第1条
【目的】
この法律は、商品取引所の組織、商品市場における取引の管理等について定め、その健全な運営を確保するとともに、商品先物取引業を行う者の業務の適正な運営を確保すること等により、商品の価格の形成及び売買その他の取引並びに商品市場における取引等の受託等を公正にするとともに、商品の生産及び流通を円滑にし、もつて国民経済の健全な発展及び商品市場における取引等の受託等における委託者等の保護に資することを目的とする。
第2条
【定義】
1
この法律において「商品」とは、次に掲げる物品をいう。
①
農産物、林産物、畜産物及び水産物並びにこれらを原料又は材料として製造し、又は加工した物品のうち、飲食物であるもの及び政令で定めるその他のもの
②
鉱業法第3条第1項に規定する鉱物その他政令で定める鉱物及びこれらを製錬し、又は精製することにより得られる物品
③
前二号に掲げるもののほか、国民経済上重要な原料又は材料であつて、その価格の変動が著しいために先物取引に類似する取引の対象とされる蓋然性が高いもの(先物取引又は先物取引に類似する取引の対象とされているものを含む。)として政令で定める物品
2
この法律において「商品指数」とは、二以上の商品たる物品の価格の水準を総合的に表した数値、一の商品たる物品の価格と他の商品たる物品の価格の差に基づいて算出された数値その他の二以上の商品たる物品の価格に基づいて算出された数値をいう。
3
この法律において「先物取引」とは、商品取引所の定める基準及び方法に従つて、商品市場において行われる次に掲げる取引をいう。
①
当事者が将来の一定の時期において商品及びその対価の授受を約する売買取引であつて、当該売買の目的物となつている商品の転売又は買戻しをしたときは差金の授受によつて決済することができる取引
②
約定価格(当事者が商品についてあらかじめ約定する価格(一の商品の価格の水準を表す数値その他の一の商品の価格に基づいて算出される数値を含む。以下この号において同じ。)をいう。以下同じ。)と現実価格(将来の一定の時期における現実の当該商品の価格をいう。以下同じ。)の差に基づいて算出される金銭の授受を約する取引
③
当事者が商品指数についてあらかじめ約定する数値(以下「約定数値」という。)と将来の一定の時期における現実の当該商品指数の数値(以下「現実数値」という。)の差に基づいて算出される金銭の授受を約する取引
④
当事者の一方の意思表示により当事者間において次に掲げる取引を成立させることができる権利(以下「オプション」という。)を相手方が当事者の一方に付与し、当事者の一方がこれに対して対価を支払うことを約する取引
ロ
第2号に掲げる取引(これに準ずる取引で商品取引所の定めるものを含む。)
ハ
前号に掲げる取引(これに準ずる取引で商品取引所の定めるものを含む。)
ニ
次号に掲げる取引(これに準ずる取引で商品取引所の定めるものを含む。)
ホ
第6号に掲げる取引(これに準ずる取引で商品取引所の定めるものを含む。)
⑤
当事者が数量を定めた商品について当事者の一方が相手方と取り決めた当該商品の価格の約定した期間における変化率に基づいて金銭を支払い、相手方が当事者の一方と取り決めた当該商品の価格の約定した期間における変化率に基づいて金銭を支払うことを相互に約する取引
⑥
当事者が数量を定めた商品について当事者の一方が相手方と取り決めた当該商品に係る商品指数の約定した期間における変化率に基づいて金銭を支払い、相手方が当事者の一方と取り決めた当該商品指数の約定した期間における変化率に基づいて金銭を支払うことを相互に約する取引
⑦
前各号に掲げる取引に類似する取引であつて政令で定めるもの
4
この法律において「商品取引所」とは、会員商品取引所及び株式会社商品取引所をいう。
5
この法律において「会員商品取引所」とは、商品又は商品指数について先物取引をするために必要な市場を開設することを主たる目的としてこの法律に基づいて設立された会員組織の社団をいう。
6
この法律において「株式会社商品取引所」とは、
第78条の許可を受けて、商品又は商品指数について先物取引をするために必要な市場を開設する株式会社をいう。
7
この法律において「上場商品」とは、商品取引所が一の商品市場で取引すべきものとして定款又は業務規程で定める一又は二以上の商品たる物品であつて、
第9条若しくは
第78条の許可又は
第155条第1項若しくは
第156条第1項の認可に係るものをいう。
8
この法律において「上場商品指数」とは、商品取引所が一の商品市場でその商品指数に係る取引を行うべきものとして定款又は業務規程で定める一又は二以上の商品指数であつて、
第9条若しくは
第78条の許可又は
第155条第1項若しくは
第156条第1項の認可に係るものをいう。
9
この法律において「商品市場」とは、一種の上場商品又は上場商品指数ごとに、次の各号に掲げる区分に応じて当該各号に定める取引を行うために商品取引所が開設する市場をいう。
②
上場商品指数に係る商品市場 当該上場商品指数に係る
第3項第3号に掲げる取引若しくは
同項第6号に掲げる取引又は
同項第7号に掲げる取引のうちこれらの取引に類似するものとして政令で定めるもの
10
この法律において「商品市場における取引」には、
前項各号に定める取引のほか、商品取引所が、定款又は業務規程で定めるところにより、商品市場において次の各号に掲げる区分に応じ当該各号に定める取引をすることとしたものを含むものとする。
①
上場商品に係る商品市場 次に掲げる取引
イ
その対象となる物品が当該上場商品であるか又はこれに含まれる商品指数に係る
第3項第3号又は
第6号に掲げる取引
ハ
その対象となる物品が当該上場商品であるか又はこれに含まれる商品指数に係る
第3項第4号ハ又はホに掲げる取引に係る
同号に掲げる取引
ニ
当該上場商品の売買取引(
第3項第1号に掲げる取引に該当するものを除く。以下この号において同じ。)
ホ
当事者の一方の意思表示により当事者間において当該上場商品の売買取引を成立させることができる権利(以下「実物オプション」という。)を相手方が当事者の一方に付与し、当事者の一方がこれに対して対価を支払うことを約する取引
ヘ
当該上場商品又はその対象となる物品が当該上場商品であるか若しくはこれに含まれる商品指数に係る次に掲げる取引
(1)
当事者が数量を定めた商品について当事者の一方が相手方と取り決めた商品の価格の約定した期間における変化率に基づいて金銭を支払い、相手方が当事者の一方と取り決めた当該商品以外の商品の価格の約定した期間における変化率に基づいて金銭を支払うことを相互に約する取引
(2)
当事者が数量を定めた商品について当事者の一方が相手方と取り決めた商品の価格の約定した期間における変化率に基づいて金銭を支払い、相手方が当事者の一方と取り決めた商品指数の約定した期間における変化率に基づいて金銭を支払うことを相互に約する取引
(3)
当事者が数量を定めた商品について当事者の一方が相手方と取り決めた商品指数の約定した期間における変化率に基づいて金銭を支払い、相手方が当事者の一方と取り決めた商品指数の約定した期間における変化率に基づいて金銭を支払うことを相互に約する取引
ト
当事者の一方の意思表示により当事者間においてヘに掲げる取引を成立させることができる権利(以下「特定スワップオプション」という。)を相手方が当事者の一方に付与し、当事者の一方がこれに対して対価を支払うことを約する取引
チ
イからトまでの取引に類似する取引であつて政令で定めるもの
②
上場商品指数に係る商品市場 当該上場商品指数に係る
第3項第4号ハ又はホに掲げる取引に係る
同号に掲げる取引その他これらの取引に類似する取引であつて政令で定めるもの
12
この法律において「外国商品市場」とは、商品市場に類似する市場で外国に所在するものをいう。
13
この法律において「外国商品市場取引」とは、外国商品市場において行われる取引であつて、商品市場における取引に類似するものをいう。
14
この法律において「店頭商品デリバティブ取引」とは、商品市場及び外国商品市場によらないで行われる次に掲げる取引(
第331条各号に掲げる施設における取引を除く。)をいう。
①
当事者が将来の一定の時期において商品及びその対価の授受を約する売買取引であつて、当該売買の目的物となつている商品の売戻し又は買戻しをしたときは差金の授受によつて決済することができる取引
②
約定価格と現実価格の差に基づいて算出される金銭の授受を約する取引又はこれに類似する取引
③
約定数値と現実数値の差に基づいて算出される金銭の授受を約する取引又はこれに類似する取引
④
当事者の一方の意思表示により当事者間において次に掲げる取引を成立させることができる権利を相手方が当事者の一方に付与し、当事者の一方がこれに対して対価を支払うことを約する取引又はこれに類似する取引
⑤
当事者の一方の意思表示により当事者間において当該意思表示を行う場合の商品の価格としてあらかじめ約定する価格(一の商品の価格の水準を表す数値その他の一の商品の価格に基づいて算出される数値を含む。以下この号において同じ。)若しくは商品指数としてあらかじめ約定する数値と現に当該意思表示を行つた時期における現実の当該商品の価格若しくは当該商品指数の数値の差に基づいて算出される金銭を授受することとなる取引を成立させることができる権利を相手方が当事者の一方に付与し、当事者の一方がこれに対して対価を支払うことを約する取引又はこれに類似する取引
⑥
当事者が数量を定めた商品について当事者の一方が相手方と取り決めた商品の価格若しくは商品指数の約定した期間における変化率に基づいて金銭を支払い、相手方が当事者の一方と取り決めた商品の価格若しくは商品指数の約定した期間における変化率に基づいて金銭を支払うことを相互に約する取引又はこれに類似する取引
⑦
前各号に掲げるもののほか、これらと同様の経済的性質を有する取引であつて、公益又は取引の当事者の保護を確保することが必要と認められるものとして政令で定めるもの
15
この法律において「商品デリバティブ取引」とは、商品市場における取引、外国商品市場取引及び店頭商品デリバティブ取引(その内容等を勘案し、取引の当事者の保護に欠けるおそれがないものとして政令で定める店頭商品デリバティブ取引及び店頭商品デリバティブ取引について高度の能力を有する者として主務省令で定める者若しくは資本金の額が主務省令で定める金額以上の株式会社を相手方として行われ、又はこれらの者のために行われる店頭商品デリバティブ取引(
第349条第1項において「対象外店頭商品デリバティブ取引」という。)を除く。)をいう。
16
この法律において「取引参加者」とは、
第82条第1項の規定により与えられた取引資格に基づき、株式会社商品取引所の開設する商品市場における取引に参加できる者をいう。
17
この法律において「商品取引債務引受業」とは、商品市場における取引に基づく債務の引受けを行う営業をいう。
18
この法律において「商品取引清算機関」とは、商品取引債務引受業を営むことについて
第167条又は
第173条第1項の規定により主務大臣の許可又は承認を受けた者をいう。
19
この法律において「清算参加者」とは、
第174条第1項の規定により与えられた資格に基づき、商品取引清算機関の行う商品取引債務引受業の相手方となる者をいう。
20
この法律において「商品清算取引」とは、清算参加者が商品取引清算機関の業務方法書の定めるところにより商品取引所の会員又は取引参加者(以下「会員等」という。)の委託を受けて行う商品市場における取引であつて、当該取引に基づく債務を当該商品取引清算機関に引き受けさせること及び当該会員等が当該清算参加者を代理して当該取引を成立させることを条件とするものをいう。
21
この法律において「商品市場における取引等」とは、次に掲げる行為をいう。
22
この法律において「商品先物取引業」とは、次に掲げる行為(その内容等を勘案し、委託者又は店頭商品デリバティブ取引の相手方(以下「委託者等」という。)の保護に欠けるおそれがないものとして政令で定めるもの及び
第15項の主務省令で定める者若しくは資本金の額が
同項の主務省令で定める金額以上の株式会社を相手方として店頭商品デリバティブ取引を行い、又はこれらの者のために店頭商品デリバティブ取引の媒介、取次ぎ若しくは代理を行う行為を除く。)のいずれかを業として行うことをいう。
①
商品市場における取引(商品清算取引を除く。)の委託を受け、又はその委託の媒介、取次ぎ若しくは代理を行う行為
②
商品清算取引の委託の取次ぎの委託を受け、又はその委託の媒介、取次ぎ若しくは代理を行う行為
③
外国商品市場取引(商品清算取引に類似する取引を除く。)の委託を受け、又はその委託の媒介、取次ぎ若しくは代理を行う行為
④
外国商品市場取引のうち、商品清算取引に類似する取引の委託の取次ぎの委託を受け、又はその委託の媒介、取次ぎ若しくは代理を行う行為
⑤
店頭商品デリバティブ取引又はその媒介、取次ぎ若しくは代理を行う行為
23
この法律において「商品先物取引業者」とは、商品先物取引業を行うことについて
第190条第1項の規定により主務大臣の許可を受けた者をいう。
24
この法律において「商品取引契約」とは、商品先物取引業者が顧客を相手方とし、又は顧客のために
第22項各号に掲げる行為を行うことを内容とする契約をいう。
25
この法律において「特定委託者」とは、次に掲げる者をいう。
③
商品デリバティブ取引に係る専門的知識及び経験を有する者として主務省令で定める者
⑧
前各号に掲げるもののほか、
第6章に規定する委託者保護基金その他の主務省令で定める法人
26
この法律において「特定当業者」とは、商品先物取引業者が行う商品取引契約の締結の勧誘の相手方、商品先物取引業者に商品取引契約の申込みをする者又は商品先物取引業者と商品取引契約を締結する者であつて、当該商品取引契約に基づく商品デリバティブ取引に係る取引対象商品のすべてについて当該取引対象商品である物品又はこれに関連する物品として主務省令で定めるものの売買、売買の媒介、取次ぎ若しくは代理、生産、加工又は使用(以下「売買等」という。)を業として行つているもののうち、主務省令で定める要件に該当する法人(特定委託者に該当する法人を除く。)をいう。
27
この法律において「取引対象商品」とは、商品市場における取引、外国商品市場取引若しくは店頭商品デリバティブ取引の対象となる商品又はこれらの取引の対象となる商品指数の対象となる商品をいう。
28
この法律において「商品先物取引仲介業」とは、商品先物取引業者の委託を受けて、当該商品先物取引業者のために
第22項各号に規定する媒介のいずれかを業として行うことをいう。
29
この法律において「商品先物取引仲介業者」とは、
第240条の2第1項の規定により主務大臣の登録を受けた者をいう。
第3条
【業務の範囲】
1
商品取引所は、商品又は商品指数について先物取引をするために必要な市場の開設の業務(以下「商品市場開設業務」という。)及び上場商品の品質の鑑定、刊行物の発行その他これに附帯する業務以外の業務を行つてはならない。ただし、主務省令で定めるところにより、主務大臣の認可を受けた場合は、商品市場開設業務に関連する業務及びこれに附帯する業務、算定割当量(
地球温暖化対策の推進に関する法律第2条第6項に規定する算定割当量をいう。以下同じ。)に係る取引を行う市場の開設の業務及びこれに附帯する業務、金融商品市場(
金融商品取引法第2条第14項に規定する金融商品市場をいう。以下同じ。)の開設の業務及びこれに附帯する業務(株式会社商品取引所が行う場合に限る。)又は金融商品債務引受業等(
同法第156条の3第1項第6号に規定する金融商品債務引受業等をいう。以下同じ。)及びこれに附帯する業務を行うことができる。
2
主務大臣は、
前項ただし書の認可に条件を付することができる。
3
前項の条件は、公益若しくは取引の公正の確保のため又は委託者の保護のため必要な最小限度のものでなければならない。
4
主務大臣は、
第1項ただし書の認可の申請があつた場合において、当該申請に係る業務を行うことにより、商品取引所の業務の公共性に対する信頼を損なうおそれ又は商品市場開設業務及びこれに附帯する業務の健全かつ適切な運営を損なうおそれがあると認めるときは、当該認可をしてはならない。
第3条の2
【子会社の範囲】
1
商品取引所は、商品市場開設業務及びこれに附帯する業務を行う会社以外の会社を子会社としてはならない。ただし、主務省令で定めるところにより、主務大臣の認可を受けた場合は、商品市場開設業務に関連する業務及びこれに附帯する業務を行う会社、算定割当量に係る取引を行う市場の開設の業務及びこれに附帯する業務を行う会社、取引所金融商品市場(
金融商品取引法第2条第17項に規定する取引所金融商品市場をいう。以下同じ。)の開設の業務及びこれに附帯する業務を行う会社又は取引所金融商品市場の開設に関連する業務及びこれに附帯する業務を行う会社を子会社とすることができる。
2
前条第2項から
第4項までの規定は、
前項ただし書の認可について準用する。この場合において、
同条第4項中「業務を行う」とあるのは「会社を子会社とする」と、「商品市場開設業務」とあるのは「商品取引所の商品市場開設業務」と読み替えるものとする。
3
前二項の「子会社」とは、法人がその総株主又は総社員の議決権(株式会社にあつては、株主総会において決議をすることができる事項の全部につき議決権を行使することができない株式についての議決権を除き、
会社法第879条第3項の規定により議決権を有するものとみなされる株式についての議決権を含む。以下この項及び
第196条第2項において同じ。)の過半数を保有する会社をいう。この場合において、法人及びその一若しくは二以上の子会社又は法人の一若しくは二以上の子会社がその総株主又は総社員の議決権の過半数を保有する会社は、当該法人の子会社とみなす。
第4条
【名称又は商号】
1
商品取引所は、その名称又は商号中に「取引所」という文字を用いなければならない。
2
商品取引所でない者は、その名称又は商号中に商品取引所であると誤認されるおそれのある文字を用いてはならない。
第5条
【市場の開設の制限】
1
商品取引所は、定款(株式会社商品取引所にあつては、定款又は業務規程。以下この項及び
第105条において同じ。)で定める商品市場以外の市場(定款で定める開設期限を経過し、又は
第11条第4項若しくは
第102条第3項に規定する範囲変更期間が終了した商品市場を含む。)を開設してはならない。
2
商品取引所は、一種の上場商品又は上場商品指数について二以上の商品市場を開設してはならない。
第5条の2
【自主規制業務】
1
商品取引所は、この法律及び定款その他の規則に従い、商品市場における取引を公正にし、及び委託者を保護するため、自主規制業務を適切に行わなければならない。
2
前項の「自主規制業務」とは、商品市場について行う次に掲げる業務をいう。
②
会員等に対する除名の処分その他の措置に関する業務
③
その他商品市場における取引の公正を確保し、及び委託者を保護するために必要な業務として主務省令で定めるもの
第6条
【商品市場類似施設の開設の禁止】
1
何人も、商品又は商品指数(これに類似する指数を含む。)について先物取引に類似する取引をするための施設(取引所金融商品市場を除く。)を開設してはならない。
2
何人も、
前項の施設において先物取引に類似する取引をしてはならない。
第7条
【法人格】
2
会員商品取引所は、営利の目的をもつて業務を行つてはならない。
第8条
【住所】
会員商品取引所の住所は、その主たる事務所の所在地にあるものとする。
第9条
【設立の許可】
会員商品取引所を設立しようとする者は、主務大臣の許可を受けなければならない。
第10条
【設立要件】
1
会員商品取引所を設立するには、開設する商品市場ごとに会員になろうとする二十人以上の者が発起人とならなければならない。
2
発起人については、次の各号に掲げる商品市場の区分に応じ、当該各号に定める者が、それぞれ、一の商品市場における発起人の過半数を占めなければならない。
①
上場商品に係る商品市場 一年以上継続して当該上場商品に含まれる物品(以下「上場商品構成物品」という。)の売買等を業として行つている者
②
上場商品指数に係る商品市場 一年以上継続して当該上場商品指数に係る商品指数の対象となる物品(以下「上場商品指数対象物品」という。)の売買等を業として行つている者
第11条
【定款】
1
発起人は、会員商品取引所の定款を作成し、定款が書面をもつて作成されているときは、これに署名し、又は記名押印しなければならない。
2
前項の定款には、次に掲げる事項を記載し、又は記録しなければならない。
⑫
商品市場外における会員間の契約に対する定款、業務規程、受託契約準則及び紛争処理規程の拘束力に関する事項
⑯
公告方法(会員商品取引所が公告(この法律又は他の法律の規定により官報に掲載する方法によりしなければならないものとされているものを除く。)をする方法をいう。以下同じ。)
3
会員商品取引所の負担に帰すべき設立費用又は発起人が受けるべき報酬の額は、定款に記載し、又は記録しなければ、その効力を生じない。
4
会員商品取引所の定款には、
第2項各号に掲げる事項のほか、会員商品取引所の存続期間、商品市場の開設期限又は範囲変更期間(商品市場(
第155条第3項第2号に規定する期限付商品市場を除く。)における上場商品又は上場商品指数の範囲の変更(廃止又は範囲の縮小を除く。
同条において同じ。)が行われる期間をいう。以下この項及び
同条において同じ。)を定めたときは、その存続期間、開設期限又は範囲変更期間を記載し、又は記録するものとする。
5
第1項の定款は、電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によつては認識することができない方式で作られる記録であつて、電子計算機による情報処理の用に供されるもので主務省令で定めるものをいう。以下同じ。)をもつて作成することができる。この場合において、当該電磁的記録に記録された情報については、主務省令で定める署名又は記名押印に代わる措置をとらなければならない。
6
会員商品取引所は、公告方法として、当該会員商品取引所の事務所の店頭に掲示する方法のほか、次に掲げる方法のいずれかを定款で定めることができる。
②
時事に関する事項を掲載する日刊新聞紙に掲載する方法
③
電子公告(公告方法のうち、電磁的方法(
会社法第2条第34号に規定する電磁的方法をいう。)により不特定多数の者が公告すべき内容である情報の提供を受けることができる状態に置く措置であつて
同号に規定するものをとる方法をいう。以下同じ。)
7
会員商品取引所が
前項第3号に掲げる方法を公告方法とする旨を定款で定める場合には、その定款には、電子公告を公告方法とする旨を定めれば足りる。この場合においては、事故その他やむを得ない事由によつて電子公告による公告をすることができない場合の公告方法として、
同項第1号又は
第2号に掲げる方法のいずれかを定めることができる。
8
会員商品取引所が電子公告により公告をする場合には、次の各号に掲げる公告の区分に応じ、当該各号に定める日までの間、継続して電子公告による公告をしなければならない。
①
公告に定める期間内に異議を述べることができる旨の公告 当該期間を経過する日
②
前号に掲げる公告以外の公告 当該公告の開始後一月を経過する日
10
第2項各号に掲げる事項のほか、会員商品取引所の定款には、この法律の規定により定款の定めがなければその効力を生じない事項及びその他の事項でこの法律に違反しないものを記載し、又は記録することができる。
第12条
【加入の申込み】
1
発起人は、会員商品取引所の設立に際して、あらかじめ、その会員になろうとする者に対し、次に掲げる事項を通知しなければならない。
④
一定の時期までに創立総会が終わらなかつたときは、加入の申込みを取り消すことができること。
2
理事長は、会員商品取引所の成立後にその会員になろうとする者に対し、次に掲げる事項を通知しなければならない。
3
会員商品取引所の会員になろうとする者(発起人を含む。)は、その者の氏名又は名称及び住所、その引き受ける出資口数並びにその者が取引をしようとする商品市場における上場商品又は上場商品指数を記載した書面を発起人(成立後にあつては、理事長。
次項において同じ。)に交付しなければならない。
4
会員商品取引所の会員になろうとする者は、
前項の書面の交付に代えて、政令で定めるところにより、発起人の承諾を得て、
同項の書面に記載すべき事項を電磁的方法(電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法であつて主務省令で定めるものをいう。以下同じ。)により提供することができる。この場合において、当該会員になろうとする者は、
同項の書面を交付したものとみなす。
第13条
【創立総会】
1
発起人は、定款作成後、会員になろうとする者を募り、
前条第1項第3号に定める出資の払込みの期限となつている日後十日を経過した日から五日以内に、創立総会を開かなければならない。
2
発起人は、創立総会までに出資の全額の払込みを終了しなければならない。
3
定款の承認その他設立に必要な事項の決定は、創立総会の決議によらなければならない。
4
創立総会においては、定款を修正することができる。ただし、会員たる資格に関する事項については、この限りでない。
5
創立総会における議事は、会員になろうとする者(その出資の全額の払込みが終了した者に限る。)の半数以上が出席し、その議決権の三分の二以上で決する。
7
創立総会の議事については、主務省令で定めるところにより、議事録を作成しなければならない。
第14条
【許可の申請】
1
発起人は、創立総会終了後、遅滞なく、
第9条の許可の申請書に次に掲げる事項を記載して、主務大臣に提出しなければならない。
⑤
会員の氏名又は商号若しくは名称及び会員が取引をする商品市場における上場商品又は上場商品指数
2
前項の申請書には、定款、業務規程、受託契約準則、紛争処理規程、市場取引監視委員会規程その他主務省令で定める書類を添付しなければならない。
第15条
【許可の基準及び意見の聴取】
1
主務大臣は、
第9条の許可の申請が次に掲げる基準に適合していると認めるときは、許可をしなければならない。
①
申請に係る上場商品又は上場商品指数の先物取引を公正かつ円滑にするために十分な取引量が見込まれることその他上場商品構成物品又は上場商品指数対象物品(以下「上場商品構成物品等」という。)の取引の状況に照らし、当該先物取引をする会員商品取引所を設立することが当該上場商品構成物品等の生産及び流通を円滑にするため必要かつ適当であること。
②
上場商品に係る商品市場を開設しようとする場合にあつては、上場商品構成物品の売買等を業として行つている者の取引の状況その他の当該上場商品構成物品に係る経済活動の状況に照らして、当該上場商品構成物品を一の商品市場で取引することが適当であることとして政令で定める基準に適合すること。
③
二以上の商品指数を一の上場商品指数として商品市場を開設しようとする場合にあつては、当該二以上の商品指数の対象となる物品の大部分が共通していること。
④
定款、業務規程、受託契約準則、紛争処理規程及び市場取引監視委員会規程の規定が法令に違反せず、かつ、定款、業務規程、受託契約準則、紛争処理規程又は市場取引監視委員会規程に規定する取引の方法又は管理、会員の資格、会員の数の最高限度を定めた場合におけるその最高限度、特別担保金の預託義務を定めた場合におけるその預託に関する事項その他の事項が適当であつて、商品市場における取引の公正を確保し、及び委託者を保護するため十分であること。
⑤
当該申請に係る会員商品取引所がこの法律の規定に適合するように組織されるものであること。
2
主務大臣は、
第9条の許可の申請が次の各号のいずれかに該当する場合には、
前項の規定にかかわらず、
同条の許可をしてはならない。
①
発起人のうちに次のいずれかに該当する者があるとき。
イ
成年被後見人若しくは被保佐人又は外国の法令上これらと同様に取り扱われている者
ロ
破産者で復権を得ないもの又は外国の法令上これと同様に取り扱われている者
ハ
禁錮以上の刑(これに相当する外国の法令による刑を含む。)又はこの法律若しくはこれに相当する外国の法令の規定により罰金の刑(これに相当する外国の法令による刑を含む。)に処せられ、その執行の終わつた日又は執行を受けることがないこととなつた日から五年を経過しない者
ホ
第160条第1項の規定又はこれに相当する外国の法令の規定による命令(これに相当する外国の法令によるその他の行政処分を含む。ト及びチにおいて同じ。)により商品取引所又はこれに相当する外国の施設から除名され、又は取引資格を取り消され、その除名又は取消しの日から五年を経過しない者
ト
法人である商品取引所の会員等又は商品取引所に相当する外国の施設の会員等が
第160条第1項の規定又はこれに相当する外国の法令の規定による命令により当該商品取引所又は当該施設から除名され、又は取引資格を取り消された場合において、その除名又は取消しの日前三十日以内に当該法人の役員であつた者で当該除名又は取消しの日から五年を経過しないもの
リ
第328条第1項の規定による裁判所の命令又はこれに相当する外国の法令の規定による外国の裁判所の命令を受けた後一年を経過しない者
ル
営業に関し成年者と同一の行為能力を有しない未成年者でその法定代理人がイからヌまで又はヲのいずれかに該当するもの
ヲ
法人でその役員のうちにイからルまでのいずれかに該当する者のあるもの
②
申請書又はこれに添付すべき書類のうちに重要な事項について虚偽の記載があるとき。
3
主務大臣は、会員商品取引所の存続期間又は商品市場の開設期限が定款に記載され、又は記録されている
第9条の許可の申請があつた場合においては、
第1項第1号の基準に代えて、申請に係る上場商品又は上場商品指数の先物取引を公正かつ円滑にするために十分な取引量が見込まれないことその他上場商品構成物品等の取引の状況に照らし、当該先物取引をする会員商品取引所を設立することが当該上場商品構成物品等の生産及び流通に著しい支障を及ぼし、又は及ぼすおそれがあることに該当しないことを
同号の基準とし、当該基準並びに
同項第2号及び
第3号の基準の適用は、当該存続期間又は開設期限までの間について判断して行うものとする。
4
主務大臣は、
第352条(
第3号に係る部分に限る。)の規定による公示があつた日から三月を経過した後でなければ、
第9条の許可をしてはならない。
5
主務大臣は、
第9条の許可の申請が
第1項各号に適合していないと認めるとき、又は
第2項各号のいずれかに該当すると認めるときは、あらかじめ申請をした者にその旨を通知し、申請をした者又はその代理人の出頭を求め、釈明のための証拠を提出する機会を与えるため、その職員に意見の聴取をさせなければならない。
6
前項の場合において、主務大臣は、意見の聴取をされる者が正当な理由がないのに意見の聴取に応じないときは、意見の聴取を行うことを要しない。
7
主務大臣は、
第5項の通知をする場合においては、意見を聴取する事項、場所及び期日を明らかにして、通知しなければならない。
8
第5項の意見の聴取は、公開により行わなければならない。ただし、主務大臣が意見の聴取をされる者の業務に関する秘密を保つため必要があると認めるとき、又は公益上必要があると認めるときは、この限りでない。
9
主務大臣は、
第5項の意見の聴取を行うため必要があると認めるときは、参考人の出頭を求めてその意見を聴取し、若しくは参考人にその意見若しくは報告の提出を求め、又は鑑定人に出頭を求めて鑑定をさせることができる。
10
主務大臣は、会員商品取引所の存続期間又は商品市場の開設期限が定款に記載され、又は記録されている
第9条の許可の申請があつた場合においては、
第352条(
第3号に係る部分に限る。)の規定による公示があつた日から四月以内に、申請をした者に対し、許可又は不許可の通知を発しなければならない。
11
主務大臣が
前項の期間内に
同項の通知を発しなかつたときは、その期間満了の日に
第9条の許可があつたものとみなす。
第16条
【成立の時期及び届出】
1
会員商品取引所は、その設立の登記をすることにより成立する。
2
会員商品取引所は、成立の日から二週間以内に、主務大臣にその旨を届け出なければならない。
第17条
【理事長への事務引継】
発起人は、
第9条の許可があつたとき(
第15条第11項の規定による場合を含む。)は、遅滞なく、その事務を理事長に引き継がなければならない。
第19条
【役員又は会員の氏名等の変更】
1
会員商品取引所は、
第14条第1項第4号又は
第5号に掲げる事項について変更があつたときは、遅滞なく、その旨を記載した変更届出書を主務大臣に提出しなければならない。
2
前項の変更届出書には、その変更を証する書面及び主務省令で定める書類を添付しなければならない。
第20条
【設立の登記】
1
会員商品取引所の設立の登記は、その主たる事務所の所在地において、
第9条の許可があつた日から二週間以内にしなければならない。
2
前項の登記には、次に掲げる事項を登記しなければならない。
④
存続期間又は解散の事由を定めたときは、その期間又は事由
⑨
第11条第6項の定款の定めが電子公告を公告方法とする旨のものであるときは、次に掲げる事項
イ
電子公告により公告すべき内容である情報について不特定多数の者がその提供を受けるために必要な事項であつて法務省令で定めるもの
第21条
【変更の登記】
1
会員商品取引所において
前条第2項各号に掲げる事項に変更が生じたときは、二週間以内に、その主たる事務所の所在地において、変更の登記をしなければならない。
2
前項の規定にかかわらず、
前条第2項第5号に掲げる事項の変更の登記は、毎事業年度末日現在により、当該末日から四週間以内にすれば足りる。
第22条
【他の登記所の管轄区域内への主たる事務所の移転の登記】
会員商品取引所がその主たる事務所を他の登記所の管轄区域内に移転したときは、二週間以内に、旧所在地においては移転の登記をし、新所在地においては
第20条第2項各号に掲げる事項を登記しなければならない。
第23条
【職務執行停止の仮処分等の登記】
会員商品取引所を代表すべき者の職務の執行を停止し、若しくはその職務を代行する者を選任する仮処分命令又はその仮処分命令を変更し、若しくは取り消す決定がされたときは、その主たる事務所の所在地において、その登記をしなければならない。
第24条
【従たる事務所の所在地における登記】
1
次の各号に掲げる場合(当該各号に規定する従たる事務所が主たる事務所の所在地を管轄する登記所の管轄区域内にある場合を除く。)には、当該各号に定める期間内に、当該従たる事務所の所在地において、従たる事務所の所在地における登記をしなければならない。
①
会員商品取引所の設立に際して従たる事務所を設けた場合(
次号に規定する場合を除く。) 主たる事務所の所在地における設立の登記をした日から二週間以内
②
新設合併により設立する会員商品取引所が新設合併に際して従たる事務所を設けた場合
第147条の2第1項に規定する日から三週間以内
③
会員商品取引所の成立後に従たる事務所を設けた場合 従たる事務所を設けた日から三週間以内
2
従たる事務所の所在地における登記においては、次に掲げる事項を登記しなければならない。ただし、従たる事務所の所在地を管轄する登記所の管轄区域内に新たに従たる事務所を設けたときは、
第3号に掲げる事項を登記すれば足りる。
③
従たる事務所(その所在地を管轄する登記所の管轄区域内にあるものに限る。)の所在場所
3
前項各号に掲げる事項に変更が生じたときは、三週間以内に、当該従たる事務所の所在地において、変更の登記をしなければならない。
第24条の2
【他の登記所の管轄区域内への従たる事務所の移転の登記】
会員商品取引所がその従たる事務所を他の登記所の管轄区域内に移転したときは、旧所在地(主たる事務所の所在地を管轄する登記所の管轄区域内にある場合を除く。)においては三週間以内に移転の登記をし、新所在地(主たる事務所の所在地を管轄する登記所の管轄区域内にある場合を除く。以下この条において同じ。)においては四週間以内に
前条第2項各号に掲げる事項を登記しなければならない。ただし、従たる事務所の所在地を管轄する登記所の管轄区域内に新たに従たる事務所を移転したときは、新所在地においては、
同項第3号に掲げる事項を登記すれば足りる。
第25条
【管轄登記所及び登記簿】
1
会員商品取引所の登記に関する事務は、その事務所の所在地を管轄する法務局若しくは地方法務局若しくはこれらの支局又はこれらの出張所が管轄登記所としてつかさどる。
第26条
【設立の登記の申請】
1
会員商品取引所の設立の登記は、会員商品取引所を代表すべき者の申請によつてする。
2
会員商品取引所の設立の登記の申請書には、定款並びに出資の払込みがあつたこと及び会員商品取引所を代表すべき者の資格を証する書面を添付しなければならない。
第27条
【変更の登記の申請】
第20条第2項各号に掲げる事項の変更の登記の申請書には、当該事項の変更を証する書面を添付しなければならない。
第28条
【設立の無効の登記の手続】
会社法第937条第1項(
第1号イに係る部分に限る。)の規定は、会員商品取引所の設立の無効の訴えに係る請求を認容する判決が確定した場合について準用する。この場合において、
同項中「会社の本店(
第1号トに規定する場合であって当該決議によって
第930条第2項各号に掲げる事項についての登記がされているときにあっては、本店及び当該登記に係る支店)」とあるのは、「会員商品取引所の主たる事務所」と読み替えるものとする。
第31条
【欠格条件】
2
合併後存続する法人又は合併により設立された法人は、
前項(
第15条第2項第1号ハからホまで、リ及びヲに係る部分に限る。)の規定の適用については、当該合併により消滅した法人と同一の法人とみなす。
第32条
【出資】
4
会員商品取引所の債務に対する会員の責任は、
第34条の規定による経費の負担及び
第45条第3項の規定による損失額の負担のほか、その出資額を限度とする。
5
会員は、出資の払込みについて、相殺をもつて会員商品取引所に対抗することができない。
第33条
【議決権及び選挙権】
1
会員は、出資口数にかかわらず、各々一個の議決権及び役員の選挙権を有する。
2
会員は、
第59条第8項の規定によりあらかじめ通知のあつた事項につき、書面又は代理人をもつて、議決権又は選挙権を行うことができる。この場合においては、定款で定める資格を有する者でなければ、代理人となることができない。
3
会員は、定款で定めるところにより、
前項の規定による書面をもつてする議決権の行使に代えて、議決権を電磁的方法により行うことができる。
4
前二項の規定により議決権又は選挙権を行う者は、出席者とみなす。
5
代理人は、代理権を証する書面を会員商品取引所に提出しなければならない。この場合において、電磁的方法により議決権を行うことが定款で定められているときは、当該書面の提出に代えて、代理権を当該電磁的方法により証明することができる。
第34条
【経費の賦課】
1
会員商品取引所は、定款で定めるところにより、会員に経費を賦課することができる。
第35条
【加入】
1
会員商品取引所の設立の際会員商品取引所に加入しようとする者でその引き受けた出資の全額の払込みが終了したものは、その会員商品取引所成立の時に会員となる。
2
会員商品取引所の設立の際会員商品取引所に加入しようとする者で会員商品取引所成立の時までに
前項に規定する払込みを終了しない者については、会員商品取引所成立の時に加入の申込みを取り消したものとみなす。
3
成立後の会員商品取引所に加入しようとする者は、定款で定めるところにより、加入につき会員商品取引所の承諾を得て、その引き受けた出資の全額の払込み及び会員商品取引所が加入金を徴収することを定めた場合にはその支払を終了した時又は会員の持分の全部若しくは一部の譲受け及び会員商品取引所が加入金を徴収することを定めた場合にはその支払を終了した時に会員となる。
4
会員商品取引所は、会員たる資格を有する者が会員商品取引所に加入しようとするときは、正当な理由がないのに、その加入を拒んではならない。
第36条
【持分の譲渡】
1
会員は、定款で定めるところにより、会員又は会員たる資格を有する者に持分の全部又は一部を譲り渡すことができる。
2
会員たる資格を有する者が持分を譲り受けようとするときは、加入の例によらなければならない。
3
持分の譲受人は、その持分について、譲渡人の権利及び義務を承継する。
第37条
【持分の承継】
1
会員が死亡した場合において、その相続人又は受遺者(以下この条において「相続人等」という。)が会員であるときは、その者は、被承継人の持分並びにその持分についての被承継人の権利及び義務を承継する。この場合においては、承継人は、遅滞なく、その旨を会員商品取引所に通知しなければならない。
2
会員が死亡した場合において、相続人等が会員たる資格を有する者であるときは、その者は、定款で定める期間内に加入につき会員商品取引所の承諾を得て、被承継人の持分並びにその持分についての被承継人の権利及び義務を承継することができる。
3
前項の規定により相続人等が被承継人の持分並びにその持分についての被承継人の権利及び義務を承継したときは、その者は、被承継人の死亡の時において会員になつたものとみなす。
4
第1項又は
第2項の場合において、相続人等が数人あるときは、その相続人等全員の同意をもつて選定された一人の相続人等に対してのみ、これらの項の規定を適用する。
第39条
【取引に係る権利及び義務の承継】
第37条第1項又は
第2項の規定により会員の持分並びにその持分についての権利及び義務を承継した者は、当該会員が商品市場においてした取引に係る権利及び義務を承継する。
第40条
【会員たる地位の承継】
会員につき合併があつたときは、合併後存続する法人又は合併により設立された法人は、会員たる地位を承継する。
第41条
【任意脱退】
1
会員は、三十日前までに予告して、会員商品取引所を脱退することができる。
2
前項の予告期間は、定款で延長することができる。ただし、その期間は、一年を超えることができない。
第42条
【当然脱退】
会員は、
前条及び
第44条第1項に規定する場合のほか、次に掲げる事由によつて脱退する。
①
その者が取引をする商品市場のすべてが
第70条の規定により閉鎖されたこと。
第43条
【除名】
1
会員の除名は、
第99条第5項の規定によつてする場合及び
第160条第1項の規定による主務大臣の命令によつてする場合を除き、定款で定める事由のある会員につき、
第61条に定める会員総会の決議によつてするものとする。
2
前項の場合においては、会員商品取引所は、その会員総会の会日の十日前までに、その会員に対しその旨及び除名の理由を記載した書面を送付し、かつ、会員総会において弁明する機会を与えなければならない。
3
除名は、除名した会員にその旨を通知しなければ、これをもつてその者に対抗することができない。
第44条
【持分の差押えによる脱退】
1
会員の持分を差し押さえた債権者は、その会員を脱退させることができる。ただし、会員商品取引所及び会員に対し三十日前までに予告しなければならない。
2
前項ただし書の予告は、
同項の会員が、
同項の債権者に対し、弁済し、又は相当の担保を提供したときは、その効力を失う。
3
会員の持分の差押えは、持分の払戻しを請求する権利に対しても、その効力を有する。
第45条
【持分の払戻し】
1
脱退した会員は、定款で定めるところにより、その持分の全部又は一部の払戻しを受けることができる。
2
前項の持分は、脱退した日の属する月の前月末日における会員商品取引所の財産によつて定める。
3
前項の持分を計算するに当たり、会員商品取引所の財産をもつて債務を完済することができないときは、会員商品取引所は、定款で定めるところにより、脱退した会員に対し、その負担に帰すべき損失額の払込みを請求することができる。
4
第1項又は
前項の規定による請求権は、脱退後二年間行わないときは、時効によつて消滅する。
5
脱退した会員が会員商品取引所に対する債務を完済するまでは、会員商品取引所は、持分の払戻しを停止することができる。
第46条
【役員】
会員商品取引所に、次の役員を置く。理事長 一人理事 二人以上監事 二人以上
第47条
【理事長及び理事の権限】
1
理事長は、会員商品取引所を代表し、その事務を総理する。
2
理事は、定款で定めるところにより、会員商品取引所を代表し、理事長を補佐して会員商品取引所の事務を掌理し、理事長に事故があるときにはその職務を代理し、理事長が欠員のときにはその職務を行う。
3
会員商品取引所の事務の執行は、定款に別段の定めがないときは、理事長及び理事の過半数で決する。
第47条の2
【理事長及び理事の代理行為の委任】
理事長及び理事は、定款又は会員総会の決議によつて禁止されていないときに限り、特定の行為の代理を他人に委任することができる。
第48条
【監事の権限】
2
監事は、いつでも理事長若しくは理事に対して事務の報告を求め、又は会員商品取引所の事務及び財産の状況を調査することができる。
3
監事は、理事長が会員総会に提出しようとする書類を調査し、会員総会にその意見を報告しなければならない。
第49条
【役員の欠格条件】
1
第15条第2項第1号イからルまでのいずれかに該当する者は、会員商品取引所の役員となることができない。
2
会員商品取引所の役員が
前項に規定する者に該当することとなつたときは、その職を失う。
第50条
【役員の選任】
1
会員商品取引所の役員は、
次項の規定により選任される理事を除き、定款で定めるところにより、会員総会において、会員が選挙する。ただし、設立当時の役員は、創立総会において、会員になろうとする者が選挙する。
2
理事長は、定款に特別の定めがある場合には、理事の過半数の同意を得て、定款で定める数の理事を選任する。
第50条の2
【会員商品取引所と役員との関係】
会員商品取引所と役員との関係は、委任に関する規定に従う。
第51条
【役員の任期】
1
役員の任期は、三年以内において定款で定める期間とする。
2
設立当時の役員の任期は、
前項の規定にかかわらず、創立総会において定める期間とする。ただし、その期間は、一年を超えることができない。
第52条
【仮理事及び仮監事】
主務大臣は、理事又は監事の職を行う者がない場合において、必要があると認めるときは、仮理事又は仮監事を選任することができる。
第53条
【理事長及び理事の責任】
1
理事長又は理事がその任務を怠つたときは、その理事長又は理事は、会員商品取引所に対して連帯して損害賠償の責めに任ずる。
2
理事長又は理事が法令又は定款に違反する行為をしたときは、会員総会の決議によつた場合でもその理事長又は理事は、第三者に対して連帯して損害賠償の責めに任ずる。
第54条
【役員の解任の請求】
1
会員は、総会員の五分の一以上の連署をもつて、役員の解任を請求することができる。この場合において、その請求につき、総会員の半数以上が出席する会員総会において、出席会員の三分の二以上の同意があつたときは、その請求に係る役員は、その職を失う。
2
前項の規定による解任の請求は、理事長及び理事の全員又は監事の全員について、同時にしなければならない。ただし、法令又は定款若しくは業務規程に違反したことを理由として解任を請求するときは、この限りでない。
3
第1項の規定による解任の請求は、その理由を記載した書面を理事長に提出してしなければならない。
4
第1項の規定による解任の請求があつたときは、理事長は、その請求を会員総会の議に付し、かつ、会員総会の会日から十日前までに、その請求に係る役員に対し、
前項の規定による書面を送付し、かつ、会員総会において弁明する機会を与えなければならない。
第55条
【役員の兼職禁止】
1
会員商品取引所の役員は、他の商品取引所の役員の地位を占めてはならない。
2
理事長又は理事は、その者が理事長又は理事となつている会員商品取引所の監事と、監事は、その者が監事となつている会員商品取引所の使用人又は理事長若しくは理事と兼ねてはならない。
第56条
【理事の自己契約等の禁止】
会員商品取引所が理事長又は理事と契約をするときは、監事が会員商品取引所を代表する。会員商品取引所と理事長又は理事との訴訟についても、また同様とする。
第57条
【定款等の備置き及び閲覧等】
1
会員商品取引所は、定款及び業務規程を会員商品取引所の各事務所に、会員名簿を主たる事務所に備え置かなければならない。
2
会員商品取引所は、会員総会の議事録を十年間主たる事務所に、その謄本を五年間従たる事務所に備え置かなければならない。
3
会員名簿には、各会員について次に掲げる事項を記載し、又は記録しなければならない。
④
取引をする商品市場における上場商品又は上場商品指数
4
会員及び会員商品取引所の債権者は、当該会員商品取引所の事業時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。ただし、
第2号又は
第4号に掲げる請求をするには、当該会員商品取引所の定めた費用を支払わなければならない。
③
第1項又は
第2項の書面の作成に代えて電磁的記録の作成がされているときは、当該電磁的記録に記録された事項を主務省令で定める方法により表示したものの閲覧の請求
④
前号の電磁的記録に記録された事項を電磁的方法であつて主務省令で定めるものにより提供することの請求又は当該事項を記載した書面の交付の請求
5
会員商品取引所は、
前項の規定による請求があつたときは、正当な理由がないのにこれを拒んではならない。
第59条
【会員総会の招集】
1
理事長は、定款で定めるところにより、毎事業年度一回通常会員総会を招集しなければならない。
2
理事長は、必要があると認めるときは、定款で定めるところにより、いつでも臨時会員総会を招集することができる。
3
会員が総会員の五分の一以上の者の同意をもつて、会議の目的たる事項及び招集の理由を記載した書面を理事長に提出して、会員総会の招集を請求したときは、理事長は、その請求があつた日から二十日以内に、臨時会員総会を招集しなければならない。
4
前項の場合において、電磁的方法により議決権を行うことが定款で定められているときは、
同項の規定による書面の提出に代えて、当該書面に記載すべき事項及び理由を当該電磁的方法により提出することができる。この場合において、当該書面に記載すべき事項及び理由を当該電磁的方法により提出した会員は、当該書面を提出したものとみなす。
5
前項前段の電磁的方法(主務省令で定める方法を除く。)により行われた当該書面に記載すべき事項及び理由の提供は、理事長の使用に係る電子計算機に備えられたファイルへの記録がされた時に当該理事長に到達したものとみなす。
6
理事長の職務を行う者がないとき、又は
第3項の請求があつた場合において理事長が正当な理由がないのに招集の手続をしないときは、監事は、遅滞なく、会員総会を招集しなければならない。
7
前項の場合において、監事の職務を行う者がないとき、又は監事が正当な理由がないのに
同項の手続をしないときは、
第3項の会員は、主務大臣の承認を得て、会員総会を招集することができる。
8
会員総会を招集するには、会日から十日前までに、各会員に対して、書面をもつて招集の通知を発しなければならない。ただし、
第2項、
第3項、
第6項及び
前項に規定する招集については、定款でこの期間を短縮することができる。
9
前項の通知には、会議の目的たる事項を記載し、又は記録しなければならない。
10
会員総会を招集する者は、
第8項の規定による書面による通知の発出に代えて、政令で定めるところにより、会員の承諾を得て、電磁的方法により通知を発することができる。この場合において、当該通知を当該電磁的方法により発した会員総会を招集する者は、
同項の規定による書面による通知を発したものとみなす。
第60条
【会員総会の決議事項】
この法律に特別の定めがあるもののほか、次に掲げる事項は、会員総会の決議を経なければならない。
②
貸借対照表、損益計算書、業務報告書、剰余金処分案及び損失処理案の承認
第61条
【会員総会の特別決議事項】
前条第1号及び
第4号から
第6号までに掲げる事項は、総会員の半数以上が出席し、その議決権の三分の二以上の多数による決議を経なければならない。
第62条
【会員総会の議事】
1
会員総会の議事は、この法律又は定款に特別の定めがある場合を除いて、出席した会員の議決権の過半数で決し、可否同数のときは、議長の決するところによる。
3
議長は、会員として会員総会の決議に加わる権利を有しない。
4
会員総会においては、
第59条第8項の規定によりあらかじめ通知した事項についてのみ決議することができる。ただし、定款で別段の定めをしたときは、この限りでない。
5
会員総会の議事録には、出席した監事も署名しなければならない。
第62条の2
【延期又は続行の決議】
会員総会においてその延期又は続行について決議があつた場合には、
第59条第8項本文の規定は、適用しない。
第62条の3
【議事録】
会員総会の議事については、主務省令で定めるところにより、議事録を作成しなければならない。
第64条
【損失てん補準備金】
1
会員商品取引所は、定款で定めるところにより、毎事業年度の剰余金の百分の十以上を損失てん補準備金として積み立てなければならない。
2
前項の準備金は、損失のてん補に充てる場合を除いては、取り崩してはならない。
第66条
【決算関係書類等の作成】
1
会員商品取引所は、主務省令で定めるところにより、財産目録、貸借対照表、損益計算書、業務報告書及び剰余金処分案又は損失処理案(以下「決算関係書類等」という。)を作成しなければならない。
2
決算関係書類等は、電磁的記録をもつて作成することができる。
第67条
【決算関係書類等の提出等】
理事長は、通常会員総会の会日の二週間前までに、決算関係書類等(これらのものが電磁的記録で作成され、又はその作成に代えて電磁的記録の作成がされている場合における当該電磁的記録を含む。)を監事に提出し、又は提供しなければならない。
第68条
【決算関係書類等の承認及び報告】
1
決算関係書類等(財産目録及び業務報告書を除く。)は、通常会員総会の承認を受けなければならない。
2
理事長は、業務報告書の内容を通常会員総会に報告しなければならない。
第68条の2
【決算関係書類等の備置き及び閲覧等】
1
会員商品取引所は、決算関係書類等を、通常会員総会の会日の二週間前の日から五年間、その主たる事務所に備え置かなければならない。
2
会員商品取引所は、決算関係書類等の写しを、通常会員総会の会日の二週間前の日から三年間、その従たる事務所に備え置かなければならない。ただし、決算関係書類等が電磁的記録で作成されている場合であつて、従たる事務所における
次項第3号及び
第4号に掲げる請求に応じることを可能とするための措置として主務省令で定めるものをとつているときは、この限りでない。
3
会員及び会員商品取引所の債権者は、会員商品取引所に対して、その事業時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。ただし、
第2号又は
第4号に掲げる請求をするには、当該会員商品取引所の定めた費用を支払わなければならない。
①
決算関係書類等が書面をもつて作成されているときは、当該書面又は当該書面の写しの閲覧の請求
③
決算関係書類等が電磁的記録をもつて作成されているときは、当該電磁的記録に記録された事項を主務省令で定める方法により表示したものの閲覧の請求
④
前号の電磁的記録に記録された事項を電磁的方法であつて主務省令で定めるものにより提供することの請求又はその事項を記載した書面の交付の請求
第68条の3
【貸借対照表の公告】
会員商品取引所は、主務省令で定めるところにより、通常会員総会の終結後遅滞なく、貸借対照表を公告しなければならない。
第69条
【会員商品取引所の解散】
会員商品取引所は、次に掲げる事由によつて解散する。
③
合併(合併により当該会員商品取引所が消滅する場合の当該合併に限る。
第71条及び
第72条において同じ。)
⑥
会員の数がすべての商品市場について十人以下となつたこと。
第70条
【一部の商品市場の閉鎖】
会員商品取引所は、その開設する商品市場において取引をする会員の数が十人以下となつたときは、
前条第6号に掲げる事由により解散する場合を除くほか、当該商品市場における取引を停止し、
第155条第1項の規定による定款の変更の認可の申請をしなければならない。
第71条
【清算人】
会員商品取引所が解散したときは、合併及び破産手続開始の決定による解散の場合を除いては、理事長及び理事がその清算人となる。ただし、会員総会において他人を選任したときは、この限りでない。
第71条の2
【残余財産の分配】
残余財産は、会員の出資口数に応じて分配しなければならない。
第72条
【解散の登記】
会員商品取引所が解散したときは、合併及び破産手続開始の決定による解散の場合を除くほか、二週間以内に、その主たる事務所の所在地において、解散の登記をしなければならない。
第73条
【清算結了の登記】
清算が結了したときは、
第77条第1項において準用する
会社法第507条第3項の承認の日から、その主たる事務所の所在地においては二週間以内に、その従たる事務所の所在地においては三週間以内に、清算結了の登記をしなければならない。
第74条
【解散の登記の申請】
1
会員商品取引所の解散の登記の申請書には、解散の事由を証する書面及び理事長又は会員商品取引所を代表すべき理事が清算人でない場合においては、会員商品取引所を代表すべき清算人であることを証する書面を添付しなければならない。
2
会員商品取引所が主務大臣の設立の許可の取消しの処分により解散する場合における解散の登記は、主務大臣の嘱託によつてする。
第76条
【会員商品取引所の合併の認可等】
1
会員商品取引所を全部又は一部の当事者とする合併(
第145条第1項の合併を除く。)は、主務大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。
2
会員商品取引所が次に掲げる事由により解散したときは、その代表者であつた者は、遅滞なく、その旨を主務大臣に届け出なければならない。
④
会員の数がすべての商品市場について十人以下となつたこと。
第77条
【会社法等の準用等】
3
会員商品取引所の清算を監督する裁判所は、主務大臣に対し、意見を求め、又は調査を嘱託することができる。
4
主務大臣は、
前項に規定する裁判所に対し、意見を述べることができる。
第78条
【株式会社商品取引所の許可】
株式会社商品取引所になろうとする者は、主務大臣の許可を受けなければならない。
第79条
【許可の申請】
1
前条の許可を受けようとする者は、次に掲げる事項を記載した申請書を主務大臣に提出しなければならない。
⑥
取引参加者の氏名又は商号若しくは名称及び取引参加者が取引をする商品市場における上場商品又は上場商品指数並びに取引参加者が一年以上継続して上場商品構成物品等の売買等を業として行つている場合にあつてはその旨
2
前項の申請書には、定款、業務規程、受託契約準則、紛争処理規程、市場取引監視委員会規程その他主務省令で定める書類を添付しなければならない。
第80条
【許可の基準等】
1
主務大臣は、
第78条の許可の申請が次に掲げる基準に適合していると認めるときは、許可をしなければならない。
①
許可申請者が株式会社でその資本金の額が政令で定める金額以上のものであること。
②
申請に係る商品市場が、次に掲げる商品市場の区分に応じ、それぞれ次に定める基準に適合していること。
イ
上場商品に係る商品市場 当該商品市場において取引をしようとする取引参加者の合計数が二十人以上であり、かつ、その過半数の者が、一年以上継続して当該商品市場における上場商品構成物品の売買等を業として行つている者であること。
ロ
上場商品指数に係る商品市場 当該商品市場において取引をしようとする取引参加者の合計数が二十人以上であり、かつ、その過半数の者が、一年以上継続して当該商品市場における上場商品指数対象物品の売買等を業として行つている者であること。
③
申請に係る上場商品又は上場商品指数の先物取引を公正かつ円滑にするために十分な取引量が見込まれることその他上場商品構成物品等の取引の状況に照らし、許可申請者が当該先物取引をする株式会社商品取引所になることが当該上場商品構成物品等の生産及び流通を円滑にするため必要かつ適当であること。
④
上場商品に係る商品市場を開設しようとする場合にあつては、上場商品構成物品の売買等を業として行つている者の取引の状況その他の当該上場商品構成物品に係る経済活動の状況に照らして、当該上場商品構成物品を一の商品市場で取引することが適当であることとして政令で定める基準に適合すること。
⑤
二以上の商品指数を一の上場商品指数として商品市場を開設しようとする場合にあつては、当該二以上の商品指数の対象となる物品の大部分が共通していること。
⑥
定款、業務規程、受託契約準則、紛争処理規程及び市場取引監視委員会規程の規定が法令に違反せず、かつ、定款、業務規程、受託契約準則、紛争処理規程又は市場取引監視委員会規程に規定する取引の方法又は管理、取引参加者の資格、取引参加者の数の最高限度を定めた場合におけるその最高限度、特別担保金の預託義務を定めた場合におけるその預託に関する事項その他の事項が適当であつて、商品市場における取引の公正を確保し、及び委託者を保護するため十分であること。
⑦
許可申請者が商品市場を適切に運営するに足りる人的構成を有するものであること。
⑧
許可申請者が株式会社商品取引所としてこの法律の規定に適合するように組織されるものであること。
2
主務大臣は、
第78条の許可の申請が次の各号のいずれかに該当する場合には、
前項の規定にかかわらず、
同条の許可をしてはならない。
②
申請書又はこれに添付すべき書類のうちに重要な事項について虚偽の記載があるとき。
3
主務大臣は、株式会社商品取引所としての存続期間又は商品市場の開設期限が業務規程に記載され、又は記録されている
第78条の許可の申請があつた場合においては、
第1項第3号の基準に代えて、申請に係る上場商品又は上場商品指数の先物取引を公正かつ円滑にするために十分な取引量が見込まれないことその他上場商品構成物品等の取引の状況に照らし、当該先物取引をする株式会社商品取引所になることが当該上場商品構成物品等の生産及び流通に著しい支障を及ぼし、又は及ぼすおそれがあることに該当しないことを
同号の基準とし、当該基準並びに
同項第4号及び
第5号の基準の適用は、当該存続期間又は開設期限までの間について判断して行うものとする。
第81条
【定款】
株式会社商品取引所の定款には、
会社法第27条各号に掲げる事項のほか、次に掲げる事項を記載し、又は記録しなければならない。
②
商品市場外における取引参加者間の契約に対する定款、業務規程、受託契約準則及び紛争処理規程の拘束力に関する事項
第81条の2
【株式会社商品取引所の子会社の範囲の特例】
株式会社商品取引所は、
第3条第1項ただし書の認可及び
金融商品取引法第80条第1項の免許を受けて取引所金融商品市場を開設している場合には、
第3条の2第1項の規定にかかわらず、主務大臣の認可を受けないで、取引所金融商品市場の開設の業務及びこれに附帯する業務を行う会社を子会社(
同条第3項に規定する子会社をいう。以下同じ。)とすることができる。
第82条
【株式会社商品取引所の取引参加者】
1
株式会社商品取引所は、業務規程で定めるところにより、その開設する商品市場における取引を行うための取引資格を与えることができる。
2
株式会社商品取引所は、
第15条第2項第1号イからヲまでのいずれかに該当する者に対し、取引資格を与えてはならない。
3
合併後存続する法人又は合併により設立された法人は、
前項(
第15条第2項第1号ハからホまで、リ及びヲに係る部分に限る。)の規定の適用については、当該合併により消滅した法人と同一の法人とみなす。
第83条
【取引参加者の地位の承継】
取引参加者につき合併があつたときは、合併後存続する法人又は合併により設立された法人は、その取引参加者の地位を承継する。
第84条
【取引資格の喪失】
1
取引参加者は、三十日前までに予告して、
第82条第1項の規定により与えられた取引資格を喪失することができる。
2
前項の予告期間は、業務規程で延長することができる。ただし、その期間は、一年を超えることができない。
3
取引参加者は、
第1項に規定する場合のほか、次に掲げる事由によつて、
第82条第1項の規定により与えられた取引資格を喪失する。
①
その者が取引をする商品市場のすべてが
第95条の規定により閉鎖されたこと。
第85条
【役員又は取引参加者の氏名等の変更】
1
株式会社商品取引所は、
第79条第1項第3号、
第5号又は
第6号に掲げる事項(本店の所在地を除く。)について変更があつたときは、遅滞なく、その旨を記載した変更届出書を主務大臣に提出しなければならない。
2
前項の変更届出書には、その変更を証する書面及び主務省令で定める書類を添付しなければならない。
第86条
【議決権の保有制限】
1
何人も、株式会社商品取引所の総株主の議決権(株主総会において決議をすることができる事項の全部につき議決権を行使することができない株式についての議決権を除き、
会社法第879条第3項の規定により議決権を有するものとみなされる株式についての議決権を含む。以下同じ。)の百分の二十(その財務及び営業の方針の決定に対して重要な影響を与えることが推測される事実として主務省令で定める事実がある場合には、百分の十五。以下この条、
第3款及び
第96条の40第4項において「保有基準割合」という。)以上の数の議決権(
社債、株式等の振替に関する法律第147条第1項又は
第148条第1項の規定により発行者に対抗することができない株式に係る議決権を含み、取得又は保有の態様その他の事情を勘案して主務省令で定めるものを除く。以下この節において「対象議決権」という。)を取得し、又は保有してはならない。ただし、商品取引所、商品取引所持株会社、金融商品取引所(
金融商品取引法第2条第16項に規定する金融商品取引所をいい、政令で定める者に限る。以下同じ。)又は金融商品取引所持株会社(
同条第18項に規定する金融商品取引所持株会社をいい、政令で定める者に限る。以下同じ。)が取得し、又は保有する場合は、この限りでない。
2
前項本文の規定は、保有する対象議決権の数に増加がない場合その他の主務省令で定める場合において、株式会社商品取引所の総株主の議決権の保有基準割合以上の数の対象議決権を取得し、又は保有することとなるときには、適用しない。
3
前項の場合において、株式会社商品取引所の総株主の議決権の保有基準割合以上の数の対象議決権を取得し、又は保有することとなつた者(以下この条において「特定保有者」という。)は、特定保有者になつた旨その他主務省令で定める事項を、遅滞なく、主務大臣に届け出なければならない。
4
第2項の場合において、特定保有者は、特定保有者となつた日から三月以内に、株式会社商品取引所の保有基準割合未満の数の対象議決権の保有者となるために必要な措置をとらなければならない。ただし、当該特定保有者が
第96条の19第1項に規定する地方公共団体等である場合であつて、当該地方公共団体等が
同項の規定により主務大臣の認可を受けたときは、この限りでない。
5
次の各号に掲げる場合における前各項の規定の適用については、当該各号に定める対象議決権は、これを取得し、又は保有するものとみなす。
①
金銭の信託契約その他の契約又は法律の規定に基づき、株式会社商品取引所の対象議決権を行使することができる権限又は当該議決権の行使について指図を行うことができる権限を有し、又は有することとなる場合 当該対象議決権
②
株式の所有関係、親族関係その他の政令で定める特別の関係にある者が株式会社商品取引所の対象議決権を取得し、又は保有する場合 当該特別の関係にある者が取得し、又は保有する対象議決権
6
前各項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
第86条の2
【対象議決権保有届出書の提出】
1
株式会社商品取引所の総株主の議決権の百分の五を超える対象議決権の保有者(以下この項において「対象議決権保有者」という。)となつた者は、主務省令で定めるところにより、対象議決権保有割合(対象議決権保有者の保有する当該対象議決権の数を当該株式会社商品取引所の総株主の議決権の数で除して得た割合をいう。)、保有の目的その他主務省令で定める事項を記載した対象議決権保有届出書を、遅滞なく、主務大臣に提出しなければならない。
第86条の3
【対象議決権保有届出書の提出者に対する報告徴収及び立入検査】
1
主務大臣は、この法律の施行のため必要があると認めるときは、
前条第1項の対象議決権保有届出書の提出者に対し、その業務若しくは財産に関し参考となるべき報告若しくは資料の提出を命じ、又はその職員に、その者の事務所若しくは営業所に立ち入り、帳簿、書類その他の物件の検査(当該対象議決権保有届出書の記載に関し必要な検査に限る。)をさせることができる。
2
前項の規定により立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人にこれを提示しなければならない。
3
第1項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。
第87条
【発行済株式の総数等の縦覧】
株式会社商品取引所は、主務省令で定めるところにより、その発行済株式の総数、総株主の議決権の数その他の主務省令で定める事項を、公衆の縦覧に供しなければならない。
第88条
【資本金の減少の認可等】
1
株式会社商品取引所は、その資本金の額を減少しようとするときは、主務省令で定めるところにより、主務大臣の認可を受けなければならない。
2
株式会社商品取引所は、その資本金の額を増加しようとするときは、主務省令で定めるところにより、主務大臣に届け出なければならない。
第89条
【仮取締役、仮監査役等】
1
主務大臣は、株式会社商品取引所の取締役、代表取締役、執行役、代表執行役又は監査役の職務を行う者がない場合において、必要があると認めるときは、仮取締役、仮代表取締役、仮執行役、仮代表執行役又は仮監査役を選任することができる。
第90条
【主務大臣の嘱託登記】
1
主務大臣は、
前条第1項の規定により、仮取締役、仮代表取締役、仮執行役、仮代表執行役又は仮監査役を選任したときは、当該株式会社商品取引所の本店の所在地の登記所にその旨の登記を嘱託しなければならない。
2
前項の規定により主務大臣が登記を嘱託するときは、嘱託書に、当該登記の原因となる事由に係る処分を行つたことを証する書面を添付しなければならない。
第91条
【役員等の兼職禁止】
1
株式会社商品取引所の役員は、他の商品取引所の役員の地位を占めてはならない。
2
前項の規定は、株式会社商品取引所の清算人について準用する。
第92条
【役員の欠格条件】
第49条の規定は、株式会社商品取引所の役員について準用する。
第93条
【業務規程等の備置き及び閲覧等】
1
株式会社商品取引所は、業務規程を株式会社商品取引所の各営業所に、取引参加者名簿を本店に備え置かなければならない。
2
取引参加者名簿には、各取引参加者について次に掲げる事項を記載し、又は記録しなければならない。
③
取引をする商品市場における上場商品又は上場商品指数
3
第57条第4項及び
第5項の規定は、
第1項の規定により備え置く業務規程及び取引参加者名簿について準用する。この場合において、
同条第4項中「会員及び会員商品取引所の債権者」とあるのは「株式会社商品取引所の株主、取引参加者及び債権者」と、「会員商品取引所の事業時間内」とあるのは「株式会社商品取引所の営業時間内」と、
同項ただし書中「会員商品取引所の定めた」とあるのは「株式会社商品取引所の定めた」と、
同条第5項中「会員商品取引所」とあるのは「株式会社商品取引所」と読み替えるものとする。
4
株式会社商品取引所の取引参加者は、株式会社商品取引所の定款について
会社法第31条第2項各号に掲げる請求をすることができる。ただし、
同項第2号又は
第4号に掲げる請求をするには、当該株式会社商品取引所の定めた費用を支払わなければならない。
第94条
【許可の失効】
1
株式会社商品取引所が次の各号のいずれかに該当するときは、
第78条の許可は、効力を失う。
①
業務規程で定めた株式会社商品取引所としての存続期間の満了
②
分割により事業の全部を承継させ、又は事業の全部を譲渡したとき。
③
取引参加者の数がすべての商品市場について十人以下となつたとき。
⑤
設立、合併(当該合併により設立される者が株式会社商品取引所であるものに限る。)又は新設分割(当該新設分割により設立される者が株式会社商品取引所であるものに限る。)を無効とする判決が確定したとき。
2
前項第2号、
第3号又は
第5号の規定により許可が失効したときは、その代表者又は代表者であつた者は、遅滞なく、その旨を主務大臣に届け出なければならない。
第95条
【一部の商品市場の閉鎖】
株式会社商品取引所は、その開設する商品市場において取引をする取引参加者の数が十人以下となつたときは、
前条第1項第3号に該当する場合を除くほか、当該商品市場における取引を停止し、
第156条第1項の規定による業務規程の変更の認可の申請をしなければならない。
第96条
【株式会社商品取引所の合併の認可等】
1
次に掲げる事項は、主務大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。
①
株式会社商品取引所の解散についての株主総会の決議
②
株式会社商品取引所を全部又は一部の当事者とする合併(
第145条第1項の合併を除く。)
2
株式会社商品取引所が
前項に掲げる事由以外の事由により解散したときは、その代表者であつた者は、遅滞なく、その旨を主務大臣に届け出なければならない。ただし、主務省令で定める場合は、この限りでない。
第96条の2
【権限等】
1
株式会社商品取引所は、定款の定めるところにより、自主規制委員会を置くことができる。
2
自主規制委員会は、当該自主規制委員会を設置する株式会社商品取引所(以下この款において「特定株式会社商品取引所」という。)の自主規制業務(
第5条の2第2項に規定する自主規制業務をいう。以下この款において同じ。)に関する事項の決定を行う。
3
自主規制委員会は、自主規制業務に関する事項の決定について、取締役会から委任を受けたものとみなす。
4
特定株式会社商品取引所の自主規制委員会は、自主規制業務に関する事項の決定について、執行役又は取締役に委任することができない。
第96条の3
【組織】
1
自主規制委員会は、自主規制委員三人以上で組織し、その過半数は、社外取締役でなければならない。
2
自主規制委員は、特定株式会社商品取引所の取締役の中から、取締役会の決議によつて選定する。
3
前項の決議は、議決に加わることができる取締役の過半数(これを上回る割合を定款で定めた場合にあつては、その割合以上)が出席し、その過半数(これを上回る割合を定款で定めた場合にあつては、その割合以上)で、かつ、出席した社外取締役の過半数をもつて行う。
4
自主規制委員会に自主規制委員長を置き、自主規制委員の互選によつて社外取締役のうちからこれを定める。
5
自主規制委員長は、自主規制委員会の会務を総理する。
6
自主規制委員会は、あらかじめ、自主規制委員のうちから、自主規制委員長に事故がある場合に当該自主規制委員長の職務を代理する者を定めておかなければならない。
第96条の4
【任期】
1
自主規制委員の任期は、選定後一年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までとする。
2
自主規制委員は、四回に限り再選されることができる。
第96条の5
【解職等】
1
自主規制委員は、特定株式会社商品取引所の取締役会の決議によつて解職することができる。
2
前項の決議は、議決に加わることができる取締役の過半数(これを上回る割合を定款で定めた場合にあつては、その割合以上)が出席し、その過半数(これを上回る割合を定款で定めた場合にあつては、その割合以上)で、かつ、出席した自主規制委員の過半数をもつて行う。
3
第96条の3第1項に規定する自主規制委員の員数が欠けた場合には、任期の満了又は辞任により退任した自主規制委員は、新たに選定された自主規制委員(
次項の一時自主規制委員の職務を行う者を含む。)が就任するまで、なお自主規制委員としての権利義務を有する。
4
前項に規定する場合において、裁判所は、必要があると認めるときは、利害関係人の申立てにより、一時自主規制委員の職務を行う者を選任することができる。
5
裁判所は、
前項の一時自主規制委員の職務を行う者を選任した場合には、特定株式会社商品取引所がその者に対して支払う報酬の額を定めることができる。
第96条の6
【取締役の選任及び解任】
第96条の3第3項の規定は、監査役会設置会社である特定株式会社商品取引所が株主総会に提出する取締役の選任及び解任に関する議案の内容を決定する場合について準用する。
第96条の7
【緊急の場合の取扱い】
1
第96条の2第2項及び
第3項の規定にかかわらず、特定株式会社商品取引所の代表取締役又は代表執行役は、公益又は委託者の保護を図るため特に必要があると認める場合であつて、状況に照らし緊急を要するときは、会員等に対する処分その他の主務省令で定める自主規制業務に関する事項を決定することができる。
2
前項の規定により特定株式会社商品取引所が会員等に対する処分その他の主務省令で定める自主規制業務に関する事項の決定をした場合には、当該株式会社商品取引所の代表取締役又は代表執行役は、自主規制委員会に対し、速やかに、その旨を報告しなければならない。
第96条の8
【執行役又は取締役の行為の差止め】
1
自主規制委員は、特定株式会社商品取引所の執行役又は取締役が自主規制業務に関し自主規制委員会の決定に違反する行為をし、又はその行為をするおそれがある場合において、当該行為によつて自主規制業務の適正な運営に著しい支障をきたすおそれがあるときは、当該執行役又は取締役に対し、当該行為をやめることを請求することができる。
2
前項の場合において、裁判所が仮処分をもつて
同項の執行役又は取締役に対し、その行為をやめることを命ずるときは、担保を立てさせないものとする。
第96条の9
【業務規程等の変更の取扱い】
特定株式会社商品取引所は、当該株式会社商品取引所の業務規程その他の規則に定める事項のうち自主規制業務に関連するものとして主務省令で定めるものの変更又は廃止をしようとするときは、自主規制委員会の同意を得なければならない。
第96条の11
【招集請求】
自主規制委員は、自主規制委員長に対し、自主規制委員会の目的である事項及び招集の理由を示して、自主規制委員会の招集を請求することができる。
第96条の12
【招集手続】
1
自主規制委員会を招集するには、自主規制委員長は、自主規制委員会の日の一週間(これを下回る期間を自主規制委員会で定めた場合にあつては、その期間)前までに、各自主規制委員に対してその通知を発しなければならない。
2
前項の規定にかかわらず、自主規制委員会は、自主規制委員の全員の同意があるときは、招集の手続を経ることなく開催することができる。
3
特定株式会社商品取引所の執行役、取締役、会計参与又は会計監査人は、自主規制委員会の要求があつたときは、当該自主規制委員会に出席し、当該自主規制委員会が求めた事項について説明をしなければならない。
第96条の13
【決議】
1
自主規制委員会の決議は、議決に加わることができる自主規制委員の過半数が出席し、その過半数で、かつ、出席した社外取締役である自主規制委員の過半数をもつて行う。
2
前項の決議について特別の利害関係を有する自主規制委員は、議決に加わることができない。
3
自主規制委員会の議事については、主務省令で定めるところにより、議事録を作成し、議事録が書面をもつて作成されているときは、出席した自主規制委員は、これに署名し、又は記名押印しなければならない。
4
自主規制委員会が選定する自主規制委員は、
第1項の規定による決議後、遅滞なく、当該決議の内容を取締役会に報告しなければならない。
5
第3項の議事録は、電磁的記録をもつて作成することができる。この場合において、当該電磁的記録に記録された事項については、主務省令で定める署名又は記名押印に代わる措置をとらなければならない。
6
前各項に定めるもののほか、議事の手続その他自主規制委員会の運営に関し必要な事項は、自主規制委員会が定める。
第96条の14
【議事録】
1
特定株式会社商品取引所は、自主規制委員会の日から十年間、
前条第3項の議事録をその本店に備え置かなければならない。
2
当該株式会社商品取引所の取締役は、次に掲げるものの閲覧及び謄写をすることができる。
①
前項の議事録が書面をもつて作成されているときは、当該書面
②
前項の議事録が電磁的記録をもつて作成されているときは、当該電磁的記録に記録された事項を主務省令で定める方法により表示したもの
3
当該株式会社商品取引所の株主は、その権利を行使するため必要があるときは、裁判所の許可を得て、
第1項の議事録について
前項各号に掲げるものの閲覧又は謄写の請求をすることができる。
4
前項の規定は、当該株式会社商品取引所の債権者が自主規制委員の責任を追及するため必要があるとき及び当該株式会社商品取引所を子会社とする者の株主又は会員がその権利を行使するため必要があるときについて準用する。
5
裁判所は、
第3項(
前項において準用する場合を含む。以下この条において同じ。)の請求に係る閲覧又は謄写をすることにより、当該株式会社商品取引所、当該株式会社商品取引所を子会社とする者又は当該株式会社商品取引所の子会社に著しい損害を及ぼすおそれがあると認めるときは、
第3項の許可をすることができない。
第96条の15
【報告の省略】
特定株式会社商品取引所の執行役、取締役、会計参与又は会計監査人が自主規制委員全員に対して自主規制委員会に報告すべき事項を通知したときは、当該事項を自主規制委員会へ報告することを要しない。
第96条の16
【公衆縦覧】
特定株式会社商品取引所は、自主規制委員の名簿を公衆の縦覧に供しなければならない。
第96条の17
【自主規制委員会の職務執行のための決定】
特定株式会社商品取引所の取締役会は、自主規制委員会の職務の執行のため必要なものとして主務省令で定める事項を決定しなければならない。
第96条の18
【監査役等の出席】
監査役会設置会社である特定株式会社商品取引所の監査役又は委員会設置会社である特定株式会社商品取引所の監査委員会により選定された監査委員は、必要があると認めるときは、特定株式会社商品取引所の自主規制委員会に出席し、意見を述べることができる。
第96条の19
【認可等】
1
地方公共団体その他の政令で定める者(以下この条、
第96条の28第4項及び
第96条の31において「地方公共団体等」という。)は、
第86条第1項本文の規定にかかわらず、主務省令で定めるところにより、主務大臣の認可を受けて、株式会社商品取引所の総株主の議決権の保有基準割合以上百分の五十以下の数の対象議決権を取得し、又は保有することができる。
2
前項の認可を受けた地方公共団体等は、
同項及び
第86条第1項本文の規定にかかわらず、その保有する対象議決権の数に増加がない場合その他の主務省令で定める場合には、株式会社商品取引所の総株主の議決権の百分の五十を超える対象議決権を取得し、又は保有することができる。
3
前項の場合において、株式会社商品取引所の総株主の議決権の百分の五十を超える対象議決権を取得し、又は保有することとなつた地方公共団体等(以下この条において「特定保有団体等」という。)は、特定保有団体等になつた旨その他主務省令で定める事項を、遅滞なく、主務大臣に届け出なければならない。
4
第2項の場合において、特定保有団体等は、特定保有団体等となつた日から三月以内に、株式会社商品取引所の総株主の議決権の百分の五十以下の数の対象議決権の保有者となるために必要な措置をとらなければならない。
5
特定保有団体等は、
前項の規定により株式会社商品取引所の総株主の議決権の百分の五十以下の数の対象議決権の保有者となつたときは、遅滞なく、その旨を主務大臣に届け出なければならない。
第96条の20
【認可基準】
1
主務大臣は、
前条第1項の認可の申請があつた場合においては、その申請が次に掲げる基準に適合するかどうかを審査しなければならない。
①
認可申請者がその対象議決権を行使することにより、株式会社商品取引所の業務の健全かつ適切な運営を損なうおそれがないこと。
②
認可申請者が商品取引所の業務の公共性に関し十分な理解を有すること。
2
主務大臣は、
前項の規定により審査した結果、その申請が
同項の基準に適合していると認めたときは、次の各号のいずれかに該当する場合を除いて、その認可を与えなければならない。
②
申請書又はこれに添付すべき書類のうちに重要な事項について虚偽の記載があるとき。
第96条の21
【報告徴収及び立入検査】
1
主務大臣は、この法律の施行のため必要があると認めるときは、株式会社商品取引所の主要株主(
第96条の19第1項の認可を受けた者をいう。以下この款において同じ。)に対し、当該株式会社商品取引所の業務若しくは財産に関し参考となるべき報告若しくは資料の提出を命じ、又はその職員に、当該主要株主の事務所若しくは営業所に立ち入り、帳簿、書類その他の物件の検査(当該株式会社商品取引所の業務又は財産に関し必要な検査に限る。)をさせることができる。
2
前項の規定は、株式会社商品取引所の保有基準割合以上百分の五十以下の数の対象議決権を保有する金融商品取引所及び金融商品取引所持株会社について準用する。
第96条の22
【監督上の処分】
1
主務大臣は、株式会社商品取引所の主要株主がこの法律等に違反したとき、又は主要株主の行為が株式会社商品取引所の業務の健全かつ適切な運営を損なうおそれがあると認めるときは、当該主要株主に対し、
第96条の19第1項の認可を取り消し、その他監督上必要な措置をとることを命ずることができる。
2
前項の規定により
第96条の19第1項の認可を取り消された者は、当該認可を取り消された日から三月以内に、株式会社商品取引所の保有基準割合未満の数の対象議決権の保有者となるために必要な措置をとらなければならない。
3
主務大臣は、
第1項の規定による処分を行おうとする場合において必要があると認めるときは、参考人の出頭を求めてその意見を聴取し、若しくは参考人にその意見若しくは報告の提出を求め、又は鑑定人に出頭を求めて鑑定をさせることができる。
4
第1項の規定による認可の取消しに係る聴聞の期日における審理は、公開により行わなければならない。ただし、主務大臣が当該処分の名あて人となるべき者の業務に関する秘密を保つため必要があると認めるとき、又は公益上必要があると認めるときは、この限りでない。
5
第1項の規定は株式会社商品取引所の保有基準割合以上百分の五十以下の数の対象議決権を保有する商品取引所、商品取引所持株会社、金融商品取引所及び金融商品取引所持株会社について、
第3項の規定はこの項において準用する
第1項の規定による処分について準用する。
第96条の23
【認可の失効】
1
株式会社商品取引所の主要株主が次の各号のいずれかに該当することとなつたときは、
第96条の19第1項の認可は、その効力を失う。
①
認可を受けた日から六月以内に保有基準割合以上の数の対象議決権の保有者とならなかつたとき。
②
保有基準割合未満の数の対象議決権の保有者となつたとき。
③
商品取引所、商品取引所持株会社、金融商品取引所又は金融商品取引所持株会社となつたとき。
2
前項の規定により認可が失効したとき(
同項第3号に係る場合にあつては、金融商品取引所又は金融商品取引所持株会社となつたときに限る。)は、主要株主であつた者は、遅滞なく、その旨を主務大臣に届け出なければならない。
第96条の25
【認可等】
1
株式会社商品取引所を子会社としようとする者又は株式会社商品取引所を子会社とする会社の設立をしようとする者は、あらかじめ、主務大臣の認可を受けなければならない。ただし、商品取引所、金融商品取引所又は金融商品取引所持株会社が株式会社商品取引所を子会社とする場合は、この限りでない。
2
前項の規定は、保有する対象議決権の数に増加がない場合その他の主務省令で定める場合において、株式会社商品取引所を子会社とすることとなるときには、適用しない。
3
前項の場合において、株式会社商品取引所を子会社とすることとなつた会社(以下この条において「特定持株会社」という。)は、特定持株会社となつた日から三月以内に、株式会社商品取引所を子会社とする会社でなくなるために必要な措置をとらなければならない。ただし、当該特定持株会社が株式会社商品取引所を子会社とする会社であることについて主務大臣の認可を受けた場合は、この限りでない。
第96条の26
【認可の申請】
1
前条第1項又は
第3項ただし書の認可を受けようとする者は、次に掲げる事項を記載した申請書を主務大臣に提出しなければならない。
2
前項の申請書には、定款その他主務省令で定める書類を添付しなければならない。
3
前項の場合において、定款が電磁的記録で作成されているときは、書面に代えて電磁的記録を添付することができる。
第96条の27
【認可審査基準】
1
主務大臣は、
前条第1項の規定による認可の申請があつた場合においては、その申請が次に掲げる基準に適合するかどうかを審査しなければならない。
①
認可申請者又は認可を受けて設立される会社(以下この条において「認可申請者等」という。)が専ら株式会社商品取引所又は株式会社商品取引所及び商品取引所関連会社(商品市場開設業務に附帯する業務を行う会社、商品市場開設業務に関連する業務及びこれに附帯する業務を行う会社、算定割当量に係る取引を行う市場の開設の業務及びこれに附帯する業務を行う会社、取引所金融商品市場の開設の業務及びこれに附帯する業務を行う会社又は取引所金融商品市場の開設に関連する業務及びこれに附帯する業務を行う会社をいう。
第96条の36において同じ。)を子会社として保有することを目的とする者であること。
②
認可申請者等及びその子会社となる株式会社商品取引所の収支の見込みが良好であること。
③
認可申請者等がその人的構成に照らして、その子会社となる株式会社商品取引所の経営管理を的確かつ公正に遂行することができる知識及び経験を有すること。
④
認可申請者が十分な社会的信用を有する者であること。
2
主務大臣は、
前項の規定により審査した結果、その申請が
同項の基準に適合していると認めたときは、次の各号のいずれかに該当する場合を除いて、その認可を与えなければならない。
①
認可申請者等が株式会社(次に掲げる機関を置くものに限る。)でないとき。
②
認可申請者がこの法律又はこの法律に相当する外国の法令の規定により罰金の刑(これに相当する外国の法令による刑を含む。)に処せられ、その執行の終わつた日又は執行を受けることがないこととなつた日から五年を経過しない者であるとき。
⑤
認可申請書又はこれに添付すべき書類若しくは電磁的記録のうちに重要な事項について虚偽の記載又は記録があるとき。
第96条の28
【議決権の保有制限】
1
何人も、商品取引所持株会社の総株主の議決権の百分の二十(その財務及び営業の方針の決定に対して重要な影響を与えることが推測される事実として主務省令で定める事実がある場合には、百分の十五。以下この款(
第96条の40第4項を除く。)において「保有基準割合」という。)以上の数の対象議決権を取得し、又は保有してはならない。ただし、商品取引所又は金融商品取引所が取得し、又は保有する場合は、この限りでない。
2
前項本文の規定は、保有する対象議決権の数に増加がない場合その他の主務省令で定める場合において、商品取引所持株会社の総株主の議決権の保有基準割合以上の数の対象議決権を取得し、又は保有することとなるときには、適用しない。
3
前項の場合において、商品取引所持株会社の総株主の議決権の保有基準割合以上の数の対象議決権を取得し、又は保有することとなつた者(以下この条において「特定保有者」という。)は、特定保有者になつた旨その他主務省令で定める事項を、遅滞なく、主務大臣に届け出なければならない。
4
第2項の場合において、特定保有者は、特定保有者となつた日から三月以内に、商品取引所持株会社の保有基準割合未満の数の対象議決権の保有者となるために必要な措置をとらなければならない。ただし、当該特定保有者が地方公共団体等である場合であつて、当該地方公共団体等が
第96条の31第1項の認可を受けたときは、この限りでない。
5
前各項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
第96条の29
【対象議決権保有届出書の提出】
商品取引所持株会社の総株主の議決権の百分の五を超える対象議決権の保有者(以下この条において「対象議決権保有者」という。)となつた者は、主務省令で定めるところにより、対象議決権保有割合(対象議決権保有者の保有する当該対象議決権の数を当該商品取引所持株会社の総株主の議決権の数で除して得た割合をいう。)、保有の目的その他主務省令で定める事項を記載した対象議決権保有届出書を、遅滞なく、主務大臣に提出しなければならない。
第96条の30
【対象議決権保有届出書の提出者に対する報告徴収及び立入検査】
1
主務大臣は、この法律の施行のため必要があると認めるときは、
前条の対象議決権保有届出書の提出者に対し、その業務若しくは財産に関し参考となるべき報告若しくは資料の提出を命じ、又はその職員に、その者の事務所若しくは営業所に立ち入り、帳簿、書類その他の物件の検査(当該対象議決権保有届出書の記載に関し必要な検査に限る。)をさせることができる。
第96条の31
【主要株主に係る認可等】
1
地方公共団体等は、
第96条の28第1項本文の規定にかかわらず、主務省令で定めるところにより、主務大臣の認可を受けて、商品取引所持株会社の総株主の議決権の保有基準割合以上百分の五十以下の数の対象議決権を取得し、又は保有することができる。
2
前項の認可を受けた地方公共団体等は、
同項及び
第96条の28第1項本文の規定にかかわらず、その保有する対象議決権の数に増加がない場合その他の主務省令で定める場合には、商品取引所持株会社の総株主の議決権の百分の五十を超える対象議決権を取得し、又は保有することができる。
3
前項の場合において、商品取引所持株会社の総株主の議決権の百分の五十を超える対象議決権を取得し、又は保有することとなつた地方公共団体等(以下この条において「特定保有団体等」という。)は、特定保有団体等となつた日から三月以内に、商品取引所持株会社の総株主の議決権の百分の五十以下の数の対象議決権の保有者となるために必要な措置をとらなければならない。
第96条の32
【主要株主に係る認可基準】
1
主務大臣は、
前条第1項の認可の申請があつた場合においては、その申請が次に掲げる基準に適合するかどうかを審査しなければならない。
①
認可申請者がその対象議決権を行使することにより、商品取引所持株会社の子会社である株式会社商品取引所の業務の健全かつ適切な運営を損なうおそれがないこと。
②
認可申請者が商品取引所の業務の公共性に関し十分な理解を有すること。
第96条の33
【主要株主に対する報告徴収及び立入検査】
1
主務大臣は、この法律の施行のため必要があると認めるときは、商品取引所持株会社の主要株主(
第96条の31第1項の認可を受けた者をいう。以下この款において同じ。)に対し、当該商品取引所持株会社若しくはその子会社である株式会社商品取引所の業務若しくは財産に関し参考となるべき報告若しくは資料の提出を命じ、又はその職員に、当該主要株主の事務所若しくは営業所に立ち入り、帳簿、書類その他の物件の検査(当該商品取引所持株会社又はその子会社である株式会社商品取引所の業務又は財産に関し必要な検査に限る。)をさせることができる。
2
前項の規定は、商品取引所持株会社の保有基準割合以上百分の五十以下の数の対象議決権を保有する金融商品取引所について準用する。
第96条の34
【主要株主に対する監督上の処分】
1
主務大臣は、商品取引所持株会社の主要株主がこの法律等に違反したとき、又は主要株主の行為が当該商品取引所持株会社の子会社である株式会社商品取引所の業務の健全かつ適切な運営を損なうおそれがあると認めるときは、当該主要株主に対し、
第96条の31第1項の認可を取り消し、その他監督上必要な措置をとることを命ずることができる。
2
前項の規定により
第96条の31第1項の認可を取り消された者は、当該認可を取り消された日から三月以内に、商品取引所持株会社の保有基準割合未満の数の対象議決権の保有者となるために必要な措置をとらなければならない。
4
第1項の規定は商品取引所持株会社の保有基準割合以上百分の五十以下の数の対象議決権を保有する商品取引所及び金融商品取引所について、
第96条の22第3項の規定はこの項において準用する
第1項の規定による処分について準用する。
第96条の35
【主要株主に係る認可の失効】
1
商品取引所持株会社の主要株主が次の各号のいずれかに該当することとなつたときは、
第96条の31第1項の認可は、その効力を失う。
①
認可を受けた日から六月以内に保有基準割合以上の数の対象議決権の保有者とならなかつたとき。
②
保有基準割合未満の数の対象議決権の保有者となつたとき。
2
前項の規定により認可が失効したとき(
同項第3号に係る場合にあつては、金融商品取引所となつたときに限る。)は、主要株主であつた者は、遅滞なく、その旨を主務大臣に届け出なければならない。
第96条の36
【業務の範囲】
1
商品取引所持株会社は、子会社である株式会社商品取引所及び商品取引所関連会社の経営管理を行うこと並びにこれらに附帯する業務のほか、他の業務を行うことができない。
2
商品取引所持株会社は、その業務を行うに当たつては、子会社である株式会社商品取引所の業務の公共性に対する信頼及び健全かつ適切な運営を損なうことのないよう、子会社である株式会社商品取引所又は株式会社商品取引所及び商品取引所関連会社の適切な経営管理に努めなければならない。
第96条の37
【子会社の範囲】
1
商品取引所持株会社は、商品市場開設業務及びこれに附帯する業務を行う会社以外の会社を子会社としてはならない。ただし、主務省令で定めるところにより、主務大臣の認可を受けた場合は、商品市場開設業務に関連する業務及びこれに附帯する業務を行う会社、算定割当量に係る取引を行う市場の開設の業務及びこれに附帯する業務を行う会社、取引所金融商品市場の開設の業務及びこれに附帯する業務を行う会社又は取引所金融商品市場の開設に関連する業務及びこれに附帯する業務を行う会社を子会社とすることができる。
2
第3条第2項から
第4項までの規定は、
前項ただし書の認可について準用する。この場合において、
同条第4項中「業務を行う」とあるのは「会社を子会社とする」と、「商品市場開設業務」とあるのは「商品取引所の商品市場開設業務」と読み替えるものとする。
第96条の39
【報告徴収及び立入検査】
1
主務大臣は、この法律の施行のため必要があると認めるときは、商品取引所持株会社若しくはその子会社に対し、当該商品取引所持株会社の業務若しくは財産に関し参考となるべき報告若しくは資料の提出を命じ、又はその職員に、当該商品取引所持株会社若しくは当該子会社の事務所若しくは営業所に立ち入り、帳簿、書類その他の物件の検査(当該子会社にあつては、当該商品取引所持株会社の業務又は財産に関し必要な検査に限る。)をさせることができる。
第96条の40
【監督上の処分】
1
主務大臣は、商品取引所持株会社がこの法律等に違反したとき、商品取引所持株会社の行為がその子会社である株式会社商品取引所の業務の健全かつ適切な運営を損なうおそれがあると認めるとき、又は商品取引所持株会社の子会社の行為が当該商品取引所持株会社の子会社である株式会社商品取引所の業務の健全な運営を損なうおそれがあるにもかかわらず、当該行為の是正のため必要な措置をとることを怠つたときは、当該商品取引所持株会社に対し、
第96条の25第1項若しくは
第3項ただし書又は
第96条の37第1項ただし書の認可を取り消し、その他監督上必要な措置をとることを命ずることができる。
2
主務大臣は、商品取引所持株会社の役員がこの法律等に違反したときは、当該商品取引所持株会社に対し、当該役員の解任を命ずることができる。
3
第1項の規定により
第96条の25第1項又は
第3項ただし書の認可を取り消された商品取引所持株会社は、速やかに、当該株式会社商品取引所を子会社とする会社でなくなるために必要な措置をとらなければならない。
4
前項の措置がとられた場合において、当該措置をとつた者がなお株式会社商品取引所の保有基準割合以上の数の対象議決権の保有者であるときは、当該株式会社商品取引所を子会社とする会社でなくなつた日を
第86条第4項の特定保有者となつた日とみなして、
同項の規定を適用する。
第96条の41
【認可の失効】
1
商品取引所持株会社が次の各号のいずれかに該当することとなつたときは、
第96条の25第1項又は
第3項ただし書の認可は、その効力を失う。
①
株式会社商品取引所を子会社とする会社でなくなつたとき(当該株式会社商品取引所の議決権の保有の態様その他の事情を勘案して主務省令で定める場合を除く。)。
③
設立、合併(当該合併により設立される会社が商品取引所持株会社であるものに限る。)又は新設分割(当該新設分割により設立された会社が商品取引所持株会社であるものに限る。)を無効とする判決が確定したとき。
④
認可を受けた日から六月以内に株式会社商品取引所を子会社とする会社とならなかつたとき。
2
前項の規定により認可が失効したときは、商品取引所持株会社であつた者は、遅滞なく、その旨を主務大臣に届け出なければならない。
第96条の43
【監督上の処分等に係る規定の準用】
第97条
【取引資格】
1
会員商品取引所の開設する商品市場における取引は、当該会員商品取引所の会員でなければすることができない。
2
株式会社商品取引所の開設する商品市場における取引は、当該商品市場における取引参加者でなければすることができない。
3
前二項の規定は、
第1項の会員又は
前項の取引参加者から委託を受けて商品清算取引を行う場合には、適用しない。
第98条
【相互決済結了取引取決めに係る取引資格】
1
前条の規定にかかわらず、商品取引所は、定款(株式会社商品取引所にあつては、業務規程。
次条第1項、
第100条、
第101条第1項、
第109条第1項、
第113条第1項(
第114条において準用する場合を含む。)及び
第114条において同じ。)で定めるところにより、当該商品取引所と相互決済結了取引取決めを締結した他の商品取引所(商品取引所に相当する外国の施設を含む。
次項において同じ。)の会員等に、当該相互決済結了取引取決めに基づいて取引の決済を結了させるための取引を行う目的の範囲内において、当該商品取引所の商品市場における取引をすることができる資格を与えることができる。
2
前項に規定する相互決済結了取引取決めとは、当該商品取引所及び他の商品取引所が、それぞれ、他の商品取引所の会員等又は当該商品取引所の会員等に、他の商品取引所の商品市場(商品市場に相当する外国の市場を含む。以下この項において同じ。)又は当該商品取引所の商品市場において決済を結了していない取引について、当該商品取引所の商品市場又は他の商品取引所の商品市場においてその取引の決済を結了させるための取引をすることを、相互に認めるための取決めをいう。
第99条
【会員等の純資産額】
1
商品取引所は、その定款をもつて、商品市場ごとに、主務省令で定めるところにより、当該商品市場において取引をする会員等の純資産額の最低額を定めなければならない。ただし、当該商品市場において
第105条第2号又は
第3号に掲げる方法による決済を行う場合については、この限りでない。
2
商品取引所は、
前項の規定により会員等の純資産額の最低額を定めるときは、二以上の商品市場において、又は他の商品取引所の商品市場において取引をする会員等の純資産額の最低額が他の会員等の純資産額の最低額より多い額となるようにしなければならない。
3
会員等の純資産額が前二項の規定による最低額を下回ることとなつたときは、商品取引所は、遅滞なく、その者の商品市場における取引を停止し、かつ、その旨を主務大臣に報告しなければならない。
4
前項の場合において、当該会員等の商品市場における取引の停止をした日から六月以内にその者の純資産額が
第1項又は
第2項の規定による最低額以上になつたときは、商品取引所は、遅滞なく、
前項の規定による取引の停止を解除し、かつ、その旨を主務大臣に報告しなければならない。
5
第3項の場合において、会員又は取引参加者の純資産額が
前項に規定する期間内に
第1項又は
第2項の規定による最低額以上とならなかつたときは、商品取引所は、遅滞なく、当該会員の除名又は当該取引参加者の取引資格の取消しを行わなければならない。
6
商品取引所は、
第3項の規定によりその取引を停止したとき、又は
前項の規定により会員の除名若しくは取引参加者の取引資格の取消しを行つたときは、その理由を示し、遅滞なく、その旨を本人に通知しなければならない。
7
第1項から
第5項までの純資産額は、資産の合計金額から負債の合計金額を控除した額とし、主務省令で定めるところにより計算しなければならない。
第100条
【会員等の数】
商品取引所は、その定款をもつて、商品市場ごとに、当該商品市場において取引をする会員等の数又は委託を受けて当該商品市場において取引をする会員等の数の最高限度を設定することができる。
第101条
【信認金】
1
会員等は、定款で定めるところにより、商品取引所に対し、当該会員等が取引をする商品市場ごとに信認金を預託しなければならない。
2
会員等は、
前項の信認金を預託した後でなければ、商品市場において取引をしてはならない。
3
信認金は、有価証券(国債証券、地方債証券並びに特別の法律により法人の発行する債券、取引所金融商品市場において売買取引されている社債券及び株券その他の政令で定める有価証券をいう。)をもつて、これに充てることができる。
4
前項の有価証券の充用価格は、時価を参酌して主務省令で定めるところにより算出した価格を超えてはならない。
5
商品先物取引業者である会員等に対して商品市場における取引を委託した者(
次項及び
第108条第2項において「取引委託者」という。)は、その委託により生じた債権に関し、当該商品市場についての当該会員等の信認金について、他の債権者に先立つて弁済を受ける権利を有する。
6
前項の優先弁済を受ける権利が互いに競合するときは、会員等でない取引委託者の有する権利は、会員等である取引委託者の有する権利に対し優先する。
7
商品取引所は、商品取引債務引受業を行うことにより取得した会員等に対する債権と当該会員等に対する信認金に係る債務を相殺してはならない。
第102条
【業務規程】
1
商品取引所は、その業務規程において、その開設する商品市場ごとに、当該商品市場における次に掲げる事項(会員商品取引所にあつては、
第1号から
第3号まで及び
第5号に掲げる事項を除く。)に関する細則を定めなければならない。
④
商品市場における取引の対象とする商品たる物品、商品指数又はオプション(実物オプション及び特定スワップオプションを含む。)
2
前項第9号に掲げる事項については、商品取引所は相場の変動又は決済を結了していない取引の数量を制限する措置を講ずることができる旨を定めなければならない。
3
株式会社商品取引所の業務規程には、
第1項各号に掲げる事項のほか、株式会社商品取引所としての存続期間、商品市場の開設期限又は範囲変更期間(商品市場(
第156条第5項第2号に規定する期限付商品市場を除く。)における上場商品又は上場商品指数の範囲の変更(廃止又は範囲の縮小を除く。
同条において同じ。)が行われる期間をいう。以下この項及び
同条において同じ。)を定めたときは、その存続期間、開設期限又は範囲変更期間を記載し、又は記録するものとする。
第103条
【取引証拠金】
1
商品取引所は、商品市場における取引(
第105条第1号に掲げる方法による決済を行う商品市場における取引に限り、
第2条第10項第1号ニに掲げるものを除く。以下この条において同じ。)について、主務省令で定めるところにより、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める者から、取引証拠金の預託を受けなければならない。
①
会員等が自己の計算において商品市場における取引を行う場合又は会員等がその受託した商品市場における取引(
次項の規定に基づき委託証拠金の預託を受けて受託したものに限る。)を行う場合 当該会員等
②
会員等がその受託した商品市場における取引(その委託の取次ぎを受託した者(以下この条において「取次者」という。)から受託したものを除く。)を行う場合(
前号に掲げる場合を除く。) 当該取引の委託者(会員等に対して商品市場における取引を委託した者であつて取次者でないものをいう。
次項において同じ。)
③
会員等がその受託した商品市場における取引(
第3項の規定に基づき取次証拠金の預託を受けている取次者から受託したものに限る。)を行う場合(
第1号に掲げる場合を除く。) 当該取次者
④
会員等がその受託した商品市場における取引(取次者から受託したものに限る。)を行う場合(
第1号及び
前号に掲げる場合を除く。) 当該取引の委託の取次ぎの委託をした者(以下この条において「取次委託者」という。)
2
会員等は、商品市場における取引の受託について、主務省令で定めるところにより、委託者又は取次者(当該取引が、
次項の規定に基づく取次証拠金の預託を取次委託者から受けていない取次者から受託したものである場合にあつては、取次委託者)の承諾を得て、その者をして、当該会員等に委託証拠金を預託させることができる。
3
取次者は、商品市場における取引の委託の取次ぎの受託について、主務省令で定めるところにより、取次委託者の承諾を得て、その者をして、当該取次者に取次証拠金を預託させることができる。
4
商品取引所は、主務省令で定めるところにより、
第1項の規定に基づき預託を受けた取引証拠金を管理しなければならない。
5
第1項の取引証拠金、
第2項の委託証拠金及び
第3項の取次証拠金は、
第101条第3項に規定する有価証券又は当該商品取引所若しくは他の商品取引所の開設する商品市場における取引の決済のため受渡しの目的物とすることができる当該商品市場の上場商品の保管を証する倉荷証券をもつて、これに充てることができる。
7
第2項又は
第3項の場合において、
第2項の会員等又は
第3項の取次者(以下この項及び
第10項において「会員等又は取次者」という。)は、主務省令で定めるところにより、主務大臣の承認を受けて、銀行その他の主務省令で定める金融機関(以下この条において「銀行等」という。)と当該会員等又は取次者のために所要の取引証拠金に相当する金額が商品取引所の指示に応じて当該商品取引所に預託される旨の契約を締結して、その旨を当該商品取引所に届け出ることができる。
8
第1項第1号に掲げる場合(会員等が自己の計算において商品市場における取引を行う場合に限る。)又は
同項第2号若しくは
第4号に掲げる場合において、
同項第1号に定める会員等、
同項第2号に定める取引の委託者又は
同項第4号に定める取次委託者(以下この条において「会員等、取引の委託者又は取次委託者」という。)は、主務省令で定めるところにより、銀行等と当該会員等、取引の委託者又は取次委託者のために所要の取引証拠金に相当する金額が商品取引所の指示に応じて当該商品取引所に預託される旨の契約を締結して、その旨を当該商品取引所に届け出ることができる。
9
前二項の場合において、当該商品取引所は、当該契約の効力の存する間に限り、当該契約において当該商品取引所に預託されることとなつている金額に相当する取引証拠金の全部又は一部については、その預託を猶予することができる。
10
商品取引所は、商品市場における取引の公正を確保し、又は委託者を保護するため必要があると認めるときは、会員等又は取次者と
第7項の契約を締結した銀行等又は当該会員等又は取次者に対し、所要の取引証拠金に相当する金額又は
前項の規定により預託を猶予した取引証拠金を当該商品取引所に預託すべき旨を指示しなければならない。
11
商品取引所は、商品市場における取引の公正を確保するため必要があると認めるときは、会員等、取引の委託者又は取次委託者と
第8項の契約を締結した銀行等又は当該会員等、取引の委託者又は取次委託者に対し、所要の取引証拠金に相当する金額又は
第9項の規定により預託を猶予した取引証拠金を当該商品取引所に預託すべき旨を指示しなければならない。
第104条
【上場商品の格付】
1
上場商品の格付の方法、格付表その他格付に関する事項は、業務規程で定めなければならない。
2
前項の場合において、商品市場における取引のために、当該上場商品の等級について定められた国定規格があるときは、商品取引所は、これに従わなければならない。
3
会員等は、商品取引所が業務規程で定めるところにより行う格付に従わなければならない。
4
商品取引所は、格付人を選任する必要がある場合においては、当該商品取引所の会員等以外の者のうちから選任しなければならない。
5
前項の格付人は、商品取引所の使用人としなければならない。ただし、主務大臣の承認を受けたときは、この限りでない。
第105条
【取引の決済】
商品市場における取引の決済は、定款で定めるところにより、商品市場ごとに、次の各号のいずれかに掲げる方法により行わなければならない。
②
商品取引所が
第173条第1項の承認を受けてその開設する商品市場における取引に基づく債務の引受けを行う方法
③
商品取引清算機関が商品市場における取引に基づく債務の引受けを行う方法(
前号に掲げる方法を除く。)
第106条
【取引の決済の繰延べの禁止】
商品市場における取引は、商品取引所の格付の遅延その他商品取引所(
前条第3号に掲げる方法による決済を行う商品市場にあつては、当該商品市場について商品取引債務引受業を行う商品取引清算機関を含む。)につき生じた事由による場合を除くほか、その履行期を繰り延べて決済してはならない。
第107条
【取引の臨時的開始等の届出】
商品取引所は、商品市場ごとに、商品市場を開設することができることとなつた日以後最初にその取引を行つたとき、及び臨時に取引を開始し、若しくは終了し、又はその停止をし、若しくはその停止を解除したときは、遅滞なく、その旨を主務大臣に届け出なければならない。
第108条
【債務不履行による損害賠償】
1
会員等(
第105条第2号又は
第3号に掲げる方法による決済を行う場合にあつては、清算参加者である会員等に限る。以下この条において同じ。)が商品市場における取引に基づく債務の不履行により他の会員等又は商品取引清算機関に損害を与えたときは、その損害を受けた会員等又は商品取引清算機関は、その損害を与えた会員等の当該取引に係る商品市場についての信認金及び当該取引についての取引証拠金(自己の計算による取引についてのものに限る。)について、他の債権者に先立つて弁済を受ける権利を有する。
2
第101条第5項の規定による取引委託者が優先弁済を受ける権利は、
前項の規定にかかわらず、
同項の信認金についての会員等又は商品取引清算機関の権利に対して優先する。
第109条
【特別担保金】
1
第105条第1号に掲げる方法による決済を行う場合において、商品取引所は、定款で定めるところにより、会員等をして、当該会員等が取引をする商品市場ごとに特別担保金を預託させることができる。
2
会員等は、商品市場における取引に基づく債務の不履行による債権に関し、
前条第1項の規定により
同項に規定する信認金及び取引証拠金について弁済を受け、なお不足があるときは、当該取引の相手方たる会員等の当該商品市場についての特別担保金について、他の債権者に先立つて弁済を受ける権利を有する。
3
会員等は、
前項の規定により
同項の特別担保金について弁済を受け、なお不足があるときは、他の会員等の当該商品市場についての特別担保金について、その特別担保金の額に応じて、他の債権者に先立つて弁済を受ける権利を有する。ただし、その不足する額に、その会員等の当該商品市場についての特別担保金の額の
同項に規定する取引の相手方たる会員等以外の会員等の当該商品市場についての特別担保金の総額に対する割合を乗じて得た額をその不足する額から控除した残額の範囲内に限る。
4
前項の規定による弁済があつたときは、
同項に規定する他の会員等は、
第2項に規定する取引の相手方たる会員等に対し、求償権を有する。
第110条
【信認金等の運用方法】
商品取引所は、国債の保有その他主務省令で定める方法によるほか、信認金又は特別担保金として預託を受けたものを運用することができない。
第111条
【総取引高等の公表】
商品取引所は、主務省令で定めるところにより、その開設する商品市場における次に掲げる事項について、速やかに、その会員等に通知し、公表しなければならない。
②
取引の成立した対価の額又は約定価格若しくは約定数値(以下「約定価格等」という。)であつて主務省令で定めるもの
第112条
【相場、取引高等の報告】
商品取引所は、主務省令で定めるところにより、その開設する商品市場における次に掲げる事項について、主務大臣に報告しなければならない。
①
毎日及び毎月の相場及び取引高その他の主務省令で定める事項
②
一の会員等の自己の計算による取引であつて決済を結了していないものの毎日の数量が商品市場ごとに主務省令で定める数量を超えている場合その他その商品市場における取引の状況が主務省令で定める要件に該当している場合における当該会員等の名称、当該数量その他の主務省令で定める事項
第113条
【脱退前又は取引資格の喪失前にした取引の決済の結了】
1
会員が会員商品取引所から脱退した場合又は取引参加者が株式会社商品取引所の取引資格を喪失した場合において、その会員又は取引参加者が商品市場における取引の決済を結了していないときは、
第37条第1項若しくは
第2項、
第40条又は
第83条の規定により承継する者がある場合を除き、商品取引所は、定款で定めるところにより、本人若しくはその決済が結了していない取引に係る権利及び義務を承継した者(以下この条において「承継者」という。)又は他の会員等(当該商品市場において取引をすることができる他の会員等に限る。以下この条において同じ。)をして当該取引の決済を結了させなければならない。
2
前項の場合においては、本人又はその承継者(会員又は取引参加者であるものを除く。)は、当該取引の決済を結了する目的の範囲内において、会員又は取引参加者とみなす。
3
第1項の規定により商品取引所が他の会員等をして当該取引の決済を結了させるときは、本人又はその承継者と当該会員等との間には委任契約が成立しているものとみなす。
第114条
【取引の停止の場合における取引の決済の結了】
前条の規定は、会員等の商品市場における取引がこの法律又は商品取引所の定款で定めるところにより停止された場合に準用する。
第115条
【帳簿の区分経理及び保存】
会員等は、主務省令で定めるところにより、商品市場における取引について、その他の取引と帳簿上区分して経理し、かつ、帳簿その他業務に関する書類を保存しておかなければならない。
第116条
【仮装取引、なれ合い取引等の禁止】
何人も、次に掲げる行為をしてはならない。
①
商品市場における取引に関し、上場商品の所有権の移転を目的としない売買取引をすること。
②
商品市場における取引に関し、仮装の取引をし、又は偽つて自己の名を用いないで取引をすること。
③
商品市場における取引に関し、自己のする取引の申込みと同時期に、それと同一の対価の額又は約定価格等において、他人が当該取引を成立させることのできる申込みをすることをあらかじめその者と通謀の上、当該取引の申込みをすること。
④
商品市場における取引に関し、単独で又は他人と共同して、当該商品市場における取引が繁盛であると誤解させるべき一連の取引又は当該商品市場における相場を変動させるべき一連の取引をすること。
⑤
前各号のいずれかに掲げる行為の委託をし、又はその受託をし、若しくはその委託の取次ぎを受託すること。
⑥
商品市場における取引をする場合に、当該商品市場における相場を変動させる目的をもつて、商品市場外で上場商品構成物品又は上場商品指数対象物品の売買その他の取引をすること。
⑦
商品市場における取引に関し、商品市場における相場が自己又は他人の市場操作によつて変動すべき旨を流布すること。
⑧
商品市場における取引をする場合に、重要な事項について虚偽の表示又は誤解を生ぜしむべき表示を故意にすること。
第117条
【仮装取引等をした者の損害賠償責任】
1
前条の規定に違反した者は、当該違反行為により形成された対価の額又は約定価格等により当該商品市場における取引又はその委託をした者が当該取引又は委託につき受けた損害を賠償する責めに任ずる。
2
前項の規定による賠償の請求権は、請求権者が
前条の規定に違反する行為があつたことを知つた時から一年間又は当該行為があつた時から三年間これを行わないときは、時効によつて消滅する。
第118条
【会員等の取引の制限等】
主務大臣は、商品市場において、買占め、売崩しその他の方法により過当な数量の取引が行われ若しくは行われるおそれがあり、又は不当な対価の額若しくは約定価格等が形成され若しくは形成されるおそれがある場合において、商品市場における秩序を維持し、かつ、公益を保護するため必要があると認めるときは、次の各号に掲げる者に対して、当該各号に定める事項を命ずることができる。
②
商品取引所 当該商品取引所の開設する商品市場における相場の変動又は決済を結了していない取引の数量を制限する措置を講ずること、取引証拠金の額の変更その他商品市場における取引の公正を確保するための事項として主務省令で定める事項
③
商品取引清算機関 取引証拠金の額の変更その他商品市場における取引の公正を確保するための事項として主務省令で定める事項
第119条
【受託契約準則】
商品取引所は、その受託契約準則において、次に掲げる事項に関する細則を定めなければならない。
①
商品市場における取引等(商品清算取引を除く。
第3号において同じ。)の受託の条件
③
前二号に掲げる事項のほか、商品市場における取引等の受託に関し必要な事項
第120条
【紛争の処理】
1
商品取引所は、当該商品取引所の商品市場における取引に関して会員等の間、商品先物取引業者の間又は商品先物取引業者と委託者との間に生じた紛争について当事者である会員等、商品先物取引業者又は委託者から仲介の申出があつたときは、紛争処理規程で定めるところにより、仲介を行うものとする。
2
商品取引所は、その紛争処理規程において、次に掲げる事項に関する細則を定めなければならない。
第121条
【会員商品取引所から株式会社商品取引所への組織変更】
会員商品取引所は、その組織を変更して株式会社商品取引所になることができる。
第122条
【組織変更計画】
1
会員商品取引所は、
前条の組織変更(以下この節において「組織変更」という。)をするには、組織変更計画を作成して、会員総会の決議によつて、その承認を受けなければならない。
3
第1項の会員総会の招集は、組織変更計画の要領及び組織変更後の株式会社(以下「組織変更後株式会社商品取引所」という。)の定款を示してしなければならない。
4
会員商品取引所が組織変更をする場合には、当該会員商品取引所は、組織変更計画において、次に掲げる事項を定めなければならない。
①
組織変更後株式会社商品取引所の目的、商号、本店の所在地及び発行可能株式総数
②
前号に掲げるもののほか、組織変更後株式会社商品取引所の定款で定める事項
③
組織変更後株式会社商品取引所の取締役の氏名及び会計監査人の氏名又は名称
④
次に掲げる場合の区分に応じ、次に定める事項
イ
組織変更後株式会社商品取引所が会計参与設置会社である場合 組織変更後株式会社商品取引所の会計参与の氏名又は名称
ロ
組織変更後株式会社商品取引所が監査役設置会社(監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する旨の定款の定めがある株式会社を含む。)である場合 組織変更後株式会社商品取引所の監査役の氏名
⑤
組織変更をする会員商品取引所の会員が組織変更に際して取得する組織変更後株式会社商品取引所の株式の数(組織変更後株式会社商品取引所が種類株式発行会社である場合にあつては、株式の種類及び種類ごとの数)又はその数の算定方法
⑥
組織変更をする会員商品取引所の会員に対する
前号の株式の割当てに関する事項
⑦
組織変更後株式会社商品取引所が組織変更に際して組織変更をする会員商品取引所の会員に対してその持分に代わる金銭を交付するときは、その額又はその算定方法
⑧
前号に規定する場合には、組織変更をする会員商品取引所の会員に対する
同号の金銭の割当てに関する事項
⑨
組織変更後株式会社商品取引所の資本金及び準備金の額に関する事項
⑩
組織変更がその効力を生ずべき日(以下この節において「効力発生日」という。)
第123条
【組織変更計画に関する書面等の備置き及び閲覧等】
1
組織変更をする会員商品取引所は、
前条第1項の会員総会の会議開催日の十日前から組織変更の効力が生ずる日の前日までの間、組織変更計画の内容その他主務省令で定める事項を記載し、又は記録した書面又は電磁的記録を主たる事務所に備え置かなければならない。
2
組織変更をする会員商品取引所の会員及び債権者は、会員商品取引所に対して、その事業時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。ただし、
第2号又は
第4号に掲げる請求をするには、当該組織変更をする会員商品取引所の定めた費用を支払わなければならない。
③
前項の電磁的記録に記録された事項を主務省令で定める方法により表示したものの閲覧の請求
④
前項の電磁的記録に記録された事項を電磁的方法であつて主務省令で定めるものにより提供することの請求又はその事項を記載した書面の交付の請求
3
組織変更をする会員商品取引所は、
前項の規定による請求があつたときは、正当な理由がないのにこれを拒んではならない。
第124条
【債権者の異議】
1
組織変更をする会員商品取引所の債権者は、当該会員商品取引所に対し、組織変更について異議を述べることができる。
2
組織変更をする会員商品取引所は、次に掲げる事項を官報に公告し、かつ、知れている債権者には、各別にこれを催告しなければならない。ただし、
第2号の期間は、一月を下ることができない。
②
債権者が一定の期間内に異議を述べることができる旨
3
前項の規定にかかわらず、組織変更をする会員商品取引所が
同項の規定による公告を、官報のほか、
第11条第6項の規定による定款の定めに従い、
同項第2号又は
第3号に掲げる公告方法によりするときは、
前項の規定による各別の催告は、することを要しない。
4
債権者が
第2項第2号の期間内に異議を述べなかつたときは、当該債権者は、当該組織変更について承認をしたものとみなす。
5
債権者が
第2項第2号の期間内に異議を述べたときは、組織変更をする会員商品取引所は、当該債権者に対し、弁済し、若しくは相当の担保を提供し、又は当該債権者に弁済を受けさせることを目的として信託会社等(信託会社及び信託業務を営む金融機関(
金融機関の信託業務の兼営等に関する法律第1条第1項の認可を受けた金融機関をいう。)をいう。以下同じ。)に相当の財産を信託しなければならない。ただし、当該組織変更をしても当該債権者を害するおそれがないときは、この限りでない。
第125条
【組織変更手続の経過等の書面等の備置き及び閲覧等】
1
組織変更後株式会社商品取引所は、組織変更の効力が生じた日から六月間、
第123条第1項の書面又は電磁的記録及び
前条の規定による手続の経過その他の組織変更に関する事項として主務省令で定める事項を記載し、又は記録した書面又は電磁的記録を本店に備え置かなければならない。
2
組織変更後株式会社商品取引所の株主及び債権者は、組織変更後株式会社商品取引所に対して、その営業時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。ただし、
第2号又は
第4号に掲げる請求をするには、当該組織変更後株式会社商品取引所の定めた費用を支払わなければならない。
③
前項の電磁的記録に記録された事項を主務省令で定める方法により表示したものの閲覧の請求
④
前項の電磁的記録に記録された事項を電磁的方法であつて主務省令で定めるものにより提供することの請求又はその事項を記載した書面の交付の請求
3
組織変更後株式会社商品取引所は、
前項の規定による請求があつたときは、正当な理由がないのにこれを拒んではならない。
第126条
【会員への株式の割当て】
1
会員商品取引所の会員は、組織変更計画の定めるところにより、組織変更後株式会社商品取引所の株式又は金銭の割当てを受けるものとする。
第127条
【資本金として計上すべき額】
組織変更後株式会社商品取引所の資本金として計上すべき額については、主務省令で定める。
第128条
【資本準備金として計上すべき額等】
組織変更に際して資本準備金として計上すべき額その他組織変更に際しての計算に関し必要な事項は、主務省令で定める。
第129条
【組織変更における株式の発行】
会員商品取引所は、
第126条第1項の規定による株式の割当てを行うほか、組織変更に際して、組織変更後株式会社商品取引所の株式を発行することができる。この場合においては、組織変更計画において、次に掲げる事項を定めなければならない。
①
この条の規定により発行する株式(以下この節において「組織変更時発行株式」という。)の数(種類株式発行会社にあつては、組織変更時発行株式の種類及び数。以下この節において同じ。)
②
組織変更時発行株式の払込金額(組織変更時発行株式一株と引換えに払い込む金銭又は給付する金銭以外の財産の額をいう。以下この節において同じ。)又はその算定方法
③
金銭以外の財産を出資の目的とするときは、その旨並びに当該財産の内容及び価額
④
組織変更時発行株式と引換えにする金銭の払込み又は
前号の財産の給付の期日
第130条
【組織変更時発行株式の申込み等】
1
会員商品取引所は、組織変更時発行株式の引受けの申込みをしようとする者に対し、次に掲げる事項を通知しなければならない。
③
金銭の払込みをすべきときは、払込みの取扱いの場所
2
組織変更時発行株式の引受けの申込みをする者は、次に掲げる事項を記載した書面を会員商品取引所に交付しなければならない。
3
前項の申込みをする者は、
同項の書面の交付に代えて、政令で定めるところにより、会員商品取引所の承諾を得て、
同項の書面に記載すべき事項を電磁的方法により提供することができる。この場合において、当該申込みをした者は、
同項の書面を交付したものとみなす。
4
会員商品取引所は、
第1項各号に掲げる事項について変更があつたときは、直ちに、その旨及び当該変更があつた事項を
第2項の申込みをした者(以下この節において「申込者」という。)に通知しなければならない。
5
会員商品取引所が申込者に対してする通知又は催告は、
第2項第1号の住所(当該申込者が別に通知又は催告を受ける場所又は連絡先を当該会員商品取引所に通知した場合にあつては、その場所又は連絡先)にあてて発すれば足りる。
6
前項の通知又は催告は、その通知又は催告が通常到達すべきであつた時に、到達したものとみなす。
第131条
【組織変更時発行株式の割当て】
1
会員商品取引所は、申込者の中から組織変更時発行株式の割当てを受ける者を定め、かつ、その者に割り当てる組織変更時発行株式の数を定めなければならない。この場合において、会員商品取引所は、当該申込者に割り当てる組織変更時発行株式の数を、
前条第2項第2号の数よりも減少することができる。
2
会員商品取引所は、
第129条第4号の期日の前日までに、申込者に対し、当該申込者に割り当てる組織変更時発行株式の数を通知しなければならない。
第131条の2
【組織変更時発行株式の引受け】
申込者は、会員商品取引所の割り当てた組織変更時発行株式の数について組織変更時発行株式の引受人となる。
第131条の3
【出資の履行】
1
組織変更時発行株式の引受人(
第129条第3号の財産(以下この節において「現物出資財産」という。)を給付する者を除く。)は、
同条第4号の期日に、会員商品取引所が定めた銀行等(
会社法第34条第2項に規定する銀行等をいう。)の払込みの取扱いの場所において、それぞれの組織変更時発行株式の払込金額の全額を払い込まなければならない。
2
組織変更時発行株式の引受人(現物出資財産を給付する者に限る。)は、
第129条第4号の期日に、それぞれの組織変更時発行株式の払込金額の全額に相当する現物出資財産を給付しなければならない。
3
組織変更時発行株式の引受人は、
第1項の規定による払込み又は
前項の規定による給付(以下この節において「出資の履行」という。)をする債務と会員商品取引所に対する債権とを相殺することができない。
4
出資の履行をすることにより組織変更時発行株式の株主となる権利の譲渡は、組織変更後株式会社商品取引所に対抗することができない。
5
組織変更時発行株式の引受人は、出資の履行をしないときは、当該出資の履行をすることにより組織変更時発行株式の株主となる権利を失う。
第131条の4
【株主となる時期】
組織変更時発行株式の引受人は、組織変更の効力が生じた日に、出資の履行をした組織変更時発行株式の株主となる。
第131条の5
【引受けの無効又は取消しの制限】
1
民法第93条ただし書及び
第94条第1項の規定は、組織変更時発行株式の引受けの申込み及び割当てに係る意思表示については、適用しない。
2
組織変更時発行株式の引受人は、組織変更の効力が生じた日から一年を経過した後又はその株式について権利を行使した後は、錯誤を理由として組織変更時発行株式の引受けの無効を主張し、又は詐欺若しくは強迫を理由として組織変更時発行株式の引受けの取消しをすることができない。
第131条の6
【金銭以外の財産を出資の目的とする場合についての会社法の準用】
第132条
【組織変更の認可】
1
組織変更は、主務大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。
3
前項の申請書には、組織変更計画の内容を記載した書面、組織変更後株式会社商品取引所の定款、業務規程、受託契約準則、紛争処理規程及び市場取引監視委員会規程その他主務省令で定める書面を添付しなければならない。
第133条
【認可基準】
1
主務大臣は、
前条第1項の認可の申請が次に掲げる基準に適合していると認めるときは、認可をしなければならない。
②
組織変更後株式会社商品取引所の定款、業務規程、受託契約準則、紛争処理規程及び市場取引監視委員会規程の規定が法令に違反せず、かつ、定款、業務規程、受託契約準則、紛争処理規程又は市場取引監視委員会規程に規定する取引の方法又は管理、取引参加者の資格、取引参加者の数の最高限度を定めた場合におけるその最高限度、特別担保金の預託義務を定めた場合におけるその預託に関する事項その他の事項が適当であつて、商品市場における取引の公正を確保し、及び委託者を保護するため十分であること。
③
組織変更後株式会社商品取引所が商品市場を適切に運営するに足りる人的構成を有するものであること。
④
組織変更後株式会社商品取引所が株式会社商品取引所としてこの法律の規定に適合するように組織されるものであること。
2
主務大臣は、
前条第1項の認可の申請が次の各号のいずれかに該当する場合には、
前項の規定にかかわらず、
同条第1項の認可をしてはならない。
①
組織変更後株式会社商品取引所の役員のうちに
第15条第2項第1号イからルまでのいずれかに該当する者があるとき。
②
申請書又はこれに添付すべき書面のうちに重要な事項について虚偽の記載があるとき。
4
前条第1項の認可を受けて組織変更が行われた株式会社は、当該組織変更の時に、
第78条の許可を受けたものとみなす。
5
組織変更をする会員商品取引所が開設していた商品市場において取引をしていた会員であつて、組織変更後株式会社商品取引所が開設する当該商品市場と同一の商品市場(同一の上場商品又は上場商品指数について同一の取引の方法により取引を行う商品市場をいう。
第149条第2項及び
第4項において同じ。)において取引をしようとする者は、組織変更の時に、その商品市場における
第82条第1項の取引資格を与えられたものとみなす。
第134条
【登記】
1
会員商品取引所が組織変更をしたときは、組織変更の効力が生じた日から、その主たる事務所及び本店の所在地においては二週間以内に、その従たる事務所及び支店の所在地においては三週間以内に、組織変更をする会員商品取引所については解散の登記を、組織変更後株式会社商品取引所の本店については設立の登記を、組織変更後株式会社商品取引所の支店については
会社法第930条第2項各号に掲げる事項の登記をしなければならない。
2
前項の設立の登記の申請書には、
商業登記法第18条、
第19条及び
第46条に定める書面のほか、次に掲げる書面を添付しなければならない。
③
組織変更をする会員商品取引所の組織変更会員総会の議事録
④
組織変更後株式会社商品取引所の取締役(組織変更後株式会社商品取引所が監査役設置会社(監査役の監査を会計に関するものに限定する旨の定款の定めがある株式会社を含む。)である場合にあつては、取締役及び監査役)が就任を承諾したことを証する書面
⑤
組織変更時における組織変更前の会員商品取引所に現に存する純資産額を証する書面
⑦
株主名簿管理人を置いたときは、その者との契約を証する書面
⑧
第124条第2項の規定による公告及び催告(
同条第3項の規定により公告を官報のほか時事に関する事項を掲載する日刊新聞紙に掲載する方法又は電子公告によつてした場合にあつては、これらの方法による公告)をしたこと並びに異議を述べた債権者があるときは、当該債権者に対し、弁済し、若しくは相当の担保を提供し、若しくは当該債権者に弁済を受けさせることを目的として相当の財産を信託したこと又は当該組織変更をしても当該債権者を害するおそれがないことを証する書面
⑨
第129条の規定により組織変更に際して株式を発行したときは、次に掲げる書面
ハ
金銭以外の財産を出資の目的とするときは、次に掲げる書面
(1)
検査役が選任されたときは、検査役の調査報告を記載した書面及びその附属書類
ニ
検査役の報告に関する裁判があつたときは、その謄本
第135条
【組織変更の効力の発生等】
1
組織変更をする会員商品取引所は、効力発生日又は
第132条第1項の主務大臣の認可を受けた日のいずれか遅い日に、株式会社商品取引所となる。
2
組織変更をする会員商品取引所は、組織変更の効力が生じた日に、
第122条第4項第1号及び
第2号に掲げる事項についての定めに従い、当該事項に係る定款の変更をしたものとみなす。
4
前三項の規定は、
第124条の規定による手続が終了していない場合又は組織変更を中止した場合には、適用しない。
第138条
【政令への委任】
この法律に定めるもののほか、商品取引所の組織変更に関し必要な事項は、政令で定める。
第139条
1
会員商品取引所は、他の会員商品取引所又は株式会社商品取引所と合併をすることができる。この場合においては、合併をする商品取引所は、合併契約を締結しなければならない。
2
会員商品取引所が吸収合併(商品取引所が他の商品取引所とする合併であつて、合併により消滅する商品取引所(以下この節において「吸収合併消滅商品取引所」という。)の権利義務の全部を合併後存続する商品取引所(以下この節において「吸収合併存続商品取引所」という。)に承継させるものをいう。以下同じ。)又は新設合併(二以上の商品取引所がする合併であつて、合併により消滅する商品取引所(以下この節において「新設合併消滅商品取引所」という。)の権利義務の全部を合併により設立する商品取引所(以下この節において「新設合併設立商品取引所」という。)に承継させるものをいう。以下同じ。)をする場合には、吸収合併存続商品取引所又は新設合併設立商品取引所は、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める者でなければならない。
①
会員商品取引所と会員商品取引所とが合併する場合 会員商品取引所
②
会員商品取引所と株式会社商品取引所とが合併する場合 株式会社商品取引所
第140条
【会員商品取引所と会員商品取引所との吸収合併契約】
会員商品取引所と会員商品取引所とが吸収合併をする場合には、吸収合併契約において、次に掲げる事項を定めなければならない。
①
会員商品取引所である吸収合併存続商品取引所(以下この節において「吸収合併存続会員商品取引所」という。)及び会員商品取引所である吸収合併消滅商品取引所(以下この節において「吸収合併消滅会員商品取引所」という。)の名称及び住所
②
吸収合併がその効力を生ずべき日(以下この節において「効力発生日」という。)
第141条
【会員商品取引所と会員商品取引所との新設合併契約】
会員商品取引所と会員商品取引所とが新設合併をする場合には、新設合併契約において、次に掲げる事項を定めなければならない。
①
会員商品取引所である新設合併消滅商品取引所(以下この節において「新設合併消滅会員商品取引所」という。)の名称及び住所
②
会員商品取引所である新設合併設立商品取引所(以下この節において「新設合併設立会員商品取引所」という。)の目的、名称及び主たる事務所の所在地
③
前号に掲げるもののほか、新設合併設立会員商品取引所の定款で定める事項
④
新設合併設立会員商品取引所の設立に際して理事長、理事及び監事となる者の氏名
第3款
会員商品取引所と株式会社商品取引所との合併
第142条
【会員商品取引所と株式会社商品取引所との吸収合併契約】
会員商品取引所と株式会社商品取引所とが吸収合併をする場合には、吸収合併契約において、次に掲げる事項を定めなければならない。
①
株式会社商品取引所である吸収合併存続商品取引所(以下この節において「吸収合併存続株式会社商品取引所」という。)の商号及び住所並びに吸収合併消滅会員商品取引所の名称及び住所
②
吸収合併存続株式会社商品取引所が吸収合併に際して吸収合併消滅会員商品取引所の会員に対してその持分に代わる株式等(株式又は金銭をいう。以下同じ。)を交付するときは、当該株式等についての次に掲げる事項
イ
当該株式等が吸収合併存続株式会社商品取引所の株式であるときは、当該株式の数(種類株式発行会社にあつては、株式の種類及び種類ごとの数)又はその数の算定方法並びに当該吸収合併存続株式会社商品取引所の資本金及び準備金の額に関する事項
ロ
当該株式等が金銭であるときは、当該金銭の額又はその算定方法
③
前号に規定する場合には、吸収合併消滅会員商品取引所の会員に対する
同号の株式等の割当てに関する事項
第143条
【会員商品取引所と株式会社商品取引所との新設合併契約】
1
会員商品取引所と株式会社商品取引所とが新設合併をする場合には、新設合併契約において、次に掲げる事項を定めなければならない。
①
新設合併消滅会員商品取引所の名称及び住所並びに株式会社商品取引所である新設合併消滅商品取引所(以下この節において「新設合併消滅株式会社商品取引所」という。)の商号及び住所
②
株式会社商品取引所である新設合併設立商品取引所(以下この節において「新設合併設立株式会社商品取引所」という。)の目的、商号、本店の所在地及び発行可能株式総数
③
前号に掲げるもののほか、新設合併設立株式会社商品取引所の定款で定める事項
④
新設合併設立株式会社商品取引所の設立に際して取締役となる者の氏名及びその設立に際して会計監査人となる者の氏名又は名称
⑤
次に掲げる場合の区分に応じ、次に定める事項
イ
新設合併設立株式会社商品取引所が会計参与設置会社である場合 新設合併設立株式会社商品取引所の設立に際して会計参与となる者の氏名又は名称
ロ
新設合併設立株式会社商品取引所が監査役設置会社(監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する旨の定款の定めがある株式会社を含む。)である場合 新設合併設立株式会社商品取引所の設立に際して監査役となる者の氏名
⑥
新設合併設立株式会社商品取引所が新設合併に際して新設合併消滅会員商品取引所の会員又は新設合併消滅株式会社商品取引所の株主に対して交付するその持分又は株式に代わる当該新設合併設立株式会社商品取引所の株式の数(種類株式発行会社にあつては、株式の種類及び種類ごとの数)又はその数の算定方法並びに当該新設合併設立株式会社商品取引所の資本金及び準備金の額に関する事項
⑦
新設合併消滅会員商品取引所の会員又は新設合併消滅株式会社商品取引所の株主(新設合併消滅商品取引所を除く。)に対する
前号の株式の割当てに関する事項
⑧
新設合併消滅株式会社商品取引所が新株予約権を発行しているときは、新設合併設立株式会社商品取引所が新設合併に際して当該新株予約権の新株予約権者に対して交付する当該新株予約権に代わる当該新設合併設立株式会社商品取引所の新株予約権又は金銭についての次に掲げる事項
イ
当該新設合併消滅株式会社商品取引所の新株予約権の新株予約権者に対して新設合併設立株式会社商品取引所の新株予約権を交付するときは、当該新株予約権の内容及び数又はその算定方法
ロ
イに規定する場合において、イの新設合併消滅株式会社商品取引所の新株予約権が新株予約権付社債に付された新株予約権であるときは、新設合併設立株式会社商品取引所が当該新株予約権付社債についての社債に係る債務を承継する旨並びにその承継に係る社債の種類及び種類ごとの各社債の金額の合計額又はその算定方法
ハ
当該新設合併消滅株式会社商品取引所の新株予約権の新株予約権者に対して金銭を交付するときは、当該金銭の額又はその算定方法
⑨
前号に規定する場合には、新設合併消滅株式会社商品取引所の新株予約権の新株予約権者に対する
同号の新設合併設立株式会社商品取引所の新株予約権又は金銭の割当てに関する事項
2
前項に規定する場合において、新設合併消滅株式会社商品取引所の全部又は一部が種類株式発行会社であるときは、新設合併消滅株式会社商品取引所の発行する種類の株式の内容に応じ、
同項第7号に掲げる事項(新設合併消滅株式会社商品取引所の株主に係る事項に限る。
次項において同じ。)として次に掲げる事項を定めることができる。
①
ある種類の株式の株主に対して新設合併設立株式会社商品取引所の株式の割当てをしないこととするときは、その旨及び当該株式の種類
②
前号に掲げる事項のほか、新設合併設立株式会社商品取引所の株式の割当てについて株式の種類ごとに異なる取扱いを行うこととするときは、その旨及び当該異なる取扱いの内容
3
第1項に規定する場合には、
同項第7号に掲げる事項についての定めは、新設合併消滅株式会社商品取引所の株主(新設合併消滅商品取引所及び
前項第1号の種類の株式の株主を除く。)の有する株式の数(
前項第2号に掲げる事項についての定めがある場合にあつては、各種類の株式の数)に応じて新設合併設立株式会社商品取引所の株式を交付することを内容とするものでなければならない。
第144条
【吸収合併消滅会員商品取引所の手続】
1
吸収合併消滅会員商品取引所は、
第4項の会員総会の日の十日前の日から吸収合併の効力が生ずる日までの間、吸収合併契約の内容その他主務省令で定める事項を記載し、又は記録した書面又は電磁的記録を主たる事務所に備え置かなければならない。
2
吸収合併消滅会員商品取引所の会員及び債権者は、吸収合併消滅会員商品取引所に対して、その事業時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。ただし、
第2号又は
第4号に掲げる請求をするには、当該吸収合併消滅会員商品取引所の定めた費用を支払わなければならない。
③
前項の電磁的記録に記録された事項を主務省令で定める方法により表示したものの閲覧の請求
④
前項の電磁的記録に記録された事項を電磁的方法であつて主務省令で定めるものにより提供することの請求又はその事項を記載した書面の交付の請求
3
吸収合併消滅会員商品取引所は、
前項の規定による請求があつたときは、正当な理由がないのにこれを拒んではならない。
4
吸収合併消滅会員商品取引所は、効力発生日の前日までに、会員総会の決議によつて、吸収合併契約の承認を受けなければならない。
5
第124条の規定は、吸収合併消滅会員商品取引所について準用する。
6
吸収合併消滅会員商品取引所は、吸収合併存続商品取引所との合意により、効力発生日を変更することができる。
7
前項の場合には、吸収合併消滅会員商品取引所は、変更前の効力発生日(変更後の効力発生日が変更前の効力発生日前の日である場合にあつては、当該変更後の効力発生日)の前日までに、変更後の効力発生日を公告しなければならない。
8
第6項の規定により効力発生日を変更したときは、変更後の効力発生日を効力発生日とみなして、この節の規定を適用する。
第144条の2
【吸収合併存続会員商品取引所の手続】
1
吸収合併存続会員商品取引所は、
次項の会員総会の日の十日前の日から吸収合併の効力が生じた日後六月を経過する日までの間、吸収合併契約の内容その他主務省令で定める事項を記載し、又は記録した書面又は電磁的記録を主たる事務所に備え置かなければならない。
2
吸収合併存続会員商品取引所は、効力発生日の前日までに、会員総会の決議によつて、吸収合併契約の承認を受けなければならない。
3
第124条の規定は、吸収合併存続会員商品取引所について準用する。
4
吸収合併存続会員商品取引所は、吸収合併の効力が生じた日後遅滞なく、吸収合併により吸収合併存続会員商品取引所が承継した吸収合併消滅会員商品取引所の権利義務その他の吸収合併に関する事項として主務省令で定める事項を記載し、又は記録した書面又は電磁的記録を作成しなければならない。
5
吸収合併存続会員商品取引所は、吸収合併の効力が生じた日から六月間、
前項の書面又は電磁的記録をその主たる事務所に備え置かなければならない。
6
吸収合併存続会員商品取引所の会員及び債権者は、吸収合併存続会員商品取引所に対して、その事業時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。ただし、
第2号又は
第4号に掲げる請求をするには、当該吸収合併存続会員商品取引所の定めた費用を支払わなければならない。
③
第1項又は
前項の電磁的記録に記録された事項を主務省令で定める方法により表示したものの閲覧の請求
④
第1項又は
前項の電磁的記録に記録された事項を電磁的方法であつて主務省令で定めるものにより提供することの請求又はその事項を記載した書面の交付の請求
7
吸収合併存続会員商品取引所は、
前項の規定による請求があつたときは、正当な理由がないのにこれを拒んではならない。
第144条の3
【新設合併消滅会員商品取引所の手続】
1
新設合併消滅会員商品取引所は、
第4項の会員総会の日の十日前の日から新設合併設立商品取引所の成立の日までの間、新設合併契約の内容その他主務省令で定める事項を記載し、又は記録した書面又は電磁的記録を主たる事務所に備え置かなければならない。
2
新設合併消滅会員商品取引所の会員及び債権者は、新設合併消滅会員商品取引所に対して、その事業時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。ただし、
第2号又は
第4号に掲げる請求をするには、当該新設合併消滅会員商品取引所の定めた費用を支払わなければならない。
③
前項の電磁的記録に記録された事項を主務省令で定める方法により表示したものの閲覧の請求
④
前項の電磁的記録に記録された事項を電磁的方法であつて主務省令で定めるものにより提供することの請求又はその事項を記載した書面の交付の請求
3
新設合併消滅会員商品取引所は、
前項の規定による請求があつたときは、正当な理由がないのにこれを拒んではならない。
4
新設合併消滅会員商品取引所は、会員総会の決議によつて、新設合併契約の承認を受けなければならない。
5
第124条の規定は、新設合併消滅会員商品取引所について準用する。
第144条の4
【新設合併設立会員商品取引所の手続】
2
新設合併設立会員商品取引所の定款は、新設合併消滅会員商品取引所が作成する。
3
新設合併設立会員商品取引所は、その成立の日後遅滞なく、新設合併により新設合併設立会員商品取引所が承継した新設合併消滅会員商品取引所の権利義務その他の新設合併に関する事項として主務省令で定める事項を記載し、又は記録した書面又は電磁的記録を作成しなければならない。
4
新設合併設立会員商品取引所は、その成立の日から六月間、
前項の書面又は電磁的記録及び新設合併契約の内容その他主務省令で定める事項を記載し、又は記録した書面又は電磁的記録をその主たる事務所に備え置かなければならない。
5
新設合併設立会員商品取引所の会員及び債権者は、新設合併設立会員商品取引所に対して、その事業時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。ただし、
第2号又は
第4号に掲げる請求をするには、当該新設合併設立会員商品取引所の定めた費用を支払わなければならない。
③
前項の電磁的記録に記録された事項を主務省令で定める方法により表示したものの閲覧の請求
④
前項の電磁的記録に記録された事項を電磁的方法であつて主務省令で定めるものにより提供することの請求又はその事項を記載した書面の交付の請求
6
新設合併設立会員商品取引所は、
前項の規定による請求があつたときは、正当な理由がないのにこれを拒んではならない。
第144条の5
【吸収合併契約に関する書面等の備置き及び閲覧等】
1
吸収合併存続株式会社商品取引所(会員商品取引所と株式会社商品取引所とが吸収合併をする場合における当該吸収合併存続株式会社商品取引所に限る。以下この目において同じ。)は、次に掲げる日のいずれか早い日から吸収合併の効力が生じた日後六月を経過する日までの間、吸収合併契約の内容その他主務省令で定める事項を記載し、又は記録した書面又は電磁的記録をその本店に備え置かなければならない。
①
吸収合併契約について株主総会(種類株主総会を含む。)の決議によつてその承認を受けなければならないときは、当該株主総会の日の二週間前の日
2
吸収合併存続株式会社商品取引所の株主及び債権者は、吸収合併存続株式会社商品取引所に対して、その営業時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。ただし、
第2号又は
第4号に掲げる請求をするには、当該吸収合併存続株式会社商品取引所の定めた費用を支払わなければならない。
③
前項の電磁的記録に記録された事項を主務省令で定める方法により表示したものの閲覧の請求
④
前項の電磁的記録に記録された事項を電磁的方法であつて主務省令で定めるものにより提供することの請求又はその事項を記載した書面の交付の請求
3
吸収合併存続株式会社商品取引所は、
前項の規定による請求があつたときは、正当な理由がないのにこれを拒んではならない。
第144条の6
【吸収合併契約の承認等】
1
吸収合併存続株式会社商品取引所は、効力発生日の前日までに、株主総会の決議によつて、吸収合併契約の承認を受けなければならない。
2
次に掲げる場合には、取締役は、
前項の株主総会において、その旨を説明しなければならない。
①
吸収合併存続株式会社商品取引所が承継する吸収合併消滅会員商品取引所の債務の額として主務省令で定める額(
次号において「承継債務額」という。)が吸収合併存続株式会社商品取引所が承継する吸収合併消滅会員商品取引所の資産の額として主務省令で定める額(
同号において「承継資産額」という。)を超える場合
②
吸収合併存続株式会社商品取引所が吸収合併消滅会員商品取引所の会員に対して交付する金銭の額が承継資産額から承継債務額を控除して得た額を超える場合
3
承継する吸収合併消滅会員商品取引所の資産に吸収合併存続株式会社商品取引所の株式が含まれる場合には、取締役は、
第1項の株主総会において、当該株式に関する事項を説明しなければならない。
4
吸収合併存続株式会社商品取引所が種類株式発行会社である場合において、吸収合併消滅会員商品取引所の会員に対して交付する株式等が吸収合併存続株式会社商品取引所の株式であるときは、吸収合併は、
第142条第2号イの種類の株式(譲渡制限株式であつて、
会社法第199条第4項の定款の定めがないものに限る。)の種類株主を構成員とする種類株主総会(当該種類株主に係る株式の種類が二以上ある場合にあつては、当該二以上の株式の種類別に区分された種類株主を構成員とする各種類株主総会)の決議がなければ、その効力を生じない。ただし、当該種類株主総会において議決権を行使することができる株主が存しない場合は、この限りでない。
5
第1項の株主総会の決議は、当該株主総会において議決権を行使することができる株主の議決権の過半数(三分の一以上の割合を定款で定めた場合にあつては、その割合以上)を有する株主が出席し、出席した当該株主の議決権の三分の二(これを上回る割合を定款で定めた場合にあつては、その割合)以上に当たる多数をもつて行わなければならない。この場合においては、当該決議の要件に加えて、一定の数以上の株主の賛成を要する旨その他の要件を定款で定めることを妨げない。
6
前項の規定は、
第4項の種類株主総会について準用する。
第144条の7
【吸収合併契約等の承認を要しない場合等】
1
前条第1項から
第3項までの規定は、
第1号に掲げる額の
第2号に掲げる額に対する割合が五分の一(これを下回る割合を吸収合併存続株式会社商品取引所の定款で定めた場合にあつては、その割合)を超えない場合には、適用しない。ただし、
同条第2項各号に掲げる場合又は吸収合併消滅会員商品取引所の会員に対して交付する株式等の全部又は一部が吸収合併存続株式会社商品取引所の譲渡制限株式である場合であつて、吸収合併存続株式会社商品取引所が公開会社(
会社法第2条第5号に規定する公開会社をいう。以下この節において同じ。)でないときは、この限りでない。
①
次に掲げる額の合計額
イ
吸収合併消滅会員商品取引所の会員に対して交付する吸収合併存続株式会社商品取引所の株式の数に一株当たり純資産額(
会社法第141条第2項に規定する一株当たり純資産額をいう。)を乗じて得た額
ロ
吸収合併消滅会員商品取引所の会員に対して交付する金銭の額の合計額
②
吸収合併存続株式会社商品取引所の純資産額として主務省令で定める方法により算定される額
2
前項本文に規定する場合において、主務省令で定める数の株式(
前条第1項の株主総会において議決権を行使することができるものに限る。)を有する株主が
次条第1項の規定による通知又は
同条第2項の公告の日から二週間以内に吸収合併に反対する旨を吸収合併存続株式会社商品取引所に対し通知したときは、効力発生日の前日までに、株主総会の決議によつて、吸収合併契約の承認を受けなければならない。
第144条の8
【株主に対する通知】
1
吸収合併存続株式会社商品取引所は、効力発生日の二十日前までに、その株主に対し、吸収合併をする旨並びに吸収合併消滅会員商品取引所の名称及び住所(
第144条の6第3項に規定する場合にあつては、
同項の株式に関する事項を含む。)を通知しなければならない。
2
次に掲げる場合には、
前項の規定による通知は、公告をもつてこれに代えることができる。
①
吸収合併存続株式会社商品取引所が公開会社である場合
②
吸収合併存続株式会社商品取引所が
第144条の6第1項の株主総会の決議によつて吸収合併契約の承認を受けた場合
第144条の9
【株式買取請求】
1
吸収合併をする場合には、反対株主は、吸収合併存続株式会社商品取引所に対し、自己の有する株式を公正な価格で買い取ることを請求することができる。
2
前項に規定する「反対株主」とは、次の各号に掲げる場合における当該各号に定める株主をいう。
①
吸収合併をするために株主総会(種類株主総会を含む。)の決議を要する場合 次に掲げる株主
イ
当該株主総会に先立つて当該吸収合併に反対する旨を当該吸収合併存続株式会社商品取引所に対し通知し、かつ、当該株主総会において当該吸収合併に反対した株主(当該株主総会において議決権を行使することができるものに限る。)
ロ
当該株主総会において議決権を行使することができない株主
第144条の10
【債権者の異議】
1
吸収合併存続株式会社商品取引所の債権者は、吸収合併存続株式会社商品取引所に対し、吸収合併について異議を述べることができる。
2
吸収合併存続株式会社商品取引所は、次に掲げる事項を官報に公告し、かつ、知れている債権者(社債管理者(
会社法第702条の社債管理者をいう。以下この条において同じ。)がある場合にあつては、当該社債管理者を含む。)には、各別にこれを催告しなければならない。ただし、
第4号の期間は、一月を下ることができない。
③
吸収合併存続株式会社商品取引所の計算書類に関する事項として主務省令で定めるもの
④
債権者が一定の期間内に異議を述べることができる旨
4
債権者が
第2項第4号の期間内に異議を述べなかつたときは、当該債権者は、当該吸収合併について承認をしたものとみなす。
5
債権者が
第2項第4号の期間内に異議を述べたときは、吸収合併存続株式会社商品取引所は、当該債権者に対し、弁済し、若しくは相当の担保を提供し、又は当該債権者に弁済を受けさせることを目的として信託会社等に相当の財産を信託しなければならない。ただし、当該吸収合併をしても当該債権者を害するおそれがないときは、この限りでない。
7
第1項の規定により社債権者が異議を述べるには、社債権者集会の決議によらなければならない。この場合においては、裁判所は、利害関係人の申立てにより、社債権者のために異議を述べることができる期間を伸長することができる。
8
前項の規定にかかわらず、社債管理者は、社債権者のために異議を述べることができる。ただし、
会社法第702条の規定による委託に係る契約に別段の定めがある場合は、この限りでない。
第144条の11
【吸収合併等に関する書面等の備置き及び閲覧等】
1
吸収合併存続株式会社商品取引所は、吸収合併の効力が生じた日後遅滞なく、吸収合併により吸収合併存続株式会社商品取引所が承継した吸収合併消滅会員商品取引所の権利義務その他の吸収合併に関する事項として主務省令で定める事項を記載し、又は記録した書面又は電磁的記録を作成しなければならない。
2
吸収合併存続株式会社商品取引所は、吸収合併の効力が生じた日から六月間、
前項の書面又は電磁的記録をその本店に備え置かなければならない。
3
吸収合併存続株式会社商品取引所の株主及び債権者は、吸収合併存続株式会社商品取引所に対して、その営業時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。ただし、
第2号又は
第4号に掲げる請求をするには、当該吸収合併存続株式会社商品取引所の定めた費用を支払わなければならない。
③
前項の電磁的記録に記録された事項を主務省令で定める方法により表示したものの閲覧の請求
④
前項の電磁的記録に記録された事項を電磁的方法であつて主務省令で定めるものにより提供することの請求又はその事項を記載した書面の交付の請求
4
吸収合併存続株式会社商品取引所は、
前項の規定による請求があつたときは、正当な理由がないのにこれを拒んではならない。
第144条の12
【新設合併契約に関する書面等の備置き及び閲覧等】
1
新設合併消滅株式会社商品取引所(会員商品取引所と株式会社商品取引所とが新設合併をする場合における当該新設合併消滅株式会社商品取引所に限る。以下この目において同じ。)は、次に掲げる日のいずれか早い日から新設合併設立株式会社商品取引所の成立の日までの間、新設合併契約の内容その他主務省令で定める事項を記載し、又は記録した書面又は電磁的記録をその本店に備え置かなければならない。
②
新設合併契約について種類株主総会の決議によつてその承認を受けなければならないときは、当該種類株主総会の日の二週間前の日
2
新設合併消滅株式会社商品取引所の株主及び債権者は、新設合併消滅株式会社商品取引所に対して、その営業時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。ただし、
第2号又は
第4号に掲げる請求をするには、当該新設合併消滅株式会社商品取引所の定めた費用を支払わなければならない。
③
前項の電磁的記録に記録された事項を主務省令で定める方法により表示したものの閲覧の請求
④
前項の電磁的記録に記録された事項を電磁的方法であつて主務省令で定めるものにより提供することの請求又はその事項を記載した書面の交付の請求
3
新設合併消滅株式会社商品取引所は、
前項の規定による請求があつたときは、正当な理由がないのにこれを拒んではならない。
第144条の13
【新設合併契約の承認】
1
新設合併消滅株式会社商品取引所は、株主総会の決議によつて、新設合併契約の承認を受けなければならない。
2
前項の株主総会の決議は、当該株主総会において議決権を行使することができる株主の議決権の過半数(三分の一以上の割合を定款で定めた場合にあつては、その割合以上)を有する株主が出席し、出席した当該株主の議決権の三分の二(これを上回る割合を定款で定めた場合にあつては、その割合)以上に当たる多数をもつて行わなければならない。この場合においては、当該決議の要件に加えて、一定の数以上の株主の賛成を要する旨その他の要件を定款で定めることを妨げない。
3
前項の規定にかかわらず、新設合併消滅株式会社商品取引所が公開会社である場合において、当該新設合併消滅株式会社商品取引所の株主に対して交付する新設合併設立株式会社商品取引所の株式の全部又は一部が譲渡制限株式であるときは、
第1項の株主総会(種類株式発行会社の株主総会を除く。)の決議は、
会社法第309条第3項に定める決議によらなければならない。
4
新設合併消滅株式会社商品取引所が種類株式発行会社である場合において、新設合併消滅株式会社商品取引所の株主に対して交付する新設合併設立株式会社商品取引所の株式の全部又は一部が譲渡制限株式であるときは、当該新設合併は、当該譲渡制限株式の割当てを受ける種類の株式(譲渡制限株式を除く。)の種類株主を構成員とする種類株主総会(当該種類株主に係る株式の種類が二以上ある場合にあつては、当該二以上の株式の種類別に区分された種類株主を構成員とする各種類株主総会)の決議がなければ、その効力を生じない。ただし、当該種類株主総会において議決権を行使することができる株主が存しない場合は、この限りでない。
5
前項の種類株主総会の決議は、当該種類株主総会において議決権を行使することができる株主の半数以上(これを上回る割合を定款で定めた場合にあつては、その割合以上)であつて、当該株主の議決権の三分の二(これを上回る割合を定款で定めた場合にあつては、その割合)以上に当たる多数をもつて行わなければならない。
第144条の14
【株主等に対する通知】
1
新設合併消滅株式会社商品取引所は、
前条第1項の株主総会の決議の日から二週間以内に、その株主及び登録株式質権者(
会社法第149条第1項に規定する登録株式質権者をいう。)並びにその新株予約権者及び登録新株予約権質権者(
同法第270条第1項に規定する登録新株予約権質権者をいう。)に対し、新設合併をする旨並びに他の新設合併消滅商品取引所及び新設合併設立株式会社商品取引所の名称又は商号及び住所を通知しなければならない。
2
前項の規定による通知は、公告をもつてこれに代えることができる。
第144条の15
【株式買取請求】
1
新設合併をする場合には、次に掲げる株主は、新設合併消滅株式会社商品取引所に対し、自己の有する株式を公正な価格で買い取ることを請求することができる。
①
新設合併契約を承認するための株主総会(種類株主総会を含む。)に先立つて当該新設合併に反対する旨を当該新設合併消滅株式会社商品取引所に対し通知し、かつ、当該株主総会において当該新設合併に反対した株主(当該株主総会において議決権を行使することができるものに限る。)
②
当該株主総会において議決権を行使することができない株主
第144条の16
【新株予約権買取請求】
1
新設合併をする場合には、新設合併消滅株式会社商品取引所の新株予約権の新株予約権者は、新設合併消滅株式会社商品取引所に対し、自己の有する新株予約権を公正な価格で買い取ることを請求することができる。
第144条の18
【株式会社商品取引所の設立の特則】
2
新設合併設立株式会社商品取引所の定款は、新設合併消滅商品取引所が作成する。
第144条の19
【新設合併契約に関する書面等の備置き及び閲覧等】
1
新設合併設立株式会社商品取引所は、その成立の日後遅滞なく、新設合併により新設合併設立株式会社商品取引所が承継した新設合併消滅商品取引所の権利義務その他の新設合併に関する事項として主務省令で定める事項を記載し、又は記録した書面又は電磁的記録を作成しなければならない。
2
新設合併設立株式会社商品取引所は、その成立の日から六月間、
前項の書面又は電磁的記録及び新設合併契約の内容その他主務省令で定める事項を記載し、又は記録した書面又は電磁的記録をその本店に備え置かなければならない。
3
新設合併設立株式会社商品取引所の株主及び債権者は、新設合併設立株式会社商品取引所に対して、その営業時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。ただし、
第2号又は
第4号に掲げる請求をするには、当該新設合併設立株式会社商品取引所の定めた費用を支払わなければならない。
③
前項の電磁的記録に記録された事項を主務省令で定める方法により表示したものの閲覧の請求
④
前項の電磁的記録に記録された事項を電磁的方法であつて主務省令で定めるものにより提供することの請求又はその事項を記載した書面の交付の請求
4
新設合併設立株式会社商品取引所は、
前項の規定による請求があつたときは、正当な理由がないのにこれを拒んではならない。
第145条
【合併の認可】
1
商品取引所を全部又は一部の当事者とする合併(合併後存続する者又は合併により設立される者が商品取引所であるものに限る。)は、主務大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。
2
前項の認可を受けようとする者は、合併後存続する商品取引所又は合併により設立される商品取引所(以下「合併後の商品取引所」という。)について次に掲げる事項(合併後の商品取引所が会員商品取引所である場合にあつては、
第2号に掲げるものを除く。)を記載した申請書を主務大臣に提出しなければならない。
⑥
会員等の氏名又は商号若しくは名称及び会員等が取引をする商品市場における上場商品又は上場商品指数
3
前項の申請書には、合併契約の内容を記載した書面、合併後の商品取引所の定款、業務規程、受託契約準則、紛争処理規程及び市場取引監視委員会規程その他主務省令で定める書面を添付しなければならない。
第146条
【認可基準】
1
主務大臣は、
前条第1項の認可の申請が次に掲げる基準(合併後の商品取引所が会員商品取引所である場合にあつては、
第1号及び
第6号に掲げるものを除く。)に適合していると認めるときは、認可をしなければならない。
②
申請に係る上場商品又は上場商品指数の先物取引を公正かつ円滑にするために十分な取引量が見込まれることその他上場商品構成物品等の取引の状況に照らし、当該先物取引をする商品取引所が合併により存続すること又は当該先物取引をする商品取引所を合併により設立することが当該上場商品構成物品等の生産及び流通を円滑にするため必要かつ適当であること。
③
上場商品に係る商品市場を開設しようとする場合にあつては、上場商品構成物品の売買等を業として行つている者の取引の状況その他の当該上場商品構成物品に係る経済活動の状況に照らして、当該上場商品構成物品を一の商品市場で取引することが適当であることとして政令で定める基準に適合すること。
④
二以上の商品指数を一の上場商品指数として商品市場を開設しようとする場合にあつては、当該二以上の商品指数の対象となる物品の大部分が共通していること。
⑤
合併後の商品取引所の定款、業務規程、受託契約準則、紛争処理規程及び市場取引監視委員会規程の規定が法令に違反せず、かつ、定款、業務規程、受託契約準則、紛争処理規程又は市場取引監視委員会規程に規定する取引の方法又は管理、会員等の資格、会員等の数の最高限度を定めた場合におけるその最高限度、特別担保金の預託義務を定めた場合におけるその預託に関する事項その他の事項が適当であつて、商品市場における取引の公正を確保し、及び委託者を保護するため十分であること。
⑥
合併後の商品取引所が商品市場を適切に運営するに足りる人的構成を有するものであること。
⑦
合併後の商品取引所が商品取引所としてこの法律の規定に適合するように組織されるものであること。
⑧
合併後の商品取引所において、合併により消滅する商品取引所の開設している商品市場における取引に関する業務の承継が円滑かつ適切に行われる見込みが確実であること。
2
主務大臣は、
前条第1項の認可の申請が次の各号のいずれかに該当する場合には、
前項の規定にかかわらず、
同条第1項の認可をしてはならない。
②
申請書又はこれに添付すべき書類のうちに重要な事項について虚偽の記載があるとき。
3
主務大臣は、商品取引所の存続期間(株式会社商品取引所にあつては、株式会社商品取引所としての存続期間)又は商品市場の開設期限が定款(株式会社商品取引所にあつては、業務規程)に記載され、又は記録されている
前条第1項の認可の申請があつた場合においては、
第1項第2号の基準に代えて、申請に係る上場商品又は上場商品指数の先物取引を公正かつ円滑にするために十分な取引量が見込まれないことその他上場商品構成物品等の取引の状況に照らし、当該先物取引をする商品取引所が合併により存続すること又は当該先物取引をする商品取引所を合併により設立することが当該上場商品構成物品等の生産及び流通に著しい支障を及ぼし、又は及ぼすおそれがあることに該当しないことを
同号の基準とし、当該基準並びに
同項第3号及び
第4号の基準の適用は、当該存続期間又は開設期限までの間について判断して行うものとする。
第147条
【吸収合併の登記】
1
会員商品取引所が吸収合併をした場合において、吸収合併存続商品取引所が会員商品取引所であるときは、その効力が生じた日から、その主たる事務所の所在地においては二週間以内に、その従たる事務所の所在地においては三週間以内に、吸収合併消滅商品取引所については解散の登記をし、吸収合併存続商品取引所については変更の登記をしなければならない。ただし、従たる事務所の所在地における変更の登記は、吸収合併存続商品取引所について、
第24条第2項各号に掲げる事項に変更が生じた場合に限り、するものとする。
2
会員商品取引所が吸収合併をした場合において、吸収合併存続商品取引所が株式会社商品取引所であるときは、その効力が生じた日から、その主たる事務所及び本店の所在地においては二週間以内に、その従たる事務所及び支店の所在地においては三週間以内に、吸収合併消滅商品取引所については解散の登記をし、吸収合併存続商品取引所については変更の登記をしなければならない。ただし、支店の所在地における変更の登記は、吸収合併存続商品取引所について、
会社法第930条第2項各号に掲げる事項に変更が生じた場合に限り、するものとする。
第147条の2
【新設合併の登記】
1
会員商品取引所が新設合併をする場合において、新設合併設立商品取引所が会員商品取引所であるときは、次の各号に掲げる日のいずれか遅い日から、その主たる事務所の所在地においては二週間以内に、その従たる事務所の所在地においては三週間以内に、新設合併消滅商品取引所については解散の登記をし、新設合併設立商品取引所については設立の登記をしなければならない。この場合における
第20条第2項の適用については、
同項中「
前項」とあるのは、「新設合併設立商品取引所についての設立」とする。
2
会員商品取引所が新設合併をする場合において、新設合併設立商品取引所が株式会社商品取引所であるときは、次の各号に掲げる日のいずれか遅い日から、その主たる事務所及び本店の所在地においては二週間以内に、その従たる事務所及び支店の所在地においては三週間以内に、新設合併消滅商品取引所については解散の登記をし、新設合併設立商品取引所については設立の登記をしなければならない。
②
新設合併をするために種類株主総会の決議を要するときは、当該決議の日
第148条
【合併の効力の発生等】
1
吸収合併存続商品取引所は、効力発生日又は
第145条第1項の主務大臣の認可を受けた日のいずれか遅い日に、吸収合併消滅商品取引所の権利義務(当該商品取引所がその行う事業に関し、行政庁の許可、認可その他の処分に基づいて有する権利義務を含む。
第3項において同じ。)を承継する。
2
吸収合併消滅商品取引所の吸収合併による解散は、吸収合併の登記の後でなければ、これをもつて第三者に対抗することができない。
3
新設合併設立商品取引所は、その成立の日に、新設合併消滅商品取引所の権利義務を承継する。
4
次の各号に掲げる規定に規定する場合には、吸収合併消滅会員商品取引所若しくは新設合併消滅会員商品取引所の会員又は新設合併消滅株式会社商品取引所の株主は、吸収合併の効力が生じた日又は新設合併設立株式会社商品取引所の成立の日に、当該各号に定める事項についての定めに従い、次の各号に掲げる規定の株式の株主となる。
5
新設合併消滅株式会社商品取引所の新株予約権は、新設合併設立株式会社商品取引所の成立の日に、消滅する。
第149条
2
合併後の商品取引所は、吸収合併消滅商品取引所又は新設合併消滅商品取引所の商品市場において成立した取引であつて決済を結了していないものがあるときは、当該取引に係る商品市場と同一の商品市場(政令で定める同種の商品市場を含む。)を開設する場合を除き、当該取引の決済を結了する目的の範囲内において、吸収合併消滅商品取引所又は新設合併消滅商品取引所の商品市場と同一の商品市場を開設しなければならない。
3
第5条第1項の規定は、合併後の商品取引所が
前項の規定により商品市場を開設する場合には、適用しない。
4
吸収合併消滅商品取引所又は新設合併消滅商品取引所の商品市場において成立した取引であつて決済を結了していないものは、合併後の商品取引所の当該商品市場と同一の商品市場(政令で定める同種の商品市場を含む。)において同一の条件で成立した取引とみなす。
第152条
【商業登記法の準用】
2
商業登記法第79条、
第80条(
第6号、
第9号及び
第10号を除く。)及び
第81条から
第83条までの規定は、
第139条第2項第2号に掲げる場合における合併による会員商品取引所及び株式会社商品取引所の登記について準用する。この場合において、
同法第79条中「商号及び本店」とあるのは「名称又は商号及び主たる事務所又は本店」と、
同法第80条第5号中「本店」とあるのは「事務所」と、
同条第7号中「吸収合併消滅会社が持分会社であるときは、総社員の同意(定款に別段の定めがある場合にあつては、その定めによる手続)があつたことを証する書面」とあるのは「吸収合併消滅会員商品取引所の合併会員総会の議事録」と、
同法第81条第5号中「本店」とあるのは「本店又は事務所」と、
同条第7号中「新設合併消滅会社が持分会社であるときは、総社員の同意(定款に別段の定めがある場合にあつては、その定めによる手続)があつたことを証する書面」とあるのは「新設合併消滅会員商品取引所の合併会員総会の議事録」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
第154条
【政令等への委任】
1
この法律に定めるもののほか、商品取引所の合併に関し必要な事項は、政令で定める。
2
合併に際して資本準備金として計上すべき額その他合併に際しての計算に関し必要な事項は、主務省令で定める。
第155条
【定款の変更】
1
商品取引所の定款の変更は、主務大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。
2
商品取引所は、
前項の認可を受けようとするときは、申請書に主務省令で定める書類を添付して、主務大臣に提出しなければならない。
3
主務大臣は、会員商品取引所から
第1項の認可の申請があつた場合において、当該申請が次の各号に掲げる区分に応じ、当該各号に定める基準に適合していると認めるときは、認可をしなければならない。
①
商品市場の開設に係るもの(
次号に掲げるものを除く。) 次に掲げる基準
イ
当該商品市場を開設しようとする会員商品取引所の会員であつて当該商品市場において取引をしようとするもの及び当該会員商品取引所の会員になろうとする者であつて当該商品市場において取引をしようとするもの(その出資の全額の払込みが終了した者に限る。)の合計数が二十人以上であり、かつ、その過半数の者が
第10条第2項各号に定める者であること。
②
期限付商品市場(定款に存続期間が記載され、若しくは記録されている会員商品取引所の商品市場又は定款に開設期限が記載され、若しくは記録されている商品市場をいう。以下この条において同じ。)の開設に係るもの 次に掲げる基準
ロ
申請に係る上場商品又は上場商品指数の先物取引を公正かつ円滑にするために十分な取引量が見込まれないことその他上場商品構成物品等の取引の状況に照らし、当該先物取引をする商品市場を開設することが当該上場商品構成物品等の生産及び流通に著しい支障を及ぼし、又は及ぼすおそれがあることに該当しないこと。
③
商品市場(期限付商品市場を除く。)における上場商品若しくは上場商品指数の範囲の変更(範囲変更期間が定められているものを除く。)又は会員商品取引所の存続期間、商品市場の開設期限若しくは範囲変更期間の廃止に係るもの
第15条第1項第1号から
第4号までに掲げる基準
④
商品市場(期限付商品市場を除く。)における上場商品若しくは上場商品指数の範囲の変更(範囲変更期間が定められているものに限る。)、期限付商品市場における上場商品若しくは上場商品指数の範囲の変更又は会員商品取引所の存続期間、商品市場の開設期限若しくは範囲変更期間の変更に係るもの 次に掲げる基準
イ
申請に係る上場商品又は上場商品指数の先物取引を公正かつ円滑にするために十分な取引量が見込まれないことその他上場商品構成物品等の取引の状況に照らし、当該上場商品若しくは上場商品指数の範囲の変更又は当該先物取引をする会員商品取引所の存続期間、商品市場の開設期限若しくは範囲変更期間の変更を行うことが当該上場商品構成物品等の生産及び流通に著しい支障を及ぼし、又は及ぼすおそれがあることに該当しないこと。
4
主務大臣は、株式会社商品取引所から
第1項の認可の申請があつた場合において、当該申請が
第80条第1項第6号に掲げる基準に適合していると認めるときは、認可をしなければならない。
5
主務大臣は、会員商品取引所についての
第1項の認可をする場合においては、
第3項第2号ロ及びハ(
第15条第1項第4号に係る部分を除く。)並びに
第3項第4号イ及びロ(
同条第1項第4号に係る部分を除く。)に掲げる基準の適用については、当該基準を適用すべき申請に係る会員商品取引所の存続期間、商品市場の開設期限までの間又は範囲変更期間について判断して行うものとする。
6
会員商品取引所についての
第1項の認可であつて次の各号に掲げる事項に係るものについては、当該各号に定める規定を準用する。
①
商品市場の開設若しくは商品市場に関する
第11条第2項第13号に掲げる事項の変更(
次号に掲げるものを除く。)、会員商品取引所の存続期間、商品市場の開設期限若しくは範囲変更期間の廃止又は会員の数の最高限度の設定、変更若しくは廃止
第15条第5項から
第9項までの規定
②
商品市場(期限付商品市場を除く。)における上場商品若しくは上場商品指数の範囲の変更(範囲変更期間が定められているものに限る。)、期限付商品市場の開設若しくは期限付商品市場における上場商品若しくは上場商品指数の範囲の変更又は会員商品取引所の存続期間、商品市場の開設期限若しくは範囲変更期間の変更
第15条第5項から
第11項までの規定
7
主務大臣は、会員商品取引所の存続期間、商品市場の開設期限又は範囲変更期間の廃止に係る
第1項の認可に当たつては、当該認可までの間の当該会員商品取引所又は当該商品市場における取引の状況について勘案しなければならない。
8
主務大臣は、
第1項の認可の申請が上場商品又は上場商品指数の範囲の変更に係るものである場合においては、
第352条(
第8号に係る部分に限る。)の規定による公示があつた日から三月を経過した後でなければ、
同項の認可をしてはならない。
第156条
【業務規程、受託契約準則、紛争処理規程又は市場取引監視委員会規程の変更】
1
商品取引所の業務規程、受託契約準則、紛争処理規程又は市場取引監視委員会規程の変更は、主務大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。ただし、業務規程の軽微な変更であつて主務省令で定めるものについては、この限りでない。
2
商品取引所は、
前項の認可を受けようとするときは、申請書に主務省令で定める書類を添付して、主務大臣に提出しなければならない。
3
商品取引所は、
第1項ただし書の主務省令で定める軽微な変更をしたときは、遅滞なく、その旨を主務大臣に届け出なければならない。
4
主務大臣は、
第1項の認可の申請(株式会社商品取引所の業務規程に係るものを除く。)が次の各号に掲げる区分に応じて当該各号に定める基準に適合していると認めるときは、認可をしなければならない。
5
主務大臣は、
第1項の認可の申請が株式会社商品取引所の業務規程に係るものである場合においては、当該申請が次の各号に掲げる区分に応じ、当該各号に定める基準に適合していると認めるときは、認可をしなければならない。
②
期限付商品市場(業務規程に存続期間が記載され、若しくは記録されている株式会社商品取引所の商品市場又は業務規程に開設期限が記載され、若しくは記録されている商品市場をいう。以下この条において同じ。)の開設に係るもの 次に掲げる基準
イ
申請に係る上場商品又は上場商品指数の先物取引を公正かつ円滑にするために十分な取引量が見込まれないことその他上場商品構成物品等の取引の状況に照らし、当該先物取引をする商品市場を開設することが当該上場商品構成物品等の生産及び流通に著しい支障を及ぼし、又は及ぼすおそれがあることに該当しないこと。
③
商品市場(期限付商品市場を除く。)における上場商品若しくは上場商品指数の範囲の変更(範囲変更期間が定められているものを除く。)又は株式会社商品取引所としての存続期間、商品市場の開設期限若しくは範囲変更期間の廃止に係るもの
第80条第1項第3号から
第6号までに掲げる基準
④
商品市場(期限付商品市場を除く。)における上場商品若しくは上場商品指数の範囲の変更(範囲変更期間が定められているものに限る。)、期限付商品市場における上場商品若しくは上場商品指数の範囲の変更又は株式会社商品取引所としての存続期間、商品市場の開設期限若しくは範囲変更期間の変更に係るもの 次に掲げる基準
イ
申請に係る上場商品又は上場商品指数の先物取引を公正かつ円滑にするために十分な取引量が見込まれないことその他上場商品構成物品等の取引の状況に照らし、当該上場商品若しくは上場商品指数の範囲の変更又は当該先物取引をする株式会社商品取引所としての存続期間、商品市場の開設期限若しくは範囲変更期間の変更を行うことが当該上場商品構成物品等の生産及び流通に著しい支障を及ぼし、又は及ぼすおそれがあることに該当しないこと。
6
主務大臣は、
第1項の認可の申請が株式会社商品取引所の業務規程に係るものである場合においては、
前項第2号イ及びロ(
第80条第1項第2号及び
第6号に係る部分を除く。)並びに
前項第4号イ及びロ(
同条第1項第6号に係る部分を除く。)に掲げる基準の適用については、当該基準を適用すべき申請に係る株式会社商品取引所としての存続期間、商品市場の開設期限までの間又は範囲変更期間について判断して行うものとする。
7
第1項の認可であつて、当該認可が株式会社商品取引所の業務規程に係るものである場合においては、次の各号に掲げる事項に係るものについては、当該各号に定める規定を準用する。
①
商品市場の開設若しくは商品市場に関する
第102条第1項第4号、
第5号若しくは
第10号に掲げる事項の変更(
次号に掲げるものを除く。)、株式会社商品取引所としての存続期間、商品市場の開設期限若しくは範囲変更期間の廃止又は株式会社商品取引所の取引参加者の数の最高限度の設定、変更若しくは廃止
第15条第5項から
第9項までの規定
②
商品市場(期限付商品市場を除く。)における上場商品若しくは上場商品指数の範囲の変更(範囲変更期間が定められているものに限る。)、期限付商品市場の開設若しくは期限付商品市場における上場商品若しくは上場商品指数の範囲の変更又は株式会社商品取引所としての存続期間、商品市場の開設期限若しくは範囲変更期間の変更
第15条第5項から
第11項までの規定
8
主務大臣は、株式会社商品取引所としての存続期間、商品市場の開設期限又は範囲変更期間の廃止に係る
第1項の認可に当たつては、当該認可までの間の当該株式会社商品取引所又は当該商品市場における取引の状況について勘案しなければならない。
9
主務大臣は、
第1項の認可の申請が株式会社商品取引所の上場商品又は上場商品指数の範囲の変更に係るものである場合においては、
第352条(
第8号に係る部分に限る。)の規定による公示があつた日から三月を経過した後でなければ、
同項の認可をしてはならない。
第157条
【報告徴収及び立入検査】
1
主務大臣は、この法律の施行のため必要があると認めるときは、商品取引所、その子会社若しくはその会員等に対し、その業務若しくは財産に関し参考となるべき報告若しくは資料の提出を命じ、又はその職員に、商品取引所、その子会社若しくはその会員等の事務所若しくは営業所に立ち入り、帳簿、書類その他業務に関係のある物件を検査させることができる。
2
前項の規定により立入検査をした場合において、当該職員は、検査の目的を達成するため、当該会員等が所有し、又は預託を受けた上場商品でその事務所若しくは営業所以外の場所に保管されているものを検査する必要があると認めるときは、当該会員等をして当該上場商品の保管を証する書面をその場所の管理者に提示させてその場所に立ち入り、当該会員等を立ち会わせて当該上場商品を検査することができる。
3
前二項の規定により立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人にこれを提示しなければならない。
4
第1項及び
第2項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。
第158条
【業務改善命令】
1
主務大臣は、商品取引所の業務の運営に関し、公益若しくは取引の信義則の確保のため又は委託者の保護のため必要かつ適当であると認めるときは、その必要の限度において、当該商品取引所に対し、定款その他の規則の変更、業務の方法の変更その他業務の運営の改善に必要な措置をとるべきことを命ずることができる。
2
主務大臣は、
前項の規定による命令を行おうとする場合において必要があると認めるときは、参考人の出頭を求めてその意見を聴取し、若しくは参考人にその意見若しくは報告の提出を求め、又は鑑定人に出頭を求めて鑑定をさせることができる。
第159条
【商品取引所に対する監督上の処分】
1
主務大臣は、商品取引所が次の各号のいずれかに該当する場合において、公益若しくは取引の信義則の確保のため又は委託者の保護のため必要かつ適当であると認めるときは、当該商品取引所に対し、当該各号に定める処分をすることができる。
①
この法律等、
第3条第1項ただし書若しくは
第3条の2第1項ただし書の認可に付された条件若しくは定款その他の規則に違反したとき、又は会員等がこの法律等若しくは当該商品取引所の定款その他の規則に違反した場合において、当該会員等に対しこの法律等若しくは定款その他の規則を遵守させるために当該商品取引所がこの法律、この法律に基づく命令若しくは定款その他の規則により認められた権能の行使その他必要な措置をすることを怠つたとき。
第9条若しくは
第78条の許可を取り消し、又は一年以内の期間を定めてその業務の全部若しくは一部の停止を命ずること。
②
正当な理由がないのに商品市場を開設することができることとなつた日から三月以内に全部若しくは一部の商品市場を開設しないとき、引き続き三月以上全部若しくは一部の商品市場における先物取引(上場商品に係る商品市場にあつては
第2条第3項第1号又は
第2号に掲げる取引、上場商品指数に係る商品市場にあつては
同項第3号に掲げる取引に係るものに限る。以下この号において同じ。)を停止したとき、又は全部若しくは一部の商品市場における先物取引が
第15条第1項第1号若しくは
第80条第1項第3号に掲げる基準に適合しなくなつたとき。
第9条若しくは
第78条の許可又は定款の変更の認可を取り消すこと。
③
商品取引所の行為又はその開設する商品市場における取引の状況が公益上有害であると認めるとき。 三月以内の期間を定めてその業務の全部又は一部の停止を命ずること。
④
商品取引所が
第3条第1項ただし書の規定により認可を受けて行う業務が、当該商品取引所の業務の公共性に対する信頼を損なうおそれ若しくは商品市場開設業務及びこれに附帯する業務の健全かつ適切な運営を損なうおそれがあると認めるとき、又は商品取引所が
同項ただし書の認可に付された条件に違反したとき。
同項ただし書の認可を取り消すこと。
⑤
商品取引所が
第3条の2第1項ただし書の規定により認可を受けて保有する子会社の行為が、当該商品取引所の業務の公共性に対する信頼を損なうおそれ若しくは商品市場開設業務及びこれに附帯する業務の健全かつ適切な運営を損なうおそれがあるにもかかわらず、当該行為の是正のため必要な措置をとることを怠つたとき、又は商品取引所が
同項ただし書の認可に付された条件に違反したとき。
同項ただし書の認可を取り消すこと。
2
主務大臣は、
第9条若しくは
第78条の許可若しくは
第155条第1項若しくは
第156条第1項の認可の申請書又はこれらの書面の添付書類の記載事項のうちに、重要な事項について虚偽の記載があり、又は重要な事実の記載が欠けていることを発見したときは、当該許可若しくは認可を取り消し、又は定款、業務規程、受託契約準則、紛争処理規程若しくは市場取引監視委員会規程について当該重要事項に係る部分の変更を命ずることができる。
3
主務大臣は、不正の手段により商品取引所の役員になつた者のあつたことを発見したとき、又は商品取引所の役員がこの法律等に違反したときは、当該商品取引所に対し、当該役員の解任を命ずることができる。
4
前三項の規定による許可若しくは認可の取消し又は役員の解任の命令に係る聴聞の期日における審理は、公開により行わなければならない。ただし、主務大臣が当該処分の名あて人となるべき者の業務に関する秘密を保つため必要があると認めるとき、又は公益上必要があると認めるときは、この限りでない。
第160条
【会員等に対する監督上の処分】
1
主務大臣は、会員又は取引参加者がこの法律等に違反したときは、商品取引所に対し当該会員の除名若しくは当該取引参加者の取引資格の取消しをすべき旨若しくは六月以内の期間を定めて当該会員若しくは取引参加者の商品市場における取引若しくはその商品清算取引の委託を停止すべき旨を命じ、又は、当該違反行為が法人たる会員若しくは取引参加者の役員に係るものであるときは、当該会員若しくは取引参加者に対し当該違反行為をした役員を解任すべき旨を命ずることができる。
2
第158条第2項の規定は
前項の規定による処分について、
前条第4項の規定は
前項の規定による会員の除名若しくは取引参加者の取引資格の取消し又は役員の解任の命令に係る聴聞について準用する。
第161条
【商品取引所の役員及び使用人等の秘密保持義務】
商品取引所の役員(役員が法人であるときは、その職務を行うべき者)若しくは使用人又はこれらの職にあつた者は、その職務に関して知り得た秘密を他に漏らし、又は盗用してはならない。
第162条
【登記の期間】
登記すべき事項のうち主務大臣の許可又は認可を要するものの登記の期間については、その許可書又は認可書の到達した日から起算する。
第164条
【登記の効力】
この法律の規定により登記すべき事項は、登記をした後でなければ、これをもつて第三者に対抗することができない。
第165条
【制裁規程】
商品取引所は、その定款において、会員又は取引参加者が、この法律等若しくは当該商品取引所の定款、業務規程、受託契約準則、紛争処理規程その他の規則に違反し、又は取引の信義則に背反する行為をしたときは、当該会員又は取引参加者に対し、過怠金を科し、若しくは当該商品取引所の全部若しくは一部の商品市場における取引若しくはその商品清算取引の委託を停止し、若しくは制限し、又は当該会員の除名若しくは当該取引参加者の取引資格の取消しを行う旨を定めなければならない。
第166条
【市場取引監視委員会】
1
商品取引所は、市場取引監視委員会規程において、商品市場における取引の公正の確保を図るため、商品市場における取引について学識経験を有することその他主務省令で定める要件に該当する委員により組織される市場取引監視委員会(以下この条において「委員会」という。)を置く旨を定めなければならない。
2
委員会は、商品市場における取引の方法、管理その他商品取引所の業務の運営について、理事長又は代表取締役(委員会等設置会社にあつては、代表執行役)に対して意見を述べることができる。
3
商品取引所は、その市場取引監視委員会規程において、委員会の組織及び権限に関する事項その他主務省令で定める事項を定めなければならない。
第167条
【許可】
商品取引債務引受業は、主務大臣の許可を受けた株式会社でなければ、営んではならない。
第168条
【許可の申請】
1
前条の許可を受けようとする者は、次に掲げる事項を記載した申請書を主務大臣に提出しなければならない。
④
商品取引債務引受業の対象とする債務の起因となる取引が行われる商品市場
2
前項の申請書には、定款、業務方法書その他主務省令で定める書類を添付しなければならない。
第169条
【許可の基準】
1
主務大臣は、
第167条の許可の申請が次に掲げる基準に適合していると認めるときは、許可をしなければならない。
②
定款及び業務方法書の規定が法令に違反せず、かつ、商品取引債務引受業を適正かつ確実に遂行するために十分であること。
③
商品取引債務引受業を健全に遂行するに足りる財産的基礎を有し、かつ、商品取引債務引受業に係る収支の見込みが良好であること。
④
その人的構成に照らして、商品取引債務引受業を適正かつ確実に遂行することができる知識及び経験を有し、かつ、十分な社会的信用を有すること。
2
主務大臣は、
第167条の許可の申請が次の各号のいずれかに該当する場合には、
前項の規定にかかわらず、
同条の許可をしてはならない。
②
申請書又はこれに添付すべき書類のうちに重要な事項について虚偽の記載があるとき。
第170条
【業務の範囲】
1
商品取引清算機関は、業務方法書で定めるところにより、清算参加者を相手方として店頭商品デリバティブ取引に基づく債務の引受けを行う業務を営むことができる。
2
商品取引清算機関(商品取引清算機関が商品取引所である場合を除く。以下この条から
第172条までにおいて同じ。)は、商品取引債務引受業及び
前項の業務(以下「商品取引債務引受業等」という。)並びにこれらに附帯する業務のほか、他の業務を営むことができない。ただし、金融商品債務引受業等その他商品取引債務引受業に関連する業務で、当該商品取引清算機関が商品取引債務引受業を適正かつ確実に営むにつき支障を生ずるおそれがないと認められるものについて、主務省令で定めるところにより、主務大臣の承認を受けたときは、この限りでない。
3
商品取引清算機関は、
前項ただし書の承認を受けた業務を廃止したときは、主務省令で定めるところにより、その旨を主務大臣に届け出なければならない。
4
主務大臣は、
第2項ただし書の承認に条件を付することができる。
5
前項の条件は、公益又は委託者の保護のため必要な最小限度のものでなければならない。
第171条
【変更の届出】
商品取引清算機関は、
第168条第1項第2号、
第3号又は
第5号に掲げる事項(本店の所在地を除く。)に変更があつたときは、主務省令で定めるところにより、主務省令で定める書類を添付して、その旨を主務大臣に届け出なければならない。
第172条
【役員の欠格条件】
第49条の規定は、商品取引清算機関の役員について準用する。
第173条
【商品取引所による商品取引債務引受業等】
1
商品取引所は、
第3条第1項及び
第167条の規定にかかわらず、主務省令で定めるところにより、主務大臣の承認を受けて商品取引債務引受業等及びこれに附帯する業務を営むことができる。
2
前項の承認を受けようとする商品取引所は、次に掲げる事項を記載した申請書を主務大臣に提出しなければならない。
②
商品取引債務引受業の対象とする債務の起因となる取引が行われる商品市場
3
前項の申請書には、業務方法書その他主務省令で定める書類を添付しなければならない。
第174条
【清算参加者】
1
商品取引清算機関は、業務方法書で定めるところにより、業務方法書で定める要件に該当する者に対し、当該商品取引清算機関の行う商品取引債務引受業の相手方となる資格を与えることができる。
2
商品取引清算機関は、業務方法書で定めるところにより、清算参加者が業務方法書で定められた純資産額に関する要件を満たさないものとなつた場合には、当該清算参加者を相手方とする債務引受けの停止又は当該清算参加者の清算参加者としての資格の取消しを行わなければならない。
第175条
【業務方法書】
1
商品取引清算機関は、業務方法書で定めるところにより、その業務を行わなければならない。
2
業務方法書には、次に掲げる事項を定めなければならない。
②
商品取引債務引受業の対象とする債務の起因となる取引が行われる商品市場
③
清算参加者の要件に関する事項(清算参加者の純資産額に関するものを含む。)
④
商品取引債務引受業(
第170条第1項の業務を営む場合にあつては、商品取引債務引受業等。
第178条において同じ。)として行う債務の引受け及びその履行に関する事項
⑤
清算参加者の債務の履行の確保に関する事項(取引証拠金に関するものを含む。)
第176条
【商品取引清算機関の役員及び職員等の秘密保持義務】
商品取引清算機関の役員(役員が法人であるときは、その職務を行うべき者)若しくは職員又はこれらの職にあつた者は、その職務に関して知り得た秘密を漏らし、又は盗用してはならない。
第177条
【不当な差別的取扱いの禁止】
商品取引清算機関は、特定の清算参加者に対し不当な差別的取扱いをしてはならない。
第178条
【商品取引債務引受業の適切な遂行を確保するための措置】
商品取引清算機関は、商品市場における取引に基づく債務の不履行により損失が生じた場合に清算参加者が当該損失の全部を負担する旨を業務方法書において定めることその他の商品取引債務引受業の適切な遂行を確保するための措置を講じなければならない。
第179条
【取引証拠金】
1
商品取引清算機関は、商品市場における取引(その商品取引債務引受業の対象とする債務の起因となる商品市場における取引に限り、
第2条第10項第1号ニに掲げるものを除く。以下この条において同じ。)について、主務省令で定めるところにより、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める者から、取引証拠金の預託を受けなければならない。
①
清算参加者である会員等が商品市場における取引を行う場合(
次号に掲げる場合を除く。) 次のイからニまでに掲げる場合の区分に応じ、それぞれイからニまでに定める者
イ
会員等が自己の計算において商品市場における取引を行う場合又は会員等がその受託した商品市場における取引(
次項の規定に基づき委託証拠金の預託を受けて受託したものに限る。)を行う場合 当該会員等
ロ
会員等がその受託した商品市場における取引(その委託の取次ぎを受託した者(以下この条において「取次者」という。)から受託したものを除く。)を行う場合(イに掲げる場合を除く。) 当該取引の委託者(会員等に対して商品市場における取引を委託した者であつて取次者でないものをいう。
次項において同じ。)
ハ
会員等がその受託した商品市場における取引(
第3項の規定に基づき取次証拠金の預託を受けている取次者から受託したものに限る。)を行う場合(イに掲げる場合を除く。) 当該取次者
ニ
会員等がその受託した商品市場における取引(取次者から受託したものに限る。)を行う場合(イ及びハに掲げる場合を除く。) 当該取引の委託の取次ぎを委託した者(以下この条において「取次委託者」という。)
②
清算参加者がその受託した商品清算取引を行う場合 次のイからニまでに掲げる場合の区分に応じ、それぞれイからニまでに定める者
イ
清算参加者がその委託をした会員等の計算において商品清算取引を行う場合又は清算参加者が
次項の規定に基づき委託証拠金の預託を受けている会員等から受託した商品清算取引を行う場合 当該会員等
ロ
清算参加者がその受託した商品清算取引(その委託の取次ぎの委託の取次ぎを受託した者(以下この条において「清算取次者」という。)から受託した会員等から受託したものを除く。)を行う場合(イに掲げる場合を除く。) 当該商品清算取引の委託の取次ぎを委託した者(清算取次者を除く。以下この条において「清算取次委託者」という。)
ハ
清算参加者がその受託した商品清算取引(
第4項の規定に基づき清算取次証拠金の預託を受けている清算取次者から受託した会員等から受託したものに限る。)を行う場合(イに掲げる場合を除く。) 当該清算取次者
ニ
清算参加者がその受託した商品清算取引(清算取次者から受託した会員等から受託したものに限る。)を行う場合(イ及びハに掲げる場合を除く。) 当該商品清算取引の委託の取次ぎの委託の取次ぎを委託した者(以下この条において「清算取次者に対する委託者」という。)
2
会員等は、商品市場における取引の受託又は商品清算取引の委託の取次ぎの受託について、主務省令で定めるところにより、
前項第1号に掲げる場合においては委託者又は取次者(当該取引が、
次項の規定に基づく取次証拠金の預託を取次委託者から受けていない取次者から受託したものである場合にあつては、取次委託者)の、
前項第2号に掲げる場合においては清算取次委託者又は清算取次者(当該商品清算取引が、
第4項の規定に基づく清算取次証拠金の預託を清算取次者に対する委託者から受けていない清算取次者から受託したものである場合にあつては、清算取次者に対する委託者)の承諾を得て、それらの者をして、当該会員等に委託証拠金を預託させることができる。
3
取次者は、商品市場における取引の委託の取次ぎの受託について、主務省令で定めるところにより、取次委託者の承諾を得て、その者をして、当該取次者に取次証拠金を預託させることができる。
4
清算取次者は、商品清算取引の委託の取次ぎの委託の取次ぎの受託について、主務省令で定めるところにより、清算取次者に対する委託者の承諾を得て、その者をして、当該清算取次者に清算取次証拠金を預託させることができる。
第180条
【清算預託金】
1
商品取引清算機関は、業務方法書で定めるところにより、清算参加者をして、商品取引清算機関に対する債務の履行を担保するために、清算預託金を預託させることができる。
2
商品取引清算機関は、清算参加者の債務の不履行により損害を受けたときは、その損害を与えた清算参加者の清算預託金について、他の債権者に先立ち弁済を受ける権利を有する。
3
商品取引清算機関は、
前項の規定により
同項の清算預託金について弁済を受け、なお不足があるときは、
同項の清算参加者以外の清算参加者の清算預託金について、その清算預託金の額に応じて、他の債権者に先立つて弁済を受ける権利を有する。
4
前項の規定による弁済があつたときは、
同項に規定する他の清算参加者は、
第2項に規定する損害を与えた清算参加者に対し、求償権を有する。
5
第110条の規定は、清算預託金について準用する。この場合において、
同条中「商品取引所」とあるのは、「商品取引清算機関」と読み替えるものとする。
第181条
【未決済債務等の決済】
1
商品取引清算機関が業務方法書で清算参加者に特別清算手続、破産手続、再生手続又は更生手続が開始された場合における未決済債務等(当該清算参加者が行つた商品市場における取引若しくは店頭商品デリバティブ取引又は
金融商品取引法第2条第28項に規定する対象取引の相手方から当該商品取引清算機関が商品取引債務引受業等として引き受け又は金融商品債務引受業等として引受け、更改その他の方法により負担した当該取引に基づく債務及び当該清算参加者から当該取引に基づく債務を引き受け又は引受け、更改その他の方法により負担した対価として当該商品取引清算機関が当該清算参加者に対して取得した債権(当該債務と同一の内容を有するものに限る。)をいう。以下この項において同じ。)についての決済の方法を定めている場合において、清算参加者にこれらの手続が開始されたときは、これらの手続の関係において、未決済債務等に関する当該商品取引清算機関又は当該清算参加者が有する請求権の額の算定その他の決済の方法は、当該商品取引清算機関の業務方法書の定めに従うものとする。
2
商品取引清算機関の有する
前項に規定する請求権は破産債権、再生債権又は更生債権とし、清算参加者が有する
同項に規定する請求権は破産財団に属する財産、再生債務者財産又は更生会社財産若しくは更生協同組織金融機関財産とする。
第182条
【定款又は業務方法書の変更の認可】
商品取引清算機関の定款又は業務方法書の変更は、主務省令で定めるところにより、主務大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。
第183条
【解散等の認可】
商品取引清算機関の商品取引債務引受業の廃止又は解散の決議は、主務大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。
第184条
【報告徴収及び立入検査】
1
主務大臣は、この法律の施行のため必要があると認めるときは、商品取引清算機関若しくはその清算参加者に対し、その業務若しくは財産に関し参考となるべき報告若しくは資料の提出を命じ、又はその職員に、商品取引清算機関若しくはその清算参加者の事務所若しくは営業所に立ち入り、帳簿、書類その他業務に関係のある物件を検査させることができる。
第185条
【業務改善命令】
主務大臣は、商品取引債務引受業の適正かつ確実な遂行のため必要かつ適当であると認めるときは、その必要の限度において、商品取引清算機関に対し、定款、業務方法書その他の規則の変更、業務の方法の変更その他業務の運営又は財産の状況の改善に必要な措置をとるべきことを命ずることができる。
第186条
【監督上の処分】
1
主務大臣は、商品取引清算機関がこの法律、この法律に基づく命令又はこの法律に基づいてする主務大臣の処分(以下この条において「この法律等」という。)に違反した場合において、商品取引債務引受業の適正かつ確実な遂行のため必要かつ適当であると認めるときは、当該商品取引清算機関に対し、
第167条の許可若しくは
第170条第2項ただし書若しくは
第173条第1項の承認を取り消し、又は六月以内の期間を定めてその業務の全部若しくは一部の停止を命ずることができる。
2
主務大臣は、
第167条の許可、
第170条第2項ただし書若しくは
第173条第1項の承認若しくは
第182条の認可の申請書又はこれらの書面の添付書類のうちに、重要な事項について虚偽の記載があり、又は重要な事実の記載が欠けていることを発見したときは、当該許可、承認又は認可を取り消すことができる。
4
主務大臣は、不正の手段により商品取引清算機関の役員になつた者のあつたことを発見したとき、又は商品取引清算機関の役員がこの法律等に違反したときは、当該商品取引清算機関に対し、当該役員の解任を命ずることができる。
第188条
【取引の決済の結了に関する規定の準用】
第113条(
第114条において準用する場合を含む。)の規定は、商品清算取引を委託した会員が会員商品取引所から脱退した場合若しくは商品清算取引を委託した取引参加者が株式会社商品取引所の取引資格を喪失した場合又は商品清算取引を委託した会員等の商品市場における取引が停止された場合であつて、かつ、その商品清算取引の決済が結了していない場合における当該商品清算取引について準用する。
第189条
【政令への委任】
第167条から
前条までに定めるもののほか、商品取引清算機関等に関し必要な事項は、政令で定める。
第190条
【商品先物取引業の許可】
1
商品先物取引業は、主務大臣の許可を受けた者でなければ、行うことができない。
2
前項の許可は、六年ごとにその更新を受けなければ、その期間の経過によつて、その効力を失う。
第191条
【許可の条件】
2
前項の条件は、商品市場における秩序を維持し、又は委託者等を保護するため必要な最小限度のものでなければならない。
第192条
【許可の申請】
1
第190条第1項の許可を受けようとする者は、次に掲げる事項を記載した申請書を主務大臣に提出しなければならない。
③
本店、支店その他の営業所又は事務所の名称及び所在地
2
前項の申請書には、定款、登記事項証明書、貸借対照表、損益計算書その他の主務省令で定める書類を添付しなければならない。
第193条
【許可の基準】
1
主務大臣は、
第190条第1項の許可の申請が次の各号のいずれにも適合していると認めるときでなければ、
同項の許可をしてはならない。
①
許可申請者が次のいずれかに該当する者であること。
イ
株式会社(外国の法令に準拠して設立された法人については、株式会社と同種類の法人で国内に営業所又は事務所を有するもの)
ロ
株式会社以外の法人又は外国に住所を有する者(イに該当する者を除く。)であつて政令で定めるもの
②
許可申請者がその商品先物取引業を健全に遂行するに足りる財産的基礎を有し、かつ、その商品先物取引業の収支の見込みが良好であること。
③
許可申請者がその商品先物取引業を公正かつ的確に遂行することができる知識及び経験を有し、かつ、十分な社会的信用を有するとともに、その商品先物取引業を行うことが委託者等の保護に欠けるおそれがないこと。
⑤
申請書又はこれに添付すべき書類のうちに重要な事項について虚偽の記載がないこと。
2
許可申請者の純資産額が委託者等の保護のため必要な額として主務省令で定める額を下回る場合には、
前項第2号の規定の適用に当たつては、その者は、その商品先物取引業を健全に遂行するに足りる財産的基礎を有しないものとする。
第195条
【届出事項】
1
商品先物取引業者は、次に掲げる場合に該当することとなつたときは、その日から二週間以内に、その旨の届出書を主務大臣に提出しなければならない。
③
商品先物取引業を開始し、休止し、又は再開したとき。
④
破産手続開始、再生手続開始又は更生手続開始の申立てを行つたとき。
2
前項の届出書には、主務省令で定める書類を添付しなければならない。
第196条
【兼業業務等の届出】
1
商品先物取引業者は、商品先物取引業及びこれに附帯する業務以外の業務(以下「兼業業務」という。)を行おうとするときは、主務省令で定めるところにより、その旨の届出書を主務大臣に提出しなければならない。その届け出た事項を変更しようとするとき、又はその兼業業務を廃止したときも、同様とする。
2
商品先物取引業者は、他の法人に対する支配関係(他の法人に対する関係で、商品先物取引業者がその法人の総株主又は総社員の議決権の二分の一以上に相当する議決権(
社債、株式等の振替に関する法律第147条第1項又は
第148条第1項の規定により発行者に対抗することができない株式に係る議決権を含む。)を有する関係その他その法人の事業活動を実質的に支配することが可能なものとして主務省令で定める関係をいう。)を持つに至つたときは、主務省令で定めるところにより、遅滞なく、その旨の届出書を主務大臣に提出しなければならない。その届け出た事項に変更を生じたとき、又はその支配関係がなくなつたときも、同様とする。
第197条
【廃業の届出等】
1
商品先物取引業者が次の各号のいずれかに該当することとなつたときは、当該各号に定める者は、その日から三十日以内に、その旨を主務大臣に届け出なければならない。
①
商品先物取引業を廃止したとき。 その商品先物取引業者
②
合併により消滅したとき。 その商品先物取引業者を代表する役員であつた者
③
破産手続開始の決定により解散したとき。 その破産管財人
④
合併及び破産手続開始の決定以外の理由により解散したとき。 その清算人
⑤
分割により商品先物取引業の全部又は一部を承継させたとき。 その商品先物取引業者
⑥
商品先物取引業の全部又は一部を譲渡したとき。 その商品先物取引業者
2
商品先物取引業者が
前項各号のいずれかに該当することとなつたとき(
同項第5号にあつては分割により商品先物取引業の全部を承継させたとき、
同項第6号にあつては商品先物取引業の全部を譲渡したときに限る。)は、当該商品先物取引業者の
第190条第1項の許可は、その効力を失う。
3
商品先物取引業者は、商品先物取引業の廃止をし、合併(合併後存続する法人又は合併により設立される法人が商品先物取引業を行わない場合の当該合併に限る。)をし、又は合併及び破産手続開始の決定以外の理由による解散をしようとするときは、その日の三十日前までに、主務省令で定めるところにより、その旨を公告するとともに、すべての営業所又は事務所の公衆の目につきやすい場所に掲示しなければならない。
4
商品先物取引業者は、
前項の規定による公告をしたときは、直ちに、その旨を主務大臣に届け出なければならない。
5
商品先物取引業者は、
第3項の規定による公告をした場合においては、当該商品先物取引業者が行つた委託者の計算による商品市場における取引を速やかに結了し、かつ、商品市場における取引につき委託者から預託を受けた財産及びその計算において自己が占有する財産を遅滞なく返還しなければならない。
第197条の2
【商号等の使用制限】
商品先物取引業者でない者は、その商号又は名称中に商品先物取引業者であると誤認されるおそれのある文字を用いてはならない。
第197条の3
【特定委託者への告知義務】
商品先物取引業者は、商品取引契約の申込みを特定委託者(
第2条第25項第7号又は
第8号に掲げる者に限る。)から受けた場合であつて、商品取引契約を過去に当該特定委託者との間で締結したことがない場合には、当該申込みに係る商品取引契約を締結するまでに、当該特定委託者に対し、当該特定委託者が
次条第1項の規定による申出ができる旨を告知しなければならない。
第197条の4
【特定委託者が一般顧客とみなされる場合】
1
特定委託者(
第2条第25項第7号又は
第8号に掲げる者に限る。)は、商品先物取引業者に対し、商品取引契約に関して自己を特定委託者及び特定当業者以外の顧客(以下「一般顧客」という。)として取り扱うよう申し出ることができる。
2
商品先物取引業者は、
前項の規定による申出を受けた後最初に商品取引契約の締結の勧誘又は締結のいずれかを行うまでに、当該申出を承諾しなければならない。
3
商品先物取引業者は、
前項の規定により承諾する場合には、
第1項の規定による申出をした特定委託者(以下この条において「申出者」という。)に対し、あらかじめ、次に掲げる事項を記載した書面を交付しなければならない。
①
前項の規定により承諾する日(以下この条において「承諾日」という。)
②
承諾日以後に商品取引契約の締結の勧誘又は締結をする場合において、当該申出者を一般顧客として取り扱う旨
4
商品先物取引業者は、
前項の規定による書面の交付に代えて、政令で定めるところにより、申出者の承諾を得て、当該書面に記載すべき事項を電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法であつて主務省令で定めるものにより提供することができる。この場合において、当該商品先物取引業者は、当該書面を交付したものとみなす。
5
商品先物取引業者が
第2項の規定による承諾及び
第3項の規定による書面の交付をした場合であつて、申出者が次に掲げる者である場合におけるこの法律(この節を除く。)の規定の適用については、当該申出者は、一般顧客とみなす。
①
当該商品先物取引業者が承諾日以後に行う商品取引契約の締結の勧誘の相手方
②
当該商品先物取引業者が承諾日以後に締結する商品取引契約の相手方
6
商品先物取引業者は、商品取引契約(
第2条第22項各号に規定する代理を行うことを内容とするものに限る。以下この項及び
第8項において「特定商品取引契約」という。)の締結に関して申出者が
前項の規定の適用を受ける場合において、当該特定商品取引契約に基づき当該申出者を代理して商品取引契約を締結するときは、当該商品取引契約の相手方である他の商品先物取引業者(
次項及び
第8項において「相手方商品先物取引業者」という。)に対し、あらかじめ、当該商品取引契約に関して申出者が一般顧客とみなされる旨を告知しなければならない。
7
商品先物取引業者が
前項の規定による告知をした場合には、相手方商品先物取引業者に対しては、
前条の規定は、適用しない。
8
特定商品取引契約を締結した商品先物取引業者が
第6項の規定による告知をした場合には、当該商品先物取引業者が当該特定商品取引契約に基づき申出者を代理して相手方商品先物取引業者との間で締結する商品取引契約については、当該申出者を一般顧客とみなして、この法律(この節を除く。)の規定を適用する。
10
第2項の規定による承諾を得た申出者は、商品先物取引業者に対し、商品取引契約に関して自己を特定委託者として取り扱うよう申し出ることができる。
11
商品先物取引業者は、
前項の申出(以下この条において「復帰申出」という。)を承諾する場合には、あらかじめ、当該復帰申出を承諾する日その他主務省令で定める事項を記載した書面により、復帰申出をした者(以下この条において「復帰申出者」という。)の同意を得なければならない。
12
商品先物取引業者は、
前項の規定による書面による同意に代えて、政令で定めるところにより、復帰申出者の承諾を得て、復帰申出者が特定委託者として取り扱われることについての同意を電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法であつて主務省令で定めるものにより得ることができる。この場合において、当該商品先物取引業者は、当該書面による同意を得たものとみなす。
13
商品先物取引業者が
第11項の規定により復帰申出者の同意を得て復帰申出を承諾した場合には、当該承諾をした日以後新たに
第2項の規定による承諾をする日の前日までの間は、
第5項、
第6項及び
第8項の規定は、適用しない。
第197条の5
【特定委託者等以外の顧客である法人が特定委託者とみなされる場合】
1
法人(特定委託者、特定当業者及び
第197条の9第1項に規定する法人を除く。)は、商品先物取引業者に対し、商品取引契約に関して自己を特定委託者として取り扱うよう申し出ることができる。
2
商品先物取引業者は、
前項の規定による申出を承諾する場合には、あらかじめ、次に掲げる事項を記載した書面により、当該申出をした法人(以下この条において「申出者」という。)の同意を得なければならない。この場合において、
第2号に規定する期限日は、
第1号に規定する承諾日から起算して一年を経過する日(主務省令で定める場合にあつては、当該経過する日前で主務省令で定める日)としなければならない。
①
この項の規定による承諾をする日(以下この条において「承諾日」という。)
②
商品取引契約の締結の勧誘又は締結をする場合において、申出者を特定委託者として取り扱う期間の末日(以下この条において「期限日」という。)
③
当該申出者が次に掲げる事項を理解している旨
イ
特定委託者が商品先物取引業者から商品取引契約の締結の勧誘を受け、又は当該商品先物取引業者に商品取引契約の申込みをし、若しくは当該商品先物取引業者と商品取引契約を締結する場合におけるこの法律の規定の適用の特例の内容として主務省令で定める事項
ロ
商品取引契約に関して特定委託者として取り扱われることがその知識、経験及び財産の状況に照らして適当ではない者が特定委託者として取り扱われる場合には、当該者の保護に欠けることとなるおそれがある旨
④
期限日以前に商品取引契約の締結の勧誘又は締結をする場合において、当該申出者を特定委託者として取り扱う旨
⑤
期限日後に商品取引契約の締結の勧誘又は締結をする場合において、当該申出者を一般顧客として取り扱う旨
⑥
商品先物取引業者に対し、申出者を一般顧客として取り扱うよう申し出ることができる旨
4
商品先物取引業者が
第2項の規定による承諾をし、かつ、申出者が
同項の規定による書面による同意をした場合であつて、当該申出者が次に掲げる者である場合におけるこの法律(この節を除く。)の規定の適用については、当該申出者は、特定委託者とみなす。
①
当該商品先物取引業者が承諾日から期限日までに行う商品取引契約の締結の勧誘の相手方
②
当該商品先物取引業者が承諾日から期限日までに締結する商品取引契約の相手方
5
商品先物取引業者は、商品取引契約(
第2条第22項各号に規定する代理を行うことを内容とするものに限る。以下この項及び
次項において「特定商品取引契約」という。)の締結に関して申出者が
前項の規定の適用を受ける場合において、当該特定商品取引契約に基づき当該申出者を代理して商品取引契約を締結するときは、当該商品取引契約の相手方である他の商品先物取引業者(
次項において「相手方商品先物取引業者」という。)に対し、あらかじめ、当該商品取引契約に関して申出者が特定委託者とみなされる旨を告知しなければならない。
6
特定商品取引契約を締結した商品先物取引業者が
前項の規定による告知をした場合には、当該商品先物取引業者が当該特定商品取引契約に基づき申出者を代理して相手方商品先物取引業者との間で締結する商品取引契約については、当該申出者を特定委託者とみなして、この法律(この節を除く。)の規定を適用する。
7
申出者は、承諾日から起算して主務省令で定める期間を経過する日から期限日までの間、期限日後においても自己を特定委託者として取り扱うよう申し出ることができる。
8
商品先物取引業者が、
前項の申出(以下この条において「更新申出」という。)を期限日以前に承諾する場合には、期限日の翌日に当該承諾があつたものとみなす。
9
商品先物取引業者が更新申出を承諾する場合には、
第2項から
前項までの規定を準用する。この場合において、
第2項第1号中「この項の規定による承諾をする日」とあるのは「
第8項の規定により承諾があつたものとみなされる日」と、
第4項中「
第2項の規定による承諾」とあるのは「
第8項の規定による承諾」と読み替えるものとする。
10
第2項の承諾を得た申出者は、承諾日以後において、自己を一般顧客として取り扱うよう申し出ることができる。
11
商品先物取引業者は、
前項の申出(以下この条において「復帰申出」という。)を受けた後最初に商品取引契約の締結の勧誘又は締結のいずれかを行うまでに、当該復帰申出を承諾しなければならない。
12
商品先物取引業者は、復帰申出を承諾する場合には、復帰申出をした法人に対し、あらかじめ、当該復帰申出を承諾する日その他の主務省令で定める事項を記載した書面を交付しなければならない。
14
商品先物取引業者が
第11項の規定により復帰申出を承諾した場合には、当該復帰申出を承諾した日以後新たに
第2項の規定による承諾をする日の前日までの間、
第4項から
第9項までの規定は、適用しない。
第197条の6
【特定委託者以外の顧客である個人が特定委託者とみなされる場合】
1
知識、経験及び財産の状況に照らして特定委託者に相当する者として主務省令で定める要件に該当する個人(
第2条第25項第3号に掲げる者及び商品取引所の会員等を除く。)は、商品先物取引業者に対し、商品取引契約に関して自己を特定委託者として取り扱うよう申し出ることができる。
2
商品先物取引業者は、
前項の規定による申出を受けた場合には、当該申出をした個人(以下この条において「申出者」という。)に対し、
前条第2項第3号イ及びロに掲げる事項を記載した書面を交付するとともに、申出者が
前項に規定する者に該当することを確認しなければならない。
4
申出者は、商品先物取引業者が
第6項において準用する
前条第2項による承諾をする日(
次項において「承諾日」という。)から起算して主務省令で定める期間を経過する日から
第6項において準用する
前条第2項第2号に規定する期限日までの間、期限日後においても自己を特定委託者として取り扱うよう申し出ることができる。
5
次項において準用する
前条第2項の承諾を受けた者は、商品先物取引業者が承諾日以後において、自己を一般顧客として取り扱うよう申し出ることができる。
第197条の7
【特定当業者への告知義務】
商品先物取引業者は、商品取引契約の申込みを特定当業者から受けた場合であつて、商品取引契約(特定当業者が売買等を業として行つている物品又はこれに関連する物品として主務省令で定めるものを取引対象商品とする商品デリバティブ取引に関するものに限る。以下この条から
第197条の9まで及び
第220条の4第2項第2号において同じ。)を過去に当該特定当業者との間で締結したことがない場合には、当該申込みに係る商品取引契約を締結するまでに、当該特定当業者に対し、当該特定当業者が
次条第1項の規定による申出ができる旨を告知しなければならない。
第197条の8
【特定当業者が一般顧客とみなされる場合】
1
特定当業者は、商品先物取引業者に対し、商品取引契約に関して自己を一般顧客として取り扱うよう申し出ることができる。
第197条の9
【特定委託者及び特定当業者以外の法人が特定当業者とみなされる場合】
1
商品取引契約の申込みを行おうとする法人(特定委託者及び特定当業者を除く。)であつて、当該商品取引契約に基づく商品デリバティブ取引の取引対象商品のすべてについて当該取引対象商品である物品又はこれに関連する物品として主務省令で定めるものの売買等を業として行つているものは、商品先物取引業者に対し、商品取引契約に関して自己を特定当業者として取り扱うよう申し出ることができる。
第197条の10
【政令への委任】
この節に定めるもののほか、特定委託者(
第2条第25項第7号又は
第8号に掲げる者に限る。)が一般顧客とみなされる場合、特定委託者、特定当業者及び
前条第1項に規定する法人以外の顧客が特定委託者とみなされる場合、特定当業者が一般顧客とみなされる場合又は
同項に規定する法人が特定当業者とみなされる場合の手続その他この節の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
第198条
【標識の掲示】
1
商品先物取引業者は、営業所又は事務所ごとにその見やすい箇所に、主務省令で定める標識を掲げなければならない。
2
商品先物取引業者以外の者は、
前項の標識又はこれに類似する標識を掲示してはならない。
第199条
【名義貸しの禁止】
商品先物取引業者は、自己の名義をもつて、他人に商品先物取引業を行わせてはならない。
第200条
【外務員の登録】
1
商品先物取引業者は、その役員又は使用人であつて、その商品先物取引業者のために次に掲げる行為を行うもの(以下「外務員」という。)について、主務大臣の行う登録を受けなければならない。
②
商品市場における取引(商品清算取引を除く。以下この章において同じ。)の委託の勧誘又はその委託の媒介、取次ぎ若しくは代理の申込みの勧誘
③
商品清算取引の委託の取次ぎの委託の勧誘又はその委託の媒介、取次ぎ若しくは代理の申込みの勧誘
④
外国商品市場取引(商品清算取引に類似する取引を除く。以下この章において同じ。)の委託の勧誘又はその委託の媒介、取次ぎ若しくは代理の申込みの勧誘
⑤
外国商品市場取引のうち、商品清算取引に類似する取引の委託の取次ぎの委託の勧誘又はその委託の媒介、取次ぎ若しくは代理の申込みの勧誘
⑥
店頭商品デリバティブ取引の申込みの勧誘又はその媒介、取次ぎ若しくは代理の申込みの勧誘
2
商品先物取引業者は、
前項の規定による登録に係る外務員(以下「登録外務員」という。)以外の者に外務員の職務を行わせてはならない。
3
第1項の規定により登録を受けようとする商品先物取引業者は、次に掲げる事項を記載した申請書を主務大臣に提出しなければならない。
②
登録の申請に係る外務員についての次に掲げる事項
ハ
外務員(
第240条の11において準用する
第1項の規定による登録に係る外務員を含む。以下この号並びに
次条第1項第2号及び
第3号において同じ。)の職務を行つたことの有無並びに外務員の職務を行つたことのある者については、その所属していた商品先物取引業者又は商品先物取引仲介業者の商号、名称又は氏名及びその行つた期間
ニ
商品先物取引仲介業を行つたことの有無及び商品先物取引仲介業を行つたことのある者については、その行つた期間
4
前項の申請書には、登録を受けようとする外務員に係る履歴書その他主務省令で定める書類を添付しなければならない。
5
主務大臣は、
第3項の規定による登録の申請があつた場合においては、
次条第1項の規定に該当する場合を除くほか、直ちに氏名、生年月日その他主務省令で定める事項を登録原簿に登録しなければならない。
6
主務大臣は、
前項の規定による登録をした場合においては、遅滞なく、書面をもつて、その旨を登録申請者に通知しなければならない。
7
第1項の登録は、六年ごとにその更新を受けなければ、その期間の経過によつて、その効力を失う。
第201条
【外務員の登録の拒否】
1
主務大臣は、登録の申請に係る外務員が次の各号のいずれかに該当するとき、又は申請書若しくはこれに添付すべき書類のうちに重要な事項について虚偽の記載があり、若しくは重要な事実の記載が欠けているときは、その登録を拒否しなければならない。
③
登録申請者以外の商品先物取引業者又は商品先物取引仲介業者に属する外務員として登録されている者
第202条
【外務員の権限】
外務員は、その所属する商品先物取引業者に代わつて、
第200条第1項各号に掲げる行為に関し、一切の裁判外の行為を行う権限を有するものとみなす。ただし、相手方が悪意であつたときは、この限りでない。
第203条
【外務員についての届出】
商品先物取引業者は、登録外務員について、次の各号のいずれかに該当する事実が生じたときは、遅滞なく、その旨を主務大臣に届け出なければならない。
②
第15条第2項第1号イからルまで(
同号ニからリまでについては、この法律に相当する外国の法令の規定又は商品取引所に相当する外国の施設に係る部分に限る。)のいずれかに該当することとなつたとき。
③
退職その他の理由により外務員の職務を行わないこととなつたとき。
第204条
【外務員の登録の取消し等】
1
主務大臣は、登録外務員について、その登録が不正の手段によりなされたことを発見したとき、又は登録外務員が次の各号のいずれかに該当するときは、当該登録を取り消し、又は当該登録外務員に対し、二年以内の期間を定めてその職務の停止を命ずることができる。
②
法令に違反したとき、その他外務員の職務に関して著しく不適当な行為をしたと認められるとき。
2
主務大臣は、
前項の規定に基づいて処分をすることとしたときは、書面により、その旨を当該外務員について登録を受けた商品先物取引業者に通知しなければならない。
第205条
【外務員の登録の抹消】
主務大臣は、次に掲げる場合においては、登録原簿につき、外務員に関する登録を抹消する。
①
前条第1項の規定により外務員の登録を取り消したとき。
②
外務員の所属する商品先物取引業者が解散し、又は商品先物取引業を廃止したとき。
③
退職その他の理由により外務員の職務を行わないこととなつた事実が確認されたとき。
第206条
【商品先物取引協会による外務員の登録事務】
2
主務大臣は、
前項の規定により協会に登録事務を行わせることとしたときは、当該登録事務を行わないものとする。
3
協会は、
第1項の規定により登録事務を行うこととしたときは、その定款において外務員の登録に関する事項を定め、主務大臣の認可を受けなければならない。
4
第1項の規定により登録事務を行う協会は、
第200条第5項の規定による登録、
第203条の規定による届出に係る登録の変更、
第204条第1項の規定による処分(登録の取消しを除く。)又は
前条の規定による登録の抹消をした場合には、主務省令で定めるところにより、その旨を主務大臣に届け出なければならない。
5
主務大臣は、
第1項の規定により登録事務を行う協会に所属する商品先物取引業者の登録外務員が
第204条第1項第1号又は
第2号に該当するにもかかわらず、当該協会が
同項に規定する措置をしない場合において、商品市場における秩序を維持し、又は委託者等を保護するため必要かつ適当であると認めるときは、
同項に規定する措置をすることを命ずることができる。
第207条
【登録手数料の納付】
1
外務員の登録を受けようとする商品先物取引業者は、政令で定めるところにより、登録手数料を国(
前条第1項の規定により協会に登録する場合にあつては、協会)に納めなければならない。
2
前項の登録手数料で協会に納められたものは、当該協会の収入とする。
第209条
【商品先物取引業者が占有する商品等の処分の制限】
1
商品先物取引業者は、委託者等から預託を受けて、又はその者の計算において自己が占有する物をその者の書面による同意を得ないで、商品取引契約の趣旨に反して、担保に供し、貸し付け、その他処分してはならない。
2
商品先物取引業者は、
前項の規定による書面による同意に代えて、政令で定めるところにより、委託者等の承諾を得て、その占有する物を担保に供し、貸し付け、その他処分することについての同意を電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法であつて主務省令で定めるものにより得ることができる。この場合において、当該商品先物取引業者は、当該書面による同意を得たものとみなす。
第210条
【顧客財産の分離保管等】
商品先物取引業者は、商品先物取引業により生じた債務の弁済を確保するため、次の各号に掲げる財産については、その保全のため、当該各号に定める措置を講じなければならない。
①
商品市場における取引に関し、委託者から預託を受けた金銭、有価証券その他の物及び委託者の計算に属する金銭、有価証券その他の物(主務省令で定めるものを除く。
第304条、
第306条第1項及び
第311条第1項において「委託者資産」という。)の価額に相当する財産(
第300条第3号及び
第309条において「保全対象財産」という。) 委託者保護基金(
第270条に規定する委託者保護基金をいう。)に預託すること、商品先物取引業者の固有財産から分離して信託会社等に信託することその他の主務省令で定める措置
②
外国商品市場取引及び店頭商品デリバティブ取引に関し、委託者等から預託を受けた金銭、有価証券その他の物及び委託者等の計算に属する金銭、有価証券その他の物(主務省令で定めるものを除く。)の価額に相当する財産 商品先物取引業者の固有財産から分離して信託会社等に信託することその他の主務省令で定める措置
第211条
【純資産額規制比率】
1
商品先物取引業者(銀行その他の政令で定める者を除く。以下この条及び
第235条において同じ。)は、純資産額の、その商品デリバティブ取引につき生ずる相場の変動その他の理由により発生し得る危険に対応する額として主務省令で定めるところにより算定した額に対する比率(以下「純資産額規制比率」という。)を算出し、毎月末及び主務省令で定める場合に、主務大臣に届け出なければならない。
2
商品先物取引業者は、純資産額規制比率が百二十パーセントを下回ることのないようにしなければならない。
3
商品先物取引業者は、毎年三月、六月、九月及び十二月の末日における純資産額規制比率を記載した書面を作成し、当該末日から一月を経過した日から三月間、すべての営業所又は事務所に備えて置き、公衆の縦覧に供しなければならない。
第212条
【のみ行為の禁止】
商品先物取引業者は、商品市場における取引等の委託又は外国商品市場取引等(外国商品市場取引若しくはその委託の媒介、取次ぎ若しくは代理又は外国商品市場取引のうち商品清算取引に類似する取引の委託の取次ぎ若しくはその委託の媒介、取次ぎ若しくは代理をいう。以下この章において同じ。)の委託を受けたときは、その委託に係る商品市場における取引等をしないで、自己がその相手方となつて取引を成立させてはならない。
第213条
【誠実かつ公正の原則】
商品先物取引業者並びにその役員及び使用人は、顧客に対して誠実かつ公正に、その業務を遂行しなければならない。
第213条の2
【広告等の規制】
1
商品先物取引業者は、その行う商品先物取引業の内容について広告その他これに類似するものとして主務省令で定める行為をするときは、主務省令で定めるところにより、次に掲げる事項を表示しなければならない。
③
商品先物取引業の内容に関する事項であつて、顧客の判断に影響を及ぼすこととなる重要なものとして政令で定めるもの
2
商品先物取引業者は、その行う商品先物取引業に関して広告その他これに類似するものとして主務省令で定める行為をするときは、
第2条第22項各号に掲げる行為を行うことによる利益の見込みその他主務省令で定める事項について、著しく事実に相違する表示をし、又は著しく人を誤認させるような表示をしてはならない。
第214条
【不当な勧誘等の禁止】
商品先物取引業者は、次に掲げる行為をしてはならない。
①
顧客に対し、不確実な事項について断定的判断を提供し、又は確実であると誤認させるおそれのあることを告げて
第200条第1項第2号から
第6号までに掲げる勧誘をすること。
②
商品取引契約の締結又はその勧誘に関して、顧客に対し虚偽のことを告げること。
③
商品市場における取引等又は外国商品市場取引等につき、数量、対価の額又は約定価格等その他の主務省令で定める事項についての顧客の指示を受けないでその委託を受けること(当該顧客を相手方とする商品投資顧問契約(
商品投資に係る事業の規制に関する法律第2条第2項に規定する商品投資顧問契約をいう。
次条及び
第240条の16第1号ニにおいて同じ。)に係る業務として行うものその他委託者の保護に欠け、又は取引の公正を害するおそれのないものとして主務省令で定めるものを除く。)。
④
顧客から商品市場における取引(
第2条第3項第1号に掲げる取引に限る。以下この号において同じ。)の委託を受け、その委託に係る取引の申込みの前に自己の計算においてその委託に係る商品市場における当該委託に係る取引と同一の取引を成立させることを目的として、当該委託に係る取引における対価の額より有利な対価の額(買付けについては当該委託に係る対価の額より低い対価の額を、売付けについては当該委託に係る対価の額より高い対価の額をいう。)で商品市場における取引をすること又は顧客から外国商品市場取引(
同項第1号に掲げる取引に相当するものに限る。以下この号において同じ。)の委託を受け、その委託に係る取引の申込みの前に自己の計算においてその委託に係る外国商品市場における当該委託に係る取引と同一の取引を成立させることを目的として、当該委託に係る取引における対価の額より有利な対価の額(買付けについては当該委託に係る対価の額より低い対価の額を、売付けについては当該委託に係る対価の額より高い対価の額をいう。)で外国商品市場取引をすること。
⑦
商品取引契約の締結の勧誘に先立つて、顧客に対し、自己の商号又は名称及び商品取引契約の締結の勧誘である旨を告げた上でその勧誘を受ける意思の有無を確認することをしないで勧誘すること。
⑧
商品市場における取引等又は外国商品市場取引等につき、顧客に対し、特定の上場商品構成物品等(外国商品市場における上場商品構成物品等に相当するものを含む。)の売付け又は買付けその他これに準ずる取引とこれらの取引と対当する取引(これらの取引から生じ得る損失を減少させる取引をいう。)の数量及び期限を同一にすることを勧めること。
⑨
商品取引契約(当該商品取引契約の内容その他の事情を勘案し、委託者等の保護を図ることが特に必要なものとして政令で定めるものに限る。以下この号において同じ。)の締結の勧誘の要請をしていない顧客に対し、訪問し、又は電話をかけて、商品取引契約の締結を勧誘すること(委託者等の保護に欠け、又は取引の公正を害するおそれのない行為として主務省令で定める行為を除く。)。
⑩
前各号に掲げるもののほか、委託者等の保護に欠け、又は取引の公正を害するものとして主務省令で定める行為
第214条の2
【商品投資顧問契約に係る業務を行う場合の禁止行為】
商品先物取引業者は、商品投資顧問契約に係る業務を行う場合には、次に掲げる行為をしてはならない。
①
商品投資顧問契約に係る業務に関する情報を利用して、自己の計算において商品デリバティブ取引を行い、又は商品取引契約の締結を勧誘すること。
②
前号に掲げるもののほか、委託者等の保護に欠け、又は取引の公正を害するものとして主務省令で定める行為
第214条の3
【損失補てん等の禁止】
1
商品先物取引業者は、次に掲げる行為をしてはならない。
①
商品デリバティブ取引(取引の公正を害するおそれがないものとして政令で定める取引を除く。以下この条において同じ。)につき、当該商品デリバティブ取引について顧客(信託会社等が、信託契約に基づいて信託をする者の計算において、商品デリバティブ取引を行う場合にあつては、当該信託をする者を含む。以下この条において同じ。)に損失が生ずることとなり、又はあらかじめ定めた額の利益が生じないこととなつた場合には自己又は第三者がその全部又は一部を補てんし、又は補足するため当該顧客又は第三者に財産上の利益を提供する旨を、当該顧客又はその指定した者に対し、申し込み、若しくは約束し、又は第三者に申し込ませ、若しくは約束させる行為
②
商品デリバティブ取引につき、自己又は第三者が当該商品デリバティブ取引について生じた顧客の損失の全部若しくは一部を補てんし、又はこれらについて生じた顧客の利益に追加するため当該顧客又は第三者に財産上の利益を提供する旨を、当該顧客又はその指定した者に対し、申し込み、若しくは約束し、又は第三者に申し込ませ、若しくは約束させる行為
③
商品デリバティブ取引につき、当該商品デリバティブ取引について生じた顧客の損失の全部若しくは一部を補てんし、又はこれらについて生じた顧客の利益に追加するため、当該顧客又は第三者に対し、財産上の利益を提供し、又は第三者に提供させる行為
2
商品先物取引業者の顧客は、次に掲げる行為をしてはならない。
①
商品デリバティブ取引につき、商品先物取引業者又は第三者との間で、
前項第1号の約束をし、又は第三者に当該約束をさせる行為(当該約束が自己がし、又は第三者にさせた要求による場合に限る。)
②
商品デリバティブ取引につき、商品先物取引業者又は第三者との間で、
前項第2号の約束をし、又は第三者に当該約束をさせる行為(当該約束が自己がし、又は第三者にさせた要求による場合に限る。)
③
商品デリバティブ取引につき、商品先物取引業者又は第三者から、
前項第3号の提供に係る財産上の利益を受け、又は第三者に当該財産上の利益を受けさせる行為(前二号の約束による場合であつて当該約束が自己がし、又は第三者にさせた要求によるとき及び当該財産上の利益の提供が自己がし、又は第三者にさせた要求による場合に限る。)
3
第1項の規定は、
同項各号の申込み、約束又は提供が事故(
第221条第2項の主務省令で定める事故をいう。以下この項及び
次項において同じ。)による損失の全部又は一部を補てんするために行うものである場合については、適用しない。ただし、
第1項第2号の申込み又は約束及び
同項第3号の提供にあつては、その補てんに係る損失が事故に起因するものであることにつき、当該商品先物取引業者があらかじめ主務大臣の確認を受けている場合その他主務省令で定める場合に限る。
4
第2項の規定は、
同項第1号又は
第2号の約束が事故による損失の全部又は一部を補てんする旨のものである場合及び
同項第3号の財産上の利益が事故による損失の全部又は一部を補てんするため提供されたものである場合については、適用しない。
5
第3項ただし書の確認を受けようとする者は、主務省令で定めるところにより、その確認を受けようとする事実その他の主務省令で定める事項を記載した申請書に当該事実を証するために必要な書類として主務省令で定めるものを添えて主務大臣に提出しなければならない。
第215条
【適合性の原則】
商品先物取引業者は、顧客の知識、経験、財産の状況及び商品取引契約を締結する目的に照らして不適当と認められる勧誘を行つて委託者等の保護に欠け、又は欠けることとなるおそれがないように、商品先物取引業を行わなければならない。
第216条
【受託契約準則への準拠】
商品先物取引業者は、商品市場における取引等の受託については、商品取引所の定める受託契約準則によらなければならない。
第217条
【商品取引契約の締結前の書面の交付】
1
商品先物取引業者は、商品取引契約を締結しようとするときは、主務省令で定めるところにより、あらかじめ、顧客に対し次に掲げる事項を記載した書面を交付しなければならない。
①
当該商品取引契約に基づく取引(
第2条第3項第4号に掲げる取引にあつては
同号の権利を行使することにより成立する
同号イからホまでに掲げる取引をいい、
同条第14項第4号に掲げる取引にあつては
同号の権利を行使することにより成立する
同号イからニまでに掲げる取引をいい、
同項第5号に掲げる取引にあつては
同号の権利を行使することにより成立する
同号に規定する金銭を授受することとなる取引をいう。)の額(取引の対価の額又は約定価格若しくは約定数値に、その取引の件数又は数量を乗じて得た額をいう。)が、当該取引について顧客が預託すべき取引証拠金、取次証拠金又は清算取次証拠金その他の保証金その他主務省令で定めるもの(以下この項及び
第220条の2第1項において「取引証拠金等」という。)の額を上回る可能性がある場合にあつては、次に掲げる事項
イ
当該取引の額が当該取引証拠金等の額を上回る可能性がある旨
ロ
当該取引の額の当該取引証拠金等の額に対する比率(当該比率を算出することができない場合にあつては、その旨及びその理由)
②
商品市場における相場その他の商品の価格又は商品指数に係る変動により当該商品取引契約に基づく取引について当該顧客に損失が生ずることとなるおそれがあり、かつ、当該損失の額が取引証拠金等の額を上回ることとなるおそれがある場合には、その旨
③
前二号に掲げるもののほか、当該商品取引契約に関する事項であつて、顧客の判断に影響を及ぼすこととなる重要なものとして政令で定めるもの
④
前三号に掲げるもののほか、当該商品取引契約の概要その他の主務省令で定める事項
2
商品先物取引業者は、
前項の規定による書面の交付に代えて、政令で定めるところにより、当該顧客の承諾を得て、当該書面に記載すべき事項を電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法であつて主務省令で定めるものにより提供することができる。この場合において、当該書面に記載すべき事項を当該方法により提供した商品先物取引業者は、当該書面を交付したものとみなす。
第218条
【商品先物取引業者の説明義務及び損害賠償責任】
1
商品先物取引業者は、商品取引契約を締結しようとする場合には、主務省令で定めるところにより、あらかじめ、顧客に対し、
前条第1項各号に掲げる事項について説明をしなければならない。
2
前項の説明は、顧客の知識、経験、財産の状況及び当該商品取引契約を締結しようとする目的に照らして、当該顧客に理解されるために必要な方法及び程度によるものでなければならない。
3
一の商品取引契約の締結について二以上の商品先物取引業者又は商品先物取引業者の委託を受けた商品先物取引仲介業者(以下この項において「商品先物取引業者等」という。)が
第1項又は
第240条の18第1項本文の規定により顧客に対し
前条第1項各号に掲げる事項について説明をしなければならない場合において、いずれか一の商品先物取引業者等が当該事項について説明をしたときは、他の商品先物取引業者等は、
第1項又は
第240条の18第1項本文の規定にかかわらず、当該事項について説明をすることを要しない。ただし、当該他の商品先物取引業者等が政令で定める者である場合は、この限りでない。
4
商品先物取引業者は、顧客に対し
第1項の規定により説明をしなければならない場合において、
第214条(
第1号に係る部分に限る。)の規定に違反したとき、又は
前条第1項第1号から
第3号までに掲げる事項について説明をしなかつたときは、これによつて当該顧客の当該商品取引契約につき生じた損害を賠償する責めに任ずる。
第219条
【取引態様の事前明示義務等】
1
商品先物取引業者は、商品取引契約を締結しようとするときは、あらかじめ、顧客に対し自己が行う行為につき、
第2条第22項各号のいずれに該当するかの別を明らかにしなければならない。
2
商品先物取引業者は、顧客から店頭商品デリバティブ取引に関する注文を受けようとするときは、あらかじめ、その者に対し自己がその相手方となつて当該取引を成立させるか、又は媒介し、取次ぎし、若しくは代理して当該取引を成立させるかの別を明らかにしなければならない。
第220条
【取引の成立の通知】
1
商品先物取引業者は、その商品取引契約に係る取引が成立したときは、遅滞なく、書面をもつて、成立した取引の種類ごとの数量及び対価の額又は約定価格等並びに成立の日その他の主務省令で定める事項を委託者等に通知しなければならない。ただし、その商品取引契約の内容その他の事情を勘案し、当該書面を委託者等に交付しなくても公益又は委託者等の保護に欠けるおそれがないと認められるものとして主務省令で定める場合は、この限りでない。
2
第217条第2項の規定は、
前項の規定による書面による通知について準用する。この場合において、
同条第2項中「顧客」とあるのは「委託者等」と、「提供する」とあるのは「通知する」と、「提供した」とあるのは「通知した」と、「当該書面を交付したもの」とあるのは「当該書面による通知をしたもの」と読み替えるものとする。
第220条の2
【取引証拠金等の受領に係る書面の交付】
1
商品先物取引業者は、その行う商品先物取引業に関して委託者等が預託すべき取引証拠金等を受領したときは、委託者等に対し、直ちに、主務省令で定めるところにより、その旨を記載した書面を交付しなければならない。
2
第217条第2項の規定は、
前項の規定による書面の交付について準用する。この場合において、
同条第2項中「顧客」とあるのは、「委託者等」と読み替えるものとする。
第220条の3
【金融商品の販売等に関する法律の準用】
第220条の4
【禁止行為等の適用除外】
1
次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める者が特定委託者である場合には、適用しない。ただし、公益又は特定委託者の保護のため支障を生ずるおそれがあるものとして主務省令で定める場合は、この限りでない。
2
次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める者が特定当業者である場合には、適用しない。ただし、公益又は特定当業者の保護のため支障を生ずるおそれがあるものとして主務省令で定める場合は、この限りでない。
第221条
【商品取引責任準備金】
1
商品先物取引業者は、主務省令で定めるところにより、商品デリバティブ取引の取引高に応じ、商品取引責任準備金を積み立てなければならない。
2
前項の商品取引責任準備金は、
第2条第22項各号に掲げる行為に関して生じた事故であつて主務省令で定めるものによる損失の補てんに充てる場合のほか、使用してはならない。ただし、主務大臣の承認を受けたときは、この限りでない。
第222条
【帳簿の作成等】
商品先物取引業者は、商品デリバティブ取引について、主務省令で定めるところにより、帳簿を作成し、これを保存しなければならない。
第223条
【帳簿の区分経理】
商品先物取引業者は、商品市場における取引又は外国商品市場取引について、主務省令で定めるところにより、自己の計算による取引と委託者の計算による取引とを帳簿上区分して経理しなければならない。
第224条
【報告書の提出】
1
商品先物取引業者は、事業年度ごとに、主務省令で定めるところにより、事業報告書を作成し、毎事業年度経過後三月以内に、これを主務大臣に提出しなければならない。
2
商品先物取引業者は、
前項に規定する事業報告書のほか、主務省令で定めるところにより、当該商品先物取引業者の商品先物取引業又は財産の状況に関する報告書を主務大臣に提出しなければならない。
第225条
【合併及び分割】
1
商品先物取引業者を全部又は一部の当事者とする合併の場合(商品先物取引業者である法人と商品先物取引業者でない法人が合併して商品先物取引業者たる法人が存続する場合を除く。)又は分割の場合(商品先物取引業の全部又は一部を承継させる場合に限る。)において、当該合併又は分割について主務大臣の認可を受けたときは、合併後存続する法人若しくは合併により設立された法人又は分割により当該商品先物取引業を承継した法人は、商品先物取引業者の地位を承継する。
2
前項の認可を受けようとする商品先物取引業者は、合併後存続する法人若しくは合併により設立される法人(以下この条において「合併後の法人」という。)又は分割により商品先物取引業の全部若しくは一部を承継する法人(以下この条において「分割承継法人」という。)について
第192条第1項各号に掲げる事項を記載した申請書を主務大臣に提出しなければならない。
3
前項の申請書には、合併契約書、分割契約書その他主務省令で定める書類を添付しなければならない。
4
主務大臣は、
第1項の認可の申請が次の各号のいずれにも適合していると認めるときでなければ、
同項の認可をしてはならない。
②
商品先物取引業の承継が円滑かつ適切に行われる見込みが確実であること。
第228条
【事業譲渡】
1
商品先物取引業者が商品先物取引業の全部又は一部を譲り渡す場合において、譲渡人及び譲受人が譲渡及び譲受けについて主務大臣の認可を受けたときは、譲受人は、商品先物取引業者の地位を承継する。
2
前項の認可を受けようとする商品先物取引業者は、事業譲渡により商品先物取引業の全部又は一部を譲り受ける者について
第192条第1項各号に掲げる事項を記載した申請書を主務大臣に提出しなければならない。
3
前項の申請書には、譲渡契約書その他主務省令で定める書類を添付しなければならない。
4
主務大臣は、
第1項の認可の申請が次の各号のいずれにも適合していると認めるときでなければ、
同項の認可をしてはならない。
②
商品先物取引業の承継が円滑かつ適切に行われる見込みが確実であること。
第230条
【政令への委任】
この法律に定めるもののほか、商品先物取引業者の合併、分割及び事業譲渡に関し必要な事項は、政令で定める。
第231条
【報告徴収及び立入検査】
1
主務大臣は、この法律の施行のため必要があると認めるときは、商品先物取引業者に対し、その業務若しくは財産に関し参考となるべき報告若しくは資料の提出を命じ、又はその職員に、商品先物取引業者の営業所若しくは事務所に立ち入り、帳簿、書類その他業務に関係のある物件を検査させることができる。
2
主務大臣は、この法律の施行のため特に必要があると認めるときは、商品先物取引業者と取引をする者に対し、当該商品先物取引業者の業務又は財産に関し参考となるべき報告又は資料の提出を求めることができる。
3
第1項の規定により立入検査をした場合において、当該職員は、検査の目的を達成するため、当該商品先物取引業者が所有し、又は預託を受けた上場商品でその営業所又は事務所以外の場所に保管されているものを検査する必要があると認めるときは、当該商品先物取引業者をして当該上場商品の保管を証する書面をその場所の管理者に提示させてその場所に立ち入り、当該商品先物取引業者を立ち会わせて当該上場商品を検査することができる。
第232条
【業務改善命令等】
1
主務大臣は、商品市場における秩序の維持又は委託者等の保護のため必要かつ適当であると認めるときは、その必要の限度において、商品先物取引業者に対し、財産の状況又は商品先物取引業の運営の改善に必要な措置をとることを命ずることができる。
2
主務大臣は、
前項に規定する場合において、商品先物取引業者の財産の状況又は商品先物取引業の運営が次の各号のいずれかに該当するときは、その必要の限度において、当該商品先物取引業者に対し、三月以内の期間を定めて商品市場における取引又は商品先物取引業の停止を命ずることができる。
①
負債の合計金額の純資産額に対する比率が主務省令で定める率を超えた場合
②
流動資産の合計金額の流動負債の合計金額に対する比率が主務省令で定める率を下つた場合
③
前二号に掲げる場合のほか、財産の状況又は商品先物取引業の運営につき是正を加えるために商品市場における取引又は商品先物取引業の停止を命ずることが必要な場合として主務省令で定める場合
3
前項第1号の負債の合計金額並びに
同項第2号の流動資産の合計金額及び流動負債の合計金額は、主務省令で定めるところにより計算しなければならない。
第233条
【勧告】
主務大臣は、商品先物取引業者の商品先物取引業の健全な遂行を確保するため必要があると認めるときは、当該商品先物取引業者に対し、兼業業務又は当該商品先物取引業者が
第196条第2項に規定する支配関係を持つている法人の業務に関し必要な措置をとるべきことを勧告することができる。
第234条
【資産の国内保有】
主務大臣は、商品市場における秩序の維持又は委託者等の保護のため必要かつ適当であると認める場合には、商品先物取引業者に対し、その資産のうち政令で定める部分を国内において保有することを命ずることができる。
第235条
【純資産額規制比率についての命令】
1
主務大臣は、商品先物取引業者が
第211条第2項の規定に違反している場合において、委託者等の保護のため必要かつ適当であると認めるときは、その必要の限度において、商品先物取引業の方法の変更を命じ、財産の供託その他監督上必要な措置を命ずることができる。
2
主務大臣は、商品先物取引業者が
第211条第2項の規定に違反している場合(純資産額規制比率が、百パーセントを下回るときに限る。)において、委託者等を保護するため必要かつ適当であると認めるときは、その必要の限度において、三月以内の期間を定めて商品先物取引業の停止を命ずることができる。
3
主務大臣は、
前項の規定により商品先物取引業の停止を命じた場合において、その日から三月を経過した日における当該商品先物取引業者の純資産額規制比率が引き続き百パーセントを下回り、かつ、当該商品先物取引業者の純資産額規制比率の状況が回復する見込みがないと認められるときは、当該商品先物取引業者の
第190条第1項の許可を取り消すことができる。
第236条
【監督上の処分】
1
主務大臣は、商品先物取引業者が次の各号のいずれかに該当する場合においては、当該商品先物取引業者の
第190条第1項の許可を取り消し、又は六月以内の期間を定めて商品市場における取引若しくは商品先物取引業の停止を命ずることができる。
⑥
正当な理由がないのに、商品先物取引業を開始することができることとなつた日から三月以内にその業務を開始しないとき、又は引き続き三月以上その業務を休止したとき。
⑦
業務又は財産の状況に照らし支払不能に陥るおそれがあるとき。
2
主務大臣は、商品先物取引業者の役員が
前項第5号に該当する行為をしたときは、当該商品先物取引業者に対し、当該役員の解任を命ずることができる。
第238条
【取引の決済の結了】
1
第197条第5項の規定は、商品先物取引業者が次の各号のいずれかに該当するに至つた場合における当該商品先物取引業者であつた者について準用する。
2
前項各号に掲げる場合において、当該商品先物取引業者であつた者は、委託者等の計算による商品デリバティブ取引を結了する目的の範囲内において、商品先物取引業者とみなす。
3
第1項の規定にかかわらず、商品取引所は、商品市場における取引の公正を確保し、又は委託者を保護するため、当該商品先物取引業者であつた者をして商品市場における取引の決済を結了させることが適当でないと認めるときは、定款(株式会社商品取引所にあつては、業務規程)で定めるところにより、他の会員等(当該商品市場において取引をすることができる他の会員等に限る。以下この条において同じ。)をして当該取引の決済を結了させなければならない。
4
前項の規定により商品取引所が他の会員等をして当該取引の決済を結了させるときは、当該会員等と当該取引の委託者との間には委任契約が成立しているものとみなす。
第239条
【非会員等商品先物取引業者に対する監督】
主務大臣は、協会に加入せず、又は商品取引所の会員等となつていない商品先物取引業者の業務について、商品市場における秩序を乱し、又は委託者等の保護に欠けることのないよう、協会又は商品取引所の定款その他の規則を考慮し、適切な監督を行わなければならない。
第240条
【商品先物取引業者の自主的努力の尊重】
主務大臣は、商品先物取引業者を監督するに当たつては、業務の運営についての商品先物取引業者の自主的な努力を尊重するよう配慮しなければならない。
第240条の2
【登録】
1
主務大臣の登録を受けた者は、
第190条第1項の規定にかかわらず、商品先物取引仲介業を行うことができる。
2
前項の登録は、六年ごとにその更新を受けなければ、その期間の経過によつて、その効力を失う。
第240条の3
【登録の申請】
1
前条第1項の登録を受けようとする者は、次に掲げる事項を記載した申請書を主務大臣に提出しなければならない。
③
商品先物取引仲介業を行う営業所又は事務所の名称及び所在地
④
委託を受ける商品先物取引業者(以下この章及び
次章において「所属商品先物取引業者」という。)の商号又は名称
2
前項の申請書には、次に掲げる書類を添付しなければならない。
②
法人であるときは、定款及び登記事項証明書(これらに準ずるものを含む。)
第240条の4
【登録簿への登録】
1
主務大臣は、
第240条の2第1項の登録の申請があつた場合においては、
次条の規定により登録を拒否する場合を除くほか、次に掲げる事項を商品先物取引仲介業者登録簿に登録しなければならない。
2
主務大臣は、商品先物取引仲介業者登録簿を公衆の縦覧に供しなければならない。
第240条の5
【登録の拒否】
主務大臣は、登録申請者が次の各号のいずれかに該当するとき、又は申請書若しくはこれに添付すべき書類のうちに重要な事項について虚偽の記載があり、若しくは重要な事実の記載が欠けているときは、その登録を拒否しなければならない。
④
商品先物取引仲介業を的確に遂行することができる知識及び経験を有しないと認められる者
⑤
登録申請者の所属商品先物取引業者のいずれかが協会に加入していない者
第240条の6
【変更の届出】
1
商品先物取引仲介業者は、
第240条の3第1項各号に掲げる事項その他主務省令で定める事項について変更があつたときは、その日から二週間以内に、その旨の届出書を主務大臣に提出しなければならない。
2
主務大臣は、
前項の規定による届出を受理したときは、届出があつた事項を商品先物取引仲介業者登録簿に登録しなければならない。
3
第1項の届出書には、主務省令で定める書類を添付しなければならない。
第240条の7
【廃業等の届出等】
1
商品先物取引仲介業者が次の各号のいずれかに該当することとなつたときは、当該各号に定める者は、その日から三十日以内に、その旨を主務大臣に届け出なければならない。
①
商品先物取引仲介業を廃止したとき。 その商品先物取引仲介業者
②
商品先物取引仲介業者である個人が死亡したとき。 その相続人
③
商品先物取引仲介業者である法人が合併により消滅したとき。 その法人を代表する役員であつた者
④
商品先物取引仲介業者である法人について破産手続開始の決定により解散したとき。 その破産管財人
⑤
商品先物取引仲介業者である法人が合併及び破産手続開始の決定以外の理由により解散したとき。 その清算人
⑥
分割により商品先物取引仲介業の全部を承継させたとき。 その商品先物取引仲介業者
⑦
商品先物取引仲介業の全部を譲渡したとき。 その商品先物取引仲介業者
2
商品先物取引仲介業者が
前項各号のいずれかに該当することとなつたとき、所属商品先物取引業者がなくなつたとき、又は
第190条第1項の許可を受けたときは、当該商品先物取引仲介業者の
第240条の2第1項の登録は、その効力を失う。
第240条の8
【商号等の使用制限】
商品先物取引仲介業者でない者は、その商号又は名称中に商品先物取引仲介業者であると誤認されるおそれのある文字を用いてはならない。
第240条の9
【標識の掲示】
1
商品先物取引仲介業者は、営業所又は事務所ごとにその見やすい箇所に、主務省令で定める標識を掲げなければならない。
2
商品先物取引仲介業者以外の者は、
前項の標識又はこれに類似する標識を掲示してはならない。
第240条の10
【名義貸しの禁止】
商品先物取引仲介業者は、自己の名義をもつて、他人に商品先物取引仲介業を行わせてはならない。
第240条の11
【準用】
第200条から
第208条までの規定は、商品先物取引仲介業者について準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。
第240条の12
【誠実かつ公正の原則】
商品先物取引仲介業者並びにその役員及び使用人は、顧客に対して誠実かつ公正に、その業務を遂行しなければならない。
第240条の13
【広告等の規制】
1
商品先物取引仲介業者は、その行う商品先物取引仲介業の内容について広告その他これに類似するものとして主務省令で定める行為をするときは、主務省令で定めるところにより、次に掲げる事項を表示しなければならない。
①
当該商品先物取引仲介業者の氏名又は商号若しくは名称
②
商品先物取引仲介業者である旨及び当該商品先物取引仲介業者の登録番号
③
当該商品先物取引仲介業者の行う商品先物取引仲介業の内容に関する事項であつて、顧客の判断に影響を及ぼすこととなる重要なものとして政令で定めるもの
2
商品先物取引仲介業者は、その行う商品先物取引仲介業に関して広告その他これに類似するものとして主務省令で定める行為をするときは、商品デリバティブ取引を行うことによる利益の見込みその他主務省令で定める事項について、著しく事実に相違する表示をし、又は著しく人を誤認させるような表示をしてはならない。
第240条の14
【商号等の明示】
商品先物取引仲介業者は、
第2条第22項各号に規定する媒介(以下この章において「商品先物取引仲介行為」という。)を行おうとするときは、あらかじめ、顧客に対し次に掲げる事項を明らかにしなければならない。
第240条の15
【金銭等の預託の禁止】
商品先物取引仲介業者は、いかなる名目によるかを問わず、その行う商品先物取引仲介業に関して、顧客から金銭若しくは有価証券の預託を受け、又は当該商品先物取引仲介業者と密接な関係を有する者として政令で定める者に顧客の金銭若しくは有価証券を預託させてはならない。
第240条の16
【禁止行為】
商品先物取引仲介業者は、次に掲げる行為をしてはならない。
①
商品先物取引仲介業に関連し、次に掲げるいずれかの行為を行うこと。
②
商品先物取引仲介業により知り得た商品先物取引仲介業に係る顧客の商品デリバティブ取引に係る注文の動向その他特別の情報を利用して、自己の計算において商品市場における取引(商品清算取引を除く。)、外国商品市場取引及び店頭商品デリバティブ取引を行う行為
③
前二号に掲げるもののほか、商品先物取引仲介行為に関する行為であつて、委託者等の保護に欠け、又は取引の公正を害するものとして主務省令で定めるもの
第240条の17
【損失補てん等の禁止等に関する商品先物取引業者に係る規定の準用】
第240条の18
【商品先物取引仲介業者の説明義務及び損害賠償責任】
1
商品先物取引仲介業者は、商品先物取引仲介行為を行おうとする場合には、主務省令で定めるところにより、あらかじめ、顧客に対し、
第217条第1項各号に掲げる事項について説明をしなければならない。ただし、
第218条第3項の規定により説明をすることを要しない場合は、この限りでない。
2
前項の説明は、顧客の知識、経験、財産の状況及び顧客の商品取引契約を締結しようとする目的に照らして、当該顧客に理解されるために必要な方法及び程度によるものでなければならない。
3
商品先物取引仲介業者は、顧客に対し
第1項の規定により説明をしなければならない場合において、
第240条の16(
第1号イに係る部分に限る。)の規定に違反したとき、又は
第217条第1項第1号から
第3号までに掲げる事項について説明をしなかつたときは、これによつて当該顧客の当該商品取引契約につき生じた損害を賠償する責めに任ずる。
第240条の19
【金融商品の販売等に関する法律の準用】
第240条の20
【帳簿の作成等】
商品先物取引仲介業者は、主務省令で定めるところにより、商品先物取引仲介業に関する帳簿を作成し、これを保存しなければならない。
第240条の21
【報告書の提出】
商品先物取引仲介業者は、事業年度ごとに、主務省令で定めるところにより、事業報告書を作成し、毎事業年度経過後三月以内に、これを主務大臣に提出しなければならない。
第240条の22
【報告徴収及び立入検査】
1
主務大臣は、この法律の施行のため必要があると認めるときは、商品先物取引仲介業者に対し、その業務に関し参考となるべき報告若しくは資料の提出を命じ、又はその職員に、商品先物取引仲介業者の営業所若しくは事務所に立ち入り、帳簿、書類その他業務に関係のある物件を検査させることができる。
2
主務大臣は、この法律の施行のため特に必要があると認めるときは、商品先物取引仲介業者と取引をする者に対し、当該商品先物取引仲介業者の業務に関し参考となるべき報告又は資料の提出を求めることができる。
第240条の23
【監督上の処分】
1
主務大臣は、商品先物取引仲介業者が次の各号のいずれかに該当する場合においては、当該商品先物取引仲介業者の
第240条の2第1項の登録を取り消し、六月以内の期間を定めて商品先物取引仲介業の全部又は一部の停止を命じ、その他監督上必要な事項を命ずることができる。
①
第15条第2項第1号ハ、ニ(この法律に相当する外国の法令の規定に係る部分に限る。)、ホ、リ又はヲのいずれかに該当することとなつたとき。
③
この法律、この法律に基づく命令又はこの法律に基づいてする主務大臣の処分に違反したとき。
2
主務大臣は、商品先物取引仲介業者の役員が
前項第3号に該当する行為をしたときは、当該商品先物取引仲介業者に対し、当該役員の解任を命ずることができる。
第240条の26
【所属商品先物取引業者の賠償責任】
商品先物取引仲介業者の所属商品先物取引業者は、その委託を行つた商品先物取引仲介業者が商品先物取引仲介業につき顧客に加えた損害を賠償する責任を負う。ただし、当該所属商品先物取引業者がその商品先物取引仲介業者への委託につき相当の注意をし、かつ、その者の行う商品取引仲介行為につき顧客に加えた損害の発生の防止に努めたときは、この限りでない。
第241条
【目的及び法人格】
1
商品先物取引協会(以下この章及び
第8章において「協会」という。)は、商品デリバティブ取引等(
第2条第22項各号に掲げる行為をいう。以下この章において同じ。)を公正かつ円滑ならしめ、かつ、委託者等の保護を図ることを目的とする。
第242条
【業務の制限】
1
協会は、営利の目的をもつて業務を営んではならない。
2
協会は、その目的を達成するために直接必要な業務及びその業務に附帯する業務以外の業務を営んではならない。
第243条
【住所】
協会の住所は、その主たる事務所の所在地にあるものとする。
第244条
【名称】
1
協会でない者は、その名称中に商品先物取引協会であると誤認されるおそれのある文字を用いてはならない。
2
協会に加入していない者は、その名称中に商品先物取引協会の会員(以下この章において「協会員」という。)であると誤認されるおそれのある文字を用いてはならない。
第245条
【設立の認可】
商品先物取引業者は、協会を設立しようとするときは、主務大臣の認可を受けなければならない。
第246条
【定款記載事項】
協会の定款には、次に掲げる事項を記載しなければならない。
⑨
協会員の役員及び使用人並びに商品先物取引仲介業者(協会員を所属商品先物取引業者とする商品先物取引仲介業者に限る。以下この章において同じ。)の役員及び使用人の資質の向上に関する事項
⑫
商品デリバティブ取引等に関して協会員間又は協会員若しくは商品先物取引仲介業者と顧客との間に生じた紛争についてのあつせん及び調停その他の紛争の解決に関する事項
第247条
【認可の申請】
1
第245条の認可を受けようとする者は、次に掲げる事項を記載した申請書を主務大臣に提出しなければならない。
2
前項の申請書には、定款、制裁規程、紛争処理規程その他主務省令で定める書類を添付しなければならない。
第248条
【認可の基準】
1
主務大臣は、
第245条の認可の申請が次の各号のいずれにも適合していると認めるときは、認可をしなければならない。
①
定款、制裁規程、紛争処理規程その他の規則の規定が法令に違反せず、かつ、定款、制裁規程又は紛争処理規程に規定する業務の方法、協会員の資格その他の事項が適当であつて、商品デリバティブ取引等を公正かつ円滑ならしめ、及び委託者等を保護するために十分であること。
②
当該申請に係る協会がこの法律の規定に適合するように組織されるものであること。
③
申請書又はこれに添付すべき書類のうちに重要な事項について虚偽の記載がないこと。
第249条
【登記】
1
協会は、政令で定めるところにより、登記しなければならない。
2
協会は、その主たる事務所の所在地において、設立の登記をすることによつて成立する。
3
第1項の規定により登記しなければならない事項は、登記の後でなければ、これをもつて第三者に対抗することができない。
第250条
【定款等の変更】
1
協会の定款、制裁規程又は紛争処理規程の変更は、主務大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。
2
協会は、
前項の認可を受けようとするときは、申請書に主務省令で定める書類を添付して、主務大臣に提出しなければならない。
3
協会は、
第247条第1項第2号又は
第3号に掲げる事項について変更があつたときは、遅滞なく、その旨を主務大臣に届け出なければならない。協会の規則(定款、制裁規程及び紛争処理規程を除く。)の作成、変更又は廃止があつたときも、同様とする。
第251条
【協会員たる資格】
1
協会員たる資格を有する者は、商品先物取引業者に限る。
2
協会は、その定款において、
第5項に定める場合を除くほか、商品先物取引業者は何人も協会員として加入することができる旨を定めなければならない。
3
協会は、その定款において、詐欺行為、相場を操縦する行為又は不当な手数料若しくは費用の徴収その他協会員及び商品先物取引仲介業者の不当な利得行為を防止して、取引の信義則を助長することに努める旨を定めなければならない。
4
協会は、その定款において、協会員に法令及び協会の定款その他の規則を遵守するための当該協会員及び当該協会員を所属商品先物取引業者とする商品先物取引仲介業者の社内規則及び管理体制を整備させることにより、法令又は協会の定款その他の規則に違反する行為を防止して、委託者等の信頼を確保することに努める旨を定めなければならない。
5
協会は、その定款において、この法律、この法律に基づく命令若しくはこの法律に基づいてする主務大臣の処分若しくは協会若しくは商品取引所の定款その他の規則に違反し、又は取引の信義則に背反する行為をして、商品市場における取引若しくは商品先物取引業の停止を命ぜられ、又は協会若しくは商品取引所から除名若しくは取引資格の取消しの処分を受けたことのある者については、その者が協会員として加入することを拒否することができる旨を定めることができる。
第252条
【名簿の縦覧】
協会は、協会員の名簿を公衆の縦覧に供しなければならない。
第253条
【制裁規程】
協会は、その定款において、協会員又は当該協会員を所属商品先物取引業者とする商品先物取引仲介業者が、この法律、この法律に基づく命令若しくはこの法律に基づいてする主務大臣の処分若しくは当該協会の定款、紛争処理規程その他の規則に違反し、又は取引の信義則に背反する行為をしたときは、制裁規程の定めるところにより、当該協会員に対し、過怠金を課し、若しくは定款の定める協会員の権利の停止若しくは制限を命じ、又は当該協会員を除名する旨を定めなければならない。
第254条
【役員】
協会に、役員として、会長一人、理事二人以上及び監事二人以上を置く。
第255条
【会長及び理事の権限】
2
理事は、定款の定めるところにより、協会を代表し、会長を補佐して協会の事務を掌理し、会長に事故があるときにはその職務を代理し、会長が欠員のときにはその職務を行う。
第256条
【監事の権限】
2
監事は、いつでも会長若しくは理事に対して事務の報告を求め、又は協会の事務及び財産の状況を調査することができる。
3
監事は、会長が協会員総会に提出しようとする書類を調査し、協会員総会にその意見を報告しなければならない。
第258条
【仮理事又は仮監事】
主務大臣は、理事又は監事の職を行う者がない場合において、必要があると認めるときは、仮理事又は仮監事を選任することができる。
第259条
【苦情の解決】
1
協会は、協会員又は商品先物取引仲介業者の顧客等から協会員又は商品先物取引仲介業者の行う業務に関する苦情について解決の申出があつたときは、その相談に応じ、申出人に必要な助言をし、その苦情に係る事情を調査するとともに、当該協会員又は商品先物取引仲介業者に対し、その苦情の内容を通知してその迅速な処理を求めなければならない。
2
協会は、
前項の申出に係る苦情の解決について必要があると認めるときは、当該協会員又は商品先物取引仲介業者に対し、文書若しくは口頭による説明を求め、又は資料の提出を求めることができる。
3
協会員又は商品先物取引仲介業者は、協会から
前項の規定による求めがあつたときは、正当な理由がないのに、これを拒んではならない。
4
協会は、
第1項の申出、当該苦情に係る事情及びその解決の結果について協会員又は商品先物取引仲介業者に周知させなければならない。
第260条
【あつせん・調停委員会】
協会は、紛争処理規程において、商品デリバティブ取引等に関して協会員間又は協会員若しくは商品先物取引仲介業者と顧客との間に生じた紛争(
次条において「商品デリバティブ取引等に係る紛争」という。)について、あつせん及び調停を行うため、先物取引について学識経験を有することその他主務省令で定める要件に該当する委員をもつて組織されるあつせん・調停委員会(
次条において「委員会」という。)を置く旨を定めなければならない。
第261条
【あつせん及び調停の実施】
1
協会は、商品デリバティブ取引等に係る紛争について当事者である協会員、商品先物取引仲介業者又は顧客からあつせん又は調停の申出があつたときは、遅滞なく、紛争処理規程で定めるところにより、委員会によるあつせん又は調停を行うものとする。
2
協会は、その紛争処理規程において、次に掲げる事項に関する細則を定めなければならない。
③
前二号に掲げる事項のほか、あつせん及び調停に関し必要な事項
3
協会は、あつせん及び調停の円滑な実施を図るため必要があるときは、商品取引所に対し、資料の提出その他必要な協力を求めることができる。
第262条
2
協会は、
前項第1号から
第3号までの規定により解散したときは、遅滞なく、その旨を主務大臣に届け出なければならない。
3
前二項に定めるもののほか、協会の解散に関し必要な事項は、政令で定める。
第263条
【報告徴収及び立入検査】
1
主務大臣は、この法律の施行のため必要があると認めるときは、協会若しくはその協会員に対し、その業務若しくは財産に関し参考となるべき報告若しくは資料の提出を命じ、又はその職員に、協会若しくはその協会員の事務所若しくは営業所に立ち入り、帳簿、書類その他業務に関係のある物件を検査させることができる。
第264条
【業務改善命令】
主務大臣は、商品デリバティブ取引等を公正かつ円滑ならしめ、又は委託者等を保護するため必要かつ適当であると認めるときは、その必要の限度において、協会に対し、当該協会の定款、制裁規程、紛争処理規程その他の規則の変更その他業務の運営の改善に必要な措置をとるべきことを命ずることができる。
第265条
【協会に対する監督上の処分】
1
主務大臣は、協会がこの法律、この法律に基づく命令若しくはこの法律に基づいてする主務大臣の処分若しくは定款その他の規則(以下この条において「この法律等」という。)に違反した場合又は協会員若しくは商品先物取引仲介業者がこの法律等に違反する行為をしたにもかかわらず、当該協会員若しくは商品先物取引仲介業者に対しこの法律等を遵守させるために当該協会がこの法律、この法律に基づく命令若しくは当該定款により認められた権能の行使その他必要な措置をすることを怠つた場合において、商品デリバティブ取引等を公正かつ円滑ならしめ、又は委託者等を保護するため必要かつ適当であると認めるときは、その設立の認可を取り消し、一年以内の期間を定めてその業務の全部若しくは一部の停止を命じ、その業務の一部の禁止を命じ、又はその役員の解任を命ずることができる。
2
主務大臣は、
第245条若しくは
第250条第1項の認可の申請書又はこれらの書面の添付書類の記載事項のうちに、重要な事項について虚偽の記載があり、又は重要な事実の記載が欠けていることを発見したときは、当該認可を取り消すことができる。
3
主務大臣は、不正の手段により協会の役員になつた者のあつたことを発見したとき、又は協会の役員がこの法律、この法律に基づく命令若しくはこの法律に基づいてする主務大臣の処分に違反したときは、当該協会に対し、当該役員の解任を命ずることができる。
第267条
【協会の役員及び職員等の秘密保持義務】
協会の役員若しくは職員又はこれらの職にあつた者は、その職務に関して知り得た秘密を漏らし、又は盗用してはならない。
第268条
【事業概況報告書等の提出】
協会は、毎事業年度の開始の日から三月以内に、次に掲げる書類を主務大臣に提出しなければならない。
①
前事業年度の事業概況報告書及び当該事業年度の事業計画書
③
前事業年度の収支決算書及び当該事業年度の収支予算書
第269条
【一般委託者】
1
この章において「一般委託者」とは、商品先物取引業者(国内の営業所又は事務所において
第2条第22項第1号又は
第2号に掲げる行為を業として行う商品先物取引業者に限る。以下この章において同じ。)の国内の営業所又は事務所の顧客であつて当該商品先物取引業者に対し商品市場における取引等(商品清算取引を除く。
次項において同じ。)を委託した者(商品先物取引業者、
金融商品取引法第2条第3項第1号に規定する適格機関投資家、商品投資顧問業者その他の政令で定める者を除く。)をいう。
2
商品先物取引業者がその一般委託者の計算において他の商品先物取引業者に対し商品市場における取引等(
第2条第21項第1号又は
第3号に掲げるものに限る。)を委託した場合には、
前項の規定にかかわらず、当該商品先物取引業者を当該他の商品先物取引業者の一般委託者とみなして、この章の規定を適用する。
第270条
【目的】
委託者保護基金は、
第306条第1項の規定による一般委託者に対する支払その他の業務を行うことにより委託者の保護を図り、もつて商品市場に対する信頼性を維持することを目的とする。
第271条
【法人格及び住所】
2
委託者保護基金の住所は、その主たる事務所の所在地にあるものとする。
第272条
【名称】
1
委託者保護基金は、その名称中に「委託者保護基金」という文字を用いなければならない。
2
委託者保護基金でない者は、その名称中に「委託者保護基金」という文字を用いてはならない。
第273条
【登記】
1
委託者保護基金は、政令で定めるところにより、登記しなければならない。
2
前項の規定により登記しなければならない事項は、登記の後でなければ、これをもつて第三者に対抗することができない。
第274条
【不法行為能力等】
委託者保護基金は、理事長又は理事がその職務を行うについて他人に加えた損害を賠償する責任を負う。
第275条
【会員の資格】
1
委託者保護基金の会員たる資格を有する者は、商品先物取引業者に限る。
2
委託者保護基金は、商品先物取引業者が当該委託者保護基金に加入しようとするときは、正当な事由により加入を制限する場合を除き、その加入を拒み、又はその加入について不当な条件を付してはならない。
第276条
【加入義務等】
1
商品先物取引業者は、いずれか一の委託者保護基金にその会員として加入しなければならない。
3
前項の規定により委託者保護基金に加入する手続をとつた者は、
同項の許可を受けた時又は
同項の届出が受理された時に、当該委託者保護基金の会員となる。
4
商品先物取引業者は、委託者保護基金に加入した場合又は所属する委託者保護基金を変更した場合には、遅滞なく、その旨を主務大臣に届け出なければならない。
第277条
【脱退等】
1
委託者保護基金の会員である商品先物取引業者は、次に掲げる事由により、当然、その所属する委託者保護基金を脱退する。
2
商品先物取引業者は、次に掲げる場合を除き、その所属する委託者保護基金を脱退することができない。
③
主務大臣の承認を受けて他の委託者保護基金の会員となる場合
4
商品先物取引業者は、その所属する委託者保護基金を脱退した場合(
第1項の規定により脱退した場合を除く。)においても、当該商品先物取引業者が当該委託者保護基金を脱退するまでに
第303条第1項各号又は
第3項各号のいずれかに該当することとなつた商品先物取引業者のために当該委託者保護基金が行う業務(
第306条第1項及び
第308条第1項の業務に限る。)に要する費用のうち、脱退した商品先物取引業者の負担すべき費用の額として業務規程で定めるところにより当該委託者保護基金が算定した額を負担金として納付する義務を負う。
5
主務大臣は、
第2項第3号の承認の申請があつたときは、次に掲げる要件を満たしている場合でなければ、その承認をしてはならない。
①
当該商品先物取引業者が、その承認の申請の時においてその脱退しようとする委託者保護基金に対し会員として負担する債務を完済しており、かつ、
前項に規定する義務を履行することが確実と見込まれること。
②
当該商品先物取引業者が、他の委託者保護基金に会員として加入する手続をとつていること。
第278条
【設立要件】
1
委託者保護基金を設立するには、その会員になろうとする二十以上の商品先物取引業者が発起人とならなければならない。
2
発起人は、定款及び業務規程を作成した後、会員になろうとする者を募り、これを会議の日時及び場所とともにその会議開催日の二週間前までに公告して、創立総会を開かなければならない。
3
定款及び業務規程の承認その他設立に必要な事項の決定は、創立総会の決議によらなければならない。
4
創立総会では、定款及び業務規程を修正することができる。
5
第3項の規定による創立総会の議事は、その開会までに発起人に対して会員となる旨を申し出た商品先物取引業者(以下この条において「加入予定者」という。)及び発起人の半数以上が出席し、その出席者の議決権の三分の二以上で決する。
6
委託者保護基金の成立の日を含む事業年度の業務の運営に必要な事項(予算及び資金計画を含む。)の決定は、
第292条第2項の規定にかかわらず、創立総会の決議によることができる。
7
第295条本文の規定は、
前項の規定による創立総会の議事について準用する。この場合において、
同条本文中「総会員」とあるのは、「その開会までに発起人に対して会員となる旨を申し出た商品先物取引業者及び発起人」と読み替えるものとする。
8
各加入予定者の創立総会の議決権は、平等とする。
9
創立総会に出席しない加入予定者は、書面で、又は代理人によつて議決をすることができる。
10
前二項の規定は、定款に別段の定めがある場合には、適用しない。
11
委託者保護基金と特定の加入予定者との関係について創立総会の議決をする場合には、その加入予定者は、議決権を有しない。
第279条
【認可の申請】
1
発起人は、創立総会の終了後遅滞なく、次に掲げる事項を記載した認可申請書を主務大臣に提出して、設立の認可を受けなければならない。
2
前項の認可申請書には、定款、業務規程その他主務省令で定める書類を添付しなければならない。
第280条
【認可の基準】
1
主務大臣は、
前条第1項の認可の申請が次の各号のいずれにも適合していると認めるときは、設立の認可をしなければならない。
①
設立の手続並びに定款及び業務規程の内容が法令に適合していること。
②
認可申請書、定款及び業務規程に虚偽の記載がないこと。
⑤
業務の運営が適正に行われることが確実であると認められること。
⑥
当該申請に係る委託者保護基金の組織がこの法律の規定に適合するものであること。
第281条
【理事長への事務引継】
設立の認可があつたときは、発起人は、遅滞なく、その事務を理事長に引き継がなければならない。
第282条
【登記】
1
委託者保護基金は、その主たる事務所の所在地において設立の登記をすることによつて成立する。
2
委託者保護基金は、
前項の設立の登記をしたときは、遅滞なく、その旨を主務大臣に届け出なければならない。
第283条
【定款記載事項】
1
委託者保護基金の定款には、次に掲げる事項を記載しなければならない。
2
定款の変更は、主務大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。
3
委託者保護基金は、
第279条第1項第4号に掲げる事項について変更があつたときは、遅滞なく、その旨を主務大臣に届け出なければならない。
第284条
【役員】
委託者保護基金に、役員として、理事長一人、理事二人以上及び監事一人以上を置く。
第285条
【役員の権限】
1
理事長は、委託者保護基金を代表し、その業務を総理する。
2
理事は、定款で定めるところにより、委託者保護基金を代表し、理事長を補佐して委託者保護基金の業務を掌理し、理事長に事故があるときはその職務を代理し、理事長が欠員のときにはその職務を行う。
3
委託者保護基金の業務の執行は、この法律又は定款に別段の定めがないときは、理事長及び理事の過半数で決する。
5
監事は、監査の結果に基づき、必要があると認めるときは、理事長又は主務大臣に意見を提出することができる。
第286条
【役員の選任、任期及び解任】
1
役員は、定款で定めるところにより、総会において選任し、又は解任する。ただし、設立当時の役員は、創立総会において選任する。
2
前項の規定による委託者保護基金の役員の選任(設立当時の役員の選任を除く。)及び解任は、主務大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。
3
役員の任期は、二年以内において定款で定める期間とする。
5
主務大臣は、不正の手段により役員となつた者のあることが判明したとき、又は役員が法令、法令に基づく行政官庁の処分若しくは定款に違反したときは、委託者保護基金に対し、当該役員の解任を命ずることができる。
第287条
【監事の兼職禁止】
監事は、理事長、理事、運営審議会の委員又は委託者保護基金の職員を兼ねてはならない。
第288条
【代表権の制限】
委託者保護基金と理事長又は理事との利益が相反する事項については、これらの者は、代表権を有しない。この場合には、監事が委託者保護基金を代表する。
第289条
【仮理事又は仮監事】
主務大臣は、理事又は監事の職務を行う者のない場合において、必要があると認めるときは、仮理事又は仮監事を選任することができる。
第290条
【総会】
1
理事長は、定款で定めるところにより、毎事業年度一回通常総会を招集しなければならない。
2
理事長は、必要があると認めるときは、臨時総会を招集することができる。
3
総会員の五分の一以上から会議の目的である事項を示して請求があつたときは、理事長は、臨時総会を招集しなければならない。ただし、総会員の五分の一の割合については、定款でこれと異なる割合を定めることができる。
第291条
【総会の招集】
総会(
前条第1項の通常総会及び
同条第2項の臨時総会をいう。以下この章において同じ。)の招集の通知は、会日より少なくとも五日前に、その会議の目的である事項を示し、定款で定めた方法に従つてしなければならない。
第292条
【総会の決議事項】
1
総会においては、
前条の規定によりあらかじめ通知をした事項についてのみ、決議をすることができる。ただし、定款に別段の定めがあるときは、この限りでない。
2
この法律に特別の定めがあるもののほか、次に掲げる事項は、総会の決議を経なければならない。
3
総会は、監事に対し委託者保護基金の業務に関する監査を求め、その結果の報告を請求することができる。
第293条
【会員の議決権】
2
総会に出席しない会員は、書面で、又は代理人によつて議決をすることができる。
3
前二項の規定は、定款に別段の定めがある場合には、適用しない。
第294条
【議決権のない場合】
委託者保護基金と特定の会員との関係について議決をする場合には、その会員は、議決権を有しない。
第295条
【総会の議事】
総会の議事は、総会員の半数以上が出席し、その議決権の過半数で決し、可否同数のときは、議長の決するところによる。ただし、
第292条第2項第1号、
第3号及び
第5号の議事は、出席した会員の議決権の三分の二以上の多数で決する。
第296条
【運営審議会】
1
委託者保護基金の業務の適正な運営を図るため、委託者保護基金に運営審議会を置く。
2
次に掲げる場合には、理事長は、あらかじめ、運営審議会の意見を聴かなければならない。
④
その他委託者保護基金の業務の運営に関する重要事項を決定する場合
4
委員は、委託者保護基金の業務の適正な運営に必要な学識経験を有する者のうちから、主務大臣の認可を受けて、理事長が任命する。
第298条
【役員及び職員等の秘密保持義務】
1
委託者保護基金の役員若しくは職員若しくは運営審議会の委員又はこれらの職にあつた者は、その職務に関して知り得た秘密を漏らし、又は盗用してはならない。
2
委託者保護基金の役員若しくは職員若しくは運営審議会の委員又はこれらの職にあつた者は、その職務に関して知り得た情報を、委託者保護基金の業務の用に供する目的以外に利用してはならない。
第299条
【役員及び職員等の地位】
委託者保護基金の役員及び職員並びに運営審議会の委員は、
刑法その他の罰則の適用については、法令により公務に従事する職員とみなす。
第300条
【業務の範囲】
委託者保護基金は、
第270条に規定する目的を達成するため、次に掲げる業務を行う。
③
第309条の規定による保全対象財産の預託の受入れ及び管理
④
第310条に規定する一般委託者債務の迅速な弁済に資するための業務
第301条
【業務規程】
1
委託者保護基金の業務規程には、次に掲げる事項を記載しなければならない。
②
負担金に関する事項(その算定方法及び納付に関する事項を含む。)
2
委託者保護基金は、業務規程を変更しようとするときは、主務大臣の認可を受けなければならない。
第302条
【報告又は資料の提出】
1
委託者保護基金は、その業務を行うため必要があるときは、その会員である商品先物取引業者に対し、当該商品先物取引業者の業務又は財産の状況に関し、参考となるべき報告又は資料の提出を求めることができる。
2
前項の規定によりその業務又は財産の状況に関し参考となるべき報告又は資料の提出を求められた商品先物取引業者は、遅滞なく、報告又は資料の提出をしなければならない。
3
主務大臣は、委託者保護基金から要請があつた場合において、委託者保護基金が業務を行うため特に必要があると認めるときは、委託者保護基金に対し、資料を交付し、又はこれを閲覧させることができる。
第303条
【委託者保護基金への通知】
1
委託者保護基金の会員である商品先物取引業者は、次の各号のいずれかに該当する場合には、直ちに、その旨をその所属する委託者保護基金に通知しなければならない。
③
破産手続開始、再生手続開始、更生手続開始又は特別清算開始の申立てを行つたとき。
④
商品先物取引業の廃止をしたとき(国内に設けられたすべての営業所又は事務所において
第2条第22項第1号又は
第2号に掲げる行為を業として行うことを廃止したときを含む。)若しくは解散をしたとき、又は
第197条第3項の規定による商品先物取引業の廃止若しくは解散の公告をしたとき。
⑥
前各号に掲げる場合のほか、委託者の保護に欠けるおそれがあるものとして政令で定めるとき。
2
委託者保護基金は、
前項の規定による通知を受けたときは、直ちに、その旨を主務大臣に報告しなければならない。
3
主務大臣は、委託者保護基金の会員である商品先物取引業者について次に掲げる事由が生じたときは、直ちに、その旨を当該商品先物取引業者が所属する委託者保護基金に通知しなければならない。
④
その他前三号に準ずる場合であつて、主務大臣が必要と認めるとき。
第304条
【一般委託者債務の弁済困難の認定】
委託者保護基金は、
前条第1項又は
第3項の規定による通知を受けた場合(
同条第1項の通知がない場合であつて、当該委託者保護基金の会員が
同項各号のいずれかに該当することを知つたときを含む。)には、委託者の保護に欠けるおそれがないことが明らかであると認められるときを除き、当該通知に係る商品先物取引業者(
同条第1項の通知がない場合に当該委託者保護基金が
同項各号のいずれかに該当することを知つた商品先物取引業者を含む。以下「通知商品先物取引業者」という。)につき、その一般委託者に対する委託者資産の返還に係る債務(以下この章において「一般委託者債務」という。)の円滑な弁済が困難であるかどうかの認定を遅滞なく行わなければならない。
第305条
【認定の公告】
1
委託者保護基金は、通知商品先物取引業者につき、
前条の規定により一般委託者債務の円滑な弁済が困難であるとの認定を行つた場合には、速やかに、
次条第1項の請求の届出期間、届出場所その他政令で定める事項を定め、これを公告しなければならない。
2
委託者保護基金は、
前項の規定により公告した後に、
同項の認定に係る商品先物取引業者(以下「認定商品先物取引業者」という。)について
破産法第197条第1項(
同法第209条第3項において準用する場合を含む。)の規定による公告、
第5項の規定による通知その他の政令で定める事由が生じたときは、
前項の規定により公告した届出期間を変更することができる。
3
委託者保護基金は、
前項の規定により届出期間を変更したときは、遅滞なく、その変更に係る事項を公告しなければならない。
4
委託者保護基金は、
第1項に規定する事項を定めた場合又は
第2項の規定により届出期間を変更した場合には、直ちに、その旨を主務大臣に報告しなければならない。
第306条
【補償対象債権の支払】
1
委託者保護基金は、認定商品先物取引業者の一般委託者の請求に基づいて、
前条第1項の規定により公告した日において現に当該一般委託者が当該認定商品先物取引業者に対して有する債権(当該一般委託者の委託者資産に係るものに限る。)であつて委託者保護基金が政令で定めるところにより当該認定商品先物取引業者による円滑な弁済が困難であると認めるもの(以下「補償対象債権」という。)につき、主務省令で定めるところにより算出した金額の支払を行うものとする。
2
委託者保護基金は、
前項の規定にかかわらず、認定商品先物取引業者の役員その他の政令で定める者に対しては、
同項の支払を行わないものとする。
3
第1項の請求は、
前条第1項又は
第3項の規定により公告した届出期間内でなければ、することができない。ただし、その届出期間内に請求しなかつたことにつき、災害その他やむを得ない事情があると委託者保護基金が認めるときは、この限りでない。
第307条
【支払金額等】
1
前条第1項の請求をした認定商品先物取引業者の一般委託者が当該認定商品先物取引業者に対して債務を負つている場合において委託者保護基金が
同項の規定により支払をすべき金額は、
同項の規定にかかわらず、
同項の規定による金額からその債務の額を控除した金額に相当する金額とする。
2
商品先物取引業者が
第269条第2項の規定により一般委託者とみなされる場合における
前条第1項及び
前項の規定の適用については、当該商品先物取引業者が一般委託者とみなされる起因となつている一般委託者ごとに一般委託者としての地位を有するものとする。
3
前条第1項及び
第1項の規定により支払をすべき金額が政令で定める金額を超えるときは、当該政令で定める金額を当該支払をすべき金額とする。
4
委託者保護基金は、
前条第1項の支払をしたときは、その支払をした金額に応じ、政令で定めるところにより、当該支払に係る補償対象債権を取得する。
第308条
【返還資金融資】
1
委託者保護基金は、通知商品先物取引業者(認定商品先物取引業者を除く。)の申込みに基づき、その必要と認められる金額の範囲内において、当該通知商品先物取引業者に対し、一般委託者債務の迅速な弁済に必要な資金の貸付け(以下「返還資金融資」という。)を行うことができる。
2
返還資金融資の申込みを行う通知商品先物取引業者は、当該申込みを行う時までに、当該返還資金融資に関し、次に掲げる要件のすべてに該当することについて、主務大臣の認定(以下この条において「適格性の認定」という。)を受けなければならない。
①
返還資金融資が行われることが一般委託者債務の迅速な弁済に必要であると認められること。
②
返還資金融資による貸付金が一般委託者債務の迅速な弁済のために使用されることが確実であると認められること。
3
主務大臣は、適格性の認定を行つたときは、その旨を当該適格性の認定を受けた商品先物取引業者が所属する委託者保護基金に通知しなければならない。
4
委託者保護基金は、通知商品先物取引業者から返還資金融資の申込みがあつたときは、当該申込みに係る返還資金融資を行うかどうかの決定をしなければならない。
5
委託者保護基金は、
前項の決定をしたときは、直ちに、その決定に係る事項を主務大臣に報告しなければならない。
第309条
【保全対象財産の預託の受入れ及び管理】
委託者保護基金は、主務省令で定めるところにより、会員である商品先物取引業者から保全対象財産の全部又は一部の預託を受け、これを管理することができる。
第310条
【迅速な弁済に資するための業務】
委託者保護基金は、会員である商品先物取引業者の委託を受けて、一般委託者債務の迅速な弁済に資するため、当該商品先物取引業者の信託管理人としての業務その他の主務省令で定める業務を行うことができる。
第311条
【一般委託者の債権の保全】
1
委託者保護基金は、通知商品先物取引業者の一般委託者の委託を受けて、当該一般委託者のため、当該一般委託者が当該通知商品先物取引業者に対して有する債権(当該一般委託者の委託者資産に係るものに限る。)の実現を保全するために必要な一切の裁判上又は裁判外の行為を行うことができる。
2
委託者保護基金は、一般委託者のために、公平かつ誠実に
前項の行為をしなければならない。
3
委託者保護基金は、一般委託者に対し、善良な管理者の注意をもつて
第1項の行為をしなければならない。
第313条
【委託者保護資金】
1
委託者保護基金は、
第300条第1号及び
第2号に掲げる業務に要する費用に充てるための資金(以下「委託者保護資金」という。)を設けるものとする。
2
委託者保護資金は、
第300条第1号及び
第2号に掲げる業務に要する費用に充てる場合でなければ、これを使用してはならない。
第314条
【負担金】
1
商品先物取引業者は、委託者保護資金に充てるため、業務規程で定めるところにより、その所属する委託者保護基金に対し、負担金を納付しなければならない。
2
委託者保護基金は、
前項の規定にかかわらず、業務規程で定めるところにより、通知商品先物取引業者の負担金を免除することができる。
第315条
【負担金の額の算定方法等】
1
前条第1項の負担金の額は、業務規程で定める算定方法により算定される額とする。
2
前項の負担金の算定方法は、次に掲げる基準に適合するように定めなければならない。
②
特定の商品先物取引業者に対し差別的取扱いをしないものであること。
3
商品先物取引業者は、負担金を業務規程で定める納期限までに納付しない場合には、その所属する委託者保護基金に対し、延滞金を納付しなければならない。
4
延滞金の額は、未納の負担金の額に納期限の翌日からその納付の日までの日数に応じ年十四・五パーセントの割合を乗じて計算した金額とする。
第316条
【事業年度及び区分経理】
1
委託者保護基金の事業年度は、四月一日から翌年三月三十一日までとする。ただし、委託者保護基金の成立の日を含む事業年度は、その成立の日からその後最初の三月三十一日までとする。
2
委託者保護基金は、その会計を主務省令で定める勘定区分ごとに経理しなければならない。
第317条
【予算及び資金計画の提出】
委託者保護基金は、毎事業年度、主務省令で定めるところにより、予算及び資金計画を作成し、当該事業年度の開始前に(委託者保護基金の成立の日を含む事業年度にあつては、成立後遅滞なく)、主務大臣に提出しなければならない。これを変更したときも、同様とする。
第318条
【財務諸表等の提出】
1
委託者保護基金は、事業年度(委託者保護基金の成立の日を含む事業年度を除く。)の開始の日から三月以内に、主務省令で定めるところにより、前事業年度の財産目録、貸借対照表、損益計算書、事業報告書及び決算報告書(以下この条において「財務諸表等」という。)を作成し、これを主務大臣に提出し、その承認を受けなければならない。
2
委託者保護基金は、
前項の規定により財務諸表等を主務大臣に提出するときは、これに財務諸表等に関する監事の意見書を添付しなければならない。
3
委託者保護基金は、
第1項の規定による主務大臣の承認を受けた財務諸表等を当該委託者保護基金の事務所に備えて置き、公衆の縦覧に供しなければならない。
第319条
【準備金】
1
委託者保護基金は、毎事業年度の剰余金の全部を、準備金として積み立てなければならない。
2
前項の準備金は、前事業年度から繰り越した欠損のてん補に充て、又は委託者保護資金に繰り入れることができる。
3
第1項の準備金は、
前項の場合を除き、取り崩してはならない。
第320条
【資金運用の制限】
委託者保護基金は、次に掲げる方法によるほか、業務上の余裕金及び委託者保護資金を運用してはならない。
第321条
【主務省令への委任】
この法律で規定するもののほか、委託者保護基金の財務及び会計に関し必要な事項は、主務省令で定める。
第322条
【報告徴収及び立入検査】
1
主務大臣は、この法律の施行のため必要があると認めるときは、委託者保護基金若しくはその会員に対し、その業務若しくは財産に関し参考となるべき報告若しくは資料の提出を命じ、又はその職員に、委託者保護基金若しくはその会員の事務所若しくは営業所に立ち入り、帳簿、書類その他業務に関係のある物件を検査させることができる。
第323条
【業務改善命令】
主務大臣は、公益又は委託者の保護のため必要かつ適当であると認めるときは、委託者保護基金に対し、定款又は業務規程の変更その他その業務に関して監督上必要な命令をすることができる。
第324条
【認可の取消し】
1
主務大臣は、委託者保護基金が法令、法令に基づく行政官庁の処分若しくは当該委託者保護基金の定款若しくは業務規程に違反した場合又は業務若しくは財産の状況によりその業務の継続が困難であると認める場合において、公益又は委託者の保護のため必要かつ適当であると認めるときは、その設立の認可を取り消すことができる。
第325条
【解散事由】
1
委託者保護基金は、次に掲げる事由によつて解散する。
2
前項第1号に掲げる理由による解散は、主務大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。
第327条
【残余財産の処理】
1
清算人は、委託者保護基金の債務を弁済してなお残余財産があるときは、主務省令で定めるところにより、当該残余財産をその会員がそれぞれ加入することとなる他の委託者保護基金に帰属させなければならない。
2
前項に定めるもののほか、委託者保護基金の解散に関する所要の措置は、合理的に必要と判断される範囲内において、政令で定めることができる。
第328条
【裁判所の禁止命令】
1
裁判所は、緊急の必要があり、且つ、公益を保護するため必要且つ適当であると認めるときは、主務大臣の申立により、この法律に違反する行為をし、又はしようとする者に対し、その行為の禁止を命ずることができる。
2
前項の禁止命令は、回復しがたい事態が生じた場合にのみ発せられ、その必要がなくなつた場合には、すみやかに撤回されるものとする。
3
裁判所は、
前項の規定により発した命令を取り消し、又は変更することができる。
4
第1項及び
前項に規定する事件は、被申立人の住所地の地方裁判所の管轄とする。
第329条
【相場による賭博行為の禁止】
何人も、商品先物取引業者、
第349条第1項の届出をした者を相手方として行う場合を除き、商品市場における取引によらないで、商品市場における相場を利用して、差金を授受することを目的とする行為をしてはならない。
第331条
【商品市場類似施設の開設の禁止の適用除外】
第6条の規定は、次に掲げる施設については、適用しない。
①
商品(
第352条の規定による公示に係る上場商品に該当しないものに限る。以下この条において同じ。)又は商品指数(
同条の規定による公示に係る上場商品指数に該当するか又は類似するもの以外のものに限る。以下この条において同じ。)について次に掲げる取引のみをするための施設として政令で定める要件に該当するもの
イ
商品について当該商品の売買等を業として行つている者が自己の営業のためにその計算において行う先物取引に類似する取引
ロ
商品指数について当該商品指数の対象となる商品の売買等を業として行つている者が自己の営業のためにその計算において行う先物取引に類似する取引
第332条
【第一種特定商品市場類似施設の開設の許可】
1
商品(
第352条の規定による公示に係る上場商品に該当しないものに限る。以下この項において同じ。)又は商品指数(
同条の規定による公示に係る上場商品指数に該当するか又は類似するもの以外のものに限る。以下この項において同じ。)について次に掲げる取引をするための施設(
第1号及び
第2号に掲げる取引のみをするためのものを除く。)として政令で定める要件に該当するもの(以下「第一種特定商品市場類似施設」という。)を開設しようとする者は、主務大臣の許可を受けなければならない。
①
商品について当該商品の売買等を業として行つている者が自己の営業のためにその計算において、当該施設を介した当事者間の交渉に基づき価格その他の取引条件を決定する方法その他主務省令で定める方法により行う先物取引に類似する取引
②
商品指数について当該商品指数の対象となる商品の売買等を業として行つている者が自己の営業のためにその計算において、
前号に規定する方法により行う先物取引に類似する取引
③
商品又は商品指数について銀行その他の政令で定める者が自己の営業のためにその計算において、
第1号に規定する方法により行う先物取引に類似する取引
2
前項の規定により許可を受けようとする者は、次に掲げる事項を記載した申請書を主務大臣に提出しなければならない。
⑤
取引の対象となる商品又は商品指数ごとの第一種特定商品市場類似施設における取引に参加する者(以下この項及び
次条において「第一種特定施設取引参加者」という。)の氏名又は商号若しくは名称
⑥
第一種特定施設取引参加者が商品(申請に係る商品及び申請に係る商品指数の対象となる商品に限る。)の売買等を業として行つている場合の当該商品
3
前項の申請書には、事業計画書その他主務省令で定める書類を添付しなければならない。
第333条
【許可の基準】
1
主務大臣は、
前条第1項の許可の申請が次に掲げる基準に適合していると認めるときは、許可をしなければならない。
②
申請に係る商品が
第352条の規定による公示に係る上場商品に該当しないものであること又は申請に係る商品指数が
同条の規定による上場商品指数に該当するか若しくは類似するもの以外のものであること。
④
取引の対象となる商品又は取引の対象となる商品指数ごとに、当該商品の売買等を業として行つている者又は当該商品指数の対象となる商品の売買等を業として行つている者が第一種特定施設取引参加者の過半数を占めること。
⑤
その他業務の内容及び方法が公益又は取引の公正の確保のため必要かつ適当なものであること。
2
主務大臣は、
前条第1項の許可の申請が次の各号のいずれかに該当する場合には、
前項の規定にかかわらず、
同条第1項の許可をしてはならない。
②
申請書又はこれに添付すべき書類のうち重要な事項について虚偽の記載があるとき。
第334条
【承継】
1
第一種特定施設開設者がその事業の全部を譲り渡し、又は第一種特定施設開設者について相続、合併若しくは分割(その事業の全部を承継させるものに限る。)があつたときは、その事業の全部を譲り受けた者又は相続人(相続人が二人以上ある場合において、その全員の同意により事業を承継すべき相続人を選定したときは、その者。以下この条において同じ。)、合併後存続する法人若しくは合併により設立された法人若しくは分割によりその事業の全部を承継した法人は、その第一種特定施設開設者の地位を承継する。ただし、当該事業の全部を譲り受けた者又は当該相続人、合併後存続する法人若しくは合併により設立された法人若しくは分割により当該事業の全部を承継した法人が
第15条第2項第1号イからヲまでに該当するときは、この限りでない。
2
前項の規定により第一種特定施設開設者の地位を承継した者は、遅滞なく、その旨を主務大臣に届け出なければならない。
第335条
【変更の許可等】
2
第一種特定施設開設者は、
前項の許可を受けようとするときは、申請書に主務省令で定める書類を添付して、主務大臣に提出しなければならない。
第336条
【帳簿の作成等】
1
第一種特定施設開設者は、第一種特定商品市場類似施設における取引について、主務省令で定めるところにより、帳簿を作成し、これを保存しなければならない。
2
第一種特定施設開設者は、毎月、主務省令で定めるところにより、その業務に関し主務省令で定める事項を主務大臣に報告しなければならない。
第337条
【施設の廃止の届出等】
1
第一種特定施設開設者は、第一種特定商品市場類似施設を廃止したときは、遅滞なく、その旨を主務大臣に届け出なければならない。
2
第一種特定施設開設者が第一種特定商品市場類似施設を廃止したときは、その許可は効力を失う。
第338条
【報告及び立入検査】
1
主務大臣は、この法律の施行のため必要があると認めるときは、第一種特定施設開設者に対し、その業務に関し参考となるべき報告若しくは資料の提出を命じ、又はその職員に、第一種特定施設開設者の事務所若しくは営業所に立ち入り、帳簿、書類その他業務に関係のある物件を検査させることができる。
第339条
【業務改善命令】
1
主務大臣は、第一種特定施設開設者の業務の運営に関し、取引の対象となつている商品の売買等を業として行つている者又は取引の対象となつている商品指数の対象となる商品の売買等を業として行つている者の利益を害するおそれがあると認めるときその他公益又は取引の公正の確保のため必要かつ適当であると認めるときは、当該第一種特定施設開設者に対し、その業務の運営の改善に必要な措置をとるべきことを命ずることができる。
第340条
【許可の取消し等】
1
主務大臣は、第一種特定施設開設者が次の各号のいずれかに該当するときは、その許可を取り消し、又は六月以内の期間を定めてその業務の全部若しくは一部の停止を命ずることができる。
①
この法律若しくはこの法律に基づく命令又はこれらに基づく処分に違反したとき。
③
正当な理由がないのに、許可を受けてから三月以内に第一種特定商品市場類似施設を開設せず、又は引き続き三月以上当該施設における取引を停止したとき。
⑤
第一種特定施設開設者が開設する第一種特定商品市場類似施設が
第333条第1項各号に掲げる基準に適合しないこととなつたとき。
第341条
【名簿】
1
主務大臣は、第一種特定施設開設者に関する
第332条第2項第1号、
第3号及び
第4号に掲げる事項その他主務省令で定める事項を記載した第一種特定施設開設者名簿を備えなければならない。
2
主務大臣は、第一種特定施設開設者名簿を公衆の縦覧に供しなければならない。
第342条
【第二種特定商品市場類似施設の開設の許可】
1
商品(
第352条の規定による公示に係る上場商品に該当するものであつて、主務省令で定めるものに限る。以下この項において同じ。)又は商品指数(
同条の規定による公示に係る上場商品指数に該当するか又は類似するものであつて、主務省令で定めるものに限る。以下この項において同じ。)について次に掲げる取引をするための施設として政令で定める要件に該当するもの(以下「第二種特定商品市場類似施設」という。)を開設しようとする者は、主務大臣の許可を受けなければならない。
①
商品について当該商品の売買等を業として行つている者が自己の営業のためにその計算において、当該施設を介した当事者間の交渉に基づき価格その他の取引条件を決定する方法その他主務省令で定める方法により行う先物取引に類似する取引
②
商品指数について当該商品指数の対象となる商品の売買等を業として行つている者が自己の営業のためにその計算において、
前号に規定する方法により行う先物取引に類似する取引
③
商品又は商品指数について銀行その他の政令で定める者が自己の営業のためにその計算において、
第1号に規定する方法により行う先物取引に類似する取引
2
前項の規定により許可を受けようとする者は、次に掲げる事項を記載した申請書を主務大臣に提出しなければならない。
⑤
取引の対象となる商品又は商品指数ごとの第二種特定商品市場類似施設における取引に参加する者(以下この項及び
次条において「第二種特定施設取引参加者」という。)の氏名又は商号若しくは名称
⑥
第二種特定施設取引参加者が商品(申請に係る商品及び申請に係る商品指数の対象となる商品に限る。)の売買等を業として行つている場合の当該商品
3
前項の申請書には、事業計画書その他主務省令で定める書類を添付しなければならない。
第343条
【許可の基準】
1
主務大臣は、
前条第1項の許可の申請が次に掲げる基準に適合していると認めるときは、許可をしなければならない。
③
取引の対象となる商品又は取引の対象となる商品指数若しくは当該商品指数に類似する商品指数を上場している商品取引所の健全な運営に支障を及ぼすおそれがないこと。
④
取引の対象となる商品又は取引の対象となる商品指数ごとに、当該商品の売買等を業として行つている者又は当該商品指数の対象となる商品の売買等を業として行つている者が第二種特定施設取引参加者の過半数を占めること。
⑤
その他業務の内容及び方法が公益又は取引の公正の確保のため必要かつ適当なものであること。
2
主務大臣は、
前条第1項の許可の申請が次の各号のいずれかに該当する場合には、
前項の規定にかかわらず、
同条第1項の許可をしてはならない。
②
申請書又はこれに添付すべき書類のうち重要な事項について虚偽の記載があるとき。
第344条
【業務改善命令】
1
主務大臣は、第二種特定施設開設者の業務の運営に関し、取引の対象となつている商品又は取引の対象となつている商品指数若しくは当該商品指数に類似する商品指数を上場している商品取引所の健全な運営に支障を及ぼすおそれがあると認めるとき、取引の対象となつている商品の売買等を業として行つている者又は取引の対象となつている商品指数の対象となる商品の売買等を業として行つている者の利益を害するおそれがあると認めるときその他公益又は取引の公正の確保のため必要かつ適当であると認めるときは、当該第二種特定施設開設者に対し、その業務の運営の改善に必要な措置をとるべきことを命ずることができる。
第346条
【商品市場の開設等に係る経過措置】
1
商品又は商品指数が上場商品又は上場商品指数となり、かつ、その旨が
第352条の規定により公示された場合において、当該公示の際現に当該商品又は当該商品指数に係る
第331条第1号又は
第2号に掲げる施設が開設されており、かつ、当該施設において決済を結了していない先物取引に類似する取引が存するときは、当該取引の決済のためにする先物取引に類似する取引及びその取引がなされる施設の開設については、
第6条の規定は適用しない。
2
商品又は商品指数が上場商品(
第342条第1項に規定する商品に限る。)又は上場商品指数(
同項に規定する商品指数に限る。)となり、かつ、その旨が
第352条の規定により公示された場合において、当該公示の際現に当該商品又は当該商品指数に係る
第331条第2号に掲げる施設が開設されているときは、当該公示の日から起算して一月を経過する日までの間に限り、当該施設の開設者は、
第342条第1項の許可を受けたものとみなす。
3
第1項の規定は、
前項の規定により
第342条第1項の許可を受けたものとみなされた者が当該公示の日から一月を経過した日において
同項の許可を受けておらず、かつ、当該許可を受けたとみなされた者が開設する施設において決済を結了していない先物取引に類似する取引が存する場合における当該取引の決済のためにする先物取引に類似する取引及びその取引がなされる施設の開設について準用する。
4
商品が
第352条の規定による公示に係る上場商品に該当しないものとなり又は商品指数が
同条の規定による公示に係る上場商品指数に該当するか若しくは類似するもの以外のものとなり、かつ、その旨が
同条の規定により公示された場合において、当該公示の際現に当該商品又は当該商品指数に係る
第331条第3号に掲げる施設が開設されているときは、当該施設の開設者は
第332条第1項の許可を受けたものとみなす。ただし、当該施設が
第331条第1号に掲げる施設に該当するものであるときは、この限りでない。
第347条
【政令への委任】
第331条から
前条までに定めるもののほか、第一種特定商品市場類似施設及び第二種特定商品市場類似施設の開設等に関し必要な事項は、政令で定める。
第348条
【他の法令との関係】
取引所金融商品市場に類似する施設に該当するものについては、
第6条の規定を適用せず、
金融商品取引法の定めるところによるものとする。
第349条
【特定店頭商品デリバティブ取引業者の届出等】
1
対象外店頭商品デリバティブ取引のうち、
第352条の規定による公示に係る上場商品に該当する商品を取引対象商品とする店頭商品デリバティブ取引又は
同条の規定による公示に係る上場商品指数に該当し、若しくは類似する商品指数を取引の対象とする店頭商品デリバティブ取引(以下「特定店頭商品デリバティブ取引」という。)を業として行おうとする者は、主務省令で定めるところにより、次に掲げる事項を主務大臣に届け出なければならない。特定店頭商品デリバティブ取引を業として行う者(以下「特定店頭商品デリバティブ取引業者」という。)が届け出た事項を変更しようとするときも、同様とする。
③
特定店頭商品デリバティブ取引の対象となる商品又は商品指数
2
主務大臣は、特定店頭商品デリバティブ取引業者の名簿を作成し、これを公衆の縦覧に供しなければならない。
3
第214条の3第1項、
第3項及び
第5項の規定は特定店頭商品デリバティブ取引業者について、
同条第2項及び
第4項の規定は特定店頭商品デリバティブ取引業者の顧客について、それぞれ準用する。この場合において、
同条第1項各号及び
第2項各号中「商品デリバティブ取引」とあるのは、「特定店頭商品デリバティブ取引」と読み替えるものとする。
4
特定店頭商品デリバティブ取引業者は、特定店頭商品デリバティブ取引について、主務省令で定めるところにより、帳簿を作成し、これを保存しなければならない。
5
主務大臣は、この法律の施行のため必要があると認めるときは、特定店頭商品デリバティブ取引業者に対し、その特定店頭商品デリバティブ取引に関する業務(以下「特定店頭商品デリバティブ取引業務」という。)に関し報告若しくは資料の提出を求め、又はその職員に、特定店頭商品デリバティブ取引業者の営業所若しくは事務所に立ち入り、特定店頭商品デリバティブ取引業務の状況若しくは特定店頭商品デリバティブ取引業務に関する帳簿、書類その他の物件を検査させることができる。
7
主務大臣は、商品市場における秩序の維持のため必要かつ適当であると認めるときは、その必要の限度において、特定店頭商品デリバティブ取引業者に対し、特定店頭商品デリバティブ取引業務の運営を改善するため必要な措置をとるべきことを命ずることができる。
8
主務大臣は、特定店頭商品デリバティブ取引業者がこの法律、この法律に基づく命令又はこの法律に基づいてする主務大臣の処分に違反したときは、当該特定店頭商品デリバティブ取引業者に対し、三月以内の期間を定めて特定店頭商品デリバティブ取引業務の全部又は一部の停止を命ずることができる。
9
商品又は商品指数が上場商品又は上場商品指数となり、かつ、その旨が
第352条の規定により公示された場合において、当該公示の際現に当該商品又は当該上場商品指数若しくは当該上場商品指数に類似する商品指数を対象として特定店頭商品デリバティブ取引を業として行つている者は、当該公示の日から起算して一月を経過するまでの間に、
第1項の届出をしなければならない。
第349条の2
【外国商品先物取引規制当局に対する調査協力】
1
主務大臣は、この法律に相当する外国の法令を執行する当局(以下この条において「外国商品先物取引規制当局」という。)から、その所掌に属する当該この法律に相当する外国の法令を執行するために行う行政上の調査に関し、協力の要請があつた場合において、当該要請に応ずることが相当と認めるときは、当該要請に応ずるために必要かつ適当であると認められる範囲内において、当該外国にある者を相手方として商品デリバティブ取引を行う者その他関係人又は参考人に対して、参考となるべき報告又は資料の提出を命ずることができる。
2
主務大臣は、次の各号のいずれかに該当する場合には、
前項の規定による処分をすることができない。
①
我が国が行う同種の要請に応ずる旨の当該外国商品先物取引規制当局の保証がないとき。
②
当該外国商品先物取引規制当局の要請に基づき当該処分をすることが我が国における商品の公正な価格の形成又は生産及び流通に重大な悪影響を及ぼし、その他我が国の利益を害するおそれがあると認められるとき。
③
当該外国商品先物取引規制当局において、
前項の規定による処分により提出された報告又は資料の内容が、その職務の遂行に資する目的以外の目的で使用されるおそれがあると認められるとき。
3
第1項の協力の要請が外国商品先物取引規制当局による当該この法律に相当する外国の法令に基づく行政処分(当該処分を受ける者の権利を制限し、又はこれに義務を課すものに限る。)を目的とする場合には、当該要請に応ずるに当たつて、主務大臣は、外務大臣に協議するものとする。
4
第1項の規定による処分により提出された報告又は資料については、その内容が外国における裁判所又は裁判官の行う刑事手続に使用されないよう適切な措置がとられなければならない。
5
前各項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
第352条
【公示】
主務大臣は、次に掲げる場合は、上場商品又は上場商品指数に関する事項その他の主務省令で定める事項を、遅滞なく、官報に公示しなければならない。
⑧
第155条第2項又は
第156条第2項の規定による認可(上場商品又は上場商品指数の範囲の変更(廃止又は範囲の縮小を除く。)に係るものに限る。)の申請書の提出があつたとき。
第353条
【外国法人等に対するこの法律の規定の適用に当たつての技術的読替え等】
商品先物取引業者が外国の法令に準拠して設立された法人又は外国に住所を有する者である場合において、当該商品先物取引業者に対するこの法律の規定の適用に当たつての技術的読替えその他この法律の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
第354条
【主務大臣、主務省令及び権限の委任】
1
この法律における主務大臣は、次のとおりとする。
①
農林水産省関係商品(商品のうち政令で指定するものをいう。以下同じ。)のみを上場商品とする商品市場若しくはその対象となる物品が農林水産省関係商品のみである商品指数を上場商品指数とする商品市場(以下「農林水産省関係商品市場」という。)のみを開設する商品取引所、農林水産省関係商品市場のみを開設する株式会社商品取引所の主要株主(
第96条の19第1項の認可を受けた者をいう。以下この条において同じ。)、農林水産省関係商品市場のみを開設する株式会社商品取引所を子会社とする商品取引所持株会社若しくは商品取引所持株会社の主要株主(
第96条の31第1項の認可を受けた者をいう。以下この条において同じ。)、農林水産省関係商品市場のみに係る商品取引債務引受業を行う商品取引清算機関、農林水産省関係商品のみ若しくはその対象となる物品が農林水産省関係商品のみである商品指数のみについて取引をするための第一種特定商品市場類似施設若しくは第二種特定商品市場類似施設の開設者又は農林水産省関係商品のみを対象とした特定店頭商品デリバティブ取引に係る特定店頭商品デリバティブ取引業者については、農林水産大臣
②
経済産業省関係商品(商品のうち農林水産省関係商品以外のものをいう。以下同じ。)のみを上場商品とする商品市場若しくはその対象となる物品が経済産業省関係商品のみである商品指数を上場商品指数とする商品市場(以下「経済産業省関係商品市場」という。)のみを開設する商品取引所、経済産業省関係商品市場のみを開設する株式会社商品取引所の主要株主、経済産業省関係商品市場のみを開設する株式会社商品取引所を子会社とする商品取引所持株会社若しくは商品取引所持株会社の主要株主、経済産業省関係商品市場のみに係る商品取引債務引受業を行う商品取引清算機関、経済産業省関係商品のみ若しくはその対象となる物品が経済産業省関係商品のみである商品指数のみについて取引をするための第一種特定商品市場類似施設若しくは第二種特定商品市場類似施設の開設者又は経済産業省関係商品のみを対象とした特定店頭商品デリバティブ取引に係る特定店頭商品デリバティブ取引業者については、経済産業大臣
③
商品取引所、株式会社商品取引所の主要株主、商品取引所持株会社、商品取引所持株会社の主要株主、商品取引清算機関、第一種特定商品市場類似施設の開設者、第二種特定商品市場類似施設の開設者若しくは特定店頭商品デリバティブ取引業者であつて前二号に掲げるもの以外のもの又は商品先物取引業者、商品先物取引仲介業者、商品先物取引協会若しくは委託者保護基金については、農林水産大臣及び経済産業大臣
2
この法律において主務省令は、農林水産省令、経済産業省令とする。
3
主務大臣は、政令で定めるところにより、この法律に基づく権限の一部を地方支分部局の長に行なわせることができる。
第354条の2
【内閣総理大臣への事前通知】
主務大臣は、商品取引所又は商品取引所持株会社に対し、次に掲げる処分をする場合には、あらかじめ、内閣総理大臣に通知するものとする。
第355条
【経過措置】
この法律に基づき命令を制定し、又は改廃する場合においては、その命令で、その制定又は改廃に伴い合理的に必要とされる範囲内において、所要の経過措置(罰則に係る経過措置を含む。)を定めることができる。
第356条
次の各号のいずれかに該当する者は、五年以下の懲役若しくは五百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
①
商品市場における取引若しくはその受託のため、又は相場の変動を図る目的をもつて、風説を流布し、偽計を用い、又は暴行若しくは脅迫をした者
③
第129条の規定により発行する株式を引き受ける者の募集をするに当たり、目論見書、当該募集の広告その他の当該募集に関する文書であつて重要な事項について虚偽の記載のあるものを行使し、又は当該文書の作成に代えて電磁的記録の作成がされている場合における当該電磁的記録であつて重要な事項について虚偽の記録のあるものをその募集の事務の用に供した会員商品取引所の役員(仮理事及び仮監事を含む。
次号において同じ。)又は事業に関するある種類若しくは特定の事項の委任を受けた使用人
④
第129条の規定により発行する株式の払込みを仮装するため預合いを行つた会員商品取引所の役員若しくは事業に関するある種類若しくは特定の事項の委任を受けた使用人又は当該預合いに応じた者
第356条の2
1
次に掲げる財産は、没収する。ただし、その取得の状況、損害賠償の履行の状況その他の事情に照らし、当該財産の全部又は一部を没収することが相当でないときは、これを没収しないことができる。
②
前号に掲げる財産の対価として得た財産又は
同号に掲げる財産がオプションその他の権利である場合における当該権利の行使により得た財産
2
前項の規定により財産を没収すべき場合において、これを没収することができないときは、その価額を犯人から追徴する。
第357条
次の各号のいずれかに該当する者は、三年以下の懲役若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
②
第129条の規定により発行する株式の総数の引受け、払込み若しくは現物出資の給付又は
同条第3号に掲げる事項について、主務大臣、裁判所又は会員総会に対して虚偽の申述を行い、又は事実を隠ぺいした会員商品取引所の役員(仮理事及び仮監事を含む。)若しくは検査役又は株式会社商品取引所の取締役若しくは監査役となるべき者
③
第167条の規定に違反して商品取引債務引受業を営んだ者
⑥
第199条の規定に違反して、他人に商品先物取引業を行わせた者
第358条
第5条第1項又は
第2項の規定に違反した場合においては、その行為をした商品取引所の代表者、代理人、使用人その他の従業者は、三年以下の懲役若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
第358条の2
第214条の3第1項(
第240条の17及び
第349条第3項において準用する場合を含む。)の規定に違反した場合においては、その行為をした商品先物取引業者、商品先物取引仲介業者又は特定店頭商品デリバティブ取引業者の代表者、代理人、使用人その他の従業者は、三年以下の懲役若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
第359条
1
商品取引所又は協会の役員(会計参与が法人である場合にあつてはその職務を行う社員とし、仮理事及び仮監事並びに仮取締役、仮執行役及び仮監査役を含む。)又は職員がその職務に関して、賄賂を収受し、又はその要求若しくは約束をしたときは、五年以下の懲役に処する。
2
前項の場合において、収受した賄賂は、没収する。その全部又は一部を没収することができないときは、その価額を追徴する。
3
第1項の賄賂を供与し、又はその申込み若しくは約束をした者は、三年以下の懲役又は三百万円以下の罰金に処する。
第359条の2
1
前条第1項の罪は、日本国外においてこれらの罪を犯した者にも適用する。
第361条
次の各号のいずれかに該当する者は、二年以下の懲役若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
第362条
次の各号のいずれかに該当する者は、一年以下の懲役若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
⑦
第211条第3項の規定による書面を公衆の縦覧に供せず、又は虚偽の記載をした書面を公衆の縦覧に供した者
第363条
次の各号のいずれかに該当する者は、一年以下の懲役若しくは百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
⑫
第244条第2項の規定に違反して、その名称中に商品先物取引協会の会員であると誤認されるおそれのある文字を用いた者
⑭
公示若しくは領布する目的をもつて商品市場における相場を偽つて記載した文書を作成し、又はこれを領布した者
第364条
次の各号に掲げる違反があつた場合においては、その行為をした商品取引所、商品取引清算機関又は協会の代表者、代理人、使用人その他の従業者は、一年以下の懲役若しくは百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
第365条
第329条の規定に違反して差金を授受することを目的とする行為をした者は、一年以下の懲役若しくは百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。ただし、
刑法第186条の規定の適用を妨げない。
第367条
次の各号のいずれかに該当する者は、六月以下の懲役若しくは五十万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
⑦
第217条第1項の規定に違反して、書面を交付せず、若しくは
同項に規定する事項を記載しない書面若しくは虚偽の記載をした書面を交付した者又は
同条第2項に規定する方法により当該事項を欠いた提供若しくは虚偽の事項の提供をした者
⑧
第220条第1項の規定に違反して、通知せず、若しくは
同項に規定する事項を記載しない書面若しくは虚偽の記載をした書面により通知した者又は
同条第2項において読み替えて準用する
第217条第2項に規定する方法により当該事項を欠いた通知若しくは虚偽の事項の通知をした者
⑨
第220条の2第1項の規定に違反して、書面を交付せず、若しくは
同項に規定する事項を記載しない書面若しくは虚偽の記載をした書面を交付した者又は
同条第2項において準用する
第217条第2項に規定する方法により当該事項を欠いた提供若しくは虚偽の事項の提供をした者
⑩
第244条第1項の規定に違反して、その名称中に商品先物取引協会であると誤認されるおそれのある文字を用いた者
第368条
次の各号に掲げる違反があつた場合においては、その行為をした商品取引所、商品取引所持株会社、商品取引清算機関又は協会の代表者、代理人、使用人その他の従業者は、六月以下の懲役若しくは五十万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
第369条
次の各号のいずれかに該当する者は、三十万円以下の罰金に処する。
⑥
第216条の規定に違反して、商品取引所の定める受託契約準則によらないで商品市場における取引等の受託を内容とする契約を締結した者
⑨
第302条第2項の規定による報告をせず、若しくは資料を提出せず、又は虚偽の報告をし、若しくは虚偽の資料の提出をした者
⑩
第322条第1項の規定による報告をせず、若しくは資料を提出せず、又は虚偽の報告をし、若しくは虚偽の資料の提出をした者
第370条
次の各号に掲げる違反があつた場合においては、その行為をした商品取引所、商品取引清算機関、協会又は委託者保護基金の代表者、代理人、使用人その他の従業者は、三十万円以下の罰金に処する。
⑤
第171条の規定による届出をせず、若しくは虚偽の届出をし、又は
同条の規定による書類を添付せず、若しくは虚偽の記載をした書類を添付したとき。
第370条の2
第11条第9項において準用する
会社法第955条第1項の規定に違反して、
同項に規定する調査記録簿等に
同項に規定する電子公告調査に関し法務省令で定めるものを記載せず、若しくは記録せず、若しくは虚偽の記載若しくは記録をし、又は調査記録簿等を保存しなかつた者は、三十万円以下の罰金に処する。
第371条
1
法人(法人でない団体で代表者又は管理人の定めのあるものを含む。以下この条において同じ。)の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者がその法人又は人の業務又は財産に関し、次の各号に掲げる規定の違反行為をしたときは、その行為者を罰するほか、その法人に対して当該各号に定める罰金刑を、その人に対して各本条の罰金刑を科する。
2
前項の規定により
第356条(
第3号及び
第4号を除く。)の違反行為につき法人又は人に罰金刑を科する場合における時効の期間は、
同条の罪についての時効の期間による。
3
第1項の規定により法人でない団体を処罰する場合には、その代表者又は管理人がその訴訟行為につきその団体を代表するほか、法人を被告人又は被疑者とする場合の刑事訴訟に関する法律の規定を準用する。
第372条
次の各号に掲げる違反があつた場合においては、その行為をした商品取引所の役員(仮理事並びに仮取締役及び仮執行役を含む。)又は清算人は、百万円以下の過料に処する。
④
第96条の3第1項の規定に違反して、自主規制委員の過半数を社外取締役に選定しなかつたとき。
第372条の2
次の各号のいずれかに該当する者は、百万円以下の過料に処する。
第373条
次の各号のいずれかに該当する者は、五十万円以下の過料に処する。
第374条
次の各号に掲げる違反があつた場合においては、その行為をした商品取引所の発起人、役員(仮理事並びに仮取締役及び仮執行役を含む。)若しくは清算人、協会の役員(仮理事を含む。)又は委託者保護基金の役員(仮理事及び仮監事を含む。)若しくは清算人は、三十万円以下の過料に処する。
⑥
第87条の規定に違反して、
同条に規定する事項を公衆の縦覧に供しないとき。
⑪
この法律の規定による公告又はこの法律において準用する
会社法の規定による公告をすることを怠り、又は不正の公告をしたとき。
⑫
この法律の規定による登記(
第134条第1項の規定によるものを除く。)をすることを怠つたとき。
⑬
この法律において準用する
会社法の規定に定める調査を妨げたとき。
⑭
商品取引所の創立総会又は会員総会に対し、虚偽の申述を行い、又は事実を隠ぺいしたとき。
⑮
定款、会員名簿、取引参加者名簿、議事録、財産目録、貸借対照表、損益計算書、業務報告書、剰余金処分案、損失処理案又は決算報告書に記載し、若しくは記録すべき事項を記載せず、若しくは記録せず、又は虚偽の記載若しくは記録をしたとき。
⑯
第252条の規定に違反して、
同条の協会員の名簿を公衆の縦覧に供しないとき。
⑱
第6章の規定により主務大臣の認可を受けなければならない場合において、その認可を受けなかつたとき。
25号
第327条の規定に違反して、委託者保護基金の残余財産を処分したとき。
第375条
次の各号のいずれかに該当する者は、十万円以下の過料に処する。
②
第349条の2第1項の規定による商品デリバティブ取引を行う者その他関係人又は参考人に対する処分に違反して、報告若しくは資料の提出をせず、又は虚偽の報告若しくは資料の提出をした者
附則
1
この法律は、公布の日から起算して十五日を経過した日から施行する。但し、第八条(これに係る罰則の規定を含む。)及び第十五章並びに附則第二項、第三項及び第七項から第十一項までの規定は、公布の日から施行する。
2
商品取引所法(以下「旧法」という。)は、廃止する。
3
旧法廃止前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
6
旧法又は旧日本証券取引所法の規定により罰金の刑に処せられた者は、第二十四条第一項第二号の規定の適用については、この法律により罰金の刑に処せられた者とみなす。
7
第十五章の規定施行の際国会が閉会中である場合においては、内閣総理大臣は、第百三十九条第二項の規定にかかわらず、両議院の同意を得ないで審議会の最初の会長又は委員を任命することができる。
8
内閣総理大臣は、前項の規定により審議会の最初の会長又は委員を任命したときは、任命後最初の国会で、前項の任命について両議院の事後の承認を求めなければならない。この場合において、両議院の事後の承認が得られなかつたときは、内閣総理大臣は、直ちに、その会長又は委員を罷免しなければならない。
附則
昭和26年6月1日
3
この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用に関しては、第七条の規定にかかわらず、なお従前の例による。
附則
昭和26年6月8日
4
この法律施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
附則
昭和27年4月12日
2
この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
附則
昭和29年5月10日
1
この法律の施行期日は、公布の日から起算して三月をこえない範囲内において政令で定める。
2
この法律の施行の際現に改正前の第九条第五項の登録を受けている商品取引所は、改正後の第八条の二の許可を受けたものとみなす。
3
この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
附則
昭和37年4月20日
第2条
(定義)
この附則で、「新法」とは、この法律による改正後の商法をいい、「旧法」とは、従前の商法をいう。
第3条
(原則)
新法は、特別の定めがある場合を除いては、この法律の施行前に生じた事項にも適用する。ただし、旧法によつて生じた効力を妨げない。
附則
昭和38年7月9日
この法律は、商業登記法の施行の日(昭和三十九年四月一日)から施行する。
附則
昭和42年7月29日
1
この法律は、公布の日から起算して六月をこえない範囲内において政令で定める日から施行する。
2
この法律の施行の際現に改正前の商品取引所法(以下「旧法」という。)の規定による商品仲買人の登録を受けている者(以下「商品仲買人」という。)については、当該登録に係る商品(改正後の商品取引所法(以下新法」という。)第四十一条第一項の許可に係るものを除く。以下同じ。)に限り、この法律の施行の日から三年間は、旧法(第四十二条、第四十二条の二、第四十四条、第四十六条第二項(仲買保証金に係る部分に限る。)、第四十七条、第四十九条(営業所若しくは事務所の設置又は商品の追加に係る部分に限る。)、第五十条、第九十一条第一項(委託の勧誘の制限に係る部分に限る。)、第九十三条、第九十四条及び第九十七条並びにこれらの規定に係る罰則を除く。)の規定は、なおその効力を有する。
3
商品仲買人については、当該登録に係る商品に限り、前項に規定する期間内は、新法第四十九条、第五十条、第五十三条の三、第九十一条の二、第九十三条、第九十四条第一項、第九十七条から第九十七条の六まで、第百十九条第二項及び第百二十条第二項から第四項まで並びにこれらの規定による改正後の租税特別措置法第二十条の三及び第五十七条の規定は、その者をその商品ごとに新法の規定による商品取引員とみなして、適用する。この場合において、第九十七条の二第三項中「受託業務を開始してはならない」とあるのは、「商品市場における売買取引の委託を受けてはならない。ただし、その受託に係る商品市場における売買取引の決済を結了する目的の範囲内でする場合は、この限りでない」とする。
5
この法律の施行前に商品仲買人に対し商品市場における売買取引を委託した者は、新法第九十七条の三第一項の規定の適用については、商品取引員に対し商品市場における売買取引を委託したものとみなす。
6
旧法第五十二条第一項又は第百二十三条の規定により商品仲買人の登録を取り消された者は、その取消しの日において、新法第五十二条第一項又は第百二十三条の規定により許可を取り消されたものとみなす。
7
この法律の施行前(商品仲買人については、第二項の規定により旧法がなお効力を有する期間の経過前)にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
8
第二項から前項までに定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
附則
昭和49年4月2日
この法律は、公布の日から起算して六月をこえない範囲内において政令で定める日から施行する。
附則
昭和50年7月15日
第1条
(施行期日)
この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
第2条
(経過措置)
この法律の施行の際現に商品取引員である者が受けている改正前の第四十一条第一項の許可についての改正後の同条第四項の規定の適用については、同項中「四年ごとに」とあるのは、「商品取引所法の一部を改正する法律の施行の日から起算して四年を経過する日までにその更新を受けなければ、又はその更新後四年ごとに」とする。
第3条
この法律の施行の際現に改正後の第四十七条の二第二項に規定する支配関係を持つている商品取引員についての同項の規定の適用については、同項中「遅滞なく」とあるのは、「商品取引所法の一部を改正する法律の施行の日から起算して三十日を経過する日までに」とする。
第4条
この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
第5条
前三条に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
附則
昭和53年7月5日
第1条
(施行期日)
この法律は、公布の日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
附則
昭和56年6月9日
この法律は、商法等の一部を改正する法律の施行の日(昭和五十七年十月一日)から施行する。
附則
昭和58年12月2日
1
この法律(第一条を除く。)は、昭和五十九年七月一日から施行する。
2
この法律の施行の日の前日において法律の規定により置かれている機関等で、この法律の施行の日以後は国家行政組織法又はこの法律による改正後の関係法律の規定に基づく政令(以下「関係政令」という。)の規定により置かれることとなるものに関し必要となる経過措置その他この法律の施行に伴う関係政令の制定又は改廃に関し必要となる経過措置は、政令で定めることができる。
附則
昭和63年6月11日
第1条
(施行期日)
この法律は、公布の日から起算して二十日を経過した日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
附則
第1条
(施行期日)
この法律は、公布の日から起算して二年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
附則
平成2年6月27日
第1条
(施行期日)
この法律は、平成二年十月一日から起算して三月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、第五十四条の二の改正規定、第九十二条の次に一条を加える改正規定、第九十七条の二の改正規定(同条第二項の改正規定、同条第三項の改正規定中「売買取引」を「取引」に改める部分及び同条第五項の改正規定中「政令で」を「主務省令で」に改める部分を除く。)、第九十七条の三第二項の改正規定、第九十七条の四の改正規定、第九十七条の十一第三項の改正規定(「弁済契約において定める額」を「契約弁済額」に改める部分に限る。)、第百四十六条の改正規定(「第五十二条第三項」の下に「、第五十四条の二第二項」を加える部分に限る。)、第百六十一条第一号の改正規定、第百六十四条の改正規定(同条第二号の次に一号を加える部分に限る。)及び第百六十六条第一号及び第二号の改正規定(「第五十二条第三項」の下に「、第五十四条の二第二項」を加える部分に限る。)は、平成三年四月一日から施行する。
第2条
(取引所の許可等に関する経過措置)
1
この法律の施行の際現に改正前の商品取引所法(以下「旧法」という。)第八条の二の許可を受けている商品取引所は、改正後の商品取引所法(以下「新法」という。)第八条の二の許可を受けて設立された商品取引所とみなす。
2
この法律の施行の際現に前項の規定により新法第八条の二の許可を受けて設立されたとみなされた商品取引所(以下「旧法取引所」という。)が開設している商品市場(以下「旧市場」という。)は、旧法取引所が開設している新法第二条第七項の商品市場とみなす。
3
この法律の施行の際現に上場されている旧市場に係る上場商品は、旧法取引所が新法第二条第四項の上場商品として定款で定めたものとみなす。
4
この法律の施行の際現に旧市場で行われている売買取引の種類は、旧法取引所が上場商品に係る新法第二条第六項第一号又は第八項第一号ニに掲げる取引として定款で定めたものとみなす。
第3条
(商品取引員の許可に関する経過措置)
1
この法律の施行の際現に旧法第四十一条第一項の許可(以下「旧法の許可」という。)を受けている者は、新法第四十一条第二項第一号に掲げる者に係る同条第一項の許可(以下「新法の許可」という。)を受けたものとみなす。
2
前項の規定により新法の許可を受けたものとみなされた者についての新法第四十一条第四項の規定の適用については、その者が旧法の許可を受けた日を新法の許可を受けた日とみなす。
3
第一項の規定により新法の許可を受けたものとみなされた者に対する新法第四十六条第一項及び新法第四十七条第一項第一号の規定の適用については、この法律の施行の日からその者が新法第四十一条第四項の許可の更新を受けるまでの間は、新法第四十六条第一項中「次に掲げる場合(第二種商品取引受託業の許可を受けた商品取引員にあつては、第二号又は第三号に掲げる場合)」とあるのは「第二号又は第三号に掲げる場合」と、新法第四十七条第一項第一号中「第四十三条第一項第一号、第一号の二又は第三号に掲げる事項(第二種商品取引受託業の許可を受けた商品取引員にあつては、同項第一号又は第三号に掲げる事項)」とあるのは「第四十三条第一項第一号又は第三号に掲げる事項」とする。
4
旧法第五十二条第一項又は旧法第百二十三条の規定により旧法の許可を取り消された者についての新法第二十四条第一項第三号及び第四号の規定の適用については、その者は、その取消しの日において、新法第五十二条第一項又は新法第百二十三条の規定により新法の許可を取り消されたものとみなす。
第4条
(商品取引員協会等の名称の使用制限に関する経過措置)
この法律の施行の際現にその名称中に商品取引員協会又は商品取引員協会会員であると誤認されるおそれのある文字を用いている者については、新法第五十四条の四の規定は、この法律の施行後六月間は、適用しない。
第5条
(売買証拠金に関する経過措置)
この法律の施行の際現に会員が旧法第七十九条第一項の規定により旧法取引所に預託している売買証拠金は、当該会員が新法第七十九条第一項の規定により当該旧法取引所に預託した取引証拠金とみなす。
第6条
(弁済機関の指定に関する経過措置)
この法律の施行の際現に旧法第九十七条の二第三項の指定を受けている者は、新法第九十七条の二第三項の指定を受けたものとみなす。
第7条
(紛争処理規程の認可に関する経過措置)
1
旧法取引所は、この法律の施行の日から三十日以内に、紛争処理規程を作成し、主務大臣の認可を受けなければならない。
2
新法第十五条第一項第四号及び第九項の規定は、前項の認可について準用する。
3
主務大臣は、旧法取引所が第一項の規定に違反した場合には、その設立の許可を取り消し、又は一年以内の期間を定めてその業務の全部又は一部の停止を命ずることができる。
4
前項の規定による処分に違反したときは、その行為をした旧法取引所の代表者、代理人、使用人その他の従業者は、一年以下の懲役若しくは百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
5
旧法取引所の代表者、代理人、使用人その他の従業者が前項の違反行為をしたときは、その行為者を罰するほか、その旧法取引所に対して前項の罰金刑を科する。
第8条
(商品市場類似施設の開設の禁止の適用除外規定の適用に関する経過措置)
1
主務大臣は、旧市場の開設の地及びこの法律の施行の際現に上場されている旧市場に係る上場商品を、この法律の施行の日に、官報に公示するものとする。
2
前項の規定による公示に係る上場商品については、当該上場商品を新法第百四十七条の二の規定により公示された上場商品とみなして、新法第百四十五条の三の規定を適用する。
3
新法第百四十八条第一項の規定は、第一項の主務大臣について準用する。
第9条
(罰則に関する経過措置)
この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
第10条
(その他の経過措置の政令への委任)
附則第二条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
附則
平成4年6月5日
第1条
(施行期日)
この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
附則
平成5年11月12日
第2条
(諮問等がされた不利益処分に関する経過措置)
この法律の施行前に法令に基づき審議会その他の合議制の機関に対し行政手続法第十三条に規定する聴聞又は弁明の機会の付与の手続その他の意見陳述のための手続に相当する手続を執るべきことの諮問その他の求めがされた場合においては、当該諮問その他の求めに係る不利益処分の手続に関しては、この法律による改正後の関係法律の規定にかかわらず、なお従前の例による。
第13条
(罰則に関する経過措置)
この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
第14条
(聴聞に関する規定の整理に伴う経過措置)
この法律の施行前に法律の規定により行われた聴聞、聴問若しくは聴聞会(不利益処分に係るものを除く。)又はこれらのための手続は、この法律による改正後の関係法律の相当規定により行われたものとみなす。
第15条
(政令への委任)
附則第二条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関して必要な経過措置は、政令で定める。
附則
平成9年6月6日
1
この法律は、商法等の一部を改正する法律の施行の日から施行する。
2
この法律の施行前に締結された合併契約に係る合併に関しては、この法律の施行後も、なお従前の例による。
3
この法律の施行前にした行為及び前項の規定により従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
附則
平成10年4月22日
第1条
(施行期日)
この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
第2条
(取引所の許可等に関する経過措置)
1
前条第二号に掲げる規定の施行前に同号の規定による改正前の商品取引所法第八条の二の規定によりされた許可の申請であって、同号に掲げる規定の施行の際、許可又は不許可の処分がされていないものについての許可又は不許可の処分については、なお従前の例による。
2
前条第二号に掲げる規定の施行前に同号の規定による改正前の商品取引所法第二十条第一項の規定によりされた認可の申請であって、同号に掲げる規定の施行の際、認可又は不認可の処分がされていないものについての認可又は不認可の処分については、なお従前の例による。
第3条
(市場取引監視委員会規程の認可に関する経過措置)
1
この法律の施行の際現にこの法律による改正前の商品取引所法(以下「旧法」という。)第八条の二の許可を受けている商品取引所(以下「旧法取引所」という。)は、この法律の施行の日(以下「施行日」という。)から三十日以内に、市場取引監視委員会規程を作成し、主務大臣に認可の申請をしなければならない。
2
この法律による改正後の商品取引所法(以下「新法」という。)第十五条第一項第四号の規定は、前項の認可について準用する。
3
主務大臣は、旧法取引所が第一項の規定に違反した場合には、その設立の許可を取り消し、又は一年以内の期間を定めてその業務の全部又は一部の停止を命ずることができる。
4
前項の規定による処分に違反したときは、その行為をした旧法取引所の代表者、代理人、使用人その他の従業者は、二年以下の懲役若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
5
旧法取引所の代表者、代理人、使用人その他の従業者が前項の違反行為をしたときは、その行為者を罰するほか、その旧法取引所に対して三億円以下の罰金刑を科する。
第4条
(商品取引員の許可に関する経過措置)
1
この法律の施行の際現に旧法第四十一条第二項第一号に掲げる者又は同項第二号に掲げる者に係る同条第一項の許可(以下「旧法の許可」という。)を受けている者は、当該旧法の許可に係る商品市場を含む許可の種類(新法第百二十六条第二項に規定する許可の種類をいう。以下同じ。)につき、旧法の許可に係る商品市場を新法第百二十八条第一項第四号の商品市場における取引の受託等を行う商品市場として、それぞれ新法第百二十六条第二項第一号に掲げる者又は同項第二号に掲げる者に係る同条第一項の許可(以下「新法の許可」という。)を受けたものとみなす。
2
前項の規定により新法の許可を受けたものとみなされる者であって、同項の規定により、一の許可の種類について二以上の許可を受けたものとみなされるものについては、当該二以上の許可を一の許可とみなして、この法律の規定を適用する。
3
前二項の規定により新法の許可を受けたものとみなされた者についての新法第百二十六条第四項の規定の適用については、その者が旧法の許可を受けた日(前項の規定により二以上の許可を一の許可とみなされた者にあっては、当該二以上の許可のうち最後の許可を受けた日)を新法の許可を受けた日とみなす。
4
旧法第四十二条第一項の規定により旧法の許可に付された条件は、新法第百二十七条第一項の規定により新法の許可に付された条件とみなす。
5
旧法第五十二条第一項又は旧法第百二十三条の規定により旧法の許可を取り消された者についての新法第二十四条第一項第三号及び第四号、第百二十九条第一項第五号及び第八号並びに第二項、第百三十六条の六第一項第一号、第百三十六条の八第二号、第百三十六条の九第一項第一号、第百三十六条の二十八第一項第一号、第百三十六条の三十二第一項第一号、第百三十六条の四十三第一項第四号及び第五号並びに第百三十六条の五十二の規定の適用については、その者は、その取消しの日において、新法第百三十六条の二十七第一項又は新法第百三十六条の三十二第一項の規定により新法の許可を取り消されたものとみなす。
第5条
(従たる営業所の開設等に関する経過措置)
施行日前に旧法第四十六条第一項第二号又は第三号に掲げる場合についての同項の許可が行われたものであって、施行日後に従たる営業所の開設又は本店若しくは従たる営業所の位置の変更がされるものについては、新法第百三十二条第一項の規定による届出を要しない。
第6条
(外務員に関する経過措置)
1
この法律の施行の際現に旧法第九十一条の二第一項の規定により商品取引員(旧法第四十一条第三項に規定するものをいう。以下同じ。)が旧法取引所の行う登録を受けている外務員(旧法第九十一条の二第一項に規定するものをいう。以下同じ。)については、新法第百三十六条の四第一項の規定により主務大臣の行う登録を受けたものとみなす。
2
旧法取引所は、旧法第九十一条の二第一項の規定による登録を受けている事項を施行日から十日以内に主務大臣に通知しなければならない。
3
第一項の規定により新法第百三十六条の四第一項の規定により商品取引員が登録を受けたものとみなされる外務員についての同条第七項の規定の適用については、当該商品取引員が旧法第九十一条の二第一項の規定による登録を最後に受けた日を新法第百三十六条の四第一項の規定による登録を受けた日とみなす。
第7条
(商品先物取引協会等の名称の使用制限に関する経過措置)
この法律の施行の際現にその名称中に商品先物取引協会又は商品先物取引協会の会員であると誤認されるおそれのある文字を用いている者については、新法第百三十六条の三十九の規定は、この法律の施行後六月間は、適用しない。
第8条
(商品取引員協会に関する経過措置)
1
この法律の公布の際既に旧法第五十四条の三第一項に規定する商品取引員協会(以下「旧法協会」という。)が設立されている場合においては、当該旧法協会は、施行日前においても、新法第百三十六条の四十一及び第百三十六条の四十四の規定の例により、定款を変更し、主務大臣の認可を受けることができる。
2
旧法協会は、前項の認可を受けようとする場合には、制裁規程及び紛争処理規程を定め、主務大臣の認可を併せて受けなければならない。
3
新法第百三十六条の四十三第一項第一号の規定は、前項の認可について準用する。
4
第一項の認可を受けた定款の変更並びに第二項の認可を受けた制裁規程及び紛争処理規程は、施行日にその効力を生ずるものとする。
第9条
(罰則に関する経過措置)
この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
第10条
(その他の経過措置の政令への委任)
附則第二条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
附則
平成10年6月15日
第1条
(施行期日)
この法律は、平成十年十二月一日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
第188条
(処分等の効力)
この法律(附則第一条各号に掲げる規定にあっては、当該規定)の施行前に改正前のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。以下この条において同じ。)の規定によってした処分、手続その他の行為であって、改正後のそれぞれの法律の規定に相当の規定があるものは、この附則に別段の定めがあるものを除き、改正後のそれぞれの法律の相当の規定によってしたものとみなす。
第189条
(罰則の適用に関する経過措置)
この法律(附則第一条各号に掲げる規定にあっては、当該規定)の施行前にした行為並びにこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合及びこの附則の規定によりなおその効力を有することとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
第190条
(その他の経過措置の政令への委任)
附則第二条から第百四十六条まで、第百五十三条、第百六十九条及び前条に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
第191条
(検討)
1
政府は、この法律の施行後においても、新保険業法の規定による保険契約者等の保護のための特別の措置等に係る制度の実施状況、保険会社の経営の健全性の状況等にかんがみ必要があると認めるときは、保険業に対する信頼性の維持を図るために必要な措置を講ずるものとする。
2
政府は、前項に定めるものを除くほか、この法律の施行後五年以内に、この法律による改正後の規定の実施状況、金融システムを取り巻く社会経済状況の変化等を勘案し、この法律による改正後の金融諸制度について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。
附則
平成11年7月16日
第1条
(施行期日)
この法律は、内閣法の一部を改正する法律の施行の日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
第3条
(職員の身分引継ぎ)
この法律の施行の際現に従前の総理府、法務省、外務省、大蔵省、文部省、厚生省、農林水産省、通商産業省、運輸省、郵政省、労働省、建設省又は自治省(以下この条において「従前の府省」という。)の職員(国家行政組織法第八条の審議会等の会長又は委員長及び委員、中央防災会議の委員、日本工業標準調査会の会長及び委員並びに これらに類する者として政令で定めるものを除く。)である者は、別に辞令を発せられない限り、同一の勤務条件をもって、この法律の施行後の内閣府、総務省、法務省、外務省、財務省、文部科学省、厚生労働省、農林水産省、経済産業省、国土交通省若しくは環境省(以下この条において「新府省」という。)又はこれに置かれる部局若しくは機関のうち、この法律の施行の際現に当該職員が属する従前の府省又はこれに置かれる部局若しくは機関の相当の新府省又はこれに置かれる部局若しくは機関として政令で定めるものの相当の職員となるものとする。
第30条
(別に定める経過措置)
第二条から前条までに規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要となる経過措置は、別に法律で定める。
附則
平成11年8月13日
第1条
(施行期日)
この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
附則
平成11年12月8日
第4条
この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
附則
平成11年12月22日
第1条
(施行期日)
この法律(第二条及び第三条を除く。)は、平成十三年一月六日から施行する。
附則
平成12年5月31日
第1条
(施行期日)
この法律は、平成十二年十二月一日(以下「施行日」という。)から施行する。
第49条
(処分等の効力)
この法律(附則第一条各号に掲げる規定にあっては、当該規定)の施行前に改正前のそれぞれの法律の規定によってした処分、手続その他の行為であって、改正後のそれぞれの法律の規定に相当の規定があるものは、この附則に別段の定めがあるものを除き、改正後のそれぞれの法律の相当の規定によってしたものとみなす。
第50条
(罰則の適用に関する経過措置)
この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
第51条
(その他の経過措置の政令への委任)
附則第二条から第十一条まで及び前条に定めるもののほか、この法律の施行に際し必要な経過措置は、政令で定める。
第52条
(検討)
政府は、この法律の施行後五年を経過した場合において、新証券取引法及び新金融先物取引法の施行状況、社会経済情勢の変化等を勘案し、新証券取引法第二条第十六項に規定する証券取引所及び新金融先物取引法第二条第六項に規定する金融先物取引所に係る制度について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。
附則
平成13年11月28日
2
この法律の施行前にした行為及びこの法律の規定により従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
附則
平成14年5月29日
1
この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
2
この法律の施行の日が農業協同組合法等の一部を改正する法律第二条の規定の施行の日前である場合には、第九条のうち農業協同組合法第三十条第十二項の改正規定中「第三十条第十二項」とあるのは、「第三十条第十一項」とする。
附則
平成15年5月30日
第38条
(罰則の適用に関する経過措置)
この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
第39条
(その他の経過措置の政令への委任)
この法律に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。
第40条
(検討)
政府は、この法律の施行後五年を経過した場合において、この法律による改正後の規定の実施状況、社会経済情勢の変化等を勘案し、この法律による改正後の金融諸制度について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。
附則
平成16年5月12日
第1条
(施行期日)
この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
第2条
(商品取引所の許可に関する経過措置)
この法律の施行の際現にこの法律による改正前の商品取引所法(以下「旧法」という。)第八条の二の許可を受けている商品取引所は、新法第九条の許可を受けて設立された会員商品取引所とみなす。
第3条
(商品取引所の登記に関する経過措置)
新法の施行前に商品取引所について旧法第百二条から第百八条までの規定により旧法第百九条第二項の商品取引所登記簿に登記された事項は、この法律の施行の日(以下「施行日」という。)において新法第二十条から第二十四条まで、第七十二条、第七十三条又は第百四十七条の規定により新法第二十五条第二項の会員商品取引所登記簿に登記されたものとみなす。
第4条
(会員信認金に関する経過措置)
この法律の施行の際現に旧法第三十八条第一項の規定により預託されている会員信認金(附則第九条の規定によりなお従前の例によることとされる損害の賠償に充てるべきものを除く。)は、新法第百一条第一項の規定により預託されている信認金とみなす。
第5条
(商品取引所の定款等の変更に関する経過措置)
商品取引所は、施行日までに、新法第百五十五条及び第百五十六条の規定の例により、この法律の施行に伴い必要となる定款、業務規程、受託契約準則、紛争処理規程及び市場取引監視委員会規程の変更をし、主務大臣の認可を受けなければならない。この場合において、これらの認可の効力は、施行日から生ずるものとする。
第6条
(取引証拠金に関する経過措置)
1
この法律の施行の際現に旧法第七十九条第一項の規定により預託されている取引証拠金(商品取引所の会員の自己の計算による取引についてのものに限り、附則第九条の規定によりなお従前の例によることとされる損害の賠償に充てるべきものを除く。)は、当該取引証拠金が新法第百五条第一号に掲げる方法による決済が行われる取引についてのものである場合にあっては新法第百三条第一項の規定により預託されている取引証拠金(同項第一号に掲げる場合において同号の会員等が自己の計算において行う商品市場における取引について預託すべきものに限る。)と、当該取引証拠金が新法第百五条第二号に掲げる方法による決済が行われる取引についてのものである場合にあっては新法第百七十九条第一項の規定により預託されている取引証拠金(同項第一号に掲げる場合にあっては同号イに掲げる場合において同号イの会員等が自己の計算において行う商品市場における取引について預託すべきものに、同項第二号に掲げる場合にあっては同号イに掲げる場合において同号イの会員等が自己の計算において清算参加者に委託した商品清算取引について預託すべきものに限る。)とみなす。
2
商品取引所は、この法律の施行の際現に旧法第七十九条第一項の規定により預託されている取引証拠金(商品取引所の会員に対し取引を委託した者の計算による取引についてのものに限り、附則第九条の規定によりなお従前の例によることとされる損害の賠償に充てるべきものを除く。)を、この法律の施行後遅滞なく、当該取引証拠金を預託した会員に返還しなければならない。
第7条
(商品取引債務引受業に関する経過措置)
1
この法律の施行前から旧法第八十一条第二項の規定により商品取引債務引受業(新法第二条第十二項に規定する商品取引債務引受業をいう。以下同じ。)に相当する業務を営んでいた商品取引所は、継続して当該業務を行う場合には、施行日までに、新法第百七十三条の規定の例により、主務大臣の承認を受けなければならない。この場合において、その承認の効力は、施行日から生ずるものとする。
2
商品取引所が前項の規定による承認を受けたときは、この法律の施行の際現に旧法第八十一条第三項の規定により当該商品取引所に預託されている特別清算負担金(施行日において商品取引清算機関としての当該商品取引所の清算参加者となった会員が預託しているものに限り、附則第九条の規定によりなお従前の例によることとされる損害の賠償に充てるべきものを除く。)は、新法第百八十条第一項の規定により商品取引清算機関としての当該商品取引所に預託されている清算預託金とみなす。
3
商品取引所は、この法律の施行の際現に旧法第八十一条第三項の規定により預託されている特別清算負担金(附則第九条の規定によりなお従前の例によることとされる損害の賠償に充てるべきものを除く。)のうち、前項の規定により清算預託金とみなされたもの以外のものを、この法律の施行後遅滞なく、当該特別清算負担金を預託した会員に返還しなければならない。
第8条
(特別担保金に関する経過措置)
この法律の施行の際現に旧法第八十四条の二第一項の規定により預託されている特別担保金(次条の規定によりなお従前の例によることとされる損害の賠償に充てるべきものを除く。)は、新法第百九条第一項の規定により預託されている特別担保金とみなす。
第9条
(債務不履行による損害賠償に関する経過措置)
商品取引所の会員が施行日前において商品市場における取引に基づく債務の不履行により他の会員又は商品取引所に与えた損害の賠償については、なお従前の例による。
第10条
(受託業務保証金に関する経過措置)
1
商品取引所は、この法律の施行の際現に旧法第九十七条の二第一項の規定により預託されている受託業務保証金(次項又は第三項の規定によりなお従前の例によることとされる払渡し又は取戻しに係るものを除く。)を、この法律の施行後遅滞なく、当該受託業務保証金を預託した会員に返還しなければならない。
2
商品取引所の会員に対し商品市場における取引を委託した者が施行日前において旧法第九十七条の三第一項の規定により行った請求に対する受託業務保証金の払渡しについては、なお従前の例による。
3
施行日前において、旧法第百二十六条第一項の許可が効力を失ったとき、又は同項の許可が取り消されたときは、商品取引員であった者が預託した受託業務保証金の払渡し及び取戻しについては、なお従前の例による。
第11条
(取引の決済の結了に関する経過措置)
施行日前において、旧法第百二十六条第一項の許可を取り消された場合、同項の許可が効力を失った場合若しくは商品市場における取引の受託が旧法若しくは商品取引所の定款で定めるところにより停止された場合又は施行日において同項の許可が効力を失った場合(附則第十四条第四項の規定により旧法第百二十六条第一項の許可が効力を失った場合を除く。)であって、商品取引員であった者が施行日までにその受託に係る商品市場における取引の決済を結了していないときは、当該取引については、なお従前の例による。
第12条
(商品取引所に対する監督上の処分及び罰則)
1
主務大臣は、商品取引所が附則第五条、第六条第二項、第七条第三項又は第十条第一項の規定に違反した場合には、その設立の許可を取り消し、又は一年以内の期間を定めてその業務の全部若しくは一部の停止を命ずることができる。
2
前項の規定による処分に違反したときは、その行為をした商品取引所の代表者、代理人、使用人その他の従業者は、二年以下の懲役若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
3
商品取引所の代表者、代理人、使用人その他の従業者が、その商品取引所の業務又は財産に関し、前項の違反行為をしたときは、その行為者を罰するほか、その商品取引所に対して三億円以下の罰金刑を科する。
第13条
(委託証拠金に関する経過措置)
1
商品取引員は、この法律の施行の際現に旧法第九十七条第一項の規定により委託証拠金として預託を受けている金銭及び有価証券(主務省令で定めるものを除く。)を、この法律の施行後遅滞なく、当該取引の決済が新法第百五条第一号に掲げる方法により行われる場合にあっては当該取引に係る商品市場を開設する商品取引所に、当該取引の決済が同条第二号に掲げる方法により行われる場合にあっては当該取引について商品取引債務引受業を行う商品取引所に預託しなければならない。
2
前項の規定により商品取引所に預託された金銭及び有価証券は、新法第百五条第一号に掲げる方法により決済が行われる取引についてのものにあっては新法第百三条第一項の規定により預託されている取引証拠金(同項第二号に掲げる場合において同号の委託者が預託すべきものに限る。)と、新法第百五条第二号に掲げる方法により決済が行われる取引についてのものにあっては新法第百七十九条第一項の規定により預託されている取引証拠金(同項第一号に掲げる場合にあっては同号ロに掲げる場合において同号ロの委託者が預託すべきものに、同項第二号に掲げる場合にあっては同号ロに掲げる場合において同号ロの清算取次委託者が預託すべきものに限る。)とみなす。
3
主務大臣は、商品取引員が第一項の規定に違反した場合には、当該商品取引員の新法第百九十条の許可を取り消し、六月以内の期間を定めて商品市場における取引若しくは商品取引受託業務(新法第二条第十七項に規定する商品取引受託業務をいう。以下同じ。)の停止を命じ、商品取引受託業務の方法の変更を命じ、その他監督上必要な事項を命ずることができる。
4
前項の規定による命令に違反した者は、二年以下の懲役若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
5
商品取引員の代表者、代理人、使用人その他の従業者が、その商品取引員の業務又は財産に関し、前項の違反行為をしたときは、その行為者を罰するほか、その商品取引員に対して三億円以下の罰金刑を科する。
第14条
(商品取引員の許可に関する経過措置)
1
新法第百九十条第一項の許可を受けようとする者は、施行日前においても、新法第百九十二条の規定の例により、その許可の申請をすることができる。
2
主務大臣は、前項の規定により許可の申請があった場合には、施行日前においても、新法第百九十条から第百九十四条までの規定の例により、その許可をすることができる。この場合において、その許可を受けた者は、施行日において新法第百九十条第一項の許可を受けたものとみなす。
3
この法律の施行の際第一項の許可の申請について処分が行われていない場合においては、その処分が行われるまでの間は、当該申請を行った者(この法律の施行の際現に旧法第百二十六条第一項の許可を受けている者に限る。)は、新法第百九十条第一項の許可を受けたものとみなす。
4
前二項の規定により新法第百九十条第一項の許可を受けたものとみなされた者については、旧法第百二十六条第一項の許可は、施行日に、その効力を失う。
第15条
(廃業等の公告等に関する経過措置)
新法第百九十七条第三項の規定は、施行日から起算して三十日を経過した日以後の商品取引受託業務の廃止、合併(合併後存続する法人又は合併により設立される法人が商品取引受託業務を営まない場合の当該合併に限る。)又は合併及び破産以外の理由による解散について適用する。
第16条
(受託契約の締結前の書面の交付及び説明に関する経過措置)
新法第二百十七条及び第二百十八条の規定は、この法律の施行後に商品取引員が締結した受託契約(新法第二百十七条第一項に規定する受託契約をいう。)について適用する。
第17条
(外務員の登録に関する経過措置)
1
この法律の施行の際現に旧法第百三十六条の四第一項の規定による登録を受けている外務員(附則第十四条第二項又は第三項の規定により新法第百九十条第一項の許可を受けたものとみなされた者に係るものに限る。)は、施行日において新法第二百条第一項の規定により登録を受けたものとみなす。この場合において、同条第六項の規定は、適用しない。
2
前項の場合において、新法第二百条第七項に規定する期間は、旧法による登録又は登録の更新の日から起算するものとする。
第18条
(委託者保護会員制法人の設立等に関する経過措置)
1
委託者保護会員制法人(新法第二百六十九条第四項に規定する委託者保護会員制法人をいう。以下同じ。)の発起人又は会員になろうとする者(附則第十四条第二項の規定により新法第百九十条から第百九十四条までの規定の例による許可を受けた者に限る。)は、施行日前においても、新法第六章第二節の規定の例により、定款の作成、創立総会の開催その他委託者保護会員制法人の設立に必要な行為及び委託者保護会員制法人への加入に必要な行為をすることができる。
2
前項の規定により施行日前において設立された委託者保護会員制法人は、施行日前においても、新法第六章第三節の規定の例により、新法第二百九十三条の登録の申請及び新法第三百二条第一項の業務規程の認可の申請並びにこれらに必要な準備行為をすることができる。
3
主務大臣は、前項の規定により新法第二百九十三条の登録の申請又は新法第三百二条第一項の業務規程の認可の申請があった場合には、新法第二百九十三条から第二百九十五条まで又は第三百二条の規定の例により、施行日前においても、その登録又は認可をすることができる。この場合において、その登録又は認可の効力は、施行日から生ずるものとする。
第19条
(委託者保護基金への業務等の承継に関する経過措置)
1
昭和五十年十月三十一日に設立された社団法人商品取引受託債務補償基金協会(以下この条において「補償基金協会」という。)は、政令で定める日までの間、委託者保護会員制法人に対し、当該補償基金協会が行う一切の業務並びにその有する一切の資産及び負債を当該委託者保護会員制法人において承継すべき旨を申し出ることができる。
2
委託者保護会員制法人は、前項の規定による申出があった場合において、当該申出を承諾しようとするときは、当該委託者保護会員制法人の総会(新法第二百八十五条第一項に規定する総会をいう。次項及び第四項において同じ。)でその承認を得なければならない。
3
委託者保護会員制法人は、新法第二百九十三条の登録(前条第三項の規定により施行日前において行う新法第二百九十三条の規定の例による登録を含む。以下この条において同じ。)の申請を行う場合において、既に前項の規定による総会の承認の決議を得ているときは、その登録の申請と併せて補償基金協会からの承継についての認可を主務大臣に申請しなければならない。
4
委託者保護会員制法人は、新法第二百九十三条の登録の申請の後に第二項の規定による総会の承認の決議を得たときは、遅滞なく、主務大臣の認可を申請しなければならない。
5
第三項又は前項の認可があったときは、補償基金協会の行う業務並びにその有する資産及び負債は、当該認可を受けた日(その日が当該認可に係る委託者保護会員制法人が新法第二百九十三条の登録を受けた日(前条第三項の規定により施行日前において新法第二百九十三条の規定の例による登録を受けた場合にあっては施行日)前であるときは、同日)において、委託者保護基金(新法第二百九十六条に規定する委託者保護基金をいう。以下同じ。)としての当該委託者保護会員制法人(第八項及び第九項において「委託者保護基金」という。)に承継されるものとし、補償基金協会は、その時において解散するものとする。この場合においては、他の法令中法人の解散及び清算に関する規定は、適用しない。
6
前項の規定により補償基金協会が解散した場合における解散の登記については、政令で定める。
7
委託者保護会員制法人が第三項の規定により新法第二百九十三条の登録の申請及び補償基金協会からの承継の認可の申請を同時に行った場合における新法第二百九十五条第一項(第一号に係る部分に限る。)の規定の適用については、同号中「であること」とあるのは、「であること(商品取引所法の一部を改正する法律附則第十九条第三項の規定により認可の申請が併せてされた登録の申請にあつては、主務大臣が当該認可をしようとする場合には、当該認可の申請に係る補償基金協会の資産及び負債を含めて算定するものとする。)」とする。
8
第五項の規定により補償基金協会の業務の承継を受けた委託者保護基金は、新法第三百一条の規定にかかわらず、当該承継に係る補償基金協会の業務(次項において「承継業務」という。)を行うことができる。
9
前項の委託者保護基金が承継業務のうち新法第二百六十九条第三項第一号に掲げる業務に類似する業務として主務省令で定める業務を行う場合には、当該業務は同号に掲げる業務とみなす。
第20条
(委託者保護基金等の名称の使用制限に関する経過措置)
1
この法律の施行の際現にその名称のうちに「委託者保護会員制法人」という文字を用いている者については、新法第二百七十一条第二項の規定は、施行日から起算して六月を経過する日までの間は、適用しない。
2
この法律の施行の際現にその名称のうちに「委託者保護基金」という文字を用いている者については、新法第二百九十七条第二項の規定は、施行日から起算して六月を経過する日までの間は、適用しない。
第21条
(処分等の効力)
施行日前に旧法の規定によってした処分、手続その他の行為であって、新法に相当の規定があるものは、この附則に別段の定めがあるものを除き、新法の相当の規定によってしたものとみなす。
第22条
(罰則の適用に関する経過措置)
施行日前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
第23条
(その他の経過措置の政令への委任)
附則第二条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。
第24条
(検討)
政府は、この法律の施行後五年以内に、この法律による改正後の規定の実施状況、商品先物市場を取り巻く社会経済状況の変化等を勘案し、この法律による改正後の商品取引所制度について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。
附則
平成16年6月2日
第1条
(施行期日)
この法律は、破産法(次条第八項並びに附則第三条第八項、第五条第八項、第十六項及び第二十一項、第八条第三項並びに第十三条において「新破産法」という。)の施行の日から施行する。
第14条
(政令への委任)
附則第二条から前条までに規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
附則
平成16年6月9日
第1条
(施行期日)
この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
附則
平成16年6月9日
第1条
(施行期日)
この法律は、公布の日から起算して五年を超えない範囲内において政令で定める日(以下「施行日」という。)から施行する。
第135条
(罰則の適用に関する経過措置)
この法律の施行前にした行為並びにこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合及びなおその効力を有することとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
第136条
(その他の経過措置の政令への委任)
この附則に規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
第137条
(検討)
政府は、この法律の施行後五年を経過した場合において、この法律による改正後の規定の実施状況、社会経済情勢の変化等を勘案し、この法律による改正後の株式等の取引に係る決済制度について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。
附則
平成16年6月18日
第1条
(施行期日)
この法律は、新不動産登記法の施行の日から施行する。
第2条
(経過措置)
この法律の施行の日が行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律の施行の日後である場合には、第五十二条のうち商業登記法第百十四条の三及び第百十七条から第百十九条までの改正規定中「第百十四条の三」とあるのは、「第百十四条の四」とする。
附則
平成16年12月1日
第1条
(施行期日)
この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
附則
平成16年12月3日
第1条
(施行期日)
この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日(以下「施行日」という。)から施行する。
第121条
(処分等の効力)
この法律の施行前のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。以下この条において同じ。)の規定によってした処分、手続その他の行為であって、改正後のそれぞれの法律の規定に相当の規定があるものは、この附則に別段の定めがあるものを除き、改正後のそれぞれの法律の相当の規定によってしたものとみなす。
第122条
(罰則に関する経過措置)
この法律の施行前にした行為並びにこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合及びこの附則の規定によりなおその効力を有することとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
第123条
(その他の経過措置の政令への委任)
この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。
第124条
(検討)
政府は、この法律の施行後三年以内に、この法律の施行の状況について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。
附則
平成18年6月2日
この法律は、一般社団・財団法人法の施行の日から施行する。
附則
平成18年6月14日
第1条
(施行期日)
この法律は、公布の日から起算して一年六月を超えない範囲内において政令で定める日(以下「施行日」という。)から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
第189条
(商品取引所法の一部改正に伴う経過措置)
1
第十二条の規定による改正後の商品取引所法(以下この条において「新商品取引所法」という。)の規定は、この法律の施行後に行われる新商品取引所法第二条第十七項に規定する商品取引受託業務について適用し、この法律の施行前に行われた第十二条の規定による改正前の商品取引所法第二条第十七項に規定する商品取引受託業務については、なお従前の例による。
2
商品取引員(新商品取引所法第二条第十八項に規定する商品取引員をいう。)が、この法律の施行前に新商品取引所法第二百十七条第一項に規定する事項に相当する事項について新商品取引所法第二百十八条第一項の規定の例により説明を行った場合には、当該説明を同項の規定により行った説明とみなして、新商品取引所法の規定を適用する。
第216条
(権限の委任)
1
内閣総理大臣は、この附則の規定による権限(政令で定めるものを除く。)を金融庁長官に委任する。
2
前項の規定により金融庁長官に委任された権限については、政令で定めるところにより、その一部を財務局長又は財務支局長に委任することができる。
第217条
(処分等の効力)
この法律の施行前にした旧証券取引法、旧投資信託法若しくは旧信託業法又はこれらに基づく命令の規定によってした処分、手続その他の行為であって、新金融商品取引法の規定に相当の規定があるものは、この附則に別段の定めがあるものを除き、新金融商品取引法の相当の規定によってしたものとみなす。
第218条
(罰則の適用に関する経過措置)
この法律(附則第一条各号に掲げる規定にあっては、当該規定。以下この条において同じ。)の施行前にした行為並びにこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合及びなおその効力を有することとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
第219条
(その他の経過措置の政令等への委任)
1
この附則に規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
2
第三条の規定による証券取引法の一部改正に伴う登記に関する手続について必要な経過措置は、法務省令で定める。
第220条
(検討)
政府は、この法律の施行後五年以内に、この法律の施行の状況について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。
附則
平成21年7月10日
第1条
(施行期日)
この法律は、公布の日から起算して一年六月を超えない範囲内において政令で定める日(以下「施行日」という。)から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
第3条
(海外商品市場における先物取引の受託等に関する法律の廃止に伴う経過措置)
海外商品取引業者(前条の規定による廃止前の海外商品市場における先物取引の受託等に関する法律(以下「旧海外商品先物取引法」という。)第二条第五項に規定する海外商品取引業者をいう。)が、施行日前に成立した旧海外商品先物取引法第二条第六項に規定する海外先物契約に係る売付け又は買付けに基づく債務の履行を完了していないときは、第三条の規定による改正後の商品先物取引法(以下「新法」という。)第百九十条第一項の許可を受けないでも、当該債務の履行を完了することができる。この場合において、当該債務の履行に係る旧海外商品先物取引法の規定は、なおその効力を有する。
第4条
(相場、取引高等の報告に関する経過措置)
第二条の規定による改正前の商品取引所法第百十二条第二項の規定による報告で、附則第一条第三号に掲げる規定の施行の日前に行われていないものについては、なお従前の例による。
第5条
(商品取引所の定款等の変更に関する経過措置)
商品取引所は、附則第一条第二号に掲げる規定の施行の日までに、第一条の規定による改正後の商品取引所法第百五十五条及び第百五十六条の規定の例により、この法律の施行に伴い必要となる定款、業務規程、受託契約準則、紛争処理規程及び市場取引監視委員会規程の変更をし、主務大臣の認可を受けなければならない。この場合において、これらの認可の効力は、同号に掲げる規定の施行の日から生ずるものとする。
第6条
(商品取引所に対する監督上の処分及び罰則)
1
主務大臣は、商品取引所が前条の規定に違反した場合には、その設立の許可を取り消し、又は一年以内の期間を定めてその業務の全部若しくは一部の停止を命ずることができる。
2
前項の規定による処分に違反したときは、その行為をした商品取引所の代表者、代理人、使用人その他の従業者は、二年以下の懲役若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
3
商品取引所の代表者、代理人、使用人その他の従業者が、その商品取引所の業務又は財産に関し、前項の違反行為をしたときは、その行為者を罰するほか、その商品取引所に対して三億円以下の罰金刑を科する。
第7条
(商品先物取引業者の許可等に関する経過措置)
1
新法第百九十条第一項の許可を受けようとする者は、施行日前においても、新法第百九十二条の規定の例により、その許可の申請をすることができる。
2
主務大臣は、前項の規定により許可の申請があった場合には、施行日前においても、新法第百九十条から第百九十四条までの規定の例により、その許可をすることができる。この場合において、その許可を受けた者は、施行日において新法第百九十条第一項の許可を受けたものとみなす。
3
この法律の施行の際第一項の許可の申請について処分が行われていない場合においては、その処分が行われるまでの間は、当該申請を行った者は、新法第百九十条第一項の許可を受けたものとみなす。
4
商品取引員(第三条の規定による改正前の商品取引所法(以下「旧法」という。)第二条第十八項に規定する商品取引員をいう。以下同じ。)であった者(前二項の規定により新法第百九十条第一項の許可を受けたものとみなされた者を除く。)が、施行日までにその受託に係る商品市場における取引を結了していないときは、当該取引については、なお従前の例による。
5
新法第百九十七条第五項の規定は、商品取引員であった者(第三項の規定により新法第百九十条第一項の許可を受けたものとみなされた者に限る。)が第一項の許可の申請について不許可の処分を受けた場合について準用する。
第8条
(廃業等の公告等に関する経過措置)
1
新法第百九十七条第三項の規定は、次項に規定する場合を除き、施行日から起算して三十日を経過した日以後の商品先物取引業(新法第二条第二十二項に規定する商品先物取引業をいう。以下同じ。)の廃止、合併(合併後存続する法人又は合併により設立される法人が商品先物取引業を行わない場合の当該合併に限る。)又は合併及び破産手続開始の決定以外の理由による解散(以下この条において「廃止等」という。)について適用する。
2
施行日前に商品取引員であった者であって、前条第一項の許可を申請した者(以下この条において「特定商品取引員」という。)が、施行日から起算して三十日以内に商品先物取引業の廃止等をしようとするときは、その日の三十日前までに、新法第百九十七条第三項の規定の例により、その旨を公告するとともに、すべての営業所の公衆の目につきやすい場所に掲示しなければならない。
3
特定商品取引員は、前項の規定による公告をしたときは、直ちに、その旨を主務大臣に届け出なければならない。
4
特定商品取引員は、第二項の規定による公告をした場合においては、当該特定商品取引員が行った委託者の計算による商品市場における取引を速やかに結了し、かつ、商品市場における取引につき委託者から預託を受けた財産及びその計算において自己が占有する財産を遅滞なく返還しなければならない。
5
次の各号のいずれかに該当する者は、一年以下の懲役若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
6
特定商品取引員の代表者、代理人、使用人その他の従業者が、その特定商品取引員の業務に関し、前項の違反行為をしたときは、その行為者を罰するほか、その特定商品取引員に対して三百万円以下の罰金刑を科する。
7
施行日前にされた第二項の規定による公告及び掲示は、新法第百九十七条第三項の規定によりされた公告及び掲示とみなす。
第9条
(商品先物取引業者の名称の使用制限に関する経過措置)
この法律の施行の際現にその商号又は名称中に商品先物取引業者であると誤認されるおそれのある文字を用いている者については、新法第百九十七条の二の規定は、施行日以後六月間は、適用しない。
第10条
(特定委託者等への告知義務に関する経過措置)
1
商品先物取引業者(新法第二条第二十三項に規定する商品先物取引業者をいい、附則第七条第三項の規定により新法第百九十条第一項の許可を受けたものとみなされている者を含む。以下同じ。)は、施行日以後最初に商品取引契約(新法第二条第二十四項に規定する商品取引契約をいう。以下同じ。)の申込みを顧客(新法第二条第二十五項第七号及び第八号に掲げる者に限る。)から受けた場合であって、施行日前に、当該顧客に対し、施行日以後に当該顧客が新法第百九十七条の四第一項の規定による申出ができる旨を新法第百九十七条の三の規定の例により告知しているときには、当該顧客に対し、同条に規定する告知をしたものとみなす。
2
商品先物取引業者は、施行日以後最初に商品取引契約(特定当業者(新法第二条第二十六項に規定する特定当業者をいう。以下この項において同じ。)が売買等を業として行っている物品又はこれに関連する物品として新法第百九十七条の七の主務省令で定めるものを新法第二条第二十七項に規定する取引対象商品とする同条第十五項に規定する商品デリバティブ取引に関するものに限る。)の申込みを顧客(特定当業者に限る。)から受けた場合であって、施行日前に、当該顧客に対し、施行日以後に当該顧客が新法第百九十七条の八第一項の規定による申出ができる旨を新法第百九十七条の七の規定の例により告知しているときには、当該顧客に対し、同条に規定する告知をしたものとみなす。
第11条
(商品先物取引業者の外務員の登録に関する経過措置)
1
この法律の施行の際現に旧法第二百条第一項の規定による登録を受けている外務員(附則第七条第二項又は第三項の規定により新法第百九十条第一項の許可を受けたものとみなされた商品取引員に係るものに限る。)は、施行日において新法第二百条第一項の規定により登録を受けたものとみなす。この場合において、同条第六項の規定は適用しない。
2
前項の場合において、新法第二百条第七項に規定する期間は、旧法による登録又は登録の更新の日から起算するものとする。
3
商品先物取引業者は、施行日から六月間は、新法第二百条第二項の規定にかかわらず、同条第一項の規定により登録を受けた外務員以外の者に外務員の職務(商品市場における取引等(旧法第二条第十六項に規定する商品市場における取引等をいい、同条第十五項に規定する商品清算取引を除く。)の受託又は委託の勧誘を除く。)を行わせることができる。その者につきその期間内に新法第二百条第一項の登録を申請した場合において、その申請について登録をする旨の通知を受ける日又はその申請についてその期間の経過後登録をしない旨の通知を受ける日までの間も、同様とする。
4
この法律の施行の際現に存する旧法第二百条第五項の規定による登録原簿は、新法第二百条第五項の規定による登録原簿とみなす。
第12条
(商品取引契約の締結前の書面の交付に関する経過措置)
施行日以後に締結される商品取引契約について、施行日前に新法第二百十七条第一項に規定する事項に相当する事項について同項の規定の例により書面を交付しているとき、又は同条第二項の規定の例により同条第一項に規定する書面に記載すべき事項を提供しているときは、商品先物取引業者は、同項の規定により書面を交付したものとみなす。
第13条
(商品先物取引業者の説明義務に関する経過措置)
施行日以後に締結される商品取引契約について、施行日前に新法第二百十七条第一項に規定する事項に相当する事項について新法第二百十八条第一項の規定の例により説明をしているときは、商品先物取引業者は、同項の規定により説明をしたものとみなす。
第14条
(合併等に係る認可の申請に関する経過措置)
1
附則第七条第二項の規定により新法第百九十条第一項の規定による許可を受けたものとみなされた者であって、新法第二百二十五条第一項又は第二百二十八条第一項の認可を受けようとする者は、施行日前においても、新法第二百二十五条又は第二百二十八条の規定の例により、その認可の申請をすることができる。
2
主務大臣は、前項の規定により認可の申請があった場合には、施行日前においても、新法第二百二十五条又は第二百二十八条の規定の例により、その認可をすることができる。この場合において、その認可を受けた者は、施行日において新法第二百二十五条第一項又は第二百二十八条第一項の認可を受けたものとみなす。
第15条
(商品先物取引仲介業者の登録に関する経過措置)
1
この法律の施行の際現に特定商品先物取引仲介業(商品先物取引業者の委託を受けて、当該商品先物取引業者のために新法第二条第二十二項第二号から第五号までに規定する媒介のいずれかを業として行うことをいう。以下この条において同じ。)を行っている者(以下この条において「仮商品先物取引仲介業者」という。)は、施行日から六月間(当該期間内に新法第二百四十条の二第一項の登録の拒否の処分があったとき、又は次項の規定により読み替えて適用する新法第二百四十条の二十三第一項の規定により特定商品先物取引仲介業の廃止を命じられたときは、当該処分のあった日又は当該廃止を命じられた日までの間)は、新法第百九十条第一項及び第二百四十条の二第一項の規定にかかわらず、引き続き特定商品先物取引仲介業を行うことができる。仮商品先物取引仲介業者(同条の登録の拒否の処分を受けず、かつ、次項の規定により読み替えて適用する新法第二百四十条の二十三第一項の規定により特定商品先物取引仲介業の廃止を命じられていない者に限る。)が施行日から起算して六月以内に新法第二百四十条の二第一項の登録の申請をした場合において、その期間を経過したときは、その申請について登録又は登録の拒否の処分があるまでの間も、同様とする。
2
前項の規定により引き続き特定商品先物取引仲介業を行う場合においては、仮商品先物取引仲介業者を新法第二条第二十九項に規定する商品先物取引仲介業者とみなして、新法第二百四十条の十二から第二百四十条の二十二まで、第二百四十条の二十三(第一項第二号を除く。)及び第二百四十条の二十六の規定(これらの規定に係る罰則を含む。)を適用する。この場合において、新法第二百四十条の十三第一項第二号中「商品先物取引仲介業者である旨及び当該商品先物取引仲介業者の登録番号」とあるのは「仮商品先物取引仲介業者である旨」と、新法第二百四十条の二十三第一項中「第二百四十条の二第一項の登録を取り消し」とあるのは「特定商品先物取引仲介業の廃止を命じ」とする。
3
個人である仮商品先物取引仲介業者が前項の規定により読み替えて適用する新法第二百四十条の二十三第一項の規定により特定商品先物取引仲介業の廃止を命じられた場合における新法第二百四十条の五第一号の規定の適用については、その者が当該廃止を命じられた日から起算して五年を経過する日までの間は、その者を新法第十五条第二項第一号ヘに該当する者とみなす。
4
法人である仮商品先物取引仲介業者が第二項の規定により読み替えて適用する新法第二百四十条の二十三第一項の規定により特定商品先物取引仲介業の廃止を命じられた場合における新法第二百四十条の五第二号の規定の適用については、当該廃止を命じられた法人である仮商品先物取引仲介業者を新法第二百四十条の二十三第一項の規定により新法第二百四十条の二第一項の登録を取り消された者と、当該廃止を命じられた日を新法第二百四十条の二十三第一項による新法第二百四十条の二第一項の登録の取消しの日とみなす。
第16条
(商品先物取引仲介業者の名称の使用制限に関する経過措置)
この法律の施行の際現にその商号又は名称中に商品先物取引仲介業者であると誤認されるおそれのある文字を用いている者については、新法第二百四十条の八の規定は、施行日以後六月間は、適用しない。
第17条
(商品先物取引協会の認可に関する経過措置)
1
この法律の公布の際現に旧法第二百四十一条第一項に規定する商品先物取引協会(以下この項において「旧法協会」という。)が設立されている場合又はこの法律の公布の日から施行日の前日までの間に旧法協会が設立された場合においては、旧法協会は、同日までに、新法第二百四十一条第一項に規定する商品先物取引協会となるために必要な定款、制裁規程及び紛争処理規程の変更をし、主務大臣の認可を受けることができる。
2
前項の認可があったときは、同項に規定する定款、制裁規程及び紛争処理規程の変更は、施行日にその効力を生ずる。
3
附則第七条第二項の規定により新法第百九十条第一項の許可を受けたものとみなされた者は、施行日前においても、新法第二百四十七条の規定の例により、新法第二百四十五条の認可の申請をすることができる。
4
主務大臣は、前項の規定により認可の申請があった場合には、施行日前においても、新法第二百四十五条から第二百四十八条までの規定の例により、その認可をすることができる。この場合において、その認可を受けた者は、施行日において新法第二百四十五条の認可を受けたものとみなす。
第18条
(委託者保護基金に関する経過措置)
1
新法第二百七十条に規定する委託者保護基金(以下この条から附則第二十二条までにおいて「新委託者保護基金」という。)の発起人又は会員になろうとする者(附則第七条第二項の規定により新法第百九十条第一項の許可を受けたものとみなされた者であって、国内の営業所又は事務所において新法第二条第二十二項第一号又は第二号に掲げる行為を業として行おうとするものに限る。)は、施行日前においても、新法第六章(第二百七十九条及び第二百八十条を除く。)の規定の例により、定款の作成、創立総会の開催その他新委託者保護基金の設立に必要な行為、新委託者保護基金への加入に必要な行為及び新委託者保護基金の成立の日を含む事業年度の業務の運営に必要な行為をすることができる。
2
新委託者保護基金の発起人は、施行日前においても、新法第二百七十九条及び第二百八十条の規定の例により、新委託者保護基金の設立の認可の申請をし、主務大臣の認可を受けることができる。この場合において、認可の効力は、施行日から生ずるものとする。
第19条
1
旧法第二百九十六条に規定する委託者保護基金(以下「旧委託者保護基金」という。)は、附則第一条第三号に掲げる規定の施行の日から施行日の前日までの間(次条において「移行期間」という。)に、定款の変更その他新委託者保護基金になるために必要な行為をし、新法第二百七十九条及び第二百八十条の規定の例により主務大臣の認可を受けて、新委託者保護基金になることができる。
2
前項の認可の効力は、施行日から生ずるものとする。
3
第一項の認可を受けた旧委託者保護基金に係る新法の適用については、同項の認可は、新委託者保護基金の設立の認可とみなす。
4
第一項の認可を受けた旧委託者保護基金に係る登記について必要な事項は、政令で定める。
5
第一項の認可を受けた旧委託者保護基金に係る新委託者保護基金は、新法第三百条の規定にかかわらず、同条第一号に掲げる業務に類似する業務として主務省令で定める業務を行うことができる。この場合において、当該業務は同号に掲げる業務とみなして、新法第三百十三条及び第三百七十四条第二十一号の規定を適用する。
6
前各項に定めるもののほか、第一項の認可に関し必要な事項は、政令で定める。
第20条
1
移行期間に前条第一項の認可を受けなかった旧委託者保護基金は、旧法第二百九十条及び第三百十二条の規定にかかわらず、移行期間の満了の日に解散する。
2
前項の場合における解散及び清算については、旧法第二百九十一条及び第二百九十二条の規定は、なおその効力を有する。この場合において、同条中「委託者保護基金(第二百九十六条に規定する委託者保護基金をいう。)」とあるのは、「委託者保護基金(商品先物取引法第二百七十条に規定する委託者保護基金をいう。)」と読み替えるものとする。
3
前二項に定めるもののほか、前条第一項の認可を受けなかった旧委託者保護基金に関し必要な事項は、政令で定める。
第21条
旧委託者保護基金が附則第十九条第一項の認可を受けた場合において、この法律の施行の際現に旧法第三百条第一項の規定により当該旧委託者保護基金の会員である商品取引員とみなされている者は、当該旧委託者保護基金に係る新委託者保護基金の会員である商品先物取引業者とみなして、新法第三百二条から第三百十一条までの規定を適用する。
第22条
(一般委託者に対する支払に関する経過措置)
旧委託者保護基金が附則第十九条第一項の認可を受けた場合には、当該旧委託者保護基金が施行日前に行った旧法第三百四条の認定に係る商品取引員の一般委託者に対する支払については、当該旧委託者保護基金に係る新委託者保護基金が従前の例により行うものとする。
第23条
(特定店頭商品デリバティブ取引業者の届出に関する経過措置)
この法律の施行の際現に特定店頭商品デリバティブ取引(新法第三百四十九条第一項に規定する特定店頭商品デリバティブ取引をいう。以下この条において同じ。)を業として行っている者は、施行日から一月間は、同項の規定による届出をしないで、特定店頭商品デリバティブ取引を業として行うことができる。
第24条
(処分等の効力)
この法律(附則第一条各号に掲げる規定にあっては、当該規定。次条において同じ。)の施行前に改正前のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。以下この条において同じ。)の規定によってした処分、手続その他の行為であって、改正後のそれぞれの法律の規定に相当の規定があるものは、この附則に別段の定めがあるものを除き、改正後のそれぞれの法律の相当の規定によってしたものとみなす。
第25条
(罰則の適用に関する経過措置)
この法律の施行前にした行為及びこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、それぞれなお従前の例による。
第28条
(その他の経過措置の政令への委任)
附則第三条から第二十五条までに定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。
第29条
(検討)
政府は、この法律の施行後五年以内に、この法律による改正後の規定の実施状況、商品先物取引を取り巻く社会経済状況の変化等を勘案し、この法律による改正後の商品先物取引制度について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。
附則
平成22年5月19日
第1条
(施行期日)
この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
第7条
(商品先物取引法の一部改正に伴う調整規定)
1
施行日が商品取引所法及び商品投資に係る事業の規制に関する法律の一部を改正する法律の施行の日前である場合には、前条(見出しを含む。)中「商品先物取引法」とあるのは「商品取引所法」と、「、店頭商品デリバティブ取引」を「若しくは店頭商品デリバティブ取引」に、「が引き受けた」とあるのは「が引き受けた」と、「商品取引債務引受業等」とあるのは「商品取引債務引受業」とする。
2
前項に規定する場合において、商品取引所法及び商品投資に係る事業の規制に関する法律の一部を改正する法律第三条のうち、商品取引所法第百八十一条第一項の改正規定中「、店頭商品デリバティブ取引」とあるのは「若しくは店頭商品デリバティブ取引」と、「加える」とあるのは「加え、「商品取引債務引受業」を「商品取引債務引受業等」に改める」とする。
第13条
(罰則の適用に関する経過措置)
この法律(附則第一条各号に掲げる規定にあっては、当該規定)の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
第14条
(政令への委任)
附則第二条から第五条まで及び前条に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。
第15条
(検討)
政府は、この法律の施行後五年以内に、この法律による改正後の規定の実施状況について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。
附則
平成23年5月25日
この法律は、新非訟事件手続法の施行の日から施行する。
附則
平成23年6月3日
第1条
(施行期日)
この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日(以下「施行日」という。)から施行する。
附則
平成23年6月24日
第1条
(施行期日)
この法律は、公布の日から起算して二十日を経過した日から施行する。
附則
平成24年9月12日
第1条
(施行期日)
この法律は、公布の日から起算して一年六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
第17条
(罰則の適用に関する経過措置)
この法律(附則第一条第二号及び第三号に掲げる規定については、当該規定)の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
第18条
(政令への委任)
附則第二条から第五条まで及び前条に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。
第19条
(検討)
政府は、この法律の施行後五年以内に、この法律による改正後の規定の実施状況について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。