農水産業協同組合貯金保険法
平成25年6月19日 改正
第1条
【目的】
この法律は、農水産業協同組合の貯金者等の保護及び経営困難農水産業協同組合に係る資金決済の確保を図るため、農水産業協同組合が貯金等の払戻しを停止した場合に必要な保険金等の支払と貯金等債権の買取りを行うほか、経営困難農水産業協同組合に関し、合併等に対する適切な資金援助、管理人による管理及び金融危機に対応するための措置等の制度を確立し、もつて信用秩序の維持に資することを目的とする。
第2条
【定義】
1
この法律において「農水産業協同組合」とは、次に掲げる者をいう。
2
この法律において「貯金等」とは、次に掲げるものをいう。
①
貯金(農林中央金庫が受け入れた預金を含む。以下同じ。)
④
農林債(
農林中央金庫法第60条の規定により発行されるものであつて、その権利者を確知できるものとして政令で定めるものに限る。以下同じ。)の発行により払込みを受けた金銭
3
この法律において「貯金者等」とは、貯金等に係る債権者をいう。
4
この法律において「信用事業」とは、農水産業協同組合が行う次に掲げる事業をいう。
5
この法律において「経営困難農水産業協同組合」とは、業務若しくは財産の状況に照らし貯金等の払戻し(貯金等に係る債務の弁済をいう。以下同じ。)を停止するおそれがあるか、又は貯金等の払戻しを停止した農水産業協同組合(
第1項第1号、
第3号及び
第5号に掲げる者にあつては、主として信用事業に係る業務に起因して経営が困難になつたことによりこれらの事態に至つたものに限る。)をいう。
6
この法律において「農水産業協同組合連合会」とは、次に掲げる者をいう。
7
この法律において「優先出資の引受け等」とは、次に掲げる行為をいう。
②
劣後特約付金銭消費貸借(元利金の支払について劣後的内容を有する特約が付された金銭の消費貸借であつて、農水産業協同組合の自己資本の充実に資するものとして政令で定める金銭の消費貸借に該当するものをいう。)による貸付け
8
この法律において「損害担保」とは、貸付けに係る債務の全部又は一部の弁済がなされないこととなつた場合において、あらかじめ締結する契約に基づきその債権者に対してその弁済がなされないこととなつた額の一部を補てんすることをいう。
9
この法律において「付保貯金移転」とは、経営困難農水産業協同組合の貯金等に係る債務の他の農水産業協同組合による引受けであつて、当該債務に
第56条第1項から
第3項まで(
同項の規定を
第56条の2第2項において準用する場合を含む。)及び
第56条の2第1項の規定(以下「保険金計算規定」という。)により計算した保険金の額に対応する貯金等に係る債務を含むもの(信用事業の譲渡又は譲受け(以下「信用事業譲渡等」という。)に伴うものを除く。)をいう。
第3条
【法人格】
農水産業協同組合貯金保険機構(以下「機構」という。)は、法人とする。
第5条
【資本金】
1
機構の資本金は、その設立に際し、政府及び農林中央金庫その他の政府以外の者が出資する額の合計額とする。
2
機構は、必要があるときは、主務大臣の認可を受けて、その資本金を増加することができる。
第6条
【名称】
1
機構は、その名称中に農水産業協同組合貯金保険機構という文字を用いなければならない。
2
機構でない者は、その名称中に農水産業協同組合貯金保険機構という文字を用いてはならない。
第7条
【登記】
1
機構は、政令で定めるところにより、登記しなければならない。
2
前項の規定により登記しなければならない事項は、登記の後でなければ、これをもつて第三者に対抗することができない。
第8条
【一般社団法人及び一般財団法人に関する法律の準用】
第9条
【発起人】
機構を設立するには、農業又は水産業及び金融に関して専門的な知識と経験を有する者七人以上が発起人となることを必要とする。
第10条
【定款の作成等】
1
発起人は、すみやかに、機構の定款を作成し、政府以外の者に対し機構に対する出資を募集しなければならない。
2
前項の定款には、次の事項を記載しなければならない。
第11条
【設立の認可】
発起人は、
前条第1項の募集が終わつたときは、すみやかに、定款を主務大臣に提出して、設立の認可を申請しなければならない。
第12条
【事務の引継ぎ】
1
発起人は、
前条の認可を受けたときは、遅滞なく、その事務を機構の理事長となるべき者に引き継がなければならない。
2
機構の理事長となるべき者は、
前項の規定による事務の引継ぎを受けたときは、遅滞なく、政府及び出資の募集に応じた政府以外の者に対し、出資金の払込みを求めなければならない。
第13条
【設立の登記】
1
機構の理事長となるべき者は、
前条第2項の規定による出資金の払込みがあつたときは、遅滞なく、政令で定めるところにより、設立の登記をしなければならない。
第14条
【設置】
機構に、運営委員会(以下「委員会」という。)を置く。
第15条
【権限】
次章から
第5章まで、
第7章及び
第8章に規定するもののほか、次に掲げる事項は、委員会の議決を経なければならない。
第16条
【組織】
1
委員会は、委員七人以内並びに機構の理事長及び理事をもつて組織する。
2
委員会に委員長一人を置き、機構の理事長をもつて充てる。
4
委員会は、あらかじめ、委員及び機構の理事のうちから、委員長に事故がある場合に委員長の職務を代理する者を定めておかなければならない。
第17条
【委員の任命】
委員は、農業又は水産業及び金融に関して専門的な知識と経験を有する者のうちから、機構の理事長が主務大臣の認可を受けて任命する。
第18条
【委員の任期】
1
委員の任期は、一年とする。ただし、委員が欠けた場合における補欠の委員の任期は、前任者の残任期間とする。
第19条
【委員の解任】
機構の理事長は、委員が次の各号のいずれかに該当するに至つたときは、主務大臣の認可を受けて、その委員を解任することができる。
③
心身の故障のため職務を執行することができないと認められるとき。
第20条
【委員の報酬】
委員は、報酬を受けない。ただし、旅費その他職務の遂行に伴う実費を受けるものとする。
第21条
【議決の方法】
1
委員会は、委員長又は
第16条第4項に規定する委員長の職務を代理する者のほか、委員及び機構の理事のうち四人以上が出席しなければ、会議を開き、議決をすることができない。
2
委員会の議事は、出席した委員長、委員及び機構の理事の過半数をもつて決する。可否同数のときは、委員長が決する。
3
主務大臣が指名するその職員は、
第1項の会議に出席し、意見を述べることができる。
第22条
【委員の秘密保持義務】
委員は、その職務上知ることのできた秘密を漏らしてはならない。委員がその職を退いた後も、同様とする。
第23条
【委員の公務員たる性質】
委員は、
刑法その他の罰則の適用については、法令により公務に従事する職員とみなす。
第24条
【役員】
機構に、役員として理事長一人、理事一人及び監事一人を置く。
第25条
【役員の職務及び権限】
2
理事は、機構を代表し、理事長の定めるところにより、理事長を補佐して機構の業務を掌理し、理事長に事故があるときはその職務を代理し、理事長が欠員のときはその職務を行なう。
4
監事は、監査の結果に基づき、必要があると認めるときは、理事長又は主務大臣に意見を提出することができる。
第26条
【役員の任命】
2
理事は、理事長が主務大臣の認可を受けて任命する。
第27条
【役員の任期】
1
理事長の任期は三年とし、理事及び監事の任期は二年とする。
第28条
【役員の欠格条項】
政府又は地方公共団体の職員(非常勤の者を除く。)は、役員となることができない。
第29条
【役員の解任】
1
主務大臣又は理事長は、それぞれその任命に係る役員が
前条の規定に該当するに至つたときは、その役員を解任しなければならない。
2
主務大臣又は理事長は、それぞれその任命に係る役員が
第19条各号の一に該当するに至つたとき、その他役員たるに適しないと認めるときは、
第26条の規定の例により、その役員を解任することができる。
第30条
【役員の兼職禁止】
役員は、営利を目的とする団体の役員となり、又は自ら営利事業に従事してはならない。ただし、主務大臣の承認を受けたときは、この限りでない。
第31条
【代表権の制限】
機構と理事長又は理事との利益が相反する事項については、これらの者は、代表権を有しない。この場合には、監事が機構を代表する。
第34条
【業務の範囲】
機構は、
第1条の目的を達成するため、次の業務を行う。
⑤
第5章の規定による協定債権回収会社に対する出資その他
同章の規定による業務
⑦
第7章の規定による優先出資の引受け等その他
同章の規定による業務
第35条
【業務の委託】
2
農水産業協同組合その他の金融機関は、他の法律の規定にかかわらず、
前項の規定による委託を受け、当該業務を行なうことができる。
3
第23条の規定は、
第1項の規定による委託を受けた農水産業協同組合その他の金融機関又は債権回収会社の役員又は職員で、当該業務に従事するものについて準用する。
第36条
【業務方法書】
1
機構は、業務開始の際、業務方法書を作成し、主務大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
2
前項の業務方法書には、保険料に関する事項その他主務省令で定める事項を記載しなければならない。
第37条
【資料の提出の請求等】
1
機構は、その業務を行なうため必要があるときは、農水産業協同組合に対し、資料の提出を求めることができる。
2
前項の規定により資料の提出を求められた農水産業協同組合は、遅滞なく、これを提出しなければならない。
3
国又は都道府県は、機構がその業務を行なうため特に必要があると認めて要請をしたときは、機構に対し、資料を交付し、又はこれを閲覧させることができる。
第38条
【事業年度】
機構の事業年度は、毎年四月一日に始まり、翌年三月三十一日に終わる。
第39条
【予算等の認可】
機構は、毎事業年度、予算及び資金計画を作成し、当該事業年度の開始前に、主務大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
第40条
【財務諸表】
1
機構は、毎事業年度、財産目録、貸借対照表及び損益計算書(以下「財務諸表」という。)を作成し、当該事業年度の終了後三月以内に主務大臣に提出して、その承認を受けなければならない。
2
機構は、
前項の規定により財務諸表を主務大臣に提出するときは、これに当該事業年度の事業報告書及び予算の区分に従い作成した決算報告書並びに財務諸表及び決算報告書に関する監事の意見書を添付しなければならない。
3
機構は、
第1項の規定による主務大臣の承認を受けたときは、遅滞なく、財務諸表を官報に公告し、かつ、財務諸表及び附属明細書並びに
前項の事業報告書、決算報告書及び監事の意見書を、その事務所に備えて置き、主務省令で定める期間、一般の閲覧に供しなければならない。
第40条の2
【区分経理】
機構の経理については、次に掲げる業務ごとに経理を区分し、それぞれ勘定を設けて整理しなければならない。
第41条
【責任準備金の積立て】
機構は、一般勘定(
前条第1号に掲げる業務に係る勘定をいう。以下同じ。)について、主務省令で定めるところにより、毎事業年度末において、責任準備金を計算し、これを積み立てなければならない。
第42条
【借入金】
1
機構は、
第40条の2第1号に掲げる業務を行うため必要があると認めるときは、主務大臣の認可を受けて、農林中央金庫その他の金融機関(日本銀行を除く。)その他政令で定める者から資金の借入れ(借換えを含む。)をすることができる。
2
機構は、
前項に規定する業務を行う場合における一時的な資金繰りのために必要があると認めるときは、主務大臣の認可を受けて、日本銀行から資金の借入れ(借換えを含む。)をすることができる。
3
第1項の規定による借入金の現在額及び
前項の規定による借入金の現在額の合計額は、政令で定める金額を超えることとなつてはならない。
第42条の2
【政府保証】
政府は、法人に対する政府の財政援助の制限に関する法律
第3条の規定にかかわらず、国会の議決を経た金額の範囲内において、機構の
前条第1項又は
第2項の借入れに係る債務の保証をすることができる。
第43条
【余裕金の運用】
機構は、次の方法によるほか、業務上の余裕金を運用してはならない。
第44条
【主務省令への委任】
この法律に規定するもののほか、機構の財務及び会計に関し必要な事項は、主務省令で定める。
第45条
【監督】
2
主務大臣は、この法律を施行するため必要があると認めるときは、機構に対し、その業務に関して監督上必要な命令をすることができる。
第46条
【報告及び検査】
1
主務大臣は、この法律を施行するため必要があると認めるときは、機構若しくは
第35条第1項の規定による委託を受けた者(以下「受託者」という。)に対しその業務に関し報告をさせ、又はその職員に、機構若しくは受託者の事務所に立ち入り、帳簿、書類その他の物件を検査させることができる。ただし、受託者に対しては、当該受託業務の範囲内に限る。
2
前項の規定により職員が立入検査をする場合には、その身分を示す証明書を携帯し、関係人にこれを提示しなければならない。
3
第1項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。
第47条
【定款の変更】
定款の変更は、主務大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。
第48条
【解散】
1
機構は、解散した場合において、その債務を弁済してなお残余財産があるときは、これを各出資者に対し、その出資額を限度として分配するものとする。
2
前項に規定するもののほか、機構の解散については、別に法律で定める。
第49条
【保険関係】
1
農水産業協同組合がその事業を行うときは、当該農水産業協同組合が貯金等に係る債務を負うことにより、各貯金者等ごとに一定の金額の範囲内において、当該貯金等の払戻しにつき、機構と当該農水産業協同組合及び貯金者等との間に保険関係が成立するものとする。
2
前項の保険関係においては、貯金等に係る債権の額を保険金額とし、次に掲げるものを保険事故とする。
①
農水産業協同組合の貯金等の払戻しの停止(以下「第一種保険事故」という。)
第50条
【保険料の納付】
1
農水産業協同組合は、毎年、その年の六月三十日までに、機構に対し、主務省令で定める書類を提出して、保険料を納付しなければならない。
2
機構は、次の各号に掲げる場合には、
前項の規定にかかわらず、定款で定めるところにより、当該各号に定める農水産業協同組合の保険料を免除することができる。
①
保険事故が発生したとき。 当該保険事故に係る農水産業協同組合
②
第66条第1項に規定する適格性の認定等が行われたとき。 当該適格性の認定等に係る経営困難農水産業協同組合
③
第83条第1項に規定する管理を命ずる処分があつたとき。 当該管理を命ずる処分に係る被管理農水産業協同組合
第51条
【一般貯金等に係る保険料の額】
1
貯金等(決済用貯金(
次条第1項に規定する決済用貯金をいう。
次項において同じ。)以外の貯金等に限るものとし、外貨貯金その他政令で定める貯金等を除く。以下「一般貯金等」という。)に係る保険料の額は、各農水産業協同組合につき、当該保険料を納付すべき日の属する年の前年の四月一日からその属する年の三月三十一日までの間の各日(日曜日その他政令で定める日を除く。
次条第1項において同じ。)における一般貯金等の額の合計額を平均した額に、機構が委員会の議決を経て定める率(以下「保険料率」という。)を乗じて計算した金額とする。
2
保険料率は、保険金の支払、資金援助その他の機構の業務(
第40条の2第2号に掲げる業務を除く。)に要する費用(決済用貯金に係るものを除く。)の予想額に照らし、長期的に機構の財政が均衡するように、かつ、特定の農水産業協同組合に対し差別的取扱い(農水産業協同組合の経営の健全性に応じてするものを除く。)をしないように定められなければならない。
3
機構は、
第42条第1項又は
第2項の規定による資金の借入れをした場合において、その借入金を速やかに返済することが困難であると認められるときは、委員会の議決を経て、保険料率を変更するものとする。
4
機構は、保険料率を定め、又はこれを変更しようとするときは、主務大臣の認可を受けなければならない。
5
機構は、
前項の認可を受けたときは、遅滞なく、その認可に係る保険料率を公告しなければならない。
第51条の2
【決済用貯金に係る保険料の額】
1
次に掲げる要件のすべてに該当する貯金(外貨貯金その他政令で定める貯金を除く。以下「決済用貯金」という。)に係る保険料の額は、各農水産業協同組合につき、当該保険料を納付すべき日の属する年の前年の四月一日からその属する年の三月三十一日までの間の各日における決済用貯金の額の合計額を平均した額に、機構が委員会の議決を経て定める率を乗じて計算した金額とする。
①
その契約又は取引慣行に基づき
第69条の2第1項に規定する政令で定める取引に用いることができるものであること。
②
その貯金者がその払戻しをいつでも請求することができるものであること。
2
前条第2項から
第5項までの規定は、
前項に規定する率について準用する。この場合において、
同条第2項中「係るものを除く。」とあるのは、「係るものに限る。」と読み替えるものとする。
第52条
【督促及び滞納処分】
1
機構は、保険料を滞納する農水産業協同組合がある場合には、督促状により、期限を指定して、これを督促することができる。
2
前項の督促状により指定する期限は、督促状を発する日から起算して十日以上を経過した日でなければならない。
3
機構は、
第1項の規定による督促をした場合において、その督促を受けた農水産業協同組合が督促状で指定する期限までに滞納に係る保険料及びこれに係る
次条第1項の延滞金を完納しないときは、当該農水産業協同組合の住所又は財産がある市町村(特別区を含む。以下同じ。)に対し、その徴収を請求することができる。
4
市町村は、
前項の規定による請求を受けたときは、市町村税の滞納処分の例によつて、これを処分することができる。この場合においては、機構は、徴収金額の百分の四に相当する金額を当該市町村に交付しなければならない。
5
市町村が、
第3項の規定による請求を受けた日から三十日以内にその処分に着手せず、又は九十日以内にこれを結了しないときは、機構は、主務大臣の認可を受け、国税滞納処分の例によつて、これを処分することができる。
第53条
【延滞金】
1
機構は、
前条第1項の規定による督促をしたときは、保険料の額につき年十四・五パーセントの割合で、納付期限の翌日から保険料完納又は財産差押えの日の前日までの日数によつて計算した延滞金を徴収する。
2
前項の場合において、保険料の額の一部につき納付があつたときは、その納付の日以後の期間に係る延滞金の計算の基礎となる保険料の額は、その納付のあつた保険料の額を控除した額による。
第55条
【保険金等の支払】
1
機構は、保険事故が発生したときは、当該保険事故に係る貯金者等に対し、その請求に基づいて、保険金の支払をするものとする。ただし、第一種保険事故については、機構が
第58条第1項の規定により保険金の支払をする旨の決定をすることを要件とする。
2
前項に規定する保険事故には、当該保険事故が発生した農水産業協同組合につき、その発生した後(
同項ただし書の規定が適用される場合には、機構が
同項ただし書の決定をした後)に当該保険事故に関連して他の保険事故が発生した場合における当該他の保険事故(以下「関連保険事故」という。)を含まないものとする。
3
機構は、保険事故が発生したときは、当該保険事故に係る貯金者等に対し、その請求に基づいて、政令で定める金額の範囲内で政令で定めるところにより、仮払金の支払をすることができる。
4
第1項又は
前項の請求は、
第59条第1項、
第2項又は
第4項の規定により公告した支払期間内でなければ、することができない。ただし、その支払期間内に請求しなかつたことにつき災害その他やむを得ない事情があると機構が認めるときは、この限りでない。
第56条
【一般貯金等に係る保険金の額等】
1
一般貯金等(他人の名義をもつて有するものその他の政令で定める一般貯金等を除く。以下「支払対象一般貯金等」という。)に係る保険金の額は、一の保険事故が発生した農水産業協同組合の各貯金者等につき、その発生した日において現にその者が当該農水産業協同組合に対して有する支払対象一般貯金等に係る債権(その者が
前条第1項の請求をした時において現に有するものに限るものとし、
同条第3項の仮払金(支払対象一般貯金等に係るものに限る。以下この条において同じ。)の支払又は
第111条において準用する
第69条の3第1項の貸付けに係る支払対象一般貯金等の払戻しにより現に有しないこととなつたものを含む。
次項において同じ。)のうち元本の額(農林債にあつては、その発行により払込みを受けた金銭の額。以下同じ。)及び利息等(当該元本以外の部分であつて利息その他の政令で定めるものをいう。以下同じ。)の額の合算額(その合算額が同一人について二以上ある場合には、その合計額)に相当する金額とする。
2
支払対象一般貯金等に係る保険金の額は、
前項の元本の額(その額が同一人について二以上あるときは、その合計額)が政令で定める金額(以下「保険基準額」という。)を超えるときは、保険基準額及び保険基準額に対応する元本に係る利息等の額を合算した額とする。この場合において、元本の額が同一人について二以上あるときは、保険基準額に対応する元本は、次の各号に定めるところにより保険基準額に達するまで当該各号に規定する元本の額を合計した場合の当該元本とする。
①
支払対象一般貯金等に係る債権のうちに担保権の目的となつているものと担保権の目的となつていないものがあるときは、担保権の目的となつていないものに係る元本を先とする。
②
支払対象一般貯金等に係る債権で担保権の目的となつていないものが同一人について二以上あるときは、その弁済期の早いものに係る元本を先とする。
③
前号の場合において、支払対象一般貯金等に係る債権で弁済期の同じものが同一人について二以上あるときは、その金利(利率その他これに準ずるもので政令で定めるものをいう。
次号において同じ。)の低いものに係る元本を先とする。
④
前号の場合において、支払対象一般貯金等に係る債権で金利の同じものが同一人について二以上あるときは、機構が指定するものに係る元本を先とする。
⑤
支払対象一般貯金等に係る債権で担保権の目的となつているものが同一人について二以上あるときは、機構が指定するものに係る元本を先とする。
3
保険事故に係る貯金者等が当該保険事故について
前条第3項の仮払金の支払を受けている場合又は
第111条において準用する
第69条の3第1項の貸付けに係る支払対象一般貯金等の払戻しを受けている場合におけるその者の支払対象一般貯金等に係る保険金の額は、前二項の規定にかかわらず、これらの規定による金額につき政令で定めるところにより当該仮払金の支払及び
第111条において準用する
第69条の3第1項の貸付けに係る支払対象一般貯金等の払戻しを受けた額(
次項の規定により機構に払い戻されるべき額を除く。)を控除した金額に相当する金額とする。
4
保険事故に係る貯金者等について支払われた
前条第3項の仮払金の額が、
第1項及び
第2項の規定による保険金の額のうち政令で定めるところにより計算した額を超えるときは、その者は、その超える金額を機構に払い戻さなければならない。
第56条の2
【決済用貯金に係る保険金の額】
1
決済用貯金(他人の名義をもつて有するものその他の政令で定める決済用貯金を除く。以下「支払対象決済用貯金」という。)に係る保険金の額は、一の保険事故が発生した農水産業協同組合の各貯金者につき、その発生した日において現にその者が当該農水産業協同組合に対して有する支払対象決済用貯金に係る債権(その者が
第55条第1項の請求をした時において現に有するものに限るものとし、
同条第3項の仮払金(支払対象決済用貯金に係るものに限る。
次項において同じ。)の支払又は
第69条の3第1項(
第111条において準用する場合を含む。
次項において同じ。)の貸付けに係る支払対象決済用貯金の払戻しにより現に有しないこととなつたものを含む。)のうち元本の額(その額が同一人について二以上あるときは、その合計額)に相当する金額とする。
2
前条第3項の規定は、その有する支払対象決済用貯金に関し保険事故に係る貯金者が当該保険事故について
第55条第3項の仮払金の支払を受けている場合又は
第69条の3第1項の貸付けに係る支払対象決済用貯金の払戻しを受けている場合について準用する。この場合において、
前条第3項中「前二項の規定にかかわらず、これらの規定」とあるのは、「
第56条の2第1項の規定にかかわらず、当該規定」と読み替えるものとする。
第56条の3
【確定拠出年金に係る貯金等の特例】
1
一の保険事故が発生した農水産業協同組合の貯金者等が
確定拠出年金法第2条第7項第1号ロに規定する資産管理機関(
同法第8条第1項第1号に規定する信託の受託者に限る。)又は
同法第2条第5項に規定する連合会若しくは
同法第61条第1項第3号に規定する事務の受託者(信託会社(信託業務を営む金融機関を含む。)に限る。)(以下「資産管理機関等」という。)である場合におけるその者の保険金の額は、保険金計算規定にかかわらず、
第1号に掲げる金額から
第2号に掲げる金額を控除した残額に
第3号に掲げる金額を加えた金額とする。
①
当該資産管理機関等の支払対象貯金等(支払対象一般貯金等又は支払対象決済用貯金をいう。以下同じ。)に係る債権(当該支払対象貯金等を有する貯金者等が
第55条第1項の請求をした時において現に有するものに限るものとし、
同条第3項の仮払金の支払又は
第69条の3第1項(
第111条において準用する場合を含む。)の貸付けに係る支払対象貯金等の払戻しにより現に有しないこととなつたものを含む。以下この条において同じ。)のうち確定拠出年金の積立金(
確定拠出年金法第8条第1項に規定する積立金をいう。以下この条において同じ。)の運用に係るものについて、当該運用を指図した加入者等(
同法第2条第7項第1号イに規定する加入者等をいう。以下この条において同じ。)のそれぞれにつき、当該保険事故が発生した日(以下この項において「保険事故日」という。)において現に当該資産管理機関等が当該農水産業協同組合に対して有する支払対象貯金等に係る債権のうち当該加入者等の個人別管理資産額(
同法第2条第13項に規定する個人別管理資産額をいう。)に相当する金額の部分(
次項において「個人別管理資産額相当支払対象貯金等債権」という。)を当該加入者等の支払対象貯金等に係る債権とみなして保険金計算規定を適用した場合に保険金の額とされる金額の合計額
②
保険事故日において現に当該加入者等が当該農水産業協同組合に対して有する支払対象貯金等に係る債権について保険金計算規定によりそれぞれ保険金の額とされる金額の合計額
③
保険事故日において現に当該資産管理機関等が当該農水産業協同組合に対して有する支払対象貯金等に係る債権のうち確定拠出年金の積立金の運用に係るもの以外のものについて保険金計算規定により保険金の額とされる金額
2
前項第1号の規定により
第56条第2項の規定を適用する場合における保険基準額に対応する元本は、次の各号に定めるところにより、保険基準額に達するまで当該各号に規定する元本の額を合計した場合の当該元本とする。
①
前項第1号の規定を適用する前の当該加入者等の支払対象貯金等に係る債権と当該資産管理機関等の支払対象貯金等に係る債権のうち当該加入者等の個人別管理資産額相当支払対象貯金等債権があるときは、当該加入者等の支払対象貯金等に係る債権の元本を先とする。
②
当該資産管理機関等の支払対象貯金等に係る債権のうち当該加入者等の個人別管理資産額相当支払対象貯金等債権が二以上あるときは、機構が指定するものに係る元本を先とする。
第57条
【保険事故の通知】
1
農水産業協同組合は、当該農水産業協同組合に係る保険事故が発生したときは、直ちに、その旨を機構に通知しなければならない。
2
機構は、
前項の規定による通知を受けた場合において、当該通知に係る保険事故が第一種保険事故であるときは、直ちに、その旨を主務大臣(当該通知が都道府県知事の監督に係る農水産業協同組合に関するものであるときは、主務大臣及び当該都道府県知事)に通知しなければならない。
3
主務大臣又は都道府県知事は、次に掲げる場合には、直ちに、その旨を機構に通知しなければならない。
①
その監督に係る農水産業協同組合につき、解散の議決に係る認可をし、又は解散の命令をしたとき。
4
機構は、
第1項又は
前項の規定による通知を受けたときは、直ちに、その旨を財務大臣に通知しなければならない。
第57条の2
【貯金等に係る債権の額の把握】
1
機構は、保険事故が発生したことを知つたときは、速やかに、当該保険事故が発生した農水産業協同組合の各貯金者等がその発生した日において現に当該農水産業協同組合に対して有する貯金等に係る債権の額を把握しなければならない。
2
機構は、
前項に規定する貯金等に係る債権の額を速やかに把握するため必要があると認めるときは、農水産業協同組合に対し、その旨を明示して、貯金者等の氏名又は名称及び住所、貯金等に係る債権の内容その他主務省令で定める事項について資料の提出を求めることができる。
3
前項の規定により資料の提出を求められた農水産業協同組合は、主務省令で定めるところにより、電子情報処理組織を使用して又は磁気テープ(これに準ずる方法により一定の事項を確実に記録しておくことができる物を含む。)により、遅滞なく、これを提出しなければならない。
4
農水産業協同組合は、
前項の規定による資料の提出に必要な貯金等に関するデータベース(貯金等に係る情報の集合物であつて、それらの情報を電子計算機を用いて検索することができるように体系的に構成したものをいう。)及び電子情報処理組織の整備その他の措置を講じなければならない。
第58条
【支払の決定】
1
機構は、次の各号に掲げる場合には、当該各号に掲げる日から一月以内に、委員会の議決を経て、当該各号の保険事故につき保険金の支払をするかどうかを決定しなければならない。
①
第一種保険事故に関して
第57条第1項の規定による通知があつたとき。 その通知があつた日
②
前号に掲げる場合のほか、第一種保険事故が発生したことを機構が知つたとき。 その知つた日
③
第一種保険事故の発生した農水産業協同組合を一部の当事者とする合併、信用事業譲渡等又は付保貯金移転に係る
第67条第1項の決議又は賛成が得られなかつた旨の
同項の規定による通知があつたとき。 その通知があつた日
④
前号に掲げる場合のほか、第一種保険事故の発生した農水産業協同組合を一部の当事者とする合併、信用事業譲渡等又は付保貯金移転に係る
第67条第1項の決議又は賛成が得られなかつたことを機構が知つたとき。 その知つた日
2
主務大臣は、機構が、委員会の議決を経て、
前項の期限の延長を申請した場合には、一月を超えない期間を限り、
同項の期限を延長することができる。
3
機構は、次の各号に掲げる場合には、当該各号に掲げる日から一週間以内に、委員会の議決を経て、当該各号の保険事故につき
第55条第3項の仮払金の支払をするかどうかを決定しなければならない。
②
前号に掲げる場合のほか、保険事故が発生したことを機構が知つたとき。 その知つた日
③
第一種保険事故の発生した農水産業協同組合を一部の当事者とする合併、信用事業譲渡等又は付保貯金移転に係る
第67条第1項の決議又は賛成が得られなかつた旨の
同項の規定による通知があつたとき。 その通知があつた日
④
前号に掲げる場合のほか、第一種保険事故の発生した農水産業協同組合を一部の当事者とする合併、信用事業譲渡等又は付保貯金移転に係る
第67条第1項の決議又は賛成が得られなかつたことを機構が知つたとき。 その知つた日
4
機構は、
第1項又は
前項の規定による決定をしたときは、直ちに、その決定に係る事項を主務大臣(当該決定が都道府県知事の監督に係る農水産業協同組合に関するものであるときは、主務大臣及び当該都道府県知事)に報告しなければならない。
第59条
【支払の公告等】
1
機構は、次に掲げる場合には、速やかに、委員会の議決を経て保険金の支払期間、支払場所、支払方法その他政令で定める事項を定め、これを公告しなければならない。
①
前条第1項の規定により第一種保険事故に係る保険金の支払をする旨の決定をしたとき。
②
第二種保険事故(関連保険事故を除く。以下同じ。)に関して
第57条第1項又は
第3項の規定による通知があつたとき。
③
前号に掲げる場合のほか、第二種保険事故が発生したことを機構が知つたとき。
2
機構は、
前条第3項の規定により
第55条第3項の仮払金の支払をする旨の決定をしたときは、速やかに、委員会の議決を経て当該仮払金の支払期間、支払場所その他政令で定める事項を定め、これを公告しなければならない。
4
機構は、
前項の規定により支払期間を変更したときは、遅滞なく、その変更に係る事項を公告しなければならない。
6
保険金の支払は、機構が、保険事故に係る各貯金者等ごとに、当該保険事故に係る保険金に相当する金額を農水産業協同組合その他の金融機関に預貯金として預け入れ、当該預貯金に係る債権を当該貯金者等に対して譲渡する方法により行うことができる。
第60条
【債権の取得等】
1
機構は、
第55条第1項に規定する保険金の支払の請求があつたときは、当該請求に係る貯金者等に対して保険金計算規定により支払われるべき保険金の額に応じ、政令で定めるところにより、当該貯金者等が農水産業協同組合に対して有する支払対象貯金等に係る債権を取得する。
2
機構は、
前項の規定により取得した支払対象貯金等に係る債権のうちに担保権の目的となつているものがあるときは、当該担保権に係る被担保債権が消滅するまでの間、当該担保権の目的となつている支払対象貯金等に係る債権(機構が取得した部分に限る。)の額に相当する金額を限度として、政令で定めるところにより、保険金の支払を保留することができる。
3
機構は、貯金者等に対し
第55条第3項の仮払金の支払をしたときは、その支払金額(
第56条第4項の規定により機構に払い戻されるべき金額を除く。)に応じ、政令で定めるところにより、当該貯金者等が農水産業協同組合に対して有する支払対象貯金等に係る債権を取得する。
第60条の2
【課税関係】
1
貯金者等が有する支払対象貯金等(
第2条第2項第4号に掲げるもののうち割引の方法により発行される農林債に係るものを除く。)に係る債権(以下この項において「支払対象貯金等債権」という。)について保険金の支払を受ける場合において、当該支払を受ける保険金の額に応じて機構が取得する支払対象貯金等債権のうちに利息等があるときは、当該利息等の額に相当する金額は、当該支払対象貯金等債権に係る支払対象貯金等の次の各号に掲げる区分に応じ当該各号に定めるものの額とみなして、
所得税法その他の所得税に関する法令の規定を適用する。
第60条の3
【決済用貯金に係る保険金の支払等のための措置】
1
農水産業協同組合は、保険事故が発生した場合における支払対象決済用貯金に係る保険金の支払又は支払対象決済用貯金の払戻しの円滑の確保を図るため、電子情報処理組織の整備その他の主務省令で定める措置を講じなければならない。
2
主務大臣は、
前項に規定する措置が講ぜられていないと認めるときは、農水産業協同組合に対し、その必要の限度において、期限を付して当該措置を講ずるよう命ずることができる。
第61条
【資金援助の申込み】
1
合併等を行う農水産業協同組合で経営困難農水産業協同組合でないもの(以下「救済農水産業協同組合」という。)は、機構が、合併等を援助するため、次に掲げる措置(以下「資金援助」という。)を行うことを、機構に申し込むことができる。
2
前項の「合併等」とは、次に掲げるものをいう。
①
経営困難農水産業協同組合と合併する農水産業協同組合が存続する合併
②
経営困難農水産業協同組合と他の農水産業協同組合との合併で合併により農水産業協同組合が設立されるもの
③
信用事業譲渡等で経営困難農水産業協同組合がその信用事業を他の農水産業協同組合に譲渡するもの(信用事業の一部を譲渡するものにあつては、経営困難農水産業協同組合の貯金等に係る債務の引受けであつて当該債務に保険金計算規定により計算した保険金の額に対応する貯金等に係る債務を含むものが伴うものに限る。)
3
第1項の規定による申込みは、
前項第2号に掲げる合併を行う農水産業協同組合のうちに二以上の救済農水産業協同組合がある場合には、当該二以上の救済農水産業協同組合の連名で行わなければならない。
4
第1項第3号に掲げる資産の買取りは、合併等(
第2項に規定する合併等をいう。以下同じ。)に係る経営困難農水産業協同組合の資産又は次の各号に掲げる合併等の区分に応じ当該各号に定める資産について行うものとする。ただし、
第1項の規定による申込みに係る資金援助のうちに合併等に係る経営困難農水産業協同組合の資産の買取りが含まれている場合には、
同項の規定による申込みは、当該合併等に係る救済農水産業協同組合が当該経営困難農水産業協同組合と連名で行うものとする。
①
第2項第1号に掲げる合併当該合併により存続する農水産業協同組合の資産(当該合併前に経営困難農水産業協同組合の資産であつたものに限る。)
②
第2項第2号に掲げる合併当該合併により設立される農水産業協同組合の資産(当該合併前に経営困難農水産業協同組合の資産であつたものに限る。)
③
第2項第3号に掲げる信用事業譲渡等
同号の他の農水産業協同組合の資産で当該信用事業譲渡等により譲り受けたもの
5
第1項第7号に掲げる損害担保は、
前項各号に掲げる合併等の区分に応じ当該各号に定める資産である貸付債権について行うものとする。
6
第1項の規定による申込みを行つた農水産業協同組合は、速やかに、その旨を都道府県知事(主務大臣の監督に係る農水産業協同組合にあつては、主務大臣)に報告しなければならない。
第61条の2
1
合併等(
前条第2項第3号に掲げる信用事業譲渡等のうち経営困難農水産業協同組合がその信用事業の一部を他の農水産業協同組合に譲渡するもの又は付保貯金移転に限る。)を行う救済農水産業協同組合は、機構が、経営困難農水産業協同組合の債権者間の衡平を図るため、当該経営困難農水産業協同組合に対して資金援助(
同条第1項第1号に掲げるものに限る。)を行うことを、機構に申し込むことができる。
2
前項の規定による申込みは、当該合併等に係る経営困難農水産業協同組合と連名で行うものとする。
3
前条第6項の規定は、前二項の規定による申込みを行つた救済農水産業協同組合及び経営困難農水産業協同組合について準用する。
第62条
1
農水産業協同組合連合会(経営困難農水産業協同組合でないものに限る。)又は農林中央金庫(以下「農水産業協同組合連合会等」という。)が、農水産業協同組合に係る相互援助取決めにより合併等又は信用事業再建措置(経営困難農水産業協同組合が信用事業に係る業務の健全かつ適切な運営を回復するために行う主務省令で定める措置をいう。以下同じ。)について資金の貸付けその他の援助を行う場合において、当該農水産業協同組合連合会等は、機構が当該援助について資金援助(
第61条第1項第1号、
第2号又は
第4号に掲げるものに限る。)を行うことを、機構に申し込むことができる。
2
前項の農水産業協同組合に係る相互援助取決めとは、次の各号のいずれかに掲げるものをいう。
①
農水産業協同組合である農業協同組合、漁業協同組合及び水産加工業協同組合の相互扶助に資することを目的として、全国の区域を対象に農水産業協同組合が行う取決めであつて、農業協同組合、漁業協同組合又は水産加工業協同組合が当該目的のため農水産業協同組合連合会等に預け入れた貯金その他の資金を原資として、農水産業協同組合連合会等が救済農水産業協同組合、経営困難農水産業協同組合又は合併により設立される農水産業協同組合である農業協同組合、漁業協同組合又は水産加工業協同組合に対し資金の貸付けその他の援助(農水産業協同組合連合会等がその子会社(
農業協同組合法第11条の2第2項、
水産業協同組合法第92条第1項若しくは
第100条第1項において準用する
同法第11条の6第2項又は
農林中央金庫法第24条第3項に規定する子会社をいう。)又は協定債権回収会社(
第74条第1号に規定する協定債権回収会社をいう。
次号において同じ。)に行わせる資産の買取りその他の援助を含む。)を行うことを定めるもの
②
農水産業協同組合連合会の相互扶助に資することを目的として、全国の区域を対象に農水産業協同組合連合会及び農林中央金庫が行う取決めであつて、農水産業協同組合連合会が当該目的のため農林中央金庫に預け入れた預金その他の資金を原資として、農林中央金庫が救済農水産業協同組合、経営困難農水産業協同組合又は合併により設立される農水産業協同組合である農水産業協同組合連合会に対し資金の貸付けその他の援助(農林中央金庫がその子会社(
農林中央金庫法第24条第3項に規定する子会社をいう。)又は協定債権回収会社に行わせる資産の買取りその他の援助を含む。)を行うことを定めるもの
③
前二号に掲げる取決めに準ずる取決めであつて主務省令で定める要件に適合するもの
3
第1項の規定による申込みを行つた農水産業協同組合連合会等は、速やかに、その旨を主務大臣に報告しなければならない。
第62条の2
2
前条第3項の規定は、
前項の規定による申込みを行つた指定支援法人について準用する。
第63条
【適格性の認定】
1
第61条第1項、
第61条の2第1項、
第62条第1項又は
前条第1項の規定による申込みに係る合併等については、当該合併等を行う農水産業協同組合は、これらの規定による申込みが行われる時までに、当該合併等について、都道府県知事(合併後存続し、若しくは合併により設立される農水産業協同組合、信用事業の全部若しくは一部を譲り受ける農水産業協同組合又は付保貯金移転を受ける農水産業協同組合が主務大臣の監督に係るものであるときは、主務大臣。
第7項並びに
次条第1項、
第6項及び
第7項において同じ。)の認定を受けなければならない。
2
第62条第1項の規定による申込みに係る信用事業再建措置については、当該措置に係る経営困難農水産業協同組合及び
同項の規定により当該措置について援助を行う農水産業協同組合連合会等は、
同項の規定による申込みが行われる時までに、当該措置について、都道府県知事(当該経営困難農水産業協同組合が主務大臣の監督に係るものであるときは、主務大臣)の認定を受けなければならない。
3
前二項の認定の申請は、
第1項の場合にあつては
同項の合併等を行う農水産業協同組合の連名で、
前項の場合にあつては
同項の経営困難農水産業協同組合と農水産業協同組合連合会等との連名で行わなければならない。
4
第1項及び
第2項の認定は、次に掲げる要件のすべてに該当する場合に限り、行うことができる。
①
当該合併等又は信用事業再建措置が行われることが、貯金者等その他の債権者の保護に資すること。
②
機構による資金援助が行われることが、当該合併等又は信用事業再建措置を行うために不可欠であること。
③
当該合併等又は信用事業再建措置に係る経営困難農水産業協同組合について、合併等又は信用事業再建措置が行われることなく、その信用事業に係る業務の全部の廃止又は解散が行われる場合には、当該経営困難農水産業協同組合が信用事業に係る業務を行つている地域又は分野における資金の円滑な需給及び利用者の利便に大きな支障が生ずるおそれがあること。
④
機構による資金援助(
第62条第1項の資金援助にあつては当該資金援助に係る
同項に規定する援助、
前条第1項の資金援助にあつては当該資金援助に係る
同項に規定する業務。
次条第1項において同じ。)が、合併後存続し、若しくは合併により設立される農水産業協同組合、信用事業の全部若しくは一部を譲り受ける農水産業協同組合、付保貯金移転を受ける農水産業協同組合又は信用事業再建措置に係る経営困難農水産業協同組合の信用事業に係る業務の健全かつ適切な運営のために活用されることが確実であると認められること。
5
都道府県知事は、
第1項又は
第2項の認定を行うときは、主務大臣の承認を得なければならない。
6
主務大臣は、都道府県知事の監督に係る農水産業協同組合に対し
第1項の認定を行うときは、当該都道府県知事に協議しなければならない。
7
都道府県知事は、
第1項の認定を行うときは、当該認定に係る農水産業協同組合のうち、いずれが経営困難農水産業協同組合であるかを明らかにしなければならない。
8
都道府県知事又は主務大臣は、
第1項又は
第2項の認定を行つたときは、その旨を機構に通知しなければならない。
第64条
【合併等のあつせん】
1
都道府県知事は、
前条第1項の認定に係る
同条第3項の申請が行われない場合においても、農水産業協同組合が経営困難農水産業協同組合に該当し、かつ、当該経営困難農水産業協同組合が
同条第4項第3号に掲げる要件に該当すると認めるときは、当該経営困難農水産業協同組合及び他の農水産業協同組合に対し、書面により、合併等(当該合併等が
同項第1号に掲げる要件に該当するものであり、かつ、機構による資金援助が
同項第2号及び
第4号に掲げる要件に該当するものに限る。)のあつせんを行うことができる。
3
農水産業協同組合連合会等で、
第1項のあつせんを受けた
同項の他の農水産業協同組合に対し合併等について資金の貸付けその他の援助を行うものは、
前条第1項の規定にかかわらず、
第62条第1項の規定による申込みを行うことができる。
6
都道府県知事は、
第1項のあつせんを行うため必要があると認めるときは、その必要の限度において、経営困難農水産業協同組合又は経営困難農水産業協同組合となる蓋然性が高いと認められる農水産業協同組合につきその業務又は財産の状況に関する資料を他の農水産業協同組合に対して交付し、その他当該あつせんに必要な準備行為を行うことができる。
7
都道府県知事は、機構に対し、
第1項のあつせん又は
前項の準備行為の実施に関し、必要な協力を求めることができる。
第65条
【資金援助】
2
委員会は、
前項の議決を行う場合には、機構の財務の状況並びに当該議決に係る資金援助に要すると見込まれる費用及び当該資金援助に係る経営困難農水産業協同組合の保険事故につき保険金の支払を行うときに要すると見込まれる費用を考慮し、機構の資産の効率的な利用に配意しなければならない。
3
経営困難農水産業協同組合(農水産業協同組合連合会であるものに限る。)について、合併等又は信用事業再建措置が行われることなく、その信用事業に係る業務の全部の廃止又は解散が行われる場合において、当該経営困難農水産業協同組合の会員である農水産業協同組合に係る第一種保険事故が発生するおそれがあると認められるときは、当該第一種保険事故につき保険金の支払を行うときに要すると見込まれる費用は、
前項に規定する保険金の支払を行うときに要すると見込まれる費用とみなす。
4
機構は、
第1項の規定による決定をしようとするときは、主務大臣の認可を受けなければならない。
5
機構は、都道府県知事の監督に係る農水産業協同組合を当事者とする合併等又は信用事業再建措置に係る
第1項の規定による決定をしたときは、直ちに、その決定に係る事項を当該都道府県知事に報告しなければならない。
7
前項の契約に係る資金援助のうちに損害担保が含まれているときは、当該契約に係る農水産業協同組合は、当該契約において、当該損害担保に係る貸付債権について利益が生じたときは当該利益の額の一部を機構に納付する旨を約するものとする。
第65条の2
【優先出資の引受け等に係る資金援助】
1
第61条第1項の規定による申込みが優先出資の引受け等に係るものであるときは、当該申込みに係る救済農水産業協同組合は、
同項の規定による申込みと同時に、機構に対し、財務内容の健全性の確保等のための政令で定める方策を定めた計画を提出しなければならない。
2
委員会は、
前条第1項の規定により行う議決が優先出資の引受け等の申込みに係るものであるときは、当該優先出資の引受け等が当該申込みに係る救済農水産業協同組合の自己資本の充実の状況に照らし当該合併等の円滑な実施のために必要な範囲を超えないことその他の主務大臣が定めて公表する基準に適合するものである場合に限り、当該優先出資の引受け等を行う旨の決議をすることができる。
3
機構は、
第61条第1項の規定による申込みが優先出資の引受け等に係るものである場合において、当該資金援助を行う旨の決定をしようとするときは、
前項の決議を経た後、あらかじめ、主務大臣の承認を受けなければならない。
4
機構は、
前条第1項の決定に基づいてした優先出資の引受け等により取得した優先出資又は貸付債権の全部につきその処分をし、又は返済を受けるまでの間、当該優先出資又は貸付債権に係る救済農水産業協同組合に対し、
第1項の規定により提出を受けた計画の履行状況につき報告を求め、これを公表することができる。
第66条
【合併等又は信用事業再建措置の契約の報告等】
1
第63条第1項若しくは
第2項の認定又は
第64条第1項のあつせん(以下「適格性の認定等」という。)を受けた農水産業協同組合は、当該適格性の認定等に係る合併等の契約又は当該適格性の認定等に係る信用事業再建措置に係る援助(以下この項において「特定援助」という。)の契約を締結したときは、直ちに、その適格性の認定等を行つた都道府県知事又は主務大臣に、その旨を報告し、かつ、当該合併等又は特定援助の契約書(機構と
第65条第6項の契約を締結した救済農水産業協同組合にあつては当該合併等の契約書及び
同項の契約の内容を記載した書面、機構と
同項の契約を締結した農水産業協同組合連合会等にあつては当該特定援助の契約書及び
同項の契約の内容を記載した書面)を提出しなければならない。
2
都道府県知事は、
前項の規定による報告を受けたときは、主務大臣に、その旨を報告し、かつ、
同項の契約書又は書面の写しを送付しなければならない。
第67条
【総会の決議等の報告等】
1
適格性の認定等を受けた農水産業協同組合は、
農業協同組合法、
水産業協同組合法若しくは再編強化法の規定又は定款の定めに基づき当該適格性の認定等に係る合併等について必要とされる総会又は総代会の決議における必要な数の賛成を得たとき又は得られなかつたときは、直ちに、都道府県知事(主務大臣の監督に係る農水産業協同組合にあつては、主務大臣。
次項において同じ。)に、その旨を報告し、かつ、当該総会又は総代会の議事録その他政令で定める書類(電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によつては認識することができない方式で作られる記録であつて、電子計算機による情報処理の用に供されるものとして主務省令で定めるものをいう。)で作成されているものを含む。)を提出し、併せて、機構にその旨を通知しなければならない。
3
都道府県知事は、前二項の規定による報告を受けたときは、主務大臣にその旨を報告しなければならない。
第68条
【農林中央金庫に係る業務の継続の特例】
1
適格性の認定等を受けた農林中央金庫は、
農林中央金庫法その他の農林中央金庫の業務に関する法令により行うことができない業務に属する契約又は制限されている契約に係る権利義務を当該適格性の認定等に係る合併等により承継した場合には、これらの契約のうち、期限の定めのあるものについては期限満了まで、期限の定めのないものについては承継の日から二年以内の期間に限り、これらの契約に関する業務を継続することができる。
2
適格性の認定等を受けた農林中央金庫は、
前項に規定する契約に関する業務の利用者の利便等に照らし特別の事情がある場合において、期間を定めて当該業務を整理することを内容とする計画を作成し、当該計画につき主務大臣の承認を受けたときは、合併等の日における当該契約の総額を超えない範囲内において、かつ、当該計画に従い、
同項の期限が満了した契約を更新して、又は
同項の期間を超えて、当該業務を継続することができる。
第69条
【追加的資金援助】
1
機構は、資金援助に係る合併等の後、当該資金援助に係る救済農水産業協同組合又は当該資金援助に係る合併により設立された農水産業協同組合から追加の資金援助の申込みを受けた場合において、必要があると認めるときは、当該申込みを行つた農水産業協同組合に対する追加の資金援助(
第4項において「追加的資金援助」という。)を行うことができる。
2
前項の規定による申込みに係る資産の買取りは、合併等(
第61条第2項第3号に掲げる信用事業譲渡等のうち経営困難農水産業協同組合がその信用事業の一部を他の農水産業協同組合に譲渡するもの又は付保貯金移転に限る。以下この項及び
第4項において同じ。)に係る経営困難農水産業協同組合の資産又は次の各号に掲げる合併若しくは信用事業譲渡等の区分に応じ当該各号に定める資産について行うものとし、
前項の規定による申込みに係る資金援助のうちに合併等に係る経営困難農水産業協同組合の資産の買取りが含まれているときは、当該合併等に係る救済農水産業協同組合は、当該経営困難農水産業協同組合と連名で、機構が当該資産の買取りを行うことを機構に申し込むものとする。
①
第61条第2項第1号に掲げる合併 当該合併により存続する農水産業協同組合の資産(当該合併前に経営困難農水産業協同組合の資産であつたものに限る。)
②
第61条第2項第2号に掲げる合併 当該合併により設立された農水産業協同組合の資産(当該合併前に経営困難農水産業協同組合の資産であつたものに限る。)
3
第1項の規定による申込みに係る損害担保は、
前項各号に掲げる合併又は信用事業譲渡等の区分に応じ当該各号に定める資産である貸付債権について行うものとする。
4
第61条第6項、
第65条及び
第65条の2の規定は
第1項又は
第2項の規定による申込みについて、
第61条の2の規定は資金援助に係る合併等を行つた救済農水産業協同組合について、
前条の規定は追加的資金援助について、それぞれ準用する。この場合において、
第65条第2項中「及び当該資金援助に係る経営困難農水産業協同組合の保険事故につき保険金の支払を行うときに要すると見込まれる」とあるのは、「及び当該資金援助に係る経営困難農水産業協同組合につき当該議決前に行われた委員会の議決に係る資金援助に要すると見込まれた費用並びに当該経営困難農水産業協同組合の保険事故につき保険金の支払を行うときに要すると見込まれた」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
第69条の2
【決済債務の保護】
1
為替取引その他の農水産業協同組合が行う資金決済に係る取引として政令で定める取引に関し農水産業協同組合が負担する債務(外国通貨で支払が行われるものを除き、農水産業協同組合その他の金融業を営む者で政令で定める者以外の者の委託に起因するものその他主務省令で定めるものに限る。以下「決済債務」という。)であつて、かつ、支払対象決済用貯金の払戻しを行う場合に消滅するもの以外のもの(以下「特定決済債務」という。)については、これを支払対象決済用貯金に係る債務と、特定決済債務に係る債権を支払対象決済用貯金に係る債権と、特定決済債務に係る債権者を貯金者と、特定決済債務の額を支払対象決済用貯金の額と、特定決済債務の弁済を支払対象決済用貯金の払戻しとそれぞれみなして、この法律の規定(
第60条の2、この章及び
第73条の規定並びに
第111条の規定及び当該規定に係る罰則を除く。)を適用する。この場合において、
第51条の2第1項中「次に掲げる要件のすべてに該当する貯金(外貨貯金その他政令で定める貯金を除く。以下「決済用貯金」という。)に係る保険料」とあるのは「特定決済債務に係る保険料」と、
第56条の2第1項中「決済用貯金(他人の名義をもつて有するものその他の政令で定める決済用貯金を除く。以下「支払対象決済用貯金」という。)に係る保険金」とあるのは「特定決済債務に係る保険金」と、「のうち元本の額」とあるのは「の額」と、
同条第2項中「その有する支払対象決済用貯金」とあるのは「その有する特定決済債務に係る債権」と、
第57条の2第4項中「貯金等」とあるのは「特定決済債務」と、
第60条の3第1項中「支払対象決済用貯金」とあるのは「特定決済債務」とする。
2
決済債務が一般貯金等の払戻しを行う場合に消滅するものであるときは、当該決済債務の額に相当する金額の当該一般貯金等については、決済用貯金とみなす。
第69条の3
【決済債務の弁済のための資金の貸付け】
1
機構は、次に掲げる者から決済債務の弁済(
第56条の2第1項及び
同条第2項において準用する
第56条第3項の規定により計算した保険金の額に対応する支払対象決済用貯金又は特定決済債務につき行うものに限る。)のために必要とする資金の貸付けの申込みを受けた場合において、必要があると認めるときは、委員会の議決を経て、当該決済債務に係る
第56条の2第1項及び
同条第2項において準用する
第56条第3項の規定により計算した保険金の額の合計額に達するまでを限り、当該申込みに係る貸付けを行う旨の決定をすることができる。
②
破産手続開始の決定を受けた者(当該破産手続開始の決定を受ける前において農水産業協同組合であつた者に限る。)
2
第65条第4項の規定は
前項の規定による決定をしようとするときについて、
同条第5項の規定は
前項の規定による決定をしたときについて、
同条第6項の規定は
前項の規定により貸付けを行う旨の決定をしたときについて、それぞれ準用する。この場合において、
同条第5項中「を当事者とする合併等又は信用事業再建措置に係る」とあるのは、「に係る」と読み替えるものとする。
3
第1項の規定により次の各号に掲げる者に対してされた貸付けは、当該農水産業協同組合に係る破産手続又は再生手続における機構以外の債権者との関係においては、当該各号に定める決定より前にされたものとみなす。
②
再生手続開始の決定を受けた経営困難農水産業協同組合 当該再生手続開始の決定
4
第1項の決定に基づく資金の貸付けに要すると見込まれる費用は、
第65条第2項の適用については、
同項の資金援助に要すると見込まれる費用とみなす。
5
第1項第2号に掲げる者は、
同項の貸付けに係るこの法律の規定の適用については、農水産業協同組合とみなす。
第69条の4
【決済債務に係る破産法等の特例】
1
決済債務を負担する農水産業協同組合及び決済債権者(当該決済債務に係る債権を有し、かつ、当該農水産業協同組合に対して他の決済債務を負担する他の農水産業協同組合その他の金融機関(当該他の農水産業協同組合その他の金融機関から当該決済債務に係る債権を取得し、又は当該他の決済債務を引き受けた者を含む。)をいう。以下この項において同じ。)が、相互に負担する決済債務を継続的に相殺することによりその全部又は一部を消滅させることを内容とする契約を当該農水産業協同組合に係る保険事故が発生する前に締結している場合において、当該契約の対象となる決済債務が当該農水産業協同組合に係る支払不能等(支払不能(当該農水産業協同組合が、支払能力を欠くために、その債務のうち弁済期にあるものにつき、一般的かつ継続的に弁済することができない状態にあることをいう。)、支払の停止又は破産手続開始若しくは再生手続開始の申立てをいう。以下この項において同じ。)より後に生じたときであつて当該農水産業協同組合に係る
前条第1項(
第111条において準用する場合を含む。)の規定による貸付けを行う旨の決定があつたときは、当該決済債権者は、
破産法第71条及び
第72条並びに
民事再生法第93条及び
第93条の2の規定にかかわらず、その有する債権に係る当該農水産業協同組合が負担する次の各号に掲げる決済債務をその負担する当該各号に定める決済債務と相殺することができる。
①
当該支払不能等より前に生じた決済債務 当該支払不能等から当該支払不能等に係る破産手続開始の決定若しくは再生手続開始の決定(以下この号において「破産手続開始決定等」という。)までの間に生じた当該農水産業協同組合に対して負担する決済債務(当該支払不能等より前に生じた原因に基づくものを除く。)又は当該破産手続開始決定等より後に生じた当該農水産業協同組合に対して負担する決済債務
②
当該支払不能等より後に生じた決済債務 当該農水産業協同組合に対して負担する決済債務
2
民法第653条の規定は、決済債務に係る当該農水産業協同組合が締結している委任契約については、適用しない。
第70条
【貯金等債権の買取り】
1
機構は、次の各号に掲げる場合には、委員会の議決を経て、
第59条第1項各号の保険事故に係る貯金等債権(貯金者等が当該保険事故の発生した農水産業協同組合に対して有する貯金等(政令で定める貯金等を除く。)に係る債権であつて、担保権の目的となつていないものをいう。以下同じ。)の買取りを行うことを決定することができる。
①
第一種保険事故が発生した場合であつて、
第58条第1項の保険金の支払の決定があつたときその他貯金者等の保護のため必要があると認めるとき。
2
前項の買取りは、
第72条第1項又は
第3項の規定により公告した買取期間内に、
前項の保険事故に係る貯金者等が有する貯金等債権(保険金の支払の請求があつたことにより機構が取得した部分を除く。)を、その請求に基づいて、概算払額に相当する金額で買い取ることにより行うものとする。ただし、機構は、その買取りに係る貯金等債権の回収をした場合において、当該回収によつて得た金額から当該買取りに要した費用として政令で定めるものの額を控除した金額が、当該買取りに係る概算払額に相当する金額を超えるときは、その超える金額を当該貯金者等に対して支払うものとする。
3
前項に規定する概算払額は、機構が貯金者等から買い取る貯金等債権の額から、保険事故が発生した日から当該買取りの日までの期間に対応する利息その他これに準ずるもので政令で定めるものの額を控除した額に、
次条第1項の規定により機構が定める率(以下「概算払率」という。)を乗じて計算した金額とする。
4
機構は、貯金者等が
第2項の買取期間内に
同項の請求をしなかつたことにつき災害その他やむを得ない事情があると認めるときは、
同項の規定にかかわらず、当該買取期間経過後であつても、当該貯金者等の貯金等債権の買取りを行うことができる。
第71条
【概算払率等】
1
機構は、
前条第1項の決定においては、委員会の議決を経て、当該決定に係る買取りの概算払率を定めるものとし、当該決定について主務大臣の認可を受けなければならない。
2
委員会は、
前項の概算払率に係る議決を行う場合には、
前条第1項の決定に係る農水産業協同組合の財務の状況に照らし、当該農水産業協同組合について破産手続が行われたならば当該農水産業協同組合に係る貯金等債権について弁済を受けることができると見込まれる額を考慮し、機構の資産の効率的な利用に配意しなければならない。
3
主務大臣は、都道府県知事の監督に係る農水産業協同組合に対し
第1項の認可を行うときは、当該都道府県知事に協議しなければならない。
第72条
【買取りの公告等】
1
機構は、
前条第1項の認可を受けたときは、速やかに、委員会の議決を経て、貯金等債権の買取りに係る買取期間、買取場所、概算払額の支払方法その他政令で定める事項を定め、これを当該認可に係る概算払率とともに公告しなければならない。
3
機構は、
前項の規定により買取期間を変更したときは、遅滞なく、その変更に係る事項を公告しなければならない。
4
機構は、
第70条第2項ただし書の規定による支払をするときは、あらかじめ、委員会の議決を経て、支払額、支払期間その他政令で定める事項を定め、これを公告しなければならない。
5
第58条第4項の規定は、
第1項に規定する事項を定めた場合、
第2項の規定により買取期間を変更した場合及び
前項に規定する事項を定めた場合について準用する。
6
第59条第6項の規定は、
第70条第2項の規定による買取りに係る概算払額に相当する金額の支払(以下「概算払額の支払」という。)について準用する。
第73条
【課税関係】
1
貯金者等がその有する貯金等債権(
第2条第2項第4号に掲げるもののうち割引の方法により発行される農林債に係るものを除く。以下この条において同じ。)について概算払額の支払を受けた場合には、当該概算払額の支払を受けた金額(以下この条において「概算払の金額」という。)が当該概算払額の支払の日における当該貯金等債権のうち元本の額として政令で定める金額(以下この条において「基準日における元本額」という。)以下であるときにあつては当該概算払の金額は当該貯金等債権のうち元本の払戻しの額とみなし、当該概算払の金額が当該基準日における元本額を超えるときにあつては当該概算払の金額のうち当該基準日における元本額に相当する部分の金額は当該貯金等債権のうち元本の払戻しの額と、当該概算払の金額のうちその超える部分の金額は当該貯金等債権に係る貯金等の次の各号に掲げる区分に応じ当該各号に定めるものの額とみなして、
所得税法その他の所得税に関する法令の規定を適用する。
2
貯金者等が
第70条第2項ただし書の規定による支払を受けた場合には、当該支払に係る貯金等債権につき支払を受けた金額(以下この項において「精算払の金額」という。)は、次の各号に掲げる場合の区分に応じ当該各号に定める額とみなして、
所得税法その他の所得税に関する法令の規定を適用する。
①
精算払の金額と当該貯金等債権に係る概算払の金額との合計額(
次号において「精算払の金額と概算払の金額との合計額」という。)が、当該貯金等債権に係る基準日における元本額以下である場合 当該貯金等債権のうち元本の払戻しの額
②
精算払の金額と概算払の金額との合計額が当該貯金等債権に係る基準日における元本額を超え、かつ、当該貯金等債権に係る概算払の金額が当該基準日における元本額以下である場合 次に掲げる精算払の金額の区分に応じそれぞれ次に定める額
イ
当該精算払の金額のうち、当該基準日における元本額から当該概算払の金額を控除した金額に相当する金額 当該貯金等債権のうち元本の払戻しの額
ロ
当該精算払の金額のうち、精算払の金額と概算払の金額との合計額から当該基準日における元本額を控除した金額に相当する金額 当該貯金等債権に係る貯金等の
前項各号に掲げる区分に応じ当該各号に定めるものの額
③
当該貯金等債権に係る概算払の金額が当該貯金等債権に係る基準日における元本額を超える場合 当該貯金等債権に係る貯金等の
前項各号に掲げる区分に応じ当該各号に定めるものの額
第74条
【協定債権回収会社に係る業務】
機構は、債権回収会社と回収業務(経営困難農水産業協同組合から買い取つた資産の管理及び処分を行うことをいう。以下同じ。)に関する協定(以下「協定」という。)を締結し、及び当該協定を実施するため、次の業務を行うことができる。
①
協定を締結した債権回収会社(以下「協定債権回収会社」という。)に対し、協定の定めによる回収業務の円滑な実施に必要な資金の出資を行うこと。
②
協定債権回収会社に対し、
第78条の規定による損失の補てん若しくは
第79条第1項の規定による貸付けを行い、又は協定債権回収会社が行う資金の借入れに係る
同項の規定による債務の保証を行うこと。
③
次条第1項第2号の規定に基づき協定債権回収会社から納付される金銭の収納を行うこと。
④
協定債権回収会社による回収業務の実施に必要な指導及び助言を行うこと。
第75条
【協定】
1
協定は、次に掲げる事項を含むものでなければならない。
①
協定債権回収会社は、機構から
第77条第1項の規定による資産の買取りの委託の申出を受けた場合において、機構との間でその申出に係る委託の契約を締結したときは、当該委託に係る資産を機構に代わつて買い取り、その買い取つた資産に係る回収業務を行うこと。
②
協定債権回収会社は、毎事業年度、協定の定めによる業務により生じた利益の額として政令で定めるところにより計算した額があるときは、当該利益の額に相当する金額を機構に納付すること。
③
協定債権回収会社は、
第1号の規定による資産の買取りに関する契約又は
第79条第1項に規定する債務の保証の対象となる資金の借入れに関する契約の締結をしようとするときは、あらかじめ、当該締結をしようとする契約の内容について機構の承認を受けること。
④
協定債権回収会社は、
第1号の規定による資産の買取りを行つたときは、速やかに、当該資産の買取りに係る回収業務の実施計画及び資金計画を作成し、機構の承認を受けること。
⑤
協定債権回収会社は、
前号の実施計画又は資金計画を変更しようとするときは、あらかじめ、機構の承認を受けること。
⑦
協定債権回収会社は、協定の定めによる回収業務の実施に支障が生じたときは、機構の指導又は助言を受けるため、速やかに機構に報告すること。
2
機構は、協定を締結しようとするときは、委員会の議決を経て協定の内容を定め、主務大臣の認可を受けなければならない。
3
主務大臣は、
前項の認可の申請があつた場合において、当該申請に係る協定の内容が法令の規定に適合するものであり、かつ、機構と協定を締結しようとする債権回収会社が協定の定めによる回収業務を適切に行い得るものであると認めるときでなければ、当該認可をしてはならない。
第76条
【出資】
機構は、
第74条第1号の規定による出資を行おうとするときは、委員会の議決を経て出資する金額を定め、主務大臣の認可を受けなければならない。
第77条
【資産の買取りの委託等】
1
機構は、
第65条第1項(
第69条第4項において準用する場合を含む。)の規定により資産の買取りを含む資金援助を行う旨の決定をする場合には、協定債権回収会社に対し、機構に代わつて当該資産の買取りを行うことを委託することができる。
2
機構は、
前項の規定による委託の申出をするときは、委員会の議決を経て、
同項の決定に係る資産の買取りの価格、
次条に規定する損失の補てんその他の当該委託に関する条件を定め、これを協定債権回収会社に対して提示するものとする。
3
機構は、協定債権回収会社との間で
第1項の規定による資産の買取りの委託に関する契約を締結したときは、直ちに、その契約の内容を主務大臣に報告しなければならない。
4
機構が協定債権回収会社との間で
前項の委託に関する契約を締結したときは、
第65条第6項(
第69条第4項において準用する場合を含む。)の規定にかかわらず、
第1項の決定に係る資金援助のうち資産の買取りに関する契約は、協定債権回収会社が資産保有農水産業協同組合(経営困難農水産業協同組合又は合併等により経営困難農水産業協同組合の資産を取得した農水産業協同組合であつて、当該資産を保有している者をいう。
次項において同じ。)との間で締結するものとする。
5
前項の規定により協定債権回収会社が資産保有農水産業協同組合との間で
同項の契約を締結したときは、当該契約は、
第65条第6項の規定により機構が当該資産保有農水産業協同組合との間で締結したものとみなして、
第66条第1項の規定を適用する。
第78条
【損失の補てん】
機構は、協定債権回収会社に対し、協定の定めによる業務の実施により協定債権回収会社に生じた損失の額として政令で定めるところにより計算した金額の範囲内において、当該損失の補てんを行うことができる。
第79条
【資金の貸付け及び債務の保証】
1
機構は、協定債権回収会社から、協定の定めによる資産の買取りのために必要とする資金その他の協定の定めによる回収業務の円滑な実施のために必要とする資金について、その資金の貸付け又は協定債権回収会社によるその資金の借入れに係る債務の保証の申込みを受けた場合において、必要があると認めるときは、委員会の議決を経て、当該貸付け又は債務の保証を行うことができる。
2
機構は、
前項の規定により協定債権回収会社との間で
同項の貸付け又は債務の保証に係る契約を締結したときは、直ちに、その契約の内容を主務大臣に報告しなければならない。
第80条
【資金の融通のあつせん】
機構は、協定債権回収会社が協定の定めによる回収業務の円滑な実施のために必要とする資金の融通のあつせんに努めるものとする。
第81条
【協力依頼】
機構は、
第74条に規定する業務を行うため必要があるときは、官庁、公共団体その他の者に照会し、又は協力を求めることができる。
第82条
【報告の徴求】
機構は、
第74条に規定する業務を行うため必要があるときは、協定債権回収会社に対し、協定の実施又は財務の状況に関し報告を求めることができる。
第83条
【業務及び財産の管理を命ずる処分】
1
都道府県知事(この項に規定する処分に係る農水産業協同組合が主務大臣の監督に係るものであるときは、主務大臣。
次項、
第4項(
次条第2項において準用する場合を含む。)、
第5項、
同条第1項、
第85条第2項から
第4項まで、
第87条第1項(
同条第3項において準用する場合を含む。)、
第88条、
第92条第1項及び
第96条において同じ。)は、農水産業協同組合がその財産をもつて債務を完済することができないと認める場合又は農水産業協同組合がその業務若しくは財産の状況に照らし貯金等の払戻しを停止するおそれがあると認める場合若しくは農水産業協同組合が貯金等の払戻しを停止した場合であつて、次に掲げる要件のいずれかに該当すると認めるときは、当該農水産業協同組合に対し、管理人による業務及び財産の管理を命ずる処分(以下「管理を命ずる処分」という。)をすることができる。
②
当該農水産業協同組合について、合併等が行われることなく、その業務の全部の廃止又は解散が行われる場合には、当該農水産業協同組合が業務を行つている地域又は分野における資金の円滑な需給及び利用者の利便に大きな支障が生ずるおそれがあること。
2
都道府県知事は、農水産業協同組合からその財産をもつて債務を完済することができない事態が生ずるおそれがあると認める旨の申出があつた場合において、当該事態が生ずるおそれがあり、かつ、
前項各号に掲げる要件のいずれかに該当すると認めるときは、当該農水産業協同組合に対し、管理を命ずる処分をすることができる。
3
前二項の規定による管理を命ずる処分があつた場合におけるこの法律の適用については、その財産をもつて債務を完済することができないと認められる農水産業協同組合(
第2条第1項第1号、
第3号及び
第5号に掲げる者にあつては、主として信用事業に係る業務に起因して経営が困難となつたものに限る。)であつて、当該管理を命ずる処分を受けたもの(経営困難農水産業協同組合を除く。)は、経営困難農水産業協同組合とみなす。
4
都道府県知事は、管理を命ずる処分をしたときは、官報により、これを公告しなければならない。
5
農水産業協同組合は、その財産をもつて債務を完済することができないとき又はその業務若しくは財産の状況に照らし貯金等の払戻しを停止するおそれがあるときは、その旨及びその理由を、文書をもつて都道府県知事に申し出なければならない。
第84条
【管理を命ずる処分の取消し】
1
都道府県知事は、管理を命ずる処分について、その必要がなくなつたと認めるときは、当該管理を命ずる処分を取り消さなければならない。
第85条
【管理人の選任等】
2
都道府県知事は、管理を命ずる処分と同時に、一人又は数人の管理人を選任しなければならない。
3
都道府県知事は、必要があると認めるときは、
前項の規定により管理人を選任した後においても、更に管理人を選任し、又は管理人が被管理農水産業協同組合の業務及び財産の管理を適切に行つていないと認めるときは、管理人を解任することができる。
4
都道府県知事は、前二項の規定により管理人を選任したとき又は
前項の規定により管理人を解任したときは、被管理農水産業協同組合にその旨を通知するとともに、官報により、これを公告しなければならない。
第86条
【管理人等となることができる法人】
1
法人は、管理人又は管理人代理となることができる。
2
機構は、管理人又は管理人代理となり、その業務を行うことができる。
第87条
【通知及び登記】
1
都道府県知事は、管理を命ずる処分をしたとき又は管理を命ずる処分を取り消したときは、直ちに、被管理農水産業協同組合の主たる事務所の所在地を管轄する地方裁判所にその旨を通知し、かつ、嘱託書に当該命令書の謄本を添付して、被管理農水産業協同組合の主たる事務所の所在地の登記所に、その登記を嘱託しなければならない。
2
前項の登記には、管理人の氏名又は名称及び住所をも登記しなければならない。
3
第1項の規定は、
前項に規定する事項に変更が生じた場合について準用する。
第88条
【報告又は資料の提出】
都道府県知事は、必要があると認めるときは、管理人に対し、被管理農水産業協同組合の業務及び財産の状況等に関し報告若しくは資料の提出を求め、又はその経営に関する計画の作成及び提出その他必要な措置を命ずることができる。
第89条
【管理人の調査等】
1
管理人は、被管理農水産業協同組合の理事、監事(被管理農水産業協同組合が農林中央金庫である場合にあつては、監事並びに会計監査人及びその職務を行うべき社員)及び参事その他の使用人並びにこれらの者であつた者に対し、被管理農水産業協同組合の業務及び財産の状況(これらの者であつた者については、その者が当該被管理農水産業協同組合の業務に従事していた期間内に知ることのできた事項に係るものに限る。)につき報告を求め、又は被管理農水産業協同組合の帳簿、書類その他の物件を検査することができる。
2
管理人は、その職務を行うため必要があるときは、官庁、公共団体その他の者に照会し、又は協力を求めることができる。
第90条
【管理人等の秘密保持義務】
1
管理人及び管理人代理(以下この条において「管理人等」という。)は、その職務上知ることのできた秘密を漏らしてはならない。管理人等がその職を退いた後も、同様とする。
2
管理人等が法人であるときは、管理人等の職務に従事するその役員及び職員は、その職務上知ることのできた秘密を漏らしてはならない。その役員又は職員が管理人等の職務に従事しなくなつた後においても、同様とする。
第91条
【被管理農水産業協同組合の理事等の経営責任を明確にするための措置】
1
管理人は、被管理農水産業協同組合の理事若しくは監事(被管理農水産業協同組合が農林中央金庫である場合にあつては、監事又は会計監査人。
第94条において同じ。)又はこれらの者であつた者の職務上の義務違反に基づく民事上の責任を履行させるため、訴えの提起その他の必要な措置をとらなければならない。
2
管理人は、その職務を行うことにより犯罪があると思料するときは、告発に向けて所要の措置をとらなければならない。
第92条
【管理人と被管理農水産業協同組合との取引】
1
管理人は、自己又は第三者のために被管理農水産業協同組合と取引をするときは、都道府県知事の承認を得なければならない。この場合には、
民法第108条の規定は、適用しない。
2
前項の承認を得ないでした行為は、無効とする。ただし、善意の第三者に対抗することができない。
第93条
【総会等の特別議決に関する特例】
2
前項の規定により仮にした議決(以下この条において「仮議決」という。)があつた場合においては、各組合員等に対し、当該仮議決の趣旨を通知し、当該仮議決の日から一月以内に再度の総会又は総代会を招集しなければならない。
3
前項の総会又は総代会において
第1項に規定する多数をもつて仮議決を承認した場合には、当該承認のあつた時に、当該仮議決をした事項に係る議決があつたものとみなす。
第94条
【総会の特別議決等に代わる許可】
4
前項の規定により選任された被管理農水産業協同組合の理事及び監事は、選任時の属する事業年度の終了後最初に招集される通常総会(総代会を設けている場合において、その総代会で役員の選任をすることができるときは、通常総代会)の終結の時に退任する。
5
第1項から
第3項までに規定する許可(以下この条及び
次条において「代替許可」という。)があつたときは、当該代替許可に係る事項について総会又は総代会の議決があつたものとみなす。
6
代替許可に係る事件は、当該被管理農水産業協同組合の主たる事務所の所在地を管轄する地方裁判所が管轄する。
7
裁判所は、代替許可の決定をしたときは、その決定書を被管理農水産業協同組合に送達するとともに、その決定の要旨を公告しなければならない。
9
代替許可の決定は、
第7項の規定による被管理農水産業協同組合に対する送達がされた時から、効力を生ずる。
10
代替許可の決定に対しては、組合員又は会員は、
第7項の公告のあつた日から二週間の不変期間内に、即時抗告をすることができる。この場合において、当該即時抗告が解散に係る代替許可の決定に対するものであるときは、執行停止の効力を有する。
第95条
【代替許可に係る登記の特例】
前条第1項第1号、
第2項又は
第3項に定める事項に係る代替許可があつた場合においては、当該事項に係る登記の申請書には、当該代替許可の決定書の謄本又は抄本を添付しなければならない。
第96条
【管理の終了】
管理人は、管理を命ずる処分の日から一年以内に、被管理農水産業協同組合の信用事業の譲渡その他の措置を講ずることにより、その管理を終えるものとする。ただし、やむを得ない事情によりこの期限内にその管理を終えることができない場合には、都道府県知事の承認を得て、一年ごとに二回までを限り、この期限を延長することができる。
第97条
【金融危機に対応するための措置の必要性の認定】
1
主務大臣は、次の各号に掲げる農水産業協同組合について当該各号に定める措置が講ぜられなければ、我が国又は当該農水産業協同組合が業務を行つている地域の信用秩序の維持に極めて重大な支障が生ずるおそれがあると認めるときは、金融危機対応会議(以下この章において「会議」という。)の議を経て、当該措置を講ずる必要がある旨の認定(以下この章において「認定」という。)を行うことができる。
①
農水産業協同組合(
次号に掲げる農水産業協同組合を除く。) 当該農水産業協同組合の自己資本の充実のために行う機構による優先出資の引受け等(以下この章において「
第1号措置」という。)
②
経営困難農水産業協同組合又はその財産をもつて債務を完済することができない農水産業協同組合 当該農水産業協同組合の保険事故につき保険金の支払を行うときに要すると見込まれる費用の額を超えると見込まれる額の資金援助(以下この章において「
第2号措置」という。)
2
主務大臣は、都道府県知事の監督に係る農水産業協同組合に対して認定を行おうとするときは、あらかじめ、当該都道府県知事の意見を聴かなければならない。
3
主務大臣は、
第1号措置に係る認定を行うときは、当該認定に係る農水産業協同組合が
第100条第1項の申込みを行うことができる期限を定めなければならない。
4
主務大臣は、認定を行つたときは、その旨及び当該認定が
第1号措置に係るものであるときは
前項の規定により定めた期限を当該認定に係る農水産業協同組合及び機構に通知するとともに、官報により、これを公告しなければならない。
5
主務大臣は、認定を行つたときは、当該認定の内容を国会に報告しなければならない。
第98条
【第一号措置に係る認定の取消し】
1
主務大臣は、
第1号措置に係る認定を行つた後、
第100条第3項の決定がされるまでの間に、当該認定に係る農水産業協同組合が
前条第1項第2号に掲げる農水産業協同組合に該当することとなつたときは、会議の議を経て、当該認定を取り消すものとする。
第99条
【自己資本の充実のための措置を定めた計画の提出等】
1
第1号措置に係る認定に係る農水産業協同組合は、
次条第1項の申込みを行わないときは、主務大臣に対し、
第97条第3項の規定により定められた期限内に、
第1号措置以外の方法による自己資本の充実のための措置を定めた計画を提出しなければならない。
2
主務大臣は、
前項の規定により
同項の農水産業協同組合から提出を受けた計画を適当と認めるときは、会議の議を経て、当該農水産業協同組合に係る認定を取り消すものとする。
4
主務大臣は、
第1号措置に係る認定に係る農水産業協同組合が
第97条第3項の規定により定められた期限内に
次条第1項の申込みを行わなかつた場合において、当該農水産業協同組合が当該期限内に
第1項の計画を提出しなかつたときは、当該認定を取り消すものとする。
5
主務大臣は、
第1項の規定により農水産業協同組合が提出した計画を適当と認めないときは、当該認定を取り消すものとする。
6
主務大臣は、前二項の規定により
第1号措置に係る認定を取り消すときは、あらかじめ、財務大臣の意見を聴かなければならない。
8
主務大臣は、
第4項又は
第5項の規定により
第1号措置に係る認定が取り消された場合において、当該取消しに係る農水産業協同組合がその財産をもつて債務を完済することができない事態が生ずるおそれがあるときは、
第97条第1項の規定にかかわらず、会議の議を経て、当該農水産業協同組合に対し、
第2号措置に係る認定を行うことができる。
第100条
【優先出資の引受け等の決定】
1
機構は、
第1号措置に係る認定が行われた場合において、当該認定に係る農水産業協同組合から
第97条第3項の規定により定められた期限内に
第1号措置に係る申込みを受けたときは、主務大臣に対し、当該農水産業協同組合と連名で、当該申込みに係る
第1号措置を行うかどうかの決定を求めなければならない。
2
前項の申込みを行つた農水産業協同組合は、主務大臣に対し、経営の合理化のための方策その他の政令で定める方策を定めた経営の健全化のための計画を提出しなければならない。
3
主務大臣は、次に掲げる要件のすべてに該当する場合に限り、
第1項の申込みに係る
第1号措置を行うべき旨の決定をするものとする。
①
第1項の申込みに係る取得優先出資(機構が
第1号措置により取得した優先出資をいう。以下この章において同じ。)又は取得貸付債権(機構が
第1号措置により取得した貸付債権をいう。以下この章において同じ。)の処分をすることが著しく困難であると認められる場合でないこと。
②
前項に規定する経営の健全化のための計画の確実な履行等を通じて、当該農水産業協同組合の次に掲げる方策の実行が見込まれること。
4
主務大臣は、
前項の決定を行うときは、財務大臣の同意を得なければならない。
5
主務大臣は、
第1項の決定を行つたときは、その旨を当該農水産業協同組合及び機構に通知しなければならない。
6
主務大臣は、
第1項の申込みに係る
第1号措置を行わない旨の決定がされたときは、直ちに、当該申込みをした農水産業協同組合が受けた
第1号措置に係る認定を取り消すものとする。
第101条
【機構による優先出資の引受け等】
1
機構は、
前条第3項の規定による決定がされたときは、当該決定に従い、優先出資の引受け等を行うものとする。
2
機構は、
前項の規定に基づき優先出資の引受け等を行つたときは、速やかに、その内容を主務大臣(都道府県知事の監督に係る農水産業協同組合から優先出資の引受け等を行つた場合にあつては、主務大臣及び当該都道府県知事)に報告しなければならない。
第102条
【計画の公表等】
1
主務大臣は、
第100条第3項の規定による決定をしたときは、
同条第2項の規定により提出を受けた計画を公表するものとする。ただし、信用秩序を損なうおそれのある事項、当該計画を提出した農水産業協同組合の貯金者等その他の取引者の秘密を害するおそれのある事項及び当該農水産業協同組合の業務の遂行に不当な不利益を与えるおそれのある事項については、この限りでない。
2
主務大臣は、機構が取得優先出資又は取得貸付債権の全部につきその処分をし、又は返済を受けるまでの間、当該取得優先出資又は取得貸付債権に係る農水産業協同組合に対し、
第100条第2項の規定により提出を受けた計画の履行状況につき報告を求め、これを公表することができる。
第103条
【取得優先出資又は取得貸付債権の処分】
1
機構は、取得優先出資又は取得貸付債権について譲渡その他の処分を行おうとするときは、主務大臣の承認を受けなければならない。
2
機構は、
前項の処分を行つたときは、速やかに、その内容を主務大臣(当該処分に係る農水産業協同組合が都道府県知事の監督に係るものである場合にあつては、主務大臣及び当該都道府県知事)に報告しなければならない。
第104条
【管理を命ずる処分及び資金援助の特例】
2
前項の規定による管理を命ずる処分があつた場合におけるこの法律の適用については、当該管理を命ずる処分を受けた農水産業協同組合(経営困難農水産業協同組合を除く。)は、経営困難農水産業協同組合とみなす。
3
第1項の規定による管理を命ずる処分があつた場合における
第3章第4節(
第63条第6項及び
第65条第5項を除く。)の規定の適用については、当該管理を命ずる処分を受けた農水産業協同組合(主務大臣の監督に係るものを除く。)は、主務大臣の監督に係る農水産業協同組合とみなす。
4
第65条第2項の規定は、
第1項の規定により管理を命ずる処分を受けた農水産業協同組合を経営困難農水産業協同組合として行う合併等に係る資金援助について
同条第1項の委員会の議決を行う場合には、適用しない。この場合において、委員会は、当該資金援助が当該農水産業協同組合の財務の状況に照らし当該資金援助に係る合併等が行われるために必要な範囲を超えていないと認めるときは、当該資金援助を行う旨の決議をすることができる。
第105条
【危機対応勘定】
1
機構は、
前条第4項の規定による決議に係る資金援助を行うときは、
第40条の2第2号に掲げる業務(以下「危機対応業務」という。)に係る勘定(以下「危機対応勘定」という。)から、当該資金援助に要すると見込まれる費用から当該資金援助に係る農水産業協同組合の保険事故につき保険金の支払を行うときに要すると見込まれる費用を控除した残額に相当する金額を、一般勘定に繰り入れるものとする。
2
前項の規定による危機対応勘定から一般勘定への繰入れは、危機対応業務とみなす。
第106条
【負担金に係る決定】
1
機構は、毎事業年度、当該事業年度における危機対応勘定の収支につき、次に掲げる事項を、当該事業年度の終了後三月以内に、主務大臣に報告しなければならない。
①
前条第1項の規定により危機対応勘定から一般勘定に繰り入れた金額
②
取得優先出資又は取得貸付債権につきその取得価額を下回る金額で譲渡したことその他の事由により生じた損失の金額
③
取得優先出資又は取得貸付債権につきその取得価額を上回る金額で譲渡したことその他の事由により生じた利益の金額
2
主務大臣は、
前項の報告を受けた場合において、必要があると認めるときは、当該報告を受けた時(以下この項において「報告時」という。)の属する事業年度以後の各事業年度において
次条第1項の規定により農水産業協同組合が納付すべき負担金(以下この項及び
次項において「負担金」という。)に係る負担率及び納付期間を定めなければならない。ただし、当該報告時の属する事業年度前の事業年度において、当該報告時の属する事業年度以後の各事業年度における負担金に係る負担率及び納付期間が定められているときは、当該負担率及び納付期間を変更する方法により当該報告時の属する事業年度以後の各事業年度における負担金に係る負担率及び納付期間を定めるものとする。
3
負担率及び納付期間は、次に掲げる事項を勘案し、危機対応勘定の欠損金が負担金で賄われるように、かつ、特定の農水産業協同組合に対し差別的取扱いをしないように定めなければならない。
①
第1項の報告に係る事業年度における
同項各号に掲げる事項
4
主務大臣は、
第2項の規定により負担率及び納付期間を定めたときは、官報により、これを公告しなければならない。
5
主務大臣は、
第2項の規定により負担率及び納付期間を定めるため必要があると認めるときは、機構に対し、意見の陳述、報告又は資料の提出を求めることができる。
第107条
【負担金の納付等】
1
農水産業協同組合は、
前条第4項(
次条第3項において準用する場合を含む。)の規定による公告がされたときは、当該公告に係る納付期間中、機構の危機対応業務の実施に要した費用に充てるため、機構に対し、当該公告に係る納付期間に含まれる各年の六月三十日までに、主務省令で定める書類を提出して、負担金を納付しなければならない。
2
前項の規定により農水産業協同組合が納付すべき負担金(以下「負担金」という。)の額は、各農水産業協同組合につき、当該負担金を納付すべき日の属する年の三月三十一日における負債(主務省令で定めるものを除く。)の額の合計額に、
前条第2項の規定により定められた負担率を乗じて計算した金額とする。
第108条
【負担率等の変更】
1
機構は、その借入金の金利の変動、
次条第1項の規定による政府の補助その他の事由(
第106条第1項各号に掲げる事項に係るものを除く。)により、負担金に過不足が生ずることが明らかとなつた場合には、その旨を主務大臣に報告しなければならない。
2
主務大臣は、
前項の報告に係る負担金の過不足を調整するために必要な限度で、
第106条第2項の規定により定められた負担率及び納付期間を変更することができる。
第109条
【政府の補助】
1
政府は、負担金のみで危機対応業務に係る費用を賄うとしたならば、農水産業協同組合の財務の状況を著しく悪化させ、我が国の信用秩序の維持に極めて重大な支障が生ずるおそれがあると認められるときに限り、予算で定める金額の範囲内において、機構に対し、当該業務に要する費用の一部を補助することができる。
2
機構は、負担金が納付されない事業年度(
前項の規定により政府の補助を受けた日を含む事業年度の後の事業年度に限る。)において、危機対応勘定に損益計算上の利益金として主務省令で定めるところにより計算した金額があるときは、当該金額を、
同項の規定により既に政府の補助を受けた金額の合計額からこの項の規定により既に国庫に納付した金額を控除した金額までを限り、国庫に納付しなければならない。
3
前項の規定による納付金に関し、納付の手続その他必要な事項は、政令で定める。
第110条
【借入金】
1
機構は、危機対応業務を行うため必要があると認めるときは、政令で定める金額の範囲内において、主務大臣の認可を受けて、日本銀行、金融機関その他の者から資金の借入れ(借換えを含む。)をすることができる。
第111条
【貯金等の払戻しのための資金の貸付け】
第69条の3の規定は、
同条第1項各号に掲げる者から支払対象貯金等の払戻し(保険金計算規定により計算した保険金の額に対応する支払対象貯金等につき行うものに限る。)のために必要とする資金の貸付けの申込みを受けた場合について準用する。この場合において、
同項中「当該決済債務に係る
第56条の2第1項及び
同条第2項において準用する
第56条第3項の規定」とあるのは、「当該支払対象貯金等に係る保険金計算規定」と読み替えるものとする。
第112条
【資産価値の減少防止のための資金の貸付け】
第69条の3(
第3項及び
第4項を除く。)の規定は、
同条第1項各号に掲げる者(
同項第1号に掲げる者にあつては、破産手続開始又は再生手続開始の申立てがあつた後に限る。)からその保有する貸付債権その他の資産の価値の減少を防止するために必要とする資金の貸付けの申込みを受けた場合について準用する。この場合において、
同項中「当該決済債務に係る
第56条の2第1項及び
同条第2項において準用する
第56条第3項の規定により計算した保険金の額の合計額に達するまでを限り」とあるのは、「その必要の限度において」と読み替えるものとする。
第113条
【農水産業協同組合の総会等の招集手続の特例】
第114条
【信用事業譲渡等における債権者保護手続の特例】
1
第61条第2項第3号に掲げる信用事業譲渡等又は付保貯金移転を援助するための
第65条第1項の規定による資金援助を行う旨の決定があつたときは、当該信用事業譲渡等又は付保貯金移転に係る債務の引受けは、当該信用事業譲渡等又は付保貯金移転により救済農水産業協同組合が引き受ける債務に係る債権者(
第6項において「移転債権者」という。)の承諾を得ないでこれをすることができる。
3
第1項の決定があつた場合における当該決定に係る信用事業譲渡等又は付保貯金移転がされたときは、当該経営困難農水産業協同組合及び救済農水産業協同組合は、その日から二週間以内に、当該信用事業譲渡等又は付保貯金移転の内容の要旨及びこれに対し異議のある債権者は一定の期間内に異議を述べるべき旨を官報に公告し、かつ、貯金者等その他政令で定める債権者以外の知れている債権者には、各別にこれを催告しなければならない。
5
第3項の規定にかかわらず、経営困難農水産業協同組合及び救済農水産業協同組合が
同項の規定による公告を、官報のほか、定款に定めた次の各号のいずれかに掲げる公告の方法によりするときは、
同項の規定による各別の催告は、することを要しない。
①
時事に関する事項を掲載する日刊新聞紙に掲載する方法
②
電子公告(公告の方法のうち、電磁的方法(
会社法第2条第34号に規定する電磁的方法をいう。)により不特定多数の者が公告すべき内容である情報の提供を受けることができる状態に置く措置であつて
同号に規定するものをとる方法をいう。
次条第4項において同じ。)
6
移転債権者が
第3項の期間内に異議を述べたときは、当該移転債権者に係る債務の引受けは、当該債務の引受けの時にさかのぼつてその効力を失う。ただし、第三者の権利を害することができない。
7
経営困難農水産業協同組合の債権者(
第1項に規定する信用事業譲渡等又は付保貯金移転により救済農水産業協同組合が引き受けた債務以外の経営困難農水産業協同組合の債務に係る債権者に限る。)が
第3項の期間内に異議を述べた場合において、当該債権者の債権につき
第1項に規定する信用事業譲渡等又は付保貯金移転により弁済を受けることができないこととなつた金額があるときは、当該債権者は、救済農水産業協同組合に対し、当該金額に相当する金銭の支払を請求することができる。
8
救済農水産業協同組合の債権者(
第1項に規定する信用事業譲渡等又は付保貯金移転により救済農水産業協同組合が引き受けた債務以外の救済農水産業協同組合の債務に係る債権者に限る。)が
第3項の期間内に異議を述べたときは、当該救済農水産業協同組合は、弁済し、若しくは相当の担保を提供し、又は当該債権者に弁済を受けさせることを目的として信託会社若しくは信託業務を営む金融機関に相当の財産を信託しなければならない。ただし、当該信用事業譲渡等又は付保貯金移転が当該債権者を害するおそれがないときは、この限りでない。
第115条
【信託業務の承継における受託者の変更手続の特例】
2
新受託者は、
前項の規定による変更が行われたときは、直ちに、当該変更に係る信託の委託者(以下この条において「移転委託者」という。)又は受益者(以下この条において「移転受益者」という。)であつて当該変更に異議のある者は一定の期間内に異議を述べるべき旨を官報に公告し、かつ、貸付信託その他の定型的信託契約に係る信託として政令で定めるもの(
第5項において「定型的信託」という。)に係る移転委託者及び移転受益者以外の知れている移転委託者及び移転受益者には、各別にこれを催告しなければならない。
4
第2項の規定にかかわらず、新受託者が
同項の規定による公告を、官報のほか、定款に定めた次の各号のいずれかに掲げる公告の方法によりするときは、
同項の規定による各別の催告は、することを要しない。
①
時事に関する事項を掲載する日刊新聞紙に掲載する方法
5
第2項の期間内に異議を述べた貸付信託等(定型的信託であつて委託者が信託の利益の全部を享受するものとして政令で定めるものをいう。)に係る移転受益者は、新受託者に対し、
第1項の規定による変更が行われなければ有したであろう公正な価格で自己の受益権を買い取ることを請求することができる。
6
新受託者は、
前項の請求があつた場合には、当該請求に係る受益権をその固有財産をもつて買い取らなければならない。この場合には、
貸付信託法第11条の規定は、適用しない。
第116条
【報告又は資料の提出】
1
主務大臣又は都道府県知事は、この法律の円滑な実施を確保するため必要があると認めるときは、農水産業協同組合に対し、その業務又は財産の状況に関し報告又は資料の提出を求めることができる。
2
主務大臣又は都道府県知事は、この法律の円滑な実施を確保するため特に必要があると認めるときは、その必要の限度において、農水産業協同組合の子会社(当該農水産業協同組合が農業協同組合又は農業協同組合連合会である場合には
農業協同組合法第11条の2第2項に、漁業協同組合、漁業協同組合連合会、水産加工業協同組合又は水産加工業協同組合連合会である場合には
水産業協同組合法第11条の6第2項(
同法第92条第1項、
第96条第1項及び
第100条第1項において準用する場合を含む。)に、農林中央金庫である場合には
農林中央金庫法第24条第3項に、それぞれ規定する子会社(子会社とみなされる会社を含む。)をいう。
次項及び
次条において同じ。)又は農水産業協同組合から業務の委託を受けた者に対し、当該農水産業協同組合の業務又は財産の状況に関し参考となるべき報告又は資料の提出を求めることができる。
3
農水産業協同組合の子会社又は農水産業協同組合から業務の委託を受けた者は、正当な理由があるときは、
前項の規定による報告又は資料の提出を拒むことができる。
第117条
【立入検査】
1
主務大臣又は都道府県知事は、この法律の円滑な実施を確保するため必要があると認めるときは、当該職員に農水産業協同組合の事務所その他の施設に立ち入らせ、その業務若しくは財産の状況に関し質問させ、又は帳簿、書類その他の物件を検査させることができる。
2
主務大臣又は都道府県知事は、
前項の規定による立入り、質問又は検査を行う場合において特に必要があると認めるときは、その必要の限度において、当該職員に当該農水産業協同組合の子会社又は当該農水産業協同組合から業務の委託を受けた者の事務所その他の施設に立ち入らせ、当該農水産業協同組合に対する質問若しくは検査に必要な事項に関し質問させ、又は帳簿、書類その他の物件を検査させることができる。
3
前二項の場合において、当該職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人の請求があつたときは、これを提示しなければならない。
4
第1項及び
第2項の規定による権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。
5
前条第3項の規定は、
第2項の規定による農水産業協同組合の子会社又は農水産業協同組合から業務の委託を受けた者に対する質問及び検査について準用する。
6
主務大臣又は都道府県知事は、必要があると認めるときは、機構に、
第1項又は
第2項の規定による立入り、質問又は検査(次に掲げる事項を調査するために行うものに限る。)を行わせることができる。この場合において、機構は、その職員に当該立入り、質問又は検査を行わせるものとする。
③
第71条第2項の貯金等債権について弁済を受けることができると見込まれる額
7
第3項から
第5項までの規定は、
前項の規定による立入り、質問又は検査について準用する。
第118条
【農水産業協同組合に対する命令】
主務大臣又は都道府県知事は、農水産業協同組合が貯金等の払戻しの停止をし、又は停止をするおそれがあると認められる場合において、機構の業務の適正かつ円滑な実施を図るため特に必要があると認めるときは、当該農水産業協同組合に対し、その事態に対処してとるべき措置に関し必要な命令をすることができる。
第118条の2
【農水産業協同組合の破産手続開始の通知等】
第119条
【主務大臣等】
2
内閣総理大臣は、この法律による権限(政令で定めるものを除く。)を金融庁長官に委任する。
3
この法律における主務省令は、農林水産省令・財務省令・内閣府令とする。
第120条
【政令への委任】
この法律に規定するもののほか、この法律の実施のため必要な事項は、政令で定める。
第122条
【経過措置】
この法律の規定に基づき命令を制定し、又は改廃する場合においては、その命令で、その制定又は改廃に伴い合理的に必要と判断される範囲内において、所要の経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)を定めることができる。
第123条
1
管理人又は管理人代理がその職務に関し賄賂を収受し、又はこれを要求し、若しくは約束したときは、三年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。
2
管理人又は管理人代理が法人であるときは、管理人又は管理人代理の職務に従事するその役員又は職員がその職務に関し賄賂を収受し、又はこれを要求し、若しくは約束したときは、三年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。管理人又は管理人代理が法人である場合において、その役員又は職員が管理人又は管理人代理の職務に関し管理人又は管理人代理に賄賂を収受させ、又はその供与を要求し、若しくは約束したときも、同様とする。
3
犯人又は法人たる管理人若しくは管理人代理の収受した賄賂は、没収する。その全部又は一部を没収することができないときは、その価額を追徴する。
第124条
前条第1項若しくは
第2項に規定する賄賂を供与し、又はその申込み若しくは約束をした者は、三年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。
第125条
1
第116条第1項又は
第2項の規定による報告若しくは資料の提出をせず、又は虚偽の報告若しくは資料の提出をした者は、一年以下の懲役又は三百万円以下の罰金に処する。
2
第117条第1項、
第2項若しくは
第6項の規定による当該職員若しくは機構の職員の質問に対して答弁せず、若しくは虚偽の答弁をし、又はこれらの規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避した者も、
前項と同様とする。
第126条
第22条(
第33条において準用する場合を含む。)又は
第90条の規定に違反した者は、一年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。
第127条
被管理農水産業協同組合の理事(農業協同組合、農業協同組合連合会、漁業協同組合、漁業協同組合連合会及び農林中央金庫の経営管理委員を含む。
第132条第1項及び
第2項において同じ。)、監事(被管理農水産業協同組合が農林中央金庫である場合にあつては、監事又は会計監査人若しくはその職務を行うべき社員)若しくは参事その他の使用人又はこれらの者であつた者が
第89条第1項の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は
同項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避したときは、一年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。
第128条
次の各号のいずれかに該当する者は、五十万円以下の罰金に処する。
②
第88条の規定による報告若しくは資料の提出をせず、又は虚偽の報告若しくは資料の提出をした者
第129条
1
次の各号のいずれかに該当する場合には、その違反行為をした機構又は受託者の役員又は職員は、五十万円以下の罰金に処する。
①
第46条第1項の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は
同項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避したとき。
第131条
1
法人(法人でない社団又は財団で代表者又は管理人の定めがあるもの(以下この条において「人格のない社団等」という。)を含む。以下この項において同じ。)の代表者(人格のない社団等の管理人を含む。)又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務又は財産に関し、次の各号に掲げる規定の違反行為をしたときは、その行為者を罰するほか、その法人に対して当該各号に定める罰金刑を、その人に対して各本条の罰金刑を科する。
2
人格のない社団等について
前項の規定の適用がある場合においては、その代表者又は管理人がその訴訟行為につき当該人格のない社団等を代表するほか、法人を被告人又は被疑者とする場合の刑事訴訟に関する法律の規定を適用する。
第132条
1
次の各号のいずれかに該当する場合には、その違反行為をした農水産業協同組合の理事は、百万円以下の過料に処する。ただし、その行為について刑を科すべきときは、この限りでない。
①
この法律に定める公告、報告、通知若しくは催告をすることを怠り、又は不正の公告、報告若しくは通知をしたとき。
③
第83条第5項の規定に違反して、申出をせず、又は虚偽の申出をしたとき。
④
第85条第2項の規定により選任された管理人に事務の引渡しをしないとき。
2
管理人が、
第84条第1項の規定により管理を命ずる処分が取り消されたにもかかわらず、被管理農水産業協同組合の理事又は清算人に事務の引渡しをしないときは、百万円以下の過料に処する。ただし、その行為について刑を科すべきときは、この限りでない。
3
次の各号に掲げる農水産業協同組合の管理人は、当該各号に定める規定のいずれかに該当する場合には、百万円以下の過料に処する。ただし、その行為について刑を科すべきときは、この限りでない。
②
農業協同組合、農業協同組合連合会、漁業協同組合、漁業協同組合連合会、水産加工業協同組合又は水産加工業協同組合連合会
再編強化法第47条各号
4
農水産業協同組合である農業協同組合又は農業協同組合連合会の管理人は、
農業協同組合法第101条第1項各号のいずれかに該当する場合には、五十万円以下の過料に処する。ただし、その行為について刑を科すべきときは、この限りでない。
5
農水産業協同組合である漁業協同組合、漁業協同組合連合会、水産加工業協同組合又は水産加工業協同組合連合会の管理人は、
水産業協同組合法第130条第1項各号のいずれかに該当する場合には、五十万円以下の過料に処する。ただし、その行為について刑を科すべきときは、この限りでない。
第133条
次の各号のいずれかに該当する場合には、その違反行為をした機構の役員は、二十万円以下の過料に処する。
②
第7条第1項の規定による政令に違反して登記することを怠つたとき。
④
第40条第3項の規定に違反して、書類を備え置かず、又は閲覧に供しなかつたとき。
⑤
第41条の規定に違反して責任準備金を計算せず、又はこれを積み立てなかつたとき。
⑥
第43条の規定に違反して業務上の余裕金を運用したとき。
第134条
第6条第2項の規定に違反した者及び
第118条の規定による命令に従わなかつた農水産業協同組合の役員は、二十万円以下の過料に処する。
附則
第2条
(経過規定)
1
機構の成立の際現に保険事故が発生している農水産業協同組合その他これに準ずるものとして政令で定める農水産業協同組合については、この法律の規定は、適用しない。
2
前項に規定する農水産業協同組合のうち、機構の成立の後にその事業及び財産の状況が再び正常になつたと認められるもので、主務大臣が指定するものについては、その指定の日から、この法律の規定を適用する。
第6条の2
(保険金の額の特例)
1
平成十三年四月一日から平成十五年三月三十一日までに発生した保険事故(附則第七条第五項に規定する特別資金援助を行う旨の決定又は附則第八条第四項に規定する貯金等債権の特別買取りをする旨の決定があつた場合における当該決定に係る保険事故を除く。)に限り、保険金の額は、第五十六条第一項から第三項までの規定にかかわらず、当該保険事故が発生した農水産業協同組合の各貯金者等につき、次の各号に掲げる貯金等の区分ごとに、その発生した日において現にその者が当該農水産業協同組合に対して有する貯金等(外貨貯金その他の政令で定める貯金等を除く。以下この条において同じ。)に係る債権(その者が第五十五条第一項の請求をした時において現に有するもの(同条第三項の仮払金の支払又は第百十一条第一項の貸付けに係る貯金等の払戻しにより現に有しないこととなつたものを含む。)に限る。以下この項において同じ。)のうち当該各号に定める合算額に相当する金額とする。
2
前項第二号に規定する元本の額(その額が同一人について二以上あるときは、その合計額)が保険基準額を超えるときは、保険基準額及び保険基準額に対応する元本に係る利息等の額を合算した額を保険金の額とする。この場合において、元本の額が同一人について二以上あるときは、保険基準額に対応する元本は、その他貯金等につき、第五十六条第二項各号に定めるところにより保険基準額に達するまで当該各号に規定する元本の額を合計した場合の当該元本とする。
3
保険事故に係る貯金者等が当該保険事故について第五十五条第三項の仮払金の支払を受けている場合又は第百十一条第一項の貸付けに係る貯金等の払戻しを受けている場合におけるその者の保険金の額は、前二項の規定にかかわらず、第一項各号に掲げる貯金等の区分ごとに、前二項の規定による金額につき政令で定めるところにより当該仮払金の支払及び同条第一項の貸付けに係る貯金等の払戻しを受けた額を控除した金額に相当する金額とする。
4
次の各号に掲げる場合における当該各号に定める規定の適用については、当該規定中「第五十六条第一項から第三項まで」とあるのは、「附則第六条の二第一項から第三項まで」とする。
5
第一項に規定する保険事故が発生した場合における第五十六条の二の規定の適用については、同条第一項中「前条第一項から第三項まで」とあるのは「附則第六条の二第一項から第三項まで」と、同条第二項中「前条第二項」とあるのは「附則第六条の二第二項」とする。
第6条の3
(保険料の額の特例)
1
平成十三年六月三十日までに納付する保険料の額は、第五十一条第一項の規定にかかわらず、各農水産業協同組合につき、同年三月三十一日における貯金等(外貨貯金その他の政令で定める貯金等を除く。以下この条において同じ。)のうち為替取引に用いられるものとして政令で定める貯金(以下この条において「特定貯金」という。)の額の合計額及び特定貯金以外の貯金等(以下この条において「その他貯金等」という。)の額の合計額に、機構が委員会の議決を経て、特定貯金及びその他貯金等の別に定める率をそれぞれ乗じて計算した金額を合計した金額とする。
2
第二条第一項第二号、第四号、第六号及び第七号に掲げる者(同項第四号に掲げる者にあつては、同項第三号に掲げる者から水産業協同組合法第十一条第一項第二号の事業を譲り受けたものを除く。)についての前項の規定の適用については、同項中「計算した金額」とあるのは、「計算した金額を十二で除し、これに九を乗じて得た金額」とする。
3
平成十四年六月三十日までに納付する保険料の額は、第五十一条第一項の規定にかかわらず、各農水産業協同組合につき、平成十三年四月一日から平成十四年三月三十一日までの間の各日(日曜日その他政令で定める日を除く。)における特定貯金の額の合計額を平均した額及びその他貯金等の額の合計額を平均した額に、機構が委員会の議決を経て、特定貯金及びその他貯金等の別に定める率をそれぞれ乗じて計算した金額を合計した金額とする。
第6条の3の2
(決済用貯金に関する特例)
特定貯金(附則第六条の二第一項第一号に規定する特定貯金をいう。)であつて決済用貯金に該当しないものについては、平成十五年四月一日から平成十七年三月三十一日までの間、決済用貯金とみなす。この場合における第五十六条の二第一項の規定の適用については、同項中「元本の額(その額」とあるのは、「元本の額及び利息等の額の合算額(その合算額」とする。
第6条の4
(業務の特例)
機構は、当分の間、第三十四条に規定する業務のほか、次条から附則第六条の十までの規定による資金援助を行うことができる。
第6条の5
(特定合併に係る資金援助の申込み)
1
農水産業協同組合貯金保険法及び農林中央金庫と信用農業協同組合連合会との合併等に関する法律の一部を改正する法律第一条の規定による改正前の農水産業協同組合貯金保険法附則第六条の三第一項のあつせん(以下「特定合併(二以上の経営困難農水産業協同組合を全部の当事者とする合併で合併により農水産業協同組合が設立されるものをいう。以下同じ。)のあつせん」という。)を受けた経営困難農水産業協同組合は、当該あつせんを受けた日から一年以内に限り、機構が当該あつせんに係る特定合併(二以上の経営困難農水産業協同組合を全部の当事者とする合併で合併により農水産業協同組合が設立されるものをいう。以下同じ。)を援助するため資金援助を行うことを、機構に申し込むことができる。
2
前項の規定による申込みは、同項の特定合併を行う経営困難農水産業協同組合の連名で行わなければならない。
3
第六十一条第六項、第六十五条及び第六十五条の二の規定は、第一項の規定による申込みについて準用する。
第6条の6
1
農水産業協同組合連合会等が、第六十二条第一項に規定する農水産業協同組合に係る相互援助取決めにより特定合併について資金の貸付けその他の援助を行う場合において、当該農水産業協同組合連合会等は、特定合併のあつせんが行われた日から一年以内に限り、機構が当該援助について資金援助(第六十一条第一項第一号、第二号又は第四号に掲げるものに限る。)を行うことを、機構に申し込むことができる。
2
第六十二条第三項及び第六十五条の規定は、前項の規定による申込みについて準用する。
第6条の7
(都道府県知事の承認)
1
附則第六条の五第一項又は前条第一項の規定による申込みに係る特定合併については、当該特定合併を行う経営困難農水産業協同組合は、これらの規定による申込みが行われる時までに、当該特定合併により設立される農水産業協同組合の信用事業に係る業務の健全かつ適切な運営を確保するために必要な事項として主務省令で定めるものを実施するための計画を策定し、都道府県知事の承認を得なければならない。
2
前項の承認の申請は、同項の特定合併を行う経営困難農水産業協同組合の連名で行わなければならない。
3
第六十三条第六項及び第八項の規定は、第一項の承認を行う場合について準用する。
第6条の8
(特定合併の契約の報告等)
1
特定合併のあつせんを受けた経営困難農水産業協同組合は、当該あつせんに係る特定合併の契約を締結したときは、直ちに、そのあつせんを行つた都道府県知事又は主務大臣に、その旨を報告し、かつ、当該特定合併の契約書(機構と附則第六条の五第三項において準用する第六十五条第六項の契約を締結した経営困難農水産業協同組合にあつては、当該特定合併の契約書及び同項の契約の内容を記載した書面)を提出しなければならない。
2
第六十六条第二項の規定は、前項の報告について準用する。
第6条の9
(準用)
第六十七条の規定は、特定合併のあつせんを受けた農水産業協同組合について準用する。この場合において、第六十七条第一項中「当該適格性の認定等に係る合併等」とあるのは、「特定合併のあつせんに係る特定合併」と読み替えるものとする。
第6条の10
(法律の適用)
附則第六条の四に規定する機構の資金援助が行われる場合には、次に定めるところによる。
第7条
(資金援助の特例)
1
機構は、平成十四年三月三十一日までを限り、第六十一条第一項若しくは第六十二条第一項又は附則第六条の五第一項若しくは第六条の六第一項の規定による申込みがあつた場合において、当該申込みに係る資金援助に要すると見込まれる費用が、当該資金援助に係る経営困難農水産業協同組合の保険事故につき保険金の支払(第五十六条第一項から第三項まで並びに第五十六条の二第一項及び第二項の規定を適用して計算した保険金の額に基づいてするものをいう。)を行うときに要すると見込まれる費用を超えると認めるときは、当該申込みに係る第六十五条第一項(附則第六条の五第三項及び第六条の六第二項において準用する場合を含む。第五項及び第六項において同じ。)の委員会の議決を経る前に、主務大臣にその旨を報告しなければならない。
2
主務大臣は、前項の規定による報告を受けた場合において、当該報告のされた資金援助の申込みに係る合併等若しくは特定合併又は信用事業再建措置が行われなければ信用秩序の維持に大きな支障が生ずるおそれがあると認めるときは、信用秩序の維持のために当該合併等若しくは特定合併又は信用事業再建措置を行う必要がある旨の認定を行い、その旨を機構に通知しなければならない。
3
第六十三条第六項の規定は、前項の認定を行う場合について準用する。
4
主務大臣は、第二項の認定を行う場合において、必要があると認めるときは、農林中央金庫又は日本銀行に対し、意見を求めることができる。
5
第六十五条第二項(附則第六条の五第三項及び第六条の六第二項において準用する場合を含む。)の規定は、第二項の認定を受けた合併等若しくは特定合併又は信用事業再建措置に係る資金援助(以下「特別資金援助」という。)について第六十五条第一項の委員会の議決を行う場合には、適用しない。この場合において、委員会は、特別資金援助が合併等若しくは特定合併又は信用事業再建措置に係る経営困難農水産業協同組合の財務の状況に照らし当該合併等若しくは特定合併又は信用事業再建措置が行われるために必要な範囲を超えていないと認めるときは、当該特別資金援助を行う旨の決議をすることができる。
6
第六十五条第四項(附則第六条の五第三項及び第六条の六第二項において準用する場合を含む。)の規定は、特別資金援助について第六十五条第一項の規定による決定をしようとする場合には、適用しない。
7
第百四条第四項の規定は、第一項の規定による報告があつた場合における当該報告に係る資金援助については、適用しない。
第8条
(貯金等債権の買取りの特例)
1
機構は、平成十四年三月三十一日までを限り、第七十条第一項の規定により貯金等債権の買取りを行うことを決定しようとするときは、あらかじめその旨を主務大臣に報告しなければならない。
2
主務大臣は、前項の規定による報告を受けた場合において、当該報告のされた貯金等債権の買取りに係る概算払率が第七十一条第二項の規定に基づき定められたならば信用秩序の維持に大きな支障が生ずるおそれがあると認めるときは、信用秩序の維持のために必要と認められる概算払率(以下「特別払戻率」という。)を定め、これを機構に通知しなければならない。
3
第七十一条第三項及び前条第四項の規定は、前項の特別払戻率を定める場合について準用する。
4
機構は、概算払率を特別払戻率とする貯金等債権の買取り(以下「貯金等債権の特別買取り」という。)に係る第七十条第一項の規定による決定をしたときは、第七十一条第一項の規定による認可を受けることを要しない。
第9条
(区分経理)
1
機構は、次に掲げる業務に係る経理については、その他の経理と区分し、特別の勘定(以下「特別勘定」という。)を設けて整理しなければならない。
2
機構は、特別資金援助を行つたときは、一般勘定から、当該特別資金援助に係る経営困難農水産業協同組合の保険事故につき保険金の支払(第五十六条第一項から第三項まで並びに第五十六条の二第一項及び第二項の規定を適用して計算した保険金の額に基づいてするものをいう。)を行うときに要すると見込まれる費用に相当する金額を、特別勘定に繰り入れるものとする。
3
第一項の規定により特別勘定が設けられている場合には、第三十四条第一号中「保険料の収納」とあるのは「保険料の収納及び附則第十条の規定による特別保険料の収納」と、第四十条の二第一号中「次号」とあるのは「次号及び附則第九条第一項各号」と、第五十一条第二項中「要する費用」とあるのは「要する費用(附則第九条第一項各号に掲げる業務に要する費用(同条第二項の規定により一般勘定から特別勘定へ繰り入れられるものを除く。)を除く。)」と、同条第三項中「資金の借入れ」とあるのは「資金の借入れ(附則第九条第一項に規定する特別勘定において経理されるものを除く。)」とする。
第10条
(特別保険料)
1
農水産業協同組合は、平成八年から平成十三年までの間、第五十条第一項に規定する保険料のほか、前条第一項各号に掲げる業務の実施に要する費用に充てるため、機構に対し、特別保険料を納付しなければならない。
2
第五十条、第五十一条第一項及び第五十二条から第五十四条までの規定は、前項の特別保険料について準用する。この場合において、第五十一条第一項中「機構が委員会の議決を経て定める率(以下「保険料率」という。)」とあるのは、「附則第十条第三項に規定する特別保険料率」と読み替えるものとする。
3
特別保険料率は、前条第一項各号に掲げる業務に要する費用の予想額(同条第二項の規定による一般勘定から特別勘定への繰入れにより賄われると見込まれる費用の額を除く。)及び農水産業協同組合の財務の状況を勘案し、政令で定めるものとする。この場合において、政令で定める特別保険料率は、特定の農水産業協同組合に対し差別的なものであつてはならない。
第11条
(特別勘定の廃止等)
機構は、平成十四年度末において、特別勘定を廃止するものとし、その廃止の際特別勘定に属する資産及び負債については、政令で定めるところにより、一般勘定に帰属させるものとする。
第12条
(主務大臣)
第百十九条第一項本文の規定にかかわらず、附則第二条第二項、附則第六条の五第三項において準用する第六十一条第六項、附則第六条の六第二項において準用する第六十二条第三項、附則第六条の七第三項において準用する第六十三条第六項及び第八項、附則第六条の九第一項、同条第二項において準用する第六十六条第二項並びに附則第六条の九において読み替えて準用する第六十七条に規定する主務大臣は、農林水産大臣及び内閣総理大臣とする。
第13条
(罰則)
第七十条第一項本文の規定にかかわらず、附則第二条第二項に規定する主務大臣は農林水産大臣及び内閣総理大臣とし、附則第七条第一項及び第二項、同条第三項において準用する第六十三条第六項並びに附則第七条第四項に規定する主務大臣は農林水産大臣、大蔵大臣及び内閣総理大臣とする。
第14条
附則第六条の八第一項の規定による報告をせず、又は不正の報告をした農水産業共同組合の理事は、三十万円以下の過料に処する。
附則
昭和53年7月5日
第1条
(施行期日)
この法律は、公布の日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
附則
昭和61年6月10日
第1条
(施行期日)
この法律は、公布の日から起算して三月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
附則
昭和63年5月6日
第3条
(罰則に関する経過措置)
この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
附則
平成2年6月29日
第1条
(施行期日)
この法律は、公布の日から起算して三月を超え六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
附則
平成4年6月26日
第1条
(施行期日)
この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
附則
平成8年6月21日
第2条
(経過措置)
1
この法律の施行の日(以下「施行日」という。)前に漁業協同組合から水産業協同組合法第十一条第一項第二号の事業を譲り受けた漁業協同組合連合会であって、施行日において現に同法第八十七条第一項第二号の事業を行っているものについては、当該漁業協同組合連合会を改正後の農水産業協同組合貯金保険法(以下「新法」という。)第二条第一項第三号に掲げる漁業協同組合連合会(以下「特定漁業協同組合連合会」という。)とみなして、新法の規定を適用する。ただし、施行日において現に新法第四十九条第二項に規定する保険事故が発生している漁業協同組合連合会その他これに準ずるものとして政令で定める漁業協同組合連合会については、この限りでない。
2
前項ただし書に規定する漁業協同組合連合会のうち、施行日後にその事業及び財産の状況が再び正常になったと認められるもので、主務大臣が指定するものについては、その指定の日から、特定漁業協同組合連合会とみなして、新法の規定を適用する。
第3条
1
新法第四十条第一項の規定は、平成八年四月一日に始まる事業年度に係る同項に規定する書類から適用する。
2
新法第四十条第三項の規定は、平成七年四月一日に始まる事業年度に係る同項に規定する書類から適用する。
第4条
1
特定漁業協同組合連合会(附則第二条の規定により特定漁業協同組合連合会とみなされる漁業協同組合連合会を含む。)は、新法第五十条第一項の規定にかかわらず、施行日後一月以内に、施行日の属する年において納付すべき保険料を納付しなければならない。
2
前項の保険料の額については、新法第五十一条第一項中「当該保険料を納付すべき日」とあるのは「農水産業協同組合貯金保険法の一部を改正する法律の施行の日」と、「計算した金額」とあるのは「計算した金額を十二で除し、これにその施行の日の属する月以後同日の属する年の十二月までの月数を乗じて得た金額」とする。
第5条
新法第五十六条及び第六十条の規定は、施行日以後に発生する保険事故に係る保険金について適用し、施行日前に発生した保険事故に係る保険金については、なお従前の例による。
第6条
新法第四章の規定及び新法附則第八条の規定は、平成九年四月一日前に発生した保険事故に係る新法第六十八条第一項に規定する貯金等債権については、適用しない。
第7条
施行日前に改正前の農水産業協同組合貯金保険法第六十一条第一項又は第六十二条第一項の規定による申込みがあった資金援助であって、施行日において当該申込みに係る第六十五条第一項の委員会の議決を経ていないものについては、新法附則第七条の規定を適用する。
第8条
1
農水産業協同組合(附則第二条の規定により特定漁業協同組合連合会とみなされる漁業協同組合連合会を含む。)は、新法附則第十条第二項において準用する新法第五十条第一項の規定にかかわらず、施行日後一月以内に、施行日の属する年において納付すべき特別保険料を納付しなければならない。
2
前項の特別保険料の額については、新法附則第十条第二項において準用する新法第五十一条第一項中「当該保険料を納付すべき日」とあるのは「農水産業協同組合貯金保険法の一部を改正する法律の施行の日」と、「計算した金額」とあるのは「計算した金額を十二で除し、これにその施行の日の属する月以後同日の属する年の十二月までの月数を乗じて得た金額」とする。
第9条
この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
附則
平成9年6月20日
第1条
(施行期日)
この法律は、金融監督庁設置法の施行の日から施行する。
第2条
(大蔵大臣等がした処分等に関する経過措置)
1
この法律による改正前の担保附社債信託法、信託業法、農林中央金庫法、無尽業法、銀行等の事務の簡素化に関する法律、金融機関の信託業務の兼営等に関する法律、私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律、農業協同組合法、証券取引法、損害保険料率算出団体に関する法律、水産業協同組合法、中小企業等協同組合法、協同組合による金融事業に関する法律、船主相互保険組合法、証券投資信託法、信用金庫法、長期信用銀行法、貸付信託法、中小漁業融資保証法、信用保証協会法、労働金庫法、外国為替銀行法、自動車損害賠償保障法、農業信用保証保険法、金融機関の合併及び転換に関する法律、外国証券業者に関する法律、預金保険法、農村地域工業等導入促進法、農水産業協同組合貯金保険法、銀行法、貸金業の規制等に関する法律、有価証券に係る投資顧問業の規制等に関する法律、抵当証券業の規制等に関する法律、金融先物取引法、前払式証票の規制等に関する法律、商品投資に係る事業の規制に関する法律、国際的な協力の下に規制薬物に係る不正行為を助長する行為等の防止を図るための麻薬及び向精神薬取締法等の特例等に関する法律、特定債権等に係る事業の規制に関する法律、金融制度及び証券取引制度の改革のための関係法律の整備等に関する法律、協同組織金融機関の優先出資に関する法律、不動産特定共同事業法、保険業法、金融機関の更生手続の特例等に関する法律、農林中央金庫と信用農業協同組合連合会との合併等に関する法律、日本銀行法又は銀行持株会社の創設のための銀行等に係る合併手続の特例等に関する法律(以下「旧担保附社債信託法等」という。)の規定により大蔵大臣その他の国の機関がした免許、許可、認可、承認、指定その他の処分又は通知その他の行為は、この法律による改正後の担保附社債信託法、信託業法、農林中央金庫法、無尽業法、銀行等の事務の簡素化に関する法律、金融機関の信託業務の兼営等に関する法律、私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律、農業協同組合法、証券取引法、損害保険料率算出団体に関する法律、水産業協同組合法、中小企業等協同組合法、協同組合による金融事業に関する法律、船主相互保険組合法、証券投資信託法、信用金庫法、長期信用銀行法、貸付信託法、中小漁業融資保証法、信用保証協会法、労働金庫法、外国為替銀行法、自動車損害賠償保障法、農業信用保証保険法、金融機関の合併及び転換に関する法律、外国証券業者に関する法律、預金保険法、農村地域工業等導入促進法、農水産業協同組合貯金保険法、銀行法、貸金業の規制等に関する法律、有価証券に係る投資顧問業の規制等に関する法律、抵当証券業の規制等に関する法律、金融先物取引法、前払式証票の規制等に関する法律、商品投資に係る事業の規制に関する法律、国際的な協力の下に規制薬物に係る不正行為を助長する行為等の防止を図るための麻薬及び向精神薬取締法等の特例等に関する法律、特定債権等に係る事業の規制に関する法律、金融制度及び証券取引制度の改革のための関係法律の整備等に関する法律、協同組織金融機関の優先出資に関する法律、不動産特定共同事業法、保険業法、金融機関の更生手続の特例等に関する法律、農林中央金庫と信用農業協同組合連合会との合併等に関する法律、日本銀行法又は銀行持株会社の創設のための銀行等に係る合併手続の特例等に関する法律(以下「新担保附社債信託法等」という。)の相当規定に基づいて、内閣総理大臣その他の相当の国の機関がした免許、許可、認可、承認、指定その他の処分又は通知その他の行為とみなす。
2
この法律の施行の際現に旧担保附社債信託法等の規定により大蔵大臣その他の国の機関に対してされている申請、届出その他の行為は、新担保附社債信託法等の相当規定に基づいて、内閣総理大臣その他の相当の国の機関に対してされた申請、届出その他の行為とみなす。
3
旧担保附社債信託法等の規定により大蔵大臣その他の国の機関に対し報告、届出、提出その他の手続をしなければならない事項で、この法律の施行の日前にその手続がされていないものについては、これを、新担保附社債信託法等の相当規定により内閣総理大臣その他の相当の国の機関に対して報告、届出、提出その他の手続をしなければならない事項についてその手続がされていないものとみなして、新担保附社債信託法等の規定を適用する。
第5条
(罰則に関する経過措置)
この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
第6条
(政令への委任)
附則第二条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
附則
平成9年12月12日
第1条
(施行期日)
この法律は、持株会社の設立等の禁止の解除に伴う金融関係法律の整備等に関する法律の施行の日から施行する。
附則
平成10年6月15日
第1条
(施行期日)
この法律は、平成十年十二月一日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
第188条
(処分等の効力)
この法律(附則第一条各号に掲げる規定にあっては、当該規定)の施行前に改正前のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。以下この条において同じ。)の規定によってした処分、手続その他の行為であって、改正後のそれぞれの法律の規定に相当の規定があるものは、この附則に別段の定めがあるものを除き、改正後のそれぞれの法律の相当の規定によってしたものとみなす。
第189条
(罰則の適用に関する経過措置)
この法律(附則第一条各号に掲げる規定にあっては、当該規定)の施行前にした行為並びにこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合及びこの附則の規定によりなおその効力を有することとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
第190条
(その他の経過措置の政令への委任)
附則第二条から第百四十六条まで、第百五十三条、第百六十九条及び前条に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
第191条
(検討)
1
政府は、この法律の施行後においても、新保険業法の規定による保険契約者等の保護のための特別の措置等に係る制度の実施状況、保険会社の経営の健全性の状況等にかんがみ必要があると認めるときは、保険業に対する信頼性の維持を図るために必要な措置を講ずるものとする。
2
政府は、前項に定めるものを除くほか、この法律の施行後五年以内に、この法律による改正後の規定の実施状況、金融システムを取り巻く社会経済状況の変化等を勘案し、この法律による改正後の金融諸制度について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。
附則
平成10年10月16日
第1条
(施行期日)
この法律は、金融再生委員会設置法の施行の日から施行する。
第2条
(経過措置)
1
この法律による改正前の担保附社債信託法、信託業法、農林中央金庫法、無尽業法、銀行等の事務の簡素化に関する法律、金融機関の信託業務の兼営等に関する法律、私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律、農業協同組合法、証券取引法、損害保険料率算出団体に関する法律、水産業協同組合法、中小企業等協同組合法、協同組合による金融事業に関する法律、船主相互保険組合法、地方税法、証券投資信託及び証券投資法人に関する法律、信用金庫法、長期信用銀行法、貸付信託法、中小漁業融資保証法、信用保証協会法、労働金庫法、自動車損害賠償保障法、農業信用保証保険法、地震保険に関する法律、登録免許税法、金融機関の合併及び転換に関する法律、外国証券業者に関する法律、農村地域工業等導入促進法、農水産業協同組合貯金保険法、銀行法、貸金業の規制等に関する法律、有価証券に係る投資顧問業の規制等に関する法律、抵当証券業の規制等に関する法律、金融先物取引法、前払式証票の規制等に関する法律、商品投資に係る事業の規制に関する法律、国際的な協力の下に規制薬物に係る不正行為を助長する行為等の防止を図るための麻薬及び向精神薬取締法等の特例等に関する法律、特定債権等に係る事業の規制に関する法律、金融制度及び証券取引制度の改革のための関係法律の整備等に関する法律、協同組織金融機関の優先出資に関する法律、不動産特定共同事業法、保険業法、金融機関等の更生手続の特例等に関する法律、農林中央金庫と信用農業協同組合連合会との合併等に関する法律、日本銀行法、銀行持株会社の創設のための銀行等に係る合併手続の特例等に関する法律、特定目的会社による特定資産の流動化に関する法律又は金融システム改革のための関係法律の整備等に関する法律(以下「旧担保附社債信託法等」という。)の規定により内閣総理大臣その他の国の機関がした免許、許可、認可、承認、指定その他の処分又は通知その他の行為は、この法律による改正後の担保附社債信託法、信託業法、農林中央金庫法、無尽業法、銀行等の事務の簡素化に関する法律、金融機関の信託業務の兼営等に関する法律、私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律、農業協同組合法、証券取引法、損害保険料率算出団体に関する法律、水産業協同組合法、中小企業等協同組合法、協同組合による金融事業に関する法律、船主相互保険組合法、地方税法、証券投資信託及び証券投資法人に関する法律、信用金庫法、長期信用銀行法、貸付信託法、中小漁業融資保証法、信用保証協会法、労働金庫法、自動車損害賠償保障法、農業信用保証保険法、地震保険に関する法律、登録免許税法、金融機関の合併及び転換に関する法律、外国証券業者に関する法律、農村地域工業等導入促進法、農水産業協同組合貯金保険法、銀行法、貸金業の規制等に関する法律、有価証券に係る投資顧問業の規制等に関する法律、抵当証券業の規制等に関する法律、金融先物取引法、前払式証票の規制等に関する法律、商品投資に係る事業の規制に関する法律、国際的な協力の下に規制薬物に係る不正行為を助長する行為等の防止を図るための麻薬及び向精神薬取締法等の特例等に関する法律、特定債権等に係る事業の規制に関する法律、金融制度及び証券取引制度の改革のための関係法律の整備等に関する法律、協同組織金融機関の優先出資に関する法律、不動産特定共同事業法、保険業法、金融機関等の更生手続の特例等に関する法律、農林中央金庫と信用農業協同組合連合会との合併等に関する法律、日本銀行法、銀行持株会社の創設のための銀行等に係る合併手続の特例等に関する法律、特定目的会社による特定資産の流動化に関する法律又は金融システム改革のための関係法律の整備等に関する法律(以下「新担保附社債信託法等」という。)の相当規定に基づいて、金融再生委員会その他の相当の国の機関がした免許、許可、認可、承認、指定その他の処分又は通知その他の行為とみなす。
2
この法律の施行の際現に旧担保附社債信託法等の規定により内閣総理大臣その他の国の機関に対してされている申請、届出その他の行為は、新担保附社債信託法等の相当規定に基づいて、金融再生委員会その他の相当の国の機関に対してされた申請、届出その他の行為とみなす。
3
旧担保附社債信託法等の規定により内閣総理大臣その他の国の機関に対し報告、届出、提出その他の手続をしなければならない事項で、この法律の施行の日前にその手続がされていないものについては、これを、新担保附社債信託法等の相当規定により金融再生委員会その他の相当の国の機関に対して報告、届出、提出その他の手続をしなければならない事項についてその手続がされていないものとみなして、新担保附社債信託法等の規定を適用する。
第3条
この法律の施行の際現に効力を有する旧担保附社債信託法等の規定に基づく命令は、新担保附社債信託法等の相当規定に基づく命令としての効力を有するものとする。
第4条
この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
第5条
(政令への委任)
前三条に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
附則
平成11年7月16日
第1条
(施行期日)
この法律は、平成十二年四月一日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
第159条
(国等の事務)
この法律による改正前のそれぞれの法律に規定するもののほか、この法律の施行前において、地方公共団体の機関が法律又はこれに基づく政令により管理し又は執行する国、他の地方公共団体その他公共団体の事務(附則第百六十一条において「国等の事務」という。)は、この法律の施行後は、地方公共団体が法律又はこれに基づく政令により当該地方公共団体の事務として処理するものとする。
第160条
(処分、申請等に関する経過措置)
1
この法律(附則第一条各号に掲げる規定については、当該各規定。以下この条及び附則第百六十三条において同じ。)の施行前に改正前のそれぞれの法律の規定によりされた許可等の処分その他の行為(以下この条において「処分等の行為」という。)又はこの法律の施行の際現に改正前のそれぞれの法律の規定によりされている許可等の申請その他の行為(以下この条において「申請等の行為」という。)で、この法律の施行の日においてこれらの行為に係る行政事務を行うべき者が異なることとなるものは、附則第二条から前条までの規定又は改正後のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。)の経過措置に関する規定に定めるものを除き、この法律の施行の日以後における改正後のそれぞれの法律の適用については、改正後のそれぞれの法律の相当規定によりされた処分等の行為又は申請等の行為とみなす。
2
この法律の施行前に改正前のそれぞれの法律の規定により国又は地方公共団体の機関に対し報告、届出、提出その他の手続をしなければならない事項で、この法律の施行の日前にその手続がされていないものについては、この法律及びこれに基づく政令に別段の定めがあるもののほか、これを、改正後のそれぞれの法律の相当規定により国又は地方公共団体の相当の機関に対して報告、届出、提出その他の手続をしなければならない事項についてその手続がされていないものとみなして、この法律による改正後のそれぞれの法律の規定を適用する。
第161条
(不服申立てに関する経過措置)
1
施行日前にされた国等の事務に係る処分であって、当該処分をした行政庁(以下この条において「処分庁」という。)に施行日前に行政不服審査法に規定する上級行政庁(以下この条において「上級行政庁」という。)があったものについての同法による不服申立てについては、施行日以後においても、当該処分庁に引き続き上級行政庁があるものとみなして、行政不服審査法の規定を適用する。この場合において、当該処分庁の上級行政庁とみなされる行政庁は、施行日前に当該処分庁の上級行政庁であった行政庁とする。
2
前項の場合において、上級行政庁とみなされる行政庁が地方公共団体の機関であるときは、当該機関が行政不服審査法の規定により処理することとされる事務は、新地方自治法第二条第九項第一号に規定する第一号法定受託事務とする。
第162条
(手数料に関する経過措置)
施行日前においてこの法律による改正前のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。)の規定により納付すべきであった手数料については、この法律及びこれに基づく政令に別段の定めがあるもののほか、なお従前の例による。
第163条
(罰則に関する経過措置)
この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
第164条
(その他の経過措置の政令への委任)
1
この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。
2
附則第十八条、第五十一条及び第百八十四条の規定の適用に関して必要な事項は、政令で定める。
第250条
(検討)
新地方自治法第二条第九項第一号に規定する第一号法定受託事務については、できる限り新たに設けることのないようにするとともに、新地方自治法別表第一に掲げるもの及び新地方自治法に基づく政令に示すものについては、地方分権を推進する観点から検討を加え、適宜、適切な見直しを行うものとする。
第251条
政府は、地方公共団体が事務及び事業を自主的かつ自立的に執行できるよう、国と地方公共団体との役割分担に応じた地方税財源の充実確保の方途について、経済情勢の推移等を勘案しつつ検討し、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。
第252条
政府は、医療保険制度、年金制度等の改革に伴い、社会保険の事務処理の体制、これに従事する職員の在り方等について、被保険者等の利便性の確保、事務処理の効率化等の視点に立って、検討し、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。
附則
平成11年12月22日
第1条
(施行期日)
この法律(第二条及び第三条を除く。)は、平成十三年一月六日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
附則
平成11年12月22日
第1条
(施行期日)
この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
第25条
(民法等の一部改正に伴う経過措置)
この法律の施行前に和議開始の申立てがあった場合又は当該申立てに基づきこの法律の施行前若しくは施行後に和議開始の決定があった場合においては、当該申立て又は決定に係る次の各号に掲げる法律の規定に定める事項に関する取扱いについては、この法律の附則の規定による改正後のこれらの規定にかかわらず、なお従前の例による。
第26条
(罰則の適用に関する経過措置)
この法律の施行前にした行為及びこの法律の附則において従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
附則
平成12年5月31日
第2条
(経過措置)
1
この法律の施行の日(以下「施行日」という。)前に第一条の規定による改正後の農水産業協同組合貯金保険法(以下「新法」という。)第四十九条第二項に規定する保険事故が発生している農水産業協同組合(新法第二条第一項第二号、第四号、第六号及び第七号に掲げる者(同項第四号に掲げる者にあっては、同項第三号に掲げる者から水産業協同組合法第十一条第一項第二号の事業を譲り受けたものを除く。)に限る。以下この条において同じ。)その他これに準ずるものとして政令で定める農水産業協同組合については、新法の規定は、適用しない。
2
前項に規定する農水産業協同組合のうち、施行日後にその事業及び財産の状況が再び正常になったと認められるもので、主務大臣が指定するものについては、その指定をした日から、新法の規定を適用する。
第3条
新法第四十条第三項の規定は、施行日以後に終了する事業年度に係る同項に規定する書類について適用し、施行日前に終了した事業年度に係る同項に規定する書類については、なお従前の例による。
第4条
新法第五十六条及び新法附則第六条の二の規定は、施行日以後に発生する新法第四十九条第二項に規定する保険事故に係る保険金の計算について適用し、施行日前に発生した第一条の規定による改正前の農水産業協同組合貯金保険法(以下「旧法」という。)第四十九条第二項に規定する保険事故に係る保険金の計算については、なお従前の例による。
第5条
新法第三章第四節の規定は、施行日以後に新法第六十五条第一項の資金援助を行う旨の決定をする場合における当該決定に係る資金援助について適用し、施行日前に旧法第六十五条第一項の資金援助を行う旨の決定をした場合における当該決定に係る資金援助については、なお従前の例による。
第6条
新法第四章の規定及び新法附則第八条の規定は、施行日以後に発生する新法第四十九条第二項に規定する保険事故に係る新法第七十条第一項に規定する貯金等債権について適用し、施行日前に発生した旧法第四十九条第二項に規定する保険事故に係る旧法第六十八条第一項に規定する貯金等債権については、なお従前の例による。
第7条
この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
附則
平成12年5月31日
第5条
(農水産業協同組合貯金保険法の一部改正に伴う罰則に関する経過措置)
この法律の施行前にした前条の規定による改正前の農水産業協同組合貯金保険法の規定に違反する行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
附則
平成13年6月29日
第26条
(農水産業協同組合貯金保険法の一部改正に伴う経過措置)
前条の規定による改正後の農水産業協同組合貯金保険法第五十六条の二の規定は、施行日以後に発生する同法第四十九条第二項に規定する保険事故(以下この条において「保険事故」という。)に係る保険金について適用し、施行日前に発生した保険事故に係る保険金については、なお従前の例による。
附則
平成13年6月29日
第1条
(施行期日)
この法律は、平成十四年一月一日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
第18条
(罰則に関する経過措置)
この法律(附則第一条第二号に掲げる改正規定については、当該改正規定)の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
第19条
(政令への委任)
附則第二条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
第36条
(検討)
政府は、この法律の施行後五年を目途として、この法律による改正後の規定の実施状況等を勘案し、組合員である農業者の利益の増進を図る観点から、組合の役員に関する制度の在り方、組合の事業運営の在り方等について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。
附則
平成13年11月28日
2
この法律の施行前にした行為及びこの法律の規定により従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
附則
平成13年12月12日
この法律は、商法及び株式会社の監査等に関する商法の特例に関する法律の一部を改正する法律の施行の日から施行する。ただし、第二十一条第五項の規定は同法附則第一条ただし書に掲げる改正規定の施行の日から、第二十四条の規定は公布の日から施行する。
附則
平成14年6月12日
第84条
(罰則の適用に関する経過措置)
この法律(附則第一条各号に掲げる規定にあっては、当該規定。以下この条において同じ。)の施行前にした行為及びこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
第85条
(その他の経過措置の政令への委任)
この附則に規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
第86条
(検討)
政府は、この法律の施行後五年を経過した場合において新社債等振替法、金融商品取引法の施行状況、社会経済情勢の変化等を勘案し、新社債等振替法第二条第十一項に規定する加入者保護信託、金融商品取引法第二条第二十九項に規定する金融商品取引清算機関に係る制度について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。
附則
平成14年12月18日
第2条
(経過措置)
農水産業協同組合(この法律による改正後の農水産業協同組合貯金保険法(以下「新貯金保険法」という。)第二条第一項に規定する農水産業協同組合をいう。以下同じ。)が、新貯金保険法第五十条の規定により平成十五年六月三十日までに納付する次の各号に掲げる保険料の額は、新貯金保険法第五十一条第一項及び第五十一条の二第一項の規定(以下「保険料計算規定」という。)にかかわらず、各農水産業協同組合につき、当該各号に定める金額とする。
第3条
特定決済債務(新貯金保険法第六十九条の二第一項に規定する特定決済債務をいう。以下同じ。)について各日においてその額を計算することが困難なものとして主務大臣の承認を受けた農水産業協同組合が、新貯金保険法第五十条の規定により平成十六年六月三十日までに納付する次の各号に掲げる保険料の額は、保険料計算規定にかかわらず、各農水産業協同組合につき、当該各号に定める金額とする。
第4条
一般貯金等(新貯金保険法第五十一条第一項に規定する一般貯金等をいい、新貯金保険法第六十九条の二第二項の規定により決済用貯金とみなされるものを除く。第一号において同じ。)のうち政令で定めるもの(第一号において「要調整一般貯金等」という。)、決済用貯金(新貯金保険法第五十一条の二第一項に規定する決済用貯金をいい、新貯金保険法第六十九条の二第二項の規定により決済用貯金とみなされる一般貯金等を含む。第二号において同じ。)のうち政令で定めるもの(第二号において「要調整決済用貯金」という。)及び特定決済債務について各日においてその額を計算することが困難なものとして主務大臣の承認を受けた農水産業協同組合が、新貯金保険法第五十条の規定により平成十七年からこの法律の施行の日(以下「施行日」という。)から起算して五年を超えない範囲内において政令で定める日の属する年までの各年の六月三十日までに納付する次の各号に掲げる保険料の額は、保険料計算規定にかかわらず、各農水産業協同組合につき、当該各号に定める金額とする。
第5条
新貯金保険法第五十六条から第五十六条の三まで及び第六十九条の二の規定は、施行日以後に発生する保険事故(新貯金保険法第四十九条第二項に規定する保険事故をいう。以下同じ。)に係る保険金の計算について適用し、施行日前に発生した保険事故に係る保険金の計算については、なお従前の例による。
第6条
新貯金保険法附則第六条の三の二の規定により決済用貯金とみなされる特定貯金に係る平成十七年三月三十一日までに発生した保険事故に係る保険金の額については、当該特定貯金は、平成十七年四月一日以後も決済用貯金とみなす。この場合における新貯金保険法第五十六条の二第一項の規定の適用については、同項中「元本の額(その額」とあるのは、「元本の額及び利息等の額の合算額(その合算額」とする。
第7条
(権限の委任)
1
内閣総理大臣は、附則第三条及び第四条の規定による権限を金融庁長官に委任する。
2
金融庁長官は、政令で定めるところにより、前項の規定により委任された権限の一部を財務局長又は財務支局長に委任することができる。
第8条
(罰則の適用に関する経過措置)
この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
第9条
(政令への委任)
附則第二条から第六条まで及び前条に定めるもののほか、この法律の施行に際し必要な経過措置は、政令で定める。
附則
平成15年5月30日
第38条
(罰則の適用に関する経過措置)
この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
第39条
(その他の経過措置の政令への委任)
この法律に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。
第40条
(検討)
政府は、この法律の施行後五年を経過した場合において、この法律による改正後の規定の実施状況、社会経済情勢の変化等を勘案し、この法律による改正後の金融諸制度について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。
附則
平成16年6月2日
第1条
(施行期日)
この法律は、破産法(次条第八項並びに附則第三条第八項、第五条第八項、第十六項及び第二十一項、第八条第三項並びに第十三条において「新破産法」という。)の施行の日から施行する。
第10条
(農水産業協同組合貯金保険法の一部改正に伴う経過措置)
施行日前に決済債権者(農水産業協同組合(第九十一条の規定による改正後の農水産業協同組合貯金保険法(以下この条において「新農水産業協同組合貯金保険法」という。)第二条第一項に規定する農水産業協同組合をいう。以下この条において同じ。)に対して決済債務(新農水産業協同組合貯金保険法第六十九条の二第一項に規定する決済債務をいう。以下この条において同じ。)に係る債権を有する他の農水産業協同組合その他の金融機関(当該他の農水産業協同組合その他の金融機関から当該決済債務に係る債権を取得した者を含む。)をいう。以下この条において同じ。)につき当該農水産業協同組合に対する他の決済債務の負担の原因が生じた場合における決済債権者による相殺及び施行日前に農水産業協同組合に対して決済債務を負担する他の農水産業協同組合その他の金融機関(当該他の農水産業協同組合その他の金融機関から当該決済債務を引き受けた者を含む。以下この条において同じ。)につき決済債務に係る債権の取得の原因が生じた場合における当該他の農水産業協同組合その他の金融機関による相殺については、新農水産業協同組合貯金保険法第六十九条の四第一項の規定にかかわらず、なお従前の例による。
第14条
(政令への委任)
附則第二条から前条までに規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
附則
平成16年12月1日
第1条
(施行期日)
この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
附則
平成16年12月3日
第1条
(施行期日)
この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日(以下「施行日」という。)から施行する。
第121条
(処分等の効力)
この法律の施行前のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。以下この条において同じ。)の規定によってした処分、手続その他の行為であって、改正後のそれぞれの法律の規定に相当の規定があるものは、この附則に別段の定めがあるものを除き、改正後のそれぞれの法律の相当の規定によってしたものとみなす。
第122条
(罰則に関する経過措置)
この法律の施行前にした行為並びにこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合及びこの附則の規定によりなおその効力を有することとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
第123条
(その他の経過措置の政令への委任)
この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。
第124条
(検討)
政府は、この法律の施行後三年以内に、この法律の施行の状況について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。
附則
平成17年11月2日
第1条
(施行期日)
この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日(以下「施行日」という。)から施行する。
第38条
(処分等の効力)
この法律の施行前のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。以下この条において同じ。)の規定によってした処分、手続その他の行為であって、改正後のそれぞれの法律の規定に相当の規定があるものは、この附則に別段の定めがあるものを除き、改正後のそれぞれの法律の相当の規定によってしたものとみなす。
第39条
(罰則の適用に関する経過措置)
この法律の施行前にした行為及びこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
第40条
(権限の委任)
1
内閣総理大臣は、この附則の規定による権限(政令で定めるものを除く。)を金融庁長官に委任する。
2
前項の規定により金融庁長官に委任された権限並びにこの附則の規定による農林水産大臣及び厚生労働大臣の権限については、政令で定めるところにより、その一部を財務局長又は財務支局長(農林水産大臣及び厚生労働大臣にあっては、地方支分部局の長)に委任することができる。
第41条
(その他の経過措置の政令への委任)
この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。
第42条
(検討)
政府は、この法律の施行後五年を経過した場合において、この法律による改正後の規定の実施状況、社会経済情勢の変化等を勘案し、この法律による改正後の金融諸制度について検討を行い、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。
附則
平成18年6月2日
この法律は、一般社団・財団法人法の施行の日から施行する。
附則
平成20年6月13日
第1条
(施行期日)
この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
第40条
(罰則の適用に関する経過措置)
この法律(附則第一条各号に掲げる規定にあっては、当該規定。以下この条において同じ。)の施行前にした行為及びこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
第41条
(政令への委任)
附則第二条から第十九条までに定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
第42条
(検討)
政府は、この法律の施行後五年以内に、この法律による改正後の規定の実施状況について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。
附則
平成23年5月25日
第1条
(施行期日)
この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
第30条
(罰則の適用に関する経過措置)
この法律(附則第一条各号に掲げる規定にあっては、当該規定。以下この条において同じ。)の施行前にした行為及びこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
第31条
(政令への委任)
この附則に規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。
第32条
(検討)
政府は、この法律の施行後五年以内に、この法律の施行の状況について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。
附則
平成23年5月25日
この法律は、新非訟事件手続法の施行の日から施行する。
附則
平成23年6月24日
第1条
(施行期日)
この法律は、公布の日から起算して二十日を経過した日から施行する。
附則
平成25年6月19日
第1条
(施行期日)
この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
第36条
(罰則の適用に関する経過措置)
この法律(附則第一条各号に掲げる規定にあっては、当該規定。以下この条において同じ。)の施行前にした行為及びこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
第37条
(政令への委任)
附則第二条から第十五条まで及び前条に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。
第38条
(検討)
政府は、この法律の施行後五年を目途として、この法律による改正後のそれぞれの法律(以下この条において「改正後の各法律」という。)の施行の状況等を勘案し、必要があると認めるときは、改正後の各法律の規定について検討を加え、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。