内閣府令で定める方法によりする場合における同項第3号に規定する政令で定めるものは、前項の規定にかかわらず、次に掲げるものとする。
⊟
参照条文
第12条の6
【金融商品取引法を準用する場合の読替え】
法第24条の2の規定による技術的読替えは、次の表のとおりとする。
読み替える金融商品取引法の規定 | 読み替えられる字句 | 読み替える字句 |
第34条 | 同条第31項第4号 | 第2条第31項第4号 |
第37条第1項第1号 | 商号、名称又は氏名 | 商号 |
第40条第2号 | 前号に掲げるもの | 信託業法第24条第2項の規定に違反すると認められる状況 |
第15条の2
【多数の者が受益権を取得することができる場合】
2
法第50条の2第1項本文及び第10項に規定する政令で定める場合は、次の各号(同項に規定する政令で定める場合にあっては、第3号及び第4号ロを除く。)のいずれかに該当する場合とする。
②
次に掲げる人数の合計数(以下この項において「対象信託受益者等合計数」という。)が前項に規定する人数以上である場合(前号に掲げる場合を除く。)
ロ
当該対象信託をしようとする者が次に掲げる者(以下この項において「利益享受組合員等」という。)に当該対象信託の利益を享受させる目的をもって当該対象信託をしようとする場合において、当該対象信託の効力が生ずる時における当該利益享受組合員等の人数
ハ
ロに規定する場合以外の場合において、当該対象信託の効力が生ずる時における当該対象信託の受益権がロ(1)から(3)までの契約に基づき数人の共有に属するときにおける当該契約の一ごとに当該数人を一人とみなした人数
ニ
当該対象信託をしようとする者が、当該対象信託の効力が生ずる時後にロ(1)から(3)までに掲げる者並びにロに規定する場合における利益享受組合員等に係るロ(4)の匿名組合契約の営業者及びロ(5)の有価証券の発行者に該当する者以外の者が当該対象信託の受益権を取得することとなることを知って当該対象信託をしようとする場合における当該者の人数
④
次のいずれかに該当する場合(前三号に掲げる場合を除く。)
イ
当該対象信託の受益権の個数が五十以上である場合(あらかじめ定められた方法に従った受益権の譲渡以外の譲渡ができない旨が当該信託行為において定められている場合において、当該定めにより対象信託受益者等合計数が前項に規定する人数以上となることがないときを除く。)
ロ
当該対象信託をしようとする者が、当該対象信託以外に、同種内容信託をしている場合における当該同種内容信託の受益権の個数と当該対象信託の受益権の個数との合計が五十以上である場合(あらかじめ定められた方法に従った受益権の譲渡以外の譲渡ができない旨が当該対象信託及び当該同種内容信託の各信託行為において定められている場合において、当該定めにより対象信託受益者等合計数と同種内容信託受益者等合計数とを合計した数が前項に規定する人数以上となることがないとき及びイに掲げる場合を除く。)
ハ
当該対象信託の信託行為に受益権の分割を禁止する旨の定めがない場合(あらかじめ定められた方法に従った受益権の分割以外の分割ができない旨が当該信託行為において定められている場合において、当該定めにより対象信託受益者等合計数が前項に規定する人数以上となることがないとき並びにイ及びロに掲げる場合を除く。)
⊟
参照条文
第15条の3
【適用除外】
法第50条の2第1項ただし書に規定する政令で定める場合は、次に掲げる場合とする。
⑤
特定金銭債権(債権管理回収業に関する特別措置法第2条第1項に規定する特定金銭債権をいう。)の管理又は回収を行う者がこれらの行為に付随して管理する金銭その他これに類する財産(以下「金銭等」という。)を信託財産として信託法第3条第3号に掲げる方法によって信託をする場合
⊟
参照条文
第15条の5
【信託財産に属する財産に関する事項の調査を行う者】
法第50条の2第10項に規定する政令で定めるものは、次に掲げる者とする。
④
不動産鑑定士であって、次に掲げる者以外の者(信託財産が不動産(土地若しくは建物又はこれらに関する所有権以外の権利をいう。以下この号において同じ。)及び不動産のみを信託する信託の受益権の場合に限る。)
第18条の2
【外国信託会社についての金融商品取引法の準用】
法第63条の規定により外国信託会社に適用される法第24条の2の規定による技術的読替えは、次の表のとおりとする。
読み替える金融商品取引法の規定 | 読み替えられる字句 | 読み替える字句 |
第34条 | 同条第31項第4号 | 第2条第31項第4号 |
第37条第1項第1号 | 商号、名称又は氏名 | 支店の名称 |
第40条第2号 | 前号に掲げるもの | 信託業法第24条第2項の規定に違反すると認められる状況 |
第18条の3
【紛争解決等業務に相当する業務に係る他の法律の規定による指定】
第20条
【信託会社等に関する権限の財務局長への委任】
1
法第87条第1項の規定により金融庁長官に委任された権限及びこの政令による金融庁長官の権限(以下「長官権限」という。)のうち次に掲げるものは、信託会社等の本店等の所在地を管轄する財務局長(財務支局長を含む。以下同じ。)に委任する。
2
5
前二項の規定により、支店等に対して報告若しくは資料の提出の命令又は質問若しくは立入検査(以下この項において「検査等」という。)を行った財務局長は、当該検査等の結果、当該信託会社等の本店等又は当該支店等以外の支店等に対して検査等の必要を認めたときは、本店等又は当該支店等以外の支店等に対し、検査等を行うことができる。
⊟
参照条文
第21条
【信託会社の主要株主に関する権限の財務局長への委任】
1
長官権限のうち次に掲げるものは、居住者(外国為替及び外国貿易法第6条第1項第5号に規定する居住者をいう。以下この条、次条及び第23条第1項において同じ。)に関するものにあっては当該居住者の主たる営業所又は事務所の所在地(個人の場合にあってはその住所又は居所とし、外国会社であって本店又は主たる事務所が外国にある場合にあっては国内における営業所の所在地とする。次条第1項において同じ。)を管轄する財務局長に、非居住者(同法第6条第1項第6号に規定する非居住者をいう。次条及び第23条第1項において同じ。)に関するものにあっては関東財務局長に委任する。ただし、第2号に掲げる権限は、金融庁長官が自ら行うことを妨げない。
第22条
【信託会社の委託先に関する権限の財務局長への委任】
1
長官権限のうち法第42条第3項の規定による報告及び資料の提出の命令並びに質問及び立入検査は、居住者に関するものにあっては当該居住者の主たる営業所又は事務所の所在地を管轄する財務局長に、非居住者に関するものにあっては関東財務局長に委任する。ただし、金融庁長官が自らその権限を行うことを妨げない。
3
第1項に規定する権限のうち、法人である居住者の主たる営業所又は事務所以外の営業所又は事務所(以下この項において「従たる営業所等」という。)における質問及び立入検査の権限は、前二項に規定する財務局長のほか、当該従たる営業所等の所在地を管轄する財務局長も行うことができる。
⊟
参照条文
第23条
【同一の会社集団に属する者の間における信託の受託者に関する権限の財務局長への委任】
3
前項の規定により、従たる営業所等に対して報告若しくは資料の提出の命令又は質問若しくは立入検査(以下この項において「検査等」という。)を行った財務局長は、当該検査等の結果、当該受託者の主たる営業所等又は当該従たる営業所等以外の従たる営業所等に対して検査等の必要を認めたときは、主たる営業所等又は当該従たる営業所等以外の従たる営業所等に対し、検査等を行うことができる。
⊟
参照条文
第24条
【信託契約代理店に関する権限の財務局長への委任】
1
長官権限のうち次に掲げるものは、信託契約代理店の主たる営業所又は事務所(以下この条において「主たる営業所等」という。)の所在地を管轄する財務局長に委任する。ただし、第7号に掲げる権限は、金融庁長官が自ら行うことを妨げない。
3
前項の規定により、従たる営業所等に対して報告若しくは資料の提出の命令又は質問若しくは立入検査(以下この項において「検査等」という。)を行った財務局長は、当該検査等の結果、当該信託契約代理店の主たる営業所等又は当該従たる営業所等以外の営業所等に対して検査等の必要を認めたときは、主たる営業所等又は当該従たる営業所等以外の従たる営業所等に対し、検査等を行うことができる。
附則
平成19年8月3日
第63条
(処分等の効力)
施行日前にした旧証券取引法施行令、第三条の規定による改正前の投資信託及び投資法人に関する法律施行令、第十六条の規定による改正前の信託業法施行令、旧外国証券業者法施行令、第十七条第二号の規定による廃止前の有価証券に係る投資顧問業の規制等に関する法律施行令、旧抵当証券業規制法施行令、同条第四号の規定による廃止前の金融先物取引法施行令若しくは第五十一条の規定による改正前の商品投資に係る事業の規制に関する法律施行令又はこれらに基づく命令の規定によってした処分、手続その他の行為であって、新金融商品取引法施行令の規定に相当の規定があるものは、改正法附則、整備法又はこの附則に別段の定めがあるものを除き、新金融商品取引法施行令の相当の規定によってしたものとみなす。